JP2018013657A - 姿勢を考慮した像面倒れ補正機構を有する投写型画像表示装置 - Google Patents

姿勢を考慮した像面倒れ補正機構を有する投写型画像表示装置 Download PDF

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尚 澤畑
Takashi Sawahata
尚 澤畑
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Abstract

【課題】投写型画像表示装置の姿勢によって光学素子が移動し像面倒れが生じる。この像面倒れを自動で適切に補正を行い、どの様な姿勢であっても常に良好な画像を投影できる投写型画像表示装置を提供すること。
【解決手段】投写型画像表示装置に像面傾倒手段および姿勢検出手段および傾倒量記憶手段を配置し、姿勢検出手段および傾倒量記憶手段の情報から像面傾倒手段が自動で像面倒れ補正を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、姿勢によって異なって生じる像面倒れを補正する機構を有する投写型画像表示装置に関する。
液晶パネルやDMD等の各種変調デバイスによって光源からの光を画像に変換し、レンズユニットによって前記画像をスクリーン等の投写面に拡大投写するプロジェクタ等の投写型画像表示装置が知られている。前記投写型画像表示装置は、生産時に予め定めた姿勢(例:正置き)で光学調整を行っている。したがって、前記予め定めた姿勢での光学調整を規格に対して厳しく行うことで、それ以外の姿勢(例:天吊り、上向き、下向き等)で投影した際に像面倒れが生じて光学性能に劣化しても規格に収まる様にしている。
ところが、最近の4K解像度に代表される高解像度化、本体の小型化に伴う各種変調デバイスの小型化等による深度の減少によって、光学調整を行った姿勢以外で投影した際の像面倒れによる光学性能の劣化を規格に収めることが非常に困難になっている。
この問題に対して、レンズユニットを像面倒れに対応する量だけ倒すことで回避する技術が知られている。
特許文献1では、シフトユニットにレンズユニットが取り付けられ、シフトユニットがプロジェクタ本体に取り付けられている。プロジェクタ本体に対してシフトユニットを傾動自在に支持されている。この構成において、プロジェクタ本体に取り付けられた調整ネジによってレンズユニットを傾動させることで像面倒れを回避する技術が知られている。
特開2001−154265号公報
像面倒れは、レンズユニットの保持している光学素子が生産時に光学調整された位置から動くことで生じる。この移動は、光学素子保持部のガタや光学素子保持部の自重による変形によって生じる。また姿勢によって重力方向が異なる為、像面倒れは姿勢によって量および方向が異なる。さらに、像面倒れの補正を行う為には投影画像の像面の傾きを確認しながら行う必要がある。つまり、像面倒れ補正は投写型画像表示装置の設置を行い、画像を投影しながらでないと適切に行うことは出来ない。これではユーザーは設置後すぐに投写型画像表示装置を使用することが出来ず問題である。そもそも、ユーザーが使用時に調整を行わないと性能が出ていないのでは製品として非常に問題である。
しかし、特許文献1は、調整機構についての技術であり、設置後すぐに投写型画像表示装置を使用するまでは開示されていない。
最近の投写型画像表示装置は、4K解像度に代表される高解像度化、本体の小型化に伴う各種変調デバイスの小型化等による深度の減少によって、像面倒れによる画像の劣化が顕著になっている。この為、姿勢によって異なって生じる像面倒れへ対応は非常に重要である。
そこで、本発明は、ユーザーの手を煩わせることなく自動で適切な像面倒れ補正を行い、どの様な姿勢であっても常に良好な画像を投影できる投写型画像表示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る投写型画像表示装置は、投写型画像表示装置に像面傾倒手段および姿勢検出手段を配置する。また姿勢によって必要となる像面倒れ補正量を予め記憶させておく傾倒量記憶手段も配置する。この構成において、投写型画像表示装置設置後に姿勢検出手段の情報から傾倒量記憶手段によって傾倒量を決定し、像面傾倒手段によって自動で像面倒れ補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、深度が極端に浅い高解像度で小刀投写型画像表示装置であっても、姿勢の影響を受けず常に高性能で高品位な投写型画像表示装置を提供することができる。
本発明の実施例1である液晶プロジェクタの外観図 実施例1のレンズユニットの外観図 実施例1の傾倒ユニット3の分解斜視図 実施例1の傾倒ユニットの組立斜視図 実施例の像面倒れ補正のアルゴリズム 実施例2のレンズユニットの分解斜視図
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
図1には、本実施例のレンズユニット100、傾倒ユニット300、姿勢検出手段、傾倒量記憶手段、色分離合成ユニットおよび照明光学系を備えたプロジェクタ500の外観を示している。
プロジェクタ500の筐体内には、光源ランプ、色分離合成ユニット、照明光学系、および液晶パネル等の光変調素子を内蔵した光学ボックス200が収納されている。該光学ボックス200の光射出部には、レンズユニット100が取り付けられている。レンズユニット100は、筐体の前面に形成された開口を通して、スクリーンや壁等の被投写面に画像を投写する。
図2には、本実施例のレンズユニット100の外観図を示す。
レンズユニット100はレンズユニット100の光軸と直交する平面上に構築されたマウント部101が設けられている。また、マウント部101の上下に2つの突起部102が設けられている。
図3には、本実施例の傾倒ユニット300の分解斜視図を示す。
301は、カムとラックと長穴を有する傾倒カムである。302は、傾倒カム301を移動させるモータユニットである。傾倒カム301は、ビス303によってビス303の軸方向への移動を規制され、長穴の長手方向に摺動可能な状態で光学ボックス200に固定される。モータユニット302は、傾倒カム301のラックとギアが噛み合った状態で光学ボックス200に固定される。
図4には、本実施例の傾倒ユニット300の組立斜視図を示す。
レンズユニット100の有する突起部102は、付勢バネ304によって傾倒カム301に付勢される。この状態で、モータユニット302を駆動し、傾倒カム301が傾倒カム301の有する長穴方向に移動させる。この傾倒カム301移動によって、突起部102が傾倒カム301の有するカムに沿って移動することでレンズユニット100が傾倒する。
図5に、本実施例の像面倒れ補正のアルゴリズムを示す。
姿勢検出手段から姿勢情報を検出する。まず、生産時に像面倒れ調整を行った姿勢かどうかの正誤を判別する。生産時に像面倒れ調整を行った姿勢である場合は、ここで像面倒れ補正を終了する。生産時に像面倒れ調整を行った姿勢でない場合は、検出した姿勢で生じる像面倒れを補正する為のレンズユニットの傾倒量を求める。傾倒量は、像面倒れ量の実測値やシミュレーションから求めたテーブルから選択するか、姿勢をパラメータとする関数から求めた値を用いる。前記テーブルまたは前記関数は傾倒量記憶手段に記憶させておく。前記傾倒量記憶手段から求めたレンズユニット傾倒量を目標傾倒位置とし、前記目標傾倒位置をパルス数に換算する。さらにパルス数を電流印加時間に変換する。次に変換した時間だけモータユニット302に電流を印加しモータユニット302を駆動する。ここで像面倒れ補正を終了する。
前記モータユニット302の駆動で傾倒カム301が傾倒カム301の有する長穴方向に移動する。前記移動によって傾倒カム301に付勢されている突起部102がカムにっ沿って光軸方向に移動することで、レンズユニット100が傾倒する。また、モータユニット302の回転量をフォトインタラプタ等で検出することで、目標値との誤差をフィードバックし補正することが出来る。
この構成により確実に目標傾倒位置にレンズユニット100を移動させることが出来る。
上記構成およびアルゴリズムによって、姿勢によって像面倒れが生じた際も、常に画像が良好なプロジェクタを提供出来る様になる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、請求項に記載の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施例では、傾倒ユニット300をレンズユニットの上下2ヶ所に配置したが、配置する数量や位置を変えてもよい。また、傾倒カム301の駆動時間の測定にボリュームエンコーダ等を用いても良い。
図6には、本実施例のレンズユニット400の分解斜視図を示す。
401は、像面に対して傾倒し像面倒れを補正する像面倒れ補正群である。402は、直進溝を有する固定筒である。403は、カムとギアを有するカム環である。404は、傾倒カムを回動させるモータユニットである。像面倒れ補正群401にはカムフォロア405が120°毎の3位相からビスによって取り付けられている。また、1つのカムフォロア405がプロジェクタ500の上方向の位相となるようにレンズユニットに組み込まれる。前記カムフォロア405は、固定筒402の直進溝、カム環403のカム溝に係合している。カム環403のカム溝は、プロジェクタ500の上方向の位相のみリードを持っており、残りの2つの位相はリードがないカム溝で構成される。カム環403は、光軸方向への移動は規制され、光軸中心の回動のみ可能な様に固定筒402に取り付けられている。カム環403のギア部はモータユニット404と噛み合った状態で取り付けられており、モータユニット404が駆動するとカム環403が回動する。この構成で、モータユニット404を駆動すると、カム環403が回動し、プロジェクタ500の上方向の位相のカムフォロアが光軸方向に移動する。このカムフォロア405の移動によって、像面倒れ補正群401がプロジェクタ500の上下方向に傾倒する。
図5に、本実施例の像面倒れ補正のアルゴリズムを示す。
姿勢検出手段から姿勢情報を検出する。まず、生産時に像面倒れ調整を行った姿勢かどうかの正誤を判別する。生産時に像面倒れ調整を行った姿勢である場合は、ここで像面倒れ補正を終了する。生産時に像面倒れ調整を行った姿勢でない場合は、検出した姿勢で生じる像面倒れを補正する為の像面倒れ補正群の傾倒量を求める。傾倒量は、像面倒れ量の実測値やシミュレーションから求めたテーブルから選択するか、姿勢をパラメータとする関数から求めた値を用いる。前記テーブルまたは前記関数は傾倒量記憶手段に記憶させておく。前記傾倒量記憶手段から求めた像面倒れ補正群傾倒量を目標傾倒位置とし、前記目標傾倒位置をパルス数に換算する。さらにパルス数を電流印加時間に変換する。次に変換した時間だけモータユニット404に電流を印加しモータユニット404を駆動する。ここで像面倒れ補正を終了する。
前記モータユニット404の駆動でカム環403が光軸を中心に回動する。前記回動によってカム環403に係合している像面湾曲補正群401に取り付けられたカムフォロア405がカムにっ沿って移動する。前記カムは、プロジェクタ500の上位相のみリードを持たせてあるので、像面湾曲補正群401はカム環402の回動によって傾倒する。また、モータユニット404の回転量をフォトインタラプタ等で検出することで、目標値との誤差をフィードバックし補正することが出来る。
この構成により確実に目標傾倒位置に像面湾曲補正群401を移動させることが出来る。
上記構成およびアルゴリズムによって、姿勢によって像面倒れが生じた際も、常に画像が良好なプロジェクタを提供出来る様になる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、請求項に記載の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施例では、像面湾曲補正群401を傾動させる為にカム環402を用いたが、ネジ等を用いても良い。また、カム環401の駆動時間の測定にボリュームエンコーダ等を用いても良い。
100 レンズユニット、101 マウント部、102 突起部、
200 光学ボックス、301 傾倒カム、302 モータユニット、303 ビス、
401 像面倒れ補正群、402 固定筒、403 カム環、404 モータユニット、
405 カムフォロア、500 プロジェクタ

Claims (5)

  1. 傾倒手段を有し、前記傾倒手段によって、像面を傾倒させることを特徴とする投写型画像表示装置。
  2. 姿勢検出手段および姿勢に適した傾倒量を記憶する傾倒量記憶手段を有し、姿勢によって像面を傾倒させる量が異なることを特徴とする請求項1に記載の投写型画像表示装置。
  3. レンズユニットを傾倒させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投写型画像表示装置。
  4. レンズユニットが保持している光学素子を傾倒させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投写型画像表示装置。
  5. 電源を入れてから画像を投影するまでに像面の傾倒を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の投写型画像表示装置。
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