JP2018010916A - Hbc型結晶系太陽電池の製造方法、及びhbc型結晶系太陽電池 - Google Patents

Hbc型結晶系太陽電池の製造方法、及びhbc型結晶系太陽電池 Download PDF

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淳介 松崎
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Abstract

【課題】製造工程の簡素化が図れるとともに、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HBC型結晶系太陽電池の製造方法を提供する。【解決手段】本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、第一導電型の基板を用い、前記基板において光の非入射面側に、i型のa−Si層α、前記第一導電型と異なる導電型のa−Si層β、及び、第一金属層からなる3層を順に重ねて形成する工程、マスクMを利用したエッチング法により、少なくとも前記a−Si層β、及び、前記第一金属層を全て除去して凹部を形成する工程、前記凹部の内底面と内側面を覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、i型のa−Si層γを形成する工程、前記a−Si層γを覆う、前記第一導電型と同じ導電型のa−Si層δを形成する工程、前記a−Si層δを覆い、凹部内を満たす第二金属層を形成する工程、を順に備える。【選択図】図16

Description

本発明は、製造工程の簡素化が図れるとともに、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HBC型結晶系太陽電池の製造方法、及びHBC型結晶系太陽電池に関する。
従来、結晶系シリコンを基板とする太陽電池(以下、結晶系太陽電池とも呼ぶ)において、バックコンタクト型の太陽電池は、高い発電効率が得られることが公知である。その中でも、ヘテロタイプのバックコンタクト型(HBC型)結晶系太陽電池は、世界最高の発電効率が確認され、多方面から注目されている。
このようなHBC型結晶系太陽電池は、シリコン基板の裏面(光入射面の反対側に位置する面)に、i型アモルファスSi層を介して、n型アモルファスSi層からなる部位とp型アモルファスSi層からなる部位が各々局在して配され、かつ、互い離間して構成されている。このような構成とするため、HBC型結晶系太陽電池は、図19に示すような工程を経て製造されること知られている(たとえば、特許文献1の従来技術など)。
図19は、従来のHBC型結晶系太陽電池に係る製造方法の一例を示す模式的な断面図である。すなわち、
図19(a)は、シリコン1001の片面に対する、i型アモルファスSi層1002とn型アモルファスSi層1003の成膜。
図19(b)は、n型アモルファスSi層1003上に、所望のパターンを有するフォトレジスト1004の形成。
図19(c)は、フォトレジスト1004を用い、i型アモルファスSi層1002とn型アモルファスSi層1003をエッチング。
図19(d)は、エッチング後に、フォトレジスト1004を剥離。
図19(e)は、エッチストッパー層1005の形成。エッチストッパー層1005をマスクして、n型アモルファスSi層が形成されていない離間部のエッチストッパー層1005をエッチング。さらにその上に、全域に亘って、i型アモルファスSi層1006とp型アモルファスSi層1007の成膜。
図19(f)は、離間部にフォトレジスト1008を形成。
図19(g)は、フォトレジスト1008を用いて、i型アモルファスSi層1006とp型アモルファスSi層1007をエッチング。
図19(h)は、エッチング後に、フォトレジスト1008を剥離。
図19(i)は、エッチストッパー層1005を剥離。
図19(j)は、i型アモルファスSi層1002どうしの離間部およびn型アモルファスSi層1003とp型アモルファスSi層1007の離間部に、i型アモルファスSi層1009を成膜。
つまり、従来のHBC型結晶系太陽電池の製造方法においては、上述した多数の工程[図19]を経ることによって初めて、n型アモルファスSi層1003とp型アモルファスSi層1007からなる特定のパターン領域を作製することができ、そのためには、フォトリソやエッチング等の手法を何度も行わざるを得なかった。しかしながら、このような手法でパターニングを行うと、図19に示すように工程数が増え、製造ラインのコストアップに繋がり、ひいては、太陽電池の低コスト化は困難な状況にあった。
特開2012−243797号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、製造工程の簡素化が図れるとともに、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HBC型結晶系太陽電池の製造方法、及びHBC型結晶系太陽電池を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、第一導電型(n型)の結晶系シリコンからなる基板を用い、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面側に、i型のアモルファスSi層α、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSi層β、及び、第一金属層からなる3層を順に重ねて形成する工程と、マスクを利用したエッチング法により、少なくとも前記アモルファスSi層β、及び、前記第一金属層を全て除去して凹部を形成する工程と、前記凹部の内底面と内側面を覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、i型のアモルファスSi層γを形成する工程と、前記凹部の内底面と内側面に設けたアモルファスSi層γを覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSi層δを形成する工程と、前記アモルファスSi層δによって覆われてなる凹部内を満たすように、(前記第一金属層と同じ部材からなる)第二金属層を形成する工程と、を順に備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、第一導電型(n型)の結晶系シリコンからなる基板を用い、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面側に、i型のアモルファスSi層α、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSi層β、及び、第一金属層からなる3層を順に重ねて形成する工程と、マスクを利用したエッチング法により、少なくとも前記アモルファスSi層β、及び、前記第一金属層を全て除去して凹部を形成する工程と、前記凹部の内底面と内側面を覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、i型のアモルファスSi層γを形成する工程と、前記凹部の内底面と内側面に設けたアモルファスSi層γを覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSi層δを形成する工程と、前記アモルファスSi層δによって覆われてなる凹部内を満たすように、(前記第一金属層と同じ部材からなる)第二金属層を形成する工程と、を順に備えることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、請求項1又は2において、前記凹部を形成する工程は、前記基板の他面が露呈しないように前記i型のアモルファスSi層αを除去して凹部を形成することを特徴とする。
本発明の請求項4に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、請求項1又は2において、前記凹部を形成する工程は、前記基板の他面が露呈するように前記i型のアモルファスSi層αを除去して凹部を形成することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法は、請求項1乃至4のいずれか一項において、前記第一金属層及び前記第二金属層として同じ部材を用いる、ことを特徴とする。
本発明の請求項6に記載のHBC型結晶系太陽電池は、第一導電型(n型)の結晶系シリコンからなる基板と、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面を連続して覆うように配された、i型のアモルファスSi層α及びi型のアモルファスSi層γと、前記i型のアモルファスSi層αを覆うように配された、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSi層βと、前記i型のアモルファスSi層γを覆うように配された、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSi層δと、前記アモルファスSi層βを覆うように配された第一金属層と、前記アモルファスSi層δを覆うように配された第二金属層とを備え、前記アモルファスSi層βと前記アモルファスSi層δの間にあって、前記アモルファスSi層γに接続され、かつ、前記第一金属層と前記第二金属層との間を縦断するように配された、i型のアモルファスSiからなる部位と、前記アモルファスSi層δに接続され、かつ、前記i型のアモルファスSiからなる部位に沿って配された、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSiからなる部位と、を有することを特徴とする。
本発明の請求項7に記載のHBC型結晶系太陽電池は、第一導電型(n型)の結晶系シリコンからなる基板と、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面を連続して覆うように配された、i型のアモルファスSi層α及びi型のアモルファスSi層γと、前記i型のアモルファスSi層αを覆うように配された、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSi層βと、前記i型のアモルファスSi層γを覆うように配された、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSi層δと、前記アモルファスSi層βを覆うように配された第一金属層と、前記アモルファスSi層δを覆うように配された第二金属層とを備え、前記アモルファスSi層βと前記アモルファスSi層δの間にあって、前記アモルファスSi層γに接続され、かつ、前記第一金属層と前記第二金属層との間を縦断するように配された、i型のアモルファスSiからなる部位と、前記アモルファスSi層δに接続され、かつ、前記i型のアモルファスSiからなる部位に沿って配された、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSiからなる部位と、を有することを特徴とする。
本発明に係るHCB型結晶系太陽電池の製造方法(請求項1又は2)によれば、従来技術では必須であったフォトリソやエッチング等の手法を用いることなく、第一金属層の下面が接するアモルファスSi層βと、第二金属層の下面が接するアモルファスSi層δとの間を、電気的に区分された状態(パターニングされた状態)とすることができる。つまり、本発明は、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HCB型結晶系太陽電池の製造に寄与する。また、本発明は、製造する際の工程数を大幅に削減することが可能な、HCB型結晶系太陽電池の製造方法をもたらす。特に、本発明の製造方法は、ウェットプロセスを必要としない、真空一貫システムの構築をもたらす。
したがって、本発明は、製造する際の工程数を大幅に削減することが可能であり、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られ、かつ、パターニング処理が不要な電極が安定して得られる、HCB型結晶系太陽電池の製造方法をもたらす。よって、本発明は、HCB型結晶系太陽電池の低コストな製造ラインの構築に寄与する。
本発明に係るHCB型結晶系太陽電池(請求項6又は7)によれば、隣接する位置の電極として機能する第一金属層と第二金属層との間に、i型のアモルファスSi層γが存在する構成が得られる。また、i型のアモルファスSi層γは、第一金属層の下面が接するアモルファスSi層βと、第二金属層の下面が接するアモルファスSi層δとの間にも存在し、両者間を電気的に区分した状態とする。これにより、本発明は、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HCB型結晶系太陽電池の提供に寄与する。
また、本発明のHCB型結晶系太陽電池では、電極として機能する第一金属層と第二金属層の各表面が、ほぼ面一のプロファイルとすることができる。ゆえに、たとえば、その上に反射膜などを設けた場合、第一金属層の下面が接するアモルファスSi層βに対する作用・効果と、第二金属層の下面が接するアモルファスSi層δに対する作用・効果とを、ほぼ同等にすることができる。これにより、HCB型結晶系太陽電池の裏面側に、局所的なバラツキの少ない反射膜を付加することも可能となる。よって、本発明は、より発電効率の高いHCB型結晶系太陽電池をもたらす。
本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の第一実施形態を示す模式断面図。 図1のHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示す模式断面図。 図2の次工程を示す模式断面図。 図3の次工程を示す模式断面図。 図4の次工程を示す模式断面図。 図5の次工程を示す模式断面図。 本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の第二実施形態を示す模式断面図。 図7のHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示す模式断面図。 図8の次工程を示す模式断面図。 図9の次工程を示す模式断面図。 図10の次工程を示す模式断面図。 図11の次工程を示す模式断面図。 本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の第三実施形態を示す模式断面図。 本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の第四実施形態を示す模式断面図。 従来例(図19)のHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図。 本発明(図1)のHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図。 本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の製造装置の一例を示す模式図。 本発明に係るHBC型結晶系太陽電池の製造装置の他の一例を示す模式図。 従来のHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示す模式断面図。
以下、本発明に係るヘテロタイプのバックコンタクト型(HBC型)結晶系太陽電池の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
<第一実施形態>
(HBC型結晶系太陽電池)
図1は、本発明の第一実施形態に係る、HBC型結晶系太陽電池100J(100)の構成について説明する図である。
本実施形態の太陽電池100J(100)は、後述する「n部位とp部位」が、基板の裏面(光入射面の反対側:図1においては下面)を覆うように形成される場合である。
本実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池100Jは、光電変換機能を発現する第一導電型(たとえばn型半導体)の結晶系シリコンからなる基板101と、前記基板101に対して光(矢印にて表示)が入射する一面101aとは反対側に位置する他面101bを覆うように配されるi型のアモルファスSi層α102及びi型のアモルファスSi層γ106を少なくとも備えている。i型のアモルファスSi層α102とi型のアモルファスSi層γ106は、その何れかが他面101bを覆うように、交互に(局所的に)配される。これにより、i型のアモルファスSi層が、他面101bを連続して覆うように構成されている。
結晶系太陽電池100Jにおいては、一方のi型のアモルファスSi層αの上には、前記第一導電型と異なる導電型(p型)のアモルファスSi層β103と第一金属層104が順に、重なるように配されている。これに対して、他方のi型のアモルファスSi層γ106の上には、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSi層δ107と第二金属層108が順に、重なるように配されている。
また、結晶系太陽電池100Jは、アモルファスSi層β103とアモルファスSi層δ107の間にあって、前記アモルファスSi層γ106に接続され、かつ、第一金属層104と第二金属層108との間を縦断するように配された、i型のアモルファスSiからなる部位106Aを備えている。
さらに、結晶系太陽電池100Jは、アモルファスSi層δ107に接続され、かつ、i型のアモルファスSiからなる部位106Aに沿って配された、前記第一導電型と同じ導電型(n型)のアモルファスSiからなる部位107Aを備えている。
これにより、結晶系太陽電池100Jは、図1に示すとおり、隣接する位置の電極として機能する第一金属層104と第二金属層108との間に、i型のアモルファスSi層γ106(より詳細には、i型のアモルファスSiからなる部位106B)が存在する構成が得られる。
前記i型のアモルファスSiからなる部位106Aは、第一金属層104の下面が接するアモルファスSi層β103と、第二金属層108の下面が接するアモルファスSi層δ107との間にも存在し、両者を電気的に区分された状態としている。
したがって、上記構成を備えたHBC型結晶系太陽電池100Jは、図1の下方側から見た平面視において、隣接する電極間(第一金属層104と第二金属層108との間)の独立(孤立)性をもたらす。ゆえに、隣接する電極間における道後の干渉が発生しにくいので、本発明のHBC型結晶系太陽電池100Jは、安定した発電特性が得られる。
また、図1に示すように、HBC型結晶系太陽電池100Jでは、電極として機能する第一金属層104と第二金属層108の各表面(各外面)が、ほぼ面一のプロファイルとすることができる。ゆえに、たとえば、これらの電極を覆うように、反射膜などを設けた場合、その下地となる第一金属層104と第二金属層108から、局部的な凹凸の影響を受けることが無いので、反射膜は面内の均一性が保たれる。ゆえに、本発明のHBC型結晶系太陽電池100Jは、広い面積にわたって均等な光の閉じ込め効果を備えることが可能となる。
第一金属層104と第二金属層108は、電極として利用するため、導電率の高い(低抵抗な)材料が好適であり、たとえば、Ag、Al、Cu、Ti等が挙げられる。第一金属層104と第二金属層108は、単層膜の他に、2層以上の積層膜としても構わない。その代表例としては、透明導電膜(ITO等)と金属膜(Ag等)の積層膜が挙げられる。
(HBC型結晶系太陽電池の製造方法)
以下では、図1に示したHBC型結晶系太陽電池100J(100)の製造方法について説明する。図2〜図6は、図1のHBC型結晶系太陽電池を製造する手順を示す模式断面図である。図16は、図1に示したHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図である。以下では、「アモルファスSi」を「a−Si」と略記する。
以下では、従来例を示す図15と図19を適宜用いて、従来例と第一実施形態との相違点についても説明する。
上述した実施形態に係る、HBC型結晶系太陽電池100を製造するための各工程について、詳しく説明する。まず、テクスチャー形成工程において、基板101に対して、たとえば水酸化カリウム(KOH)や水酸化ナトリウム(NaOH)をエッチャントとして用いたウェットエッチング処理を行う。そして、処理後の基板101に残存する有機物および金属汚染物を、フッ硝酸を用いて除去する。これにより、テクスチャーを有する形状に基板101の一面101aと他面101bを加工する[第一工程:図2(a)]。
上記のテクスチャーを有する形状に加工された、基板101の他面101bに、i型a−Si層α102を、所定の条件で、CVD法により成膜する[第二工程:図2(b)]。
次に、基板101の他面101bに配されたi型a−Si層102上に、p型a−Si層103を、所定の条件で、CVD法により成膜する[第三工程:図2(c)]。
さらに、p型a−Si層103を覆うように、Ag、Al、Cu、Ti等からなる第一金属層104を、所定の条件で、スパッタ法により成膜する[第四工程:図2(d)]。
上述した3層(i型a−Si層α102、p型a−Si層103、第一金属層104)が積層形成された基板101に対して、所望の開口部を持ったマスクMを配置し、ドライエッチング法により、少なくともp型a−Si層103及び第一金属層104を全て除去して凹部105Dを形成する[第五工程:図3]。
図3は、基板101の他面101bが露呈しない程度にi型a−Si層α102をエッチングして凹部105Dを形成した場合を表わしている。このように、凹部105Dの内底面としてi型a−Si層α102が残存し、基板101の他面101bが露呈しない構成を採用することにより、基板101の他面101bの汚染やダメージが防止できるとともに、i型a−Si層α102を被覆するp型a−Si層103も完全に除去できることから好ましい。
次に、前述のドライエッチング法にて使用した同じマスクMを用い、このマスクMの開口部を通じて、凹部105Dの内面(内底面と内側面)を覆うように、i型a−Si層106を、所定の条件で、CVD法により成膜する[第六工程:図4]。
これにより、凹部105Dの内底面を被覆した部位106A、及び、凹部105Dの内側面を被覆した部位106Bからなる、i型a−Si層γ106が形成される。換言すると、i型a−Si層γ106は、i型a−Si層からなる部位(凹部105Dの内側面を被覆した部位)106Bが存在する構成となる。
図4に示すように、凹部105Dの開口部の深さに比べて、i型a−Si層γ106の膜厚が(i型a−Si層α102の膜厚と同等で)十分に薄い場合は、i型a−Si層γ106の上方には、その膜厚分だけ目減りした、凹部105Dより小型の凹部106Dが形成される。
次に、前述のドライエッチング法にて使用した同じマスクMを用い、このマスクMの開口部を通じて、凹部106Dの内側(内底面と内側面)を覆うように、n型a−Si層δ107を、所定の条件で、CVD法により成膜する[第七工程:図5]。
これにより、凹部106Dの内底面106Aを被覆した部位107A、及び、凹部106Dの内側面106Bを被覆した部位107Bからなる、n型a−Si層δ107が形成される。換言すると、n型a−Si層δ107は、n型a−Si層からなる部位(凹部106Dの内側面106Bを被覆した部位)107が存在した構成となる。
図5に示すように、凹部106Dの開口部の深さに比べて、n型a−Si層δ107の膜厚が(p型a−Si層β103の膜厚と同等で)十分に薄い場合は、n型a−Si層δ107の上方には、その膜厚分だけ目減りした、凹部106Dより小型の凹部107Dが形成される。
次に、前述のドライエッチング法にて使用した同じマスクMを用い、このマスクMの開口部を通じて、凹部107Dの内面(内底面と内側面)を覆うように、Ag、Al、Cu、Ti等からなる第二金属層108を、所定の条件で、スパッタ法により成膜する[第八工程:図6(a)]。これにより、凹部107Dの内部を満たしてなる、第二金属層108が形成される。
最後に、基板101に対向して配置したマスクMを取り去る[図6(b)]。
上述した各工程を順に実施することにより、図1のHBC型結晶系太陽電池100J(100)が作製できる。
なお、上記の第八工程により、i型a−Si層からなる部位(凹部105の内側面を被覆した部位)106Bの露呈部106C、及び、n型a−Si層からなる部位(凹部106Dの内側面を被覆した部位)107Bの露呈部107C、を覆うように第二金属層108が付着した場合には、必要に応じて、研磨などの処理を行うことが好ましい。
上述したHBC型結晶系太陽電池の製造方法では、1つのマスクMを用いて、3層(i型a−Si層α102、p型a−Si層103、第一金属膜104)のエッチング処理[第五工程:図3]、該エッチング処理により形成された凹部へのi型a−Si層106の成膜[第六工程:図4]、n型a−Si層107の成膜[第七工程:図5]、及び、第二金属層108の成膜[第八工程:図6(a)]、が行われる。
なお、上述した本発明の製造方法では、マスクMの選定が重要となる。マスクMは金属材料で構成されており、上記凹部105に応じた開口部が形成されている。マスクMには、上記3層のエッチング処理に用いるプロセスガスやプロセス温度に対する耐性、及び、CVD成膜やスパッタ成膜に用いるプロセスガスやプロセス温度に対する耐性、が求められる。
このような条件を満たすため、マスクMを構成する金属材料として、たとえば、アルミニウムや、チタン、ステンレス等が好ましい。
図15は、従来例(図19)に係る太陽電池の製造工程を示すフロー図であり、図16は、本発明(図1−6)に係る太陽電池の製造工程を示すフローズである。
図15に示すとおり、従来のHBC型結晶系太陽電池における部位(A)と部位(B)は、図19(a)〜図19(j)の工程フローを経て初めて形成される。すなわち、「i型a−Si成膜、n型a−Si成膜、フォトレジスト塗布・パターニング、エッチング、フォトレジスト剥離、エッチストッパー成膜・パターニング、i型a−Si成膜、p型a−Si成膜、フォトレジスト塗布・パターニング、エッチング、フォトレジスト剥離、エッチストッパー剥離、離間部にのみi型a−Si成膜」からなる13もの工程処理を順に行うことにより製造される。従来の製造方法では、塗布や剥離の工程が少なくとも3回は必要となり、複雑な工程フローが要求される。
これに対し、図16に示すとおり、本発明のHBC型結晶系太陽電池における部位(A)に相当するp型a−Si層103と部位(B)に相当するn型a−Si層107は、図2〜図6の工程フローにより形成される。本発明によれば、塗布や剥離の工程は不要であり、真空一貫プロセスのみで済むことから、シンプルな工程フローが実現できる。
つまり、上述したHBC型結晶系太陽電池の製造方法によれば、従来技術では必須であったフォトリソやエッチング等の手法を用いることなく、第一金属膜104の下面が接するa−Si層(β)103と、第二金属層108の下面が接するa−Si層(δ)107との間を、電気的に区分された状態(パターニングされた状態)とすることができる。具体的には、両者間にi型a−Si層(γ)106が存在する構造が得られる。つまり、本発明は、HBC型結晶系太陽電池の裏面側から見た、平面視において、隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られる、HBC型結晶系太陽電池の製造に寄与する。
従来の製造方法に比べて極めて少ない工程数によって、HBC型結晶系太陽電池を作製することができるので、本発明のHBC型結晶系太陽電池は、従来の製造方法に比べて、「高価なフォトリソ工程やエッチング工程」を大幅に削減できる。ゆえに、本発明によれば、従来必要とした複雑な工程が削減できるので、より安定した工程管理において製造が可能となる。すなわち、第一実施形態によれば、高価な製造装置が不要になることから、安価なHBC型結晶系太陽電池の提供に本発明は寄与する。
より具体的には、本発明は、製造する際の工程数を大幅に削減することが可能な、HBC型結晶系太陽電池の製造方法をもたらす。特に、本発明の製造方法は、ウェットプロセスを必要としない、真空一貫システムを実現する。
したがって、本発明は、製造する際の工程数を大幅に削減することが可能であり、平面視において隣接する電極間の独立(孤立)性が安定して得られ、かつ、パターニング処理が不要な電極が安定して得られる、HBC型結晶系太陽電池の製造方法をもたらす。よって、本発明は、HBC型結晶系太陽電池の低コストな製造ラインの構築に寄与する。
<第二実施形態>
図7は、本発明の第二実施形態に係る、HBC型結晶系太陽電池200J(200)の構成について説明する図である。図8〜図12は、図7のHBC型結晶系太陽電池を製造する手順を示す模式断面図である。
第二実施形態のHBC型結晶系太陽電池200Jが、上述した第一実施形態と異なる点は、エッチング処理[第五工程:図9]により、3層(iがたa−Si層α202、p型a−Si層203、第一金属層204)に形成された凹部205Dの側断面方向から見た形状である。
より詳細には、HBC型結晶系太陽電池200J(200)は、n型半導体の結晶系シリコンからなる基板201、i型a−Si層α202、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層β203、第一金属層204、i型a−Si層γ206、(基板と同じ導電型の)n型a−Si層δ207、第二金属層208、から構成される。
すなわち、第一実施形態の場合は、基板の他面が露呈しないようにi型a−Si層α102が除去された凹部105Dである。これに対して、第二実施形態の場合は、3層(i型a−Si層α202、p型a−Si層203、第一金属層204)を貫通し、基板の他面が露呈するようにi型a−Si層αを除去してなる凹部205Dである。
これにより、第二実施形態のHBC型結晶系太陽電池200Jは、基板201の他面201bが露呈したことを検知して第五工程の終了を判断することにより、本工程のバラツキを容易に低減することができる製造方法をもたらす。
なお、第二実施形態は、上述した凹部205Dの側断面方向から見た形状に起因する相違点の他は、第一実施形態と同様である。ゆえに、第二実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池200J(200)は、図8〜図12に製造手順を示すように、図16に示す第一実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図により作製できる。
<第三実施形態>
図13は、本発明の第三実施形態に係る、HBC型結晶系太陽電池300J(300)の構成について説明する図である。第三実施形態のHBC型結晶系太陽電池300Jは、上述した第一実施形態の変形例であり、p型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした点のみ異なる。
より詳細には、HBC型結晶系太陽電池300J(300)は、n型半導体の結晶系シリコンからなる基板301、i型a−Si層α302、(基板と同じ導電型の)n型a−Si層β303、第一金属層304、i型a−Si層γ306、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層δ307、第二金属層308、から構成される。
すなわち、第一実施形態では最初に形成する3層が「i型a−Si層α102、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層β103、第一金属層104」であるのに対して、第三実施形態では、「i型a−Si層α302、(基板と同じ導電型の)n型a−Si層β303、第一金属層304」とする。また、凹部を形成した後に成膜される、第一実施形態の(基板と同じ導電型の)n型a−Si層δ107に代えて、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層δ307とする。
このようにp型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした構成のHBC型結晶系太陽電池300Jにおいても、上述した第一実施形態と同様の作用・効果が得られる。
なお、第三実施形態は、p型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした構成に起因する相違点の他は、第一実施形態と同様である。ゆえに、第三実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池300J(300)は、図16に示す第一実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図により作製できる。
<第四実施形態>
図14は、本発明の第三実施形態に係る、HBC型結晶系太陽電池400J(400)の構成について説明する図である。第四実施形態のHBC型結晶系太陽電池400Jは、上述した第二実施形態の変形例であり、p型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした点のみ異なる。
より詳細には、HBC型結晶系太陽電池400J(400)は、n型半導体の結晶系シリコンからなる基板401、i型a−Si層α402、(基板と同じ導電型の)n型a−Si層β403、第一金属層404、i型a−Si層γ406、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層δ407、第二金属層408、から構成される。
すなわち、第二実施形態では最初に形成する3層が「i型a−Si層α202、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層β203、第一金属層204」であるのに対して、第四実施形態では、「i型a−Si層α402、(基板と同じ導電型の)n型a−Si層β403、第一金属層404」とする。また、凹部を形成した後に成膜される、第二実施形態の(基板と同じ導電型の)n型a−Si層δ207に変えて、(基板と異なる導電型の)p型a−Si層δ407とする。
このようにp型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした構成のHBC型結晶系太陽電池400Jにおいても、上述した第二実施形態と同様の作用・効果が得られる。
なお、第四実施形態は、p型a−Si層とn型a−Si層の配置を逆にした構成に起因する相違点の他は、第二実施形態と同様である。ゆえに、第四実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池400J(400)は、第二実施形態と同様に、図16に示す第一実施形態に係るHBC型結晶系太陽電池の製造工程を示すフロー図により作製できる。
<製造装置>
上述した第一乃至第四実施形態に適用される全ての工程(第一乃至第八工程)は、たとえば、図17に示す製造装置700を用いて行う。ただし、以下では、第一実施形態のHBC型結晶系太陽電池100J(100)を作製する場合を説明する。
図17の製造装置700は、各プロセス室が直列に接続して配置されており、結晶系シリコンからなる基板101を搭載したトレイ(不図示)が、各プロセス室を順に通過することにより、i型a−Si層102、p型a−Si層103、第一金属層104、凹部105、i型a−Si層106、n型a−Si層107、及び、第二金属層108を、基板101上に作製する。
製造装置700は、仕込室(L)751、加熱室(H)752、成膜入口室(EN)753、第一成膜室(S1)754、第二成膜室(S2)755、第三成膜室(S3)756、マスク装着室(MS)757、エッチング室(EC)758、第四成膜室(S4)759、第五成膜室(S5)760、第六成膜室(S6)761、成膜出口室(EX)762、搬送室(T)763、取出室(UL)764を備えている。
仕込室(L)751から搬入されたトレイ(不図示)に搭載された基板101は、予め、表裏両面にテクスチャーが形成されており、トレイ(不図示)に搭載された状態で、仕込室(L)751から取出室(UL)764へ向けて、順方向にのみ移動することができる。つまり、図9の製造装置700においては、トレイ(不図示)に搭載された基板101は、逆方向[取出室(UL)764から仕込室(L)751の方向]へ戻る必要がない。ゆえに、図9の製造装置700は、量産性に優れている。
仕込室751に搬入された基板101は、所望の減圧雰囲気になった後、仕込室(L)751から加熱室(H)752に移動され、地点Aにおいて、不図示の温度制御手段により加熱処理が施される。所望の温度になった基板101は成膜入口室(EN)753に移動され、基板101が収容された成膜入口室753の雰囲気は、次の第一成膜室(S1)754においてi型a−Si層102が形成される際の雰囲気条件に合わせて調整される。成膜入口室753は不図示の温度制御手段を有し、基板101の温度を、i型a−Si層α(102)の作製に好ましい温度となるように温度制御する。
次に、温度調整された基板101は第一成膜室(S1)754に移動され、地点Cを通過することにより、CVD法によって、基板101の他面側にのみ、i型a−Si層α(102)が形成される。これにより、基板101の他面(101b)上にa−Si層α(102)が形成された状態が得られる。この状態が、図2(b)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Bである。
次に、i型a−Si層α102が形成された基板101は第二成膜室(S2)755に移動され、地点Dを通過することにより、CVD法によって、基板101の他面側にのみ、p型a−Si層β103が形成される。これにより、基板101の他面101b上に、i型a−Si層β103が形成された状態が得られる。この状態が、図2(c)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Cである。
次に、i型a−Si層(α)102とp型a−Si層(β)103が形成された基板101は第三成膜室(S3)756に移動され、地点Eを通過することにより、スパッタ法によって、基板101の他面側のp型a−Si層(β)103上に、第一金属層104が形成される。これにより、基板101の他面101b側のi型a−Si層(α)102上に、p型a−Si層(β)103、第一金属層104が順に重ねて形成された状態が得られる。この状態が、図2(d)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Dである。
次に、3層[i型a−Si層(α)102、p型a−Si層(β)103、第一金属層104]が形成された基板101はマスク装着室(MS)757に移動され、地点Fにて、基板側から見て、3層の上方空間にある所定の離間位置に、所望の開口部を有するマスクMが配置された状態が得られる。この状態が、図3(a)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Eである。なお、マスクMは、基板101を搭載されたトレイ(不図示)に固定され、基板101とともに移動可能とされる。
次に、マスクMが上空に配置され、3層[i型a−Si層(α)102、p型a−Si層(β)103、第一金属層104]が形成された基板101はエッチング室(EC)758に移動され、地点Gにおいて、マスクMの開口部を通じてドライエッチング法により、3層に対して凹部105を形成する。これにより、少なくともp型a−Si層103及び第一金属層104を全て除去し、基板101の他面101bが露呈しない程度にi型a−Si層α102をエッチングしてなる凹部105Dが形成された状態が得られる。この状態が、図3(b)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Fである。
次に、3層に対して凹部105Dが形成された基板101は第四成膜室(S4)759に移動され、地点Hを通過することにより、同じマスクMを通してCVD法によって、凹部105Dの内面(内底面105A、内側面105B)を覆うように、i型a−Si層106が形成される。これにより、3層に設けた凹部105Dの内面を覆う、i型a−Si層106が形成された状態が得られる。その結果、i型a−Si層106からなる、凹部105Dより小型の凹部106Dが形成される。この状態が、図4に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Gである。
次に、3層に設けた凹部105Dの内面を覆うようにi型a−Si層106が形成された基板101は第五成膜室(S5)760に移動され、地点Iを通過することにより、同じマスクMを通してCVD法によって、i型a−Si層106の内面(内底面106A、内側面106B)からなる凹部106Dを覆うように、n型a−Si層107が形成される。これにより、i型a−Si層106からなる凹部106Dの内面を覆う、n型a−Si層107が形成された状態が得られる。その結果、n型a−Si層107からなる、凹部106Dより小型の凹部107Dが形成される。この状態が、図5に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Hである。
次に、i型a−Si層106からなる凹部106Dの内面を覆うようにn型a−Si層107が形成された基板101は第六成膜室(S6)761に移動され、地点Jを通過することにより、同じマスクMを通してスパッタ法によって、n型a−Si層107の内面(内底面107A、内側面107B)からなる凹部107Dを覆うように、第二金属層108が形成される。これにより、n型a−Si層107からなる凹部107Dを満たすように、第二金属層108が形成された状態が得られる。この状態が、図6(a)に示した構成のHBC型結晶系太陽電池100Iである。
以上の工程により、i型a−Si層102、p型a−Si層103、第一金属層104、凹部105、i型a−Si層106、n型a−Si層107、及び、第二金属層108が形成された基板101は、成膜出口室(EX)762の地点K、搬送室(T)763の地点L、取出室(UL)764の地点Mを順に通過することにより、製造装置の外部に搬出される。その際、成膜出口室(EX)762において基板101からマスクMを外しても良いし、製造装置の外部へ搬出した後、基板101からマスクMを外しても構わない。
上述した全ての工程(第一乃至第八工程)は、図17の製造装置に代えて、たとえば、図18に示す製造装置を用いて行うこともできる。図18の製造装置は、複数の成膜モジュール等を取り付けたクラスターツールである。図18において、c1はローディング室(搬入室)、c12はアンローディング室(搬出室)である。大気圧側に設けたロボット31によって、被処理体である基板は、ローディング室c1の中に搬入、あるいは、アンローディング室c12から搬出される。
ローディング室c1とアンローディング室c12は第一搬送室FXと第二搬送室RXに接続され、各搬送室FX、RXは各々、基板を運ぶロボット32、33を備えている。2つの搬送室FX、RXは、中間室MXにより連通されている。第一搬送室FXには、6つのチャンバc1〜c3、c10〜c12が接続されている。第二搬送室RXにも、6つのチャンバc4〜c9が接続されている。
図18に示す製造装置において、チャンバc1[仕込室(L)751]、チャンバc2[加熱室(H)752]、チャンバc3[成膜入口室(EN)753]、チャンバc4[第一成膜室(S1)754]、チャンバc5[第二成膜室(S2)755]、チャンバc6[第三成膜室(S3)756]、チャンバc7[マスク装着室(MS)757]、チャンバc8[エッチング室(EC)758]、チャンバc9[第四成膜室(S4)759]、チャンバc10[第五成膜室(S5)760]、チャンバc11[第六成膜室(S6)761]、チャンバc12[成膜出口室(EX)762/取出室(UL)764]、搬送室FX、RX、中間室MX[搬送室(T)763]、各々置き換えることにより、図17の製造装置と同様に、上述した全ての工程(第一乃至第八工程)を実施できる。ここで、[ ]内は、図17の製造装置において該当する各室の名称である。各室内において各種処理が行われる際には、基板101の上面が被処理面101bとなるように配置される。
たとえば、図18の製造装置を用いて、上述した全ての工程(第一乃至第八工程)を行う場合には、搬送室FX、RX、中間質MXを適宜介して、基板101を、c1→c2→c3→c4→c5→c6→c7→c8→c9→c10→c11→c12、と順に移動することにより、本発明のHBC型結晶系太陽電池の製造方法が提供できる。ここで、各室内における各種処理の配置は一例であり、図18の配置に限定されるものではない。
本発明は、HBC型結晶系太陽電池に広く適用可能である。このようなHBC型結晶系太陽電池は、たとえば、単位面積当たりの高い発電効率に加えて、低コスト化も求められるタイプの太陽電池として好適に用いられる。
100 HBC型結晶系太陽電池、101 基板、101a 一面、101b 他面、102 アモルファスSi層α、103 アモルファスSi層β、104 第一金属層、105 凹部、106 アモルファスSi層γ、107 アモルファスSi層δ、108 第二金属層。

Claims (7)

  1. HBC型結晶系太陽電池の製造方法であって、
    第一導電型の結晶系シリコンからなる基板を用い、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面側に、i型のアモルファスSi層α、前記第一導電型と異なる導電型のアモルファスSi層β、及び、第一金属層からなる3層を順に重ねて形成する工程と、
    マスクを利用したエッチング法により、少なくとも前記アモルファスSi層β、及び、前記第一金属層を全て除去して凹部を形成する工程と、
    前記凹部の内底面と内側面を覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、i型のアモルファスSi層γを形成する工程と、
    前記凹部の内底面と内側面に設けたアモルファスSi層γを覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、前記第一導電型と同じ導電型のアモルファスSi層δを形成する工程と、
    前記アモルファスSi層δによって覆われてなる凹部内を満たすように、第二金属層を形成する工程と、
    を順に備えることを特徴とするHBC型結晶系太陽電池の製造方法。
  2. HBC型結晶系太陽電池の製造方法であって、
    第一導電型の結晶系シリコンからなる基板を用い、前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面側に、i型のアモルファスSi層α、前記第一導電型と同じ導電型のアモルファスSi層β、及び、第一金属層からなる3層を順に重ねて形成する工程と、
    マスクを利用したエッチング法により、少なくとも前記アモルファスSi層β、及び、前記第一金属層を全て除去して凹部を形成する工程と、
    前記凹部の内底面と内側面を覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、i型のアモルファスSi層γを形成する工程と、
    前記凹部の内底面と内側面に設けたアモルファスSi層γを覆うように、前記マスクを利用した成膜法により、前記第一導電型と異なる導電型のアモルファスSi層δを形成する工程と、
    前記アモルファスSi層δによって覆われてなる凹部内を満たすように、第二金属層を形成する工程と、
    を順に備えることを特徴とするHBC型結晶系太陽電池の製造方法。
  3. 前記凹部を形成する工程は、前記基板の他面が露呈しないように前記i型のアモルファスSi層αを除去して凹部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法。
  4. 前記凹部を形成する工程は、前記基板の他面が露呈するように前記i型のアモルファスSi層αを除去して凹部を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法。
  5. 前記第一金属層及び前記第二金属層として同じ部材を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のHBC型結晶系太陽電池の製造方法。
  6. HBC型結晶系太陽電池であって、
    第一導電型の結晶系シリコンからなる基板と、
    前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面を連続して覆うように配された、i型のアモルファスSi層α及びi型のアモルファスSi層γと、
    前記i型のアモルファスSi層αを覆うように配された、前記第一導電型と異なる導電型のアモルファスSi層βと、
    前記i型のアモルファスSi層γを覆うように配された、前記第一導電型と同じ導電型のアモルファスSi層δと、
    前記アモルファスSi層βを覆うように配された第一金属層と、
    前記アモルファスSi層δを覆うように配された第二金属層とを備え、
    前記アモルファスSi層βと前記アモルファスSi層δの間にあって、前記アモルファスSi層γに接続され、かつ、前記第一金属層と前記第二金属層との間を縦断するように配された、i型のアモルファスSiからなる部位と、
    前記アモルファスSi層δに接続され、かつ、前記i型のアモルファスSiからなる部位に沿って配された、前記第一導電型と同じ導電型のアモルファスSiからなる部位と、
    を有することを特徴とするHBC型結晶系太陽電池。
  7. HBC型結晶系太陽電池であって、
    第一導電型の結晶系シリコンからなる基板と、
    前記基板に対して光が入射する一面とは反対側に位置する他面を連続して覆うように配された、i型のアモルファスSi層α及びi型のアモルファスSi層γと、
    前記i型のアモルファスSi層αを覆うように配された、前記第一導電型と同じ導電型のアモルファスSi層βと、
    前記i型のアモルファスSi層γを覆うように配された、前記第一導電型と異なる導電型のアモルファスSi層δと、
    前記アモルファスSi層βを覆うように配された第一金属層と、
    前記アモルファスSi層δを覆うように配された第二金属層とを備え、
    前記アモルファスSi層βと前記アモルファスSi層δの間にあって、前記アモルファスSi層γに接続され、かつ、前記第一金属層と前記第二金属層との間を縦断するように配された、i型のアモルファスSiからなる部位と、
    前記アモルファスSi層δに接続され、かつ、前記i型のアモルファスSiからなる部位に沿って配された、前記第一導電型と異なる導電型のアモルファスSiからなる部位と、
    を有することを特徴とするHBC型結晶系太陽電池。
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