JP2018002805A - 感圧式接着剤および接着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】接着シートに用いた際に、経皮吸収促進剤を保持する性能、皮膚への接着性および経皮吸収性薬剤の放出性能に優れると共に、皮膚に対し低刺激性で、皮膚から剥がす際に接着剤が皮膚に残らない感圧式接着剤を提供すること。【解決手段】ポリウレタンウレア樹脂(A)と水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを含有する感圧式接着剤であって、樹脂(A)を構成する単量体単位として、ポリオール(a1)単位、ポリイソシアネート(a2)単位及びアミン化合物(a3)単位を含有し、樹脂(A)は、芳香環を有せず、側鎖にアルキレンオキサイドユニットと水酸基とを有し、重量平均分子量が10,000〜500,000であり、樹脂(A)100重量部に対して、反応性化合物(B)0.1〜50重量部含まれる感圧式接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚への貼付に好適に用いられる感圧式接着剤とその製造方法、それを用いた感圧式接着シートおよび医療用積層体に関する。更に詳しくは、接着シートに用いて皮膚面に貼付した時に、皮膚面への追従性(柔軟性)があり、接着層中の薬剤安定性や接着層中からの薬剤放出性が良好であり、また貼付時の蒸れやかぶれがなく、剥離する際には、皮膚への汚染や角質の剥離がない、医療用途に使用可能な感圧式接着剤とその製造方法、それを用いた接着シートに関する。
従来から医療分野等において、肌に直接貼付する貼付剤が頻繁に使用されている。肌に直接貼着する貼付剤は、一般に、医薬品などを混ぜた感圧式接着剤を不織布、紙、プラスチックシート等を素材とする基材の片面に塗工した構成を有している。例えば、皮膚を通して薬物を生体内に投与する目的で皮膚に貼付される貼付型の経皮吸収製剤(例えば、経皮吸収シート製剤)では、皮膚に貼着する際に充分な接着力を持ち、かつ使用後には皮膚表面の汚染(糊残りやベタツキなど)や皮膚の損傷(角質の剥離、蒸れやかぶれ)することことなく剥離除去できる性質を有することが求められる。
貼付型の経皮吸収製剤は、薬物の皮膚移行を良好にするために確実に皮膚面に固定する必要がある反面、皮膚に対する接着力があまり大きすぎると、使用後に皮膚面から製剤を剥離除去するときに物理的刺激による痛みや角質剥離を生し、時には著しい皮膚刺激を生じるなど、皮膚炎の原因になることが多い。また、経皮吸収製剤には、薬剤を経皮的に投与するために経皮吸収促進剤を併用とすることがある。経皮吸収促進剤は一般的に、種々あるなかでも、液状のものが多く、吸収促進剤として多量の液状成分を接着層に含有させることで薬物の皮膚への浸透を増強することが可能となっている。しかし、接着層の液状成分含有量を多くすると経皮吸収製剤の特性として必要とされる凝集力が低くなってしまい、上述したような皮膚表面の固定が不十分となるだけでなく、剥離の際には糊残りが起きてしまう。さらに、貼付剤を長期に使用した場合には、接着層の水蒸気透過性や水分吸収性が悪いと、ふやけや蒸れ、または皮膚の損傷が生じる。
このような接着層の凝集力の低下抑制による再剥離性維持、皮膚への接着力の維持、または剥離時や長期貼着時の皮膚への損傷抑制の対処法として、使用する感圧式接着剤に様々な試みが従来なされてきた。
貼付剤に用いられている感圧式接着剤はアクリル系樹脂やゴム系樹脂の使用が多く、患部によってはシリコーン系樹脂が使用されている。これらの樹脂には一般的に適量のロジン、ロジンエステル、または合成炭化水素樹脂から成る粘着付与剤(別名:タッキファイヤ)、および可塑剤、安定剤等の配合剤を添加したものが使用され、特性コントロールが容易である反面、薬剤等の液状成分との相溶性が不十分のため、その配合比によっては接着力の低下、もしくは内部凝集力不足によって、使用時や剥離時に、被着体である皮膚表面ヘの感圧式接着剤の糊残りを生じる。また配合剤が低分子量成分であるため、これら化学成分による刺激が強く、皮膚に浸透し、炎症を生じさせる。さらに、疎水性が高いため、吸水性や水蒸気透過性が悪く、皮膚の蒸れ、ふやけ、またはかぶれ等の皮膚の損傷を起こし易いという問題点がある。
そこで、アクリル酸エステル系樹脂に、相溶性の良好な液状成分(薬剤、配合剤等)を混合して金属架橋を施した感圧式接着剤が開示されている(特許文献1参照)。この感圧式接着剤は、多量の液体成分を含有できるため、従来の非架橋の感圧式接着剤に比べて接着力と再剥離性とのバランスを取ることが可能であるが、アクリル酸エステル系樹脂中に残留している未反応のアクリル酸が皮膚に多大なる損傷を及ぼしたり、樹脂の水蒸気透過性が悪いため、皮膚に蒸れ、ふやけ、またはかぶれ等の損傷が生じてしまう。
また、近年これらの欠点を補うために、ポリウレタン樹脂に、水酸基を有するアルキレンオキサイ化合物を混合した感圧式接着剤 (特許文献2参照)や、水酸基濃度を増加したポリエーテルウレタン樹脂を使用した、感圧式接着剤が開示されている(特許文献3参照)。しかし、水蒸気透過性や吸水量の向上によって、皮膚に蒸れ、ふやけ、またはかぶれ等の損傷は抑制されるが、内部凝集力不足によって、接着力が高すぎたり、剥離時に被着体である皮膚表面ヘの感圧式接着剤の糊残り等を生じるなど再剥離性に問題がある。
また、ポリウレタン樹脂に、生体適合性のある粘着付与樹脂と可塑剤を含んだ感圧式接着剤が開示されている(特許文献4参照)。しかし、この感圧式接着剤に使用しているポリウレタン樹脂は、細胞障害性を有する触媒を用いて作られているため、皮膚への損傷を抑制が困難であるという問題がある。
このような状況に鑑み、皮膚に対する接着性(密着性)、皮膚面への追従性(柔軟性)、接着層中の薬剤安定性、接着層中からの薬剤放出性、貼着時の蒸れ、ふやけ、またはかぶれがなく、経皮吸収性接着シートを剥離する際、皮膚を汚染しない再剥離性維持、角質を剥離しないことなどの、様々な特性を満足するが感圧式接着剤が望まれていた。
特開平03−220120号公報 特開平11−290444号公報 特開平07−310066号公報 特開2014−522259号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記諸問題を解決すべく、接着シートに用いた際に、経皮吸収促進剤を保持する性能、皮膚への接着性および経皮吸収性薬剤の放出性能に優れると共に、皮膚に対し低刺激性で、皮膚から剥がす際に感圧式接着剤が皮膚に残らない、経皮吸収性接着シートを形成し得る感圧式接着剤を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す感圧式接着剤により、前記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の実施態様は、ポリウレタンウレア樹脂(A)と水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを含有する感圧式接着剤であって、
ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位として、ポリオール(a1)単位、ポリイソシアネート(a2)単位及びアミン化合物(a3)単位を含有し、
ポリウレタンウレア樹脂(A)は、芳香環を有せず、側鎖にアルキレンオキサイドユニットと水酸基とを有し、重量平均分子量が10,000〜500,000であり、
ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部含まれる感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位の合計100重量%中、
ポリオール(a1)単位が45〜94重量%、
ポリイソシアネート(a2)単位が5〜30重量%、
アミン化合物(a3)単位が1〜25重量%
含まれる上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、ポリオール(a1)が、芳香環を有しないポリエーテルジオールを含む上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、ポリウレタンウレア樹脂(A)中のアルキレンオキサイドユニットの含有率が、25〜80重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、アミン化合物(a3)が、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)を含む上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)が、水酸基を有する上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するアミン化合物(a3−1)が、末端に水酸基またはアルコキシ基を有するアルキレンオキサイドユニットを有する上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、反応性化合物(B)が、ポリイソシアネート(b1)を含む上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、さらに、エステル化合物(C)を含む上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、さらに、経皮吸収性薬剤(d1)または経皮吸収促進剤(d2)の少なくともいずれか一方を含む上記感圧式接着剤である。
また、本発明の実施態様は、基材(G)の少なくとも一方の面に、上記感圧式接着剤から形成された接着層が積層された接着シートである。
また、本発明の実施態様は、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(X)に、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)を反応させて、末端にイソシアネート基を有するウレタンウレア樹脂(Y)を製造する第1の工程、
前記ウレタンウレア樹脂(Y)と反応停止用アミン化合物(a3−2−1)とを反応させて、側鎖にアルキレンオキサイド結合基と、水酸基とを有する重量平均分子量10,000〜500,000のポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する第2の工程、
および前記ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部を混合する第3の工程を含むことを特徴とする感圧式接着剤の製造方法である。
本発明の感圧式接着剤を用いることにより、皮膚に貼り付ける前の状態において経皮吸収促進剤を保持する性能に優れ、皮膚に対し低刺激性で、皮膚への粘着性におよび経皮吸収性薬剤の放出性能に優れ、皮膚から剥がす際に感圧式接着剤が皮膚に残らない、経皮吸収性接着シートを提供できるようになった。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の感圧式接着剤は、ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、上記水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部を含有する感圧式接着剤であることが特徴である。以下、感圧式接着剤の構成成分について具体的に説明する。
<ポリウレタンウレア樹脂(A)>
ポリウレタンウレア樹脂(A)は、構成する単量体単位として、ポリオール(a1)単位、ポリイソシアネート(a2)単位及びアミン化合物(a3)単位を含有する樹脂であり、これら単量体混合物を重合して製造した樹脂である。
以下、感圧式接着剤の構成成分について具体的に説明する。
<<ポリオール(a1)>>
まず、ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位である、ポリオール(a1)単位について説明する。
ポリオール(a1)としては、その構造中に、水酸基を2個以上有する化合物であり、低分子量ポリオール類(a1−1)、及び重合度2以上の繰り返し単位を有するポリエーテルポリオール類(a1−2)、ポリエステルポリオール類(a1−3)、ポリアミドポリオール類(a1−4)、ポリカーボネートポリオール類(a1−5)、及び(a1−1)〜(a1−5)に類さないその他のポリオール類(a1−6)などが挙げられる。
ポリオール(a1)のうち、低分子量ポリオール類(a1−1)とは、後述の重合度2以上の繰り返し単位を有する(a1−2)〜(a1−6)のポリオール類を構成する最小単位となる単量体となりうる化合物である。
低分子量ポリオール類(a1−1)としては、公知のポリオールを用いることができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−ブチル−3−エチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−テトラコサンジオール、1,6−テトラコサンジオール、1,4−ヘキサコサンジオール、1,6−オクタコサンジオール等の脂肪族ジオール類;
例えば、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジエタノール、シクロペンタジエンジメタノール、2,5−ノルボルナンジオール、1,3−アダマンタンジオール、ダイマージオール等の脂環族ジオール類;
例えば、o−,m−,及びp−ジヒドロキシベンゼン、1,2−インダンジオール、ベンゼン−1,2−ジメタノール(別名:フタリルアルコール)、ベンゼン−1,3−ジメタノール(別名:イソフタリルアルコール)、ベンゼン−1,4−ジメタノール(別名:テレフタリルアルコール)、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、(3,4−ジヒドロキシフェニル)メタノール(別名:プロトカテクイルアルコール)、(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノール(別名:バニリルアルコール)、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタン−1−オール(別名:ホモバニリルアルコール)、3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(別名:コニフェリルアルコール)、3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(別名:シナピルアルコール)、1,2−ジフェニルエタン−1,2−ジオール(別名:ヒドロベンゾイン)、ハイドロキノン、レゾルシン、4−クロロレゾルシン、4−メチルレゾルシン、5−メチルベンゼン−1,3−ジオール(別名:オルシノール)、2−メチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:トルヒドロキノン)、2,3−ジメチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:o−キシロヒドロキノン)、2,6−ジメチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:m−キシロヒドロキノン)、2,5−ジメチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:p−キシロヒドロキノン)、2,3,5−トリメチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:プソイドクモヒドロキノン)、2−イソプロピル−5−メチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:チモヒドロキノン)、2,3,5,6−テトラメチルベンゼン−1,4−ジオール(別名:ジュロヒドロキノン)、5−ペンチルベンゼン−1,3−ジオール(別名:オリベトール)、4,4’−メチレンジフェノール(別名:p,p−ビスフェノールF)、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシメチルビフェニル、4,4’−ビフェニルジオール、2,3−ジヒドロキシブフェニル、テトラニトロビフェニルジオール、5,5’−ジプロピル−ビフェニル−2,2’−ジオール、3,3’−ジアミノビフェニル−4,4’−ジオール、5,5’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジオール、ジフェニルシランジオール、(E)−4,4’−(ヘキサ−3−エン−3,4−ジイル)ジフェノール(別名:ジエチルスチルベストロール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(別名:ビスフェノールS)、4,4’−イソプロピリデンフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル(別名:4,4'−オキシジフェノール)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA)、1,3−ナフタレンジオール、1,5−ナフタレンジオール、1,7−ナフタレンジオール、1,7−ジヒドロキシメチルナフタレン、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸アンモニウム、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9’−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン1,4−ジヒドロ−9,10−アントラセンジオール等の芳香族ジオール類等を挙げることができる。
ここで、ダイマージオールとは、リノール酸、オレイン酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、トール油、綿実油、大豆油等より得られる乾性油脂肪酸または半乾性油脂肪酸等の炭素数18個のカルボン酸を熱重合して得られたダイマー酸を、さらに完全に水添して得られる炭素数36個の脂肪族ジオールであり、分岐構造やシクロヘキサン環を有するダイマージオールの幾何異性体の混合物として得られた化合物である。市販品としては、例えば、PRIPOL−2030、2033〔CRODA Coating & Polymers 社製〕や、Sovermol−908〔BASF 社製〕が挙げられる。
なお、ここでいう脂肪族とは、非環式の炭素化合物を意味し、芳香環を有しない環式の炭素化合物は脂環族と定義する。
また、低分子量ポリオール類(a1−1)の式量(Mn、数平均分子量とも称す)は、50〜1,000が好ましく、60〜800がより好ましい。式量(Mn)がこの範囲であると、後述のポリエーテルポリオール(a1−2)、ポリエステルポリオール(a1−3)、ポリアミドポリオール(a1−4)、またはポリカーボネートポリオール(a1−5)の疑似結晶性を崩すため、ポリウレタンウレア樹脂の粘度を低減可能とし、塗加工性が良好となる。また、より柔軟性が高まるため、粘着性(タック)や皮膚への追従性を発現しやすくなる。なお、式量(Mn)は、化学便覧 基礎編 改訂5版(2004年、日本化学会)等に記載の文献値を使用した。
これらの中でも、皮膚への追従性を上げるため、密度低減に伴う柔軟性を付与できる点を踏まえると、脂肪族ジオール類や脂環族ジオール類のうち、側鎖にアルキル基を有する脂肪族ジオール類や脂環族ジオール類を併用することが好ましく、例えば、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,12−ドデカンジオールやダイマージオールが特に好ましい。
ポリエーテルポリオール類(a1−2)としては、公知のポリエーテルポリオールを用いることができる。ポリエーテルポリオール類(a1−2)は、2〜4個の活性水素原子を有する開始剤に、アルキレンオキサイドを開環付加重合させて得られたポリオキシアルキレンポリオールである。開始剤としては、例えば、上記の短鎖ポリオール類(a1−1)や、脂肪族アミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミンなどのアルキレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン)などが挙げられるが、感圧式接着剤の皮膚への追従性、水蒸気透過性、後述の薬剤(D)との相溶性等を考慮すると、上記の低分子量ポリオール類(a1−1)記載の脂肪族ジオール類を開始剤として用いて、ポリエーテルジオールとすることが特に好ましい。これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
なお、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロフラン等を開環付加重合してポリオキシアルキレン骨格を有するものが挙げられる。
アルキレンオキサイド骨格を有するポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体)、ポリエチレンテトラメチレングリコール(エチレンオキサイド/テトラメチレンオキサイド共重合体)、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、上記低分子量ポリオール類(a1−1)を開始剤としてアルキレンオキサイドを開環重合したアルキルポリアルキレングリコール、シクロアルキルポリアルキレングリコール、またはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類にエチレンオキサイド(略称:EO)、プロピレンオキサイド(略称:PO)等のアルキレンオキサイドを付加させてなる芳香環を有するポリアリールアルキレングリコール等が挙げられる。
この中でも、吸水性や水蒸気透過性を考慮すると、エチレンオキサイド骨格、またはプロピレンオキサイド骨格を有するポリエーテルオールを使用することが好ましい。ポリウレタンウレア樹脂(A)にエチレンオキサイド骨格、またはプロピレンオキサイド骨格を有すると、作製した接着フィルムに十分な水蒸気透過性が付与できるため、皮膚に貼着した場合でも、蒸れ、ふやけ、またはかぶれ等の損傷を防止することが可能となる。また後述の薬剤(D)との相溶性が高くなるため、接着フィルムからの薬剤(D)の徐放性を制御することが可能となる。水蒸気透過性や吸水性の維持に加え、皮膚の損傷の防止に効果を示すエチレンオキサイド骨格を有する事が特に好ましい。
このような、エチレンオキサイド骨格を有するポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレンプロピレングリコール(エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体)、ポリエチレンテトラメチレングリコール(エチレンオキサイド/テトラメチレンオキサイド共重合体)、上記、低分子量ポリオール類(a1−1)を開始剤としてエチレンオキサイドを開環重合したアルキルポリエチレングリコールやシクロアルキルポリエチレングリコール等が挙げられ、芳香環を有しないことが好ましい。これらエチレンオキサイド骨格としては、エチレンオキサイド骨格を有するポリエーテルポリオール100重量%中、少なくともその構造中に3〜80重量%有していることが好ましい。エチレンオキサイド骨格が上記の範囲であると、感圧式接着剤として用いた場合には、良好な水蒸気透過性や吸水性を示し、接着層の白化抑制や耐水性が良好となるため好ましい。
ポリエーテルポリオール類(a1−2)は市販品を用いることもでき、例えば、PEG400(Mn=400,水酸基価=275,酸価<0.5,線形液状タイプ)、PEG600(Mn=600,水酸基価=180,酸価<0.5,線形液状タイプ)、PEG1000(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)、PEG2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)、PEG4000N(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)、PEG10000(Mn=10,000,水酸基価=11,酸価<0.5,線形固形タイプ)、ニューポール PP−400(Mn=400,水酸基価=275,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール PP−1000(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール PP−2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール PP−4000(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール 50HB−260(Mn=880,水酸基価=128,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール 50HB−400(Mn=1,340,水酸基価=84,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール 50HB−660(Mn=1,800,水酸基価=62,酸価<0.5,線形液状タイプ)、ニューポール 50HB−2000(Mn=2,300,水酸基価=49,酸価<0.5,線形液状タイプ)、プライムポールFF−3550(Mn=5,000,水酸基価=34,酸価<0.5,線形液状3官能タイプ)、プライムポールFF−3320(Mn=3,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状3官能タイプ)、プライムポールFH−2200(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、プライムポールPX−1000(Mn=1,000,水酸基価=115,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、三洋化成工業社製〕;
アデカポリエーテルP−700(Mn=700,水酸基価=270,酸価<0.1,線形液状タイプ)、アデカポリエーテルP−1000(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.1,線形液状タイプ)、アデカポリエーテルP−2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.1,線形液状タイプ)、アデカポリエーテルP−3000(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.1,線形液状タイプ)、アデカポリエーテルBPX−1000(Mn=1,000,水酸基価=113,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、アデカポリエーテルBPX−2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)〔以上、アデカ社製〕;
EXCENOL 420(Mn=400,水酸基価=280,酸価<0.03,線形液状タイプ)、EXCENOL 720(Mn=700,水酸基価=160,酸価<0.03,線形液状タイプ)、EXCENOL 1020(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.05,線形液状タイプ)、EXCENOL 2020(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形液状タイプ)、EXCENOL 3020(Mn=3,200,水酸基価=35,酸価<0.03,線形液状タイプ)、EXCENOL 3021(Mn=3,300,水酸基価=34,酸価<0.03,線形液状タイプ)、EXCENOL 510(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.05,線形液状タイプ)、EXCENOL 530(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.05,線形液状タイプ)、EXCENOL 540(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形液状タイプ)〔以上、旭硝子社製〕;
PTG 1000(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTG 2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTG 3000(Mn=3,000,水酸基価=36,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)〔以上、保土谷化学工業社製〕;
PTMG850(Mn=850,水酸基価=130,酸価<0.05,線形液状タイプ)、PTMG1000(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTMG1500(Mn=1,500,水酸基価=75,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTMG1800(Mn=1,800,水酸基価=62,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTMG 2000(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)、PTMG 3000(Mn=3,000,水酸基価=38,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)〔以上、三菱化学社製〕;
HQ−20(Mn=200,水酸基価=565,酸価<0.1,芳香環含有線形固状タイプ)、BA−4グリコール(Mn=400,水酸基価=280,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−6グリコール(Mn=500,水酸基価=225,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−10グリコール(Mn=660,水酸基価=170,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−17グリコール(Mn=950,水酸基価=170,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−P2グリコール(Mn=360,水酸基価=312,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−P4グリコール(Mn=450,水酸基価=250,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)、BA−P8グリコール(Mn=660,水酸基価=170,酸価<0.5,芳香環含有線形液状タイプ)、BPF4(Mn=380,水酸基価=300,酸価<0.1,芳香環含有線形液状タイプ)〔以上、日本乳化剤社製〕等を挙げることができる。
ポリエステルポリオール類(a1−3)は、上記、低分子量ポリオール類(a1−1)とポリカルボン酸類との縮合反応により得ることができる。
ポリエステルポリオール類(a1−3)を得るために用いられる公知のポリカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等の脂肪族ジカルボン酸及びその無水物等;
例えば、ダイマー酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸及びその無水物等;
例えば、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4’−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸及びその無水物等;
また、その他、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も使用することができるが、感圧式接着剤の透湿性、吸水性、薬物との親和性維持と、接着フィルムの皮膚への追従性を考慮すると、上記の脂肪族、または脂環族ジカルボン酸及びその無水物を使用した脂肪族、または脂環族ポリエステルポリオールをを併用しても良い。これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよい
ポリエステルポリオール類(a1−3)は、市販品を用いることもでき、クラレポリオールP510(Mn=500,水酸基価=224,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP1010(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP2010(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP3010(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP4010(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP5010(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP6010(Mn=6,000,水酸基価=19,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP2050(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP3050(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP4050(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールN2010(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールN4010(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールPNOA1010(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールPNOA2014(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールP1012(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP2012(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP1013(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP2013(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP1020(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP2020(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP530(Mn=500,水酸基価=224,酸価<0.5,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP1030(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,芳香環含有線形液状タイプ)、クラレポリオールP2030(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,芳香環含有線形液状タイプ)〔以上、クラレ社製〕;
例えば、URIC H−62(Mn=430,水酸基価=260,酸価<4.0,線形液状タイプ)、URIC Y−202(Mn=980,水酸基価=115,酸価<1.0,線形液状タイプ)、URIC Y−332(Mn=910,水酸基価=123,酸価<1.0,線形液状タイプ)、URIC SE−3506(Mn=3,500,水酸基価=32,酸価<1.0,白色固状タイプ)、URIC H−52(Mn=840,水酸基価=200,酸価<3.0,白色固状3官能タイプ)、URIC AC−005(Mn=550,水酸基価=205,酸価<4.0,芳香環含有線形液状タイプ)、URIC AC−006(Mn=650,水酸基価=178,酸価<5.0,芳香環含有線形液状タイプ) 〔以上、伊藤製油社製〕;
例えば、PLACCEL 205(Mn=530,水酸基価=212,酸価<1.0,線形液状タイプ)、PLACCEL 208(Mn=830,水酸基価=135,酸価<1.0,線形ワックス状タイプ)、PLACCEL 210(Mn=1,000,水酸基価=114,酸価<1.0,線形ワックス状タイプ)、PLACCEL 220(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1.0,線形ワックスタイプ)、PLACCEL 230(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<1.0,線形ワックス状タイプ)、PLACCEL 240(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<1.0,線形ワックス状タイプ) 〔以上、ダイセル社製〕;
例えば、キョーワポール2000BA(Mn=2,000,水酸基価=58,酸価<0.5,線形液状タイプ)、キョーワポール5000PA(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、協和発酵ケミカル社製〕;
例えば、ポリライトOD−X−221(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.3,線形液状タイプ)、ポリライトOD−X−2586(Mn=850,水酸基価=200,酸価=0.4,線形液状タイプ)、ポリライトOD−X−2420(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価=0.4,線形液状タイプ)、ポリライトOD−X−2523(Mn=3,500,水酸基価=32,酸価=0.5,線形固形タイプ)、ポリライトOD−X−2547(Mn=4,500,水酸基価=25,酸価=0.3,線形固形タイプ)、ポリライトOD−X−102(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価=1.3,線形固形タイプ)、ポリライトOD−X−2420(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価=0.3,線形液状タイプ)、ポリライトOD−X−2155(Mn=1,000,水酸基価=115,酸価=0.2,線形固形タイプ)、ポリライトOD−X−2722(Mn=2,000,水酸基価=58,酸価=0.3,線形液状タイプ)〔以上、DIC社製〕;
例えば、ニッポラン4002(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<2,線形固形タイプ)、ニッポラン4040(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<2,線形固形タイプ)、ニッポラン4009(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<2,線形固形タイプ)、ニッポラン4010(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<2,線形固形タイプ)、ニッポラン164(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<1,線形固形タイプ)、ニッポラン4073(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形固形タイプ)、ニッポラン152(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<1,線形液状タイプ)、ニッポラン1004(Mn=2,600,水酸基価=42,酸価<2,線形液状タイプ)、ニッポラン5018(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形固形タイプ)〔以上、東ソ−社製〕
例えば、MAXMOL RDK−133(Mn=360,水酸基価=315,酸価=0.5,線形液状タイプ)、MAXMOL RDK−142(Mn=280,水酸基価=400,酸価=0.5,線形液状タイプ)〔以上、川崎化成工業社製〕;
例えば、ファントール SV−298(Mn=450,水酸基価=250,酸価<1,線形液状タイプ)、ファントール SV−208(Mn=480,水酸基価=235,酸価<1,線形液状タイプ)、ファントール TA22−735A(Mn=1,400,水酸基価=80,酸価<1,線形液状タイプ)、ファントール TA22−735C(Mn=1,450,水酸基価=79,酸価<1,線形液状タイプ) 〔以上、日立化成社製〕;
例えば、アデカニューエースF18−62(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<1,線形液状タイプ)、アデカニューエースF7−67(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、アデカニューエース YT−101(Mn=680,水酸基価=165,酸価<0.3,線形液状タイプ)、アデカニューエースY9−10(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<1,線形液状タイプ)、アデカニューエースF13−35(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<1,線形固形タイプ)、アデカニューエースF52−21(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、アデカニューエースYG−108(Mn=900,水酸基価=110,酸価<1,線形固形タイプ)、アデカニューエースNS2400(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、アデカニューエース V14−90(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.3,線形固形タイプ) 〔以上、アデカ社製〕;
例えば、HS2H−200S(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.3,線形液状タイプ)、HS2H−350S(Mn=3,500,水酸基価=32,酸価<0.3,線形液状タイプ)、HS2H−500S(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.3,線形液状タイプ)、HS2H−179A(Mn=1,750,水酸基価=64,酸価<0.3,芳香環含有線形液状タイプ)、HS2H−458T(Mn=4,500,水酸基価=25,酸価<0.3,芳香環含有線形固形タイプ)、HS2F−237P(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.3,芳香環含有線形固形タイプ)〔以上、豊国製油社製〕;
例えば、テスラック2460(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、例えば、テスラック2450(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1.5,線形液状タイプ)、テスラック2462(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラック2464(Mn=1,000,水酸基価=115,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラック2469(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラック2471(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラック2477(Mn=1,750,水酸基価=65,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラックTA22−558(Mn=2,000,水酸基価=72,酸価<1,線形液状タイプ)、テスラックTA22−559(Mn=2,500,水酸基価=80,酸価<1,線形液状タイプ) 〔以上、日立化成社製〕;
例えば、MAXMOL RDK−133(Mn=360,水酸基価=315,酸価=0.5,線形液状タイプ)、MAXMOL RDK−142(Mn=280,水酸基価=400,酸価=0.5,線形液状タイプ)〔以上、川崎化成工業社製〕;
例えば、プリプラスト1900(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、プリプラスト1838(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、プリプラスト3186(Mn=1,700,水酸基価=71,酸価<0.5,線形液状タイプ)、プリプラスト3162(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.5,線形固形タイプ)、プリプラスト3172(Mn=3,000,水酸基価=38,酸価<0.5,線形固形タイプ)、プリプラスト3199(Mn=2,000,水酸基価=55,酸価<0.5,線形液状タイプ) 〔以上、CRODA社製〕等を挙げることができる。
ポリアミドポリオール類(a1−4)は、上記ポリカルボン酸類、及びポリアミン類との縮合反応によりポリアミドを形成し、末端に上記低分子量ポリオール類(a1−1)を縮合反応させることによって得ることができる。
ポリアミドポリオール類(a1−4)を得るために用いられる公知のポリアミン類としては、アミノ基を2個以上有するポリアミンであれば特に制限なく使用することができる。例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2−ジメチルプロパン、α,ω−ビス−(3−アミノプロピル)ポリエチレングリコールエーテル、ネオペンチルジアミン、1,2−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類;
例えば、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、1,3−(ビスアミノメチル)シクロヘキサン、1,4−(ビスアミノプロピル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、ノルボルナンジアミン等の脂環族ジアミン類;
例えば、メタントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ブタン−1,1,4,4−テトラアミン等のアミノ基を3個以上有するポリアミン類等が挙げられる。
またこれらのポリアミンとケトンとの反応生成物であるケチミンもポリアミン類に含まれる。
ポリアミンは、これらの中でも感圧式接着剤の後述の有機溶剤に対する溶解性の点と皮膚への接着性の点と発癌性の高い点を考慮すると、脂肪族ジアミン、脂環族ジアミンが好ましい。
ポリアミンは、単独または2種以上を併用できるが、ポリアミドポリオール(a1−4)は、有機溶剤への溶解性の点で、他のポリオール類と併用して使用されることが好ましい。
ポリアミドポリオール類(a1−4)としては、市販品を用いることもでき、具体的には、TPAE617(Mn=15,000,Tg=90℃,水酸基価=16,酸価=1,線形タイプ)〔以上、富士化成工業社製〕等を挙げることができる。
ポリカーボネートポリオール類(a1−5)とは、下記一般式[I]で示される構造を、その分子中に有するものであり、公知のポリカーボネートポリオールを使用することができる。
一般式[I]
−[−O−Rl−O−CO−]m
(式中、Rlは2価の有機残基、mは1以上の整数を表す。)
ポリカーボネートポリオール類(a1−5)は、(1)上記低分子量ポリオール類(a1−1)と炭酸エステルとの反応、または、(2)上記低分子量ポリオール類(a1−1)に、アルカリの存在下でホスゲンを作用させる反応、により得ることができる。
上記(1)の場合に用いられる炭酸エステルとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオール(a1−5)は、カーボネート構造を連結基として有することで、ポリウレタン樹脂(A)の凝集力が高まり、皮膚に対して十分な接着性を示すことが可能となる。
ポリカーボネートポリオール類(a1−5)は、市販品を用いることもでき、例えば、オキシマーN112(Mn=1,000,Tg=60℃,水酸基価=112,酸価<0.5,線形タイプ)〔パーストープ社製〕;
デュラノール T5651(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形液状タイプ)、デュラノール T5652(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形液状タイプ)、デュラノール T4671(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形液状タイプ)、デュラノール T4672(Mn=2,000,水酸基価=52,酸価<0.05,線形液状タイプ)〔以上、旭化成ケミカルズ社製〕;
ETERNACOLL UH−100(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形液状タイプ)、ETERNACOLLUH−200(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形液状タイプ) 〔以上、宇部興産社製〕;
BENEBiOL NL1010DB(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形固形タイプ)、BENEBiOL NL2010DB(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形固形タイプ)、BENEBiOLNL1010B(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形固形タイプ)、BENEBiOLNL2010B(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形固形タイプ) 〔以上、三菱化学社製〕;
PLACCEL CD205(Mn=500,水酸基価=225,酸価<0.1,線形液状タイプ)、PLACCEL CD210(Mn=1,000,水酸基価=116,酸価<0.1,線形ワックス状タイプ)、PLACCEL CD220(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.1,線形ワックス状タイプ) 〔以上、ダイセル社製〕;
クラレポリオール C−1065N(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)、クラレポリオールC−2065N(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)、クラレポリオールC−1090(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−2090(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−3090(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−4090(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−5090(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−1015N(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、クラレポリオールC−2015N(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、クラレ社製〕;
等を挙げることができる。
その他のポリオール類(a1−6)とは、上記ポリオール類(a1−1)〜(a1−5)に属さないポリオール類であり、少なくとも1個のイオン性官能基を含有するポリオール、ジメチルシロキサンジオール等のシロキサン骨格を有するポリオールや、ポリブタジエンジオール、ポリイソプレンジオール等のジエン骨格を有するポリオールが代表的に挙げられる。但し、ジエン骨格を水素原子で飽和した水添化ジエンもジエン骨格に含まれると定義する。
少なくとも1個のイオン性官能基を含有するポリオールのうち、イオン性官能基とは、第4級アンモニウム基、第3級アミノ基、カルボキシレート基、カルボキシル基、スルホネート基、スルホン酸基、ホスホニウム基、ホスフィン酸基、硫酸エステル基等のイオン基、またはその前駆体基である。カルボキシル基、第3級アミノ基等は、イオン基を含まないが、アンモニアや3級アミン、酢酸等による中和または4級化反応により、イオン基に容易に転化しうるため、イオン性官能基に含まれるものとする。
少なくとも1個のイオン性官能基を含有するポリオールとしては、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)吉草酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸などのカルボキシル基含有ポリオール化合物、また、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、N−メチルジエタノールアミンなどのアンモニアの水素原子を炭化水素基で3置換した置換基含有のポリオールなどが挙げられる。
シロキサン骨格を有するポリオールの市販品としては、例えば、KF6001(Mn=1,800,水酸基価=62,酸価<0.5,線形液状タイプ)、KF6002(Mn=3,000,水酸基価=35,酸価<0.5,線形液状タイプ)、KF6003(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、信越化学社製〕;
XF42−B0970(Mn=1,850,水酸基価=60,酸価<0.5,線形液状タイプ) 〔以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製〕;
SF8427(Mn=2,400,水酸基価=46.8,酸価<0.1,線形液状タイプ)、SF8428(Mn=3,200,水酸基価=35,酸価<0.1,線形液状タイプ) 〔以上、東レ・ダウ・コーニング社製〕等が挙げられる。
ジエン骨格を有するポリオールの市販品としては、例えば、GI−1000(Mn=1,500,水酸基価=67,酸価<0.5,線形液状タイプ)、GI−2000(Mn=2,100,水酸基価=47,酸価<0.5,線形液状タイプ)、GI−3000(Mn=3,100,水酸基価=26,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、日本曹達社製〕;
エポール(Mn=2,500,水酸基価=45,酸価<0.1,線形液状タイプ)、Poly bd R45HT(Mn=1,200,水酸基価=93.5,酸価<0.1,線形液状タイプ)〔以上、出光興産社製〕等が挙げられる。ただし、ジエン骨格に水素添加を施したオレフィン骨格もジエン骨格に含むとする。
上記、ポリオール(a1)において、ポリエーテルポリオール類(a1−2)、ポリエステルポリオール類(a1−3)、ポリアミドポリオール類(a1−4)、ポリカーボネートポリオール類(a1−5)、またはその他のポリオール類(a−6)は、上記したように水酸基を2個有するジオールが好ましく、数平均分子量(Mnとも表記する)は、低分子量のものから高分子量のものまで使用可能であり、使用される有機溶媒に溶解可能である限り特に限定されないが、数平均分子量(Mn)が200〜50,000の範囲が好ましい。より好ましくは400〜30,000、最も好ましくは500〜10,000である。このように、数平均分子量(Mn)が上記の範囲であると、塗工に適した粘度を保てるため、塗加工時の取り扱いに優れ、また、後述のポリウレタンウレア樹脂(A)に、適度な凝集力と十分な柔軟性を付与することが可能となり、皮膚に対して十分な接着性を発現することが可能となる。また、感圧式接着剤から作成した接着フィルムを後述の基材(G)に積層した場合、水中や高温多湿等の過酷な環境下でも、浮き・剥がれが発生しない、皮膚に対して密着性、濡れ性に優れる感圧式接着剤が得られ、経皮吸収性接着シートへの適用が可能となる。
なお、上記重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。GPCの測定法の詳細は、実施例に記載する。
ポリオール(a1)のうち、ポリエーテルポリオール類(a1−2)、ポリエステルポリオール類(a1−3)、ポリアミドポリオール類(a1−4)、ポリカーボネートポリオール類(a1−5)、またはその他のポリオール類(a1−6)の水酸基価は、好ましくは2〜560mgKOH/gの範囲であり、より好ましくは4〜280mgKOH/gの範囲であり、最も好ましくは4〜200mgKOH/gの範囲である。水酸基価が上記の範囲であると、上記数平均分子量(Mn)と同様に、皮膚への密着性や追従性に優れる感圧式接着剤が得られ、経皮吸収性接着シートへの適用が可能となる。なお一般的に、ポリオール類の水酸基価が決まれば、数平均分子量も決まり、水酸基価と数平均分子量は連携していることが知られている。
また、水酸基価(OHV)は、JIS K1557−1:2007に、酸価(AV)は、JIS K0070:1992に準拠して測定される値であり、測定法の詳細は、実施例に記載する。
上記、ポリオール(a1)において、ガラス転移温度(Tg)を有する場合には、特に限定されないが、好ましくは−80〜80℃、より好ましくは−70〜60℃である。ガラス転移温度(Tg)が上記の範囲にあると、ポリウレタンウレア樹脂(A)を感圧式接着剤として使用した場合に、十分な接着性や凝集力を有するため、接着性を保ちつつ、積層後の凝集破壊を抑制し、接着シートとして皮膚に貼着後の浮きや剥がれを抑制する。ガラス転移温度(Tg)は、構成成分であるポリオール(a1)や後述のアミン化合物(a3)の種類を適当に選択することによって調節可能である。また、ガラス転移温度の異なる2種類以上のポリオール類(a1)を用いて適当なガラス転移温度に調整することもできる。尚、測定法の詳細は、実施例に記載する。
感圧式接着剤を用いた接着層の接着層中の薬剤安定性、接着層中からの薬剤放出性、経皮吸収性接着シートを剥離する際に皮膚を汚染しない再剥離性維持、角質を剥離しないこと等の面で芳香環を有しないジオール類を使用することが好ましく、貼付時の蒸れ、ふやけ、またはかぶれを抑制する水蒸気透過性や吸水性維持の面より、ポリエーテルポリオール類(a1−2)を使用することが好まく、ポリエチレングリコールを使用することが特に好ましい。また、皮膚に対する接着性(密着性)や皮膚面への追従性(柔軟性)の面で、芳香環を有せず、側鎖にアルキル基を有する低分子量ポリオール類を併用して使用することが好ましい。
ポリウレタンウレア樹脂(A)に含有するポリエーテルポリオール類(a1−2)の含有量は、ポリオール(a1)全量中20〜100重量%が好ましく、50〜90重量%がより好ましい。ポリエーテルポリオール類(a1−2)の含有量が上記の範囲であると、感圧式接着剤として用いた場合には、皮膚への高い接着力に悪影響を与えずに、温度変化が大きい環境に長時間放置した後の接着力や、後述の薬剤(D)(経皮吸収性薬剤(d1)または経皮吸収促進剤(d2))に対する溶解性を向上することができるたけでなく、高い水蒸気透過性や吸水性を示すため、塗膜の白化抑制や耐水性、または貼着時の蒸れ、ふやけ、またはかぶれを防止することが可能となる。
<<ポリイソシアネート(a2)>>
次に、ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位である、ポリイソシアネート(a2)単位について説明する。
ポリイソシアネート(a2)としては、従来公知のものを使用することができ、脂肪族ポリイソシアネート類、脂環族ポリイソシアネート類、または芳香族ポリイソシアネート類が挙げられるが、分解しても発癌性の高い芳香族ジアミンを発生することのない脂肪族ポリイソシアネート類、または脂環族ポリイソシアネート類が好ましい。
なお、ここでいう脂肪族とは、非環式の炭素化合物を意味し、芳香環を有しない環式の炭素化合物は脂環族と定義する。
また、ポリイソシアネート(a2)は3個以上のイソシアネート基を有することもできるが、イソシアネート基を2個有するジイソシアネートが、ポリウレタンウレア樹脂の密度の低減に伴う柔軟性付与の点で好ましい。
ポリイソシアネート(a2)としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類;
例えば、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、オクタヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンジメチルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート類;
例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(別名:2,6−TDI)、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類;
例えば、リジントリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4',4”−トリイソシアネート、メチルシラントリイルトリスイソシアネート等の3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート類が挙げられる。
ポリイソシアネート(a2)は、上記のように3個以上のイソシアネート基を有することもできるが、イソシアネート基を2個有するジイソシアネート類が、ポリウレタン系樹脂(A)の密度の低減に伴う柔軟性付与の点で好ましい。
この中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート(別名:IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:水添MDI)等の脂環族ポリイソシアネート類などの芳香環を有しないジイシソアネート類を使用することが好ましい。
<<アミン化合物(a3)>>
次に、ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位である、アミン化合物(a3)単位について説明する。
アミン化合物(a3)は、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とで合成されたポリウレタン樹脂(X)にウレア結合を導入形成するために使用される。アミン化合物(a3)をモノマー単位とし含有したポリウレタンウレア樹脂(A)を、感圧式接着剤として使用した場合には、吸水性が向上するだけでなく、ウレア結合の導入に伴う耐久性と接着力の両立が可能になる。
アミン化合物(a3)としては、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)含むことが重要であり、ジアミン化合物(a3−1)以外のアミン化合物(a3−2)も含んでも良い。
ここで、アミノ基とは、アンモニア、第一級アミンまたは第二級アミンから水素を除去した1価の原子団(−NH3、−NHR、−NRR’)をいい、それぞれの置換基を第一級アミノ基、第二級アミノ基、または第三級アミノ基と称する。
ここで、イミノプロピオン酸エステル構造とは、下記一般式[II]で表される、水素原子1個有する窒素原子がエチレンを介して、エステル結合基と結合している構造であり、第一級アミノ基1モル当量と二重結合基1モル当量とから形成される構造である。
アミン化合物にエステル結合基を有した置換基を有することで、ポリウレタンウレア樹脂(A)に、ウレア結合に伴う耐久性と、適度な極性、及び柔軟性を付与することが可能となるため、好ましい。
Figure 2018002805
[一般式[II]中、R1は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、アリール基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルキレンオキサイド基、アルコキシアルキレンオキサイド基、ヒドロキシアルキルカルボニルオキシアルキル基である。R2は、それぞれ独立に、水酸基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシアルキレンオキサイド基、アルコキシアルキレンオキサイド基である。]
ここで、一般式[II]で表されるイミノプロピオン酸エステル構造で示した、一価の置換基(R1、R2)について説明する。
水酸基は、ヒドロキシル基である。
アルキル基は、直鎖状または分岐鎖状であってもよく、炭素原子数は1〜26であることが好ましく、1〜22であることが更に好ましい。
シクロアルキル基は、脂環状であり、炭素原子数は2〜26であることが好ましく、2〜22であることが更に好ましい。
アルケニル基は、直鎖状もしくは分岐鎖状であってもよく、炭素原子数は2〜26であることが好ましく、2〜22であることが更に好ましい。
シクロアルケニル基は、脂環状であり、炭素原子数は2〜26であることが好ましく、2〜22であることが更に好ましい。
アリール基は、炭素数6〜30の置換もしくは無置換の芳香環を有する置換基である。
アラルキル基は、アルキル部分が上記アルキル基と同様であり、アリール部分は上記のアリール基と同様である。
ヒドロキシアルキル基は、末端に水酸基を有する炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
ヒドロキシアルキレンオキサイド基は、末端に水酸基を有し、繰り返し単位が1〜16であり、炭素数2〜5であることが好ましい。
アルコキシアルキレンオキサイド基は、末端に炭素数1〜30ののアルキル基を有するアルコキシ基を有し、繰り返し単位が1〜16であり、炭素数2〜5であることが好ましい。
ヒドロキシアルキルカルボニルオキシアルキル基は、末端に水酸基を有し、繰り返し単位が1〜10であり、炭素数2〜8であることが好ましい。例えば、エチル 6−ヒドロキシヘキサノエート基、6−エトキシ−6−オキソヘキシル 6−ヒドロキシヘキサノエート基、6−エトキシ−6−オキソヘキシル 6−{(6−ヒドロキシヘキサノイル)オキシ}ヘキサノエート基等が挙げられる。
<<イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)>>
まず、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)について説明する。
一般式[II]で表されるイミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)は、(1)アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とから形成される、ジアミン化合物(a3−1−1)と、(2)アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とから形成される、ジアミン化合物(a3−1−2)に分類できる。
ここで、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)と二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に側鎖を形成するために使用され、アミン化合物(a3−1−1−1)とエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)には、耐熱黄変の低減や低密度化に伴う皮膚への密着性確保の点、または発癌性抑制の点で、芳香環を含まないことが好ましい。
アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)としては、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)と水酸基を有しない第1級アミン化合物(a3−1−1−1−2)とに分類できる。
また、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)は、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)と水酸基を有しないエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2)とに分類できる。
ポリウレタンウレア樹脂の側鎖の水酸基は、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)、または水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)により形成される。水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)を有するポリウレタンウレア樹脂(A)は、後述の水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)との反応点として使用することができることから好ましい。
また、水酸基を有しない第1級アミン化合物(a3−1−1−1−2)と水酸基を有しないエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2)には、炭素数4〜22のアルキル基を有する第1級アミン化合物やエチレン性不飽和化合物を併用する事が好ましい。これらの炭素数4〜22のアルキル基は、ポリウレタンウレア樹脂の側鎖を形成し、皮膚に対する接着性(密着性)や皮膚面への追従性(柔軟性)の向上、さらには耐水性の向上に効果を示す。
また、水酸基の有無に関係なく、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)と二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)には、アルキレンオキサイドユニットを有する事が好ましい。アルキレンオキサイドユニットを有する事でポリウレタンウレア樹脂の側鎖を形成し、接着層の白化を抑制するだけでなく、水蒸気透過性や吸水性が向上するため、皮膚への損傷を抑制することが可能となる。アルキレンオキサイドユニットのうち、水蒸気透過性や吸水性、皮膚への損傷抑制に加え、接着層中の薬剤安定性や、接着層中からの薬剤放出性の点で、エチレンオキサイド骨格を有する事が特に好ましい
(1)アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とから形成される、ジアミン化合物(a3−1−1)について説明する。
アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)のうち、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)としては、例えば、ヒドロキシアミン、メタノールアミン、2−アミノエタノール、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール、2−アミノブタノール、6−アミノヘキサノール、8−アミノオクタノール、6−アミノ−2−メチル−2−ヘプタノール(別名:ヘプタミール)、2−アミノ−3−ヒドロキシプロピオン酸(別名:セリン)、rac−(R*)−2−アミノ−3−メチルブタン−1−オール(別名:バリノール)、2−アミノ−4−メチル−1−ペンタノール(別名:ロイシノール)、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−アミノ−2−メチル−2−プロパノール、2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、2−アミノ−4−メチル−1−ペンタノール等の1個の水酸基を有するアルカノールアミン類;
例えば、2−アミノ−4−(メチルチオ)−1−ブタノール(別名:メチオニノール)等の硫黄原子と1個の水酸基を有するアルカノールアミン類;
例えば、上記アルカノールアミン類に、エチレンオキサイド(略称:EO)、プロピレンオキサイド(略称:PO)等のアルキレンオキサイドを1〜40モル程度付加させてなる末端に水酸基を有するポリエーテルモノアミン類;
例えば、2−アミノプロパン−1,3−ジオール(別名:セリノール)、rel−(2R*,3R*)−2−アミノ−1,3−ブタンジオール(別名:トレオニノール)、2−アミノ−4−オクタデセン−1,3−ジオール(別名:スフィンゴシン)、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタノール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等の長鎖アルキル基と水酸基を2個以上有するアミン類等が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂の密度低減の可能な、芳香族を有しない、1個の水酸基を有するアルカノールアミン類を使用することが好ましい。2個以上の水酸基を有しているアルカノールアミンを用いた場合には、ポリウレタンウレア樹脂(A)の側鎖に配置される架橋点が近すぎ、密度が高くなる場合があるため、注意を要する。
特に、2−アミノエタノール、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノール、4−アミノブタノール、6−アミノ−2−メチル−2−ヘプタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタン−1−オール、2−{2−(2−アミノエトキシ)エトキシ}エタン−1−オール、2−[2−{2−(2−アミノエトキシ)エトキシ}エトキシ]エタン−1−オール、2−(2−アミノプロポキシ)エタン−1−オール、2−{2−(2−アミノプロポキシプロポキシ)プロポキシ}エタン−1−オール、2−[2−{2−(2−アミノプロポキシ)プロポキシ}プロポキシ]エタン−1−オール、2−アミノ−4−メチル−1−ペンタノールが好ましい。
水酸基を有しない第1級アミン化合物(a3−1−1−1−2)としては、水酸基を有していなければ従来公知のものが挙げられ、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)、及び炭素数4〜22のアルキル基及びアルキレンオキサイドユニットを有しないアミン化合物(a3−1−1−1−2−3)に分類できる。ただしこれらはいずれも芳香環は有しない。
上記、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基は、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)からも形成され、樹脂の水素結合性や結晶性を崩すため、低粘度化を図れるだけでなく、皮膚への追従性向上に効果を示す。
また、上記、ポリウレタンウレア樹脂(A)の側鎖に含まれるアルキレンオキサイドユニットは、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)により形成され、水蒸気透過性や吸水性が向上するため、皮膚への損傷を抑制することに効果を示す。前記したように、水蒸気透過性や吸水性、皮膚への損傷抑制に加え、接着層中の薬剤安定性や、接着層中からの薬剤放出性の点で、エチレンオキサイド骨格を有する事が特に好ましい。
炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)としては、例えば、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、2−メチルブチルアミン、3−メチルブチルアミン、1−アミノ−2−メチル−n−ペンタン、1−アミノ−3−メチル−n−ペンタン、1−アミノ−2,2−ジメチル−n−ブタン、1−アミノ−2,3−ジメチル−n−ブタン、1−アミノ−2−エチル−n−ブタン、1−アミノペンタン、1−アミノヘキサン、2−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、1−アミノオクタン、2−アミノオクタン、2−エチルヘキシルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノウンデカン、1−アミノドデカン(別名:ラウリルアミン)、1−アミノトリデカン、1−アミノテトラデカン(別名:ミリスチルアミン)、1−アミノペンタデカン、1−アミノヘキサデカン(別名:セチルアミン)、1−アミノヘプタデカン、1−アミノオクタデカン(別名:ステアリルアミン)、1−アミノノナデカン、1−イコシルアミン、1−エイコシルアミン、1−ヘンエイコシルアミン、1−ドコシルアミン等のアルキルアミン類が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂(A)の密度低減と皮膚への接着性の点で、1−アミノヘキサン、1−アミノ−2,2−ジメチル−n−ブタン、2−アミノオクタン、2-エチルヘキシルアミン、1−アミノドデカン(別名:ラウリルアミン)、1−アミノテトラデカン(別名:ミリスチルアミン)、1−アミノヘキサデカン(別名:セチルアミン)、1−アミノオクタデカン(別名:ステアリルアミン)が好ましい。
アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)としては、例えば、上記アルカノールアミン類に、エチレンオキサイド(略称:EO)、プロピレンオキサイド(略称:PO)等のアルキレンオキサイドを1〜40モル程度付加させてなる末端にメトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基を有するポリエーテルモノアミン類が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水蒸気透過性と吸水性の点で、少なくともエチレンオキサイド(略称:EO)骨格を6モル以上付加しているリエーテルモノアミンが好ましい。
炭素数4〜22のアルキル基及びアルキレンオキサイドユニットを有しないアミン化合物(a3−1−1−1−2−3)としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、トリコシルアミン、テトラコシルアミン、オクタコシルアミン等のアルキルアミン類;
例えば、アリルアミン、メタリルアミン、プロペニルアミン、ブタニルアミン、ヘキサニルアミン、オクタニルアミン、デセニルアミン、オクタデセニルアミン(別名:オレイルアミン)等のアルケニルアミン類;
例えば、1−メチル−シクロプロパンアミン、2−メチル−シクロプロパンアミン、1−アミノ−2,3−ジメチル−シクロプロパン、1−アミノ−2−エチル−シクロプロパン、1−アミノ−2−イソプロピル−シクロプロパン、シクロブチルアミン、1−アミノ−2−メチル−シクロブタン、1−アミノ−2−エチル−シクロブタン、1−アミノ−3−エチル−シクロブタン、1−アミノ−2,2−ジメチル−シクロブタン、1−アミノ−2,3−ジメチル−シクロブタン、1−アミノ−2,3,4−トリメチル−シクロブタン、シクロペンチルアミン、1−アミノ−2−メチル−シクロペンタン、1−アミノ−3−メチル−シクロペンタン、シクロヘキシルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、2−プロピルシクロヘキシルアミン、2−イソプロピルシクロヘキシルアミン、2−ヘキシルシクロヘキシルアミン、シクロヘプチルアミン、シクロオクチルアミン、シクロノニルアミン、シクロデシルアミン、シクロウンデシルアミン、シクロドデシルアミン、ノルボルナン−2−アミン、2,3−ジメチル−2−ノルボルナンアミン、アマンタジン等のシクロアルキルアミン類;
例えば、(S)−3−アミノシクロブテン、3−アミノシクロヘキセン、5−ノルボルネン−2−メチルアミン、3−シクロヘキセニルメチルアミン、1−アミノジシクロペンタジエン等のシクロアルケニルアミン類
アラニン、システイン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、1,1−ジメチルヒドラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のその他のアミン類が挙げられる。
上記、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1―1―1)は、それぞれを1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、ポリウレタンウレア樹脂(A)の構成成分として、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)の3種を必須で含有することが好ましい。
また、アミン化合物(a3−1−1−1−1)、アミン化合物(a3−1−1−1−2−1)及びアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)の含有比率は、上述のポリオール(a1)やポリイソシアネート(a2)の数平均分子量や含有割合により、適宜決定される。
このように、ポリウレタンウレア樹脂(A)にアミン化合物(a3−1−1−1)を含有することで、側鎖に水酸基を導入できるため、後述の反応性化合物(B)との架橋反応が効果的に促進され、また、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)を含有することで、ポリウレタンウレア樹脂(A)の成分である、前記ポリオール(a1)に伴う結晶性の低減や樹脂の低密度化が図れる。そのため、樹脂の柔軟化が可能となり、皮膚への追従性が向上するだけでなく、皮膚への接着性を向上することが可能となる。また、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)を含有することで、水蒸気透過性や吸水性が向上するため、皮膚への損傷を抑制することが可能となる。特に、水蒸気透過性や吸水性、皮膚への損傷抑制に加え、接着層中の薬剤安定性や、接着層中からの薬剤放出性の点で、エチレンオキサイド骨格を有する事が好ましい。
次に、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)は、2個の二重結合基を含む化合物であれば、公知のものを含有することができる。二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物を含有することにより、ポリウレタンウレア樹脂(A)の主鎖に、ポリオール(a1)とは異なった構造を導入できるため、樹脂の結晶性や柔軟性を制御することが容易となり、感圧式接着剤として使用した場合、皮膚への接着性や、過酷な条件下での耐水性等の耐久性を維持することが可能となる。
また、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリルまたはメタクリル」、「アクリロイルまたはメタクリロイル」、「アクリル酸またはメタクリル酸」、「アクリレートまたはメタクリレート」、「アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシ」、及び「アリルまたはメタリル」を表すものとする。
二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)としては、例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−ブチル−3−エチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3,3’−ジメチロールヘプタン、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール等のアルキル系(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(EO付加モル数:4〜23)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(EO付加モル数:3〜23)、ジ(メタ)アクリル酸ポリテトラメチレングリコール(テトラメチレン付加モル数:3〜23)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)(EO付加モル数:2〜23、PO付加モル数:2〜23)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)(EO付加モル数:2〜23、テトラメチレン付加モル数:2〜23)等のアルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ノルボルナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールトリシクロデカン、エピクロロヒドリン変性ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチルジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−1,1'−トリシクロ[3,3,1,13,7]デカン−1,3−ジイル、ジ(メタ)アクリル酸1,2−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−アダマンタンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−アダマンタンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド変性水添ビスフェノールA(EO付加モル数:2〜22)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド変性水添ビスフェノールA(PO付加モル数:2〜22)、エピクロロヒドリン変性ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリル酸エステル等の脂環構造を有するシクロアルキル系(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキセンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキセンジメタノール、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル等のシクロアルケン系(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステルのε−カプロラクトン付加物(ε−カプロラクトン付加モル数:2〜12)等の脂肪酸エステルを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸グリセロール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−アクリオロイルオキシプロピル、1,3−ビス{(メタ)アクリロイルオキシ}−2−プロパノール、ジ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、ジ(メタ)アクリル酸ペンタグリセロール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ジ(メタ)アクリル酸トリペンタエリスリトール等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ{2−(メタ)アクリロイルオキシエチル}アシッドホスフェート、ジ{2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル}アシッドホスフェート、ジ{2−(メタ)アクリロイルオキシブチル}アシッドホスフェート、ジ{2−(メタ)アクリロイルオキシヘキチル}アシッドホスフェート、ジ{2−(メタ)アクリロイルオキシオクチル}アシッドホスフェート、 ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}メチルホスホネート、ビス[2−{(メタ)アクリロイルオキシ)エチル]メチルホスホネート、ビス{2−((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル}メチルホスホネート、ビス[3−{(メタ)アクリロイルオキシ}プロピル]メチルホスホネート、ビス[4−{(メタ)アクリロイルオキシ}ブチル]メチルホスホネート、ビス[5−{(メタ)アクリロイルオキシ} ペンチル]メチルホスホネート、ビス[6−{(メタ)アクリロイルオキシ}ヘキシル]メチルホスホネート、ビス[7−{(メタ)アクリロイルオキシ}ヘプチル]メチルホスホネート、ビス{8−(アクリロイルオキシ)オクチル}メチルホスホネート、ビス{(メタ)アクリロイルオキシフェニル}メチルホスホネート ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}エチルホスホネート、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−( メチルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−( エチルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−(プロピルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−(プロピルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−(ブチルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−(ペンチルオキシ)}メチルホスフィンオキシド、ビス{(メタ)アクリロイルオキシ−ジ−(ヘキシルオキシ)}メチルホスフィンオキシド等の燐原子を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸メルカプトエチルスルフィド等の硫黄原子を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、1,1−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}エチルイソシアネート、1,1−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}プロピルイソシアネート、1,1−ビス{(メタ)アクリロイルオキシメチル}ブチルイソシアネート等のイソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−ビニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(2'−ビニルオキシエトキシ)エチル等の(メタ)アクリロイル基とビニル基の双方を有する不飽和化合物類;
例えば、アジピン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル等のジビニル化合物類;
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のジビニルエーテル類;
例えば、ジ(メタ)アリルエーテル、アジピン酸ジ(メタ)アリル、セバシン酸ジ(メタ)アリル、ジ(メタ)アリルフタレート、ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アリル、ジ(メタ)アリルジスルフィド、ジ(メタ)アリルトリスルフィド、2,2−ビス(アリルオキシメチル)−1−ブタノール、フタル酸ジアリル等のジ(メタ)アリル化合物類が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂の密度低減の可能な、鎖状アルキル系(メタ)アクリル酸ジエステル類、アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類、シクロアルキル系(メタ)アクリル酸ジエステル類、脂肪酸エステルを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類、または水酸基を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類等、芳香環を有しない化合物はポリウレタンウレア樹脂(A)の密度低減に好ましく用いられ、鎖状アルキル系(メタ)アクリル酸ジエステル類やアルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類が特に好ましい。
このように、水酸基を有する(メタ)アクリル酸ジエステル類は、水酸基を有しているため、後述の反応性化合物(B)との架橋点となり得るため、好ましい。また、アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリル酸ジエステル類は、水蒸気透過性や吸水性の点で、皮膚への損傷を抑制できるため好ましい。
また、ジアミン化合物(a3−1)の形成し易さと、化合物の保存安定性の面から、エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)としては、(メタ)アクリル酸エステルがより好ましく、アクリル酸エステルが最も好ましい。
ジアミン化合物(a3−1−1)は、上記した、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とがとから形成される化合物であり、より詳しくは、芳香環を有さず、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)とが、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)に付加したジアミン化合物であり、ジアミン化合物(a3−1−1)には、側鎖に芳香環を有さず、水酸基、炭素数4〜22のアルキル基、及びアルキレンオキサイドユニットをそれぞれ有することが好ましい形態である。ジアミン化合物(a3−1−1)に含まれる水酸基は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる水酸基となり、後述の反応性化合物(B)との反応点として使用することができる。また、ジアミン化合物(a3−1−1)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基の一部となり、樹脂の水素結合性や結晶性を崩すため、低粘度化を図れるだけでなく、樹脂の低密度化た皮膚への追従性に効果を示す。また、ジアミン化合物(a3−1−1)に含まれるアルキレンオキサイドユニットは、水蒸気透過性や吸水性を向上することが可能なため、皮膚への損傷を抑制することができる。
水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)の比は、感圧式接着剤の使用目的に応じて、ポリウレタンウレア樹脂(A)の架橋反応性、柔軟性、または水蒸気透過性に応じて、任意に設定可能である。
また、ジアミン化合物(a3−1−1)には、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)と炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)に加えて、それ以外の芳香環を有しない置換基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−3)も、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)に付加したジアミン化合物も使用することが可能である。
(2)アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とがとから形成される、ジアミン化合物(a3−1−2)について、説明する。
アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)の主鎖骨格の一部を形成し、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)は側鎖骨格の一部を形成する。但し、芳香環は有しない。
アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、1,6−ジアミノヘキサン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、末端にアミノ基を有するデンドリマー等の脂肪族ジアミン類;
例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、またはポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン等のアルキレンオキサイドユニットの両末端にアミノ基を有するジアミン、両末端にプロポキシアミンを有し、下記一般式(II)で示されるポリオキシアルキレンジアミン等のアルキレンオキサイドユニットを有するポリエーテルジアミン類;
一般式(III)
2N−CH2−CH2−CH2−O−(Cp2p−O)q−CH2−CH2−CH2−NH2
(式中、pは2〜4の任意の整数、qは2〜50の任意の整数を示す。)
例えば、ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビスアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、ノルボルナンジアミン、アダマンタン−1,3−ジアミン、ジアミノアレオニトリル、ダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミン等の脂環族ジアミン類等が挙げられる。これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)は、発癌性を有する芳香族ジアミン類を使用しない方が好ましい。ポリウレタンウレア樹脂の密度低減の可能な、脂肪族ジアミン類、ポリエーテルアミン類または脂環族ジアミン類等、芳香環を有しない化合物はポリウレタンウレア樹脂(A)の密度低減に好ましく用いられ、また、ポリアルキレンオキサイドユニットを有するポリエーテルジアミン類は、水蒸気透過性の向上と吸水性維持の点で効果を示すだけでなく、また皮膚に対する接着シートの剥離時や長期貼着時の皮膚への損傷抑制が可能となるため、特に好ましく用いられる。
このように、アルキレンオキサイドユニットは、感圧式接着剤の水蒸気透過性と皮膚に対する接着力のバランス維持のために、ポリウレタンウレア樹脂(A)におけるアルキレンオキサイドユニット含有量によって、適時選択すれば良い。
また、水酸基を有するジアミン類は、水酸基を有しているため、後述の反応性化合物(B)との架橋点となり得るため、好ましい。また、ジアミン化合物(a3−1−2)の形成し易さと、化合物の保存安定性の面から、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)としては、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、1,6−ジアミノヘキサン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン類、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、またはポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン等のアルキレンオキサイドユニットの両末端にアミノ基を有するジアミン等のポリエーテルジアミン類、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)等の脂環族ジアミン類が好ましく用いられる。
二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)のうち、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有エチレン性不飽和化合物に対してε−カプロラクトンを開環付加することにより得られる末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するエチレン性不飽和化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とビニル基を有する単量体類;
例えば、前記、水酸基含有エチレン性不飽和化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加エチレン性不飽和化合物等の水酸基とアルキレンオキサイドユニットの双方を含有するエチレン性不飽和化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)としては、基材との密着性や皮膚との接着性を向上させる観点より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等の炭素数2〜18の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステルや、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有エチレン性不飽和化合物に対してε−カプロラクトンを開環付加することにより得られる炭素数2〜18の末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基含有エチレン性不飽和化合物に1〜20モル付加したことにより得られる、末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシエチルビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミドといった炭素数2〜18であるエチレン性不飽和化合物が好ましい。このうち、水蒸気透過性や吸水性の点で、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルやヒドロキシエチルビニルエーテル等の水酸基含有エチレン性不飽和化合物に1〜20モル付加したことにより得られる、末端に水酸基を有し、アルキレンオキサイドユニットを有する(メタ)アクリル酸エステル類やビニルエーテル類等の水酸基とアルキレンオキサイドユニットの双方を含有するエチレン性不飽和化合物が特に好ましい。
水酸基を有しないエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2)としては、水酸基を有していなければ従来公知のものが挙げられ、炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)、及び炭素数4〜22のアルキル基及びアルキレンオキサイドユニットを有しないエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−3)に分類できる。ただしこれらはいずれも芳香環は有しない。
上記、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基は、炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)からも形成され、樹脂の水素結合性や結晶性を崩すため、低粘度化を図れるだけでなく、皮膚への追従性向上や耐水性の向上に効果を示す。
また、上記、ポリウレタンウレア樹脂(A)の側鎖に含まれるアルキレンオキサイドユニットは、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)により形成され、水蒸気透過性や吸水性が向上するため、皮膚への損傷を抑制することに効果を示す。前記したように、水蒸気透過性や吸水性、皮膚への損傷抑制に加え、接着層中の薬剤安定性や、接着層中からの薬剤放出性の点で、エチレンオキサイド骨格を有する事が特に好ましい。
炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)としては、例えば、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルへプチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド類;
例えば、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ドコシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;
例えば、n−ブチル(メタ)アリルエーテル、tert−ブチル(メタ)アリルエーテル、n−ヘキシル(メタ)アリルエーテル、n−オクチル(メタ)アリルエーテル、n−ノニル(メタ)アリルエーテル、n−トリコシル(メタ)アリルエーテル、n−ノナデシル(メタ)アリルエーテル、n−ドコシル(メタ)アリルエーテル、n−トリデシル(メタ)アリルエーテル、(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アリルエーテル、(ジブチルアミノメチル)(メタ)アリルエーテル等のアルキル(メタ)アリルエーテル類挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)としては、例えば、


アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−1−2−2)としては、例えば、上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸、ビニルエーテル類、またはアリルテーテル類に、エチレンオキサイド(略称:EO)、プロピレンオキサイド(略称:PO)等のアルキレンオキサイドを1〜40モル程度付加させてなる末端にメトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基を有する類に、エチレンオキサイド(略称:EO)、プロピレンオキサイド(略称:PO)等のアルキレンオキサイドを1〜40モル程度付加させてなる末端にメトキシ基やエトキシ基等のアルコキシ基を有するエチレン性不飽和化合物が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水蒸気透過性と吸水性の点で、少なくともエチレンオキサイド(略称:EO)骨格を6モル以上付加しているエチレン性不飽和化合物が好ましい。
炭素数4〜22のアルキル基及びアルキレンオキサイドユニットを有しないエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−3)としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和二重結合基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸6−ヘキシルオキシエチル、(メタ)アクリル酸8−オクチルオキシエチル、(メタ)アクリル酸10−デシルオキシエチル等の末端にアルキルを有する(メタ)アクリル酸エステル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等の芳香環をを有しない(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル等の環内に酸素原子を1個以上有する5員環以上の環状エーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の3級アミンを有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸9,10−エポキシオクタデカン酸無水物、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロ[5.2.1.02,6]デカン−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−{(1,2−エポキシ−4,7−メタノヒドリンダン‐5‐イル)オキシ}エチルエステル等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−n−プロピル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−イソプロピル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−n−プロピル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(3−イソプロピル−3−オキセタニル)エチル、(メタ)アクリル酸(2,4−ジメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(2,3,4−トリメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−2−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−2,4−ジメチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)エトキシメチル、(メタ)アクリル酸(3−エチル−3−オキセタニル)エトキシメチル等のオキセタニル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエステル化合物類;
例えば、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のカルボニル基を有するアセト脂肪酸のビニルエーテル化合物類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、などのN−アルキル置換の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級アミンを有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド等のアミド基含有エチレン性不飽和化合物;
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホニル基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル等の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2,5−ビス(アリルオキシ)ノルボルナン、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル等の脂環族ビニルエーテル類;
例えば、5−ビニル−2−ノルボルナン、2−(2−プロペニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2−エテニリデンアダマンタン、1−アリルアダマンタンなどの脂環族ビニル系化合物類;
例えば、2−ビニルオキセタン、3−ビニルオキセタン、4−ビニルオキセタン−2−オン、3,3−ビス(ビニロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(4−ビニロキシシクロヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ビニルオキシメチル)オキセタン等のオキセタニル基を有するビニル化合物類;
例えば、2−ビニルフラン、3−ビニルフラン、5−ビニルフラン−2−メタノール、5−ビニルフラン−2−カルボアルデヒド、2−{2−(2,4,6−トリニトロフェニル)ビニル}フラン、2−{(E)−2−(2−チエニル)ビニル}フラン、4,5−ジヒドロ−4β−tert−ブチル−3β−ビニルフラン−2(3H)−オン、2−ビニルオキシテトラヒドロピラン、(3S)−3α−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−4α−オール、4−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン−2−オン、(2S)−2−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン、4−メトキシ−6−{(E)−2−フェニルビニル}−2H−ピラン−2−オン等の環内に酸素原子を1個以上有する環状エーテル基含有ビニル化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
上記、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)は、それぞれを1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、ポリウレタンウレア樹脂(A)の構成成分として、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)、炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)の3種を必須で含有することが好ましい。
また、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)、及びエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)の含有比率は、上述のポリオール(a1)やポリイソシアネート(a2)の数平均分子量や含有割合により、適宜決定される。
また、ジアミン化合物(a3−1−2)には、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)と炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)、及びアルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)に加えて、それ以外の芳香環を有しない置換基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−3)も、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)に付加したジアミン化合物も使用することが可能である。
このように、ポリウレタンウレア樹脂(A)に、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)を含有することで、側鎖に水酸基を導入できるため、後述の反応性化合物(B)との架橋反応が効果的に促進され、また、炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)を含有することで、ポリウレタンウレア樹脂(A)の成分である、前記ポリオール(a1)に伴う結晶性の低減や樹脂の低密度化が図れる。そのため、樹脂の柔軟化が可能となり、皮膚への追従性が向上するだけでなく、皮膚への接着性を向上することが可能となる。また、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)を含有することで、水蒸気透過性や吸水性が向上するため、皮膚への損傷を抑制することが可能となる。
また、ジアミン化合物(a3−1−2)の形成し易さと、化合物の保存安定性の面から、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)としては、(メタ)アクリル酸エステルがより好ましく、アクリル酸エステルが最も好ましい。
ジアミン化合物(a3−1)は、上記した、(1)アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とから形成される、ジアミン化合物(a3−1−1)と、(2)アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とから形成される、ジアミン化合物(a3−1−2)である。但し、いずれも芳香環を含まない。
より詳しくは、芳香環を有さず、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)と、芳香環を有さず、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)と、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)とが、芳香環を有さず、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)に付加したジアミン化合物(a3−1−1)、及び芳香環を有さず、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)と、芳香環を有さず、炭素数4〜22のアルキル基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)と、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)とが、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)に付加したジアミン化合物(a3−1−2)である。
ジアミン化合物(a3−1)には、芳香環を有さず、水酸基、炭素数4〜22のアルキル基、及びアルキレンオキサイドユニットの3種を有することが好ましい形態である。ジアミン化合物(a3−1)に含まれる水酸基は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる水酸基となり、後述の反応性化合物(B)との反応点として使用することができる。また、ジアミン化合物(a3−1)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含まれる炭素数4〜22のアルキル基となり、樹脂の水素結合性や結晶性を崩すため、低粘度化を図れるだけでなく、皮膚ヘの追従性に効果を示す。また、ジアミン化合物(a3−1)に含まれるアルキレンオキサイドユニットは、ポリウレタンウレア樹脂(A)の側鎖のアルキレンオキサイドユニットとなり、水蒸気透過性や吸水性を向上させ、皮膚への損傷を防ぐことが可能となる。
また、ジアミン化合物(a3−1)のうち、ジアミン化合物(a3−1−1)には、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)と、芳香環を有さず、炭素数4〜22のアルキル基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−1)と、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるアミン化合物(a3−1−1−1−2−2)に加えて、炭素数4〜22のアミノ基、またはアルキレンオキサイド鎖以外の芳香環を有しない置換基を有するアミン化合物(a3−1−1−1−2−3)も、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)に付加したジアミン化合物も使用することが可能である。
また、ジアミン化合物(a3−1)のうち、ジアミン化合物(a3−1−2)には、芳香環を有さず、水酸基を有する二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)と炭素数4〜22の芳香環を有しない置換基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−1)と、アルキレンオキサイドユニットを有し、末端がアルコキシ基であるエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−2−2)とに加えて、炭素数4〜22のアルキル基、またはアルキレンオキサイド鎖以外の芳香環を有しない置換基を有するアミン化合物(a3−1−2−2−2−3)も、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)に付加したジアミン化合物も使用することが可能である。
<<ジアミン化合物(a3−1)以外のアミン化合物(a3−2)>>
次に、アミン化合物(a3)のうち、ジアミン化合物(a3−1)以外のアミン化合物(a3−2)について説明する。
アミン化合物(a3)のうち、ジアミン化合物(a3−1)以外のアミン化合物(a3−2)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)の末端に配置され、未反応で残るイソシアネート基と反応して樹脂の反応活性を安定化させる反応停止剤として用いられる。この際、樹脂の反応活性を安定化させるために第1級アミン化合物を使用すると、ポリウレタンウレア樹脂(A)の末端に活性水素を1個有する(−NHR)で示されるアミノ基が残留する可能性があり、後述の反応性化合物(B)であるポリイソシアネート(b1)を架橋剤として用いた場合には、ポットライフ(可使時間とも称す)を低下させる可能性があるため、使用の際には注意を要する。従って、アミン化合物(a3−2)を反応停止剤としてポリウレタンウレア樹脂(A)に含有するのであれば、2級アミン類を使用した方が好ましく、これを反応停止剤として使用可能な反応停止用アミン化合物(a3−2−1)として定義する。
アミン化合物(a3−2)のうち、反応停止剤として使用可能な2級アミン類である反応停止用アミン化合物(a3−2−1)としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、メチルエチルアミン、メチルイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エチルブチルアミン、プロピルブチルアミン、メチルイソブチルアミン、メチルtert−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ブチルヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジイソノニルアミン、ブチルデシルアミン、ジラウリルアミン等の鎖状アルキル基を有する2級アミン類;
例えば、N−イソプロピルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、1−シクロヘキシルエチルアミン、2−メチルシクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン等のシクロアルキル基を有する2級アミン類;
例えば、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタールアミン、2−(メチルアミノメチル)シクロヘキサノール、4−N−アセチル−アミノヘキサノール等の水酸基を有する2級アミン類;
例えば、ブチル 3−(エチルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C25》、ブチル 3−(プロピルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C37》、ブチル 3−(ブチルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C49》、ブチル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C613》、ブチル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C613》、ブチル 3−{(2−エチルヘキシル)アミノ}プロパノエート 《R1=C49、R2=C817》、ブチル 3−(オクチルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C817》、ブチル 3−(ラウリルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C1225》、ブチル 3−(ステアリルアミノ)プロパノエート 《R1=C49、R2=C1837》、
2−エチルヘキシル 3−(エチルアミノ)プロパノエート《R1=C817、R2=C25》、2−エチルヘキシル 3−(プロピルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C37》、2−エチルヘキシル 3−(ブチルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C49》、2−エチルヘキシル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C613》、2−エチルヘキシル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C613》、2−エチルヘキシル 3−{(2−エチルヘキシル)アミノ}プロパノエート 《R1=C817、R2=C817》、2−エチルヘキシル 3−(オクチルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C817》、2−エチルヘキシル 3−(ラウリルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C1225》、2−エチルヘキシル 3−(ステアリルアミノ)プロパノエート 《R1=C817、R2=C1837》、
ドデシル 3−(エチルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C25》、
ドデシル 3−(プロピルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C37》、ドデシル 3−(ブチルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C49》、
ドデシル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C613》、ドデシル 3−(ヘキシルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C613》、ドデシル 3−{(2−エチルヘキシル)アミノ}プロパノエート 《R1=C1225、R2=C817》、ドデシル 3−(オクチルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C817》、ドデシル 3−(ラウリルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C1225》、ドデシル 3−(ステアリルアミノ)プロパノエート 《R1=C1225、R2=C1837》等の、上記一般式[II]で表されるイミノプロピオン酸エステル構造を1個有するモノアミン化合物のうち、R1、R2のいずれもアルキル基を有するモノアミン化合物が挙げられる。
反応停止用アミン化合物(a3−2−1)以外のアミン類(a3−2−2)としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、トリコシルアミン、テトラコシルアミン、オクタコシルアミン等の鎖状アルキル基を有する1級アミン類;
例えば、アラニン、システイン、グリシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、1,1−ジメチルヒドラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のその他のアミン類が挙げられる。
これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよいが、ポリウレタンウレア樹脂の密度低減の可能な2級アミン類である、ジブチルアミン、ブチルヘキシルアミン、メチルイソブチルアミン、ジオクチルアミン、ジラウリルアミン等の鎖状アルキルアミンが好ましい。また、若干の架橋点導入の面から、ポリウレタンウレア樹脂(A)の分子末端に水酸基を形成するために、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、4−N−アセチル−アミノヘキサノール等の水酸基を有する2級アミン類を使用することも可能である。さらに、使用用途によっては、上記、反応停止用アミン化合物(a3−2−1)以外のアミン類(a3−2−2)も反応停止剤として、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含有することが可能であるが、上記したように、ポットライフを低下させる可能性があるため、使用の際には注意を要する。
ポリウレタンウレア樹脂(A)は、上記のポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、及びアミン化合物(a3)を重合して得られた樹脂であり、ポリウレタンウレア樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)を使用して感圧式接着剤とした場合、感圧式接着剤の塗工適性、及び粘着性と塗膜の凝集力を両立するため、10,000〜500,000であることが好ましく、40,000〜300,000であることがより好ましい。Mwが10,000未満であるとポリウレタンウレア樹脂(A)の凝集力が不足し、感圧式接着剤として用いた場合、浮き・剥がれが発生し易くなる。一方、500,000を超えると、ポリウレタンウレア樹脂(A)の粘度が高くなるため、感圧式接着剤の塗工性が悪化してしまう恐れがある。Mwが上記の範囲にあることで凝集力などがより向上するため、浮き・剥がれがより抑制でき、濡れ広がり性もより向上する。なお、上記重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。GPCの測定法の詳細は、実施例に記載する。
また、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水酸基価(OHV)は、0.1〜50mgKOH/gが好ましく、0.5〜30mgKOH/gがより好ましい。水酸基価(OHV)が上記の範囲にあると、後述の反応性化合物(B)との効率的な架橋反応をすることが可能となるため、感圧式接着剤として用いた場合には、十分な凝集力を維持しつつ、微粘領域での接着力を発現しやすくなる。また、貼着経時後、高温高湿等の過酷な条件下でも耐熱性や耐湿熱性等の耐久性を維持しやすい。
また、ポリウレタンウレア樹脂(A)中に含まれる全アルキレンオキサイドユニットは、ポリオール(a1)、及びアミン化合物(a3)に由来し、特に側鎖のアルキレンオキサイドユニットは、ジアミン化合物(a3−1)により導入され、エチレンオキサイド骨格を有する事が特に好ましい。
全アルキレンオキサイドユニットの含有率は、ポリウレタンウレア樹脂(A)全量中、25〜80重量%であることが好ましく、30〜70重量%がより好ましい。また、側鎖のアルキレンオキサイドユニットの含有率は、ポリウレタンウレア樹脂(A)全量中、0.5〜5.0重量%であることが好ましい。さらに、側鎖のアルキレンオキサイドユニットのうちエチレンオキサイド骨格は、側鎖のアルキレンオキサイドユニット全量中、25〜95重量%であることが好ましい。アルキレンオキサイドユニットの含有率が上記の範囲にあると、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水蒸気透過率が500〜5,000[g/(m2・24h))]となるため、感圧式接着剤として用いた場合に、ふやけや蒸れ、または皮膚の損傷を抑制することが可能となる。なお、水蒸気透過率の評価法は実施例に記載する。
また、ポリウレタンウレア樹脂(A)の溶液粘度は特に制限はなく、樹脂の用途により選択されるが、好ましくは、不揮発分濃度50重量%で3,000〜25,000mPa・s(25℃)である。粘度がこの範囲であると、十分な凝集力を維持しつつ、塗加工性も良好となるため、好ましい。
ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位である、上記芳ポリオール(a1)、ポリイソシネート(a2)及びアミン化合物(a3)において、ポリウレタンウレア樹脂を構成する全単量体の重量比率は、ポリオール(a1)45〜94重量部、ポリイソシアネート(a2)5〜30重量部、及びアミノ化合物(a3)1〜25重量部を含有する単量体混合物として含有されていることが好ましい。より好ましくは、ポリオール(a1)60〜94重量部、ポリイソシアネート(a2)5〜25重量部、及びアミノ化合物(a3)1〜15重量部の範囲で含有されていることである。
ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、及びアミン化合物(a3)が上記の範囲にあると、塗工に適した粘度を維持するため、塗加工時の取り扱いに優れたポリウレタンウレア樹脂(A)となる。また、このポリウレタンウレア樹脂(A)を感圧式接着剤として使用した場合には、適度な凝集力と十分な柔軟性を付与することが可能となるため、作成した接着シートを皮膚に貼着した際に、適度のな接着力と再剥離性に優れるとともに、貼着経時後、高温高湿等の過酷な条件下でも、浮き・剥がれもなく、接着信頼性に優れ、経皮吸収性接着シートを形成し得る医療用感圧式接着剤への適用が可能となる。
<水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)>
次に、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)について説明する。
水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)は、上記ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対し、反応性化合物(B)を0.1〜50重量部含有することを特徴とする。より好ましくは、1〜30重量部の範囲である。反応性化合物(B)がこの範囲であると、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含有されている水酸基と効果的な架橋反応が施されるため、耐熱性、耐湿熱性または耐水性が向上するだけでなく、過酷な環境下での塗膜の浮き、剥がれ、あるいは発泡を抑えることができ、経皮吸収性接着シートへの適用が可能となる。
また、ポリウレタンウレア樹脂(A)は水酸基を有しているため、反応性化合物(B)中の水酸基と反応し得る反応性官能基としては、イソシアネート基、アルコキシシリル基、メチロール基等が挙げられる。
反応性化合物(B)は、例えば、ポリイソシアネート(b1)、シラン化合物(b2)、メチロールメラミン系化合物(b3)等が挙げられる。反応性化合物(B)は、これらの中でも架橋性を付与るために、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水酸基と反応し得る官能基を分子内に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。
特にポリイソシアネート(b1)は、架橋反応後の接着性や後述の基材(G)への密着性に優れていることから好ましく用いられる。
ポリイソシアネート(b1)としては、イソシアネート基を分子内に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではないが、脂肪族ポリイソシアネート類、脂環族ポリイソシアネート類、または芳香族ポリイソシアネート類に分類できる。なお、脂肪族ポリイソシアネート類と脂環族ポリイソシアネート類については、上記ポリイソシアネート(a2)に示した脂肪族ポリイソシアネート類や脂環族ポリイソシアネート類と同等の化合物が使用できる。なお、芳香族ポリイソシアネート類は、分解して発癌性を有する芳香族アミンを形成する可能性があるため、使用することは好ましくない。
ポリイソシアネート(b1)は、イソシアネート基を3個以上有する化合物が好ましい。このようなポリイソシアネート(b1)は、上記した3個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート類のほか、各種ポリイソシアネート類の2−メチルペンタン−2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等が好ましく使用できる。また、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、およびこれらのポリイソシアネート変性物等も好ましい。なお、ポリイソシアネート変性物は、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートとの反応生成物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。また、ポリイソシアネート(b1)は、ブロック化剤を用いて、イソシアネート基をブロックした、ブロックイソシアネートも使用することもできる。
ポリイソシアネート(b1)を使用する場合、ポリウレタンウレア樹脂(A)の水酸基とイソシアネート基との反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。触媒は、例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられる。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)等が挙げられる。
有機金属系化合物は、錫系化合物、または非錫系化合物を挙げられる。
錫系化合物としては、例えば、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えば、ジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄2,4−ペンタジオネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。触媒は、単独または2種類以上が併用できる。
ポリイソシアネート(b1)としては、特に、架橋反応性の点で、HDI、TDI、MDI、IPDI等のジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体、水と反応したビュレット体、イソシアヌレート環を形成した3量体が好ましく使用されるが、微粘領域での接着力の維持や密度低減の点で、芳香環を有しないHDIやIPDIのトリメチロールプロパンとのアダクト体、水と反応したビュレット体、イソシアヌレート環を形成した3量体が、特に好ましい。
また、シラン化合物(b2)としては、公知のシラン化合物を用いることができ、例えば、アルキル系アルコキシシラン、アリール系アルコキシシラン、カルバメート系アルコキシシラン、ビニル系アルコキシシラン、ハロゲン系アルコキシシラン、(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン、メルカプト系アルコキシシラン、イミダゾール系アルコキシシラン、イソシアネート系アルコキシシラン、エポキシ系アルコキシシラン、アミノ系アルコキシシラン等のアルコキシル基を有するアルコキシシラン類が挙げられる。
例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ) シラン、メチルトリス(メトキシプロポキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルビス(メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビス(メトキシプロポキシ)シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジイソプロポキシシラン、メチルエチルジアセトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルプロピルジイソプロポキシシラン、メチルプロピルジアセトキシシラン、等のアルキル系アルコキシシラン類;
例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジイソプロポキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン等のアリール系アルコキシシラン類;
例えば(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)ブチルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルメチルジエトキシシラン、(3−カルバメートペンチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートオクチル)ペンチルトリブトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルシリルトリクロライド、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルジメチルシラン、3−カルバメートエチル)プロピルトリブチルシラン、(3−カルバメートエチル)エチル−p−キシレントリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)−p−フェニレントリエトキシシラン等のカルバメート系アルコキシシラン類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシプロポキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジイソプロポキシシラン、ジビニルジアセトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、メチルビニルジイソプロポキシシラン、メチルビニルジアセトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ジアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジメトキシシラン、メチルアリルジエトキシシラン、メチルアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジアセトキシシラン等のビニル系及びアリル系アルコキシシラン類;
例えば、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3− トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン等のハロゲン系アルコキシシラン類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン類;
例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト系アルコキシシラン類;
例えば、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン等のイミダゾール系アルコキシシラン類;
例えば、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリプロポキシシラン等のイソシアネート系アルコキシシラン類;
例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系アルコキシシラン類;
例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリメトキシシラン、メチルトリス(2−アミノエトキシ)シラン、ブチルアミノメチルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリメチルシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)メチルジエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、2−シクロヘキシルアミノエチルチオメチルトリメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−ピペラジノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系アルコキシシラン類等が挙げられる。
また、シラン化合物(b2)としては市販製品を用いることも可能であるし、2種以上のシラン混合物を加水分解・縮合してオリゴマー化したオリゴマー系シランを使用する事もできる。シラン化合物(b2)は単独で使用しても良く、または2種類以上を併用してもよいが、被着体に対する濡れ広がり性の点で、芳香環を有しないシラン化合物が好ましい。また、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含有されている水酸基との縮合反応や基材表面への密着性向上の点で、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等のアルキル系アルコキシシラン類、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト系アルコキシシラン類、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ系アルコキシシラン類、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン等のイミダゾール系アルコキシシラン類、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、2−シクロヘキシルアミノエチルチオメチルトリメトキシシラン、トリメチルシリルジメチルアミン等のアミノ系アルコキシシラン類、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系アルコキシシラン類が好ましく使用される。シラン化合物(b2)は、単独または2種類以上を併用できる。
また、メチロールメラミン系化合物(b3)としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体、およびこれらに、メチルアルコール、エチルアルコール、またはイソプロピルアルコール等の低級アルコール等を反応させてエーテル化した化合物が挙げられ、例えば、モノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン(別名:セアリシン)、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ペンタメトキシメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチロールメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサキス−(メトキシメチル)メラミン、N,N’,N”−トリメチル−N,N’,N”−トリメチロールメラミン、N,N’,N”−トリメチロールメラミン、N,N’,N”−トリブチル−N,N’,N”−トリメチロールメラミン、(ヒドロキシメチル)ペンタキス(メトキシメチル)メラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル等が挙げられる。
メチロールメラミン系化合物(b3)は、単独で使用しても良く、または2種類以上を併用してもよい。特に、これらの中でもポリウレタンウレア樹脂(A)に含有されている水酸基との縮合反応や基材表面への密着性向上の点で、ペンタメトキシメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミンが好ましい。
水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)としては、ポリイソシアネート(b1)、シラン化合物(b2)、メチロールメラミン系化合物(b3)などが使用されるが、架橋反応後の接着性や後述の基材(G)への密着性に優れていることに加え、後述の貼付用薬剤(D)含有に伴う凝集力の低減抑制や架橋密度の制御による柔軟性の維持、または再剥離性の維持の点で、ポリイソシアネート(b1)が好ましく使用される。
<エステル化合物(C)>
次に、エステル化合物(C)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、さらにエステル化合物(C)を含むことができる。
エステル化合物(C)は、塗工後の接着層に可塑効果を付与し、
接着シートの皮膚への接着性をさらに向上させることができる。また、接着シートを皮膚に貼着後、剥離時の剥離を軽くすることが可能となるため作業性が向上する。また、被着体に糊残り等の汚染を抑制することができる。なお、ポリウレタンウレア樹脂(A)、および水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)以外の成分を任意成分という。
エステル化合物(C)は、脂肪族カルボン酸、脂肪族リン酸、および脂肪族ホウ酸等の脂肪酸と水酸基含有の脂肪族アルコールとのエステル化物、ならびにこれらのエステル化物をさらにエポキシ変性したエポキシ変性エステル化物である。なお、エステル化合物(C)は、エチレン性不飽和二重結合含有化合物および有機溶剤は含まれない。エステル化合物(C)は、脂肪酸エステル(c1)、燐酸エステル(c2)、および硼酸エステル(c3)に大別される。
脂肪酸エステル(c1)は、(1)炭素数が4〜22の一塩基酸または多塩基酸と炭素数が22以下の1価のアルコールとのエステル、(2)炭素数が18〜22の一塩基酸と、炭素数が22以下の4価以下のアルコールとのエステル、および(3)(1)または(2)のエステルをさらにエポキシで変性したエポキシ変性エステルが好ましい。
炭素数が4〜22の飽和一塩基酸は、例えば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、2−エチルカプロン酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が挙げられる。
炭素数が4〜22の不飽和一塩基酸は、クロトン酸、パルミトレイン酸、サビエン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ピノレン酸、エレオステアリン酸、ステアリドン酸、ボセオペンタエン酸、ガドレイン酸、イコサジエン酸、イコサトリエン酸、エイコセン酸、エイコサジエン酸、エイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ミード酸、アラキドン酸、エルカ酸、ドコサジエン酸、アドレン酸、オズボンド酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。
炭素数が4〜22の飽和二塩基酸は、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,12−オクタデカン二酸、エイコサン二酸等が挙げられる。
炭素数が4〜22の不飽和二塩基酸は、例えば、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、ムコン酸等が挙げられる。
炭素数が4〜22の多塩基酸は、イソクエン酸、アコニット酸、1,2,3−プロパントリカルボン酸、1,2,3−プロペントリカルボン酸、カンホロン酸、イソカンホロン酸、エタンテトラカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、オクタンテトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸、ブテンテトラカルボン酸等が挙げられる。
炭素数が22以下の1価の飽和アルコールは、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、アプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリンアルコール、ウンデシルアルコール、2−ブチルオクタノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セタノール(別名:パルミチルアルコールとも称す)、イソセチルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ノナデシルアルコール、エイコサノール(別名:アラキジルアルコールとも称す)、オクチルドデシルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアルコール、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアルコール等や、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
炭素数が22以下の1価の不飽和アルコールは、例えば、パルミトレイルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレニルアルコール、エルシルアルコール等や、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
炭素数が18以下の2〜4価のアルコールは、例えば、前記ポリオール(a1)の中で挙げた炭素数が22以下のジオール、リシノレイルアルコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等や、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
脂肪酸エステル(c1)において、(1)炭素数が4〜22の一塩基酸または多塩基酸と炭素数が22以下の1価のアルコールとのエステルとしては、例えば、カプロン酸イソプロピル、カプロン酸ラウリル、カプロン酸ステアリル、カプリル酸セチル、カプリル酸ステアリル、2−エチルカプロン酸セチル、2−エチルカプロン酸イソセチル、2−エチルカプロン酸ステアリル、カプリン酸ステアリル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸セチル、ラウリン酸ステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸ラウリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソセシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸コレステリル、ベヘン酸イソステアリル、ポリオキシエチレンラウリン酸メチルエステル、ポリオキシエチレンラウリン酸ステアリルエステル、ポリオキシエチレンステアリン酸イソプロピルエステル等の一塩基酸と1価アルコールとの飽和脂肪酸モノエステル;
例えば、メタクリル酸ラウリル、クロトン酸メチル、クロトン酸ブチル、パルミトレイン酸メチル、パルミトレイン酸オクチルドデシル、サビエン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸オクチルドデシル、エライジン酸メチル、バクセン酸メチル、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸ブチル、リノール酸オクチルドデシル、リノレン酸エチル、リノレン酸オクチルドデシル、ピノレン酸メチル、ピノレン酸メチル、エレオステアリン酸メチル、ステアリドン酸メチル、ステアリドン酸ブチル、ボセオペンタエン酸メチル、ガドレイン酸メチル、イコサジエン酸メチル、イコサトリエン酸メチル、エイコセン酸メチル、エイコセン酸エチル、エイコセン酸イソプロピル、エイコサジエン酸メチル、エイコサトリエン酸メチル、エイコサテトラエン酸メチル、エイコサペンタエン酸メチル、ミード酸メチル、アラキドン酸メチル、エルカ酸メチル、ドコサジエン酸メチル、アドレン酸メチル、オズボンド酸メチル、イワシ酸メチル、ドコサヘキサエン酸メチル等の一塩基酸と1価アルコールとの不飽和脂肪酸モノエステル;
例えば、コハク酸ジエチル、コハク酸ジイソプロピル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジミリスチル、グルタル酸ジエチル、3−メチルグルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ビス(2−ブトキシエチル)、アジピン酸ビス{2−(2−ブトキシエトキシ)エチル}、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ピメリン酸ジエチル、ピメリン酸ジブチル、スベリン酸ジエチル、アゼライン酸ジエチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソセチル、セバシン酸ジブチルオクチル、セバシン酸ジイソステアリル、1,10−デカン二酸ジブチル等の二塩基酸と1価アルコールとの飽和脂肪酸ジエステル;
例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジイソプロピル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジイソプロピル、メサコン酸ジメチル、メサコン酸ジエチル、メサコン酸ジイソプロピル、メサコン酸ジブチル、ムコン酸ジメチル、ムコン酸ジエチル等の二塩基酸と1価アルコールとの不飽和脂肪酸ジエステル;
イソクエン酸トリメチル、アコニット酸トリメチル、アコニット酸トリメトキシポリオキシエチレン、1,2,3−プロパントリカルボン酸トリメチル、1,2,3−プロペントリカルボン酸トリメチル、カンホロン酸トリメチル、カンホロン酸トリメトキシポリオキシエチレン、イソカンホロン酸トリメチル、エタンテトラカルボン酸テトラメチル、ブタンテトラカルボン酸ジメチル、ブタンテトラカルボン酸トリメチル、ブタンテトラカルボン酸テトラメチル、オクタンテトラカルボン酸テトラメチル、エチレンテトラカルボン酸テトラメチル、ブテンテトラカルボン酸テトラメチル等の多塩基酸と1価アルコールとの不飽和脂肪酸多価エステル;
例えば、コハク酸モノイソプロピル、アジピン酸モノエチル、アジピン酸モノイソデシル、セバシン酸モノイソプロピル、セバシン酸モノイソステアリル、メサコン酸モノエチル、メサコン酸モノイソプロピル、アコニット酸ジメチル、カンホロン酸ジメチル等の多塩基酸と1価アルコールとの不飽和脂肪酸モノエステルが挙げられる。
また、脂肪酸エステル(c1)において、(2)炭素数が4〜22の一塩基酸と、炭素数が22以下の4価以下のアルコールとのエステルとしては、例えば、ジ酪酸ジエチレングリコール、ジ吉草酸ジエチレングリコール、ジカプロン酸ネオペンチルグリコール、ジカプロン酸ジエチレングリコール、ジカプロン酸トリエチレングリコール、ジカプロン酸オキシエチレン、ジカプロン酸ジプロピレングリコール、ジカプロン酸ポリオキシプロピレン、ジエナント酸ジエチレングリコール、ジカプリル酸ネオペンチルグリコール、ジカプリル酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリル酸ポリオキシエチレン、ジ2−エチルカプロン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルカプロン酸ジエチレングリコール、ジ2−エチルカプロン酸ポリオキシプロピレン、ジ2−エチルカプロン酸ジプロピレングリコール、ジ2−エチルカプロン酸ジプロピレングリコール、ジペラルゴン酸ジエチレングリコール、ジカプリン酸ジエチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ポリオキシエチレン、ジラウリン酸ネオペンチルグリコール、ジラウリン酸ジエチレングリコール、ジラウリン酸ポリオキシエチレン、ジラウリン酸ポリオキシプロピレン、ジミリスチン酸ネオペンチルグリコール、ジミリスチン酸ジエチレングリコール、ジミリスチン酸ジプロピレングリコール、ジミリスチン酸ポリオキシプロピレン、ジミリスチン酸ポリオキシエチレン、ジミリスチン酸ポリオキシプロピレン、ジペンタデシル酸ジエチレングリコール、ジパルミチン酸ネオペンチルグリコール、ジパルミチン酸ジエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリオキシエチレン、ジマルガリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ネオペンチルグリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ポリオキシエチレン、ジステアリン酸ポリオキシプロピレン、ジステアリン酸リシノレイル、ジイソステアリン酸ジエチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレン、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸ポリオキシプロピレン、ジアラキジン酸ジエチレングリコール、ジベヘン酸ジエチレングリコール、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル等の飽和一塩基酸と2価のアルコール(別名:ジオール)との飽和脂肪酸ジエステル;
例えば、ジクロトン酸エチレングリコール、ジクロトン酸プロピレングリコール、ジクロトン酸ポリオキシエチレン、ジパルミトレイン酸エチレングリコール、ジサビエン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジオレイン酸ポリオキシエチレン、ジオレイン酸ネオペンチルグリコール、ジオレイン酸ヘキシルグリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸ポリオキシプロピレン、ジエライジン酸エチレングリコール、ジエライジン酸ポリオキシプロピレン、ジバクセン酸エチレングリコール、ジリノール酸エチレングリコール、ジリノール酸プロピレングリコール、ジリノール酸ネオペンチルグリコール、ジリノレン酸エチレングリコール、ジリノレン酸ポリオキシエチレン、ジリノレン酸プロピレングリコール、ジリノール酸ポリオキシエチレン、ジリノレン酸ネオペンチルグリコール、ジピノレン酸エチレングリコール、ジエレオステアリン酸エチレングリコール、ジステアリドン酸エチレングリコール、ジボセオペンタエン酸エチレングリコール、ジガドレイン酸エチレングリコール、ジイコサジエン酸エチレングリコール、ジイコサトリエン酸エチレングリコール、ジエイコセン酸エチレングリコール、ジエイコサジエン酸エチレングリコール、ジエイコサトリエン酸エチレングリコール、ジエイコサテトラエン酸エチレングリコール、ジエイコサペンタエン酸エチレングリコール、ジミード酸エチレングリコール、ジアラキドン酸エチレングリコール、ジエルカ酸エチレングリコール、ジドコサジエン酸エチレングリコール、ジアドレン酸エチレングリコール、ジオズボンド酸エチレングリコール、ジイワシ酸エチレングリコール、ジドコサヘキサエン酸エチレングリコール、ポリオキシエチレンジ2−エチルカプロン酸エーテル・カプリン酸エステル等の不飽和一塩基酸と2価のアルコール(別名:ジオール)との不飽和脂肪酸ジエステル;
例えば、カプロン酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、2−エチルカプロン酸トリグリセリド、2−エチルカプロン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、2−エチルカプロン酸ポリオキシプロピレントリグリセリド、ペラルゴン酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、ラウリン酸トリグリセリド、ラウリン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、ミリスチン酸トリグリセリド、ミリスチン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、ペンタデシル酸トリグリセリド、パルミチン酸トリグリセリド、パルミチン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、マルガリン酸、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、イソステアリン酸トリグリセリド、アラキジン酸トリグリセリド、ベヘン酸トリグリセリド、トリカプロン酸トリメチロールプロパン、トリカプリル酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルカプロン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルカプロン酸ポリポリオキシエチレントリメチロールプロパン、トリカプリン酸トリメチロールプロパン、ジラウリン酸トリメチロールプロパン、トリラウリン酸トリメチロールプロパン、トリラウリン酸ポリエチレングリコールトリメチロールプロパン、ジミリスチン酸トリメチロールプロパン、トリミリスチン酸トリメチロールプロパン、トリパルミチン酸トリメチロールプロパン、トリパルミチン酸ポリエチレングリコールトリメチロールプロパン、トリステアリン酸トリメチロールプロパン、トリステアリン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラカプロン酸ペンタエリスリトール、テトラカプリル酸ペンタエリスリトール、テトラ2−エチルカプロン酸ペンタエリスリトール、テトラカプリン酸ペンタエリスリトール、テトララウリン酸ペンタエリスリトール、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトール、モノパルミチン酸ペンタエリスリトール、ジパルミチン酸ペンタエリスリトール、トリパルミチン酸ペンタエリスリトール、テトラパルミチン酸ペンタエリスリトール、モノステアリン酸ペンタエリスリトール、ジステアリン酸ペンタエリスリトール、トリステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラステアリン酸ペンタエリスリトール、テトライソステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラ2−エチルカプロン酸ジグリセリル、テトララウリン酸ジグリセリル、テトラミリスチン酸ジグリセリル、テトラパルミチン酸ジグリセリル、テトラステアリン酸ジグリセリル、ヘキサ2−エチルカプロン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサミリスチン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビット、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトララウリン酸ポリグリセリル、テトラステアリン酸ポリグリセリル、ヘキサステアリン酸ポリグリセリル等の飽和一塩基酸と多価アルコールとの飽和脂肪酸多価エステル;
例えば、クロトン酸トリグリセリド、パルミトレイン酸トリグリセリド、サビエン酸トリグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、オレイン酸トリグリセリド、エライジン酸トリグリセリド、バクセン酸トリグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノール酸トリグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、リノレン酸トリグリセリド、ピノレン酸トリグリセリド、エレオステアリン酸トリグリセリド、ステアリドン酸トリグリセリド、ボセオペンタエン酸トリグリセリド、ガドレイン酸トリグリセリド、イコサジエン酸トリグリセリド、イコサトリエン酸トリグリセリド、エイコセン酸トリグリセリド、エイコサジエン酸トリグリセリド、エイコサトリエン酸トリグリセリド、エイコサテトラエン酸トリグリセリド、エイコサペンタエン酸トリグリセリド、ミード酸トリグリセリド、アラキドン酸トリグリセリド、エルカ酸トリグリセリド、ドコサジエン酸トリグリセリド、アドレン酸トリグリセリド、オズボンド酸トリグリセリド、イワシ酸トリグリセリド、ドコサヘキサエン酸トリグリセリド、テトラクロトン酸ペンタエリスリトール、テトラパルミトレイン酸ペンタエリスリトール、テトラサビエン酸ペンタエリスリトール、モノオレイン酸ペンタエリスリトール、ジオレイン酸ペンタエリスリトール、トリオレイン酸ペンタエリスリトール、テトラオレイン酸ペンタエリスリトール、テトラエライジン酸ペンタエリスリトール、テトラバクセン酸ペンタエリスリトール、テトラリノール酸ペンタエリスリトール、ジリノレン酸ペンタエリスリトール、トリリノレン酸ペンタエリスリトール、テトラリノレン酸ペンタエリスリトール、テトラピノレン酸ペンタエリスリトール、テトラエレオステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラステアリドン酸ペンタエリスリトール、テトラボセオペンタエン酸ペンタエリスリトール、テトラガドレイン酸ペンタエリスリトール、テトライコサジエン酸ペンタエリスリトール、テトライコサトリエン酸ペンタエリスリトール、テトラエイコセン酸ペンタエリスリトール、テトラエイコサジエン酸ペンタエリスリトール、テトラエイコサトリエン酸ペンタエリスリトール、テトラエイコサテトラエン酸ペンタエリスリトール、テトラエイコサペンタエン酸ペンタエリスリトール、テトラミード酸ペンタエリスリトール、テトラアラキドン酸ペンタエリスリトール、テトラエルカ酸ペンタエリスリトール、テトラドコサジエン酸ペンタエリスリトール、テトラアドレン酸ペンタエリスリトール、テトラオズボンド酸ペンタエリスリトール、テトライワシ酸ペンタエリスリトール、テトラドコサヘキサエン酸ペンタエリスリトール、クロトン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、パルミトレイン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、リノール酸ポリオキシエチレントリグリセリド、リノレン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、オレイン酸ポリオキシエチレントリグリセリド、テトラパルミトレイン酸ポリオキシエチレンペンタエリスリトール、テトラリノール酸ポリオキシエチレンペンタエリスリトール、テトラリノレン酸ポリオキシエチレンペンタエリスリトール、ヘキサクロトン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサパルミトレイン酸ポリオキシエチレンソルビットトリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサエライジン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラリノール酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサリノール酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラリノレン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサリノレン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサステアリドン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサエイコセン酸ポリオキシエチレンソルビット等の不飽和一塩基酸と多価アルコールとの不飽和脂肪酸多価エステル;
例えば、モノ2−エチルカプロン酸グリセリル、ジ2−エチルカプロン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、トリベヘニン酸グリセリル、モノラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノミリスチン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノ2−エチルカプロン酸トリメチロールプロパン、ジ2−エチルカプロン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルカプロン酸トリメチロールプロパン、モノラウリン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノミリスチン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノステアリン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノオレイン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノリノール酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、モノリノレン酸ポリオキシエチレントリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレイン酸エステル、モノイソステアリン酸ポリオキエチレングリセリル、ペンタエリスリトールモノラウリン酸エステル、ペンタエリスリトールモノミリスチン酸エステル、ペンタエリスリトールモノステアリン酸エステル、ペンタエリスリトールモノオレイン酸エステル、ペンタエリスリトールモノリノール酸エステル等の一塩基酸と多価アルコールとの脂肪酸モノエステルが挙げられる。
脂肪酸エステル(c1)において、(3)(1)または(2)のエステルをさらにエポキシで変性したエポキシ変性エステルとしては、上記、不飽和脂肪酸モノエステル、不飽和脂肪酸ジエステル、または不飽和脂肪酸多価エステルに、m−クロロ過安息香酸やジメチルオキシラン等の過酸を作用させて、不飽和脂肪酸エステルに含まれているオレフィン性二重結合をエポキシ化して得られたエポキシ変性エステルが挙げられる。
脂肪酸エステル(c1)は、単独または2種以上を併用できる。
リン酸エステル(c2)は、リン酸と、上記炭素数が22以下の4価以下のアルコールとの脱水縮合により得られたエステル化合物である。
例えば、リン酸モノメチル、リン酸モノエチル、リン酸モノプロピル、リン酸モノブチル、リン酸モノヘキシル、リン酸モノ2−エチルヘキシル、リン酸モノアプリル、リン酸モノペラルゴン、リン酸モノカプリン、リン酸モノウンデシル、リン酸モノ2−ブチルオクオクチル、リン酸モノラウリル、リン酸モノトリデシル、リン酸モノミリスチル、リン酸モノペンタデシル、リン酸モノパルミチル、リン酸モノイソセチル、リン酸モノヘプタデン、リン酸モノステアリル、リン酸モノイソステアリル、リン酸モノノナデシル、リン酸モノアラキジル、リン酸モノオクチルドデシル、リン酸モノヘンエイコサン、リン酸モノベヘニル、リン酸モノ2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、リン酸モノ2−(2−メトキシエトキシ)エチルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸飽和モノエステル;
例えば、リン酸モノパルミトレイル、リン酸モノエライジル、リン酸モノオレイル、リン酸モノリノレイル、リン酸モノエライドリノレイル、リン酸モノリノレニル、リン酸モノエルシルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸不飽和モノエステル;
例えば、リン酸ジメチル、リン酸ジエチル、リン酸ジプロピル、リン酸ジブチル、リン酸ジヘキシル、リン酸ジ2−エチルヘキシル、リン酸ジアプリル、リン酸ジペラルゴン、リン酸ジカプリン、リン酸ジウンデシル、リン酸ジ2−ブチルオクオクチル、リン酸ジラウリル、リン酸ジトリデシル、リン酸ジミリスチル、リン酸ジペンタデシル、リン酸ジパルミチル、リン酸ジイソセチル、リン酸ジヘプタデン、リン酸ジステアリル、リン酸ジイソステアリル、リン酸ジノナデシル、リン酸ジアラキジル、リン酸ジオクチルドデシル、リン酸ジヘンエイコサン、リン酸ジベヘニル、リン酸ジ2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、リン酸ジ2−(2−メトキシエトキシ)エチルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸飽和ジエステル;
例えば、リン酸ジパルミトレイル、リン酸ジエライジル、リン酸ジオレイル、リン酸ジリノレイル、リン酸ジエライドリノレイル、リン酸ジリノレニル、リン酸ジエルシルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸不飽和ジエステル;
例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリヘキシル、リン酸トリ2−エチルヘキシル、リン酸トリアプリル、リン酸トリペラルゴン、リン酸トリカプリン、リン酸トリウンデシル、リン酸トリ2−ブチルオクオクチル、リン酸トリラウリル、リン酸トリトリデシル、リン酸トリミリスチル、リン酸トリペンタデシル、リン酸トリパルミチル、リン酸トリイソセチル、リン酸トリヘプタデン、リン酸トリステアリル、リン酸トリイソステアリル、リン酸トリノナデシル、リン酸トリアラキジル、リン酸トリオクチルドデシル、リン酸トリヘンエイコサン、リン酸ジトリベヘニル、リン酸トリ2−(2−ブトキシエトキシ)エチル、リン酸トリ2−(2−メトキシエトキシ)エチルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸飽和トリエステル;
例えば、リン酸トリパルミトレイル、リン酸トリエライジル、リン酸トリオレイル、リン酸トリリノレイル、リン酸トリエライドリノレイル、リン酸トリリノレニル、リン酸トリエルシルや、またはこれらのアルキレンオキサイド付加物等のリン酸不飽和トリエステル;
例えば、例えば、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンデシルエーテルリン酸エステル等のエチレンオキサイド(EO)の付加モル数2〜20のポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル;
例えば、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンセチルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンデシルフェニルエーテルリン酸エステル、ポリオキシエチレンエチルフェニルエーテルリン酸エステル等のエチレンオキサイド(EO)の付加モル数2〜20のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステルが挙げられる。
リン酸エステル(c2)は、単独または2種以上を併用できる。
ホウ酸エステル(c3)は、ホウ酸と、上記炭素数が22以下の4価以下のアルコールとの脱水縮合により得られたエステル化合物である。
例えば、メトキシジエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、メトキシトリエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、メトキシテトラエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、エトキシトリエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、エトキシジエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、エトキシテトラエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、プロポキシトリエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル、ブトキシテトラエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、ブトキシトリエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、ブトキシテトラエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、ブトキシペントキシジエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、ペントキシトリエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、2−エチルヘキシルオキシジエチレングリコールエーテルホウ酸エステル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルエーテルホウ酸エステル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル等のエチレンオキサイド(EO)の付加モル数2〜20のポリオキシアルキレンアルキルエーテルホウ酸エステル;
例えば、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルホウ酸エステル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルホウ酸エステル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルホウ酸エステル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル、ポリプロピレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル等のプロピレンオキサイド(PO)の付加モル数2〜20のポリオキシアルキレンアルキルエーテルホウ酸エステル;
例えば、ポリブチレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ポリブチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル等のブチレンオキサイド(BO)の付加モル数2〜20のポリオキシアルキレンアルキルエーテルホウ酸エステル;
例えば、ジ(グリセリン)ボレートモノステアレート、ジ(グリセリン)ボレートセスキステアレート、ジ(グリセリン)ボレートモノオレート、ポリオキシエチレンジ(グリセリン)ボレートモノパルミネート(EO付加モル数:6〜20)、ポリオキシエチレンジ(グリセリン)ボレートモノオレート(EO付加モル数:6〜20)等のグリセリンエーテルホウ酸エステルが挙げられる。
ホウ酸エステル(c3)は、単独または2種以上を併用できる。
またエステル化合物(C)は、分子量(式量)200〜2,000が好ましい。分子量が前記範囲にあるとポリウレタン樹脂(A)との相溶性が向上するため透明性および凝集力が向上することで再剥離性が向上し、皮膚の角質を剥離するような損傷を抑制することが可能となる。
エステル化合物(C)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、1〜100重量部含有することが好ましく、5〜50重量部がより好ましい。エステル化合物(C)が上記の範囲にあると、接着層を十分に可塑化できるので柔軟性が向上するため、皮膚への追従性が向上し、また再剥離性もより向上することができる。
これらの中でもエステル化合物(C)は、工業的な入手のし易さに加え、皮膚への追従性、再剥離性、皮膚の損傷抑制の点から、例えば2−エチルカプロン酸セチル、2−エチルカプロン酸イソセチル、2−エチルカプロン酸ステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、オレイン酸メチル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸コレステリル、メタクリル酸ラウリル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、オレイン酸オクチル、オレイン酸オクチルドデシル、ジ2−エチルカプロン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルカプロン酸ポリオキシエチレン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、アジピン酸ビス{2−(2−ブトキシエトキシ)エチル}、アジピン酸ビス(2−ブトキシエチル)、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、ジ2−エチルカプロン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルカプロン酸オキシエチレン(EO付加モル数:4〜16)、トリ2−エチルカプロン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、モノベヘン酸グリセリル、モノベヘニン酸グリセリル、トリ2−エチルカプロン酸グリセリル、トリラウリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、2−エチルカプロン酸ポリオキシエチレントリグリセリド(EO付加モル数:2〜16)、ポリオキシエチレンビスフェノールAラウリン酸エステル、トリオレイン酸グリセリル、トリ2−エチルカプロン酸トリメチロールプロパン、オレイン酸トリグリセリド、モノオレイン酸ペンタエリスリトール、モノステアリン酸ペンタエリスリトール、テトラパルミチン酸ペンタエリスリトール等の脂肪酸エステルや、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリオクチル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステル(EO付加モル数:2〜16)、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル(EO付加モル数:2〜16)、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステル(EO付加モル数:2〜16)等のリン酸エステル、または、トリエチレングリコールモノプロピルエーテルホウ酸エステル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテルホウ酸エステル(EO付加モル数:2〜16)、ポリオキシエチレングリセリンエーテルホウ酸エステル(EO付加モル数:2〜16)等を挙げることができる。
<貼付用薬剤(D)>
さらに、貼付用薬剤(D)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、貼付用薬剤(D)を含むことができる。
貼付用薬剤(D)とは、経皮吸収性薬剤(d1)と、経皮吸収性薬剤(d1)を経皮的に投与するために経皮吸収促進剤(d2)の双方をあわせて、貼付用薬剤(D)と称し、常温で液状のものが多く、接着層に含有させることで薬物の皮膚への浸透を増強することが可能となっている。貼付用薬剤(D)としては、経皮吸収性薬剤(d1)または経皮吸収促進剤(d2)の少なくともいずれか一方を含むことが好ましい。ここで、常温とは、25℃のことである。
経皮吸収性薬剤としては、特に限定はなく、創傷治療用、局所投与用、または全身投与用等いずれの薬剤を含有しても良い。例えば、消炎鎮痛剤、ステロイド系抗炎症剤、血管拡張剤、降圧利尿剤、麻酔剤、抗ヒスタミン剤、抗腫瘍剤、抗高血圧・不整脈用剤、抗うつ・抗不安剤、局所麻酔剤、ホルモン剤、喘息・鼻アレルギー治療剤、抗凝血剤、鎮痙剤、脂溶性ビタミン等が挙げられる。
経皮吸収性薬剤の含有量は、薬剤の種類、貼付剤の使用目的により異なるが、医療用感圧式接着剤の総重量に対して0.1重量%〜30重量%の範囲で含有されることが好ましい。
経皮吸収促進剤としては、皮膚透過性を向上させる化合物であればよく、さらに接着層内での薬剤の溶解性や拡散性をよくする機能を有する化合物であれば、より好ましい。例えば、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン類、オリーブ油などの動植物油、流動パラフィン、ワックス等の炭化水素類、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルデカノール、グリセリンなどのアルコール、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ポリエチレングリコール、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤、ポリブテン、ポリイソプレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等の液状樹脂、レチノール、パルミチン酸レチノール、トコフェノール、酢酸トコフェノール等の油性ビタミンが挙げられる。また、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル等の上記のエステル化合物(C)に記載した一価アルコール脂肪酸エステルも経皮吸収促進剤として使用可能である。
これらの経皮吸収促進剤を含有させた場合、医療用の接着層の粘度を調節することができる。経皮吸収促進剤の含有量は、その種類および極性、感圧式接着剤の種類、極性および分子量などにより異なるが、通常は感圧式接着剤の総重量に対して1重量%〜50重量%の範囲で含有することが好ましい。
<粘着付与樹脂(E)>
さらに、粘着付与樹脂(E)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、粘着付与樹脂(E)を含むことができる。
粘着付与樹脂(E)は、基材への密着性、または皮膚への接着性や凝集力の調整を容易にすることが可能となる。粘着付与樹脂(E)としては、例えば、ロジン、水素添加ロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、水素添加テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、脂環族飽和炭化水素樹脂等が挙げられる。この中でも、ポリウレタンウレア樹脂(A)との相溶性や皮膚刺激抑制の点で、ロジン系樹脂、水素添加石油樹脂が好ましい。
これらは1種または2種以上を併用して用いることもできる。粘着付与樹脂の含有量は、その種類および極性等により異なるが、通常は感圧式接着剤の総重量に対して1重量%〜50重量%の範囲が好ましい。
<加水分解抑制剤(F)>
さらに、耐加水分解剤(F)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、加水分解抑制剤(F)を含んでもよい。
ポリウレタンウレア樹脂(A)の種類にもよるが、加水分解抑制剤(F)を含むとポリウレタンウレア樹脂(A)が高温高湿雰囲気下や水媒体中で加水分解が起きた際に、生成するカルボキシル基を封鎖できる。加水分解抑制剤(F)は、例えばカルボジイミド系、イソシアネート系、オキサゾリン系、またはエポキシ系等が好ましく、カルボジイミド系がより効果的に加水分解を抑制できるため好ましい。
加水分解抑制剤(F)は、ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、0.01〜2.0重量部含むことが好ましく、0.02〜1.5重量部がより好ましく、0.05〜1.0重量部がさらに好ましい。加水分解抑制剤は単独または2種類以上を併用できる。
また、加水分解抑制剤(F)は、後述のその他の成分(P)に記載されている酸化防止剤と併用することが好ましく、併用することで、耐加水分解性がさらに向上し、加水分解抑制剤自体の分解や熱黄変も抑制することができる。
カルボジイミド系加水分解抑制剤としては、分子中にカルボジイミド基を有する化合物である。モノカルボジイミド化合物の例としては、ジシクロヘキ シルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ナフチ ルカルボジイミド等が挙げられる。
ポリカルボジイミド化合物の例としては、カルボジイミド化触媒の存在下でジイソシアネートを脱炭酸縮合反応によって生成した高分子量ポリカルボジイミドであり、このような化合物としては、以下のジイソシアネートを脱炭酸縮合反応したものが挙げられる。例えば、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートの一種又はこれらの混合物を使用することができる。
なお、カルボジイミド化触媒としては、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体等のホスホレンオキシドが挙げられる。
<その他の成分(P)>
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、本発明による効果を損なわない範囲であれば、感圧式接着剤には、上記必須成分に加えて、その他の成分(P)を適宜配合することも可能である。
その他の成分(P)は、例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、酸化還元抑制、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、および着色向上等の観点から、有機又は無機の添加剤や充填剤を配合することができる。充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、および染顔料等から構成される。充填剤の形状は、例えば、粒子状および繊維状等が好ましい。また、添加剤は、酸化防止剤、難燃化剤、保存安定剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、増粘剤、保湿剤、pH調整剤、レベリング剤および消泡剤等が挙げられ、添加する方法は、通常混合に加え、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、感圧式接着剤中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
<感圧式接着剤>
次に感圧式接着剤について、説明する。
感圧式接着剤とは、慣用的には粘着剤とも称し、接着剤の固化によらず、粘稠な性質をもっているため、常温で短時間、圧力を加えるだけで接着する接着剤のことである。本発明の感圧式接着剤は、ポリウレタンウレア樹脂(A)と水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを含有する感圧式接着剤であって、 ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位として、ポリオール(a1)単位、ポリイソシアネート(a2)単位及びアミン化合物(a3)単位を含有し、 ポリウレタンウレア樹脂(A)は、芳香環を有せず、側鎖にアルキレンオキサイドユニットと水酸基とを有し、重量平均分子量が10,000〜500,000であり、ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部を含有する事が特徴であり、必要に応じて、エステル化合物(C)、貼付用薬剤(D)、粘着付与樹脂(E)、加水分解抑制剤(F)及びその他の成分(P)を適宜混合したものである。
本発明の感圧式接着剤は、その使用形態に応じて、粘度を適切に調整することが好ましい。本発明の感圧式接着剤は、粘度を調整するために、下記の有機溶剤を使用できる。特に、有機溶剤は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤といった各種有機溶剤や水およびこれらの混合物を使用することが好ましい。但し、前記した反応性化合物(B)と反応する可能性のある活性水素を有する溶剤、例えば、アルコール系溶剤等を使用する場合には注意を要する。また、追加溶剤を使用することなく、感圧式接着剤を加熱することによって粘度を低減させることもできる。
本発明の感圧式接着剤の粘度は、接着層形成の観点から、25℃にてB型粘度計で測定した際の粘度が、不揮発分濃度(NV)50%で、3,000〜20,000mPa・sであることが好ましく、4,000〜15,000mPa・sがより好ましい。粘度が20,000mPa・s未満であると、厚さ0.5〜300μmの接着層の形成が容易になり、経皮吸収性薬剤の経皮吸収性を向上できる。また、粘度が3,000mPa・s以上になると接着層の厚さを制御することが容易となる。本実施形態において、接着層の膜厚、粘度、あるいは不揮発分濃度は、積層体の用途に応じて適宜設定される。
<感圧式接着剤の製造方法>
ポリウレタンウレア樹脂(A)の製造方法としては、まず、ポリオール(a1)と、ポリイソシアネート(a2)とを反応させて、少なくとも1つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(X)を作製する。次に、得られたウレタンプレポリマー(X)とアミン化合物(a3)とを反応させてポリウレタンウレア樹脂(A)を作製し、上記水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)を反応させることで感圧式接着剤とすることができる。
さらに詳しくは、ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(X)に、芳香環を有さず、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とがとから形成される、ジアミン化合物(a3−1−1)、またはポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(X)に、芳香環を有さず、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と、二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とがとから形成される、ジアミン化合物(a3−1−2)を反応させて、末端にイソシアネート基を有するウレタンウレア樹脂(Y)を製造する第1の工程、前記ウレタンウレア樹脂(Y)と反応停止用アミン化合物(a3−2−1)とを反応させてポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する第2の工程、および前記ポリウレタンウレア樹脂(A)と、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを混合して、感圧式接着剤とする第3の工程を含むことを特徴とする感圧式接着剤の製造方法である。
<<ウレタンウレア樹脂(Y)を製造する第1の工程>>
まず、末端にイソシアネート基を有するウレタンウレア樹脂(Y)を製造する第1の工程について説明する。
ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させてウレタンプレポリマー(X)を製造するウレタン化反応は、種々の方法が可能であるが、以下の2つの方法に大別される。
[i]ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、有機溶剤、及び触媒とを全量重合槽に仕込み反応させる方法。
[ii]ポリオール(a1)、触媒及び有機溶剤を重合槽に仕込み、滴下槽からポリイソシアネート(a2)を滴下し反応させた後、必要に応じて触媒を追加添加する方法。
反応を精密に制御する場合は[ii]が好ましい。ウレタンプレポリマー(X)を得る反応の温度は140℃以下が好ましい。更に好ましくは50〜130℃である。140℃より高くなると反応速度の制御が困難になり、所定の重量平均分子量と構造を有するウレタンプレポリマー(X)が得られなくなる。ウレタン化反応は、無触媒でも問題ないが、触媒の存在下、50〜130℃で1〜20時間行うのが好ましい。
ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)との混合比は、化合物の反応性、得られた樹脂の用途などに大きく左右される。ウレタンプレポリマー(X)が少なくとも1個のイソシアネート基を有するためには、ポリオール(a1)中の水酸基の1モルに対して、ポリイソシアネート(a2)中のイソシアネート基が1モルより多くなることが必要であり、好ましくは1.01〜4.00モル、更に好ましくは1.05〜2.00モルの範囲内が適当である。この範囲であると、反応性化合物(B)との反応性が良好となるため、透明性が高い接着層が得易くなり、曲面部に対する密着性が向上し、剥離時における基材汚染も抑制できる。
反応の終点は、滴定によるイソシアネート含有量の測定(重量%)、または赤外吸収スペクトル(IR)測定によるイソシアネート基(NCO)に基づく特性吸収の消失により判断する。なお、滴定によるイソシアネート含有量の測定法の詳細は、実施例に記載する。
上記で得られたウレタンプレポリマー(X)中のイソシアネート基と、ジアミン化合物(a3−1)が有するアミノ基とのウレア化反応により、ウレタンウレア樹脂(Y)は製造され、以下の2つの方法が挙げられる。
[iii]ウレタンプレポリマー(X)を重合槽に仕込み、ジアミン化合物(a3−1)を滴下して反応させる方法。
[iv]ジアミン化合物(a3−1)を重合槽に仕込み、ウレタンプレポリマー(X)を滴下する方法。
反応に問題がなければ、操作が容易な[iii]の方法が好ましい。ウレア化反応の温度は、100℃以下が好ましい。更に好ましくは70℃以下である。70℃でも反応速度は大きく、制御できない場合は、50℃以下が更に好ましい。100℃より高くなると反応速度の制御が困難であり、所定の重量平均分子量と構造を有するポリウレタンウレア樹脂(A)を得ることは難しい。
また、有機溶剤としてアルコール系溶剤を用いた場合には、ジアミン化合物(a3−1)を滴下する際に反応系内の温度を50℃以下、更には40℃以下にしておくことが好ましい。
尚、ジアミン化合物(a3−1)に含まれる、水酸基を有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1−1)使用した場合、または、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)と、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2−1)とを使用した場合には、アミノ基と水酸基との両方が、ウレタンプレポリマー(X)の末端イソシアネート基と反応可能であるが、アミノ基の反応性の方が高く、優先的にイソシアネート基と反応する。
ここで、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と、芳香環を有さず、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とがとから形成される、ジアミン化合物(a3−1−1)の製造方法について説明する。
アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)2モル当量と、二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)1モル当量とがとから形成されるジアミン化合物(a3−1−1)としては、付加反応により形成されることが好ましい。より具体的に、エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)比率として、ジアミン化合物(a3−1−1)中に少なくともアミノ基が残存するように、アミノ基を1個有する第1級アミン化合物(a3−1−1−1)が有する1級アミノ基2モルに対して、好ましくは0.5〜1.0モル、更に好ましくは0.7〜1.0モルの割合で、エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)とを、付加反応させることが好ましい。この範囲であるとエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)を導入した効果が得られ、更に保存安定性が良好となるため好ましい。
次に、アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とがとから形成される、ジアミン化合物(a3−1−2)の製造方法について説明する。
アミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)1モル当量と二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)2モル当量とがとから形成されるジアミン化合物(a3−1−2)としては、同様に付加反応により形成されることが好ましい。より具体的に、ジアミン化合物(a3−1−2−1)比率として、ジアミン化合物(a3−1−2)中に少なくともアミノ基が残存するように、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)が有する二重結合基2モルに対して、好ましくは1.0〜2.0モル、更に好ましくは1.0〜1.5モルの割合で、ジアミン化合物(a3−1−2−1)とを、マイケル付加反応させることが好ましい。この範囲であるとアミノ基を2個有する第1級ジアミン化合物(a3−1−2−1)を導入した効果が得られ、更に保存安定性が良好となるため好ましい。
ジアミン化合物(a3−1)の合成方法としては、反応に関する公知方法をそのまま利用できる。例えば、Michael, A. J. Prakt. Chem. 1887, 35,349、R. E. Steiger, Org. Synth., Coll. Vol. 3, 91 (1955).、R. Mozingo, J. H. McCracken, Org. Synth., Coll. Vol. 3, 258 (1955). に記載されている方法が使用できる。
二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)、または二重結合基を1個有するをエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)が、(メタ)アクリル酸エステル、特にアクリル酸エステル等である場合、必要に応じてアルコール等の触媒下に10〜150℃で反応が進行する。使用するエチレン性不飽和化合物の種類にも因るが40〜150℃の反応温度が好ましい。反応温度が高すぎるとエステルアミド交換反応が生じるため好ましくない。
また、触媒は使用してもしなくても良いが、使用する場合には、使用可能な触媒としては、例えば、テトラエチルアンモニウムフルオライド、テトラブチルアンモニウム水酸化物、水酸化カリウム、テトラメチルグアニジン、ジアザビシクロウンデセン、ナトリウム t−ブチラート、トリ−n−オクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。また、エチレン性不飽和化合物が電子吸引性基を持たない場合には金属触媒の存在で反応が可能になり、この場合、触媒存在下で加熱しながら60〜100℃で反応させると適度な反応速度になり好ましい。
また、製造に使用する有機溶剤は使用してもしなくても良いが、使用する場合には、その種類には限定されず、後述の有機溶剤が使用可能で有り、特に、メチルエチルケトン、トルエン、アセトン、ベンゼン等の公知の溶剤を使用することができる。有機溶剤を使用する場合の溶液濃度は好ましくは20重量%以上、更に好ましくは50重量%以上である。これより希薄な場合には反応が進行しにくいため好ましくない。さらに、反応時間としては、使用する二重結合基を2個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)、または二重結合基を1個有するエチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)の種類により異なるが、30分〜6時間で終了する。
<<ウレタンウレア樹脂(Y)とアミン化合物(a3−2)とを反応させてポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する第2の工程>>
次に、前記ウレタンウレア樹脂(Y)とアミン化合物(a3−2)とを、さらに反応させてポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する第2の工程について説明する。
アミノ化合物(a3)のうち、アミン化合物(a3−2)は、ウレタンウレア樹脂(Y)に残存しているイソシアネート基と反応して不活性化させるために用いられ、上記したように反応停止剤として使用する場合には、反応停止用アミン化合物(a3−2−1)が用いられる。反応停止用アミン化合物(a3−2−1)を反応停止剤として使用する場合、ポリウレタンウレア樹脂(A)の分子量や溶液粘度を制御したり、末端の未反応で残るイソシアネート基と反応して樹脂の反応活性を安定化させたりすることが可能となる。
アミン化合物(a3−2)のうち、反応停止用アミン化合物(a3−2−1)の使用量は、ジアミン化合物(a3−1)と混合添加する場合と、単独で最後に添加する場合により異なるが、混合添加する場合にはウレタンプレポリマー(X)中のイソシアネート基1モルに対して、反応停止用アミン化合物(a3−2−1)中のアミノ基が、>N−H結合1モルあたり、好ましくは0.5モル以下、更に好ましくは、0.3モル以下になる量を使用するのが好ましく、単独で最後に添加する場合には最終的に存在するイソシアネート基1モルに対して0.01〜3.0モルであり、特にポリウレタンウレア樹脂(A)の安定化を目的とした場合には0.02〜3.0モルが好ましい。この範囲外では成膜性が低下したり、変着色したりする等の悪影響が見られる場合がある。
反応の終点は、滴定によるイソシアネート基含有量の測定(重量%)、またはIR測定によるイソシアネート基ピークの消失により判断する。なお、滴定によるイソシアネート基含有量の測定法の詳細は、実施例に記載する。
また、ウレタンプレポリマー(X)の製造時には、上記で説明した、3級アミン系化合物や有機金属系化合物等の公知の触媒を使用することができる。ウレタンプレポリマー(X)を合成するときに用いる有機金属化合物触媒は、ウレタンプレポリマー(X)が、アミン化合物(a3)と反応するとき、反応を著しく促進する。イソシアネート基とアミノ基との反応は、元来非常に早いが、有機金属化合物触媒の存在下では、更に反応が促進され、制御が困難になる場合がある。このとき、キレート化合物が存在していると、この有機金属化合物触媒とキレートを形成し、触媒能が調整され、アミン化合物(a3)との反応を制御しやすくする。
キレート化合物としては、アセチルアセトン、ジメチルグリオキシム、オキシン、ジチゾン、エチレンジアミン四酢酸(別名:EDTA)のようなポリアミノオキシ酸、クエン酸のようなオキシカルボン酸、縮合リン酸等が挙げられる。キレート化合物の中では、アセチルアセトンが有機溶媒に可溶であり、揮発性を有し、必要で有れば除去することが容易であるため好ましい。
また、キレート化合物は、反応後もポリウレタンウレア樹脂(A)中に残留する。ポリウレタンウレア樹脂(A)を含む感圧式接着剤には、反応性化合物(B)を混合するが、このとき、キレート化合物は、ポリウレタンウレア樹脂(A)と反応性化合物(B)との反応速度をも調整し、結果的に保存安定性やポットライフの優れた感圧式接着剤を与えることができる。
ポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する際には、公知の有機溶剤が好適に使用される。有機溶剤の使用は反応制御を容易にする役割を果たす。このような目的で使用される溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n−ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭化水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、その他、ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジグライム、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
これらの中でもポリウレタン樹脂(A)の溶解性や、溶剤の沸点等の面から酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンが好ましい。
有機溶剤の配合量は、ポリウレタン樹脂(A)の組成、粘度、または不揮発分濃度などを考慮して適宜決定すればよい。ポリウレタン樹脂(A)合成時の有機溶剤以外の不揮発分濃度は、40〜99重量%が好ましく、50〜95重量%より好ましい。濃度が所定の範囲にあるとと反応性が向上する。有機溶剤は、単独または2種以上を併用できる。
また、反応の制御が可能であれば水も使用可能である。例えば、エチレンオキサイド骨格を有するようなポリウレタンウレア樹脂を形成すれば、水に分散もしくは溶解させることも可能である。
<<ポリウレタンウレア樹脂(A)と、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを混合して、感圧式接着剤とする第3の工程>>
さらに、ポリウレタンウレア樹脂(A)に、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)を混合する第3の工程について説明する。
本発明の感圧式接着剤は、ポリウレタンウレア樹脂(A)に反応性化合物(B)を含有することが特徴であり、ヘンシェルミキサー、ディスパー、アトライター、ハイスピードミキサー、またはホモミキサー等の混合機で混合することで得ることが可能である。この時必要に応じて、エステル化合物(C)、貼付用薬剤(D)、粘着付与樹脂(E)、加水分解抑制剤(F)及びその他の成分(P)の溶解性を考慮して、適宜混合することができる。
また、この際必要に応じて、感圧式接着剤中に含まれる気泡や泡立ちを減圧脱気により取り除いたり、予期せぬ異物等を濾過などにより取り除いたりすることが好ましい。
また、ポリウレタンウレア樹脂(A)に含有されている水酸基と、反応性化合物(B)中の反応性官能基との反応は、混合後いずれのタイミングであってもよい。例えば、混合直後は反応が進行せず(または一部のみの反応が進行し)、感圧式接着剤を基材に塗工した後、加熱乾燥時に反応して、架橋塗膜を形成しながら接着性能を発現してもよい。また、混合のタイミングについても特に制限されず、ポリウレタンウレア樹脂(A)と反応性化合物(B)の一方を基材の表面に塗布等した後、他方を別途塗工して、加熱乾燥時に、反応を進行させてもよい。また、ポリウレタンウレア樹脂(A)と反応性化合物(B)のそれぞれを別々の基材表面に塗工した後、塗工面を貼り合せて、その後、加熱乾燥して、反応を進行させてもよい。好ましくは、ポリウレタンウレア樹脂(A)と反応性化合物(B)の混合液とした感圧式接着剤を基材上に塗工し、加熱により架橋硬化させて接着層を形成することであり、この際、接着層の表面は再剥離可能な接着性を有するものとなる。
<接着シート>
次に接着シートについて、説明する。
本発明の感圧式接着剤を用いた接着シート(感圧式接着フィルムとも称す)は、経皮吸収製剤となりうる経皮吸収性接着シート用途に用いられることが好ましく、後述の基材(G)上に上記の感圧式接着剤からなる接着層が形成されたものであり、表面を剥離処理したシート状基材(剥離ライナーとも称す)が積層されていることが好ましい。
接着シートを製造する場合、常法にしたがって適当な方法で、後述の基材に感圧式接着剤を塗工した後、感圧式接着剤が有機溶剤や水等の液状媒体を含有する場合には、加熱等の方法により液状媒体を除去したり、感圧式接着剤が揮発すべき液状媒体を含有しない場合は、溶融状態にある接着層を冷却して固化したりして、基材の上に接着層を形成することができる。例えば、剥離ライナーの剥離処理面に感圧式接着剤を塗工、乾燥し、基材を貼り合わせて作成する方法、または剥離ライナー以外の基材に感圧式接着剤を直接塗工、乾燥し、接着層の表面に剥離ライナーの剥離処理面を貼り合わせて作成する方法が挙げられる。
感圧式接着剤を塗工する方法としては、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、キスコーター、リップコーター、コンマコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター、ディップコーター等の、周知の様々な方法を適用することができる。また、薄膜塗工または厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
本発明の感圧式接着剤を使用して、接着層を形成する場合、接着層の膜厚は、0.5〜300μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。膜厚が上記範囲であると、接着シートが経皮吸収性接着シートとして、十分な接着力を得ることが可能となる。
接着シートの基本的積層構成は、基材/接着層/剥離ライナーのような片面接着シート、あるいは剥離ライナー/接着層/基材/接着層/剥離ライナーのような両面接着シートである。このように、剥離ライナーに積層された積層体を接着シートという。使用時に、剥離ライナーが剥がされ、接着層が皮膚表面に貼着される。感圧式接着剤は、貼着の際、皮膚表面に接着層が触れるその瞬間に接着層が粘着性を有すのみならず、感圧式接着剤以外の接着剤(以下、単に接着剤という)とは異なり、貼着中も完全に固化することなく、タックと適度な固さを有しつつ、貼着状態を維持するための凝集力を有することが必要である。凝集力は分子量や架橋密度に大きく依存する。
接着シートを構成する基材(G)は、シート状支持体として使用され、経皮吸収製剤等の通常医療用貼付剤に用いられる柔軟な基材を使用することができ、特に限定されない。例えば、各種プラスチックフィルム、織物・編物・不織布、または紙などを使用することができる。各種プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルムとも称す)やポリトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルムとも称す)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルムとも称する)、ポリエチレンフィルム(PEフィルムとも称す)、ポリシクロオレフィンフィルム(COPフィルムとも称す)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルムとも称する)などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムとも称す)やポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルムとも称す)などのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム(PCフィルムとも称す)、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、ポリアクリル酸エステル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム(PPSフィルムとも称す)、ポリスチレン系樹脂のフィルム(PSTフィルムとも称する)、ポリアミド系樹脂のフィルム(PAフィルムとも称する)、ポリイミド系樹脂のフィルム(PIフィルムとも称す)、オキシラン系樹脂のフィルムなどが挙げられる。これら基材の中でも、特にPVAフィルム、TACフィルム、COPフィルム、ポリエステル系樹脂のフィルム、PCフィルム等が挙げられる。
また各種プラスチックフィルムは、表面がコロナ放電、プラズマ処理、フレーム処理等の物理的処理や、フィルム表面を酸やアルカリなどで改質する化学的処理、フィルム表面に微細な凹凸をつけ、基材の実質的な表面積を高めたフィルム、あるいは表面にケイ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、ホウ素、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウムなどの金属酸化物、若しくは非金属無機酸化物が蒸着されたプラスチックフィルム等、感圧式接着剤に対して、易接着処理されているものや、用途別に機能性を付与したものを好適に用いることができる。
各種プラスチックフィルムが、経皮吸収性接着シートとして用いられる場合、接着層を形成しない反対の面には、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミン、長鎖アルキル系添加剤等を添加して離型処理を行ったり、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系などの任意の適切な剥離剤からなるコート層を設けたりすることができる。
また、織物・編物・不織布としては、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロースエステル、ポリウレタン、またはポリアミド等の織物・編物・不織布などを挙げることができる。
剥離ライナーとしては、上記基材(G)をシート状基材として使用し、上記したようにその表面を剥離処理したものが挙げられる。
これらシート状基材としては、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。接着シートを経皮吸収性接着シートとして使用する場合には、基材(G)には表面保護層等、通常用いられる他の機能層を積層することもできる。
また、接着シートに使用される基材(G)と剥離ライナーの厚みは、経皮吸収性接着シートの種類にもよるが、基材(G)の場合には、通常50μm〜300μm、好ましくは、70μm〜200μmに設定され、剥離ライナーの場合、3μm 〜100μm 、好ましくは5μm〜50μmに設定される。
また、上記の基材(G)のうち、不織布のように目が粗く多孔なものは、前述した有機溶媒に溶解したものを基材(G)に塗布する方法では、溶解物が抜け落ちる恐れがあり、また、抜け落ちないまでも内部にまで浸透することから溶解物を余分に消費することにもなり、剥離ライナーの剥離処理面に感圧式接着剤を塗工、乾燥し、基材を貼り合わせて作成する方法が好ましい。
以下に、この発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
<ジアミン化合物(a3−1−1)の合成>
(合成例1)
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記化合物{第1級アミン化合物(a3−1−1)、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2)、有機溶剤}をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[反応槽]
2−アミノエタノール(a3−1−1−1−1) 11.36部
2−エチルヘキシルアミン(a3−1−1−1−2−1) 1.60部
M−1000(a3−1−1−1−2−2) 51.66部
トルエン(有機溶剤) 50部
[滴下装置]
TPGDA(a3−1−1−2) 35.38部
トルエン(有機溶剤) 30部
反応槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、80℃まで昇温し、滴下装置から、上記、エチレン性不飽和化合物と有機溶剤の混合物を1時間かけて滴下して反応を開始した。さらに攪拌しながら3時間反応を継続した。その後、IRチャートの二重結合に基づく特性吸収(811cm-1)が消失していることを確認した後、トルエン20部を加えて不揮発分濃度を50%に調整し、25℃まで冷却して反応を終了した。得られたジアミン化合物は、側鎖に炭素数4〜22の置換基として2−エチルヘキシル基を有し、水酸基を有する基としてヒドロキシエチル基を有するジアミン化合物であり、溶液外観は無色透明(25℃)であった。
(合成例2〜19)
表1に記載した材料を、アミン化合物(a3−1−1−1)、有機溶剤、及び必要に応じて触媒は全て重合槽に仕込み、エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)、及び有機溶剤はは滴下装置に仕込むように変更した以外は、合成例1と同様の方法で、それぞれジアミン化合物(a3−1−1)を合成した。反応の終点は、合成例1と同様にIRチャートの二重結合に基づく特性吸収(811cm-1)が消失していることを確認して決定した。尚、表1に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
ただし、合成例10は、ジアミン化合物(a3−1−1)の代わりに芳香環を有する第1級アミンであるベンジルアミンに変更した。
また、合成例11は、アルキレンオキサイドユニットを有しないアミン化合物のみに変更して反応した。
また、合成例12は、エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)の代わりに芳香環を有するエチレン性不飽和化合物であるジアクリル酸エチレンオキサイド変性ビスフェノールA(EO付加モル数:4)に変更した。
また、合成例17は、使用した有機溶剤を全て酢酸エチルに変更した。
また、合成例18は、触媒としてテトラエチルアンモニウムフルオライド追加して反応層に仕込み、反応することに変更した。
得られたジアミン化合物の溶液の溶液外観を、後述の方法に従って求め、結果を表1に示した。尚、合成例1〜9、13〜18で得られたジアミン化合物が、ジアミン化合物(a3−1)であり、合成例10〜12で得られたジアミン化合物が、ジアミン化合物(a3−1)ではないジアミン化合物である。
《溶液外観》
合成例1〜18で得られたジアミン化合物の溶液の溶液外観を25℃の条件下で、目視にて観察した。無色透明であれば良好である。
合成例1〜18で使用した材料の略号を以下に示す。尚、表1において、空欄は、配合なしを意味している。
・化合物(a3−1−1−1−1)
2AE:2−アミノエタノール、4AB:4−アミノブタノール、2APO:2−アミノプロパン−1,3−ジオール(別名:セリノール)、EOA:2−[2−{2−(2−アミノエトキシ)エトキシ}エトキシ]エタン−1−オール
・化合物(a3−1−1−1−2−1)
2EHAm:2−エチルヘキシルアミン、LAm:ラウリルアミン、SAm:ステアリルアミン
・化合物(a3−1−1−1−2−2)
M1000:ポリエーテルモノアミン(EO付加モル数:19mol、PO付加モル数:3mol)〔Hunstman社製「ジェファーミンM−1000」〕、M600:ポリエーテルモノアミン(EO付加モル数:1mol、PO付加モル数:9mol)〔Hunstman社製「ジェファーミンM−600」〕
・化合物(a3−1−1−1−2−3)
EAm:エチルアミン
・芳香族アミン
BzAm:ベンジルアミン
・エチレン性不飽和化合物(a3−1−1−2)
NDA:ジアクリル酸1,9−ノナンジオール、TPGDA:ジアクリル酸トリプロピレングリコール、14EGA:ジアクリル酸ポリエチレングリコール#600、ADCD:ジアクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、TEGVE:テトラエチレングリコールジビニルエーテル
・芳香族エチレン性不飽和化合物
BADA:ジアクリル酸エチレンオキサイド変性ビスフェノールA(EO付加モル数:4)
・有機溶剤
TOL:トルエン、EAC:酢酸エチル
・触媒
TEAF:テトラエチルアンモニウムフルオライド
<ジアミン化合物(a3−1−2)の合成>
(合成例21)
反応槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記化合物{ジアミン化合物(a3−1−2−1)、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)、有機溶剤}をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[反応槽]
イソホロンジアミン(a3−1−2−1) 27.19部
トルエン(有機溶剤) 50部
[滴下装置]
アクリル酸4−ヒドロキシブチル(a3−1−2−2−1) 36.34部
アクリル酸ラウリル(a3−1−2−2−2−1) 4.04部
AM90G (a3−1−2−2−2−2) 32.44部
トルエン(有機溶剤) 30部
反応槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、80℃まで昇温し、滴下装置から、上記、エチレン性不飽和化合物と有機溶剤の混合物を1時間かけて滴下して反応を開始した。さらに攪拌しながら3時間反応を継続した。その後、IRチャートの二重結合に基づく特性吸収(811cm-1)が消失していることを確認した後、トルエン20部を加えて不揮発分濃度を50%に調整し、25℃まで冷却して反応を終了した。得られたジアミン化合物は、側鎖に炭素数4〜22の置換基としてラウリル基を有し、水酸基を有する基としてヒドロキシブチル基を有するジアミン化合物であり、溶液外観は無色透明(25℃)であった。
(合成例22〜39)
表2に記載した材料を、ジアミン化合物(a3−1−2−1)、有機溶剤、及び必要に応じて触媒は全て重合槽に仕込み、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)、及び有機溶剤は滴下装置に仕込むように変更した以外は、合成例21と同様の方法で、それぞれジアミン化合物(a3−1−2)を合成した。反応の終点は、合成例21と同様にIRチャートの二重結合に基づく特性吸収(811cm-1)が消失していることを確認して決定した。尚、表2に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
ただし、合成例30は、エチレン性不飽和化合物(a3−1−2−2)の代わりに芳香族アクリレートであるベンジルアクリレートに変更した。
また、合成例31は、アルキレンオキサイドユニットを有しないエチレン性不飽和化合物のみに変更して反応した。
また、合成例32は、ジアミン化合物(a3−1−2−1)の代わりに芳香族ジアミンであるm−キシリレンジアミンに変更して反応した。
また、合成例37は、使用した有機溶剤を全て酢酸エチルに変更した。
また、合成例38は、触媒としてテトラエチルアンモニウムフルオライド追加して反応層に仕込み、反応することに変更した。
得られたジアミン化合物の溶液の溶液外観を、後述の方法に従って求め、結果を表2に示した。尚、合成例21〜29、33〜38で得られたジアミン化合物が、ジアミン化合物(a3−2)であり、合成例30〜32で得られたジアミン化合物が、ジアミン化合物(a3−2)ではないジアミン化合物である。
《溶液外観》
合成例21〜39で得られたジアミン化合物の溶液の溶液外観を25℃の条件下で、目視にて観察した。無色透明であれば良好である。
合成例21〜38で使用した材料の略号を以下に示す。尚、表2において、空欄は、配合なしを意味している。
・化合物(a3−1−2−2−1)
2HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル、FA2D:アクリル酸ポリカプロラクトン(CL付加モル数:2)〔ダイセル社製「PLACCEL FA2D」〕、AE400:アクリル酸ポリエチレングリコール(EO付加モル数:10)〔日油社製「ブレンマーAE400」〕、AP400:アクリル酸ポリプロピレングリコール(EO付加モル数:6)〔日油社製「ブレンマーAP400」〕
・化合物(a3−1−2−2−2−1)
BA:アクリル酸ブチル、LA:アクリル酸ラウリル、IBVE:イソブチルビニルエーテル
・化合物(a3−1−2−2−2−2)
AM90:アクリル酸メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数:9)〔新中村化学工業社製「NKエステル AM90G」〕、DPMA:アクリル酸メトキシジプロピレングリコール(PO付加モル数:2))〔共栄社油脂化学工業社製「ライトアクリレート DPM−A」〕
・化合物(a3−1−2−2−2−3)
EAm:エチルアミン
・芳香族アクリレート
BzA:アクリル酸ベンジル
・ジアミン化合物(a3−1−2−1)
HDAm:エチレンジアミン、HMDAm:ヘキサメチレンジアミン、IPDAm:イソホロンジアミン、EDR148:ポリエーテルジアミン(EO付加モル数:2)〔Hunstman社製「ジェファーミン EDA−148」〕、D400:ポリエーテルジアミン(PO付加モル数:6)〔Hunstman社製「ジェファーミン D−400」〕
・芳香族ジアミン
XDAm:m−キシリレンジアミン
・有機溶剤
TOL:トルエン、EAC:酢酸エチル
・触媒
TEAF:テトラエチルアンモニウムフルオライド
<ポリウレタンウレア樹脂の合成>
(合成例51)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記単量体{ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、アミン化合物(a3)、触媒、及び有機溶剤}をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。この際、重合槽の有機溶剤は、重合槽の反応濃度は80%になるように仕込み、滴下装置の有機溶剤は、滴下終了後に全体の反応濃度が65%となるように仕込んだ。
また、ジアミン(a3−1−1)は、不揮発分濃度約50%を使用するため、滴下装置に使用する有機溶剤は、ジアミン(a3−1−1)溶液に含有される有機溶剤約50%分を加味した数値とした。
[重合槽]
EHD(a1−1) 1.32部
PEG1000(a1−2) 17.02部
PP1000(a1−2) 42.54部
P1010(a1−3) 17.02部
HDI(a2) 15.71部
トルエン(有機溶剤) 24.30部
DBU(触媒) 0.0014部
[滴下装置]
ジアミン化合物(a3−1−1)(合成例1より) 6.27部
トルエン(有機溶剤) 30.26部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、90℃まで加熱し重合を開始して、4時間反応した。その後、40℃まで冷却し、滴下装置から、上記、ジアミン化合物(a3−1−1)、及び有機溶剤を含む混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに攪拌しながら2時間反応を継続したした後、25℃まで冷却し、ウレタンウレア樹脂(Y)溶液を得た。後述の滴定でイソシアネート基残量(%)を確認した後、ジブチルアミン(a3−2−1)0.11部、及び酢酸エチル46.34部を加えて樹脂溶液の不揮発分濃度約50%に調整した。その後、1時間攪拌し、IRチャートのイソシアネート基に基づく特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認した後、反応を終了した。
これにより、ポリオール(a)から、エチル基とメチル基が、またジアミン化合物(a3−1−1)から、ヒドロキシエチル基、2−エチルヘキシル基、及びアルキレンオキサイドユニットが置換基として導入されたポリウレタンウレア樹脂を含む溶液を得た。
このポリウレタンウレア樹脂(A)溶液は、溶液外観が無色透明(25℃)であり、溶液粘度(Vis)6,500mPa・s(25℃)であり、重量平均分子量(Mw)77,000、水酸基価(OHV)6.5mgKOH/gであった。
(合成例52〜92)
表3に記載した材料を、ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、有機溶剤、及び触媒は全て重合槽に仕込み、ジアミン化合物(a3−1)及び有機溶剤は滴下装置に仕込むように変更した以外は、合成例31と同様の方法で、それぞれウレタンウレア樹脂を合成した。次いで、滴定でイソシアネート基残量を確認した後、反応停止用アミン化合物(a3−2−1)及び有機溶剤を加えて、IRチャートのイソシアネート基に基づく特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認するなど、合成例51と同様の方法で、それぞれのポリウレタンウレア樹脂を合成した。尚、表3に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
ただし、合成例67及び90に使用した有機溶剤は、全て酢酸エチルに変更した。
また、合成例91は、触媒をジオクチル錫ジラウレートに、ウレタンプレポリマー(X)合成時に使用した有機溶剤はトルエンに、滴下装置に仕込んだ有機溶剤はアセチルアセトンに変更した。
また、合成例89はでは、ジアミン化合物(a3−1−1)の代わりにベンジルアミン(芳香族アミン)に変更した。
尚、合成例51〜59、63〜78、81〜85及び89〜92で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)であり、合成例60〜62、79、80および86〜89で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)ではないポリウレタンウレア樹脂である。
(合成例151)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の反応槽及び滴下装置に、下記単量体{ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、アミン化合物(a3)、触媒、及び有機溶剤}をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。この際、重合槽の有機溶剤は、重合槽の反応濃度は80%になるように仕込み、滴下装置の有機溶剤は、滴下終了後に全体の反応濃度が65%となるように仕込んだ。
また、ジアミン化合物(a3−1−2)は、不揮発分濃度約50%を使用するため、滴下装置に使用する有機溶剤は、ジアミン化合物(a3−1−2)溶液に含有される有機溶剤約50%分を加味した数値とした。
[重合槽]
EHD(a1−1) 1.34部
PEG1000(a1−2) 17.30部
PP1000(a1−2) 43.25部
P1010(a1−3) 17.30部
HDI(a2) 15.97部
トルエン(有機溶剤) 23.79部
DBU(触媒) 0.0014部
[滴下装置]
ジアミン化合物(a3−1−1)(合成例51より) 4.70部
トルエン(有機溶剤) 29.86部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下、攪拌しながら、90℃まで加熱し重合を開始して、4時間反応した。その後、40℃まで冷却し、滴下装置から、上記、ジアミン化合物(a3−1−2)、及び有機溶剤を含む混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに攪拌しながら2時間反応を継続したした後、25℃まで冷却し、ウレタンウレア樹脂(Y)溶液を得た。後述の滴定でイソシアネート基残量(%)を確認した後、ジブチルアミン(a3−2−1)0.11部、及び酢酸エチル46.35部を加えて樹脂溶液の不揮発分濃度約50%に調整した。その後、1時間攪拌し、IRチャートのイソシアネート基に基づく特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認した後、反応を終了した。
これにより、ポリオール(a)から、炭素数6〜8のアルキル基[アルキル基(C6〜C8)とも称す。]とメチル基が、またジアミン化合物(a3−1−2)から、ヒドロキシブチル基、ラウリル基及びアルキレンオキサイドユニットが置換基として導入されたポリウレタンウレア樹脂を含む溶液を得た。
このポリウレタンウレア樹脂(A)溶液は、溶液外観が無色透明(25℃)であり、溶液粘度(Vis)7,500mPa・s(25℃)であり、重量平均分子量(Mw)79,000、水酸基価(OHV)6.7mgKOH/gであった。
(合成例152〜192)
表4に記載した材料を、ポリオール(a1)、ポリイソシアネート(a2)、有機溶剤、及び触媒は全て重合槽に仕込み、ジアミン化合物(a3−1)及び有機溶剤は滴下装置に仕込むように変更した以外は、合成例151と同様の方法で、それぞれウレタンウレア樹脂を合成した。次いで、滴定でイソシアネート基残量を確認した後、反応停止剤として使用した2級アミン類(a3−2−1)及び有機溶剤を加えて、IRチャートのイソシアネート基に基づく特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認するなど、合成例151と同様の方法で、それぞれのポリウレタンウレア樹脂を合成した。尚、表4に記載された単量体として使用した化合物は、重合槽への仕込み量と滴下装置への仕込み量との合計値(部)を表す。
ただし、合成例167及び190に使用した有機溶剤は、全て酢酸エチルに変更した。
また、合成例191は、触媒をジオクチル錫ジラウレートに、ウレタンプレポリマー(X)合成時に使用した有機溶剤はトルエンに、滴下装置に仕込んだ有機溶剤はアセチルアセトンに変更した。
また、合成例189はでは、ジアミン化合物(a3−1−2)の代わりにベンジルアミン(芳香族アミン)に変更した。
尚、合成例151〜159、163〜178、181〜185及び189〜192で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)であり、合成例160〜162、179、180および186〜189で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)ではないポリウレタンウレア樹脂である。
尚、合成例151〜158、161〜175、180,181、184〜187、189〜191、194〜198で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)であり、合成例159、160、176〜79、182,183、188、192および193で得られたポリウレタンウレア樹脂が、ポリウレタンウレア樹脂(A)ではないポリウレタンウレア樹脂である。
得られたポリウレタンウレア樹脂の溶液の溶液外観(25℃)、不揮発分濃度(NV)、溶液粘度(Vis)、重量平均分子量(Mw)、及び水酸基価(OHV)を、後述の方法に従って求め、結果をそ表3、及び表4に示した。また、酸価(AV)、イソシアネート基(NCO)の残留量(%)、及びガラス転移温度(Tg)の測定方法についても記載した。
《溶液外観》
得られたポリウレタンウレア樹脂の溶液の溶液外観を25℃の条件下で、目視にて観察した。無色透明であれば良好である。
《不揮発分濃度(NV)》
得られたポリウレタンウレア樹脂の溶液、約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブン中にて20分間乾燥して、25℃に冷却した後、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度(固形分)とした(単位:%)。
《溶液粘度(Vis)》
得られたポリウレタンウレア樹脂の溶液を25℃でB型粘度計(東機産業社製 TV−22)にて、ローターNo.3、回転速度0.5〜100rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《平均分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いた。数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の決定は、標準物質であるポリスチレンの換算値とした。
装置名 : 昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」
カラム : 東ソー社製GMHXL:4本、東ソー社製HXL-H:1本 直列に連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン(THF)
流量 : 1.0ml/分
カラム温度 : 40℃
《水酸基価(OHV)》
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。次いで、アセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を5ml加え、1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
《酸価(AV)》
共栓三角フラスコ中に試料を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容積比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
酸価は次式により求めた。酸価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
《イソシアネート基(NCO)の残留量(%)》
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、クロロベンゼン25ml、ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン(重量比:ジ−n−ブチルアミン/o−ジクロロベンゼン=1/24.8)混合液10mlを加えて溶解する。これに、メタノール80g、ブロムフェノールブルー試薬を指示薬として加え、0.1Nアルコール性塩酸溶液で滴定した。溶液が黄緑色を呈し、30秒間保持するまで滴定を続けた。NCO残留量(%)は次式により求めた。
NCO残留量(%)=[0.42×(B−C)×F]/S
ただし、S:試料の採取量(g)
B:試料滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
C:空試験の滴定に要した0.1Nアルコール性塩酸溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性塩酸溶液の力価
《ガラス転移温度(Tg)》
ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。
試料約10mgをアルミニウムパンに入れ、秤量して示差走査熱量計にセットし、試料を入れない同タイプのアルミニウムパンをリファレンスとして、100℃の温度で5分間保持した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷した。その後、昇温速度10℃/分で昇温し、得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg、単位:℃)を決定した。
合成51〜92(表3記載)、及び合成151〜192(表4記載)で使用した材料の略号を以下に示す。尚、表3、4において、空欄は、配合なしを意味している。
・低分子量ポリオール類(a1−1) (表3、表4)
DD:PRIPOL−2033〔CRODA Coating & Polymers 社製〕、EHD:2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ODD:1,12−オクタデカンジオール
・ポリエーテルポリオール類(a1−2)
PEG600:PEG600(Mn=600,水酸基価=180,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔三洋化成工業社製〕、PEG1000:PEG1000(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形ワックス状タイプ)〔三洋化成工業社製〕、PP−1000:ニューポール PP−1000(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ,ジオール)〔三洋化成工業社製〕、HB400:ニューポール 50HB−400(Mn=1,340,水酸基価=84,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔三洋化成工業社製〕、PTG1000:PTG 1000(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形ワックス状タイプ)〔保土谷化学工業社製〕、G3000:アデカポリエーテルG−3000B(Mn=3,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ,トリオール)〔アデカ社製〕
・ポリエステルポリオール類(a1−3)
P1010:クラレポリオールP1010(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ,ジオール)〔クラレ社製〕、Y9−10:アデカニューエースY9−10(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<1,線形液状タイプ)〔アデカ社製〕、TA22:ファントールTA22−735A(Mn=1,400,水酸基価=80,酸価<1,線形液状タイプ)〔日立化成社製〕
・ポリアミドポリオール類(a1−4)
TPAE:TPAE617(Mn=15,000,水酸基価=16,酸価=1,線形タイプ,ジオール)〔T&K TOKA社製〕
・ポリカーボネートポリオール類(a1−5)
C1015N:クラレポリオールC−1015N(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ,ジオール)〔クラレ社製〕
・芳香族ポリエステルポリオール
P2013:クラレポリオールP2013(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<1,芳香環含有線形液状タイプ)〔クラレ社製〕
・ポリイソシアネート(a2)
HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート、IPDI:3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、TDI:2,4−トリレンジイソシアネート
・化合物(a3−1−1)
ジアミン化合物:表1記載の各合成例で得られたジアミン化合物(合成例1〜18)
・化合物(a3−1−2)
ジアミン化合物:表2記載の各合成例で得られたジアミン化合物(合成例21〜38)
・化合物(a3−2−1)
DBAm:ジブチルアミン、DEAm:ジエタノールアミン
・芳香環を有するアミン化合物
BZAm:ベンジルアミン
・触媒
DBU:ジアザビシクロウンデセン、DOTDL:ジオクチル錫ジラウレート
・有機溶剤
ACAC:アセチルアセトン、TOL:トルエン、EAC:酢酸エチル
上記合成例で得られたポリウレタンウレア樹脂を用い、それぞれ以下の方法で感圧式接着剤を作成した。
(実施例1〜68、101〜168、比較例1〜13、21〜33)
各合成例で得られたポリウレタンウレア樹脂と反応性化合物(B)を表5,または6に記載した重量比(部)に従い、ポリウレタンウレア樹脂100部に対して、必要に応じてエステル化合物(C)、貼付用薬剤(D)、粘着付与樹脂(E)、加水分解抑制剤(F)またはその他の成分(P)を、表5または6に挙げた重量比(部)で配合し、有機溶剤として酢酸エチルを加えて不揮発分濃度を50%になるように調整し、感圧式接着剤を得た。得られた感圧式接着剤を各基材に塗工、乾燥、養生は及び貼り合わせを施し、接着シートを作成し、以下の方法で評価した。それぞれの結果を表7、または8に示す。
《ポットライフの評価》
各感圧式接着剤について、配合後、25℃における粘度を1時間おきに8時間後まで、B型粘度計(東機産業社製 TV−22)を用い、25℃、ローターNo.3、12rpm、1分間回転の条件で測定し、ポットライフを3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:8時間までの粘度上昇率が50%未満。良好。
△:8時間までの粘度上昇率が50%以上〜100%未満。実用上使用可能
×:8時間未満で溶液層の分離や濁りが発生したり、ゲル化したり、または粘度上昇率が100%以上と認められる。実用不可。
ここで、粘度上昇率は、下記の方法で算出した。
粘度上昇率(%)=100×{(8時間保存後の粘度)−(調整直後の粘度)}/(調整直後の粘度)
《塗工性の評価》
得られた感圧式接着剤を、基材として厚さ38μmの剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セラピールMF:東レフィルム加工社製)(以下、「剥離ライナー」という。)上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。次いで、上記塗工面に100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、100μm厚PETフィルム/接着層/剥離ライナーで構成された接着シートを作製した。そして剥離ライナーを剥がした後の接着層表面(塗工面)の状態を目視にて観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:平滑な塗工面が得られた。良好。
△:塗工面の端部に若干のハジキや発泡が認められる。実用上使用可。
×:塗工面にハジキ、発泡やスジ引きが認められた。不良。
《加工性の評価》
上記、《塗工性の評価》と同じ方法により作成した各接着シートを、23℃相対湿度50%の環境下で7日間養生した。その後、幅100mm×長さ100mmに裁断し、これを20枚重ね、40℃−60Kg/cm2の条件で1時間プレスした際の接着シート端部からの接着層のはみ出しの様子を以下のように3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:接着層のはみ出しが観測されない。良好。
△:0.3mm未満の接着層のはみ出しが観測されるが、実用上使用可能。
×:0.3mm以上の接着層のはみ出しが観測される。不良。
《剥離強度の測定》
得られた感圧式接着剤を、基材として厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に、乾燥後の厚さが30μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで、接着層を形成した。次いで、塗工面に38μmの剥離ライナー(セラピールMF:東レフィルム加工社製)を貼り合せて、50μm厚PETフィルム/接着層/剥離ライナーの構成の接着シートを作製し、23℃相対湿度50%の環境下で7日間養生した。
作成した各接着シートを、幅25mm×長さ100mmに裁断し、剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を厚さ2mmのベークライト板に23℃、相対湿度50%の環境下で貼着し、5kgのゴムローラーを一往復し、20分静置させた。その後、ベークライト板に貼付し、20分静置させた後、同環境下、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件で剥離強度を測定した。この剥離強度を接着力として4段階で評価した。「◎」、「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
◎:剥離強度が、15.0(N/25mm)以上。極めて良好。
○:剥離強度が、12.0(N/25mm)以上、15.0(N/25mm)未満。良好
△:剥離強度が、8.0(N/25mm)以上、12.0(N/25mm)未満。。実用可。
×:剥離強度が、8.0(N/25mm)未満。不良で実用不可。
《再剥離性の評価》
上記、《剥離強度の測定》と同じ方法により作成した各接着シートを、25mm×150mmの大きさに裁断し、剥離ライナーを剥がして接着剤層表面を指で軽く押さえ、指を離した後に、押さえた部分の接着剤がどの程度指に付着するかについて目視で評価した。この再剥離性を4段階で評価した。「◎」、「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
◎ :指への糊の付着の全くない。極めて良好。
○ :接着剤が最大で約1/4程度指に付着する。良好。
△ :接着剤が最大で約1/3程度指に付着する。実用可。
× :接着剤の付着が約1/3を越えて、ほぼ全面的に付着する。不良で実用不可。
《皮膚刺激性の評価》
上記、《剥離強度の測定》と同じ方法により作成した各接着シートを、30mm×300mmの大きさに裁断し、剥離ライナーを剥がして接着層を全面的に露出した状態とした後、試験片を被験者の上腕部に貼付して12時間経過した時点において、皮膚表面の状態を目視観察で3段階評価を行った。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○ :紅斑なし。良好。
△ :ごく弱い紅斑あり。実用可。
× :紅斑あり。不良で実用不可。
《経皮吸収促進剤の保持性評価》
上記、《剥離強度の測定》と同じ方法により作成した各接着シートを、100mm×100mmの大きさに裁断し、試験片を作製した。作製後、試験片を23℃、65%RHの環境下で1か月静置後、、剥離ライナーを剥がして接着層を全面的に露出した状態とした後、接着シートの接着層表面にミリスチン酸イソプロピルの液滴が現れているか否かを目視で4段階評価を行った。「◎」、「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
◎:液滴が全く存在しない。極めて良好。
○:ごくわずかに液滴が現れている。良好。
△:接着層の一部表面に液滴が現れている。実用可。
×:接着層の全面に液滴が現れている。不良で実用不可。
《薬剤の皮膚透過性評価》
上記、《剥離強度の測定》と同じ方法により作成した各接着シートを、直径2cmの円形(=3.14cm2)の大きさに裁断し、試験片を作製した。ヌードマウスの背部剥離皮膚をフランツ型拡散セルにセットし、この皮膚に、作製した試験片から剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を貼り付け、皮膚透過性を調べた。レセプター液としては、リン酸緩衝液(pH7.2)を用い、試験片から皮膚を通じてレセプター液に移行したサリチル酸メチルの量を24時間後にHPLCで測定した。サリチル酸メチルの皮膚透過率は、24時間後のレセプター液中のサリチル酸メチルの量を、試験片中のサリチル酸メチルの量で除算した後、100倍して求め、以下の4段階評価を行った。。「◎」、「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。

◎:80[%]≦皮膚透過率。極めて良好。
○ :60[%]≦皮膚透過率<80[%]。良好。
△ :40[%]≦皮膚透過率<60[%]。実用可。
× :皮膚透過率<40[%]不良で実用不可。
《水蒸気透過率の評価》
得られた感圧式接着剤を、上記剥離ライナー上に、乾燥後の厚さが30μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。次いで、別途用意した剥離ライナーを接着層に貼り合せて、接着層が剥離ライナーで挟持された試験片を作製し、23℃相対湿度50%の環境下で7日間養生した。
水蒸気透過率の評価は、繊維製品の透湿度試験方法(JIS L1099 A−2「ウオータ法」)に準じて行った。
あらかじめ測定環境温度40℃に調整した透湿カップに、測定環境温度40℃の水を約42ml入れて準備し、透湿カップに、上記試験片の両側のの剥離ライナーを剥がして貼着し、パッキン、リングを順次載せ、ちょうナットで固定し、装着側面をビニル粘着テープでシールする。
透湿カップを含む試験体全質量(透湿カップ、接着剤試験片、パッキン、リング、及びちょうナットの合計質量)を測定し、初期試験体全質量a0とする。
温度40℃、相対湿度50%の環境下に透湿カップを2時間さらした後の試験体全質量a2を測定し、さらに試験開始後24時間後の試験体全質量a24を測定した。透湿度[g/m2・h]は次式により求めた。
P={(a2−a24)/S}×24/22
但し、P:透湿度 [g/m2・h]
2:測定開始2時間後の試験体質量 [g ]
24:測定開始24時間後の試験体質量 [g ]
上式より透湿度Pを測定して水蒸気透過率とし、次の4段階で評価を行った。「◎」、「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
◎:2,000[g/m2・h]≦透湿度。極めて良好。
○:1,000[g/m2・h]≦透湿度<2,000[g/m2・h]。良好。
△:500[g/m2・h]≦透湿度<1,000[g/m2・h]。実用可。
×:透湿度<500[g/m2・h]不良で実用不可。
実施例、及び比較例で使用した材料を以下に示す。尚、表5、6において、空欄は、配合なしを意味している。
・ポリウレタンウレア樹脂
表1または2記載の各合成例で得られた化合物(表3:合成例51〜92、表4:151〜192)
・水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)
HDI/TMP:ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、HDI/Nu:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート環を有する3量体、IPDI/TMP:3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、XDI/TMP:キシリレンジイソシネートのトリメチロールプロパンアダクト体、MAS:3−アミノプロピルトリメトキシシラン、EPS:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、PMMM:ペンタメトキシメチロールメラミン
・エステル化合物(C)
RS735:ジエチルヘキサン酸ポリエチレングリコール〔アデカ社製「アデカサイザーRS735」〕、POEOP:ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸エステル、T80:ポリオキシエチレンジ(グリセリン)ボレートモノオレート(EO付加モル数:6〜20)〔東邦化学社製「エマルボンT−80」〕
・貼付用薬剤(D)
MSC:サリチル酸メチル、MIP:ミリスチン酸イソプロピル
・粘着付与樹脂(E)
EH:水添化ロジンエステル〔荒川化学社製「エステルガムH」〕、FTR:石油系樹脂〔三井化学社製「FTR8100」〕
・加水分解抑制剤(F)
CBI:カルボジイミド 〔日清紡社製、商品名カルボジライトV―09GB〕
・その他の成分(P)
AO50:フェノール系酸化防止剤 〔アデカ社製「アデカスタブ AO−50」〕
以上のように、本発明の感圧式接着剤は、実施例1〜4、8〜24、28〜32、36〜53、55〜60、63〜68、101〜104、108〜119、123〜132、136〜153、155〜160、163〜168においては、ポットライフ、塗工性、加工性、剥離強度、再剥離性、皮膚刺激性、薬剤保持性、皮膚透過性、及び水蒸気透過率のいずれにおいても、「△」評価(実用可能レベル)が10項目中2個以下であり、他は全て「○」評価(良好レベル)または「◎」評価(優秀レベル)のため、優れていることが分かる。
また、実施例5〜7、25〜27、33〜35、54、61、62、105〜107、120〜122、133〜135、154、161、162においては、各評価の「△」評価(実用可能レベル)が9項目中3〜9個であり、「×」評価(不良レベル)が一つもないため、実用上支障なく使用することが可能である。
これに対して、比較例1〜13、21〜33では、ポットライフ、塗工性、加工性、剥離強度、再剥離性、皮膚刺激性、薬剤保持性、皮膚透過性、及び水蒸気透過率のいずれかが極端に劣ることがわかる。
本発明に係る感圧式接着剤は、優れた接着性や再剥離性を有するとともに、優れた水蒸気透過性を有することから、光学分野(例えば、保護フィルムなど)、建築分野(例えば、外装、内装、設備など)、電気機器分野(例えば、家電、厨房設備、空調など)、輸送器機分野(例えば、船舶、自動車など)、家具分野、雑貨分野などの光学分野以外の各種産業分野等の広い分野において、経皮吸収性接着シート以外の用途としても使用することが可能である。
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Claims (12)

  1. ポリウレタンウレア樹脂(A)と水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)とを含有する感圧式接着剤であって、
    ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位として、ポリオール(a1)単位、ポリイソシアネート(a2)単位及びアミン化合物(a3)単位を含有し、
    ポリウレタンウレア樹脂(A)は、芳香環を有せず、側鎖にアルキレンオキサイドユニットと水酸基とを有し、重量平均分子量が10,000〜500,000であり、
    ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部含まれる感圧式接着剤。
  2. ポリウレタンウレア樹脂(A)を構成する単量体単位の合計100重量%中、
    ポリオール(a1)単位が45〜94重量%、
    ポリイソシアネート(a2)単位が5〜30重量%、
    アミン化合物(a3)単位が1〜25重量%
    含まれることを特徴とする請求項1記載の感圧式接着剤。
  3. ポリオール(a1)が、芳香環を有しないポリエーテルジオールを含む請求項1または2記載の感圧式接着剤。
  4. ポリウレタンウレア樹脂(A)中のアルキレンオキサイドユニットの含有率が、25〜80重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感圧式接着剤。
  5. アミン化合物(a3)が、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感圧式接着剤。
  6. イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)が、水酸基を有することを特徴とする請求項5記載の感圧式接着剤。
  7. イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するアミン化合物(a3−1)が、末端に水酸基またはアルコキシ基を有するアルキレンオキサイドユニットを有することを特徴とする請求項5または6記載の感圧式接着剤。
  8. 反応性化合物(B)が、ポリイソシアネート(b1)を含むことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の感圧式接着剤。
  9. さらに、エステル化合物(C)を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感圧式接着剤。
  10. さらに、経皮吸収性薬剤(d1)または経皮吸収促進剤(d2)の少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の感圧式接着剤。
  11. 基材(G)の少なくとも一方の面に、請求項1〜10いずれかに記載の感圧式接着剤から形成された接着層が積層された接着シート。
  12. ポリオール(a1)とポリイソシアネート(a2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(X)に、イミノプロピオン酸エステル構造を2個有するジアミン化合物(a3−1)を反応させて、末端にイソシアネート基を有するウレタンウレア樹脂(Y)を製造する第1の工程、
    前記ウレタンウレア樹脂(Y)と反応停止用アミン化合物(a3−2−1)とを反応させて、側鎖にアルキレンオキサイド結合基と、水酸基とを有する重量平均分子量10,000〜500,000のポリウレタンウレア樹脂(A)を製造する第2の工程、
    および前記ポリウレタンウレア樹脂(A)100重量部に対して、水酸基と反応し得る官能基を有する反応性化合物(B)0.1〜50重量部を混合する第3の工程を含むことを特徴とする感圧式接着剤の製造方法。
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