JP2018014350A - Ledデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】GaN系の層をレジストパターンをマスクとしてリアクティブイオンエッチングした時に生じる残渣物を十分に除去して清浄化することが可能なLEDデバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】基板1表面に第1導電型のGaN層2、GaN系の発光層3および第2導電型のGaN層4をこの順序で積層して積層半導体層5を形成する工程と、積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターン6を形成する工程と、レジストパターンをマスクとして積層半導体層を第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、基板上にLED素子構造部7と電極接続領域8を形成する工程と、レジストパターンを除去する工程と、ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物及びpH調整用の酸を含みpH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液によりLED素子構造物および電極接続領域を含む基板を処理する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本実施形態は、発光ダイオード(light emitting diode:LED)デバイスの製造方法に関する。
LEDデバイスは、白色電球、高輝度放電管のような既存の光源に比べて高信頼性、長寿命、高発光効率、高速応答性を有し、さらに小型、軽量化が可能である、種々の特長を持つため、照明器具として注目され、実用化されている。
LEDデバイスの素子は、基板上に化合物半導体から作られる発光層を挟んで電子を発光層に注入するn型化合物半導体層および発光層に正孔を注入するp型化合物半導体層を配置し、発光層で電子と正孔が再結合することにより発光される。中でも、白色光の発光が可能なLED素子として、n型GaN層、GaN系の発光層およびp型GaN層を備えた構造のものが注目されている。
このようなGaN系LED素子は、従来、以下に記載の方法により製造されている。
基板表面にn型GaN層、GaN系の発光層およびp型GaN層をこの順序で積層して積層半導体層を形成する。当該積層半導体層上に所望のレジストパターンを形成する。当該レジストパターンをマスクとして積層半導体層をn型GaN層が所望厚さ残存するように例えば塩素ガスをエッチングガスとしてリアクティブイオンエッチングすることによって、例えば外形が矩形のLED素子構造部と当該構造部のn型GaN層と一体化され、矩形のLED素子構造部内に位置する電極接続領域(コンタクト領域)を形成する。その後、レジストパターンを除去する。
しかしながら、レジストパターンの除去後において、レジストパターンが位置されたLED素子構造部の最上層のp型GaN層の表面に主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質などの残渣物が付着される。また、n型GaN層、GaN系の発光層およびp型GaN層を備えたLED素子構造部の側面からレジストパターンが存在した方向に突出する、GaNの構成元素の酸化物に由来する変質層などの残渣物が付着され、かつ当該側面近傍の第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域の表面に同変質層などの残渣物が付着される。
最上層のp型GaN層の表面に残渣物が付着すると、その後の工程で電極を形成した時に電極の接続抵抗が増大する。また、n型GaN層、GaN系の発光層およびp型GaN層に亘る側面に残渣物が付着すると、n型GaN層から電子を発光層に注入する効率およびp型GaN層から正孔を発光層に注入する効率が阻害されて発光効率が低下する。
このようなことから、従来、レジストパターンを除去した後のLED素子構造物を有する基板に対して芳香族炭化水素、アルキルベンゼンスルホン酸およびノニルフェノールを含むクリーンストリップMF(東京応化社製商品名)で処理して前記残渣物を除去することが行われている。
しかしながら、レジストパターンを除去した後のLED素子構造物を有する基板を前記薬液で処理しても前記残渣物を必ずしも十分に除去できない問題があった。
実施形態は、第1導電型GaN層、GaN系の発光層および第2導電型GaN層をレジストパターンをマスクとしてリアクティブイオンエッチングした時に生じるポリマー、炭素系物質および変質層などの残渣物を十分に除去して清浄化することが可能なLEDデバイスの製造方法を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するために、実施形態によると、
基板表面に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成する工程と、
前記積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記積層半導体層を前記第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、基板上にLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去する工程と、
ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記LED素子構造物および前記電極接続領域を含む前記基板を処理する工程と
を含むことを特徴とするLEDデバイスの製造方法が提供される。
別の実施形態によると、
基板表面に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成する工程と、
前記積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして前記積層半導体層を前記第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、前記基板上にLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域を形成する工程と、
前記レジストパターンを除去する工程と、
ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記LED素子構造物および前記電極接続領域を含む前記基板を処理する工程と、
前記電極接続領域を含む前記LED素子構造部の全表面に保護膜を形成する工程と、
前記電極接続領域を含む前記LED素子構造部上の前記保護膜表面に前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層の一部および前記電極接続領域の一部に対応する箇所が開口されたレジストパターンを形成する工程と、
前記レジスとパターンをマスクとして前記保護膜にリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層上の前記保護膜に第2導電型電極用取出し孔および前記電極接続領域上の前記保護膜に第1導電型電極用取出し孔をそれぞれ形成する工程と、
前記レジストパターンを除去する工程と、
ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記第1導電型電極用取出し孔および前記第2導電型電極用取出し孔を含む前記保護膜を処理する工程と、
前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層に前記第2導電型電極用取出し孔を通して接続する第2導電型電極および前記電極接続領域に前記第1導電型電極用取出し孔を通して接続する第1導電型電極を形成する工程と
を含むことを特徴とするLEDデバイスの製造方法が提供される。
実施形態に係るLEDデバイスの製造工程を示す断面図である。 実施形態に係るLEDデバイスの製造工程を示す断面図である。 実施形態に係るLEDデバイスの製造工程を示す断面図である。 図1の(b)の平面図である。 図1の(c)の工程後のレジストパターンを除去した時の状態を示す斜視図である。 図1の(c)の工程後にエッチング残渣除去用水溶液で処理した時の状態を示す斜視図である。 図3の(k)の平面図である。
以下、実施形態に係るLEDデバイスの製造方法を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
(第1工程)
基板表面に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成する。
基板は、例えばサファイア基板を用いることができる。サファイア基板は化合物半導体であるGaNに対して格子整合を有する。このため、サファイア基板表面に例えばエピタキシャル成長法により第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で成膜することができる。
また、基板はシリコン基板を用いることができる。シリコン基板は、化合物半導体であるGaNに対して格子不整合であり、シリコン基板表面に第1導電型のGaN層等を直接成膜できない。このため、予めIII−V族半導体基板に前記積層半導体層と反転して積層、すなわち例えばエピタキシャル成長法により第2導電型のGaN層、GaN系の発光層および第1導電型のGaN層をこの順序で成膜し、さらに第1導電型のGaN層に薄膜(例えばシリコン基板表面の自然酸化膜と同材料の酸化シリコン薄膜)を成膜する。つづいて、シリコン基板の自然酸化膜の表面にIII−V族半導体基板を逆さにして最下層に位置するシリコン酸化薄膜を当接させ、シリコン基板に接合する。その後、最上層のIII−V族半導体基板を除去することにより、シリコン基板上に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層した積層半導体層を形成する。
GaN系の発光層は、例えばInGaN等から作ることができる。
(第2工程)
積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターンを形成する。つづいて、レジストパターンをマスクとして積層半導体層を第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を行って選択的に除去し、基板上にLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域(コンタクト領域)を形成する。
積層半導体層に対するRIE時の反応性ガスは、例えば塩素(Cl2)ガス、BCl3、CCl4などの塩素系ガスを用いることができる。
LED素子構造部は、基板上に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層したもので、外形が例えば矩形状である。
LED素子構造部の第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域は、次に列挙する種々の形状を取り得る。
(1)矩形LED素子構造部の辺からその内部に向けて切欠いた矩形状、または当該矩形を面取りした形状を有するコンタクト領域。
(2)矩形LED素子構造部のコーナからその内部に向けて切欠いた矩形状を有するコンタクト領域。
(3)矩形LED素子構造部の外周縁に当該矩形LED素子構造部と相似的な枠形状を有するコンタクト領域。
前記(1)、(2)のコンタクト領域に接続する電極は、例えば円形、矩形、多角形にすることができる。前記(3)のコンタクト領域に接続する電極は、例えば矩形環状にすることができる。
(第3の工程)
レジストパターンを例えば酸素アッシングにより除去する。レジストパターンを除去した後において、レジストパターンで被覆されていたLED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層の表面には、主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる残渣物が付着される。また、第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備える矩形LED素子構造部の側面には、レジスト、反応性ガス、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる例えばフェンス状の残渣物が付着され、当該残渣物はレジストパターンが存在した方向に突出している。
次いで、ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液によりLED素子構造物および電極接続領域を含む基板を処理する。
前記エッチング残渣除去用水溶液の各成分の作用等を以下に説明する。
1)ペルオキソ硫酸塩
このペルオキソ硫酸塩としては、ペルオキソ一硫酸塩、ペルオキソ二硫酸塩を挙げることができる。ペルオキソ二硫酸塩としては、例えばペルオキソ二硫酸アンモニウム等を挙げることができる。
ペルオキソ硫酸塩は、エッチング残渣であるレジストに由来するポリマーおよび炭素系物質からなる残渣物を分解除去するとともに、基板上の第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備える矩形LED素子構造部および第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域をフッ素含有化合物によるエッチングから保護する作用を有する。
ペルオキソ硫酸塩、例えばペルオキソ二硫酸アンモニウムは、エッチング残渣除去用水溶液中に0.01モル/L〜20モル/L含有されることが好ましい。
ペルオキソ二硫酸アンモニウムの量を0.01モル/L未満にすると、レジストに由来するポリマーおよび炭素系物質からなる残渣物を分解除去すること、および矩形LED素子構造部等に対してエッチングから保護すること、が困難になる虞がある。一方、ペルオキソ二硫酸アンモニウムの量が20モル/Lを超えると、第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備える矩形LED素子構造部の側面等の酸化が過度に進行する虞がある。より好ましい前記エッチング残渣除去用水溶液中のペルオキソ二硫酸アンモニウムの含有量は0.1モル/L〜0.5モル/Lである。
2)フッ素含有化合物
このフッ素含有化合物としては、例えばフッ化水素酸、フッ化水素酸アンモニウム等を挙げることができる。
フッ素含有化合物は、酸化物などからなる残渣物を除去する作用を有する。
酸化物などからなる残渣物を除去する作用をフッ化水素酸(HF)を例にして次に説明する。
フッ化水素酸は、水の存在下で下記数1の式(1)、(2)のように解離する。ただし、この解離反応は、平衡反応である。
HF⇔H++F- (1)
-+HF⇔HF2 - (2)
式(1)の解離前のHFは、GaNまたはその酸化物に対するエッチング作用が弱いものの、式(2)のHF2 -はGaNまたはその酸化物に対するエッチング作用が強い。このため、HF2 -がエッチング残渣除去用水溶液中に多量に存在すると、ペルオキソ硫酸塩による第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備える矩形LED素子構造部および第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域をフッ素含有化合物のエッチングから保護する作用が低下する。このようなことから、後述するpH調整用の酸でpH調整することによりエッチング残渣除去用水溶液中のHF2 -の生成を抑制できる。
フッ素含有化合物は、エッチング残渣除去用水溶液中に5×10-6モル/L〜5×10-1モル/L含有されることが好ましい。フッ素含有化合物の量を5×10-6モル/L未満にすると、GaNの構成元素の酸化物に由来する変質層からなる残渣物を除去することが困難になる虞がある。一方、フッ素含有化合物の量が5×10-1モル/Lを超えると、エッチング残渣除去用水溶液中のHF2 -の生成量が多くなって、矩形LED素子構造部およびコンタクト領域のエッチングにより形状変化、膜減りを生じる虞がある。より好ましいエッチング残渣除去用水溶液中のフッ素含有化合物の含有量は、1×10-4モル/L〜1×10-2モル/Lである。
3)pH調整用の酸
このpH調整用の酸は、例えば硫酸、硝酸、塩酸、リン酸のような無機酸、または酢酸、シュウ酸のような有機酸を用いることができる。特に、硫酸が好ましい。
pH調整用の酸によりエッチング残渣除去用水溶液のpH値を0〜3に調整することができる。このようにエッチング残渣除去用水溶液を強酸性にすることによって、この水溶液中の水素イオン(H+)濃度を高くして前記式(1)のHFの平衡反応を左側にシフト、つまりHFが多くなるようにシフトさせ、結果的に前記式(2)の平衡反応を右側にシフトするのを抑えて、水溶液中に生成されるHF2 -量を抑えて適正化できる。
エッチング残渣除去用水溶液のより好ましいpH値は、0〜2である。
エッチング残渣除去用水溶液は、20〜35℃の液温で使用することが好ましい。
なお、前述した第1の実施形態のLEDデバイスの製造において、エッチング残渣除去用水溶液での処理後、さらにアルコールのような水溶性有機溶媒または純水でリンス処理することを許容する。
以上、第1の実施形態は基板上に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成し、当該積層半導体層をレジストパターンをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)を行うことによって選択的に除去し、基板上に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備えるLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域(コンタクト領域)を形成し、当該レジストパターンを除去した後、ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液で処理する。このような処理によって、第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層を備えるLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域のエッチングによる寸法変化、LED素子構造部の最上層およびコンタクト領域のGaN層の膜減り等を招くことなく、RIEにおいてLED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層の表面に付着されたレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる残渣物、およびLED素子構造部の側面からレジストパターンが存在した方向に突出して付着されたレジスト、反応性ガス、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる例えばフェンス状の残渣物を除去して清浄化できる。
すなわち、エッチング残渣除去用水溶液による処理時においてペルオキソ硫酸塩の酸化作用によりLED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層の表面に付着されたレジストに由来するポリマーおよび炭素系物質からなる残渣物を除去することができる。
また、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)によって、LED素子構造部の側面および同側面近傍のコンタクト領域に付着されたレジスト、反応性ガス、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる残渣物を除去することができる。このとき、同水溶液中のpH調整用の酸によりそのpH値を0〜3に調整することによって、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)からのエッチング力の強いHF2 -の生成を抑えてHF2 -量を適正化できるため、エッチング力の弱いHFおよび適正量のHF2 -により例えばLED素子構造部およびコンタクト領域のGaNのエッチングを抑えつつ、前記残渣物を効率よく除去することができる。
エッチング残渣除去用水溶液による処理時において、LED素子構造部およびコンタクト領域もその水溶液に曝され、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)によるエッチング作用を受ける。このとき、ペルオキソ硫酸塩の酸化作用によりLED素子構造部等の表面が前記フッ化水素酸から保護されるとともに、前述したようにエッチング力の強いHF2 -の生成を抑えてHF2 -量を適正化しているため、前記LED素子構造部およびコンタクト領域がエッチングされて寸法変化、膜減り等が生じる不都合さを解消することができる。
したがって、基板上のLED素子構造部および当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化されたコンタクト領域の形成、レジストパターンの除去後に処理することによって、前記LED素子構造部およびコンタクト領域がエッチングされて寸法変化、膜減り等を招くことなく、RIEにおいてLED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層の表面に付着されたレジストに由来するポリマーおよび炭素系物質からなる残渣物、並びにLED素子構造部の側面に付着されたレジスト、反応性ガス、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなるフェンス状の残渣物を除去して清浄化できる。特に、0.01モル/L〜20モル/Lのペルオキソ二硫酸アンモニウム、5×10-6モル/L〜5×10-1モル/Lのフッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3のエッチング残渣除去用水溶液で処理することによって、前記残渣物をより確実に除去して高清浄化できる。
その結果、LED素子構造部の最上層の清浄な第2導電型のGaN層表面の電極を設けることができるため、当該GaN層に電極を低抵抗接続が可能になる。また、清浄な第1導電型のコンタクト領域に別の電極を設けることができるため、当該コンタクト領域に別の電極を低抵抗接続することが可能なる。
また、LED素子構造部の寸法安定性に加えて、その側面も清浄化できる。このため、第1導電型(例えばn型)のGaN層から電子を発光層に注入する効率および第2導電型(例えばp型)のGaN層から正孔を発光層に注入する効率を所期の値に維持して高い発光効率を達成できる。
それ故、電極の低抵抗接続、高い頼性および高い発光効率が図られたLEDデバイスを製造することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態の係るLEDデバイスの製造方法を前述した第1の実施形態の第3の工程に引き続いて説明する。
(第4の工程)
基板上の電極接続領域(コンタクト領域)を含む矩形LED素子構造部の全表面に保護膜を形成する。
保護膜は、例えばシリコン窒化膜(SiN膜)を用いることができる。保護膜は、例えばCVD法、スパッタ法により成膜することができる。
なお、保護膜の成膜の前に、LED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層表面に第2導電型の透明電極層を例えばリフトオフ法により形成することを許容する。当該第2導電型の透明電極層は、例えば錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いることができる。
(第5の工程)
コンタクト領域を含むLED素子構造部上の保護膜表面にLED素子構造部の第2導電型のGaN層(または第2導電型の透明電極層)の一部およびコンタクト領域の一部に対応する箇所が開口されたレジストパターンを形成する。つづいて、レジストパターンをマスクとして保護膜にRIEを行って選択的に除去し、LED素子構造部の第2導電型のGaN層(または第2導電型の透明電極層)上の保護膜に第2導電型電極用取出し孔およびコンタクト領域上の前記保護膜に第1導電型電極用取出し孔をそれぞれ形成する。
保護膜(例えばシリコン窒化膜)に対するRIE時の反応性ガスは、例えばフッ化硫黄(SF6)ガス、CF4、CHF3などフッ素系ガスを用いることができる。
(第6の工程)
レジストパターンを例えば酸素アッシングにより除去する。レジストパターンを除去した後において、各電極用取出し孔を除く保護膜表面には主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる残渣物が付着される。また、各電極用取出し孔の内周面にはレジストパターンが存在した方向に突出する、レジスト、反応性ガス、保護膜であるSiNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる例えばフェンス状の残渣物が付着される。
次いで、ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により第2導電型電極用取出し孔および第1導電型電極用取出し孔を含む保護膜を処理する。
前記エッチング残渣除去用水溶液の各成分の作用等は第1の実施形態で説明したのと同様である。
フッ化水素酸は、前述したように水の存在下で下記数1の式(1)、(2)のように解離する。ただし、この解離反応は、平衡反応である。
HF⇔H++F- (1)
-+HF⇔HF2 - (2)
式(1)の解離前のHFは、GaN、SiNのような窒化物に対するエッチング作用が弱いものの、式(2)のHF2 -はGaN、SiNのような窒化物に対するエッチング作用が強い。このため、HF2 -がエッチング残渣除去用水溶液中に多量に存在すると、各電極用取出し孔の内周面に露出するSiNのような保護膜をエッチングするばかりか、ペルオキソ硫酸塩による電極用取出し孔の底面に露出したGaN層(または透明電極層)をフッ素含有化合物のエッチングから保護する作用が低下する。このようなことから、後述するpH調整用の酸でpH調整することにより前記エッチング残渣除去用水溶液中のHF2 -の生成を抑制している。
フッ素含有化合物は、前記エッチング残渣除去用水溶液中に5×10-6モル/L〜5×10-1モル/L含有されることが好ましい。フッ素含有化合物の量を5×10-6モル/L未満にすると、レジスト、反応性ガス、保護膜であるSiNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる残渣物を除去することが困難になる虞がある。一方、フッ素含有化合物の量が5×10-1モル/Lを超えると、エッチング残渣除去用水溶液中のHF2 -の生成量が多くなって、各電極用取出し孔の内周面に露出するSiNのような保護膜のエッチング、電極用取出し孔の底面に露出したGaN層(または透明電極層)のエッチングを生じる虞がある。より好ましいエッチング残渣除去用水溶液中のフッ素含有化合物の含有量は1×10-4モル/L〜1×10-2モル/Lである。
pH調整用の酸によりエッチング残渣除去用水溶液のpH値を0〜3に調整することができる。このようにエッチング残渣除去用水溶液を強酸性にすることによって、この水溶液中の水素イオン(H+)濃度を高くして前記式(1)のHFの平衡反応を左側にシフト、つまりHFが多くなるようにシフトさせ、結果的に前記式(2)の平衡反応を右側にシフトするのを抑えて、水溶液中に生成されるHF2 -量を抑えて適正化できる。
なお、前述した第2の実施形態のLEDデバイスの製造において、エッチング残渣除去用水溶液での処理後、さらにアルコールのような水溶性有機溶媒または純水でリンス処理することを許容する。
(第7の工程)
LED素子構造部の第2導電型のGaN層(または第2導電型の透明電極層)に第2導電型電極用取出し孔を通して接続する第2導電型電極およびコンタクト領域に第1導電型電極用取出し孔を通して接続する第1導電型電極をそれぞれパターニング技術により形成する
第1導電型電極(例えばn型電極)は、例えばAl、Ti、Ptの積層金属から作ることができる。
第2導電型電極(例えばp型電極)は、例えばTi、Pt、Auの積層金属から作ることができる。
以上、第2の実施形態によれば前述した第1の実施形態のようにRIEにおいて基板上のLED素子構造部の最上層の第2導電型のGaN層の表面に付着されたレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる残渣物、およびLED素子構造部の側面からレジストパターンが存在した方向に突出して付着されたレジスト、反応性ガス、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる例えばフェンス状の残渣物を除去して清浄化できる。
また、第2の実施形態によればコンタクト領域を含むLED素子構造部の全表面に保護膜を形成し、当該保護膜をLED素子構造部の第2導電型のGaN層の一部およびコンタクト領域の一部に対応する箇所が開口されたレジストパターンをマスクとしてリアクティブイオンエッチング(RIE)を行って選択的に除去し、LED素子構造部の第2導電型のGaN層上の保護膜に第2導電型電極用取出し孔およびコンタクト領域上の保護膜に第1導電型電極用取出し孔をそれぞれ形成し、当該レジストパターンを除去した後、ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液で処理する。このような処理によって、保護膜のエッチングによる各電極用取出し孔の寸法の増大、当該電極用取出し孔から露出するGaN層(または第2導電型の透明電極層)の膜減り等を招くことなく、RIEにおいて電極用取出し孔を除く保護膜表面に付着された主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる残渣物を除去して清浄化できる。その上、電極用取出し孔の内周面にレジストパターンが存在した方向に突出して付着されたレジスト、反応性ガス、保護膜であるSiNの構成元素および酸素に由来する変質層からなるフェンス状の残渣物を除去して清浄化できる。
すなわち、エッチング残渣除去用水溶液による処理時においてペルオキソ硫酸塩の酸化作用により保護膜表面に付着されたレジストに由来するポリマーおよび炭素系物質からなる残渣物を除去することができる。
また、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)によって、各電極用取出し孔の内周面にレジストパターンが存在した方向に突出して付着されたレジスト、反応性ガス、保護膜であるSiNの構成元素および酸素に由来する変質層からなる例えばフェンス状の残渣物を除去することができる。このとき、同水溶液中のpH調整用の酸によりそのpH値を0〜3に調整することによって、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)からのエッチング力の強いHF2 -の生成を抑えてHF2 -量を適正化できるため、エッチング力の弱いHFおよび適正量のHF2 -により各電極用取出し孔の内周面に露出した例えばSiNからなる保護膜および同電極用取出し孔の底面に露出したGaN層(または透明電極層)のエッチングを抑えつつ、前記残渣物を効率よく除去することができる。
その上、エッチング残渣除去用水溶液による処理時において、各電極用取出し孔の内周面に露出した保護膜および同電極用取出し孔の底面に露出したGaN層(または透明電極層)もその水溶液に曝され、同水溶液中のフッ素含有化合物(例えばフッ化水素酸)によるエッチング作用を受ける。このとき、ペルオキソ硫酸塩の酸化作用により電極用取出し孔の内周面に露出した保護膜および同電極用取出し孔の底面に露出したGaN層(または透明電極層)が前記フッ化水素酸から保護されるとともに、前述したようにエッチング力の強いHF2 -の生成を抑えてHF2 -量を適正化しているため、前記電極用取出し孔の径の増加、同電極用取出し孔の底面のGaN層(または透明電極層)が膜減り等の不都合さを解消することができる。
したがって、第2の実施形態によればLED素子構造部の最上層の清浄な第2導電型のGaN層表面の電極を設けることができるため、当該GaN層に電極を低抵抗接続することが可能になる。清浄な第1導電型のコンタクト領域に別の電極を設けることができるため、当該コンタクト領域に別の電極を低抵抗接続することが可能になる。また、LED素子構造部の寸法安定性に加えて、その側面も清浄化できるため、第1導電型(例えばn型)のGaN層から電子を発光層に注入する効率および第2導電型(例えばp型)のGaN層から正孔を発光層に注入する効率を所期の値に維持して高い発光効率を達成できる。
さらに、同電極用取出し孔の内周面および底部を清浄化できるため、その後、LED素子構造部の第2導電型のGaN層(または第2導電型の透明電極層)に第2導電型電極用取出し孔を通して接続する第2導電型電極およびコンタクト領域に第1導電型電極用取出し孔を通して接続する第1導電型電極をそれぞれ形成した時、各電極を第2導電型のGaN層(または第2導電型の透明電極層)およびコンタクト領域にそれぞれ低抵抗接続することができる。
それ故、電極の低抵抗接続、高い頼性および高い発光効率が図られたLEDデバイスを製造することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
まず、図1の(a)に示すようにサファイア基板1表面にエピタキシャル成長法によりn型GaN層2、InGaNからなる発光層3およびp型GaN層4をこの順序で成膜して積層半導体層5を成膜した。
図1の(b)に示すように積層半導体層5のp型GaN層4表面にレジスト膜を被覆し、このレジスト膜を露光、現像処理する、いわゆる写真蝕刻法によりレジストパターン6を形成した。このレジストパターン6は、図4に示すように外形が矩形で、右辺の一部が中心に向かって矩形状に切欠した平面形状を有する。つづいて、当該レジストパターン6をマスクとして積層半導体層5を当該積層半導体層5のn型GaN層2が所望厚さ(例えば2/3の厚さ)残存するように例えば塩素の反応性ガスを用いるリアクティブイオンエッチング(RIE)により選択的に除去した。このような工程によって、図1の(c)に示すように基板1上にn型GaN層2、発光層3およびp型GaN層4からなる矩形状のLED素子構造部7と当該LED素子構造部7のn型GaN層2と一体化された矩形状の電極接続領域(コンタクト領域)8を形成した。すなわち、LED素子構造部7は図4のレジストパターン6と同様に外形が矩形状をなし、コンタクト領域8はLED素子構造部7の右辺の一部が中心に向かって切欠いた矩形状をなす。
次いで、図1の(d)に示すようにレジストパターン6を例えば酸素アッシングにより除去した。レジストパターンを除去した後において、図5に示すように主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる微細で細長状の残渣物9はレジストパターンが被覆されたLED素子構造部7の最上層のp型GaN層4の表面に付着されていた。また、レジスト、反応性ガス(Cl2)、GaNの構成元素および酸素に由来する変質層からなるフェンス状の残渣物10は、矩形状のLED素子構造部7の側面(エッチング面)にレジストパターンが存在した方向に突出して付着されていた。
次いで、0.4モル/Lのペルオキソ二硫酸アンモニウム、5×10-4モル/Lのフッ化水素酸およびpH調整用の硫酸を含み、pH値が0.20のエッチング残渣除去用水溶液で矩形状のLED素子構造部7およびコンタクト領域8を含むサファイア基板1を処理した。
このようなエッチング残渣除去用水溶液での処理により図6に示すようにLED素子構造部7の最上層のp型GaN層4の表面に付着されたレジストに由来する微細で細長状の残渣物9が除去され、さらにLED素子構造部7の側面に付着された変質層からなるフェンス状の残渣物10が除去され、清浄化された。また、LED素子構造部7の最上層のp型GaN層4、LED素子構造部7の側面に露出するn型GaN層2、発光層3およびp型GaN層4およびn型GaN層2からなるコンタクト領域8のエッチングは全く認められなかった。
さらに、前記エッチング残渣除去用水溶液で処理した後、純水でリンス処理を施したが、LED素子構造部7およびコンタクト領域8がエッチングされることなく、エッチング残渣除去用水溶液を洗い流すことができた。
次いで、全面にレジスト膜を被覆し、このレジスト膜を露光、現像処理する、いわゆる写真蝕刻法によりLED素子構造部7の最上層のp型GaN層4に対応する箇所が開口されたレジストパターン11を形成した。つづいて、レジストパターン11表面にITOからなるp型透明電極材料層12を例えばスパッタリング蒸着法により堆積した。この時、図2の(e)に示すようにLED素子構造部7の最上層のレジストパターン11から露出したp型GaN層4上のp型透明電極材料層12部分とレジストパターン11上のp型透明電極材料層12部分とが段切れした。その後、レジストパターン11を除去して当該レジストパターン11上のp型透明電極材料層12部分をリフトオフすることにより図2の(f)に示すようにLED素子構造部7の最上層のp型GaN層4表面にp型透明電極層13を形成した。
図2の(g)に示すようにスパッタ法により全面に保護膜としてのSiN膜14を堆積した。つづいて、SiN膜14表面にレジスト膜を被覆し、このレジスト膜を露光、現像処理する、いわゆる写真蝕刻法により図2の(h)に示すようにLED素子構造部7上のp型透明電極層13の一部およびコンタクト領域8の一部に対応する箇所が開口されたレジストパターン15を形成した。
次いで、レジストパターン15をマスクとしてSiN膜14にフッ化硫黄(SF6)を用いるRIEを行って選択的に除去することにより、図3の(i)に示すようにLED素子構造部7の透明電極層13上のSiN膜14に例えば円形のp型電極用取出し孔16およびコンタクト領域8上のSiN膜14に例えば円形のn型電極用取出し孔17をそれぞれ形成した。
図3の(j)に示すようにレジストパターン15を例えば酸素アッシングにより除去した。レジストパターンを除去した後において、主にレジストに由来するポリマー、炭素系物質からなる微細で細長状の残渣物(図示せず)はレジストパターン15が被覆されたSiN膜14表面に付着されていた。また、レジスト、反応性ガス(Cl2)、SiNの構成元素および酸素に由来する変質層からなるフェンス状の残渣物(図示せず)は、円形の各電極用取出し孔16,17内周面(エッチング面)にレジストパターンが存在した方向に突出して付着されていた。
次いで、0.2モル/Lのペルオキソ二硫酸アンモニウム、5×10-4モル/Lのフッ化水素酸およびpH調整用の硫酸を含み、pH値が0.20のエッチング残渣除去用水溶液で円形の各電極用取出し孔16,17を含むSiN膜14を処理した。
このようなエッチング残渣除去用水溶液での処理によりSiN膜14表面に付着されたレジストに由来する微細で細長状の残渣物が除去され、さらに円形の各電極用取出し孔16,17内周面に付着された変質層からなるフェンス状の残渣物が除去され、清浄化された。また、SiN膜14表面および各電極用取出し孔16,17内周面に露出するSiN膜14部分のエッチングは全く認められなかった。
さらに、前記エッチング残渣除去用水溶液で処理した後、純水でリンス処理を施したが、SiN膜14表面および各電極用取出し孔16,17内周面に露出するSiN膜14部分がエッチングされることなく、エッチング残渣除去用水溶液を洗い流すことができた。
次いで、全面にAl/Ti/Pt/Auの層構造を有するp型電極材料層をスパッタリング蒸着し、当該p型電極材料層を常法に従ってパターニングすることにより、LED素子構造部7上のp型透明電極層13に円形のp電極用取出し孔16を通して接続された円形のp型電極18を形成した。つづいて、全面にTi/Pt/Auの層構造を有するn型電極材料層をスパッタリング蒸着し、当該n型電極材料層を常法に従ってパターニングすることにより、コンタクト領域8にn型電極用取出し孔17を通して接続されたn型電極19を形成した。その後、LED素子構造部7およびコンタクト領域8を周辺のサファイア基板1およびその上のn型GaN層2をスライビングすることにより、図3の(k)および図7に示すLEDデバイスを製造した。なお、図7は図3の(k)の平面図である。
なお、実施例1においてレジストパターンをアッシング除去する工程(2つの工程)を行った後、前記エッチング残渣除去用水溶液の代わりに比較例1として芳香族炭化水素、アルキルベンゼンスルホン酸およびノニルフェノールを含むクリーンストリップMF(東京応化社製商品名)で処理した。
その結果、1つ目の工程ではLED素子構造部の最上層のp型GaN層の表面に付着されたレジストに由来する微細で細長状の残渣物を除去できたものの、LED素子構造部の側面に付着された変質層からなるフェンス状の残渣物を十分に除去できず、残渣物の一部がLED素子構造部の側面底部に残留した。
また、2つ目の工程ではSiN膜の表面に付着されたレジストに由来する微細で細長状の残渣物を除去できたものの、p型電極用取出し孔およびn型電極用取出し孔の内周面に付着された変質層からなるフェンス状の残渣物を十分に除去できず、残渣物の一部が各電極用取出し孔の内周面底部に残留した。
本発明のいつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の種々の形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…サファイア基板、2…n型GaN層、3…発光層、4…p型GaN層、5…積層半導体層、6,11,15…レジストパターン、7…LED素子構造部、8…コンタクト領域、9,10…残渣部、14…SiN膜(保護膜)、16,17…電極用取出し孔、18,19…電極。

Claims (3)

  1. 基板表面に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成する工程と、
    前記積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして前記積層半導体層を前記第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、基板上にLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域を形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記LED素子構造物および前記電極接続領域を含む前記基板を処理する工程と
    を含むことを特徴とするLEDデバイスの製造方法。
  2. 基板表面に第1導電型のGaN層、GaN系の発光層および第2導電型のGaN層をこの順序で積層して含む積層半導体層を形成する工程と、
    前記積層半導体層上に所望形状を有するレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとして前記積層半導体層を前記第1導電型のGaN層が所望厚さ残存するようにリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、前記基板上にLED素子構造部と当該構造部の第1導電型のGaN層と一体化された電極接続領域を形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記LED素子構造物および前記電極接続領域を含む前記基板を処理する工程と、
    前記電極接続領域を含む前記LED素子構造部の全表面に保護膜を形成する工程と、
    前記電極接続領域を含む前記LED素子構造部上の前記保護膜表面に前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層の一部および前記電極接続領域の一部に対応する箇所が開口されたレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジスとパターンをマスクとして前記保護膜にリアクティブイオンエッチングを行って選択的に除去し、前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層上の前記保護膜に第2導電型電極用取出し孔および前記電極接続領域上の前記保護膜に第1導電型電極用取出し孔をそれぞれ形成する工程と、
    前記レジストパターンを除去する工程と、
    ペルオキソ硫酸塩、フッ素含有化合物およびpH調整用の酸を含み、pH値が0〜3であるエッチング残渣除去用水溶液により前記第1導電型電極用取出し孔および前記第2導電型電極用取出し孔を含む前記保護膜を処理する工程と、
    前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層に前記第2導電型電極用取出し孔を通して接続する第2導電型電極および前記電極接続領域に前記第1導電型電極用取出し孔を通して接続する第1導電型電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とするLEDデバイスの製造方法。
  3. 前記エッチング残渣除去用水溶液の処理後で、前記保護膜の形成前に前記LED素子構造部の前記第2導電型のGaN層の表面に第2導電型の透明電極層をさらに形成することを特徴とする請求項2記載のLEDデバイスの製造方法。
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