JP2018003355A - コンクリート打設用型枠及びコンクリート打設方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】打設されたコンクリートの保温性を向上させつつ、コンクリート打設用型枠の破損及び劣化への対応も向上させる。【解決手段】コンクリート打設用型枠1の第1型枠パネル10は、コンクリート打設面S0に接する打設面側スキン層11と、第2型枠パネル20に接しつつ打設面側スキン層11と平行をなす補強材側スキン層12と、打設面側スキン層11と補強材側スキン層12との間で複数のセル14が互いに隣接して設置されているセル層13とを有し、セル14の内部の空気により熱伝導率が低減され、保温性が向上させられる。セル14の側面16のそれぞれは、互いに隣接するセル14の間を気体が流通可能なように連通する連通部17を含み、温度の上昇に対する保温性が向上させられる。第1型枠パネル10は、第2型枠パネル20と着脱自在であり、第1型枠パネル10が破損及び劣化した場合は、第1型枠パネル10のみを交換すればよい。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート打設用型枠及びコンクリート打設方法に関する。
ダム等のコンクリートによる構造物を構築するためのコンクリート打設用型枠が提案されている。例えば、特許文献1には、透水性及び通気性を有する連通気泡性合成樹脂板から形成され、その一方の端面からもう一方の端面まで連通する複数の中空部を備えたコンクリート打設用型枠が開示されている。
特開平3‐271463号公報
ところで、打設されたコンクリートを養生させる際には、打設されたコンクリートの温度を保つ必要があり、コンクリート打設用型枠には保温性が高いことが望まれる。しかしながら、上記技術のようなコンクリート打設用型枠では、保温性が不十分であり、改善が望まれている。また、上記技術のようなコンクリート打設用型枠の一部が破損又は劣化した場合には、当該コンクリート打設用型枠は全体として使用不可能となり、この点においても改善が望まれている。
そこで本発明は、打設されたコンクリートの保温性を向上させつつ、コンクリート打設用型枠の破損及び劣化への対応も向上させたコンクリート打設用型枠及びコンクリート打設方法を提供することを目的とする。
本発明は、コンクリート打設面に設置される第1型枠パネルと、コンクリート打設面の反対側から第1型枠パネルに重ねられて第1型枠パネルと着脱自在に接合された第2型枠パネルと、第2型枠パネルをコンクリート打設面の反対側から補強する補強材とを備え、第1型枠パネルは、コンクリート打設面に接する平板状の打設面側スキン層と、第2型枠パネルに接しつつ打設面側スキン層と平行をなす平板状の補強材側スキン層と、打設面側スキン層と補強材側スキン層との間で、中空の多角柱形状及び中空の円柱形状のいずれかをなす複数のセルが、セルの底面のそれぞれの外周部を打設面側スキン層及び補強材側スキン層に接しつつ、互いに隣接して設置されているセル層とを有するコンクリート打設用型枠である。
この構成によれば、コンクリート打設用型枠の第1型枠パネルは、コンクリート打設面に接する平板状の打設面側スキン層と、第2型枠パネルに接しつつ打設面側スキン層と平行をなす平板状の補強材側スキン層と、打設面側スキン層と補強材側スキン層との間で、中空の多角柱形状及び中空の円柱形状のいずれかをなす複数のセルが、セルの底面のそれぞれの外周部を打設面側スキン層及び補強材側スキン層に接しつつ、互いに隣接して設置されているセル層とを有するため、セルの内部の空気により熱の媒介物を減少させ、熱伝導率を低減し、保温性を向上させることができる。また、コンクリート打設面に設置される第1型枠パネルは、第2型枠パネル及び補強材と着脱自在であるため、第1型枠パネルが破損及び劣化した場合は、第1型枠パネルのみを交換すればよく、コンクリート打設用型枠の破損及び劣化への対応も向上させることができる。
この場合、セルの側面のそれぞれは、互いに隣接するセルの内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する連通部を含むことが好適である。
この構成によれば、セルの側面のそれぞれは、互いに隣接するセルの内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する連通部を含むため、温度の上昇に対する保温性も向上させることができる。
この場合、第1型枠パネルと第2型枠パネルとは、補強材の側から第2型枠パネルに捩じ込まれ、第2型枠パネルを貫通し、第1型枠パネルのセル層までその先端が至るネジにより着脱自在に接合されていることが好適である。
この構成によれば、第1型枠パネルと第2型枠パネルとは、補強材の側から第2型枠パネルに捩じ込まれ、第2型枠パネルを貫通し、第1型枠パネルのセル層までその先端が至るネジにより着脱自在に接合されているため、第1型枠パネルと第2型枠パネルとの接合及び分離をネジのみで容易に行うことができる。
また、この場合、ネジは、第2型枠パネルの補強材側の面及び第1型枠パネルの第2型枠パネルと接する面の少なくともいずれかに設置された弾性を有する平板部材を貫通しつつ捩じ込まれていることが好適である。
この構成によれば、ネジは、第2型枠パネルの補強材側の面及び第1型枠パネルの第2型枠パネルと接する面の少なくともいずれかに設置された弾性を有する平板部材を貫通しつつ捩じ込まれているため、ネジが外れることを防止することができる。
また、本発明は、上記本発明のコンクリート打設用型枠をコンクリート打設面に設置する型枠設置工程と、コンクリート打設面にコンクリートを打設する打設工程と、型枠設置工程で第1型枠パネルを設置されたコンクリート打設面にコンクリートを打設する打設工程と、打設工程でコンクリートを打設されたコンクリート打設面に第1型枠パネルを残置しつつ、第1型枠パネルから第2型枠パネル及び補強材を取り外す残置工程とを備えたコンクリート打設方法である。
この構成によれば、残置工程により、打設工程でコンクリートを打設されたコンクリート打設面に第1型枠パネルが残置されつつ、第1型枠パネルから第2型枠パネル及び補強材が取り外されるため、当該残置された第1型枠パネルによるコンクリートの保温養生の効果を持続させることができる。また、残置された第1型枠パネルは軽量であるため、養生完了後の撤去及び移動の作業もより容易となる。
この場合、型枠設置工程では、コンクリート打設面の反対側から第1型枠パネル及び第2型枠パネルを貫通するタイボルトと、第2型枠パネルの補強材の側の面でタイボルトに取付けられたナットとにより、上記本発明のコンクリート打設用型枠を固定し、残置工程では、ナットをタイボルトから取り外し、第1型枠パネルから第2型枠パネル及び補強材を取り外した後に、第1型枠パネルの第2型枠パネルと接していた側の面でタイボルトにナットを取付けることが好適である。
この構成によれば、残置工程では、型枠設置工程でタイボルトに取付けられたナットをタイボルトから取り外し、第1型枠パネルから第2型枠パネル及び補強材を取り外した後に、第1型枠パネルの第2型枠パネルと接していた側の面でタイボルトにナットを取付けるため、型枠設置工程で用いたナットを利用して第1型枠パネルをコンクリート打設面に固定することができ、共通の部品を使用して作業効率を向上させることができる。
また、残置工程により残置された第1型枠パネルをコンクリート打設面から撤去する撤去工程と、撤去工程でコンクリート打設面から撤去された第1型枠パネルに、残置工程で第1型枠パネルから取り外された第2型枠パネル及び補強材を接合する再接合工程とをさらに備えることが好適である。
この構成によれば、再接合工程により、撤去工程でコンクリート打設面から撤去された第1型枠パネルに、残置工程で第1型枠パネルから取り外された第2型枠パネル及び補強材が再び接合されて、他の区域での型枠設置工程に転用することができるため、残置工程での第1型枠パネルによる保温養生の効果を得つつ、第1型枠パネル、第2型枠パネル及び補強材を複数の区域で転用する効率を向上させることができる。
本発明のコンクリート打設用型枠及びコンクリート打設方法によれば、打設されたコンクリートの保温性を向上させつつ、コンクリート打設用型枠の破損及び劣化への対応も向上させることが可能になる。
(A)は実施形態に係るコンクリート打設用型枠をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 (A)は実施形態に係る第1型枠パネルの斜視図であり、(B)は(A)のセルの拡大図である。 (A)はセルの側面を形成する帯状シートを示す斜視図であり、(B)は(A)の帯状シートを屈曲させた波状シートを示す斜視図であり、(C)は(B)の波状シートを互いに当接させてセルを形成した状態を示す斜視図である。 (A)は第1型枠パネルと第2型枠パネルとの接合を開始する状態を示す斜視図であり、(B)は第1型枠パネルと第2型枠パネルとの接合を開始する状態を示す縦断面図であり、(C)は第1型枠パネルと第2型枠パネルとが接合された状態を示す縦断面図である。 (A)は図1(A)のコンクリート打設用型枠を互いに連結させた物をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 (A)は図5(A)の物に横端太を固定した物をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 (A)は図6(A)の物に縦端太を固定した物をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 (A)は図7(A)の物に足場受材及び足場材を固定した大型スライド型枠をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 (A)は図8(A)の大型スライド型枠がコンクリート打設面に設置された状態をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 図9(B)のPコンの周辺を拡大した図である。 (A)は図9(A)の大型スライド型枠が上方に移動させられた状態をコンクリート打設面の反対側から視た図であり、(B)は(A)の左側面図であり、(C)は(A)の平面図である。 図9(B)のPコン、養生ピース、タイボルト、型枠緊結金具及びナットの周辺を拡大した図である。 図12のタイボルトから型枠緊結金具及びナットを取り外した状態を示す図である。 図13の第1型枠パネルから第2型枠パネル、補強材、横端太及び縦端太等を取り外した状態を示す図である。 図14のタイボルトにナットを取付けて第1型枠パネルを固定した状態を示す図である。 図15のコンクリート打設面からナット及びタイボルトを取り外した状態を示す図である。 図16のコンクリート打設面から第1型枠パネルを取り外した状態を示す図である。 図17でコンクリート打設面から取り外された第1型枠パネルに、図14で第1型枠パネルから取り外された第2型枠パネル、補強材、横端太及び縦端太等を接合する状態を示す図である。 (A),(B),(C)及び(D)は、実施形態に係るコンクリート打設用型枠を用いてコンクリートの打設及び養生が各区域で進行していく工程を示す図である。 実験例における養生中のコンクリートの温度の履歴を示すグラフである。
図1(A)、図1(B)及び図1(C)に示すように、本実施形態のコンクリート打設用型枠1は、コンクリート打設面の反対側から視点において、長方形の形状を有する。コンクリート打設用型枠1は、例えば、長さ1500[mm]×幅300[mm]の大きさを有するが、1個のコンクリート打設用型枠1の大きさは適宜変更することができる。
コンクリート打設用型枠1は、コンクリート打設面に設置される第1型枠パネル10と、コンクリート打設面の反対側から第1型枠パネル10に重ねられて第1型枠パネル10と着脱自在に接合された第2型枠パネル20と、第2型枠パネル20をコンクリート打設面の反対側から補強する補強材30とを備えている。補強材30は、例えば、鉄、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウム及びこれらの合金や、合成樹脂から形成されている。
補強材30は、コンクリート打設用型枠1の外周を覆う平板部材を有する。また、補強材30は、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の短辺に平行に伸び、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の一対の長辺を六分割するように配置された平板部材を有する。また、補強材30は、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の長辺に平行に伸び、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の一対の短辺を二分割するように配置された平板部材を有する。コンクリート打設用型枠1のコンクリート打設面とは反対側において、補強材30に接していない第2型枠パネル20の部分は露出している。
補強材30のコンクリート打設用型枠1の外周を覆う平板部材は、複数のボルト孔部32を含む。ボルト孔部32に挿入されたボルトと当該ボルトに取付けられたナットとにより、複数のコンクリート打設用型枠1は、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部において、互いに連結されることが可能である。また、補強材30及び第1型枠パネル10及び第2型枠パネルは、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部において、任意の大きさに切断及び分割が可能である。
図2(A)に示すように、第1型枠パネル10は、打設面側スキン層11、補強材側スキン層12及びセル層13を有する。打設面側スキン層11、補強材側スキン層12及びセル層13は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂により形成されている。打設面側スキン層11は、コンクリート打設面に接し、平板状の形状を有する。補強材側スキン層12は、第2型枠パネル20に接しつつ打設面側スキン層11と平行をなし、平板状の形状を有する。
図2(A)及び図2(B)に示すように、セル層13は、打設面側スキン層11と補強材側スキン層12との間で、中空の正六角柱形状をなす複数のセル14が、セル14の底面のそれぞれの外周部15を打設面側スキン層11及び補強材側スキン層12に接しつつ、互いに隣接して設置されている。図2(B)に示すように、セル14の側面16のそれぞれは、互いに隣接するセル14の内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する連通部17を含む。
図3(A)、図3(B)及び図3(C)に示すように、セル14の側面16のそれぞれは、帯状シート160を連続して互い違いの方向に屈曲させることにより製造された波状シート161から形成されている。波状シート161は、正六角形を最も長い対角線で二分して得られる台形状の起伏が連続して設けられる略波状に形成されており、屈曲する部位である屈曲部位162を含む。図3(C)に示すように、セル14の側面16のそれぞれは、連続して互い違いの方向に屈曲一対の波状シート161がその屈曲部位162同士で互いに当接し合うことにより形成されている。
図2(B)に示すように、互いに当接し合う一対の波状シート161はセル14の内圧により互いに離隔し合い、連通部17は、一対の波状シート161が互いに離隔し合うことにより、互いに隣接するセル14の内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する。なお、図2(B)に示すように、セル14の底面のそれぞれの外周部15は、打設面側スキン層11及び補強材側スキン層12と接合されていてもよく、接合されていなくともよい。
また、セル14は、中空の正六角柱以外にも、中空の円柱形状、又は、中空の三角柱形状、中空の四角柱形状、正六角柱形状ではない中空の六角柱形状等の中空の多角柱形状を有していてもよく、異なる形状のセル14が混在していてもよい。例えば、中空の円柱形状をなすセル14の側面16のそれぞれは、連続して互い違いの方向に湾曲する一対の波状シート161がその湾曲する部位同士で互いに当接し合うことにより形成されることができる。さらに、セル14のそれぞれの側面は、個々のセル14ごとに独立したセル壁により形成されており、連通部17は、セル壁に設けられた開口部、スリット、弁等により、互いに隣接するセル14の内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通してもよい。
図4(A)に示すように、第2型枠パネル20は、上記の第1型枠パネル10の打設面側スキン層11と同様の打設面側スキン層21、上記の第1型枠パネル10の補強材側スキン層12と同様の補強材側スキン層22、及び上記の第1型枠パネル10のセル層13と同様のセル層23を有する。セル層23は、上記のセル層13のセル14、外周部15、側面16及び連通部17と同様のセル24、外周部25、側面26及び連通部17を有する。第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とは、例えば、コンクリート打設面から視て、セル14とセル24との位置や、外周部15と外周部25との位置が一致するように重ねられる。なお、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とは、コンクリート打設面から視て、セル14とセル24との位置や、外周部15と外周部25との位置が必ずしも一致していなくてもよい。
図4(A)、図4(B)及び図4(C)に示すように、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とは、補強材30の側から第2型枠パネル20に捩じ込まれ、第2型枠パネル20を貫通し、第1型枠パネル10のセル層13までその先端が至るネジ40により着脱自在に接合されている。ネジ40は、第2型枠パネル20の補強材30の側の面及び第1型枠パネル10の第2型枠パネルと接する面の少なくともいずれかに設置された弾性を有する平板部材50を貫通しつつ捩じ込まれている。
ネジ40が第2型枠パネル20を貫通するための孔は、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部において、第2型枠パネル20の補強材側スキン層22の補強材30に接しておらず露出している部分に任意に穿設することができる。また、平板部材50は、例えば、ゴム製の円盤状の部材であって、円盤の中心にネジ40が通る孔が穿設されている物を適用することができる。
なお、第2型枠パネル20は、必ずしも第1型枠パネル10と同様の構造を有してなくともよく、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂により形成された平板部材であってもよく、セル24や連通部27等を備えていなくともよい。また、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20との接合は、粘着テープや金具等により行われてもよい。
以下、本実施形態のコンクリート打設用型枠1を用いたコンクリート打設方法について説明する。図5(A)、図5(B)及び図5(C)に示すように、コンクリート打設用型枠1が任意の大きさに切断及び分割される。図5(A)、図5(B)及び図5(C)の例では、上述したコンクリート打設用型枠1に加えて、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の長辺が1/5の長さに切断及び分割されたコンクリート打設用型枠1dが用意される。
補強材30のボルト孔部32に挿入されたボルトと当該ボルトに取付けられたナットとにより、複数のコンクリート打設用型枠1を互いに連結する連結工程が行われる。図5(A)、図5(B)及び図5(C)の例では、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の長辺に沿った方向に、二つのコンクリート打設用型枠1と、上記の切断及び分割されたコンクリート打設用型枠1dとが互いに連結されている。また、コンクリート打設面の反対側から視点におけるコンクリート打設用型枠1の短辺に沿った方向に、上記の二つのコンクリート打設用型枠1と切断及び分割されたコンクリート打設用型枠1dとを連結させたコンクリート打設用型枠1lが10個互いに連結され、コンクリート打設用型枠1Aが形成されている。連結工程は、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部のいずれにおいても行うことができる。
図6(A)、図6(B)及び図6(C)に示すように、連結工程でコンクリート打設用型枠1が互いに連結されたコンクリート打設用型枠1Aに、横端太61が不図示のボルト及びナットにより固定される横端太固定工程が行われる。また、図7(A)、図7(B)及び図7(C)に示すように、横端太固定工程で横端太61が固定された物の横端太61に、縦端太62が不図示のボルト及びナットにより固定される縦端太固定工程が行われる。横端太固定工程及び縦端太固定工程は、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部のいずれにおいても行うことができる。
図8(A)、図8(B)及び図8(C)に示すように、縦端太固定工程で縦端太62を固定された物の縦端太62に、足場材63、足場受材64及び足場支持枠65が不図示のボルト及びナットにより固定される足場固定工程が行われる。足場固定工程は、コンクリート打設の工事現場及びコンクリート打設の工事現場の外部のいずれにおいても行うことができる。足場固定工程が終了すると、大型スライド型枠100が形成される。
以下の工程は、コンクリート打設の工事現場で行われる。図9(A)、図9(B)及び図9(C)に示すように、足場固定工程で足場材63等を固定された大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1Aがコンクリート打設面Sに設置される型枠設置工程が行われる。図9(B)の例では、コンクリート打設の工事現場において、既にコンクリート打設面SまでコンクリートCが打設されており、大型スライド型枠100は、コンクリートCのコンクリート打設面Sに設置される。
図9(B)、図9(C)及び図10に示すように、型枠設置工程では、大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1Aの打設面側スキン層11のコンクリート打設面Sに接する面にPコン73を取付けつつ、大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1が設置される。型枠設置工程では、コンクリート打設面S1に埋め込まれた差筋アンカー71から伸びる型枠支保部材72と、大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1とが、Pコン73、養生ピース74、タイボルト75、型枠緊結金具76及びナット77により連結させられる。Pコン73、養生ピース74、タイボルト75、型枠緊結金具76及びナット77が、型枠支保部材72と大型スライド型枠100とを連結する連結部材70として機能する。本実施形態では、差筋アンカー71及び型枠支保部材72は大型スライド型枠100のコンクリート打設面Sの側に配置されている。
図10に示すように、型枠支保部材72はPコン73と連結させられる。コンクリート打設面Sの反対側から縦端太62、第2型枠パネル20及び第1型枠パネル10を貫通するタイボルト75は、Pコン73に捩じ込まれる。コンクリート打設面Sの反対側から縦端太62、第2型枠パネル20及び第1型枠パネル10を貫通するタイボルト75と、縦端太62のコンクリート打設面Sとは反対側の面でタイボルト75に取付けられたナット77とにより、大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1がコンクリート打設面Sに固定される。なお、本実施形態では、縦端太62を貫通させたタイボルト75をナット77によりコンクリート打設用型枠1Aに固定したが、縦端太62を貫通させないで、第2型枠パネル20及び第1型枠パネル10を貫通させたタイボルト75をナット77により固定してもよい。また、横端太61等の大型スライド型枠100の縦端太62以外の部材、第2型枠パネル20及び第1型枠パネル10を貫通させたタイボルト75をナット77により固定してもよい。
タイボルト75が第2型枠パネル20及び第1型枠パネル10を貫通するための孔は、コンクリート打設の工事現場において、第2型枠パネル20の補強材側スキン層22の補強材30に接しておらず露出している部分に任意に穿設することができる。また、縦端太62のコンクリート打設面S0とは反対側の面と、ナット77との間には、型枠緊結金具76が介されている。
型枠設置工程では、Pコン73の打設面側スキン層11に対面する部分の直径dよりも大きな幅Wを有する養生ピース74をPコン73と打設面側スキン層11との間に介しつつ、Pコン73が取付けられる。養生ピース74は、例えば、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から形成された外径80[mm]及び厚さが1〜2[mm]程度の円盤状の部材の中心に、内径が14[mm]程度の孔部を含む物を適用することができる。
図9(B)に示すように、型枠設置工程で大型スライド型枠100のコンクリート打設用型枠1Aの第1型枠パネル10を設置されたコンクリート打設面SにコンクリートCを打設する打設工程が行われる。例えば、コンクリート打設面SまでコンクリートCが打設される。
図11(A)、図11(B)及び図11(C)に示すように、コンクリート打設面S,S,SまでのコンクリートCの打設及び養生が完了すると、大型スライド型枠100を上方に移動させる型枠移動工程が行われる。型枠移動工程により上方に移動させられた大型スライド型枠100について、再度、上述した型枠設置工程及び打設工程が行われる。コンクリート打設の工事現場において、上述した型枠設置工程、打設工程及び型枠移動工程が順次、繰り返して行われる。
本実施形態では、打設工程でコンクリートCを打設されたコンクリート打設面Sに第1型枠パネル10を残置しつつ、第1型枠パネル10から第2型枠パネル20及び補強材30を取り外す残置工程が行われてもよい。
図12に示すように、型枠設置工程では、コンクリート打設面Sの反対側から第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20を貫通するタイボルト75と、第2型枠パネル20の補強材30の側の面でタイボルト75に取付けられたナット77とにより、コンクリート打設用型枠1Aが固定されている。打設工程の後に、打設されたコンクリートCの養生が任意の状態まで進行した後に残置工程は行われる。図13に示すように、残置工程では、ナット77がタイボルト75から取り外される。
図14に示すように、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とを接合していたネジ40及び平板部材50が取外されてから、第1型枠パネル10から、第2型枠パネル20、補強材30、横端太61、縦端太62、足場材63、足場受材64及び足場支持枠65が取り外される。図15に示すように、第1型枠パネル10から第2型枠パネル20及び補強材30が取り外された後に、第1型枠パネル10の第2型枠パネル20と接していた側の面でタイボルト75にナット77が取付けられる。
第1型枠パネル10による保温養生が完了すると、残置工程により残置された第1型枠パネル10をコンクリート打設面Sから撤去する撤去工程が行われる。図16に示すように、撤去工程では、コンクリート打設面Sから、ナット77及びタイボルト75が取り外される。図17に示すように、残置工程により残置された第1型枠パネル10がコンクリート打設面Sから撤去される。
図18に示すように、撤去工程でコンクリート打設面Sから撤去された第1型枠パネル10に、残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20、補強材30、横端太61、縦端太62、足場材63、足場受材64及び足場支持枠65を接合する再接合工程が行われる。ネジ40及び平板部材50により、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とが再び接合され、大型スライド型枠100が再び組み立てられる。
型枠設置工程、打設工程及び型枠移動工程に、残置工程、撤去工程及び再接合工程を含めたコンクリートCの打設及び養生は以下のように行ってもよい。例えば、図19(A)に示すように、区域A,A,A,Aがあるコンクリート打設の工事現場において、区域Aにおいて、コンクリート打設用型枠1Aによる型枠設置工程及び打設工程が完了する。図19(B)に示すように、区域Aにおいて、残置工程が行われ、残置された第1型枠パネル10による保温養生が行われる。区域Aにおいては、型枠設置工程及び打設工程が完了する。
図19(C)に示すように、区域Aにおいて、養生が完了し、撤去工程が行われ、残置工程により残置された第1型枠パネル10がコンクリート打設面から撤去される。また、区域Aにおいて、残置工程が行われ、残置された第1型枠パネル10による保温養生が行われる。区域Aにおける撤去工程で撤去された第1型枠パネル10と、区域Aにおける残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20及び補強材30とは、区域Aに移動させられる。区域Aにおいて、区域Aにおける撤去工程で撤去された第1型枠パネル10と、区域Aにおける残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20及び補強材30等とは、再接合工程により再び接合される。区域Aにおいて、再接合工程により接合されたコンクリート打設用型枠1Aにより、型枠設置工程及び打設工程が行われる。
図19(D)に示すように、区域Aにおいて、養生が完了し、撤去工程が行われ、残置工程により残置された第1型枠パネル10が撤去される。また、区域Aにおいて、残置工程が行われ、残置された第1型枠パネル10による保温養生が行われる。区域Aにおける撤去工程で撤去された第1型枠パネル10と、区域Aにおける残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20及び補強材30とは、区域Aに移動させられる。区域Aにおいて、区域Aにおける撤去工程で撤去された第1型枠パネル10と、区域Aにおける残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20及び補強材30等とは、再接合工程により再び接合される。区域Aにおいて、再接合工程により接合されたコンクリート打設用型枠1Aにより、型枠設置工程及び打設工程が行われる。なお、型枠設置工程、打設工程、型枠移動工程、残置工程、撤去工程及び再接合工程が行われる場所や順番は任意に変更しておこなってもよい。
従来、外気温が0[℃]以下となる冬期などの環境下でコンクリートを打設する場合には、打設したコンクリートの初期凍害の影響を防止するために、コンクリートの強度が5[N/mm]に達するまでの間、コンクリートの温度を5℃以上に保つ必要がある。上記のような環境下でのコンクリートの養生方法としては、加熱養生、断熱養生、被覆養生などの方法がある。このうち断熱養生による方法の一例としては、コンクリートの表面やコンクリート打設用型枠などを断熱性の高い高発泡ポリエチレンシートや独立気泡シートにより覆いつつ養生し、コンクリートの水和熱を利用してコンクリートの温度を5[℃]以上に保つ方法などがある。
しかしながら、上記の方法では、コンクリートの表面や型枠などをシートで覆う労力を要する。また、上記の方法では、シートが破れると保温効果が低減し、シートの貼り直しが必要となり、ランニングコストが高くなる場合がある。また、上記の方法では、シートが風で飛散することにより、シートの貼り直しが必要となり、ランニングコストが高くなる場合がある。
また、コンクリート打設用型枠については、木製又は鋼製の型枠が知られている。近年では、型枠を用いたコンクリート打設の作業の効率化を目的として、木製の型枠ではなく強度及び転用回数に富む鋼製の型枠を用い、型枠の転用回数の増大や型枠の大型化を図ることが多い。型枠を鋼製にした場合、鉄の熱伝導率が比較的高く(83.5[W/mK])、夏期や冬期などにおいてコンクリート温度の急激な上昇・下降を防ぐために型枠に対しても養生対策が必要となる。型枠に対する養生方法として、型枠の背面に独立気泡シートを取付ける方法や、型枠をポリエチレン等の合成樹脂製のシートで覆った上にアイランプを用いて給熱する方法がある。
しかしながら、型枠の背面にシートを取付ける方法の欠点は上述した通りである。また、アイランプを用いて給熱する方法は、アイランプの電気配線に労力を要し、電気ケーブルの材料費によるコストの増大や、アイランプの設置及び撤去の労力を要する欠点がある。また、鋼製の型枠を大型化しようとすると、鉄の比重が7.9[g/cm]と重いため、型枠の重量が大きくなり、型枠を扱うクレーン等の揚重機械も大型化するため狭小部での作業性に不利である欠点がある。また、上述した特許文献1のような中空部を備えたコンクリート打設用型枠では、中空部が一方の端面からもう一方の端面まで連通する筒状になっているため、樹脂板の外周が外気温の影響を受け易く、冬場に中空部の空気が低温になり易いという欠点がある。
一方、本実施形態では、コンクリート打設用型枠1の第1型枠パネル10は、コンクリート打設面Sに接する平板状の打設面側スキン層11と、第2型枠パネル20に接しつつ打設面側スキン層11と平行をなす平板状の補強材側スキン層12と、打設面側スキン層11と補強材側スキン層12との間で、中空の六角柱形状をなす複数のセル14が、セル14の底面のそれぞれの外周部15を打設面側スキン層11及び補強材側スキン層12に接しつつ、互いに隣接して設置されているセル層13とを有するため、セル14の内部の空気により熱の媒介物を減少させ、熱伝導率を低減し、保温性を向上させることができる。従って、上記の外気温が0[℃]以下となる冬期などの環境下においても、本実施形態のコンクリート打設用型枠1を使用することにより、上記のように従来要していた労力及びコストを低減しつつ、コンクリートの初期凍害の影響を防止するために、コンクリートの強度が5[N/mm]に達するまでコンクリートの温度を5℃以上に保つことが可能になる。
また、セル14の側面16のそれぞれは、互いに隣接するセル14の内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する連通部17を含むため、温度が過度に上昇した場合には、温度の上昇によりセル14の内部の圧力が高まり、側面16は互いにより離間して連通部17を形成し、拡大する。連通可能な連通部17は気体を通過させるので過度な温度上昇を適度に抑制することができる。さらに、コンクリート打設面Sに設置される第1型枠パネル10は、第2型枠パネル20及び補強材30と着脱自在であるため、第1型枠パネル10が破損及び劣化した場合は、第1型枠パネル10のみを交換すればよく、コンクリート打設用型枠1の破損及び劣化への対応も向上させることができる。
本実施形態の第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から形成されているため、熱伝導率が鉄の83.5[W/mK]に対して、極めて低い0.18[W/mK]であるため、シート等を用いた養生の必要が無い。したがって、本実施形態のコンクリート打設用型枠1だけで、十分な保温養生の効果を有する。
また、本実施形態の第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から形成されているため、比重が鉄の7.9[g/cm]に対して、極めて軽い0.9[g/cm]であり、鉄の比重の約1/9である。そのため、コンクリート打設用型枠1を大型化しても、従来の鋼製の型枠と比較して軽量化を図ることができる。従って、軽量化のために作業性が向上し、再生利用もし易くなる。
また、本実施形態の第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20は、ハニカム構造を有し、第2型枠パネル20に補強材30を取付けた構造であるため、コンクリート打設用型枠1は必要な強度を有している。また、第1型枠パネル10のコンクリート打設面Sに設置される面も十分な耐久性を有し、転用回数を増加させることができる。また、第1型枠パネル10のコンクリート打設面Sに設置される面は平滑であり、変形し難いため、コンクリート打設面Sの平滑性も向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20とは、補強材30の側から第2型枠パネル20に捩じ込まれ、第2型枠パネル20を貫通し、第1型枠パネル10のセル層13までその先端が至るネジ40により着脱自在に接合されているため、第1型枠パネル10と第2型枠パネル20との接合及び分離をネジ40のみで容易に行うことができる。
また、本実施形態によれば、ネジ40は、第2型枠パネル20の補強材30の側の面及び第1型枠パネル10の第2型枠パネル20と接する面の少なくともいずれかに設置された弾性を有する平板部材50を貫通しつつ捩じ込まれているため、ネジ40が外れることを防止することができる。
また、本実施形態によれば、残置工程により、打設工程でコンクリートCを打設されたコンクリート打設面Sに第1型枠パネル10が残置されつつ、第1型枠パネル10から第2型枠パネル20及び補強材30が取り外されるため、当該残置された第1型枠パネル10によるコンクリートCの保温養生の効果を持続させることができる。第1型枠パネル10はコンクリート打設面Sにコンクリート打設時に配置され、コンクリート打設後もそのまま残置されるので、型枠を脱型後に養生シートを取付ける方法に比べても、コンクリートCの密着性や、付け替えが不要な点で効果的・効率的である。また、残置された第1型枠パネル10は軽量であるため、養生完了後の撤去及び移動の作業もより容易となる。
また、本実施形態によれば、残置工程では、型枠設置工程でタイボルト75に取付けられたナット77をタイボルト75から取り外し、第1型枠パネル10から第2型枠パネル20及び補強材30を取り外した後に、第1型枠パネル10の第2型枠パネル20と接していた側の面でタイボルト75にナット77を取付けるため、型枠設置工程で用いたナット77を利用して第1型枠パネル10をコンクリート打設面Sに固定することができ、共通の部品を使用して作業効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、再接合工程により、撤去工程でコンクリート打設面Sから撤去された第1型枠パネル10に、残置工程で第1型枠パネル10から取り外された第2型枠パネル20及び補強材30が再び接合されて、他の区域での型枠設置工程に転用することができるため、残置工程での第1型枠パネル10による保温養生の効果を得つつ、第1型枠パネル10、第2型枠パネル20及び補強材30を複数の区域で転用する効率を向上させることができる。
(実験例)
以下、本実施形態の実験例を示す。同じ大きさのコンクリート打設用型枠1を用いて、屋外において、コンクリートの打設及び養生が行われ、コンクリートの温度の履歴が測定された。第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20を合せた厚さが10[mm]及び30[mm]のコンクリート打設用型枠1のそれぞれについて同様に実験が行われた。また、比較のために、同じ大きさの鋼製の型枠を用いて同様に実験が行われた。
図20の結果により、本実施形態のコンクリート打設用型枠1による打設及び養生が行われたコンクリートの温度は、第1型枠パネル10及び第2型枠パネル20を合せた厚さが10[mm]及び30[mm]のいずれの結果においても、外気の温度の変動に関わらず、打設から2日目以降は22[℃]以上の範囲内に保たれており、保温性の高さを示していることが判る。一方、鋼製の型枠による打設及び養生が行われたコンクリートの温度は、外気の温度の変動に伴い、打設から2日目以降は20[℃]を大きく下回る時刻もあり、保温性の低さを示していることが判る。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施される。例えば、第1型枠パネル10、第2型枠パネル20及び補強材30の全てを合成樹脂により形成することにより、より軽量化が可能となり、作業性が向上し、再利用もさらにし易くなる。
1,1d,1l,1A…コンクリート打設用型枠、10…第1型枠パネル、11…打設面側スキン層、12…補強材側スキン層、13…セル層、14…セル、15…外周部、16…側面、17…連通部、20…第2型枠パネル、21…打設面側スキン層、22…補強材側スキン層、23…セル層、24…セル、25…外周部、26…側面、27…連通部、30…補強材、32…ボルト孔部、40…ネジ、50…平板部材、61…横端太、62…縦端太、63…足場材、64…足場受材、65…足場支持枠、70…連結部材、71…差筋アンカー、72…型枠支保部材、73…Pコン、74…養生ピース、75…タイボルト、76…型枠緊結金具、77…ナット、100…大型スライド型枠、160…帯状シート、161…波状シート、162…屈曲部位、S,S,S,S,S…コンクリート打設面、C…コンクリート、d…直径、W…幅、A,A,A,A…区域。

Claims (7)

  1. コンクリート打設面に設置される第1型枠パネルと、
    前記コンクリート打設面の反対側から前記第1型枠パネルに重ねられて前記第1型枠パネルと着脱自在に接合された第2型枠パネルと、
    前記第2型枠パネルを前記コンクリート打設面の反対側から補強する補強材と、
    を備え、
    前記第1型枠パネルは、
    前記コンクリート打設面に接する平板状の打設面側スキン層と、
    前記第2型枠パネルに接しつつ前記打設面側スキン層と平行をなす平板状の補強材側スキン層と、
    前記打設面側スキン層と前記補強材側スキン層との間で、中空の多角柱形状及び中空の円柱形状のいずれかをなす複数のセルが、前記セルの底面のそれぞれの外周部を前記打設面側スキン層及び前記補強材側スキン層に接しつつ、互いに隣接して設置されているセル層と、
    を有する、コンクリート打設用型枠。
  2. 前記セルの側面のそれぞれは、互いに隣接する前記セルの内部のそれぞれの間を気体が流通可能なように連通する連通部を含む、請求項1に記載のコンクリート打設用型枠。
  3. 前記第1型枠パネルと前記第2型枠パネルとは、前記補強材の側から前記第2型枠パネルに捩じ込まれ、前記第2型枠パネルを貫通し、前記第1型枠パネルの前記セル層までその先端が至るネジにより着脱自在に接合されている、請求項1又は2に記載のコンクリート打設用型枠。
  4. 前記ネジは、前記第2型枠パネルの前記補強材側の面及び前記第1型枠パネルの前記第2型枠パネルと接する面の少なくともいずれかに設置された弾性を有する平板部材を貫通しつつ捩じ込まれている、請求項3に記載のコンクリート打設用型枠。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート打設用型枠を前記コンクリート打設面に設置する型枠設置工程と、
    前記コンクリート打設面にコンクリートを打設する打設工程と、
    前記型枠設置工程で前記第1型枠パネルを設置された前記コンクリート打設面にコンクリートを打設する打設工程と、
    前記打設工程で前記コンクリートを打設された前記コンクリート打設面に前記第1型枠パネルを残置しつつ、前記第1型枠パネルから前記第2型枠パネル及び前記補強材を取り外す残置工程と、
    を備えたコンクリート打設方法。
  6. 前記型枠設置工程では、前記コンクリート打設面の反対側から前記第1型枠パネル及び前記第2型枠パネルを貫通するタイボルトと、前記第2型枠パネルの前記補強材の側の面で前記タイボルトに取付けられたナットとにより、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート打設用型枠を固定し、
    前記残置工程では、前記ナットを前記タイボルトから取り外し、前記第1型枠パネルから前記第2型枠パネル及び前記補強材を取り外した後に、前記第1型枠パネルの前記第2型枠パネルと接していた側の面で前記タイボルトに前記ナットを取付ける、請求項5に記載のコンクリート打設方法。
  7. 前記残置工程により残置された前記第1型枠パネルを前記コンクリート打設面から撤去する撤去工程と、
    前記撤去工程で前記コンクリート打設面から撤去された前記第1型枠パネルに、前記残置工程で前記第1型枠パネルから取り外された前記第2型枠パネル及び前記補強材を接合する再接合工程と、をさらに備えた請求項5又は6に記載のコンクリート打設方法。
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