JP2018004504A - 多軸振動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせることのできるシステムを提供する。【解決手段】センサ6aによって検出されたZ方向振動は、A/D変換されて、第1応答波形となる。第1PSD算出手段20aは、第1応答波形をフーリエ変換し、第1応答PSD(パワースペクトル密度)を算出する。第1PSD比較手段22aは、第1応答PSDが第1目標PSDに合致するように第1制御用PSDを修正する。第1フレーム波形生成手段24aは、第1制御用PSDの各周波数成分に、第1ランダム位相生成手段28aからの第1ランダム位相を与えて、逆フーリエ変換を行い、第1フレーム波形を生成する。中心値設定手段32は、第1ランダム位相生成手段28a、第2ランダム位相生成手段28bに与える中心値に相関を与え、2軸方向の振動ピークの出現位置に相関値をもたらす。【選択図】図1
Description
この発明は、目標とする非ガウス特性振動を供試体に与える多軸振動試験システムおよびその制御装置に関するものであり、各軸の非ガウス性振動の相関の制御に関するものである。
輸送中や稼働中に被る振動による影響をシミュレートするため、供試体に所望の振動を与える振動試験が行われている。振動試験において、所望の振動となるように振動試験機を制御するのが振動制御装置である。
現実に加えられる振動を記録しておき、この振動を供試体に与えることができれば、正確な振動試験を行うことが可能である。しかし、実際の振動波形自体を記録し再現するためには、膨大な記録容量が必要であるため、一般的にはあまり用いられていない。
一方で、正弦波による振動を与える試験も行われている。この場合、正弦波を出力するだけであるから制御は容易であるが、現実に加えられる振動との乖離が大きすぎるという問題がある。
そこで、現実に加えられる振動の周波数特性(PSD:パワースペクトル密度)を算出し、当該目的とするパワースペクトル密度を有する振動を供試体に加えるランダム振動試験が行われている。
図15に、特許文献1に開示された従来のランダム振動試験のための振動制御装置を示す。振動試験機2自体も周波数特性を有するので、目標とするスペクトルを有する振動を与えたとしても、そのとおりの振動が供試体4には与えられない。したがって、振動制御装置により、供試体4の振動波形のスペクトル(応答PSD)が、目標PSDに等しくなるように、フィードバック制御を行っている。
振動試験機2に固定された供試体4は、振動試験機2によって振動させられる。供試体4の振動は、加速度センサ6によって検出され、A/D変換器8によってディジタル信号である応答波形とされる。PSD算出手段11は、応答波形をフーリエ変換し、応答PSDを算出する。
制御用PSD算出手段13は、目標PSDと応答PSDとを比較し、両者が等しくなるように制御用PSDを算出する。ドライブ波形生成手段15は、制御用PSDの各周波数成分にランダムな位相を与えて逆フーリエ変換を行い、ドライブ波形を生成する。
D/A変換器10は、生成されたドライブ波形をアナログ信号に変換し、振動試験機2に与える。
以上のようにして、目標PSDを有する振動を供試体4に与えるよう制御することができる。
ただし、特許文献1の振動制御装置では、目標とするスペクトルを有する振動を供試体4に与えることはできるものの、その振動の確率密度分布は、図16Aに実線で示すガウス分布(正規分布)となる。たとえば、図16Bのような振動となる。
しかし、現実の振動は、図16Aの破線で示すように非ガウス分布となることが多い。たとえば、図16Cに示すように、突出的なピークがあるような振動となる。
そこで、発明者らは、目標とする非ガウス特性を有する振動を供試体4に与えるよう制御する装置を開発している(特許文献2)。
図17に、特許文献2に記載された非ガウス特性振動制御装置を示す。PSD比較手段22は、当該応答PSDを予め設定された目標PSDと比較して、制御用PSDを出力する手段である。
フレーム波形生成手段24は、位相設定手段28から与えられる位相を各周波数成分に与えて逆フーリエ変換し、これに窓関数を掛けることによって、1フレームのランダム波形を生成する手段である。
中心値設定手段32は、与える位相の確率密度分布の中心値μを位相設定手段28に与える。また、非ガウス特性制御手段30は、予め設定された目標非ガウス特性[K’、S’]から、以下に説明する標準偏差σおよび初期位相φ0を求めて、位相設定手段28に与える手段である。
位相設定手段28は、まず、(i)最初のライン(周波数成分)には、非ガウス特性制御手段30から受けた初期位相φ0(0〜2π)を設定し、(ii)隣接する各ライン(周波数成分)には、正規分布[中心値μ、標準偏差σ]に従うランダムな位相差ΔφR(0〜2π)を順次加算して位相を設定する。
フレーム波形生成手段24は、この位相を各周波数成分に与えて、逆フーリエ変換し、1フレーム分の波形を生成する。
ここで、重要な点は、各位相φkを一様なランダムで与えたのではないという点である。このように、正規分布に従ったランダムな位相差ΔφRを順に加算して各ラインの位相を算出することで、結果として、非ガウス特性のランダム波形を生成できる。
重ね合わせ手段26は、フレーム波形生成手段24から非ガウス特性ランダム波形を複数受けて、これらをシフトして足し合わせることにより、連続した非ガウス特性ランダム波形を生成し、ドライブ波形として出力する手段である。
非ガウス特性制御手段30は、目標非ガウス特性([K’、S’])を読み出して、目標クルトシスK’に対応する制御用の標準偏差σと、目標スキューネスS’に対応する制御用の初期位相φ0の値を算出する手段である。
以上のように、フレーム波形生成手段24において逆フーリエ変換を行う際に、各周波数成分に与える位相を一様なランダムとするのではなく、正規分布に従うランダムとすることで、非ガウス特性のランダム波形を得ることができる。
一方、一軸ではなく多軸方向に振動を与える振動試験システムも開発されている。たとえば、X軸、Y軸、Z軸の三軸方向に振動を与えて試験を行うことがされている。この場合、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれにおいて、上記の一軸における振動制御を行うことでこれを実現している。この場合、現実の振動は、各軸相互間において相関があることが分かっており、このような相関を持たせるような振動を発生させることが課題であった。
この点につき、特許文献3には、各軸の振動に相関を与えるように制御する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献3の装置では、各軸の振動について全体的な相関を持たせることはできるものの、非ガウス特性を有するランダム波形の特徴であるピーク波形発生位置の時間的相関を持たせることはできなかった。
そこで、この発明は、非ガウス特性を有するランダム波形にて供試体を振動させる多軸振動試験システムにおいて、各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせることのできるシステムを提供することを目的とする。
この発明の独立して適用可能ないくつかの特徴を以下に列挙する。
(1)この発明に係る多軸振動制御装置は、供試体の第1の方向の加速度を測定する第1加速度センサからの第1応答波形をフーリエ変換して、第1応答PSDを算出する第1PSD算出手段と、第1応答PSDを第1目標PSDと比較して第1制御用PSDを求める第1PSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1中心値を持つような第1位相列を生成する第1ランダム位相生成手段と、第1制御用PSDの各周波数成分に前記第1位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1フレーム波形を生成する第1フレーム波形生成手段と、複数の第1フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1ドライブ波形を出力する第1結合波形生成手段と、前記供試体の第2の方向の加速度を測定する第2加速度センサからの第2応答波形をフーリエ変換して、第2応答PSDを算出する第2PSD算出手段と、第2応答PSDを第2目標PSDと比較して第2制御用PSDを求める第2PSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第2中心値を持つような第2位相列を生成する第2ランダム位相生成手段と、第2制御用PSDの各周波数成分に前記第2位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第2フレーム波形を生成する第2フレーム波形生成手段と、複数の第2フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第2ドライブ波形を出力する第2結合波形生成手段と、所定の相関を持つ第1中心値列と第2中心値列を生成し、前記第1ランダム位相生成手段および前記第2ランダム位相生成手段に与える中心値設定手段とを備えている。
したがって、各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせることができる。
(2)この発明に係る多軸振動制御装置は、供試体の第1の方向の加速度を測定する第1加速度センサからの第1応答波形をフーリエ変換して、第1応答PSDを算出する第1PSD算出手段と、第1応答PSDを第1目標PSDと比較して第1制御用PSDを求める第1PSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1中心値を持つような第1位相列を生成する第1ランダム位相生成手段と、第1制御用PSDの各周波数成分に前記第1位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1フレーム波形を生成する第1フレーム波形生成手段と、複数の第1フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1ドライブ波形を出力する第1結合波形生成手段と、前記供試体の第2の方向の加速度を測定する第2加速度センサからの第2応答波形をフーリエ変換して、第2応答PSDを算出する第2PSD算出手段と、第2応答PSDを第2目標PSDと比較して第2制御用PSDを求める第2PSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第2中心値を持つような第2位相列を生成する第2ランダム位相生成手段と、第2制御用PSDの各周波数成分に前記第2位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第2フレーム波形を生成する第2フレーム波形生成手段と、複数の第2フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第2ドライブ波形を出力する第2結合波形生成手段と、制御相関値を持つ第1中心値列と第2中心値列を生成し、前記第1ランダム位相生成手段および前記第2ランダム位相生成手段に与える中心値設定手段と、前記第1応答波形および前記第2応答波形の所定期間におけるピークの時間的出現位置の相関値を応答波形相関値として算出する相関算出手段と、前記応答波形相関値が目標相関値に合致するように、前記制御相関値を修正する制御相関値修正手段とを備えている。
したがって、各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせるよう、さらに正確に制御を行うことができる。
(3)この発明に係る多軸振動制御装置は、供試体の第1〜第nの方向の加速度を測定する第1〜第n加速度センサからの第1〜第n応答波形をフーリエ変換して、第1〜第n応答PSDを算出する第1〜第nPSD算出手段と、第1〜第n応答PSDを第1〜第n目標PSDと比較して第1〜第n制御用PSDを求める第1〜第nPSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1〜第n中心値を持つような第1〜第n位相列を生成する第1〜第nランダム位相生成手段と、第1〜第n制御用PSDの各周波数成分に前記第1〜第n位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1〜第nフレーム波形を生成する第1〜第nフレーム波形生成手段と、複数の第1〜第nフレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1〜第nドライブ波形を出力する第1〜第n結合波形生成手段と、所定の相関を持つ第1〜第n中心値列を生成し、前記第1〜第nランダム位相生成手段に与える中心値設定手段をさらに備えることを特徴としている。
したがって、各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせることができる。
(4)この発明に係る多軸振動制御装置は、供試体の第1〜第nの方向の加速度を測定する第1〜第n加速度センサからの第1〜第n応答波形をフーリエ変換して、第1〜第n応答PSDを算出する第1〜第nPSD算出手段と、第1〜第n応答PSDを第1〜第n目標PSDと比較して第1〜第n制御用PSDを求める第1〜第nPSD比較手段と、隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1〜第n中心値を持つような第1〜第n位相列を生成する第1〜第nランダム位相生成手段と、第1〜第n制御用PSDの各周波数成分に前記第1〜第n位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1〜第nフレーム波形を生成する第1〜第nフレーム波形生成手段と、複数の第1〜第nフレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1〜第nドライブ波形を出力する第1〜第n結合波形生成手段と、互いに制御相関値を持つ第1〜第n中心値列を生成し、それぞれを、前記第1〜第nランダム位相生成手段に与える第1〜第n中心値設定手段と、前記第1〜第n応答波形の所定期間におけるピークの時間的出現位置の互いの相関値を応答波形相関値として算出する相関値算出手段と、前記応答波形相関値が対応する目標相関値に合致するように、前記各制御相関値を修正する制御相関値修正手段とを備えている。
したがって、各軸における非ガウス特性波形のピーク波形発生時刻に相関を持たせるよう、さらに正確に制御を行うことができる。
「PSD算出手段」は、実施形態においては、ステップS2がこれに対応する。
「PSD比較手段」は、実施形態においては、ステップS3がこれに対応する。
「ランダム位相生成手段」は、実施形態においては、ステップS6がこれに対応する。
「フレーム波形生成手段」は、実施形態においては、ステップS7がこれに対応する。
「結合波形生成手段」は、実施形態においては、ステップS8がこれに対応する。
「中心値設定手段」は、実施形態においては、ステップS4がこれに対応する。
1.多軸振動試験システムの全体構成
図1に、この発明の一実施形態による多軸振動試験システムの全体構成を示す。振動試験機2は供試体4に対して振動を与えるものである。この実施形態では、振動試験機2は、第1結合波形生成手段26aからの出力信号によりZ方向の振動を生成し、第2結合波形生成手段26bからの出力信号によりX方向の振動を生成するものである。
図1に、この発明の一実施形態による多軸振動試験システムの全体構成を示す。振動試験機2は供試体4に対して振動を与えるものである。この実施形態では、振動試験機2は、第1結合波形生成手段26aからの出力信号によりZ方向の振動を生成し、第2結合波形生成手段26bからの出力信号によりX方向の振動を生成するものである。
センサ6aによって検出されたZ方向振動は、A/D変換されて、第1応答波形となる。第1PSD算出手段20aは、第1応答波形をフーリエ変換し、第1応答PSD(パワースペクトル密度)を算出する。第1PSD比較手段22aは、第1応答PSDを第1目標PSDと比較し、第1応答PSDが第1目標PSDに合致するように第1制御PSDを修正する。
第1フレーム波形生成手段24aは、第1制御PSDを逆フーリエ変換して第1フレーム波形を生成する。この際、第1フレーム波形生成手段24aは、第1制御用PSDの各周波数成分に、第1ランダム位相生成手段28aからの第1ランダム位相を与えて、逆フーリエ変換を行う。
第1ランダム位相生成手段28aは、第1応答波形が目標第1非ガウス特性となるように第1非ガウス特性制御手段30aによって生成された、初期位相φ0aと、隣接する周波数成分に与える位相の位相差の標準偏差σaを受けて、各周波数成分に、位相差がこの正規分布に従うランダム位相を与える。したがって、各周波数成分に与えられる位相φ0a、φ1a、φ2a・・・は次のようになる。
φ0a=初期位相として設定された値
φ1a=φ0a+Δφ1a
φ2a=φ1a+Δφ2a
・
・
ここで、Δφ1aはφ0aとφ1aの位相差、Δφ2aはφ1aとφ2aの位相差である。
φ1a=φ0a+Δφ1a
φ2a=φ1a+Δφ2a
・
・
ここで、Δφ1aはφ0aとφ1aの位相差、Δφ2aはφ1aとφ2aの位相差である。
この実施形態では、位相差の標準偏差σaを制御することにより、生成される第1フレーム波形の非ガウス特性の尖度(クルトシス:ピークの突出度合い)が目標とするクルトシスKa’となるように制御している。また、初期位相φ0aを制御することにより、生成される第1フレーム波形の非ガウス特性の歪度(スキューネス:周波数成分の左右非対称性)が目標とするスキューネスSa’と成るように制御をしている。
上記のようにして第1フレーム波形生成手段24aによって生成された1フレーム分の第1フレーム波形は、第1係合波形生成手段26aによって結合され、複数の連続フレーム波形とされる。連続フレーム波形は、D/A変換されて振動試験機2に与えられる。
以上のような処理を繰り返すことで、供試体4に対し、目標第1非ガウス特性を有するZ軸方向の振動を与えることができる。
X軸方向に対しても、X方向の振動を検出するセンサ6b、第2PSD算出手段20b、第2PSD比較手段22b、第2フレーム波形生成手段24b、第2結合波形生成手段26b、第2ランダム位相生成手段28b、第2非ガウス特性制御手段30bによって同様の処理がなされる。すなわち、供試体4に対し、目標第2非ガウス特性を有するX軸方向の振動を与えることができる。
中心値設定手段32は、第1ランダム位相生成手段28a、第2ランダム位相生成手段28bに対し、各フレームごとの位相差の中心値μa、μb(たとえば平均値)を与える。第1ランダム位相生成手段28a、28bは、位相差の中心値が与えられた中心値μa、μbとなるように上記位相列を生成する。この位相差の中心値μa、μbにより、生成された当該フレーム波形における非ガウス性振動のピークの位置を制御している。
中心値設定手段32は、各フレームごとに位相差の中心値μa、μbをランダムに生成する。したがって、第1ランダム位相生成手段28a、第1フレーム波形生成手段24aによって生成されるフレーム波形のピーク位置は、与えられた中心値μaにしたがって、フレームごとにランダムに変動する。同様に、第2ランダム位相生成手段28b、第2フレーム波形生成手段24bによって生成されるフレーム波形のピーク位置は、与えられた中心値μbにしたがって、フレームごとにランダムに変動する。
この実施形態では、中心値設定手段32は、ランダムな中心値μaと中心値μbについて、互いに、目標とする相関値を持つように生成している。たとえば、図2に示すように、中心値μa、中心値μbが相関(図では相関値=0.7の場合)を持つように、ランダムに生成する。なお、図2においては、1フレームから1024フレームまでについて、位相差の中心値をプロットしている。
したがって、振動試験機2によって供試体4に与えられるZ方向振動、X方向振動は、各フレームにおけるピーク値の時間的出現位置が互いに相関を持つような、非ガウス性振動となる。
2.機器構成およびハードウエア構成
図3に、三軸の振動試験機2の概略構造と、振動制御装置のハードウエア構成を示す。
図3に、三軸の振動試験機2の概略構造と、振動制御装置のハードウエア構成を示す。
振動試験機2は、供試体4を載置して固定するためのステージ5を備えている。このステージ5をX方向に振動させる加振器7x、Y方向に振動させる加振器7y、Z方向に振動させる加振器7zが設けられている。また、X方向の振動を検出する加速度センサ6x、Y方向の振動を検出する加速度センサ6y、Z方向の振動を検出する加速度センサ6zが設けられている。
CPU40には、メモリ42、ディスプレイ44、I/Oポート46、ハードディスク48が設けられている。I/Oポート46には、加振器7x、7y、7zに対する出力、加速度センサ6x、6y、6zからの信号入力が設けられている。なお、加振器7x、7y、7zに対する出力は、D/A変換器(図示せず)、アンプ(図示せず)を介して、アナログ信号として加振器7x、7y、7zに与えられる。また、加速度センサ6x、6y、6zからの入力は、A/D変換器(図示せず)を介して、ディジタルデータとして取り込まれる。
ハードディスク48には、オペレーティングシステム50、制御プログラム52が記録されている。制御プログラム52は、オペレーティングシステム50と協働してその機能を発揮するものである。
3.振動制御処理
図4に、制御プログラム52のフローチャートを示す。図4は、X軸方向の振動の制御を示したものである。
図4に、制御プログラム52のフローチャートを示す。図4は、X軸方向の振動の制御を示したものである。
CPU40は、加速度センサ6xからの応答波形を取得する(ステップS1)。次に、応答波形をフーリエ変換(FFT)し、応答波形の周波数特性である応答PSD(パワースペクトル密度)を算出する(ステップS2)。さらに、この応答PSDを、目標PSDと比較して、応答PSDが目標PSDに合致するように制御用PSDを修正する(ステップS3)。
目標PSDの例を、図5に示す。横軸が周波数、縦軸がPSDである。目標PSDは、ステージ5に固定された供試体4に対して与えたい振動の周波数特性を示すものである。図5に示すように、X軸、Y軸、Z軸のそれぞれの方向に対して、目標PSDが設定されている。
CPU40は、各周波数ごとに応答PSDと目標PSDを比較し、各周波数において、応答PSDの方が目標PSDよりも大きければ、制御用PSDを小さくする。また、応答PSDの方が目標PSDよりも小さければ、制御用PSDを大きくする。なお、目標PSDは、実測データなどに基づいて、試験条件として与えられ、ハードディスク48に記録されている。
次に、CPU40は、修正した制御用PSDの各周波数成分にランダムな位相を与えて逆フーリエ変換(逆FFT)を行い、所定時間分(1フレーム分)の波形データを算出する(ステップS4〜S7)。これを模式的に表したのが、図6である。目標PSDの各周波数成分f0〜fnについて、ランダムな位相φを与える(図6A)。この際、周波数f0に対して初期位相φ0を与え、次の周波数f1に対しては初期位相φ0にΔφ1を加えた位相を与え、次の周波数f2に対してはさらにΔφ2を加えた位相を与える・・・(図6B)。このようにして算出したランダム位相を各周波数成分に与えて、逆FFTを行い波形データを得る(図6C)。
この実施形態では、非ガウス特性を有する振動を与えることができるようにしている。非ガウス特性は、図16Aに示す確率密度分布の急峻度(クルトシス)、分布の非対称性(スキューネス)によって表すことができる。この実施形態では、目標とするクルトシス(目標クルトシスKx)、目標とするスキューネス(目標スキューネスSx)を持つ非ガウス振動となるように、制御を行うようにしている。なお、目標クルトシスKx、目標スキューネスSxは、実測データなどに基づいて、試験条件として与えられ、ハードディスク48に記録されている。
この実施形態では、上記逆FFTを行う際に与えるランダム位相の特性を制御することで、生成された振動のクルトシスKx、スキューネスSxを制御するようにしている。すなわち、図6Bに示す位相差Δφの標準偏差σによってクルトシスを制御し、初期位相φ0によってスキューネスを制御するようにしている。
図7に、目標クルトシスKx(急峻度)と位相差Δφの標準偏差σとの関係を示す。横軸は目標クルトシスであり、縦軸は標準偏差である。なお、縦軸の標準偏差は、1フレームにおけるライン数(この実施形態では、1フレームを1024ラインとしている)によって示されている。
隣接する周波数成分に与える位相の差(位相差Δφ)の標準偏差σを大きくすれば、クルトシスが3に近づくこと、すなわち、ガウス特性のランダム振動が得られることがわかる。一方で、標準偏差σの値を小さくしていくと、クルトシスの値が大きくなっていくこと、すなわち、非ガウス特性のランダム振動が得られることがわかる。ハードディスク48には、図7の関係を示すテーブルが記録されている。
また、スキューネスは、初期位相φ0によって制御することができる。ただし、初期位相φ0とスキューネスの関係は、クルトシスによって変動する。したがって、たとえば、予めクルトシスおよび初期位相φ0と、スキューネスの関係を実測しテーブルとして記録しておくとよい。これにより、目標クルトシスKx、目標スキューネスSxに基づいて、初期位相φ0を得ることができる。
さらに、この実施形態では、位相差Δφの平均値mによって、1フレームにおけるピークの位置を制御している。図8に、標準偏差σを100とし、位相差Δφの平均値mを512、768、256とした場合の1フレーム分の波形データを、図8A、図8B、図8Cに示す。なお、ここでは、mを1フレーム内のライン(1〜1024)で表している。1フレーム分の位相差Δφの平均値mと、ピークの出現位置(時間的位置)には、直線的な関係があることが分かる。ハードディスク48には、この関係示すテーブルが記録されている。
図4に戻って、ステップS4において、CPU40は、位相差Δφの平均値mxを取得する。この平均値mxは、各フレームごとに異なるランダムな値として生成される。なお、平均値mxの生成については、後述する。
CPU40は、ハードディスク48のテーブルを参照して、設定された目標クルトシスKxに対応する標準偏差σを取得する。さらに、設定された目標クルトシスKx、スキューネスSxに対応する初期位相φ0を取得する。
CPU40は、このようにして取得した、位相差Δφの平均値mx、標準偏差σに合致するように、ランダムな位相差列Δφ1、Δφ2、Δφ3・・・を生成する。この位相差列Δφ1、Δφ2、Δφ3・・・と初期位相φ0に基づいて、制御用PSDの各周波数成分に対応する位相列φ0、φ1、φ2・・・を、以下のように生成する(ステップS6)。
φ0
φ1=φ0+Δφ1
φ2=φ1+Δφ2
φ3=φ2+Δφ3
・
・
φn=φn-1+Δφn
CPU40は、このようにして生成した位相φ0〜φnを、制御用PSDの各周波数成分に与えて、逆FFTを行う(ステップS7)。これにより、1フレーム分の時間軸波形データを得ることができる。
φ1=φ0+Δφ1
φ2=φ1+Δφ2
φ3=φ2+Δφ3
・
・
φn=φn-1+Δφn
CPU40は、このようにして生成した位相φ0〜φnを、制御用PSDの各周波数成分に与えて、逆FFTを行う(ステップS7)。これにより、1フレーム分の時間軸波形データを得ることができる。
上記のようにして生成した複数フレームの波形データを結合して連続した非ガウス性のランダム波形を得る(ステップS8)。なお、上記の各処理には時間を要するので、1つの制御用PSDに対して、1フレーム分の波形データを生成していては処理が間に合わなくなる。そこで、この実施形態では、同一の制御用PSDに基づいて、異なるランダム位相により複数フレーム分の波形データを生成するようにしている。
CPU40は、連続したランダム波形データを加振器7xに与える(ステップS9)。
以上のようにして、X軸方向の振動について、目標PSDを持ち設定したクルトシスおよびスキューネスを有し、各フレームのピークの位置がランダムに変動するような振動を、供試体4に与えることができる。
上記では、X軸方向の制御について説明したが、Y軸方向、Z軸方向についても同様の制御が行われる。
この実施形態では、X軸、Y軸、Z軸方向の振動において、各フレームに現れるピークの位置に相関関係を持たせるように制御可能としている。図9に示すように、現実の振動においては、X軸、Y軸、Z軸方向の振動のピーク発生位置(時刻)には、相互に相関関係があることが知られている(八木浩一「ダッシュボード上に携帯電話を置くだけで路面段差を観測する簡易調査方法」日本地震工学会・大会−2009梗概集)。
したがって、試験を行いたい状況の現実の振動(たとえば、東京−大阪間のトラック輸送の際の振動)を取得し、所定時間ごとのX、Y、Z軸の振動ピークの相関値を算出し、この相関値を実現した振動を発生させればよい。この実施形態では、これを次のようにして実現している。
前述のように、各フレームにおけるピークの発生位置は、位相差Δφの平均値mによって制御できる。そこで、各軸の制御において用いる平均値mx、my、mz(図4のステップS4参照)を、それぞれランダムでありながら、互いに、設定した相関値を持つように発生させる。
たとえば、X軸振動の各フレームのピークの発生位置と、Y軸振動の各フレームのピークの発生位置との相関値を0.8とし、X軸振動の各フレームのピークの発生位置と、Z軸振動の各フレームのピークの発生位置との相関値を0.7とし、Y軸振動の各フレームのピークの発生位置と、Z軸振動の各フレームのピークの発生位置との相関値を0.9としたい場合には、次のようにする。
図10に示すように、X軸振動における平均値mxとY軸振動における平均値myとの間の相関値が0.8であり、X軸振動における平均値mxとZ軸振動における平均値mzとの間の相関値が0.7であり、Y軸振動における平均値myとZ軸振動における平均値mzとの間の相関値が0.9となるように、各軸における各フレームの位相差Δφの平均値mx、my、mzを生成する。このような相関を持つランダム値の生成は、従来から知られている手法を用いることができる。
図10において、グラフ150は、ランダムに発生させたmx、myにつき、横軸にmx、縦軸にmyをとってプロットしたものである。両者の相関値が0.8となるように生成されている。グラフ152はmxとmzの関係、グラフ154はmyとmzの関係を表したものである。このように、各フレームにおいて用いる位相差Δφの平均値について、各軸間に相関を設けることで、非ガウス波形のピーク位置に相関がもたらされることになる。
したがって、たとえば、図11に示すように、各軸のピークが相関を持つような非ガウス性振動を発生させることができる。これにより、現実の振動に近い振動にて試験を行うことができる。
なお、図4のステップS8において、各フレームの波形データを単に接合したのでは、接続部分において滑らかにつながらず、余分な周波数成分が生じてしまうことになる。そこで、図12Aに示すような、窓関数を波形データに乗じた上で、接合するとよい。この窓関数は、中央部が1.0の値であり、両端において0となっている。1.0の部分においては、これを乗じても生成された波形データは何も変化しない。しかし、両端部においては、徐々に0に向かう値が乗じられるので、波形の周波数特性を維持しつつ、両端部の波形データの値を0とすることができる。
図12Aに示すように、先行フレームの波形に対して窓関数200を乗じ、図12Cに示すように、後続フレームの波形に対して窓関数204を乗じると、波形の周波数特性は維持されるものの、図13Aに示すように、接合部分において波形の振幅が小さくなってしまう。そこで、同じ周波数特性を有する波形を別途用意し(制御用PSDにランダム位相を乗じることで容易に生成できる)、これに、図12Bのような窓関数202(窓関数200の後端部の逆の傾き、窓関数204の前端部の逆の傾き)を乗じ、これを加算することで、波形の周波数特性を維持しつつ、振幅も維持することができる(重複部分において窓関数の値の合計が1となっている)。図13Bに、図12Bの窓関数を乗じた波形を示し、図13Cにこれを加算した波形を示す。
なお、図12A、12Cの窓関数の傾斜部分においては、ピークが来ないように設定することが好ましい。つまり、傾斜部分においてはピークが設定できないので、この傾斜部分はできるだけ小さい方が好ましい。
4.その他
(1)上記実施形態では、3軸の振動を制御する装置について説明した。しかし、2軸、4軸以上の振動を制御する場合にも適用することができる。
(1)上記実施形態では、3軸の振動を制御する装置について説明した。しかし、2軸、4軸以上の振動を制御する場合にも適用することができる。
(2)上記実施形態では、算出された中心値を与えることで目標とする相関値を得るようにしている。しかし、供試体4に与えられた各軸間の振動が、目標とする相関値に合致しているかどうかを判断し、そのズレに基づいて、中心値(平均値m)を修正するようにしてもよい。この場合の構成を、図14に示す。相関値算出手段33は、センサ6a、6bからの第1応答波形、第2応答波形を受けて、両信号における各フレームのピークの出現位置(時間的位置)の相関値を算出する。
中心値設定手段32は、この実測された相関値を目標相関値と比較し、実測相関値が目標相関値と等しくなるように、中心値を修正する。このようなフィードバック制御を行うことにより、より正確に目標相関値を持つ振動を実現することができる。
なお、図14では2軸の振動について説明しているが、3軸以上の振動制御にも適用することができる。この場合、XYの相関値、XZの相関値、YZの相関値の3つの相関値について、上記のフィードバック制御を行うことになる。
(3)上記実施形態では、目標とする非ガウス特性に基づいて標準偏差、初期位相を算出して、ランダム位相を生成している。しかし、応答信号の非ガウス特性を検出し、この実測された非ガウス特性を目標非ガウス特性と比較し、実測非ガウス特性が目標非ガウス特性に合致するように、標準偏差、初期位相を修正するようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、直線方向への振動について説明した。しかし、回転方向の振動についても同様に適用することができる。
(5)上記実施形態においては、位相差に関し、平均値mを中心値として用いている。しかし、中央値などを中心値として用いるようにしてもよい。
Claims (4)
- 供試体の第1の方向の加速度を測定する第1加速度センサからの第1応答波形をフーリエ変換して、第1応答PSDを算出する第1PSD算出手段と、
第1応答PSDを第1目標PSDと比較して第1制御用PSDを求める第1PSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1中心値を持つような第1位相列を生成する第1ランダム位相生成手段と、
第1制御用PSDの各周波数成分に前記第1位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1フレーム波形を生成する第1フレーム波形生成手段と、
複数の第1フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1ドライブ波形を出力する第1結合波形生成手段と、
前記供試体の第2の方向の加速度を測定する第2加速度センサからの第2応答波形をフーリエ変換して、第2応答PSDを算出する第2PSD算出手段と、
第2応答PSDを第2目標PSDと比較して第2制御用PSDを求める第2PSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第2中心値を持つような第2位相列を生成する第2ランダム位相生成手段と、
第2制御用PSDの各周波数成分に前記第2位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第2フレーム波形を生成する第2フレーム波形生成手段と、
複数の第2フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第2ドライブ波形を出力する第2結合波形生成手段と、
所定の相関を持つ第1中心値列と第2中心値列を生成し、前記第1ランダム位相生成手段および前記第2ランダム位相生成手段に与える中心値設定手段と、
を備えた多軸振動制御装置。 - 供試体の第1の方向の加速度を測定する第1加速度センサからの第1応答波形をフーリエ変換して、第1応答PSDを算出する第1PSD算出手段と、
第1応答PSDを第1目標PSDと比較して第1制御用PSDを求める第1PSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1中心値を持つような第1位相列を生成する第1ランダム位相生成手段と、
第1制御用PSDの各周波数成分に前記第1位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1フレーム波形を生成する第1フレーム波形生成手段と、
複数の第1フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1ドライブ波形を出力する第1結合波形生成手段と、
前記供試体の第2の方向の加速度を測定する第2加速度センサからの第2応答波形をフーリエ変換して、第2応答PSDを算出する第2PSD算出手段と、
第2応答PSDを第2目標PSDと比較して第2制御用PSDを求める第2PSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第2中心値を持つような第2位相列を生成する第2ランダム位相生成手段と、
第2制御用PSDの各周波数成分に前記第2位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第2フレーム波形を生成する第2フレーム波形生成手段と、
複数の第2フレーム波形をシフトして結合することにより生成した第2ドライブ波形を出力する第2結合波形生成手段と、
制御相関値を持つ第1中心値列と第2中心値列を生成し、前記第1ランダム位相生成手段および前記第2ランダム位相生成手段に与える中心値設定手段と、
前記第1応答波形および前記第2応答波形の所定期間におけるピークの時間的出現位置の相関値を応答波形相関値として算出する相関算出手段と、
前記応答波形相関値が目標相関値に合致するように、前記制御相関値を修正する制御相関値修正手段と、
を備えた多軸振動制御装置。 - 供試体の第1〜第nの方向の加速度を測定する第1〜第n加速度センサからの第1〜第n応答波形をフーリエ変換して、第1〜第n応答PSDを算出する第1〜第nPSD算出手段と、
第1〜第n応答PSDを第1〜第n目標PSDと比較して第1〜第n制御用PSDを求める第1〜第nPSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1〜第n中心値を持つような第1〜第n位相列を生成する第1〜第nランダム位相生成手段と、
第1〜第n制御用PSDの各周波数成分に前記第1〜第n位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1〜第nフレーム波形を生成する第1〜第nフレーム波形生成手段と、
複数の第1〜第nフレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1〜第nドライブ波形を出力する第1〜第n結合波形生成手段と、
所定の相関を持つ第1〜第n中心値列を生成し、前記第1〜第nランダム位相生成手段に与える中心値設定手段をさらに備えることを特徴とする多軸振動制御装置。 - 供試体の第1〜第nの方向の加速度を測定する第1〜第n加速度センサからの第1〜第n応答波形をフーリエ変換して、第1〜第n応答PSDを算出する第1〜第nPSD算出手段と、
第1〜第n応答PSDを第1〜第n目標PSDと比較して第1〜第n制御用PSDを求める第1〜第nPSD比較手段と、
隣接する位相の位相差が正規分布に従ったランダムな位相差となり、フレームごとに第1〜第n中心値を持つような第1〜第n位相列を生成する第1〜第nランダム位相生成手段と、
第1〜第n制御用PSDの各周波数成分に前記第1〜第n位相列を与えて逆フーリエ変換することにより、第1〜第nフレーム波形を生成する第1〜第nフレーム波形生成手段と、
複数の第1〜第nフレーム波形をシフトして結合することにより生成した第1〜第nドライブ波形を出力する第1〜第n結合波形生成手段と、
互いに制御相関値を持つ第1〜第n中心値列を生成し、それぞれを、前記第1〜第nランダム位相生成手段に与える第1〜第n中心値設定手段と、
前記第1〜第n応答波形の所定期間におけるピークの時間的出現位置の互いの相関値を応答波形相関値として算出する相関値算出手段と、
前記応答波形相関値が対応する目標相関値に合致するように、前記各制御相関値を修正する制御相関値修正手段と、
を備えた多軸振動制御装置。
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