JP2018012062A - 逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法、及び膜閉塞性評価装置、その膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法 - Google Patents

逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法、及び膜閉塞性評価装置、その膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】逆浸透膜に供給される水の膜閉塞性を簡便且つ高精度に評価しうる逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を提供する。
【解決手段】逆浸透膜に供給される供給水3の膜閉塞性を評価する供給水3の膜閉塞性評価方法であって、供給水3の蛍光強度及びファウリング速度を測定する第1測定工程と、供給水3の膜閉塞性を低下させる前処理102を行った前処理水7の蛍光強度及びファウリング速度を測定する第2測定工程と、前処理102の条件を変更して第2測定工程を繰り返す繰り返し工程と、第1測定工程から繰り返し工程までに得られたファウリング速度と蛍光強度との関係から近似式を作成する近似式作成工程と、ファウリング速度未測定の供給水3の蛍光強度を近似式に当てはめてファウリング速度を決定するファウリング速度決定工程とを有し、供給水3のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性を迅速且つより高精度に評価することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法、特に、直接供給水の膜閉塞性を測定することなく逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性を評価する逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法及びその膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法に関する。
また、本発明は、逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法に使用可能な逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置に関する。
従来から、海水、汽水などの塩分を含む水の脱塩処理や、電子産業や飲料産業における用水処理や、下水再生処理のために逆浸透膜が広く普及している。逆浸透膜は運転を継続するにつれて、供給水中の有機物や無機物により、膜面および膜モジュール内流路の閉塞が起こり、膜の透水性が悪化するファウリングが生じる。
膜の透水性が著しく悪化した場合、処理装置を停止して、膜の洗浄や交換を行う必要がある。
逆浸透膜を用いて水処理を行う場合、逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性、すなわち、供給水がどのくらい逆浸透膜を閉塞させる潜在力を有しているかを、ASTM D4189に定義されているSilt Density Index(SDI)の値により評価することが多い。SDI値は逆浸透膜供給水を0.45μmの精密ろ過膜でろ過を行った際の、ろ過時間の変化を基に算出される値である。例えば、SDI値が4以下となるように、逆浸透膜の前段の処理方式を選択する、あるいは前段の処理の運転条件を変更するなどの対策をとることが行われている。このSDI値の推奨値は膜メーカーによって、膜の種類に合わせて設定されることが多い。
しかしながら、逆浸透膜供給水のSDI値を推奨値以下に保っていても、膜のファウリングが顕著に生じるケースもある。この理由として、SDI値の測定時に考慮される供給水中の物質は、概ね0.45μm以上の物質であり、0.45μm以下の溶存有機物などが考慮されていないことが考えられる。また、0.45μm以上の物質には、逆浸透膜のファウリングに寄与する物質も、寄与しない物質も併せて含まれていることも上記の理由として考えられる。
溶存有機物を測定する手段として、全有機炭素濃度(Total Organic Carbon;TOC)が挙げられる。しかしながら、逆浸透膜のファウリング速度とTOCは必ずしも相関しない。この理由として、TOCとして測定される有機物のすべてが、逆浸透膜のファウリングに寄与するわけではないことが考えられる。
逆浸透膜のファウリングに関与する供給水中の物質の候補としては、透明細胞外重合物質粒子(Transparent Exopolymer Particles;TEP)が挙げられる。
非特許文献1には、逆浸透膜のファウリングは、TEPが膜面に付着することにより起こることを示している。TEPは有機物のうち、ファウリングを起こしやすい微生物代謝物由来の特定の画分を捉えた有機物指標であるため、TOCよりも逆浸透膜供給水を評価する指標として適切である可能性が高いと考えられる。
TEPは、非特許文献2に示すように、サンプルを所定の孔径(通常孔径0.4μm)のろ紙でろ過し、ろ紙上の残渣をpH2.5にてアルシアンブルー試薬で染色し、染色されたろ紙上の残渣を硫酸溶液により浸漬、振とうし、その後、溶液の特定波長の吸光度を測定することで測定される。
また、特許文献1には、生物処理水である逆浸透膜供給水に対して励起光を照射し、発生する蛍光の蛍光強度に基づいて逆浸透膜供給水の水質を評価する方法を開示する。
特許文献1の水質評価方法は、逆浸透膜供給水が生物処理水である場合、逆浸透膜供給水から発せられる特定の波長領域内の溶存有機物が膜濾過流束の低下に顕著な影響を及ぼすという検討結果に基づいている。蛍光強度を用いる評価手法は、比較的簡便かつ迅速な評価指標であり、処理施設における常時モニタリング指標として利用しやすい。
非特許文献3には、流出廃水や河川水中の溶存有機物の励起蛍光マトリックス(Excitation−Emission Matrix、以下、EEMともいう)が示されている。EEMとは、任意の励起波長ごとに計測された蛍光スペクトルの変化を励起波長、蛍光波長、蛍光強度の3つの直行軸からなる空間座標に示したものである。
非特許文献3によれば、励起波長が250nm未満であって蛍光波長が350nm未満の領域には芳香族性のタンパク質が現れることが示され、励起波長が250〜350nmであって蛍光波長が280〜380nmの領域には溶解性微生物副生成物が現れることが示されている。すなわち、流出廃水や河川水中の溶存有機物のうち、特定の有機物が特定の波長領域に蛍光強度として現れることが示されている。
特許第4867413号公報
Edo Bar−Zeevら、Environmental Science & Technology、2015年、49巻、p691−707 U. Passow.,Limnology and Oceanography、1995年、40巻7号、p1326−1355 Wen Chenら、Environmental Science & Technology、2003年、37巻、p5701―5710
しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2によれば、TEPは逆浸透膜供給水の膜閉塞性を評価する指標として適切である可能性があるものの、その分析は濾過操作や染色操作を伴う手分析であり、1検体の分析に数時間要するため、水処理施設における供給水の常時モニタリング指標としてはやや使い勝手が悪い。
また、特許文献1によれば、蛍光強度を用いる評価手法は比較的簡便且つ迅速であって、水処理施設における常時モニタリング手法として利用しやすいものの、逆浸透膜のファウリング傾向を把握するための指標としてはいまだ改善の余地がある。
すなわち、特許文献1の実施例によれば、3種類の生物処理水を逆浸透膜ろ過処理した際に、逆浸透膜の膜透過流速の低下が大きい順と蛍光強度の大きい順との一致から蛍光強度を指標化しているのみであり、複数の供給水間の膜ファウリングのしやすさを比較することは可能であるものの、蛍光強度を測定することでその供給水の膜閉塞性をただちに判断可能というわけではない。
非特許文献3には、EEMを作成することで、流出廃水や河川水中の溶存有機物のち、特定の有機物を特定の波長領域に蛍光強度として現わすことができるものの、これら特定の波長領域に現れる特定の有機物が河川水等の膜閉塞性と関連を有するか否かについては何も述べられていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、逆浸透膜に供給される水の膜閉塞性を簡便且つ高精度に評価しうる逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法、逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置及びその膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法を提供することにある。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性を評価する前記供給水の膜閉塞性評価方法であって、前記供給水は、前記逆浸透膜に供給される前に膜閉塞性を低下させる前処理が施されており、前記前処理の条件が異なる複数の供給水を蛍光分光法により分析して蛍光強度を得るとともに、該供給水を前記逆浸透膜で膜ろ過してファウリング速度を測定する測定工程と、該測定工程で測定した前記複数の供給水のファウリング速度と蛍光強度との関係から両者の近似式を算出する近似式算出工程と、ファウリング速度未測定の供給水を蛍光分光法により分析して蛍光強度を得て、得られた蛍光強度を前記近似式に当てはめて前記ファウリング速度を決定するファウリング速度決定工程と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、逆浸透膜に供給される供給水のファウリング速度及び蛍光強度の値を、前処理条件を変更して複数回測定して得ることで、蛍光強度とファウリング速度との相関を示す近似式を算出することができる。
これにより、ファウリング速度未測定の供給水の蛍光強度を測定し、測定して得られた値を近似式に当てはめるだけで、ファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性をより高精度に評価することが可能となる。
また、供給水の蛍光強度は簡便且つ迅速に測定できることから、供給水の膜閉塞性の評価も迅速に行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法において、前記蛍光分光法による分析は、分析対象物に照射された励起光の波長、該分析対象物から発生する蛍光の波長及び該蛍光の強度から励起蛍光スペクトルを作成することにより行われ、前記蛍光強度は、前記励起蛍光スペクトルのうちの所定の励起波長範囲及び所定の蛍光波長範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和及び前記励起蛍光スペクトルのうちの所定の蛍光強度ピーク値から選択された少なくとも2以上の蛍光強度であり、前記近似式算出工程が、前記測定工程で得られたファウリング速度と蛍光強度との関係から両者の近似式を複数算出する近似式算出操作と、該近似式算出操作によって算出された複数の近似式のうち最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い一の近似式を選択する近似式選択操作を含み、前記ファウリング速度決定工程において得られた蛍光強度が、前記近似式算出工程における一の近似式の選択の際に採用された蛍光強度であり、前記ファウリング速度決定工程において蛍光強度の当てはめに用いられる近似式が、前記近似式算出工程で選択された一の近似式であることを特徴とする。
逆浸透膜のファウリングにおいては、有機物のうちでも、特にファウリングを起こしやすい有機物が存在すると考えられた。本発明は、励起蛍光マトリックスにおける蛍光強度ピークの場所により有機物を区別できるのであれば、励起蛍光マトリックスのピーク強度、あるいは所定波長領域ごとの蛍光強度の総和がファウリング指標になりうると考えられたことからなされたものである。
すなわち、この構成によれば、蛍光強度として、作成された励起蛍光スペクトルのうちの所定の励起波長範囲及び所定の蛍光波長範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和及び励起蛍光スペクトルのうちの所定の蛍光強度ピーク値から選択された少なくとも2以上が選択され、この2以上の蛍光強度を用いて算出された複数の近似式のうち、最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い近似式が選択される。
したがって、選択された最も相関が高い近似式を用いてファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度が決定されることから、供給水の膜閉塞性がより高精度で評価されることとなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法において、前記蛍光分光法による分析は、分析対象物に照射された励起光の波長、該分析対象物から発生する蛍光の波長及び該蛍光の強度から励起蛍光スペクトルを作成することにより行われ、前記蛍光強度が、前記励起蛍光スペクトルのうちの励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和であることを特徴とする。
本発明は、励起蛍光スペクトルのうち励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の供給水の蛍光強度が特にファウリング速度と相関が高いことを見出したことによりなされたものである。
すなわち、この構成によれば、ファウリング速度未測定の供給水の上記所定の波長範囲内の蛍光強度の総和を測定し、当該蛍光強度の総和を近似式に当てはめることで、迅速且つ極めて高精度に供給水のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性を評価することができる。
請求項4に記載の水処理装置の運転管理方法は、請求項1〜3の何れか1項に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法により前記供給水の膜閉塞性を評価し、該膜閉塞性の評価結果に基づき前記逆浸透膜を含む水処理装置の運転条件の調整を行うことを特徴とする。
この構成によれば、供給水の膜閉塞性の評価結果に基づき逆浸透膜を含む水処理装置の運転条件の調整が行われる。したがって、供給水の膜閉塞性が高いと評価された場合にはファウリング速度を低下させる運転条件の調整を行うことができ、供給水の膜閉塞性が低いと評価された場合にはより水処理装置全体の処理効率を高める運転条件の調整を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性を評価する前記供給水の膜閉塞性評価装置であって、前記逆浸透膜を含む水処理装置の運転に伴う前記逆浸透膜のファウリング速度を測定可能なファウリング速度測定手段と、前記逆浸透膜による膜ろ過前の供給水を蛍光分光法により分析する蛍光分光光度計と、原水を共通とするものの前記膜ろ過前の前処理条件が異なることにより膜閉塞性が異なる複数の前記供給水の、前記ファウリング速度測定手段により測定された各ファウリング速度及び前記蛍光分光光度計により分析して得られた各蛍光強度の値から近似式を算出する近似式算出手段と、前記算出された近似式に前記蛍光分光光度計により分析して得られた供給水の蛍光強度を当てはめて前記ファウリング速度を決定するファウリング速度決定手段と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、逆浸透膜に供給される供給水のファウリング速度及び蛍光強度の値を、前処理条件を変更してファウリング速度測定手段及び蛍光分光光度計により複数回測定して得ることができ、得られた各ファウリング速度及び各蛍光強度の値から近似式作成手段により蛍光強度とファウリング速度との相関を示す近似式を算出することができる。
その後、ファウリング速度未測定の供給水の蛍光強度を蛍光分光光度計により測定し、測定して得られた蛍光強度をファウリング速度決定手段により算出された近似式に当てはめることで、ファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性をより高精度に評価することが可能となる。
また、供給水の蛍光強度は蛍光分光光度計によって簡便且つ迅速に測定できることから、供給水の膜閉塞性の評価も迅速に行うことが可能となる。
本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法及び膜閉塞性評価装置によれば、ファウリング速度未測定の供給水の蛍光強度を測定し、測定して得られた値を近似式に当てはめるだけで、ファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性をより高精度に評価することが可能となる。また、供給水の蛍光強度は簡便且つ迅速に測定できることから、供給水の膜閉塞性の評価も迅速に行うことが可能となる。
また、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法によれば、水処理装置を継続的に安定運転することができ、逆浸透膜の洗浄薬品費や膜交換費などの費用を削減することができる。
逆浸透膜を含む水処理装置に設けられた本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置を示す模式図である。 本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置を示すブロック図である。 本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を説明するための説明図である。 ファウリング速度と蛍光強度との関係から作成した近似式を示す模式図である。 本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法に用いることができる水質評価装置を示す模式図である。 実施例1の、ファウリング速度と供給水の蛍光強度の総和(Ex=250〜380nm,Em=250〜380nm)との関係から算出した近似式を示す図である。 実施例2の、ファウリング速度と供給水の蛍光強度ピーク値(Ex=260nm,Em=300nm)との関係から算出した近似式を示す図である。 比較例の、ファウリング速度と供給水の蛍光強度の総和(Ex=380〜600nm,Em=250〜600nm)との関係から算出した近似式を示す図である。
次に、本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法について、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。図1は逆浸透膜を含む水処理装置に設けられた本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置を示す模式図、図2は本発明に係る逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置を示すブロック図、図3は本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を説明するための説明図、及び図4はファウリング速度と蛍光強度との関係から作成した近似式を示す模式図である。
<逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置>
図1に示すように、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置10は、被処理水となる原水1を水処理する水処理装置100に設けられている。
水処理装置100は、原水1を前処理する前処理手段102と、前処理手段102の下流に設けられて前処理後の逆浸透膜への供給水3を逆浸透膜により膜ろ過する逆浸透膜装置104と、を有する。一般には、供給水3としては前処理手段102によって前処理されたものが用いられる。
原水1は、逆浸透膜装置104を用いてろ過処理する水であれば特に限定されない。例えば、海水や汽水などの塩分を含む水、電子産業や飲料産業の用水のもととなる河川水や地下水、再生処理に供される下水等が挙げられる。
前処理手段102は、原水1の膜閉塞性を低下させる処理が可能な手段であればどのような手段であってもよく、例えば、砂ろ過法、凝集砂ろ過法、凝集沈殿法、加圧浮上法、泡沫分離法、凝集泡沫分離法、精密膜ろ過(Microfiltration;MF)法、限外膜ろ過(Ultrafiltration;UF)法、凝集精密膜ろ過法、凝集限外膜ろ過法、活性炭吸着法、生物活性炭処理法などに用いる装置を挙げることができる。
なお、前処理手段102は、水処理装置100から取り外し可能となっている。あるいは、図示しないが、前処理手段102を迂回して原水1を直接逆浸透膜装置104に導く迂回経路が設けられていてもよい。
供給水3は、逆浸透膜装置104に供給される水のことをいい、前処理手段102により処理される場合には前処理水7であり、前処理手段102により処理されない場合には原水1が供給水3となる。
逆浸透膜装置104は、供給水3が流入する圧力容器及び圧力容器内に配設される逆浸透膜を含む。本発明において、逆浸透膜とは、ナノろ過膜(Nano filtration membrane)とRO膜(Reverse osmosis membrane)の両方を含んだ意味である。逆浸透膜の材質、逆浸透モジュールの構造に制限はない。逆浸透膜装置104によりろ過された処理水9は、飲料水、電子産業用水、再生処理水等として活用される。また、逆浸透膜によりろ過されなかった濃縮水8は、供給水3中へと循環する。
次に、水処理装置100に設けられた逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置10について説明する。
逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置10は、図1に示すように、ファウリング速度測定手段12と、水質評価装置としての蛍光分光光度計20と、制御部25と、出力手段30と、を有する。
図1において、ファウリング速度測定手段12は、逆浸透膜装置104に付設された手段であって、供給水3のファウリング速度を測定する手段である。なお、ファウリング速度については後述する。
蛍光分光光度計20は、光源部と、励起側分光部と、励起光が導入される測定室と、測定室から生じた蛍光を分光する蛍光側分光部と、検出部と、を有する周知の蛍光分光光度計を用いることができる。蛍光分光光度計では、励起波長を経時的に変化させながら、各励起波長ごとの蛍光波長スペクトルを連続的に取得することができる。
これにより、蛍光分光光度計20は、照射した励起光の波長範囲、分光した蛍光の波長範囲及び蛍光強度から励起蛍光マトリックス(EEM)を作成することができる。蛍光分光光度計20によれば、供給水3中の物質のうち、蛍光性を持つ物質のみが検出される。また、物質の種類により、EEMのどの領域に蛍光強度のピークが存在するかが異なる。なお、蛍光分光光度計20は、流路106から供給水3を測定室に導くサンプリング手段を有する。
また、蛍光強度は、測定機器のホトマル電圧やスリット幅等の測定条件や、測定機器自体の違いにより、同じサンプルを測定した場合でも、結果の値が異なる。そのため、異なる測定機器の間で結果を比較する場合は、例えば、硫酸キニーネ溶液などの対照溶液を準備し、対照溶液のピークの蛍光強度に対する、目的の領域の蛍光強度あるいは蛍光強度の積分値の比率を水質評価指標として用いてもよい。
例えば、供給水3に波長250〜380nmの励起光を照射することにより、供給水3より発生する波長250〜380nmの蛍光強度を測定し、励起波長250〜380nm、蛍光波長250nm〜380nmの領域の蛍光強度を積算し、前記領域内の蛍光強度の総和を算出し、また、別途100μg/Lの濃度の硫酸キニーネ溶液のピーク蛍光強度を測定し、前記ピーク蛍光強度に対する前記蛍光強度の総和の比率を求めると、異なる測定機器の間で比較可能な指標となる。
制御部25は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータである。制御部25は、ROMに記憶させたプログラムをRAM上に展開して対応する処理をCPUに実行させる。なお、上記プログラムはROMに記憶されている場合に限らず、NVRAM(Non−Volatile Randam Access Memory)に記憶されていればよい。
制御部25は、上記ROM等に記憶されたプログラムである近似式算出手段26、近似式選択手段27及びファウリング速度決定手段28を有する。
近似式算出手段26は、制御部25が受信した、ファウリング速度測定手段12により測定された複数の供給水3のファウリング速度の値及び蛍光分光光度計20により得られた蛍光強度の値に基づき、近似式を算出するプログラムである。
ここで、複数の供給水3とは、原水1を共通として前処理等の違いにより供給水3の膜閉塞性の程度を変更させたものが挙げられる。また、原水1及び前処理を共通とするものの、原水1の採取時期が異なるものも含まれる。これにより、前処理等の違いにより複数の供給水3間のファウリング速度及び蛍光強度が変化し、共通の原水1について近似式を算出可能となる。
本発明において、蛍光強度は、励起蛍光スペクトルのうちの所定の励起波長範囲及び所定の蛍光波長範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和及び励起蛍光スペクトルのうちの所定の蛍光強度ピーク値から選択された少なくとも2以上の蛍光強度であり、したがって、この2以上の蛍光強度に基づき、複数の近似式が算出される。近似式は、例えば、最小二乗法による回帰直線として得ることができる。
近似式選択手段27は、近似式算出手段26によって算出された複数の近似式のうち最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い一の近似式を選択するプログラムである。
相関の高さについては、例えば、算出された各近似式のR二乗値を比較し、このR二乗値が1により近い方を相関が高い近似式と判断することができる。
ファウリング速度決定手段28は、近似式選択手段27によって選択された近似式に蛍光分光光度計20により分析して得られた供給水3の蛍光強度を当てはめて供給水3のファウリング速度を決定するプログラムである。
したがって、制御部25は、ファウリング速度測定手段12により測定された供給水3のファウリング速度及び蛍光分光光度計20により得られた蛍光強度からの複数の近似式の算出、複数の近似式からの最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い近似式の選択及び選択された近似式への蛍光強度の値の当てはめによるファウリング速度未測定の供給水3のファウリング速度の決定を制御する。
出力手段30は、ファウリング速度決定手段28により決定された供給水3のファウリング速度を出力する手段である。例えば、パーソナルコンピュータの表示装置、プリンタ、スピーカー等が挙げられる。
<逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法>
次に、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置10を用いた逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法について説明する。
[測定工程]
測定工程に先立ち、原水1に対して前処理手段102による膜閉塞性を低下させる前処理が施される。この前処理は、原水1に対して複数の異なる条件で施されており、したがって、測定工程に供される供給水3は、前処理の条件が異なる複数の供給水3(前処理水7)である。なお、選択される前処理条件は、前処理後の複数の供給水3間において、徐々に前処理後の供給水3の膜閉塞性が改善するような条件へと変えていくことが好ましい。
測定工程では、これら複数の供給水3を蛍光分光法により分析して蛍光強度を得る。蛍光分光法による分析は、分析対象物(ここでは、供給水3)に照射された励起光の波長、この分析対象物から発生する蛍光の波長及び蛍光の強度から励起蛍光スペクトル(EEM)を作成することにより行われる。
また、供給水3のファウリング速度がファウリング速度測定手段12によって測定される。ここで、ファウリング速度は、図3の「項目2.水透過係数のモニタリング」に示すように、X軸を逆浸透膜装置の経過運転時間、Y軸を逆浸透膜の水透過係数としたときの傾き(すなわち、水透過係数の経時的な低下割合)の絶対値として定義される。なお、水透過係数とは、逆浸透膜供給水の水温や浸透膜、入口圧力の変化を考慮して、運転条件が変化しても比較可能であるように補正(標準化)したフラックス(流束)をいう。具体的には以下の式(I)
水透過係数(m/(s・kPa) at 25℃)=フラックス(m/s)/有効圧力(kPa)×温度換算係数 (I)
[但し、有効圧力(kPa)=原水側平均圧力(kPa)−透過側圧力(kPa)−浸透圧差(kPa)である。]
により表される。
したがって、ファウリング速度決定手段12は、供給水3を逆浸透膜装置104で所定期間ろ過する間に逆浸透膜装置104の経過運転時間及び逆浸透膜のフラックス(流束)等からから逆浸透膜の水透過係数を測定し、これらの測定値からファウリング速度を測定している。測定された供給水3のファウリング速度及び蛍光強度は制御部25へと伝達される(以上、測定工程)。
[近似式算出工程]
近似式算出工程では、測定工程で測定したファウリング速度と蛍光強度との関係から両者の近似式を複数算出する近似式算出操作が行われる。
具体的に述べると、図3の項目4〜6では、前処理条件を変更しながらファウリング速度と蛍光強度指標との関係について9つのプロットを得て、近似式を得ている。
この近似式は、図3の項目6に示すように、選択された蛍光強度指標(例えば、A領域の蛍光強度の総和、B領域の蛍光強度の総和等)の数だけ算出される。近似式は、ここでは近似式算出手段26によって算出されているが、手計算により算出されてもよい。
次に、近似式選択手段27により、近似式算出工程において作成された複数の近似式のうち最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い一の近似式が選択される近似式選択操作が行われる(以上、近似式作成工程)。
[ファウリング速度決定工程]
ファウリング速度決定工程では、ファウリング速度未測定の供給水3を蛍光分光光度計20により分析して蛍光強度を得る。得られた蛍光強度は制御部25に伝達され、この蛍光強度をファウリング速度決定手段28が近似式に当てはめてファウリング速度未測定の供給水3のファウリング速度が決定される。
本工程において、得られた蛍光強度は、近似式算出工程における一の近似式の選択の際に採用された蛍光強度であり、近似式は、近似式選択工程で選択された一の近似式である。
また、ファウリング速度未測定の供給水3とは、例えば、近似式を作成する際に用いた原水1と採水地を同じくする供給水であって、前処理手段102による前処理等によって膜閉塞性が変化し、したがってファウリング速度が不明となったものが挙げられる。
ファウリング速度が不明となる要因は前処理のみに限られず、原水となる海水や河川水の栄養条件の変動等も挙げられる。原水性状が著しく異なる場合は、近似式を改めることが望ましいが、原水性状が近い場合は、採水地が異なっても近似式を改める必要はない(以上、ファウリング速度決定工程)。
したがって、本発明の逆浸透膜の膜閉塞性評価方法及び膜閉塞性評価装置10によれば、逆浸透膜に供給される供給水3のファウリング速度及び蛍光強度の値を、前処理条件を変更してファウリング速度測定手段12及び蛍光分光光度計20により複数回測定して得ることができ、得られた各ファウリング速度及び各蛍光強度の値から近似式算出手段26により蛍光強度とファウリング速度との相関を示す近似式を算出することができる。
その後、ファウリング速度未測定の供給水3の蛍光強度を蛍光分光光度計20により測定し、測定して得られた蛍光強度をファウリング速度決定手段28により算出された近似式に当てはめることで、ファウリング速度未測定の供給水3のファウリング速度、すなわち、膜閉塞性をより高精度に評価することが可能となる。
また、供給水3の蛍光強度は蛍光分光光度計20によって簡便且つ迅速に測定できることから、供給水3の膜閉塞性の評価も迅速に行うことが可能となる。
さらに、蛍光強度として、作成された励起蛍光スペクトルのうちの所定の励起波長範囲及び所定の蛍光波長範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和及び励起蛍光スペクトルのうちの所定の蛍光強度ピーク値から選択された少なくとも2以上が選択され、この2以上の蛍光強度を用いて算出された複数の近似式のうち、最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い近似式が近似式選択手段27により選択される。
したがって、選択された最も相関が高い近似式を用いてファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度が決定されることから、供給水の膜閉塞性がより高精度で評価されることとなる。
<逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法>
次に、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法について、図1を参照して説明する。
まず、逆浸透膜を含む水処理装置の運転管理方法の考え方について説明する。初めに、逆浸透膜の洗浄コストや交換コストを鑑みて、逆浸透膜を連続運転させたい合理的な時間を算出しておく。また、逆浸透膜の水透過係数が、逆浸透膜の運転初期(新品時)に比べて何%低下した場合に逆浸透膜を洗浄あるいは交換するか決めておく。一般的には水透過係数の20%低下を目安として、洗浄あるいは交換することが多い。以上の、コスト上合理的な運転継続時間と、洗浄あるいは交換が必要な水透過係数の低下割合から、水処理装置の合理的な運転のために要求されるファウリング速度が求まる。
このファウリング速度と蛍光強度に関する水質評価指標の相関を示す近似式は、予め求められているため、水処理装置の運転管理における蛍光強度に関する水質指標の目標値を決定することが出来る。すなわち、この目標値以下になるように、水処理装置を運転管理すればよい。以下、詳細に述べる。
本発明の水処理装置の運転管理方法には、図1に示す水処理装置100をそのまま本発明の水処理装置として用いることができる。なお、前処理手段102については、水処理において通常必要であることから、水処理装置の運転の際には常に取り付けられている。
また、供給水3の膜閉塞性の評価についても、図1に記載された膜閉塞性評価装置10をそのまま用いている。
以下、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞評価方法を用いた水処理装置の運転管理方法について、水質指標として励起蛍光スペクトルのうちの励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和を用いる場合を例に説明する。
当該励起波長及び蛍光波長範囲の蛍光強度の総和は特にファウリング速度と相関が高いことが本発明において見出されたからである。なお、本発明の水処理装置の運転管理方法を実施するにあたり、すでにファウリング速度と蛍光強度との関係から近似式が作成されている。
[前処理工程]
まず、前処理手段102により、近似式が作成された採水地の原水1の前処理を行う。前処理は、原水1の性状に合わせて適宜に選択することができる(以上、前処理工程)。
[蛍光強度測定工程]
次に、蛍光分光光度計20により前処理後の供給水3(前処理水7)の蛍光強度を測定する(以上、蛍光強度測定工程)。
[水処理装置の運転条件の調整工程]
水処理装置の運転条件の調整は、前処理手段102による処理後の供給水3の測定された上記所定波長の蛍光強度の総和の目標値が、例えば、12,000以下となるように行う。
目標値の設定の基準の考え方を、図3の項目7.に示す。例えば、供給水3のファウリング速度が100(m/(s・kPa)at25℃/h)以下であれば水処理装置が安定的に運転可能であることが分かっている場合、このファウリング速度を同図の項目6.までで求めていた近似式に当てはめると、蛍光強度の総和は12,000となる。すなわち、この場合、蛍光強度の目標値を12,000と設定し、供給水3の蛍光強度を12,000以下に管理することで、ファウリング速度を100(m/(s・kPa)at25℃/h)以下の、水処理装置が安定的に運転可能となる範囲にすることができる。
なお、供給水3のファウリング速度が100(m/(s・kPa)at25℃/h)以下であれば水処理装置が安定的に運転可能とは、供給水3の処理開始時の逆浸透膜装置104における水透過係数をXとし、2割低下した値を0.8Xとした場合に、処理開始からコスト上合理的な所定運転継続時間経過時点の水透過係数の値が0.8X以上とするためにはファウリング速度はY以下(ここでは、100(m/(s・kPa)at25℃/h以下)の値で管理されなければならないという考え方によるものである。
供給水3の測定された上記蛍光強度の総和が12,000以下である場合、そのまま供給水3の逆浸透膜装置104による膜ろ過を行う。なお、供給水3の蛍光強度については、適当な時間的あるいは流量的間隔でモニターすることが好ましい。
一方で、蛍光強度測定工程で測定された上記所定範囲の蛍光強度の総和が12,000超となる場合、供給水3の当該蛍光強度の総和が12,000以下となるように前処理条件の変更を行う。
例えば、前処理が、砂ろ過法の場合は、砂ろ過の線速度を低下させる。または、凝集剤を用いる。
前処理が、凝集砂ろ過法の場合は、砂ろ過の凝集剤の注入量を増加させる。または、通常用いている凝集剤の他に、高分子ポリマーや有機凝結剤などを追加で使用する。または、砂ろ過の線速度を低下させる。
前処理が、凝集沈殿法の場合は、凝集剤の注入量を増加する。または、通常用いている凝集剤の他に、高分子ポリマーや有機凝結剤などを追加で使用する。または、沈殿に要する時間(前処理槽内の水理学的滞留時間)を増加させる。
前処理が、加圧浮上法の場合は、凝集剤の注入量を増加する。または、通常用いている凝集剤の他に、高分子ポリマーや有機凝結剤などを追加で使用する。または、加圧浮上に要する時間(前処理槽内の水理学的滞留時間)を増加させる。
前処理が、泡沫分離法の場合は、前処理槽内の気液比を増加させる。または、気泡径を小さくする、あるいは大きくする。または、前処理槽内の水理学的滞留時間を増加させる。または、凝集剤を用いる。
前処理が、凝集泡沫分離法の場合は、前処理槽内の気液比を増加させる。または、気泡径を小さくする、あるいは大きくする。または、前処理槽内の水理学的滞留時間を増加させる。または、凝集剤の注入量を増加する。
前処理が、MF法、凝集MF法、UF法又は凝集UF法の場合は、逆洗頻度を増加させる、または、凝集剤を用いる。
前処理が、活性炭吸着法又は生物活性炭吸着法の場合は、線速度を低下させる(以上、水処理装置の運転条件の調整工程)。
したがって、本発明の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法を用いた水処理装置の運転方法によれば、供給水3の膜閉塞性の評価結果に基づき逆浸透膜を含む水処理装置100の運転条件の調整が行われる。これにより、供給水3の膜閉塞性が高いと評価された場合にはファウリング速度を低下させる運転条件の調整を行うことができ、供給水3の膜閉塞性が低いと評価された場合にはより膜処理効率を高める運転条件の調整を行うことができる。
さらに、上記水処理装置の運転管理方法においては、前処理の条件を変更させることにより供給水3の水質を改善し、水処理装置の継続的な安定運転を担保しているが、前処理条件を変更させることに限らず、逆浸透膜装置104自体の運転条件を変更させてもよい。
例えば、本発明の供給水3の上記所定波長範囲の蛍光強度の総和が12,000の目標値を超えた場合、逆浸透膜装置104の水回収率を小さくする、膜面流速を大きくする、入口圧力を低下させる、膜ファウリング防止用薬剤(スライムコントロール剤等)を添加する(又は添加量を増加させる)等により逆浸透膜装置104自体の運転条件の変更を行うことができる。かかる逆浸透膜装置104の運転条件の変更によっても、水処理装置の継続的な安定運転を担保することができる。
なお、本発明は上述の内容に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上記逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法においては、複数の近似式を算出し、これら複数の近似式の中から最もファウリング速度と蛍光強度の相関の高いものを選択しているが、最初から一つの近似式を算出し、当該一つの近似式を用いてファウリング速度未測定の供給水のファウリング速度を決定することも可能である。
具体的には、蛍光強度として、励起蛍光スペクトルのうちの励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和を用いて近似式を算出してもよい。
これによれば、近似式算出工程において、図4に示すように、上記蛍光強度の総和をX軸とし、ファウリング速度をY軸とする一つの近似式が算出され、その後のファウリング速度決定工程において、測定された蛍光強度の値Pが近似式算出工程において算出された一つの近似式に当てはめられ、ファウリング速度Qが決定される。
また、上記逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法においては、図1に示す逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置10を用いているが、この膜閉塞性評価装置10を用いることが必須というわけではない。
例えば、図5に示す水質評価装置112を用いることも可能である。水質評価装置112は、水処理装置110の前処理手段102と逆浸透膜装置104との間の流路106に設けられている。水処理装置110は、図1に示す水処理装置100と変わるところはない。
水質評価装置112は、供給水3の蛍光強度を測定する公知の装置である蛍光分光光度計であって、励起蛍光マトリックスを作成可能なものを用いることができる。
また、ファウリング速度は、逆浸透膜の水透過係数及び膜処理装置104の運転経過時間を測定可能な機器(図示省略する)を水処理装置110に設けることにより測定することができる。
さらに、本発明においては、蛍光強度の他にも、供給水3の水質指標を測定し、前述の蛍光強度と合わせて供給水3の水質評価を行ってもよい。
蛍光強度によれば蛍光性を持つ有機物が測定可能である一方、蛍光性を持たない有機物や、鉄やアルミニウムなどの逆浸透膜スケールを引き起こす無機物は測定不可能である。なお、蛍光性とは、励起光を照射した際に蛍光を発する性質の意である。
そこで、TOC、TEP、SDI、鉄、アルミニウムなども定期的に分析して、前述の蛍光強度と併せて、それぞれの値が規定値以下になるよう、水処理装置の運転条件を変更することにより、更に確実に、長期にわたって安定的に水処理装置を運転することができる。
ここで、TEPは、1μm以上の画分のTEP濃度、又は0.4μm以上の画分のTEP濃度の割合を評価指標とすることが望ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
1.前処理
原水として東京湾の海水を使用し、試験は東京湾岸に位置するパイロット規模の実験設備で行った。海水を、時期を変えながら5種類の異なる前処理条件で前処理した。
前処理条件を、以下の表1に示す。
Figure 2018012062
試料3を除き、重力駆動2層砂ろ過器(水ing社製)を液体流速180mL/日で連続運転した。試料2、5〜8については、砂ろ過に先立ちインライン凝集処理を行った。凝集処理には、凝集剤として塩化鉄(FeCl)を用いた。塩化鉄(FeCl)の使用量は砂ろ過器からの流出液のSDI(SDI15)が4未満となるように調整した。なお、実際の塩化鉄(FeCl)の使用量は5〜15mg/L as FeClの範囲であった。
砂ろ過に加えて、試料2〜4ではUF膜ろ過を前処理として実施した(なお、試料3はUF膜ろ過のみを行っている)。本試験で使用したUF膜はポリフッ化ビニリデン(PVDF)製であり、150kDaの公称分画分子量を有するもの(東レ株式会社製、HFU−2008)であった。UF膜は透明な圧力容器内に配置され、UF膜による膜ろ過はポンプにより外圧を加えることで実施した。UF膜ろ過への供給水は、砂ろ過流出液であった(試料3は海水(原水)である)。UF膜の使用の際、入口圧力が55kPaに達したときに逆洗を行った。
2.RO膜ろ過
試料1〜8の供給水をパイロット規模の海水RO膜ろ過装置(水ing社製)で処理し、それらの供給水により生じる膜ファウリングを評価した。海水RO膜ろ過装置に設けられた圧力容器中に二つの渦巻き型のRO膜エレメントが連続して配置されている。各RO膜エレメントは、2.5インチの直径及びエレメントあたり2.37mの表面積を有し、したがって、圧力容器中の合計膜表面積は4.74mである。本試験では、RO膜エレメントとして日東電工株式会社製のポリアミド膜(SWC−2540)を用いた。供給水のpHは硫酸で6.7に調整した。
供給水は、次亜塩素酸への暴露によってRO膜の損傷を防ぐためRO膜エレメントへの導入に先立って脱塩素し、酸化還元電位(ORP)を200mV未満に下げるように亜硫酸水素ナトリウムを供給水中に添加した。
その後、脱塩素した供給水を10μmの公称孔径を有するカートリッジフィルターに導入し、カートリッジフィルターを通過させた後、供給水を高圧ポンプ(米国ワーナーエンジニアリング社製、G10)によって膜エレメントに導入した。膜エレメントのクロスフロー速度は手動で所定の値に調節した。RO膜ろ過の間、フラックス(流束)を供給圧力の調節により固定値(0.28m/日)に維持した(すなわち、供給圧力はフラックスの低下に従って手動で増大した)。
2−1.ファウリング速度の算出
本試験において、RO膜の水透過性は、RODataXL(日東電工株式会社製)を用いて計算した水透過係数(m/(s・kPa) at 25℃)を用いて評価した。
フラックス(流束)を固定値で一定としているのであるから、各試料の水透過係数は時間の経過に伴う有効圧力の上昇につれて低下する。この低下割合の絶対値、すなわち、横軸を運転時間、縦軸を水透過係数としたときに生じる直線の傾きの絶対値がファウリング速度となる。
なお、試料1〜5では、RO膜ユニットに導入した供給水を回収率25%となるように循環させた。これらの試料では、RO膜を透過しなかった有機物質の一部が再びROエレメントに導入されたため、膜表面上への実際の有機物質負荷がRO膜に導入された供給水に含まれた有機物質の濃度に基づいて計算された有機物質負荷よりも大きい。
膜表面上の有機物質負荷の上昇を、供給水及び循環水の流速の比、RO膜エレメントを通過した供給水及び濃縮液におけるそれぞれの有機画分の濃度比を考慮に入れることにより補正した。
試料6−8では供給水を循環させなかった。これにより膜表面上の有機物質負荷を供給水に含まれる有機物質の濃度によって直接算出することができた。これらの試料の回収率は13%であった。
3.蛍光強度の分析
(前処理を行っていない)海水、砂ろ過流出液、UF膜ろ過液及びRO膜ろ過濃縮液を、1週間に一度、朝9時に2L採取した。採取後、可能な限り速やかに励起蛍光スペクトルの分析を行った。
励起蛍光マトリックス(EEM)は、150Wのオゾンフリーキセノンアークランプを有する蛍光分光光度計(株式会社堀場製作所製、Aqualog)を用いて作成した。蛍光スキャンは1cmの石英キュベットで取得した。励起及び蛍光波長の間隔は3nmであった。220nm及び880nmの間の励起及び蛍光波長を測定した。
本試験で用いた全てのEEMスペクトルは同じ分光光度計を用いて、同じ測定条件で得られたので、機器の違いによる補正(例えば、硫酸キニーネを用いた標準化)は行わなかった。半定量分析を実行するために、Environ. Sci. Technol.,2003年、37巻24号、5701〜5710頁においてチェンらに提案された蛍光EEMスペクトル分析の結果に基づくプロトコルを用いた蛍光領域の統合(FRI)を行った。
試料4〜8の蛍光強度の総和、蛍光ピーク強度値およびファウリング速度を以下の表2に示す。
Figure 2018012062
試料4〜8の各測定値のうち、励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和をX軸の値とし、ファウリング速度をY軸の値としてプロットし、算出した近似式を図6に示す。
図示のように、算出された近似式のR二乗値は0.8177と極めて高い値となっており、蛍光強度の総和(Ex=250〜380nm,Em=250〜380nm)とファウリング速度(すなわち、供給水の膜閉塞性)との間に高い相関があることが分かる。
[実施例2]
試料4〜8の各測定値のうち、励起波長260nm及び蛍光波長300nmの蛍光強度値をX軸の蛍光強度ピーク値とし、ファウリング速度をY軸の値としてプロットし、算出した近似式を図7に示す。
図示のように、算出された近似式のR二乗値は0.6858と高い値となっており、蛍光強度ピーク値(Ex=260nm,Em=300nm)とファウリング速度との間に高い相関があることが分かる。
[比較例]
試料4〜8の各測定値のうち、励起波長380〜600nmの範囲及び蛍光波長250〜600nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和をX軸の値とし、ファウリング速度をY軸の値としてプロットし、算出した近似式を図8に示す。
図示のように、算出された近似式のR二乗値は0.0618と低く、蛍光強度の総和(Ex=380〜600nm,Em=250〜600nm)とファウリング速度との間に良好な相関があるとは言えなかった。
1 原水
3 供給水
7 前処理水
10 逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置
12 ファウリング速度測定手段
20 蛍光分光光度計
26 近似式算出手段
27 近似式選択手段
28 ファウリング速度決定手段
100、110 水処理装置

Claims (5)

  1. 逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性を評価する前記供給水の膜閉塞性評価方法であって、
    前記供給水は、前記逆浸透膜に供給される前に膜閉塞性を低下させる前処理が施されており、
    前記前処理の条件が異なる複数の供給水を蛍光分光法により分析して蛍光強度を得るとともに、該供給水を前記逆浸透膜で膜ろ過してファウリング速度を測定する測定工程と、
    該測定工程で測定した前記複数の供給水のファウリング速度と蛍光強度との関係から両者の近似式を算出する近似式算出工程と、
    ファウリング速度未測定の供給水を蛍光分光法により分析して蛍光強度を得て、得られた蛍光強度を前記近似式に当てはめて前記ファウリング速度を決定するファウリング速度決定工程と、
    を有することを特徴とする逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法。
  2. 前記蛍光分光法による分析は、分析対象物に照射された励起光の波長、該分析対象物から発生する蛍光の波長及び該蛍光の強度から励起蛍光スペクトルを作成することにより行われ、
    前記蛍光強度は、前記励起蛍光スペクトルのうちの所定の励起波長範囲及び所定の蛍光波長範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和及び前記励起蛍光スペクトルのうちの所定の蛍光強度ピーク値から選択された少なくとも2以上の蛍光強度であり、
    前記近似式算出工程が、
    前記測定工程で得られたファウリング速度と蛍光強度との関係から両者の近似式を複数算出する近似式算出操作と、
    該近似式算出操作によって算出された複数の近似式のうち最もファウリング速度と蛍光強度の相関が高い一の近似式を選択する近似式選択操作を含み、
    前記ファウリング速度決定工程において得られた蛍光強度が、前記近似式算出工程における一の近似式の選択の際に採用された蛍光強度であり、
    前記ファウリング速度決定工程において蛍光強度の当てはめに用いられる近似式が、前記近似式算出工程で選択された一の近似式であることを特徴とする請求項1に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法。
  3. 前記蛍光分光法による分析は、分析対象物に照射された励起光の波長、該分析対象物から発生する蛍光の波長及び該蛍光の強度から励起蛍光スペクトルを作成することにより行われ、
    前記蛍光強度が、前記励起蛍光スペクトルのうちの励起波長250〜380nmの範囲及び蛍光波長250〜380nmの範囲によって区画される領域内の蛍光強度の総和であることを特徴とする請求項1に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価方法により前記供給水の膜閉塞性を評価し、該膜閉塞性の評価結果に基づき前記逆浸透膜を含む水処理装置の運転条件の調整を行うことを特徴とする水処理装置の運転管理方法。
  5. 逆浸透膜に供給される供給水の膜閉塞性を評価する前記供給水の膜閉塞性評価装置であって、
    前記逆浸透膜を含む水処理装置の運転に伴う前記逆浸透膜のファウリング速度を測定可能なファウリング速度測定手段と、
    前記逆浸透膜による膜ろ過前の供給水を蛍光分光法により分析する蛍光分光光度計と、
    原水を共通とするものの前記膜ろ過前の前処理条件が異なることにより膜閉塞性が異なる複数の前記供給水の、前記ファウリング速度測定手段により測定された各ファウリング速度及び前記蛍光分光光度計により分析して得られた各蛍光強度の値から近似式を算出する近似式算出手段と、
    前記算出された近似式に前記蛍光分光光度計により分析して得られた供給水の蛍光強度を当てはめて前記ファウリング速度を決定するファウリング速度決定手段と、
    を有することを特徴とする逆浸透膜供給水の膜閉塞性評価装置。
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