JP2018010290A - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018010290A
JP2018010290A JP2017124424A JP2017124424A JP2018010290A JP 2018010290 A JP2018010290 A JP 2018010290A JP 2017124424 A JP2017124424 A JP 2017124424A JP 2017124424 A JP2017124424 A JP 2017124424A JP 2018010290 A JP2018010290 A JP 2018010290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
transistor
display panel
light
display device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2017124424A
Other languages
English (en)
Inventor
平形 吉晴
Yoshiharu Hirakata
吉晴 平形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Publication of JP2018010290A publication Critical patent/JP2018010290A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】信頼性の高い表示装置を提供する。【解決手段】第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、第1の偏光板と、第2の偏光板とを有し、第1の表示パネルは、第1の基板と、第1の基板と重なる第1のトランジスタと、第1のトランジスタと電気的に接続された発光素子とを有し、第2の表示パネルは、第2の基板と、第2の基板と重なる透過型の液晶素子と、液晶素子と電気的に接続された第2のトランジスタとを有し、第1の表示パネルと第2の表示パネルとは、接着層によって貼りあわせられ、発光素子は、第2の基板側に光を発する機能を有し、第1の偏光板は、第2の基板上に配置され、第2の偏光板は、第1の表示パネルと第2の表示パネルとの間に配置され、且つ接着層と接する領域を有する表示装置とする。【選択図】図17

Description

本発明の一態様は、表示装置に関する。
なお、本発明の一態様は、上記技術分野に限定されない。本明細書等で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置、入出力装置、それらの駆動方法、又はそれらの製造方法を一例としてあげることができる。
なお、本明細書等において、半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指す。トランジスタ、半導体回路、演算装置、記憶装置等は、半導体装置の一態様である。また、撮像装置、電気光学装置、発電装置(薄膜太陽電池、有機薄膜太陽電池等を含む。)及び電子機器は、半導体装置を有している場合がある。
表示装置の一つとして、液晶素子を備える液晶表示装置がある。例えば、画素電極をマトリクス状に配置し、画素電極の各々に接続するスイッチング素子としてトランジスタを用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置が広く応用されている。
アクティブマトリクス型液晶表示装置には大きく分けて反射型と透過型の二種類のタイプが知られている。
反射型の液晶表示装置は、液晶の光学変調作用を利用して、外光、即ち入射光が画素電極で反射して装置外部に出力される状態と、入射光が装置外部に出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、さらにそれらを組み合わせることで、画像表示を行うものである。
一方、透過型の液晶表示装置は、バックライト等の光源による液晶の光学変調作用を利用して画像表示を行う。より具体的には、光源からの光が液晶を透過して液晶表示装置外部に出力される状態と、出力されない状態とを選択し、明と暗の表示を行わせ、これらの表示を組み合わせることで画像表示を行うものである。
透過型の液晶表示装置の光源として、冷陰極蛍光ランプやLED(Light Emitting Diode)などが用いられている。又、特許文献1では、透過型の液晶表示装置のバックライトとしてEL発光素子を適用する技術が開示されている。
特開2001−166300号公報
表示装置の汎用性は高く、様々な場面で用いられており、航空機等の輸送機器、医療現場など表示装置の故障等による表示不具合が重大な危険に直結する環境も多くある。よって、表示装置は、確実に表示が可能な高い信頼性が求められる。
または、表示装置は表示品位が高いことが求められる。または、例えば携帯型の表示装置は、落下させてしまったときや、ズボンのポケット等に入れたときに、表示装置が割れてしまう場合がある。そのため表示装置として、軽くて割れにくいことが求められている。
上記を鑑みて本発明の一態様は、信頼性の高い表示装置を提供することを課題の一とする。または、表示装置の表示品位を高めることを課題の一とする。または、軽量化された表示装置を提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、ほかの課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、これらの課題のすべてを解決する必要はないものとする。また、上記以外の課題は、明細書等の記載から抽出することが可能である。
本発明の一態様の表示装置は、第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、第1の偏光板と、第2の偏光板とを有し、第1の表示パネルは、第1の基板と、第1の基板と接する領域を有する第1の接着層と、第1の接着層を介して第1の基板と重なる第1のトランジスタと、第1のトランジスタと電気的に接続された発光素子とを有し、第2の表示パネルは、第2の基板と、第2の基板と接する領域を有する第2の接着層と、第2の接着層を介して第2の基板と重なる透過型の液晶素子と、液晶素子と電気的に接続された第2のトランジスタとを有し、第1の表示パネルと第2の表示パネルとは、第3の接着層によって貼りあわせられ、発光素子は、第2の基板側に光を発する機能を有し、第1の偏光板は、第2の基板上に配置され、第2の偏光板は、第1の表示パネルと第2の表示パネルとの間に配置され、且つ第3の接着層と接する領域を有する。
又は本発明の一態様の表示装置は、第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、第1の偏光板と、第2の偏光板とを有し、第1の表示パネルは、第1の基板と、第1の基板上の第1の接着層と、第1の接着層を介して第1の基板上の第1のトランジスタと、第1のトランジスタ上の発光素子とを有し、第2の表示パネルは、第2のトランジスタと、第2のトランジスタ上の透過型の液晶素子と、液晶素子上の第2の接着層と、第2の接着層上の第2の基板とを有し、第1の表示パネルと第2の表示パネルとは、第3の接着層によって貼りあわせられ、発光素子は、第2の基板側に光を発する機能を有し、第1の偏光板は、第2の基板上に配置され、第2の偏光板は、第1の表示パネルと第2の表示パネルとの間に配置され、且つ第3の接着層と接する領域を有する。
上記において、第1のトランジスタは、金属酸化物を有し、第2のトランジスタは、金属酸化物を有することが好ましい。
上記において、第2の偏光板の膜厚は、第1の偏光板の膜厚よりも小さくてもよい。
上記において、第2のトランジスタは、第1のトランジスタの上方に位置することが好ましい。
本発明の一態様によって、信頼性の高い表示装置を提供することができる。又は、本発明の一態様によって、表示品質の高い表示装置を提供することができる。又は、本発明の一態様によって、軽量化された表示装置を提供することができる。又は、本発明の一態様によって、生産性の高い表示装置を提供することができる。
表示装置の構成例を説明する断面図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の作製方法の一例を説明する図。 表示装置の構成例を説明する断面図。 表示装置の構成例を説明する断面図。 表示装置に適用可能なトランジスタを説明する図。 実施形態に係る表示装置の回路図。 実施形態に係る表示装置の回路図。 実施形態に係る表示装置の回路図。 表示モジュールの構成例を説明する図。 表示モジュールの構成例を説明する図。 電子機器の一例を示す図。
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。よって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
なお、本明細書等における「第1」「第2」等の序数詞は、構成要素の混同を避けるために付すものであり、数的に限定するものではない。
トランジスタは半導体素子の一種であり、電流や電圧の増幅や、導通または非導通を制御するスイッチング動作などを実現することができる。本明細書におけるトランジスタは、IGFET(Insulated Gate Field Effect Transistor)や薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を含む。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)が、増幅作用、整流作用、及びスイッチ作用の少なくとも1つを有する場合、metal oxide semiconductor(略してOS)又は酸化物半導体と表記する。
本明細書等において表示装置とは、表示素子が封止された状態にあるパネルと、該パネルにコントローラを含むIC等を実装した状態にあるモジュールとを含む。すなわち、本明細書中における表示装置とは、画像表示装置、もしくは光源(照明装置含む)を指す。また、表示素子が封止された状態にあるパネルだけでなく、コネクター、例えばFPC又はTCPが取り付けられたモジュール、TCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、又は表示素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て表示装置に含むものとする。
表示装置に設けられる表示素子としては液晶素子(液晶表示素子ともいう)、発光素子(発光表示素子ともいう)を用いることができる。発光素子は、電流又は電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的には無機EL(Electro Luminescence)、有機EL等が含まれる。また、電子インク表示装置(電子ペーパー)など、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体も適用することができる。
表示装置を構成する薄膜を加工する際には、リソグラフィ法等を用いて加工することができる。または、遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の薄膜を形成してもよい。または、ナノインプリント法、サンドブラスト法、リフトオフ法などにより薄膜を加工してもよい。フォトリソグラフィ法としては、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法と、がある。
リソグラフィ法において光を用いる場合、露光に用いる光は、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外線やKrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、極端紫外光(EUV:Extreme Ultra−violet)やX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極めて微細な加工が可能となるため好ましい。なお、電子ビームなどのビームを走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置及びその作製方法について、図1乃至図11を用いて説明する。
<表示装置の構成例1>
図1に、本発明の一態様の表示装置10Aの表示部の断面図を示す。なお、表示装置10Aにおいて、図面上側が視認側にあたる。図1に示す表示装置は、表示パネル100と、表示パネル200とが接着層50によって貼りあわされた構成を有する。表示パネル100は、トランジスタ110と、トランジスタ110に電気的に接続された発光素子120とを有する。表示パネル200は、トランジスタ210と、トランジスタ210に電気的に接続された透過型の液晶素子220とを有する。表示パネル100は、アクティブマトリクス型のEL表示装置であり、表示パネル200はアクティブマトリクス型の液晶表示装置であるということもできる。
図1(A)に示すように、液晶素子220は発光素子120上に重なるように配置され、発光素子120からの光21は、液晶素子220に向けて射出される。表示パネル200は、発光素子120からの光を光源として画像表示を行うことができる。すなわち、表示装置10Aにおいて発光素子120を有する表示パネル100は、透過型の液晶表示装置である表示パネル200のバックライトとして機能させることができる。表示パネル100を表示パネル200のバックライトとして機能させることで、外光の照度や色度によらずにきわめて鮮やかな表示を行うことができる。なお、外光が暗い場合、バックライトの輝度が明るいと使用者が眩しく感じてしまうことがある。これを防ぐために、外光が暗い場合には発光素子120による発光の輝度を抑えて表示を行うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。
また、図1に示す表示装置10Aにおいて、表示パネル100は、発光素子120と電気的に接続されたトランジスタ110を有し、表示パネル200は、液晶素子220と電気的に接続されたトランジスタ210を有する。これによって、発光素子120を有する表示パネル100と、液晶素子220を有する表示パネル200とをそれぞれ独立に駆動することが可能である。従って、例えば、表示パネル200を駆動させずに表示パネル100を独立に駆動させることで、発光素子120を用いた画像表示を行うこともできる。この場合、発光素子120の上方に設けられた偏光板及び/又は液晶層によって外光の反射が低減されることにより、表示装置10Aを明るい場所で使用した際にも表示パネル100における黒表示を十分に暗くすることが可能となる。
または、図1(B)に示すように、表示パネル100を駆動させずに、表示パネル200のみを駆動させ、発光素子120の導電層123にて反射した光22を利用した反射型の液晶表示モードによって画像表示を行ってもよい。ここで、導電層123には、可視光の一部を透過し、一部を反射する(半透過性を有する)導電層を用いることが好ましい。図1(B)で示す画像表示モードは、例えば外光の照度が十分に高く、且つ外光が白色光又はその近傍の光である場合に有効であり、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードである。
なお、表示装置10Aを反射型の液晶表示モードで動作させる場合には、発光素子120の導電層121で反射した光を利用してもよい。その場合、導電層123を可視光に対して透光性を有する導電層としてもよいし、導電層123を半透過性を有する導電層とし、導電層121での反射光と導電層123での反射光との双方を利用してもよい。
上述したとおり、本実施の形態で示す表示装置10Aは、発光素子120をバックライトとして機能させる透過型の液晶表示モードの他に、表示パネル100を単独で動作させるEL表示モードと、半透過性を有する発光素子120の導電層123を反射電極として用い、表示パネル200を単独で動作させる反射型の液晶表示モードとの3つの表示モードを有する。従って、表示パネル100及び/又は表示パネル200を予備の画像表示パネルとして利用することが可能であり、表示装置10Aの画像表示に対する信頼性を向上させることができる。
具体的には、例えば液晶素子220を有する表示パネル200に不具合が発生して液晶素子220を用いた画像表示ができない場合であっても、EL表示モードによって画像を表示させることができる。又は、例えば発光素子120を有する表示パネル100に不具合が発生して発光素子120を用いた画像表示ができない場合であっても、外光の存在下においては反射型の液晶表示モードによって画像を表示させることができる。
また、表示装置10Aは、アクティブマトリクス型の液晶表示パネルである表示パネル200の下方に、アクティブマトリクス型のEL表示パネルである表示パネル100を有し、両パネルの表示部が重なるように配置されている。この構成を有することで、表示装置10Aを透過型の液晶表示モードで使用する際に、画素毎にバックライトとして機能する発光素子120の輝度を異ならせることが可能となる。よって、表示画像に応じて表示部の一定領域毎、好ましくは画素毎に発光素子120の輝度を調整することができるため、表示画像のコントラストを高めることができる。
例えば、表示パネル200において暗い画像を表示する画素に対応する発光素子120の輝度を低下させることで、該発光素子120に対応する液晶素子220からの光漏れを抑制し、画像のコントラストを高めることができる。一般的に、液晶表示装置は低階調時に色純度が低下してしまう問題があるが、領域毎好ましくは画素毎に発光素子120の輝度を制御することで、低階調時においても高い色純度を保持し、高いコントラスト比を達成した表示装置とすることができる。
なお、表示される画像のコントラストが高いほど、表示装置の使用者は二次元画像に立体感を感じやすい。よって、本発明の一態様の表示装置において、表示パネル100の有する発光素子120の輝度を表示部の一定領域毎好ましくは画素毎に制御することで、使用者にとって自然な立体感が得られ、表示品質の良好な表示装置とすることができる。
また、透過型の液晶表示モードにおいて、画素毎に発光素子120のオン又はオフを制御することもできる。例えば、1フレーム期間内に、発光素子120をオンとして画像を表示させる期間と、発光素子120をオフとして黒画像を表示する期間とを設けると、表示装置10Aにおいて動画表示を行う場合において目の残像を抑えることができ、動画品質を向上することができる。なお、上記の方法によって動画品質を向上させる場合、フレーム周波数を倍速、4倍速等にしなくとも動画ボケ対策を行うことができるため、表示装置を低消費電力化することができ、且つ回路規模を削減することができる。
以下に、表示装置10Aを構成する各構成要素について説明する。
<<表示パネル100>>
表示パネル100は、第1の基板11と、第1の基板11上の接着層51と、接着層51上の絶縁層131と、絶縁層131上のトランジスタ110と、トランジスタ110上の絶縁層133及び絶縁層134と、絶縁層134上の発光素子120と、発光素子120上の接着層151と、接着層151上の絶縁層141とを有する。絶縁層141は、表示パネル100と表示パネル200とを貼りあわせる機能を有する接着層50と接している。
表示パネル100に配置されたトランジスタ110及び発光素子120は、素子作製用の支持基板上に形成された後、絶縁層131(又は、絶縁層131の下方に形成された剥離用の層)を境に支持基板から分離され、接着層51によって第1の基板11と貼りあわされている。このような構成とすることで、例えば第1の基板11として、トランジスタ110及び/又は発光素子120の作製工程の最高温度よりも耐熱性が低く、薄膜化及び/又は軽量化された基板を適用することができる。これによって、表示装置10Aを小型化及び/又は軽量化することが可能となる。
本実施の形態においては、表示パネル100に用いられるトランジスタ110として、ボトムゲート型のトランジスタを有する場合を例に示す。トランジスタ110は、チャネルエッチ型のトランジスタであり、トランジスタの占有面積を縮小することが比較的容易であるため、高精細な表示装置に好適に用いることができる。ただし、本発明の実施の形態はこれに限定されず、トランジスタ110として、例えばトップゲート型のトランジスタを適用してもよい。
トランジスタ110は、絶縁層131上の導電層111と、導電層111上の絶縁層132と、絶縁層132上の半導体層と、半導体層に電気的に接続された一対の導電層113a及び導電層113bと、を有する。導電層111は、一部がゲート電極として機能する導電層である。絶縁層132は、一部がゲート絶縁層として機能する絶縁層である。導電層113a及び導電層113bは、一方がソース電極として機能し、他方がドレイン電極として機能する導電層である。
トランジスタの半導体層に用いられる半導体材料としては、特に限定されず、例えばシリコン、ゲルマニウム等を用いることができる。または、半導体材料として、増幅作用、整流作用、及びスイッチ作用の少なくとも1つを有する金属酸化物(以下、酸化物半導体)を用いることができる。また、トランジスタに用いる半導体の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。
本実施の形態では、トランジスタ110の半導体層として、酸化物半導体層112を用いる場合を例に説明する。酸化物半導体のバンドギャップは代表的には2.5eV以上であり、シリコンの1.1eVよりも広い。このように広いバンドギャップを有し、且つキャリア密度の小さい材料をトランジスタのチャネルに適用することで、トランジスタのオフ状態における電流(オフ電流)を低減することができるため、好適である。
発光素子120は、一部が画素電極として機能する導電層121と、EL層122と、一部が共通電極として機能する導電層123とが積層された構造を有する。導電層121は可視光を反射する機能を有し、導電層123は可視光の一部を反射し、一部を透過する(半透過)機能を有する。発光素子120は、被形成面側とは反対側に光を射出する上面射出型(トップエミッション型ともいう)の発光素子である。なお、発光素子120は光学調整層を有していてもよい。
導電層121は、絶縁層133及び絶縁層134の開口部を介して導電層113bと電気的に接続されている。絶縁層135は、導電層121の端部を覆い、且つ導電層121の上面が露出するように開口が設けられている。EL層122及び導電層123は、導電層121の露出した領域を覆って順に積層されている。なお、本実施の形態においては、発光素子120は、画素毎に分離されたEL層122を有する。
<<表示パネル200>>
表示パネル200は、接着層50と接する偏光板240と、偏光板240上の絶縁層231と、絶縁層231上のトランジスタ210と、トランジスタ210上の絶縁層233及び絶縁層244と、絶縁層244上の液晶素子220と、液晶素子220上の接着層52と、接着層52上の第2の基板12と、第2の基板12上の偏光板242とを有する。
表示パネル200において、第2の基板12は、接着層52によって素子作製用の支持基板から分離された導電層223と貼りあわされている。このような構成とすることで、例えば第2の基板として、薄膜化及び/又は軽量化された基板を適用することができる。これによって、表示装置10Aを小型化及び/又は軽量化することが可能となる。
本実施の形態においては、表示パネル200に用いられるトランジスタ210として、ボトムゲート型のトランジスタを有する場合を例に示す。トランジスタ210は、トランジスタ110と同様にチャネルエッチ型のトランジスタであり、トランジスタの占有面積を縮小することが比較的容易であるため、高精細な表示装置に好適に用いることができる。ただし、本発明の実施の形態はこれに限定されず、トランジスタ210として、例えばトップゲート型のトランジスタを適用してもよい。また、トランジスタ110と異なる構造のトランジスタを適用してもよい。
トランジスタ210は、絶縁層231上の導電層211と、導電層211上の絶縁層232と、絶縁層232上の半導体層と、半導体層に電気的に接続された一対の導電層213a及び導電層213bと、を有する。導電層211は、一部がゲート電極として機能する導電層である。絶縁層232は、一部がゲート絶縁層として機能する絶縁層である。導電層213a及び導電層213bは、一方がソース電極として機能し、他方がドレイン電極として機能する導電層である。また、本実施の形態ではトランジスタ210の半導体層として、酸化物半導体層212を適用する例を示す。
液晶素子220は、導電層221と、導電層223と、導電層221と導電層223によって挟持された液晶層222とを有する。また、導電層221と液晶層222との間に配向膜224aが配置され、液晶層222と導電層223との間に配向膜224bが配置されている。導電層221は、絶縁層233及び絶縁層234の開口部を介して導電層213bと電気的に接続され、画素電極としての機能を有する。導電層221に対向する導電層223は、共通電極としての機能を有する。また、導電層221は、可視光を透過する機能を有し、導電層223も可視光を透過する機能を有する。従って、液晶素子220は、透過型の液晶素子である。
なお、液晶素子220は、導電層221及び導電層223に電圧が印加されないときは白表示となる、いわゆるノーマリーホワイトモードとすることが好ましい。液晶素子220をノーマリーホワイトモードとすることで、表示装置10Aを反射型の液晶表示モードで使用する場合に液晶素子220(又はその駆動回路も含む)へ電圧を印加することなく発光素子120の導電層123からの反射光を利用することができるため、消費電力を低減することができる。また、表示装置10AをEL表示モードで使用する場合においても、液晶素子220(又はその駆動回路も含む)へ電圧を印加することなく発光素子120を用いた表示を行うことができ、消費電力を低減することができる。
一方、液晶素子220を、導電層221及び導電層223に電圧が印加されないときは黒表示となる、いわゆるノーマリーブラックモードとしてもよい。液晶素子220をノーマリーブラックモードとすることで、表示装置10Aの視野特性を向上させることができる。なお、液晶素子220をノーマリーブラックモードとする場合には、EL表示モードにおいて発光素子120からの光を取り出す際に、液晶素子220に電圧を印加して白レベルを書き込む必要がある。そのため、トランジスタ210として、オフ電流の低いトランジスタ(例えば、酸化物半導体を用いたトランジスタ)を適用することが好ましい。オフ電流の低いトランジスタを用いることで、信号を保持することが可能な時間を長くすることができるため、書き込み信号の供給頻度を抑えることが可能となる。よって駆動に伴う消費電力を低減することができる。
<表示装置の作製方法>
図2乃至図9を用いて、図1に示す表示装置10Aの作製方法の一例を示す。以下の作製工程においては、まず表示パネル100側の素子の形成について説明し、次いで表示パネル200側の素子の形成について説明する。ただし、表示装置の作製手順はこの限りではなく、表示パネル200側の素子を形成後に表示パネル100側の素子を形成してもよいし、両パネルを並行して作製してもよい。
はじめに、支持基板61上に樹脂層101となる材料を塗布し、当該材料を焼成して樹脂層101を形成する(図2(A))。
支持基板61には、搬送が容易となる程度に剛性を有し、且つ作製工程にかかる温度に対して耐熱性を有する基板を用いる。支持基板61に用いることができる材料としては、例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂、半導体、金属または合金などが挙げられる。ガラスとしては、例えば、無アルカリガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス等が挙げられる。
樹脂層101の材料には、熱により重合が進行する熱硬化性(熱重合性ともいう)を発現する重合性モノマーを有する。さらに、当該材料は、感光性を有することが好ましい。また当該材料は、粘度を調整するための溶媒が含まれていることが好ましい。
具体的には、重合後にポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂となる、重合性モノマーを含む材料を適用することが好ましい。すなわち、形成された樹脂層101は、これら樹脂材料を含む。特に樹脂層101の材料に、イミド結合を有する重合性モノマーを用いることで、ポリイミド樹脂に代表される樹脂を樹脂層101に用いると、耐熱性や耐候性を向上させることができるため好ましい。
樹脂層101となる材料の塗布は、スピンコート法を適用することが好ましい。スピンコート法を用いると大型の基板に均一に薄膜の樹脂層101を形成できるためである。ただし、本発明の実施の形態はこれに限られず、材料の塗布にディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等の方法を用いてもよい。
塗布に用いる当該材料の粘度は、5cP以上500cP未満、好ましくは粘度が5cP以上100cP未満、より好ましくは粘度が10cP以上50cP以下であることが好ましい。材料の粘度が低いほど、塗布が容易となる。また、材料の粘度が低いほど、気泡の混入を抑制でき、良質な膜を形成できる。また材料の粘度が低いほど、薄く均一に塗布することが可能なため、より薄い樹脂層101を形成することができる。
材料の塗布後、支持基板61を加熱して材料に含まれる重合性モノマーを重合させることで、樹脂層101を形成する。この工程において、加熱により材料中の溶媒は除去される。また、加熱は後のトランジスタ110の作製工程における最高温度よりも高い温度にて行うことが好ましい。例えば300℃以上600℃以下、好ましくは350℃以上550℃以下、より好ましくは400℃以上500℃以下、代表的には450℃で加熱することが好ましい。樹脂層101の形成時に、表面が露出した状態でこのような温度で加熱することにより、樹脂層101から脱離しうるガスを除去することができるため、トランジスタ110の作製工程中にガスが脱離することを抑制できる。
樹脂層101の厚さは、0.01μm以上10μm未満であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上1μm以下であることがさらに好ましい。低粘度の溶液を用いることで、樹脂層101を薄く均一に形成することが容易となる。
なお、樹脂層101に感光性の材料を用いた場合、フォトリソグラフィ法により、一部を除去することが可能となる。具体的には、材料を塗布した後に溶媒を除去するための熱処理(プリベーク処理ともいう)を行い、その後露光を行う。続いて、現像処理を施すことで、不要な部分を除去することができる。また、その後に熱処理(ポストベーク処理ともいう)を行うことが好ましい。2回目の熱処理を、上記で示した温度で行えばよい。
上記方法で樹脂層101の一部を除去し開口部を設けることにより、以下のような構成を実現できる。例えば、開口部を覆うように導電層を配置することで、後述する剥離工程後に、裏面側に一部が露出した電極(裏面電極、貫通電極とも言う)を形成することができる。当該電極は、外部接続端子として用いることもできる。また、例えば2つの表示パネルを貼り合せるためのマーカー部に樹脂層101を設けない構成とすることで、位置合わせ精度を高めることができる。
次いで、樹脂層101上に絶縁層131を形成する(図2(B))。
絶縁層131は、樹脂層101に含まれる不純物が、後に形成するトランジスタや発光素子に拡散することを防ぐバリア層として用いることができる。そのためバリア性の高い材料を用いることが好ましい。
絶縁層131としては、例えば窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などの無機絶縁材料を用いることができる。また、上述の2以上の絶縁膜を積層して用いてもよい。特に、樹脂層101側から窒化シリコン膜と酸化シリコン膜の積層膜を用いることが好ましい。
また、樹脂層101の表面に凹凸がある場合、絶縁層131は当該凹凸を被覆することが好ましい。また、絶縁層131が当該凹凸を平坦化する平坦化層としての機能を有していてもよい。例えば、絶縁層131として、有機絶縁材料と無機絶縁材料を積層して用いることが好ましい。有機絶縁材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等の有機樹脂を用いることができる。
絶縁層131は、生産性の観点からは、例えば室温以上400度以下、好ましくは100℃以上350℃以下、より好ましくは150℃以上300℃以下の温度で形成することが好ましい。なお、膜質の観点からは、成膜時温度が高いほど緻密でバリア性の高い絶縁膜とすることができるため好ましい。
次いで、絶縁層131上に、トランジスタ110を形成する(図2(C))。トランジスタ110の形成は、まず絶縁層131上に導電層111を形成する。導電層111は、一部がトランジスタのゲートとして機能する導電層である。導電層111の形成時の温度は、室温以上350℃以下が好ましく、室温以上300℃以下がさらに好ましい。
表示装置が有する導電層には、それぞれ、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、もしくはタングステン等の金属、またはこれを主成分とする合金を単層構造または積層構造として用いることができる。または、酸化インジウム、ITO、タングステンを含むインジウム酸化物、タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、チタンを含むインジウム酸化物、チタンを含むITO、インジウム亜鉛酸化物、ZnO、ガリウムを含むZnO、またはシリコンを含むインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を用いてもよい。また、不純物元素を含有させる等して低抵抗化させた、多結晶シリコンもしくは酸化物半導体等の半導体、またはニッケルシリサイド等のシリサイドを用いてもよい。また、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。また、不純物元素を含有させた酸化物半導体等の半導体を用いてもよい。または、銀、カーボン、もしくは銅等の導電性ペースト、またはポリチオフェン等の導電性ポリマーを用いて形成してもよい。導電性ペーストは、安価であり、好ましい。導電性ポリマーは、塗布しやすく、好ましい。
次いで、一部がゲート絶縁層として機能する絶縁層132を形成する。絶縁層132は、絶縁層131に適用可能な無機絶縁膜を援用することができる。
次いで、絶縁層132上に酸化物半導体層112を形成する。本発明の一態様の表示装置に適用可能な半導体材料は特に限定されないが、酸化物半導体を用いることが好ましい。上述したように、樹脂層101の加熱処理時の加熱温度は、樹脂層101上に形成される各層の成膜温度よりも高い温度で加熱することが好ましい。よって、樹脂層101の耐熱性を考慮するとトランジスタの作製工程の最高温度が低いほど、樹脂層101に適用可能な材料の選択の幅を広げることができる。一方、酸化物半導体は、低温ポリシリコンの作製工程で必要とされる高温(例えば500℃程度)での水素だし工程を必要としない。そのため、半導体材料として酸化物半導体を適用することで、樹脂層101に適用される樹脂材料として、耐熱温度が例えば350℃程度の耐熱性の低い、低コストな材料を選択することが可能となる。
なお、樹脂層の耐熱性は、例えば加熱による重量減少率、具体的には5%重量減少温度等により評価できる。樹脂層の5%重量減少温度は、450℃以下、好ましくは400℃以下、より好ましくは400℃未満、さらに好ましくは350℃未満とすることができる。また、トランジスタ110等の樹脂層101上に形成される素子の作製工程にかかる最高温度を、350℃以下とすることが好ましい。
なお、酸化物半導体は、結晶化のためのレーザ工程を要しないため、結晶化のためのレーザ処理によるダメージを考慮して樹脂層101を厚膜化する必要がない点においても表示装置を低コスト化することができる。
また、酸化物半導体として、バンドギャップが2.5eV以上、好ましくは2.8eV以上、より好ましくはバンドギャップが3.0eV以上の材料を用いることが好ましい。このような酸化物半導体を用いることにより、後述する剥離工程におけるレーザ光等の光の照射において、当該光が酸化物半導体層を透過するため、トランジスタの電気特性への悪影響が生じにくくなる。
酸化物半導体層112は、単層構造又は積層構造とすることができる。酸化物半導体層112を積層構造とする場合には、同一の酸化物半導体材料を有し、組成の異なる層を積層させてもよいし、異なる酸化物半導体材料を有する層を積層させてもよい。また、積層構造の酸化物半導体層の各々の層の結晶性を同一のものとしてもよいし、異なるものとしてもよい。
酸化物半導体層の成膜時の基板温度は、室温以上200℃以下、好ましくは室温以上170℃以下の温度とするとよい。基板の温度を高めることにより、配向性を有する結晶部がより多く形成され、電気的な安定性に優れた酸化物半導体層を形成することができる。このような酸化物半導体層を用いることで、電気的な安定性に優れたトランジスタを実現できる。また、基板温度を低くする、または意図的に加熱しない状態で成膜することで、配向性を有する結晶部の割合が小さく、キャリア移動度の高い酸化物半導体層を形成できる。このような酸化物半導体層を用いることで、高い電界効果移動度を示すトランジスタを実現できる。
また、酸化物半導体層としては、不活性ガス(代表的にはArガス)及び酸素ガスのいずれか一方又は双方を用いて形成することができる。酸化物半導体層の成膜時に酸素ガスを用いる場合、成膜時の酸素の流量比(酸素分圧)を、0%より大きく33%未満、好ましくは5%以上30%以下、より好ましくは5%以上20%以下、さらに好ましくは5%以上15%以下、代表的には10%とすることが好ましい。又は、酸化物半導体層の成膜時に酸素ガスを用いなくともよい。酸素流量を低減することにより、配向性を有さない結晶部をより多く膜中に含ませることができる。
酸化物半導体層は、スパッタリング法によって形成することができる。酸化物半導体層の成膜に用いることの可能な酸化物ターゲットとしては、例えば、In−M−Zn系酸化物(Mは、Ga、Al、Y、SiまたはSn)を適用することができる。
なお、ここではスパッタリング法により形成する方法について説明したが、これに限定されない。例えばパルスレーザー堆積(PLD)法、プラズマ化学気相堆積(PECVD)法、熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法、ALD(Atomic Layer Deposition)法、真空蒸着法などを用いてもよい。熱CVD法の例としては、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。
続いて、導電層113a及び導電層113bを形成する。導電層113a及び導電層113bは、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。
なお、導電層113a及び導電層113bの加工の際に、レジストマスクに覆われていない酸化物半導体層112の一部がエッチングにより薄膜化する場合がある。酸化物半導体層112として配向性を有する結晶部を含む膜を用いると、この薄膜化を抑制できる。
以上のようにして、トランジスタ110を作製できる。なお、トランジスタ110は、導電層111よりも酸化物半導体層112の幅が大きい場合の例を示している。このような構成により、導電層111と導電層113aまたは導電層113bの間に酸化物半導体層112が配置されるため、導電層111と導電層113aまたは導電層111と導電層113bとの間の寄生容量を小さくすることができる。
次いで、トランジスタ110を覆う絶縁層133を形成する(図2(D))。絶縁層133は、絶縁層132と同様の方法により形成することができる。
絶縁層133は、例えば室温以上400℃以下、好ましくは100℃以上350℃以下、より好ましくは150℃以上300℃以下の温度で形成することが好ましい。
また、絶縁層133として、酸素を含む雰囲気下で上述のような低温(350℃以下)で成膜した酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜等の酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。また当該酸化シリコンや酸化窒化シリコン膜上に窒化シリコン膜などの酸素を拡散、透過しにくい絶縁膜を積層して形成することが好ましい。酸素を含む雰囲気下にて低温で形成した酸化物絶縁膜は、加熱により多くの酸素を放出しやすい絶縁膜とすることができる。このような酸素を放出する酸化物絶縁膜と、酸素を拡散、透過しにくい絶縁膜を積層した状態で、加熱処理を行うことにより、酸化物半導体層112に酸素を供給することができる。その結果、酸化物半導体層112中の酸素欠損、及び酸化物半導体層112と絶縁層133の界面の欠陥を修復し、欠陥準位を低減することができる。これにより、極めて信頼性の高い表示装置を実現できる。
次に、絶縁層133上に絶縁層134を形成する。絶縁層134は、後に形成する発光素子の被形成面を有する層であるため、平坦化層として機能することが好ましい。絶縁層134は、絶縁層131に用いることのできる有機絶縁膜または無機絶縁膜を援用することができる。
絶縁層134は、樹脂層101と同様に、感光性及び熱硬化性を有する樹脂材料を用いることが好ましい。特に、絶縁層134と樹脂層101とに、同じ材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層134と樹脂層101の材料や、これらを形成するための装置を共通化することが可能となる。
次いで、絶縁層134及び絶縁層133に、導電層113bに達する開口部を形成する。その後、導電層121を形成する。導電層121は、その一部が画素電極として機能する。導電層121は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。本実施の形態では、導電層121として、可視光を反射する導電層を形成する。例えば、導電層121として、アルミニウム又は銀を有する導電膜を50nm以上500nm以下の膜厚、好ましくは50nm以上200nm以下の膜厚で形成する。
続いて、図2(D)に示すように、導電層121の端部を覆う絶縁層135を形成する。絶縁層135は、絶縁層131に用いることのできる有機絶縁膜または無機絶縁膜を援用することができる。
絶縁層135は、樹脂層101と同様に、感光性及び熱硬化性を有する樹脂材料を用いることが好ましい。特に、絶縁層135と樹脂層101とを同じ材料で形成することが好ましい。これにより、絶縁層135と樹脂層101の材料や、これらを形成するための装置を共通化することが可能となる。
また、絶縁層135は、樹脂層101と同様に、0.01μm以上10μm未満であることが好ましく、0.1μm以上3μm以下であることがより好ましく、0.5μm以上1μm以下であることがさらに好ましい。低粘度の溶液を用いることで、絶縁層135を薄く均一に形成することが容易となる。
次いで、絶縁層135から露出した導電層121上に、EL層122及び導電層123を形成する(図2(E))。
EL層122は、蒸着法、塗布法、印刷法、吐出法などの方法で形成することができる。本実施の形態においてEL層122は画素毎に分離されている。EL層122を画素毎に作り分ける場合、メタルマスクなどのシャドウマスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法等により形成することができる。なお、EL層122を画素毎に作り分けない場合には、メタルマスクを用いない蒸着法を用いることができる。
導電層123は、蒸着法やスパッタリング法等を用いて形成することができる。本実施の形態では、導電層123として、可視光の一部を反射し、可視光の一部を透過する(半透過性を有する)導電層を形成する。例えば、導電層123として、アルミニウム又は銀を有する導電膜を1nm以上30nm以下の膜厚、好ましくは1nm以上15nm以下の膜厚で形成する。
以上のようにして、発光素子120を形成することができる。発光素子120は、一部が画素電極として機能する導電層121、EL層122、及び一部が共通電極として機能する導電層123が積層された構成を有する。
次いで、発光素子120上にバリア層として機能する絶縁層141を形成する。本実施の形態では、バリア層として機能する絶縁層141を支持基板62上に形成し、接着層によって発光素子120上に貼りあわせる場合を例示して説明する。はじめに、支持基板62上に、樹脂層102を形成する(図3(A))。
支持基板62は、支持基板61と同様の材料を適用することができる。
樹脂層102としては、樹脂層101と同様の材料及び同様の作製工程を適用することができる。樹脂層102に含まれる樹脂材料は、樹脂層101に含まれる樹脂材料と同一の材料であってもよいし、異なる材料を適用してもよい。ただし、樹脂層102に含まれる樹脂材料には、その耐熱温度が絶縁層141の成膜温度よりも高い材料を選択するものとする。
次いで、樹脂層102上に、絶縁層141を形成する(図3(B))。絶縁層141は、絶縁層131と同様の材料を適用することができる。
絶縁層131及び絶縁層141として防湿性の高い膜を用いて、一対の防湿性の高い絶縁層の間に発光素子及びトランジスタ等を配置することで、これらの素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、表示装置の信頼性を向上させることができる。防湿性の高い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜、及び、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、防湿性の高い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10−5[g/(m・day)]以下、好ましくは1×10−6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×10−7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/(m・day)]以下とする。
なお、絶縁層141は、樹脂層102に含まれる不純物が発光素子やトランジスタに拡散することを防ぐバリア層としての機能も有する。
絶縁層141は、発光素子120上に直接形成することも可能である。ただし、上述したように絶縁層の成膜時の温度が高いほど緻密でバリア性の高い膜を形成することができる。発光素子120とは別に設けられた支持基板62上に絶縁層141を形成することで、発光素子120の耐熱性を考慮することなく、成膜時の温度を高温とすることができるため、バリア性の高い絶縁層を容易に形成することができ、好適である。
なお、支持基板61上への素子の作製工程と、支持基板62上への絶縁層の作製工程は、互いに独立して行うことができるため、その順序は問われない。またはこれら2つの工程を並行して行ってもよい。
次いで、支持基板61と支持基板62とを、接着層151を用いて貼りあわせた後、接着層151を硬化させる(図3(C))。これにより、発光素子120を接着層151で封止することができる。
接着層151は、硬化型の材料を用いることが好ましい。例えば、光硬化性を示す樹脂、反応硬化性を示す樹脂、熱硬化性を示す樹脂等を用いることができる。特に、溶媒を含まない樹脂材料を用いることが好ましい。
例えば、接着層151に紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
以上の工程によって、トランジスタ110及び発光素子120が支持基板61と支持基板62とによって挟持された表示パネル100aを形成することができる。
図4(A)に示すように、支持基板63上に樹脂層201を形成し、樹脂層201上に絶縁層231と絶縁層231上のトランジスタ210とを形成する。支持基板63上への樹脂層201の作製は、図2(A)で示した支持基板61上への樹脂層101の作製工程と同様の材料及び同様の作製方法を用いることができる。
また、樹脂層201上に形成された絶縁層231は、図2(B)で示した絶縁層131と同様の材料及び同様の作製方法を用いることができる。
トランジスタ210は、導電層211、絶縁層232、酸化物半導体層212、ならびに導電層213a及び導電層213bを、順に形成することにより形成する。各層の作製方法は、図2(C)で示したトランジスタ110の作製方法の記載を援用することができる。
次いで、トランジスタ210を覆う絶縁層233及び絶縁層234を形成する(図4(B))。絶縁層233及び絶縁層234の作製は、図2(D)で示した絶縁層133及び絶縁層134の作製工程の記載を援用することができる。
絶縁層234及び絶縁層233に、導電層213bに達する開口部を形成後、当該開口部を介して導電層213bと電気的に接続する導電層221を形成する。導電層221は、その一部が画素電極として機能する導電層であり、透光性を有する導電性材料を用いて形成する。導電層221は、導電膜を成膜した後、レジストマスクを形成し、当該導電膜をエッチングした後にレジストマスクを除去することにより形成できる。
続いて、導電層221及び絶縁層234上に配向膜224aを形成する(図4(B))。配向膜224aは、樹脂等の薄膜を成膜した後に、ラビング処理を行うことにより形成できる。
また、支持基板64を準備し、支持基板64上に樹脂層202を形成する(図4(C))。支持基板63上への樹脂層202の作製は、図2(A)で示した支持基板61上への樹脂層101の作製工程と同様の材料及び同様の作製方法を用いることができる。
樹脂層202上に導電層223を形成する(図4(D))。なお、導電層223は、メタルマスクなどのシャドウマスクを用いたスパッタリング法等により、樹脂層202の外周部に導電層223が設けられないように形成してもよい。または、導電膜を成膜した後にフォトリソグラフィ法等により不要な部分をエッチングにより除去してもよい。
なお、樹脂層202と導電層223との間に、バリア層として機能する絶縁層を形成してもよい。当該絶縁層の作製は、絶縁層131と同様の材料、同様の作製方法を適用することができる。
続いて、導電層223上に配向膜224bを形成する。配向膜224bは、配向膜224aと同様の方法により形成できる。
以上により、樹脂層202上に導電層223及び配向膜224bを形成することができる。なお、樹脂層201側の作製工程と、樹脂層202側の作製工程は、互いに独立して行うことができるため、その順序は問われない。またはこれら2つの工程を並行して行ってもよい。
次いで、支持基板63と支持基板64とを、液晶層222を挟んで貼り合せる(図4(E))。このとき、樹脂層201と樹脂層202とを、外周部において図示しない接着層により接着する。
例えば、樹脂層201と樹脂層202のいずれか一方、または両方に、これらを接着する接着層(図示しない)を形成する。接着層は、画素が配置されている領域を囲むように形成する。接着層は、例えばスクリーン印刷法や、ディスペンス法等により形成することができる。接着層としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化樹脂等を用いることができる。また、紫外線により仮硬化した後に、熱を加えることにより硬化する樹脂などを用いてもよい。または、接着層として、紫外線硬化性と熱硬化性の両方を有する樹脂などを用いてもよい。
続いて、液晶層222をディスペンス法等により接着層に囲まれた領域に滴下する。続いて、液晶層222を挟むように支持基板63と支持基板64とを貼り合せ、接着層を硬化する。貼り合せは、減圧雰囲気下で行うと支持基板63と支持基板64との間に気泡等が混入することを防ぐことができるため好ましい。
なお、液晶層222の滴下後に、画素が配置されている領域や、当該領域の外側に粒状のギャップスペーサを散布してもよいし、当該ギャップスペーサを含む液晶を滴下してもよい。また、液晶層222は、支持基板63と支持基板64を貼り合せた後に、減圧雰囲気下において、接着層に設けた隙間から注入する方法を用いてもよい。
以上の工程により、トランジスタ210及び液晶素子220が支持基板61と支持基板62とによって挟持された表示パネル200aを形成することができる。
続いて、図5(A)に示すように、支持基板62側から、支持基板62を介して樹脂層102に光70を照射する。
光70としては、好適にはレーザ光を用いることができる。特に、線状のレーザを用いることが好ましい。なお、レーザ光と同等のエネルギーを照射可能であれば、フラッシュランプ等を用いてもよい。
光70は、少なくともその一部が支持基板62を透過し、且つ樹脂層102に吸収される波長の光を選択して用いる。特に、光70の波長としては、可視光線から紫外線の波長領域の光を用いることが好ましい。例えば波長が200nm以上400nm以下の光、好ましくは波長が250nm以上350nm以上の光を用いることが好ましい。特に、波長308nmのエキシマレーザを用いると、生産性に優れるため好ましい。エキシマレーザは、LTPSにおけるレーザ結晶化にも用いるため、既存のLTPS製造ラインの装置を流用することができ、新たな設備投資を必要としないため好ましい。また、Nd:YAGレーザの第三高調波である波長355nmのUVレーザなどの固体UVレーザ(半導体UVレーザともいう)を用いてもよい。また、ピコ秒レーザ等のパルスレーザーを用いてもよい。
光70として、線状のレーザ光を用いる場合には、支持基板61と光源とを相対的に移動させることで光70を走査し、剥離したい領域に亘って光70を照射する。光70の照射により、樹脂層102の支持基板62側の表面近傍、または樹脂層102の内部の一部が改質され、支持基板62と樹脂層102との密着性が低下する。この段階では、樹脂層102が配置される全面に亘って照射すると、樹脂層102全体が剥離可能となり、後の分離の工程で支持基板61の外周部をスクライブ等により分断する必要がない。または、樹脂層102が配置される領域の外周部に光70を照射しない領域を設けると、光70の照射時に樹脂層102と支持基板62とが分離してしまうことを抑制できるため好ましい。
続いて、支持基板62と樹脂層102とを分離する(図5(B))。分離は、支持基板61をステージに固定した状態で、支持基板62に垂直方向に引っ張る力をかけることにより行うことができる。例えば支持基板62の上面の一部を吸着し、上方に引っ張ることにより、引き剥がすことができる。ステージは、支持基板61を固定できればどのような構成でもよいが、例えば真空吸着、静電吸着などが可能な吸着機構を有していてもよいし、支持基板61を物理的に留める機構を有していてもよい。
また、分離は表面に粘着性を有するドラム状の部材を支持基板62の上面に押し当て、これを回転させることにより行ってもよい。このとき、剥離方向にステージを動かしてもよい。
または、樹脂層102の外周部に光70を照射しない領域を設けた場合、光を照射した部分の一部に切欠き部を形成し、剥離のきっかけとしてもよい。切欠き部は、例えば鋭利な刃物または針状の部材を用いることや、支持基板61と樹脂層102を同時にスクライブにより切断すること等により形成することができる。
図5(B)では、樹脂層102が、支持基板62側に残存した樹脂層102aと、絶縁層141に接する樹脂層102bとに分離する例を示す。光70の照射条件によっては、樹脂層102の内部で分離(破断)が生じ、支持基板62側に樹脂層102aが残存する場合がある。または、樹脂層102の表面の一部が融解する場合にも、同様に支持基板62側に樹脂層102の一部が残存することがある。または、支持基板62と樹脂層102の界面で剥離する場合、支持基板62側に樹脂層102aが残存しないことがある。
支持基板62側に残存する樹脂層102aの厚さは、例えば、100nm以下、具体的には40nm以上70nm以下程度とすることができる。残存した樹脂層102aを除去することで、支持基板62は再利用が可能である。例えば、支持基板62にガラスを用い、樹脂層102にポリイミド樹脂を用いた場合は、酸素プラズマを用いたアッシング、又は発煙硝酸等を用いて樹脂層102a除去することができる。
次いで、樹脂層102bを表面(絶縁層141と接する面と対向する面)側からエッチングして、絶縁層141を露出させる(図5(C))。エッチングとしては、ウェットエッチング法、ドライエッチング法を用いることができる。又は、酸素プラズマを用いたアッシングにより樹脂層102を除去してもよい。なお、酸素プラズマを用いたアッシングは、制御性が高い、面内均一性がよく大判基板を用いた処理に適している等の利点を有するため、樹脂層102の除去に好適に用いることができる。
樹脂層102bは、発光素子120の視認側に位置する層であるため、樹脂層102bを除去することで、発光素子120と液晶素子220との距離を狭めることができるため表示装置を高視野角化することができる。又、樹脂層102bを除去することで、樹脂層102に透光性の低い材料を用いることも可能となり、樹脂層102を形成する材料の選択の幅を広げることができる。ただし、樹脂層102bの膜厚及び樹脂層102bの有する色が表示に及ぼす影響が少ない場合には、樹脂層102bを必ずしも除去しなくてもよい。
また、図6(A)に示すように、支持基板63側から、支持基板63を介して樹脂層201に光70を照射する。光70の照射方法については、上記の記載を援用することができる。
次いで、支持基板63と樹脂層201とを分離する(図6(B))。分離は、上記の記載を援用することができる。図6(B)では、樹脂層201が、支持基板63側に残存した樹脂層201aと、絶縁層231に接する樹脂層201bとに分離する例を示す。
次いで、樹脂層201bを裏面(絶縁層231と接する面と対向する面)側からエッチングして、絶縁層231を露出させる(図5(C))。樹脂層201bの除去は、樹脂層102bの除去と同様に行うことができる。樹脂層201bを除去することで、表示装置を高視野角化することができる。又、樹脂層201bを除去することで、樹脂層201に透光性の低い材料を用いることも可能となる。ただし、樹脂層201bの膜厚及び樹脂層201bの有する色が表示に及ぼす影響が少ない場合には、樹脂層201bを必ずしも除去しなくてもよい。
次いで、絶縁層231に接する偏光板240を配置する。偏光板240は、偏光フィルムを図示しない接着層によって絶縁層231に貼りあわせることで形成してもよい。
又は、絶縁層231が上面に位置するように支持基板64を反転させた後、絶縁層231にラビング処理を施し、ラビング処理後の絶縁層231に接して色素を含む水溶液を塗布し、乾燥させることで偏光板を形成してもよい。色素を含む水溶液の塗布によって形成される偏光板は、偏光フィルムを接着層で貼りあわせた偏光板よりも膜厚を小さくすることができるため、該偏光板を適用することで、発光素子と液晶素子とを近接して配置することが可能となる。よって、発光素子の呈する光と液晶素子を透過した光との間に視差が生じることを抑制して表示装置の視野角を広げることができるため、好適である。色素を含む水溶液の塗布によって形成される偏光板は、例えば膜厚20nm以上1500nm以下とすることができる。
なお、偏光板240は表示パネル100a側に形成することも可能である。ただし、偏光板240を色素を含む水溶液の塗布及び乾燥によって形成する場合、絶縁層231に接して偏光板240を形成することで、発光素子120の耐熱性を考慮することなく乾燥温度を設定することができるため、作製温度のマージンを拡大することができ、好適である。
続いて、図7(A)に示すように、表示パネル100aの絶縁層141と、表示パネル200aの偏光板240とを、接着層50によって貼り合せる。接着層50としては、上記接着層151の記載を援用することができる。
なお、本実施の形態においては、接着層50を発光素子120及び液晶素子220と重なる位置に配置する場合を例に示すが、本発明の実施の形態はこれに限られない。接着層50は、表示パネル100と表示パネル200とを貼りあわせることができればどのように設けてもよく、例えば表示部の外周を囲むように接着層50を配置してもよい。この場合、発光素子120の呈する光が接着層50を介することなく液晶素子220へと射出されるため、光の利用効率を向上させることができる。また、発光素子120と液晶素子220とを接近して配置することが可能となるため、視差を狭めることができる。
表示パネル100aと表示パネル200aとの貼りあわせ工程では、発光素子120と液晶素子220とが重なるように配置する。貼りあわせの位置ずれが生じてしまうと、発光素子120からの光が、表示パネル200の遮光性の部材に遮られてしまう場合がある。そのため、表示パネル100aと表示パネル200aには、それぞれ位置合わせ用のマーカーが形成されていることが好ましい。なお、本作製方法例によれば、貼り合せの段階において、支持基板61と支持基板64を有しているため、可撓性を有する表示パネル同士を貼り合せる場合と比較して、位置合わせの精度を高めることが可能で、表示装置の高精細化が可能となる。例えば500ppiを超える精細度の表示装置を実現することができる。
続いて、支持基板61側から、支持基板61を介して樹脂層101に光70(図示しない)を照射する。光70(図示しない)の照射方法については、上記の記載を援用することができる。光70の照射により、樹脂層101の支持基板61側の表面近傍、または樹脂層101の内部の一部が改質され、支持基板61と樹脂層101との密着性が低下する。
その後、図7(B)に示すように支持基板61と樹脂層101とを分離する。図7(B)には、支持基板61側に樹脂層101の一部である樹脂層101aが残存している例を示す。光70の照射条件によっては、樹脂層101の内部で分離(破断)が生じ、このように樹脂層101aが残存する場合がある。または、樹脂層101の表面の一部が融解する場合にも、同様に支持基板61側に樹脂層101aの一部が残存することがある。なお、支持基板61と樹脂層101の界面で剥離する場合、支持基板61側に樹脂層101aが残存しないことがある。支持基板62に残存した樹脂層102aを除去することで、支持基板62は再利用が可能である。
分離は、支持基板64をステージ等に固定した状態で行うことができる。分離方法については、上記の記載を援用することができる。
絶縁層131に接する樹脂層102bを除去した後、接着層51によって絶縁層131に第1の基板11を貼りあわせる(図8(A))。樹脂層102bの除去については、上記の記載を援用することができる。なお、樹脂層102bは、表示装置の視認側には位置しないため、必ずしも除去しなくてもよいが、樹脂層102bの除去により表示装置を薄型化及び軽量化することができる。
接着層51は、上記接着層151の記載を援用することができる。
第1の基板11及び後述する第2の基板12としては、樹脂材料を用いると、同じ厚さであってもガラス等を用いた場合に比べて、表示装置を軽量化できるため好ましい。また、可撓性を有する程度に薄い材料を用いると、より軽量化できるため好ましい。また、樹脂材料を用いることで、表示装置の耐衝撃性を向上させることができ、割れにくい表示装置を実現できる。
なお、第1の基板11は視認側とは反対側に位置する基板であるため、可視光に対して透光性を有していなくてもよい。そのため、金属材料を用いることもできる。金属材料は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示装置の局所的な温度上昇を抑制することができる。
続いて、支持基板64側から、支持基板64を介して樹脂層202に光70(図示しない)を照射する。光70(図示しない)の照射方法については、上記の記載を援用することができる。その後、図8(B)に示すように支持基板64と樹脂層202とを分離する。図8(B)には、支持基板64側に樹脂層202の一部である樹脂層202aが残存している例を示す。支持基板64側に残存した樹脂層202aを除去することで、支持基板64を再利用することができる。
分離は、基板11をステージ等に固定した状態で行うことができる。分離方法については、上記の記載を援用することができる。
導電層223に接する樹脂層202bを除去した後、接着層52によって導電層223に第2の基板12を貼りあわせる(図9)。第2の基板12にはあらかじめ偏光板242が形成されていてもよいし、第2の基板12を接着後、偏光板242を形成してもよい。
樹脂層202bの除去については、上記の記載を援用することができる。なお、樹脂層202bは、表示装置の表示に影響を与えない場合には必ずしも除去しなくてもよい。また、接着層52は、上記接着層151の記載を援用することができる。
第2の基板12は、視認側に位置する基板であるため、可視光に対して透光性を有する材料を用いることができる。
偏光板242は、偏光板240と同様に色素を含む水溶液を塗布し、乾燥させることで形成してもよいし、接着層によって第2の基板12に偏光フィルムを貼りあわせてもよい。なお、偏光板240を色素を含む水溶液の塗布によって形成し、偏光板242を偏光フィルムを貼りあわせて形成した場合、偏光板242の膜厚は偏光板240の膜厚よりも小さくなる。
以上の工程により、本実施の形態の表示装置10Aを作製することができる。
なお、以上の説明においては、支持基板と、トランジスタ及び表示素子(発光素子又は液晶素子)を有する素子形成層とを分離する工程において、支持基板と接して設けられた樹脂層へレーザ光を照射する方法を例に説明したが、本発明の実施の形態はこれに限られず、支持基板から素子形成層を剥離できれば他のいずれの方法を適用してもよい。例えば、樹脂層に変えて剥離層として非晶質シリコン層を設けてもよい。
本発明の一態様の表示装置の他の構成例について、図10及び図11を用いて説明する。
<表示装置の構成例2>
図10(A)に、本発明の一態様の表示装置10Bの表示部の断面図を示す。図10(A)に示す表示装置10Bは、図1の表示装置10Aで示した接着層151による発光素子120の封止に変えて、絶縁層による発光素子の封止を用いた構成を有する表示装置である。
表示装置10Bは、発光素子120上に絶縁層143を有する。絶縁層143は、発光素子120に水などの不純物が拡散することを抑制する保護層として機能する。絶縁層143として、無機絶縁層、特に成膜温度が高く緻密な無機絶縁層を形成するとバリア性高く不純物の拡散を抑制することができるため、好ましい。又は、絶縁層143として、発光素子120に接する無機絶縁層と、無機絶縁層上の有機絶縁層との積層を形成してもよい。
絶縁層143に適用可能な無機絶縁層として、具体的には、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、又は酸化ネオジム膜等を単層で又は積層させて用いることができる。
なお、発光素子120上に絶縁層143を直接形成する場合、支持基板62を用いた絶縁層141の貼りあわせ工程及び支持基板62の分離工程を要しない。従って、絶縁層143を形成後、絶縁層143上に接着層50を設けて表示パネル200aを貼りあわせることができるため、表示装置の作製工程を簡略化し、生産コストを低減することが可能となる。一方で、表示装置10Aのように、支持基板62側に絶縁層141を形成した後に発光素子120上に貼りあわせることで、発光素子120の耐熱温度を考慮することなく絶縁層141を形成することが可能であるため、バリア性の良好な緻密な絶縁層を形成することが容易である。
表示装置10Bにおいて、その他の構成は、表示装置10Aと同様の構成とすることができる。
<表示装置の構成例3>
図10(B)に、本発明の一態様の表示装置10Cの表示部の断面図を示す。図10(B)に示す表示装置10Cは、図1の表示装置10Aとは、偏光板240の位置が異なる構成を有する。具体的には、表示装置10Aでは、表示パネル200の絶縁層231に接して偏光板240を有するのに対し、表示装置10Cでは、表示パネル100の絶縁層141に接して偏光板240を有する。
表示装置10Cの作製は、図5(C)の工程で絶縁層141を露出させた後、図6(C)で説明した偏光板240の作製方法を援用して絶縁層141上に偏光板240を形成する。その後、支持基板63を分離し、樹脂層201bを除去した表示パネル200aを接着層50を用いて偏光板240上に貼りあわせることで、図10(B)に示す表示装置10Cを作製することができる。
なお、偏光板240を色素を含む水溶液を塗布後に乾燥させて形成する場合には、発光素子120の耐熱温度以下の温度にて乾燥を行うものとする。
表示装置10Cにおいて、その他の構成は、表示装置10Aと同様の構成とすることができる。
<表示装置の構成例4>
図11(A)に、本発明の一態様の表示装置10Dの表示部の断面図を示す。図11(A)に示す表示装置10Dは、発光素子120のEL層122が画素毎に分離されずに、カラーフィルタ152及びブラックマトリクス153を有する点において、図1に示す表示装置10Aと相違する。
カラーフィルタ152は、発光素子120及び液晶素子220と重なる位置に設けられている。カラーフィルタ152によって、発光素子120からの光を調色し、色純度を高めることができる。例えば、白色発光を呈する発光素子120を用いてフルカラーの表示装置とする場合には、異なる色のカラーフィルタを設けた複数の画素を用いる。その場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色のカラーフィルタを用いてもよいし、これに黄色(Y)を加えた4色とすることもできる。また、R、G、B(及びY)に加えて白色(W)の画素を用い、4色(又は5色)としてもよい。
また、隣接するカラーフィルタの152の間に、ブラックマトリクス153が設けられている。ブラックマトリクス153は隣接する画素から回り込む光を遮光し、隣接画素間における混色を抑制する。ブラックマトリクス153は異なる発光色の隣接画素間にのみ配置し、同色画素間には設けない構成としてもよい。ここで、カラーフィルタ152の端部を、ブラックマトリクス153と重なるように設けることにより、光漏れを抑制することができる。ブラックマトリクス153は、光を遮る材料を用いることができ、金属材料や顔料を含む樹脂材料などを用いて形成することができる。
なお、図示しないが、カラーフィルタ152及びブラックマトリクス153を覆うオーバーコートを有していてもよい。オーバーコートは、カラーフィルタ152に含有された不純物等の表示素子への拡散を防止することができる。オーバーコートは、透光性を有する材料で構成され、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の無機絶縁膜、又は、アクリル膜、ポリイミド膜等の有機絶縁膜を用いることができ、有機絶縁膜と無機絶縁膜との積層構造としてもよい。
表示装置10Dにおいて、その他の構成は、表示装置10Aと同様の構成とすることができる。
<表示装置の構成例5>
図11(B)に、本発明の一態様の表示装置10Eの表示部の断面図を示す。図11(B)に示す表示装置10Eは、カラーフィルタ152の位置が表示装置10Dとは異なる場合を示す例である。具体的には、表示装置10Eでは表示パネル200のトランジスタ210を覆う絶縁層233と絶縁層234との間にカラーフィルタ152が配置されている。
図11(B)に示すように、カラーフィルタ152を絶縁層233と絶縁層234との間に設けることで、表示装置10Dよりも支持基板61と支持基板62との貼りあわせ(図3(C)参照)工程におけるアライメントのマージンを拡大することができる。
表示装置10Eにおいて、その他の構成は、表示装置10Dと同様の構成とすることができる。
なお、表示装置10D及び表示装置10Eでは、液晶素子220と重なるカラーフィルタ152を有するため、発光素子120のEL層122を画素毎に分離せずに、白色発光を呈するEL層122とすることでフルカラーの画像表示を実現することができる。よって、EL層122の塗り分け工程を省略することができるため、コストの削減、歩留まりの向上を図れるほか、画素の高密度化による表示装置の高精細化が容易となる。一方、図1に示すように、画素毎にEL層122を塗り分ける構成とすることで、カラーフィルタによる光の吸収を抑制することができるため、特に反射型の液晶表示モードでの表示を行う際に視認性よく表示を行うことが可能となる。
なお、上述の本発明の表示装置の構成例は、各々を自由に組み合わせることも可能である。例えば、図10(A)で示した表示装置10Bと、図11(B)で示した表示装置10Eとを組み合わせて、発光素子120が絶縁層143で封止され、且つ表示パネル200がカラーフィルタ152を有する構成としてもよい。
以上示した本発明の一態様の表示装置は、発光素子120を有する表示パネル100と、液晶素子220を有する表示パネル200とが貼りあわされた構成を有し、それぞれの表示パネルの有する表示素子は独立して動作させることが可能である。よって、表示パネル100のみを単独で動作させるEL表示モード、表示パネル200のみを単独で動作させる反射型液晶表示モード、表示パネル100をバックライトとして機能させ、表示パネル200によって画像表示を行う透過型液晶表示モードの3つのモードによって表示を行うことができる。複数の動作モードを有することで、一方の表示パネルが動作しなくなった場合に他方の表示パネルを予備の表示パネルとして利用することができるため、表示装置の信頼性を向上させることができる。
また、表示パネル100と表示パネル200とは、支持基板から分離後に貼りあわされており、発光素子120と液晶素子220との間に基板を有さない。よって、発光素子120と液晶素子220とを近接して配置することができるため、視差が生じることを抑制して、表示装置の視野角を広げることが可能となる。また、表示装置の部品点数を削減することができるため、軽量化を図ることができる。
さらに、透過型の液晶表示モードで利用する場合において、バックライトとして機能する表示パネル100は、アクティブマトリクス型のEL表示装置であるため、表示部の画素毎にバックライトの輝度を制御又はバックライトのオン/オフを制御することが可能となる。よって、高コントラスト化され、動画ボケが抑制された表示品質の良好な画像表示を行うことが可能となる。
以上、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に適用可能なトランジスタの他の構成について図12を参照して説明する。なお、図12に示すトランジスタにおいて、実施の形態1と同様の機能を有する要素の材料、形成方法については、実施の形態1の説明を援用することができる。
図12(A)に示すトランジスタ110aは、トランジスタ110と比較して、導電層114及び絶縁層136を有する点で相違している。導電層114は、絶縁層133上に設けられ、酸化物半導体層112と重なる領域を有する。また絶縁層136は、導電層114及び絶縁層133を覆って設けられている。
導電層114は、酸化物半導体層112を挟んで導電層111とは反対側に位置している。導電層111を第1のゲート電極とした場合、導電層114は、第2のゲート電極として機能することができる。導電層111と導電層114に同じ電位を与えることで、トランジスタ110aのオン電流を高めることができる。また導電層111及び導電層114の一方にしきい値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタ110aのしきい値電圧を制御することができる。
導電層114としては、酸化物を含む導電性材料を用いることが好ましい。これにより、導電層114を構成する導電膜の成膜時に、酸素を含む雰囲気下で成膜することで、絶縁層133に酸素を供給することができる。好適には、成膜ガス中の酸素ガスの割合を90%以上100%以下の範囲とすることが好ましい。絶縁層133に供給された酸素は、後の熱処理により酸化物半導体層112に供給され、酸化物半導体層112中の酸素欠損の低減を図ることができる。
特に、導電層114には低抵抗化された酸化物半導体を用いることが好ましい。このとき、絶縁層136に水素を放出する絶縁膜、例えば窒化シリコン膜等を用いることが好ましい。絶縁層136の成膜中、またはその後の熱処理によって導電層114中に水素が供給され、導電層114の電気抵抗を効果的に低減することができる。
図12(B)に示すトランジスタ110bは、トップゲート構造のトランジスタである。
トランジスタ110bは、ゲート電極として機能する導電層111が、酸化物半導体層112よりも上側(被形成面側とは反対側)に設けられている。また、絶縁層131上に酸化物半導体層112が形成されている。また酸化物半導体層112上には、絶縁層132及び導電層111が積層して形成されている。また、絶縁層133は、酸化物半導体層112の上面及び側端部、絶縁層133の側面、及び導電層111を覆って設けられている。導電層113a及び導電層113bは、絶縁層133上に設けられている。導電層113a及び導電層113bは、絶縁層133に設けられた開口を介して、酸化物半導体層112の上面と電気的に接続されている。
なお、図12(B)では絶縁層132が、導電層111をマスクとして加工され、絶縁層132の上面形状が、導電層111の上面形状と略一致する場合を例に示しているが、絶縁層132が酸化物半導体層112の上面及び側端部を覆って設けられていてもよい。
トランジスタ110bは、導電層111と導電層113aまたは導電層113bとの物理的な距離を離すことが容易なため、これらの間の寄生容量を低減することが可能である。
図12(C)に示すトランジスタ110cは、導電層115及び絶縁層137を有する点でトランジスタ110bと相違する。導電層115は絶縁層131上に設けられ、酸化物半導体層112と重なる領域を有する。また絶縁層137は、導電層115及び絶縁層131を覆って設けられている。
導電層115は、上記導電層114と同様に第2のゲート電極として機能することができる。そのため、トランジスタ110cのオン電流を高めることや、しきい値電圧を制御することなどが可能である。
本発明の一態様の表示装置において、表示パネル100が有するトランジスタと、表示パネル200が有するトランジスタとは、同じ構成のトランジスタとしてもよいし、異なる構成のトランジスタとしてもよい。一例としては、発光素子120と電気的に接続されたトランジスタ110は、比較的大きな電流を流す必要があるため、トランジスタ110a又はトランジスタ110cを適用し、その他のトランジスタには、トランジスタの占有面積を低減するために、トランジスタ110を適用する構成とすることができる。
また、表示パネル100及び/又は表示パネル200が、表示部に配置されるトランジスタと同一基板上に形成された駆動回路を有する場合、表示部に配置されるトランジスタと、駆動回路に配置されるトランジスタとは、同一の構成としてもよいし、異なる構成としてもよい。
以上、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置のより具体的な例について説明する。以下で例示する表示装置は、透過型の液晶素子を有する表示パネルと、発光素子を有する表示パネルとが貼りあわされた構成を有し、それぞれの表示パネルの有する表示素子は独立して動作させることが可能である。よって、透過型の液晶素子を有する表示パネルを動作させ、発光素子を有する表示パネルをバックライトとして機能させる透過型液晶表示モードと、透過型の液晶素子を有する表示パネルを発光素子の電極で反射した光を光源として動作させ、発光素子を有する表示パネルを動作させない反射型の液晶表示モードと、発光素子を有する表示パネルを単独で動作させるEL表示モードとを行うことのできる、表示装置である。
図13(A)は、表示装置400の構成の一例を示すブロック図である。表示装置400は、表示部362にマトリクス状に配列した複数の画素410を有する。また表示装置400は、回路GDと、回路SDを有する。また方向Rに配列した複数の画素410、及び回路GDと電気的に接続する複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、及び複数の配線CSCOMを有する。また方向Cに配列した複数の画素410、及び回路SDと電気的に接続する複数の配線S1及び複数の配線S2を有する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GD及び回路SDと、発光素子を駆動する回路GD及び回路SDとを、別々に設けてもよい。
画素410は、透過型の液晶素子と、発光素子とを有する。画素410において、液晶素子と発光素子とは、互いに重なる部分を有する。
図13(B1)は、画素410が有する導電層221の構成例を示す。導電層221は、画素410における液晶素子の画素電極として機能する。また、導電層221と重なる領域に位置する発光素子120の画素電極として機能する導電層121を破線で示している。導電層121は、導電層221と重なるように配置されている。これにより、発光素子120が発する光は、液晶素子を透過して表示面側に射出される。
また、図13(B2)に示すような配列としてもよい。
発光素子が呈する光を効率よく液晶素子へ透過させるために、導電層121と隣接する導電層121との間の領域を、導電層221と隣接する導電層221との間の領域と重なるように配置することが好ましい。
[回路構成例]
図14は、画素410の構成例を示す回路図である。図14では、隣接する2つの画素410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子220、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、及び発光素子120等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、及び配線S2が電気的に接続されている。また、図14では、液晶素子220と電気的に接続する配線VCOM1、及び発光素子120と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図14では、スイッチSW1及びスイッチSW2に、トランジスタを用いた場合の例を示している。
スイッチSW1は、ゲートが配線G1と接続され、ソース又はドレインの一方が配線S1と接続され、ソース又はドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、及び液晶素子220の一方の電極と接続されている。容量素子C1は、他方の電極が配線CSCOMと接続されている。液晶素子220は、他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
またスイッチSW2は、ゲートが配線G2と接続され、ソース又はドレインの一方が配線S2と接続され、ソース又はドレインの他方が、容量素子C2の一方の電極、トランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2は、他方の電極がトランジスタMのソース又はドレインの一方、及び配線ANOと接続されている。トランジスタMは、ソース又はドレインの他方が発光素子120の一方の電極と接続されている。発光素子120は、他方の電極が配線VCOM2と接続されている。
図14では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
トランジスタMに用いられる半導体材料としては、特に限定されない。一例として、オフ状態におけるリーク電流が半導体材料として非晶質シリコンを用いた場合よりも小さい半導体材料を適用することができる。具体的には、トランジスタMの半導体材料として、酸化物半導体を用いることが好ましい。
酸化物半導体を用いたトランジスタを適用した画素回路は、非晶質シリコンを用いたトランジスタを適用した画素回路と比較して、画素回路が信号を保持することが可能な時間を長くすることができる。例えば、フリッカーの発生を抑制しながら、選択信号を30Hz未満、好ましくは10Hz未満、より好ましくは1分に1回未満の頻度で供給することができる。その結果、表示装置の使用者に蓄積する疲労(例えば、眼精疲労)を低減することができる。また、駆動に伴う消費電力を低減することができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子220が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2及び配線ANOには、発光素子120が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
図14に示す画素410は、例えば反射型液晶表示モードを適用する場合には、配線G1及び配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子220による光学変調を利用して表示することができる。また、EL表示モードで表示を行う場合には、配線G2及び配線S2に与える信号により駆動し、発光素子120を発光させて表示することができる。また透過型液晶表示モードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1及び配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図14では一つの画素410に、一つの液晶素子220と一つの発光素子120とを有する例を示したが、これに限られない。図15(A)は、一つの画素410に一つの液晶素子220と4つの発光素子120(発光素子120r、120g、120b、120w)を有する例を示している。図15(A)に示す画素410は、図14とは異なり、1つの画素でフルカラーの表示が可能な画素である。
図15(A)では図14の例に加えて、画素410に配線G3及び配線S3が接続されている。
図15(A)に示す例では、例えば1つの画素に4つの発光素子120を有し、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、及び白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また液晶素子220として、透過型の液晶素子を用いることができる。特に、ノーマリーホワイトモードの液晶素子220とすることが好ましい。反射型液晶表示モードで表示を行う場合には、低消費電力で表示を行うことができる。また透過型液晶表示モード及びEL表示モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低消費電力で行うことができる。
また、図15(B)には、画素410の構成例を示している。画素410は、導電層221と重なる位置に配置された発光素子の画素電極として機能する導電層121w、導電層121r、導電層121g、及び導電層121bを有する。導電層121r、導電層121g、及び導電層121bを有する各々の発光素子は、発光面積がほぼ同等であることが好ましい。
[表示装置の構成例]
図16は、本発明の一態様の表示装置300の斜視概略図である。表示装置300は、第1の基板11と第2の基板12とが貼り合わされた構成を有する。図16では、第2の基板12を破線で明示している。
表示装置300は、表示部362、回路部364、配線365、回路部366、配線367等を有する。第2の基板12には、例えば回路部364、配線365、回路部366、配線367及び画素電極として機能する導電層221等が設けられる。また図16では第1の基板11上にIC373、FPC372、IC375及びFPC374が実装されている例を示している。そのため、図16に示す構成は、表示装置300とIC373、FPC372、IC375及びFPC374を有する表示モジュールと言うこともできる。
回路部364は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線365は、表示部や回路部364に信号や電力を供給する機能を有する。当該信号や電力は、FPC372を介して外部、またはIC373から配線365に入力される。
また、図16では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板11にIC373が設けられている例を示している。IC373は、例えば走査線駆動回路、または信号線駆動回路などとしての機能を有するICを適用できる。なお表示装置300が走査線駆動回路及び信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆動回路や信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC372を介して表示装置300を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC373を設けない構成としてもよい。また、IC373を、COF(Chip On Film)方式等により、FPC372に実装してもよい。
図16には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表示素子が有する導電層221がマトリクス状に配置されている。導電層221は、可視光を透過する機能を有し、液晶素子220の画素電極として機能する。
また、導電層221よりも第1の基板11側に、発光素子120を有する。発光素子120からの光は、導電層221を透過して第2の基板12側に射出される。
[断面構成例]
図17に、図16で例示した表示装置の、FPC372を含む領域の一部、回路部364を含む領域の一部、表示部362を含む領域の一部、回路部366を含む領域の一部、及びFPC374を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
図17に示す表示装置は、表示パネル100と、表示パネル200とが積層された構成を有する。表示パネル100と、表示パネル200とは、接着層50によって貼りあわされている。図17では、接着層50が表示部362の外周を囲むように設けられた場合を例に示している。接着層50を表示部362の外周を囲むように設けることで、発光素子120からの光が、接着層50を透過することなく液晶素子220へと射出される。よって、接着層50による光の吸収を抑制することができ、発光素子120からの光を効率よく表示装置の表示に使用することが可能となる。また、発光素子120と液晶素子220との間に接着層50を設ける場合と比較して、発光素子120と液晶素子220とを近接して配置することができるため、視差を狭めることが可能となる。
表示パネル100は、接着層51によって絶縁層131に貼りあわされた第1の基板11と、絶縁層131上のトランジスタ110、トランジスタ401、トランジスタ402、容量素子405と、配線365と、トランジスタ上の絶縁層133、絶縁層136、絶縁層134と、絶縁層134上の発光素子120と、発光素子120上の接着層151と、接着層151上に配置され、接着層50と接する絶縁層141とを有する。
表示パネル100において、トランジスタ401は回路部364に配置され、トランジスタ402及びトランジスタ110は、表示部362に配置されている。各トランジスタは、ゲート、絶縁層132、半導体層、ソース、及びドレインを有する。ゲートと半導体層は、絶縁層132を介して重なる。絶縁層132の一部は、ゲート絶縁層としての機能を有し、他の一部は、容量素子405の誘電体としての機能を有する。トランジスタ402のソース又はドレインとして機能する導電層は、容量素子405の一方の電極を兼ねる。
図17では、ボトムゲート構造のトランジスタを示す。回路部364と表示部362とで、トランジスタの構造が異なっていてもよい。回路部364及び表示部362は、それぞれ、複数の種類のトランジスタを有していてもよい。
容量素子405は、一対の電極と、その間の誘電体とを有する。容量素子405は、トランジスタのゲートと同一の材料、及び同一の工程で形成した導電層と、トランジスタのソース及びドレインと同一の材料、及び同一の工程で形成した導電層と、を有する。
絶縁層133、絶縁層136、及び絶縁層134は、それぞれ、トランジスタ等を覆って設けられる。トランジスタ等を覆う絶縁層の数は特に限定されない。絶縁層134は、平坦化層としての機能を有する。絶縁層133、絶縁層136、及び絶縁層134のうち、少なくとも一層には、水又は水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。外部から不純物がトランジスタに拡散することを効果的に抑制することが可能となり、表示装置の信頼性を高めることができる。
絶縁層134として有機材料を用いる場合、表示装置の端部に露出した絶縁層134を通って発光素子120等に表示装置の外部から水分等の不純物が侵入する恐れがある。不純物の侵入により、発光素子120が劣化すると、表示装置の劣化につながる。そのため、図17に示すように、絶縁層134が、表示装置の端部に位置しないことが好ましい。図17の構成では、有機材料を用いた絶縁層が表示装置の端部に位置しないため、発光素子120に不純物が侵入することを抑制できる。
発光素子120は、導電層121、EL層122及び導電層123を有し、導電層121の端部は絶縁層135で覆われている。EL層122は、画素毎に分離されている。発光素子120は、表示パネル200側に光を射出する、トップエミッション構造である。発光素子120は、光学調整層を有していてもよい。
導電層121は、可視光を反射する機能を有する導電層である。また、導電層123は、可視光の一部を反射し、一部を透過する(半透過性を有する)機能を有する導電層とすることが好ましい。これによって、表示装置を反射型液晶表示モードにて使用する際に、導電層123によって反射した外光をもとに表示を行うことが可能となる。
導電層121は、トランジスタ110のソース又はドレインと電気的に接続される。これらは、直接接続されてもよいし、他の導電層を介して接続されてもよい。導電層121は、画素電極として機能し、発光素子120ごとに設けられている。隣り合う2つの導電層121は、絶縁層135によって電気的に絶縁されている。また、導電層123は、共通電極として機能し、複数の発光素子120にわたって設けられている。導電層123には、定電位が供給される。
トランジスタ、容量素子、及び配線等を、発光素子120の発光領域と重ねて配置することで、表示部362の開口率を高めることができる。
配線365は、接続部406に配置される。配線365は、トランジスタのソース及びドレインと同一の材料、及び同一の工程で形成することができる。接続部406は、回路部364に外部からの信号や電位を伝達する外部入力端子と電気的に接続する。ここでは、外部入力端子としてFPC372を設ける例を示している。接続層419を介してFPC372と接続部406は電気的に接続する。
接続層419としては、様々な異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)及び異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
表示パネル200は、縦電界方式が適用された透過型液晶表示装置である。表示パネル200は、接着層50と接する領域を有する偏光板240と、偏光板240上の絶縁層231と、絶縁層231上のトランジスタ210、トランジスタ501、容量素子505と、配線367と、トランジスタ上の絶縁層233、絶縁層236、絶縁層234と、絶縁層234上の液晶素子220と、配向膜244a、配向膜244bと、液晶素子220上の絶縁層576と、絶縁層576に接する接着層52と、接着層52によって絶縁層576と貼りあわせられた第2の基板12と、第2の基板12上の偏光板242とを有する。
絶縁層576と、絶縁層234とは、接着層517によって貼り合わされている。絶縁層576、絶縁層234、及び接着層517に囲まれた領域に、液晶層222が封止されている。液晶素子220は、導電層221と、導電層223と、導電層221及び導電層223の間に挟持された液晶層222とを有する。導電層221は可視光を透過する機能を有し、導電層223は可視光を透過する機能を有する。
表示パネル200において、トランジスタ501は回路部366に配置され、トランジスタ210は、表示部362に配置されている。各トランジスタは、ゲート、絶縁層232、半導体層、ソース、及びドレインを有する。ゲートと半導体層は、絶縁層232を介して重なる。絶縁層232の一部は、ゲート絶縁層としての機能を有し、他の一部は、容量素子505の誘電体としての機能を有する。
トランジスタ210のソース又はドレインのうち、一方は容量素子405の一方の電極を兼ね、且つ導電層221と電気的に接続されている。他方は信号線の一部として機能することができる。また、トランジスタ210のゲートとして機能する導電層は、走査線の一部として機能することができる。
各トランジスタを覆う絶縁層233、絶縁層236、絶縁層234のうち少なくとも一は、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。
絶縁層234上には、導電層221が設けられている。導電層221は、絶縁層234、絶縁層236、絶縁層233等に形成された開口を介して、トランジスタ210のソース又はドレインの一方、及び容量素子505の一方の電極と電気的に接続されている。
表示パネル200は、透過型の液晶表示装置であるため導電層221及び導電層223には可視光を透過する導電性材料を用いる。
可視光を透過する導電性材料としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などが挙げられる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。
ここで、偏光板242として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、偏光板242の種類に応じて、液晶素子220に用いる液晶素子のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
導電層223は、表示パネル200の端部に近い部分において、絶縁層234上に設けられた導電層と接続体543により電気的に接続されている。これにより、絶縁層234側に配置されるFPC374やIC等から導電層223に電位や信号を供給することができる。
接続体543としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。導電性の粒子としては、有機樹脂またはシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることができる。金属材料としてニッケルや金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。またニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を用いることが好ましい。また接続体543として、弾性変形、または塑性変形する材料を用いることが好ましい。このとき導電性の粒子である接続体543は、図17に示すように上下方向に潰れた形状となる場合がある。こうすることで、接続体543と、これと電気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制することができる。
接続体543は、接着層517に覆われるように配置することが好ましい。例えば硬化前の接着層517に、接続体543を分散させておけばよい。
表示パネル200の端部に近い領域には、接続部506が設けられている。接続部506は、接続層519を介してFPC374と電気的に接続されている。図17に示す構成では、配線367の一部と、導電層221と同一の導電膜を加工して得られた導電層を積層することで接続部506を構成している例を示している。
接続層519としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
以上示した本発明の一態様の表示装置は、発光素子120を有する表示パネル100と、液晶素子220を有する表示パネル200とが貼りあわされた構成を有し、それぞれの表示パネルの有する表示素子は独立して動作させることが可能である。よって、表示パネル100のみを単独で動作させるEL表示モード、表示パネル200のみを単独で動作させる反射型液晶表示モード、表示パネル100をバックライトとして機能させ、表示パネル200によって画像表示を行う透過型液晶表示モードの3つのモードによって表示を行うことができる。複数の動作モードを有することで、一方の表示パネルが動作しなくなった場合に他方の表示パネルを予備の表示パネルとして利用することができるため、表示装置の信頼性を向上させることができる。
また、表示パネル100と表示パネル200とは、支持基板から分離後に貼りあわされており、発光素子120と液晶素子220との間に基板を有さない。よって、発光素子120と液晶素子220とを近接して配置することができるため、表示装置の視差を狭め、視野角を広げることが可能となる。また、表示装置の部品点数を削減することができるため、軽量化を図ることができる。
さらに、透過型の液晶表示モードで利用する場合において、バックライトとして機能する表示パネル100は、アクティブマトリクス型のEL表示装置であるため、表示部の画素毎にバックライトの輝度を制御又はバックライトのオン/オフを制御することが可能となる。よって、高コントラスト化され、動画ボケが抑制された表示品質の良好な画像表示を行うことが可能となる。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は図17に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型又はボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。また、表示部362と回路部346又は回路部366とに設けられるトランジスタと異なる構成としてもよいし、同じ構成としてもよい。表示部362、回路部346、回路部366がトランジスタを複数有する場合には、異なる構成を有するトランジスタを配置してもよいし、同一の構成を有するトランジスタを配置してもよい。
図17では、トランジスタ110、トランジスタ401及びトランジスタ501として、第2のゲート電極を有するトランジスタを例示している。このように、第2のゲート電極を有するトランジスタは、オン電流を高めることができ、また、しきい値電圧の制御も容易であるため、回路部364や回路部366に設けるトランジスタ、及び発光素子120に流れる電流を制御するトランジスタとして好適である。
以上、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置を適用可能な電子機器について説明する。
本発明の一態様の表示装置は、信頼性が高く表示を行うことができ、また、表示品質の良好な画像を実現することができる。そのため、携帯型の電子機器、装着型の電子機器(ウェアラブル機器)、電子書籍端末等の電子機器や、工業用ロボット、生活支援ロボット、航空機、船舶、自動車などに搭載される表示装置として好適に用いることができる。
図18(A)、(B)に、携帯情報端末800の一例を示す。携帯情報端末800は、筐体801、筐体802、表示部803、表示部804、及びヒンジ部805等を有する。
筐体801と筐体802は、ヒンジ部805で連結されている。携帯情報端末800は、図18(A)に示すように折り畳んだ状態から、図18(B)に示すように筐体801と筐体802を開くことができる。
例えば表示部803及び表示部804に、文書情報を表示することが可能であり、電子書籍端末としても用いることができる。また、表示部803及び表示部804に静止画像や動画像を表示することもできる。
このように、携帯情報端末800は、持ち運ぶ際には折り畳んだ状態にできるため、汎用性に優れる。
なお、筐体801及び筐体802には、電源ボタン、操作ボタン、外部接続ポート、スピーカ、マイク等を有していてもよい。
図18(C)に携帯情報端末の一例を示す。図18(C)に示す携帯情報端末810は、筐体811、表示部812、操作ボタン813、外部接続ポート814、スピーカ815、マイク816、カメラ817等を有する。表示部812に、本発明の一態様の表示装置を備える。
携帯情報端末810は、表示部812にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部812に触れることで行うことができる。
また、操作ボタン813の操作により、電源のON、OFF動作や、表示部812に表示される画像の種類を切り替えることができる。例えば、メール作成画面から、メインメニュー画面に切り替えることができる。
また、携帯情報端末810の内部に、ジャイロセンサまたは加速度センサ等の検出装置を設けることで、携帯情報端末810の向き(縦か横か)を判断して、表示部812の画面表示の向きを自動的に切り替えるようにすることができる。また、画面表示の向きの切り替えは、表示部812を触れること、操作ボタン813の操作、またはマイク816を用いた音声入力等により行うこともできる。
携帯情報端末810は、例えば、電話機、手帳または情報閲覧装置等から選ばれた一つまたは複数の機能を有する。具体的には、スマートフォンとして用いることができる。携帯情報端末810は、例えば、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、動画再生、インターネット通信、ゲームなどの種々のアプリケーションを実行することができる。
図18(D)に、カメラの一例を示す。カメラ820は、筐体821、表示部822、操作ボタン823、シャッターボタン824等を有する。またカメラ820には、着脱可能なレンズ826が取り付けられている。表示部822に、本発明の一態様の表示装置を備える。
ここではカメラ820として、レンズ826を筐体821から取り外して交換することが可能な構成としたが、レンズ826と筐体が一体となっていてもよい。
カメラ820は、シャッターボタン824を押すことにより、静止画、または動画を撮像することができる。また、表示部822はタッチパネルとしての機能を有し、表示部822をタッチすることにより撮像することも可能である。
なお、カメラ820は、ストロボ装置や、ビューファインダーなどを別途装着することができる。または、これらが筐体821に組み込まれていてもよい。
図18(E)に、本発明の一態様の表示装置を車載用ディスプレイとして搭載した一例を示す。表示領域832及び表示領域833はナビゲーション情報、スピードメーターやタコメーター、走行距離、給油量、ギア状態、エアコンの設定など、その他様々な情報を提供することができる。表示は使用者の好みに合わせて適宜その表示項目やレイアウトを変更することができる。本発明の一態様の表示装置は、信頼性高く表示を行うことができるため、車載用のディスプレイとして利用することで走行の安全性を高めることができる。
以上示したとおり、本発明の一態様の表示装置を適用して電子機器を得ることができる。表示装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
10A 表示装置
10B 表示装置
10C 表示装置
10D 表示装置
10E 表示装置
11 基板
12 基板
21 光
22 光
50 接着層
51 接着層
52 接着層
61 支持基板
62 支持基板
63 支持基板
64 支持基板
70 光
100 表示パネル
100a 表示パネル
101 樹脂層
101a 樹脂層
102 樹脂層
102a 樹脂層
102b 樹脂層
110 トランジスタ
110a トランジスタ
110b トランジスタ
110c トランジスタ
111 導電層
112 酸化物半導体層
113a 導電層
113b 導電層
114 導電層
115 導電層
120 発光素子
120b 発光素子
120g 発光素子
120r 発光素子
120w 発光素子
121 導電層
121b 導電層
121g 導電層
121r 導電層
121w 導電層
122 EL層
123 導電層
131 絶縁層
132 絶縁層
133 絶縁層
134 絶縁層
135 絶縁層
136 絶縁層
137 絶縁層
141 絶縁層
143 絶縁層
151 接着層
152 カラーフィルタ
153 ブラックマトリクス
200 表示パネル
200a 表示パネル
201 樹脂層
201a 樹脂層
201b 樹脂層
202 樹脂層
202a 樹脂層
202b 樹脂層
210 トランジスタ
211 導電層
212 酸化物半導体層
213a 導電層
213b 導電層
220 液晶素子
221 導電層
222 液晶層
223 導電層
224a 配向膜
224b 配向膜
231 絶縁層
232 絶縁層
233 絶縁層
234 絶縁層
236 絶縁層
240 偏光板
242 偏光板
244 絶縁層
244a 配向膜
244b 配向膜
300 表示装置
346 回路部
362 表示部
364 回路部
365 配線
366 回路部
367 配線
372 FPC
373 IC
374 FPC
375 IC
400 表示装置
401 トランジスタ
402 トランジスタ
405 容量素子
406 接続部
410 画素
419 接続層
501 トランジスタ
505 容量素子
506 接続部
517 接着層
519 接続層
543 接続体
576 絶縁層
800 携帯情報端末
801 筐体
802 筐体
803 表示部
804 表示部
805 ヒンジ部
810 携帯情報端末
811 筐体
812 表示部
813 操作ボタン
814 外部接続ポート
815 スピーカ
816 マイク
817 カメラ
820 カメラ
821 筐体
822 表示部
823 操作ボタン
824 シャッターボタン
826 レンズ
832 表示領域
833 表示領域

Claims (5)

  1. 第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、第1の偏光板と、第2の偏光板とを有し、
    前記第1の表示パネルは、第1の基板と、前記第1の基板と接する領域を有する第1の接着層と、前記第1の接着層を介して前記第1の基板と重なる第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電気的に接続された発光素子とを有し、
    前記第2の表示パネルは、第2の基板と、前記第2の基板と接する領域を有する第2の接着層と、前記第2の接着層を介して前記第2の基板と重なる透過型の液晶素子と、前記液晶素子と電気的に接続された第2のトランジスタとを有し、
    前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとは、第3の接着層によって貼りあわせられ、
    前記発光素子は、前記第2の基板側に光を発する機能を有し、
    前記第1の偏光板は、前記第2の基板上に配置され、
    前記第2の偏光板は、前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとの間に配置され、且つ前記第3の接着層と接する領域を有することを特徴とする表示装置。
  2. 第1の表示パネルと、第2の表示パネルと、第1の偏光板と、第2の偏光板とを有し、
    前記第1の表示パネルは、第1の基板と、前記第1の基板上の第1の接着層と、前記第1の接着層を介して前記第1の基板上の第1のトランジスタと、前記第1のトランジスタ上の発光素子とを有し、
    前記第2の表示パネルは、第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタ上の透過型の液晶素子と、前記液晶素子上の第2の接着層と、前記第2の接着層上の第2の基板とを有し、
    前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとは、第3の接着層によって貼りあわせられ、
    前記発光素子は、前記第2の基板側に光を発する機能を有し、
    前記第1の偏光板は、前記第2の基板上に配置され、
    前記第2の偏光板は、前記第1の表示パネルと前記第2の表示パネルとの間に配置され、且つ前記第3の接着層と接する領域を有することを特徴とする表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記第1のトランジスタは、金属酸化物を有し、
    前記第2のトランジスタは、金属酸化物を有することを特徴とする表示装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、
    前記第2の偏光板の膜厚は、前記第1の偏光板の膜厚よりも小さいことを特徴とする表示装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記第2のトランジスタは、前記第1のトランジスタの上方に位置することを特徴とする表示装置。
JP2017124424A 2016-07-01 2017-06-26 表示装置 Withdrawn JP2018010290A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016131255 2016-07-01
JP2016131255 2016-07-01

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018010290A true JP2018010290A (ja) 2018-01-18

Family

ID=60993518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017124424A Withdrawn JP2018010290A (ja) 2016-07-01 2017-06-26 表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018010290A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10345670B2 (en) Display device including light-emitting element and light-condensing means
US10101628B2 (en) Display device
JP6983569B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP7049784B2 (ja) 表示装置
CN109891551B (zh) 半导体装置的制造方法
JP6961419B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP2022116093A (ja) 剥離方法
US10693097B2 (en) Display device including two display elements, display module, electronic device, and method for manufacturing display device
KR20190032589A (ko) 표시 장치의 제작 방법, 표시 장치, 표시 모듈 및 전자 기기
JP6702781B2 (ja) 表示装置
TW201800814A (zh) 顯示裝置、顯示模組、電子裝置及顯示裝置的製造方法
JP2018022036A (ja) 表示装置、表示モジュール、及び電子機器
JP6930864B2 (ja) 表示装置
JP2018004952A (ja) 表示装置およびその作製方法
JP2018173542A (ja) 素子、半導体装置、発光装置、表示装置、剥離方法、半導体装置の作製方法、発光装置の作製方法及び表示装置の作製方法
JP2018013698A (ja) 表示装置
JP6999315B2 (ja) 表示装置の作製方法
JP2018010290A (ja) 表示装置
JP2017207701A (ja) 表示装置
WO2017208161A1 (ja) 表示装置、表示モジュール、及び電子機器
JP2018013697A (ja) 表示装置およびその作製方法
WO2017195067A1 (ja) 表示装置
JP2018022098A (ja) 表示装置およびその作製方法
JP2018174084A (ja) 素子、半導体装置、発光装置、表示装置、剥離方法、半導体装置の作製方法、発光装置の作製方法及び表示装置の作製方法
JP2020144391A (ja) 表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200518

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20200807