JP2018013974A - 携帯用情報機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイ筐体の回動角度に応じて操作部材の突出位置を設定し、操作性と筐体の薄型化を両立させることができる携帯用情報機器を提供する。【解決手段】携帯用情報機器10は、操作部材であるポインティングスティック20aを本体筐体16の表面16aから押し下げる押下方向に付勢すると共に昇降可能に弾性支持する弾性部材46と、ヒンジ機構12による本体筐体16とディスプレイ筐体14の回動動作と連動して移動してポインティングスティック20aを埋没位置と突出位置とに配置させるスライド部材48と、ヒンジ機構12による本体筐体16とディスプレイ筐体14の回動動作とスライド部材48の移動とを連動させるリンク機構56とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、操作部材を筐体表面に備えた携帯用情報機器に関する。
例えばディスプレイ筐体を本体筐体に対して0度位置から180度位置程度まで開閉可能に構成したノート型PCや、ディスプレイ筐体を本体筐体に対して0度位置から360度位置まで反転可能に構成したコンバーチブル型PC等の携帯用情報機器では、近年、その筐体の薄型化が急速に進んでいる。このような携帯用情報機器では、本体筐体の表面にキーボード装置と共にポインティングスティック等の操作部材が設けられることがある(例えば特許文献1参照)。
特開2016−51254号公報
ポインティングスティック等の操作部材は、高い操作性を確保するために本体筐体の表面からある程度突出している方が好ましい。一方、ディスプレイ筐体を閉じた際の筐体の薄型化のためには、操作部材が本体筐体の表面に突出してない方が好ましい。また、ポインティングスティック等の操作部材は、キーボード装置と共に本体筐体の表面に設けられることが多い。そして、キーボード装置と共にポインティングスティック等の操作部材を備えた場合には、操作部材と共にキートップについても筐体の薄型化の障壁となる可能性がある。
このように、筐体の薄型化が進んでいる携帯用情報機器では、ディスプレイ筐体の回動角度に応じてポインティングスティック等の操作部材の操作性を確保しつつ、その突出量を抑えることができる構成が求められている。さらに、操作部材と共にキーボード装置を備えた構成では、操作部材だけでなくキートップについても同様な構成が求められている。そして、このような構成は、ディスプレイ筐体の回動角度に応じて複数の使用形態に変化するコンバーチブル型PCのような携帯用情報機器ではその要望が一層大きいものとなる。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、ディスプレイ筐体の回動角度に応じて操作部材の突出位置を設定し、操作性と筐体の薄型化を両立させることができる携帯用情報機器を提供することを目的とする。
本発明に係る携帯用情報機器は、表面に操作部材を有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とをヒンジ機構によって回動可能に連結した携帯用情報機器であって、前記操作部材を前記本体筐体の表面から押し下げる押下方向に付勢すると共に、該操作部材を前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間で昇降可能に弾性支持する弾性部材と、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して移動し、一方向に移動した場合に前記弾性部材の付勢力に抗して前記操作部材を前記押下方向とは逆方向の押上方向に押圧して前記突出位置に配置する一方、前記一方向とは逆方向の他方向に移動した場合に前記操作部材に対する押圧力が解除されることで、該操作部材を前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置させるスライド部材と、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と、前記スライド部材の移動とを連動させるリンク機構とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、ヒンジ機構によるディスプレイ筐体の回動動作と連動してスライド部材が一方向又は他方向に移動することで、その移動方向に応じて操作部材を突出位置と埋没位置に設定できる。これにより、例えば90度位置〜180度位置でのノート型PCの使用形態では操作部材が突出位置として高い操作性で使用可能な状態とすることができる。一方、例えば0度位置では操作部材を弾性部材の付勢力によって押し下げた埋没位置として、操作部材が本体筐体の表面から突出することを回避できる。従って、操作部材の操作性と筐体の薄型化を両立させることができる。しかも操作部材は、その使用位置である突出位置では弾性部材の付勢力に抗してスライド部材によって押し上げられた状態に保持される。このため、弾性部材の弾性力によって操作部材ががたつきや上下動を生じることがなく、より高い操作性が得られる。
前記リンク機構は、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して前記本体筐体の前後方向に移動するスライドリンク部材を有し、前記スライド部材は、前記スライドリンク部材の前後方向への移動と連動して前記本体筐体の左右方向に移動する構成であってもよい。そうすると、ヒンジ機構から伝達された動力を、例えば本体筐体の表面に設けられたキーボード装置の側方に設けたスライドリンク部材からスライド部材へと伝達することができる。このため、キーボード装置等を設けた構成であっても操作部材の昇降機構の設置スペースを確保し易くなる。
前記操作部材は、前記本体筐体の内部で前記弾性部材によって昇降可能に弾性支持されたベース部材の表面に設けられており、前記スライド部材の先端部には、該スライド部材が前記ベース部材に近接する前記一方向に移動した場合に、前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置された前記ベース部材を前記弾性部材の付勢力に抗して前記突出位置へと押し上げる傾斜面が設けられた構成であってもよい。そうすると、簡素な構造で操作部材の昇降機構を実現でき、動作の安定性や正確性も確保できる。
前記スライド部材の先端部には、前記埋没位置と前記突出位置とでそれぞれ前記操作部材を保持する平面部が、前記傾斜面を間に挟んで一対設けられた構成であってもよい。そうすると、一対の平面部のそれぞれで操作部材を埋没位置と突出位置とに安定して保持することができる。
前記スライド部材は、前記操作部材を間に挟んで前記ベース部材の両側部をそれぞれ押下可能に一対配置されるか、又は前記ベース部材の両側部をそれぞれ押下可能な一対の先端部を有する構成であってもよい。そうすると、一対の先端部によってベース部材の両側部を保持することができ、使用時のがたつきを抑制し、操作の安定性が向上する。
前記操作部材は、前記本体筐体の表面に設けられ、前記ディスプレイに表示されるカーソルを操作するポインティングスティックで構成されてもよい。
前記ポインティングスティックと共に前記本体筐体の表面に設けられたキーボード装置を備え、前記キーボード装置のキートップは、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と前記リンク機構を介して連動し、前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間で昇降可能に構成されてもよい。そうすると、ポインティングスティックと共にキートップもディスプレイ筐体の回動角度に応じて突出位置と埋没位置に設定できる。従って、例えば90度位置〜180度位置でのノート型PCの使用形態ではキートップについても突出位置として高い操作性で使用可能な状態とすることができる。一方、0度位置ではキートップについても埋没位置として、本体筐体の表面から突出することを回避できる。
前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体とは、前記ヒンジ機構によって互いの表面同士が対面する0度位置から互いの裏面同士が対面する360度位置まで回動可能に連結されており、前記操作部材及び前記キートップは、少なくとも前記360度位置で前記埋没位置となる一方、少なくとも前記0度位置と前記360度位置の間にある所定角度範囲で前記突出位置となる構成であってもよい。そうすると、本体筐体の表面が底面となるタブレット型PCの使用形態を持ったコンバーチブル型PCにおいても、ディスプレイ筐体の回動角度に応じてポインティングスティック等の操作部材及びキートップを所望の昇降位置に設定できる。
前記ポインティングスティックは、前記キーボード装置の下面側に配置され、前記本体筐体の内部で前記弾性部材によって昇降可能に弾性支持されたベース部材の表面に設けられ、前記キーボード装置を貫通して該キーボード装置の表面に露出しており、前記ポインティングスティックは、前記ベース部材が前記弾性部材の付勢力に抗して前記スライド部材によって押し上げられることで、前記本体筐体の表面から昇降する構成であってもよい。そうすると、ポインティングスティックの昇降構造の大部分をキーボード装置の下面側に配置することができ、キーボード装置の上面側にキートップの昇降構造のスペースを確保し易くなる。
前記スライドリンク部材は、前記本体筐体の前後方向に沿うように該本体筐体の左右側部にそれぞれ設けられており、前記スライド部材は、前記本体筐体の左右方向に沿うように前記操作部材を挟んで左右一対設けられた構成であってもよい。そうすると、左右のスライド部材によってポインティングスティックをバランスよく昇降動作させることができ、使用時のがたつきを抑制し、操作の安定性が向上する。
前記スライド部材は、前記傾斜面に近接する位置に設けられたガイド部材により、前記一方向及び前記他方向に移動可能且つ前記操作部材の昇降方向に沿う方向に移動不能に支持された構成であってもよい。そうすると、操作部材の昇降動作時に弾性部材の付勢力によってスライド部材の傾斜面近傍の部位が上下方向に反り変形することが防止される。その結果、操作部材を突出位置及び埋没位置に確実に保持することができる。
前記キートップに沿って設けられた回転軸部材と、該回転軸部材の外周面から前記キートップ側へと突出し、前記キートップを下方に向かって押下可能な押圧片と、前記キートップを前記本体筐体の表面から押し上げる押上方向に付勢するキー弾性部材とを備え、前記回転軸部材が前記スライド部材の移動に連動して回転することで、前記押圧片によって前記キートップが前記キー弾性部材の付勢力に抗して押し下げられて前記埋没位置となる構成であってもよい。
また、本発明に係る携帯用情報機器は、表面にキーボード装置、及びディスプレイに表示されるカーソルを操作するポインティングスティックを有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とを、互いの表面同士が対面する0度位置から互いの裏面同士が対面する360度位置までヒンジ機構によって回動可能に連結した携帯用情報機器であって、前記キーボード装置のキートップ及び前記ポインティングスティックは、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動し、前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間でそれぞれ昇降可能であり、前記キートップ及び前記ポインティングスティックは、少なくとも前記360度位置で前記埋没位置となる一方、少なくとも前記0度位置と前記360度位置の間にある所定角度範囲で前記突出位置となることを特徴とする。
このような構成によれば、所定角度範囲、例えば90度位置〜180度位置ではノート型PCの使用形態ではポインティングスティック及びキートップを突出位置として高い操作性で使用可能な状態とすることができる。一方、少なくとも360度位置ではポインティングスティック及びキートップを埋没位置として、タブレット型PCの底面となる本体筐体の表面からポインティングスティック及びキートップが突出することを防止できる。これにより、ポインティングスティック及びキートップの操作性と筐体の薄型化を両立させることができる。
前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と、前記キートップ及び前記ポインティングスティックの昇降動作とを連動させるリンク機構を備えた構成であってもよい。
前記ポインティングスティックは、弾性部材によって前記本体筐体の表面から押し下げる押下方向に付勢されると共に、前記埋没位置と前記突出位置との間で昇降可能に弾性支持されており、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して移動し、一方向に移動した場合に前記弾性部材の付勢力に抗して前記ポインティングスティックを前記押下方向とは逆方向の押上方向に押圧して前記突出位置に配置する一方、前記一方向とは逆方向の他方向に移動した場合に前記ポインティングスティックに対する押圧力が解除されることで、該ポインティングスティックを前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置させるスライド部材を備える構成であってもよい。
本発明によれば、ヒンジ機構によるディスプレイ筐体の回動動作と連動してスライド部材が一方向又は他方向に移動することで、その移動方向に応じて操作部材を突出位置と埋没位置に設定できる。これにより、操作部材の操作性と筐体の薄型化を両立させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯用情報機器の斜視図である。 図2は、図1に示す携帯用情報機器の側面図である。 図3は、図2に示す状態からディスプレイ筐体を開き方向に回動させて360度位置としたタブレット型PCの使用形態での側面図である。 図4Aは、キートップが最も上方にある突出位置での側面図である。 図4Bは、図4Aに示す状態からキートップがキー押下機構によって押し下げられて最も下方となる埋没位置とされた状態を示す側面図である。 図5は、キー押下機構の構成を模式的に示す平面図である。 図6Aは、70度位置から180度位置でのポインティングスティックの状態を模式的に示す側面断面図である。 図6Bは、0度位置及び360度位置でのポインティングスティックの状態を模式的に示す側面断面図である。 図7Aは、70度位置から180度位置でのポインティングスティックの下部及びその周辺部を下方から見た斜視図である。 図7Bは、0度位置及び360度位置でのポインティングスティックの下部及びその周辺部を下方から見た斜視図である。 図8Aは、70度位置から180度位置でのスティック昇降機構の状態を模式的に示す底面図である。 図8Bは、0度位置及び360度位置でのスティック昇降機構の状態を模式的に示す底面図である。 図9は、ヒンジ機構の一構成例を模式的に示す平面図である。 図10は、ヒンジ機構に設けられるスパイラルピンの外周面に形成されたレール溝の展開図である。 図11は、0度位置及び360度位置でのリンク機構の状態を模式的に示す平面図である。 図12は、70度位置でのリンク機構の状態を模式的に示す平面図である。 図13は、変形例に係るスライド部材の構成を模式的に示す底面図である。
以下、本発明に係る携帯用情報機器について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
1.携帯用情報機器の全体構成の説明
図1は、本発明の一実施形態に係る携帯用情報機器10の斜視図であり、ヒンジ機構12L,12Rによってディスプレイ筐体14を本体筐体16から開いたノート型PCでの使用形態とした状態を示す。図2は、図1に示す携帯用情報機器10の側面図である。図3は、図2に示す状態からディスプレイ筐体14を開き方向に回動させて360度位置としたタブレット型PCの使用形態での側面図である。
本実施形態に係る携帯用情報機器10は、ノート型PC及びタブレット型PCとして使用可能なコンバーチブル型PCである。携帯用情報機器10は、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して90度〜180度程度の角度位置に回動させた状態ではノート型PCとして好適に使用できる(図1及び図2参照)。携帯用情報機器10は、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して360度位置まで回動させた状態ではタブレット型PCとして好適に使用できる(図3参照)。携帯用情報機器10はコンバーチブル型PC以外、例えば携帯電話、スマートフォン又は電子手帳等であってもよい。
以下、図1及び図2に示すノート型PCでの使用形態を基準とし、ディスプレイ18を視認しながらキーボード装置20を操作する使用者から見た方向で、手前側を前側、奥側を後側と呼び、本体筐体16の厚み方向を上下方向、幅方向を左右方向と呼んで説明する。
本体筐体16に対するディスプレイ筐体14の角度位置については、ディスプレイ筐体14を本体筐体16に対して完全に閉じた状態とし、互いの表面14a,16a、つまりディスプレイ18とキーボード装置20が対面した姿勢を0度位置(図2中に一方の2点鎖線で示すディスプレイ筐体14参照)と呼ぶ。そして、この0度位置を基準として、ディスプレイ筐体14を開き方向に回動させる方向で角度を刻みながら説明する。例えばディスプレイ筐体14と本体筐体16とが直交した姿勢を90度位置と呼ぶ。表面14a,16aが同一方向(上方)を向いて互いに平行した姿勢を180度位置(図2中に他方の2点鎖線で示すディスプレイ筐体14参照)と呼ぶ。ディスプレイ筐体14と本体筐体16の裏面14b,16b同士が対面した姿勢を360度位置(図3参照)と呼ぶ。これら0度位置、180度位置及び360度位置等の表記については、本体筐体16、ディスプレイ筐体14又はヒンジ機構12L,12Rの構造により、角度数字の示す正確な角度位置から多少ずれた角度位置となることも当然生じることがある。
図1〜図3に示すように、携帯用情報機器10は、ディスプレイ18を有するディスプレイ筐体14と、キーボード装置20を有する本体筐体16とを備える。ディスプレイ筐体14と本体筐体16は、左右一対のヒンジ機構12L,12R(以下、まとめて「ヒンジ機構12」と呼ぶこともある)によって0度位置から360度位置まで回動可能に連結されている。
ディスプレイ筐体14は、ヒンジ機構12を通過した図示しないケーブルにより本体筐体16と電気的に接続されている。ディスプレイ18は、例えばタッチパネル式の液晶表示装置によって構成される。
本体筐体16は扁平箱状に形成され、その後端縁部にヒンジ機構12が設けられている。本体筐体16の内部には、図示しない基板、演算装置及びメモリ等の各種電子部品が収納されている。キーボード装置20は、本体筐体16の表面16aに設けられている。キーボード装置20の略中央にはポインティングスティック20aが設けられている。ポインティングスティック20aはディスプレイ18に表示されるカーソル(マウスポインタ)を操作するためのものであり、マウスの代わりとして操作可能な操作部材である。キーボード装置20の前側にはタッチパッド17及び3つの機能ボタン17aが設けられている。タッチパッド17はディスプレイ18に表示されるカーソル(マウスポインタ)を操作するためのものである。各機能ボタン17aはポインティングスティック20a又はタッチパッド17によるカーソル操作と連係して機能するものである。
キーボード装置20は、前後左右方向に並ぶように配列された複数のキースイッチ21と、各キースイッチ21の操作面を構成するキートップ22の周囲の隙間を埋めるフレーム24とを備える。本実施形態の場合、キーボード装置20は、隣接するキートップ22間がフレーム24によって区画され、それぞれが独立した構成からなるアイソレーション型の構造である。フレーム24は、各キースイッチ21のキートップ22を挿通させる複数の孔部24a(図4A及び図4B参照)が形成された枠状の板材である。フレーム24は、本体筐体16の表面16aと略面一又は多少低位置となるように取り付けられている。
キーボード装置20は、0度位置及び360度位置においてキートップ22を通常操作時の突出位置(使用位置)よりも下方に押し下げた埋没位置(押下位置)に保持するキー押下機構26を備える(図4A及び図4B参照)。キー押下機構26は、例えば70度位置から180度位置において、キートップ22を通常操作時の突出位置(使用位置)に保持し、0度位置及び360度位置においてキートップ22を突出位置よりも下方に押し下げた埋没位置(押下位置)に保持する機構である。キー押下機構26によるキートップ22の昇降動作は、ヒンジ機構12によるディスプレイ筐体14の回動動作と連動する。
ポインティングスティック20aは、本体筐体16の表面16aにおけるキーボード装置20の略中央に配置されている。ポインティングスティック20aは、フレーム24の略中央に形成された孔部24bから昇降可能である。本体筐体16の内部には、ポインティングスティック20aを昇降させるスティック昇降機構27が設けられている(図6A及び図6B参照)。スティック昇降機構27は、例えば70度位置から180度位置において、ポインティングスティック20aを通常操作時の突出位置(使用位置)に保持し、0度位置及び360度位置においてポインティングスティック20aを突出位置よりも下方に押し下げた埋没位置(押下位置)に保持する機構である。スティック昇降機構27によるポインティングスティック20aの昇降動作は、ヒンジ機構12によるディスプレイ筐体14の回動動作と連動する。
このように当該携帯用情報機器10は、ヒンジ機構12によるディスプレイ筐体14の回動動作と連動して動作する2つの可動部材であるキートップ22及びポインティングスティック20aを備える。
2.キーボード装置の説明
2.1 キーボード装置の構成の説明
キーボード装置20の具体的な構成例を説明する。
図4Aは、キートップ22が最も上方にある突出位置での側面図である。図4Bは、図4Aに示す状態からキートップ22がキー押下機構26によって押し下げられて最も下方となる埋没位置とされた状態を示す側面図である。
図4A及び図4Bに示すように、キーボード装置20は、キートップ22をガイド機構28で上下動可能に支持したキースイッチ21と、キースイッチ21を上面側に支持するベースプレート30とを備える。ベースプレート30の上面側にはメンブレンシートが積層され、ベースプレート30の下面側には防水シート34が貼着されている。なお、図4A及び図4Bではメンブレンシートを省略して図示している。
ベースプレート30は、薄いアルミニウム板等の金属板に切り起こし成形や打ち抜き成形を施したものであり、キースイッチ21の取付板となるものである。全てのキースイッチ21は、1枚のベースプレート30を共用している。フレーム24は、ベースプレート30の上面に設置される。メンブレンシートは、例えば押圧された場合に接点が閉じる三層構造のスイッチシートである。メンブレンシートは各所に貫通孔を有し、この貫通孔を通してガイド機構28がベースプレート30の上面に着地する。
キートップ22は、ベースプレート30の上方にガイド機構28を介して配設される。キートップ22は、信号を入力するための操作部材である。キートップ22は樹脂等で成形され、平面視で略四角形状を有する。キートップ22は、操作面となる上面22aと、上面22aの4辺の縁部から下方に延びた側面22bとを有する。前側の側面22bには左右一対の突出片39が前方に向かって突出形成されている。後側の側面22bには左右一対の受け片40が後方に向かって突出形成されている。上面22a及び各側面22bで囲まれたキートップ22の内側空間は、ガイド機構28及びラバードーム(キー弾性部材)41の設置空間となっている(図4A参照)。なお、図4Bではラバードーム41の図示を省略している。
突出片39は、側面22bから外方に突出した平面視略矩形形状の翼状部材である。突出片39は、フレーム24の天面に当接することでキートップ22の上方への抜け止め防止部材として機能する。突出片39はキートップ22の上動方向での最高高さ位置を規定する機能も有する。受け片40は、側面22bから外方に突出した平面視略矩形状の翼状部材である。受け片40は、キー押下機構26によるキートップ22の下方への押し下げ力を受ける部材である。受け片40は、突出片39と共に、キートップ22の上方への抜け止め防止部材としての機能とキートップ22の上動方向での最高高さ位置を規定する機能も兼ねる。
ラバードーム41は、キートップ22が押下された場合にメンブレンシートを押圧し、キートップ22の押下操作が解除された際にキートップ22を元の位置に復帰させる弾性部材である。ラバードーム41は、メンブレンシートとキートップ22との間に配設されている。キートップ22は、ガイド機構28によって上下動可能にガイドされた状態で、ラバードーム41によって弾性支持されている。ラバードーム41は、シリコンゴム等、可撓性を有する弾性材料で形成されている。
キースイッチ21では、キートップ22が押下操作されるとその操作力でラバードーム41が弾性変形すると共にメンブレンシートが押圧され、メンブレンシートは接点を閉じる。キートップ22への押下操作が解除されると、ラバードーム41の弾性復元力によってキートップ22が元の位置(突出位置)に戻り、メンブレンシートが接点を開く。
ガイド機構28は、キートップ22を上下動可能に支持するものであり、ベースプレート30とキートップ22との間に折り畳み可能に取り付けられている。本開示のガイド機構28は、筋交い状に取り付けられた内側枠42及び外側枠43を備えたパンタグラフ構造となっている。
2.2 キー押下機構の構成の説明
各キースイッチ21のキートップ22を押下位置に保持するキー押下機構26の構成例を説明する。
図5は、キー押下機構26の構成を模式的に示す平面図である。
図4A、図4B及び図5に示すように、キー押下機構26は、回転軸部材50と、押圧片52とを備える。
図4A、図4B及び図5に示すように、回転軸部材50は、キーボード装置20の左右方向に並んだ各キートップ22の後側部に沿って延在しており、キーボード装置20の前後方向に複数並んでいる。各回転軸部材50は、例えばSUS材等で形成された硬質の線材(ワイヤ)であり、例えば直径1mm程度であって十分な剛性を有する。
回転軸部材50は、キーボード装置20のフレーム24の下面側且つベースプレート30の上面側となる位置で該キーボード装置20の左右方向に亘って延在している。回転軸部材50の左右端部には、フレーム24の左右両側部から突出した駆動端部50aが設けられている。各駆動端部50aは、キーボード装置20の左右側部にそれぞれ設けられたスライドリンク部材54のスリット54aに回転可能な状態で係合している。スライドリンク部材54は後述するリンク機構56を構成するものであり、キーボード装置20の左右側部で前後方向に沿って移動可能である。
図4A及び図4Bに示すように、回転軸部材50は、キートップ22の後側部に沿って左右方向に延在する直線状の基部50bと、基部50bの両端に設けられた駆動端部50aとを有する。駆動端部50aは、基部50bの端部を90度屈曲させたアーム部50cの先端から90度屈曲させて形成されており、基部50bと平行するように左右方向へと突出している。その結果、回転軸部材50の両端部はクランク形状となっている。
基部50bは、その左右方向の適宜箇所でベースプレート30又はフレーム24に設けられた軸受部によって回転可能に位置決め支持されている。これにより、左右のスライドリンク部材54が前後方向に移動すると、駆動端部50aがスライドリンク部材54のスリット54a内で回転しながら該スライドリンク部材54と共に前後方向に移動する。その結果、軸受部で軸支された基部50bを回転中心としてアーム部50cが前後方向に振り子状に揺動しつつ、基部50bが軸周りに回転する(図4A及び図4B参照)。
押圧片52は、回転軸部材50の基部50bの外周面に外嵌固着された取付筒体60から屈曲形成されることで、基部50bの外周面からキートップ22側へと突出している。取付筒体60は、かしめ固定やスポット溶接によって基部50bに固着される。押圧片52は、取付筒体60の外周面から突出した板片である。押圧片52は、各キートップ22の受け片40の上面に当接配置され、受け片40を下方に向かって押下可能である。
キー押下機構26では、キートップ22が図4Aに示す突出位置にある状態で、左右のスライドリンク部材54が後方に移動し、これに伴って駆動端部50aが後方に移動すると、基部50bが軸周りに回転する。これにより、基部50bの外周面から突出した押圧片52が下方向に揺動してキートップ22の受け片40を押し下げ、キートップ22をラバードーム41の付勢力に抗して押し下げる。その結果、キートップ22が図4Bに示す埋没位置に保持される。この埋没位置では、キートップ22の上面22aがフレーム24の上面と面一又は僅かに低い位置となり、キーボード装置20の上面が凹凸のない平面状に構成される。
一方、キートップ22が図4Bに示す埋没位置にある状態で、左右のスライドリンク部材54が押下動作時とは逆の前方に移動すると、基部50bも押下動作時とは逆方向に回転する。これにより、押圧片52が上方向に揺動して受け片40に対する押圧作用が解除される。その結果、キートップ22はラバードーム41の付勢力によって上動し、図4Aに示す突出位置に復帰する。
キー押下機構26によるキートップ22の押下動作は、リンク機構56を介してヒンジ機構12と連係しており、ディスプレイ筐体14の回動角度位置に対応する。
3.ポインティングスティックの説明
3.1 ポインティングスティックの構成の説明
ポインティングスティック20aの具体的な構成例を説明する。
図6Aは、70度位置から180度位置でのポインティングスティック20aの状態を模式的に示す側面断面図である。図6Bは、0度位置及び360度位置でのポインティングスティック20aの状態を模式的に示す側面断面図である。図7Aは、70度位置から180度位置でのポインティングスティック20aの下部及びその周辺部を下方から見た斜視図である。図7Bは、0度位置及び360度位置でのポインティングスティック20aの下部及びその周辺部を下方から見た斜視図である。図6A及び図6Bでは、キーボード装置20のキー押下機構26や防水シート34の図示を省略している。
図6A及び図6Bに示すように、ポインティングスティック20aは、本体筐体16の表面16aを構成するフレーム24の孔部24bを挿通している。ポインティングスティック20aは、各キースイッチ21と共に入力操作が可能な操作部材である。ポインティングスティック20aは、例えば樹脂材料や硬質のゴム材料等で形成された頂部ドーム状の円柱状部材である。ポインティングスティック20aは、ベースプレート30に形成された孔部30aを挿通し、ベースプレート30の下面側まで延在している。つまりポインティングスティック20aはキーボード装置20を貫通している。ポインティングスティック20aの下端は、ベース部材44上に積層されたセンサ基板45の表面に接続されている。
センサ基板45は、ポインティングスティック20aの制御基板である。ポインティングスティック20aは、センサ基板45に電気的に接続された状態で固定されたモジュール構造となっている。
ベース部材44は、薄い金属板の左右側部を略板厚分だけ屈曲して段上げしたフランジ部44aを有する板状部材である。ベース部材44は、左右のフランジ部44a,44a間に形成された凹状部分にセンサ基板45が収容配置される。ベース部材44及びセンサ基板45の上面とベースプレート30の下面との間には、弾性部材46が設けられている。
弾性部材46は、ベース部材44(ポインティングスティック20a)を本体筐体16の表面16aから押し下げる押下方向に常時付勢している。これによりポインティングスティック20aは、弾性部材46によって本体筐体16の表面16aから没した埋没位置と本体筐体16の表面16aから突出した突出位置との間で昇降可能に弾性支持されている。なお、図6A及び図6Bでは図面の見易さを確保するため、弾性部材46をコイルばね形状に図示しているが、本実施形態では弾性部材46として板ばねを用いてさらなる薄型化を実現している(図7A及び図7B参照)。
3.2 スティック昇降機構の構成の説明
ポインティングスティック20aを昇降させるスティック昇降機構27の構成例を説明する。
図8Aは、70度位置から180度位置でのスティック昇降機構27の状態を模式的に示す底面図である。図8Bは、0度位置及び360度位置でのスティック昇降機構27の状態を模式的に示す底面図である。図8A及び図8Bは、キーボード装置20のベースプレート30を下面側から見た図であるが、キーボード装置20自体は省略している。
図6A〜図8Bに示すように、スティック昇降機構27は、弾性部材46と、スライド部材48とを備える。
スライド部材48は、キーボード装置20のベースプレート30の下面側で本体筐体16に対して左右方向に移動可能に設けられた長尺矩形状の板状部材である。スライド部材48は、スライドリンク部材54の前後方向への移動と連動して左右方向に移動する。スライド部材48は、一端部がスライドリンク部材54と連結され、他端部がポインティングスティック20aのベース部材44に重なる位置まで延びている。スライド部材48の長手方向での複数位置には、その移動方向である左右方向に延びた長孔48aが形成されている。各長孔48aには、ベースプレート30の下面に締結固定されたガイド部材49が挿通されている。ガイド部材49は、下端に大径部が形成されることで、スライド部材48の左右方向のガイド及び抜け止めとして機能する(図6A及び図6B参照)。
スライドリンク部材54の側部には、キーボード装置20の中央側に向かって突出したリンク板51が設けられている。リンク板51には、前側から後側に向かって次第に左側から右側に変位する斜めクランク形状の駆動孔部53が形成されている。スライド部材48の一端部には、駆動孔部53に摺動可能に係合したピン55が突設されている。従って、スライドリンク部材54が前後方向に移動した際、前後方向に移動する駆動孔部53内をピン55が摺動し、スライド部材48がガイド部材49のガイド作用下に左右方向に移動する。
スライド部材48の他端部には、ポインティングスティック20aを昇降させるための押上段部57が形成されている。図6A〜図7Bに示すように、押上段部57は、スライド部材48のピン55側(基端側)からポインティングスティック20a側(先端側)に向かって順に屈曲形成された押上部57aと押さえ部57bとを有する。
押上部57aは、ガイド部材49によってガイドされたスライド部材48の大部分の平板部よりも略板厚分だけ一段下がった位置に形成された平面部である。押さえ部57bは、押上部57aよりもさらに大きく下がった位置に形成された平面部である。押上部57aと押さえ部57bとの間には、押上傾斜面57cが設けられている。押上傾斜面57cは、押上部57aから押さえ部57bに向かって次第に下方に傾斜した傾斜面である。
押上段部57の前後方向略中央には、スライド部材48の長手方向に向かって先端面を切り欠いた形状の凹状部57dが形成されている。凹状部57dには、ベースプレート30の下面に締結固定されたスティックガイド部材47が挿通されている。スティックガイド部材47は、ベース部材44のフランジ部44aに形成された貫通孔を通して凹状部57dに挿通されている。スティックガイド部材47は、下端に大径部が形成されることで、ベース部材44(ポインティングスティック20a)の昇降方向のガイド及び抜け止めとして機能する。スティックガイド部材47は、スライド部材48の左右方向のガイド及び抜け止めとしても機能する。なお、図6A及び図6Bでは、凹状部57d及びスティックガイド部材47の図示を省略している。
スティック昇降機構27では、ポインティングスティック20aが図6A及び図7Aに示す突出位置にある状態で、左右のスライドリンク部材54が後方に移動すると、これに伴ってスライド部材48がベース部材44から離間する方向に移動する(図8B参照)。これにより、スライド部材48は、押上部57aと押上傾斜面57cとが順にベース部材44のフランジ部44aの端部に摺接し、図6B及び図7Bに示すように押さえ部57bがフランジ部44aの下面を保持する位置となる。その結果、ベース部材44が弾性部材46の付勢力によって下降し、ポインティングスティック20aが埋没位置に保持される。この埋没位置では、ポインティングスティック20aの頂部がフレーム24の上面と面一又は僅かに低い位置となり、キーボード装置20の上面が凹凸のない平面状に構成される。
一方、ポインティングスティック20aが図6B及び図7Bに示す埋没位置にある状態で、左右のスライドリンク部材54が押下動作時とは逆の前方に移動すると、これに伴ってスライド部材48がベース部材44に近接する方向に移動する(図8A参照)。これにより、スライド部材48は、押さえ部57bと押上傾斜面57cとがベース部材44のフランジ部44aの端部に順に摺接し、図6A及び図7Aに示すように押上部57aが弾性部材46の付勢力に抗してフランジ部44aの下面を押し上げて保持する位置となる。その結果、ポインティングスティック20aが突出位置に復帰する。
スティック昇降機構27によるポインティングスティック20aの昇降動作は、リンク機構56を介してヒンジ機構12と連係しており、ディスプレイ筐体14の回動角度位置に対応する。
4 ディスプレイ筐体の回動動作とキートップ及びポインティングスティックの連動構造の説明
ディスプレイ筐体14の回動動作と、キー押下機構26及びスティック昇降機構27の動作とを連動させるヒンジ機構12及びリンク機構56の構成例を説明する。
4.1 ヒンジ機構の構成の説明
ヒンジ機構12の構成例を説明する。
図9は、本実施形態に係る携帯用情報機器10に用いられるヒンジ機構12の一構成例を模式的に示す平面図であり、左側のヒンジ機構12Lの構成を代表的に示している。以下、ヒンジ機構12として左側のヒンジ機構12Lを例示して説明するが、右側のヒンジ機構12Rは左側のヒンジ機構12Lと左右対称構造であって実質的に同一構造のため、その詳細な説明は省略する。
図9に示すように、ヒンジ機構12は、左右方向に延在する第1軸62と、第1軸62と平行して設置された第2軸63と、第1軸62及び第2軸63を回転可能に軸支して収納する箱状のヒンジ筐体64とを備える(図2及び図3も参照)。
第1軸62は、一端部が本体筐体16に固定されることで該本体筐体16と一体的に回転する。第2軸63は、一端部がディスプレイ筐体14に固定されることで該ディスプレイ筐体14と一体的に回転する。第1軸62及び第2軸63の他端部はヒンジ筐体64の内部で回転可能な状態で支持されている。本実施形態の場合、第1軸62及び第2軸63は図示しない歯車列を介して同期回転する構成となっている。第1軸62及び第2軸63は、例えば0度位置から180度位置までは第1軸62のみが回転し、180度位置から360度位置までは第2軸63のみが回転する構成等であってもよい。
ヒンジ筐体64には本体筐体16の後端縁部に設けられた凸状部が入り込む凹状部64aが設けられており、この凹状部64aの一側面にはスパイラルピン66が突設されている。スパイラルピン66は本体筐体16側の第1軸62と同軸上に設けられ、ヒンジ筐体64の回動動作に連動して第1軸62と同軸で回転する。スパイラルピン66の外周面には、図10に示す展開図に示された形状からなるレール溝68が螺旋状に形成されている。
レール溝68は、スパイラルピン66の外周面で軸方向に沿って螺旋を描くように形成された第1作動部68a及び第2作動部68bと、第1作動部68a及び第2作動部68bの間に設けられ、スパイラルピン66の外周面で周方向に沿って形成された空振り部68cとを有する。第1作動部68aはスパイラルピン66の右側から左側に向かう溝であり、第2作動部68bはスパイラルピン66の左側から右側に向かう溝である。図10に示すように、0度位置及び360度位置での第1作動部68a及び第2作動部68bの左右方向位置は一致し、70度位置及び180度位置での第1作動部68a及び第2作動部68bの左右方向位置は一致する。例えば0度位置と360度位置とでキートップ22やポインティングスティック20aの埋没量を異ならせる場合は、両位置での左右方向位置を位置ずれさせればよい。また空振り部68cは、左右方向にずれがなく、スパイラルピン66の周方向に沿った溝である。
レール溝68には、リンク機構56を構成するヒンジリンク70の係合片70aが摺動可能に係合している。係合片70aは、ディスプレイ筐体14の0度位置から70度位置までの回動の間は第1作動部68aを移動し、70度位置から180度位置までの回動の間は空振り部68cを移動し、180度位置から360度位置までの回動の間は第2作動部68bを移動する。
本発明を、例えばディスプレイ筐体14が少なくとも90度位置までは開閉可能、例えば180度位置程度まで開閉可能な一般的なノート型PCに適用する場合は、上記のような2軸構造のヒンジ機構12に代えて1軸構造のヒンジ機構を用いてもよい。この場合、レール溝68は、例えば図10中で0度位置から90度位置或いは180度位置までの範囲で構成される。
4.2 リンク機構の構成の説明
ヒンジ機構12によるディスプレイ筐体14の回動動作とキー押下機構26及びスティック昇降機構27の動作とを連動させるリンク機構56の構成例を説明する。
図11は、0度位置及び360度位置でのリンク機構56の状態を模式的に示す平面図であり、図12は、70度位置でのリンク機構56の状態を模式的に示す平面図である。図11及び図12では、左側のヒンジ機構12L及びこれと連動するリンク機構56を例示して説明するが、右側のヒンジ機構12R及びこれと連動するリンク機構56は左側のものと左右対称構造であって実質的に同一構造のため、その詳細な説明は省略する。
リンク機構56は、本体筐体16の内部で動作する。図11及び図12に示すように、リンク機構56は、本体筐体16の内面で左右方向に移動可能に支持されたヒンジリンク70と、本体筐体16の内面に対して一端側の回動軸72を中心として回動可能に支持された揺動部材74と、揺動部材74の回動軸72とは反対側の他端側に対して作用ピン76を介して回転可能に連結されたスライドリンク部材54とを備える。
ヒンジリンク70は、後方へと突出してスパイラルピン66のレール溝68に係合する係合片70aを有したL字形状のプレートである。ディスプレイ筐体14が回動されてスパイラルピン66が回転すると、ヒンジリンク70は、係合片70aがレール溝68の第1作動部68a及び第2作動部68bに位置している際には左右方向にスライド移動し、係合片70aが空振り部68cに位置している際には移動しない(図10参照)。
揺動部材74は、回動軸72が設けられたヒンジリンク70側の一端側に膨らんだ湾曲形状を有する略三角形状のプレートである。揺動部材74は、回動軸72の後側となる位置でヒンジリンク70との間が連結ピン78によって互いに回転可能な状態で連結されている。揺動部材74の回動軸72とは反対側の他端側は、作用ピン76によってスライドリンク部材54と回転可能に連結されている。
スライドリンク部材54は、図示しないガイド構造によって本体筐体16に対して前後方向にスライド可能に設けられた長尺矩形状のプレートである。スライドリンク部材54は、その後端部に作用ピン76が突設されており、この作用ピン76が揺動部材74に回転可能に連結されている。スライドリンク部材54の側部には、スティック昇降機構27のスライド部材48がリンク板51を介して連結されている。
このようなリンク機構56では、スパイラルピン66の回転を受けてヒンジリンク70が左右方向にスライド移動すると、連結ピン78が力点となると共に回動軸72が回動支点となって揺動部材74が回動する。その結果、作用ピン76が作用点となってスライドリンク部材54が前後方向に移動する(図11及び図12参照)。
4.3 ディスプレイ筐体の回動動作とキートップ及びポインティングスティックの連動動作の説明
リンク機構56によって連動するディスプレイ筐体14の回動動作とキートップ22及びポインティングスティック20aの昇降動作との関係を説明する。
先ず、ディスプレイ筐体14が0度位置にある場合、ヒンジリンク70の係合片70aはヒンジ機構12のスパイラルピン66に形成されたレール溝68の第1作動部68aの始点となる位置に位置している(図10参照)。図11に示すように初期位置にあるヒンジリンク70によって揺動部材74が図中で最も時計方向に回動した位置にある。このため、作用ピン76が最も後方となる位置にあり、スライドリンク部材54も最も後側に移動した位置にある。
この状態では、図4Bに示すように回転軸部材50の駆動端部50aがスライドリンク部材54によって最も後側に移動した位置にある。このため、キートップ22は受け片40が押圧片52によって押し下げられた埋没位置に保持されている。さらに、図8Bに示すようにスライド部材48がスライドリンク部材54によってポインティングスティック20aから最も離間した位置にある。このため、ポインティングスティック20aは弾性部材46の付勢力によって押し下げられた埋没位置にあり、ベース部材44が押上段部57の押さえ部57bによって保持されている(図6B参照)。従って、キートップ22の上面22a及びポインティングスティック20aの頂部がフレーム24の上面と面一又は僅かに低い位置にあり、キーボード装置20の上面が平面状に構成されている。その結果、本体筐体16に対して閉じられたディスプレイ筐体14のディスプレイ18がキートップ22やポインティングスティック20aに干渉することがなく、携帯用情報機器10の板厚が可及的に薄型化されている。
次に、ディスプレイ筐体14が0度位置から開き方向に回動されるとヒンジ機構12のヒンジ筐体64も回動し、スパイラルピン66が回転する。0度位置から70度位置の間では、ヒンジリンク70の係合片70aがレール溝68の第1作動部68aに位置している(図10参照)。0度位置から70度位置の間でのスパイラルピン66の回転により、ヒンジリンク70が進動方向(図11中で左側)に押し出し移動される。その結果、揺動部材74が図11中で反時計方向に回動し、作用ピン76を介してスライドリンク部材54が前方へと進動する。
スライドリンク部材54が前方に移動すると、回転軸部材50の駆動端部50aも前方に移動する。回転軸部材50は押圧片52が上に移動する方向に回転する(図4A参照)。その結果、押圧片52による受け片40の押圧作用が解除され、ラバードーム41の付勢力によってキートップ22も押圧片52と共に上方に移動する。またスライドリンク部材54の前方への移動により、図8Aに示すようにスライド部材48がスライドリンク部材54によってポインティングスティック20aに近接する方向に移動する。その結果、図6Aに示すようにスライド部材48の押上段部57によってベース部材44が弾性部材46の付勢力に抗して押し上げられる。
70度位置では、図10に示すように係合片70aが第1作動部68aの終点となる位置に位置する。このため、図12に示すように最も進動した位置にあるヒンジリンク70によって揺動部材74が図中で最も反時計方向に回動した位置にあり、作用ピン76が最も前方となる位置にある。従って、スライドリンク部材54も最も前側に移動した位置にある。
この状態では、図4Aに示すように、回転軸部材50の駆動端部50aはスライドリンク部材54によって最も前側に移動した位置にある。このため、キートップ22が最も上動した位置である突出位置にある。さらに、図8Aに示すようにスライド部材48がスライドリンク部材54によってポインティングスティック20aに最も近接した位置にある。このため、ポインティングスティック20aは弾性部材46の付勢力に抗して押し上げられた突出位置にあり、ベース部材44が押上段部57の押上部57aによって保持されている(図6A参照)。従って、当該携帯用情報機器10では、ディスプレイ筐体14を70度位置まで開いた段階でキートップ22及びポインティングスティック20aがフレーム24の上面から上方に突出した突出位置となるため、両者が使用可能な状態となる。
続いて、70度位置から180度位置の間は、ヒンジリンク70の係合片70aがレール溝68の空振り部68cに位置している(図10参照)。このため、ヒンジ筐体64が回動してスパイラルピン66が回転してもヒンジリンク70は移動しない。すなわちスライドリンク部材54の位置も変化しないため、図4A及び図6Aに示すようにキートップ22及びポインティングスティック20aは突出位置に維持される。つまり携帯用情報機器10では、ノート型PCとしての使用が想定される70度位置〜180度位置の間ではキートップ22及びポインティングスティック20aが使用可能な状態に維持される。
次に、ディスプレイ筐体14が180度位置からさらに開き方向に回動されると、ヒンジリンク70の係合片70aがスパイラルピン66のレール溝68の第2作動部68bを移動する(図10参照)。このため、180度位置から360度位置の間でのスパイラルピン66の回転により、ヒンジリンク70が0度位置から70度位置の間とは反対の退動方向(図12中で右側)に引き寄せ移動される。その結果、揺動部材74が図12中で時計方向に回動し、作用ピン76を介してスライドリンク部材54が後方へと退動する。
スライドリンク部材54が180度位置(図12に示す70度位置と同位置)での状態から後方に移動すると、回転軸部材50の駆動端部50aも後方に移動するため、回転軸部材50は押圧片52が下に移動する方向に回転する(図4B参照)。その結果、押圧片52によって受け片40が押圧作用を受け、ラバードーム41の付勢力に抗してキートップ22が押圧片52と共に下方に移動する。またスライドリンク部材54の後方への移動により、図8Bに示すようにスライド部材48がスライドリンク部材54によってポインティングスティック20aから離間する方向に移動する。その結果、図6Bに示すようにスライド部材48の押上段部57による押上力が次第に解放され、ベース部材44が弾性部材46の付勢力によって押し下げられる。
360度位置では、図10に示すように係合片70aが第2作動部68bの終点となる位置に位置する。このため、図11に示すように最も退動した位置にあるヒンジリンク70によって揺動部材74が図中で最も時計方向に回動した位置にあり、作用ピン76が最も後方となる位置にある。従って、スライドリンク部材54も最も後側に移動した位置にある。
この状態では、図4Bに示すように0度位置の場合と同様、回転軸部材50の駆動端部50aはスライドリンク部材54によって最も後側に移動した位置にある。このため、キートップ22は受け片40が押圧片52によって押し下げられた埋没位置に保持されている。さらに、図8Bに示すようにスライド部材48がスライドリンク部材54によってポインティングスティック20aから最も離間した位置にある。このため、ポインティングスティック20aは弾性部材46の付勢力によって押し下げられた埋没位置にあり、ベース部材44が押上段部57の押さえ部57bによって保持されている(図6B参照)。従って、キートップ22の上面22a及びポインティングスティック20aの頂部が再びフレーム24の上面と面一又は僅かに低い位置となる。これにより、本体筐体16に対して反転されてタブレット型PCでの背面となる本体筐体16の表面16aが平板状に構成され、キートップ22及びポインティングスティック20aによる凹凸形状がない。その結果、携帯用情報機器10をタブレット型PCとして使用する際、キートップ22及びポインティングスティック20aが邪魔になることがない。
一方、360度位置にあるディスプレイ筐体14を閉じ方向に回動動作させる場合には、上記の開き方向への回動動作と逆方向の動作が生じる。すなわち、ディスプレイ筐体14が360度位置から180度位置へと回動されるのに伴い、スライドリンク部材54が前方へと移動する。これにより、キートップ22及びポインティングスティック20aが突出位置に復帰する。180度位置から70度位置まではキートップ22及びポインティングスティック20aが突出位置で維持される。ディスプレイ筐体14が70度位置から0度位置へと回動されるのに伴い、今度はスライドリンク部材54が後方へと移動する。これにより、キートップ22及びポインティングスティック20aが再び埋没位置となり、フレーム24の上面と面一又は僅かに低い位置となる。このため、ディスプレイ18とキートップ22及びポインティングスティック20aとが干渉することなくディスプレイ筐体14を閉じることができる。
5.作用効果の説明
以上のように、本実施形態に係る携帯用情報機器10は、操作部材であるポインティングスティック20aを本体筐体16の表面16aから押し下げる押下方向に付勢すると共に、ポインティングスティック20aを本体筐体16の表面16aから没した埋没位置と本体筐体16の表面16aから突出した突出位置との間で昇降可能に弾性支持する弾性部材46と、ヒンジ機構12による本体筐体16とディスプレイ筐体14の回動動作と連動して移動し、一方向(左側のヒンジ機構12L側では右側。図8A参照)に移動した場合に弾性部材46の付勢力に抗してポインティングスティック20aを押下方向とは逆方向の押上方向に押圧して突出位置に配置する一方、一方向とは逆方向の他方向(左側のヒンジ機構12L側では左側。図8B参照)に移動した場合にポインティングスティック20aに対する押圧力が解除されることで、ポインティングスティック20aを弾性部材46の付勢力によって埋没位置に配置させるスライド部材48と、ヒンジ機構12による本体筐体16とディスプレイ筐体14の回動動作とスライド部材48の移動とを連動させるリンク機構56とを備える。
従って、携帯用情報機器10では、ヒンジ機構12によるディスプレイ筐体14の回動動作と連動してスライド部材48が一方向又は他方向に移動することで、その移動方向に応じてポインティングスティック20aを突出位置と埋没位置に設定できる。これにより、例えば90度位置〜180度位置でのノート型PCの使用形態ではポインティングスティック20aを突出位置として高い操作性で使用可能な状態とすることができる。一方、0度位置や360度位置ではポインティングスティック20aを弾性部材46の付勢力によって押し下げた埋没位置として、ポインティングスティック20aが当該携帯用情報機器10の表面16aから突出することを回避できる。従って、操作部材であるポインティングスティック20aの操作性と筐体の薄型化を両立させることができる。特に、ポインティングスティック20aは、その使用位置である突出位置では、弾性部材46の付勢力に抗してスライド部材48によって押し上げられた状態に保持される。このため、弾性部材46の弾性力によってポインティングスティック20aががたつきや上下動を生じることがなく、より高い操作性が得られる。
上記では、リンク機構56を介してディスプレイ筐体14の回動動作と連動して昇降する操作部材としてポインティングスティック20aを例示したが、この操作部材は他の部品であってもよい。例えば、ポインティングスティック20aと共に又はポインティングスティック20aに代えて機能ボタン17aを昇降動作させる構成としてもよい。
上記では、スティック昇降機構27は互いに逆方向に動作する左右一対のスライド部材48によってポインティングスティック20aを昇降動作させる構成を例示したが、スライド部材48は左右いずれか一方のみに設けられてもよい。但し、入力操作を受けるポインティングスティック20aは、その使用位置となる突出位置でスライド部材48の押上段部57によって上昇保持される構成となっている。このため、左右一対のスライド部材48によってポインティングスティック20a(ベース部材44)を保持する構成の方が、使用時のがたつきが小さく安定性が高いという利点がある。そこで、スライド部材48を1本のみで構成する場合は、例えば図13に示すようにスライド部材48の先端を二股に分岐し、分岐した一対の先端部にそれぞれ押上段部57を設け、各押上段部57によって前後方向に配置したフランジ部44aを押し上げる構成とするとよい。また、スライド部材48の移動方向は、左右方向ではなく前後方向に設定しても勿論よい。
当該携帯用情報機器10では、ポインティングスティック20aは、本体筐体16の内部で弾性部材46によって昇降可能に弾性支持されたベース部材44の表面に設けられており、スライド部材48の先端部には、スライド部材48がベース部材44に近接する一方向に移動した場合に、弾性部材46の付勢力によって埋没位置に配置されたベース部材44を弾性部材46の付勢力に抗して突出位置へと押し上げる押上傾斜面57cが設けられている。これにより、簡素な構造でポインティングスティック20aの昇降機構を実現でき、動作の安定性や正確性も確保できる。
当該携帯用情報機器10では、スライド部材48の先端部には、埋没位置と突出位置とでそれぞれポインティングスティック20aを保持する平面部である押上部57aと押さえ部57bとが、押上傾斜面57cを間に挟んで設けられている。これにより、平面部である押さえ部57bによってポインティングスティック20aを埋没位置に安定して保持することができる。さらに平面部である押上部57aによってポインティングスティック20aを突出位置に安定して保持することができる。
当該携帯用情報機器10において、スライド部材48は、押上段部57に近接する位置にガイド部材49(図8A及び図8B中で右側のガイド部材49)を有する。スライド部材48は、このガイド部材49によって押上段部57近傍の部位が左右方向に移動可能且つ上下方向に移動不能に支持されている。これにより、ポインティングスティック20aの昇降動作時に弾性部材46の付勢力によってスライド部材48の押上段部57近傍の部位が上下方向に反り変形することが防止される。その結果、ポインティングスティック20aを突出位置及び埋没位置に確実に保持することができる。
当該携帯用情報機器10では、ポインティングスティック20aと共に本体筐体16の表面16aに設けられたキーボード装置20を備え、そのキートップ22は、ヒンジ機構12による本体筐体16とディスプレイ筐体14の回動動作とリンク機構56を介して連動し、本体筐体16の表面16aから没した埋没位置と本体筐体16の表面16aから突出した突出位置との間で昇降可能である。これにより、ポインティングスティック20aと共にキートップ22もディスプレイ筐体14の回動角度に応じて突出位置と埋没位置に設定できる。従って、例えば90度位置〜180度位置でのノート型PCの使用形態ではキートップ22についても突出位置として高い操作性で使用可能な状態とすることができる。一方、0度位置や360度位置ではキートップ22についても埋没位置として、表面16aから突出することを回避できる。これにより、キーボード装置20の操作性と筐体の薄型化も両立させることができる。
換言すれば、ポインティングスティック20aはキーボード装置20と並設して使用されることが多い。そこで当該携帯用情報機器10では、ポインティングスティック20aとキートップ22を共に突出位置と埋没位置に設定可能とすることで、高い操作性と筐体の薄型化の実効を図っている。
この場合、ポインティングスティック20a及びキートップ22は、少なくとも360度位置で埋没位置となる一方、少なくとも0度位置と360度位置の間にある所定角度範囲(本実施形態では70度位置から180度位置)で突出位置となる。これにより、本体筐体16の表面16aが底面となるタブレット型PCの使用形態を持ったコンバーチブル型PCにおいても、ディスプレイ筐体14の回動角度に応じてポインティングスティック20a及びキートップ22を所望の昇降位置に設定できる。
なお、本発明は、上記した開示内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
上記実施形態では、0度位置から70度位置の間及び180度位置から360度位置の間でポインティングスティック20a及びキートップ22が埋没位置となり、70度位置から180度位置の間でポインティングスティック20a及びキートップ22が突出位置となる構成を例示した。但し、このようなポインティングスティック20aやキートップ22の昇降動作とディスプレイ筐体14の回動位置との関係は変更しても勿論よい。また例えば、ポインティングスティック20aやキートップ22は0度位置から上昇動作を開始するのではなく、30度位置から上昇動作を開始し、70度位置ではなく90度位置で完全に突出位置に設定される構成等としてもよい。
10 携帯用情報機器
12L,12R ヒンジ機構
14 ディスプレイ筐体
16 本体筐体
18 ディスプレイ
20 キーボード装置
20a ポインティングスティック
22 キートップ
26 キー押下機構
27 スティック昇降機構
30 ベースプレート
40 受け片
44 ベース部材
44a フランジ部
45 センサ基板
46 弾性部材
48 スライド部材
49 ガイド部材
50 回転軸部材
52 押圧片
54 スライドリンク部材
56 リンク機構
57 押上段部
57a 押上部
57b 押さえ部
57c 押上傾斜面

Claims (15)

  1. 表面に操作部材を有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とをヒンジ機構によって回動可能に連結した携帯用情報機器であって、
    前記操作部材を前記本体筐体の表面から押し下げる押下方向に付勢すると共に、該操作部材を前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間で昇降可能に弾性支持する弾性部材と、
    前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して移動し、一方向に移動した場合に前記弾性部材の付勢力に抗して前記操作部材を前記押下方向とは逆方向の押上方向に押圧して前記突出位置に配置する一方、前記一方向とは逆方向の他方向に移動した場合に前記操作部材に対する押圧力が解除されることで、該操作部材を前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置させるスライド部材と、
    前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と、前記スライド部材の移動とを連動させるリンク機構と、
    を備えることを特徴とする携帯用情報機器。
  2. 請求項1記載の携帯用情報機器において、
    前記リンク機構は、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して前記本体筐体の前後方向に移動するスライドリンク部材を有し、
    前記スライド部材は、前記スライドリンク部材の前後方向への移動と連動して前記本体筐体の左右方向に移動することを特徴とする携帯用情報機器。
  3. 請求項1又は2記載の携帯用情報機器において、
    前記操作部材は、前記本体筐体の内部で前記弾性部材によって昇降可能に弾性支持されたベース部材の表面に設けられており、
    前記スライド部材の先端部には、該スライド部材が前記ベース部材に近接する前記一方向に移動した場合に、前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置された前記ベース部材を前記弾性部材の付勢力に抗して前記突出位置へと押し上げる傾斜面が設けられていることを特徴とする携帯用情報機器。
  4. 請求項3記載の携帯用情報機器において、
    前記スライド部材の先端部には、前記埋没位置と前記突出位置とでそれぞれ前記操作部材を保持する平面部が、前記傾斜面を間に挟んで一対設けられていることを特徴とする携帯用情報機器。
  5. 請求項3又は4記載の携帯用情報機器において、
    前記スライド部材は、前記操作部材を間に挟んで前記ベース部材の両側部をそれぞれ押下可能に一対配置されるか、又は前記ベース部材の両側部をそれぞれ押下可能な一対の先端部を有することを特徴とする携帯用情報機器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯用情報機器において、
    前記操作部材は、前記本体筐体の表面に設けられ、前記ディスプレイに表示されるカーソルを操作するポインティングスティックであることを特徴とする携帯用情報機器。
  7. 請求項6記載の携帯用情報機器において、
    前記ポインティングスティックと共に前記本体筐体の表面に設けられたキーボード装置を備え、
    前記キーボード装置のキートップは、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と前記リンク機構を介して連動し、前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間で昇降可能であることを特徴とする携帯用情報機器。
  8. 請求項7記載の携帯用情報機器において、
    前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体とは、前記ヒンジ機構によって互いの表面同士が対面する0度位置から互いの裏面同士が対面する360度位置まで回動可能に連結されており、
    前記操作部材及び前記キートップは、少なくとも前記360度位置で前記埋没位置となる一方、少なくとも前記0度位置と前記360度位置の間にある所定角度範囲で前記突出位置となることを特徴とする携帯用情報機器。
  9. 請求項7又は8記載の携帯用情報機器において、
    前記ポインティングスティックは、前記キーボード装置の下面側に配置され、前記本体筐体の内部で前記弾性部材によって昇降可能に弾性支持されたベース部材の表面に設けられ、前記キーボード装置を貫通して該キーボード装置の表面に露出しており、
    前記ポインティングスティックは、前記ベース部材が前記弾性部材の付勢力に抗して前記スライド部材によって押し上げられることで、前記本体筐体の表面から昇降することを特徴とする携帯用情報機器。
  10. 請求項2記載の携帯用情報機器において、
    前記スライドリンク部材は、前記本体筐体の前後方向に沿うように該本体筐体の左右側部にそれぞれ設けられており、
    前記スライド部材は、前記本体筐体の左右方向に沿うように前記操作部材を挟んで左右一対設けられていることを特徴とする携帯用情報機器。
  11. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の携帯用情報機器において、
    前記スライド部材は、前記傾斜面に近接する位置に設けられたガイド部材により、前記一方向及び前記他方向に移動可能且つ前記操作部材の昇降方向に沿う方向に移動不能に支持されていることを特徴とする携帯用情報機器。
  12. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の携帯用情報機器において、
    前記キートップに沿って設けられた回転軸部材と、該回転軸部材の外周面から前記キートップ側へと突出し、前記キートップを下方に向かって押下可能な押圧片と、前記キートップを前記本体筐体の表面から押し上げる押上方向に付勢するキー弾性部材とを備え、
    前記回転軸部材が前記スライド部材の移動に連動して回転することで、前記押圧片によって前記キートップが前記キー弾性部材の付勢力に抗して押し下げられて前記埋没位置となることを特徴とする携帯用情報機器。
  13. 表面にキーボード装置、及びディスプレイに表示されるカーソルを操作するポインティングスティックを有する本体筐体と、表面にディスプレイを有するディスプレイ筐体とを、互いの表面同士が対面する0度位置から互いの裏面同士が対面する360度位置までヒンジ機構によって回動可能に連結した携帯用情報機器であって、
    前記キーボード装置のキートップ及び前記ポインティングスティックは、前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動し、前記本体筐体の表面から没した埋没位置と前記本体筐体の表面から突出した突出位置との間でそれぞれ昇降可能であり、
    前記キートップ及び前記ポインティングスティックは、少なくとも前記360度位置で前記埋没位置となる一方、少なくとも前記0度位置と前記360度位置の間にある所定角度範囲で前記突出位置となることを特徴とする携帯用情報機器。
  14. 請求項13記載の携帯用情報機器において、
    前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と、前記キートップ及び前記ポインティングスティックの昇降動作とを連動させるリンク機構を備えることを特徴とする携帯用情報機器。
  15. 請求項14記載の携帯用情報機器において、
    前記ポインティングスティックは、弾性部材によって前記本体筐体の表面から押し下げる押下方向に付勢されると共に、前記埋没位置と前記突出位置との間で昇降可能に弾性支持されており、
    前記ヒンジ機構による前記本体筐体と前記ディスプレイ筐体の回動動作と連動して移動し、一方向に移動した場合に前記弾性部材の付勢力に抗して前記ポインティングスティックを前記押下方向とは逆方向の押上方向に押圧して前記突出位置に配置する一方、前記一方向とは逆方向の他方向に移動した場合に前記ポインティングスティックに対する押圧力が解除されることで、該ポインティングスティックを前記弾性部材の付勢力によって前記埋没位置に配置させるスライド部材を備えることを特徴とする携帯用情報機器。
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