JP2018002415A - 用紙搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
一般に、搬送が正常に行われない場合には、JAM検出装置により検出することが可能である。
しかし定着部においては、重送された用紙が定着部に到達すると、画像面側の用紙は定着ローラーに巻き付く一方で、非画像面側の用紙は用紙搬送経路上を通過するため、定着部下流においては通常のJAM検出装置では異常を検出できないという問題があった。その結果、定着ローラーに巻き付いた用紙に起因して、後続の用紙に画像ノイズなどが生じる場合がある。
駆動回転する第1のローラーと、
前記第1のローラーに圧接して従動回転する第2のローラーと、
前記第1のローラーと前記第2のローラーとが圧接して湾曲したニップ部に挟持されて搬送される用紙の通過速度を検出する速度検出手段と、
前記通過速度と所定の基準速度との比較結果に基づいて用紙の重送を判断する重送判断手段と、
を備えることを特徴とする。
前記基準速度は、
あらかじめ記憶した1枚通紙時の速度、又は過去に検出された通過速度に基づいて設定された速度のいずれか一方を用いて定められた速度又は速度範囲であることを特徴とする。
前記速度検出手段は、前記ニップ部の上流側に設置された通過時間検出センサーを備え、
前記通過時間検出センサーは、搬送される用紙先端が前記ニップ部に到着した後に、前記用紙の後端位置の通過時間の差を検出し、
前記速度検出手段は、前記通過時間の差に基づいて通過速度を算出することを特徴とする。
前記速度検出手段は、速度検出センサーを備え、
前記速度検出センサーは、搬送される用紙先端が前記ニップ部に到着した後に、前記用紙が前記第1のローラーと接触する面において通過速度を検出することを特徴とする。
前記重送判断手段は、前記ニップ部の用紙搬送方向の形状が第2のローラー側に凸となる場合、前記通過速度が前記基準速度よりも速い時に重送と判断することを特徴とする。
前記重送判断手段は、前記ニップ部の用紙搬送方向の形状が第1のローラー側に凸となる場合、前記通過速度が前記基準速度よりも遅い時に重送と判断することを特徴とする。
用紙を給紙する給紙部を備え、
前記速度検出手段は、前記給紙部から搬送される用紙の通過速度を検出することを特徴とする。
搬送される用紙に形成される画像のカバレッジ量を算出するカバレッジ量算出手段を備え、
前記重送判断手段は、前記カバレッジ量に基づいて、前記基準速度を補正して、重送を判断することを特徴とする。
請求項1から8の何れか一項に記載の用紙搬送装置と、
用紙にトナー像を形成する画像形成部と、
を備え、
前記第1のローラーと前記第2のローラーにより形成される前記ニップ部は、前記画像形成部により形成されたトナー像を用紙に定着することを特徴とする。
以下、本発明の画像形成装置に係る第1実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明の実施形態ではカラーの画像形成装置を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばモノクロの画像形成装置に適用することも可能である。
図1は、本発明の実施形態である画像形成装置1の概略構成を示す図である。図2は、画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
C、M、Y及びKに対応する4つの感光体ドラム172上に各々C、M、Y及びKのトナーで形成された画像(単色画像)は、各感光体ドラム172から転写体174上に順次重ねられて転写される。これにより、転写体174上にC、M、Y及びKを色成分とするカラー画像が形成される。転写体174は、複数の転写体搬送ローラーに巻き回された無端ベルトであり、各転写体搬送ローラーの回転に従って回転する。
二次転写ローラー175は、転写体174上のカラー画像を、給紙トレイ201又は外部に設けられる給紙装置から給紙された用紙上に転写する。詳しくは、用紙及び転写体174を挟持する二次転写ローラー175に所定の転写電圧が印加されることにより、転写体174上においてカラー画像を形成しているトナーが用紙側に引き寄せられて用紙に転写される。
画像定着部18は、図1に示すように、定着部材としての定着ローラー181、加圧部材としての加圧ローラー182を備えている。定着ローラー181と加圧ローラー182は圧接し、湾曲したニップ部を形成している。定着ローラーの外周には図示しない定着ベルトが配置されており、定着ベルトは図示しない加熱部により加熱され、ニップ部を通過する用紙に形成されたトナー像を加熱定着する。
用紙が画像定着部18を通過した後、片面印刷であれば、ゲート23により用紙を反転経路191に導き、用紙を反転させて排紙トレイ24に排出させる。両面印刷であれば、用紙はADU反転経路192まで引き込ませて反転し、両面搬送経路193を通って再度レジストローラー22まで搬送させる。そして、トナー像を二次転写ローラー175により用紙の裏面(画像が形成されていない方の面)に転写させ、画像定着部18により定着させた後、排紙トレイ24に排出させる。
なお、給紙経路205は、給紙トレイ201からレジストローラー22までの経路である。さらに、給紙経路205、画像形成経路180、反転経路191、ADU反転経路192、両面搬送経路193をまとめて用紙搬送経路と呼ぶ。
図8(A)のように、上凸ニップ形状を構成するニップ部を通過する前の用紙搬送経路上で、所定の間隔をおいて配置された用紙後端位置の通過速度を検出する場合、重送時は1枚通紙時よりも通過速度が速くなる。
例えば下側のローラーを駆動回転する第1のローラーとしての加圧ローラー182、上側のローラーを従動回転する第2のローラーとしての定着ローラー181とする。重送した2枚の用紙が二つのローラーが形成するニップ部に挟持搬送されると、加圧ローラー182の駆動力により同じ角速度で回転するため、用紙の先端は上側の紙S1が下側の紙S2よりも先に送り出される。つまり、下側の紙S2がニップ部の下流に残されるため、SE1a及びSE1bは下側の紙S2の通過時間を検出する。
用紙が1枚通紙されている時は、駆動力と駆動負荷の両方が1枚の紙の表裏で作用することから、用紙の通過速度は駆動力のみが働いている場合に比べて、駆動負荷が働いている分だけ遅くなる。
一方、用紙が重送されている場合は、下側の用紙には駆動力のみが作用し、上側の紙S1との間にはたらく摩擦力は駆動負荷に比べて小さいため、下側の紙S2の通過速度は1枚通紙時よりも速くなる。
従って、用紙の通過速度は、1枚紙>重送時の上側の紙S1、となるため、ニップ部が下凸ニップ形状の場合、用紙の通過速度は重送時の方が1枚通紙時よりも遅くなる。
図8(C)は、坪量300gのA3サイズの用紙を、上凸ニップ形状となる定着部で挟持搬送した場合の、1枚通紙時と2枚通紙時との用紙の通過速度の差を模式的に示したものである。図8(C)から明らかなように、2枚通紙時の通紙速度の下限値は、1枚通紙時の通紙速度の上限値よりも高くなっている。
さらに、両面印刷の二面目(裏面)を印刷する際に、一面目(表面)のカバレッジ量が多いと、加圧ローラー182と一面目との間に滑りが生じて通過速度が遅くなるため、基準速度となる1枚通紙時の通過速度を所定の値だけ遅くする必要がある。
図4に示すように、制御部10は、印刷の指示があったかどうかを判断し(ステップS401)、印刷の指示があったと判断した場合(ステップS401:Yes)、制御部10は給紙部20を制御し、ピックアップローラー202を作動させて用紙を1枚取り出し、給紙ローラー203によって用紙を給紙経路205上に搬送する(ステップS402)。
一方、印刷の指示がなかったと判断した場合(ステップS401:No)は、印刷の指示があるまでステップS401の処理を繰り返す。
所定のカバレッジ量よりも多くはないと判断した場合には(ステップS403:No)、ステップS405へと移行する。
なお、過去に検出された用紙の通過速度に基づいて設定された速度又は速度範囲であってもよい。即ち、基準速度の範囲が1枚通紙時の通過速度よりも遅く、通常のJAM発生時の通過速度よりも速くなるように設定する。
また、基準速度は、実際に重送された時の通過速度に基づいて設定してもよい。
なお、過去に検出された用紙1枚通紙時の通過速度と、所定のカバレッジ量を有する用紙の通過速度に基づいて設定してもよい。即ち、補正後の基準速度の範囲が1枚通紙時の通過速度よりも遅く、通常のJAM発生時の通過速度よりも速くなるように設定する。
なお、過去に検出された用紙を1枚通紙する時の通過速度と、1面目に所定のカバレッジ量を有する用紙の通過速度に基づいて設定してもよい。ただし、補正後の基準速度の範囲が1枚通紙時の通過速度よりも遅く、通常のJAM発生時の通過速度よりも速くなるように設定する。
次に、制御部10は表示部13にエラーが発生したことを表示させ(ステップS411)、後続の用紙が重送した用紙に突き当たるのを防止するため、ニップ部よりも上流のモーター等の負荷を停止させて(ステップS412)、用紙搬送経路上に存在する排出可能な全ての用紙に印刷を行って、排紙トレイ24に排出させ(ステップS413)、画像形成装置1の停止処理を行い(ステップS414)、印刷を終了する。
従って、第1実施形態に係る画像形成装置1においては、SE1a及びSE1bはJAM検出センサーや二次元レーザーセンサーであるが、これらは既に用紙搬送経路上に装備された時間計測センサーであるため、新たにセンサーを設置する必要がない。よって、プロセス条件に影響を与えることなく重送を検出できる。
さらに、定着部上流で通過速度を検出するため、従来の定着部下流のJAM検出装置では検出できなかった、定着部に到達した用紙の重送を検出することが可能である。その結果、定着ローラー181への重送した用紙の巻き付きを防止することができ、巻き付いた用紙に起因する後続の用紙への画像ノイズを未然に防ぐことができる。
また、センサーはいくつ設けてもよく、例えば1つのセンサーで用紙の先端から後端までの通過時間を計測することとしてもよい。
第2実施形態に係る画像形成装置1は、図6に示すように第1実施形態に係る画像形成装置1と比べ、通過時間検出センサーSE1a及びSE1bではなく、速度検出センサーとしてのSE2を有している点で異なっている。
なお、説明の簡略化のため、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、速度検出センサーSE2は駆動回転する加圧ローラー182側に設置されており、重送した用紙のうち加圧ローラー182に接触する用紙の通過速度を検出する。
即ち、第2実施形態では、制御部10は速度検出手段及び重送判断手段として機能し、速度検出センサーSE2が検出した搬送される用紙の後端位置の通過速度に基づいて基準速度との比較を行い、重送を判断する。
従って、第2実施形態に係る画像形成装置1によれば、用紙搬送経路上のニップ部上流の位置に、非接触で用紙の通過速度を計測可能な速度検出センサーSE2を装備しているため、用紙に負荷を与えずに高精度を保ったまま計測することができる。
第3実施形態に係る画像形成装置1は、図7に示すように、第1実施形態及び第2実施形態に係る画像形成装置1と比べ、画像形成装置1の外側に配置された給紙部としての手差しトレイ204上に、通過時間検出センサーSE3a及びSE3bを有する点が異なっている。なお、説明の簡略化のため、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
具体的には、第3実施形態に係る画像形成装置1の通過時間検出センサーとしてのSE3a及びSE3bは、JAM検出センサーや二次元レーザーセンサーなどの用紙の通過時間を計測可能なセンサーであり、手差しトレイ204上を搬送される長尺紙(例えば、1.2m以上の長さの紙)等の用紙の後端が通過する時間を計測できるように配置されている。
即ち、第3実施形態では、制御部10は速度検出手段として機能し、第1実施形態に係る画像形成装置1と同様に、ニップ部に到達した用紙の後端位置の通過時間差から通過速度を算出し、重送判断手段として基準速度との比較を行い、重送を判断する。
なお、第3実施形態においては、ニップ部に限らず、用紙搬送経路のさらに上流の給紙ローラー203等で発生する用紙の通過速度の差を検出することで、重送を検出するまでの用紙の搬送距離をより短くできる。
長尺紙を搬送する場合、長尺紙は用紙自体の重量が大きく、一般のカット紙に比べて重送されやすいという問題があった。しかし、用紙の先端から後端までの通過時間を計測してJAM等を判断する従来の方法では、用紙後端位置を検出するまで用紙を搬送し続けることになる。従って、JAMや重送の発生箇所で多量の用紙が停滞することとなり、周辺部品を破損させる虞もあった。
従って、第3実施形態に係る画像形成装置1によれば、このような問題を未然に回避することができる。
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、上記の実施形態は本発明の好適な例であり、これに限定されない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 制御部(重送判断手段、速度検出手段)
11 記憶部
12 操作部
13 表示部
14 インターフェース
15 スキャナー
16 画像処理部
17 画像形成部
175 二次転写ローラー
18 画像定着部
181 定着ローラー
182 加圧ローラー
19 再給紙部
20 給紙部
203 給紙ローラー
204 手差しトレイ(給紙部)
SE1a、SE1b、SE3a、SE3b 通過時間検出センサー
SE2 速度検出センサー
Claims (9)
- 駆動回転する第1のローラーと、
前記第1のローラーに圧接して従動回転する第2のローラーと、
前記第1のローラーと前記第2のローラーとが圧接して湾曲したニップ部に挟持されて搬送される用紙の通過速度を検出する速度検出手段と、
前記通過速度と所定の基準速度との比較結果に基づいて用紙の重送を判断する重送判断手段と、
を備えることを特徴とする用紙搬送装置。 - 前記基準速度は、
あらかじめ記憶した1枚通紙時の速度、又は過去に検出された通過速度に基づいて設定された速度のいずれか一方を用いて定められた速度又は速度範囲であることを特徴とする請求項1に記載の用紙搬送装置。 - 前記速度検出手段は、前記ニップ部の上流側に設置された通過時間検出センサーを備え、
前記通過時間検出センサーは、搬送される用紙先端が前記ニップ部に到着した後に、前記用紙の後端位置の通過時間の差を検出し、
前記速度検出手段は、前記通過時間の差に基づいて通過速度を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙搬送装置。 - 前記速度検出手段は、速度検出センサーを備え、
前記速度検出センサーは、搬送される用紙先端が前記ニップ部に到着した後に、前記用紙が前記第1のローラーと接触する面において通過速度を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙搬送装置。 - 前記重送判断手段は、前記ニップ部の用紙搬送方向の形状が第2のローラー側に凸となる場合、前記通過速度が前記基準速度よりも速い時に重送と判断する
ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の用紙搬送装置。 - 前記重送判断手段は、前記ニップ部の用紙搬送方向の形状が第1のローラー側に凸となる場合、前記通過速度が前記基準速度よりも遅い時に重送と判断することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の用紙搬送装置。
- 用紙を給紙する給紙部を備え、
前記速度検出手段は、前記給紙部から搬送される用紙の通過速度を検出することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の用紙搬送装置。 - 搬送される用紙に形成される画像のカバレッジ量を算出するカバレッジ量算出手段を備え、
前記重送判断手段は、前記カバレッジ量に基づいて前記基準速度を補正して、重送を判断することを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の用紙搬送装置。 - 請求項1から8の何れか一項に記載の用紙搬送装置と、
用紙にトナー像を形成する画像形成部と、を備え、
前記第1のローラーと前記第2のローラーにより形成される前記ニップ部は、前記画像形成部により形成されたトナー像を用紙に定着することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016132977A JP2018002415A (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016132977A JP2018002415A (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
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Family Applications (1)
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JP2016132977A Pending JP2018002415A (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 用紙搬送装置及び画像形成装置 |
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JP (1) | JP2018002415A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111090224A (zh) * | 2018-10-23 | 2020-05-01 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、供纸机构劣化判定方法及记录介质 |
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2016
- 2016-07-05 JP JP2016132977A patent/JP2018002415A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111090224A (zh) * | 2018-10-23 | 2020-05-01 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、供纸机构劣化判定方法及记录介质 |
CN111090224B (zh) * | 2018-10-23 | 2022-09-09 | 柯尼卡美能达株式会社 | 图像形成装置、供纸机构劣化判定方法及记录介质 |
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