JP2018014859A - 電線接続用補助器具、及び電線接続方法 - Google Patents

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孝則 檜木
Takanori Hinoki
孝則 檜木
貴英 藤原
Takahide Fujiwara
貴英 藤原
光 野田
Hikari Noda
光 野田
和憲 佐々木
Kazunori Sasaki
和憲 佐々木
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Abstract

【課題】電線の接続作業を容易にする。【解決手段】電線接続用補助器具1は、第1クリップ部10と、第2クリップ部12と、ガイド部14と、第2クリップ部12の離間方向X2への移動を制限するロック部と、第2クリップ部12の離間方向X2への移動の制限を解除するロック解除部と、を備える。第2クリップ部12は、電線W2の保持を解除し、ロック解除部にロック部を押圧させることで、電線W2を保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる第1把持位置と、電線W2を保持し、ロック解除部にロック部への押圧を解除させることで、電線W2を保持した状態で、近接方向X1に移動可能で離間方向X2への移動を制限する第2把持位置と、電線W2を保持し、ロック解除部にロック部を押圧させることで、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能とする第3把持位置と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電線接続用補助器具及び電線接続方法に関する。
架空電線に接続されている変圧器の取替作業などの際には、間接活線工法を用いて架空電線を切断して停電させる場合がある。この作業が終わった後は、切断した電線同士を再接続して配電を再開する。再接続する際には、切断した一方の電線の先端に、円筒形状の導電体である接続スリーブを挿入する。その後、接続スリーブの反対側の端部から、切断した他方の電線の先端を挿入する。また、接続スリーブと電線とを固定するため、接続スリーブをかしめる。これにより、電線同士が接続スリーブを介して電気的に接続される。
接続スリーブによる電線の接続作業は、架空電線に対する作業ということもあり、接続スリーブへの電線の挿入や、電線と接続スリーブとの固定など、作業が困難な場合がある。従って、例えば特許文献1に示すように、一対のクリップにより一方及び他方の電線を予め把持して固定しておくことで、接続スリーブへの電線の挿入や電線と接続スリーブとの固定を容易にする技術が記載されている。
特開2014−39396号公報
しかし、引用文献1に記載の発明は、一対のクリップの間に複数のクリップが設けられているため、接続スリーブをかしめるためのスペースが小さくなっている。従って、電線と接続スリーブとを固定する作業に対しては、改善の余地がある。さらに、引用文献1に記載の発明では、電線を接続する際に電線同士の距離を調整する作業においても、改善の余地がある。このように、電線の接続作業においては、その作業をさらに容易にすることが求められている。
本発明は、上記課題を解決するために、電線の接続作業を容易にする電線接続用補助器具及び電線接続方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の電線接続用補助器具は、2本の電線を接続する際に用いる電線接続用補助器具であって、前記電線のうち一方の電線を保持可能な第1クリップ部と、前記第1クリップ部と対向して設けられ、前記電線のうち他方の電線を保持可能な電線保持部と、把持可能な把持部とを有する第2クリップ部と、前記第1クリップ部と前記第2クリップ部との間に設けられ、一方の端部が前記第1クリップ部に固定されて、前記第2クリップ部を、前記一方の端部から他方の端部に向かう離間方向、及び前記離間方向と反対方向の近接方向に移動可能にガイドするガイド部と、前記第2クリップ部に設けられ、前記ガイド部に接触することで、前記第2クリップ部の前記離間方向への移動を制限するロック部と、前記第2クリップ部に設けられ、前記ロック部を押圧することで前記ロック部を前記ガイド部から離間させて、前記第2クリップ部の前記離間方向への移動の制限を解除するロック解除部と、を備え、前記第2クリップ部は、把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線の保持を解除させ、前記ロック解除部に前記ロック部を押圧させることで、前記他方の電線を保持しない状態で、前記近接方向及び前記離間方向に移動可能となる把持位置である第1把持位置と、把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線を保持させ、前記ロック解除部に前記ロック部への押圧を解除させることで、前記他方の電線を保持した状態で、前記近接方向に移動可能としつつ、前記離間方向へ移動することを制限する把持位置である第2把持位置と、把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線を保持させ、前記ロック解除部に前記ロック部を押圧させることで、前記他方の電線を保持した状態で、前記近接方向及び前記離間方向に移動可能とする把持位置である第3把持位置と、を前記把持部に有する。
前記電線接続用補助器具において、前記第2クリップ部は、互いに対向する第1板部と第2板部とを有しており、前記第1板部及び前記第2板部の先端部は、前記他方の電線を挟持することで前記他方の電線を保持する前記電線保持部を構成し、前記第1板部及び前記第2板部の末端部は、前記把持部を構成しており、前記第1把持位置は、前記第1板部の末端部の前記第2板部と反対側の面である第1末端背面と、前記第2板部の末端部の前記第1板部と反対側の面である第2末端背面とであり、前記第2把持位置は、前記第1板部の前記第1末端背面と、前記第1板部の末端部の前記第1末端背面と反対側の面である第1末端表面とであり、前記第3把持位置は、前記第2板部の前記第2末端背面と、前記第2板部の末端部の前記第2末端背面と反対側の面である第2末端表面とであることが好ましい。
前記電線接続用補助器具において、前記第2板部は、前記第2末端表面に、前記ロック解除部を有し、前記ロック解除部は、前記第1把持位置が把持された場合、前記第1板部の末端部によって押圧され、前記第2把持位置が把持された場合、押圧されず、前記第3把持位置が把持された場合、前記第1板部と前記第2板部との間から押圧されることが好ましい。
前記電線接続用補助器具において、前記第2クリップ部は、前記第1把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに離間して前記他方の電線の挟持を解除し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに近接して前記ロック解除部を押圧し、前記ロック解除部が、前記第1板部の末端部に押圧されることにより前記ロック部を押圧しており、前記第2把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに近接して前記他方の電線を挟持し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに離間して前記ロック解除部の押圧を解除し、前記ロック解除部が、前記ロック部への押圧を解除しており、前記第3把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに近接して前記他方の電線を挟持し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに離間しており、前記ロック解除部が、前記第1板部と第2板部との間から押圧されることで前記ロック部を押圧していることが好ましい。
前記電線接続用補助器具において、前記第2板部は、内部に前記ガイド部を挿通し、かつ、前記ロック部が設けられているガイド開口部が、前記末端部に開口しており、前記ロック部は、前記ロック解除部からの押圧が解除されている場合に、前記ガイド開口部内の前記ガイド部に接触し、前記ロック解除部から押圧されている場合に、前記ガイド部から離間することが好ましい。
前記電線接続用補助器具において、前記第1板部の前記第1末端背面と、前記第2板部の前記第2末端背面とは、把持された際の滑りを抑制する滑り止め部を有することが好ましい。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の電線接続方法は、前記電線接続用補助器具を用いて、電線を切断して切断した電線を接続する電線接続方法であって、前記第1クリップ部で切断される前の前記電線を保持させた状態で、前記第2クリップ部を前記第1把持位置で把持することで、前記電線を保持しない前記第2クリップ部を移動させて、前記第2クリップ部の前記第1クリップ部に対する位置を調整する位置決定ステップと、前記第2クリップ部の第1把持位置での把持を解除して、前記第1クリップ部と前記第2クリップ部との間で前記電線を切断する切断ステップと、前記第2クリップ部を前記第3把持位置で把持して、前記電線を保持した前記第2クリップ部を前記離間方向に移動させて、切断した電線同士を離間させる電線離間ステップと、前記第2クリップ部を前記第2把持位置で把持して、前記電線を保持した前記第2クリップ部を前記近接方向に移動させて、切断した電線同士を近づけて接続する接続ステップと、を有する。
本発明によれば、電線の接続作業を容易にすることができる。
図1は、本実施形態に係る電線接続用補助器具を電線に取付けた場合を示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係る第1クリップ部の構成を模式的に示す正面図である。 図3は、本実施形態に係る第2クリップ部の構成を模式的に示す正面図である。 図4は、本実施形態に係る第2クリップ部の断面図である。 図5は、本実施形態に係る第2クリップ部の断面図である。 図6は、第2クリップ部の第1状態を示す模式図である。 図7は、第2クリップ部の第2状態を示す模式図である。 図8は、第2クリップ部の第3状態を示す模式図である。 図9は、電源接続用補助器具を用いた電線接続方法を説明する説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。
(電線接続用補助器具の構造)
図1は、本実施形態に係る電線接続用補助器具を電線に取付けた場合を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態に係る電源接続用補助器具1は、第1クリップ部10と、第2クリップ部12と、ガイド部14とを有する。電源接続用補助器具1は、電線W1と電線W2とをスリーブSを介して接続することを補助する器具である。電源接続用補助器具1は、第1クリップ部10により一方の電線である電線W1を保持し、第2クリップ部12により他方の電線である電線W2を保持する。なお、電線W1は、架空電線である電線Wを切断した場合の一方の電線であり、電線W2は、電線Wを切断した場合の他方の電線である。ただし、電線W1、W2は、それぞれ別の電線であれば、一本の電線Wを切断した場合のそれぞれの電線であることに限られない。
第1クリップ部10と第2クリップ部12とは、方向Xに沿って互いに対向して設けられている。第1クリップ部10と第2クリップ部12の構造は後述する。ガイド部14は、方向Xに沿って第1クリップ部10と第2クリップ部12との間に設けられている。ガイド部14は、延在部15と、固定部16、17と、突起部18とを有している。なお、方向Xは、電線W1、W2(W)が延在する方向である。方向Yは、方向Xに直交する方向である。方向Zは、方向X及び方向Yに直交する方向である。本実施形態では、方向Zは、鉛直方向である。
延在部15は、断面が矩形の軸状部材であり、方向Xに沿って延在している。延在部15は、方向Xに沿った一方の端部15aが、第1クリップ部10に取付けられており、2つの固定部17により、第1クリップ部10に固定されている。すなわち、第1クリップ部10は、ガイド部14の一方の端部15aに固定されており、ガイド部14に対して可動しない。
延在部15は、一方の端部15aと他方の端部15bとの間の位置に、第2クリップ部12が取り付けられている。また、延在部15は、他方の端部15bに、固定部16が設けられている。延在部15は、第2クリップ部12を、他方の端部15bと一方の端部15aとの間を移動可能にガイドしている。ここで、方向Xに沿った一方の方向のうち、他方の端部15bから一方の端部15aに向かう方向を、近接方向X1とする。また、近接方向X1と反対方向、すなわち一方の端部15aから他方の端部15bに向かう方向を、離間方向X2とする。この場合、延在部15は、第2クリップ部12を、他方の端部15bと一方の端部15aとの間で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能にガイドしているということができる。第2クリップ部12は、固定部17により、固定部17によりも近接方向X1に移動することを制限され、固定部16により、固定部16よりも離間方向X2に移動することを制限されている。なお、近接方向X1は、第2クリップ部12が第1クリップ部10に近づく方向であり、離間方向X2は、第2クリップ部12が第1クリップ部10から離れる方向であるということもできる。
突起部18は、延在部15の方向Zに沿った一方の表面に設けられている。より詳しくは、突起部18は、電源接続用補助器具1が架空電線に取付けられた場合における、延在部15の鉛直方向下側の表面に設けられる。突起部18は、凸部18aが、延在部15の鉛直方向下側の表面に、方向Xに沿って複数配列している。凸部18aは、近接方向X1側、すなわち一方の端部15a側の表面18a1が、方向Zに沿っている。凸部18aは、離間方向X2側、すなわち他方の端部15b側の表面である斜面18a2が、鉛直方向下方に向かうに従って、近接方向X1側に傾斜している。
次に、第1クリップ部10について説明する。図2は、本実施形態に係る第1クリップ部の構成を模式的に示す正面図である。図2に示すように、第1クリップ部10は、板部20及び板部30を有する。板部20は、先端部22から末端部24まで延在する板状の部材である。より詳しくは、板部20は、先端部22から中間部26まで、方向Zに沿って延在している。そして、板部20は、中間部26から末端部24まで、方向Zから傾斜した方向に沿って延在している。板部30は、先端部32から末端部34まで延在する板状の部材である。板部30は、先端部32から中間部36を経由して末端部34まで、方向Zに沿って延在している。板部30は、末端部34に、方向Xに沿って開口する開口部37が設けられている。開口部37は、内部にガイド部14を挿通して、ガイド部14と第1クリップ部10とを固定する。
板部20と板部30とは、方向Yに沿って互いに対向するように接続されている。具体的には、板部20は、中間部26が、板部30の中間部36に接続されている。中間部26と中間部36とは、互いに接続されて支点部27を構成する。また、板部20は、中間部26から末端部24に向かうに従って、方向Yに沿って板部30から離れる方向に延在するように、板部30に接続されている。すなわち、板部20は、先端部22が、板部30の先端部32と接触しており、末端部24が、板部30の末端部34から離間している。また、板部20は、先端部22の板部30と対向する側の表面に、半円状の凹部22aが形成されている。板部30にも、先端部32の板部20と対向する側の表面に、半円状の凹部32aが形成されている。凹部22aと凹部32aとは、互いに対向して円形の開口である開口部23を形成する。
ここで、板部20の末端部24における板部30と反対側の表面を、表面24aとする。また、板部30の末端部34における板部20と反対側の表面を、表面34aとする。第1クリップ部10は、表面24aと表面34aとが把持されていない、すなわち表面24aと表面34aとに互いに近づく方向の荷重がかかっていない場合、上述のように先端部22と先端部32とが接触し、末端部24と末端部34とが離間している。この場合、第1クリップ部10は、先端部22、32で構成される開口部23により電線W1を保持(挟持)することが可能となる。また、第1クリップ部10は、例えば間接活線工具により、表面24aと表面34aとを把持した場合、離間している末端部24と末端部34とが近接する方向に移動する。そして、接触している先端部22と先端部32とは、支点部27を介して、互いに離間する方向に移動する。この場合、先端部22と先端部32とが離間するため、第1クリップ部10は、電線W1の挟持(保持)を解除する。
次に、第2クリップ部12について説明する。図3は、本実施形態に係る第2クリップ部の構成を模式的に示す正面図である。図4及び図5は、本実施形態に係る第2クリップ部の断面図である。図4は、図3の切断線Kから見た断面図であり、ガイド部14が取り付けられた状態を示している。図5は、図3の切断線Kから見た断面図であり、ガイド部14が取り外された状態を示している。図3に示すように、第2クリップ部12は、第1板部40と、第2板部50と、ロック部60と、ロック解除部62と、を有している。
第1板部40は、先端部としての第1先端部42から、末端部としての第1末端部44まで延在する板状の部材である。第1板部40は、第1先端部42から第1中間部46まで、方向Zに沿って延在している。第1板部40は、第1中間部46から第1末端部44まで、方向Zから傾斜した方向に沿って延在している。
第2板部50は、先端部としての第2先端部52から、末端部としての第2末端部54まで延在する板状の部材である。第2板部50は、第2先端部52から第2中間部56を経由して第2末端部54まで、方向Zに沿って延在している。第2板部50は、第2末端部54に、方向Xに沿って貫通するガイド開口部57が設けられている。ガイド開口部57は、内部にガイド部14を挿通する。
第1板部40と第2板部50とは、方向Yに沿って互いに対向するように接続されている。具体的には、第1板部40は、第1中間部46が、第2板部50の第2中間部56に接続されている。第1中間部46と第2中間部56とは、互いに接続されて支点部47を構成する。また、第1板部40は、第1中間部46から第1末端部44に向かうに従って、方向Yに沿って第2板部50から離れる方向に延在するように、第2板部50に接続されている。すなわち、第1板部40は、第1先端部42が、第2先端部52と接触しており、第1末端部44が、第2末端部54から離間している。また、第1板部40は、第1先端部42の第2先端部52と対向する側の表面に、半円状の凹部42aが形成されている。第2板部50にも、第2先端部52の第1先端部42と対向する側の表面に、半円状の凹部52aが形成されている。凹部42aと凹部52aとは、互いに対向して円形の開口である開口部43を形成する。第1先端部42と第2先端部52とは、開口部43で電線W2を挟持することが可能となっている。すなわち、第1先端部42と第2先端部52とは、電線Wを保持可能な電線保持部41を構成する。また、第1末端部44と第2末端部54とは、例えば間接活線工具により把持可能な、把持部45を構成する。
ここで、第1板部40の第1末端部44における第2板部50と反対側の表面を、第1末端背面44aとする。そして、第1板部40の第1末端部44における第1末端背面44aと反対側の表面、すなわち第2板部50側の表面を、第1末端表面44bとする。また、第2板部50の第2末端部54における第1板部40と反対側の表面を、第2末端背面54aとする。そして、第2板部50の第2末端部54における第2末端背面54aと反対側の表面、すなわち第1板部40側の表面を、第2末端表面54bとする。第1末端背面44aと第2末端背面54aとには、把持された場合の滑りを抑制する滑り止め部を有する。滑り止め部は、第1末端背面44aと第2末端背面54aとの他の箇所よりも摩擦係数が高いものであれば、形状や材料は任意である。また、第1末端表面44bと第2末端表面54bとにも、滑り止め部が設けられている。
第2クリップ部12は、第1末端背面44aと第2末端背面54aとが把持されていない、すなわち第1末端部44と第2末端部54とに互いに近づく方向の荷重がかかっていない場合、上述のように第1先端部42と第2先端部52とが接触し、第1末端部44と第2末端部54とが離間する。この場合、第2クリップ部12は、第1先端部42と第2先端部52とで形成される電線保持部43により、電線W2を保持(挟持)することが可能となる。また、第2クリップ部12は、例えば間接活線工具により、第1末端背面44aと第2末端背面54aが把持された場合、離間している第1末端部44と第2末端部54とが近接する方向に移動する。そして、接触している第1先端部42と第2先端部52とは、支点部47を介して、互いに離間する方向に移動する。この場合、第1先端部42と第2先端部52とが離間するため、第2クリップ部12は、電線W2の挟持(保持)を解除する。
ロック部60は、第2板部50に設けられている。ロック部60は、ガイド開口部57内に挿通されたガイド部14と接触することで、第2クリップ部12の離間方向X2への移動を制限する。一方、ロック部60は、第2クリップ部12の近接方向X1への移動については制限しない。すなわち、ロック部60は、第2クリップ部12を、近接方向X1にのみ移動可能とする。
より詳しくは、ロック部60は、図3及び図4に示すように、ガイド開口部57に設けられており、基台部70と突起部72とを有する。具体的には、基台部70は、第2板部50の第2末端部54の内部であって、ガイド開口部57の鉛直方向の下側に設けられている。基台部70は、表面70aがガイド開口部57の内周面に露出している。基台部70は、表面70aに開口部71が開口している。
突起部72は、基台部70の開口部71内に設けられている。突起部72は、ガイド開口部57の内周面から、ガイド開口部57の内部に突出している。突起部72は、方向Zに沿った荷重、より詳しくは鉛直方向下方方向への荷重を受けることで、ガイド開口部57の内周面に後退する。また、突起部72は、離間方向X2側の表面72a1が、方向Zに沿っている。そして、突起部72は、近接方向X1側の表面である斜面72a2が、鉛直方向上方、すなわちガイド開口部57側に向かうに従って、離間方向X2側に傾斜している。
図4に示すように、ガイド開口部57内には、ガイド部14が挿通される。ガイド部14の突起部18は、ロック部60の突起部72と、方向Zに沿って対向する。第2クリップ部12に対し、近接方向X1に移動させる向きの荷重を加えると、突起部18の斜面18a2と突起部72の斜面72a2とが接触する。斜面18a2と斜面72a2とが接触した場合、突起部72には鉛直方向下方方向への荷重が作用する。従って、突起部72はガイド開口部57の内周面まで後退して、突起部18との接触が解除される。第2クリップ部12は、突起部72と突起部18との接触が解除されるため、離間方向X2へ移動する。すなわち、第2クリップ部12は、ガイド部14にガイドされつつ近接方向X1に移動可能である。
一方、第2クリップ部12に対し、離間方向X2に移動させる向きの荷重を加えると、突起部18の表面18a1と突起部72の表面72a1とが接触する。表面18a1と表面72a1とが接触した場合、突起部72には鉛直方向下方方向への荷重が作用しない。従って、突起部72はガイド開口部57の内部に突出した状態のままとなる。そのため第2クリップ部12は、ロック部60の突起部72がガイド部14の突起部18に阻まれて、離間方向X2への移動ができなくなる。すなわち、第2クリップ部12は、ロック部60により、離間方向X2への移動が制限される。
ロック解除部62は、第2板部50に設けられている。ロック解除部62は、ロック部60を押圧することでロック部60をガイド部14から離間させて、第2クリップ部12の離間方向X2への移動の制限を解除する。
より詳しくは、ロック解除部62は、図3及び図5に示すように、第2板部50の第2末端表面54bに設けられており、受圧部80及び押圧部82を有する。受圧部80は、第2末端表面54bから突出している。押圧部82は、開口部59内に設けられる。開口部59は、第2末端表面54bに設けられて、ガイド開口部57まで貫通する開口である。押圧部82は、一方の表面が受圧部80に接続されており、他方の表面は開口部59内に位置している。
ロック解除部62は、受圧部80が、方向Yに沿った荷重、より詳しくは第2末端表面54bから第2末端背面54aに向かう方向の荷重を受けることで押圧され、第2末端表面54bから開口部59内に後退する。これにより、押圧部82は、受圧部80に押されてガイド開口部57内に突出する。押圧部82は、ロック部60の突起部72よりも鉛直方向上方に設けられている。従って、ガイド開口部57内に突出した押圧部82は、突起部72を鉛直方向下方に向けて押圧して、突起部72をガイド開口部57の内周面まで後退させる。これにより、押圧部82は、ロック部60の突起部72とガイド部14の突起部18とを離間させて、第2クリップ部12を、近接方向X1に加え、離間方向X2にも移動可能とする。すなわち、ロック部60は、ロック解除部62からの押圧が解除されている場合に、ガイド開口部57内のガイド部14に接触して、第2クリップ部12の離間方向X2への移動を制限する。そして、ロック部60は、ロック解除部62から押圧されている場合に、ガイド開口部57内のガイド部14から離間して、第2クリップ部12の離間方向X2への移動の制限を解除する。
(第2クリップ部の形態変化)
電源接続用補助器具1は、以上説明したような構造となっている。次に、第2クリップ部12の形態変化について説明する。第2クリップ部12は、第1末端部44及び第2末端部54(把持部45)が把持される位置に応じて、形態(状態)、すなわち電線の保持状態及びロック部60によるロック状態を変化させることができる。第2クリップ部12は、第1状態、第2状態、及び第3状態の3種類の状態を有する。以下、具体的に説明する。
図6は、第2クリップ部の第1状態を示す模式図である。図6に示すように、第2クリップ部12は、第1末端部44及び第2末端部54の第1把持位置H1が把持されることで、第1状態となる。第1把持位置H1は、第1末端背面44aと第2末端背面54aとである。すなわち、第1把持位置H1は、第1板部40と第2板部50とを挟む位置である。第1状態とは、第1先端部42及び第2先端部52(電線保持部41)が電線W2の保持を解除し、ロック解除部62がロック部60を押圧する状態である。第1状態においては、第2クリップ部12が、電線W2を保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能になる。
具体的には、図6に示すように、例えば工具Aで第1末端背面44aと第2末端背面54aと(第1把持位置H1)が把持された場合、第1末端部44と第2末端部54とは、互いに近接し、接触する。これに伴い、第1先端部42と第2先端部52とは、互いに離間して、電線W2の保持を解除する。また、第1末端部44の第1末端表面44bが、第2末端表面54bに設けられたロック解除部62(受圧部80)を押圧する。ロック解除部62は、受圧部80が第1末端部44に押圧されることで、押圧部82がガイド開口部57内に突出する。これにより、ロック部60のガイド部14への接触が解除される。従って、第1把持位置H1が把持された場合、第2クリップ部12は、電線W2を保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能な第1状態となり、離間方向X2への移動が制限されない。
図7は、第2クリップ部の第2状態を示す模式図である。図7に示すように、第2クリップ部12は、第1末端部44及び第2末端部54の第2把持位置H2が把持されることで、第2状態となる。第2把持位置H2は、第1末端背面44aと第1末端表面44bとである。すなわち、第2把持位置H2は、第1板部40のみを挟む位置である。第2状態とは、第1先端部42及び第2先端部52(電線保持部41)が電線W2を保持し、ロック解除部62がロック部60への押圧を解除する状態である。第2状態においては、第2クリップ部12は、電線W2を保持した状態で、近接方向X1に移動可能であるが、離間方向X2への移動が制限されている。
具体的には、図7に示すように、例えば工具Aで第1末端背面44aと第1末端表面44bと(第2把持位置H2)が把持された場合、第1末端部44と第2末端部54とは、互いに離間した状態のままである。従って、第1先端部42と第2先端部52とは、互いに接触して、電線W2を保持(挟持)する。また、第1末端部44と第2末端部54とが離間しているため、第2末端表面54bに設けられたロック解除部62は、受圧部80への押圧が解除されている。そのため、ロック解除部62によるロック部60への押圧が解除され、ロック部60は、ガイド部14へ接触する。従って、第2把持位置H2が把持された場合、第2クリップ部12は、電線W2を保持した状態で、近接方向X1に移動可能であるが、離間方向X2への移動が制限される(第2状態)。
なお、第2把持位置H2は、第1末端部44と第2末端部54とを近接させず、かつロック解除部62を押圧しない位置であれば、第1末端背面44aと第1末端表面44bとに限られない。例えば、第2把持位置H2は、第2末端背面54aと第2末端表面54bとであって、ロック解除部62が設けられている位置からずれた位置であってもよい。
図8は、第2クリップ部の第3状態を示す模式図である。図8に示すように、第2クリップ部12は、第1末端部44及び第2末端部54の第3把持位置H3が把持されることで、第3状態となる。第3把持位置H3は、第2末端背面54aと第2末端表面54bとである。すなわち、第3把持位置H3は、第2板部50のみを挟む位置である。第3状態とは、第1先端部42及び第2先端部52(電線保持部41)が電線W2を保持し、ロック解除部62がロック部60を押圧する状態である。第3状態においては、第2クリップ部12は、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能であり、離間方向X2への移動が制限されていない。
具体的には、図8に示すように、例えば工具Aで第2末端背面54aと第2末端表面54bと(第3把持位置H3)が把持された場合、第1末端部44と第2末端部54とは、互いに離間した状態のままである。従って、第1先端部42と第2先端部52とは、互いに接触して、電線W2を保持(挟持)する。また、第1末端部44と第2末端部54とが離間しているため、第2末端表面54bに設けられたロック解除部62は、第1末端部44によって受圧部80への押圧は受けていない。ただし、第2末端表面54b(の受圧部80が設けられている位置)が把持されているため、受圧部80は、第1末端部44と第2末端部54との間に位置する工具Aから、押圧を受ける。ロック解除部62は、受圧部80が押圧されることで、押圧部82がガイド開口部57内に突出する。これにより、ロック部60のガイド部14への接触が解除される。従って、第3把持位置H3が把持された場合、第2クリップ部12は、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能な第3状態となり、離間方向X2への移動が制限されていない。
このように、第2クリップ部12は、第1状態を実現するための把持位置である第1把持位置H1と、第2状態を実現するための把持位置である第2把持位置H2と、第3状態を実現するための把持位置である第3把持位置H3と、を有する。
(電線接続方法)
次に、電源接続用補助器具1を用いた電線W1と電線W2との接続方法について説明する。図9は、電源接続用補助器具を用いた電線接続方法を説明する説明図である。図9では、一本の電線Wを切断して停電作業を行い、切断された一方の電線である電線W1と、他方の電線である電線W2を再接続する方法を説明している。
図9に示すように、作業者は、停電作業の前に、切断予定の電線Wに電源接続用補助器具1を取り付け、第2クリップ部12の位置を決定する位置決定ステップを実行する(ステップS10)。具体的には、作業者は、最初に、電線Wの切断予定の箇所の両側に、第1クリップ部10と第2クリップ部12とを取り付ける。そして、位置決定ステップにおいて、作業者は、第1クリップ部10を工具A(間接活線工具)で把持せずに、第1クリップ部10が電線Wを保持した状態とする。そして、作業者は、位置決定ステップにおいて、工具Aにより、第2クリップ部12を第1把持位置H1で把持する。これにより、第2クリップ部12は、第1状態となり、電線Wを保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる。そして、作業者は、位置決定ステップにおいて、第2クリップ部12を第1把持位置H1で把持したまま、電線Wを保持しない第2クリップ部12を近接方向X1又は離間方向X2に移動させて、第2クリップ部12の第1クリップ部10に対する位置を調整する。
位置決定ステップを実行した後、作業者は、切断ステップを実行する(ステップS12)。具体的には、作業者は、切断ステップにおいて、第2クリップ部12の第1把持位置H1での把持を解除して、第2クリップ部12と第1クリップ部10との間の電線Wの切断箇所を、切断する。この切断ステップの実行により、電線Wは停電状態となる。電線Wの切断された一方側であり、第1クリップ部10に保持されている電線が、電線W1である。電線Wの切断された他方側であり、第2クリップ部12に保持されている電線が、電線W2である。なお、電線Wの切断箇所は、予め設けられていたガイド部14のマークMに対し、方向Xに沿って対応する位置(一致する位置)であることが好ましい。これにより、電線W1と電線W2とを再接続する際に、位置決めを適切にすることができる。
切断ステップを実行した後、作業者は、電線離間ステップを実行する(ステップS14)。具体的には、作業者は、電線離間ステップにおいて、第2クリップ部12を第3把持位置H3で把持する。これにより、第2クリップ部12は、第3状態となり、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる。そして、作業者は、電線離間ステップにおいて、電線W2を保持した第2クリップ部12を離間方向X2に移動させて、電線W2を電線W1から離間させる。そして、作業者は、第2クリップ部12の第3把持位置H3での把持を解除して、電線W1と電線W2の先端部に絶縁性のキャップCを被せる。作業者は、このキャップCを被せた後に、停電作業を実施する。
停電作業を実施した後、作業者は、スリーブSを用いて電線W1と電線W2とを電気的に接続することで、配電を再開させる。具体的には、作業者は、スリーブ取付けステップを実行する(ステップS16)。スリーブSは、軸方向に沿った内部に開口部S1が貫通する円筒状の導電性部材である。作業者は、スリーブ取付けステップにおいて、電線W1の先端部W1aの被覆を除去し、導電線を露出させる。同様に、作業者は、電線W2の先端部W2aの被覆を除去し、導電線を露出させる。そして、作業者は、スリーブ取付けステップにおいて、スリーブSの一方の端部から、電線W1の先端部W1aを開口部S1内に挿入する。
スリーブ取付けステップを実行した後、作業者は、接続ステップとしての接続ステップを実行する(ステップS18)。作業者は、接続ステップにおいて、第2クリップ部12を第2把持位置H2で把持して、電線W2を保持した第2クリップ部12を近接方向X1に移動させて、電線W2を電線W1に近づけて、電線W1と電線W2とを、電気的に接続する。具体的には、作業者は、接続ステップにおいて、第2クリップ部12を第2把持位置H2で把持することで、第2クリップ部12を第2状態とする。第2クリップ部12は、第2状態となることで、電線W2を保持した状態で、近接方向X1に移動可能であるが、離間方向X2への移動が制限される。そして、作業者は、接続ステップにおいて、電線W2を保持した第2クリップ部12を近接方向X1に移動させて、電線W2を電線W1に近づけて、電線W2の先端部W2aを、スリーブSの他方の端部から、開口部S1内に挿入する。これにより、電線W2と電線W1とは、スリーブSを介して電気的に接続される。
接続ステップを実行した後、作業者は、固定ステップを実行する(ステップS20)。作業者は、固定ステップにおいて、スリーブSの先端部W1a、W2aが挿入されている位置で、スリーブSの外周をかしめて(圧縮して)スリーブSと電線W1、W2とを固定する。これにより、電線W1、W2の接続処理は終了する。なお、先端部W1a、W2aは、接続ステップにおいてはスリーブSに接触せず、固定ステップでかしめられた際に、スリーブSに接触してもよい。この場合、電線W1と電線W2とを電気的に接続する接続ステップは、ステップS18の接続ステップに加え、ステップS20の固定ステップを有することとなる。
以上説明したように、本実施形態に係る電線接続用補助器具1は、2本の電線W1、W2を接続する際に用いる器具であって、第1クリップ部10と、第2クリップ部12と、ガイド部14と、ロック部60と、ロック解除部62とを有する。第1クリップ部10は、電線W1を保持可能である。第2クリップ部12は、第1クリップ部10と対向して設けられる。第2クリップ部12は、電線W2を保持可能な電線保持部41と、把持可能な把持部45とを有する。ガイド部14は、第1クリップ部10と第2クリップ部12との間に設けられる。ガイド部14は、一方の端部15aが第1クリップ部10に固定される。ガイド部14は、第2クリップ部12を、離間方向X2及び近接方向X1に移動可能にガイドする。ロック部60は、第2クリップ部12に設けられる。ロック部60は、ガイド部14に接触することで、第2クリップ部12の離間方向X2への移動を制限する。ロック解除部62は、第2クリップ部12に設けられる。ロック解除部62は、ロック部60を押圧することでロック部60をガイド部14から離間させて、第2クリップ部12の離間方向X2への移動の制限を解除する。
そして、第2クリップ部12は、把持部45に、第1把持位置H1、第2把持位置H2、及び第3把持位置H3という把持位置を有している。第1把持位置H1は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線保持部41に電線W2の保持を解除させ、ロック解除部62にロック部60を押圧させる。これにより、第1把持位置H1は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線W2を保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる。第2把持位置H2は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線保持部41に電線W2を保持させ、ロック解除部62にロック部60への押圧を解除させる。これにより、第2把持位置H2は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線W2を保持した状態で、近接方向X1に移動可能としつつ、離間方向X2へ移動することを制限する。第3把持位置H3は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線保持部41に電線W2を保持させ、ロック解除部62にロック部60を押圧させる。これにより、第3把持位置H3は、把持された際に、第2クリップ部12が、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能とする。
この電線接続用補助器具1は、電線を把持するのは、第1クリップ部10と第2クリップ部12のみである。従って、電線接続用補助器具1を用いると、例えばスリーブSをかしめる際のスペースが十分に確保され、電線と接続スリーブとを固定する作業を容易に行うことができる。また、第1把持位置H1で把持された場合に、第2クリップ部12が、電線W2を保持しない状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる(第1状態)。これにより、例えば電線Wを切断する際などにおいて、第2クリップ部12を、電線を保持しないまま自由に移動させることが可能となり、第1クリップ部10に対する第2クリップ部12の位置を適切に設定することができる。また、電線接続用補助器具1は、第2把持位置H2で把持された場合に、第2クリップ部12が、電線W2を保持した状態で、離間方向X2への移動を制限する(第2状態)。これにより、例えば電線W2を電線W1に近づけて互いを接続する際に、電線W2を保持した第2クリップ部12を、近接方向X1のみに移動可能とする。また、電線接続用補助器具1は、第3把持位置H3で把持された場合に、第2クリップ部12が、電線W2を保持した状態で、近接方向X1及び離間方向X2に移動可能となる(第3状態)。これにより、例えば停電作業を行う際に、第2クリップ部12を、電線W2を保持させたまま自由に移動可能とし、電線W2に対する電線W1の距離を適切に設定することができる。このように、電線接続用補助器具1は、第1把持位置H1と第2把持位置H2と第3把持位置H3とを有することで、電線同士の距離を調整する作業に自由度を持たせることができる。従って、電線接続用補助器具1は、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、第2クリップ部12は、互いに対向する第1板部40と第2板部50とを有している。第1板部40の第1先端部42及び第2板部50の第2先端部52は、電線W2を挟持することで電線W2を保持する電線保持部41を構成する。第1板部40の第1末端部44及び第2板部50の第2末端部54は、把持部45を構成する。第1把持位置H1は、第1末端背面44aと第2末端背面54aとである。第2把持位置H2は、第1末端背面44aと第1末端表面44bとである。第3把持位置H3は、第2末端背面54aと第2末端表面54bとである。この第2クリップ部12は、第1板部40と第2板部50と(第1把持位置H1)を挟むことで、第1状態とし、第1板部40(第2把持位置H2)を挟むことで、第2状態とし、第2板部50(第3把持位置H3)を挟むことで、第3状態とする。従って、この、電線接続用補助器具1は、容易に第2クリップ部12の状態を切り替えることができるため、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、第2板部50は、第2末端表面54bに、ロック解除部62を有する。ロック解除部62は、第1把持位置H1が把持された場合、第1末端部44によって押圧され、第2把持位置H2が把持された場合、押圧されず、第3把持位置H3が把持された場合、第1板部40と第2板部50との間から押圧される。第2クリップ部12は、ロック解除部62が第2末端表面54bに設けられるため、第1把持位置H1及び第3把持位置H3が把持された際に、容易にロック解除部62を押圧してロック部60のロックを解除することができる。従って、電線接続用補助器具1は、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、第2クリップ部12は、第1把持位置H1が把持された場合、第1先端部42及び第2先端部52が、互いに離間して電線W2の挟持を解除し、第1末端部44及び第2末端部54が、互いに近接してロック解除部62を押圧し、ロック解除部62が、第1末端部44に押圧されることによりロック部60を押圧する。そして、第2クリップ部12は、第2把持位置H2が把持された場合、第1先端部42及び第2先端部52が、互いに近接して電線W2を挟持し、第1末端部44及び第2末端部54が、互いに離間してロック解除部62への押圧を解除し、ロック解除部62が、ロック部60への押圧を解除する。そして、第2クリップ部12は、第3把持位置H3が把持された場合、第1先端部42及び第2先端部52が、互いに近接して電線W2を挟持し、第1末端部44及び第2末端部54が、互いに離間しており、ロック解除部62が、第1板部40と第2板部50との間から押圧されることでロック部60を押圧している。この第2クリップ部12は、このようにロック部60の押圧及び電線W2の挟持を切り替えるため、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、第2板部50は、ガイド開口部57が、第2末端部54に開口している。ガイド開口部57は、内部にガイド部14を挿通し、かつ、ロック部60が設けられている。ロック部60は、ロック解除部62からの押圧が解除されている場合に、ガイド開口部57内のガイド部14に接触し、ロック解除部62から押圧されている場合に、ガイド部14から離間する。この第2クリップ部12は、ガイド開口部57の内部にロック部60が設けられており、ロック解除部62からの押圧により、離間方向X2への移動の制限状態を変化させる。従って、この電線接続用補助器具1は、離間方向X2への移動の制限を容易に切り替えることができるため、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、第1板部40の第1末端背面44aと、第2板部50の第2末端背面54aとは、把持された際の滑りを抑制する滑り止め部を有する。この第2クリップ部12は、第1把持位置H1に滑り止めを有するため、例えば工具Aで第1把持位置H1を確実に把持させることが可能となり、電線の接続作業を容易にすることができる。
また、本実施形態に係る電線Wを切断して切断した電線を接続する電線接続方法は、電線接続用補助器具1を用いるものであり、位置決定ステップと、切断ステップと、電線離間ステップと、接続ステップとを有する。位置決定ステップは、第1クリップ部10で切断される前の電線Wを保持させた状態で、第2クリップ部12を第1把持位置H1で把持することで、電線Wを保持しない第2クリップ部12を移動させて、第2クリップ部12の第1クリップ部10に対する位置を調整する。また、切断ステップは、第2クリップ部12の第1把持位置H1での把持を解除して、第1クリップ部10と第2クリップ部12との間で電線Wを切断する。また、電線離間ステップは、第2クリップ部12を第3把持位置H3で把持して、電線W2を保持した第2クリップ部12を離間方向X2に移動させて、切断した電線W1、W2同士を離間させる。また、接続ステップは、第2クリップ部12を第2把持位置H2で把持して、電線W2を保持した第2クリップ部12を近接方向X1に移動させて、切断した電線W1、W2同士を近づけて接続する。この電線接続方法は、電線接続用補助器具1を用いているため、電線同士の距離を調整する作業に自由度を持たせることができる。従って、電線接続用補助器具1は、電線の接続作業を容易にすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
1 電源接続用補助器具
10 第1クリップ部
12 第2クリップ部
14 ガイド部
20、30 板部
40 第1板部
41 電線保持部
42 第1先端部(先端部)
44 第1末端部(末端部)
44a 第1末端背面
44b 第1末端表面
45 把持部
50 第2板部
52 第2先端部(先端部)
54 第2末端部(末端部)
54a 第2末端背面
54b 第2末端表面
60 ロック部
62 ロック解除部
H1 第1把持位置
H2 第2把持位置
H3 第3把持位置
X1 近接方向
X2 離間方向
W、W1、W2 電線

Claims (7)

  1. 2本の電線を接続する際に用いる電線接続用補助器具であって、
    前記電線のうち一方の電線を保持可能な第1クリップ部と、
    前記第1クリップ部と対向して設けられ、前記電線のうち他方の電線を保持可能な電線保持部と、把持可能な把持部とを有する第2クリップ部と、
    前記第1クリップ部と前記第2クリップ部との間に設けられ、一方の端部が前記第1クリップ部に固定されて、前記第2クリップ部を、前記一方の端部から他方の端部に向かう離間方向、及び前記離間方向と反対方向の近接方向に移動可能にガイドするガイド部と、
    前記第2クリップ部に設けられ、前記ガイド部に接触することで、前記第2クリップ部の前記離間方向への移動を制限するロック部と、
    前記第2クリップ部に設けられ、前記ロック部を押圧することで前記ロック部を前記ガイド部から離間させて、前記第2クリップ部の前記離間方向への移動の制限を解除するロック解除部と、を備え、
    前記第2クリップ部は、
    把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線の保持を解除させ、前記ロック解除部に前記ロック部を押圧させることで、前記他方の電線を保持しない状態で、前記近接方向及び前記離間方向に移動可能となる把持位置である第1把持位置と、
    把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線を保持させ、前記ロック解除部に前記ロック部への押圧を解除させることで、前記他方の電線を保持した状態で、前記近接方向に移動可能としつつ、前記離間方向へ移動することを制限する把持位置である第2把持位置と、
    把持された際に、前記電線保持部に前記他方の電線を保持させ、前記ロック解除部に前記ロック部を押圧させることで、前記他方の電線を保持した状態で、前記近接方向及び前記離間方向に移動可能とする把持位置である第3把持位置と、
    を前記把持部に有する、電線接続用補助器具。
  2. 前記第2クリップ部は、互いに対向する第1板部と第2板部とを有しており、
    前記第1板部及び前記第2板部の先端部は、前記他方の電線を挟持することで前記他方の電線を保持する前記電線保持部を構成し、
    前記第1板部及び前記第2板部の末端部は、前記把持部を構成しており、
    前記第1把持位置は、前記第1板部の末端部の前記第2板部と反対側の面である第1末端背面と、前記第2板部の末端部の前記第1板部と反対側の面である第2末端背面とであり、
    前記第2把持位置は、前記第1板部の前記第1末端背面と、前記第1板部の末端部の前記第1末端背面と反対側の面である第1末端表面とであり、
    前記第3把持位置は、前記第2板部の前記第2末端背面と、前記第2板部の末端部の前記第2末端背面と反対側の面である第2末端表面とである、請求項1に記載の電線接続用補助器具。
  3. 前記第2板部は、前記第2末端表面に、前記ロック解除部を有し、
    前記ロック解除部は、前記第1把持位置が把持された場合、前記第1板部の末端部によって押圧され、前記第2把持位置が把持された場合、押圧されず、前記第3把持位置が把持された場合、前記第1板部と前記第2板部との間から押圧される、請求項2に記載の電線接続用補助器具。
  4. 前記第2クリップ部は、
    前記第1把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに離間して前記他方の電線の挟持を解除し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに近接して前記ロック解除部を押圧し、前記ロック解除部が、前記第1板部の末端部に押圧されることにより前記ロック部を押圧しており、
    前記第2把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに近接して前記他方の電線を挟持し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに離間して前記ロック解除部の押圧を解除し、前記ロック解除部が、前記ロック部への押圧を解除しており、
    前記第3把持位置が把持された場合、前記第1板部及び第2板部の先端部が、互いに近接して前記他方の電線を挟持し、前記第1板部及び第2板部の末端部が、互いに離間しており、前記ロック解除部が、前記第1板部と第2板部との間から押圧されることで前記ロック部を押圧している、
    請求項3に記載の電線接続用補助器具。
  5. 前記第2板部は、内部に前記ガイド部を挿通し、かつ、前記ロック部が設けられているガイド開口部が、前記末端部に開口しており、
    前記ロック部は、前記ロック解除部からの押圧が解除されている場合に、前記ガイド開口部内の前記ガイド部に接触し、前記ロック解除部から押圧されている場合に、前記ガイド部から離間する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の電線接続用補助器具。
  6. 前記第1板部の前記第1末端背面と、前記第2板部の前記第2末端背面とは、把持された際の滑りを抑制する滑り止め部を有する、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の電線接続用補助器具。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電線接続用補助器具を用いて、電線を切断して切断した電線を接続する電線接続方法であって、
    前記第1クリップ部で切断される前の前記電線を保持させた状態で、前記第2クリップ部を前記第1把持位置で把持することで、前記電線を保持しない前記第2クリップ部を移動させて、前記第2クリップ部の前記第1クリップ部に対する位置を調整する位置決定ステップと、
    前記第2クリップ部の第1把持位置での把持を解除して、前記第1クリップ部と前記第2クリップ部との間で前記電線を切断する切断ステップと、
    前記第2クリップ部を前記第3把持位置で把持して、前記電線を保持した前記第2クリップ部を前記離間方向に移動させて、切断した電線同士を離間させる電線離間ステップと、
    前記第2クリップ部を前記第2把持位置で把持して、前記電線を保持した前記第2クリップ部を前記近接方向に移動させて、切断した電線同士を近づけて接続する接続ステップと、を有する電線接続方法。
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