JP2017536461A - ジグリセロールエステルを含有する、改善したレオロジー特性および光学特性を有するコポリカーボネート組成物 - Google Patents

ジグリセロールエステルを含有する、改善したレオロジー特性および光学特性を有するコポリカーボネート組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、改善したレオロジー特性、同様に光学特性を有する、ジグリセロールエステルを含んでなるコポリカーボネート、ブレンド、成形品を製造するためのそれらの使用、およびそれらから得られた成形品に関する。

Description

本発明は、改善したレオロジー特性および光学特性の両方を示す、ジグリセロールのカルボン酸エステルを含んでなるコポリカーボネート組成物、ブレンド(Blends)、成形品を製造するためのその使用およびそれから得られる成形品に関する。
コポリカーボネートは工業熱可塑性物質のグループに属する。それらは、照明用ハウジング材料として、電気および電子部門、ならびに特定の熱特性および機械特性が必要な用途(例えば、ヘアドライアー自動車部門、プラスチックカバー、反射体、ディフューザーまたは導光部品およびランプカバーまたはランプベゼルにおける用途)にて多目的な用途が見出されている。これらコポリカーボネートは、さらなる熱可塑性プラスチック材料用にブレンドパートナーとして使用してもよい。
これら組成物において、高いビカット(Vicat)温度(熱変形耐性)およびガラス転移温度等の良好な熱特性および機械特性が実際に常に必須である。しかしながら、高いガラス転移温度および熱変形耐性は同時に比較的高い溶融粘度をもたらし、このことにより例えば射出成形における加工に対して悪影響を及ぼす。
(コ)ポリカーボネート組成物/(コ)PCブレンドの流動性は、低分子量化合物の添加により増加させることができる。しかしながら、この種の物質は同時に可塑剤としても働くため、ポリマーマトリックスの熱変形耐性およびガラス転移温度を低下させる。これにより材料の温度使用範囲が減少するため、このことは望ましくない。
DE 102004020673には、エーテル/チオエーテル結合を有するビスフェノールに基づく改善した流動性を有するコポリカーボネートが記載されている。
DE 3918406には、エラストマーまたはその他の熱可塑性物質との、特定のポリカーボネートに基づき光学データ保存手段用ブレンドおよび光学用途、具体的にはコンパクトディスク等の光学データ保存手段におけるその使用が開示されている。
EP 0 953 605には、改善した流動特性を有する直鎖状ポリカーボネート組成物であって、環式オリゴカーボネートが、大量(例えば、0.5%〜4%)に添加され、かつ二軸押出機により285℃で直鎖状BPAポリカーボネートのマトリックス内で均一化されることを特徴とする、直鎖状ポリカーボネート組成物が記載されている。この過程で、流動性は、環式オリゴカーボネートの量が上昇するにつれ増加する。しかしながら同時にガラス転移温度およびそれ故の熱変形耐性の明白な低下がある。これは比較的高い熱変形耐性を有する(コ)ポリカーボネート組成物の工業用途において望ましくない。この短所は、ひいては費用のかかるコビスフェノールをより多くの量で使用することを通して補填しなければならない。
流動性を改善するための従来的方法は、所望の効果を達成するために、BDP (ビスフェノールAジホスフェート)を10重量%超の量で使用することである。しかしながら、これは熱変形耐性の非常に深刻な低減を引き起こす。
ジグリセロールエステルは、透明静電気防止組成物と関連して、例えば、JP2011108435 A、JP2010150457 A、JP2010150458 Aにおいて言及されている。JP2009292962 Aには、エステルが少なくとも20個の炭素原子を有する特定の態様が記載されている。JP2011256359 Aには、ジグリセロールエステルを用いた、難燃性、紫外線安定性、静電気防止組成物が記載されている。
従って本発明は、熱変形耐性が実質的に一定のままで改善した流動性を示す芳香族ポリカーボネート組成物を含んでなる組成物を見出すことが目的である。
しかしながら、先行技術からは既定/規定(definierten)の熱変形耐性について(コ)ポリカーボネート組成物/PCブレンドの流動性をどのように改善するか、当業者への示唆が一切提供されていない。具体的には、5重量%未満の濃度範囲において、レオロジー特性および光学特性に対する、ジグリセロールとのカルボン酸のエステルの効果に関する示唆がない。
驚くべきことに、特定の(高Tg)コポリカーボネート(成分A;T:ガラス転移温度)と追加(コ)ポリカーボネート(成分B)からなる組成物は、ジグリセロールと一定量のカルボン酸のエステルが存在している場合、一貫して改善した流動性を示すことが見出された。熱変形耐性(ビカット温度)は、実質的に変化しないままである。
記載された新規の特性の組み合せは、射出成形/押出成分の機械的性能および熱性能について重要な基準(criterion)となる。本発明によるコポリカーボネート組成物から製造された射出成形品または押出品は、熱特性において劣化なく、有意に改善された流動特性を有する。
従って、本発明は下記を含んでなるコポリカーボネート組成物を提供する:
A)67.0〜99.95重量%の、一般式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)の構造単位からなる群から選択されるモノマー単位を含んでなる、少なくとも1種のコポリカーボネート
Figure 2017536461
[式中、
は、水素またはC−C−アルキル、好ましくは水素を表し、
は、C−C−アルキル、好ましくはメチルを表し、
nは、0、1、2または3、好ましくは3を表し、かつ
は、C−C−アルキル、アラルキルまたはアリール、好ましくはメチルまたはフェニル、非常に特に好ましくはメチルを表す。]
または、
67.0〜99.95重量%の、1種以上の上記コポリカーボネートと一般式(2)の1種以上のモノマー単位とを含んでなる少なくとも1種の追加ホモ−またはコポリカーボネートとのブレンド:
Figure 2017536461
[式中、
は、H、直鎖状または分岐鎖状C−C10アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−Cアルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−Cアルキル、非常に特に好ましくはC−アルキル(メチル)を表し、かつ
は、直鎖状または分岐鎖状C−C10アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−Cアルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−Cアルキル、非常に特に好ましくはC−アルキル(メチル)を表す。]
ここで存在していてもよい(gegebenenfalls vorhandene)追加ホモ−またはコポリカーボネートは、式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)のモノマー単位を有さない;
B)0.05〜3.0重量%の少なくとも1種のジグリセロールエステル;および
C)0〜30.0重量%の1種以上の添加剤および/または充填剤。
定義
本発明の文脈において、C−C−アルキルは、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec.−ブチル、tert.−ブチルを表し、さらにC−C−アルキルは、例えばn−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、ネオ−ペンチル、1−エチルプロピル、シクロヘキシル、シクロペンチル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピルまたは1−エチル−2−メチルプロピルを表し、さらにC−C10−アルキルは、例えばn−ヘプチルおよびn−オクチル、ピナシル、アダマンチル、異性体メチル類、n−ノニル、n−デシルを表し、さらにC−C34−アルキルは、例えばn−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシルまたはn−オクタデシルを表す。対応のアルキル基、例えば、アラルキル/アルキルアリール基、アルキルフェニル基またはアルキルカルボニル基にも同一のことが当てはまる。対応するヒドロキシアルキル基またはアラルキル/アルキルアリール基におけるアルキレン基は、例えば、前述のアルキル基に対応するアルキレン基を表す。
アリールは、6〜34個の骨格炭素原子を有する炭素環式の芳香族基を表す。アラルキル基としても知られるアリールアルキル基の芳香族部分に対しても、およびより複雑な基(例えば、アリールカルボニル基)のアリール構成要素に対しても同一のことが当てはまる。
−C34−アリールの例は、フェニル、o−、p−、m−トリル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニルおよびフルオレニルである。
アリールアルキルおよびアラルキルは、それぞれ独立して、上記に定義されたとおりの直鎖状、環式、分岐鎖状または非分岐鎖状アルキル基を表し、上記に定義されたとおりのアリール基によって、一置換、多置換または全置換されていてもよい。
上記の列挙は例示を目的とし、制限するものとみなされるべきではない。
本発明の文脈において、ppbおよびppmは、別の指示がない限り、重量による部数を意味すると理解される。
本発明の文脈において、別の指示がない限り、成分A、BおよびCの記載した重量%値は、組成物の総重量に対するものである。組成物は、成分A、BおよびCに加えてさらなる成分を含有してもよい。好ましい態様において、組成物は成分A、Bおよび場合によりCからなる。
成分A
本発明によるコポリカーボネート組成物は、成分Aとして67.0〜99.95重量%の、式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)の1種以上のモノマー単位を含んでなるコポリカーボネート、あるいは式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)の1種以上のモノマー単位を含んでなるコポリカーボネートと一般式(2)の1種以上のモノマー単位を含んでなる追加ホモ−またはコポリカーボネートとのブレンドを含んでなる。
成分Aが組成物中に、それぞれの場合について組成物の総重量に対して70.0〜99.0重量%、好ましくは80.0〜99.0重量%および特に好ましくは85.0〜98.5重量%の含量で存在している。
好ましい態様において、一般式(1a)、(1b)、(1c)および(1d) の1種以上のモノマー単位を含んでなるコポリカーボネートの組成物中の含量は、少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも60重量%、非常に特に好ましくは少なくとも75重量%である。
一般式(1a)のモノマー単位は、一般式(1a')の1種以上の対応するジフェノールによって導入される:
Figure 2017536461

[式中、
は、水素またはC−C−アルキル、好ましくは水素を表し、
は、C−C−アルキル、好ましくはメチルを表し、かつ
nは、0、1、2または3、好ましくは3を表す]。
本発明に従い使用される式(1a')のジフェノールおよびホモポリカーボネート中でのその使用は、例えばDE 3918406において開示されている。
特に好ましいのは、式(1a'')を有する1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC) である。
Figure 2017536461
一般式(1b)、(1c)および(1d)のモノマー単位は、一般式(1b')、(1c')および(1d')の1種以上の対応するジフェノールによって導入される:
Figure 2017536461
[式中、
は、C−C−アルキル、アラルキルまたはアリール、好ましくはメチルまたはフェニル、非常に特に好ましくはメチルを表す]。
式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)の1種以上のモノマー単位に加え、成分Aのコポリカーボネートは、式(3)の1種以上のモノマー単位を含んでいてもよい:
Figure 2017536461
[式中、
およびRは、互いに独立してH、C−C18−アルキル−、C−C18−アルコキシ、ClもしくはBr等のハロゲン、またはそれぞれ置換されていてもよい(gegebenenfalls substituiertes)アリールもしくはアラルキル、好ましくはHまたはC−C12−アルキル、特に好ましくはHまたはC−C−アルキル、および非常に特に好ましくはHまたはメチルを表し、かつ
Yは、単結合、−SO−、−CO−、−O−、−S−、C−C−アルキレンまたはC−C−アルキリデン、さらに、さらなる複素原子を含んでなる芳香環と結合していてもよいC−C12−アリーレンを表す]。
一般式(3)のモノマー単位は、一般式(3a)の1種以上の対応するジフェノールによって導入される:
Figure 2017536461
[式中、
、RおよびYはそれぞれ式(3)に関係する上記の意味を有する]。
式(1a')、(1b')、(1c')および(1d')のジフェノールに加えて使用し得る式(3a)のジフェノール類の例として、ハイドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシビフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、α,α'−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼンならびにそれらの環アルキル化化合物および環ハロゲン化化合物、同様にα,ω−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ポリシロキサンが挙げられる。
式(3a)の好ましいジフェノール類は、例えば、4,4'−ジヒドロキシビフェニル(DOD)、4,4'−ジヒドロキシビフェニルエーテル(DODエーテル)、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノール A)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン(ビスフェノールM)、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンである。
特に好ましいジフェノール類は、例えば、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、4,4'−ジヒドロキシビフェニル(DOD)、4,4'−ジヒドロキシビフェニルエーテル(DODエーテル)、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]−ベンゼン (ビスフェノールM)、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンである。
非常に特に好ましいのは一般式(3b)の化合物である。
Figure 2017536461
[式中、
は、H、直鎖状または分岐鎖状C−C10−アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、非常に特に好ましくはHまたはC−アルキル(メチル)を表し、かつ
は、直鎖状または分岐鎖状C−C10−アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、非常に特に好ましくはC−アルキル(メチル)を表す。]
ここでは具体的にジフェノール類(3c)が非常に特に好ましい。
Figure 2017536461
一般式(3a)のジフェノール類は、単独でまたはさもなければそれぞれとの混合物のいずれかで使用し得る。ジフェノールは、文献から公知であり、または文献の方法により製造可能である(例えば、H. J. Buysch et al., Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, VCH, New York 1991, 5. Ed., Vol. 19, p. 348を参照のこと)。
コポリカーボネート中の、式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)のモノマー単位の総割合は、好ましくは0.1〜88モル%、特に好ましくは 1〜86モル%、非常に特に好ましくは5−84モル%かつ具体的には10 〜82モル%(使用したジフェノールのモルの合計に対して)である。
本発明による組成物の好ましい態様において、成分Aのコポリカーボネートのジフェノキシド単位は、上記式(1a'')および(3a)の一般構造を有するモノマーに由来する。
本発明による組成物の別の好ましい態様において、成分Aのコポリカーボネートのジフェノキシド単位は、上記式(3a)および(1b')、(1c')および/または(1d')の一般構造を有するモノマーに由来する。
コポリカーボネート組成物のコポリカーボネート成分は、ブロックおよびランダムコポリカーボネートとして存在していてもよい。ランダムコポリカーボネートが特に好ましい。
コポリカーボネートにおけるジフェノキシドモノマー単位の数の比(das Verhaltnis der Haufigkeit)は、使用したジフェノールのモル比から計算される。
成分Aにおける存在していてもよいホモ−またはコポリカーボネートは、一般式(2)のモノマー単位を含んでなる。上記単位は、一般式(2a)のジフェノールによって導入される:
Figure 2017536461
[式中、
は、H、直鎖状または分岐鎖状C−C10−アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、非常に特に好ましくはHまたはC−アルキル(メチル)を表し、かつ
は、直鎖状または分岐鎖状C−C10−アルキル、好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、特に好ましくは直鎖状または分岐鎖状C−C−アルキル、非常に特に好ましくはC−アルキル(メチル)を表す]。
ここでは具体的にジフェノール(3c)が非常に特に好ましい。
Figure 2017536461
一般式(2)の1種以上のモノマー単位に加えて、成分Aについて上記で記載された式(3)の1種以上のモノマー単位が存在してもよい。
ブレンドが成分Aとして存在していることを条件に、当該ブレンドは、ビスフェノールAに基づいたホモポリカーボネートを含んでなることが好ましい。
製造方法
本発明による組成物中に成分Aとして好ましくは使用された、(コ)ポリエステルカーボネートを含む、ホモ−またはコポリカーボネート(以下において(コ)ポリカーボネートとも総称する)の好ましい製造方法は、界面法およびメルトエステル交換反応法である。
界面法により高分子量の(コ)ポリカーボネートを得るためには、ジフェノールのアルカリ塩を、二相混合物中でホスゲンと反応させる。分子量は、連鎖停止剤として作用するモノフェノール(例えば、フェノール、tert.−ブチルフェノールまたはクミルフェノール、特に好ましくはフェノール、tert.−ブチルフェノール)の量により制御され得る。これら反応により、実際的に全く直鎖状のみのポリマーが形成される。これは、末端基分析により確認し得る。いわゆる分岐形成剤の意図的な使用を通して、一般にポリ水酸化化合物、分岐鎖状ポリカーボネートも得られる。
分岐形成剤として使用可能なものは、少量の、使用したジフェノールのモルに対して、好ましくは0.05〜5モル%、特に好ましくは0.1−3モル%、非常に特に好ましくは0.1−2モル%の量の三官能性化合物、例えば、イサチンビスクレゾール(IBC)またはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプト−2−エン;4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン(THPE);トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン;2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン;2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール;2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5'−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール;2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン;ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)オルソテレフタレート;テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン;テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン;α,α',α''−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン;2,4−ジヒドロキシ安息香酸;トリメシン酸;塩化シアヌル;3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール;1,4−ビス−(4',4''−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル)−ベンゼンおよび具体的には1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン(THPE)およびビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。イサチンビスクレゾール、同様に1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン(THPE)およびビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールを分岐形成剤として使用することが好ましい。
これら分岐形成剤を使用することで、分岐構造がもたらされる。結果として得られる長鎖状分岐は、通常得られたポリカーボネートのレオロジー特性につながり、それは直鎖状タイプと比べて構造的粘度を表す。
使用する連鎖停止剤の量は、各場合に使用したジフェノールに対して、好ましくは0.5モル%〜10モル%、好ましくは1モル%〜8モル%、特に好ましくは2モル%〜6モル%である。連鎖停止剤の添加は、ホスゲン化の前、間または後に、好ましくは塩化メチレンおよびクロロベンゼンの溶媒混合物(8−15重量%)中で溶液として達成してもよい。
メルトエステル交換反応法により高分子量(コ)ポリカーボネートを得るためには、アルカリ金属塩、アンモニウム化合物またはホスホニウム化合物等の触媒の存在下で、ジフェノールをメルト中で(in der Schmelze umgesetzt)炭酸ジエステル、通常は炭酸ジフェニルと反応させる。
メルトエステル交換反応法は、例えば、Encyclopedia of Polymer Science, Vol. 10 (1969), Chemistry and Physics of Polycarbonates, Polymer Reviews, H. Schnell, Vol. 9, John Wiley and Sons, Inc. (1964) において、およびDE−C 10 31 512において記載されている。
メルトエステル交換反応法において、式(2a)および場合により(1a)のジフェノール類は、好適な触媒および場合によりメルト中のさらなる添加物質を用いて、炭酸ジエステル類とエステル交換される。
本発明の目的のための炭酸ジエステル類は、式(4)および(5)のものであり、
Figure 2017536461
Figure 2017536461
[式中、
R、R'およびR''は、
互いに独立してH、分岐していてもよいC−C34−アルキル/シクロアルキル、C−C34−アルカリールまたはC−C34−アリールを表してもよい。]
例えば、
炭酸ジフェニル、炭酸ブチルフェニルフェニル、炭酸ジ(ブチルフェニル)、炭酸イソブチルフェニルフェニル、炭酸ジ(イソブチルフェニル)、炭酸tert−ブチルフェニル フェニル、炭酸ジ(tert−ブチルフェニル)、炭酸n−ペンチルフェニル フェニル、炭酸ジ(n−ペンチルフェニル)、炭酸n−ヘキシルフェニル フェニル、炭酸ジ(n−ヘキシルフェニル)、炭酸シクロヘキシルフェニル フェニル、炭酸ジ(シクロヘキシルフェニル)、炭酸フェニルフェノール フェニル、炭酸ジ(フェニルフェノール)、炭酸イソオクチルフェニル フェニル、炭酸ジ(イソオクチルフェニル)、炭酸n−ノニルフェニル フェニル、炭酸ジ(n−ノニルフェニル)、炭酸クミルフェニル フェニル、炭酸ジ(クミルフェニル)、炭酸ナフチルフェニル フェニル、炭酸ジ(ナフチルフェニル)、炭酸ジ−tert−ブチルフェニル フェニル、炭酸ジ(ジ−tert−ブチルフェニル)、炭酸ジクミルフェニル フェニル、炭酸ジ(ジクミルフェニル)、炭酸4−フェノキシフェニル フェニル、炭酸ジ(4−フェノキシフェニル)、炭酸3−ペンタデシルフェニル フェニル、炭酸ジ−(3−ペンタデシルフェニル)、炭酸トリチルフェニル フェニル、炭酸ジ(トリチルフェニル)、
好ましくは、炭酸ジフェニル、炭酸tert−ブチルフェニル フェニル、炭酸ジ−(tert−ブチルフェニル)、炭酸フェニルフェノール フェニル、炭酸ジ(フェニルフェノール)、炭酸クミルフェニル フェニル、炭酸ジ(クミルフェニル)、特に好ましくは炭酸ジフェニルである。
記載した炭酸ジエステルの混合物を使用してもよい。
炭酸エステルの割合は、1種以上のジフェノール類に対して、100〜130モル%、好ましくは103〜120モル%、特に好ましくは103〜109モル%である。
記載した文献において記載されているように、メルトエステル交換反応法において、アルカリ金属およびアルカリ土類金属水酸化物および酸化物等の塩基性触媒、同様に以下でオニウム塩と称されるアンモニウム塩またはホスホニウム塩も触媒として使用される。オニウム塩、特に好ましくはホスホニウム塩を使用することが好ましい。本発明の目的のため、ホスホニウム塩は次の一般式(6)を有するものである。
Figure 2017536461
[式中、
9−12は、同一または異なるC−C10−アルキル、C−C10−アリール、C−C10−アラルキルまたはC−C−シクロアルキル、好ましくはメチルまたはC−C14−アリール、特に好ましくはメチルまたはフェニルであってもよく、かつ
X'は、水酸化物、硫酸塩、硫酸水素塩、水素炭酸塩、炭酸塩等のアニオン、ハリド、好ましくは塩化物、または式OR17のアルコキシドであってもよく、ここで式中R17は、C−C14−アリールまたはC−C12−アラルキル、好ましくはフェニルであってもよい。]
好ましい触媒は、塩化テトラフェニルホスホニウム、水酸化テトラフェニルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウムフェノキシド、特に好ましくはテトラフェニルホスホニウムフェノキシドである。
触媒は、ジフェノール1モルに対して、10−8〜10−3モルの量で、特に好ましくは10−7 〜10−4モルの量で使用することが好ましい。
重合速度を増大させるために、さらなる触媒を単独または場合によりオニウム塩に加えて使用してもよい。これらは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩が挙げられ、例えば、リチウム、ナトリウムおよびカルシウムの水酸化物、アルコキシドおよびアリールオキシド、好ましくは、ナトリウムの水酸化物、アルコキシド塩またはアリールオキシド塩である。水酸化ナトリウムおよびナトリウムフェノキシドが最も好ましい。各場合において共触媒の量は、ナトリウムと計算して、1〜200ppb、好ましくは5〜150ppbおよび最も好ましくは10〜125ppbの範囲であってもよい。
計測の間に有害な一極集中を避けるために、触媒の添加は溶液中で達成する。溶媒は、システムおよび工程に固有な化合物、例えば、ジフェノール、炭酸ジエステルまたはモノヒドロキシアリールの化合物である。特に好ましいのは、モノヒドロキシアリール化合物であり、その理由は、ジフェノール類および炭酸ジエステル類は、ほんの軽く上昇した温度でさえも、特に触媒の作用下にて、すぐに変質および分解を受けることは当業者にとって見慣れたことであるからである。これはポリカーボネート品質に悪影響を与える。ポリカーボネート製造のための工業的に最も重要なエステル交換反応法において、好ましい化合物はフェノールである。フェノールは、製造の間、好ましく使用したテトラフェニルホスホニウムフェノキシド触媒がフェノールとともに共結晶として分離されるため、同様に魅力的な選択肢である。
エステル交換反応法による、本発明による組成物中に存在する(コ)ポリカーボネートの製造方法は、不連続的またはさもなければ連続的であり得る。一度、式(2a)および場合により(1a)のジフェノール類ならびに炭酸ジエステル類が、メルトとして存在すると、場合によりさらなる化合物とともに、触媒の存在下で反応が開始する。転換/分子量は、所望の最終状態が達成されるまで排除されるモノヒドロキシアリール化合物を除去することにより、好適な機器および装置内で上昇する温度および低下する圧力とともに増加する。ジフェノール対炭酸ジエステルの比の選択、ならびに炭酸ジエステルおよび任意の添加化合物(例えば、より高い沸点のモノヒドロキシアリール化合物)の蒸気を経由した損失率(当該損失率は、ポリカーボネート製造のための手順/プラントの選択を通じて発生する)は、末端基を、その特性および濃度の観点から決定するものである。
手順を実行するプラントおよび方法の様式に関して制限または制約はない。
さらに、ジフェノールと炭酸ジエステル、および任意のその他の添加した反応物との間のメルトエステル交換反応を実行するための温度、圧力、使用触媒に関して、特定の制限および制約はない。任意の条件が可能であるが、ただし、選択された温度、圧力および触媒が、排除されたモノヒドロキシアリール化合物の見合った素早い除去を伴うメルトエステル交換を可能とすることが条件である。
全体の方法にかかる温度は、15bar絶対圧〜0.01bar絶対圧にて、概して180〜330℃である。
通常選択されるのは、製品品質に有利であるため、連続的手順である。
好ましくは、ポリカーボネートを製造する連続方法は、1種以上のジフェノール類が、形成されたモノヒドロキシアリール化合物を除去していない、予備縮合前に触媒を用いて炭酸ジエステルおよび添加された任意の他の反応物を有していくつかの反応蒸発段階において存在し、それから段階的に上昇する温度および段階的に下降する圧力を辿り、分子量が増加することを特徴とする。
個別の反応蒸発段階に対して好適な機器、装置および反応器は、選択された温度および圧力で必要な滞留時間を提供する、工程順序、熱交換器、フラッシュ装置、分離器、カラム、蒸発器、撹拌容器および反応器または他の購入可能な装置に従う。選択された機器は、必要な熱の入力を可能とし、かつ連続的に増大する溶融粘度に耐えることができるように構築されていなければならない。
全ての機器は、ポンプ、配管およびバルブによって互いに接続されている。不必要な延長された滞留時間を回避するために、全ての機器間の配管は、当然、可能な限り短くなければならず、導管の曲率は可能な限り低く保つべきである。同時に、外的、即ち、化学プラントの組立品に対する技術的、境界条件および要件、を観察すべきである。
好ましい連続工程により方法を実行するために、共反応物を一緒に溶融することができ、またはさもなければ、固体ジフェノールを炭酸ジエステル中に溶解することができ、または固体炭酸ジエステルをジフェノールのメルト中に溶解することができ、あるいは両方の原料を、好ましくはそれらの製造から直接、融解された形態に組み合わせることができる。原料の個別のメルトの滞留時間、特にジフェノールの滞留時間、は可能な限り短くなるように調節される。対照的に、メルト混合物は、個別の原料と比較した原料混合物の低下した融点を理由に、品質を損なうことなく、対応する低い温度でより長い期間留まることができる。
その後、好ましくはフェノール中に溶解した触媒を混入し、メルトを反応温度まで加熱する。2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび炭酸ジフェニルからポリカーボネートを製造する産業的に重要な工程の開始において、温度は180〜220℃、好ましくは190〜210℃、非常に特に好ましくは190℃である。15〜90分、好ましくは30〜60分の滞留時間の過程にわたって、反応平衡は、形成されたヒドロキシアリール化合物を差し引くことなく構築される。反応は、大気圧、また産業的理由で上昇した圧力、でも行うことができる。産業的プラントにおける好ましい圧力は、2〜15bar(絶対圧)である。
メルト混合物を、100〜400mbar、好ましくは150〜300mbarに設定した圧力で第一真空チャンバ内に展開し、次いで、好適な機器中で同一の圧力で、加熱し直ちに流入温度に戻した。膨張作業において、生成されたヒドロキシアリール化合物を、依然として存在しているモノマーと一緒に蒸発させた。場合によりポンプ式循環が備わった塔底貯蓄槽内での5〜30分の滞留時間後、 同一圧力および同一温度にて、反応混合物を、50〜200mbar、好ましくは80〜150mbarの圧力に設定した第二真空チャンバ内へ展開し、その後すぐに好適な機器中で同一圧力にて190℃〜250℃、好ましくは210℃〜240℃、特に好ましくは 210℃〜230℃の温度に加熱した。ここでも、生成されたヒドロキシアリール化合物を依然として存在しているモノマーと一緒に蒸発させた。場合によりポンプ式循環が備わった塔底貯蓄槽内での5〜30分の滞留時間後、同一圧力および同一温度にて、反応混合物を、30〜150mbar、好ましくは50〜120mbarの圧力に設定した第三真空チャンバ内へ展開し、その後すぐに好適な機器中で同一圧力にて220℃〜280℃、好ましくは240℃〜270℃、特に好ましくは240℃〜260℃の温度に加熱した。ここでも、生成されたヒドロキシアリール化合物を依然として存在しているモノマーと一緒に蒸発させた。場合によりポンプ式循環が備わった塔底貯蓄槽内での5〜20分の滞留時間後、同一圧力および同一温度にて、反応混合物を、5〜100mbar、好ましくは15〜100mbar、特に好ましくは 20〜80 mbarの圧力に設定したさらなる真空チャンバ内へ展開し、その後すぐに好適な機器中で同一圧力にて250℃〜300℃、好ましくは260℃〜290℃、特に好ましくは260 to 280℃の温度に加熱した。ここでも、生成されたヒドロキシアリール化合物を依然として存在しているモノマーと一緒に蒸発させた。
これらの段階数は、例証目的としてここでは4つであり、2〜6つの間で変動してもよい。匹敵する結果を得るために、段階数が変更された場合、温度および圧力は適切に調節されるべきである。これら段階で達成したオリゴマーカーボネートの相対粘度は、1.04〜1.20の間、好ましくは1.05〜1.15の間、特に好ましくは1.06〜1.10の間である。
最終フラッシュ/蒸発段階と同一圧力および同一温度で、場合によりポンプ式循環が備わった塔底貯蓄槽内での滞留時間5〜20分の後、このように得られたオリゴカーボネートは、ディスク反応器またはケージ反応器へ運ばれ、30〜90分、好ましくは30〜60分の滞留時間で、250℃〜310℃、好ましくは250℃〜290℃、特に好ましくは250℃〜280℃で、1〜15mbar、好ましくは2〜10mbarの圧力で、さらなる縮合を受ける。製品は、1.12〜1.28、好ましくは1.13〜1.26、特に好ましくは1.13〜1.24の相対粘度を達成する。
この反応器から出るメルトを、さらなるディスク反応器またはケージ反応器中で、所望する最終粘度または最終分子量に到達させる。温度は、270℃〜330℃、好ましくは280℃〜320℃、特に好ましくは280℃〜310℃であり、かつ圧力は、0.01〜3mbar、好ましくは0.2〜2mbarであり、滞留時間は60〜180分、好ましくは75〜150分である。相対粘度は、想定された用途に必要なレベルに設定され、1.18〜1.40、好ましくは1.18〜1.36、特に好ましくは1.18〜1.34である。
2つのケージ反応器またはディスク反応器の機能は、1つのケージ反応器またはディスク反応器に一体化することもできる。
全ての方法段階からの蒸気は、直接導き出され、回収され、処理される。この方法は、回収された物質の高い純度を得るために、一般的に蒸留によって達成される。これは、例えば、ドイツ特許出願番号10 100 404によって達成される。超高純度な形態で排除されたモノヒドロキシアリール化合物の回収および分離は、経済的および環境的観点から明らかな目標である。モノヒドロキシアリール化合物は、ジフェノールまたは炭酸ジエステルの製造に直接用いることができる。
ディスク反応器またはケージ反応器は、長い滞留時間で、低減した圧力下で、非常に大きな、持続的に更新する表面を提供することを特徴とする。ディスク反応器またはケージ反応器は、製品の溶融粘度に従った幾何学的形状を有する。好適な例は、DE 44 47 422 C2およびEP A 1 253 163において記載されている反応器、またはWO A 99/28 370において記載されている双軸反応器である。
非常に低い分子量のオリゴカーボネートを含むオリゴカーボネートおよび完成したポリカーボネートは、一般的に、ギアポンプ、多種多様な設計のスクリューまたは特定の設計の容積型ポンプによって運ばれる。
界面法と同じように、分岐形成剤として多官能性化合物を用いることが可能である。
DIN 51562により測定された、本発明の組成物に存在しているポリカーボネートまたはコポリカーボネートの相対溶液粘度は、好ましくは1.15〜1.35である。
本発明による組成物に存在しているホモカーボネートまたはコポリカーボネートの重量平均分子量は、好ましくは15000〜40000g/モル、特に好ましくは17000〜36000g/モル、非常に特に好ましくは17000〜34000g/モルであり、ポリカーボネートキャリブレーションに対するGPCによって測定される。
成分Aのコポリカーボネートおよび/または成分Aの存在していてもよい追加ホモ−またはコポリカーボネートが、少なくとも部分的に末端基としてフェノールに由来する構造単位および/または4−tert−ブチルフェノールに由来する構造単位を含んでなる、コポリカーボネート組成物が特に好ましい。
成分B
本発明による組成物は、成分Bとして少なくとも1種のジグリセロールエステルを含んでなる。種々のカルボン酸に基づいたエステルが好適である。上記エステルは、ジグリセロールの異なる異性体に基づいていてもよい。ジグリセロールのモノエステルだけでなくポリエステルを使用することも可能である。純粋化合物の代わりに混合物を使用することも可能である。
本発明により使用されたジグリセロールエステルのもととなる(die Basis fur)ジグリセロールの異性体は下記である。:
Figure 2017536461
これら式のモノ−またはポリエステル化異性体を、本発明により使用されるジグリセロールエステルとして使用することができる。使用可能な混合物は、ジグリセロール反応物およびそれらに由来するエステル最終生成物、例えば、348 g/モル(モノラウリルエステル)または530g/モル(ジラウリルエステル)の分子量を有するもの、からなる。
組成物中に本発明により存在しているジグリセロールエステル類は、好ましくは、6〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和または不飽和モノカルボン酸に由来する。好適なモノカルボン酸は例えば、カプリル酸(C15COOH、オクタン酸)、カプリン酸(C19COOH、デカン酸)、ラウリン酸(C1123COOH、ドデカン酸)、ミリスチン酸(C1327COOH、テトラデカン酸)、パルミチン酸(C1531COOH、ヘキサデカン酸)、マルガリン酸(C1633COOH、ヘプタデカン酸)、ステアリン酸(C1735COOH、オクタデカン酸)、アラキジン酸(C1939COOH、エイコサン酸)、ベヘン酸(C2143COOH、ドコサン酸)、リグノセリン酸(C2347COOH、テトラコサン酸)、パルミトレイン酸(C1529COOH、(9Z)−ヘキサデカ−9−エン酸)、ペトロセリン酸(C1733COOH、(6Z)−オクタデカ−6−エン酸)、(9Z)−オクタデカ−9−エン酸)、エライジン酸(C1733COOH、(9E)−オクタデカ−9−エン酸)、リノール酸(C1731COOH、(9Z,12Z)−オクタデカ−9,12−ジエン酸)、アルファ−およびガンマ−リノレン酸(C1729COOH、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸および(6Z,9Z,12Z)−オクタデカ−6,9,12−トリエン酸)、アラキドン酸(C1931COOH、(5Z,8Z,11Z,14Z)−エイコサ−5,8,11,14−テトラエン酸)、ティムノドン酸(C1929COOH、(5Z,8Z,11Z,14Z,17Z)−エイコサ−5,8,11,14,17−ペンタエン酸) およびセルボン酸(C2131COOH、(4Z,7Z,10Z,13Z,16Z,19Z)−ドコサ−4,7,10,13,16,19−ヘキサエン酸)である。特に好ましいのはラウリン酸、パルミチン酸およびステアリン酸である。
好ましい態様では、組成物中に存在しているジグリセロールエステルは、式(I)の少なくとも1種のエステルである。
Figure 2017536461
[式中、
R=COC2n+1および/またはR=COR'であり、
R'は、分岐鎖状アルキル基あるいは分岐鎖状または非分岐鎖状アルケニル基であり、かつC2n+1は、脂肪族、飽和直鎖状アルキル基である。]
nは、好ましくは6−24からの整数であり、従ってC2n+1 の例は、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシルまたはn−オクタデシルである。より好ましくはn=8 〜18、特に好ましくは10〜16、非常に特に好ましくは12(混合物中で主成分として特に好ましい、348g/モルの分子量を有するモノラウリン酸ジグリセロール異性体)である。上記エステル部分が、ジグリセロールのその他の異性体の場合においても存在している場合が本発明において好ましい。
従って、種々のジグリセロールエステルの混合物も考慮し得る。
好ましく使用したジグリセロールエステルは、少なくとも6、特に好ましくは 6〜12のHLB値を有し、HLB値は、「親水−新油バランス」と定義され、グリフィン方式(Methode nach Griffin)により下記のとおり計算される:
HLB=20×(1−M親油性/M)、
[式中、
親油性 は、ジグリセロールエステルの親油性割合のモル質量であり、かつ
Mは、ジグリセロールエステルのモル質量である]。
ジグリセロールエステルの量は、0.05〜3.0重量%、好ましくは0.10〜2.0重量%、特に好ましくは0.15〜1.50重量%、および非常に特に好ましくは0.20〜1.0重量%である。
成分C
本発明は、さらに、成分AおよびBおよび場合により成分Cとして、慣例的な量での、充填剤、カーボンブラック、紫外線安定剤、IR吸収剤、熱安定剤、 静電気防止剤および顔料、着色料等のこれら熱可塑性物質に慣例的な追加物質の群から選択される少なくとも1種の追加物質を含んでなる組成物を提供する。場合により、スルホン酸塩、PTFE ポリマー/PTFE コポリマー、臭素化オリゴカーボネート、またはオリゴホスフェートおよびホスファゼン(例えば、アルキルおよびアリールホスファイト、ホスフェート、ホスファン、低分子量カルボン酸エステル、ハロゲン化合物、塩、チョーク、タルク、熱伝導性または導電性カーボンブラックまたは黒鉛、石英/石英粉末、ガラス繊維および炭素繊維、顔料または線熱膨張(CLTE)の係数を減少させるためのその他の添加剤ならびにそれらの組み合わせ等の外部的な離型剤、流れ調節剤および/または難燃剤を添加することにより、離型特性、流動特性および/または難燃性を改善することも可能である。このような化合物は、例えばWO 99/55772,p.15−25にて、および“Plastics Additives”, R. Gaechter and H. Mueller, Hanser Publishers 1983)にて記載されている。
無機添加物質(例えば、1種以上の充填剤)が、組成物中に存在している場合、有機および無機の添加物質の総量は、最大30重量%となり得る(組成物全体に対して)。
組成物は、通常0〜5.0重量%、好ましくは0〜2.50重量%、特に好ましくは0〜1.60重量%、非常に特に好ましくは0.03〜1.50重量%、非常に特に好ましくは0.02〜1.0重量%(組成物全体に対して)の有機添加物質を含んでなる。
本発明による組成物中に場合により添加される離型剤は、好ましくは、テトラステアリン酸ペンタエリトリトール、モノステアリン酸グリセロールおよび長鎖脂肪酸エステル類(例えば、ステアリン酸ステアリルおよびステアリン酸プロパンジオール)およびそれらの混合物からなる群から選択される。離型剤は、成分A、BおよびCの総重量に対して、好ましくは0.05重量%〜2.00重量%の量で、好ましくは0.1重量%〜1.0重量%の量で、特に好ましくは0.15重量%〜0.60重量%の量で、かつ非常に特に好ましくは0.20重量%〜0.50重量%の量で使用される。
好適な添加物質は、例えば、"Additives for Plastics Handbook, John Murphy, Elsevier, Oxford 1999"にて、 "Plastics Additives Handbook, Hans Zweifel, Hanser, Munich 2001"にて記載されている。
好適な酸化防止剤/熱安定剤は、例えば以下である:
アルキル化モノフェノール、アルキルチオメチルフェノール、ハイドロキノンおよびアルキル化ハイドロキノン、トコフェロール、水酸化チオジフェニルエーテル、アルキリデンビスフェノール、O−、N−およびS−ベンジル化合物、ヒドロキシベンジル化マロネート、芳香族ヒドロキシベンジル化合物、トリアジン化合物、アシルアミノフェノール、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル) プロピオン酸のエステル、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステル、β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステル、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、好適なチオ共力剤、二次酸化防止剤、ホスファイトおよびホスフィナイト(Phosphonite)、ベンゾフラノン(Benzofuranone)およびインドリノン。
好ましく好適な熱安定剤は、亜リン酸トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)(Irgafos 168)、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4'−ジイルビスホスフィナイト、リン酸トリイソオクチル(Triisoctylphosphat)(TOF)、プロピオン酸オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)(Irganox 1076)、ジホスホン酸ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリトリトール(Doverphos S-9228)、ジホスホン酸ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトール(ADK STAB PEP-36)およびトリフェニルホスフィン(TPP)である。当該熱安定剤は、単独または混合物(例えば、Irganox B900またはDoverphos S-9228とIrganox B900/Irganox 1076あるいはトリフェニルホスフィン (TPP)とリン酸トリイソオクチル(Triisoctylphosphat)(TOF)) で使用される。熱安定剤は、成分A、BおよびCの総重量に対して、好ましくは0.005重量%〜2.00重量%の量で、好ましくは0.01重量%〜1.0重量%の量で、特に好ましくは0.015重量%〜0.60重量%の量で、かつ非常に特に好ましくは0.02重量%〜0.50重量%の量で使用される。
重金属および微量のアルカリの中性化のための好適な錯化剤は、o/m−リン酸、完全または部分的にエステル化したリン酸塩または亜リン酸塩である。
好適な光安定剤(紫外線吸収剤)は、2−(2'−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、置換および未置換の安息香酸のエステル、アクリレート、立体障害のアミン、オキサミドおよび2−(ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン/置換されたヒドロキシアルコキシフェニル、1,3,5−トリアゾール、好ましくは、置換されたベンゾトリアゾール(例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert.−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−tert.−ブチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert.−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert.−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2'−ヒドロキシ−3'−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドエチル)−5'−メチルフェニル]−ベンゾトリアゾールおよび2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]である。
さらに好適な紫外線安定剤は、ベンゾトリアゾール(例えば、BASFからのTinuvins)、トリアジン( BASFからのTinuvin 1600)、 ベンゾフェノン(BASFからのUvinuls)、シアノアクリレート(BASFからのUvinuls)、桂皮エステルおよびオキサルアニリド(Oxalanilide)、ならびにこれら紫外線安定剤の混合物からなる群から選択される。
紫外線安定剤は、成形材料に対して0.01重量%〜2.0重量%の量で、好ましくは0.05重量%〜1.00重量%の量で、特に好ましくは0.08重量%〜0.5重量%の量で、かつ組成物全体に対して非常に特に好ましくは0.1重量%〜0.4重量%の量で使用される。
ガンマ線による損傷に対抗するために、ポリプロピレングリコールを、単独または、例えば、安定化剤としてスルホンまたはスルホンアミドとの組み合わせで用いることができる。
これらおよび他の安定化剤を、個別にまたは組み合わせで用いることができ、言及された形態において、ポリマーに添加することができる。
好適な難燃添加剤は、リン酸エステル、即ち、リン酸トリフェニル、二リン酸レゾルシノール、臭素化リン酸エステル、臭素化オリゴカーボネートおよび臭素化ポリカーボネート等の臭素化化合物、好ましくはフッ素化有機スルホン酸の塩である。
好適な衝撃改質剤はグラフトした(aufgepfropftem)スチレン−アクリロニトリルまたはメチルメタクリル酸を有するブタジエンゴム、グラフトした無水マレイン酸を有するエチレン−プロピレンゴム、グラフトしたメチルメタクリル酸またはスチレン−アクリロニトリルを有するエチルアクリレートゴムおよびエチルアクリレートゴム、グラフトしたメチルメタクリル酸またはスチレン−アクリロニトリルを有する相互貫入のシロキサンおよびアクリル酸のネットワークである。
また、有機染料または有機顔料または無機顔料、カーボンブラック、IR吸収剤等の着色料を、個別に、または混合物中に、さもなければ安定化剤、ガラス繊維、(中空)ガラス玉、無機充填剤(例えば、二酸化チタン、タルク、ケイ酸塩または硫酸バリウム)と組合せて添加することが可能である。
特に好ましい態様において、本発明による組成物は、成分A、BおよびCの総量に対して、好ましくは、0.2重量%から2.0重量%の総量の、熱安定剤、離型剤および紫外線吸収剤からなる群から選択される、少なくとも1種の追加物質を含んでなる。特に好ましいのは熱安定剤である。
好ましい態様において、本発明による組成物は、追加物質として少なくとも1種の充填剤を含んでなる。
さらに好ましい態様において、本発明による組成物は、0.002〜0.2重量%の熱安定剤、0.01重量%〜1.00重量%の紫外線安定剤および0.05重量%〜2.00重量%の離型剤を含んでなる。
本発明によるコポリカーボネート組成物は、280℃〜360℃の温度で、慣例的機械(例えば、多軸押出機)で、化合によって、場合により添加剤およびその他の追加材料と併せて製造される。
本発明によるコポリカーボネート組成物は、標準的機械(例えば、押出機または射出成型機)にて慣例的方法で加工して任意の成形した品物/成形品を得ることができ、フィルムまたはシートまたはボトルを得ることができる。
場合により他の熱可塑性物および/または慣習的添加剤とブレンドされた、本発明によるコポリカーボネート組成物は、任意の所望する成形品/成形押出物を形成するために用いることができ、既に公知のポリカーボネート、ポリエステルカーボネートおよびポリエステルが使用されているどんな場面でも用いることができる。即ち、
1.建物、乗り物および航空機の多くの分野で必要とされていることが公知である安全ガラスおよびヘルメットシールド用の安全ガラス。
2.フィルムおよびフィルム積層体の製造。
3.自動車用ヘッドライト、ベゼル、ウィンカー、反射鏡。
4.照明用の、ガラス繊維を含有する透明プラスチックとして。硫酸バリウム、二酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウムを有する透明プラスチック、または高反射の不透明な組成物およびそれらから製造された部品として。
5.精密射出成形品(例えば、レンズ、コリメータ、レンズホルダー、導光要素およびLED用途)の製造のため。
6.導電体およびプラグハウジングおよびプラグコネクター用の電気絶縁体として。
7.電化製品用ハウジング。
8.保護眼鏡、接眼レンズ。
9.医療用途、医療機器用、例えば、酸素供給器、透析装置(中空糸型透析器)、3方タップ、ホース連結管、血液フィルタ、注射システム、吸入器、アンプル。
10.シートおよびフィルム等の押し出された成形品。
11.LED用途(ソケット、反射体、放熱板)。
12.化合物の原料として、あるいはブレンドパートナーまたはブレンド組成物中の成分およびそれらから製造された部品として。

この用途は同様に、本発明によるコポリカーボネート組成物から作成された、化合物、ブレンド、成形品、押出物、フィルムおよびフィルム積層体、同様に、本発明によるコポリカーボネート組成物から作成された共押出層を含んでなる、成形品、押出物およびフィルムを提供する。
本発明による組成物が、そのジグリセロールエステルの含有量が理由で、格別の機械的特性、レオロジー特性および光学特性を示すことは特別な特徴である。
従って、本発明は、コポリカーボネートを含んでなる組成物あるいはコポリカーボネートと追加ホモ−またはコポリカーボネート(成分A)および場合により1種以上の添加物質(成分C)とのブレンドの破断伸びを改善し、および/または黄色指数を減少させるための、上記の1種以上のジグリセロールエステルの使用も提供する。
本発明による組成物の上記の態様は、−適用可能であるならば−本発明による使用にも適用される。
以下の例は、本発明を例証することを意図し、当該発明を制限することはない。
実施例:
使用原料:
成分Aは、PC1PC2(例1−3)、コポリカーボネートPC3またはPC4(例4〜9)あるいはコポリカーボネートPC5〜PC11の1つ(表7、例10〜30を参照)とのブレンドである。
PC1は、18cm/10分のMVR(330℃/2.16kg)および183℃の軟化温度(VST/B 120)を有する、ビスフェノールAおよびビスフェノールTMCに基づいた市販のコポリカーボネート(Bayer MaterialScience AG からのApec 1895)である。
PC2は、6cm/10分(300℃/1.2kg)のMVRを有する、ビスフェノールAに基づいたポリカーボネート粉末である。成分Bの混和(計測)を改善するために使用した。
PC3 Lexan XHT2141; 43cm/10分(330℃、2.16kg)のMVRを有する、Sabic Innovative Plasticsからの、ビスフェノールAおよび式中R=フェニルである式(Ib')のビスフェノールに基づいた高熱コポリカーボネート。
PC4 Lexan XHT4143;Sabic Innovative Plasticsからの、ビスフェノールAおよび式中R=フェニルである式(Ib')のビスフェノールに基づいた紫外線安定的高熱コポリカーボネート。
成分B Riken Vitaminからの Poem DL-100 (モノラウリン酸ジグリセロール、HLB=9)。
成分C Lanxess AGからのリン酸トリイソオクチル(TOF)。
=メチルである式(1b')のビスフェノールの合成:
Figure 2017536461
フランジ反応器に、2kg(20.2モル)の N−メチルピロリドン(NMP)および1273.3g(4モル)のフェノールフタレインの溶液を始めに充填した。撹拌しながら、2リットルの水および次いで18 モルの40%メチルアミン水溶液を添加した。反応溶液はメチルアミンを添加したことで紫色に変化した。次いでドライアイス冷却器を用いて混合物を82℃でさらに8時間撹拌した。これは、反応バッチの色の暗い黄色への変化を引き起こす。一度反応が終了すると、反応バッチを撹拌しながら滴下漏斗によって塩酸で酸性化した水の貯蓄槽内へ沈殿させた。
沈殿した白色反応生成物を2リットルの水でスラリー状にし、次いでG3フリットを用いて吸い出した。得られた粗製生成物を3.5リットルの希釈水酸化ナトリウム溶液(16モル)に再溶解させ、塩酸で酸性化した水の貯蓄槽内で沈殿させた。再沈殿した粗製生成物を2リットルの水で繰り返しスラリー状にし、次いで毎回吸い出した。この洗浄手順を洗浄水の伝導率が15μS未満となるまで繰り返した。
このようにして得られた生成物を90℃で真空乾燥室にて恒量に乾燥させた。
実験を4回繰り返した後、各場合において下記の収量を得た:
1a)950gの白色固体
1b)890gの白色固体
1c)1120gの白色固体
1d)1050gの白色固体
(溶融点264℃)
得られたビスフェノールの特徴化は、H−NMR分光法により達成した。
=メチルである式(1b')のビスフェノールおよびビスフェノールAに基づいたコポリカーボネートの合成:
532.01g(1.6055モル)のビスフェノールA(BPA)、例1からの2601.36g(11.39モル)のビスフェノール、連鎖停止剤として93.74g(0.624モル、ジフェノールに対して4.8モル%)のp−tert.−ブチルフェノール(BUP)および25.9リットルの水中1196g(29.9モル)の水酸化ナトリウムの窒素不活性化溶液に、11.79リットルの塩化メチレンおよび14.1リットルのクロロベンゼンを添加した。12.5〜13.5のpHおよび20℃にて、2.057kg(20.8モル)のホスゲンを注入した。pHが12.5未満に落ち込むことを防ぐために、ホスゲン化の間、30%水酸化ナトリウム溶液を添加した。一度ホスゲン化が完了し、かつ窒素でのパージ後に、混合物をさらに30分間撹拌し、次いで、触媒として14.7g(0.13モル、ジフェノールに対して1モル%)のN−エチルピペリジンを添加し、混合物をさらに1時間撹拌した。水相を除去し、リン酸と酸性化した後に有機相を、塩が含まれなくなるまで分離器を用いて数回水で洗浄した。有機相を分離し、塩化メチレンがクロロベンゼンと置き換えられる溶媒交換に供した。次いで、クロロベンゼン中の濃縮コポリカーボネート溶液から通期式押出機を用いて溶媒を除いた。得られたポリカーボネートメルト押出物を水浴で冷却し、引出し、最後にペレット化した。透明ポリカーボネートペレットが得られた。
コポリカーボネートPC5〜PC11の合成
コポリカーボネートPC5〜PC11を、 =メチルである式(1b')のビスフェノールおよびビスフェノールAに基づいたコポリカーボネートを製造するための前手順によって製造した(化学量論については表7を参照のこと)。
例1〜3のコポリカーボネート組成物の合成
300℃にて二軸押出機で、表1に示された処方に従い、原料PC1およびPC2に基づいた例1〜3のコポリカーボネート組成物、同様に成分Bおよび成分Cを混合した。このように得られたポリマー組成物をペレット化し、ポリマーの物理的評価のために準備した。
例4〜30のコポリカーボネート組成物の合成
例4〜30のポリカーボネート組成物を既述した原料に基づき、DSM Miniextruder にて製造した。溶融温度は330℃であった。このように得られたポリマー組成物をペレット化し、ポリマーの物理的評価のために準備した。
本発明による成形材料の特徴化(試験方法):
本発明による成形材料の特徴化(試験方法):メルトボリュームフローレート(MVR)を、RoellからのZwick 4106機器を用いてISO 1133(330℃の試験温度、質量2.16kgにて)に従い測定した。
ビカット軟化温度VST/B120を、Coesfeld MaterialtestからのCoesfeld Eco 2920機器で、50Nラム負荷および50℃/時または120℃/時の加熱率にて、80mm×10mm×4mmの試験試料に対して、ISO 306に従い、熱変形耐性の基準として測定した。
黄色指数(Y.I.)を、4mmのシート厚さを有する試料プレートに対してASTM E 313(観察角(Beobachter):10°/光タイプ:D65)により測定した。
シャルピー衝撃耐性を、80mm×10mm×3mmの片面ゲート射出成形試験バーに対してISO 7391/179eUに従い、室温で測定した。
シャルピーノッチ付き衝撃耐性を、80mm×10mm×3mmの片面ゲート射出成形試験バーに対してISO 7391/179eAに従い、室温で測定した。
レオロジー試験を、CP25計測コーン付きのコーン−アンド−プレート流量計で、かつ以下の条件にて行った。:
試験方法:振動−コーンおよびプレート
周波数:75〜0.08 Hz=471〜0.5[1/s]の角周波数
変形:10%−20測定地点
温度:300℃、280℃および260℃、+−0.3℃
弾性係数を、80×10×4mmのコア測定を有する片面ゲート射出成形ショルダーバーに対して、ISO 527に従い測定した。
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
実質的に同一のビカット温度について、本発明の例2および3は顕著により高いMVR値を示し、それはメルトの改善した流動性を指示している。
改善した流動性能は、300℃〜360℃の全体の工業加工範囲にわたる全ての剪断率について実証可能である。
Figure 2017536461
全ての場合において、本発明の例2および3は、比較例1より低い黄色指数(Y.I.)とともに、比較例1より高い透過率を示した。
Figure 2017536461
衝撃耐性の実質的に同一の挙動について、本発明の例2および3は、比較例1のものより一貫して改善した機械的特性を示す。
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
表6は、本発明の例5、6および9と比較して、流動助剤を含まない比較例4および7は、3つの測定温度にてより高い溶融粘度を示し、故により劣った流動性を有していることを示す。
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
Figure 2017536461
表9は、本発明の例11〜12、14〜15、17〜18、20〜21、23〜24、26〜27および29〜30と比較して、ジグリセロールエステルを含まない比較例10、13、16、19、22、25および28は各場合において、3つの測定温度にて表の中でより高い溶融粘度を示し、故により劣った流動性を有することを示す。

Claims (15)

  1. A) 67.0〜99.95重量%の、一般式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)の構造単位からなる群から選択されるモノマー単位を含んでなる、1種以上のコポリカーボネート
    Figure 2017536461
    [式中、
    は、水素またはC−C−アルキルを表し、
    は、C−C−アルキルを表し、
    nは、0、1、2または3を表し、かつ
    は、C−C−アルキル、アラルキルまたはアリールを表す。]
    または、
    67.0〜99.95重量%の、1種以上の前記コポリカーボネートと一般式(2)の1種以上のモノマー単位を含んでなる少なくとも1種の追加ホモ−またはコポリカーボネートとのブレンド:
    Figure 2017536461
    [式中、
    は、H、直鎖状または分岐鎖状 C−C10アルキルを表し、かつ
    は、直鎖状または分岐鎖状 C−C10アルキルを表す。]
    ここで、存在していてもよい追加ホモ−またはコポリカーボネートは、式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)のモノマー単位を有さない;
    B)0.05〜3.0重量%の少なくとも1種のジグリセロールエステル;および
    C)場合により総量が最大30.0重量%の1種以上の添加物質
    を含んでなる組成物。
  2. 前記ジグリセロールエステルが6〜30個の炭素原子の鎖長を有する飽和または不飽和モノカルボン酸に由来する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物が、成分B)として式(I)のジグリセロールエステル:
    Figure 2017536461
    [式中、
    Rは、COC2n+1またはCOR'を表し、
    R'は、分岐鎖状アルキル基または分岐鎖状もしくは非分岐鎖状アルケニル基であり、
    2n+1は、脂肪族、飽和直鎖状アルキル基であり、かつ
    nは、6〜24の整数を表す。]
    または式(I)の異なったジグリセロールの混合物を含んでなる、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記ジグリセロールエステルが、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ティムノドン酸およびセルボン酸からなる群から選択される、カルボン酸に由来する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記ジグリセロールエステルが6〜12のHLB値を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. ジグリセロールエステルの含量が0.10〜2.0重量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. コポリカーボネート中の式(1a)、(1b)、(1c)および(1d)のモノマー単位の合計割合が、(その中に存在しているジフェノールモノマー単位の合計に対して)0.1〜88モル%であるこ、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 少なくとも60重量%の含量で、式(1a)、(1b)、(1c)および/または(1d)のモノマー単位を含んでなる1種以上のコポリカーボネートを含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記式(1a)、(1b)、(1c)および/または(1d)のモノマー単位を含んでなるコポリカーボネートが、式(3):
    Figure 2017536461
    [式中、
    およびRは、互いに独立して、H、C−C18−アルキル−、C−C18−アルコキシ、ClもしくはBr等のハロゲン、またはそれぞれ置換されていてもよいアリールまたはアラルキルを表し、かつ
    Yは、単結合、−SO−、−CO−、−O−、−S−、C−C−アルキレンまたはC−C−アルキリデン、さらに、さらなる複素原子を含んでなる芳香環と融合していてもよいC−C12−アリーレンを表す。]
    のモノマー単位をさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記コポリカーボネートが、一般式(1a'')、(1b')、(1c')および/または(1d')の化合物に由来するモノマー単位と、一般式(3c)の化合物に由来するモノマー単位とを組み合わせて含んでなる
    Figure 2017536461

    [式中、Rは、メチルまたはフェニルである。]、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記組成物が、成分A)としてコポリカーボネートと、一般式(2)の1種以上のモノマー単位を含んでなる追加ホモ−またはコポリカーボネートとのブレンドを含んでなり、ここで、RがHを表し、かつRが直鎖状または分岐鎖状C−Cアルキルを表す、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、熱安定剤、離型剤および紫外線安定剤からなる群から選択される1種以上の添加剤を含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記組成物が、0.002〜0.2重量%の熱安定剤、0.01重量%〜1.00重量%の紫外線安定剤および0.05重量%〜2.00重量%の離型剤を含んでなる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のコポリカーボネート組成物から得ることができるブレンド、成形品、押出物、フィルムもしくはフィルム積層体、または、請求項1〜13のいずれか一項に記載のコポリカーボネート組成物から得ることができる共押出層を含んでなる成形品、押出物もしくはフィルム。
  15. 請求項1に記載のコポリカーボネートを含んでなる組成物または請求項1に記載の該コポリカーボネートと追加ホモ−またはコポリカーボネートとのブレンドの破断伸びを改善するため、および/または黄色指数を低減するための、少なくとも1種のジグリセロールエステルの使用。
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