JP2018012377A - ブレーキ装置およびマスタシリンダ - Google Patents

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宏紀 滝本
Hiroki Takimoto
宏紀 滝本
亮平 丸尾
Ryohei Maruo
亮平 丸尾
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Abstract

【課題】 マグネットおよび検出部間の距離のばらつきを抑制できるブレーキ装置およびマスタシリンダを提供する。【解決手段】 インプットロッド101およびプライマリピストン51P間にX軸方向への移動が許容された状態で設けられ、プライマリピストン51Pの移動に応じてX軸方向に変位するマグネット96を有する。【選択図】 図6

Description

本発明は、ブレーキ装置およびマスタシリンダに関する。
従来、マスタシリンダ内のピストンと並進するロッドにマグネットを取り付け、マグネットの変位による磁束の変化をマスタシリンダハウジングに固定した検出部で計測することにより、ピストンの移動量を検出するブレーキ装置が知られている(例えば、特許文献1)。
国際公開第2009/129887号
上記従来技術では、マスタシリンダの軸方向に対してロッドが傾くとマグネットおよび検出部間の距離が変動し、検出精度が低下する。
本発明は、マグネットおよび検出部間の距離のばらつきを抑制できるブレーキ装置およびマスタシリンダの提供を目的の一つとする。
本発明の一実施形態におけるブレーキ装置は、インプットロッドおよびピストン間に軸方向への移動が許容された状態で設けられ、ピストンの移動に応じて軸方向変位するマグネットを有する。
よって、本発明にあっては、マグネットおよび検出部間の距離のばらつきを抑制できる。
実施形態1のブレーキ装置の概略構成を油圧回路と共に示す図である。 実施形態1のブレーキ装置の斜視図である。 実施形態1の第1ユニット1Aの右側面図である。 実施形態1の第1ユニット1Aの左側面図である。 実施形態1の第1ユニット1Aの正面図である。 実施形態1における図3のS6-S6線に沿う断面の要部拡大図である。 実施形態1における図4のS7-S7線に沿う断面図である。 実施形態1におけるマスタシリンダ5の部分断面斜視図である。 実施形態1のストロークセンサ94の分解斜視図である。 図7の部分拡大図である。 インプットロッドストロークとストロークセンサ94のセンサ出力との関係図である。 実施形態2における図4のS7-S7線に沿う断面の部分拡大図である。 実施形態3における図4のS7-S7線に沿う断面の部分拡大図である。
〔実施形態1〕
図1は実施形態1のブレーキ装置の概略構成を油圧回路と共に示す図、図2は実施形態1のブレーキ装置の斜視図、図3は実施形態1の第1ユニット1Aの右側面図、図4は実施形態1の第1ユニット1Aの左側面図、図5は実施形態1の第1ユニット1Aの正面図である。
実施形態1のブレーキ装置は、電動車両に適用されている。電動車両は、車輪を駆動する原動機としてエンジンおよびモータ・ジェネレータを備えたハイブリッド車、原動機としてモータ・ジェネレータのみを備えた電気自動車等である。電動車両では、モータ・ジェネレータを含む回生制動装置により、車両の運動エネルギを電気エネルギに回生することで車両を制動する回生制動を実行可能である。ブレーキ装置は、液圧による摩擦制動力を車両の各車輪FL〜RRに付与する。各車輪FL〜RRには、ブレーキ作動ユニットが設けられている。ブレーキ作動ユニットは、ホイルシリンダW/Cを含む液圧発生部である。ブレーキ作動ユニットは例えばディスク式であり、キャリパ(油圧式ブレーキキャリパ)を有する。キャリパはブレーキディスクおよびブレーキパッドを備える。ブレーキディスクはタイヤと一体に回転するブレーキロータである。ブレーキパッドは、ブレーキディスクに対し所定クリアランスをもって配置され、ホイルシリンダW/Cの液圧によって移動してブレーキディスクに接触する。ブレーキパッドがブレーキディスクに接触することにより摩擦制動力を発生する。ブレーキ装置は2系統(プライマリP系統およびセカンダリS系統)のブレーキ配管を有する。ブレーキ配管形式は、例えばX配管形式である。なお、前後配管等、他の配管形式を採用してもよい。以下、P系統に対応して設けられた部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。ブレーキ装置は、ブレーキ配管を介して各ブレーキ作動ユニットに作動流体(作動油)としてのブレーキ液を供給し、ホイルシリンダW/Cのブレーキ液圧(作動液圧)を発生する。これにより、各車輪FL〜RRに液圧制動力を付与する。
ブレーキ装置は、第1ユニット1Aおよび第2ユニット1Bを有する。第1ユニット1Aおよび第2ユニット1Bは、車両の運転室から隔離されたモータ室内に設置されている。両ユニット1A,1Bは、複数の配管によって相互に接続する。複数の配管は、マスタシリンダ配管10M(プライマリ配管10MP、セカンダリ配管10MS)、ホイルシリンダ配管10W、背圧室配管10Xおよび吸入配管10Rを有する。吸入配管10Rを除く各配管10M,10W,10Xは金属製のブレーキパイプ(金属配管)であり、具体的には二重巻等の鋼管である。各配管10M,10W,10Xは、直線部分および折れ曲がり部分を有し、折れ曲がり部分で方向を変えてポート間に配置されている。各配管10M,10W,10Xの両端部は、フレア加工が施された雄型の管継手を有する。吸入配管10Rは、ゴム等の材料によりフレキシブルに形成されたブレーキホース(ホース配管)である。吸入配管10Rの端部は、ニップル10R1,10R2を介してポート873等に接続する。ニップル10R1,10R2は、管状部を有する合成樹脂製の接続部材である。
ブレーキペダル100は、運転者のブレーキ操作の入力を受けるブレーキ操作部材である。インプットロッド101は、ブレーキペダル100に対し上下方向回動自在に接続する。第1ユニット1Aは、ブレーキペダル100とメカ的に接続するブレーキ操作ユニット、およびマスタシリンダ5を有するマスタシリンダユニットである。第1ユニット1Aは、リザーバタンク4、マスタシリンダハウジング7、マスタシリンダ5、ストロークセンサ94およびストロークシミュレータ6を有する。リザーバタンク4は、ブレーキ液を貯留するブレーキ液源であり、大気圧に解放される低圧部である。リザーバタンク4には補給ポート40と供給ポート41が設けられている。供給ポート41には吸入配管10Rが接続する。マスタシリンダハウジング7は、その内部にマスタシリンダ5やストロークシミュレータ6を収容(内蔵)する筐体である。マスタシリンダハウジング7は、その内部にマスタシリンダ5用のシリンダ70、ストロークシミュレータ6用のシリンダ71および複数の油路(液路)を有する。マスタシリンダハウジング7において、シリンダ70の開口端には、プラグ70aが設けられている。プラグ70aは、インプットロッド101のストッパプレート101aと当接することでインプットロッド101のシリンダ70からの脱落を防止する。複数の油路は、補給油路72、供給油路73および正圧油路74を有する。マスタシリンダハウジング7はその内部に複数のポートを有し、各ポートはマスタシリンダハウジング7の外周面に開口する。複数のポートは、補給ポート75P,75S、供給ポート76および背圧ポート77を有する。各補給ポート75P,75Sは、リザーバタンク4の補給ポート40P,40Sにそれぞれ接続する。供給ポート76にはマスタシリンダ配管10Mが接続し、背圧ポート77には背圧室配管10Xが接続する。補給油路72の一端は補給ポート75に接続し、他端はシリンダ70に接続する。
マスタシリンダ5は、インプットロッド101を介してブレーキペダル100に接続し、運転者によるブレーキペダル100の操作に応じてマスタシリンダ液圧を発生する。マスタシリンダ5は、ブレーキペダル100の操作に応じて軸方向に移動するピストン51を有する。ピストン51はシリンダ70に収容され、液圧室50を画成する。マスタシリンダ5は、タンデム型であり、ピストン51として、インプットロッド101に押圧されるプライマリピストン(ピストン)51Pと、フリーピストン型のセカンダリピストン51Sとを有する。両ピストン51P,51Sは直列に並ぶ。ピストン51P,51Sによってプライマリ室50Pが画成され、セカンダリピストン51Sによってセカンダリ室50Sが画成されている。供給油路73の一端は液圧室50に接続し、他端は供給ポート76に接続する。各液圧室50P,50Sは、リザーバタンク4からブレーキ液を補給され、上記ピストン51の移動によりマスタシリンダ液圧を発生する。プライマリ室50P内には、戻しばねとしてのコイルスプリング52Pが両ピストン51P,51S間に介在する。セカンダリ室50S内には、戻しばねとしてのコイルスプリング52Sがシリンダ70の底部とピストン51Sとの間に介在する。シリンダ70の内周には、ピストンシール541,542が設けられている。ピストンシール541,542は、各ピストン51P,51Sに摺接して各ピストン51P,51Sの外周面とシリンダ70の内周面との間をシールする複数のシール部材である。各ピストンシールは、内径側にリップ部を備える周知の断面カップ状のシール部材(カップシール)である。リップ部がピストン51の外周面に接した状態では、一方向へのブレーキ液の流れを許容し、他方向へのブレーキ液の流れを抑制する。第1ピストンシール541は、補給ポート40からプライマリ室50P、セカンダリ室50Sへ向かうブレーキ液の流れを許容し、逆方向のブレーキ液の流れを抑制する。第2ピストンシール542Pはシリンダ70へのブレーキ液の流れを抑制し、第2ピストンシール542Sはプライマリ室50Pへのブレーキ液の流れを抑制する。
ストロークセンサ94は、プライマリピストン51Pの移動量(ストローク)に応じたセンサ信号を出力する。ストロークセンサ94は、検出部95およびマグネット96を有する。検出部95はマスタシリンダハウジング7の左外周面に取り付けられている。マグネット96は、プライマリピストン51Pに取り付けられている。検出部95およびマグネット96は互いに近接して配置されている。検出部95はホール素子を有するホールICである。ホール素子に一定の電流を流すと、磁束密度の大きさに略比例した電圧が発生する。検出部95は、発生した電圧の大きさに応じた電圧を持つセンサ信号を出力する。
ストロークシミュレータ6は、運転者のブレーキ操作に伴い作動し、ブレーキペダル100に反力およびストロークを付与する。ストロークシミュレータ6は、シリンダ60、ピストン61、正圧室601、背圧室602および弾性体(第1スプリング64、第2スプリング65、ダンパ66)を有する。シリンダ60は、マスタシリンダハウジング7において、シリンダ70とは別に設けられている。シリンダ60は、大径部60aおよび小径部60bを有する。正圧室601および背圧室602は、シリンダ60の小径部60bに設けられたピストン61により画成されている。弾性体は、シリンダ60の大径部60aに設けられ、正圧室601の容積が縮小する方向にピストン61を付勢する。第1スプリング64と第2スプリング65との間には有底円筒状のリテーナ部材62が介在する。正圧油路74の一端はセカンダリ側の供給油路73Sに接続し、他端は正圧室601に接続する。運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ5(セカンダリ室50S)から正圧室601にブレーキ液が流入することで、ペダルストロークが発生すると共に、弾性体の付勢力により運転者のブレーキ操作反力が生成される。なお、第1ユニット1Aは、車両のエンジンが発生する吸気負圧を利用してブレーキ操作力を倍力するエンジン負圧ブースタを備えていない。
第2ユニット1Bは、第1ユニット1Aとブレーキ作動ユニットとの間に設けられている。第2ユニット1Bは、プライマリ配管10MPを介してプライマリ室50Pに接続し、セカンダリ配管10MSを介してセカンダリ室50Sに接続し、ホイルシリンダ配管10Wを介してホイルシリンダW/Cに接続し、背圧室配管10Xを介して背圧室602に接続する。また、第2ユニット1Bは、吸入配管10Rを介してリザーバタンク4に接続する。第2ユニット1Bは、第2ユニットハウジング8、モータ20、ポンプ3、複数の電磁弁21等、複数の液圧センサ91等および電子制御ユニット90(以下、ECUという。)を有する。第2ユニットハウジング8は、その内部にポンプ3や電磁弁21等の弁体を収容(内蔵)する筐体である。第2ユニットハウジング8は、その内部に、ブレーキ液が流通する上記2系統(P系統およびS系統)の回路(ブレーキ液圧回路)を有する。2系統の回路は複数の油路から構成されている。複数の油路は、供給油路11、吸入油路12、吐出油路13、調圧油路14、減圧油路15、背圧油路16、第1シミュレータ油路17および第2シミュレータ油路18を有する。また、第2ユニットハウジング8は、その内部に、液溜まりであるリザーバ(内部リザーバ)120およびダンパ130を有する。第2ユニットハウジング8の内部には複数のポートが形成され、これらのポートは第2ユニットハウジング8の外表面に開口する。複数のポートは、マスタシリンダポート871(プライマリポート871P、セカンダリポート871S)、吸入ポート873、背圧ポート874およびホイルシリンダポート872を有する。プライマリポート871Pにはプライマリ配管10MPが接続する。セカンダリポート871Sにはセカンダリ配管10MSが接続する。吸入ポート873には吸入配管10Rが接続する。背圧ポート874には背圧室配管10Xが接続する。ホイルシリンダポート872にはホイルシリンダ配管10Wが接続する。
モータ20は、回転式の電動機であり、ポンプ3を駆動するための回転軸を備える。モータ20は、回転軸の回転角度、または回転数を検出するレゾルバ等の回転数センサを備えたブラシレスモータでもよいし、ブラシ付きモータでもよい。ポンプ3は、モータ20の回転駆動によりリザーバタンク4内のブレーキ液を吸入し、ホイルシリンダW/Cに向けて吐出する。実施形態1では、ポンプ3として、音振性能等に優れた5つのプランジャを有するプランジャポンプを採用している。ポンプ3は、S系統およびP系統の両系統で共通に用いられる。電磁弁21等は、制御信号に応じて動作するソレノイドバルブであり、ソレノイドへの通電に応じて弁体がストロークし、油路の開閉を切り替える(油路を断接する)。電磁弁21等は、上記回路の連通状態を制御し、ブレーキ液の流通状態を調整することで、制御液圧を発生する。複数の電磁弁21等は、遮断弁21、増圧弁(以下、SOL/V INという。)22、連通弁23、調圧弁24、減圧弁(以下、SOL/V OUTという。)25、ストロークシミュレータイン弁(以下、SS/V INという。)27およびストロークシミュレータアウト弁(以下、SS/V OUTという。)28を有する。遮断弁21、SOL/V IN22および調圧弁24は、非通電状態で開弁するノーマルオープン型電磁弁である。連通弁23、減圧弁25、SS/V IN27およびSS/V OUT28は、非通電状態で閉弁するノーマルクローズ型電磁弁である。遮断弁21、SOL/V IN22および調圧弁24は、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁である。連通弁23、減圧弁25、SS/V IN27およびSS/V OUT28は、弁の開閉が二値的に切り替え制御されるオン・オフ弁である。なお、これらの弁に比例制御弁を用いることも可能である。液圧センサ91等は、ポンプ3の吐出圧やマスタシリンダ液圧を検出する。複数の液圧センサは、マスタシリンダ液圧センサ91、吐出圧センサ93およびホイルシリンダ液圧センサ92(プライマリ圧センサ92Pおよびセカンダリ圧センサ92S)を有する。
以下、第2ユニット1Bのブレーキ液圧回路を図1に基づき説明する。各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。供給油路11Pの一端側は、プライマリポート871Pに接続する。供給油路11Pの他端側は、前左輪用の油路11aと後右輪用の油路11dとに分岐する。各油路11a,11dは対応するホイルシリンダポート872に接続する。供給油路11Sの一端側は、セカンダリポート871Sに接続する。供給油路11Sの他端側は、前右輪用の油路11bと後左輪用の油路11cとに分岐する。各油路11b,11cは対応するホイルシリンダポート872に接続する。供給油路11の上記一端側には遮断弁21が設けられている。上記他端側の各油路11にはSOL/V IN22が設けられている。SOL/V IN22をバイパスして各油路11と並列にバイパス油路110が設けられ、バイパス油路110にはチェック弁220が設けられている。チェック弁220は、ホイルシリンダポート872の側からマスタシリンダポート871の側へ向うブレーキ液の流れのみを許容する。
吸入油路12は、リザーバ120とポンプ3の吸入ポート823とを接続する。吐出油路13の一端側は、ポンプ3の吐出ポート821に接続する。吐出油路13の他端側は、P系統用の油路13PとS系統用の油路13Sとに分岐する。各油路13P,13Sは、供給油路11における遮断弁21とSOL/V IN22との間に接続する。吐出油路13の上記一端側にはダンパ130が設けられている。上記他端側の各油路13P,13Sには連通弁23が設けられている。各油路13P,13Sは、P系統の供給油路11PとS系統の供給油路11Sとを接続する連通路として機能する。ポンプ3は、上記連通路(吐出油路13P,13S)および供給油路11P,11Sを介して、各ホイルシリンダポート872に接続する。調圧油路14は、吐出油路13におけるダンパ130と連通弁23との間と、リザーバ120とを接続する。調圧油路14には調圧弁24が設けられている。減圧油路15は、供給油路11の各油路11a〜11dにおけるSOL/V IN22とホイルシリンダポート872との間と、リザーバ120とを接続する。減圧油路15にはSOL/V OUT25が設けられている。
背圧油路16の一端側は、背圧ポート874に接続する。背圧油路16の他端側は、第1シミュレータ油路17と第2シミュレータ油路18とに分岐する。第1シミュレータ油路17は、供給油路11Sにおける遮断弁21SとSOL/V IN22b,22cとの間に接続する。第1シミュレータ油路17にはSS/V IN27が設けられている。SS/V IN27をバイパスして第1シミュレータ油路17と並列にバイパス油路170が設けられ、バイパス油路170にはチェック弁270が設けられている。チェック弁270は、背圧油路16の側から供給油路11Sの側へ向うブレーキ液の流れのみを許容する。第2シミュレータ油路18は、リザーバ120に接続する。第2シミュレータ油路18にはSS/V OUT28が設けられている。SS/V OUT28をバイパスして第2シミュレータ油路18と並列にバイパス油路180が設けられ、バイパス油路180にはチェック弁280が設けられている。チェック弁280は、リザーバ120の側から背圧油路16の側へ向うブレーキ液の流れのみを許容する。
供給油路11Sにおける遮断弁21Sとセカンダリポート871Sとの間には、この箇所の液圧(ストロークシミュレータ6の正圧室601の液圧であり、マスタシリンダ液圧)を検出する液圧センサ91が設けられている。供給油路11における遮断弁21とSOL/V IN22との間には、この箇所の液圧(ホイルシリンダ液圧に相当)を検出する液圧センサ92が設けられている。吐出油路13におけるダンパ130と連通弁23との間には、この箇所の液圧(ポンプ吐出圧)を検出する液圧センサ93が設けられている。
以下、説明の便宜上、X軸、Y軸、Z軸を有する三次元直交座標系を設定する。第1ユニット1Aおよび第2ユニット1Bが車載された状態で、Z軸方向が鉛直方向となり、Z軸正方向が鉛直方向上側となる。X軸方向が車両の前後方向となり、X軸正方向が車両前方側となる。Y軸方向が車両の横方向となる。
第1ユニット1Aにおいて、インプットロッド101は、ブレーキペダル100と接続するX軸負方向側の端部からX軸正方向側に延びる。マスタシリンダハウジング7のX軸負方向側の端部には、方形板状のフランジ部78が設けられている。フランジ部78の4隅には、ボルト孔が設けられている。ボルト孔には、第1ユニット1Aを車体側のダッシュパネルに固定し取り付けるためのボルトB1が貫通する。マスタシリンダハウジング7のZ軸正方向側にはリザーバタンク4が設置されている。
第2ユニット1Bにおいて、第2ユニットハウジング8は、アルミ合金を材料として形成された略直方体のブロックである。第2ユニットハウジング8は図外のインシュレータ、マウントを介して車体側(モータ室の底面)に固定されている。第2ユニットハウジング8の左側面801には、モータ20が配置され、モータハウジング200が取り付けられる。第2ユニットハウジング8の右側面には、ECU90が取り付けられる。すなわち、ECU90は第2ユニットハウジング8に一体的に備えられる。ECU90は、図外の制御基板とコントロールユニットハウジング(ケース)901を有する。制御基板は、モータ20や電磁弁21等のソレノイドへの通電状態を制御する。なお、車両の運動状態を検出する各種センサ、例えば車両の加速度を検出する加速度センサや車両の角速度(ヨーレイト)を検出する角速度センサを、制御基板に搭載してもよい。また、これらのセンサがユニット化された複合センサ(コンバインセンサ)を制御基板に搭載してもよい。制御基板はケース901に収容されている。ケース901は、第2ユニットハウジング8の背面にボルトにて締結固定されているカバー部材である。
ケース901は、合成樹脂製のカバー部材である。ケース901は、基板収容部902およびコネクタ部903を有する。基板収容部902は、制御基板および電磁弁21等のソレノイドの一部を収容する。コネクタ部903は、基板収容部902よりもY軸正方向側へ突出する。X軸方向から見て、コネクタ部903の端子は、Y軸正方向側に向かって露出すると共に、Y軸負方向側へ延びて制御基板に接続する。コネクタ部903の(Y軸正方向側に向かって露出する)各端子は、外部機器やストロークセンサ94(以下、外部機器等という。)に接続可能である。外部機器等に接続する別のコネクタがY軸正方向側からコネクタ部903に挿入されることで、外部機器等と制御基板(ECU90)との電気的接続が実現する。また、コネクタ部903を介して、外部の電源(バッテリ)から制御基板への給電が行われる。導電部材は、制御基板とモータ20とを電気的に接続する接続部として機能し、制御基板から導電部材を介してモータ20への給電が行われる。
実施形態1では、第1ユニット1A内には電磁弁等を設けず、第2ユニット1B内にストロークシミュレータ6の作動を切り替えるSS/V IN27およびSS/V OUT28を設けた。これにより、第1ユニット1Aに電磁弁駆動用のコントローラを必要としない。また、第1ユニット1Aと第2ユニット1Bとの間に電磁弁制御用の配線を必要としない。よって、コストを抑制できる。また、第1ユニット1A内のストロークシミュレータ6と第2ユニット1Bとを配管として接続する際、ストロークシミュレータ6の正圧室601と第2ユニット1Bとは接続せず、背圧室602および背圧室配管10Xを介して接続するのみとした。よって、複数の配管を設けることなく、ストロークシミュレータ6の作動を切り替えられるため、コストを抑制できる。
ECU90には、ストロークセンサ94や液圧センサ91等の検出値や車両側からの走行状態に関する情報が入力される。ECU90は、内蔵されたプログラムに従い、入力された情報を用いて電磁弁21等やモータ20を作動することにより、各車輪FL〜RRのホイルシリンダ液圧を制御する。これにより、各種のブレーキ制御(制動による車輪のスリップを抑制するためのアンチロックブレーキ制御、運転者のブレーキ操作力を低減するための倍力制御、車両の運動制御のためのブレーキ制御、先行車追従制御等の自動ブレーキ制御、回生協調ブレーキ制御等)を実行できる。車両の運動制御には、横滑り防止等の車両挙動安定化制御が含まれる。回生協調ブレーキ制御では、回生ブレーキと協調して目標減速度(目標制動力)を達成するようにホイルシリンダ液圧を制御する。
ECU90は、上記ブレーキ制御を実行するための構成として、ブレーキ操作量検出部90a、目標ホイルシリンダ液圧算出部90b、倍力制御部90c、急ブレーキ操作状態判別部90dおよび第2踏力ブレーキ創生部90eを有する。ブレーキ操作量検出部90aは、ストロークセンサ94からのセンサ信号を受けてインプットロッド101のストローク(移動量)を検出する。目標ホイルシリンダ液圧算出部90bは、目標ホイルシリンダ液圧を算出する。具体的には、目標ホイルシリンダ液圧算出部90bは、検出されたペダルストロークに基づき、所定の倍力比、すなわちペダルストロークと運転者の要求ブレーキ液圧(運転者が要求する車両減速度G)との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を算出する。また、目標ホイルシリンダ液圧算出部90bは、回生協調ブレーキ制御時において、回生制動力との関係で目標ホイルシリンダ液圧を算出する。例えば、回生制動装置のコントロールユニットから入力される回生制動力と目標ホイルシリンダ液圧に相当する液圧制動力との和が、運転者の要求する車両減速度を充足するような目標ホイルシリンダ液圧を算出する。なお、運動制御時には、例えば検出された車両運動状態量(横加速度等)に基づき、所望の車両運動状態を実現するよう、各車輪FL〜RRの目標ホイルシリンダ液圧を算出する。
倍力制御部90cは、運転者のブレーキ操作時に、ポンプ3を作動させ、遮断弁21を閉方向に制御し、連通弁23を開方向に制御する。これにより、ポンプ3の吐出圧を液圧源としてマスタシリンダ液圧よりも高いホイルシリンダ液圧を創生し、運転者のブレーキ操作力では不足する液圧制動力を発生させる倍力制御が実行可能となる。具体的には、倍力制御部90cは、ポンプ3を所定回転数で作動させたまま調圧弁24を制御してポンプ3からホイルシリンダW/Cへ供給されるブレーキ液量を調整することで、目標ホイルシリンダ液圧を実現する。実施形態1のブレーキ装置は、エンジン負圧ブースタに代えて第2ユニット1Bのポンプ3を作動させることで、ブレーキ操作力を補助する倍力機能を発揮する。また、倍力制御部90cは、SS/V IN27を閉方向に制御し、SS/V OUT28を開方向に制御する。これにより、ストロークシミュレータ6を機能させる。
急ブレーキ操作状態判別部90dは、ブレーキ操作量検出部90a等からの入力に基づきブレーキ操作状態を検出し、ブレーキ操作状態が所定の急ブレーキ操作状態であるか否かを判別(判断)する。例えば、急ブレーキ操作状態判別部90dは、ペダルストロークの時間当り変化量が所定の閾値を超えたか否かを判定する。ECU90は、急ブレーキ操作状態であると判定されたとき、倍力制御部90cによるホイルシリンダ液圧の創生から第2踏力ブレーキ創生部90eによるホイルシリンダ液圧の創生に切り替える。第2踏力ブレーキ創生部90eは、ポンプ3を作動させ、遮断弁21を閉方向に制御し、SS/V IN27を開方向に制御し、SS/V OUT28を閉方向に制御する。これにより、ポンプ3が十分に高いホイルシリンダ液圧を発生可能になるまでの間、ストロークシミュレータ6の背圧室602から流出するブレーキ液を用いてホイルシリンダ液圧を創生する第2の踏力ブレーキを実現する。なお、遮断弁21は開方向に制御してもよい。また、SS/V IN27を閉方向に制御してもよく、この場合、背圧室602からのブレーキ液は、(ホイルシリンダW/C側が背圧室602側よりも未だ低圧であるため開弁状態となる)チェック弁270を通って、ホイルシリンダW/C側へ供給される。実施形態1では、SS/V IN27を開方向に制御することで、背圧室602側からホイルシリンダW/C側へブレーキ液を効率よく供給できる。その後、急ブレーキ操作状態であると判定されなくなる、またはポンプ3の吐出能力が十分となったことを示す所定の条件が成立すると、
ECU90は、第2踏力ブレーキ創生部90eによるホイルシリンダ液圧の創生から倍力制御部90cによるホイルシリンダ液圧の創生に切り替える。倍力制御部90cは、SS/V IN27を閉方向に制御し、SS/V OUT28を開方向に制御する。これにより、ストロークシミュレータ6を機能させる。なお、第2の踏力ブレーキの後に回生協調ブレーキ制御に切り替えるようにしてもよい。
次に、図6〜図9を用いて実施形態1のストロークセンサ94の構造を詳細に説明する。図6は図3のS6-S6線に沿う断面の要部拡大図、図7は図4のS7-S7線に沿う断面図、図8はマスタシリンダ5の部分断面斜視図、図9はストロークセンサ94の分解斜視図、図10は図7の部分拡大図である。
ストロークセンサ94の検出部95は、2つのビス951によりマスタシリンダハウジング7のY軸正方向側外周面(左外周面)7aに固定されている。Y軸正方向側外周面7aはシリンダ70の外周であって、シリンダ70のY軸正方向側(左側)に位置する。Y軸正方向側外周面7aは、Z軸と平行である。検出部95のZ軸方向における中心位置は、シリンダ70の軸線OのZ軸方向の位置と一致する。なお、軸線Oの方向はX軸方向と一致するため、以下の説明では、軸線Oの方向をX軸方向(または単に軸方向)ともいう。また、軸線O周りの方向を周方向、軸線Oの放射方向を径方向という。
ストロークセンサ94のマグネット96は、例えば、ネオジム磁石であり、縦断面が略かまぼこ型である。マグネット96のZ軸方向寸法は、プライマリピストン51Pの直径よりも短い。つまり、マグネット96は、プライマリピストン51Pの周方向に部分的に設けられている。検出部95と径方向に対向するマグネット96の外周部96aは、プライマリピストン51Pと同じ軸線Oを中心とする円弧形状を有する。マグネット96は、マグネットホルダ97に固定されている。
マグネットホルダ97は、合成樹脂製である。マグネットホルダ97は、環状部971、マグネット保持部972および接続部973を有する。環状部971は、環状であり、内周側にインプットロッド101が貫通する。環状部971の内径は、インプットロッド101の外径よりも長く、プライマリピストン51Pおよびストッパプレート101aの外径よりも短い。環状部971の外径は、インプットロッド101およびストッパプレート101aの外径と略一致する。環状部971は、X軸方向において、プライマリピストン51Pおよびストッパプレート101a間に設けられている。環状部971は、インプットロッド101がX軸正方向へ移動するとき、すなわち、ブレーキペダル100の踏み込み時には、ストッパプレート101aに押されながらX軸正方向へ移動する。一方、環状部971は、インプットロッド101がX軸負方向へ移動するとき、すなわち、ブレーキペダル100の踏み戻し時には、プライマリピストン51Pに押されながらX軸負方向へ移動する。環状部971は、インプットロッド101およびプライマリピストン51Pに対して相対回転可能である。また、環状部971は、インプットロッド101およびプライマリピストン51Pに対して径方向に相対移動可能である。
マグネット保持部972は、環状部971のY軸正方向側に位置する。マグネット保持部972は、マグネット96が装着された凹状のマグネット装着部972aを有する。マグネット装着部972aは、マグネット96の外形に沿う形状を有する。マグネット装着部972aは、マグネット96の脱落を防止する複数の爪(係止爪972b,972c)を有する。マグネット保持部972は、Z軸方向両端に略矩形状の突起部(第1係合部)972dを有する。一方の突起部972dはマグネット保持部972のZ軸正方向端からZ軸正方向側へ延び、他方の突起部972dはマグネット保持部972のZ軸負方向端からZ軸負方向側へ延びる。マグネット保持部972のZ軸方向寸法は、環状部971のZ軸方向寸法よりも短い。マグネット保持部972のX軸方向寸法は、環状部971のX軸方向寸法よりも長い。
接続部973は、環状部971とマグネット保持部972とを接続する。接続部973のY軸正方向端は、マグネット保持部972のY軸負方向端と接続する。接続部973のY軸正方向端は、環状部971のY軸正方向端と接続する。接続部973のZ軸方向寸法は、マグネット保持部972のZ軸方向寸法よりも短い。接続部973のX軸方向寸法は、環状部971のX軸方向寸法と同じである。
マスタシリンダハウジング7は、その内部にガイド穴700を有する。ガイド穴700はX軸方向に延びる。ガイド穴700はシリンダ70と接続する。ガイド穴700は、その内部にマグネットホルダ97を収容する。ガイド穴700は、マグネット保持部972および接続部973の外形に沿う形状を有する。X軸方向から見たとき、ガイド穴700は、マグネットホルダ97(マグネット保持部972および接続部973)との間に所定のクリアランスを有する。ガイド穴700は、プライマリピストン51Pの全ストローク範囲において、マグネットホルダ97のX軸方向への移動を規制しない長さ(X軸方向寸法)を有する。ガイド穴700は、保持部972の突起部972dと対応する位置に係止溝(第2係合部)700aを有する。係止溝700aは、ガイド穴700のX軸負方向端からX軸正方向端まで設けられている。係止溝700aは、マグネット保持部972の突起部972dの外形に沿う形状を有する。Y軸方向において、係止溝700aと突起部972dとの間のクリアランスは、他の部分のガイド穴700とマグネットホルダ97(マグネット保持部972および接続部973)との間のクリアランスよりも小さい。なお、クリアランスを0としてもよい。係止溝700aは、プライマリピストン51Pの全ストローク範囲において、突起部972dのY軸方向への移動を規制する。突起部972および係止溝700aは、マグネット96のY軸方向(径方向)移動を規制する規制部である。
実施形態1のブレーキ装置において、運転者がブレーキペダル100を踏むと、プライマリピストン51Pはインプットロッド101に押されてX軸正方向にストロークする。このとき、マグネットホルダ97の環状部971はストッパプレート101aに押されながらプライマリピストン51Pと一体に変位する。検出部95は、マグネット96のX軸方向への変位量に比例した電圧を持つセンサ信号を出力する。図11に、インプットロッドストロークとストロークセンサ94のセンサ出力との関係の一例を実線で示す。センサ出力はVmin〜V2の範囲を持つが、実際に使う領域はV0〜V1の範囲とし、インプットロッドストロークの通常使用範囲0〜X1でセンサ出力をリニアに変化させる。インプットロッドストロークがシステム上想定される失陥状態を示す範囲X1〜X2では、センサ出力を一定(V1)とし、失陥状態の範囲を超えると限界値(V2)を出力する。これにより、ブレーキ装置が失陥した時、ストロークセンサ94の故障とペダル等の失陥とを判別できる。ブレーキ操作量検出部90aは、図11に実線で示したセンサ出力とインプットロッドストロークとの関係を予め記憶しておくことにより、ストロークセンサ94のセンサ出力からインプットロッド101のストロークを検出できる。
従来のブレーキ装置では、マスタシリンダ内のピストンと並進するロッドにマグネットを取り付けている。このため、ブレーキペダルの操作時にマスタシリンダの軸方向に対してロッドが傾くと、マグネットおよび検出部間の径方向距離が変動する。図11に示すように、マグネットおよび検出間の径方向距離がばらつくと、センサ出力とインプットロッドストロークとの関係が、予め記憶した関係(実線)からずれるため、インプットロッドストロークの検出精度が低下する。
これに対し、実施形態1では、マグネット96を保持するマグネットホルダ97が、インプットロッド101のストッパプレート101aとプライマリピストン51Pとの間に介装されている。つまり、マグネット96は、インプットロッド101とプライマリピストン51Pとの間にX軸方向への移動が許容された状態で設けられ、プライマリピストン51Pの移動に応じてX軸方向に変位する。このため、マグネット96は、インプットロッド101およびプライマリピストン51Pに対して、径方向に相対移動可能である。これにより、ブレーキペダル100の操作時にX軸方向に対してインプットロッド101またはプライマリピストン51Pが傾いた場合であっても、マグネットホルダ97のY軸方向における連れ動きを抑制できる。よって、マグネット96および検出部95間の径方向距離(Y軸方向距離)のばらつきが抑えられ、プライマリピストン51Pのストローク(=インプットロッドストローク)の検出精度低下を抑制できる。
マグネットホルダ97のY軸方向への移動を規制する規制部として、突起部972dおよび係止溝700aを備えた。これにより、マグネットホルダ97のマスタシリンダハウジング7に対するY軸方向の移動を所定範囲内(0を含む)にできるため、マグネット96のY軸方向のがたつきをより確実に抑制できる。この結果、プライマリピストン51Pのストローク検出精度を向上できる。
規制部を構成する突起部972dはマグネットホルダ97のマグネット保持部972に形成され、係止溝700aはマスタシリンダハウジング7の内部に形成されている。これにより、規制部を別途設けた場合と比較して、部品点数の増加を抑制できる。さらに、マグネットホルダ97は樹脂成形品であるから、突起部972dを容易に成形できる。
マグネット96は、プライマリピストン51Pの周方向に部分的に設けられている。ここで、仮にマグネット96を環状としてプライマリピストン51Pの全周に亘って設けた場合、シリンダ70の内径をより大きくする必要があり、マスタシリンダハウジング7の大型化を招く。また、一般的にマグネットの原料(ネオジム等)は比較的高価であるから、マグネット96を環状にした場合、製造コストが嵩む。よって、マグネット96をプライマリピストン51Pの周方向に部分的に設けることにより、マスタシリンダハウジング7の大型化および製造コストを共に抑制できる。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2について説明する。基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と異なる部分のみ説明する。
図12は、実施形態2における図4のS7-S7線に沿う断面の部分拡大図である。
実施形態2は、規制部として、係止溝(第1係合部)973aおよび突起部(第2係合部)700bを有する。係止溝973aは、略矩形状の溝であり、マグネットホルダ97の接続部973に2つ設けられている。一方の係止溝973aは接続部973のZ軸正方向端からZ軸負方向側へ延び、他方の係止溝973aは接続部973のZ軸負方向端からZ軸正方向側へ延びる。突起部700bは、ガイド穴700の係止溝973aと対応する位置に固定されている。突起部700bは、ガイド穴700のX軸負方向端からX軸正方向端まで設けられている。突起部700bは、係止溝973aの外形に沿う形状を有する。Y軸方向において、突起部700bと係止溝973aとの間のクリアランスは、他の部分のガイド穴700とマグネットホルダ97(マグネット保持部972および接続部973)との間のクリアランスよりも小さい。なお、クリアランスを0としてもよい。突起部700bは、プライマリピストン51Pの全ストローク範囲において、係止溝973aのY軸方向への移動を規制する。
実施形態2では、マグネット96のY軸方向(径方向)移動を規制する規制部として、係止溝973aおよび突起部700bを有する。これにより、マグネット96のY軸方向のがたつきをより確実に抑制できる。この結果、プライマリピストン51Pのストローク検出精度を向上できる。また、突起部700bはマスタシリンダハウジング7と別体であるため、ガイド穴に係止溝を形成した実施形態1と比較して、ガイド穴700の形状が簡素化できるため、加工が容易となる。
〔実施形態3〕
次に、実施形態3について説明する。基本的な構成は実施形態1と同じであるため、実施形態1と異なる部分のみ説明する。
図13は、実施形態3における図4のS7-S7線に沿う断面の部分拡大図である。
実施形態3は、規制部として、突起部(第1係合部)972eおよび係止溝700cを有する。突起部972eマグネットホルダ97のマグネット保持部972に2つ設けられている。突起部972eは、略矩形状である。一方の突起部972eはマグネット保持部972のZ軸正方向端からZ軸正方向側へ延び、他方の突起部972eはマグネット保持部972のZ軸負方向端からZ軸負方向側へ延びる。係止溝700cは、ガイド穴700の突起部972eと対応する位置に設けられている。係止溝700cは、ガイド穴700のX軸負方向端からX軸正方向端まで設けられている。係止溝700cは、突起部972eの外形に沿う形状を有する。Y軸方向において、係止溝700cと突起部972eとの間のクリアランスは、他の部分のガイド穴700とマグネットホルダ97(マグネット保持部972および接続部973)との間のクリアランスよりも小さい。なお、クリアランスを0としてもよい。係止溝700cは、プライマリピストン51Pの全ストローク範囲において、突起部972eのY軸方向への移動を規制する。
実施形態3では、マグネット96のY軸方向(径方向)移動を規制する規制部として、突起部972eおよび係止溝700cを有する。これにより、マグネット96のY軸方向のがたつきをより確実に抑制できる。この結果、プライマリピストン51Pのストローク検出精度を向上できる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明を実施するための形態を実施形態に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態に示した構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
マグネット96を環状とし、プライマリピストン51Pの全周に亘って設けてもよい。
プライマリピストン51Pと並進する部品を設け、この部品に対してマグネット96を径方向移動可能に取り付けてもよい。
実施形態2の突起部700bをマスタシリンダハウジング7に形成してもよい。
マスタシリンダ5とストロークシミュレータ6を別のユニットで各々構成してもよい。また、ストロークシミュレータ6を第1ユニット1Aではなく、第2ユニット1Bに一体的に設けてもよい。
検出部95とマグネット96は互いに近接して配置されていればよい。例えば、検出部95をマスタシリンダハウジング7の内部に一体的に設けてもよい。
検出部のセンサ信号を、ホール素子が発生した電圧の大きさに応じたPWMデューティ信号としてもよい。また、ホール素子に代えてコイルを用いてもよい。
5 マスタシリンダ
7 マスタシリンダハウジング
51P プライマリピストン(ピストン)
70 シリンダ
95 検出部
96 マグネット
101 インプットロッド
700a 係止溝(規制部、第2係合部)
700b 突起部(規制部、第2係合部)
700c 係止溝(規制部、第2係合部)
972d 突起部(規制部、第1係合部)
972e 突起部(規制部、第1係合部)
973a 係止溝(規制部、第1係合部)

Claims (6)

  1. 内部にシリンダを有するマスタシリンダハウジングと、
    前記シリンダの内部に設けられ、前記シリンダの軸線方向を軸方向としたとき、前記軸方向に移動可能なピストンと、
    前記ピストンを押圧するインプットロッドと、
    前記インプットロッドと前記ピストンとの間に前記軸方向への移動が許容された状態で設けられ、前記ピストンの移動に応じて前記軸方向に変位するマグネットと、
    前記マスタシリンダハウジングに設けられ、前記ピストンの移動量を検出する検出部と、
    を備えたブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載のブレーキ装置において、
    前記シリンダ内部に設けられ、前記軸線の軸直角方向を径方向としたとき、前記マグネットの前記径方向への移動を規制する規制部を備えたブレーキ装置。
  3. 請求項2に記載のブレーキ装置において、
    前記マグネットは、前記ピストンの前記周方向に部分的に設けられているブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載のブレーキ装置において、
    前記マグネットを収容するマグネットホルダを有し、
    前記規制部は、前記マグネットホルダに設けられた第1係合部と、前記マスタシリンダハウジングの内部に設けられ、前記第1係合部と前記径方向に係合する第2係合部と、により構成されているブレーキ装置。
  5. 内部にシリンダを有するマスタシリンダハウジングと、
    前記シリンダの内部に設けられ、前記シリンダの軸線方向を軸方向としたとき、前記軸方向に移動可能なピストンと、
    前記ピストンに対して前記径方向への移動が許容された状態で設けられ、前記ピストンの移動に応じて前記軸方向に変位するマグネットと、
    前記マスタシリンダハウジングに設けられ、前記ピストンの移動量を検出する検出部と、
    を備えたブレーキ装置。
  6. ブレーキ装置を構成し、ブレーキ操作によってブレーキ液圧を発生するマスタシリンダであって、
    内部にシリンダを有するマスタシリンダハウジングと、
    前記シリンダの内部に設けられ、前記シリンダの軸線方向を軸方向としたとき、前記軸方向に移動可能なピストンと、
    前記ピストンを押圧するインプットロッドと、
    前記インプットロッドと前記ピストンとの間に前記軸方向への移動が許容された状態で設けられ、前記ピストンの移動に応じて前記軸方向に変位するマグネットと、
    を備えたマスタシリンダ。
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