JP2018000112A - 吐出用細胞分散液、及び細胞計数方法 - Google Patents

吐出用細胞分散液、及び細胞計数方法 Download PDF

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Ken Izumi
賢 和泉
貴彦 松本
Takahiko Matsumoto
貴彦 松本
浩紀 杣田
Hironori Somada
浩紀 杣田
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Tatsuya Masuko
龍也 増子
高木 大輔
Daisuke Takagi
大輔 高木
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Abstract

【課題】連続吐出安定性が良好であり、吐出された液滴に含まれる細胞の計数精度に優れる吐出用細胞分散液の提供。【解決手段】光を受光したときに発光可能な細胞、及び界面活性剤を含む吐出用細胞分散液である。前記細胞が、蛍光色素によって染色された細胞、及び蛍光タンパク質を発現した細胞の少なくともいずれかである態様、前記細胞が、微生物である態様、前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である態様などが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、吐出用細胞分散液、及び細胞計数方法に関する。
近年、幹細胞技術の進展に伴い、複数の細胞をインクジェットにより吐出して組織体を形成する技術の開発が行われている。
細胞を代表とする粒子状の物質を含む液滴を吐出する際に、吐出された液滴中の粒子状の物質の数がどの程度含まれているかを検知することが重要である。
そこで、自然界に存在する未知又は既知の微生物を個別に分離及び/又は配列する手段を備える微生物スクリーニング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、試料中の病原性微生物をフローサイトメトリー法により検出する方法であって、微生物を含む試料に前記微生物に特異的な蛍光標識抗体を添加する工程であって、微生物と抗体とを4℃〜15℃の温度条件下において結合させる工程と、試料中の微生物をフローサイトメトリー法により計測する蛍光微粒子計測工程とを含む検出方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、連続吐出安定性が良好であり、吐出された液滴に含まれる細胞の計数精度に優れる吐出用細胞分散液を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段としての本発明の吐出用細胞分散液は、光を受光したときに発光可能な細胞、及び界面活性剤を含む。
本発明によると、連続吐出安定性が良好であり、吐出された液滴に含まれる細胞の計数精度に優れる吐出用細胞分散液を提供することができる。
図1は、本発明の細胞計数方法に用いられる細胞計数装置の一例を示す説明図である。 図2は、図1に示した細胞計数装置における2つの受光手段の位置関係の一例を示す説明図である。 図3は、図2に示した位置関係とした2つの受光手段により得られる発光の画像の説明図である。
(吐出用細胞分散液)
本発明の吐出用細胞分散液は、光を受光したときに発光可能な細胞、及び界面活性剤を含み、さらに必要に応じて、媒体、その他の成分を含む。
本発明の吐出用細胞分散液は、従来の微生物スクリーニング装置や検出方法では、細胞と水や緩衝液などの媒体を混合した細胞縣濁液を吐出しているため、細胞、又は細胞と媒体の組合せによっては、細胞の分散性が不十分であり、1細胞ずつに分けることが困難であり、分けられたとしても細胞同士が再凝集することにより、連続吐出安定性が低下し、吐出した液滴に含まれる細胞数の計数精度が悪いという問題があるという知見に基づくものである。
<光を受光したときに発光可能な細胞>
光を受光したときに発光可能な細胞は、吐出された液滴に含まれる細胞の計数精度を向上することができる。
光を受光したときに発光可能な細胞としては、光を受光したときに発光可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、蛍光色素によって染色された細胞、蛍光タンパク質を発現した細胞、蛍光標識抗体により標識された細胞などが挙げられる。
細胞における蛍光色素による染色部位、蛍光タンパク質の発現部位、又は蛍光標識抗体による標識部位としては、特に制限はなく、細胞全体でもよく、又は細胞核、細胞膜等の特定部位のみでもよい。
−蛍光色素−
蛍光色素としては、例えば、フルオレセイン類、ローダミン類、クマリン類、ピレン類、シアニン類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、フルオレセイン類が好ましく、エオシンがより好ましい。
蛍光色素としては、市販品を用いることができ、市販品としては、例えば、商品名:EosinY(和光純薬工業株式会社製)などが挙げられる。
−蛍光タンパク質−
蛍光タンパク質としては、例えば、Sirius、EBFP、ECFP、mTurquoise、TagCFP、AmCyan、mTFP1、MidoriishiCyan、CFP、TurboGFP、AcGFP、TagGFP、Azami−Green、ZsGreen、EmGFP、EGFP、GFP2、HyPer、TagYFP、EYFP、Venus、YFP、PhiYFP、PhiYFP−m、TurboYFP、ZsYellow、mBanana、KusabiraOrange、mOrange、TurboRFP、DsRed−Express、DsRed2、TagRFP、DsRed−Monomer、AsRed2、mStrawberry、TurboFP602、mRFP1、JRed、KillerRed、mCherry、mPlum、PS−CFP、Dendra2、Kaede、EosFP、KikumeGRなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−蛍光標識抗体−
蛍光標識抗体としては、蛍光標識されていれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、CD4−FITC、CD8−PEなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−細胞−
細胞は、その種類等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分類学的に、例えば、真核細胞、原核細胞、多細胞生物細胞、単細胞生物細胞を問わず、すべての細胞について使用することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、細胞壁を有しており、取扱いやすい微生物が好ましい。微生物とは、自然界に存在する未知及び既知のあらゆる微小な生物を意味し、細菌、真菌、原虫、ウイルスなどを包含する意味である。
真核細胞としては、例えば、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、真菌などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、動物細胞が好ましい。
動物細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、分化した細胞、未分化の細胞などが挙げられる。
分化した細胞としては、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞;星細胞;クッパー細胞;血管内皮細胞;類道内皮細胞、角膜内皮細胞等の内皮細胞;繊維芽細胞;骨芽細胞;砕骨細胞;歯根膜由来細胞;表皮角化細胞等の表皮細胞;気管上皮細胞;消化管上皮細胞;子宮頸部上皮細胞;角膜上皮細胞等の上皮細胞;乳腺細胞;ペリサイト;平滑筋細胞、心筋細胞等の筋細胞;腎細胞;膵ランゲルハンス島細胞;末梢神経細胞、視神経細胞等の神経細胞;軟骨細胞;骨細胞などが挙げられる。動物細胞は、組織や器官から直接採取した初代細胞でもよく、又はそれらを何代か継代させたものでもよい。これらの中でも、繊維芽細胞、子宮頸部上皮細胞が好ましい。
未分化の細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞等の多能性幹細胞;単分化能を有する血管内皮前駆細胞等の単能性幹細胞;iPS細胞などが挙げられる。
真菌としては、例えば、カビ、酵母などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酵母がより好ましい。
原核細胞としては、例えば、真正細菌、古細菌などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
遊離状態における細胞の体積平均粒径としては、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、20μm以下が特に好ましい。体積平均粒径が、100μm以下であれば、インクジェット法に好適に用いることができる。
なお、細胞の体積平均粒径としては、下記の測定方法で測定することができる。
インキュベーター(商品名:KM−CC17RU2、パナソニック株式会社製、37℃、5%CO環境)内において、1質量%抗生物質(Antibiotic−Antimycotic Mixed Stock Solution(100×)、和光純薬工業株式会社製)を含むダルベッコ変法イーグル培地(和光純薬工業株式会社製、以下、「D−MEM」とも称することがある)で細胞を培養後、アスピレータ(商品名:VACUSIP、INTEGRA社製)を用いて、100mmディッシュ内の培地を除去する。ディッシュにリン酸緩衝生理食塩水(和光純薬工業株式会社製、以下、「PBS(−)」とも称することがある)を3mL加え、アスピレータでPBS(−)を吸引除去し、表面を洗浄する。PBS(−)による洗浄作業を3回繰り返した後、0.1質量%トリプシン溶液(Trypsin, from Porcine Pancreas、和光純薬工業株式会社製)を3mL加え、インキュベーター内にて5分間加温し、ディッシュから細胞を剥離する。位相差顕微鏡で細胞の剥離を確認後、10質量%ウシ胎児血清(以下、「FBS」とも称することがある)、1質量%抗生物質を含むD−MEMを4mL加え、トリプシンを失活させる。遠沈管に移し、遠心分離(商品名:H−19FM、KOKUSAN社製、1.2×10rpm(234G)、5min、5℃)を行い、アスピレータで上清を除去する。除去後、遠沈管に10質量%FBS、1質量%抗生物質を含むD−MEMを1mL添加し、穏やかにピペッティングを行い、細胞を分散させる。その細胞液から10μLをエッペンドルフチューブに取り出し、0.4質量%トリパンブルー染色液10μLを加えてピペッティングを行って細胞を染色する。染色した細胞液から10μL取り出してPMMA製プラスチックスライドに乗せ、自動セルカウンター(商品名:Countess Automated Cell Counter、invitrogen社製)を用いて測定することができる。なお、細胞数、細胞生存率も同様の測定方法により求めることができる。細胞は、遊離状態であると、略球状の形状をとるため、体積平均粒径を測定することができる。
吐出用細胞分散液中の細胞数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、5×10個/mL以上5×10個/mL以下が好ましく、5×10個/mL以上5×10個/mL以下がより好ましい。細胞数が、5×10個/mL以上5×10個/mL以下であると、吐出した液滴中に細胞を確実に含むことができる。細胞数としては、体積平均粒径の測定方法と同様にして、自動セルカウンター(商品名:Countess Automated Cell Counter、invitrogen社製)を用いて測定することができる。
[光を受光したときに発光可能な細胞の作製方法]
光を受光したときに発光可能な細胞は、培地(商品名:DMEM high glucose、Life technologies製)10mLを添加した細胞培養容器に、細胞、及び蛍光色素を添加し、60分間静置することにより得ることができる。
<界面活性剤>
界面活性剤は、細胞同士の凝集を防止し、連続吐出安定性を向上することができる。
界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、添加量にもよるが、タンパク質を変性・失活させない点から、非イオン性界面活性剤が好ましい。
イオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム、アルファスルホ脂肪酸エステルナトリウム、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、脂肪酸ナトリウムが好ましく、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)がより好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルグリコシド、アルキルポリオキシエチレンエーテル(Brijシリーズ等)、オクチルフェノールエトキシレート(Totiton Xシリーズ、Igepal CAシリーズ、Nonidet Pシリーズ、Nikkol OPシリーズ等)、ポリソルベート類(Tween20等のTweenシリーズなど)、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルマルトシド、ショ糖脂肪酸エステル、グリコシド脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリソルベート類が好ましい。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出用細胞分散液全量に対して、0.001質量%以上30質量%以下が好ましい。含有量が、0.001質量%以上であると、界面活性剤の添加による効果を得ることができ、30質量%以下であると、粘度が高くなることを防止し、連続吐出安定性を向上でき、分注後に細胞のDNAを増幅する反応の阻害を抑制することができる。
<媒体>
媒体とは、吐出用細胞分散液の主要な液体成分を意味する。
媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、培養液、分離液、希釈液、緩衝液、有機物溶解液、有機溶媒、高分子ゲル溶液、コロイド分散液、電解質水溶液、無機塩水溶液、金属水溶液、及びこれらの混合液体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、水、緩衝液が好ましく、水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、Tris−EDTA緩衝液(TE)がより好ましい。
<その他の成分>
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、架橋剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、浸透圧調整剤、湿潤剤、分散剤などが挙げられる。
吐出用細胞分散液のせん断粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1Pa・s以下が好ましく、0.01Pa・s以下がより好ましい。せん断粘度が、0.1Pa・s以下であると、吐出用細胞分散液の粘度を低くすることができるため、インクジェット法に好適に用いることができる。
吐出用細胞分散液のせん断粘度は、例えば、レオメーター(商品名:MCR301、AntonPaar社製)にて液粘度の測定を行うことができる。レオメーターによる測定は、25℃におけるせん断速度10(1/s)にて100秒間(10秒間毎に10点)測定後、37℃に昇温しながら、せん断速度0.1(1/s)にて100秒間(10秒間毎に10点)測定することにより求めることができる。
(細胞計数装置及び細胞計数方法)
細胞計数装置は、本発明の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる液滴吐出手段と、液滴吐出手段から吐出された液滴に光を照射する光照射手段と、光を受光した細胞からの発光を受光する2以上の受光手段と、2以上の受光手段により受光した発光に基づき、液滴に含まれる細胞を計数する細胞計数手段とを有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の細胞計数方法は、本発明の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる液滴吐出工程と、吐出された液滴に光を照射する光照射工程と、光を受光した細胞からの発光を2以上の受光手段で受光する受光工程と、受光した発光に基づき、液滴に含まれる細胞を計数することを特徴とする細胞計数工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の細胞計数方法は、細胞計数装置により好適に実施することができる。
以下、細胞計数装置の説明を通して本発明の細胞計数方法の詳細についても明らかにする。
<液滴吐出手段及び液滴吐出工程>
液滴吐出手段は、本発明の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる。
液滴吐出工程は、本発明の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる工程であり、液滴吐出手段により好適に行うことができる。
液滴吐出手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電素子を用いた圧電加圧方式、ヒータを用いたサーマル方式、静電引力によって液を誘導する静電方式等によるインクジェットヘッドなどが挙げられる。これらの中でも、圧電加圧方式によるインクジェットヘッドが好ましい。圧電加圧方式によるインクジェットヘッドであると、細胞に対する熱や電場のダメージを比較的小さくすることができる。
圧電加圧方式によるインクジェットヘッドに用いるアクチュエータとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を有する圧電素子が好ましい。アクチュエータがチタン酸ジルコン酸鉛を有する圧電素子であると、細胞へのダメージを低くすることができる。
吐出用細胞分散液しては、本発明の吐出用細胞分散液を用いることができる。
なお、細胞が凝集する場合、液滴吐出手段に充填する吐出用細胞分散液中の細胞の濃度を調整することにより、細胞の凝集を抑制することができる。
<光照射手段及び光照射工程>
光照射手段は、液滴吐出手段から吐出された液滴に光を照射する。
光照射工程は、吐出された液滴に光を照射する工程であり、光照射手段により好適に行うことができる。
光照射手段としては、液滴吐出手段による液滴の吐出に同期して光を照射できることが好ましい。これにより、液滴吐出手段から吐出された液滴に、光をより確実に照射することができる。
ここで、同期するとは、例えば、液滴吐出手段による液滴の吐出と同時に発光することではなく、液滴が吐出されて所定位置に達したときに液滴に光が照射されるタイミングで、光照射手段が光を照射することを意味する。つまり、光照射手段は、液滴吐出手段による液滴の吐出に対して、所定時間だけ遅延して光を照射する。
光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体レーザー、半導体レーザー、色素レーザーなどが挙げられる。これらの中でも、パルス発振によりパルス光を照射できることが好ましい。
固体レーザーとしては、例えば、YAGレーザー、ルビーレーザー、ガラスレーザーなどが挙げられる。
YAGレーザーの市販品としては、例えば、Explorer ONE−532−200−KE(スペクトラ・フィジックス株式会社製)などが挙げられる。
パルス光のパルス幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10μs以下が好ましく、1μs以下がより好ましい。
単位パルスあたりのエネルギーとしては、集光の有無等の光学系に大きく依存するが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μJ以上が好ましく、1μJ以上がより好ましい。
<受光手段及び受光工程>
受光手段は、光を受光した細胞からの発光を受光する。
受光工程は、光を受光した細胞からの発光を2以上の受光手段で受光する工程であり、受光手段により好適に行うことができる。
細胞計数装置は、2以上の受光手段を有する。細胞計数装置が2以上の受光手段を有することにより、一の受光手段により発光が重なった状態を受光した場合であっても、他の受光手段により発光が重なっていない状態を受光できていれば、他の受光手段により受光された発光に基づいて、液滴に含まれる細胞を精度よく計数することができる。
光を受光した細胞からの発光は、細胞から全方位に発せられる。このため、2以上の受光手段としては、発光を受光可能な位置に配されれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、それぞれの受光方向とのなす角が0°とならない位置に配されることが好ましい。発光の重なりが少ない状態の情報を選択できる点で有利である。
2以上の受光手段のうち少なくとも一の受光手段は、その受光方向が他の受光手段の受光方向と略直交方向に位置するように配されることが好ましい。これにより、一の受光手段及び他の受光手段を用いた場合、一の受光手段及び他の受光手段により受光した情報のうち、いずれかの情報を選択する際に、発光の重なりが少ない状態の情報を選択できる。なお、略直交とは、80°以上100°以下を意味する。
を選択できる点で有利である。
受光手段が3つ以上である場合の受光手段の受光方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。3以上の受光手段を同一平面上に位置するように配されるとき、隣り合う受光手段の受光方向がなす角を、360°を受光手段の個数で等分した角度になるようにすることが好ましい。例えば、3つの受光手段を同一平面上に位置するように配されるときは、隣り合う受光手段の受光方向をそれぞれ120°となる位置するように配されることが好ましい。
受光手段は、その受光方向が液滴の吐出方向と略直交方向に位置するように配されることが好ましい。これにより、受光手段の位置を調整しやすくすることができ、細胞計数装置の構造が複雑にならない点で有利である。
なお、コントラストを向上するため、光照射手段から出射される光が直接入射しない位置に受光手段を配置することが好ましい。
受光手段は、受光した発光に基づき、発光の輝度値及び形状の情報を得ることが好ましい。これにより、細胞計数手段は、受光手段が得た発光の輝度値及び形状の情報の少なくともいずれかに基づき、液滴に含まれる細胞を計数することができるため、細胞の計数精度を向上させることができる。
受光手段としては、液滴吐出手段による液滴の吐出に同期して発光を受光できることが好ましい。これにより、液滴吐出手段から吐出された液滴に、光照射手段から光が照射され、細胞からの発光をより確実に受光することができる。
ここで、同期するとは、例えば、液滴吐出手段による液滴の吐出と同時に発光することではなく、液滴が吐出されて所定位置に達したときに液滴に光が照射され、細胞が発光するタイミングで、検出手段が発光を受光することを意味する。つまり、検出手段は、液滴吐出手段による液滴の吐出、及び光照射手段による光の照射に対して、それぞれ所定時間だけ遅延して発光を検出する。
受光手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1次元素子、2次元素子などが挙げられる。これらの中でも、2次元素子が好ましい。受光手段が2次元素子であると、発光の輝度値のみならず、発光の受光面における形状を受光しやすい点で有利である。
1次元素子としては、例えば、フォトダイオード、フォトセンサーなどが挙げられる。これらの中でも、光電子増倍管、アバランシェフォトダイオードが好ましい。1次元素子が光電子増倍管、アバランシェフォトダイオードであると、高感度な測定が可能となる。
2次元素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子、ゲートCCDなどが挙げられる。
受光手段としては、CMOS撮像素子を有するカメラが好ましい。
CMOS撮像素子を有するカメラの市販品としては、高感度カメラ(pco.edge、株式会社東京インスツルメンツ製)が好ましい。
なお、光照射手段が照射する光と比較して細胞の発光が弱い場合、受光手段の受光面側に光の波長域を減衰させるフィルタを設置してもよい。これにより、受光手段において、非常にコントラストの高い発光画像を得ることができる。
フィルタとしては、例えば、光の波長を含む特定波長域を減衰させるノッチフィルタなどが挙げられる。
前述のように、光は、パルス光が好ましいが、光照射手段から照射される光を連続発振させた光としてもよい。この場合には、連続発振させた光が飛翔中の液滴に照射されるタイミングで受光手段が発光を受光可能となるように制御することが好ましい。
<細胞計数手段及び細胞計数工程>
細胞計数手段は、2以上の受光手段が得た発光に基づき、液滴に含まれる細胞を計数する。
細胞計数工程は、受光した発光に基づき、液滴に含まれる細胞を計数する工程であり、細胞計数手段により好適に行うことができる。
細胞計数手段は、受光手段が得た発光の輝度値及び形状の情報の少なくともいずれかに基づき、液滴に含まれる細胞を計数することができる。
[発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理]
発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)2以上の受光手段のうち2つの受光手段が受光した発光の輝度値に基づき、あらかじめ取得した検量線を用いて細胞の個数を判定する処理、(2)検出手段毎に得た発光の個数のうち最も多い発光の個数を細胞の個数として計数する処理などが挙げられる。これらの中でも、(1)の処理が好ましい。
(1)の処理では、発光の輝度値により検量線を用いて細胞の個数を判定することができる。発光が重なっている場合、発光が透過可能な細胞であれば、発光の総輝度値により検量線を用いて細胞の個数を判定することができる。発光が透過しない細胞であっても、2以上の受光手段から発光の輝度値の情報を得るため、細胞同士が接触したり、発光が重なっていなければ、検量線を用いて細胞の個数を判定することができる。
(2)の処理では、輝度値が所定の範囲内にある発光の個数を検出手段毎に得た発光の輝度値の情報に基づいてそれぞれ求め、求めた発光の個数のうち最も多い発光の個数を細胞の個数として計数することができる。
発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理を行う場合、受光手段としては、1次元素子を用いてもよく、2次元素子を用いてもよい。
[発光の受光面における形状の情報に基づいて細胞を計数する処理]
発光の受光面における形状の情報に基づいて細胞を計数する処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(3)発光の受光面における形状の曲率半径を求め、求めた曲率半径のうち所定の範囲内にある曲率半径の中心の個数を細胞の個数として計数する処理、(4)発光の受光面における形状の外周の長さが所定の範囲内にある発光の個数を計数する処理、(5)発光の受光面における形状の外周の変曲点の個数を細胞の個数として計数する処理、(6)発光の受光面における形状の外周の接線の傾きの符号が変わる回数を細胞の個数として計数する処理などが挙げられる。これらの中でも、(3)の処理が好ましい。
(3)の処理では、曲率半径が所定の範囲より小さい場合、細胞からの発光ではなく、屈折した光や散乱した光などが受光されているため、細胞からの発光ではないと判定して除外する。また、曲率半径が所定の範囲より大きい場合、細胞が液滴の外辺部近傍に存在しているとき、光を照射して細胞を発光させると、細胞からの発光が液滴の球面内側に反射する現象により、液滴の外辺部が発光して見えるため、細胞からの発光ではないと判定して除外する。発光の受光面における形状から求めた曲率半径のうち所定の範囲内にある曲率半径の中心の個数を細胞の個数として計数することができる。
(4)の処理では、(3)の処理における曲率半径を発光の受光面における形状の外周の長さに置き換えたものである。
(5)の処理では、例えば、2つの発光が重なったときには変曲点の個数が2個になり、3つの発光が重なったときには変曲点の個数が3個になるため、変曲点の個数を細胞の個数として計数することができる。
(6)の処理では、2つの発光が重なったときには接線の傾きの符号が2回変わり、3つの発光が重なったときには接線の傾きの符号が3回変わるため、接線の傾きの符号が変わる回数を細胞の個数として計数することができる。
発光の受光面における形状の情報に基づいて細胞を計数する処理を行う場合、受光手段としては、2次元素子を用いることが好ましい。受光手段が2次元素子であれば、2次元画像を得やすい点で有利である。
受光手段から得られた2次元画像に基づいて、発光の受光面における形状に基づいて曲率半径を算出するための画像処理を行うソフトウェアを用いてもよい。
画像処理を行うソフトウェアとしては、例えば、ImageJ(アメリカ国立衛生研究所製、オープンソース)などが挙げられる。
[細胞を計数する処理の順序]
細胞計数手段は、発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数できないと判定した場合、発光の受光面における形状の情報に基づき曲率半径を算出し、所定の範囲内にある曲率半径の中心の個数を細胞の個数として計数することが好ましい。
これは、発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理のほうが、発光の受光面における形状の情報に基づいて細胞を計数する処理よりも処理速度が速いため、発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理を先に行う。発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数する処理の際に、例えば、いずれの発光の輝度値の情報にも発光の重なりがあり、発光の輝度値の情報に基づいて細胞を計数することが困難な場合、発光の受光面における形状の情報に基づいて細胞の個数を計数することできるため、液滴に含まれる細胞の計数精度を向上させることができる。
なお、細胞計数手段が、細胞の個数が0個であると判定したとき、液滴吐出手段が、液滴を更に吐出することが好ましく、細胞の個数が0個である液滴を被付着物に付着させないようにすることがより好ましい。
更に、液滴吐出手段より所定の回数の液滴を吐出した後に、後述する記録手段に記録した発光の輝度値及び形状の情報を読み出し、吐出させた各々の液滴に含まれる細胞の個数を計数するようにしてもよい。
細胞計数手段は、細胞計数装置の各動作を制御するCPU(Central Processing Unit)ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、メインメモリなどを有し、細胞計数装置全体の動作を制御するための制御プログラムに基づいて各種処理を実行する。
<その他の手段>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、光学系、駆動手段、記録手段、被付着物を有することが好ましい。
光学系としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光照射手段から出射された光を液滴に集光させるためのレンズ、光をフィルタリングして受光手段が発光を受光しやすくするためのフィルタなどが挙げられる。
駆動手段は、例えば、液滴吐出手段が圧電加圧方式によるインクジェットヘッドである場合、液滴吐出手段に駆動電圧を入力し、アクチュエータを変形させることにより微小な液滴を吐出させることができる。
記録手段は、受光手段により受光された発光の輝度値及び発光の受光面における形状の情報を記録できれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、RAMなどが挙げられる。
吐出された液滴を受ける被付着物は、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、ウェル、ディッシュなどが挙げられる。
ここで、細胞計数装置の一例について図面を参照して説明する。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
図1は、本発明の細胞計数方法に用いられる細胞計数装置の一例を示す説明図である。
図1に示すように、細胞計数装置100は,液滴吐出手段10と、駆動手段20と、光照射手段30と、受光手段41及び42と、細胞計数手段50とを有する。
液滴吐出手段10は、細胞201を含む吐出用細胞分散液200を収容し、キャビティ11に配置された図示しない圧電素子の変形により、細胞201を含んだ液滴210を、図3中のD3で示す吐出方向にノズル12から吐出することができる。
駆動手段20は、液滴吐出手段10の圧電素子と電気的に接続されており、圧電素子に駆動電圧を印加し、圧電素子を変形させることにより液滴210を吐出させる。
光照射手段30は、駆動手段20と電気的に接続されており、駆動手段20から同期信号を入力される。同期信号を入力された光照射手段30は、液滴吐出手段10による液滴210の吐出タイミングに合わせて、光としてのレーザー光Lを液滴210に照射する。
2つの受光手段41及び42は、いずれも光照射手段30を介して駆動手段20と電気的に接続されており、駆動手段20から同期信号を入力される。同期信号を入力された受光手段41及び42は、光照射手段30のレーザー光Lにより細胞201が発光するタイミングに合わせて、発光L1及び発光L2の輝度値及び形状をそれぞれ受光する。
細胞計数手段50は、2つの受光手段41及び42により受光した発光L1及び発光L2の状態に基づき、液滴210に含まれる細胞201を計数する。
図2は、図1に示した細胞計数装置における2つの受光手段の位置関係の一例を示す説明図である。なお、図2では、液滴の吐出方向を紙面奥行き方向としている。
図2に示すように、光照射手段30、ミラー60、及びレンズ70は、光照射手段30により照射されたレーザー光Lがミラー60に反射してレンズ70を介して吐出方向に吐出された液滴(図2中のノズル11の位置)に集光されるように配置されている。
図3に示すように、2つの受光手段41及び42は、吐出方向を法線とする平面上に、受光手段41の受光方向D1と、受光手段42の受光方向D2とがなす角を90°として配置されている。
図3は、図2に示した位置関係とした2つの受光手段により得られる発光の画像の説明図である。図3では、受光手段41が受光した発光の輝度値及び発光の受光面における形状を1つの画像P1に示し、受光手段42が受光した発光の輝度値及び発光の受光面における形状を1つの画像P2に示している。
図3に示すように、画像P1では発光が重なっていないが、画像P2では発光が重なっている。
画像P1及び画像P2から発光の輝度値に基づいて細胞201を計数するとき、(1)の処理のように、検量線を用いて細胞201を計数してもよく、(2)の処理のように、最も多い発光の個数を細胞201の個数として計数してもよい。
以下に、本発明の実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
細胞として酵母(商品名:Saccharomyces cerevisiae、社内培養、細胞濃度:5×10cell/mL)を2mLチューブ(商品名:セーフロックチューブ、Eppendorf社製)に1mL分注し、遠心後上澄み液を除去した。その後70%エタノール(商品名:70%エタノール、和光純薬工業株式会社製)を1mL、及び蛍光色素(商品名:Eosin Y、和光純薬工業株式会社製)を20μL添加し、30分間静置して、酵母を染色した。
染色した細胞を、遠心し、上澄み液を除去することで回収し、回収した細胞を溶媒として水1mL添加し、さらに、界面活性剤として非イオン性界面活性剤(商品名:Tween20、シグマアルドリッチ社製)を0.01質量%となるように加え、実施例1の吐出用細胞分散液を得た。
(実施例2〜11及び比較例1〜4)
実施例1において、下記表1〜3の組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜11及び比較例1〜4の吐出用細胞分散液を得た。
次に、以下のようにして、「連続吐出安定性」、及び「計数精度」を評価した。結果を下記表1〜3に示す。
(連続吐出安定性)
得られた各吐出用細胞分散液を、図1に記載の装置の液室に充填し、液滴が500plとなるようにディッシュに連続運転により吐出を行い、吐出された液滴を高感度カメラ(装置名:sCMOS pco.edge、株式会社東京インスツルメンツ製)により観察し、下記評価基準に基づいて、「連続吐出安定性」を評価した。
−評価基準−
◎:30分間以上連続運転を行っても吐出乱れがない
○:10分間以上30分間未満連続運転を行っても吐出乱れがない
×:10分間未満の連続運転を行うと吐出乱れがある
(計数精度)
連続吐出安定性の評価において、吐出された吐出用細胞分散液の液滴に、光源としてYAGレーザー(装置名:Explorer ONE−532−200−KE、スペクトラ・フィジックス株式会社製)を用いて励起光を照射し、液滴から発せられる蛍光を受光素子として高感度カメラ(装置名:sCMOS pco.edge、株式会社東京インスツルメンツ製)により観察し、画像処理ソフトウェアであるImageJにより得られた蛍光画像を画像処理し、細胞数を計測した。次に、ディッシュに着弾後の細胞の個数(真の細胞の個数)を目視にて確認した。これを液滴100個に対して、受光手段により測定された細胞の個数と、ディッシュに着弾後に目視にて確認した細胞の個数が同一である割合を算出し、受光手段による細胞の個数(カウント)の「計数精度」を評価した。
なお、表1〜3において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
・酵母(Saccharomyces cerevisiae):社内培養
・NHDF(ヒト皮膚線維芽細胞):社内培養
・HeLa細胞:社内培養
・Tween20:シグマアルドリッチ社製、非イオン性界面活性剤
・SDS:和光純薬工業株式会社製、イオン性界面活性剤
・PBS:和光純薬工業株式会社製、リン酸緩衝生理食塩水
・TE:Life technologies社製、Tris−EDTA緩衝液
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 光を受光したときに発光可能な細胞、及び界面活性剤を含むことを特徴とする吐出用細胞分散液である。
<2> 前記細胞が、蛍光色素によって染色された細胞、及び蛍光タンパク質を発現した細胞の少なくともいずれかである前記<1>に記載の吐出用細胞分散液である。
<3> 前記細胞が、蛍光色素によって染色された細胞である前記<2>に記載の吐出用細胞分散液である。
<4> 前記蛍光色素が、フルオレセイン類である前記<2>から<3>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<5> 前記フルオレセイン類が、エオシンである前記<4>に記載の吐出用細胞分散液である。
<6> 前記細胞が、微生物である前記<1>から<5>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<7> 前記微生物が、真菌、及び動物細胞の少なくともいずれかである前記<6>に記載の吐出用細胞分散液である。
<8> 前記真菌が、酵母である前記<7>に記載の吐出用細胞分散液である。
<9> 前記動物細胞が、繊維芽細胞である前記<7>に記載の吐出用細胞分散液である。
<10> 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である前記<1>から<9>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<11> 前記非イオン性界面活性剤が、ポリソルベート類である前記<10>に記載の吐出用細胞分散液である。
<12> 前記細胞の体積平均粒径が、100μm以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<13> 前記細胞の数が、5×10個/mL以上5×10個/mL以下である前記<1>から<12>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<14> 媒体をさらに含む前記<1>から<13>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液である。
<15> 前記媒体が、水、及び緩衝液の少なくともいずれかである前記<14>に記載の吐出用細胞分散液である。
<16> 前記緩衝液が、リン酸緩衝生理食塩水、及びトリスヒドロキシメチルアミノメタンの少なくともいずれかである前記<15>に記載の吐出用細胞分散液である。
<17> 前記<1>から<16>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる液滴吐出工程と、
吐出された前記液滴に前記光を照射する光照射工程と、
前記光を受光した細胞からの発光を2以上の受光手段で受光する受光工程と、
受光した前記発光に基づき、前記液滴に含まれる前記細胞を計数する細胞計数工程と、を含むことを特徴とする細胞計数方法である。
<18> 2以上の前記受光手段のうち少なくとも一の前記受光手段が、その受光方向が他の前記受光手段の受光方向と略直交方向に位置するように配された前記<17>に記載の細胞計数方法である。
<19> 前記受光手段が、CMOS撮像素子を有するカメラである前記<17>から<18>のいずれかに記載の細胞計数方法である。
<20> 前記受光手段が、2つである前記<17>から<19>のいずれかに記載の細胞計数方法である。
<1>から<16>のいずれかに記載の吐出用細胞分散液、及び<17>から<20>のいずれかに記載の細胞計数方法は、従来における前記諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
特開2005−137288号公報 特開2011−202967号公報
41、42 受光手段
201 細胞
210 液滴

Claims (6)

  1. 光を受光したときに発光可能な細胞、及び界面活性剤を含むことを特徴とする吐出用細胞分散液。
  2. 前記細胞が、蛍光色素によって染色された細胞、及び蛍光タンパク質を発現した細胞の少なくともいずれかである請求項1に記載の吐出用細胞分散液。
  3. 前記細胞が、微生物である請求項1から2のいずれかに記載の吐出用細胞分散液。
  4. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である請求項1から3のいずれかに記載の吐出用細胞分散液。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の吐出用細胞分散液を液滴として吐出させる液滴吐出工程と、
    吐出された前記液滴に前記光を照射する光照射工程と、
    前記光を受光した細胞からの発光を2以上の受光手段で受光する受光工程と、
    受光した前記発光に基づき、前記液滴に含まれる前記細胞を計数する細胞計数工程と、を含むことを特徴とする細胞計数方法。
  6. 2以上の前記受光手段のうち少なくとも一の前記受光手段が、その受光方向が他の前記受光手段の受光方向と略直交方向に位置するように配された請求項5に記載の細胞計数方法。
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