しかしながら、各々が曲折通路となる一対の前室を設けた場合、前室の照明が点灯されていないと、寝室が暗くなってしまう。このために、寝室から前室へ移動するためには、寝室の照明を点灯させる必要があり、寝室の照明を点灯させると、就寝中の人の睡眠を妨げてしまうことになる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、同室の就寝者の睡眠を妨げることがない照明装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための第1の態様は、複数の寝台が並んで配置された寝室に設けられて該寝室を照明する寝室主照明手段と、前記寝室の壁部側下部又は寝台下部に設けられた第1足元照明手段と、各々の前記寝台の就寝者を検出する就寝者検出手段と、扉によって閉止される出入口を介して前記寝室に繋がる寝室前空間に設けられて、前記寝室前空間を前記寝室へ向かう人を検知する入室者検知手段と、前記入室者検知手段により前記寝室前空間を前記寝室に向かう人が検知され、かつ前記就寝者検出手段により前記寝台に就寝者が検出された場合に、前記寝室主照明手段を不点灯とすると共に、前記第1足元照明手段を点灯させる制御手段と、を備えている。
第1の態様では、寝室に複数(例えば、2台)の寝台(ベッド)が並んで配置されており、2人が就寝可能となっている。この寝室には、寝室を照明する寝室主照明手段が設けられていると共に、第1足元照明手段が設けられている。第1足元照明手段は、寝台又は寝室の壁部側に設けられて、寝台の就寝者の睡眠に影響を与えないように寝室の床面近傍(足元)を照明する。また、寝室には、就寝者検出手段が設けられており、就寝者検出手段は、各々の寝台に就寝する就寝者を検出する。
寝室前空間は、寝室に繋がる居住空間であり、寝室へ向かう人が寝室前空間を通る。寝室前空間としては、廊下、ホール、ウォークインクローゼットなどの居住空間が適用され、寝室には、寝室前空間を通って入室できると共に、寝室から寝室前空間を通りことで建物内の他の居住空間へ行くことができる。また、寝室前空間には、人検知手段が設けられており、人検知手段が寝室前空間を寝室に向かう人を検知する。
ここで、制御手段は、人検知手段により寝室へ向かう人が検知され、かつ就寝者検出手段により寝台に就寝している就寝者が検出されている場合に、寝室へ向かう人が寝室に入室するのに先立って、寝室主照明手段を不点灯とすると共に、第1足元照明手段を点灯する。
これにより、寝室に入室する人は、第1足元照明手段が点灯されることで、寝室主照明手段が点灯していなくとも、寝室内の様子を把握することができるので、寝室内を移動して寝台に入床することができる。また、寝室主照明手段が点灯されないので、寝台の就寝者の睡眠が妨げられることがない。なお、寝室主照明手段の不点灯は、寝室主照明手段が消灯されているときに、点灯しないことを指す。
第2の態様は、第1の態様において、前記寝室前空間の壁部下部に設けられた第2足元照明手段を備え、前記制御手段は、前記入室者検知手段により前記寝室前空間を前記寝室に向かう人が検知され、かつ前記就寝者検出手段により前記寝台に就寝者が検出された場合に、前記第2足元照明手段を点灯させることを含む。
第2の態様では、寝室前空間に第2足元照明手段が設けられており、第2足元照明手段は、寝室前空間の壁部下部に配置されて、寝室前空間の床面を照明する。制御手段は、第1足元照明手段を点灯させると共に、寝室前空間の第2足元照明手段を点灯させる。寝室に向かう人は、第2足元照明手段が点灯されることで足元が照明されるので、寝室前空間の天井照明などを点灯させる必要がなくなる。また、寝室前空間が明るいと、第1足元照明手段により照明されている寝室が極めて暗く感じるが、第2足元照明手段を点灯することで寝室前空間を寝室と同様の明るさにできる。これにより、寝室内が暗く感じされるのを防止できて、寝室に入る就寝者が寝室内の様子を把握するのが容易となる。
第3の態様は、第1の態様又は第2において、前記第1足元照明手段が各々の前記寝台に対応して設けられており、前記制御手段は、前記入室者検知手段により前記寝室前空間を前記寝室に向かう人が検知され、かつ前記就寝者検出手段により前記寝台に就寝者が検出された場合に、就寝者が検出されていない寝台側の前記第1足元照明手段を点灯させる。
第3の態様では、第1足元照明手段が各々に寝台に対応して設けられている。制御手段は、就寝者が就寝していない寝台側の第1足元照明手段を点灯させる。これにより、寝室に入った就寝者が空いている寝台(就寝者が就寝している寝台とは別の寝台、即ち、入室した人が就寝する寝台)を明確に把握することができる。
第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかにおいて、前記制御手段は、前記就寝者検出手段により各々の前記寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の前記寝台の就寝者の離床が検出された場合に、前記寝室主照明手段を不点灯とすると共に、前記第1足元照明手段を点灯させることを含む。
第4の態様では、2台の寝台の各々に就寝者が就寝している状態から一方の寝台の就寝者が睡眠途中で覚醒し(途中覚醒)、離床した場合に、第1足元照明手段を点灯させる。これにより、他方の寝台の就寝者の睡眠を妨げることなく、離床した就寝者の足元を照明することができる。なお、就寝者が離床した場合に限らず、就寝者の途中覚醒が検出された場合に、第1足元照明を点灯させるようにしても良く、これにより、就寝者が途中覚醒したときに寝室が真っ暗闇と感じてしまうのを抑制して、途中覚醒した就寝者に入眠を促すことができる。
第5の態様は、第4の態様において、前記第1足元照明手段が各々の前記寝台に対応して設けられており、前記制御手段は、前記就寝者検出手段により各々の前記寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の前記寝台の就寝者の離床が検出された場合に、前記就寝者の離床が検出された寝台側の前記第1足元照明手段を点灯させることを含む。
第5の態様では、第1足元照明手段が各々の寝台に対応して設けられており、寝台ごとに第1足元照明手段を点灯できる。ここで、制御手段は、各々の寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の寝台の就寝者が離床した場合、就寝者が離床した寝台側の第1足元照明手段を点灯する。これにより、離床した就寝者は、出入口までの道筋を明確に把握できる。また、就寝者が就寝している寝台側の第1足元照明を不必要に点灯させなくて良い。
第6の態様は、第4の態様又は第5の態様において、前記寝室前空間の壁部下部に設けられた第2足元照明手段を備え、前記制御手段は、前記就寝者検出手段により各々の前記寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の前記寝台の就寝者の離床が検出された場合に、前記第2足元照明手段を点灯させることを含む。
第6の態様では、寝室前空間に第2足元照明手段が設けられており、制御手段は、各々の寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の寝台の就寝者の離床が検出されると、第1足元照明手段を点灯すると共に、第2足元照明手段を点灯させる。ここで、寝室前空間には、第2足元照明手段とは別に照明手段が設けられるのが一般的となっており、寝室前空間の照明手段を点灯させることで、寝室前空間を明るくすることができる。この場合、寝室前空間が寝室よりも明るくなりすぎるので、離床した就寝者が眩しく感じると共に、寝室前空間から寝室に入射される光が就寝中の就寝者の睡眠を妨げてしまう。
これに対して、寝室前空間の第2足元照明手段を点灯することで、離床した就寝者が寝室から寝室前空間に出たときに就寝者の足元が照明される。これにより、離床した就寝者が寝室前空間に出たときに目が眩むのを防止できると共に、就寝中の就寝者の睡眠が妨げられるのを防止できる。
第7の態様は、第6の態様において、前記寝室前空間を介して前記寝室に繋がる特定空間に設けられて、該特定空間内を照明する特定空間照明手段と、前記寝室前空間の前記特定空間側の壁部下部に設けられた第3足元照明手段と、前記特定空間に入室している人を検知する特定空間人検知手段と、を更に含み、前記制御手段は、前記特定空間人検知手段により前記特定空間に入室した就寝者が検知された場合に、前記特定空間照明手段を徐々に明るくなるように点灯させると共に、前記第3足元照明手段を点灯させ、前記特定空間人検知手段により前記特定空間に入室していた就寝者が検知されなくなった場合に、前記特定空間照明手段を徐々に減光させて消灯させた後に、前記第3足元照明手段を消灯させる。
第7の態様では、離床した就寝者が寝室から寝室前空間を通ってトイレなどの特定空間へ行くことができる。この特定空間には、特定空間照明手段、及び特定空間人検知手段が設けられている。また、寝室前空間の特定空間側の壁部下部には、第3足元照明手段が設けられており、第3足元照明手段が点灯されることで、寝室前空間の特定空間側の足元が照明される。
制御手段は、特定空間に入った就寝者が特定空間検知手段に検知されることで、特定空間内が徐々に明るくなるように特定空間照明手段を点灯させると共に第3足元照明手段を点灯させる。これにより、特定空間が急に明るくなることがないので、就寝者が特定空間に入ったときに目が眩むのを防止できる。
また、特定空間照明手段と共に第3足元照明手段が点灯されていることで、就寝者が特定空間から出たときに、就寝者の足元を照明することができる。また、就寝者が寝室へ向かうことで第2足元照明手段が点灯されるので、特定空間から寝室までの道筋が明確となる。従って、途中覚醒した就寝者は、寝室と特定空間との間の往復移動が容易となると共に、離床した就寝者が移動するための照明が、就寝中の就寝者の睡眠を妨げるのを防止できる。なお、制御手段は、就寝者が特定空間から出て特定空間人検知手段により検知されなくなると、特定照明手段を徐々に減光して消灯すると共に、第3足元照明手段を消灯する。
第8の態様は、第1の態様から第7の態様の何れかにおいて、前記制御手段は、前記就寝者検出手段により各々の前記寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の前記寝台の就寝者の起床が検出された場合に、前記第1足元照明手段を点灯させることを含む。
第8の態様では、就寝者検出手段により各々の寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から一方の寝台の就寝者が起床したとき、第1足元照明手段を点灯させる。これにより、他方の寝台の就寝者の睡眠を妨げることなく、起床した睡眠者が離床したときの足元を照明することができる。
第9の態様は、第8の態様において、前記第1足元照明手段が各々の前記寝台に対応して設けられており、前記制御手段は、前記就寝者検出手段により各々の前記寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から、一方の前記寝台の就寝者の起床が検出された場合に、前記就寝者の起床が検出された寝台側の前記第1足元照明手段を点灯させる。
第9の態様では、第1足元照明手段が各々の寝台に対応して設けられており、寝台ごとに第1足元照明手段を点灯できる。就寝者検出手段により各々の寝台に就寝している就寝者が検出されていた状態から一方の寝台の就寝者が起床したとき、起床した就寝者の寝台側の第1足元照明手段を点灯させる。これにより、他方の寝台の就寝者の睡眠を妨げることなく、起床した就寝者の寝台側の第1足元照明を点灯させるので、寝室からの出入口までの道筋を明確にできる。
第10の態様は、第1の態様から第9の態様の何れかにおいて、前記就寝者検出手段が、各々の前記寝台に設けられて、就寝者の睡眠状態として入床、入眠、睡眠中、覚醒及び起床を検出する睡眠状態検出手段を含む。
第10の態様では、就寝者検出手段として睡眠状態検出手段が設けられており、睡眠状態検出手段により寝台の就寝者の睡眠状態が検出される。睡眠状態検出手段は、就寝者が寝台に入床したか、入床した就寝者が入眠したか、就寝者が睡眠中か、睡眠中の就寝者が途中覚醒したか、及び就寝者が起床したかを検出する。就寝者検出手段を設けることで、各々の寝台に就寝者が就寝しているか否か、寝台の就寝者が途中覚醒下か否か、及び寝台の就寝者が起床したか否かを適正に検出できる。これにより、各々の寝台の就寝者の睡眠状態を的確に把握できるので、就寝者の睡眠状態に応じた適正な照明の制御が可能となる。
以上説明したように第1の態様によれば、就寝しようとする人が寝室に入室するとき、既に就寝している就寝者の睡眠を妨げてしまうことがない、という効果を有する。
第2の態様によれば、寝室前空間を寝室と同様の明るさにできるので、寝室に入室する際の寝室内の様子を容易に把握できる、という効果を有する。また、第3の態様によれば、就寝者が就寝している寝台とは別の寝台を明確に把握できる、という効果を有する。
第4の態様によれば、就寝中の睡眠者の睡眠を妨げることなく、離床した就寝者の足元を照明することができる、という効果を有する。
第5の態様によれば、離床した就寝者の出入口までの道筋を明確にできる、という効果を有する。また、第6の態様によれば、離床した睡眠者が寝室から出る際に、就寝中の就寝者の睡眠を妨げてしまうのを防止できる、という効果を有する。
第7の態様ようによれば、離床した就寝者が特別空間に行って戻るのが容易となる、という効果を有する。
第8の態様によれば、他方の寝台の就寝者の睡眠を妨げることなく、起床した就寝者の足元を照明することができる、という効果を有する。また、第9の態様によれば、寝室の出入口までの道筋を明確にできる、という効果を有する。
第10の態様によれば、就寝者の睡眠状態に応じた適正な照明の制御をできる、という効果を有する。
以下に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1及び図2には、本実施の形態に係る建物10の主要部の間取りが平面図にて示されている。なお、図1には、照明器具の配置が示されており、図2には、人検知センサの配置が示されている。
図1及び図2に示されるように、建物10には、寝室12が設けられており、寝室12は、周囲が壁部14A、14B、14C、14Dにより囲われている。壁部14A、14Bは建物10の屋外(外壁)側とされており、壁部14Aに壁部14Cが対向されていると共に、壁部14Bに壁部14Dが対向されている。
寝室12には、寝台としての2台のベッド16が設けられている。ベッド16の各々は、壁部14B、14Dの間の中央部分に並べて配置されており、ベッド16は、一方のベッド16Aが壁部14D側とされて、他方のベッド16Bが壁部14B側とされている。また、ベッド16A、16Bは、ヘッドボード18側が壁部14A側に寄せられている。これにより、寝室12は、2人の居住者が並んで就寝可能とされている。なお、以下の説明では、ベッド16に就寝する居住者(人)を就寝者として説明する。
寝室12の壁部14Cには、ベッド16A側に扉20Aが設けられている共に、ベッド16B側に扉20Bが設けられており、扉20A、20Bは、寝室12への出入口を開閉する。寝室12は、扉20Aが開かれることでベッド16A側から入退室可能とされていると共に、扉20Bが開かれることでベッド16B側から入退室可能とされており、扉20A、20Bが閉じられることで寝室12を遮光するように出入口が閉じられる。
建物10には、寝室前空間としてのホール(前室)22、ウォークインクローゼット(WIC)24及び廊下26が設けられている。ホール22及びWIC24は、壁部14Cを挟んで寝室12とは反対側に配置されており、ホール22が扉20A側とされて、WIC24が扉20B側とされている。また、ホール22及びWIC24は、扉20A、20Bの近傍において繋げられている。
また、廊下26は、ホール22の寝室12とは反対側に設けられている。また、WIC24の寝室12とは反対側には、サニタリールーム28が設けられている。ホール22と廊下26との間には、扉30Aが設けられており、WIC24とサニタリールーム28との間には、扉30Bが設けられている。また、廊下26とサニタリールーム28との間には、扉30Cが設けられている。建物10では、扉30A、30B、30Cを開くことで、ホール22と廊下26との間、WIC24とサニタリールーム28との間、及び廊下26とサニタリールーム28との間を移動できる(行き来できる)。また、建物10には、ランドリールーム32及び浴室34が設けられており、サニタリールーム28からランドリールーム32及び浴室34へ移動可能となっている。
一方、建物10には、特定空間としてのトイレ36が設けられており、トイレ36は、廊下26のサニタリールーム28とは反対側に配置されている。廊下26とトイレ36との間には、扉38が設けられており、扉38を開くことでトイレ36に入退室可能となっている。これにより、建物10では、寝室12からホール22及び廊下26を経てトイレ36へ移動可能となっている。
ところで、建物10には、照明装置としての照明装置40が設けられている。図3には、照明装置40がブロック図にて示されている。照明装置40には、制御手段としてのコントローラ42が設けられている。コントローラ42は、マイクロコンピュータ(図示省略)を備えており、マイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、不揮発性メモリ(例えばHDD)、及び入出力ポートを有し、これらがバスによって接続された一般的構成とされている。照明装置40では、コントローラ42のCPUがROM及び不揮発性メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することで、制御手段として機能する。
図1に示されるように、寝室12には、寝室主照明手段としての複数の照明器具44が設けられている。寝室12には、壁部14Bと壁部14Dとの間の中央部分に下がり天井46が設けられており、下がり天井46は、壁部14Aと壁部14Cとに跨って形成されている。照明器具44は、下がり天井46の上面側においてベッド16A側及びベッド16B側の各々に設けられている。なお、以下の説明では、ベッド16A側に配置された照明器具44を照明器具44Aとし、ベッド16B側に配置された照明器具44を照明器具44Bとして説明する。
照明器具44A、44Bは、複数ずつが下がり天井46の上面に取り付けられており、これにより、間接照明が形成されている。寝室12は、照明器具44Aが点灯されることで、主にベッド16A側が照明され、照明器具44Bが点灯されることで主にベッド16B側が照明される。
照明器具44(44A、44B)は、光源して蛍光灯又は電球(白熱灯)が用いられた一般的構成を適用できるが、本実施の形態では、各々が複数のLEDが配列されたLED照明器具が適用されている。照明器具44A、44Bは、複数の色(発光色)のLEDが設けられていると共に、色ごとに複数のLEDが設けられており、直線状に配列された線状光源とされている。また、照明器具44A、44Bは、各LEDの発光が制御されることで、明るさ及び色温度が変更可能となっている。
また、寝室12には、第1足元照明手段としてのフットライト48(48A、48B)が設けられている。フットライト48Aは、寝室12のベッド16A側に複数設けられており、フットライト48Bは、寝室12のベッド16B側に複数が設けられている。具体的には、フットライト48Aは、3台が壁部14D下部(壁部14D側の棚下)に設けられて、2台がベッド16Aの壁部14D側の下部に設けられていると共に、ベッド16Aの壁部14C側(足側)の下部及び壁部14Cの扉20A近傍下部(扉20A近傍の小壁下部)に設けられている。また、フットライト48Bは、3台が壁部14B下部(壁部14B側の棚下)に設けられて、2台がベッド16Bの壁部14C側の下部に設けられていると共に、ベッド16Bの壁部14C側の下部及び壁部14Cの扉20B近傍下部(扉20B近傍の小壁下部)に設けられている。
寝室12は、フットライト48A、48Bが点灯されることで、寝室12内は、就寝者の睡眠を妨げない仄暗い明るさ(薄暗い明るさ)とされるが、ベッド16A、16Bの周囲と壁部14A〜14Dとの間の床面が、就寝者の歩行に支障のない明るさに照明される。これにより、寝室12では、フットライト48Aの明かりによりベッド16Aのヘッドボード18近傍から扉20Aまでの道筋が明示され、フットライト48Bの明かりによりベッド16Bのヘッドボード18近傍から扉20Bまでの道筋が明示される。
図3に示されるように、コントローラ42には、照明器具44A、44B及びフットライト48A、48Bが接続されており、コントローラ42は、就寝者が寝室12で就寝する時間帯において、照明器具44A、44B及びフットライト48A、48Bの点灯を制御する。なお、照明器具44A、44及びフットライト48A、48Bは、コントローラ42の非制御状態では、寝室12に設けられている図示しないスイッチが操作されることにより点灯及び消灯が可能とされている。
図1に示されるように、ホール22には、照明手段としてのダウンライト50Aが設けられており、WIC24には、照明手段としての2台のダウンライト50Bが設けられている。また、サニタリールーム28には、照明手段としての2台のダウンライト50Cが設けられている。ダウンライト50A、50B、50Cの各々は、図示しないスイッチが操作されることにより点灯及び消灯可能とされている。
また、トイレ36には、特定空間照明手段としてのダウンライト52Aが設けられており、ダウンライト52Aは、明るさが変更可能な調光式とされている。廊下26には、照明手段としての2台のダウンライト52Bが、ホール22側とトイレ36側(浴室34側)とに設けられている。ダウンライト52A、52Bの各々は、図示しないスイッチが操作されることにより点灯及び消灯可能とされている。
なお、本実施の形態では、照明手段としてダウンライト50A〜50C、52A、52Bを用いているが、照明手段は、ダウンライトに限らず、シーリングライトなどの任意の照明器具を適用できる。また、サニタリールーム28には、ダウンライト50Cとは別に照明手段としての照明器具が設けられており、ランドリールーム32及び浴室34の各々にも照明手段としての照明器具が設けられているが、本実施の形態では、図示及び説明を省略する。
ホール22及びWIC24には、第2足元照明手段としてフットライト54Aが設けられている。ホール22のフットライト54Aは、壁部14Cにおいて扉20Aの近傍下部に設けられており、WIC24のフットライト54Aは、壁部14Cにおいて扉20B近傍下部に設けられている。フットライト54Aが点灯されることで、ホール22では、寝室12側の扉20A近傍から廊下26側の扉30A近傍の間の床面が歩行に支障のない明るさで照明されて、WIC24では、寝室12側の扉20B近傍からサニタリールーム28側の扉30B近傍の間の床面が歩行に支障のない明るさに照明される。
また、廊下26には、第3足元照明手段としてのフットライト54Bが設けられており、サニタリールーム28には、フットライト54Cが設けられている。フットライト54Bは、廊下26の浴室34側の壁面下部に設けられており、廊下26は、フットライト54Bによりトイレ36の扉38近傍からホール22側の扉30A近傍までの床面が歩行に支障のない明るさに照明される。フットライト54Cは、サニタリールーム28の廊下26側の扉30C近傍(浴室34側又は廊下26側)の壁面下部に設けられており、サニタリールーム28は、フットライト54Cにより廊下26側の扉30C近傍からWIC24側の扉30B近傍までの範囲の床面が歩行に支障のない明るさに照明される。
図3に示されるように、コントローラ42には、ダウンライト50A、WIC24のダウンライト50B、廊下26のダウンライト52B、サニタリールーム28のダウンライト50C、トイレ36のダウンライト52A、及び廊下26のダウンライト52Bが接続されている。また、コントローラ42には、フットライト54A〜54Cが接続されている。コントローラ42は、就寝者が寝室12で就寝する時間帯において、ダウンライト50A〜50C、52A、52B、及びフットライト54A〜54Cの各々の点灯を制御する。また、コントローラ42は、ダウンライト52Aの点灯を制御する際に、ダウンライト52Aの出力(明るさ)の制御も行う。なお、フットライト54A〜54Cは、赤外線センサなどの人検知機能及び明るさ検知機構(明暗スイッチ機能)を含み、コントローラ42の非制御状態では、人検知機能及び明暗スイッチ機能により点灯されても良い。
一方、コントローラ42には、就寝者検出手段としての人検知センサ56A、入室者検知手段としての複数の人検知センサ56B〜56D、及び特定空間人検知手段としての人検知センサ56Eが接続されている。人検知センサ56A〜54Eは、赤外線及び赤外線の変化から対象物(人)を検知するパッシブ型赤外線センサが用いられており、天井面に取り付けられている。コントローラ42は、人検知センサ56A〜56Eの検知結果に応じて各照明器具の点灯を制御する。
図2には、人検知センサ56A〜56Eの配置が示されていると共に、人検知センサ56A〜56Dの検知範囲が二点鎖線で示されている。人検知センサ56Aは、寝室12の壁部14Aと壁部14Bとの角部に設けられて、扉20A、20Bを開けて入退室する居住者(就寝者)及びベッド16A、16Bの就寝者を検知する。人検知センサ56Bは、WIC24の壁部14C近傍に設けられて、扉20A、20Bを開けて寝室12から入退室する就寝者、サニタリールーム28側の扉30BからWIC24に入退室する就寝者、及び廊下26側の扉30Aからホール22に入退室する就寝者を検知する。
また、人検知センサ56Cは、サニタリールーム28のWIC24側の天井面に設けられて、廊下26側の扉30C及びWIC24側の扉30Bからサニタリールーム28に入退室する就寝者を検知する。人検知センサ56Dは、廊下26の浴室34側の天井面に設けられて、扉30A、30C、及び扉38側から廊下26に入退室する就寝者を検知する。さらに、人検知センサ56Eは、トイレ36の天井面に設けられてトイレ36に入室している人(就寝者)を検知する。
図3に示されるコントローラ42は、居住者が就寝する時間帯において、人検知センサ56A〜56Eの検知結果から建物10内の寝室12及び寝室12に繋がるホール22、WIC24、廊下26、及びトイレ36の照明を制御する。この際、コントローラ42は、就寝者(居住者)の移動を検知して、検知結果に応じて各照明機器の点灯を制御する。
一方、コントローラ42には、就寝者検出手段及び睡眠状態検出手段として睡眠センサ58が接続されており、睡眠センサ58は、ベッド16(16A、16B)の各々に設けられている。睡眠センサ58は、図示しない複数の検出素子を備えており、検出素子がベッド16に配置されている。検出素子としては、ベッド16の複数の脚部の各々に取り付けられて、ベッド16の脚部が就寝者から受ける荷重、圧力及びこれらの変化(体動)を、ベッド16の就寝者の就寝状態情報として検出する。また、検出素子としては、就寝者が横臥するベッド16のマットに配置されて、就寝者の体動、就寝者の脈拍、及び就寝者の脳波の少なくとも一つを就寝状態情報として検出する構成であっても良い。
就寝者は、ベッド16に入床して睡眠し、就寝者が起床する(目覚める)までの睡眠中は、浅い眠りと深い眠りとが繰り返されており、睡眠中に浅い眠りから覚醒(途中覚醒)することがある。睡眠センサ58は、検出素子により検出される就寝状態情報から、就寝者がベッド16に入床しているか、就寝者が覚醒している状態(覚醒中)か、就寝している状態(睡眠中)か又は離床したかを判定する。また、睡眠センサ58は、就寝者が睡眠中である場合、眠りが深いか浅いかを判定すると共に、睡眠途中において就寝者が覚醒(途中覚醒)したか否かの判定も行う。睡眠センサ58は、判定した就寝者の睡眠状態を示す信号をコントローラ42に出力する。
このような睡眠センサ58としては、ベッド16に入床した就寝者が睡眠中か否か、睡眠が深いか浅いか、及び途中覚醒したか否かなどを検出し得るものであれば任意の構成を適用できる。また、睡眠センサ58としては、例えば、特開2016−59596号公報の睡眠管理装置に用いられている生体情報検出センサ及び生体情報検出センサから取得される生体情報から睡眠状態を判定する制御部を適用できる。
また、コントローラ42には、設定手段としての目覚ましタイマ60(図1及び図2では図示省略)が設けられており、目覚ましタイマ60は、ベッド16(16A、16B)の各々のヘッドボード18近傍に配置されている。目覚ましタイマ60には、就寝者により起床時刻としての目覚まし時刻(起床時刻)が設定されるようになっており、目覚ましタイマ60は、就寝者により目覚まし時刻が設定されると、設定された時刻(目覚まし時刻)に目覚まし音を発して就寝者に起床を促す。また、コントローラ42には、目覚ましタイマ60において設定された目覚まし時刻が入力される。
コントローラ42は、睡眠センサ58により検出される就寝者の睡眠状態及び目覚ましタイマ60に設定された起床時刻に応じて各照明器具を制御する。
以下に、本実施の形態の作用として、図4〜図6を参照しながら照明装置40の動作を説明する。寝室12には、2人が就寝可能となっており、照明装置40は、最初の就寝者が就寝する前から最後の就寝者が起床するまでの寝室12の照明制御を行う。以下の説明では、2人の就寝者が入眠するまで就寝時(就寝時照明制御)、各々の就寝者の睡眠中の睡眠時(睡眠中照明制御)、及び2人の就寝者が起床する起床時(起床時照明制御)に分けて説明する。図4には、就寝時照明制御がフローチャートにて示されており、図5には、睡眠時照明制御がフローチャートにて示されている。また、図6には、起床時照明制御がフローチャートにて示されている。なお、照明装置40は、予め設定された就寝時間帯において照明制御を実行しても良く、また、最初の就寝者が寝室12に入室を検出してから最後の就寝者が起床するまでの時間において照明制御を実行しても良い。
図4に示されるように、就寝者の就寝前において、最初のステップ100では、寝室12へ向かう人(就寝者)が検知されたか否かを確認する。寝室12には、廊下26からホール22を経て入室する経路、及び、サニタリールーム28からWIC24を経て(廊下26、ランドリールーム32又は浴室34からサニタリールーム28及びWIC24を経て)入室する経路がある。
ここで、廊下26には人検知センサ56Dが設けられていると共に、サニタリールーム28には人検知センサ56Cが設けられており、WIC24(WIC24及びホール22)には、人検知センサ56Bが設けられている。このため、人検知センサ56C又は人検知センサ56Dにより人が検知された後、人検知センサ56Bにより人が検知されると、コントローラ42は、寝室12へ向かう人を検知したと判定する。これにより、ステップ100で肯定判定されてステップ102へ移行する。
ステップ102では、寝室12に就寝者(就寝中の居住者)がいるか否かを確認する。寝室12には、人検知センサ56Aが設けられており、人検知センサ56Aにより扉20A又は扉20Bを開いて入室した人及びベッド16A、16Bの就寝者の検出が可能となっている。また、ベッド16A、16Bには、睡眠センサ58が設けられており、睡眠センサ58によりベッド16A、16に就寝中の人(入床している人を含む)が検出される。寝室12に就寝者がいるか否かは、人検知センサ56A及び睡眠センサ58の何れを用いて判定しても良い。
ここで、寝室12に就寝者がいない場合、ステップ102において否定判定されてステップ104へ移行する。ステップ104では、1人目の就寝者(先の就寝者)に対する照明制御を行う。先の就寝者に対する照明制御では、ホール22のダウンライト50A及びWIC24のダウンライト50Bを点灯させて、寝室12への経路を照明する。なお、ホール22のダウンライト50Aは、人検知センサ56B、56Cの少なくとも一方が人を検知した場合に点灯され、WIC24のダウンライト50Bは、人検知センサ56A、56Dの少なくとも一方が人を検知した場合に点灯されれば良い。
また、先の就寝者に対する照明制御では、寝室12の照明器具44(44A、44B)を所定の明るさ及び色温度となるように点灯する。照明器具44は、色温度が電球色(橙色〜黄色程度。2700k(ケルビン)〜3000k)とすると共に、寝室12の照度が500lx(ルクス)以下(例えば、100lx)の明るさ(照度)となるようにする。
これにより、先の就寝者が寝室12に入室する際に、寝室12の内部が適正な明るさに照明される。特に、ホール22及びWIC24が照明されている状態で、寝室12内が暗い場合、目が馴染まずに寝室12内が暗闇となっているように感じることがあるが、寝室12が適度な明るさとなるように照明されることにより、就寝者は、寝室12が暗く感じたり、明るすぎると感じたりすることがない。これにより、先の就寝者は、寝室12に入室でき、ベッド16に入床できると共に、寝室12内が就寝を促す明るさ及び色温度とされることで、先の就寝者の就寝を促進できる。
また、先の就寝者に対する照明制御では、睡眠センサ58により就寝者がベッド16に入床したことを検出すると、照明器具44を減光(例えば、寝室の照度が9lx程度)し、就寝者の入眠が検出されると消灯する。これにより、就寝者は速やかに入眠できる。
一方、寝室12に就寝者がいる場合、ステップ102において肯定判定されてステップ106へ移行する。このステップ106では、2人目の就寝者(後の就寝者)に対する照明制御を行う。後の就寝者に対する照明制御では、ホール22及びWIC24のフットライト54Aを点灯する。これにより、ホール22及びWIC24を明るくすることなく、就寝者に寝室12への経路を明示できる。また、ホール22のダウンライト50A、及びWIC24のダウンライト50Bは点灯させない不点灯とする。
なお、不点灯は、あえて点灯させないことをいい、点灯できないようにするものではない。例えば、ダウンライト50A、50Bが点灯している場合、徐々に減光して、就寝者の目が暗い状態に慣れるようにしてから消灯させるようにしても良く、これにより、ホール22及びWIC24が急に暗くなってしまうのを防止できる。また、就寝するのではなく、WIC24へ行くためにホール22に入った場合、ダウンライト50A、50Bが点灯しないと不便であるので、例えば、壁面に設けている図示しないスイッチを2回操作することで、ダウンライト50A、50Bが点灯されるようにしても良い。
また、後の就寝者に対する照明制御では、寝室12の照明器具44を不点灯とすると共に、フットライト48A、48Bを点灯させる。この際、フットライト48A、48Bの各々を点灯させるようにしても良い。また、1人目の就寝者がベッド16Aで就寝している場合、ベッド16B側のフットライト48Bを点灯させ、1人目の就寝者がベッド16Bで就寝している場合、ベッド16A側のフットライト48Aを点灯させるようにしても良い。何れのベッド16に就寝者がいるかは、人検知センサ56Aにより検出しても良いが、ベッド16A、16Bに設けている睡眠センサ58によって検出しても良い。
これにより、後の就寝者が寝室12へ入室する際に、フットライト48(48A又は48B)、54Aが点灯されるのみなので、睡眠中の就寝者に照明器具44の光又はダウンライト50Aの光が照射されることがないので、先の就寝者の睡眠が妨げられるのを防止できる。なお、先の就寝者が入眠前であると照明器具44が仄暗く点灯されているが、この場合、照明器具44を消灯せずに、点灯状態が維持されるようにしても良い。
また、寝室12の手前のホール22及びWIC24は、フットライト54Aにより照明されているので、寝室12との間での明るさの変化が少ないので、後の就寝者が寝室12の明るさになじむことになり、寝室12内が暗く感じることがない。コントローラ42は、後の就寝者に対する照明制御では、後の就寝者がベッド16に入床して入眠すると、フットライト48(48A、48B)を消灯する。
さらに、照明装置40では、寝室12内に就寝者がいる場合に、ホール22及びWIC24のフットライト54Aを点灯すると共に、寝室12のフットライト48を先回りして点灯するので、ホール22、WIC24及び寝室12の照明(天井照明)を点灯しなくとも就寝するベッド16へ行くことができる。
なお、先の就寝者が寝室12に入室する際に点灯されたホール22のダウンライト50A、及びWIC24のダウンライト50Bは、先の就寝者が寝室12に入室してから(人検知センサ56Bに検出されなくなってから)消灯されれば良い。また、後の就寝者が寝室12に入室する際に点灯されたホール22及びWIC24のフットライト54Aは、後の就寝者が寝室12に入室してから(人検知センサ56Bに検出されなくなってから)消灯されれば良い。
図5に示されるように、睡眠中における照明制御においては、最初のステップ110で、ベッド16A、16Bに設けている睡眠センサ58により就寝者が就寝途中で目覚めたか否か(中途覚醒したか否か)を確認する。ここで、ベッド16A、16Bの何れかの就寝者が中途覚醒すると、ステップ110で肯定判定されてステップ112へ移行する。このステップ112では、フットライト48(48A、48B)を点灯することで、中途覚醒した就寝者が真っ暗闇と感じるのを抑制すると共に、中途覚醒した就寝者の再入眠が促されるようにする。また、フットライト48を点灯する場合、中途覚醒した就寝者が入床しているベッド16側のフットライト48(フットライト48A又はフットライト48Bの一方)を点灯する。なお、一方のベッド16の就寝者が中途覚醒した場合に、フットライト48A、48Bの双方を点灯するようにしても良い。
次のステップ114では、中途覚醒した就寝者が離床したか否かを確認する。ここで、通と覚醒した就寝者が、例えば、トイレ36へ行くために離床すると、ステップ114で肯定判定されてステップ116へ移行する。このステップ116では、中途覚醒した就寝者が寝室12から出るのに先立って、ホール22及びWIC24のフットライト54Aを点灯する。
これにより、中途覚醒した就寝者が使用しているベッド16側のフットライト48A(又は48B)が点灯されているので、離床した就寝者は扉20A又は20Bまでの道筋を的確に把握できる。また、中途覚醒した就寝者が寝室12から出たときに、ホール22及びWIC24が真っ暗闇となっているのを抑制する。ホール22及びWIC24が真っ暗闇となるのが抑制されることで、寝室12から出た就寝者が、ダウンライト50A、50Bを点灯してしまうのを抑制できるので、ダウンライト50A、50Bの光が寝室12内の就寝者の睡眠を妨げるのを防止できる。
コントローラ42は、中途覚醒した就寝者が廊下26へ出て人検知センサ56Cにより検知されると、フットライト54Bを点灯する。また、就寝者がトイレ36に入室すると、入室した就寝者が人検知センサ56Eにより検知される。コントローラ42は、人検知センサ56Eにより就寝者が検知されると、ダウンライト52Aを点灯させる。この際、コントローラ42は、ダウンライト52Aの出力を抑えて点灯させた後、出力を徐々に上げて明るくする。これにより、トイレ36内が徐々に明るくなるので、トイレ36に入った就寝者が急に明るくなってしまうことにより目が眩んでしまうのを防止できる。
また、コントローラ42は、人検知センサ56Eが就寝者を検知している間は、トイレ36の外側のフットライト54Bを点灯状態とする。これにより、就寝者がトイレ36から出たときに、廊下26が真っ暗となっているのを抑制すると共に、寝室12への経路を照明する。なお、コントローラ42は、就寝者がトイレ36から出て人検知センサ56Eにより検知されなくなると、所定時間が経過した後にダウンライト52A及びフットライト54Bを消灯する。就寝者が寝室12へ戻る際には、図4のステップ106と同様の処理がおこなわれる。これにより、就寝者が寝室12へ戻ってベッド16に入床可能となると共に、睡眠中の就寝者の睡眠を妨げてしまうのを抑制できる。
なお、図5のフローチャートでは、中途覚醒した就寝者(又はトイレ36から戻ってベッド16に入床した睡眠者の入眠を検出すると、ステップ118において肯定判定されて、フットライト48(フットライト48A又はフットライト48B)を消灯する(ステップ120)。
一方、就寝者の起床時刻に近づくと、コントローラ42は、起床時照明制御を実行する。なお、起床時刻は、目覚ましタイマ60において就寝者が設定した目覚まし時刻が適用される。また、予め設定された就寝時間帯において設定された起床時間帯に実行されても良い。
図6に示されるように、起床時照明制御では、ステップ130において就寝者が目覚めたか否かを確認する。ここで、ベッド16A、16Bの各々に設けられている睡眠センサ58の一方が就寝者の目覚めたことを検出すると、ステップ130で肯定判定されてステップ132に移行する。このステップ132では、他方のベッド16に就寝者(もう1人の就寝者)が就寝しているか否かを確認する。
ここで、もう一人の就寝者が就寝中であると、ステップ132で肯定判定されてステップ134へ移行する。このステップ134では、先に目覚めた就寝者に対する照明制御を行う。先に目覚めた就寝者に対する照明制御では、目覚めた就寝者が就寝していたベッド16側のフットライト48(フットライト48A又はフットライト48B)を点灯する。また、目覚めた就寝者がベッド16から離れる離床が検出されると、ホール22及びWIC24のフットライト54Aが点灯される。
なお、フットライト54Aは、先の就寝者が目覚めたことが検出されて点灯されるフットライト48と共に点灯されても良い。また、フットライト48A、48Bの一方のみを点灯させるのではなく、フットライト48A、48Bの双方を点灯させるようにしても良い。さらに、フットライト48は、起床した就寝者が寝室12から出て人検知センサ56Aに検出されなくなるか人検知センサ56Bに検出されることで消灯されれば良く、フットライト54Aは、人検知センサ56Bが寝室12から出た就寝者を検知しなくなってから所定時間後に消灯されれば良い。
これにより、ベッド16の周囲、ホール22及びWIC24がフットライト48、54Aにより照明されるので、先に目覚めた就寝者は、ベッド16から離床して寝室12からホール22又は、WIC24へ出ることができる。この際、睡眠中の就寝者が不要な明かりを受けてしまうことがないので、睡眠中の就寝者は睡眠が妨げられることがなく、快適な睡眠を継続できる。
これに対して、もう1人が既に離床している場合、ステップ132で肯定判定されてステップ136へ移行する。このステップ136では、後に目覚めた就寝者に対する照明制御を行う。後に目覚めた就寝者に対する照明制御では、目覚めた就寝者に刺激を与える明るさとなるように照明器具44を点灯する。例えば、色温度が白色(昼白色)とされ、寝室12の明るさが500lx以上(例えば、1000lx程度)の明るさとなるように照明器具44を点灯する。これにより、目覚めた睡眠者がうつらうつら(うとうと)してしまうのを防止する。就寝者がうとうとすると、起床した際に寝不足感が生じ、この寝不足感により十分な睡眠が得られていないと感じることがある。しかし、就寝者が目覚めたときに刺激を与えることで、就寝者がうつらうつらしてしまうのを防止でき、就寝者に快適な目覚め感及び快適な睡眠が得られたという感じを与えることができる。
なお、後に起床する就寝者について目覚まし時刻が設定されている場合、設定された目覚まし時刻に目覚めるように照明制御を行っても良い。このとき、就寝者の睡眠状態を睡眠センサ58により検出し、睡眠が深い場合、睡眠が浅い場合に比べて点灯開始を早めて照明器具44を点灯させる。また、点灯させた照明器具44の出力を徐々に高くすると共に、色温度を橙色から白色となるように変化(色温度の徐々に高くする)させて、目覚めた就寝者を刺激する。これにより、就寝者が早めに目覚めたり、目覚まし時刻を過ぎて目覚めたりするのを防止し、快適に目覚めるようにできる。
なお、起床時照明制御は、後に目覚めた就寝者が寝室12から退室して所定時間が経過すると、照明器具44を消灯させて処理を終了する。また、起床時照明制御が終了することで、照明装置40の照明制御が終了される。
このように、照明装置40は、2人が就寝する寝室12において、先に就寝している就寝者がいる場合、及び後から起床する就寝者がいる場合には、照明器具44は勿論ダウンライト50A、50Bが点灯されるのを抑えることができるので、睡眠中の就寝者の睡眠が妨げられるのを防止できる。
なお、本実施の形態では、手前にホール22及びWIC24が設けられた寝室12を例に説明したが、寝室12の手前の寝室前空間としては、廊下などの任意の空間を適用できる。本発明に係る照明装置は、寝室のみならず寝室前空間の照明手段及び足元照明手段を制御することで、就寝中の就寝者が明るく感じるのを防止して、就寝者の睡眠が妨げられるのを防止できる。
また、本実施の形態では、寝室主照明手段として、下がり天井46に照明器具44A、44Bを設けた間接照明を適用したが、寝室主照明手段は、これに限るものではない。寝室主照明手段は、間接照明に限らず、シーリングライト、シャンデリアなどの直接照明であっても良く、また、寝室12の壁部14A〜14Dの何れか少なくとも一面に取り付けられたブラケットなどであっても良い。
さらに、本実施の形態では、第1足元照明手段として、ベッド16A側のフットライト48Aとベッド16B側のフットライト48Bに分けて、ベッド16A側とベッド16B側に分けて点灯されるようにしたが、これに限るものではない。第1足元照明手段〜第3足元照明手段の位置や数は、建物の間取り、寝室における寝台(ベッド)などの什器のレイアウトなどを考慮して定められれば良い。