JP2018005694A - パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置、免税書類作成システム、および免税書類作成方法。 - Google Patents

パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置、免税書類作成システム、および免税書類作成方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】輸出免税物品購入記録票及び購入者誓約書を容易に作成することができるシステムを提供する。
【解決手段】免税書類用データ生成装置2で、パスポートPの旅券情報を光学的に読み取って取得した文字イメージデータから有効なテキストデータが生成された場合には、このテキストデータを用いて書類用データを生成する。有効なテキストデータが生成されない場合には、表示手段23によって文字イメージデータを表示させ、表示された文字イメージデータの文字表示が使用可能なときは、文字イメージデータを加工して作成した加工イメージデータを用いて、書類用データを生成する。表示された文字イメージデータの文字表示が使用困難なときは、手書きによって記入される書類用データを生成する。テキストデータの使用可能性を国別の成功率に基づいて評価するから、誤って不正確または不明瞭な免税書類が作成されるのを回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パスポートの記載情報を利用して、輸出免税物品購入記録票や購入者誓約書などの免税書類を作成するためのデータを容易に生成することができる免税書類用データ生成装置、これを用いた免税書類作成システム、および免税書類作成方法に関する。
事業者が日本国内で商品等を販売する場合には、原則として消費税が課税される。しかし販売が輸出取引に当たる場合には、消費税が免除される。たとえば、海外から日本国に来ている外国人旅行者等の非居住者が、輸出物品販売場(いわゆる免税店)で物品を購入する場合、一定の要件下で消費税が課されない。すなわち、外国人旅行者等が、みやげ品等として国外へ持ち帰る目的で、免税店で購入する一定の物品については、消費税が免除される。また上記の他、海外旅行等で日本国を出国する居住者(海外旅行者)が出国の際に携帯する物品についても、所定の要件を満たす場合には免税(輸出免税)となる。
輸出物品販売場の事業者が非居住者に免税物品を販売する際には、所定の手続きが必要である。すなわち事業者は、購入者(非居住者)から提示されるパスポート等に記載された購入者に関する情報(上陸年月日,パスポート種類,パスポート番号,国籍,購入年月日,購入者氏名及び生年月日)、事業者自身に関する情報(所轄税務署,納税地,販売場所在地及び販売者氏名)、および購入に関する情報(購入の事実および購入物品の品名,数量及び単価等)を記載した輸出免税物品購入記録票を作成し、これをパスポート等に貼り付けて割り印を押さなければならない。
さらに事業者は、購入物品を購入者が後で国外に持ち帰る事を誓約した購入者誓約書を同購入者に作成させて受け取るとともに、受け取った購入者誓約書を、販売した日の属する課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間保存しなくてはならない。
ところで、上述した輸出免税物品購入記録票及び購入者誓約書を手作業で作成するには手間がかかるので、これらの作成を機械的に行うことが従来提案されている。例えば、特許文献1には、パスポートに貼付された上陸許可証の二次元コードを読み取って、輸出免税物品購入記録票及び購入者誓約書を作成するシステムが記載されている。このシステムは、コンピュータと2次元コードリーダとプリンタとを備え、2次元コードリーダによってパスポートに表示された2次元コードを読み取って個人データを取得し、所轄税務署、納税地、販売者氏名・名称を含む追加データを入力して、輸出免税物品購入記録票及び購入者誓約書を印刷する。
また特許文献2には、パスポートの記載情報を機械的に読み取る手段として、パスポートの機械可読の書式で記載された旅券情報をOCR(光学文字認識)で読み取り、読み取った情報から個人データを取得するハンドヘルドポータブルデバイスが記載されている。
さらに特許文献3には、パスポートではなく免許証を利用する技術であるが、免許証に記載された免許証番号および有効期限についてはOCRで読み取った情報を使用し、氏名および住所については免許証における氏名領域および住所領域の文字画像を利用して、書類を作成するシステムが記載されている。
なお、輸出免税物品購入記録票及び購入者誓約書については、たとえば非特許文献1などに記載されている。
特開2014−32441号公報 特表2012−528379号公報 特開2012−73827号公報
「外国人旅行者等への消費税免税販売制度について」(観光庁・経済産業省発行)<URL:http://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/ryutsu/data/20140527menzei_shiryo1.pdf>,[2016年5月5日検索]
パスポートに記載された文字情報を利用して輸出免税物品購入記録票や購入者誓約書などの免税書類を作成する従来のシステムは、パスポートの文字情報を機械的に読み取ることが可能であることを前提としている。しかしながら実際には、悪い印刷品質のために文字の鮮明度が低かったり、パスポートの表面が汚れた状態であったりしたときは、記載されている文字をOCR機能で正しく認識するのが困難な場合がある。
特許文献1のシステムは、上陸許可証の2次元コードを利用するものであり、パスポート自体の記載情報を読み取る技術ではないため、前記従来の課題に対処できない。
特許文献2のデバイスは、パスポートの文字情報をOCRで認識できなかった場合について考慮していない。
特許文献3のシステムは、書類作成の一部に文字画像を利用するが、他の部分についてはOCRで読み取った情報を使用するものであり、やはり文字情報をOCRで認識できなかった場合について考慮していない。
本発明は前記従来技術の問題点を解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、パスポートに記載の文字情報をOCRなどで機械的に読み取れなかった場合でも、輸出免税物品購入記録票や購入者誓約書等の免税書類を容易に作成することを可能にする手段を提供することである。また本発明の他の目的は、免税店などにおける免税書類作成の効率化を図ることである。
請求項1に係る本発明は、パスポートに記載される少なくとも国情報を含む文字情報を利用して、免税書類を作成するための書類用データを生成する装置であって、
文字情報を光学的に読み取って文字イメージデータを取得する読取手段と、
取得した文字イメージデータを表示する表示手段と、
文字イメージデータを加工して加工イメージデータを作成するイメージデータ加工手段と、
文字イメージデータから文字情報を読み取ってテキストデータを生成するテキストデータ生成手段と、
加工イメージデータおよびテキストデータと、作成する書類のための書類様式データとが保存される第1記憶手段と、
加工イメージデータおよびテキストデータの少なくとも一方と、書類様式データとを用いて、書類用データを生成する書類用データ生成手段と、
読取手段、表示手段、イメージデータ加工手段、テキストデータ生成手段、第1記憶手段および書類用データ生成手段の各動作を制御するための制御プログラム並びに制御用データと、テキストデータの読取成功率に基づいて国情報別に割り当てた国別読取実績値のデータと、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値のデータとが保存される第2記憶手段と、
第2記憶手段の各プログラムおよび各データを用いて前記各手段の動作を制御する制御手段と、
書類作成に必要なデータを入力するための入力手段とを備え、
制御手段は、
読取手段が取得した文字イメージデータから、テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成された場合には、このテキストデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成し、
読取手段が取得した文字イメージデータから、テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成されない場合には、該テキストデータから読み取れた国情報または入力手段によって入力した国情報に対して割り当てられる国別読取実績値を、読取基準値と比較し、
国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは、読取手段による文字情報の再読み取りを行うように設定され、
国別読取実績値が読取基準値未満と判定されたときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させ、
表示された文字イメージデータの文字表示を使用するときは、イメージデータ加工手段によって文字イメージデータを加工して作成した加工イメージデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成し、
表示された文字イメージデータの文字表示を使用しないときは、所要項目が手書きによって記入される書類の書類用データを、書類用データ生成手段によって生成することを特徴とする、パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置である。
請求項2に係る本発明は、前記装置において、読取手段が取得した文字イメージデータにおける黒地割合を計測する黒地割合計測手段をさらに備え、制御手段が、上記黒地割合を、あらかじめ定めた基準割合値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する、パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置である。
請求項3に係る本発明は、前記装置において、読取手段が取得した文字イメージデータにおける文字を構成している線幅を計測する線幅計測手段をさらに備え、制御手段が、上記線幅を、あらかじめ定めた線幅基準値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する、パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置である。
請求項4に係る本発明は、請求項1−3のいずれか1つに記載の免税書類用データ生成装置と、免税書類用データ生成装置が生成した書類用データに基づいて免税書類を印刷するプリンタとを含むことを特徴とするパスポート情報を利用した免税書類作成システムである。
請求項5に係る本発明は、パスポートに記載される文字情報を利用して、免税書類を作成する方法であって、
A)読取手段を用いて、パスポートの文字情報を光学的に読み取って文字イメージデータを取得する工程、
B)テキストデータ生成手段を用いて、取得した文字イメージデータからテキストデータを生成する工程、
C)テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成された場合に、書類用データ生成手段を用いて、このテキストデータとあらかじめ準備した書類様式データとに基づき、所要項目が記録された書類用データを生成する工程、
D)テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成されない場合に、該テキストデータから読み取れた国情報または入力手段によって入力した国情報に対し、テキストデータの読取成功率に基づいて割り当てられる国別読取実績値を、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値と比較する工程、
E)制御手段によって、国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは、読取手段による文字情報の再読み取りを行う工程、
F)国別読取実績値が読取基準値未満のときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させる工程、
G)イメージデータ加工手段によって文字イメージデータを加工して作成した加工イメージデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成するか。または、
H)所要項目が手書きによって記入される書類の書類用データを、書類用データ生成手段によって生成する工程、
I)プリンタを用いて、生成された書類用データに基づき、免税書類を印刷する工程、
を含むことを特徴とするパスポート情報を利用した免税書類作成方法である。
請求項6に係る本発明は、前記方法において、テキストデータ生成手段が生成したテキストデータの使用可能性を判定する工程をさらに含み、上記使用可能性の判定は、文字イメージデータにおける黒地割合、または、文字イメージデータにおける文字を構成している線幅の少なくとも一方に基づいてなされる、パスポート情報を利用した免税書類作成方法である。
請求項1に記載の本発明に係る免税書類用データ生成装置(以下、「本発明装置」という)によれば、読取手段によってパスポートに記載される文字情報を光学的に読み取って取得した文字イメージデータから、テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成された場合には、このテキストデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成し、有効なテキストデータが生成されない場合には、国情報に対して割り当てられる国別読取実績値と読取基準値とを比較し、国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは読取手段による文字情報の再読み取りを行い、国別読取実績値が読取基準値未満と判定されたときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させ、表示された文字イメージデータの文字表示が使用可能なときは、加工イメージデータを用いて書類用データを生成し、文字イメージデータの文字表示が使用困難なときは、手書き用の書類用データを生成する。
したがって本発明装置は、パスポートに記載された文字情報からテキストデータの生成に成功したときには、従来と同様に、このテキストデータを用いて書類用データを生成することができる。
有効なテキストデータが生成されない場合、本発明装置は、文字イメージデータを利用して書類用データを生成するが、文字イメージデータの利用に先立ち、表示手段によって文字イメージデータを表示させ、表示された文字イメージデータの文字表示状態を確認する。そして文字表示が使用可能であると判断されたときは、文字イメージデータから所要領域を切り出すなどの加工を施した加工イメージデータを用いて書類用データを生成する。表示させた文字イメージデータの文字表示が使用困難であると判断されたときは、文字イメージデータの使用を中止して、手書き用の書類用データを生成する。
したがって本発明装置によれば、テキストデータを使用できないときでも、パスポートの情報を正確に反映させた免税書類を容易に作成することが可能であるから、手書きにより免税書類を作成する比率を減少させることができる。
また、本発明装置は、文字イメージデータを利用するにあたり、その文字表示が使用可能であるときのみ文字イメージデータを利用し、文字イメージデータの文字表示が使用に適していないときは、これを使用しない手書き用の書類用データを作成するから、適正な免税書類用データを確実に生成することができ、不鮮明あるいは判読不能な文字表示を含む免税書類が誤って作成されるのを回避することができる。
さらに、あらかじめ国情報に対して割り当てられる国別読取実績値と読取基準値とを比較して、パスポートの文字情報の読取可能性を判定し、読取可能性が高い国であると判定されたきには文字情報の再読み取りを実行して、テキストデータの使用可能性を向上させ、文字情報の読取可能性が低い国と判定されたときには、文字イメージデータを利用する処理を進行させるので、免税書類の作成効率を向上させることができる。
すなわち本発明は、パスポート情報の読取容易性について、発行国により違いがあることに着目し、テキストデータ生成の成功可能性が低いと評価される国については、パスポート情報の文字イメージデータの使用を優先させることで、書類用データ生成の効率化を図ることができる。
要するに本発明装置は、免税書類用データの生成に当たり、パスポートの表示状態に関し、
1)文字情報を読み取って有効なテキストデータを生成できる場合、
2)有効なテキストデータを生成できないが文字イメージデータを使用可能な場合、
3)文字イメージデータの使用が困難な場合、
に分類し、各場合に合わせた適切な手法を採用するので、効率的な免税書類用データの生成が可能である。
請求項2に係る本発明装置によれば、読取手段が取得した文字イメージデータにおける黒地割合を計測する黒地割合計測手段をさらに備え、この黒地割合を、あらかじめ定めた基準割合値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する。したがって、黒字割合が基準割合値より高くて、誤変換を多く含む蓋然性が高いテキストデータの使用を回避できるから、誤記を含む免税書類用データが生成される可能性を低くすることができる。
請求項3に係る本発明装置によれば、読取手段が取得した文字イメージデータにおける文字の線幅を計測する線幅計測手段をさらに備え、この線幅を、あらかじめ定めた線幅基準値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する。したがって、線幅計測値が線幅基準値の許容範囲を超えていて、誤変換を多く含む蓋然性が高いテキストデータの使用を回避できるから、誤記を含む免税書類用データが生成される可能性を低くすることができる。
請求項4に記載の本発明に係る免税書類作成システム(以下、「本発明システム」という)によれば、前述の免税書類用データ生成装置が生成した書類用データに基づいて、プリンタによって免税書類を印刷するから、免税書類を容易に作成することができる。
請求項5に記載の本発明に係る免税書類作成方法(以下、「本発明方法」という)は、パスポートの文字情報を利用して免税書類を作成するにあたり、読取手段で読み取った文字イメージデータから有効なテキストデータを生成することができたときには、このテキストデータを用いて、書類用データを生成し、有効なテキストデータが生成されない場合には、国情報に対し割り当てられる国別読取実績値を、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値と比較し、国別読取実績値が読取基準値以上のときは文字情報の再読み取りを行い、国別読取実績値が読取基準値未満のときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させ、この文字イメージデータの文字表示が使用可能なときは、これを加工して作成した加工イメージデータを用いて書類用データを生成し、文字イメージデータの文字表示が使用困難なときは、手書き用の書類用データを生成し、これら書類用データに基づき、プリンタで免税書類を印刷する。
したがって、本発明方法によれば、パスポートの文字情報から有効なテキストデータを生成できない場合でも、文字イメージデータを利用して免税書類用データを生成することが可能であるから、手書きにより免税書類を作成する比率を減少させることができる。
また本発明方法は、免税書類用データの生成に当たり、パスポートの表示状態に関し、1)文字情報を読み取って有効なテキストデータを生成できる場合、
2)有効なテキストデータを生成できないが文字イメージデータを使用可能な場合、
3)文字イメージデータの使用が困難な場合、に
分類し、各場合に合わせた適切な手法を採用するので、効率的な免税書類用データの生成が可能である。
さらにまた本発明方法は、文字イメージデータを利用するにあたり、その文字表示が使用可能であるときのみ文字イメージデータを利用するから、適正な免税書類用データを確実に生成することができ、不鮮明あるいは判読不能な文字表示を含む免税書類が作成されるのを回避することができる。
請求項6に係る本発明方法によれば、テキストデータの使用可能性を、文字イメージデータにおける黒地割合、または、文字を構成している線幅の少なくとも一方に基づいて判定する。したがって、黒字割合または線幅計測値が許容範囲を超えていて、誤変換を多く含む蓋然性が高いテキストデータの使用を回避できるから、誤記を含む免税書類用データが生成される可能性を低くすることができる。
本発明システム(免税書類作成システム)の一実施形態を示すものであって、図(a)は本発明装置(免税書類用データ生成装置)によってパスポートの文字情報を読み取る状況を示す斜視図、図(b)は本発明装置に追加データを入力する状況を示す斜視図、図(c)は本発明装置からプリンタへ免税書類用データを送信して、免税書類を印刷して作成する状況を示す斜視図である。 図(a)はパスポートにおける身分事項ページの一例を概略的に示す正面図、図(b)は旅券情報記載欄を取り出して示す図である。 免税書類の一例を概略的に示すものであって、図(a)は輸出免税物品購入記録票の正面図、図(b)は購入者誓約書の正面図である。 本発明システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明方法の一実施形態を説明するフローチャートである。 本発明装置の表示部に表示される、黒字割合に基づく選択画面の一例を示すものであって、図(a)は黒地割合を表す数値と選択項目とが表示された状態、図(b)は推薦される選択項目が表示された状態を示すものである。 発行国ごとの誤変換率データの一例を示す表である。 本発明装置の表示部に表示される、誤変換率に基づく選択画面の一例を示すものであって、図(a)は誤変換率を表す数値と選択項目とが表示された状態、図(b)は推薦される選択項目が表示された状態を示すものである。
以下、本発明の詳細を、実施形態を示す図面に基づいて説明する。はじめに、本発明システム1の構成および動作の概略について説明する。図1に示すように、本発明システム1は、本発明装置(免税書類用データ生成装置)2とプリンタ3とを備える。本発明装置2は、光学的に文字を読み取る読取部2A、データ入力するためのキーボードやタッチパネルなどの入力部2B、画像などを表示させるディスプレイなどの表示部2C、プリンタ3と無線通信するための通信部2E、および、本発明装置1に内蔵され、動作の制御やデータ処理などを行う処理部2D(図4参照)を有している。
本発明システム1は、図1(a)に示すように、本発明装置1の読取部2AによってパスポートPに記載された文字情報を読み取り、図1(b)に示すように、必要に応じ入力部2Bから追加データを入力するなどして免税書類用データを生成し、図1(c)に示すように、通信部2Eからプリンタ3へ免税書類用データを送信し、プリンタ3で、この免税書類用データに基づき印刷を行って免税書類4を作成する。
図2(a)に示すように、本発明装置2の文字情報読取対象であるパスポートPの身分事項ページには、上段に所定の個人データが記載され、下段に、ICAO(国際民間航空機関)で国際標準化された44桁2行の英数字および記号から成る旅券情報が記載されている。本発明装置2は、OCRで下段の旅券情報記載欄Qを読み取って、テキストデータを生成する。ページ上段の個人データ情報の記載態様については、記載項目、レイアウトおよび使用文字などが、パスポート発行国により多少の相違を有しているのに対し、下段の旅券情報記載欄Qは、規格化されたOCR文字(OCR−B)を用いて記載され、発行国による記載態様の相違が少ない。したがって、下段の旅券情報記載欄Qを読取対象とすることによって読取間違いが起こりにくくなり、パスポートに記載の個人情報が正確に反映された書類用データを確実に生成することが可能になる。
なお図2(b)に示すように、パスポートPの旅券情報記載欄Qには、上側の行に、パスポート種類/発行国コード/姓/名が、下側の行には、パスポート番号/国籍/生年月日/有効期限がそれぞれ所定の書式で記載されている。
本発明装置1から送信される免税書類用データに基づいて、プリンタ3により印刷される免税書類4は、本例では、図3(a)に示す輸出免税物品購入記録票4Aおよび図3(b)に示す購入者誓約書4Bである。輸出免税物品購入記録票4Aおよび購入者誓約書4Bに記録される事項のうち、パスポートPの旅券情報が用いられるのは、パスポート種類、パスポート番号、国籍、氏名、および生年月日である。なお輸出免税物品購入記録票4Aには外に、所轄税務署、納税地、販売者名、販売者所在地、在留者資格、および上陸年月日が記録され、購入者誓約書4Bには外に、販売者氏名、在留資格、および上陸年月日が記録される。上陸年月日以外の項目はあらかじめ記入しておくことが可能な事項である。上陸年月日については、書類用データ作成時に別途入力するか、または自動入力されるように構成することができる。
次に、本発明装置2の構成を、図4を参照して、より詳細に説明する。図4に示すように、本発明装置2は、読取手段21を有する読取部2A、入力手段22を有する入力部2B、表示手段23を有する表示部2C、制御手段24を有する処理部2D、および、通信手段32を有する通信部2Eを備えている。上記のほか、図示は省略するが、二次電池などの電源部を備えることが望ましく、さらに、スピーカやブザーなどの音声出力部、ヴァイブレータなどの振動部、外部機器や外部記憶媒体との接続部などを備えてもよい。
読取手段21は、たとえばCCD式またはCIC(CMOS)式のイメージセンサが使用され、文字情報を文字イメージデータとして光学的に取得する機能を有する。入力手段22は、たとえばタッチパネル、キーボード、十字キーなどが使用され、本発明装置2を操作するための動作命令を与えたり、書類用データを作成するにあたりパスポートPから読み取ることができないデータを追加的に入力したり、さらには、文字イメージデータや書類用データを加工するための操作命令を入力するためのものである。表示手段23は、液晶パネル、有機ELパネルなどのディスプレイであり、本発明装置2を操作するための操作用メニューや、生成された文字イメージデータや書類用データなど、操作状況や処理状況に応じて必要な画像を表示させる。なお表示手段が、タッチパネルを兼ねることも可能である。
通信部2Eの通信手段32には、たとえば電波や赤外線などの電磁波を用いる無線通信装置が使用される。具体的には、無線LANやBluetooth(登録商標)などの公知の通信規格を採用することができるが、独自の通信規格を採用してもよい。プリンタ3にも、本発明装置2の通信手段32と相互通信可能な通信手段3Aが備えられる。プリンタ3は、本発明装置2から通信手段32を介して送信される印刷命令と書類用データとを受信し、免税書類4の印刷を実行する。なお、本発明装置2とプリンタ3とを有線接続することも可能である。
処理部2Dは、文字イメージデータを加工して加工イメージデータを作成するイメージデータ加工手段25、文字イメージデータから文字情報を読み取ってテキストデータを生成するテキストデータ生成手段26と、加工イメージデータおよびテキストデータと、作成する書類のための書類様式データとが保存される第1記憶手段30と、加工イメージデータおよびテキストデータの少なくとも一方と、書類様式データとを用いて、書類用データを生成する書類用データ生成手段27と、読取手段21、表示手段23、イメージデータ加工手段25、テキストデータ生成手段26、書類用データ生成手段27及び第1記憶手段30の各動作を制御するための制御プログラム並びに制御用データと、後述する国別読取実績値のデータ及び読取基準値のデータとが保存される第2記憶手段31と、第2記憶手段31の各プログラムおよび各データを用いて前記各手段の動作を制御する制御手段24とを備える。
イメージデータ加工手段25による文字イメージデータの加工とは、読取手段21で取得した文字イメージデータの必要部分を切り出す処理や、切り出した部分を適当な大きさに寸法変更する処理などを指す。
テキストデータ生成手段26によるテキストデータの生成とは、OCR機能を用いて、文字イメージデータに含まれる各文字に対し文字コードを割り当てる処理を指し、割り当てられた文字コード群によってテキストデータが生成される。
第1記憶手段30に保存される書類様式データとは、たとえば図3に例示する輸出免税物品購入記録票4Aおよび購入者誓約書4Bの書類様式のデータであり、所轄税務署、納税地、販売者名、販売者所在地、在留者資格など、変更を要しない事項については、あらかじめ記録しておくことが可能である。
第2記憶手段31には、テキストデータの生成処理に関する情報が、処理したパスポートの国情報と、ひも付けられて保存され、たとえば、全処理件数、テキストデータ生成の成功件数および不成功件数、ならびに、パスポートの発行国に関する国情報が、処理工程ごとに保存される。これらの情報はデータベース化してもよい。第2記憶手段31には、これらの情報に基づき算出または設定した国別読取実績値、読取基準値、処理判断基準値がさらに保存される。
国別読取実績値とは、文字イメージデータからテキストデータを生成する処理の成功率を、パスポートの発行国別に集計した数値であって、(国別読取実績値)=(特定国の成功件数)÷(特定国の全処理件数)×100として表される。
読取基準値とは、読み取った文字イメージデータが「テキスト生成不可」であるか、または「テキスト生成可能性あり」であるかを区別するために、国別読取実績値に対し設定される基準値である。この基準値は、たとえば(平均読取成功率)=(全成功件数)÷(全処理件数)×100として表される平均読取成功率に基づいて設定される。
処理判断基準値は、テキスト生成可能性ありと判断されたものについて、再度の読取処理を行うか、またはテキスト生成不可であると判定するかの判断を行うための基準値であって、(平均読取不成功率)=(全不成功件数)÷(全処理件数)×100で表される平均読取不成功率に対し設定される。
なお第1記憶手段30および第2記憶手段31は、単一の記憶装置にこれら2つの手段の機能を備えるように構成することができるが、これらをそれぞれ別々の記憶装置で構成してもよい。
処理部2Dは、読取手段21が取得した文字イメージデータにおける黒地割合を計測する黒地割合計測手段28、および、文字イメージデータにおける文字を構成している線幅を計測する線幅計測手段29をさらに備え、これら黒地割合または線幅の計測値に基づいて、生成したテキストデータの使用可能性を判定するよう構成することも可能である。上記黒地割合計測手段28および線幅計測手段29については後述する。
一般に、制御手段24はCPU(中央処理装置)で構成される。図4に示すように、制御手段24が、イメージデータ加工手段25、テキストデータ生成手段26、書類用データ生成手段27、黒地割合計測手段28および線幅計測手段29の各機能を備えるように構成することも可能である。
前記の如く構成される本発明装置2は、たとえば、株式会社キーエンス製ハンディターミナルBT−W85Tなどの、携帯可能なスキャナを用いて構成することができる。この種の携帯可能なスキャナは、重量が500g以下であることが好ましい。また、上記製品に対しては、プリンタ3として、特に限定されないが、例えば、東芝テック株式会社製、ポケットプリンタB−EP2DL−GF30−Rなどを用いることができる。
続いて、本発明システム1によるパスポートの文字情報を利用した免税書類4の作成手順を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。本発明に係る免税書類の作成方法は下記のステップを含む。
読取手段21を用いて、パスポートPの旅券情報記載欄Qを光学的に読み取って文字イメージデータを取得するスキャン処理を行う(S1)。文字イメージデータは、第1記憶手段30に保存される。スキャンは、2行の旅券情報を同時に読み取っても、1行ずつ読み取ってもよい。また、1行を1回のスキャンで読み取っても、1行を2回以上のスキャンで読み取るようにしてもよい。複数回のスキャンで読み取る場合には、各スキャンで重なる部分の読取データが重複しないように、制御手段24がデータ処理を行うことが望ましい。
テキストデータ生成手段26が、OCR機能によって、読取手段21で取得した文字イメージデータからテキストデータを生成するのに成功したかどうかを判定する(S2)。テキストデータには、旅券情報に記録されているパスポート種類・発行国・姓・名・パスポート番号・国籍・生年月日・有効期限の個人データが含まれる。
テキストデータ生成手段26によって有効なテキストデータが生成された場合(S3)、テキストデータに含まれる国情報を取得して、このテキストデータおよび元の文字イメージデータにひも付けられた国情報を更新(S4)するとともに、生成されたテキストデータを第1記憶手段30に保存する(S5)。そして、テキストデータの使用可能性について、判定を行う(S6)。
テキストデータの使用可能性を判定する処理は、文字イメージデータからテキストデータを生成する際の誤変換率が高いと予測される場合に、テキストデータを使用せず、文字イメージデータを優先的に使用する選択を行うものである。誤変換の可能性を評価する手法としては、パスポート旅券情報記載欄Qにおける黒地部分の割合に基づく方法、記載された文字の線の太さ(線幅)に基づく方法、国情報に基づく評価などが挙げられる。
<黒地部分の割合による判定方法>
読取手段21で、パスポートの旅券情報記載欄Qを読み取る際に、同時にこの記載領域における黒地部分の割合を計測する。黒地部分の割合が大きい場合、記載領域が汚れていることや、印字が太すぎることが想定され、誤変換の可能性が高いと予測される。そこで、黒地部分の割合の基準値をあらかじめ定めておき、計測した黒地部分の割合が基準値より大きいときには誤変換率が高いと判断して、テキストデータの使用を中止し、文字イメージデータを用いた書類作成を進める。黒字部分の割合が基準値以下のときには、テキストデータを用いた書類作成を進める。黒地部分の割合に基づく判断は、処理部2Dが自動的に行ってもよい。
あるいは、読取手段21でパスポートPの旅券情報を読み取ったときに、制御手段24によって読取領域における黒地部分の割合を演算し、表示手段23に、図6(a)に示すごとく、その演算結果6aと、テキストデータおよび文字イメージデータのいずれを使用するかを選択するための選択キー6b,6cとを表示させ、使用者が選択するように構成することも考えられる。ここで、図6(b)に示すように「テキスト」の選択キー6bを選択すると、テキストデータを用いて免税書類が作成される。他方、「文字イメージ」の選択キー6cを選択すると、文字イメージデータを用いた免税書類の作成が行われる。
なお、選択キー6b.6cを表示する際に、黒字部分割合の数値に基づき、テキストデータと文字イメージデータのいずれが好適であるかを推薦的に表示するようにしてもよい。図6(b)の例では、テキストデータの方を好適なものとして、矩形枠で「テキスト」を囲んで表示している。推薦的表示は、例えば黒地部分の割合の基準値を予め決めておき、読み取ったパスポートの黒地部分の割合がこの基準値以下のときはテキストデータを推薦し、この基準値よりも大きければ文字イメージデータを推薦するようになされる。
前記の例では、黒地部分の割合が基準値よりも大きい場合に誤変換率が高いと判断したものであるが、黒地部分の割合が小さ過ぎる場合にも、印刷が薄いことなどが想定され、同様に誤変換が生じ易いと予測される。そこで、黒地部分の割合の下限値を定め、この下限値よりも小さい場合にも、テキストデータの使用を中止し、文字イメージデータによる書類作成を進めるように構成してもよい。
<文字の線の太さ(線幅)による判定方法>
読取手段21でパスポートPの旅券情報を読み取る際に、各文字を構成している線の太さ(幅)を計測し、線幅の平均値に基づいて、誤変換の可能性を予測することも考えられる。線幅の計測対象は全文字でもよく、任意に選択した文字でもよい。各文字を構成している線幅が太すぎる場合、誤変換が生じ易いと予測される。そこで、線幅の基準値を定めておき、線幅平均値が基準値以下の場合には、テキストデータを使用し、基準値よりも太い場合には、文字イメージデータの使用を選択するように構成すればよい。なお、線幅の平均値に代えて、線幅の最大値と最小値とに基づいて判定することも考えられる。
<国情報に基づく判定方法>
国情報にひも付けられた誤変換率によって、文字イメージデータとテキストデータのいずれを使用するかを、自動的に選択するように構成してもよい。テキストデータ生成手段26によってテキストデータの生成に成功した場合でも、誤変換率が非常に高い国については、テキストデータの使用を回避するのが好ましいことがあるからである。
国ごとの誤変換率データ(図7参照)に基づいて、読取手段21が取得した文字イメージデータをそのまま使用するか、テキストデータを使用するかの判断を、使用者が行うように構成することもできる。たとえば、読取手段21によってパスポートPの旅券情報を読み取ったときに、図8(a)に示すように、パスポートから読み取った発行国の国情報にひも付けられた誤変換率データ8aを表示手段23で表示させると共に、文字イメージデータを使用するか、テキストデータを使用するかを選択する選択キー8b、8cを表示させる。ここで、「テキスト」の選択キー8bを選択すると、旅券情報がテキストデータとして第1記憶手段部30に保存され、これを用いて生成された書類用データを用いて、プリンタ3により、免税書類が印刷される。他方、「文字イメージ」の選択キー8cを選択すると、文字イメージデータを用いて書類用データが生成され、これを用いてプリンタ3により、免税書類が印刷される。
選択キー8b、8cを表示する際に、テキストデータと文字イメージデータのいずれが好適であるかを推薦的に表示するようにしてもよい。図8(b)では、文字イメージデータを好適なものとして「文字イメージ」を矩形枠で囲んで推薦的に表示している。
推薦的表示は、例えば誤変換率の基準値を予め決めておき、読み取ったパスポートの発行国の誤変換率がこの基準値以下であればテキストデータを推薦し、この基準値を超えるときは文字イメージデータを推薦するものとすることが考えられる。
上述の判定処理の結果、使用可能と判定された有効なテキストデータは、書類用データ生成手段27へ出力され(S7)、第1記憶手段30に保存されている書類様式データに、テキストデータに含まれるパスポート種類・姓・名・パスポート番号・国籍・生年月日の個人データを書き加える。書類様式データには、所轄税務署、納税地、販売者名、販売者所在地、在留者資格など既知の項目があらかじめ記録されている。さらに上陸年月日等の必要情報を、入力手段22から追加入力して、目的とする免税書類用データを完成させる(S8)。
このようにして完成した書類用データは、通信手段32によって、プリンタへ送信される。プリンタ3は、受信した書類用データに基づき印刷処理を行って、図3(a)(b)に例示する輸出免税物品購入記録票4Aおよび購入者誓約書4Bなどの免税書類4を作成する(S9)。
D)ステップS2において、テキストデータ生成手段26が、文字イメージデータから有効なテキストデータを生成することができなかった場合、読取手段21が取得した文字イメージデータが、書類用データ作成のために出力される(S10)。このとき、文字イメージデータから、国情報をテキストデータとして読み取れたかどうかについて判定する(S11)。国情報をテキストデータとして読み取れた場合は、このデータに基づいて、テキストデータにひも付けられる国情報を更新する(S12)。国情報をテキストデータとして読み取れなかった場合は、入力手段22を通じて国情報を別途入力し、文字イメージデータにひも付けられる国情報を更新する(S13)。
次いで、第2記憶手段31に保存されている国別読取実績値および読取基準値を参照し(S14)、文字イメージデータにひも付けられた国情報に対し、テキストデータの読取成功率に基づいて割り当てられる国別読取実績値を、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値と比較する(S15)。この比較処理は、文字イメージデータについて、テキストデータの生成可能性が有るかどうかを確認するための処理である。国別読取実績値は、テキストデータの生成成功率を発行国ごとに集計したものである。発行国のパスポート製作事情により、印刷品質や用紙品質にばらつきがあり、これが、テキストデータ生成の成功率に影響を与えるので、発行国と成功率との間には、一定の相関があると考えられる。そこで、平均読取成功率に基づいて設定した読取基準値と国別読取実績値とを比較することで、発行国に基づき、テキストデータの生成可能性を評価することができる。
国別読取実績値が読取基準値未満と判断されたとき、すなわちテキストデータの利用可能性がないときは、文字イメージデータを第2記憶手段31に保存(S16)した後、この文字イメージデータを表示手段23へ出力し(S17)、画面表示させる(S18)。
次に、画面表示された文字イメージデータの文字表示を確認し(S19)、文字表示が使用可能なとき、つまり記載内容を明確に読み取れるときには、この文字イメージデータを一旦保存(S20)したのち、イメージデータ加工手段25によって、書類用データの作成に必要な部分だけを切り出す加工を行う。すなわち、図2(b)に示す旅券情報記載欄Qにおけるパスポート種類・姓・名・パスポート番号・国籍・生年月日に相当する部分を切り出す。引き続き、書類用データ生成手段27において、これら文字イメージデータの各部分を、第1記憶手段30に保存されている書類様式データの所定箇所にそれぞれ貼り付ける。さらに入力手段22などを通じ上陸年月日などの必要情報を追加入力して、目的とする、所要項目が記録された書類用データを生成することができる(S22)。
生成された書類用データは、通信手段32により、プリンタ3へ送信され、プリンタ3は、受信した書類用データに基づき、免税書類4を印刷する(S23)。
表示手段23に表示させた文字イメージデータの文字表示が使用困難なとき、すなわち文字の記載が明瞭でないときは、この文字イメージデータを一旦保存(S24)したのち、書類用データ生成手段27により、第1記憶手段30に保存されている書類様式データを用いて、パスポート種類・姓・名・パスポート番号・国籍・生年月日等の欄が空欄のままの、手書きによって記入するための免税書類の書類用データを生成する(S25)。
生成された書類用データは、通信手段32により、プリンタ3へ送信され、プリンタ3は、受信した書類用データに基づき、免税書類4を印刷する(S26)。
ステップS15の判定処理において、文字イメージデータにひも付けられた国情報に対する国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは、この文字イメージデータは一旦保存され(S30)、第2記憶手段31に保存されている処理判断基準値を参照する(S31)。国別読取実績値が読取基準値以上と判定された文字イメージデータは、テキスト生成可能性ありと判断されたものであるが、さらに処理判断基準値に基づいて、テキスト生成可能性を確認する。具体的には、国別に集計したテキストデータ生成の不成功率を、処理判断基準値と比較し、不成功率が処理判断基準値に達していないときは、読取手段21によるパスポートPの文字情報の再読み取りを行う。不成功率が処理判断基準値以上のときは、テキストデータの生成は不可であると判断して、文字イメージデータによる書類用データの生成を進めるべく、S17の文字イメージデータ出力工程へ進めばよい。
(その他の実施形態)
パスポートから読み取った国情報について、第2記憶手段31に対応する国名が保存されていない場合は、その旨を表示手段23に表示させる。この表示を見た使用者は、パスポートPの記載から発行国名を判断し、入力手段22を通じて入力する。
パスポートの旅券情報に含まれる個人データ以外の免税書類作成に必要な情報については、入力手段22からの入力のほか、接続部に接続した外部のパソコン等の機器から入力操作を行うことも考えられる。
テキストデータを使用して書類用データを生成した場合、印刷前に、印刷するテキストデータを表示部27に表示し、誤変換がないかを確認するようにしてもよい。この場合、誤変換されやすい文字については、それらの文字に下線を引く等の表示を行い、注意喚起をしてもよい。
以上説明したように、本発明システム1によれば、読取手段21によって取得した文字イメージデータから有効なテキストデータが生成された場合には、このテキストデータを用いて免税書類を作成し、文字イメージデータから有効なテキストデータを生成できないときには、文字イメージデータの文字表示が使用可能であれば、これを用いて免税書類を作成し、文字イメージデータの文字表示が使用困難なときは、手書き用の免税書類を作成する。したがって本発明システム1は、テキストデータを生成できるときは勿論、テキストデータを生成できないときでも、状況に応じた適切な方法で書類用データを生成するから、パスポート情報を正確に反映させた、記載事項に誤りのない免税書類を効率的に作成することが可能である。
また、テキストデータ生成の成功率を国別に評価した情報を利用するから、国情報に基づき、免税書類の作成に最適な手法を効率的に選択して、免税書類の作成効率を高めることができる。
なお本発明装置2を携帯可能なスキャナで構成すれば、免税対象品を販売する店舗にはプリンタ3だけを設置すればよく、必要占有面積が少なくて済む。それ故、免税書類を作成するためのパソコン等を不要にできるから、店舗インテリアの雰囲気を損なうおそれが少ないという利点が得られる。
本発明は、例えば免税対象品の販売店舗に好適に使用される。また本発明は、輸出免税物品購入記録票および購入者誓約書以外の、パスポート情報が利用される免税書類の作成に適用することができる。さらに、パスポート下段の旅券情報だけでなく、上段の個人データを読み取って利用することも可能である。
1 本発明システム(免税書類作成システム)
2 本発明装置(免税書類用データ生成装置)
2A 読取部
2B 入力部
2C 表示部
2D 処理部
2E 通信部
3 プリンタ
3A 通信手段
4 免税書類
21 読取手段
22 入力手段
23 表示手段
24 制御手段
25 イメージデータ加工手段
26 テキストデータ生成手段
27 書類用データ生成手段
28 黒字割合計測手段
29 線幅計測手段
30 第1記憶手段
31 第2記憶手段
32 通信手段
P パスポート

Claims (6)

  1. パスポートに記載される少なくとも国情報を含む文字情報を利用して、免税書類を作成するための書類用データを生成する装置であって、
    文字情報を光学的に読み取って文字イメージデータを取得する読取手段と、
    取得した文字イメージデータを表示する表示手段と、
    文字イメージデータを加工して加工イメージデータを作成するイメージデータ加工手段と、
    文字イメージデータから文字情報を読み取ってテキストデータを生成するテキストデータ生成手段と、
    加工イメージデータおよびテキストデータと、作成する書類のための書類様式データとが保存される第1記憶手段と、
    加工イメージデータおよびテキストデータの少なくとも一方と、書類様式データとを用いて、書類用データを生成する書類用データ生成手段と、
    読取手段、表示手段、イメージデータ加工手段、テキストデータ生成手段、第1記憶手段および書類用データ生成手段の各動作を制御するための制御プログラム並びに制御用データと、テキストデータの読取成功率に基づいて国情報別に割り当てた国別読取実績値のデータと、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値のデータとが保存される第2記憶手段と、
    第2記憶手段の各プログラムおよび各データを用いて前記各手段の動作を制御する制御手段と、
    書類作成に必要なデータを入力するための入力手段とを備え、
    制御手段は、
    読取手段が取得した文字イメージデータから、テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成された場合には、このテキストデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成し、
    読取手段が取得した文字イメージデータから、テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成されない場合には、該テキストデータから読み取れた国情報または入力手段によって入力した国情報に対して割り当てられる国別読取実績値を、読取基準値と比較し、
    国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは、読取手段による文字情報の再読み取りを行うように設定され、
    国別読取実績値が読取基準値未満と判定されたときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させ、
    表示された文字イメージデータの文字表示を使用するときは、イメージデータ加工手段によって文字イメージデータを加工して作成した加工イメージデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成し、
    表示された文字イメージデータの文字表示を使用しないときは、所要項目が手書きによって記入される書類の書類用データを、書類用データ生成手段によって生成することを特徴とする、パスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置。
  2. 読取手段が取得した文字イメージデータにおける黒地割合を計測する黒地割合計測手段をさらに備え、
    制御手段が、上記黒地割合を、あらかじめ定めた基準割合値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する、請求項1に記載のパスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置。
  3. 読取手段が取得した文字イメージデータにおける文字を構成している線幅を計測する線幅計測手段をさらに備え、
    制御手段が、上記線幅を、あらかじめ定めた線幅基準値と比較して、テキストデータの使用可能性を判定する、請求項1または2に記載のパスポート情報を利用した免税書類用データ生成装置。
  4. 請求項1−3のいずれか1つに記載の免税書類用データ生成装置と、免税書類用データ生成装置が生成した書類用データに基づいて免税書類を印刷するプリンタとを含むことを特徴とするパスポート情報を利用した免税書類作成システム。
  5. パスポートに記載される文字情報を利用して、免税書類を作成する方法であって、
    A)読取手段を用いて、パスポートの文字情報を光学的に読み取って文字イメージデータを取得する工程、
    B)テキストデータ生成手段を用いて、取得した文字イメージデータからテキストデータを生成する工程、
    C)テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成された場合に、書類用データ生成手段を用いて、このテキストデータとあらかじめ準備した書類様式データとに基づき、所要項目が記録された書類用データを生成する工程、
    D)テキストデータ生成手段によって有効なテキストデータが生成されない場合に、該テキストデータから読み取れた国情報または入力手段によって入力した国情報に対し、テキストデータの読取成功率に基づいて割り当てられる国別読取実績値を、テキストデータの平均読取成功率に基づいて設定される読取基準値と比較する工程、
    E)制御手段によって、国別読取実績値が読取基準値以上と判定されたときは、読取手段による文字情報の再読み取りを行う工程、
    F)国別読取実績値が読取基準値未満のときは、表示手段によって文字イメージデータを表示させる工程、
    G)イメージデータ加工手段によって文字イメージデータを加工して作成した加工イメージデータを用いて、所要項目が記録された書類用データを書類用データ生成手段によって生成するか、または、
    H)所要項目が手書きによって記入される書類の書類用データを、書類用データ生成手段によって生成する工程、
    I)プリンタを用いて、生成された書類用データに基づき、免税書類を印刷する工程、
    を含むことを特徴とするパスポート情報を利用した免税書類作成方法。
  6. テキストデータ生成手段が生成したテキストデータの使用可能性を判定する工程をさらに含み、
    上記使用可能性の判定は、文字イメージデータにおける黒地割合、または、文字イメージデータにおける文字を構成している線幅の少なくとも一方に基づいてなされる、請求項5に記載のパスポート情報を利用した免税書類作成方法。
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