以下、本発明に係る操作支援装置を具体化した第1実施形態乃至第4実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、以下の第1実施形態乃至第4実施形態で説明する操作支援装置は、車両に設置され、車両に乗車する乗員であるユーザによる操作を受け付けるとともに、受け付けた操作に基づいて車両の制御や各種情報の提供を行う車載器である。尚、ナビゲーション装置やその他の車載器を操作支援装置としても良い。
〔第1実施形態〕
先ず、第1実施形態に係る操作支援装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は第1実施形態に係る操作支援装置1を示したブロック図である。
図1に示すように第1実施形態に係る操作支援装置1は、操作支援装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである制御回路部11と、画像表示装置としてのメインディスプレイ12と、サブディスプレイ13と、ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUDという)14と、タッチパッド15と、車内カメラ16と、CANインターフェース17とを基本的に有する。
また、制御回路部11は、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の操作支援処理プログラム(図6参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。また、制御回路部11にはメインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14、タッチパッド15、車内カメラ16が接続されており、後述のようにタッチパッド15で受け付けた操作や車内カメラ16の検出結果に基づいて各画像表示装置の表示制御を行う。
尚、制御回路部11はナビゲーション装置等の車載器が備える制御回路部であっても良いし、車両の駆動制御用の制御回路部であっても良いし、それらと独立した制御回路部であっても良い。また、制御回路部11は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、視線位置取得手段は、ユーザの視線位置を取得する。操作対象選択手段は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作態様と視線位置とに基づいて、複数の操作対象の内から操作の対象となる操作対象を選択する。対象操作手段は、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作に基づいて、操作対象選択手段により選択された操作対象を操作する。
また、メインディスプレイ12及びサブディスプレイ13は、車両内に設置された画像表示装置であり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイが用いられる。特に第1実施形態では、図2に示すようにメインディスプレイ12は車両のインストルメントパネル25の中央付近に配置され、サブディスプレイ13は運転席に対向する位置に配置される。そして、運転席や助手席に対向する面に画像を表示する画像表示領域をそれぞれ備える。
一方、HUD14は、車両のダッシュボード内部に設置されており、内部にプロジェクタやプロジェクタからの映像が投射されるスクリーン等を有する。そして、スクリーンに投射された映像を、運転席の前方のフロントウィンドウに反射させて車両の乗員に視認させるように構成されている。そして、フロントウィンドウを反射して乗員がスクリーンに投射された映像を視認した場合に、乗員にはフロントウィンドウの位置ではなく、フロントウィンドウの先の遠方の画像表示範囲26にスクリーンに投射された映像が虚像として視認される。即ち、画像表示範囲26がHUD14における画像の表示領域となる。
そして、メインディスプレイ12及びサブディスプレイ13の画像表示面やHUD14の画像表示範囲26に対しては、ユーザにより操作される操作対象と、車両の乗員に提供する各種情報を表示する。ここで、画像表示面に表示される操作対象は例えば矢印形状を有するポインタ、地図画像、表示画面の全体等である。後述のように第1実施形態の操作支援装置1では、ユーザの操作履歴に基づいて操作対象の操作の最適化を図る学習機能を有しており、学習結果として例えば、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作とユーザの視線位置とに基づいて操作対象に対する各種操作(移動、スクロール、複製、消去等)を行う。
特に操作対象の一つであるポインタについては、上記各画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域に加えて、表示領域と連続する空間上の仮想領域内についても移動可能となっている。例えば、図3に示すようにメインディスプレイ12の表示領域にポインタ30がある場合において、ユーザがタッチパッド15を操作してポインタ30をサブディスプレイ13のある右上方へと移動させると、ポインタ30はメインディスプレイ12からサブディスプレイ13の間の仮想領域上を移動してサブディスプレイ13の表示領域へと移動する。尚、仮想領域上にあるポインタ30はユーザから視認することはできないが、ポインタ30の位置を知らせるランプ等を配置しても良い。また、ポインタ30が移動可能なのは、画像表示装置間だけではなく、その他の車載器(例えばナビゲーション装置18、AV装置19)やドアミラー等の各種パーツへと移動させることも可能である。
また、上記各画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域には、ポインタ30以外に例えば道路を含む地図画像、車速情報、障害物(例えば他車両)の接近情報、交通情報、操作案内、操作メニュー、ナビゲーション装置で設定されている出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。これらの情報は、各表示領域に対して選択的に表示され、ユーザの操作によって操作可能な操作対象となるものもある。
ここで、図4はメインディスプレイ12の表示領域に表示される表示画面の一例を示した図である。例えば、図4では車両の走行中であってナビゲーション装置18において案内経路が設定されている場合に表示される走行案内画面31を示す。
図4に示すように、走行案内画面31には、車両の現在位置周辺の地図画像32と、地図上にマッチングされた車両の現在位置を示す自車位置マーク33と、ナビゲーション装置18に現在設定されている案内経路34(案内経路が設定されている場合のみ表示)と、車両の現在の車速や障害物の接近情報等の情報を表示する情報ウィンドウ35と、ナビゲーション装置18やAV装置19において所定機能を実行させる為に選択される為の各種ボタン36〜40と、矢印形状のポインタ30と、が表示される。そして、ユーザは走行案内画面31を参照することによって、現在の車両周辺の施設情報や道路形状(案内経路が設定されている場合には案内経路を含む)等を把握することが可能となる。また、操作対象である
また、図4に示す走行案内画面31においてユーザが操作可能な操作対象は、ポインタ30と、地図画像32と、走行案内画面31の全体である。具体的には、ポインタ30の移動、地図画像32のスクロール、走行案内画面31の消去、走行案内画面31の他の画像表示装置への複製又は移動が可能となる。そして、後述のように第1実施形態の操作支援装置1では、ユーザの上記各操作対象の操作履歴に基づいて操作対象の操作の最適化を図る学習機能を有しており、学習結果として例えば、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作とユーザの視線位置とに基づいて操作する操作対象の選択、及び選択された操作対象の操作を行う。
例えば、ポインタ30を移動させて例えば詳細ボタン36を選択すると、地図の縮尺をより大きい縮尺に変更することが可能である。また、目的地セットボタン37を選択すると、目的地の設定、変更、追加が可能である。また、設定画面ボタン38を選択すると、ナビゲーション装置18の設定画面を新たに表示させることが可能である。また、広域ボタン39を選択すると、地図の縮尺をより小さい縮尺に変更することが可能である。また、AV切替ボタン40を選択すると、オーディオ操作画面やテレビ画面を新たに表示させることが可能となる。
また、タッチパッド15は、図2に示すように車両のハンドル50の左側スポーク部分に配置され、ユーザのタッチ操作を受け付ける操作面を備えた操作入力装置である。図5は特にタッチパッド15周辺を拡大した図である。
図5に示すように、ユーザはハンドル50を支持した状態で、タッチ操作によりタッチパッド15を操作可能に構成されている。尚、タッチ操作は、ユーザがタッチパッド15を触れることによって行う各種操作であり、例えばタッチパッド15のいずれかの地点にタッチするタッチオン操作、上記タッチ状態を解除するタッチオフ操作、ドラッグ操作、フリック操作等がある。そして、第1実施形態では上記タッチ操作により特に画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域や仮想領域上に位置する操作対象(例えばポインタ30、走行案内画面31、地図画像32)の操作を行う。その結果、例えば画像表示装置に表示されたアイコンやボタンの選択、地図画像のスクロール等が可能となる。
また、制御回路部11は、後述のように所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
また、車内カメラ16は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、車両のインストルメントパネル25の上面や車両の天井に取り付けられ、撮像方向を運転席に向けて設置される。そして、運転席に座った乗員であるユーザの顔を撮像する。また、制御回路部11は、後述のように車内カメラ16により撮像した撮像画像からユーザの目の位置(視線開始点)や視線方向を検出する。
そして、制御回路部11は、車内カメラ16によって検出された視線開始点や視線方向に基づいて、“ユーザの視線位置”を特定する。尚、“ユーザの視線位置”とは、ユーザの視線が位置する地点であり、ユーザが視認する対象物とユーザの視線(視軸)とが交わる地点とする。尚、ユーザの視線位置を検出する方法としては、他の方法を用いても良い。例えば眼球の画像から瞳孔の中心点と角膜反射点の中心点を抽出して、その二つの特徴点の相対位置からユーザの視線位置を検出しても良い。
また、CAN(コントローラエリアネットワーク)インターフェース17は、車両内に設置された各種車載器や車両機器の制御装置間で多重通信を行う車載ネットワーク規格であるCANに対して、データの入出力を行うインターフェースである。そして、操作支援装置1は、CANを介して、各種車載器や車両機器の制御装置(例えば、ナビゲーション装置18、AV装置19、車両制御ECU20等)と相互通信可能に接続される。それによって、操作支援装置1は、ナビゲーション装置18やAV装置19や車両制御ECU20等から取得した情報(例えば地図画像、テレビ画像、車速情報等)を車両の乗員に提供可能に構成する。
続いて、上記構成を有する第1実施形態に係る操作支援装置1においてCPU21が実行する操作支援処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は第1実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、操作支援処理プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作やユーザの視線位置に基づいて、ポインタ等の操作対象に対する各種操作を行うプログラムである。尚、以下の図6にフローチャートで示されるプログラムは、制御回路部11が備えているRAM22、ROM23等に記憶されており、CPU21により実行される。
ここで、以下の第1実施形態乃至第4実施形態に係る操作支援装置1では、ユーザの過去の操作対象の操作履歴に基づいて操作対象の操作の最適化を図る学習機能(AI)を有している。例えば、ユーザのタッチパッド15への操作に基づいて一旦行われた操作対象の操作を、その後にユーザがキャンセルした場合には、ユーザの意図しない操作が行われており、操作の最適化が必要であると判定する。この操作の最適化の一つの方法として、ユーザの視線位置を用いる方法がある。例えば、ユーザの操作履歴及びユーザの視線位置の履歴を記憶した結果、過去に特定の操作対象に対する同一の操作をユーザが複数回行っていて、ユーザの視線位置がいずれも同じ位置にある場合には、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作態様とユーザの視線位置とに基づいて操作対象の選択及び操作の内容を決定すれば操作の最適化を図ることが可能と推定できる。以下に説明する操作支援処理プログラムでは、上記学習機能によってユーザの操作態様とユーザの視線位置とに基づいて操作対象の選択及び操作の内容の決定を行う態様となった後において実行される処理プログラムである。
先ず、操作支援処理プログラムでは、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU21は、タッチパッド15から送信される検出信号に基づいて、所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
次に、S2においてCPU21は、前記S1で検出したタッチ座標が変位したか否かを判定する。尚、タッチ座標が変位する場合とは、タッチオンした状態でタッチ地点を移動させる操作(即ちドラッグ操作やフリック操作)が行われた場合がある。尚、第1実施形態ではドラッグ操作やフリック操作は、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域や仮想領域上にある操作対象を操作する為のユーザ操作となる。ここで、ユーザにより操作される操作対象としては例えば図3に示すポインタ30以外に、画像表示装置に表示される地図画像や画像表示装置に表示される表示画面の全体が含まれる。
そして、前記S1で検出したタッチ座標が変位したと判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。それに対して、前記S1で検出したタッチ座標が変位していないと判定された場合(S2:NO)には、操作対象を移動させることなくS1へと戻る。
S3においてCPU21は、車内カメラ16の撮像画像に基づいて、運転者の視線開始点(目の位置)及び視線方向を検出する。車内カメラ16は前記したように車両のインストルメントパネルや天井に設置され、撮像方向を運転席に向けて設置されており、撮像画像には運転者の顔が含まれることとなる。尚、視線開始点や視線方向の検出方法としては、例えば角膜反射法により計測された瞳孔の中心位置やプルキニエ像を用いて検出する方法がある。それらの方法は既に公知の技術であるので、詳細は省略する。
続いて、S4においてCPU21は、前記S3で検出されたユーザの視線開始点及び視線方向に基づいて、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。具体的には、図7に示すように、CPU21は視線開始点Pから視線方向αへと延長した直線と検出面51との交点を視線位置Qとする。そして、視線位置Qは検出面51上を座標系としたX座標及びY座標によって特定される。尚、第1実施形態では検出面51は各画像表示装置の表示領域及び表示領域と連続する空間上の仮想領域(図3参照)とする。即ち、前記S4で特定された視線位置は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点において、操作対象が移動可能な領域内で運転者が視認する地点に相当する。尚、視線開始点Pから視線方向αへと延長した直線と検出面51が交差しない場合、即ちタッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点において、ユーザが操作対象の移動可能な領域外を視認している場合については、ユーザが視認しているその他の対象物に対する視線位置を特定しても良いし、視線位置については特定しない構成としても良い。
尚、前記S4では視線位置として特にユーザの注視点を特定しても良い。その場合には、ユーザの視線が所定時間以上留まった注視点を視線位置として特定する。
その後、S5においてCPU21は、前記S4で特定されたユーザの視線位置に基づいて、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあるか否か判定する。前述したように、操作対象の一つであるポインタ30については、メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14の各画像表示装置の画像の表示領域間をユーザの操作に基づいて移動可能に構成されている(図3参照)。また、画像表示装置の表示領域ではなく表示領域と連続する空間上の仮想領域内に位置する場合もある。例えば、ポインタ30がメインディスプレイ12の表示領域上にある場合には、前記S5ではユーザの視線位置がメインディスプレイ12の表示領域内にあるか否かが判定される。
そして、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあると判定された場合(S5:YES)には、S6へと移行する。それに対して、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にないと判定された場合(S5:NO)には、S11へと移行する。
S6においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したか否か判定する。尚、操作方向とは、ユーザがタッチするタッチ座標が変位(移動)する方向であり、ドラッグ方向やフリック方向が該当する。また、前記S6の判定基準となる“一致”とは、完全に一致すること以外に所定角度以内の誤差がある場合についても含む。
そして、ポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したと判定された場合(S6:YES)には、S7へと移行する。それに対して、ポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致しないと判定された場合(S6:NO)には、S8へと移行する。
S7においてCPU21は、操作対象としてポインタ30を選択し、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作方向へとポインタ30の表示位置を移動させる。ここで、図8に示すようにポインタ30と同一の画像表示装置(例えばメインディスプレイ12)の表示領域に視線位置Qがあって、ポインタ30を始点とした操作方向γに視線位置Qがある場合には、ユーザにポインタ30を視線位置の方向、即ち操作方向であるγ方向へと移動させる意思があると推定できる。従って、ポインタ30をγ方向へと移動させる。
一方、S8においてCPU21は、前記S5で特定されたユーザの視線位置が特に画像表示装置に表示された表示画面の中央にあって、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作がフリック操作であったか否か判定する。尚、画像表示装置の表示領域の全体に表示画面が表示されていた場合には、表示画面の中央は表示領域の中央にも相当する。また、前記S8の判定基準となる“表示画面の中央”とは、完全な中心位置である必要はなく、中心位置から所定距離以内の周辺エリアについても含む。また、前記S8ではフリック操作以外にドラッグ操作についても含めても良い。
そして、ユーザの視線位置が特に画像表示装置に表示された表示画面の中央にあって、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作がフリック操作であると判定された場合(S8:YES)には、S9へと移行する。それに対して、ユーザの視線位置が画像表示装置に表示された表示画面の中央以外にある、或いはタッチパッド15において受け付けたユーザの操作がフリック操作以外であると判定された場合(S8:NO)には、S10へと移行する。
S9においてCPU21は、操作対象としてポインタ30やユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、表示画面を消去する。ここで、図9に示すようにポインタ30と同一の画像表示装置(例えばメインディスプレイ12)の表示領域に視線位置Qがあって、且つ表示画面の中央に視線位置Qがあって、更にフリック操作が行われた場合には、ユーザに現在視認している表示画面を消去させる意思があると推定できる。従って、表示画面を消去する。尚、ポインタ30については基本的に消去の対象からは除かれる。
一方、S10においてCPU21は、操作対象としてポインタ30や視線位置がある画像表示装置の表示領域に表示された地図画像を選択し、地図画像をタッチパッド15で受け付けたユーザの操作方向へとスクロールする。ここで、ポインタ30と同一の画像表示装置(例えばメインディスプレイ12)の表示表域に視線位置Qがあるが、前記S6及びS8のいずれの条件も満たさないフリック操作やドラッグ操作を受け付けた場合には、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域に表示される地図画像をスクロールさせる意思があると推定できる。従って、地図画像のスクロールを行う。尚、地図画像が表示領域に表示されていない場合には、地図画像以外にスクロール可能となる表示物(例えば検索結果のリスト)をスクロールさせても良い。
一方、S11においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したか否か判定する。尚、操作方向とは、ユーザがタッチするタッチ座標が変位(移動)する方向であり、ドラッグ方向やフリック方向が該当する。また、前記S11の判定基準となる“一致”とは、完全に一致すること以外に所定角度以内の誤差がある場合についても含む。
そして、ポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したと判定された場合(S11:YES)には、S12へと移行する。それに対して、ポインタ30からユーザの視線位置の方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致しないと判定された場合(S11:NO)には、S13へと移行する。
S12においてCPU21は、操作対象としてポインタ30を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へとポインタ30の表示位置を移動させる。ここで、図10に示すようにポインタ30と異なる画像表示装置の表示領域に視線位置Qがあって(例えばポインタ30はメインディスプレイ12にあって、視線位置Qはサブディスプレイ13)、ポインタ30を始点とした操作方向γに視線位置Qがある場合には、ユーザにポインタ30を視線位置のある画像表示装置の表示領域内へと移動させる意思があると推定できる。従って、ポインタ30を視線位置のある画像表示装置の表示領域内へと移動させる。
一方、S13においてCPU21は、操作対象としてポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと複製(又は移動)する。ここで、ポインタ30と異なる画像表示装置の表示領域に視線位置がある場合(例えばポインタ30はメインディスプレイ12にあって、視線位置はサブディスプレイ13)であって、前記S11の条件を満たさないフリック操作やドラッグ操作を受け付けた場合には、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思があると推定できる。従って、視線位置を含む画像表示装置の表示領域へと表示画面を複製(又は移動)する。尚、ポインタに関しては複製や移動の対象からは基本的に除かれる。
但し、ユーザの視線位置がいずれの画像表示装置の表示領域内にもない場合、例えば、進行方向前方の環境を視認している場合などついては、ユーザが操作対象の操作を行うこと自体を意図していない(例えば誤ってタッチパッドに触れた)と推定できるので、上記S12及びS13のいずれの処理も行うことなく当該操作支援処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係る操作支援装置1及び操作支援装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、ユーザの視線位置を取得し(S3、S4)、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作態様とユーザの視線位置とに基づいて、複数の操作対象の内から操作の対象となる操作対象を選択し、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作に基づいて、選択された操作対象を操作する(S7、S9、S10、S12、S13)ので、複数の操作対象があった場合であっても、ユーザの意図する操作対象を適切に選択して操作することが可能となる。その結果、特に複数の操作対象が存在する場合において、操作性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る操作支援装置について図11乃至図13に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図10の第1実施形態に係る操作支援装置1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係る操作支援装置1等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第2実施形態に係る操作支援装置の概略構成は、第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係る操作支援装置1が、タッチパッド15で受け付けるユーザの操作としてドラッグ操作及びフリック操作のみを考慮しているのに対し、第2実施形態に係る操作支援装置は、ドラッグ操作及びフリック操作以外のより詳細な操作について考慮して操作対象の操作を行う点で第1実施形態に係る操作支援装置1と異なっている。
以下に、第2実施形態に係る操作支援装置においてCPU21が実行する操作支援処理プログラムについて図11及び図12に基づき説明する。図11及び図12は第2実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S21においてCPU21は、タッチパッド15から送信される検出信号に基づいて、所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
次に、S22においてCPU21は、前記S21で検出したタッチ座標が変位したか否かを判定する。尚、タッチ座標が変位する場合とは、タッチオンした状態でタッチ地点を移動させる操作(即ちドラッグ操作やフリック操作)が行われた場合がある。尚、第2実施形態ではドラッグ操作やフリック操作は、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域や仮想領域上にある操作対象を操作する為のユーザ操作となる。ここで、ユーザにより操作される操作対象としては例えば図3に示すポインタ30以外に、画像表示装置に表示される地図画像や画像表示装置に表示される表示画面の全体が含まれる。
そして、前記S21で検出したタッチ座標が変位したと判定された場合(S22:YES)には、S24へと移行する。それに対して、前記S21で検出したタッチ座標が変位していないと判定された場合(S22:NO)には、S23へと移行する。
S23においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Nを読み出し、+1加算する。その後、再びカウント値Nをフラッシュメモリ24へと格納し、S21へと戻る。尚、カウント値Nは、ユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を継続してタッチしている時間をカウントした値となる。カウント値Nはタッチオフした時点又は後述のようにタッチ座標が変位した時点で初期化される。
一方、S24においてCPU21は、車内カメラ16の撮像画像に基づいて、運転者の視線開始点(目の位置)及び視線方向を検出する。車内カメラ16は前記したように車両のインストルメントパネルや天井に設置され、撮像方向を運転席に向けて設置されており、撮像画像には運転者の顔が含まれることとなる。尚、視線開始点や視線方向の検出方法としては、例えば角膜反射法により計測された瞳孔の中心位置やプルキニエ像を用いて検出する方法がある。それらの方法は既に公知の技術であるので、詳細は省略する。
続いて、S25においてCPU21は、前記S24で検出されたユーザの視線開始点及び視線方向に基づいて、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。詳細についてはS4と同様であるので省略する。
その後、S26においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Nを読み出し、カウント値Nが閾値以上か否か判定する。尚、カウント値Nが閾値以上の場合とは、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合が該当する。尚、閾値はタッチ座標の検出間隔等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば“20”とする。
そして、カウント値Nが閾値以上であると判定された場合(S26:YES)、即ちタッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合には、S28へと移行する。それに対して、カウント値Nが閾値未満であると判定された場合(S26:NO)、即ちタッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、通常のフリック操作やドラッグ操作であった場合には、S27へと移行する。
S27においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Nを読み出し、初期化(N=0)する。その後、S33へと移行する。一方、S28においてCPU21は、同じくフラッシュメモリ24からカウント値Nを読み出し、初期化(N=0)する。その後、S29へと移行する。
S29においてCPU21は、前記S25で特定されたユーザの視線位置に基づいて、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあるか否か判定する。前述したように、操作対象の一つであるポインタ30については、メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14の各画像表示装置の画像の表示領域間をユーザの操作に基づいて移動可能に構成されている(図3参照)。また、画像表示装置の表示領域ではなく表示領域と連続する空間上の仮想領域内に位置する場合もある。例えば、ポインタ30がメインディスプレイ12の表示領域上にある場合には、前記S29ではユーザの視線位置がメインディスプレイ12の表示領域内にあるか否かが判定される。
そして、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあると判定された場合(S29:YES)には、S34へと移行する。それに対して、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にないと判定された場合(S29:NO)、即ちユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を所定時間以上継続してタッチした後にタッチ位置を移動する操作が行われ、且つユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置と異なる画像表示装置の表示領域にある場合には、S30へと移行する。
S30においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域から、ユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したか否か判定する。尚、操作方向とは、ユーザがタッチするタッチ座標が変位(移動)する方向であり、ドラッグ方向やフリック方向が該当する。また、前記S30の判定基準となる“一致”とは、完全に一致すること以外に所定角度以内の誤差がある場合についても含む。
そして、ポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域からユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したと判定された場合(S30:YES)には、S31へと移行する。それに対して、ポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域からユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致しないと判定された場合(S30:NO)には、S32へと移行する。
S31においてCPU21は、操作対象としてポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと複製(又は移動)する。ここで、図13に示すようにポインタ30と異なる画像表示装置の表示領域に視線位置Qがあって(例えばポインタ30はメインディスプレイ12にあって、視線位置Qはサブディスプレイ13)、一定時間タッチ位置を保持した後のフリック操作やドラッグ操作を受け付け、且つポインタ30を含む画像表示装置の表示領域を始点とした操作方向γに視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域がある場合には、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思があると推定できる。従って、視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域へと表示画面61を複製(又は移動)する。尚、ポインタに関しては複製や移動の対象からは基本的に除かれる。
一方、S32においてCPU21は、操作対象としてユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、表示画面を消去する。ここで、ポインタ30と異なる画像表示装置の表示領域に視線位置Qがあって(例えばポインタ30はメインディスプレイ12にあって、視線位置Qはサブディスプレイ13)、前記S30の条件も満たさない一定時間タッチ位置を保持したフリック操作やドラッグ操作を受け付けた場合には、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思がないと推定できる。従って、視線位置を含む画像表示装置の表示領域に表示された表示画面を消去する。
但し、ユーザの視線位置がいずれの画像表示装置の表示領域内にもない場合、例えば、進行方向前方の環境を視認している場合などついては、ユーザが操作対象の操作を行うこと自体を意図していない(例えば誤ってタッチパッドに触れた)と推定できるので、上記S31及びS32のいずれの処理も行うことなく当該操作支援処理プログラムを終了する。
また、S33〜S40の処理については、第1実施形態に係る操作支援処理プログラムのS5〜S13の処理と同様であるので説明は省略する。
以上詳細に説明した通り、第2実施形態に係る操作支援装置及び操作支援装置で実行されるコンピュータプログラムでは、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であって、ポインタとユーザの視線位置が異なる画像表示装置の表示領域にあり、且つポインタのある画像表示装置からユーザの視線位置のある画像表示装置への方向と操作方向が一致する場合に、表示画面の移動又は複製を行うので(S31)、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切に表示画面の移動または複製を行うことが可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態に係る操作支援装置について図14に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図10の第1実施形態に係る操作支援装置1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係る操作支援装置1等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第3実施形態に係る操作支援装置の概略構成は、第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係る操作支援装置1が、操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点でのユーザの視線位置のみを考慮しているのに対し、第3実施形態に係る操作支援装置は、操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付ける時点前後のユーザの視線位置の変位についても考慮して操作対象の操作を行う点で第1実施形態に係る操作支援装置1と異なっている。
以下に、第3実施形態に係る操作支援装置においてCPU21が実行する操作支援処理プログラムについて図14に基づき説明する。図14は第3実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S41においてCPU21は、タッチパッド15から送信される検出信号に基づいて、所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
次に、S42においてCPU21は、前記S21で検出したタッチ座標が変位したか否かを判定する。尚、タッチ座標が変位する場合とは、タッチオンした状態でタッチ地点を移動させる操作(即ちドラッグ操作やフリック操作)が行われた場合がある。尚、第3実施形態ではドラッグ操作やフリック操作は、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域や仮想領域上にある操作対象を操作する為のユーザ操作となる。ここで、ユーザにより操作される操作対象としては例えば図3に示すポインタ30以外に、画像表示装置に表示される地図画像や画像表示装置に表示される表示画面の全体が含まれる。
そして、前記S41で検出したタッチ座標が変位したと判定された場合(S42:YES)には、S49へと移行する。それに対して、前記S41で検出したタッチ座標が変位していないと判定された場合(S42:NO)には、S43へと移行する。
S43においてCPU21は、車内カメラ16の撮像画像に基づいて、運転者の視線開始点(目の位置)及び視線方向を検出する。車内カメラ16は前記したように車両のインストルメントパネルや天井に設置され、撮像方向を運転席に向けて設置されており、撮像画像には運転者の顔が含まれることとなる。尚、視線開始点や視線方向の検出方法としては、例えば角膜反射法により計測された瞳孔の中心位置やプルキニエ像を用いて検出する方法がある。それらの方法は既に公知の技術であるので、詳細は省略する。
続いて、S44においてCPU21は、前記S43で検出されたユーザの視線開始点及び視線方向に基づいて、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。詳細についてはS4と同様であるので省略する。
次に、S45においてCPU21は、前記S44で特定されたユーザの視線位置に基づいて、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあるか否か判定する。前述したように、操作対象の一つであるポインタ30については、メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14の各画像表示装置の画像の表示領域間をユーザの操作に基づいて移動可能に構成されている(図3参照)。また、画像表示装置の表示領域ではなく表示領域と連続する空間上の仮想領域内に位置する場合もある。例えば、ポインタ30がメインディスプレイ12の表示領域上にある場合には、前記S45ではユーザの視線位置がメインディスプレイ12の表示領域内にあるか否かが判定される。
そして、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあると判定された場合(S45:YES)には、S46へと移行する。それに対して、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にないと判定された場合(S45:NO)には、S47へと移行する。
S46においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、+1加算する。その後、再びカウント値Mをフラッシュメモリ24へと格納し、S41へと戻る。尚、カウント値Mは、ユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を継続してタッチし、且つ視線位置がポインタと同じ画像表示装置の表示領域内に留まっている時間をカウントした値となる。カウント値Mはタッチオフした時点、又は後述のように視線位置やタッチ座標が変位した時点で初期化される。
一方、S47においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、カウント値Mが閾値以上か否か判定する。尚、カウント値Mが閾値以上の場合とは、ユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を所定時間以上継続してタッチし、且つ視線位置がポインタと同じ画像表示装置の表示領域内に同じく所定時間以上留まった後に、ユーザの視線位置が他の画像表示装置の表示領域へと移動した場合が該当する。尚、閾値はタッチ座標の検出間隔や視線位置の検出間隔等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば“20”とする。
そして、カウント値Mが閾値以上であると判定された場合(S47:YES)には、ユーザの視線位置が他の画像表示装置の表示領域へと移動した場合であってもカウント値Mを初期化せずにS41へと戻る。一方、カウント値Mが閾値未満であると判定された場合(S47:NO)には、S48へと移行する。
S48においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、初期化(M=0)する。その後、S41へと戻る。
一方、S49及びS50では、前記S43及びS44と同様に、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。
その後、S51においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、カウント値Mが閾値以上か否か判定する。尚、カウント値Mが閾値以上の場合とは、ユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を所定時間以上継続してタッチした後にタッチ位置を移動する操作が行われ、且つ視線位置がポインタと同じ画像表示装置の表示領域内に同じく所定時間以上留まっている場合が該当する。尚、閾値はタッチ座標の検出間隔や視線位置の検出間隔等に基づいて適宜設定可能であるが、例えば“20”とする。
そして、カウント値Mが閾値以上であると判定された場合(S51:YES)、即ちユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を所定時間以上継続してタッチした後にタッチ位置を移動する操作が行われ、且つ視線位置がポインタと同じ画像表示装置の表示領域内に同じく所定時間以上留まっている場合には、S53へと移行する。それに対して、カウント値Mが閾値未満であると判定された場合(S51:NO)、即ちタッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、通常のフリック操作やドラッグ操作であった場合等には、S52へと移行する。
S52においてCPU21は、フラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、初期化(M=0)する。その後は、第2実施形態に係る操作支援処理プログラムのS33〜S40の処理と同様の処理を行う。一方、S53においてCPU21は、同じくフラッシュメモリ24からカウント値Mを読み出し、初期化(M=0)する。その後、S54へと移行する。
S54においてCPU21は、前記S50で特定されたユーザの視線位置に基づいて、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあるか否か判定する。
そして、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にあると判定された場合(S54:YES)には、以降において第2実施形態に係る操作支援処理プログラムのS34〜S38の処理と同様の処理を行う。それに対して、ユーザの視線位置がポインタ30の表示された画像表示装置の表示領域内にないと判定された場合(S54:NO)、即ちユーザがタッチパッド15にタッチした状態でタッチ位置を変位させずに同一地点を所定時間以上継続してタッチした後にタッチ位置を移動する操作が行われ、且つ視線位置がポインタと同じ画像表示装置の表示領域内に同じく所定時間以上留まった後に、ユーザの視線位置が他の画像表示装置の表示領域へと移動した場合には、S55へと移行する。
S55においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付けた時点におけるポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域から、ユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したか否か判定する。尚、操作方向とは、ユーザがタッチするタッチ座標が変位(移動)する方向であり、ドラッグ方向やフリック方向が該当する。また、前記S55の判定基準となる“一致”とは、完全に一致すること以外に所定角度以内の誤差がある場合についても含む。
そして、ポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域からユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致したと判定された場合(S55:YES)には、S56へと移行する。それに対して、ポインタ30の位置する画像表示装置の表示領域からユーザの視線位置の位置する画像表示装置の表示領域への方向と、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作方向とが一致しないと判定された場合(S55:NO)には、S57へと移行する。
S56においてCPU21は、操作対象としてポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと複製(又は移動)する。詳細についてはS31と同様の処理であるので説明は省略する。
一方、S57においてCPU21は、操作対象としてユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、表示画面を消去する。詳細についてはS32と同様の処理であるので説明は省略する。
但し、ユーザの視線位置がいずれの画像表示装置の表示領域内にもない場合、例えば、進行方向前方の環境を視認している場合などついては、ユーザが操作対象の操作を行うこと自体を意図していない(例えば誤ってタッチパッドに触れた)と推定できるので、上記S56及びS57のいずれの処理も行うことなく当該操作支援処理プログラムを終了する。
以上詳細に説明した通り、第3実施形態に係る操作支援装置及び操作支援装置で実行されるコンピュータプログラムでは、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であって、ユーザの視線位置がポインタ30のある画像表示装置の表示領域内に所定時間以上留まった後に他の画像表示装置の表示領域内に移動し、且つポインタのある画像表示装置から移動後のユーザの視線位置のある画像表示装置への方向と操作方向が一致する場合に、表示画面の移動又は複製を行うので(S56)、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切に表示画面の移動または複製を行うことが可能となる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態に係る操作支援装置について図15及び図16に基づいて説明する。尚、以下の説明において上記図1乃至図10の第1実施形態に係る操作支援装置1の構成と同一符号は、前記第1実施形態に係る操作支援装置1等の構成と同一あるいは相当部分を示すものである。
この第4実施形態に係る操作支援装置の概略構成は、第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ構成である。また、各種制御処理も第1実施形態に係る操作支援装置1とほぼ同じ制御処理である。
ただし、第1実施形態に係る操作支援装置1が、ポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面を、視線位置を含む画像表示装置の表示領域へと複製(又は移動)する場合に、ポインタについては複製や移動の対象から除かれていたのに対し、第4実施形態に係る操作支援装置は、表示画面の複製や移動に対応してポインタを移動させる点で第1実施形態に係る操作支援装置1と異なっている。
以下に、第4実施形態に係る操作支援装置においてCPU21が実行する操作支援処理プログラムについて図15に基づき説明する。図15は第4実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートである。尚、図15は特に前述した第3実施形態に係る操作支援処理プログラムのフローチャートをベースにして相違部分のみを記載したものである。
具体的には、前記S40又はS56においてCPU21は、操作対象としてポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体(ポインタは除く)を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと複製(又は移動)する。その後、S61においてCPU21は、ポインタ30についても視線位置のある画像表示装置の表示領域へと移動する。ここで、図16に示すようにポインタ30と異なる画像表示装置の表示領域に視線位置Qがあって(例えばポインタ30はメインディスプレイ12にあって、視線位置Qはサブディスプレイ13)、一定時間タッチ位置を保持した後のフリック操作やドラッグ操作を受け付け、且つポインタ30を含む画像表示装置の表示領域を始点とした操作方向γに視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域がある場合には、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思があると推定できる。従って、視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域へと表示画面61を複製(又は移動)する。更に、ユーザがその後に視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域において操作を行うと考えられるので、ポインタ30についてもユーザの利便性を考慮して視線位置Qを含む画像表示装置の表示領域へと移動させる。
以上詳細に説明した通り、第4実施形態に係る操作支援装置及び操作支援装置で実行されるコンピュータプログラムでは、ポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面を、視線位置を含む画像表示装置の表示領域へと複製又は移動する場合に、ポインタ30についても視線位置を含む画像表示装置の表示領域へと移動させるので、ユーザはその後にポインタ30を大きく移動させることなくポインタ30を用いて各種操作を行うことができ、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、第1実施形態乃至第4実施形態では、操作対象を操作する為のユーザ操作を受け付ける手段としてタッチパッド15を用いているが、ディスプレイの前面に配置されたタッチパネル、マウス、十字キー、タブレット等を用いても良い。
また、第1実施形態乃至第4実施形態では、ユーザにより操作される操作対象としては例えば図4に示すポインタ30、地図画像32、表示画面の全体としているが、その他を操作対象に含めても良い。例えば、リスト、ウィンドウ、スクロールバー等についても該当する。
また、第1実施形態乃至第4実施形態では、ユーザの視線位置としてユーザが視認する対象物(例えば画像表示装置の表示領域)とユーザの視線(視軸)とが交わる地点を検出している(図7参照)が、必ずしも上記地点を検出する必要はなくユーザの視線位置を特定し得るものであれば他の情報をユーザの視線位置をして検出しても良い。例えば、ユーザの目元の画像等がある。更に、ユーザの視線位置を用いて操作対象の操作の最適化を図る場合においては、具体的なユーザの視線位置を検出しなくとも操作対象の操作を行っている間のユーザの視線位置に特徴があると判定した場合においては、ユーザの視線位置を用いて操作対象の操作の最適化を図ったとみなす。
また、前記S13、S31、S40、S56では、ポインタ30が位置する画像表示装置の表示領域に表示された表示画面の全体を選択し、ユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと複製又は移動する操作を行うこととしているが、複製又は移動の対象となるのはポインタ30が位置する画像表示装置以外の画像表示装置の表示領域に表示された表示画面であっても良い。更に、画像表示の複製または移動ではなく、特定のアプリケーションプログラムの実行や機能の実行によって、表示画面を新たにユーザの視線位置がある画像表示装置の表示領域へと表示させる操作を行っても良い。
また、第1実施形態乃至第4実施形態では、操作対象を操作する為のユーザ操作として、特にユーザのタッチ位置を変位させるドラッグ操作及びフリック操作を対象としているが、それ以外の操作についても対象とすることも可能である。例えば、決定操作(ダブルタップ操作)についても対象とすることが可能である。その場合には、例えばユーザの視線位置が特定の対象物(例えば画面上のアイコン等)上に位置する状態で決定操作が行われた場合に、ポインタが現在位置する対象物ではなく、ユーザの視線位置にある対象物に対する決定操作を実行する。
また、第1実施形態乃至第4実施形態では、操作対象は画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域に加えて、表示領域と連続する空間上の仮想領域内についても移動可能としているが、画像表示装置の画像の表示領域内のみを移動可能にしても良い。
また、第1実施形態乃至第4実施形態では、操作対象を表示する画像表示装置を車両のインストルメントパネル25に配置されるメインディスプレイ12、サブディスプレイ13及びHUD14としているが、各画像表示装置の設置場所は車両の乗員から視認可能な位置であればどのような位置に設置しても良い。更に、画像表示装置は車両に必ずしも固定した車載器である必要は無く、ユーザが持ち運び可能に構成しても良い。また、ナビゲーション装置が備える画像表示装置であっても良い。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、表示画面に表示された操作対象を移動させる機能を有する各種装置に対して適用することが可能である。例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、ATM、券売機等に対しても適用することが可能となる。
また、本発明に係る操作支援装置を具体化した実施例について上記に説明したが、操作支援装置は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
ユーザの操作を受け付ける操作入力装置(15)と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作可能な複数の操作対象(30、31、32)と、を備えた操作支援装置(1)において、ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段(21)と、前記操作入力装置において前記操作対象を操作する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作態様と前記視線位置とに基づいて、前記複数の操作対象の内から操作の対象となる操作対象を選択する操作対象選択手段(21)と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作に基づいて、前記操作対象選択手段により選択された前記操作対象を操作する対象操作手段(21)と、を有する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、操作入力装置で受け付けたユーザの操作の操作態様とユーザの視線位置とに基づいて操作する操作対象を選択するので、複数の操作対象があった場合であっても、ユーザの意図する操作対象を適切に選択して操作することが可能となる。その結果、特に複数の操作対象が存在する場合において、操作性を向上させることができる。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記操作入力装置(15)において前記操作対象(30、31、32)を操作する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作態様と前記視線位置とに基づいて、前記操作対象の操作内容を決定する操作内容決定手段(21)を有し、前記対象操作手段は、前記操作内容決定手段により決定された内容で前記操作対象を操作する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、操作入力装置で受け付けたユーザの操作の操作態様とユーザの視線位置とに基づいて操作対象の操作内容を決定するので、複数の操作対象があった場合であっても、ユーザの意図する操作内容で操作対象を適切に操作することが可能となる。その結果、特に複数の操作対象が存在する場合において、操作性を向上させることができる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記複数の操作対象(30、31、32)には、画像表示装置(12、13、14)の表示領域を移動するポインタ(30)を含み、前記操作内容決定手段(21)は、前記操作入力装置(15)において受け付けたユーザの操作態様が所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合であって、前記表示領域内で且つ前記ポインタの位置に対して前記所定方向に前記視線位置がある場合に、前記操作対象の操作内容として前記ポインタの移動を決定する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザにポインタを視線位置の方向、即ち操作方向へと移動させる意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切にポインタを移動させることが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記複数の操作対象(30、31、32)には、画像表示装置(12、13、14)の表示領域及び表示領域と連続する空間上の仮想領域内を移動するポインタ(30)を含み、前記操作内容決定手段(21)は、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作態様が所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合であって、前記ポインタの位置に対して前記所定方向に前記視線位置がある場合に、前記操作対象の操作内容として前記ポインタの移動を決定する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、一の画像表示装置の表示領域上を移動するポインタに加えて、複数の画像表示装置の表示領域間を移動可能なポインタについて、ポインタの移動をより容易に行わせるとともに、操作性についても向上させることが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記複数の操作対象(30、31、32)には、画像表示装置(12、13、14)に表示された表示画面(31)を含み、前記操作内容決定手段(21)は、前記操作入力装置(15)において受け付けたユーザの操作態様が所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合であって、前記表示画面の中央に前記視線位置がある場合に、前記操作対象の操作内容として前記表示画面の消去を決定する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザに現在視認している表示画面を消去させる意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切に表示画面の消去を行うことが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記複数の操作対象(30、31、32)には、複数の画像表示装置(12、13、14)の内、第1の画像表示装置に表示された表示画面(31)を含み、前記操作内容決定手段(21)は、前記操作入力装置(15)において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合であって、前記第1の画像表示装置と異なる第2の画像表示装置の表示領域内に前記視線位置があって、前記所定方向が前記第1の画像表示装置から前記第2の画像表示装置への方向と一致する場合に、前記操作対象の操作内容として前記表示画面の前記第2の画像表示装置への移動又は複製を決定する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切に表示画面の移動または複製を行うことが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記複数の操作対象(30、31、32)には、複数の画像表示装置(12、13、14)の内、第1の画像表示装置に表示された表示画面(31)を含み、前記操作内容決定手段(21)は、前記操作入力装置(15)において受け付けたユーザの操作態様が、所定時間以上同一地点を継続してタッチした後に所定方向へとタッチ位置を移動させる操作であった場合であって、前記視線位置が前記第1の画像表示装置の表示領域内に所定時間以上留まった後に前記第1の画像表示装置と異なる第2の画像表示装置の表示領域内に移動し、且つ前記所定方向が前記第1の画像表示装置から前記第2の画像表示装置への方向と一致する場合に、前記操作対象の操作内容として前記表示画面の前記第2の画像表示装置への移動又は複製を決定する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザに現在視認している画像表示装置の表示領域を用いて情報の視認や操作を行う意思がある場合において、ユーザの意思を反映して適切に表示画面の移動または複製を行うことが可能となる。
また、第8の構成は以下のとおりである。
前記対象操作手段(21)は、前記表示画面(31)の前記第2の画像表示装置への移動又は複製を行う場合に、前記第1の画像表示装置の表示領域に表示されていたポインタ(30)を前記第2の画像表示装置の表示領域へと移動する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザはその後にポインタを大きく移動させることなくポインタを用いて各種操作を行うことができ、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。