JP2018002353A - 非常用エレベータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 火災発生時に乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生して安全回路電源保護素子が動作しても、二次消防運転を可能とする非常用エレベータを提供する。【解決手段】 実施形態によれば非常用エレベータは、2次消防運転スイッチと、安全回路と、安全回路電源保護素子と、消防運転時操作スイッチと、非常運転制御装置とを備える。消防運転時操作スイッチは、2次消防運転スイッチを “ON” 操作しても2次消防運転が不可能なときに2次消防運転が可能な状態に切り替えるためのスイッチである。非常運転制御装置は、2次消防運転スイッチが “ON” 操作され、乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生し安全回路電源保護素子の動作により安全回路への電源が遮断されているときに、消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、乗場ドアスイッチを電源から切り離し、安全回路への電源を復帰させて2次消防運転を可能にする。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、非常用エレベータに関する。
従来、建築基準法第34条の規定に基づき、高さ31mを超える建築物には非常用エレベータの設置が義務付けられている。この非常用エレベータは、平常時には通常のエレベータとして利用されるが、火災発生時には消火活動および在館者の救出活動に用いられるため、通常のエレベータとは異なる規定による仕様で設置されている。
例えば、乗りかごの最小寸法や最小定員は、消火活動や在館者の救出活動を行う際に必要な消火機材および消防士を運ぶことができるように規定されている。また、所定の避難階(通常は1階)のエレベータ乗場には、火災発生時に当該乗場に乗りかごを呼び戻して消防士が直ちに使用できるようにするための呼び戻し釦を設置することが規定されている。また、乗りかご内には専用キーによって操作可能な消防運転スイッチが設置される。この消防運転スイッチが “ON” 操作されると、乗りかごを目的階に直行させる1次消防運転、あるいは戸開状態のままで乗りかごを昇降させる2次消防運転が可能になるように、運転制御プログラムが設定されている。この1次消防運転および2次消防運転の内容は、建築基準法施行令で定められている。
特開平7−247076号公報
ところで、建物内で火災が起こった際には、火災の熱や消防設備の放水がフロアに面した乗場ドアスイッチに降りかかり、乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生してエレベータの安全回路電源保護素子の動作により安全回路への電源が遮断されることがある。安全回路への電源が遮断されると乗りかごの走行が不可能になり、消防運転スイッチが操作されても上述したような消防運転を行うことができなくなる。しかし、消防運転の中でも特に2次消防運転は緊急度が非常に高いときに対応した運転であるため、安全回路が遮断される状態であっても、乗りかごの走行に支障がなければ実行可能にすることが望まれる。特に、火災時には、上述したように乗場ドアスイッチのケーブルの地絡により安全回路の遮断が発生する可能性が高いが、乗場ドアスイッチのケーブルにおける地絡は乗りかごの走行自体には影響しない。そのため、このような原因で安全回路が遮断されたときには、2次消防運転を実行可能にして、消防活動にエレベータを利用できるようにすることが望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、火災発生時に乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生して安全回路電源保護素子が動作しても、二次消防運転を可能とする非常用エレベータの提供を目的とする。
上記目的を達成するための実施形態によれば非常用エレベータは、2次消防運転スイッチと、安全回路と、安全回路電源保護素子と、消防運転時操作スイッチと、非常運転制御装置とを備える。消防運転時操作スイッチは、2次消防運転スイッチを “ON” 操作しても2次消防運転が不可能なときに2次消防運転が可能な状態に切り替えるためのスイッチである。非常運転制御装置は、2次消防運転スイッチが “ON” 操作され、乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生し安全回路電源保護素子の動作により安全回路への電源が遮断されているときに、消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、乗場ドアスイッチを電源から切り離し、安全回路への電源を復帰させて2次消防運転を可能にする。
一実施形態による非常用エレベータの構成を示す全体図。 一実施形態による非常用エレベータの制御装置内の非常運転制御回路構成図。 一実施形態による非常用エレベータの制御装置で実行される処理を示すフローチャート。
〈一実施形態による非常用エレベータの構成〉
本実施形態による非常用エレベータ1は、平常時には通常のエレベータとして利用され、火災発生時には消火活動および在館者の救出活動に用いられる。当該非常用エレベータ1は、建物内の昇降路2上部に設置された巻上げ機3に主ロープ4が掛け渡され、その両端部にそれぞれ乗りかご5とカウンタウェイト6とが吊り下げられている。また、当該建物内の各階(1〜n階)のエレベータ乗場には乗場ドア7−1〜7−nが設置されている。以下、すべての乗場ドア7−1〜7−nを総称して乗場ドア7と記載する。
昇降路2上部には、巻上げ機3、乗りかご5、および乗場ドア7に接続された非常用エレベータ制御装置8が設置されている。また、非常用エレベータ制御装置8を含む非常用エレベータ1内の各機器に電力を供給する電源供給手段9が設置されている。
乗りかご5内にはかご内操作盤51およびかごドア52が設置されており、かご内操作盤51には、非常運転時に操作される1次消防運転スイッチ511、2次消防運転スイッチ512、消防運転時操作スイッチ513、および復帰スイッチ514が設置されている。1次消防運転スイッチ511は、乗りかご5を目的階に直行させる(乗場呼びに応答しない)1次消防運転に切り替えるためのスイッチである。2次消防運転スイッチ512は、乗場ドア7またはかごドア52の戸開閉状態に関わらず乗りかご5を走行させることが可能な2次消防運転に切り替えるためのスイッチである。消防運転時操作スイッチ513は、2次消防運転スイッチ512を “ON” 操作しても2次消防運転が不可能なときに、2次消防運転が可能な状態に切り替えるためのスイッチで、後述するように乗場ドアスイッチ71が電源から切り離された後、2次消防運転スイッチ512の操作状態に関わらず乗場ドアスイッチ71を電源から切り離した状態で保持させる。復帰スイッチ514は、消防運転時操作スイッチ513の操作によって乗場ドアスイッチ71が電源から切り離された状態に保持する回路をリセットする(消防運転時操作スイッチ513が “ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させる)。これらの1次消防運転スイッチ511、2次消防運転スイッチ512、消防運転時操作スイッチ513、および復帰スイッチ514は、消防士が所持する専用キーでのみ操作可能なキースイッチであり、一般のエレベータ利用者は操作を行うことができないようになっている。また、かごドア52には、ドアの開閉状態を検出するかごドアスイッチ521が設置されている。
また、非常用エレベータ1内にはかご内操作盤51の消防運転時操作スイッチ513および復帰スイッチ514に接続されたスイッチ操作監視装置10と、スイッチ操作監視装置10に無線接続され、建物の監視センタ等に設置された遠隔監視装置11を備える。スイッチ操作監視装置10は、消防運転時操作スイッチ513および復帰スイッチ514の操作情報を取得し、遠隔監視装置11に無線送信する。遠隔監視装置11は、スイッチ操作監視装置10から無線送信されたスイッチの操作情報を記録し、非常用エレベータ1の監視情報や、非常用エレベータ1の動作を復帰させるための作業の指示等を必要に応じて出力する。
各階の乗場ドア7にはドアの開閉状態を検出する乗場ドアスイッチ71−1〜71−nが設置されている。以下、すべての乗場ドアスイッチ71−1〜71−nを総称して乗場ドアスイッチ71と記載する。
非常用エレベータ制御装置8は、安全回路81と、安全回路電源保護素子82と、非常運転制御回路83とを有する。安全回路81は電源供給手段9から供給される電源で動作し、当該非常用エレベータ1内において安全性に関わる事態の発生を検出するスイッチのいずれかが作動したときに、非常用エレベータ1の動力を遮断して運転を停止させる。安全回路電源保護素子82は、当該非常用エレベータ1内で地絡等による過電流が発生した際に、電源供給手段9から安全回路81への電源を遮断させる。非常運転制御回路83は、建物内で火災が発生した際に、安全回路81が正常に動作している状態で、かご内操作盤51に設置された各スイッチ511〜514の操作に基づいて、当該非常用エレベータ1の非常運転を行う。また非常運転制御回路83は、2次消防運転スイッチ512が “ON” 操作され、且つ乗場ドアスイッチ71のケーブルで地絡が発生し安全回路電源保護素子82が動作したことにより安全回路81への電源が遮断され、消防運転時操作スイッチ513が “ON” 操作されると、まず乗場ドアスイッチ切り離し指示を電源供給手段9に出力し、続いて安全回路電源供給指示を出力する。
電源供給手段9は、電源供給部91と、ドアスイッチ切断部92と、保護素子バイパス部93とを有する。電源供給部91は、非常用エレベータ1の稼働中に非常用エレベータ1内の機器に電源を供給し、安全回路電源保護素子82が動作すると安全回路81への電源を遮断する。ドアスイッチ切断部92は、非常運転制御回路83から乗場ドアスイッチ切り離し指示を取得すると、乗場ドアスイッチ71を電源供給部91から切り離す。保護素子バイパス部93は、安全回路電源保護素子82の動作により電源供給部91から安全回路81への電源供給が遮断された後、非常運転制御回路83から安全回路電源供給指示を取得したときに、安全回路電源保護素子82の動作に関わらず安全回路81への電源供給を再開させる。
非常運転制御回路83の詳細な構成について、図2を参照して説明する。図2においてP、Nは直流電源母線であり、P線には、安全回路電源保護素子82において非常用エレベータ1内で地絡等の過電流が発生したことが検出されると、電源供給手段9から安全回路81への電源を遮断するために開状態にするスイッチ83sが設置されている。またP線には、スイッチ83sの動作に関わらず、電源供給手段9により安全回路81へ電源を供給させるためのバイパス回路931が接続されている。また、PN間には、バイパス回路通電リレー20と、2次消防運転リレー21と、安全回路成立リレー22と、乗場ドア全閉成立リレー23と、全ドア全閉成立リレー24とが、並列に接続されている。バイパス回路通電リレー20は、バイパス回路931を通電させる際に動作するリレーである。2次消防運転リレー21は、2次消防運転スイッチ512が “ON” 操作されたときに動作するリレーである。安全回路成立リレー22は、安全回路81が通電しており、且つすべての乗場ドア7およびかごドア52が閉状態のときに動作するリレーである。乗場ドア全閉成立リレー23は、すべての乗場ドア7が閉状態になったときに動作するリレーである。全ドア全閉成立リレー24は、すべての乗場ドア7およびかごドア52が閉状態になったときに動作するリレーである。これらのリレーのうち、安全回路成立リレー22、乗場ドア全閉成立リレー23、および全ドア全閉成立リレー24は、安全回路81に電源が供給されていないと動作しない。また、バイパス回路931は電源供給手段9に接続され、バイパス回路通電リレー20が動作すると閉状態になるa接点20a1が設置されている。
また、バイパス回路通電リレー20には、2次消防運転リレー21が動作すると閉状態になるa接点21a1と、消防運転時操作スイッチ513の操作に連動してON/OFF動作するスイッチ513sと、安全回路成立リレー22が動作しているときに開状態になるb接点22bとが直列接続されるとともに、バイパス回路通電リレー20が動作すると閉状態になるa接点20a2と、復帰スイッチ514の操作に連動してON/OFF動作するスイッチ514sとが直列接続されている。また、2次消防運転リレー21には、2次消防運転スイッチ512の操作に連動してON/OFF動作するスイッチ512sが直列接続されている。また、安全回路成立リレー22には、全ドア全閉成立リレー24が動作すると閉状態になるa接点24aが直列接続されている。また、乗場ドア全閉成立リレー23には、各階の乗場ドア7の乗場ドアスイッチ71によるドア開閉検出状態に連動してON/OFF動作するスイッチ71sと、スイッチ71sの上流および下流に設置され、バイパス回路通電リレー20が動作すると開状態になるb接点20b1および20b2とが直列接続されている。また乗場ドア全閉成立リレー23には、2次消防運転リレー21が動作したときに閉状態になるa接点21a2が直列接続されるとともに、バイパス回路通電リレー20が動作したときに閉状態になるa接点20a3が直列接続されている。また、全ドア全閉成立リレー24には、乗場ドア全閉成立リレー23が動作したときに閉状態になるa接点23aと、2次消防運転リレー21が動作したときに閉状態になるa接点21a3とが直列接続されるとともに、a接点23aと、かごドアスイッチ521によるかごドア52の開閉検出状態に連動してON/OFF動作するスイッチ521sとが直列接続されている。
上記の非常運転制御回路83において、b接点20b1および20b2が開状態になると乗場ドアスイッチ切り離し指示が電源供給手段9に出力され、ドアスイッチ切断部92により電源供給部91から乗場ドアスイッチ71が切り離される。また、a接点20a1が閉状態になると安全回路電源供給指示が電源供給手段9に出力され、保護素子バイパス部93により、安全回路電源保護素子82の動作に関わらず、電源供給部91から安全回路81へ電源が供給される。
〈一実施形態による非常用エレベータの動作〉
次に、本実施形態による非常用エレベータ1で実行される動作について、図3のフローチャートおよび図2の非常運転制御回路83の回路図を参照して説明する。まず、非常用エレベータ1で通常運転が実行されているとき(S1)には、安全回路電源保護素子82は動作しないためスイッチ83sが “ON” 状態であり、電源供給部91から安全回路81に電源が供給されている。また、通常運転時には2次消防運転スイッチ512は操作されておらず、a接点21a1は開状態であるため、バイパス回路通電リレー20は動作せずにa接点20a1が開状態になっている。また、a接点21a1が開状態であるため、スイッチ513sの開閉は運転制御に反映されず、消防運転時操作スイッチ513は無効状態である。また、a接点20a2が開状態であるため、スイッチ514sの開閉も運転制御に反映されず、復帰スイッチ514も無効状態である。また、a接点20a3が開状態であるため、全ての乗場ドア7が確実に戸閉したときにのみ乗場ドア全閉成立リレー23が動作する状態になっている。また、バイパス回路通電リレー20が動作していないことからb接点20b1および20b2が閉状態であり、ドアスイッチ切断部92は動作せず、電源供給部91から乗場ドアスイッチ71に電源が供給されている。そして、全ての乗場ドア7およびかごドア52が閉状態になると安全回路成立リレー22が動作し、乗りかご5の昇降動作が可能になる。
このように通常運転が行われているときに、建物内で火災が発生し、消防士が1次消防運転に切り替えるために専用キーで1次消防運転スイッチ511を “ON” 操作すると(S2の「YES」)、当該操作情報が非常運転制御回路83で取得される。このとき、1次消防運転スイッチ511のみが“ON” 操作され2次消防運転スイッチ512は操作されていないときには(S3の「NO」)、1次消防運転制御が実行される(S4)。1次消防運転制御では、消防士により非常用エレベータ1の呼びが登録されたときに、当該呼びに応じて乗りかご5が直行運転される(S4)。その後、消防士により1次消防運転スイッチ511が “OFF” 操作されるかまたは2次消防運転スイッチ512が “ON” 操作されるまで、1次消防運転制御が継続される(S5の「NO」→S3)。1次消防運転スイッチ511が “OFF” 操作されたときには(S5の「YES」)、ステップS1の通常運転に戻る。
また、1次消防運転の実行中に火災が広がり、消防活動および救助活動の緊急度が高まると、消防士が2次消防運転に切り替えるために専用キーで2次消防運転スイッチ512を “ON” 操作する(S3の「YES」)。2次消防運転スイッチ512が “ON” 操作されると、非常運転制御回路83内のスイッチ512sが閉状態になって2次消防運転リレー21が動作し、a接点21a1、21a2、および21a3が閉状態になる。ここで、a接点21a2が閉状態になったことにより、乗場ドア全閉成立リレー23が動作し、さらにa接点21a3が閉状態になったことにより、全ドア全閉成立リレー24が動作する。全ドア全閉成立リレー24が動作したことにより、a接点24aが閉状態になり、実際の乗場ドアスイッチ71のON/OFF状態にかかわらず、安全回路成立リレー22が動作して乗りかご5の昇降が可能な状態になり(S6の「YES」)、非常運転制御回路83により2次消防運転制御が実行される(S7)。安全回路成立リレー22が動作しているときは、b接点22bが開状態であり、消防運転時操作スイッチ513は操作無効状態である。
ここで、2次消防運転制御の実行中(S7→S3の「YES」)に火災の熱や消防設備の放水により乗場ドアスイッチ71のケーブルで地絡が発生すると、安全回路電源保護素子82のヒューズあるいはサーキットプロテクタが動作する。安全回路電源保護素子82が動作すると非常運転制御回路83内のスイッチ83sが開状態になり、電源供給部91から安全回路81への電源が遮断されて乗りかご5の走行が不可能な状態になる(S6の「NO」)。
ここで、乗場ドアスイッチ71のケーブルの地絡は乗りかご5の走行動作自体には影響がなく、また、火災発生時は2次消防運転をなるべく実行可能な状態にする必要があるため、2次消防運転スイッチ512が “ON” 状態のときに限っては、乗場ドアスイッチ71のケーブルで地絡が発生しても安全回路81に電源を供給させて2次消防運転を継続可能な状態にするための制御が行われる。
具体的な処理として、まず、スイッチ83sが開状態になったことにより安全回路成立リレー22が動作しない状態になり、b接点22bが閉状態になる。b接点22bが閉状態になると、a接点21a1も閉状態であることから、スイッチ513sに接続された消防運転時操作スイッチ513が操作可能な状態(操作が運転制御に反映される状態)になる(S8)。
そして、2次消防運転が不可能になったことにより、消防士が2次消防運転可能な状態に切り替えるために専用キーで消防運転時操作スイッチ513を “ON” 操作すると(S9の「YES」)、スイッチ513sが閉状態になってバイパス回路通電リレー20が動作し、まず、b接点20b1および20b2が開状態になる。b接点20b1および20b2が開状態になると、乗場ドアスイッチ切り離し指示が電源供給手段9に出力され、ドアスイッチ切断部92により電源供給部91から乗場ドアスイッチ71が切り離される。さらに、バイパス回路通電リレー20の動作により、a接点20a1、20a2、および20a3が閉状態になる。a接点20a1が閉状態になると、バイパス回路931が通電されて安全回路電源供給指示が電源供給手段9に出力され、保護素子バイパス部93により電源供給部91から安全回路81への電源供給が再開される(S10)。このとき、上述したように乗場ドアスイッチ71は電源から切り離されているため、安全回路81への電源供給を開始しても再び乗場ドアスイッチ71のケーブルでの地絡が発生することはない。また、a接点20a3が閉状態になると、乗場ドア7の開閉状態にかかわらず乗場ドア全閉成立リレー23が動作し、これにより全ドア全閉成立リレー24が動作してa接点24aが閉状態になることで安全回路成立リレー22が成立し、2次消防運転制御が可能な状態になる(S11)。この時、b接点22bが開くが、バイパス回路通電リレー20の動作と同時にa接点20a2が閉じるため、バイパス回路通電リレー20への通電は維持される。よって、2次消防運転スイッチ512と消防運転時操作スイッチ513とがOFFになっても、安全回路成立リレー22が成立する状態が保持され、繰り返し2次消防運転を行うことが可能となる。
また、a接点20a2が閉状態になると、スイッチ514sに接続された復帰スイッチ514が操作可能な状態(操作が運転制御に反映される状態)になる。ここで、消防活動が終了し、消防士が専用キーで復帰スイッチ514を “ON” 操作すると(S12の「YES」)、スイッチ514sが開状態になってバイパス回路通電リレー20がOFF状態にとなり、a接点20a1、20a2、および20a3が開状態になり、b接点20b1および20b2が閉状態になり、消防運転時操作スイッチ513が “ON” 操作される前の電源供給状態に復帰する(S13)。
ステップS9における消防運転時操作スイッチ513の操作情報およびステップS12における復帰スイッチ514の操作情報(電源供給状態の復帰に関する情報)は、スイッチ操作監視装置10で取得され、遠隔監視装置11に無線送信される。遠隔監視装置11では、受信された消防運転時操作スイッチ513および復帰スイッチ514の操作情報が記録され、非常用エレベータ1の監視員等により必要に応じて閲覧が可能になる(S14)。また遠隔監視装置11では、消防運転時操作スイッチ513が操作された後、復帰スイッチ514が操作された情報を受信すると、非常用エレベータ1の動作を復帰させるための点検作業の指示等が出力される。
遠隔監視装置11から非常用エレベータ1の動作を復帰させるための点検作業の指示が出力されたことにより、保守作業員により乗場ドアスイッチ71のケーブル修理や電源への接続等の作業が行われ、その後通常運転に戻される(S15の「YES」→S1)。
以上の実施形態によれば、非常用エレベータ1内で2次消防運転が “ON” の状態で安全回路が遮断されたときに、消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、乗場ドアスイッチ71が電源から切り離されるとともに安全回路81に電源が供給されるため、乗場ドアスイッチ71のケーブルの地絡により遮断された場合に対しては安全回路81への電源供給が復活し、安全性を確保しつつ、避難活動におけるエレベータの利用可能性を高めることができる。つまり、消防士は、1次消防運転スイッチ511を操作した後、2次消防運転スイッチ512を操作しても2次消防運転が実行不可能であった場合、または2次消防運転中に運転が不可能になった場合に、消防運転時操作スイッチ513を操作することにより、運転不可能になった原因が乗場ドアスイッチ71のケーブルの地絡による安全回路81への電源遮断であった場合には電源が復帰され、2次消防運転が再開可能な状態になる。
このように非常用エレベータ1内の機器を制御する際に、2次消防運転が “ON” 状態であり、且つ安全回路81が遮断されたときにのみ、消防運転時操作スイッチ513の操作を有効とし、消防運転時操作スイッチ513が操作されたときにのみ復帰スイッチ514の操作を有効とするため、誤操作を防止し、安全に動作させることができる。
また、安全回路81の電源遮断の原因が乗場ドアスイッチ71のケーブルの地絡である場合に限って安全回路81への電源を復帰させるため、乗りかご5の走行動作に影響を及ぼす他の要因で安全回路81の電源が遮断された場合は消防運転時操作スイッチ513を操作しても安全回路81への電源が復帰されることはなく、事故や故障の発生を防ぐことができる。
上述した実施形態においては、非常用エレベータ制御装置8の非常運転制御回路83内において、バイパス回路通電リレー20にa接点20a2とスイッチ514sとを直列接続させることで、消防運転時操作スイッチ513の操作により2次消防運転が再開された後、復帰スイッチ514が操作されたときに、消防運転時操作スイッチ513が “ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させている。他の形態として、バイパス回路通電リレー20に、スイッチ514sの代わりに、消防運転時操作スイッチ513が“OFF” 操作されたときに開状態になるスイッチ513s2を設置し、消防運転時操作スイッチ513の “ON” 操作により2次消防運転が再開された後、消防運転時操作スイッチ513が “OFF” 操作されたときに、バイパス回路通連リレー20をOFF状態にして消防運転時操作スイッチ513が “ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させるようにしてもよい。この場合、かご内操作盤51内への復帰スイッチ514の実装を省略することができる。
また、上記実施形態においては消防運転時操作スイッチ513および復帰スイッチ514を、キースイッチで構成した場合について説明したが、これには限定されず、かご内操作盤51に、専用キーでのみ開錠可能な蓋を設置し、当該蓋の内部に消防運転時操作スイッチ513および復帰スイッチ514を設置するようにしてもよい。このように構成しても、一般の利用者による誤操作を防ぐことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…非常用エレベータ、2…昇降路、3…巻上げ機、4…主ロープ、5…乗りかご、6…カウンタウェイト、7,7−1〜7−n…乗場ドア、8…非常用エレベータ制御装置、9…電源供給手段、10…スイッチ操作監視装置、11…遠隔監視装置、20…バイパス回路通電リレー、20a1,20a2,20a3,21a1,21a2,21a3,23a,24a…a接点、20b1,22b…b接点、21…2次消防運転リレー、22…安全回路成立リレー、23…乗場ドア全閉成立リレー、24…全ドア全閉成立リレー、51…かご内操作盤、52…かごドア、71,71−1〜71−n…乗場ドアスイッチ、71s,83s,511s,512s,513s,513s2,514s,521s…スイッチ、81…安全回路、82…安全回路電源保護素子、83…非常運転制御回路、91…電源供給部、92…ドアスイッチ切断部、93…保護素子バイパス部、511…1次消防運転スイッチ、512…2次消防運転スイッチ、513…消防運転時操作スイッチ、514…復帰スイッチ、521…ドアスイッチ、931…バイパス回路
上記目的を達成するための実施形態によれば非常用エレベータは、2次消防運転スイッチと、安全回路と、安全回路電源保護素子と、消防運転時操作スイッチと、非常運転制御装置とを備える。消防運転時操作スイッチは、2次消防運転スイッチを “ON” 操作しても2次消防運転が不可能なときに2次消防運転が可能な状態に切り替えるためのスイッチである。非常運転制御装置は、2次消防運転スイッチが “ON” 操作され、乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生し安全回路電源保護素子の動作により安全回路への電源が遮断されたことにより乗りかごの走行が不可能なときに、消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、乗場ドアスイッチを電源から切り離し、安全回路への電源を復帰させて2次消防運転を可能にし、所定の操作が行われると、消防運転時操作スイッチが“ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させる
上記目的を達成するための実施形態によれば非常用エレベータは、2次消防運転スイッチと、安全回路と、消防運転時操作スイッチと、非常運転制御装置とを備える。消防運転時操作スイッチは、2次消防運転スイッチを “ON” 操作しても2次消防運転が不可能なときに2次消防運転が可能な状態に切り替えるためのスイッチである。非常運転制御装置は、2次消防運転スイッチが“ON”操作されると2次消防運転を実行し、2次消防運転の実行中に安全回路への電源が遮断されると乗りかごの走行を不可能な状態にし、その後、消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、乗場ドアスイッチを電源から切り離し、安全回路への電源を復帰させて2次消防運転を可能にし、所定の操作が行われると、消防運転時操作スイッチが“ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させる。

Claims (5)

  1. 火災発生時に “ON” 操作されると、自エレベータの乗場ドアおよびかごドアの戸開閉状態に関わらず乗りかごの走行が可能な2次消防運転に切り替える2次消防運転スイッチと、
    自エレベータ内で運転の安全性に関わる事態の発生が検出されたときに運転を停止させる安全回路と、
    自エレベータ内で過電流が発生したときに前記安全回路への電源を遮断する安全回路電源保護素子と、
    前記2次消防運転スイッチを “ON” 操作しても前記2次消防運転が不可能なときに、前記2次消防運転が可能な状態に切り替えるための消防運転時操作スイッチと、
    前記2次消防運転スイッチが “ON” 操作され、自エレベータの乗場ドアの開閉状態を検出する乗場ドアスイッチのケーブルで地絡が発生し前記安全回路電源保護素子の動作により前記安全回路への電源が遮断されているときに、前記消防運転時操作スイッチが “ON” 操作されると、前記乗場ドアスイッチを電源から切り離し、前記安全回路への電源を復帰させて前記2次消防運転を可能にする非常運転制御装置と
    を備えることを特徴とする非常用エレベータ。
  2. 前記消防運転時操作スイッチは、前記2次消防運転スイッチが “ON” 操作され、且つ前記安全回路電源保護素子の動作により前記安全回路への電源が遮断されているときにのみ、操作が有効になる
    ことを特徴とする請求項1に記載に非常用エレベータ。
  3. 前記消防運転時操作スイッチが “ON” 操作され、前記2次消防運転スイッチの操作状態に関わらず前記乗場ドアスイッチが電源から切り離された状態が保持されているときに、前記消防運転時操作スイッチが“ON” 操作される前の電源供給状態に復帰させるための復帰スイッチをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の非常用エレベータ。
  4. 前記消防運転時操作スイッチが “ON” 操作され、前記2次消防運転スイッチの操作状態に関わらず前記乗場ドアスイッチが電源から切り離された状態が保持されているときに、前記消防運転時操作スイッチが “ON” から “OFF” に操作されると、前記消防運転時操作スイッチが”ON” 操作される前の電源供給状態に復帰される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の非常用エレベータ。
  5. 前記消防運転時操作スイッチの操作情報、および電源供給状態の復帰に関する情報を取得して記録する遠隔監視装置をさらに有する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の非常用エレベータ。
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