JP2017534807A - 内燃エンジン用ピストン - Google Patents

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    • F02F2003/0007Monolithic pistons; One piece constructions; Casting of pistons

Abstract

本発明は、内燃エンジン用のピストン(1)に関する。このピストン(1)は、2つのボックス壁(3a,3b)および2つのスカート壁(4a,4b)によって一部が区画されたボックス状内部空間(5)を有するピストンスカート(2)を備えている。2つのボックス壁(3a,3b)には貫通開口(6a,6b)を有するボス(9a,9b)が設けられている。ピストン(1)は、所定のピストン径(d)を有していて、2つの貫通開口(6a,6b)に係合しかつ所定のピン直径(D)および所定のピン長さ(L)を有するガジョンピン(7)を収容するように設計される。2つのボックス壁(3a,3b)間の最大ボックス壁距離(A)は、ピストン(1)の中央縦断面において、2つの貫通開口(6a,6b)の2つの遠位端の間の接続線(V)によってボックス前壁(10)に対して規定される。次の関係が、ピストン径(d)、ピン直径(D)、ピン長さ(L)およびボックス壁距離(A)について成り立つ。すなわち、(ボックス壁距離×ピストン径)/(ピン長さ×ピン直径)=C、ここで1.1<C≦1.7である。【選択図】図1

Description

本発明は、内燃エンジン用、特にディーゼルエンジン用のピストンに関する。
内燃エンジンにおいて、ピストンは、静的要素、いわゆるシリンダと共に閉じた燃焼室を形成する動的要素であり、当該燃焼室の容積はシリンダ内におけるピストンの移動によって変わり得る。ピストンを駆動するために、当該ピストンは典型的に内燃エンジンのクランクシャフトに対してコネクティングロッドによって駆動接続される。そのようなコネクティングロッドの連結は、ピストン内に形成されたピンボスに収容されるガジョンピンによってなされ得る。
現代の内燃エンジン、特に現代のディーゼルエンジンでは、効率の観点から、燃焼される燃料は、通常、各燃焼室に直接的に射出される。出力のさらなる向上のために、そのような内燃エンジンは概して排ガスターボチャージャを有して設計される。これらの特徴は、内燃エンジンのシリンダ内における燃焼圧や温度の大幅な上昇をもたらし、そのことは普通の軽量ピストンへの機械的ストレスの増大をもたらす。
この背景に対して、特許文献1は、内燃エンジンで使用するためのピストンを開示している。ピストンは、ボックス状の内部空間を囲むように2つの相互に対向するスカート壁と2つの対向するボックス壁とを備えている。少なくとも1つのスカート壁はピストンの圧力サイド、すなわち当該スカート壁の領域での使用のために設けられており、凹部は実質的に放物線状、長円状または鼓形状に区画されている。この放物線状、長円状または鼓形状はピストンヘッドに対して実質的に平行に延びる断面内に位置している。
特許文献2は、鍛造ピストントップパーツとこれに不可分に接続されたピストンヘッドパーツとを備えた、内燃エンジン用のマルチパーツ冷却ピストンを開示している。ピストンヘッドパーツは、ピストンスカートと、このピストンスカートをコネクティングロッドに接続するガジョンピンを収容するボスと、ピストンスカートに接続されたボスブレースとを有する。
独国特許出願公開第102011002653号明細書 国際特許公開第2004/029441号明細書
本発明が解決しようとする1つの課題は、ピストンのための改良された設計を作り出すことであり、当該設計は特に改良された機械的安定性を有すると同時に低重量であることによって特徴付けられる。本発明の別の課題は、そのようなピストンを備えた内燃エンジンを提供することである。
これらの問題は、独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は従属請求項の主題である。
したがって、本発明の基本概念は、ボックス状内部空間を区画する2つのボックス壁を互いに出来るだけ短い距離をおいて配置することである。そのような距離の出来るだけ小さな下限値は、ピストンを駆動するためにガジョンピンに連結されるコネクティングロッドのためにボックス状内部空間内に存在していなければならない十分な構造的空間にしたがって自動的に与えられる。ボックス状内部空間を区画するピストンスカートのボックス壁の当該ボックス状内部空間の中央部への移動は、本発明の重要事項としてここで提示したものであって、シリンダの燃焼室に面するピストンヘッドが当該ボックス壁によってより良好に支持され得るという結果をもたらす。したがって、燃焼室で燃焼される空気とガスの混合物におけるより高い燃焼圧および温度が実現可能となる。2つのボックス壁の互いに対する距離が短くなることによって当該ボックス壁を固定するガジョンピンの望ましくない曲げが生じるのを防止するために、ガジョンピンのピン長さおよびピン直径は本発明にしたがって従来のガジョンピンと比べて長くなる。その結果、ボウルリムにおける応力関連のクラック形成の危険をほぼ完全に排除することができる。
内燃エンジン用、特にディーゼルエンジン用の本発明に係るピストンは、ピストン長手方向に沿って延びるピストンスカートを備えている。このピストンスカートは、ピストン長手方向に沿ってピストンヘッドによって仕切られている。ピストンスカートはいわゆるボックス状内部空間を取り囲んでおり、当該ボックス状内部空間は2つの実質的に対向するボックス壁および2つの実質的に対向するスカート壁によって区画されている。当該ボックス壁には、所定の開口径を有する貫通開口またはボスボアがボスに属して設けられている。2つの貫通開口はガジョンピンを収容する機能を有する。そのようなガジョンピンは、それによりピストンがコネクティングロッドに連結され得るものであって、ピストンに取り付けられた状態において2つの貫通開口に挿通され、当該貫通開口に内側から、すなわちボックス状内部空間から外側へ係合する。典型的には、各貫通開口の内周面に包囲溝が設けられ、当該包囲溝は例えばスナップリングなどのピストン固定要素を軸方向固定部として収容するように設計される。ガジョンピンは所定のピン直径および所定のピン長さを有しており、それらに対応して貫通開口の直径およびスナップリング溝間の距離が決定される。
スカートの領域では、ピストン径はピストン長手方向に垂直な方向において規定される。ボックス状内部空間をその周方向に沿って共に区画する2つのボックス壁および2つのスカート壁に加えて、ピストンスカートはボックス端壁をも有しており、当該ボックス端壁はピストンヘッドに面するピストンスカートの側部でピストン長手方向においてボックス状内部空間を区画している。
ピストン縦軸に対して直交するピストン内部空間の断面では、ピストンヘッドから最も離れた2つの貫通開口の端部または包絡線の高さ、すなわち取付状態における下側の端部の高さにおいて、ピン縦軸に平行な任意のラインに沿ってピン長手方向において測られる2つのボックス壁間の最大距離は最大ボックス壁距離Aとして示される。本発明の重要事項は、ピストン径、ピン直径、ピン長さおよび最大ボックス壁距離Aから定まる比率Cである。本発明によると、これらの量に対して、(ボックス壁距離×ピストン径)/(ピン長さ×ピン直径)=Cの関係が成り立ち、ここでCは1.1〜1.7の値を有する。好ましい実施形態では、C≦1.5、特に好ましくはC≦1.3である。
対応するシミュレーション計算と関連した実験的調査によると、最大ボックス壁距離と、ピストン径と、ピン長さと、ピン直径との間の上述した関係は、ピストンスカートに作用する機械的応力によって引き起こされるボックス壁、スカート壁、ボックス端壁およびピストンヘッドにおけるクラック形成を防止する。
好ましい実施形態では、それぞれのガジョンピン固定要素を収容するための包囲収容溝が、両ボスにおける軸方向にボックス状内部空間と反対側の軸方向端部において各貫通開口の内周面に形成されている。この場合における所定の最大ガジョンピン長さは、軸方向における当該収容溝間の距離によって規定される。
改良された機械的安定性を伴う好ましい実施形態では、2つのボックス壁は、少なくともボックス端壁から離間した領域で、ピストン方向に沿ったピストンの中央縦断面においてボックス端壁に向かって集束している。
上述した実施形態の有利な変形例によると、2つのボックス壁は、中央縦断面において、ボックス端壁と反対側の端部からボックス端壁側の端部に向かって連続的に先細になっている。好ましい実施形態では、ボックス壁は平坦構造を有する。
好ましい実施形態では、ピストン径と、ピン直径と、ピン長さと、最大ボックス壁距離との間の本発明における上述した重要な関係は、ガジョンピンを収容するように設計されたピストンであって、動作中にガジョンピンを固定するための軸方向固定部が設けられたピストンに当てはまる。典型的には、2つのピンボスの貫通開口の内周面が、ピストン縦軸と反対側の貫通開口の端部における軸方向端部に設けられた包囲溝をそれぞれ有する。2つの溝は、当該溝の径方向内側の内周面から突出する固定要素、好ましくはスナップリングを収容するように設計されていて、当該溝の間に軸方向に横たわるピンを望ましくない軸方向シフトに対して固定する。ピンの取付けは、固定溝間の軸方向と、貫通開口間の径方向との両方において小さな遊びを伴って生じ、そのため適当なピンの設計長さおよび設計直径は、ピストン自体における上限見積もりとしての高い精度を伴って測定可能に具現化される。したがって、最大ピン長さを規定する軸方向固定部を有する本発明に係るピストンは、また、添付の特許請求の範囲においてそれ自体がクレームされる。
従来のピストンのピストンヘッドには、冷却目的のためのオイルが発熱し得る冷却液チャネルがしばしば設けられる。オイル供給はピストンヘッドに設けられたオイル流入チャネルによって実現され得、例えば、当該チャネルはオイル流入軸に沿って実質的に直線状に延びていてもよい。当該オイル流入軸は、ピストン長手方向に沿っているかまたはピストン長方向に対して5°未満の角度をなしていて、2つのボックス壁の一方のボックス状内部空間とは反対側の外側部を延びていることが特に有利である。これにより、2つのボックス壁間の距離をさらに短くし、よって当該ボックス壁をコネクティングロッドにさらに近く配置することが可能となる。これにより、ピンシャフトの機械的安定性がさらに向上され得る。
本発明に係るピストンは、好ましくは軽金属合金から鋳造されるピストンであって、鋳型内に配置されるリング状のソルトコアによって内部に冷却チャネルが形成される。冷却オイルのための入口および出口は、ソルトコアを支持するクイルによって鋳造中にそれぞれ形成され得る。
ボックス状内部空間におけるガジョンピンの特に安定した固定は、したがって、ボックス状内部空間とは反対側の2つのボックス壁の側部に、各ボックス壁から離間しかつ各貫通開口を取り囲むボスを設けることによって実現され得る。2つの貫通開口は、2つのボックス壁の一方の外側から見る平面視において互いに整列して設けられていて、両方ともに取付状態のガジョンピンが係合する。ボスは、好ましくは、ボックス壁の外側部に全体が設けられかつボックス状内部空間に突出しておらず、そのため2つのボックス壁間の小さな距離が実現可能となる。2つのボスは、ピストンヘッドに直接的に隣接していて、コネクティングロッドによって生じる力のピストンスカートおよびヘッドへの特に均一な伝達を可能とする。
本発明のある有利な変形例では、2つのボスの各々の貫通開口は、ボス軸方向に沿って所定長さを有してもよい。機会的剛性の点では、2つのボックス壁とこれらから離間したボスの特に有利な寸法決めは、ガジョンピンのピン長さに対する各貫通開口の長さの比率が0.3以上であるものである。実験的調査によると、そのような比率はピストンスカートの機械的安定性のさらなる向上を伴う。
別の好ましい実施形態では、同様にピストンスカートの向上した機械的安定性を伴うものとして、2つのスカート壁の各々が、ピストン横断面においてピストン長手方向に対して直交する湾曲壁形状を有してもよい。この壁形状は、円形セグメント、放物線セグメントまたは楕円形セグメントの外形を有していて、上記ピストン横断面において第1スカート壁端点から第2スカート壁端点まで延びている。ここで、機械的安定性の所望の向上にとって、2つのスカート壁端点が、ピストンの横断面においてピストンの中央縦軸によって規定される頂点に対して最大70°の開き角を形成していることが重要である。
ピストンスカートを含む本発明に係るピストンの構造は、鋳造によって特に都合よく製造され得る。このことは、ピストン製造において大きなコスト的利益を伴う。
本発明は、また、内燃エンジン、特にディーゼルエンジンであって、燃焼室を有する少なくとも1つのシリンダと、シリンダの燃焼室内にシールされて軸方向に可動に設けられた上述したようなピストンとを備えた内燃エンジンに関する。
本発明の他の重要な特徴および利点は、従属請求項から、図面から、および図面を参照した図の関連する説明から明らかになるだろう。
もちろん、上述したあるいは後述する特徴は、それぞれに特定した組合せにおいてのみでなく、本発明の範囲を逸脱することなく他の組合せにおいてまたは単独でも使用され得る。
図1は、本発明に係るピストンの一例を示す斜視図である。 図2は、ピストンスカートのボックス壁の外側部の平面図である。 図3は、ピストンスカートのスカート壁の外側部の平面図である。 図4は、ピストン長手方向に沿ったスカート内部空間のボックス状内部空間の平面図である。 図5は、ピストンヘッドから最も離れた、ボックス壁に設けられた貫通開口の包絡線の高さにおけるピストンスカートの断面図である。
以下、本発明の好ましい例示的な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。同じ参照番号は、同一のもしくは類似の、または機能的に同一の構成要素を示す。
図1は、本発明に係る内燃エンジン用ピストン1の一例を示す斜視図である。このピストン1は、ピストン長手方向Rに沿って延びかつ端面でピストン長手方向Rにおいてピストンヘッド22により仕切られたピストンスカート2を備えている。ピストン1がシリンダの燃焼室に機能的に取り付けられる場合、ピストンヘッド22は燃焼室の端面境界としても機能する。
ピストン1のピストンスカート2は、2つの実質的に対向するボックス壁3a,3bおよび2つの実質的に対向するスカート壁4a,4bによって一部が区切られた、コネクティングロッド(図示せず)を収容するためのボックス状内部空間5を有する。各場合において、2つのボックス壁3a,3bには、所定の開口径Xを有してガジョンピン長手方向aに沿って向いた円形の貫通開口6a,6bを有するボス9a,9bが設けられている。貫通開口6a,6bの領域では、ピストン2のピストン径dはピストン長手方向Rに対して垂直な方向によって規定される。
コネクティングロッドに対するピストン1の駆動接続のために、当該ピストン1はコネクティングロッドに接続可能な円筒状のガジョンピン7を備えている。このガジョンピン7は、直径Dを有して2つのボックス壁3a,3b間のボックス状内部空間5内を延びていて、2つの貫通開口6a,6bに小さな遊びを伴って係合している。このケースは図2に示されており、同図はピストン1をボックス壁6aの外側部8aの平面図において示している(明瞭性のために、ガジョンピン7は図1では示していない)。一例のある変形例に係るガジョンピン7は、また、所定のピン直径Dおよび所定のピン長さLを有する中空シリンダとして設計されてもよい。図1によると、各ボックス壁3a,3bから遠い側のボス9a,9bの貫通開口6a,6bの2つの外側端付近に、ガジョンピン固定要素としての第1および第2スナップリング(図1には示さない)を収容するための包囲収容溝20a,20bが貫通開口6a,6bの内周面に周方向において設けられている。しかしながら、図1にはこれら2つの同じ収容溝のうち一方20bのみが示されており、それらの収容溝は、それぞれ当該収容溝に係合してボックス状内部空間5内の中央位置においてガジョンピンを固定するピン固定要素と組み合わせて設計される。これにより、ピン長さLが2つの収容溝20a,20bの互いに対する軸方向距離によって規定され得る。
ボックス壁3a,3bに対するガジョンピン7の特に安定した機械的固定は、図1に示すように、各貫通開口6a,6bを取り囲みかつ各ボックス壁3a,3bから離間したボス9a,9bがボックス状内部空間5から離れて2つのボックス壁3a,3bの外側部8a,8bに設けられている場合に実現され得る。2つの貫通開口6a,6bは、平面視で、各ボックス壁3a,3bの外側部8a,8bにおいて互いに整列して設けられている(図2を参照)。2つの貫通開口6a,6bには取付状態のガジョンピン7が係合し、それによりガジョンピン7がそれぞれにボス9a,9bを含む2つのボックス壁3a,3bに対して固定され得る。2つのボス9a,9bによって、2つのボックス壁3a,3bに対するガジョンピン7の特に有利な均一な固定が可能となる。
図4の表示を見ると、同図にはピストン長手方向Rにおける平面視のピストンスカート2が示されており、ボックス状内部空間5がピストン長手方向Rにおいてピストンヘッド22側でボックス端壁10によって区画されているのが分かるだろう。図3によると、同図はスカート壁4aの外側部11aの平面視でピストンスカート2を示しており、2つのボックス壁3a,3bはピストン方向Rに沿ったピストン1の中央縦断面において当該ボックス端壁10に向かって集束していてもよい。2つのボックス壁3a,3bの位置は図3において2本の破線12a,12bによって示されており、線12bは図1の斜視図における平面13bに対応している。この例では、ガジョンピン軸方向において測られるボックス状内部空間5の幅は、2つの実質的に台形状のスカート壁4a,4bの間においてピストンヘッド22から離れるにつれて広くなっている。別の実施形態(図示せず)では、ボックス壁3a,3bは、このような広がりを伴わずに、実質的に矩形状のスカート壁の間において互いに平行にピストン方向Rに延びている。両ケースにおいて、ボックス壁3a,3b、少なくとも当該ボックス壁3a,3bのボックス状内部空間5に面する内側部は、好ましくは平坦であってコネクティングロッドが必要とする旋回範囲を除いて可能な限り最小のスペースを有して設けられており、そのため本発明によるとピストンへのガス圧作用に起因するクラック形成が回避され得る。
図3から分かるように、2つのボックス壁3a,3bの最大ボックス壁距離Aは、ピストン1またはピストンスカート2の中央縦断面において、ボックス端壁から離間した2つの貫通開口の2本の包絡線の間の接続線Vによって規定され、そのためピストンヘッド22から最も離れた2つの貫通開口6a,6bの包絡線の高さでピン縦軸に直交する平面Yにおいてピン長さ方向aに平行な任意のラインに沿ってピン長さ方向aにおいて測られかつ2つのボックス壁3a,3b間で生じる最大距離は、最大ボックス壁距離Aとして示される。
ピストン径d、ピン直径D、ピン長さLおよび最大ボックス壁距離Aに関する次の関係は、ピストン1の本発明にとって本質的事項である。その関係とは、(A×d)/(L×D)=Cであり、ここでCは1.1以上で1.7以下の値を有する。好ましくは、C≦1.5、特にC≦1.3となるボックスの狭い構成である。
上述の関係は、2つのボックス壁3a,3bの互いに比較的小さな距離にある配置を規定する。よって、ピストンスカート2に設けられてピストンスカート2内をオイル流入軸zに沿って実質的に直線状に延びるオイル流入チャネル18が、ボックス状内部空間5と反対側を向いたボックス壁3a,3bの側部に設けられてもよい(図1を参照)。
図示の例では、2つのボス9a,9bの各々が、ガジョンピン7軸方向aに沿って延びかつ筒状ガジョンピン7の軸方向aに沿った所定の長さhを有する貫通開口6a,6bを有する。このことは図5に示されている。したがって、2つのボックス壁3a,3bおよびボス9a,9bは、各貫通開口6a,6bの長さhのガジョンピン7のピン長さLに対する比率(図6を参照)が0.3以上の値となるように設計される。
図5に示す横断面Yは図3に関連して規定される接続線Vを含んでいる。図5によると、2つのスカート壁4a,4bの各々は、図5に示すピストン断面において湾曲壁形状を有し、例えば、円形セグメント、放物線セグメントまたは楕円セグメントの外形を有していてもよい。スカート壁4a,4bは、図5の横断面表示によると、第1スカート壁端点21.1a,21.2aから第2スカート壁端点21.1b,21.2bまで延びている。ここで、本発明によるピストンスカート設計2の所望の機械的安定性の向上に関して重要なことは、2つのスカート壁端点21.1a,21.1b,21.2a,21.2bが、ピストン1またはピストンスカート2の横断面においてピストン1またはピストンスカート2の中央縦軸Mによって規定される頂点Sに対して最大70°の開き角αを形成していることである。
例のある変形例におけるピストン1のピストン径dは、ボックス端壁10によって規定される平面内で測られてもよい。

Claims (10)

  1. 内燃エンジン用のピストン(1)であって、
    ピストン長手方向(R)に沿って延びてピストンヘッド(22)によって該ピストン長手方向(R)において仕切られたピストンスカート(2)を備え、
    上記ピストンスカート(2)は、2つの実質的に対向するボックス壁(3a,3b)および2つの実質的に対向するスカート壁(4a,4b)によって一部が区画されたボックス状内部空間(5)を取り囲み、
    上記2つのボックス壁(3a,3b)の各々に設けられ、所定の開口直径(X)を有して整列した貫通開口(6a,6b)が形成されたボス(9a,9b)を備え、
    上記ピストン長手方向(R)に垂直な方向において上記貫通開口(6)の領域に所定のピストン径(d)を有し、
    上記2つの貫通開口(6a,6b)は、該貫通開口(6a,6b)に係合しかつ所定のピン直径(D)および所定の最大ピン長さ(L)を有するガジョンピン(7)を収容するように設計され、
    上記ボックス状内部空間(5)は、上記ピストン長手方向(R)において、上記ピストンヘッド(22)側でボックス端壁(10)によって区画され、
    上記2つのボックス壁(3a,3b)間の最大ボックス壁距離(A)は、上記ピストン長手方向(R)に沿った上記ピストン(1)の中央縦断面において、上記2つの貫通開口(6a,6b)の2つの遠位端の間の接続線(V)によって上記ボックス端壁(10)に対して規定され、
    上記ピストン径(d)、上記ピン直径(D)、上記ピン長さ(L)および上記最大ボックス壁距離(A)に対して、(最大ボックス壁距離×ピストン径)/(ピン長さ×ピン直径)<Cの関係が成り立ち、ここでCは1.1以上で1.7以下の値を有する
    ことを特徴とするピストン。
  2. 請求項1において、
    Cは、1.5以下、特に1.3以下である
    ことを特徴とするピストン。
  3. 請求項1または2において、
    上記ボス(9a,9b)における上記貫通開口(6a,6b)の内周面のうち軸方向(a)において上記ボックス状内部空間(5)と反対側の軸方向端部に設けられ、各ガジョンピン固定要素を収容するための包囲収容溝(20a,20b)を備え、
    上記所定の最大ガジョンピン長さ(L)は、上記軸方向(a)における上記収容溝(20a,20b)の距離によって与えられる
    ことを特徴とするピストン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    上記2つのボックス壁(3a,3b)は、上記ピストン長手方向(R)に沿った上記ピストン(1)の中央縦断面において、少なくとも上記ボックス端壁(10)から離間した領域で、上記ボックス端壁(10)に向かって集束している
    ことを特徴とするピストン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    上記2つのボックス壁(3a,3b)は、上記中央縦断面において、上記ボックス端壁(10)と反対側の端部から該ボックス端壁(10)側の端部に向かって連続的に先細になっている
    ことを特徴とするピストン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    上記ピストン長手方向(R)と直交する断面内に位置するオイル流入軸(Z)と、
    上記ピストンスカート(2)に設けられ、上記2つのボックス壁(3a,3b)の一方における上記ボックス状内部空間(5)と反対側において上記ピストンスカート(2)内を上記オイル流入軸(Z)に沿って延びるオイル流入チャネル(8)とを備えている
    ことを特徴とするピストン。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、
    各上記ボス(9a,9b)の上記貫通開口(6a,6b)は、上記ガジョンピン(7)の軸方向(a)に沿って所定の長さ(h)を有し、
    上記ピストン(1)は、各上記貫通開口(6a,6b)の上記長さ(h)と、上記ガジョンピン(7)の上記最大長さ(L)とが、貫通開口長さ/ピン長さ>0.3の関係を満たすように設計されている
    ことを特徴とするピストン。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、
    上記2つのスカート壁(4a,4b)の各々は、上記ピストン(2)の横断面において、上記ピストン長手方向(R)に対して垂直な湾曲壁形状を有しかつ第1スカート壁端点(21.1a,21.1b)から第2スカート壁端点(21.2a,21.2b)まで延び、
    上記2つのスカート壁端点(21.1a,21.1b,21.2a,21.2b)は、上記ピストン(2)の横断面において該ピストン(2)の中央縦軸(M)によって規定される頂点(SP)に対して最大70°の開き角(α)を形成している
    ことを特徴とするピストン。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において、
    鋳造によって製造されている
    ことを特徴とするピストン。
  10. 内燃エンジン、特にディーゼルエンジンであって、
    燃焼室を有する少なくとも1つのシリンダと、
    上記ピストン長手方向において可動に上記燃焼室に設けられた請求項1〜9のいずれか1項に記載のピストン(1)とを備えている
    ことを特徴とする内燃エンジン。
JP2017542306A 2014-11-03 2015-10-30 内燃エンジン用ピストン Active JP6763866B2 (ja)

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