JP2018063506A - 操作支援装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】操作対象の操作性について向上させた操作支援装置及びコンピュータプログラムを提供する。【解決手段】画像表示装置の表示領域や表示領域と連続する空間上の仮想領域にある操作対象の位置を取得し、ユーザの視線位置を取得し、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作方向のベクトルを、操作対象の位置から視線位置への方向の第1分解ベクトル55と、該方向と交差する交差方向の第2分解ベクトル56とに分解し、第1分解ベクトル55と第2分解ベクトル56に係数を乗じた後に加算した加算ベクトル57を算出し、加算ベクトル57の方向へと操作対象を移動させるように構成する。【選択図】図10

Description

本発明は、操作対象の移動操作の支援を行う操作支援装置及びコンピュータプログラムに関する。
従来より、パーソナルコンピュータ、ATM、券売機、ナビゲーション装置、スマートフォン等の機器に対してユーザが操作を行う際に、機器に対するユーザの操作を受け付ける手段として、様々なマンマシンインタフェースが用いられている。このようなマンマシンインタフェースとしては、例えばタッチパッド、タッチパネル、タブレット、マウス等がある。
更に、近年では機器に対する操作をより容易に行わせる為に、ユーザの視線を用いて操作を行わせることについても提案されている。例えば特開2015−118531号公報には、ユーザの視線方向に応じたディスプレイ上の位置を視線位置として検出し、視線位置に最も近くにある選択対象物の位置にカーソルを表示させる技術について提案されている。
特開2015−118531号公報(第6−7頁、図3)
ここで、上記特許文献1の技術では、ユーザの視線位置、即ちユーザが視認する画面上の位置にカーソル(操作対象)が移動することとなるが、視線位置のみでカーソルを移動させる操作方法は不慣れなユーザにとっては非常に困難を伴う操作となる。例えば、カーソルを移動させたい位置にユーザの視線位置を正確に位置させることができず、カーソルがユーザの意図しない位置へと移動する場合がある。また、視線位置が僅かでも動くとカーソルも移動してしまうので、ユーザが意図せずにカーソルが移動する場合もある。その結果、ユーザが目標とする位置へとカーソルを移動させることが非常に困難な操作となっていた。
一方で、ユーザの視線位置を用いずに例えばタッチパッドやマウス等の機器の操作のみで操作対象を移動させる場合には、ユーザが意図する操作対象の移動方向と機器の操作方向とを一致させるのが困難となる問題があった。特に、タッチパッドによる操作でディスプレイに表示された操作対象を移動させる場合において、タッチパッドとディスプレイの縦横比が異なっていると上記問題がより顕著になる。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、ユーザの意図する方向へと容易に操作対象を移動させることが可能であり、操作対象の操作性について向上させた操作支援装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る操作支援装置は、ユーザの操作を受け付ける操作入力装置と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作される操作対象と、を備えた操作支援装置において、前記操作対象の位置を取得する操作対象位置取得手段と、ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段と、前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けた前記ユーザの操作方向のベクトルを、前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解するベクトル分解手段と、前記ベクトル分解手段によって前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向に分解された第1分解ベクトルと前記交差方向に分解された第2分解ベクトルの少なくとも一方に係数を乗じるベクトル調整手段と、前記ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の前記第1分解ベクトルと前記第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトルの方向を前記操作対象の移動方向として算出する移動方向算出手段と、前記移動方向算出手段により算出された方向に前記操作対象を移動させる操作対象移動手段と、を有する。
尚、「ユーザの視線位置」とは、ユーザの視線が位置する地点であり、ユーザが視認する対象物(例えば画像表示装置の表示領域)とユーザの視線(視軸)とが交わる地点とする。また、「ユーザの視線位置」としては、ユーザの視線位置そのものに加えて、ユーザの視線位置を特定し得るものであれば良く、ユーザの目元の画像等についても含む。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、操作対象の操作を支援するプログラムである。具体的には、ユーザの操作を受け付ける操作入力装置と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作される操作対象と、を備えた操作支援装置を、前記操作対象の位置を取得する操作対象位置取得手段と、ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段と、前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けた前記ユーザの操作方向のベクトルを、前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解するベクトル分解手段と、前記ベクトル分解手段によって前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向に分解された第1分解ベクトルと前記交差方向に分解された第2分解ベクトルの少なくとも一方に係数を乗じるベクトル調整手段と、前記ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の前記第1分解ベクトルと前記第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトルの方向を前記操作対象の移動方向として算出する移動方向算出手段と、前記移動方向算出手段により算出された方向に前記操作対象を移動させる操作対象移動手段と、して機能させる。
前記構成を有する本発明に係る操作支援装置及びコンピュータプログラムによれば、ユーザの操作方向とユーザの視線位置との組み合わせによって操作対象を移動させる方向を決定するので、ユーザの意図する方向へと容易に操作対象を移動させることが可能となる。例えばユーザが意図する操作対象の移動方向と実際のユーザの操作方向との間にズレが生じていた場合であっても、操作対象の移動方向をユーザの意図する方向へと修正することが可能である。
本実施形態に係る操作支援装置を示したブロック図である。 車両に配置された各種画像表示装置を示した図である。 ポインタの移動態様を示した図である。 メインディスプレイに表示される表示画面の一例を示した図である。 タッチパッド周辺を拡大して示した図である。 本実施形態に係るポインタ操作支援処理プログラムのフローチャートである。 操作対象の一例を示した図である。 視線位置の検出方法について説明した図である。 ポインタが操作対象である場合における操作ベクトルの分解方法について説明した図である。 加算ベクトルの算出方法について説明した図である。 本実施形態に係る地図画像操作支援処理プログラムのフローチャートである。 地図画像が操作対象である場合における操作ベクトルの分解方法について説明した図である。
以下、本発明に係る操作支援装置を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ここで、本実施形態に係る操作支援装置1は、車両に設置され、車両に乗車する乗員であるユーザによる操作を受け付けるとともに、受け付けた操作に基づいて車両の制御や各種情報の提供を行う車載器である。尚、ナビゲーション装置やその他の車載器を操作支援装置1としても良い。
先ず、本実施形態に係る操作支援装置1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る操作支援装置1を示したブロック図である。
図1に示すように本実施形態に係る操作支援装置1は、操作支援装置1の全体の制御を行う電子制御ユニットである制御回路部11と、画像表示装置としてのメインディスプレイ12と、サブディスプレイ13と、ヘッドアップディスプレイ装置(以下、HUDという)14と、タッチパッド15と、車内カメラ16と、CANインターフェース17とを基本的に有する。
また、制御回路部11は、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述のポインタ操作支援処理プログラム(図6参照)及び地図画像操作支援処理プログラム(図11参照)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。また、制御回路部11にはメインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14、タッチパッド15、車内カメラ16が接続されており、後述のようにタッチパッド15で受け付けた操作や車内カメラ16の検出結果に基づいて各画像表示装置の表示制御を行う。
尚、制御回路部11はナビゲーション装置等の車載器が備える制御回路部であっても良いし、車両の駆動制御用の制御回路部であっても良いし、それらと独立した制御回路部であっても良い。また、制御回路部11は、処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、操作対象位置取得手段は、操作対象の位置を取得する。視線位置取得手段は、ユーザの視線位置を取得する。ベクトル分解手段は、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作方向のベクトルを、操作対象の位置と視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解する。ベクトル調整手段は、ベクトル分解手段によって操作対象の位置と視線位置とを結ぶ方向に分解された第1分解ベクトルと交差方向に分解された第2分解ベクトルの少なくとも一方に係数を乗じる。移動方向算出手段は、ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の第1分解ベクトルと第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトルの方向を操作対象の移動方向として算出する。操作対象移動手段は、移動方向算出手段により算出された方向に操作対象を移動させる。
また、メインディスプレイ12及びサブディスプレイ13は、車両内に設置された画像表示装置であり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイが用いられる。特に本実施形態では、図2に示すようにメインディスプレイ12は車両のインストルメントパネル25の中央付近に配置され、サブディスプレイ13は運転席に対向する位置に配置される。そして、運転席や助手席に対向する面に画像を表示する画像表示領域をそれぞれ備える。
一方、HUD14は、車両のダッシュボード内部に設置されており、内部にプロジェクタやプロジェクタからの映像が投射されるスクリーン等を有する。そして、スクリーンに投射された映像を、運転席の前方のフロントウィンドウに反射させて車両の乗員に視認させるように構成されている。そして、フロントウィンドウを反射して乗員がスクリーンに投射された映像を視認した場合に、乗員にはフロントウィンドウの位置ではなく、フロントウィンドウの先の遠方の画像表示範囲26にスクリーンに投射された映像が虚像として視認される。即ち、画像表示範囲26がHUD14における画像の表示領域となる。
そして、メインディスプレイ12及びサブディスプレイ13の画像表示面やHUD14の画像表示範囲26に対しては、ユーザにより操作される操作対象と、車両の乗員に提供する各種情報を表示する。ここで、画像表示面に表示される操作対象は例えば矢印形状を有するポインタ、カーソル、地図画像等である。後述のように本実施形態の操作支援装置1では、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作とユーザの視線位置とに基づいて操作対象を移動させることを行う。
特に操作対象の一つであるポインタについては、上記各画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域に加えて、表示領域と連続する空間上の仮想領域内についても移動可能となっている。例えば、図3に示すようにメインディスプレイ12の表示領域にポインタ30がある場合において、ユーザがタッチパッド15を操作してポインタ30をサブディスプレイ13のある右上方へと移動させると、ポインタ30はメインディスプレイ12からサブディスプレイ13の間の仮想領域上を移動してサブディスプレイ13の表示領域へと移動する。尚、仮想領域上にあるポインタ30はユーザから視認することはできないが、ポインタ30の位置を知らせるランプ等を配置しても良い。また、ポインタ30が移動可能なのは、画像表示装置間だけではなく、その他の車載器(例えばナビゲーション装置18、AV装置19)やドアミラー等の各種パーツへと移動させることも可能である。
また、上記各画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域には、ポインタ30等の操作対象以外に、例えば道路を含む地図画像、車速情報、障害物(例えば他車両)の接近情報、交通情報、操作案内、操作メニュー、ナビゲーション装置で設定されている出発地から目的地までの案内経路、案内経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。これらの情報は、操作対象の操作に基づいて各表示領域に対して選択的に表示される。
ここで、図4はメインディスプレイ12の表示領域に表示される表示画面の一例を示した図である。例えば、図4では車両の走行中であってナビゲーション装置18において案内経路が設定されている場合に表示される走行案内画面31を示す。
図4に示すように、走行案内画面31には、車両の現在位置周辺の地図画像32と、地図上にマッチングされた車両の現在位置を示す自車位置マーク33と、ナビゲーション装置18に現在設定されている案内経路34(案内経路が設定されている場合のみ表示)と、車両の現在の車速や障害物の接近情報等の情報を表示する情報ウィンドウ35と、ナビゲーション装置18やAV装置19において所定機能を実行させる為に選択される為の各種ボタン36〜40と、操作対象である矢印形状のポインタ30と、が表示される。そして、ユーザは走行案内画面31を参照することによって、現在の車両周辺の施設情報や道路形状(案内経路が設定されている場合には案内経路を含む)等を把握することが可能となる。また、ポインタ30を移動させて例えば詳細ボタン36を選択すると、地図の縮尺をより大きい縮尺に変更することが可能である。また、目的地セットボタン37を選択すると、目的地の設定、変更、追加が可能である。また、設定画面ボタン38を選択すると、ナビゲーション装置18の設定画面を新たに表示させることが可能である。また、広域ボタン39を選択すると、地図の縮尺をより小さい縮尺に変更することが可能である。また、AV切替ボタン40を選択すると、オーディオ操作画面やテレビ画面を新たに表示させることが可能となる。また、ユーザはポインタ30が地図画像32上にある状態でタッチパッド15においてフリック操作やドラッグ操作を行うことによって、地図画像32のスクロールを行うことが可能となる。即ち、地図画像32についてもユーザにより操作される操作対象となる。そして、後述のように本実施形態の操作支援装置1では、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作とユーザの視線位置とに基づいてポインタ30や地図画像32を移動させることを行う。
また、タッチパッド15は、図2に示すように車両のハンドル50の左側スポーク部分に配置され、ユーザのタッチ操作を受け付ける操作面を備えた操作入力装置である。図5は特にタッチパッド15周辺を拡大した図である。
図5に示すように、ユーザはハンドル50を支持した状態で、タッチ操作によりタッチパッド15を操作可能に構成されている。尚、タッチ操作は、ユーザがタッチパッド15を触れることによって行う各種操作であり、例えばタッチパッド15のいずれかの地点にタッチするタッチオン操作、上記タッチ状態を解除するタッチオフ操作、ドラッグ操作、フリック操作等がある。そして、本実施形態では上記タッチ操作により特に画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域や仮想領域上に位置する操作対象(例えばポインタ30、地図画像32)の移動操作、操作対象を用いた選択操作、スクロール操作等を行う。その結果、例えば画像表示装置に表示されたアイコンやボタンの選択、地図画像のスクロール等が可能となる。
また、制御回路部11は、後述のように所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
また、車内カメラ16は、例えばCCD等の固体撮像素子を用いたものであり、車両のインストルメントパネル25の上面や車両の天井に取り付けられ、撮像方向を運転席に向けて設置される。そして、運転席に座った乗員であるユーザの顔を撮像する。また、制御回路部11は、後述のように車内カメラ16により撮像した撮像画像からユーザの目の位置(視線開始点)や視線方向を検出する。
そして、制御回路部11は、車内カメラ16によって検出された視線開始点や視線方向に基づいて、“ユーザの視線位置”を特定する。尚、“ユーザの視線位置”とは、ユーザの視線が位置する地点であり、ユーザが視認する対象物とユーザの視線(視軸)とが交わる地点とする。尚、ユーザの視線位置を検出する方法としては、他の方法を用いても良い。例えば眼球の画像から瞳孔の中心点と角膜反射点の中心点を抽出して、その二つの特徴点の相対位置からユーザの視線位置を検出しても良い。
また、CAN(コントローラエリアネットワーク)インターフェース17は、車両内に設置された各種車載器や車両機器の制御装置間で多重通信を行う車載ネットワーク規格であるCANに対して、データの入出力を行うインターフェースである。そして、操作支援装置1は、CANを介して、各種車載器や車両機器の制御装置(例えば、ナビゲーション装置18、AV装置19、車両制御ECU20等)と相互通信可能に接続される。それによって、操作支援装置1は、ナビゲーション装置18やAV装置19や車両制御ECU20等から取得した情報(例えば地図画像、テレビ画像、車速情報等)を車両の乗員に提供可能に構成する。
続いて、上記構成を有する本実施形態に係る操作支援装置1においてCPU21が実行するポインタ操作支援処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係るポインタ操作支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、ポインタ操作支援処理プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作やユーザの視線位置に基づいて、操作対象の一つであるポインタに対する操作処理を行うプログラムである。尚、以下の図6及び図11にフローチャートで示されるプログラムは、制御回路部11が備えているRAM22、ROM23等に記憶されており、CPU21により実行される。
先ず、ポインタ操作支援処理プログラムでは、ステップ(以下、Sと略記する)1において、CPU21は、タッチパッド15から送信される検出信号に基づいて、所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
次に、S2においてCPU21は、前記S1で検出したタッチ座標が変位したか否かを判定する。尚、タッチ座標が変位する場合とは、タッチオンした状態でタッチ地点を移動させる操作(即ちドラッグ操作やフリック操作)が行われた場合がある。尚、本実施形態ではドラッグ操作やフリック操作は、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域や仮想領域上に位置する操作対象を移動させる操作となる。尚、ポインタ操作支援処理プログラムではユーザにより操作される操作対象としては特に図3に示すポインタ30が該当する。
そして、前記S1で検出したタッチ座標が変位したと判定された場合(S2:YES)には、S3へと移行する。それに対して、前記S1で検出したタッチ座標が変位していないと判定された場合(S2:NO)には、操作対象を移動させることなくS1へと戻る。
S3においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点における操作対象の位置を取得する。また、操作対象の位置は例えば操作対象がメインディスプレイ12の表示領域に表示されている場合には、メインディスプレイ12の表示領域上を座標系としたX座標及びY座標によって特定される。一方、操作対象が空間上の仮想領域に位置する場合には、仮想領域上を座標系としたX座標及びY座標によって特定される。尚、操作対象が例えば矢印形状のポインタ30である場合には図7に示すように矢印の先端位置Aの座標によって操作対象の位置が特定される。尚、中心位置Bの座標としても良い。
次に、S4においてCPU21は、車内カメラ16の撮像画像に基づいて、運転者の視線開始点(目の位置)及び視線方向を検出する。車内カメラ16は前記したように車両のインストルメントパネルや天井に設置され、撮像方向を運転席に向けて設置されており、撮像画像には運転者の顔が含まれることとなる。尚、視線開始点や視線方向の検出方法としては、例えば角膜反射法により計測された瞳孔の中心位置やプルキニエ像を用いて検出する方法がある。それらの方法は既に公知の技術であるので、詳細は省略する。
続いて、S5においてCPU21は、前記S4で検出されたユーザの視線開始点及び視線方向に基づいて、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。具体的には、図8に示すように、CPU21は視線開始点Pから視線方向αへと延長した直線と検出面51との交点を視線位置Qとする。そして、視線位置Qは検出面51上を座標系としたX座標及びY座標によって特定される。尚、本実施形態では検出面51は各画像表示装置の表示領域及び表示領域と連続する空間上の仮想領域(図3参照)とする。即ち、前記S5で特定された視線位置は、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点において、操作対象が移動可能な領域内で運転者が視認する地点に相当する。尚、視線開始点Pから視線方向αへと延長した直線と検出面51が交差しない場合、即ちタッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点において、ユーザが操作対象の移動可能な領域外を視認している場合については、ユーザが視認しているその他の対象物に対する視線位置を特定しても良いし、視線位置については特定しない構成としても良い。
尚、前記S5では視線位置として特にユーザの注視点を特定しても良い。その場合には、ユーザの視線が所定時間以上留まった注視点を視線位置として特定する。
また、S6においてCPU21は、S3で取得した操作対象の位置から前記S5で特定されたユーザの視線位置までのベクトル(以下、視線ベクトルという)を算出する。
次に、S7においてCPU21は、タッチパッド15で受け付けた操作対象を移動させるユーザ操作の操作方向のベクトル(以下、操作ベクトルという)を、操作対象の位置と視線位置とを結ぶ方向の内、特に操作対象の位置から視線位置への方向(即ち前記S6で算出した視線ベクトルの方向)と、該方向と交差する交差方向とに分解する。尚、操作ベクトルの方向は、タッチパッド15で受け付けた操作対象を移動させるユーザ操作の操作方向(例えばタッチパッド15においてドラッグ操作を受け付けた場合にはドラッグ方向、フリック操作を行った場合にはフリック方向)となる。一方、操作ベクトルの大きさは、ユーザ操作の操作量(例えばタッチパッド15においてドラッグ操作を行った場合にはドラッグした距離、フリック操作を行った場合にはタッチオフする際のタッチ地点の移動速度)となる。
例えば、図9に示すようにメインディスプレイ12に対して操作対象となるポインタ30が表示され、視線位置Qが検出された場合であって、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作がγ方向へA移動するドラッグ操作であった場合を例に挙げて説明する。その場合には、操作ベクトルは図9に示すようにγ方向へAに対応する長さを有するベクトルとなる。また、視線ベクトルの方向は、ポインタ30の位置から視線位置Qの方向であるδ方向となる。従って、操作ベクトルを、δ方向とδ方向に交差する方向とに分解する。その結果、図9に示すようにδ方向に分解された第1分解ベクトル55と、δ方向に交差する方向に分解された第2分解ベクトル56がそれぞれ生成される。
次に、S8においてCPU21は、“係数α”及び“係数β”を決定する。ここで、“係数α”及び“係数β”は、操作対象の移動方向を決定する係数である。具体的には、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対してどの程度視線位置側へと補正するかを決定する係数である。例えば、以下の(A)〜(C)3基準に従って決定する。
(A)操作対象の位置がユーザの視線位置から遠い方が、操作方向とユーザの意図する操作対象の移動方向との間のズレが大きくなると推測できる。従って、操作対象の位置からユーザの視線位置までの距離(以下、離間距離という)によって係数を決定する。
〔パターン1〕
“係数α”は“1”で固定とし、“係数β”を離間距離に基づいて0以上1未満の範囲で決定する。尚、離間距離が閾値以上の場合は“係数β”を0(即ち、操作方向には依存せずにユーザの視線位置の方向へ移動させる)とし、閾値未満では離間距離が短くなる程、段階的に値を大きくし、離間距離が0(操作対象と視線位置が一致)した場合に1(即ち、視線位置には依存せずに操作方向へ移動させる)とする。
〔パターン2〕
上記パターン1では、操作対象の操作中に係数が動的に変化する。具体的には、放物線を描くような操作対象の移動軌跡となる。従って、離間距離をユーザが操作を開始した時点の値で固定とし、操作継続中は係数を決定する基準となる離間距離を変化させない。尚、一度手をタッチパッド15から離したり、一定以上座標に変化がない場合には、その時点の操作対象の位置とユーザの視線位置から離間距離を新たに算出する。
(B)ユーザの視線位置の信頼性で決定する。
〔パターン3〕
“係数α”は“1”で固定とし、“係数β”をユーザの視線位置の信頼性に基づいて0以上1未満の範囲で決定する。尚、ユーザの視線位置の信頼性は、例えばユーザの視線位置が同じ場所にどの程度留まっているかによって判定する。例えば、1秒未満である場合には信頼性が低いとして“係数β”を1(即ち、視線位置には依存せずに操作方向へ移動させる)とし、秒数が長くなる程、段階的に値を小さくし、10秒以上で信頼性が高いとして0(即ち、操作方向には依存せずにユーザの視線位置の方向へ移動させる)とする。
〔パターン4〕
上記パターン3では、操作対象の操作中に係数が動的に変化する。具体的には、放物線を描くような操作対象の移動軌跡となる。従って、視線位置の信頼性をユーザが操作を開始した時点の値で固定とし、操作継続中は係数を決定する基準となる信頼性を変化させない。尚、一度手をタッチパッド15から離したり、一定以上座標に変化がない場合には、その時点のユーザの視線位置の滞在時間から信頼性を新たに判定する。
(C)操作の信頼性で決定する。
〔パターン5〕
“係数α”は“1”で固定とし、“係数β”をユーザの操作の信頼性に基づいて0以上1未満の範囲で決定する。尚、ユーザの操作の信頼性は、例えばユーザの操作速度(具体的にはタッチ座標の移動速度)によって判定する。例えば、操作速度が閾値未満である場合には信頼性が高い(丁寧な操作である)として“係数β”を1(即ち、視線位置には依存せずに操作方向へ移動させる)とし、操作速度が速くなる程、段階的に値を小さくし、閾値の2倍以上で信頼性が低いとして0(即ち、操作方向には依存せずにユーザの視線位置の方向へ移動させる)とする。
尚、上記パターン1〜5では“係数α”を固定とし、“係数β”を変位させているが、逆に“係数β”を固定とし、“係数α”を変位させても良い。例えば、“係数β”は“1”で固定とし、“係数α”を1以上10未満の範囲で決定する。
尚、“係数α”及び“係数β”は、操作対象の操作の最適化を図る学習機能(AI)に基づいて設定しても良い。例えば、初期値は“係数α=2”及び“係数β=0.5”とする。その後、ユーザが最終的な目標操作(例えば画面上の特定のアイコンを操作対象であるポインタ30で選択する)を完了するまでのタッチパッド15の操作回数が所定回数以上となった場合には、係数の最適化が必要であると判定し、係数を変更する。例えばαを1.1倍、βを0.9倍する。或いはαを0.9倍、βを1.1倍しても良い。尚、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対して視線位置側へと補正する為に、基本的に第2係数βは第1係数αよりも小さい値とする。
その後、S9においてCPU21は、第1分解ベクトル55に前記S8で決定された係数αを乗じ、第2分解ベクトル56に前記S8で決定された係数βを乗じ、さらに各分解ベクトルを加算したベクトル(以下、加算ベクトルという)を算出する。
例えば、図10に示すように第1分解ベクトル55と、δ方向に交差する方向に分解された第2分解ベクトル56がそれぞれ生成されている場合であって、“係数αが“2”、“係数β”が“0.5”であったとすると、第1分解ベクトル55を2倍したベクトルと第2分解ベクトル56を0.5倍したベクトルを加算した加算ベクトル57が算出される。加算ベクトル57はユーザの操作方向であるγ方向に比べて視線位置側に補正されている。尚、係数αが大きい程、或いは係数βが小さい程、より視線位置側へと補正されることとなる。そして、加算ベクトル57の方向が操作対象の移動方向となる。
その後、S10においてCPU21は、メインディスプレイ12等に表示された操作対象であるポインタ30を、前記S9で算出された加算ベクトルの方向へと移動させる。尚、ポインタ30の移動量は、加算ベクトルの大きさに基づいて決定される。即ち、加算ベクトルが大きいほどポインタ30が移動する移動量が大きくなる。尚、ポインタ30の移動量は加算ベクトルではなく操作ベクトルの大きさに基づいて決定しても良い。その後、タッチ座標が継続して変位している場合(操作対象を移動させる操作が継続して行われている場合)にはS3へと戻り、現時点での操作対象の位置とユーザの視線位置とに基づいて操作対象の移動を継続して行う。
尚、特にタッチパッド15で受け付けたユーザの操作方向と逆方向にユーザの視線位置がある場合に関しては、ユーザが操作対象を移動させること自体を意図していない(例えば誤ってタッチパッドに触れた)と推定できるので、操作対象の移動を行わないようにしても良い。
ここで、本実施形態に係る操作支援装置1では、ユーザの過去の操作対象の操作履歴に基づいて操作対象の操作の最適化を図る学習機能(AI)を有しても良い。学習機能(AI)を有する場合には、例えば、ユーザが最終的な目標操作(例えば画面上の特定のアイコンを操作対象であるポインタ30で選択する、地図画像を希望するエリアが表示されるまでスクロールする等)を完了するまでのタッチパッド15の操作回数が所定回数以上となった場合には、最適化が必要であると判定し、操作の最適化を行う。この操作の最適化の一つの方法として、上述したポインタ操作支援処理プログラム及び後述の地図画像操作支援処理プログラムを行っても良い。即ち、操作対象を移動する方向を、ユーザがタッチパッド15を操作した操作方向(ドラッグ方向、フリック方向)と同一とするのではなく、ユーザの視線位置で補正すれば操作の最適化を図ることが可能と推定できる。従って、上述したポインタ操作支援処理プログラム及び後述の地図画像操作支援処理プログラムを常に実施するのではなく、上記学習機能によって操作対象の移動方向をユーザの視線位置で補正する必要があると判定された場合にのみ実施しても良い。
続いて、本実施形態に係る操作支援装置1においてCPU21が実行する地図画像操作支援処理プログラムについて図11に基づき説明する。図11は本実施形態に係る地図画像操作支援処理プログラムのフローチャートである。ここで、地図画像操作支援処理プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、タッチパッド15で受け付けたユーザの操作やユーザの視線位置に基づいて、操作対象の一つである地図画像に対する操作処理を行うプログラムである。
先ず、地図画像操作支援処理プログラムでは、S11において、CPU21は、タッチパッド15から送信される検出信号に基づいて、所定の検出周期でタッチパッド15に対してユーザがタッチしたタッチ座標をタッチパッド15の座標系で検出する。尚、タッチ座標は、ユーザがタッチパッド15の操作面に触れた(静電容量方式では静電容量が変化したことを触れたとみなす)タッチ地点の位置の座標である。また、検出周期はタッチパッド15の種類によって異なるが、例えば200Hz〜2kHzとなる。尚、タッチパッド15としては静電容量方式以外の検出方式(例えば抵抗膜方式)を用いても良い。
次に、S12においてCPU21は、前記S11で検出したタッチ座標が変位したか否かを判定する。尚、タッチ座標が変位する場合とは、タッチオンした状態でタッチ地点を移動させる操作(即ちドラッグ操作やフリック操作)が行われた場合がある。尚、本実施形態ではドラッグ操作やフリック操作は、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域や仮想領域上に位置する操作対象を移動させる操作となる。尚、地図画像操作支援処理プログラムではユーザにより操作される操作対象としては特に図4に示す地図画像32が該当する。
そして、前記S11で検出したタッチ座標が変位したと判定された場合(S12:YES)には、S13へと移行する。それに対して、前記S11で検出したタッチ座標が変位していないと判定された場合(S12:NO)には、操作対象を移動させることなくS11へと戻る。
S13においてCPU21は、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点における操作対象の位置を取得する。具体的には、画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の表示領域に表示されている地図画像の中心位置を操作対象の位置として取得する。
次に、S14においてCPU21は、車内カメラ16の撮像画像に基づいて、運転者の視線開始点(目の位置)及び視線方向を検出する。尚、詳細はS4と同様であるので省略する。
続いて、S15においてCPU21は、前記S14で検出されたユーザの視線開始点及び視線方向に基づいて、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を特定する。尚、詳細はS5と同様であるので省略する。
また、S16においてCPU21は、S13で取得した操作対象の位置(地図画像の中心位置)から前記S15で特定されたユーザの視線位置までのベクトルと逆方向のベクトル(以下、逆視線ベクトルという)を算出する。
次に、S17においてCPU21は、タッチパッド15で受け付けた操作対象を移動させるユーザ操作の操作方向のベクトル(操作ベクトル)を、操作対象の位置と視線位置とを結ぶ方向の内、特に操作対象の位置から視線位置への方向と逆方向(即ち前記S16で算出した逆視線ベクトルの方向)と、該方向と交差する交差方向とに分解する。尚、操作ベクトルの方向は、タッチパッド15で受け付けた操作対象を移動させるユーザ操作の操作方向(例えばタッチパッド15においてドラッグ操作を受け付けた場合にはドラッグ方向、フリック操作を行った場合にはフリック方向)となる。一方、操作ベクトルの大きさは、ユーザ操作の操作量(例えばタッチパッド15においてドラッグ操作を行った場合にはドラッグした距離、フリック操作を行った場合にはタッチオフする際のタッチ地点の移動速度)となる。
例えば、図12に示すようにメインディスプレイ12の全面に対して操作対象となる地図画像32が表示され、視線位置Qが検出された場合であって、タッチパッド15において受け付けたユーザの操作がγ方向へA移動するドラッグ操作であった場合を例に挙げて説明する。その場合には、操作ベクトルは図12に示すようにγ方向へAに対応する長さを有するベクトルとなる。また、逆視線ベクトルの方向は、地図画像32の中心位置から視線位置Qの方向と逆方向であるω方向となる。従って、操作ベクトルを、ω方向とω方向に交差する方向とに分解する。その結果、図12に示すようにω方向に分解された第1分解ベクトル55と、ω方向に交差する方向に分解された第2分解ベクトル56がそれぞれ生成される。
次に、S18においてCPU21は、“係数α”及び“係数β”を決定する。尚、詳細はS8と同様であるので省略する。
その後、S19においてCPU21は、第1分解ベクトル55に前記S18で決定された係数αを乗じ、第2分解ベクトル56に前記S18で決定された係数βを乗じ、さらに各分解ベクトルを加算したベクトル(加算ベクトル)を算出する(図10参照)。加算ベクトルの方向が操作対象の移動方向となる。
その後、S20においてCPU21は、メインディスプレイ12等に表示された操作対象である地図画像32を、前記S19で算出された加算ベクトルの方向へとスクロールさせる。尚、地図画像32のスクロール量は、加算ベクトルの大きさに基づいて決定される。即ち、加算ベクトルが大きいほど操作対象が移動する移動量が大きくなる。尚、地図画像32のスクロール量は加算ベクトルではなく操作ベクトルの大きさに基づいて決定しても良い。その後、タッチ座標が継続して変位している場合(操作対象を移動させる操作が継続して行われている場合)にはS3へと戻り、現時点での操作対象の位置とユーザの視線位置とに基づいて操作対象の移動を継続して行う。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る操作支援装置1及び操作支援装置1で実行されるコンピュータプログラムでは、画像表示装置の表示領域や表示領域と連続する空間上の仮想領域にある操作対象の位置を取得し(S3)、ユーザの視線位置を取得し(S4、S5)、タッチパッド15において操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けたユーザの操作方向のベクトルを、操作対象の位置から視線位置への方向の第1分解ベクトル55と、該方向と交差する交差方向の第2分解ベクトル56とに分解し(S7、S17)、第1分解ベクトル55と第2分解ベクトル56に係数を乗じた後に加算した加算ベクトル57を算出し(S9、S19)、加算ベクトル57の方向へと操作対象を移動させる(S10、S20)ので、ユーザの意図する方向へと容易に操作対象を移動させることが可能となる。例えばユーザが意図する操作対象の移動方向と実際のユーザの操作方向との間にズレが生じていた場合であっても、操作対象の移動方向をユーザの意図する方向へと修正することが可能である。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態では、操作対象を移動させる為の操作を受け付ける手段としてタッチパッド15を用いているが、ディスプレイの前面に配置されたタッチパネル、マウス、十字キー、タブレット等を用いても良い。
また、本実施形態では、ユーザにより操作される操作対象としては例えばポインタ30及び地図画像32としているが、ユーザの操作によって移動可能な各種表示物にも適用可能である。例えば、リスト、ウィンドウ、スクロールバー等についても該当する。
また、本実施形態では、ユーザの視線位置としてユーザが視認する対象物(例えば画像表示装置の表示領域)とユーザの視線(視軸)とが交わる地点を検出している(図8参照)が、必ずしも上記地点を検出する必要はなくユーザの視線位置を特定し得るものであれば他の情報をユーザの視線位置をして検出しても良い。例えば、ユーザの目元の画像等がある。更に、ユーザの視線位置を用いて操作対象の操作の最適化を図る場合においては、具体的なユーザの視線位置を検出しなくとも操作対象の操作を行っている間のユーザの視線位置に特徴があると判定した場合においては、ユーザの視線位置を用いて操作対象の操作の最適化を図ったとみなす。
また、本実施形態では、第1分解ベクトル55と第2分解ベクトル56のそれぞれに係数α、係数βを乗じているが、一方の分解ベクトルのみに係数を乗じても良い。尚、第1分解ベクトル55のみに係数を乗じる場合には、乗じる係数は1よりも大きい値とする。一方、第2分解ベクトル56のみに係数を乗じる場合には、乗じる係数は1よりも小さい値とする。
また、本実施形態では、操作対象は画像表示装置(メインディスプレイ12、サブディスプレイ13、HUD14)の画像の表示領域に加えて、表示領域と連続する空間上の仮想領域内についても移動可能としているが、画像表示装置の画像の表示領域内のみを移動可能にしても良い。
また、本実施形態では、操作対象を表示する画像表示装置を車両のインストルメントパネル25に配置されるメインディスプレイ12、サブディスプレイ13及びHUD14としているが、各画像表示装置の設置場所は車両の乗員から視認可能な位置であればどのような位置に設置しても良い。更に、画像表示装置は車両に必ずしも固定した車載器である必要は無く、ユーザが持ち運び可能に構成しても良い。また、ナビゲーション装置が備える画像表示装置であっても良い。
また、本発明はナビゲーション装置以外に、表示画面に表示された操作対象を移動させる機能を有する各種装置に対して適用することが可能である。例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、ATM、券売機等に対しても適用することが可能となる。
また、本発明に係る操作支援装置を具体化した実施例について上記に説明したが、操作支援装置は以下の構成を有することも可能であり、その場合には以下の効果を奏する。
例えば、第1の構成は以下のとおりである。
ユーザの操作を受け付ける操作入力装置(15)と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作される操作対象(30、32)と、を備えた操作支援装置(1)において、前記操作対象の位置を取得する操作対象位置取得手段(21)と、ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段(21)と、前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けた前記ユーザの操作方向のベクトルを、前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解するベクトル分解手段(21)と、前記ベクトル分解手段によって前記操作対象の位置から前記視線位置への方向に分解された第1分解ベクトル(55)と前記交差方向に分解された第2分解ベクトル(56)の少なくとも一方に係数を乗じるベクトル調整手段(21)と、前記ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の前記第1分解ベクトルと前記第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトル(57)の方向を前記操作対象の移動方向として算出する移動方向算出手段(21)と、前記移動方向算出手段により算出された方向に前記操作対象を移動させる操作対象移動手段(21)と、を有する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザの操作方向とユーザの視線位置との組み合わせによって操作対象を移動させる方向を決定するので、ユーザの意図する方向へと容易に操作対象を移動させることが可能となる。例えばユーザが意図する操作対象の移動方向と実際のユーザの操作方向との間にズレが生じていた場合であっても、操作対象の移動方向をユーザの意図する方向へと修正することが可能である。
また、第2の構成は以下のとおりである。
前記加算ベクトル(57)の大きさを前記操作対象(30、32)の移動量として算出する移動量算出手段(21)を有し、前記操作対象移動手段(21)は、前記移動量算出手段により算出された移動量で前記操作対象を移動させる。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザが意図する操作対象の移動方向にユーザが意図する量だけ操作対象を移動させることが可能となる。
また、第3の構成は以下のとおりである。
前記ベクトル調整手段(21)は、前記第1分解ベクトル(55)に対して1より大きい係数を乗じる。
上記構成を有する操作支援装置によれば、第1分解ベクトルに係数を乗じることによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対して視線位置側へと補正することが可能となる。また、乗じる係数の値を適宜設定することによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対してどの程度視線位置側へと補正するかを決定することが可能となる。
また、第4の構成は以下のとおりである。
前記ベクトル調整手段(21)は、前記第2分解ベクトル(56)に対して1未満の係数を乗じる。
上記構成を有する操作支援装置によれば、第2分解ベクトルに係数を乗じることによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対して視線位置側へと補正することが可能となる。また、乗じる係数の値を適宜設定することによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対してどの程度視線位置側へと補正するかを決定することが可能となる。
また、第5の構成は以下のとおりである。
前記ベクトル調整手段(21)は、前記第1分解ベクトル(55)に対して第1係数を乗じるとともに、前記第2分解ベクトル(56)に対して第2係数を乗じ、前記第2係数を前記第1係数より小さい値とする。
上記構成を有する操作支援装置によれば、第1分解ベクトル及び第2分解ベクトルに係数を乗じることによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対して視線位置側へと補正することが可能となる。また、乗じる係数の値を適宜設定することによって、操作対象の移動方向を、ユーザの操作方向に対してどの程度視線位置側へと補正するかを決定することが可能となる。
また、第6の構成は以下のとおりである。
前記視線位置取得手段(21)は、前記操作入力装置(15)において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を取得する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置に基づいて、ユーザに操作対象をどの方向へ移動させる意図があるかを正確に推定することが可能となる。
また、第7の構成は以下のとおりである。
前記視線位置取得手段(21)は、前記ユーザの視線が所定時間以上留まった注視点を前記視線位置として取得する。
上記構成を有する操作支援装置によれば、ユーザに操作対象をどの位置へと移動させたいかについての明確な意思がある場合において、ユーザの視線位置を考慮した操作対象の移動を行うことが可能となる。
1 操作支援装置
11 制御回路部
12 メインディスプレイ
13 サブディスプレイ
14 HUD
15 タッチパッド
16 車内カメラ
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 フラッシュメモリ
30 ポインタ
32 地図画像
55 第1分解ベクトル
56 第2分解ベクトル
57 加算ベクトル

Claims (8)

  1. ユーザの操作を受け付ける操作入力装置と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作される操作対象と、を備えた操作支援装置において、
    前記操作対象の位置を取得する操作対象位置取得手段と、
    ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段と、
    前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けた前記ユーザの操作方向のベクトルを、前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解するベクトル分解手段と、
    前記ベクトル分解手段によって前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向に分解された第1分解ベクトルと前記交差方向に分解された第2分解ベクトルの少なくとも一方に係数を乗じるベクトル調整手段と、
    前記ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の前記第1分解ベクトルと前記第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトルの方向を前記操作対象の移動方向として算出する移動方向算出手段と、
    前記移動方向算出手段により算出された方向に前記操作対象を移動させる操作対象移動手段と、を有する操作支援装置。
  2. 前記加算ベクトルの大きさを前記操作対象の移動量として算出する移動量算出手段を有し、
    前記操作対象移動手段は、前記移動量算出手段により算出された移動量で前記操作対象を移動させる請求項1に記載の操作支援装置。
  3. 前記ベクトル調整手段は、前記第1分解ベクトルに対して1より大きい係数を乗じる請求項1又は請求項2に記載の操作支援装置。
  4. 前記ベクトル調整手段は、前記第2分解ベクトルに対して1未満の係数を乗じる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の操作支援装置。
  5. 前記ベクトル調整手段は、前記第1分解ベクトルに対して第1係数を乗じるとともに、前記第2分解ベクトルに対して第2係数を乗じ、
    前記第2係数を前記第1係数より小さい値とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の操作支援装置。
  6. 前記視線位置取得手段は、前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた時点におけるユーザの視線位置を取得する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の操作支援装置。
  7. 前記視線位置取得手段は、前記ユーザの視線が所定時間以上留まった注視点を前記視線位置として取得する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の操作支援装置。
  8. ユーザの操作を受け付ける操作入力装置と、前記操作入力装置において受け付けたユーザの操作により操作される操作対象と、を備えた操作支援装置を、
    前記操作対象の位置を取得する操作対象位置取得手段と、
    ユーザの視線位置を取得する視線位置取得手段と、
    前記操作入力装置において前記操作対象を移動する為のユーザの操作を受け付けた場合に、受け付けた前記ユーザの操作方向のベクトルを、前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向と、該方向と交差する交差方向とに分解するベクトル分解手段と、
    前記ベクトル分解手段によって前記操作対象の位置と前記視線位置とを結ぶ方向に分解された第1分解ベクトルと前記交差方向に分解された第2分解ベクトルの少なくとも一方に係数を乗じるベクトル調整手段と、
    前記ベクトル調整手段によって係数を乗じた後の前記第1分解ベクトルと前記第2分解ベクトルとを加算した加算ベクトルの方向を前記操作対象の移動方向として算出する移動方向算出手段と、
    前記移動方向算出手段により算出された方向に前記操作対象を移動させる操作対象移動手段と、
    して機能させる為のコンピュータプログラム。
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