JP2018003241A - 杭打ちデータ管理システム及び管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 杭打ちデータが重複使用されることを防止して、適切な施工管理を行う。【解決手段】 画像データからなる複数の杭打ちデータを取得するデータ取得手段11と、取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行うデータ補正手段12と、補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定する比較範囲指定手段13と、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定する比較パラメータ設定手段14と、比較パラメータを用いて、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較するデータ比較手段15と、比較手段における比較結果を数値化して出力するデータ出力手段16とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は杭打ちデータ管理システム及び管理方法に関するものであり、特に、画像データからなる杭打ちデータを適切に管理するためのシステムに関するものである。
構造物を建造する際には、構造物の重量を支持するための基礎構造の構築が必要であり、特に大規模な構造物では、地盤中の支持層に達する杭基礎を施工するようになっている。このような杭基礎には種々の形態があるが、場所打ち杭と既成杭とに大別することができる。近年の都市開発においては、周辺地域にオフィスビルやマンション等の既存構造物が存在するため、騒音規制や振動規制が実施されている。そこで、騒音規制や振動規制が実施されている区域において、低騒音かつ低振動で杭基礎を施工する工法として、既成杭を用いたプレボーリング工法が採用される場合が多い。
既成杭を用いたプレボーリング工法は、例えば、アースオーガーを用いて施工対象地盤を掘削するとともに、掘削孔内に根固め液や杭固定液を注入し、既製杭を沈設する工法である。また、施工現場で調査ボーリング等を行って地盤構造を把握し、基礎構造である既成杭の先端部が支持層に達するような設計を行っている。
既成杭を用いたプレボーリング工法では、杭の貫入抵抗等を計測して、既成杭の先端部が支持層に到達したかどうかを判断する方法が用いられる(特許文献1参照)。特許文献1に記載された技術は、標準貫入試験で得られたN値のデータと、油圧駆動のオーガの仕事量の測定データとを対照させることにより、支持層への到達を正確に判定できるようにしたものである。
具体的には、オーガ装置により地盤を掘削する前に、掘削地点付近で標準貫入試験を実施し、一定の深度区間ごとにN値を測定し、オーガ装置により地盤を掘削しながら、オーガ装置の駆動軸の回転数と圧油の圧力および掘削深度を計測し、回転数と圧油の圧力値と掘削速度とからオーガ装置の行った仕事を一定の掘削区間ごとに算出し、標準貫入試験により得られたN値のデータとオーガ装置の行った仕事を、同じ深度のスケールで同一画面のグラフ上にプロットし、N値の変化と仕事の変化を比較対照することにより、掘削深度が支持層に到達したかどうかを推定する。
このようにして得た杭打ちデータは、管理帳簿等により管理され、既成杭が支持層に達していることを示す資料として利用されている。そして、杭打ちデータを参照して既成杭が支持層に達していないと判断された場合には、適切な対応を採ることにより施工品質を確保する必要がある。
特開2013−72271号公報
しかし、杭打ちデータの管理は管理者の人手により行うのが一般的であり、また、膨大な杭打ちデータを管理しなければならない。既成杭を施工する地盤の土質が異なれば杭打ちデータも異なったものとなるが、同様の土質である場合には、杭打ちデータも似かよったものとなる。このため、膨大な杭打ちデータを管理する際に、他の施工場所で採取したデータが混在する可能性がないとは言えず、適切な施工管理を行う上で杭打ちデータの管理は重要な意味を持っている。
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、杭打ちデータが重複使用されることを防止して、適切な施工管理を行うことが可能な杭打ちデータ管理システム及び管理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法は、複数の杭打ちデータを相互に比較して、その類似度を数値化して出力するための技術である。杭打ちデータ管理システムは、データ取得手段と、データ補正手段と、比較範囲指定手段と、比較パラメータ設定手段と、データ比較手段と、データ出力手段とを備えており、杭打ちデータ管理方法は、杭打ちデータ管理システムにより杭打ちデータの管理を行う方法である。
データ取得手段は、画像データからなる複数の杭打ちデータを取得するための手段である。データ補正手段は、取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行うための手段である。比較範囲指定手段は、補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定するための手段である。比較パラメータ設定手段は、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定するための手段である。データ比較手段は、比較パラメータを用いて、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較するための手段である。データ出力手段は、比較手段における比較結果を数値化して出力するための手段である。
また、データ比較手段により、複数の杭打ちデータを相互に比較する工程は、複数のコンピュータによる分散処理として実施することが好ましい。
本発明に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法によれば、画像データとして保存されている複数の杭打ちデータについて、相互に比較するために必要な補正処理、比較範囲指定処理、比較パラメータ設定処理を行って、各杭打ちデータの比較結果を数値化して出力することができる。
したがって、比較結果に基づいて、杭打ちデータが重複使用されている可能性を見出して、管理データとして不適切な杭打ちデータを排除することにより、適切な施工管理を行うことが可能となる。
また、複数の杭打ちデータを相互に比較する工程を複数のコンピュータによる分散処理として実施することにより、膨大な量のデータであっても長大な時間を要することなく、比較処理を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理システムの概略構成を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理方法の手順を示すフローチャート。 本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理方法の手順を示す説明図。 杭打ちデータの比較を示す説明図(同一のデータ)。 杭打ちデータの比較を示す説明図(異なるデータ)。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法を説明する。図1〜図5は本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法を説明するもので、図1は杭打ちデータ管理システムの概略構成を示すブロック図、図2は杭打ちデータ管理方法の手順を示すフローチャート、図3は杭打ちデータ管理方法の手順を示す説明図、図4及び図5は杭打ちデータの比較を示す説明図である。
<杭打ちデータ管理システム及び管理方法の概要>
本発明の実施形態に係る杭打ちデータ管理システム及び管理方法は、管理帳簿等で管理されている膨大な杭打ちデータを適切に管理するためのものであり、特に、画像データである杭打ちデータを誤って重複使用することを防止して、適切な施工管理を行うことができるようにしたものである。
<杭打ちデータ管理システム>
杭打ちデータ管理システム10は、図1に示すように、データ取得手段11と、データ補正手段12と、比較範囲指定手段13と、比較パラメータ設定手段14と、データ比較手段15と、データ出力手段16とを備えている。各手段は、コンピュータ及びこれにインストールされたプログラムと、コンピュータに付帯する機器とにより構成される。
<データ取得手段>
データ取得手段11は、画像データからなる複数の杭打ちデータを取得するための手段であり、HDD等の記憶手段に記憶された杭打ちデータや、スキャナによりスキャニングされた杭打ちデータを画像データとして取得する。データ取得手段11により取得した杭打ちデータ(画像データ)は、種々の補正が行われていない元データである。
<データ補正手段>
データ補正手段12は、取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行うための手段である。比較対象となる杭打ちデータは、元データを取得した際の機器の相違や、スキャニング時の傾き等により、元データのままでは相互に比較することができない場合がある。そこで、データ補正手段12の機能により、複数の杭打ちデータが相互に比較可能となるような補正を行っている。データ補正手段12による補正の内容は、データ形式の統一、画像の傾きや歪みの補正等である。
<比較範囲指定手段>
比較範囲指定手段13は、補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定するための手段である。取得して補正した杭打ちデータについて、その全範囲を比較するのでは、比較処理に無用な時間を要することになる。そこで、取得して補正した杭打ちデータの中から比較処理に必要な範囲のみを抽出して、比較処理を行うことが好ましい。このため、本発明では、比較範囲指定手段13の機能により、補正された杭打ちデータに対して比較処理を行う範囲を指定している。
比較処理を行う範囲を指定するには、例えば、ユーザーの判断により範囲を選択して、マウスやキーボード等の入力手段を用いて指示入力を行う。比較範囲指定手段13では、この指示入力に基づいて比較処理を行う範囲を指定する。また、ユーザーによる指示入力ではなく、予め設定した範囲を指定するために、指示入力を自動的に生成してもよい。
<比較パラメータ設定手段>
比較パラメータ設定手段14は、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定するための手段である。比較パラメータとは、メッシュの大きさ、メッシュ内にデータが存在するか否かの判断基準となるデータの大きさ、明るさ、コントラストの閾値等のことである。比較パラメータを設定するには、例えば、ユーザーの判断により比較パラメータを選択して、マウスやキーボード等の入力手段を用いて指示入力を行う。比較パラメータ設定手段14では、この指示入力に基づいて比較パラメータを指定する。また、ユーザーによる指示入力ではなく、予め設定した比較パラメータを指示入力としてもよい。
<データ比較手段>
データ比較手段15は、比較パラメータを用いて、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較するための手段である。データ比較手段15における比較アルゴリズムとしては、ヒストグラムマッチやコーナーマッチ等の比較アルゴリズムを用いることができる。なお、比較アルゴリズムは、これらに限られず、画像データの比較を行うことができれば、他の比較アルゴリズムを用いてもよい。
具体的には、図3に示すように、任意の画像(杭打ちデータのグラフ)について、罫線を消去する。そして、当該画像(杭打ちデータのグラフ)をメッシュ状に切り分ける(例えば、300メッシュ)。そして、当該画像(杭打ちデータのグラフ)について、メッシュの座標毎にメッシュ内にデータ(グラフの画素)が存在するか否かを判断する。すなわち、メッシュ内にデータ(グラフの画素)が存在すれば「1」とし、メッシュ内にデータ(グラフの画素)が存在しなければ「0」とする。そして、2つの画像について、各メッシュの座標毎にデータ(グラフの画素)の存在を比較し、両者が一致するか否かにより点数を付与する。例えば、図4に示す例では、比較する2つのデータが同一であり、図5に示す例では、比較する2つのデータが異なっている。
当該比較処理は、比較対象となるすべての杭打ちデータについて実施する。なお、管理帳簿等において同一の頁に存在する杭打ちデータについては、比較対象としなくてもよい。すなわち、同一頁に存在する杭打ちデータであれば、ユーザーが目視で瞬時に比較することができるため、同一頁において同一の杭打ちデータが存在する可能性は低いためである。
<データ出力手段>
データ出力手段16は、比較手段における比較結果を数値化して出力するための手段である。データ出力手段16により出力された比較結果データは、データ提示手段20によりユーザーに対して提示される。
<データ提示手段>
データ出力手段16により出力された比較結果データは、データ提示手段20によりユーザーに提示される。具体的には、比較結果データを、コンピュータに接続された表示装置の表示画面に表示し、あるいはプリンタにより印刷することにより、ユーザーが比較結果データを確認することができる。
<杭打ちデータの管理手順>
本実施形態の杭打ちデータの管理方法は、上述した杭打ちデータ管理システム10を用いて実施される。すなわち、杭打ちデータの管理は、図2及び図3に示すように、画像データからなる複数の杭打ちデータを取得する工程(S1)と、取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行う工程(S2)と、補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定する工程(S3)と、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定する工程(S4)と、比較パラメータを用いて、比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較する工程(S5)と、比較した結果を数値化して出力する工程(S6)とにより実施する。また、複数の杭打ちデータを相互に比較する工程(S5)は、複数のコンピュータによる分散処理として実施することが好ましい。そして、出力された比較結果データは、表示装置の表示画面に表示され、あるいはプリンタにより印刷される。
10 杭打ちデータ管理システム
11 データ取得手段
12 データ補正手段
13 比較範囲指定手段
14 比較パラメータ設定手段
15 データ比較手段
16 データ出力手段
20 データ提示手段

Claims (3)

  1. 複数の杭打ちデータを相互に比較して、その類似度を数値化して出力するための杭打ちデータ管理システムであって、
    画像データからなる複数の杭打ちデータを取得するデータ取得手段と、
    前記取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行うデータ補正手段と、
    前記補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定する比較範囲指定手段と、
    前記比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定する比較パラメータ設定手段と、
    前記比較パラメータを用いて、前記比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較するデータ比較手段と、
    前記比較手段における比較結果を数値化して出力するデータ出力手段と、
    を備えたことを特徴とする杭打ちデータ管理システム。
  2. 複数の杭打ちデータを相互に比較して、その類似度を数値化して出力するための杭打ちデータ管理方法であって、
    画像データからなる複数の杭打ちデータを取得する工程と、
    前記取得した複数の杭打ちデータに対して、相互に比較可能となるように補正処理を行う工程と、
    前記補正された杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較処理を行う範囲を指定する工程と、
    前記比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータに対して、指示入力に基づき比較パラメータを設定する工程と、
    前記比較パラメータを用いて、前記比較処理を行う範囲が指定された複数の杭打ちデータを相互に比較する工程と、
    前記比較した結果を数値化して出力する工程と、
    を含むことを特徴とする杭打ちデータ管理方法。
  3. 前記複数の杭打ちデータを相互に比較する工程は、複数のコンピュータによる分散処理として実施することを特徴とする請求項2に記載の杭打ちデータ管理方法。
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