JP2018006659A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽電池モジュールの特性を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】太陽電池モジュールは、第1、第2及び第3受光素子と、第1、第2及び第3受光素子を電気的に接続する帯状の第1タブ線とを備える。第1タブ線は、第1及び第2受光素子の表面電極同士、または、裏面電極同士を接続することにより第1及び第2受光素子を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在して第3受光素子の裏面電極または表面電極と接続することにより第1または第2受光素子と第3受光素子とを直列接続する。
【選択図】図6
【解決手段】太陽電池モジュールは、第1、第2及び第3受光素子と、第1、第2及び第3受光素子を電気的に接続する帯状の第1タブ線とを備える。第1タブ線は、第1及び第2受光素子の表面電極同士、または、裏面電極同士を接続することにより第1及び第2受光素子を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在して第3受光素子の裏面電極または表面電極と接続することにより第1または第2受光素子と第3受光素子とを直列接続する。
【選択図】図6
Description
本発明は、平板状の複数の受光素子を備える太陽電池モジュール、及び、その製造方法に関する。
受光面であるおもて面に表面電極を有し、裏面に裏面電極を有する太陽電池が縦横に複数配列され、互いに隣接する太陽電池同士が、帯状のタブ線によって接続された太陽電池モジュールが知られている。
このような太陽電池モジュールにおいて、帯状のタブ線は、一般に1つの太陽電池のおもて面と、他の太陽電池の裏面との間に延びて配置されているので、おもて面に設けられるタブ線は、太陽電池の受光面を覆うことになる。しかしながら、タブ線の幅をある程度狭くすることにより、太陽光がタブ線に遮られる影面積を低減することができ、受光面に入射する入射光を増やすことができる。一方、このタブ線は、断面積が大きい程、抵抗ロスが小さくなり出力効率が改善する。そのため、タブ線の幅を小さくし、かつタブ線の厚さを大きくすれば、入射光を増やすことができ、かつ、抵抗ロスの増大を抑制することが可能である。
しかしながら、タブ線の厚さを大きくすると、半田接続時に、タブ線と太陽電池との線膨張係数差によって発生する熱ストレスが大きくなってしまい、セル割れが発生する可能性がある。また、タブ線の厚みが厚い場合は、樹脂等を用いて太陽電池を封止するラミネート工程において、タブ線部分が起点となって割れが発生する可能性や、太陽電池の反り、セルの割れ、または電極の剥がれなどが発生する可能性が高くなる。このようにタブ線の厚さを大きくすることには限界があるので、タブ線の幅に関して抵抗と影面積との間には相克関係があるけれども、一般的に、タブ線は、一定の薄さで細長い帯状の形状を有するように形成されている。
ところで、タブ線の影面積を低減するためには、タブ線を太陽電池素子の両端に偏らせて、太陽電池素子の中央部を広くすることも有効である。本願と同じ出願人によって出願された特許文献1には、タブ線をおもて面の両端及び裏面の両端に偏らせた太陽電池モジュールが開示されている。このような構成によれば、タブ電極の一部を太陽電池素子の両端よりも外側に張り出させることができるので、薄いタブ電極でも幅を広げて断面積を大きくすることができ、集電の内部抵抗を低減することが可能になる。
また特許文献2には、複数の長方形の太陽電池素子を、その長手方向に並べた状態で、それらをタブ線によって直列接続するという技術が提案されている。
特許文献1の太陽電池モジュールでは、おもて面のタブ線を両端に配置した場合に、裏面のタブ線も同様に両端に配置する。しかしながら、このような配置では、受光素子で生成した電流がタブ線に集電されるまでに通過する集電距離が比較的大きくなってしまい、集電抵抗が大きくなってしまうという課題があった。特に、半導体基板の面積が大きくなると、裏面電極の長さが大きくなり、その結果として、集電距離が大きくなってしまうことによる影響が顕在化する。
また、特許文献2の技術では、太陽電池素子のサイズを半分にして電流を減らしているが、依然として、タブ線の抵抗とタブ線の影面積との間に相克関係が存在するため、タブ線の抵抗及び影面積に改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、太陽電池モジュールの特性を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る太陽電池モジュールは、互いに離間して平面状に配列された平板状の第1、第2及び第3受光素子と、前記第1、前記第2及び前記第3受光素子を電気的に接続する帯状の第1タブ線とを備える。前記第1、前記第2及び前記第3受光素子のそれぞれは、当該受光素子のおもて面の端部に配設された表面電極と、当該受光素子の前記端部の裏面に配設された裏面電極とを有する。前記第1タブ線は、前記第1及び前記第2受光素子の前記端部を対向させた状態で、前記第1及び前記第2受光素子の前記表面電極同士、または、前記裏面電極同士を接続することにより前記第1及び前記第2受光素子を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在して前記第3受光素子の前記裏面電極または前記表面電極と接続することにより前記第1または前記第2受光素子と前記第3受光素子とを直列接続する。
本発明によれば、第1タブ線は、第1及び第2受光素子の表面電極同士、または、裏面電極同士を接続することにより第1及び第2受光素子を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在して第3受光素子の裏面電極または表面電極と接続することにより第1または第2受光素子と第3受光素子とを直列接続する。このような構成によれば、太陽電池モジュールの特性を高めることができる。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態を、図面を用いて説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。さらに、実施の形態において同じ構成要素は同じ符号を付し、ある実施の形態において説明した構成要素については、別の実施の形態においてその詳細な説明を略すものとする。また、以下で示すサイズは一例である。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1による太陽電池モジュールが備える2本のストリングの一部分を、受光面であるおもて面側から見た平面図であり、図2は、当該2本のストリングの一部分を、裏面側から見た平面図である。
図1は、本実施の形態1による太陽電池モジュールが備える2本のストリングの一部分を、受光面であるおもて面側から見た平面図であり、図2は、当該2本のストリングの一部分を、裏面側から見た平面図である。
太陽電池モジュールの各ストリング110は、並列受光素子100a〜100cを備える。並列受光素子100a〜100cは、基本的に同じ構造を有している。このため、以下、並列受光素子100a,100b,100cを区別しない場合には、それぞれを並列受光素子100と記して説明することもある。なお、並列受光素子100の数は任意に変更可能である。
各並列受光素子100は、後述する複数の受光素子と、複数の受光素子を電気的に接続する複数の帯状のタブ線10とを含んでいる。なお、図1及び図2では並列受光素子100は簡素化されて模式的に示されている。
タブ線10は、受光素子1の倍程度の長さを有する帯状の導電体であり、図1及び図2のY方向に延在している。タブ線10は、図1に示されるおもて面側の表面側タブ線部11と、図2に示される裏面側の裏面側タブ線部13とを有している。表面側タブ線部11と裏面側タブ線部13とは、分離されていない一の部材から構成されてもよいし、分離された複数の部材を接続することによって構成されてもよい。
各ストリング110では、Y方向に隣り合う並列受光素子100aと並列受光素子100bとがタブ線10によって直列接続され、Y方向に隣り合う並列受光素子100bと並列受光素子100cとが別のタブ線10によって直列接続されている。このような直列接続が繰り返されることによって、1列の複数の並列受光素子100を備える1本のストリング110が構成されている。
なお、図示していないが、図1中の各ストリング110の終端部にはモジュールの辺に沿って配設された銅線などの周辺導線が、隣り合うストリング110のタブ線10の一端同士の相互接続に利用される。これにより、複数のストリング110が、周辺導線によって互いに直列接続されている。また、図示していないが、複数のストリング110の直列接続において端となる周辺導線には、太陽電池モジュールの外部に電力及び電流を取り出すための引き出し線であるリード線の一端が接続され、リード線の他端はモジュールの外に取り出される。さらに、図示していないが、並列受光素子100の耐候性を高めるために、複数のストリング110は、例えばエチレンビニルアセテート樹脂シートなどの封止部材によって覆わることもある。
また、複数のストリング110の裏面側は、封止部材とともに例えば耐候性のポリエチレンテレフタラート樹脂シートなどのバックシートやガラスなどによって覆われることもあり、複数のストリング110の受光面側は、封止部材とともに例えばガラスなどの透光性の部材によって覆われることもある。また、図示していないが、ストリング110の周辺には、フレーム、ジャンクションボックス、及び、太陽電池モジュールのおもて面と裏面とに用いられるモジュール主面材等が配置される。なお、図1と図2では、図示を省略しているが、おもて面側主面材と裏面側主面材とで挟まれた構造がフレームによって支持されており、上述の引き出し線が、封止材と裏面側主面材の切れ目との間から裏面に引き出されることによって、太陽電池モジュールが構成されている。
次に、各並列受光素子100に含まれる複数の受光素子の構成について詳細に説明する。図3は、本実施の形態1に係る並列受光素子100に含まれる受光素子1a〜1eを、おもて面側から見た平面図であり、図4は、当該受光素子1a〜1eを、裏面側から見た平面図である。なお、便宜上、図3及び図4ではタブ線10の図示を省略している。
受光素子1a〜1eは、基本的に同じ構造を有している。このため、以下、受光素子1a〜1eを区別しない場合には、それぞれを受光素子1と記して説明することもある。なお、受光素子1の数は任意に変更可能である。
並列受光素子100に含まれる受光素子1a〜1eは、太陽電池または太陽電池素子に相当する。このため、本実施の形態1に係る太陽電池モジュールは、受光素子モジュールと呼ぶこともできる。ここでは、受光素子1a〜1eとして、シリコン基板などの半導体基板から形成された受光素子を想定しているが、もちろんこれに限ったものではない。
平板上の受光素子1a〜1eは、モジュール内の最小単位であり、互いに離間して平面状に配列されている。本実施の形態1では、Y方向に延在する受光素子1a〜1eが、図示されない封止部材の中においてY方向と異なるX方向に、隣り合う2つの受光素子1の長辺同士を対向させた状態で配列されている。つまり、受光素子1aと受光素子1bとが隣り合う隣接方向に、受光素子1aに対して受光素子1b〜1eが配設されている。なお、1つの並列受光素子100に含まれる複数の受光素子1が隣り合うX方向は、図1のタブ線10が延在するY方向とは直交していてもよいし、直交していなくてもよい。なお、本発明に係る第1受光素子は、受光素子1aと呼ぶことができ、本発明に係る複数の第2受光素子は、受光素子1b〜1eと呼ぶことができる。
また本実施の形態1では、受光素子1a〜1eのX方向の配列において、両端に位置する受光素子1a,1eの短い幅(W)が、他の受光素子1b〜1dの短い幅(2W)の半分となっている。このような構成によれば、各受光素子1の素子電極の実効的な集電距離を同じにすることができる。
各受光素子1は、当該受光素子1のおもて面の端部に配設された素子電極である表面電極と、当該受光素子1の当該端部の裏面に配設された素子電極である裏面電極とを有している。太陽光が透明なガラスを介して受光素子1の受光面に入射されると、受光素子1は太陽光を電力に変換する光電変換を行う。そして、受光素子1で変換された電力は、受光素子1の表面電極及び裏面電極から取り出される。次に、表面電極及び裏面電極について詳細に説明する。
図3に示すように、本実施の形態1に係る受光素子1は、表面電極として、表面グリッド電極4と、表面バス電極5とを有している。表面グリッド電極4及び表面バス電極5は、例えば、Ag(銀)を主成分とする銀ペーストを塗布して熱処理することで形成される。
表面バス電極5は、受光素子1のおもて面の端部に沿って配設されており、本実施の形態1ではY方向に平行な太陽電池の端辺に沿って延びて配設されている。ここで、受光素子1のおもて面の上記端部は、受光素子1の端と、受光素子1の当該端よりも内側の内側部分とを含んでおり、表面バス電極5は、当該内側部分に配設されている。つまり本実施の形態1では、表面バス電極5は、受光素子1のX方向の端よりも少し内側に配設されている。なお本実施の形態1の説明では、受光素子1の中心に近い側を内側、遠い側を外側と表現している。
複数の表面グリッド電極4は、受光素子1のおもて面上において、当該おもて面を覆う部分が少なくなるようにY方向に沿って適度の間隔をあけて配列されている。そして、各表面グリッド電極4のX方向の端部は、表面バス電極5と接続されている。このような表面グリッド電極4は、細線電極、または、フィンガー電極と呼ばれる電極であり、太陽電池である受光素子1の面内で発生した電流を集電して、表面バス電極5まで導く電極である。なお、表面グリッド電極4と接続された表面バス電極5は、表面グリッド電極4で集電した電流を、タブ線10を介して受光素子1の外部に取り出す電流取り出し電極として機能する。
図3のような細線が平行に並んだ表面グリッド電極4は本発明に必須ではなく、表面グリッド電極4の代わりに、例えば、樹枝状パターンの電極を用いたり、透明導電膜からなる透明電極を用いたり、表面グリッド電極4と透明電極とを組み合わせた電極を用いたりしてもよい。なお、図面の簡素化のため、図3では表面グリッド電極4は数を少なくして図示されている。
次に裏面電極について説明する。図4に示すように本実施の形態1に係る受光素子1は、裏面電極として、裏面アルミニウム電極6と、裏面銀電極7とを有している。裏面アルミニウム電極6はAl(アルミニウム)を主成分とする材料またはアルミニウムペーストを、裏面銀電極7は銀ペーストを、それぞれ塗布して熱処理することで形成される。
裏面銀電極7は、受光素子1の裏面の端部に配設されており、本実施の形態1ではY方向に平行な太陽電池の端辺に沿って複数配列されている。より具体的には、裏面銀電極7は、受光素子1のX方向の端に接して配設されている。裏面銀電極7は、裏面アルミニウム電極6で集電された電流を、タブ線10を介して受光素子1の外部に取り出す電極として機能する。図面の簡素化のため、図4では裏面銀電極7は数を少なくして図示されている。
裏面アルミニウム電極6は、受光素子1の周辺部及び裏面銀電極7を除く裏面のほぼ全面を覆うように形成されている。
図5は、図1の1本のストリング110からY方向に隣り合う並列受光素子100b,100cを抜き出して、おもて面側から見た平面図である。なお、図面の簡素化のため、図5では、並列受光素子100bに含まれるタブ線10は図示しているが、それ以外のタブ線10の図示は省略している。
図6は、図5の並列受光素子100b,100cのうち並列受光素子100cを透過させたように示す平面図である。つまり、図5では、並列受光素子100b,100cの表面電極が図示されているが、並列受光素子100cを透過させた図6では、並列受光素子100bの表面電極と並列受光素子100cの裏面電極とが図示されている。なお、図5及び図6のいずれも、並列受光素子100bのおもて側に位置するタブ線10を透過させたように示した。以下、複数のタブ線10を区別する場合には、タブ線10a〜10dと記して説明することもある。
図7は、並列受光素子100bの構成を示す断面図であり、具体的には図6のA−A’に沿った断面図である。
図5〜図7に示すように、1つの並列受光素子100において、タブ線10aは、受光素子1aの表面バス電極5が設けられた端部と、受光素子1bの表面バス電極5が設けられた端部とを互いに対向させた状態で、受光素子1aの表面バス電極5と、受光素子1bの表面バス電極5とを接続することにより、受光素子1aと受光素子1bとを並列接続している。なお、タブ線10aは、受光素子1a及び受光素子1bの上記端部同士の隙間を跨いで配設されているので、タブ線10aの幅方向の一部が、受光素子1のX方向の端辺から外側にはみ出している。
同様に、1つの並列受光素子100において、タブ線10bは、受光素子1bの表面バス電極5が設けられた端部と、受光素子1cの表面バス電極5が設けられた端部とを互いに対向させた状態で、受光素子1bの表面バス電極5と、受光素子1cの表面バス電極5とを接続することにより、受光素子1bと受光素子1cとを並列接続している。なお、タブ線10bは、受光素子1b及び受光素子1cの上記端部同士の隙間を跨いで配設されているので、タブ線10bの幅方向の一部が、受光素子1のX方向の端辺から外側にはみ出している。
タブ線10a,10bと同様に、タブ線10cは、隣り合う受光素子1c、1dを並列接続し、タブ線10dは、隣り合う受光素子1d、1eを並列接続している。このため、本発明に係る第1タブ線は、タブ線10aと呼ぶことができ、本発明に係る複数の第3タブ線は、各タブ線10b〜10dと呼ぶことができる。
また、図5及び図6に示すように、以上のような受光素子1a〜1e及びタブ線10a〜10dを含む並列受光素子100が、タブ線10a〜10dの延在するY方向に複数配列されている。このため、本発明に係る単位構造は、並列受光素子100と呼ぶことができる。
図8は、並列受光素子100b,100cの構成を示す断面図であり、具体的には図6の表面グリッド電極4を通らずに表面バス電極5、裏面アルミニウム電極6及び裏面銀電極7を通るB−B’に沿った断面図である。図9は、並列受光素子100b,100cの構成を示す断面図であり、具体的には図6のC−C’に沿った断面図である。なお、図8には、受光素子1に入射される太陽光の入射方向Sの一例が示されている。
図7を用いて説明したように、並列受光素子100bのタブ線10aは、並列受光素子100bの受光素子1a,1bの表面バス電極5同士を接続することにより受光素子1a,1bを並列接続する。この接続に加えて、図8に示すように、並列受光素子100bのタブ線10aは、当該表面バス電極5から延在して並列受光素子100cの受光素子1a,1bの裏面銀電極7と接続することにより、並列受光素子100bの受光素子1aまたは受光素子1bと、並列受光素子100cの受光素子1aまたは受光素子1bとを直列接続する。このため、本発明に係る第1の単位構造は、並列受光素子100bと呼ぶことができ、本発明に係る第2の単位構造は、並列受光素子100cと呼ぶことができ、本発明に係る第3受光素子は、並列受光素子100cの受光素子1aまたは受光素子1bと呼ぶことができる。
さらに、本実施の形態1に係る並列受光素子100bのタブ線10aは、並列受光素子100cの受光素子1a,1bの裏面銀電極7同士も並列接続する。以上のような構成によれば、並列受光素子100bのタブ線10aによって、並列受光素子100bの受光素子1a,1bが互いに並列接続され、並列受光素子100cの受光素子1a,1bが互いに並列接続され、かつ、並列受光素子100bの受光素子1a,1bと、並列受光素子100cの受光素子1a,1bとが直列接続される。
並列受光素子100bのタブ線10aと同様に、並列受光素子100bのタブ線10bは、並列受光素子100bの隣り合う受光素子1b,1cの表面バス電極5同士を接続することにより隣り合う受光素子1b,1cを並列接続する。この接続に加えて、並列受光素子100bのタブ線10bは、当該表面バス電極5から延在して並列受光素子100cの隣り合う受光素子1b,1cの裏面銀電極7と接続することにより、並列受光素子100bの受光素子1bまたは受光素子1cと、並列受光素子100cの受光素子1bまたは受光素子1cとを直列接続する。タブ線10c,10dも、タブ線10a,10bと同様の直列接続を行う。
ここでは、並列受光素子100bのタブ線10a〜10dの接続について説明した。これと同様の接続が、図1の並列受光素子100aのタブ線10においても、図1の並列受光素子100cのタブ線10においても行われる。そして、このような接続が繰り返されることで、図1のストリング110が構成される。
この結果、並列受光素子100bのタブ線10a、つまり図7の上側のタブ線10aの表面側タブ線部11は、並列受光素子100bの受光素子1a,1bの表面バス電極5同士を接続する。一方、並列受光素子100aのタブ線10a、つまり図7の下側のタブ線10aの裏面側タブ線部13は、並列受光素子100bの受光素子1a,1bの裏面銀電極7同士を接続する。
具体的には、図7の下側のタブ線10aは、並列受光素子100bの受光素子1a,1bの裏面銀電極7同士を接続するとともに、当該裏面銀電極7から延在して並列受光素子100aの受光素子1a,1bの表面バス電極5と接続することにより、並列受光素子100bの受光素子1aまたは受光素子1bと並列受光素子100aの受光素子1aまたは受光素子1bとを直列接続する。なお、図7の上側のタブ線10aと同様に、図7の下側のタブ線10aも、受光素子1a及び受光素子1bの端部同士の隙間を跨いで配設されている。
ここで、並列受光素子100aの受光素子1a,1bは、並列受光素子100bの受光素子1a,1bに対して並列受光素子100cの受光素子1a,1bと逆側に配列されている。このため、本発明に係る第4受光素子は、並列受光素子100aの各受光素子1a,1bと呼ぶことができる。また、本発明に係る第2タブ線は、並列受光素子100aのタブ線10a、つまり図7の下側のタブ線10aと呼ぶことができる。
なお、図7及び図8に示すように、タブ線10の裏面側タブ線部13と表面側タブ線部11との間、ひいては並列受光素子100bの表面バス電極5と並列受光素子100cの裏面銀電極7との間には、受光素子1の厚み方向Zに高低差が生じる。表面バス電極5及び裏面銀電極7は、受光素子1の厚みに比べて薄いので、この高低差は主として受光素子1の厚みによるものである。
また、図7及び図8に示すように、並列受光素子100bの受光素子1と、並列受光素子100cの受光素子1との間には、それらを接続するタブ線10が通るため、上述の高低差と同じ程度の隙間、つまり受光素子1の厚さと同じ程度の隙間が生じる。この隙間としては、例えば2〜10mm程度が想定される。この隙間にはモジュールの封止樹脂や絶縁材等が配置されてもよいし、あるいは空隙のままであってもよい。
以上のような本実施の形態1に係る太陽電池モジュールによれば、タブ線10が、隣り合う受光素子1が有する表面電極同士、または、裏面電極同士を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在してそれら以外の受光素子1と接続する。つまり、各タブ線10は、X方向に隣り合う受光素子1の受光面の表面バス電極5同士、または、裏面の裏面銀電極7同士を、橋渡しするように並列接続する。これにより、タブ線10の幅方向の一部が、受光素子1のY方向に延在する端辺から外側にはみ出す。このように、光入射方向から見た場合にタブ線10は受光素子1上からはみ出した部分を有するので、タブ線10によって受光素子1に形成される影面積を、はみ出した分だけ小さくすることができる。一方、タブ線10のはみ出した部分をある程度大きくすることによってタブ線10の導電抵抗を低減することができる。このように、太陽電池の変換効率を高めることができるとともに、受光素子1の受光面積を大きくすることができることによってタブ線10の導電抵抗を低減することができる。
ところで、裏面電極として大部分に配設された裏面アルミニウム電極6のアルミニウムが、受光素子1を構成する基板のシリコンと反応すると、裏面銀電極7に比べて抵抗が高くなる場合が多い。このため従来技術では、光発電で発生した電流が、裏面全面内を流れるうちに大幅に減衰してしまう問題が発生する。また、裏面アルミニウム電極6に限らず裏面電極として薄い金属膜や透明導電膜などを用いる場合も同様な問題が生じる。特に、従来技術では、表面電極及び裏面電極が、受光素子の一端のタブ線から他端のタブ線までの比較的長い距離にわたって配設されている。このため、受光素子の中心付近で発生した電流が、両端のタブ線に到達するまでの長い距離を流れるので集電抵抗が高くなっていた。これに対して、本実施の形態1の構成によれば、受光素子1の受光面または裏面において、複数のタブ線10を比較的短い間隔で配設することができるので、受光面または裏面の任意の位置からタブ線10までの距離を概ね小さくすることができる。このため、集電抵抗を低減することができる。
また本実施の形態1では、1つの並列受光素子100において、複数の受光素子1が複数のタブ線10によって接続されるので、タブ線10の導電抵抗を実質的に低減することができる。
なお、タブ線10及び表面バス電極5の下は太陽電池が形成されていない領域、つまり太陽光発電ができない領域であることが多い。ここで本実施の形態1では、表面電極は、受光素子1の端部に沿って配設された表面バス電極5を含み、タブ線10は、表面バス電極5同士を接続する。このような構成によれば、受光素子1及び太陽電池モジュールの光電変換効率を高くすることができるという効果を有する。この理由については、本実施の形態1の最後に説明する。
ところで、タブ線10のうち受光素子からはみ出した部分が、どの素子及び部材とも固定されていないと、図7の上側のタブ線10と、図7の下側のタブ線10とが接触して短絡する可能性がある。これに対して、本実施の形態1では、受光素子1によって、図7の上側のタブ線10と、図7の下側のタブ線10とが離間している状態が保持されている。このため、図7の上側のタブ線10と、図7の下側のタブ線10とを光入射方向からみた場合に、これらタブ線10同士が重なるように配置されても、これらタブ線10同士が短絡することを抑制することができる。また、受光素子1の受光面及び裏面のいずれにおいても、複数のタブ線10を比較的短い間隔で配設することができるので、受光面及び裏面の任意の位置からタブ線10までの距離を概ね小さくすることができる。このため、集電抵抗を低減することができる。
また本実施の形態1では、図7などに示されるように表面バス電極5は、受光素子1の端よりも内側に配設されている。これにより、表面バス電極5と裏面銀電極7との間の、受光素子1の基板表面伝いの距離、つまり表面バス電極5と裏面銀電極7との間の受光素子1の基板表面に沿った距離を大きくすることができる。このため、表面側タブ線部11と表面バス電極5とを接続する半田等の接合部材と、裏面側タブ線部13と裏面銀電極7とを接続する半田等の接合部材とが短絡する可能性を低減することができる。なお、後述する変形例のように、裏面銀電極7も、表面バス電極5と同様に受光素子1の端よりも内側に配設されてもよい。
また本実施の形態1では、1つの並列受光素子100における複数の受光素子1は、タブ線10によって並列接続されるので、各受光素子1の電流の大きさは一致しなくてもよい。このため、図3及び図4などに示されるように、受光素子1a〜1eの少なくともいずれか1つの受光素子の受光面積が、他の受光素子の受光面積と異なってもよい。この結果、並列受光素子100の設計自由度を高めることができる。
ところで、受光素子1a〜1eは、1つの半導体基板を分割して形成されてもよい。図10は、本実施の形態1の受光素子1a〜1eの元となる切断前の半導体基板120を、おもて面側から見た平面図であり、図11は、当該半導体基板120を、裏面側から見た平面図である。
受光素子1a〜1eは、1つの半導体基板120を分割して形成される。この場合、例えば、1つの半導体基板120としては、直径が約200mmの円柱状の単結晶インゴットをスライスした半導体ウェハである単結晶シリコン基板に、上述の表面電極及び裏面電極を有する単結晶シリコン太陽電池が配設された基板を用いることができる。また、半導体基板120として、例えば、4隅に円弧によるコーナークロップを有し、100〜156mm角の擬似的な角形を有する、厚さ0.1〜0.4mmの平板状の基板を用いることができる。
このような半導体基板120を、例えば、図10の表面バス電極5同士の間、及び、図11の裏面銀電極7を通るようにレーザー等を用いて切断することによって5つの受光素子1を形成する。
以上のような製造方法によれば、分割前の1つの半導体基板120に形成された1つの受光装置の発電特性等を測定することによって、ストリング110の延在方向の一単位である並列受光素子100について短絡電流密度などの発電特性を予想することができる。このため、分割後の複数の受光素子1の発電特性を1つ1つ測定しなくて済むので、特性評価の手間を低減することができる。
なお、図1のストリング110は、必ずしも並列接続された複数の受光素子1を直列接続することによって形成する必要はなく、例えば、直列接続された複数の受光素子1を並列接続することによって形成してもよい。
次に、以上に説明した太陽電池モジュールの構成要素の具体的な材料及びサイズの例について主に説明する。
図1に示したタブ線10は、例えば厚さが0.01〜0.5mm好ましくは0.08〜0.5mmであり、幅が0.5〜20mmである帯状の銅箔を、打ち抜き加工によって形成し、当該銅箔の両面に銀及びすずからなる半田めっきを施すことによって形成される。このようなタブ線10を用いる場合、受光素子1を300℃近くに加熱して、タブ線10の銅箔にめっきされた銀すずめっきを溶融させることで、タブ線10と表面電極及び裏面電極とを接続することができる。なお、めっきの溶解は、スポット的に加熱することによって行われてもよい。
ただし、タブ線10は、必ずしも銀及びすずのめっきを施した部材である必要はなく、例えば銀を含まないすずめっき銅線などであってもよい。また、タブ線10は、表面にめっきが施されていない部材を用いてもよい。この場合、例えば、上記組成以外の組成からなる半田、導電性接着剤、導電性高分子、導電性テープ、溶接または圧着等によって、タブ線10と表面電極及び裏面電極とを接続してもよい。なお、タブ線10と裏面銀電極7との間を半田で接続する場合には、裏面銀電極7は、Agを主に含んだ金属材料からなることが望ましい。また、タブ線10と表面バス電極5及び裏面銀電極7との間を半田で接続する場合には、タブ線10と、表面バス電極5及び裏面銀電極7とが接続される部分だけに半田を設けてもよいし、タブ線10の表面及び裏面の全体を覆うように半田を設けてもよい。なお、タブ線10は、表面バス電極5の全長にわたって表面バス電極5と接続されてもよいし、表面バス電極5と部分的に接続されてもよい。
以上の説明では、図1に示したように、1対の対称なタブ線10をY方向に延在させて受光素子1の両端部に配設したが、1つのタブ線10を何れか1方の端部にのみ設けるようにしても同様に効果が得られる。また、タブ線10の延在方向とストリング110の延在方向とは、互いに平行である必要はなく、受光素子1つまり太陽電池の形状や、受光素子1間の配列間隔に合わせて多少調節されてもよい。特にタブ線10の裏面側タブ線部13は、必ずしも受光素子1の端辺と平行である必要はなく、端辺に対して0〜20度ほど傾斜していてもよい。
図3に示した表面グリッド電極4として、例えば幅0.05〜0.2mm程度の幅を有し所定方向に延在する電極パターンが、0・5〜2.5mmの周期で当該所定方向と直交する方向に配置される。表面バス電極5及びタブ線10は、例えば、表面グリッド電極4と直交する方向に受光素子1上に延在して形成される。なお、表面バス電極5は、タブ線10に接続されるため、表面グリッド電極4よりも太くなる場合が多く、例えば0.1mm〜数mm程度の幅を有することが多い。
また、タブ線10と、全ての表面グリッド電極4とが電気的に接続されればよく、必ずしも表面バス電極5を配設する必要はない。表面バス電極5を配設する場合でも、表面バス電極5は、必ずしもひとつながりの電極である必要はなく、さらに、必ずしも表面グリッド電極4より太い電極である必要もない。
図4に示した裏面構成では、Alを主成分とする裏面アルミニウム電極6が、受光素子1の裏面の略全面を被覆していた。しかしこれに限ったものではなく、裏面アルミニウム電極6の代わりに、Agを主成分とする金属電極を用いてもよい。裏面アルミニウム電極6の代わりに、Agを主成分とする金属電極を用いる構成では、タブ線10を裏面アルミニウム電極6に直に接続することができるので、必ずしも裏面銀電極7を配設する必要はない。また、裏面銀電極7の代わりに、銀以外の材質からなる電極が用いられてもよい。
さらに、裏面電極として、表面グリッド電極4及び表面バス電極5と同様に、裏面の一部領域に形成された金属電極を用いてもよいし、それら金属電極と裏面のほぼ全面に形成された透明導電電極とを組み合わせた電極を用いてもよい。このような構成によれば、受光素子1の裏面も受光面として用いることができるので、受光素子1を両面受光素子として用いることができる。なお、その構成において、裏面電極の幅及び離間間隔は、表面電極の幅及び離間間隔と異なることが望ましい。
図10及び図11などに示される半導体基板120には、例えば、おもて面たる受光面及び裏面たる非受光面のそれぞれの平面形状が略矩形であり、厚さが例えば0.1〜0.5mmである薄板状のpn接合を有する半導体基板が用いられる。特に、単結晶を用いた半導体基板では、単結晶インゴットの円形から矩形に形成する際に切り落とされて無駄となる部分を減らすために、図10及び図11に示されるように、角の一部が切り落とされた形状に形成されることが多い。このため、上述の略矩形には、1組の平行な辺と、それらと直交する1組の平行な辺とを有する四角形形状、または、四角形状の角の一部が切り落とされた形状などが含まれる。
なお、図10及び図11に示される半導体基板120の形状は、正方形の角の一部が切り落とされた形状であったが、これに限ったものではなく、例えば長方形の角の一部が切り落とされた形状であってもよい。
また、半導体基板120、及び半導体基板120を分割して形成される受光素子1として、pn接合を有する結晶シリコン受光素子やガリウムヒ素受光素子等を用いることもできる。pn接合は、不純物拡散によって形成されていてもよいし、アモルファスシリコン等のヘテロ接合であってもよい。
本実施の形態1に係る太陽電池モジュールの製造方法としては、例えば特開2013−021172号などに開示された方法と同様の製造方法を用いることができる。
次に従来技術と比較する。従来の受光素子では、表面バス電極によって光が遮られることによって、あまり発電しない領域となる表面バス電極の裏側の領域に、電流取り出し電極を設けている。これにより、電流取り出し電極による効率損失を低下させることが可能となっている。この効果を高めるために、例えば、受光素子の両端部に配設された2つのタブ線が、当該受光素子の両端からはみ出して配設する構成が提案されている。
また、従来の太陽電池モジュールでは、受光面側と裏面側とを接続するタブ線を受光素子間部で折り曲げ、受光素子とタブ線との接続点が受光面側と裏面側とで重ならないようにしている。しかしながら、このような構成では、裏側のタブ線が受光素子の局所的な部分としか接続することができない。このため、タブ線よりも抵抗が大きい裏面電極の長さが、つまり受光素子で生成した電流がタブ線に集電されるまでに通過する集電距離が、比較的大きくなるので、集電抵抗が大きくなってしまうという課題があった。特に、半導体基板の面積が大きくなると、裏面電極の長さが大きくなり、その結果として、ストリング110の幅方向であるX方向における集電距離が大きくなってしまうことによる影響が顕在化する。
例えば、一般的な150mm程度の受光素子、つまり図10及び図11に示される1つの半導体基板120に対応する1つの受光素子に対して、2つのタブ線が配設される場合を想定する。この場合に、2つのタブ線が受光素子の幅に対して均等に配設されると、素子電極での集電距離、つまりX方向のタブ線とタブ線との間の距離は約38mm程度となる。一方、2つのタブ線が受光素子の両端部に配設された構成では、素子電極での集電距離は70mm以上になる。
このような素子電極における集電距離の増大、ひいては集電抵抗の増大は、タブ線を受光素子の両端部に配設したことによる影面積の低減によって利得が高められても、結果として太陽電池モジュールの特性を低下させることがあった。このような集電抵抗の増大は、裏面電極だけでなく表面電極においても同様に生じ、特に、表面電極は細く形成されることが多いので裏面電極よりも特性の低下が顕著となる。これに対して、本実施の形態1によれば、上述したように、受光素子1の受光面積を大きくすること、タブ線10の導電抵抗を低減すること、及び、集電抵抗を低減することができる。
なお、タブ線の幅及び厚さを大きくすればタブ線の抵抗を小さくできることを考慮すれば、受光素子の面内の集電抵抗を低減するために、タブ線が、ストリング110の延在方向に受光素子の一端から他端までほぼ縦断するように配設されることが好ましい。具体的には、受光面のタブ線を両端に配設した上で、さらに受光素子の面内の集電抵抗の低減のために両面のタブ線が両方とも受光素子を縦断するように配設されることが好ましい。しかしながら、このような構成では、受光面側のタブ線と裏面側のタブ線とが平面視において異なる位置に配設されることになる。この結果、太陽電池素子上にタブ線による非発電領域ができるため、タブ線面積の分だけ発電効率が低下するという問題があった。
このことは受光素子の裏面の一部、特に裏面の電極以外の領域がパッシベーションされた受光素子についても同様である。裏面がパッシベーションされた受光素子としては、集電電極の材質と電流取り出し電極の材質とが同じものでパターンが異なる構成や、集電電極と電流取り出し電極が一体化している構成などがある。しかしながら、いずれの構成においても、集電電極、電流取り出し電極、及び、受光素子基板の界面での再結合は、パッシベーション膜と受光素子基板との界面の再結合よりも悪影響が大きい。そのため、一般的に集電電極及び電流取り出し電極は、あまり発電しない領域となるおもて面側のバス電極の下側に設けられることが好ましい。
これに対し、本実施の形態1係る太陽電池モジュールは、表面バス電極5の影となる部分に電流取り出し電極である裏面銀電極7が配設されている。この結果、裏面銀電極7による抵抗損失を低下させることができ、従来技術よりも、受光素子1及び太陽電池モジュールの発電効率を高くすることができるという効果を有する。
<変形例1>
図12は、変形例1に係る並列受光素子100bの構成を示す断面図であり、具体的には図6のA−A’に沿った断面図である。本変形例1では、絶縁部材14が追加されており、絶縁部材14は、図12の上側のタブ線10と図12の下側のタブ線10との間の隙間の少なくとも一部に配設されている。このような本変形例1の構成によれば、上下のタブ線10同士の絶縁性を高めることができる。なお、絶縁部材14は、図12に示すように上下のタブ線10の真ん中に配設されてもよいし、図13に示すように上側のタブ線10に近接させて配設されてもよいし、図示しないが下側のタブ線10に近接させて配設されてもよい。
図12は、変形例1に係る並列受光素子100bの構成を示す断面図であり、具体的には図6のA−A’に沿った断面図である。本変形例1では、絶縁部材14が追加されており、絶縁部材14は、図12の上側のタブ線10と図12の下側のタブ線10との間の隙間の少なくとも一部に配設されている。このような本変形例1の構成によれば、上下のタブ線10同士の絶縁性を高めることができる。なお、絶縁部材14は、図12に示すように上下のタブ線10の真ん中に配設されてもよいし、図13に示すように上側のタブ線10に近接させて配設されてもよいし、図示しないが下側のタブ線10に近接させて配設されてもよい。
<変形例2>
図14は、本変形例2に係る受光素子1a〜1eを、図4と同様に裏面側から見た平面図である。本変形例2に係る裏面銀電極7は、図4に示した実施の形態1に係る構成と異なり、表面バス電極5と同様に、受光素子1の端よりも内側の内側部分に配設されている。このような構成によれば、表面バス電極5と裏面銀電極7との間の、受光素子1の基板表面伝いの距離を大きくすることができる。このため、表面側タブ線部11と表面バス電極5とを接続する半田等の接合部材と、裏面側タブ線部13と裏面銀電極7とを接続する半田等の接合部材とが短絡する可能性を低減することができ、絶縁性を高めることができる。
図14は、本変形例2に係る受光素子1a〜1eを、図4と同様に裏面側から見た平面図である。本変形例2に係る裏面銀電極7は、図4に示した実施の形態1に係る構成と異なり、表面バス電極5と同様に、受光素子1の端よりも内側の内側部分に配設されている。このような構成によれば、表面バス電極5と裏面銀電極7との間の、受光素子1の基板表面伝いの距離を大きくすることができる。このため、表面側タブ線部11と表面バス電極5とを接続する半田等の接合部材と、裏面側タブ線部13と裏面銀電極7とを接続する半田等の接合部材とが短絡する可能性を低減することができ、絶縁性を高めることができる。
<変形例3>
図15は、変形例3に係る並列受光素子100bの構成を示す断面図であり、具体的には図6のA−A’に沿った断面図である。図15に示す例では、変形例1で説明した絶縁部材14も追加されているが、絶縁部材14は追加されていなくてもよい。
図15は、変形例3に係る並列受光素子100bの構成を示す断面図であり、具体的には図6のA−A’に沿った断面図である。図15に示す例では、変形例1で説明した絶縁部材14も追加されているが、絶縁部材14は追加されていなくてもよい。
本変形例3では、導光部材15が追加されており、導光部材15は、タブ線10の表面電極と接続された部分の、表面電極と接続された面と逆側の面に配設されている。導光部材15には、例えば光反射体または光散乱体などが含まれる。このような構成によれば、タブ線10に向かう光を、導光部材15によって受光素子1の受光面に導くことができる。これにより、発電効率をさらに高めることができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 受光素子、5 表面バス電極、7 裏面銀電極、10 タブ線、14 絶縁部材、15 導光部材、100 並列受光素子、120 半導体基板。
Claims (12)
- 互いに離間して平面状に配列された平板状の第1、第2及び第3受光素子と、
前記第1、前記第2及び前記第3受光素子を電気的に接続する帯状の第1タブ線と
を備え、
前記第1、前記第2及び前記第3受光素子のそれぞれは、
当該受光素子のおもて面の端部に配設された表面電極と、当該受光素子の前記端部の裏面に配設された裏面電極とを有し、
前記第1タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記端部を対向させた状態で、前記第1及び前記第2受光素子の前記表面電極同士、または、前記裏面電極同士を接続することにより前記第1及び前記第2受光素子を並列接続するとともに、当該表面電極または当該裏面電極から延在して前記第3受光素子の前記裏面電極または前記表面電極と接続することにより前記第1または前記第2受光素子と前記第3受光素子とを直列接続する、太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記表面電極同士を接続するとともに、当該表面電極から延在して前記第3受光素子の前記裏面電極と接続する、太陽電池モジュール。 - 請求項2に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1及び前記第2受光素子が有する前記表面電極のそれぞれは、
前記端部に沿って配設された表面バス電極を含み、
前記第1タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記表面バス電極同士を接続するとともに、当該表面バス電極から延在して前記第3受光素子の前記裏面電極と接続する、太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記端部同士の隙間を跨いで配設されている、太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1及び前記第2受光素子に対して前記第3受光素子と逆側に配列された第4受光素子と、
前記第1タブ線と離間して配設され、前記第1、前記第2及び前記第4受光素子を電気的に接続する帯状の第2タブ線と
をさらに備え、
前記第4受光素子は、
当該受光素子のおもて面の端部に配設された表面電極と、当該受光素子の前記端部の裏面に配設された裏面電極とを有し、
前記第1タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記表面電極同士を接続するとともに、当該表面電極から延在して前記第3受光素子の前記裏面電極と接続し、
前記第2タブ線は、
前記第1及び前記第2受光素子の前記裏面電極同士を接続するとともに、当該裏面電極から延在して前記第4受光素子の前記表面電極と接続することにより前記第1または前記第2受光素子と前記第4受光素子とを直列接続する、太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1及び前記第2受光素子が隣り合う隣接方向に、前記第1受光素子に対して複数の前記第2受光素子が配設され、
隣り合う前記第2受光素子同士を電気的に接続する帯状の第3タブ線をさらに備え、
前記第1受光素子、前記複数の第2受光素子、前記第1タブ線、及び、前記第3タブ線を含む単位構造が、前記第1タブ線及び前記第3タブ線の延在する延在方向に複数配設され、
隣り合う第1及び第2の前記単位構造に関し、
前記第1の単位構造の前記第1タブ線は、前記第1の単位構造の前記第1及び前記第2受光素子の前記表面電極同士を接続することにより、前記第1の単位構造の前記第1及び前記第2受光素子を並列接続するとともに、前記第3受光素子である前記第2の単位構造の前記第1または前記第2受光素子の前記裏面電極と接続することにより、前記第1の単位構造の前記第1または前記第2受光素子と前記第2の単位構造の前記第1または前記第2受光素子とを直列接続し、
前記第1の単位構造の前記第3タブ線は、前記第1の単位構造の隣り合う前記第2受光素子の前記表面電極同士を接続することにより、前記第1の単位構造の隣り合う前記第2受光素子同士を並列接続するとともに、前記第2の単位構造の隣り合う前記第2受光素子の一方の前記裏面電極と接続することにより、前記第1の単位構造の隣り合う前記第2受光素子の一方と前記第2の単位構造の隣り合う前記第2受光素子の一方とを直列接続する、太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1タブ線の前記表面電極と接続された部分の、前記表面電極と接続された面と逆側の面に配設された導光部材をさらに備える、太陽電池モジュール。 - 請求項6に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1受光素子及び前記複数の第2受光素子の少なくともいずれか1つの受光素子の受光面積が、他の受光素子の受光面積と異なる、太陽電池モジュール。 - 請求項6に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1受光素子及び前記複数の第2受光素子の配列において、両端に位置する受光素子の前記隣接方向の幅が、他の受光素子の前記隣接方向の幅の半分である、太陽電池モジュール。 - 請求項5に記載の太陽電池モジュールであって、
前記第1タブ線と前記第2タブ線との間の隙間の少なくとも一部に配設された絶縁部材をさらに備える、太陽電池モジュール。 - 請求項3に記載の太陽電池モジュールであって、
前記受光素子の端部は、
前記受光素子の端と、前記受光素子の当該端よりも内側部分とを含み、
前記表面バス電極及び前記裏面電極の少なくともいずれか1つは、前記内側部分に配設されている、太陽電池モジュール。 - 請求項6に記載の太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、
前記第1受光素子及び前記複数の第2受光素子は、1つの半導体基板を分割して形成される、太陽電池モジュールの製造方法。
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WO2020031574A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | 株式会社カネカ | 太陽電池モジュール |
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