JP2018013277A - 吸収式システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より低い温度で駆動可能な吸収式システムを提供する。【解決手段】吸収式システム1は、蒸発器10と、吸収器20と、再生器30と、凝縮器40と、冷媒移送器50とを備え、冷媒移送器50は、第1室51と、第2室52と、これらを仕切る半透膜53とを有し、吸収器20と第1室51とは、気化した冷媒を吸収器20において第1吸収液に吸収し、冷媒を吸収した第1吸収液を第1室51に導入して、半透膜53を介して冷媒を第2室52へ移送させると共に、冷媒の移送により濃化した第1吸収液を吸収器20に導入させる第1循環構造R1をなし、再生器30と第2室52とは、再生器30において第2吸収液から冷媒を沸騰分離し、冷媒が沸騰分離した第2吸収液を第2室52に導入して、半透膜53を介して第1室51からの冷媒を第2吸収液で吸収すると共に、冷媒の吸収により希薄化した第2吸収液を再生器30に導入させる第2循環構造をなす。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収式システムに関する。
従来、吸収式システムとして吸収式冷凍機や吸収式ヒートポンプが知られている。このうち吸収式冷凍機は、吸収器と凝縮器とにおいて放熱過程があり、蒸発器において集熱過程がある。また、吸収式冷凍機は、再生器において外部からの駆動熱を必要とし、蒸発器において得られる冷水を冷房に利用することができる。ここで、蒸発器の伝熱管には摂氏7℃程度の冷水を滴下等することが必要であり、空調用途で普及している水冷媒と臭化リチウム吸収液とを使用している場合には、蒸発器と吸収器との圧力は1kPa程度とされる。一方、吸収器と凝縮器とからの放熱は直接空冷するにせよ冷却水を経るにせよ大気に対してされるため、大気温度よりも高い温度で放熱する必要があり、一般的に摂氏38℃以上に設定される(特許文献1,2参照)。
特開平5−99531号公報 特開平8−261589号公報
図7は、従来の吸収式冷凍機の一例に係るデューリング線図である。なお、図7においては単効用におけるデューリング線図の一例を示している。図7に示すように、吸収過程後の希薄化した吸収液を54%程度以上(図7では54%)の濃度に設定し、凝縮器及び再生器の圧力を6.5kPa程度以上(図7では6.5kPa)に設定したとする。この場合、再生器温度は、図7に示すように、摂氏88℃程度の熱源がないとサイクル設計が成立しなくなる。
ここで、単効用の吸収式冷凍機の熱源には、レシプロエンジンの発電機の排熱や太陽熱が考えられるが、レシプロエンジンにおいてはエンジン冷却の観点から摂氏80℃程度以下の温水の利用が望まれ、太陽熱においても60℃前後より低温の温水しか供給できないことがある。このため、単効用の吸収式冷凍機の熱源にはレシプロエンジンの発電機の排熱や太陽熱の利用が困難となってしまう。
さらに、図示を省略するが、二重効用においては図7に示す再生温度よりも再生温度が更に高くなってしまい、少なくとも120℃の熱源が必要となってしまう。このため、上記排熱や太陽熱の熱源としての利用が一層困難となってしまう。
加えて、中東やアフリカなどの大気温度が摂氏45℃程度になり得る地域では図7に示した放熱温度が38℃から55℃程度以上に引き上げられることとなり、これに合わせて熱源温度も高まってしまう。よって、この場合においても、上記排熱や太陽熱の熱源としての利用が一層困難となってしまう。
このように、従来では上記熱源の利用が困難であることから、より低い温度で駆動可能な吸収式冷凍機の開発が望まれる。なお、上記の問題は吸収式冷凍機に限らず、他の吸収式システムである吸収式ヒートポンプや吸収式ヒートトランスフォーマーにおいても共通する問題である。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、より低い温度で駆動可能な吸収式システムを提供することにある。
本発明の吸収式システムは、蒸発器と、吸収器と、再生器と、凝縮器とを備えると共に、冷媒移送器を備えている。冷媒移送器は、第1吸収液が流れる第1室と、第1吸収液と異なる第2吸収液が流れる第2室と、第1室と第2室との間を仕切る半透膜とを有している。第1吸収液は、吸収器において気化した冷媒を吸収して第1室に至り、第1室において半透膜を介して冷媒が第2室の第2吸収液に吸収されることで濃化して再度吸収器に至る。第2吸収液は、再生器において冷媒が沸騰分離して第2室に至り、第2室において半透膜を介して第1室の第1吸収液から冷媒を吸収することで希薄化して再度再生器に至る。
本発明によれば、第1吸収液は吸収器から第1室を経て再度吸収器に至り、第2吸収液は再生器から第2室を経て再度再生器に至る。この過程において第1室における第1吸収液内の冷媒が半透膜を介して第2室に至り、第2室の第2吸収液に吸収される。このような構成を採用することで、第1吸収液から冷媒を沸騰分離させる必要が無くなり、第2吸収液から冷媒を沸騰分離させればよいこととなる。このため、第2吸収液の飽和蒸気圧等を適正化することで、第1吸収液に対して再生処理する際の温度よりも低い温度で再生処理が可能となり、より低い温度で駆動可能な吸収式システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。 本実施形態に係る吸収式システムのデューリング線図である。 第2実施形態に係る吸収式システムのデューリング線図である。 第3実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。 第3実施形態に係る吸収式システムのデューリング線図である。 第4実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。 従来の吸収式冷凍機の一例に係るデューリング線図である。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾点が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本発明の実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。図1に示すように、吸収式システム1は、液体冷媒を気化させて冷却効果を得る蒸発器10と、気化した冷媒を吸収液で吸収して吸収熱を放出する吸収器20と、外部からの熱エネルギーによって冷媒を吸収した吸収液から冷媒を沸騰分離させる再生器30と、沸騰気化した冷媒を放熱凝縮させる凝縮器40とを備えた吸収式冷凍機である。さらに、本実施形態において吸収式システム1は、冷媒移送器50を備えると共に、第1吸収液と、第1吸収液とは異なる第2吸収液とを用い、第1吸収液を循環させる第1循環構造R1と、第2吸収液を循環させる第2循環構造R2とを構築している。以下、各部ついては詳細に説明する。
冷媒移送器50は、第1室51と、第2室52と、これら室51,52を隔てる半透膜53とによって構成されている。第1室51は、第1吸収液が流れる室であり、第2室52は、第2吸収液が流れる室である。ここで、本実施形態において第2吸収液は、第1吸収液よりも飽和蒸気圧が高い液体であり、第1吸収液よりも高い浸透圧を有する液体である。好ましくは、第1吸収液が主成分に一価の無機塩又は有機塩を含み、第2吸収液が主成分に多価の無機塩又は有機塩を含むものとなっている。特に第1吸収液には、溶解度が高く、飽和蒸気圧が低いことが求められ、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、及び塩化リチウムの少なくとも1つを主成分に含むことが好ましく、またイオン液体であってもよい。第2吸収液は、溶解度が高く、飽和蒸気圧及び浸透圧が第1の吸収液より適度に高いことが求められ、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化亜鉛、の少なくとも1つを主成分に含むことが好ましい。なお、以下の実施形態においては、第1吸収液が臭化リチウムを主成分とする溶液であり、第2吸収液が塩化カルシウムを主成分とする溶液であるものとして説明する。さらに、以下の実施形態においては冷媒の例として水を挙げて説明するものとする。このため、液体冷媒とは液体状態の水であり、気化した冷媒や蒸発した冷媒とは水蒸気を意味する。
第1循環構造R1は、吸収器20と、冷媒移送器50の第1室51とによって構成されている。吸収器20は、蒸発器10において気化した冷媒を第1吸収液により吸収する。第1室51は、吸収器20において冷媒を吸収して希薄化した第1吸収液を導入する。導入される第1吸収液の濃度は56%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)となっている。第1室51においては、第1吸収液に吸収された冷媒が半透膜53を通じて第2室52の第2吸収液に吸収される。これにより、第1吸収液は濃化して、第1室51から排出される。排出される第1吸収液の濃度は60%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)となる。吸収器20は、上記の濃化した第1吸収液を導入して、蒸発器10において気化した冷媒を第1吸収液に吸収させる。以降、この循環を繰り返すこととなる。
第2循環構造R2は、再生器30と、冷媒移送器50の第2室52とによって構成されている。再生器30は、外部からの熱エネルギーによって、冷媒を吸収した第2吸収液から冷媒を沸騰分離させる。第2室52は、再生器30において冷媒が分離して濃化した第2吸収液を導入する。導入される第2吸収液の濃度は58%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)となっている。第2室52においては、半透膜53を通じて第1吸収液に吸収されていた冷媒が第2吸収液に吸収される。これにより、第2吸収液は希薄化して、第2室52から排出される。排出される第2吸収液の濃度は56%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)となる。再生器30は、上記の希薄化した第2吸収液を外部からの熱エネルギーによって沸騰させて冷媒を分離させる。以降、この循環を繰り返すこととなる。
なお、図1に示す吸収式システム1において、再生器30にて分離された冷媒(水蒸気)は凝縮器40において液体冷媒とされる。蒸発器10は、この液体冷媒を導入し、不図示の伝熱管に滴下することで伝熱管内の水を冷却する。一方、滴下された水は蒸発して吸収器20の第1吸収液に吸収される。なお、蒸発器10において蒸発しなかった水は微量ながら塩化カルシウムを含んでいることから、再度再生器30に供給される。
ここで、上記したように、第1室51には56%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液が供給される。56%濃度の臭化リチウム水溶液の浸透圧は凡そ190MPaであり、54%濃度の塩化カルシウム水溶液の浸透圧と同等である。また、第1室51の排出時における第1吸収液の濃度は60%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)である。60%濃度の臭化リチウム水溶液の浸透圧は凡そ230MPaであり、57%濃度の塩化カルシウム水溶液の浸透圧と同等である。一方、第2室52の導入時及び排出時の第2吸収液の濃度はそれぞれ58%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)及び56%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)であり、浸透圧はそれぞれ250MPa及び220MPaとなる。従って、冷媒移送器50においては、20〜30MPaの浸透圧差で第1吸収液から第2吸収液に冷媒が移動する。すなわち、加圧を要することなく、正浸透により水を臭化リチウム水溶液から塩化カルシウム水溶液に移行させることができる。
次に、本実施形態に係る吸収式システム1の動作、をデューリング線図を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る吸収式システム1のデューリング線図である。なお、図2に示すように、蒸発器10及び吸収器20における圧力は1.0kPaであり、再生器30及び凝縮器40における圧力は6.5kPaであるとする。
図2に示すように、まず60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液が1.0kPa圧力の吸収器20内に供給される(点A2参照)。吸収器20内において60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は蒸発器10にて蒸発した水を吸収して濃度が56%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)に低下する(点B2参照)。なお、60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液が水蒸気を吸収したことにより生じる吸収熱は、大気との熱交換によって除去される。次に、56%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は冷媒移送器50の第1室51に供給される(点C2参照)。冷媒移送器50においては浸透圧差から水分子が第2室52に移動するため(符号E2参照)、第1吸収液は再度60%の濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)となる(点D2参照)。以後、吸収式システム1は、点A2〜点D2のサイクルを繰り返しながら、符号E2に示すように水分子を第2室52に移動させる。
一方、再生器30(6.5kPa圧力)には56%濃度の(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液が供給される(点F2参照)。56%濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液は、再生器30内においてT(A)℃まで昇温させられることで水蒸気を沸騰分離し、濃度58%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)まで濃化される(点G2参照)。濃度が58%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)に上昇した第2吸収液は冷媒移送器50の第2室52に供給される(点H2参照)。冷媒移送器50においては浸透圧差から水分子が第2室52に移動するため(符号E2参照)、第2吸収液は再度56%の濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)となる(点I2参照)。以後、吸収式システム1は、点F2〜点I2のサイクルを繰り返しながら、符号E2に示すように第2室52において水分子を受け取ることとなる。
また、再生器30において発生した水蒸発は凝縮器40に至り凝縮器40において大気との熱交換により摂氏38℃まで冷却されて液化する(点J2参照)。その後、液体冷媒である水は蒸発器10に供給されて気化する(点K2参照)。これにより、冷房用の冷水を得ることとなる。気化した水は吸収器20において60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液に吸収される(点B2参照)。以後、水は上記した点C2、符号E2、点H2、点I2、点F2を経て、再度点J2の状態に至り、上記を繰り返すこととなる。
ここで、図7に示す例では、6.5kPa圧力の環境下において60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液が飽和水蒸気圧となる温度が88℃である。このため、再生器の駆動熱は少なくとも90℃を要する。しかし、本実施形態では、図2に示すように、6.5kPa圧力の環境下において58%濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液の飽和水蒸気圧となる温度は88℃より低いT(A)℃となっている(点G2参照)。従って、再生器30の駆動熱はT(A)+5℃〜10℃程度で済むこととなり、より低い温度で駆動することができる。T(A)は、第2吸収液の成分や成分比を適宜調整することによって、調整できる。例えば、カルシウム塩を中心とした場合リチウム塩を中心とした第1吸収液より10℃〜20℃程度低くでき、その他の塩等をブレンドすることにより更に低くすることができる。
なお、上記においては吸収器20及び凝縮器40における放熱温度は摂氏38℃とされ、外気温度+ΔT1となっている。同様に、再生器30における再生温度はT(A)℃とされ、熱源温度−ΔT2となっている。このΔT1,ΔT2は、熱交換器の熱交換効率を考慮すると必要なものであり、最小でも5℃必要あり、10℃程度とすることが好ましい。また、ΔT1,ΔT2を大きくとれる設計の場合には、ΔT1,ΔT2の大きさに反比例して熱交換器の伝熱面積を小さくすることができ、コストの低減に寄与することができるからである。
このようにして、本実施形態に係る吸収式システム1によれば、第1吸収液が吸収器20から第1室51を経て再度吸収器20に至る第1循環構造R1と、第2吸収液が再生器30から第2室52を経て再度再生器30に至る第2循環構造R2とを構築し、この過程において第1室51における第1吸収液内の冷媒が半透膜53を介して第2室52に至り、第2室52の第2吸収液に吸収される。このような構成を採用することで、第1吸収液から冷媒を沸騰分離させる必要が無くなり、第2吸収液から冷媒を沸騰分離させればよいこととなる。このため、第2吸収液の飽和蒸気圧等を適正化することで、第1吸収液に対して再生処理する際の温度よりも低い温度で再生処理が可能となり、より低い温度で駆動可能な吸収式システム1を提供することができる。
また、第2吸収液は、第1吸収液よりも高い浸透圧を有するため、冷媒移送器50において加圧することなく、正浸透により冷媒を移送することができる。
また、第1吸収液は主成分に一価の無機塩又は有機塩を含み、第2吸収液は主成分に多価の無機塩又は有機塩を含む。特に、第1吸収液は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、及び塩化リチウムの少なくとも1つを主成分に含み、第2吸収液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化亜鉛、の少なくとも1つを主成分に含む。このような第1吸収液を採用することにより冷媒である水に対する高い吸収性を確保できると共に、第2吸収液を採用することによりコストダウンに貢献することができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る吸収式システム1は第1実施形態のものと同様であるが、一部動作が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図3は、第2実施形態に係る吸収式システム1のデューリング線図である。なお、図3に示す例では、中東やアフリカなどの大気温度が摂氏45℃程度になり得る地域での使用を想定している。
図3に示すように、上記の地域では大気温度が摂氏45℃程度になり得ることから、吸収器20及び凝縮器40における放熱温度も摂氏50℃に引き上げられている。また、再生器30及び凝縮器40の圧力は12kPaとされている。さらに、第2実施形態においては、半透膜53を介した水分子の移動の便のため、第2吸収液の濃度を第1実施形態よりも若干高くしている。一方、第1吸収液の濃度についても高めているが、晶析点が近いため、濃化した場合においても(すなわち上限で)63%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)となるように設定している。詳細には以下のように動作する。
まず63%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は、1.0kPa圧力の吸収器20内に供給され(点A3参照)、吸収器20内において蒸発器10からの水蒸気を吸収して濃度が61%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)に低下する(点B3参照)。ここでの吸収熱は大気との熱交換によって除去される。次に、61%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は、冷媒移送器50の第1室51に供給され(点C3参照)、冷媒移送器50において浸透圧差から水分子が第2室52に移動し(符号E3参照)、第1吸収液は再度63%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の濃度となる(点D3参照)。以後、吸収式システム1は、点A3〜点D3のサイクルを繰り返しながら、符号E3に示すように水分子を第2室52に移動させる。
一方、再生器30(12kPa圧力)には57%濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液が供給される(点F3参照)。57%濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液は、再生器30内においてT(B)℃まで昇温させられることで水蒸気を沸騰分離し、濃度60%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)まで濃化される(点G3参照)。濃度が60%(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)に上昇した第2吸収液は冷媒移送器50の第2室52に供給される(点H3参照)。冷媒移送器50において浸透圧差から水分子が第2室52に移動し(符号E3参照)、第2吸収液は再度57%の濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)となる(点I3参照)。以後、吸収式システム1は、点F3〜点I3のサイクルを繰り返しながら、符号E3に示すように第2室52において水分子を受け取ることとなる。
また、再生器30において発生した水蒸発は凝縮器40に至り凝縮器40において大気との熱交換により摂氏50℃まで冷却されて液化する(点J3参照)。その後、液体冷媒である水は蒸発器10に供給されて気化する(点K3参照)。これにより、冷房用の冷水を得ることとなる。気化した水は吸収器20において63%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液に吸収される(点B3参照)。以後、水は上記した点C3、符号E3、点H3、点I3、点F3を経て、再度点J3の状態に至り、上記を繰り返すこととなる。
ここで、図3に示すように、63%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液が飽和水蒸気圧となる温度は12kPa圧力の環境下において110℃となっている。このため、高温地域に使用される従来の吸収式冷凍機は再生器の駆動熱が少なくとも110℃必要となる。しかし、本実施形態では、図3に示すように、12kPa圧力の環境下において60%濃度(塩化カルシウム水溶液相当、浸透圧に関して)の第2吸収液の飽和水蒸気圧となる温度がT(B)℃となっている(点G3参照)。従って、再生器30の駆動熱はT(B)+5℃〜10℃程度で済むこととなり、より低い温度で駆動することができる。T(B)は、第2吸収液の成分や成分比を適宜調整することによって、調整できる。
このようにして、第2実施形態に係る吸収式システム1によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、第2実施形態では、中東やアフリカ等の大気温度が高くなる地域においてもより低温にて支障のない運転を行うことができる。
特に、図3の例に示すように、摂氏7℃程度の冷水を供給しながら、放熱温度を摂氏50℃程度以上で設計できれば、上記の地域において貴重な水を冷却塔で消費することのない空冷機を実現することもできる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る吸収式システムは第1実施形態のものと同様であるが、一部構成及び動作が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図4は、第3実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。図4に示すように、第3実施形態に係る吸収式システム2は、第1実施形態のものと同様であるが、再生器30及び凝縮器40の構成が異なっている。
図4に示すように、第3実施形態において再生器30は、高温再生器31と、低温再生器32とから構成されている。また、凝縮器40は、高温凝縮器41と、低温凝縮器42とから構成されている。
高温再生器31は、冷媒移送器50を経て希薄化した第2吸収液を加熱沸騰させて冷媒を分離すると共に第2吸収液の中間濃溶液を生成するものである。低温再生器32は、高温再生器31からの中間濃溶液を再沸騰させて冷媒を分離すると共に第2吸収液の濃溶液を生成するものである。濃溶液は冷媒移送器50の第2室52に供給される。高温凝縮器41は、高温再生器31にて分離された冷媒(水蒸気)を凝縮し液化させるものである。なお、高温凝縮器41での凝縮熱は低温再生器32における再生処理に用いられる。低温凝縮器42は、低温再生器32にて分離された冷媒(水蒸気)を凝縮し液化させるものである。これらの凝縮器41,42により得られた水冷媒は蒸発器10に供給される。
以上のように、第3実施形態においてはいわゆる二重効用の吸収式冷凍機を構成することとなる。
図5は、第3実施形態に係る吸収式システム1のデューリング線図である。なお、図5に示すように、第3実施形態においては蒸発器10及び吸収器20における圧力は1.0kPaであり、高温再生器31及び高温凝縮器41における圧力は21kPaであり、低温再生器32及び低温凝縮器42における圧力は6.5kPaであるとする。
図5に示すように、まず60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は、1.0kPa圧力の吸収器20内に供給され(点A5参照)、吸収器20内において蒸発器10からの水蒸気を吸収して濃度が54%(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)に低下する(点B5参照)。ここでの吸収熱は大気との熱交換によって除去される。次に、54%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液は冷媒移送器50の第1室51に供給され(点C5参照)、冷媒移送器50において浸透圧差から水分子が第2室52に移動し(符号E5参照)、第1吸収液は再度60%の濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)となる(点D5参照)。以後、吸収式システム1は、点A5〜点D5のサイクルを繰り返しながら、符号E5に示すように水分子を第2室52に移動させる。
一方、高温再生器31(21kPa圧力)には低濃度の第2吸収液が供給される(点F5参照)。低濃度の第2吸収液は、高温再生器31内においてT(HGE)℃まで昇温させられることで水蒸気を沸騰分離し、中濃度まで濃化される(点G5参照)。濃度が中濃度に上昇した第2吸収液は低温再生器32に供給され(点H5参照)、高温凝縮器41の凝縮熱によりT(LGE)℃まで昇温させられることで再度水蒸気を沸騰分離し、高濃度まで濃化される(点I5参照)。高濃度の第2吸収液は、冷媒移送器50の第2室52に供給される(点J5参照)。冷媒移送器50においては浸透圧差から水分子が第2室52に移動し(符号E3参照)、第2吸収液は再度低濃度となる(点K5参照)。以後、吸収式システム1は、点F5〜点K3のサイクルを繰り返しながら、符号E3に示すように第2室52において水分子を受け取ることとなる。
また、高温再生器31において発生した水蒸発は高温凝縮器41に至り高温凝縮器41においてT(HCON)℃まで冷却されて液化する(点L5参照)。また、低温再生器32において発生した水蒸発は低温凝縮器42に至り低温凝縮器42においてT(LCON)℃まで冷却されて液化する(点M5参照)。その後、これらの液体冷媒である水は蒸発器10に供給されて気化する(点N5参照)。これにより、冷房用の冷水を得ることとなる。気化した水は吸収器20において60%濃度(臭化リチウム水溶液相当、蒸気圧と浸透圧に関して)の第1吸収液に吸収される(点B5参照)。以後、水は上記した点C5、符号E5、点J5、点K5、点F5、点G5、点H5、点M5を経て、再度点N5の状態に至り、上記を繰り返すこととなる。
このようにして、第3実施形態に係る吸収式システム2によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
詳細に説明すると、第3実施形態によれば、T(HGE)℃+5〜10℃程度の駆動熱源であっても、二重効用の吸収式冷凍機を成立させることができる。第2吸収液の調整によってT(HGE)を80℃程度に設定することによって、高々85℃〜90℃の温水によって二重効用の吸収式冷凍機を成立させることができる。水・臭化リチウム式の二重効用の吸収式冷凍機のエネルギー効率COPは一般に1.3程度であり、単効用(COP0.7)のおよそ2倍のエネルギー効率を持つことができる。従来技術では水・臭化リチウム式の二重効用の駆動には少なくとも120℃程度の熱源を必要としたのに対し、第3実施形態では従来の単効用の駆動温度以下の温度で二重効用を実現できるという格別な効果を有し、レシプロエンジンの排熱を利用する冷房エネルギー効率がおよそ倍増し、太陽電池と共存できる温度の太陽熱温水を利用する冷房エネルギー効率もおよそ倍増する効果がある。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態に係る吸収式システムは第1実施形態のものと同様であるが、一部構成及び動作が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点のみを説明する。
図6は、第4実施形態に係る吸収式システムを示す構成図である。図6に示すように、第4実施形態に係る吸収式システム3は、第1実施形態のものに加えて、貯蔵部60を備えている。貯蔵部60は、第2吸収液を貯蔵する第1タンク(貯蔵タンク)61と、液体冷媒を貯蔵する第2タンク62とから構成されている。
図6に示す例において、再生器30は第1タンク61に接続されている。このため、第1タンク61は、再生器30によって濃化された第2吸収液を貯蔵することとなる。さらに、第1タンク61は冷媒移送器50の第2室52に接続されている。このため、第1タンク61内に貯蔵される濃化された第2吸収液は、冷媒移送器50の第2室52に供給されることとなる。
また、凝縮器40は第2タンク62に接続されている。このため、第2タンク62は、凝縮器40によって液化した液体冷媒を貯蔵することとなる。さらに、第2タンク62は蒸発器10に接続されている。このため、第2タンク62内に貯蔵される液体冷媒は蒸発器10に供給されることとなる。
このような第4実施形態に係る吸収式システム3では、第1実施形態に示したものと同様であるが、貯蔵部60を備えるため、第2吸収液や液体冷媒を貯蔵することができる。よって、冷房需要等が無い時に再生器30での再生処理を行っておき、冷房需要がある時に再生器30を動作させずに冷房を行うことも可能となる。すなわち、第4実施形態では、エネルギーを貯蔵することと同義となり、効率の良いエネルギー貯蔵を行うことができる。ここで、熱源となる高温水を貯湯槽で貯蔵する場合と比較した場合には、貯湯槽からの放熱により高温水の温度が低下してしまい、長期の貯蔵が困難となってしまう。しかし、第4実施形態では高温水を貯蔵するのではなく、濃化された第2吸収液を貯蔵するため、放熱を考慮する必要が無く、エネルギー放出が少ない状態でのエネルギー貯蔵を行うことができる。
このようにして、第4実施形態に係る吸収式システム3によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、第4実施形態によれば、第2吸収液を貯蔵する第1タンク61を更に備えるため、例えば再生器30にて濃化させた第2吸収液を貯蔵する場合などには、エネルギーを貯蔵することと同義となり、熱源を貯蔵する場合(例えば貯湯槽で高温水を貯蔵する場合)と比較して放熱等によるエネルギー放出が少ない状態でのエネルギー貯蔵を行うことができる。
特に、塩化カルシウムや塩化マグネシウムは、道路の凍結防止剤としても使用されているもので、大量供給が可能で安価である。よって、第2吸収液として塩化カルシウム水溶液や塩化マグネシウム水溶液を用いる場合には、濃化再生を終えた第2吸収液である塩化カルシウム水溶液や塩化マグネシウム水溶液と水冷媒とを大量に貯蔵し、空調エネルギーを長期保存することについて、経済的に実現することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、可能な範囲で適宜他の技術を組み合わせてもよい。さらに、可能な範囲で公知又は周知の技術を組み合わせてもよい。
例えば、上記実施形態において第2吸収液は第1吸収液よりも高い浸透圧を有するが、これに限られるものではない。例えば、第2吸収液が第1吸収液以下の浸透圧を有する場合には、冷媒移送器50に対して加圧機構を設けるなどすればよい。また、飽和蒸気圧が低いことが要求される第1吸収液として一般的に利用されているリチウム塩の例を挙げており、リチウム塩は浸透圧が高いためにそれより高い浸透圧を持つことが好ましい第2吸収液成分の選択範囲を狭めているが、これに限られるものではない。例えば、第1吸収液の一部または全部にイオン液体を使用すれば、浸透圧をおさえながら低い飽和蒸気圧を実現でき、T(A),T(B),T(HGE)を容易に低く設定することができる。
さらに、第4実施形態においては、再生後の濃化した第2吸収液を貯蔵しているが、これに限らず、例えば高温再生器31及び低温再生器32を備える場合などにおいては、高温再生器31からの中間濃溶液(再生途中の第2吸収液)を貯蔵してもよいし、別途冷媒移送器50相当の構成を備え、第2吸収液から冷媒を除去して(すなわち再生器30以外の構成により濃化して)貯蔵してもよい。
1〜3:吸収式システム
10 :蒸発器
20 :吸収器
30 :再生器
31 :高温再生器
32 :低温再生器
40 :凝縮器
41 :高温凝縮器
42 :低温凝縮器
50 :冷媒移送器
51 :第1室
52 :第2室
53 :半透膜
60 :貯蔵部
61 :第1タンク(貯蔵タンク)
62 :第2タンク
R1 :第1循環構造
R2 :第2循環構造

Claims (5)

  1. 液体冷媒を気化させて冷却効果を得る蒸発器と、気化した冷媒を吸収液で吸収して吸収熱を放出する吸収器と、外部からの熱エネルギーによって冷媒を吸収した吸収液から冷媒を沸騰分離させる再生器と、沸騰気化した冷媒を放熱凝縮させる凝縮器と、を備えた吸収式システムであって、
    第1吸収液が流れる第1室と、第1吸収液と異なる第2吸収液が流れる第2室と、前記第1室と前記第2室との間を仕切る半透膜とを有した冷媒移送器を備え、
    前記吸収器と前記第1室とは、気化した冷媒を前記吸収器において第1吸収液に吸収し、前記吸収器において冷媒を吸収した第1吸収液を前記第1室に導入して、前記半透膜を介して冷媒を前記第2室へ移送させると共に、冷媒の移送により濃化した第1吸収液を前記吸収器に導入させる第1循環構造をなし、
    前記再生器と前記第2室とは、前記再生器において第2吸収液から冷媒を沸騰分離し、前記再生器において冷媒が沸騰分離した第2吸収液を前記第2室に導入して、前記半透膜を介して前記第1室からの冷媒を第2吸収液で吸収すると共に、冷媒の吸収により希薄化した第2吸収液を前記再生器に導入させる第2循環構造をなし、
    前記第2吸収液は、前記第1吸収液よりも高い飽和蒸気圧を有する
    ことを特徴とする吸収式システム。
  2. 前記第2吸収液は、前記第1吸収液よりも高い浸透圧を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の吸収式システム。
  3. 前記第1吸収液は、主成分に一価の無機塩又は有機塩を含み、
    前記第2吸収液は、主成分に多価の無機塩又は有機塩を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の吸収式システム。
  4. 前記第1吸収液は、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、及び塩化リチウムの少なくとも1つを主成分に含み、
    前記第2吸収液は、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、及び臭化亜鉛の少なくとも1つを主成分に含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の吸収式システム。
  5. 前記第2吸収液を貯蔵する貯蔵タンクを更に備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の吸収式システム。
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