以下、本発明に係る実施の形態について図面を基に詳細に説明する。なお、本実施形態に係る画像形成装置10は、例えば図1に示されるように、タンデム方式のフルカラーの画像形成装置である。また、図1において、矢印UPを画像形成装置10の上方向とする。まず、画像形成装置10の概略構成について説明する。
画像形成装置10の装置本体11の内部には、像保持体(被帯電体)の一例としての感光体12、帯電体の一例としての帯電ロール14、現像装置24等が、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色別の組立体の一例としてのプロセスカートリッジ18K、18C、18M、18Yとして下から上へ順に備えられている。
なお、各プロセスカートリッジ18K、18C、18M、18Yは、装置本体11に対して着脱可能な構成になっている。また、感光体12としては、例えば外周面(表面)に有機系の感光材料等よりなる感光体層が被覆された導電性円筒体が用いられ、図示しないモーターによって回転駆動されるようになっている。
感光体12の外周面は、その外周面に接触するように配置された帯電ロール14によって帯電された後、その帯電ロール14よりも感光体12の回転方向下流側に配置された露光装置16から出射されるレーザービームLBによって露光されるようになっている。これにより、感光体12の外周面に画像情報に応じた静電潜像が形成されるようになっている。
感光体12の外周面に形成された静電潜像は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の現像装置24K、24C、24M、24Yによって現像され、各色のトナー像とされるようになっている。すなわち、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の感光体12の外周面に対して、それぞれ帯電・露光・現像の各工程が行われることにより、各色の感光体12の外周面には、それぞれブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色に対応したトナー像が形成されるようになっている。
一方、記録用紙Pは、用紙収納容器28から取出ロール30によって取り出され、搬送ロール32、34によって用紙搬送ベルト20まで搬送されるようになっている。用紙搬送ベルト20は、駆動ロール40と従動ロール42とに張力が付与された状態で巻回されており、駆動ロール40の回転駆動により、各感光体12に対向する側が下から上へ移動するように構成されている。そして、用紙搬送ベルト20の内周面側には、各感光体12に対応した転写ロール22が配置されている。
したがって、各感光体12の外周面にそれぞれ形成されたブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のトナー像は、転写ロール22に支持された用紙搬送ベルト20と感光体12とが対向する転写位置にて、各感光体12の外周面から、用紙搬送ベルト20によって搬送されて来る記録用紙Pへ、順次転写されるようになっている。そして、各感光体12の外周面からトナー像が転写された記録用紙Pは、定着装置64へ搬送されて加熱・加圧されることにより、その記録用紙P上にトナー像が定着されるようになっている。
ここで、片面印刷の場合には、トナー像が定着された記録用紙Pは、排出ロール66によって画像形成装置10の上部に設けられた排出部68上にそのまま排出される。一方、両面印刷の場合には、定着装置64によって表面にトナー像が定着された記録用紙Pの後端部が排出ロール66によって狭持され、その後、排出ロール66が逆回転することにより、その記録用紙Pが両面印刷用の用紙搬送路70に搬送される。
そして、用紙搬送路70に配設された搬送ロール72によって搬送されることで表裏が反転された記録用紙Pが、再度用紙搬送ベルト20上へ搬送され、記録用紙Pの裏面に、各感光体12の外周面からトナー像が転写される。記録用紙Pの裏面にトナー像が転写された記録用紙Pは、定着装置64によってトナー像が定着され、裏面にトナー像が定着された記録用紙Pは、排出ロール66によって排出部68上に排出される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の各感光体12の外周面に残留する残留トナーや紙粉等は、転写位置よりも各感光体12の回転方向下流側に配置された清掃ブレード26によって、各感光体12が1回転する毎に除去される。これにより、各感光体12の外周面は、次の画像形成工程に備えられるようになっている。
次に、被清掃体の一例としての帯電ロール14を備えた帯電装置50(図2参照)と清掃装置100について説明する。図2、図3に示されるように、帯電ロール14は、例えば導電性シャフト14Aの周囲に導電性弾性層14Bが形成されたロール状とされており、その導電性シャフト14Aは回転自在に支持されている。
そして、帯電ロール14は、導電性シャフト14Aの両端部へ荷重が掛けられることで感光体12へ押し付けられ、導電性弾性層14Bの周面に沿って弾性変形することでニップ部が形成されるとともに、感光体12に対して従動回転するようになっている。なお、帯電ロール14の構成については後で詳述する。
また、帯電ロール14の感光体12とは反対側の外周面(表面)には、その外周面に接触しつつ従動回転することにより、その外周面上のトナーや外添剤等の粘着性を有する汚れを掻き取って除去する(外周面を清掃する)清掃装置100が配設されている。なお、この帯電ロール14と清掃装置100とで、帯電装置50が構成されている。
図3に示されるように、帯電ロール14の外周面を清掃する清掃装置100は、清掃体の一例としての螺旋状クリーニング部材102と、螺旋状クリーニング部材102の後述するキャップ部材108を回転自在に支持する支持部材の一例としての軸受部材110と、を有している。
螺旋状クリーニング部材102は、帯電ロール14の軸方向に沿って配置された軸部(芯体)の一例としてのシャフト104と、そのシャフト104の周囲(外周面)に、螺旋状に巻き付けられて、接着により固定される帯状の弾性体シート106と、シャフト104の両端部に、弾性体シート106の両端部をシャフト104の外周面との間で挟むように嵌められて固定され、シャフト104と共に一体に回転するキャップ部材108と、を有している。
このキャップ部材108により、弾性体シート106の両端部のシャフト104からの剥がれが防止される構成になっている。なお、キャップ部材108の材質は、特に限定されないが、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)やポリアセタール(POM)等のエンジニアリングプラスチック製とされることが、加工のし易さ及びコストアップの抑制の観点から望ましい。また、弾性体シート106の両端部のシャフト104からの剥がれが防止される構成になっていれば、キャップ部材108は設けなくてもよい。
螺旋状クリーニング部材102のシャフト104は、その両端部を除いて円柱状(軸方向から見て外形が円形状)に形成されており、帯電ロール14の軸方向に沿って延在するように配設されている。そして、図2、図3に示されるように、このシャフト104の両端部へ荷重が掛けられることで、螺旋状クリーニング部材102が帯電ロール14へ押し付けられ、弾性体シート106が帯電ロール14の周面に沿って弾性変形することで、ニップ部が形成されるようになっている。
これにより、帯電ロール14の撓みが抑えられ、帯電ロール14と感光体12との軸方向におけるニップ部のばらつきが抑制される構成になっている。なお、以下において、弾性体シート106の長手方向に直交する方向(図4において矢印Wで示す方向)を弾性体シート106(後述する弾性層107)の幅方向とする。
シャフト104には、アルミニウム合金、ステンレス、真鍮等の金属材料が使用され、摺動性などの用途に応じて、材質及び表面処理方法が適宜選択されるようになっている。シャフト104に導電性を有さない材質を用いる場合は、メッキ処理などの一般的な処理により加工して、導電化処理を行ってもよいが、そのまま使用してもよい。
また、製造時に研削加工が不要となることから、シャフト104には、樹脂製のシャフトを用いるようにしてもよい。なお、シャフト104の外径は、装置本体11の小型化と、シャフト104の撓み抑制と、コストアップの抑制との観点から、φ3mm〜φ6mm程度にすることが望ましい。
螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106は、帯状に形成されるとともに弾性変形可能な弾性層107と、表面全体に弾性層107が接着されるとともに裏面がシャフト104に接着される接着層(図示省略)と、を有している。なお、接着層は無視可能な程度に薄いため、弾性層107の最大高さThは、弾性体シート106の最大高さでもある。
接着層は、例えば接着剤、両面テープなどの接着材によって構成されており、弾性体シート106は、その接着層によって、シャフト104の外周面に、その軸方向一端部から他端部に亘って貼付(固定)されるようになっている。なお、接着層は単層の接着層であっても、複数層の接着層であってもよい。接着層を複数層の接着層で構成する場合には、その接着層同士の間に導電層、非導電層、半導電層、断熱層、伝熱層などの非接着層を介在させてもよい。
弾性層107には発泡体が用いられる。すなわち、この弾性層107は、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、抜き型などにより、所望の幅及び長さに裁断された後、一定の速度で回転されたシャフト104に、所望の巻き付け角度θ(図4参照)で螺旋状に巻き付けられつつ接着されるようになっている。なお、巻き付け角度θとは、図4に示される平面視で、シャフト104の外周面と弾性層107の後述する稜線部107Aとで成す角度である。
ここで、図5に示されるように、シャフト104に一定の張力で引っ張られつつ螺旋状に巻き付けられている有負荷状態の弾性層107の幅方向(弾性層107の長手方向と直交する方向であり、図5においても矢印Wで示されている)における断面形状は、その外面側(帯電ロール14に向けられる面側)の幅方向中央部が上方へ向かって凸状に隆起した形状になっている。
具体的には、弾性層107の幅方向における断面形状は、頂角が鋭角とされた略二等辺三角形状になっており、その頂点部分が稜線部107Aとなっている。そして、この弾性層107は、その底辺側の最大幅をTw、幅方向中央部の最大高さ(稜線部107Aまでの高さ)をThとしたとき、次の(1)に示される条件式を満たすようになっており、より望ましくは、次の(2)に示される条件式を満たすようになっている。なお、このときのシャフト104の外径はφ4mmである。
(1)0.25≦Tw/Th≦0.75
0.3mm≦Tw≦3.0mm かつ 0.5mm≦Th≦4.0mm
(2)0.40≦Tw/Th≦0.50
0.5mm≦Tw≦2.0mm かつ 1.5mm≦Th≦3.0mm
ここで、シャフト104に巻き付けられた弾性体シート106の最大高さ(弾性層107の最大高さTh)は、例えば次の方法によって測定される。すなわち、シャフト104に巻き付けられた弾性体シート106の周方向の位置を固定した状態で、レーザー測定機(ミツトヨ社製レーザースキャンマイクロメータ、型式:LSM6200)を1mm/秒の速度で螺旋状クリーニング部材102の長手方向へスキャンさせ、弾性体シート106の最大高さのプロファイルを測定する。
その後、シャフト104に巻き付けられた弾性体シート106の周方向の位置をずらして(例えば120°間隔で3箇所ずらして)、同様の測定を行う。こうして測定した各プロファイルを基に、弾性体シート106の最大高さ、即ち弾性層107の最大高さThを算出する。なお、シャフト104に巻き付けられた弾性体シート106の長手方向における位置は、螺旋状の巻き付け角度θ及びシャフト104の外径により異なるが、弾性体シート106の最大高さのプロファイルは、螺旋ピッチ毎に全て測定される。
また、弾性体シート106をシャフト104に巻き付けるときの張力は、シャフト104と接着層との間に隙間が形成されない程度であればよく、なるべく張力を掛けない方が望ましい。具体的には、元の弾性体シート106の長さに対して、0%〜5%の伸びになる張力とすることが望ましい。張力を掛け過ぎると、引っ張り永久伸びが大きくなり、クリーニングに必要な弾性力が落ちる。
また、シャフト104に巻き付けたときの弾性体シート106(弾性層107)の伸びは、厚み方向で異なっている。すなわち、弾性層107の伸びは、外面側が内面側よりも大きい。そのため、巻き付け後の外面側の伸びが5%程度になるようにすることが望ましい。
更に、この弾性層107の伸びは、弾性体シート106をシャフト104に巻き付けるときの張力と、シャフト104に巻き付けられた弾性体シート106の曲率半径(又は曲率)と、弾性体シート106の厚み(肉厚)により制御され、弾性体シート106の曲率半径は、シャフト104の外径及び弾性体シート106の巻き付け角度θにより制御される。
なお、弾性体シート106の曲率半径は、「シャフト104の外径」/2+0.2mm〜「シャフト104の外径」/2+8.5mmにすることが望ましく、「シャフト104の外径」/2+0.5mm〜「シャフト104の外径」/2+7.0mmにすることがより望ましい。そして、このときの弾性体シート106の巻き付け角度θは、θ=10°〜65°にすることが望ましく、θ=20°〜50°にすることがより望ましい。
また、弾性体シート106の長さは、シャフト104の長さ及び外径と、巻き付け角度θと、巻き付け時の張力とによって一義的に決まる。そして、弾性体シート106(弾性層107)の幅は、弾性体シート106をシャフト104に巻き付けたときに、弾性層107の被覆率(=弾性層107の幅/螺旋ピッチ)が、20%〜70%になるようにすることが望ましく、25%〜55%になるようにすることがより望ましい。
被覆率が70%より大きい場合には、帯電ロール14に接触する時間が長くなるため、弾性体シート106(弾性層107)に付着するトナーや添加剤等が帯電ロール14側へ再付着し、帯電ロール14を汚染させるおそれがある。被覆率が20%より小さい場合には、弾性層107の螺旋幅が安定しなくなる。
なお、弾性層107の被覆率が20%〜70%になっていれば、複数本の弾性層107が、シャフト104に螺旋状に巻き付けられていてもよい。また、このとき、幅方向における断面形状が略二等辺三角形状になっている弾性層107だけが巻き付けられる構成とされてもよいし、例えば幅方向における断面形状が略二等辺三角形状になっている弾性層107と、幅方向における断面形状が略長方形状になっている弾性層(図示省略)と、が交互に巻き付けられる構成とされてもよい。
弾性層107を構成する発泡体としては、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド又はポリプロピレン等の発泡性の樹脂、又はNBR、EPDM、SBR、CR、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、塩素化ポリイソプレン、イソプレン、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素添加ポリブタジエン、ブチルゴム等のゴム材料を1種類又は2種類以上をブレンドしてなる材質のものから選択され、必要に応じて、発泡助剤、整泡剤、触媒、硬化剤、可塑剤、加硫促進剤等の助剤が加えられる。
しかしながら、帯電ロール14との従動摺擦によって、外添剤等の異物を効率的に除去すると同時に、帯電ロール14の外周面に、擦れによる傷を付けないために、また、長期に亘って千切れや破損が生じないようにするために、引き裂き、引っ張りなどに強いポリウレタンを選択するのが、特に望ましい。
ポリウレタンとして特に制限するものではないが、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルやアクリルポリールなどのポリオールと、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネートの反応を伴っていればよく、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなどの鎖延長剤が混合されているとより望ましい。また、水やアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物などの発泡剤を用いて発泡させるのが一般的である。
また、螺旋状クリーニング部材102における弾性体シート106の動摩擦係数は、0.1〜1.0が望ましい。弾性体シート106の動摩擦係数が0.1を下回ると、充分なクリーニング性が得られなくなり、結果として画質上に縦筋を発生させてしまうおそれがある。弾性体シート106の動摩擦係数が1.0を上回ると、帯電ロール14を傷付けてしまうおそれがあり、その傷部分で帯電不良を引き起こし、画質上に色点や微小な色線を発生させてしまうおそれがある。
このような画像欠陥は、帯電ロール14や螺旋状クリーニング部材102(弾性体シート106)の表面汚染(主にトナーや外添剤)、異物の混入(主に紙粉)、放電生成物の付着などがトリガーとなって発生するため、長期間使用するほど発生するリスクが高まる。
また、この清掃装置100には、図3に示されるように、各キャップ部材108を回転可能に支持する一対の軸受部材110が備えられている。各軸受部材110は、シャフト104の軸方向内側が開放され、その軸方向外側が側壁110Aにて閉塞された形状とされている。そして、各キャップ部材108は、軸受部材110の内壁を滑りながら、その内壁の周方向に沿って、シャフト104と一体に回転するようになっている。
なお、一対の軸受部材110は、それぞれ両側の側板112に形成された固定部114に固定されている。また、本実施形態に係る帯電ロール14は、その軸方向両端部が図示しない支持部材によって回転可能に支持され、感光体12は、その軸方向両端部が側板112によって回転可能に支持されている。
次に、帯電ロール14の構成について詳細に説明する。なお、帯電ロール14は、所望の帯電性能を有するものであればよく、以下の構成に限定されるものでない。
図2に示されるように、帯電ロール14は、導電性シャフト14A上に、帯電層としての導電性弾性層14Bと表面層とが順次形成されて構成されている。なお、帯電層(導電性弾性層14B及び表面層)の肉厚は、1.5mm〜4mmとされることが望ましい。また、帯電ロール14の直径は、φ8mm〜φ15mmとされることが望ましく、φ9mm〜φ14mmとされることがより望ましい。
帯電ロール14の直径が15mmを上回ると、その外周面の1箇所当たりの感光体12に接触する回数が減り、また、放電回数が減るので、汚れや帯電性能に対する長期安定性には優れるものの装置本体11の小型化の観点から不利となる。帯電ロール14の直径が8mmを下回ると、装置本体11の小型化が可能になるため、優位であるが、その外周面の1箇所当たりの感光体12に接触する回数が増え、また、放電回数が増えるので、長期安定性に対して不利となる。
導電性シャフト14Aの材質としては、快削鋼、ステンレス鋼等が使用され、摺動性などの用途に応じて、材質及び表面処理方法が適宜選択される。なお、導電性シャフト14Aの材質が、導電性を有さない材質の場合は、メッキ処理などの一般的な導電化処理によって導電性を付与するようにしてもよい。
また、帯電ロール14の帯電層を構成する導電性弾性層14Bは、例えば弾性を有するゴム等の弾性材に、導電性弾性層14Bの抵抗値を調整する導電剤の他、必要に応じて軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、シリカ及び炭酸カルシウム等の充填剤などの通常のゴムに添加され得る材料が加えられて形成される。
つまり、導電剤及び通常のゴムに添加される材料を加えた弾性材で、導電性シャフト14Aの外周面を被覆することにより、帯電ロール14に帯電層としての導電性弾性層14Bが形成される。なお、抵抗値の調整を目的とした導電剤としては、マトリックス材に配合されるカーボンブラックや導電性金属酸化物粒子、或いは電子導電剤やイオン導電剤のような電子やイオンを電荷キャリアとして電気伝導する材料を分散したものなどを用いることが可能である。
導電性弾性層14Bを構成する弾性材としては、例えばゴム材中に導電剤を分散させることによって形成される。ゴム材としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム等や、これらのブレンドゴムが挙げられる。
中でも、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムや、これらのブレンドゴムが用いられることが望ましい。なお、これらのゴム材(弾性材)は発泡したものであっても、無発泡のものであってもよい。
また、カーボンブラックとしては、具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、「スペシャルブラック100」、「スペシャルブラック250」、「スペシャルブラック5」、「スペシャルブラック4」、「スペシャルブラック4A」、「スペシャルブラック550」、「スペシャルブラック6」、「カラーブラックFW200」、「カラーブラックFW2」、「カラーブラックFW2V」や、キャボット社製の「MONARCH1000」、「MONARCH1300」、「MONARCH1400」、「MOGUL−L」、「REGAL400R」などが挙げられる。
上記のカーボンブラックは、pH4.0以下であり、一般的なカーボンブラックに比べて、表面に存在する酸素含有官能基の効果により、樹脂組成物中への分散性が高い。したがって、pH4.0以下のカーボンブラックを配合しない構成に比べて、帯電性のばらつきを抑制することが可能となり、かつ抵抗値の変動を小さくすることが可能となる。
また、導電性金属酸化物粒子としては、酸化錫、アンチモンがドープされた酸化錫、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、ITO等の導電性を有した粒子が挙げられるが、電子を電荷キャリアとする導電剤あれば、何れも用いることが可能であり、特に限定されるものではない。
しかしながら、抵抗値調整及び強度の観点から言えば、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫、アナターゼ型酸化チタンを用いることが望ましく、酸化錫、アンチモンドープがされた酸化錫を用いることがより望ましい。なお、これらの導電剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの粒径は、特に限定されないが、3μm以下であるものが望ましい。
また、電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの微粉末が挙げられる。
また、イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩;などが挙げられる。なお、これらの導電剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、その添加量に特に制限はないが、電子導電剤の場合には、ゴム材の100質量部に対して、1質量部〜60質量部の範囲であることが望ましく、イオン導電剤の場合には、ゴム材の100質量部に対して、0.1質量部〜5.0質量部の範囲であることが望ましい。以上のような導電剤によって抵抗値を制御することにより、表面層の抵抗値は、環境条件によって変化せず、安定な特性が得られる。
導電性弾性層14Bと共に帯電ロール14の帯電層を構成する表面層は、トナーや外添剤等の異物による汚染防止のために形成されており、その材料としては、樹脂、ゴム等の何れを用いてもよく、特に限定されない。
表面層の材料としては、例えば、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロン、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
なお、外添剤による汚れを防止する観点では、表面層には、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、共重合ナイロンが用いられることが望ましい。共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンのうちの何れか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロンなどが挙げられる。
ここで、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロンよりなる重合単位が共重合体中に含まれる割合は、重量比で合わせて10%以上とされるのが望ましい。その割合が10%以上の場合は、調液性及び表面層塗布時における成膜性に優れるとともに、特に繰り返して使用する際における表面層の磨耗や表面層への異物の付着が少なくなる。これにより、帯電ロール14の耐久性が向上し、環境による特性の変化も少なくなる。
なお、上記した高分子材料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、その高分子材料の平均分子量は、1,000〜100,000の範囲であることが望ましく、10,000〜50,000の範囲であることがより望ましい。また、表面層には、フッ素系又はシリコーン系の樹脂を用いることが望ましく、フッ素変性アクリレートポリマーを用いることがより望ましい。
また、表面層の中に微粒子を添加してもよい。これにより、表面層が疎水性となって、帯電ロール14への異物の付着が抑制又は防止される。また、表面層の中にアルミナやシリカのような絶縁性の粒子を添加して、帯電ロール14の外周面(表面)に凹凸を付与し、感光体12との摺擦時の負担を小さくして、帯電ロール14と感光体12との相互の耐磨耗性を向上させるようにしてもよい。更に、表面層の中に導電剤を含有させて抵抗値を調整するようにしてもよい。
また、帯電ロール14のマイクロ硬度は、45度〜60度が望ましい。マイクロ硬度が60度より硬くなると、清掃装置100を取り付けた場合でも、感光体12とのニップ部の安定性が確保されなくなり、画質濃度斑が発生する。マイクロ硬度が45度より柔らかくなると、清掃装置100が無くても感光体12とのニップ部の安定性が確保されるが、低硬度化にするためには、可塑剤添加量を増量する、或いはシリコーンゴムのような低硬度の材料を使用する必要がある。前者の場合には、可塑剤がブリードし、画質劣化などの問題が引き起され、後者の場合には、大幅なコストアップになってしまう。
また、画像形成装置10に用いられる現像剤には、外添剤として球形のシリカを含むことが望ましい。この理由としては、シリカは屈折率が1.5前後であり、粒径を大きくしても光散乱による透明度の低下に影響を及ぼさないことが挙げられる。
一方、一般的なフュームドシリカは比重が2.2であり、粒径的にも最大50nmが製造上から限界となる場合がある。また、凝集体として粒径を上げることは可能であるが、ばらつきを抑制した分散が困難となる場合があり、安定してシール効果を発揮できない場合がある。
クリーニング性向上のために含有される外添剤の材料として好適なシリカ、特に比重が1.3〜1.9で球形単分散のシリカは、ゾルゲル法により得ることが可能である。ゾルゲル法は湿式法で、かつ焼成すること無しに製造する方法であるため、蒸気相酸化法等の他の方法に比べ、比重を低く制御することが可能となる。
また、疎水化処理工程での疎水化処理剤種、又は処理量を制御することにより、更に比重を調整することが可能となる。シリカの粒径は、ゾルゲル法の加水分解、縮重合工程のアルコキシシラン、アンモニア、アルコール、水の質量比、反応温度、撹拌速度、供給速度により自由に制御可能である。
具体的なシリカの製造方法は、次の通りである。まず、水及びアルコールの混合溶液に、アンモニア水を触媒として加温しながら、テトラメトキシシラン等のシラン化合物を滴下して撹拌を行う。次に、生成したシリカゾル懸濁液の遠心分離を行い、湿潤シリカゲルとアルコール、アンモニア水とに分離する。
そして、湿潤シリカゲルに溶剤を加え、再度シリカゾルの状態にし、疎水化処理剤を加え、シリカ表面の疎水化を行う。疎水化処理としては、一般的なシラン化合物を用いることが可能である。次に、この疎水化処理シリカゾルから溶媒を除去、乾燥、シーブする。これにより、目的とするシリカが得られる。また、このように得られたシリカに対し、再度ゾルゲル法による処理を行っても構わない。
また、画像形成装置10に用いられる現像剤のトナーとしては、重合法により作製される重合トナーを用いることが望ましい。トナー形状が不定形であると、流動性助剤の添加によっても流動性が充分でないことがあり、使用中の機械的剪断力によるトナー表面の微粒子がトナー凹部へ移動することにより、経時的に流動性が低下したり、流動性助剤のトナー内部への埋没が起こったりする。つまり、現像性、転写性、クリーニング性が悪化する。
また、クリーニングにより回収されたトナーを再び現像装置24に戻して使用すると、更に画質の低下を生じ易い。これらを防ぐために、更に流動性助剤を増加すると、感光体12上への汚染、フィルミング、傷などを発生させてしまう。このため、意図的にトナー形状及び表面構造の制御を可能とする手段として、乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている。
これらは一般に、乳化重合等の重合法により樹脂微粒子の分散液を作製し、他方、溶媒に着色剤を分散させた着色剤粒子分散液を作製し、これらを混合した後、加熱やpH制御、凝集剤添加などにより、上記の樹脂微粒子と着色剤とを所望の粒子径になるまで凝集させ、その後、凝集粒子を所望の粒子径で安定させ、次いで、樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して融合させてトナーを作製するものである。
画像形成装置10に用いられる現像剤には、外添剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が含有されていることが望ましく、その配合量は、0.1重量%〜1.0重量%であることがより望ましい。PTFEは、感光体12の磨耗を抑制することが可能であり、画像形成装置10の長寿命化を図る上で有用である。
乳化重合凝集法で得たトナー粒子は、その粒度分布特性において、従来の懸濁重合法等に代表される他の重合法で得たトナー粒子と比較して、極めて優れた特性(特に粒度分布がシャープであり、分級操作を必要としない)を示し、これをトナーとして用いれば、高品質の画質を長期に亘って得ることが可能となる。
また、乳化重合凝集法によるトナーの作製方法は、凝集粒子を樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)以上に加熱して融合させることから、その加熱の仕方やpHの制御により、不定形の形状から球形の粒子状態のトナーまで、様々な形状のトナーを作製することが可能である。よって、使用される電子写真システムにおいて、所謂ポテト形状から球形までの範囲で形状の選択が可能となる。
以上のような構成とされた本実施形態に係る清掃装置100において、次に、その作用について説明する。
記録用紙Pに転写されずに感光体12の外周面に残留した現像剤(トナーや外添剤)等の異物は、清掃ブレード26によって感光体12から除去される。しかしながら、現像剤の成分中で粒子径が比較的小さい外添剤等の異物は、清掃ブレード26をすり抜ける。
ここで、帯電ロール14は、導電性シャフト14Aの両端部に荷重が掛けられて、感光体12側へ押し付けられており、導電性弾性層14Bの周面に沿って弾性変形することで、感光体12との間でニップ部が形成されている。しかも、螺旋状クリーニング部材102により、帯電ロール14の軸方向の撓みが抑えられ、その軸方向におけるニップ部のばらつきが抑制されている。したがって、清掃ブレード26をすり抜けた外添剤等の異物は、帯電ロール14の外周面に付着する。
帯電ロール14の外周面に付着した外添剤等の粘着性を有する異物(汚れ)は、帯電ロール14に接触して従動回転する螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)における外面側が、帯電ロール14の外周面に接触し、その外周面を掻き取る(払拭する)ことで除去される。
詳細に説明すると、弾性体シート106における弾性層107の長手方向から見た断面形状は、シャフト104に巻き付けられている有負荷状態で、その外面側における幅方向中央部が上方へ向かって凸状に隆起する形状、具体的には、頂角が鋭角となる略二等辺三角形状に形成されている。
そして、シャフト104に巻き付けられたときの弾性層107の最大幅をTw、幅方向中央部の最大高さをThとしたとき、次の(1)に示される条件式を満たすようになっており、より望ましくは、次の(2)に示される条件式を満たすようになっている。なお、このときのシャフト104の外径はφ4mmである。
(1)0.25≦Tw/Th≦0.75
0.3mm≦Tw≦3.0mm かつ 0.5mm≦Th≦4.0mm
(2)0.4≦Tw/Th≦0.5
0.5mm≦Tw≦2.0mm かつ 1.5mm≦Th≦3.0mm
したがって、図6に示されるように、螺旋状クリーニング部材102が、図示の矢印J方向に回転する帯電ロール14に対して従動回転すると(図示の矢印F方向に回転すると)、弾性層107の稜線部107Aが帯電ロール14の外周面に付着している粘着性を有する異物(汚れ)を弾くようにして掻き取る。つまり、この螺旋状クリーニング部材102では、帯電ロール14の外周面に対する弾性層107の接触圧不足が発生せず、接触圧不足によるクリーニング不良が抑制又は防止される。
よって、上記構成とされていない弾性層を備えた螺旋状クリーニング部材(図示省略)に比べて、その粘着性を有する異物(汚れ)が帯電ロール14の外周面から効率よく除去され、帯電ロール14のクリーニング性が向上される。これにより、長期に亘って、帯電ロール14のクリーニング性を維持することが可能となり、画質欠陥の発生し難い画像形成装置10を得ることが可能となる。
なお、弾性層107の長手方向から見た断面形状は、その外面側における幅方向中央部が上方へ向かって隆起した凸形状で、かつ上記条件式(1)、望ましくは上記条件式(2)を満たしていればよく、図5に示される頂角が鋭角となる略二等辺三角形状に限定されるものではない。すなわち、弾性層107の長手方向から見た断面形状は、例えば、図7(A)に示される略等脚台形状に形成されていてもよいし、図7(B)に示される略楕円形状に形成されていてもよい。
次に、螺旋状クリーニング部材102の具体的な実施例1〜5及び比較例1、2と、帯電ロール14の具体的な実施例を以下に示す。なお、本実施形態に係る螺旋状クリーニング部材102は、実施例1〜5に示されるものに限定されるものではない。また、帯電ロール14は、実施例1〜5及び比較例1、2において同じものを使用した。よって、帯電ロール14の具体例は、実施例1においてのみ示す。
<実施例1>
[帯電ロール]
(弾性層の形成)
下記混合物を、オープンロールで混練し、SUS416からなる直径6mmの導電性シャフト14Aの表面に、厚さ3mmとなるように円筒状に被覆し、内径18.0mmの円筒型の金型に入れ、170℃で30分間加硫させ、金型から取り出した後、研磨した。これにより、円筒状の導電性弾性層14Bを得た。
・ゴム材(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム;GECHRON3106:日本ゼオン社製)・・・・・・・・・・・・100質量部
・導電剤(カーボンブラック アサヒサーマル:旭カーボン社製)・・・・・25質量部
・導電剤(ケッチェンブラックEC:ライオン社製)・・・・・・・・・・・・8質量部
・イオン導電剤(過塩素酸リチウム)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1質量部
・加硫剤(硫黄)200メッシュ:鶴見化学工業社製)・・・・・・・・・・・1質量部
・加硫促進剤(ノクセラーDM:大内新興化学工業社製)・・・・・・・・2.0質量部
・加硫促進剤(ノクセラーTT:大内新興化学工業社製)・・・・・・・・0.5質量部
(表面層の形成)
下記混合物を、ビーズミルにて分散し、得られた分散液を、メタノールで希釈し、上記導電性弾性層14Bの表面に浸漬塗布した後、140℃で15分間加熱乾燥した。これにより、厚さ4mmの表面層を有する帯電ロール14を得た。
・高分子材料(共重合ナイロン)(アミランCM8000:東レ社製)・・100質量部
・導電剤(アンチモンドープ酸化スズ)(SN−100P:石原産業社製)・30質量部
・溶剤(メタノール)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・500質量部
・溶剤(ブタノール)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・240質量部
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅1.5mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略二等辺三角形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シート106を段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて螺旋状クリーニング部材102を作製した。この螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)の最大幅Twは1.5mm、幅方向中央部の最大高さThは2.0mmであった。
<実施例2>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅1.0mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略二等辺三角形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シート106を段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて螺旋状クリーニング部材102を作製した。この螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)の最大幅Twは1.0mm、幅方向中央部の最大高さThは2.0mmであった。
<実施例3>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅0.8mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略二等辺三角形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シート106を段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ角度26°で巻き付けて螺旋状クリーニング部材102を作製した。この螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)の最大幅Twは0.8mm、幅方向中央部の最大高さThは2.0mmであった。
<実施例4>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅1.0mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略等脚台形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シート106を段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて螺旋状クリーニング部材102を作製した。この螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)の最大幅Twは1.0mm、幅方向中央部の最大高さThは2.0mmであった。
<実施例5>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅1.0mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略楕円形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シート106を段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて螺旋状クリーニング部材102を作製した。この螺旋状クリーニング部材102の弾性体シート106(弾性層107)の最大幅Twは1.0mm、幅方向中央部の最大高さThは2.0mmであった。
<比較例1>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅0.5mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略二等辺三角形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シートを作製した。
この弾性体シートを段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて比較例1に係る螺旋状クリーニング部材を作製した。この比較例1に係る螺旋状クリーニング部材の弾性体シート(弾性層)の最大幅Twは0.5mm、幅方向中央部の最大高さThは2.2mmであった。
<比較例2>
[螺旋状クリーニング部材]
厚さ2.5mmの発泡ウレタン(EP−70;株式会社イノアックコーポレーション社製)シートに両面テープを貼り付け、幅0.2mm、長さ243mmの帯状シートとなるように切り出した。そして、作製した帯状シートの幅方向における断面形状が略二等辺三角形状となるように、その帯状シートを切削し、弾性体シート106を作製した。
この弾性体シートを段付金属シャフト(外径φ4mm、全長230mm)へ巻き付け角度26°で巻き付けて比較例2に係る螺旋状クリーニング部材を作製した。この比較例2に係る螺旋状クリーニング部材の弾性体シート(弾性層)の最大幅Twは0.2mm、幅方向中央部の最大高さThは0.5mmであった。
<評価>
[クリーニング性]
カラー複写機DOCUCENTRE−III C3300:富士ゼロックス社製に、実施例1〜5で作製した螺旋状クリーニング部材102、比較例1、2で作製した螺旋状クリーニング部材及び帯電ロール14を装着した。その後、A4の記録用紙Pで300,000枚の印字テストを行った。画質評価は、300,000枚印字後に、ハーフトーン画像中での帯電ロール14のクリーニング斑による濃度斑発生の有無を、以下の基準で判定した。
(クリーニング性:判断基準)
A:画質上の濃度斑が未発生
B:画質上の濃度斑が軽微であるが発生
C:画質上の濃度斑が発生
<評価結果>
表1に実施例1〜5の螺旋状クリーニング部材102及び比較例1、2の螺旋状クリーニング部材を用いた結果を示す。この表1から、実施例1〜5の螺旋状クリーニング部材102は、比較例1、2の螺旋状クリーニング部材よりもクリーニング性が優れていることが判明した。
以上、本実施形態に係る螺旋状クリーニング部材102について、図面及び各実施例を基に説明したが、本実施形態に係る螺旋状クリーニング部材102は、図示のものや各実施例のものに限定されるものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、本実施形態では、シャフト104の外径をφ4mmとしたが、これに限定されるものではなく、φ5mmやφ6mmとしてもよい。
また、本実施形態では、螺旋状クリーニング部材102を帯電ロール14へ常時接触させ、帯電ロール14に従動回転させる態様について説明したが、螺旋状クリーニング部材102は、帯電ロール14のクリーニング時のみ、帯電ロール14に接触させて従動回転させる態様にしてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置10では、被清掃体として、帯電ロール14を採用した態様を説明したが、これに限定されるものではなく、感光体12や転写ロール22等でもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置10では、感光体12、帯電装置50(帯電ロール14と清掃装置100とのユニット)、現像装置24及び清掃ブレード26を備えたプロセスカートリッジ18として説明したが、これに限定されるものではなく、帯電装置50を備え、その他、必要に応じて、感光体12、露光装置16、転写ロール22、現像装置24、清掃ブレード26から選択されるものを備えたプロセスカートリッジ18としてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置10では、被清掃体としての帯電ロール14と、これに接触して配置される清掃装置100とのユニットを、プロセスカートリッジ18のようにカートリッジ化して画像形成装置10に配置する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、画像形成装置10に直接配置した態様としてもよい。また、本実施形態に係る画像形成装置10は、上記のような直接転写方式のものに限定されるものではなく、中間転写方式のものであってもよい。