JP2018013413A - 放射線防護衣 - Google Patents
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Abstract
【課題】
放射線遮蔽性能を維持しつつ、作業性や着用感が良く、着用時の蒸れを低減した放射線防護衣を提供することを課題とする。
【解決手段】
一枚以上のシートの積層体を有する放射線防護衣であって、前記シートの比重は、1.5以上であり、前記シートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えており、前記開口は、他の開口と前記積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに前記積層方向に貫通した口を形成しないように、前記シート上に配置されており、前記積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている、放射線防護衣。
【選択図】図4
放射線遮蔽性能を維持しつつ、作業性や着用感が良く、着用時の蒸れを低減した放射線防護衣を提供することを課題とする。
【解決手段】
一枚以上のシートの積層体を有する放射線防護衣であって、前記シートの比重は、1.5以上であり、前記シートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えており、前記開口は、他の開口と前記積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに前記積層方向に貫通した口を形成しないように、前記シート上に配置されており、前記積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている、放射線防護衣。
【選択図】図4
Description
本発明は、放射線防護衣に関する。
原子力発電所や除染作業、医療現場など、放射性物質存在下での作業時において、作業員や医師、患者の放射線被爆を低減するため、高比重シートを用いた放射線防護衣が着用されている(特許文献1および2)。
特許文献1に記載されている放射線防護衣には、比重が1.5以上であるシートが作業者の全身を覆う遮蔽材に用いられている。そして、そのような放射線防護衣は通気性が低く、この放射線防護衣を長時間着用して作業した場合、放射線防護衣内の湿度が上昇し、発汗量が多くなり不快であったり、集中力が低下したりしやすく、作業効率が低下しやすい傾向がある。また、特許文献2に記載されている放射線防護衣は、防護服内の湿度の上昇を改善するため、ズボン(下衣部)に高比重シートと布帛を使用し、上着(上衣部)には比重が1.5以上であるシートを使用していない。よって、この下衣部は放射線遮蔽性能には優れるものの、下衣部の通気性は極めて低く放射線防護衣の下衣部内の湿度が上昇するとの課題がある。
そこで、本発明は、放射線遮蔽性能を維持しつつ、優れた通気性により着用時の衣内の湿度の上昇を抑制できる放射線防護衣を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成をとる。すなわち、
(1)一枚以上のシートの積層体を有する放射線防護衣であって、前記シートの比重は、1.5以上であり、前記シートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えており、前記開口は、他の開口と前記積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに前記積層方向に貫通した口を形成しないように、前記シート上に配置されており、前記積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域の一部分同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている、放射線防護衣、
(2)前記シートの目付が1.0kg/m2以上であり、前記シートの厚さが0.5mm以上であり、前記シートの剛軟性が150mm以下である、(1)の放射線防護衣である。
(1)一枚以上のシートの積層体を有する放射線防護衣であって、前記シートの比重は、1.5以上であり、前記シートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えており、前記開口は、他の開口と前記積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに前記積層方向に貫通した口を形成しないように、前記シート上に配置されており、前記積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域の一部分同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている、放射線防護衣、
(2)前記シートの目付が1.0kg/m2以上であり、前記シートの厚さが0.5mm以上であり、前記シートの剛軟性が150mm以下である、(1)の放射線防護衣である。
本発明によれば、放射線防護衣に用いる比重が1.5以上のシート(以下、比重が1.5以上のシートを「高比重シート」と称することがある。)にシートの厚み方向に貫通した開口(以下、シートの厚み方向に貫通した開口を「開口」と称することがある。)があることで、上記のシートの通気性が優れたものとなり、放射線防護衣内の蒸れを改善できる。また、この放射線防護衣においては、放射線防護衣が有する1枚以上の高比重シートの積層体に、この積層体の積層方向に貫通した口を形成しないように開口は高比重シート上に配置されているので、例えば、ある高比重シートの開口を通過した放射線は他の高比重シートの開口が存在しない領域により遮蔽される。つまり、本発明によれば、衣内の蒸れを改善でき、放射線遮蔽性能にも優れた放射線防護衣を提供することができる。
以下、本発明の放射線防護衣の実施形態例を詳細に説明する。
本発明の放射線防護衣に用いられるシートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えていることが重要である。シートが開口を備えることで、シートの一方の面側からシートの他方の面側へ、空気がこの開口を通って抜ける、すなわち、通気することが可能となり、通気度の高いシートとなる。よって、このようなシートを用いた放射線防護衣は通気性に優れたものとなるので、放射線防護衣内の蒸れを改善することができるのである。ここで、開口とは、シートの一方の面側からシートの他方の面側へ、空気がこの開口を通って抜けることが可能なものであれば、その形状等は特に限定されず、後述するようなスリットや孔を例示することができる。
本発明の放射線防護衣に用いられるシートは、比重が1.5以上であることが重要である。このシートの比重が1.5以上であることで、シートの放射線遮蔽性能が優れたものとなり目標とする放射線防護衣の放射線遮蔽率の達成に必要となるシートの積層枚数を少なくすることが可能となるとともに、シート自体の厚みも薄くすることが可能となる。上記の観点から、シートの比重の下限値は1.8以上であることが好ましく、2.1以上であることがさらに好ましい。一方で、シートの比重の上限値は特に限定はされないが、放射線防護衣をより軽量なものとすることができると共に、シートの取り扱い性をより優れたものとできるため、シートの比重の上限は10.0以下であることが好ましい。
また、高比重シートとしては、熱可塑性樹脂に鉄や鉛、バリウム、タングステンなど原子番号20以上の元素及び/又は比重が2.5以上の化合物(以下、高比重物とする)を分散させたものをシート状としたものを挙げることができる。
高比重シートの比重を所望のものとする手段として、本発明に用いる高比重シートに含まれる高比重物と熱可塑性樹脂の含有比を調整することが挙げられる。ここで、高比重物としては、ケイ酸塩や炭酸バリウム、硫酸バリウムなどの無機物が好ましく、特に、硫酸バリウムが安全性、価格の面から好ましく用いられる。熱可塑性樹脂に添加する高比重物の種類と添加量、使用する熱可塑性樹脂の種類と添加量を調整すること等で、所望の比重の高比重シートを得ることができるのは上述のとおりである。
熱可塑性樹脂は、高比重物を担持するためのバインダーとしての役割を果たすものである。また、熱可塑性樹脂の種類については、特に制約はなく、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレンおよびエチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびクロロスルフォン化ポリエチレンなどのエステル系樹脂、ナイロン6およびナイロン66などのアミド系樹脂、ポリスチレンおよびスチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンおよびポリフッ化ビニリデンなどのハロゲン含有樹脂ならびにエチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴムおよびシリコーンゴム、フッ素ゴムなどの非ジエン系合成ゴムなどを用いることができる。ポリ塩化ビニルは、可塑剤等を添加することによって高比重シートに一層優れた加工性、取り扱い性、柔軟性、および、耐寒性等を付与することができるとともに、高比重シート同士を高周波接着加工や熱融着加工、接着剤塗布などにより接合することが容易になるため好ましい。また、熱可塑性樹脂は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
高比重シートの目付は、1.0kg/m2以上が好ましく、1.5kg/m2以上がより好ましく、2.0kg/m2以上がより更に好ましい。また、上限は、特に限定されないが、8.0kg/m2以下が好ましく、7.0kg/m2以下がより好ましく、6.0kg/m2以下がさらにより好ましい。高比重シートの目付が1.0kg/m2以上であることで、高比重シートの放射線遮蔽性能が優れたものとなり放射線防護衣に用いる高比重シートの積層枚数を減らすことができる。また、高比重シートの目付が8.0kg/m2以下の場合は、目付が8.0kg/m2を超える場合と比べ、高比重シートが軽く取扱いやすい。
さらに、高比重シートの厚みの下限は、0.5mm以上が好ましく、より好ましくは1.0mm以上、さらにより好ましくは1.5mm以上である。一方、厚みの上限としては、5.0mm以下が好ましく、より好ましくは4.0mm以下、さらに好ましくは3mm以下である。高比重シートの厚さが0.5mm以上であることで、高比重シートの強度を優れたものとすることができる。一方、5.0mm以下とすることで高比重シートを容易に鋏等で所望の形状に切断することができる。また、柔軟性を確保しやすい。
高比重シートの強度(引張強力、引裂強力、耐熱クリープ等)を向上させるために、高比重シートは繊維布帛を含有する形態のものであることが好ましい。ここで、繊維布帛を含有する高比重シートとしては、熱可塑性樹脂に高比重物が分散した状態で含まれる層状物(以下、高比重層)と繊維布帛との積層体を例示することができ、具体的には、高比重層/繊維布帛、高比重層/繊維布帛/高比重層などの積層構造を有する高比重シートを挙げることができる。高比重シートの防汚性および耐摩耗性がより向上するため、繊維布帛を含有する高比重シートは、その両面の最表面に高比重層が配置されている積層構造であることが好ましい。
繊維布帛の形態としては、特に限定されないが、織物、編物、不織布等を例示することができる。高比重シートの加工性や強度、寸法安定性の観点から繊維布帛は織物であることが好ましい。このような繊維布帛を構成する繊維としては、コスト、強度および加工性の観点からポリエステル繊維を含む繊維を用いることが好ましい。その他の繊維としては、例えば、化学繊維や天然繊維が挙げられる。
高比重シートは、JIS L 1096(2010)8.12A法に基づいて求められる引張強力がいずれの方向においても100N/3cm以上であることが好ましい。引張強力を100N/3cm以上とすることで、放射線防護衣として十分な引張強度が得られる。また、上限としては、特に限定されないが、高比重シートを任意の形に容易に鋏等で切断することができるため3000N/3cm以下が好ましい。高比重シートの引張強力は、高比重シートを繊維布帛を含有するものとすることや、開口の密度、スリットの幅と長さ、孔の大きさを調整することで所望のものとすることができる。
高比重シートは、JIS Z 1651(2008)に基づいて求められる引裂強力がいずれの方向においても10N以上であることが好ましく、40N以上がより好ましく、80N以上がさらにより好ましい。引裂強力を10N以上とすることで、この高比重シートを用いた放射線防護衣に十分な引裂強度が付与される。また、高比重シートの引裂強力の上限としては、特に限定されないが、高比重シートを任意の形に鋏等で切断する工程をより容易なものとできることから1000N以下が好ましい。高比重シートに繊維布帛を積層することで高比重シートの引裂強力は、高比重シートを繊維布帛を含有するものとすることや、開口の密度、スリットの幅と長さ、孔の大きさを調整することで所望のものとすることができる。
高比重シートは、JIS Z 1651(2008)に基づいて求められる引裂強力がいずれの方向においても10N以上であることが好ましく、40N以上がより好ましく、80N以上がさらにより好ましい。引裂強力を10N以上とすることで、この高比重シートを用いた放射線防護衣に十分な引裂強度が付与される。また、高比重シートの引裂強力の上限としては、特に限定されないが、高比重シートを任意の形に鋏等で切断する工程をより容易なものとできることから1000N以下が好ましい。高比重シートに繊維布帛を積層することで高比重シートの引裂強力は、高比重シートを繊維布帛を含有するものとすることや、開口の密度、スリットの幅と長さ、孔の大きさを調整することで所望のものとすることができる。
高比重シートは、少なくともこの高比重シートの一方の面の最外層に熱可塑性樹脂を主成分とする層(以下、保護層という)を備えたものであることが好ましい。保護層を備えた高比重シートは、高比重シートの表面からの高比重物の脱落を抑制することができるとともに、放射線防護衣の最外層に、この保護層が配置されるようにすることで放射線防護衣の防汚性をより向上させることもできる。ここで、保護層は熱可塑性樹脂を主成分とするものであるが、具体的には、熱可塑性樹脂を保護層全体100質量%に対し90質量%以上有するものであることが好ましい。保護層の熱可塑性樹脂の含有量は、保護層全体100質量%に対し95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましい。また、保護層には熱可塑性樹脂以外にも、上記の保護層を設ける目的を害しない範囲において紫外線吸収剤などを含有していてもよいことは言うまでもない。また、保護層は耐寒性、耐候性、耐ピンポール性、ヒートシール性、防汚性などの機能を1つ以上付与された層であることが好ましい。
また、高比重シートに銅層を積層することでエネルギーの低い放射線を遮蔽しやすくなるためより好ましい。銅層は、高比重シートを放射線防護衣とした際に人体側に配置される高比重シートの面上に設ける方が、低エネルギーの放射線を遮蔽しやすいため好ましい。また、高比重シートに銅層を積層する場合においては、上記の高比重シートに設けられた開口と高比重シートと銅層との積層方向で重なる開口を上記の銅層にも設けなければならないことは言うまでもない。
銅層の積層は、高比重シートに銅を蒸着する方法、市販の銅テープを高比重シートに貼り付ける方法が挙げられる。銅層の厚みは、0.06mm以上が好ましく、より好ましくは0.09mm以上である。銅層が0.06mm以上あることで、0.02mmPb以上の放射線遮蔽効果が得られる。
高比重シートの剛軟性は、150mm以下が好ましく、135mm以下がより好ましく、100mm以下がさらにより好ましい。一方、下限としては、特に限定されない。高比重シートの剛軟性が150mm以下とすることで、高比重シートを積層し放射線防護衣とした時に、着用感が良いため好ましい。ここで、高比重シートの剛軟性とは、JIS L 1913:2010 6.7.1 a)41.5°カンチレバー法により測定されたものをいう。高比重シートの剛軟性は、前述の通り高比重シートにスリットなどの開口を設けることや高比重シートに添加する可塑剤の量、高比重シートの厚みを調整することで達成できる。
ここで、図1は横スリットの開口を有する高比重シートの概念図を示し、図2は縦スリットの開口を有する高比重シートの概念図を示し、図3は孔の開口を有する高比重シートの概念図を示す。ここで、図1に示す高比重シート1は開口(横スリット3)を有し、図2に示す高比重シート4は開口(縦スリット5)を有し、図3に示す高比重シート1は開口(孔6)を有する。
高比重シートの製造方法は、特に限定されないが、例えば以下のようにして行われる。まず、硫酸バリウム及びそのバインダーである熱可塑性樹脂、必要に応じて添加剤を二本ロール、押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練する。次に、溶融混練により得られた混練物を、カレンダー又はTダイによってシート状物とする。ここで、高比重シートの厚みを制御する観点から、溶融または軟化した混練物のシート状物を所望の高比重シートの厚さに応じた枚数、貼り合わせて高比重シートを得るカレンダートッピング加工が好ましい。カレンダートッピング加工は、高比重シートを構成する材料(熱可塑性樹脂および高比重物など)を練り合わせて溶融した混練物とし、この混練物をカレンダーロール間の隙間より延伸し、厚みを制御しながら複数個のカレンダーロール間を通過させることにより溶融または軟化した状態の一定厚みのシート状物とし、複数枚の上記のシート状物を積層し高比重シートを得る加工法である。
放射線防護衣の形態は、着用者の上位部または下位部を防護するものが例示できる。上位部を防護するものの形状は、例えば、半袖シャツ、長袖シャツ、ベストなどが挙げられる。下位部を防護するものの形状は、例えば、スカート、スラックス、パンツ、短パンなどが挙げられる。その他、上位部と下位部を防護するため、上位部を保護するものと下位部を保護するものとが一体となった形状として、例えば、手術衣、つなぎ服、エプロンなども挙げられる。
高比重シートが有する開口には、スリットまたは孔があり、スリットには縦スリットと横スリット、斜めスリットとがある。また、開口は、スリットまたは孔を単独でまたは両者を組み合わせて用いてもよい。
開口を有する高比重シートの通気度(JIS L 1913 6.8.1 a フラジール形法にて測定したもの)は、0.5cm3/cm2/sec以上が好ましく、より好ましくは1.0cm3/cm2/sec以上、さらにより好ましくは2.0cm3/cm2/sec以上である。一方、上限としては、300cm3/cm2/min以下が好ましく、より好ましくは200cm3/cm2/sec以下である。開口を有する高比重シートの通気度が0.5cm3/cm2/sec以上あることで、開口を有する高比重シートを積層して得られる積層構造の通気性を優れたものとすることができ、開口を有する高比重シートの通気度が300cm3/cm2/sec以下であることで、放射線防護衣の外側に放射線源付着粉塵などが存在する場合に、放射線源付着粉塵などの放射線防護衣内への浸入を抑制することができる。
さらに、放射線防護衣の生地として用いられ得る、2枚の開口を有する高比重シートの積層構造の通気度は、0.1cm3/cm2/sec以上が好ましく、より好ましくは0.3cm3/cm2/sec以上、さらにより好ましくは0.5cm3/cm2/sec以上である。ここで、図6は、エンボスを有する高比重シート2枚を積層してなる積層構造の概念断面図を示す。この積層構造ではエンボス11を有する2枚の高比重シート(高比重シート1,および高比重シート4)が用いられており、これらの高比重シートは開口12を有する。開口のある高比重シートにエンボスを入れることにより、2枚の高比重シートを積層した時に、1層目の高比重シートと2層目の高比重シート間にあるエンボスの間を空気が通気するため好ましい。この形態例における通気の流れは矢印9および矢印10で示されるとおりである。
高比重シートの通気性を所望のものとする手段としては、開口がスリットである場合、このスリットの長さは1cm以上が好ましく、より好ましくは2cm以上、さらにより好ましくは3cm以上である。一方、上限としては、30cm以下が好ましく、より好ましくは25cm以下、さらに好ましくは20cm以下である。高比重シートのスリットの長さが1cm以上であることで、通気性を確保することができ、30cm以下とすることで高比重シートの強度を維持することができる。また、スリットの幅は、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましい。スリットの幅が0.5mmであることで高比重シートの通気性が優れたものとなり、さらに、この高比重シートを用いた放射線防護衣の通気性も優れたものとなる。一方で、スリットの幅の上限は5.0mm以下が好ましく、3.0mm以下がより好ましく、1.5mm以下がさらに好ましい。スリットの幅が5.0mm以下であることで高比重シートの強度が優れたものとなり、さらに、この高比重シートを用いた放射線防護衣の強度も優れたものとなり、さらに複数枚の高比重シートの積層体からなる放射線防護衣の放射線遮蔽性能をより向上させることができる。
高比重シートが有する開口が孔である場合、孔の直径は、1mm以上が好ましく、より好ましくは2mm以上、さらにより好ましくは3mm以上である。一方、上限としては、30mm以下が好ましく、より好ましくは20mm以下、さらに好ましくは10mm以下である。開口のある高比重シートの開口の直径が1mm以上であることで高比重シートの通気性が優れたものとなり、さらに、この高比重シートを用いた放射線防護衣の通気性も優れたものとなる。また、高比重シートの開口の直径が30mm以下であることで高比重シートの強度が優れたものとなり、さらに、この高比重シートを用いた放射線防護衣の強度も優れたものとなり、さらに複数枚の高比重シートの積層体からなる放射線防護衣の放射線遮蔽性能をより向上させることができる。
例えば、高比重シートの開口がスリットであり、このスリットのサイズが幅0.1〜1.0mm、長さ5〜7cmである場合には、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が3個以上存在することが好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が5個以上存在することがより好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が7個以上存在することがさらに好ましい。一方、上限としては、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が30個以下存在することが好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が25個以下存在することがより好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が20個以下存在することがさらに好ましい。高比重シートの開口が20cm角(400cm2)あたり3個以上であることで放射線防護衣の優れた通気性を実現することができ、高比重シートの開口が20cm角(400cm2)あたり30個以下であることで放射線防護衣の優れた通気性および放射線遮蔽性を実現することができる。
また、例えば、高比重シートの開口が孔であり、この孔のサイズが直径5〜10mmである場合には、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が5個以上存在することが好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が15個以上存在することがより好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が25個以上存在することがさらに好ましい。一方、上限としては、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が150個以下存在することが好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が100個以下存在することがより好ましく、高比重シート20cm角(400cm2)あたりに開口が50個以下存在することがさらに好ましい。高比重シートの開口が20cm角(400cm2)あたり15個以上であることで放射線防護衣の優れた通気性を実現することができ、高比重シートの開口が20cm角(400cm2)あたり150個以下であることで放射線防護衣の優れた通気性および放射線遮蔽性を実現することができる。
開口の位置は、高比重シート全面に均一に分布していることが好ましい。
本発明の放射線防護衣では、開口を有する高比重シートを一枚以上積層してなる積層体を有することで、放射線の遮蔽効果が優れたものとなっている。ここで、積層体の形態としては、以下のものが例示できる。すなわち、1枚の高比重シートがその高比重シートの縦方向の中間部にて縦方向に二つ折りされてなるもの(以下、二つ折り積層体と称する)、二つ折り積層体の層間に1枚以上の高比重シートを挟み込んだもの、2枚の高比重シートが積層されてなるもの、および、3枚の高比重シートが積層されてなるもの等が挙げられる。これらの形態のなかでも、製造容易性に優れるとの理由により、積層体は2枚の高比重シートが積層されてなるものであることが好ましい。ここで、上記の積層体は1枚の高比重シートから構成される部位を有していてもよいが、放射線遮蔽性の観点から、この部分を構成する高比重シートの部位は開口を有していないことはいうまでもない。
また、本発明の放射線防護衣では、前記開口は、他の開口と積層体の積層方向で重なり積層体を積層方向に貫通した口を形成しないように高比重シート上に配置されている。よって、例えば、放射線防護衣の最外表面に配された高比重シートに存在するスリットまたは孔を放射線が通過したとしても、この高比重シートに隣接する高比重シートの開口でない部分が通過した放射線を遮蔽するため、放射線防護衣内に放射線が浸入することが抑制される。
また、本発明の放射線防護衣において、放射線防護衣が有する積層体は、積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域の一部分同士が固定されている部位(以下、固定部と称することがある)を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている。すなわち、上記の層間の固定部が存在しない領域においては高比重シートの層間を空気の通気が可能となっており、結果として、本発明の放射線防護衣の通気性は優れたものとなると共に、例えば相互に隣接する高比重シートの一方の高比重シートが、他方の高比重シートに対し相対的に高比重シートの面に水平な方向に移動するなどし、一方の高比重シートが備える開口と他方の高比重シートが備える開口とが2枚の高比重シートの積層方向に重なるのを抑制することができる。
ここで、開口が他の開口と積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに積層方向に貫通した口を形成しないとは、積層体の一方の面に垂直な方向から、この面に垂直に光線を照射した場合において、積層体の一方の面から他方の面に光線が漏れ出ない状態のことをいう。また、積層体における開口が他の開口と積層体の積層方向で重なり積層体を積層方向に貫通した口を形成していない積層体を得る手段としては、例えば、1枚目の高比重シートの開口と2枚目の高比重シートの開口とが2枚の高比重シートの積層状態において重ならないように、高比重シートを、この高比重シートの面に水平な方向にずらしながら積層位置を決定する手法を挙げることができる。また、このとき、互いに隣接する2枚の高比重シートにおいて、一方の高比重シートの開口を縦スリットとし、他方の高比重シートの開口を横スリットとすると、開口が重ならない2枚の高比重シートの固定位置を特定し易いため好ましい。ここで、図4は横スリットの開口を有する高比重シートと縦スリットの開口を有する高比重シートとを積層してなる放射線防護衣の概念図を示し、図5は孔の開口を有する高比重シート2枚を積層してなる放射線防護衣の概念図を示す。ここで、図4に示す放射線防護衣7では高比重シートの有する開口(横スリット3)と図2に示す高比重シートの有する開口(縦スリット5)とは2枚の高比重シートの積層方向で重なっていない。また、図5に示す放射線防護衣7でも、2枚の高比重シートの一方が有する開口(孔6)と2枚の高比重シート2枚の他方が有する開口(孔6)とは2枚の高比重シートの積層方向で重なっていない。
ここで、本発明の放射線防護衣において、放射線防護衣が有する積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域の一部分同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている。そして、固定部を形成する手段としては、高比重シート同士の高周波ウェルダーによる固定や縫合による固定、接着剤による固定、熱融着による固定、ホッチキスによる固定、ボタンによる固定、面ファスナーによる固定等の固定手法を挙げることができる。使用する接着剤としては、例えば、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、ゴム系等の通常粘着剤として用いられているものを好適に使用できる。また、積層された高比重シートの固定が固定力に乏しい手段によるものである場合には、層間の一部が固定された高比重シートを、例えば、チョッキの型に入れて、積層体において高比重シートが動かないように固定することが好ましい。
以下に本発明の放射線防護衣の実施例を説明するが、本発明の放射線防護衣の形態は実施例で説明する放射線防護衣の具体的形態例には限定されない。
[測定方法]
(1)厚さ
テクロック社製ダイヤルシックネスゲージSM−123を用いて、高比重シート上から無作為に選定した10箇所の測定点における高比重シートの厚さを測定し、得られた10個の測定値の平均値を高比重シートの厚みとした。
[測定方法]
(1)厚さ
テクロック社製ダイヤルシックネスゲージSM−123を用いて、高比重シート上から無作為に選定した10箇所の測定点における高比重シートの厚さを測定し、得られた10個の測定値の平均値を高比重シートの厚みとした。
(2)単位面積当たりの質量(目付:g/m2)
JIS L 1913:2010 6.2に基づいて測定した。高比重シート上から無作為に選定した25cm×25cmの大きさの3枚の試験片をテンプレートとかみそり刃とを用いて採取し、その重さを測定した。この測定を3枚の試験片について行い、得られた3個の測定値の平均値を求め、その平均値を16倍し、単位面積当たりの質量(g/m2)とした。
JIS L 1913:2010 6.2に基づいて測定した。高比重シート上から無作為に選定した25cm×25cmの大きさの3枚の試験片をテンプレートとかみそり刃とを用いて採取し、その重さを測定した。この測定を3枚の試験片について行い、得られた3個の測定値の平均値を求め、その平均値を16倍し、単位面積当たりの質量(g/m2)とした。
(3−1)高比重シートの通気度(cm3/cm2/sec)
JIS L 1913:2010 6.8.1 a)フラジール形法に基づき、20cm×20cmの大きさの高比重シート上の試験片を無作為に3枚準備し、各試験片から5点の測定箇所を、それらの測定箇所が相互に一部でも重ならないように無作為に選定し、それぞれの測定箇所における通気度を測定した。得られた15個の通気度の測定結果の平均値を高比重シートの通気度とした。
JIS L 1913:2010 6.8.1 a)フラジール形法に基づき、20cm×20cmの大きさの高比重シート上の試験片を無作為に3枚準備し、各試験片から5点の測定箇所を、それらの測定箇所が相互に一部でも重ならないように無作為に選定し、それぞれの測定箇所における通気度を測定した。得られた15個の通気度の測定結果の平均値を高比重シートの通気度とした。
(3−2)複数の高比重シートの積層体の通気度(cm3/cm2/sec)
JIS L 1913:2010 6.8.1 a)フラジール形法に基づき、20cm×20cmの大きさの複数の高比重シートの積層体の試験片を3枚準備し、各試験片から5点の測定箇所を、それらの測定箇所が相互に一部でも重ならないように無作為に選定し、それぞれの測定箇所における通気度を測定した。得られた15個の通気度の測定結果の平均値を高比重シートの積層構造の通気度とした。
JIS L 1913:2010 6.8.1 a)フラジール形法に基づき、20cm×20cmの大きさの複数の高比重シートの積層体の試験片を3枚準備し、各試験片から5点の測定箇所を、それらの測定箇所が相互に一部でも重ならないように無作為に選定し、それぞれの測定箇所における通気度を測定した。得られた15個の通気度の測定結果の平均値を高比重シートの積層構造の通気度とした。
(4)高比重シートの開口の数
100cm×100cmの高比重シート(以下、高比重シートIという)と中心点を共有し、縦辺が高比重シートIの縦辺と平行であり、横辺が高比重シートIの横辺と平行である20cm角の正方形の領域(以下、領域Iという)を特定した。次に、領域Iと横辺の1辺のみを共有する20cm角の正方形の領域(以下、領域IIという)を特定した。さらに、領域Iと縦辺の1辺のみを共有する20cm角の正方形の領域(以下、領域IIIという)と特定した。領域I〜IIIの各々について、領域内にある開口の数をカウントし、3つの開口の数の平均値を高比重シート400cm2あたりの開口の数とした。ここで、図7は領域I〜IIIの概念図を示す。図7に示される開口であるスリット20および開口22のように、開口の全体が20cm角の正方形の領域内に含まれる場合、その開口を含む領域の開口としてカウントした。また、図7に示される開口であるスリット21のように、開口が20cm角の正方形の領域内と20cm角の正方形の領域外とにまたがって配置される場合には、この開口の一部を含む20cm角の正方形の領域がこの開口の面積の50%を超えるこの開口の一部を含む場合にこの開口をこの20cm角の正方形の領域の開口としてカウントした。図7に示すような場合においては、スリット21は領域II(17)の開口としてカウントした。さらに、図7に示される開口である開口23のように、開口が2つの20cm角の正方形の領域にまたがって配置される場合には、この開口の面積の50%を超える部分を含む20cm角の正方形の領域の開口としてこの開口をカウントした。図7に示すような場合においては、開口23は領域I(16)と領域III(18)とにまたがって配置されており、この開口23を領域III(18)の開口としてカウントした。
100cm×100cmの高比重シート(以下、高比重シートIという)と中心点を共有し、縦辺が高比重シートIの縦辺と平行であり、横辺が高比重シートIの横辺と平行である20cm角の正方形の領域(以下、領域Iという)を特定した。次に、領域Iと横辺の1辺のみを共有する20cm角の正方形の領域(以下、領域IIという)を特定した。さらに、領域Iと縦辺の1辺のみを共有する20cm角の正方形の領域(以下、領域IIIという)と特定した。領域I〜IIIの各々について、領域内にある開口の数をカウントし、3つの開口の数の平均値を高比重シート400cm2あたりの開口の数とした。ここで、図7は領域I〜IIIの概念図を示す。図7に示される開口であるスリット20および開口22のように、開口の全体が20cm角の正方形の領域内に含まれる場合、その開口を含む領域の開口としてカウントした。また、図7に示される開口であるスリット21のように、開口が20cm角の正方形の領域内と20cm角の正方形の領域外とにまたがって配置される場合には、この開口の一部を含む20cm角の正方形の領域がこの開口の面積の50%を超えるこの開口の一部を含む場合にこの開口をこの20cm角の正方形の領域の開口としてカウントした。図7に示すような場合においては、スリット21は領域II(17)の開口としてカウントした。さらに、図7に示される開口である開口23のように、開口が2つの20cm角の正方形の領域にまたがって配置される場合には、この開口の面積の50%を超える部分を含む20cm角の正方形の領域の開口としてこの開口をカウントした。図7に示すような場合においては、開口23は領域I(16)と領域III(18)とにまたがって配置されており、この開口23を領域III(18)の開口としてカウントした。
(5)快適性
夏場の外気温を想定した室温25℃、湿度50%Rhに設定した恒温恒湿室に被験者がTシャツ(綿100%)とパンツ(綿65%、ポリエステル35%)の上から作業服上下(東レアルファート製、綿10%、ポリエステル90%作業服)の上から放射線防護衣を着用し入室し、14歩/10秒の速度で足踏みを行った。被験者は、胸の中心(胸部)とへそ付近(腹部)におんどとり(登録商標)(株式会社ティアンドデイ製、TR-72ui)をTシャツの上から貼り付け、入室後の放射線防護衣内の湿度をおんどとりにて測定した。比較例1の放射線防護衣と比較して、20分後の防護服内の湿度差が10%以上低いものをA、湿度差が10%未満のものをBと評価した。また、試験前後でTシャツの重量を測定し、重量増加量を汗の量とした。
夏場の外気温を想定した室温25℃、湿度50%Rhに設定した恒温恒湿室に被験者がTシャツ(綿100%)とパンツ(綿65%、ポリエステル35%)の上から作業服上下(東レアルファート製、綿10%、ポリエステル90%作業服)の上から放射線防護衣を着用し入室し、14歩/10秒の速度で足踏みを行った。被験者は、胸の中心(胸部)とへそ付近(腹部)におんどとり(登録商標)(株式会社ティアンドデイ製、TR-72ui)をTシャツの上から貼り付け、入室後の放射線防護衣内の湿度をおんどとりにて測定した。比較例1の放射線防護衣と比較して、20分後の防護服内の湿度差が10%以上低いものをA、湿度差が10%未満のものをBと評価した。また、試験前後でTシャツの重量を測定し、重量増加量を汗の量とした。
(6)着用性
放射線防護衣を着用し、JIS T 8115:2015付属書Aに基づいて評価を実施し、高比重シートが人体の動きに追従し作業性が良好なものであるか、高比重シートが人体の動きに追従せず作業性が悪いものであるかの評価を実施した。なお、本着用試験の被験者は3人である。作業性が良好と3人全員が判定したものをA、一人でも作業性が悪いと判定した場合Bとした。
放射線防護衣を着用し、JIS T 8115:2015付属書Aに基づいて評価を実施し、高比重シートが人体の動きに追従し作業性が良好なものであるか、高比重シートが人体の動きに追従せず作業性が悪いものであるかの評価を実施した。なお、本着用試験の被験者は3人である。作業性が良好と3人全員が判定したものをA、一人でも作業性が悪いと判定した場合Bとした。
(7)剛軟性
JIS L 1913:2010 6.7.1 a)41.5°カンチレバー法に基づいて測定した。2.5cm ×25cmの試験片を高比重シートから無作為に3枚採取し、剛軟性について試験を行い、3個の剛軟性の測定値の平均値を高比重シートの剛軟性とした。
JIS L 1913:2010 6.7.1 a)41.5°カンチレバー法に基づいて測定した。2.5cm ×25cmの試験片を高比重シートから無作為に3枚採取し、剛軟性について試験を行い、3個の剛軟性の測定値の平均値を高比重シートの剛軟性とした。
(8)引張強力
JIS L 1906(2010)8.12A法(ストリップ法)に基づき測定する。試料サイズ3cm × 30cmの試験片を高比重シートの無作為に10枚採取する。試験は、つかみ間隔20cm 、引張速度20cm/minの条件で各試験片について定速伸長型引張試験機にて引張試験を行い、試験片が破断するまでの引張強力を試験片ごとに測定し、平均値を算出した。
JIS L 1906(2010)8.12A法(ストリップ法)に基づき測定する。試料サイズ3cm × 30cmの試験片を高比重シートの無作為に10枚採取する。試験は、つかみ間隔20cm 、引張速度20cm/minの条件で各試験片について定速伸長型引張試験機にて引張試験を行い、試験片が破断するまでの引張強力を試験片ごとに測定し、平均値を算出した。
(9)引裂強力
JIS Z 1651(2008)に基づき測定する。試験片(シングルタング法用試験片)としては、試料サイズ10cm×20cmの試験片の短辺の中央に辺から直角に長さ7.5cmの切込みを入れた試験片を高比重シートから無作為に3枚採取する。試験は、試験片をつかみ間隔5cm 、引張速度20cm/minの条件で定速伸長型引張試験機にて引裂き試験を行い、最大強力を引裂強力とし、平均値を算出し引裂強力とした。
JIS Z 1651(2008)に基づき測定する。試験片(シングルタング法用試験片)としては、試料サイズ10cm×20cmの試験片の短辺の中央に辺から直角に長さ7.5cmの切込みを入れた試験片を高比重シートから無作為に3枚採取する。試験は、試験片をつかみ間隔5cm 、引張速度20cm/minの条件で定速伸長型引張試験機にて引裂き試験を行い、最大強力を引裂強力とし、平均値を算出し引裂強力とした。
(10)耐摩耗性
JIS L 1096 C法(2010)(テーパ形法)に基づいて試験を行い、荷重1kgおよび1000回の条件にて試料の摩耗減量を算出した。
試料の摩耗減量(g)=摩耗前の試料重量(g)−摩耗後の試料重量(g)。
JIS L 1096 C法(2010)(テーパ形法)に基づいて試験を行い、荷重1kgおよび1000回の条件にて試料の摩耗減量を算出した。
試料の摩耗減量(g)=摩耗前の試料重量(g)−摩耗後の試料重量(g)。
(11)X線低減率(%)および鉛等量(mmPb)
X線の低減率は、JIS Z 4501(1988)に基づいて測定し、下式により算出した。
X線低減率(%)=100−[(Y)/(X)×100]
ここで、
X:試料がない場合のX線量
Y:試料(実施例または比較例で得られた複数の高比重シートの積層体)があるときのX線量
測定条件は、次の条件とし、それぞれ3分間計測を行った。
X線の低減率は、JIS Z 4501(1988)に基づいて測定し、下式により算出した。
X線低減率(%)=100−[(Y)/(X)×100]
ここで、
X:試料がない場合のX線量
Y:試料(実施例または比較例で得られた複数の高比重シートの積層体)があるときのX線量
測定条件は、次の条件とし、それぞれ3分間計測を行った。
X線装置:エクスロン・インターナショナル社 MG−452型
X線管電圧及び電流:100kV、12.5mA 付加ろ過板0.25mmCu
X線管焦点−試料間距離:1500mm
試料−測定器間距離:50mm
測定器:東洋メディック社 RAMTEC−1000D型
X線量測定単位:空気衝突カーマ
X線ビーム:狭いビーム
なお、鉛等量は標準鉛板から減弱率曲線を作成して求める。減弱率曲線は厚みの異なる4枚の標準鉛板の減弱率から二次補間で作成する。標準鉛板には、各試験品の減弱率よりも減弱率の大きな2枚、減弱率の小さな2枚を選んで行う。
X線管電圧及び電流:100kV、12.5mA 付加ろ過板0.25mmCu
X線管焦点−試料間距離:1500mm
試料−測定器間距離:50mm
測定器:東洋メディック社 RAMTEC−1000D型
X線量測定単位:空気衝突カーマ
X線ビーム:狭いビーム
なお、鉛等量は標準鉛板から減弱率曲線を作成して求める。減弱率曲線は厚みの異なる4枚の標準鉛板の減弱率から二次補間で作成する。標準鉛板には、各試験品の減弱率よりも減弱率の大きな2枚、減弱率の小さな2枚を選んで行う。
<高比重シート>
硫酸バリウム250質量部、ポリ塩化ビニル100質量部、可塑剤80質量部、熱安定剤2質量部、滑剤2質量部および難燃助剤0.5質量部からなる混合物を溶融混練し混練物を得た、次に、この混練物をカレンダー機によりシート状物に成型し、このシート状物を織物(ポリエステル繊維、縦:22本/吋、横:20本/吋、厚み0.45mm)の両面に圧着し、さらに、その片面にカレンダー機によりポリ塩化ビニルからなる保護層を積層し高比重シートを得た。ここで、高比重シートの厚みは1.86mmであり、高比重シートの比重は2.1であり、高比重シートの目付けは3.78kg/m2であり、高比重シートの引張強力は縦方向が1350N/3cm、横方向が1050N/3cmであり、高比重シートの耐摩減量は0.3gであり、高比重シートの通気度は0cm3/cm2/minであり、高比重シートの剛軟性は110mmであり、高比重シートの鉛等量は0.13mmPbであり、高比重シートのX線低減率は65%であった。
硫酸バリウム250質量部、ポリ塩化ビニル100質量部、可塑剤80質量部、熱安定剤2質量部、滑剤2質量部および難燃助剤0.5質量部からなる混合物を溶融混練し混練物を得た、次に、この混練物をカレンダー機によりシート状物に成型し、このシート状物を織物(ポリエステル繊維、縦:22本/吋、横:20本/吋、厚み0.45mm)の両面に圧着し、さらに、その片面にカレンダー機によりポリ塩化ビニルからなる保護層を積層し高比重シートを得た。ここで、高比重シートの厚みは1.86mmであり、高比重シートの比重は2.1であり、高比重シートの目付けは3.78kg/m2であり、高比重シートの引張強力は縦方向が1350N/3cm、横方向が1050N/3cmであり、高比重シートの耐摩減量は0.3gであり、高比重シートの通気度は0cm3/cm2/minであり、高比重シートの剛軟性は110mmであり、高比重シートの鉛等量は0.13mmPbであり、高比重シートのX線低減率は65%であった。
<放射線防護衣の型>
DEFENSER(日本被服工業連合会)を放射線防護衣の型として使用した。なお、高比重シートを放射線防護衣の型に合わせて裁断し、裁断した高比重シートを放射線防護衣の型に挿入することで放射線防護衣を得ることができる。
DEFENSER(日本被服工業連合会)を放射線防護衣の型として使用した。なお、高比重シートを放射線防護衣の型に合わせて裁断し、裁断した高比重シートを放射線防護衣の型に挿入することで放射線防護衣を得ることができる。
(実施例1)
<高比重シート>項に記載の方法で作製した高比重シートを放射線防護衣の型(DEFENSER(日本被服工業連合会、700MC))に合わせて裁断し、2枚の放射線防護衣型の高比重シートを用意した。次に、これらの2枚の放射線防護衣型の高比重シート(第1の放射線防護衣型の高比重シートおよび第2の放射線防護衣型の高比重シート)に通気孔であるスリット(サイズ:幅1mm、長さ5cm、形状:長方形)を下記のとおり設けた。ここで、図8はスリットが設けられた第1の放射線防護衣型の高比重シートの概念図を示す。第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29から4.0cm右方向にあり左縦辺29に平行な線Iと、第1の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺28から5.0cm下方向あり上横辺に平行な線IIとを想定し、線Iと線IIとの交点Aを特定し、交点Aがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第一のスリット30を設けた。次に、交点Aから4.0cm右方向にある線I上の点Bを特定し、点Bがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第二のスリット31を設けた。また、交点Aから10.0cm下方向にある線I上の点Cを特定し、点Cがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第三のスリット32を設けた。さらに、点Cから4.0cm右方向にある点Dを特定し、点Dがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第四のスリット33を設けた。他のスリットについても上記と同様にして相互に隣接するスリット間の間隔が等間隔となるように設けた。
<高比重シート>項に記載の方法で作製した高比重シートを放射線防護衣の型(DEFENSER(日本被服工業連合会、700MC))に合わせて裁断し、2枚の放射線防護衣型の高比重シートを用意した。次に、これらの2枚の放射線防護衣型の高比重シート(第1の放射線防護衣型の高比重シートおよび第2の放射線防護衣型の高比重シート)に通気孔であるスリット(サイズ:幅1mm、長さ5cm、形状:長方形)を下記のとおり設けた。ここで、図8はスリットが設けられた第1の放射線防護衣型の高比重シートの概念図を示す。第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29から4.0cm右方向にあり左縦辺29に平行な線Iと、第1の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺28から5.0cm下方向あり上横辺に平行な線IIとを想定し、線Iと線IIとの交点Aを特定し、交点Aがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第一のスリット30を設けた。次に、交点Aから4.0cm右方向にある線I上の点Bを特定し、点Bがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第二のスリット31を設けた。また、交点Aから10.0cm下方向にある線I上の点Cを特定し、点Cがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第三のスリット32を設けた。さらに、点Cから4.0cm右方向にある点Dを特定し、点Dがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺29と平行となるようにカッターナイフを用いて第1の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第四のスリット33を設けた。他のスリットについても上記と同様にして相互に隣接するスリット間の間隔が等間隔となるように設けた。
次に、第2の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺から6.0cm右方向にあり左縦辺に平行な線Iと、第2の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺から10cm下方向あり上横辺に平行な線IIとを想定し、線Iと線IIとの交点Aを特定し、交点Aがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第2の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第2の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第五のスリットを設けた。次に、交点Aから4.0cm右方向にある線I上の点Bを特定し、点Bがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第2の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第2の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第六のスリットを設けた。また、交点Aから10.0cm下方向にある線I上の点Cを特定し、点Cがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第2の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第2の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第七のスリットを設けた。さらに、点Cから4.0cm右方向にある点Dを特定し、点Dがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第2の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第2の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第八のスリットを設けた。他のスリットについても上記と同様にして相互に隣接するスリット間の間隔が等間隔となるように設けた。
次に、スリットを設けた第1の放射線防護衣型の高比重シートとスリットを設けた第2の放射線防護衣型の高比重シートとを端が一致するように重ね合わせ、ホッチキスで上部2箇所、下部2箇所、左右各2箇所をスリットが設けられていない箇所にて固定し、DEFENSER内に挿入し、放射線防護衣とした。実施例1の放射線防護衣においては、第1の放射線防護衣型の高比重シートに設けられた開口は何れも、第2の放射線防護衣型の高比重シートに設けられた開口とは重なっていなかった。ここで、第1の放射線防護衣型の高比重シートの目付は3.78kg/m2、厚さは1.86mm、剛軟性は95mmであり、第2の放射線防護衣型の高比重シートの目付は3.78kg/m2、厚さは1.86mm、剛軟性は94mmであった。
(比較例1)
2枚の高比重シートのいずれにもスリットを入れないほかは、実施例1と同様にして放射線防護衣を得た。
(比較例2)
比較例2では、実施例1で用いた第1の放射線防護衣型の高比重シートと同一のものを第3の放射線防護衣型の高比重シートとし、この第3の放射線防護衣型の高比重シートに実施例1と同様の方法にてスリットを設けた。
(比較例1)
2枚の高比重シートのいずれにもスリットを入れないほかは、実施例1と同様にして放射線防護衣を得た。
(比較例2)
比較例2では、実施例1で用いた第1の放射線防護衣型の高比重シートと同一のものを第3の放射線防護衣型の高比重シートとし、この第3の放射線防護衣型の高比重シートに実施例1と同様の方法にてスリットを設けた。
また、実施例1と同様に<高比重シート>項に記載の方法で作製した高比重シートを放射線防護衣の型(DEFENSER(日本被服工業連合会、700MC))に合わせて裁断して第4の放射線防護衣型の高比重シートを得た。また、下記の方法にて通気孔であるスリット(サイズ:幅5mm、長さ12cm、形状:長方形)を第4の放射線防護衣型の高比重シートに設けた。すなわち、第4の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺から3.0cm右方向にあり左縦辺に平行な線Iと、第4の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺から7.5cm下方向あり上横辺に平行な線IIとを想定し、線Iと線IIとの交点Aを特定し、交点Aがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第4の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第4の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第九のスリットを設けた。次に、交点Aから18.0cm右方向にある線I上の点Bを特定し、点Bがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第4の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第4の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第十のスリットを設けた。また、交点Aから10cm下方向にある線I上の点Cを特定し、点Cがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第4の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第4の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第十一のスリットを設けた。さらに、点Cから18.0cm右方向にある点Dを特定し、点Dがスリットの左上の頂点となり、スリットの長手方向が第4の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺と平行となるようにカッターナイフを用いて第4の放射線防護衣型の高比重シートに切り込みを入れることで第十二のスリットを設けた。他のスリットについても上記と同様にして相互に隣接するスリット間の間隔が等間隔となるように設けた。
次に、第3の放射線防護衣型の高比重シートと第4の放射線防護衣型の高比重シートとを端が一致するように重ね合わせ、ホッチキスで上部2箇所、下部2箇所、左右各2箇所を固定し、DEFENSER内に挿入し、放射線防護衣とした。この放射線防護衣では、第3の放射線防護衣型の高比重シートに設けられた開口と第4の放射線防護衣型の高比重シートに設けられた開口とが重なっていた。また、第3の放射線防護衣型の高比重シートの目付は3.77kg/m2、厚さは1.86mm、剛軟性は85mmであった。
上記のようにして得た実施例1ならびに比較例1および2の放射線防護衣の物性を以下の表1に示す。
表1に示すように、実施例1の放射線防護衣は、X線低減率が82%、鉛等量が0.25mmPb、通気度が3.7cm3/cm2/minであった。また、快適性試験は、快適性がA、放射線防護衣内の湿度が65%、Tシャツの重量増加量が0.5gであった。着用性は、スリットがあることで高比重シートの剛軟性が向上し高比重シートが人体の動きに追従しAであった。
比較例1の放射線防護衣は、X線低減率と鉛等量が実施例1と同じであるが、通気度が0cm3/cm2/minであった。快適性試験は、放射線防護衣内の湿度が81%、Tシャツの重量増加量が3.0gであった。着用性は、屈伸した時にシートが人体の動きに追従せずBであった。
比較例2の放射線防護衣は、X線低減率が77%、鉛等量が0.23mmPb、通気度が12cm3/cm2/minであった。また、快適性試験は、快適性がA、放射線防護衣内の湿度が60%、Tシャツの重量増加量が0.2gであった。着用性は、スリットがあることで高比重シートの剛軟性が向上し高比重シートが人体の動きに追従しAであった。また、2枚の高比重シートの有する開口が連通しており、比較例2の放射線防護衣のX線低減率は実施例1の放射線防護衣のX線低減率に比べ劣るものであった。
本発明は、放射線遮蔽性能を維持しつつ、作業性や着用感が良く、着用時の蒸れを低減した放射線防護衣として好適である。
1 高比重シート
3 横スリット
4 高比重シート
5 縦スリット
6 孔
7 放射線防護衣
9 矢印
10 矢印
11 エンボス
12 開口
16 領域I
17 領域II
18 領域III
20 スリット
21 スリット
22 孔
23 孔
27 スリットが設けられた第1の放射線防護衣型の高比重シート
28 第1の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺
29 第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺
30 第一のスリット
31 第二のスリット
32 第三のスリット
33 第四のスリット
3 横スリット
4 高比重シート
5 縦スリット
6 孔
7 放射線防護衣
9 矢印
10 矢印
11 エンボス
12 開口
16 領域I
17 領域II
18 領域III
20 スリット
21 スリット
22 孔
23 孔
27 スリットが設けられた第1の放射線防護衣型の高比重シート
28 第1の放射線防護衣型の高比重シートの上横辺
29 第1の放射線防護衣型の高比重シートの左縦辺
30 第一のスリット
31 第二のスリット
32 第三のスリット
33 第四のスリット
Claims (2)
- 一枚以上のシートの積層体を有する放射線防護衣であって、
前記シートの比重は、1.5以上であり、
前記シートは、シートの厚み方向に貫通した開口を備えており、
前記開口は、他の開口と前記積層体の積層方向で重なっていないか、重なっていたとしても積層体の厚み方向で全シートで見たときに前記積層方向に貫通した口を形成しないように、前記シート上に配置されており、
前記積層体は、前記積層方向で相互に隣接するシートの開口が存在しない領域同士が固定されている部位を前記積層体の層間1つあたりに1個以上備えている、放射線防護衣。 - 前記シートの目付が1.0kg/m2以上であり、
前記シートの厚さが0.5mm以上であり、
前記シートの剛軟性が150mm以下である、請求項1に記載の放射線防護衣。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016143126A JP2018013413A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 放射線防護衣 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016143126A JP2018013413A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 放射線防護衣 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018013413A true JP2018013413A (ja) | 2018-01-25 |
Family
ID=61019430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016143126A Pending JP2018013413A (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 放射線防護衣 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018013413A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109393610A (zh) * | 2018-11-07 | 2019-03-01 | 广州市伟迈医疗设备有限公司 | 一种布料接缝结构及生产工艺及防护服 |
KR102041052B1 (ko) * | 2018-08-07 | 2019-11-05 | 전주대학교 산학협력단 | 방사선 차폐 방호복 |
-
2016
- 2016-07-21 JP JP2016143126A patent/JP2018013413A/ja active Pending
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