本開示は、標的転写物の5’−UTRと相互作用して、標的タンパク質の翻訳を増加させる化合物を提供する。5’−UTRと相互作用するある特定の化合物が、所与の標的転写物の翻訳を増加させ得ることがわかった。例えば、ある特定の実施形態において、本開示は、5’−UTRの1つ以上の領域を標的とするアンチセンス化合物を提供する。5’−UTRのこれらの領域は、ステムループ構造またはuORF等の翻訳抑制要素を含んでも良い。アンチセンス化合物が5’−UTRにおいて翻訳抑制要素と相互作用するとき、アンチセンス化合物は標的転写物の翻訳を増加させる。本発明の一態様は、細胞を、5’−UTRにおいて翻訳抑制要素を標的とする薬剤と接触させることによる、発現の増加である。ある特定の実施形態において、5’−UTRを標的とするアンチセンス化合物は、5’−UTR内で翻訳抑制要素を妨害することによって所与の標的タンパク質の発現を増加させる。
アンチセンスオリゴヌクレオチド技術は、ほとんどの場合、アンチセンス誘導性RNase H切断によってmRNAの量を低減するため、または細胞におけるプレmRNA転写のスプライシングを変化させるために使用されてきた。ある特定の実施形態において、本開示は、細胞における標的タンパク質の発現を増加させるアンチセンス化合物を提供する。このように、アンチセンスオリゴヌクレオチドを使用して細胞における所望のタンパク質の発現を増加させ得る。ある特定の実施形態において、細胞における標的タンパク質の発現の増加は、アンチセンス化合物によって1つ以上の上流オープンリーディングフレームのリボソーム認識を減少させることで実現される。ある特定の実施形態において、上流オープンリーディングフレームの認識は、細胞における標的タンパク質の発現を低減する。したがって、ある特定の実施形態において、上流オープンリーディングフレーム、または上流オープンリーディングフレームの上流若しくは下流にある核酸塩基配列を標的とすることにより、上流オープンリーディングフレームのリボソーム認識が低減し、それにより1つ以上の標的タンパク質の発現が増加する。したがって、ある特定の実施形態において、上流オープンリーディングフレーム、または上流オープンリーディングフレームの上流若しくは下流にある核酸塩基配列を標的とすることにより、上流オープンリーディングフレームのリボソーム認識が低減し、それにより一次オープンリーディングフレームにおける開始コドンのリボソーム認識が増加する。
ある特定の実施形態において、本発明は、アンチセンス化合物を使用して標的タンパク質の発現を増加させる。ある特定の例において、目的とするタンパク質をコードする転写物は、pORF、及びuORF開始部位等の1つ以上の追加の開始部位を含む。ある特定の実施形態において、本開示は、そのようなuORF開始部位にてまたはその付近で標的転写物に相補的である修飾オリゴヌクレオチドを提供する。標的タンパク質の量を低減するように設計したアンチセンス化合物は、典型的には、標的転写物の切断を誘導する(例えば、RNase Hのリクルートによって)。対照的に、本発明のある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、切断を誘発するように設計されない。むしろ、ある特定のそのような実施形態において、本発明の修飾オリゴヌクレオチドは、pORF開始部位での増加した翻訳に有利になるようにuORF開始部位をマスクする。ある特定の実施形態において、本発明の修飾オリゴヌクレオチドは、uORF開始部位での翻訳の開始を妨害し、それにより、ある特定の実施形態において、標的タンパク質の翻訳が増加する。ある特定の実施形態において、本発明の修飾オリゴヌクレオチドは、5’−UTRの調節機能を妨害する。ある特定のそのような実施形態において、所望のタンパク質の翻訳が増加する。ある特定の実施形態において、本発明の修飾オリゴヌクレオチドは、タンパク質を、uORF開始部位での翻訳の開始に干渉する転写へとリクルートする。ある特定の実施形態において、本発明のアンチセンス化合物は、uORFポリペプチドの翻訳の減少をもたらす。
本開示は、細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法を提供し、本方法は、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質は、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドは、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる。
本開示は、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法を提供し、本方法は、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質は、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドは、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる。
本開示は、細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法を提供し、本方法は、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質は、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドは、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる。
本開示は、細胞における標的タンパク質の量の増加方法を提供し、本方法は、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質は、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドは、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であることにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる。
本開示は、以下の非限定的な番号付けされた実施形態を提供する。
実施形態1:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態2:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態3:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態4:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態5:細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳の減少方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、それにより、細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳を減少させる、方法。
実施形態6:uORF阻害剤が小分子である、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態7:uORF阻害剤が抗体である、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態8:uORF阻害剤がペプチドである、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態9:uORF阻害剤が核酸である、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態10:uORF阻害剤がsiRNAである、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態11:uORF阻害剤がアンチセンス化合物である、実施形態1〜5のいずれかに記載の方法。
実施形態12:アンチセンス化合物が修飾オリゴヌクレオチドである、実施形態11に記載の方法。
実施形態13:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態14:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態15:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態16:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態17:細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳の減少方法であって、細胞を、標的転写物のuORF領域内の標的部位に相補的である修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、それにより、細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳を減少させる、方法。
実施形態18:uORF開始部位領域が5’非翻訳領域である、実施形態1〜17のいずれかに記載の方法。
実施形態19:標的部位がuORF開始部位を含む、実施形態13〜18のいずれかに記載の方法。
実施形態20:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある100個のヌクレオシド及び下流にある100個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態21:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある75個のヌクレオシド及び下流にある75個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態22:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある50個のヌクレオシド及び下流にある50個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態23:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある30個のヌクレオシド及び下流にある30個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態24:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある20個のヌクレオシド及び下流にある20個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態25:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある15個のヌクレオシド及び下流にある15個のヌクレオシドとからなる、実施形態13〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態26:uORF開始部位が野生型uORF開始部位である、実施形態13〜25のいずれかに記載の方法。
実施形態27:uORF開始部位が変異uORF開始部位である、実施形態13〜25のいずれかに記載の方法。
実施形態28:標的転写物が、2つ以上のuORF領域を含む、実施形態13〜27のいずれかに記載の方法。
実施形態29:標的転写物が、2つのuORF領域を含む、実施形態13〜27のいずれかに記載の方法。
実施形態30:uORF開始部位が、弱いコザック配列を含む、実施形態13〜29のいずれかに記載の方法。
実施形態31:uORF開始部位が、強いコザック配列を含む、実施形態13〜29のいずれかに記載の方法。
実施形態32:uORF開始部位が、非標準開始コドンを有する、実施形態13〜31のいずれかに記載の方法。
実施形態33:非標準開始コドンがAUUである、実施形態32に記載の方法。
実施形態34:標的転写物がRNase H1をコードする、実施形態13〜33のいずれかに記載の方法。
実施形態35:標的転写物が、表1または表2の遺伝子から選択される遺伝子によってコードされる、実施形態13〜34のいずれかに記載の方法。
実施形態36:修飾オリゴヌクレオチドが、核酸塩基CATを含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態37:修飾オリゴヌクレオチドが、5’末端核酸塩基の最初の3個がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態38:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から2番目、3番目、及び4番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態39:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から3番目、4番目、及び5番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態40:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から4番目、5番目、及び6番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態41:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から5番目、6番目、及び7番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態42:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から6番目、7番目、及び8番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態43:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から7番目、8番目、及び9番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態44:修飾オリゴヌクレオチドが、3’末端核酸塩基の最初の3個がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態45:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から2番目、3番目、及び4番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態46:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から3番目、4番目、及び5番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態47:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から4番目、5番目、及び6番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態48:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から5番目、6番目、及び7番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態49:修飾オリゴヌクレオチドが、コザック配列に相補的な核酸塩基配列を含む、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態50:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号1または2のuORF領域に相補的な少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態51:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態52:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態53:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態54:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態55:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態12〜35のいずれかに記載の方法。
実施形態56:修飾オリゴヌクレオチドが、10〜40個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態12〜55のいずれかに記載の方法。
実施形態57:修飾オリゴヌクレオチドが、12〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態12〜55のいずれかに記載の方法。
実施形態58:修飾オリゴヌクレオチドが、15〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態12〜55のいずれかに記載の方法。
実施形態59:修飾オリゴヌクレオチドが、18〜20個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態12〜55のいずれかに記載の方法。
実施形態60:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む、実施形態12〜59のいずれかに記載の方法。
実施形態61:少なくとも1つの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態60に記載の方法。
実施形態62:少なくとも1つの修飾糖部分が、2’−置換糖部分である、実施形態61に記載の方法。
実施形態63:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−OMe、2’−F、及び2’−MOEの中から選択される、実施形態62に記載の方法。
実施形態64:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−MOEである、実施形態60〜63のいずれかに記載の方法。
実施形態65:少なくとも1つの修飾糖部分が、二環式糖部分である、実施形態60〜61のいずれかに記載の方法。
実施形態66:少なくとも1つの二環式糖部分が、LNAまたはcEtである、実施形態65に記載の方法。
実施形態67:少なくとも1つの糖部分が、糖代理物である、実施形態61〜66のいずれかに記載の方法。
実施形態68:少なくとも1つの糖代理物が、モルホリノである、実施形態67に記載の方法。
実施形態69:少なくとも1つの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態67に記載の方法。
実施形態70:少なくとも1つの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態67に記載の方法。
実施形態71:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70のいずれかに記載の方法。
実施形態72:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70のいずれかに記載の方法。
実施形態73:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70のいずれかに記載の方法。
実施形態74:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70のいずれかに記載の方法。
実施形態75:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70のいずれかに記載の方法。
実施形態76:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態60〜70に記載の方法。
実施形態77:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドまたは非修飾ヌクレオシドである、実施形態60〜76のいずれかに記載の方法。
実施形態78:各非修飾ヌクレオシドが、2’−デオキシヌクレオシドである、実施形態77に記載の方法。
実施形態79:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態80:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態81:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態82:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態83:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態84:修飾オリゴヌクレオチドが、4個以下の連続した2’−デオキシヌクレオシドを含有する、実施形態79〜83のいずれかに記載の方法。
実施形態85:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態77〜78のいずれかに記載の方法。
実施形態86:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドであり、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態85に記載の方法。
実施形態87:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに同じである修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態60〜86のいずれかに記載の方法。
実施形態88:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに異なる修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態60〜86のいずれかに記載の方法。
実施形態89:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態60〜86のいずれかに記載の方法。
実施形態90:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態89に記載の方法。
実施形態91:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態89に記載の方法。
実施形態92:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも18個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態89に記載の方法。
実施形態93:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも20個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態89に記載の方法。
実施形態94:修飾領域の各修飾ヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、2’−MOE、cEt、LNA、モルホリノ、修飾モルホリノ、及びペプチド核酸の中から独立して選択される、修飾糖部分を有する、実施形態90〜93のいずれかに記載の方法。
実施形態95:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、互いに同じ修飾を含む、実施形態90〜94のいずれかに記載の方法。
実施形態96:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態95に記載の方法。
実施形態97:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態95に記載の方法。
実施形態98:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態96に記載の方法。
実施形態99:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態95に記載の方法。
実施形態100:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態99に記載の方法。
実施形態101:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態95に記載の方法。
実施形態102:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態101に記載の方法。
実施形態103:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態101に記載の方法。
実施形態104:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態101に記載の方法。
実施形態105:修飾ヌクレオチドが、4個以下の連続した天然ヌクレオシドを含む、実施形態60〜104のいずれかに記載の方法。
実施形態106:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドである、実施形態60〜107のいずれかに記載の方法。
実施形態107:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態106に記載の方法。
実施形態108:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、互いに同じ修飾を含む、実施形態107に記載の方法。
実施形態109:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態108に記載の方法。
実施形態110:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態109に記載の方法。
実施形態111:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態110に記載の方法。
実施形態112:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−OMeである、実施形態110に記載の方法。
実施形態113:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態108に記載の方法。
実施形態114:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態113に記載の方法。
実施形態115:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態98に記載の方法。
実施形態116:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態115に記載の方法。
実施形態117:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態115に記載の方法。
実施形態118:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態115に記載の方法。
実施形態119:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、実施形態60〜118のいずれかに記載の方法。
実施形態120:修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態119に記載の方法。
実施形態121:各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合またはホスホロチオエートヌクレオシド間結合のいずれかである、実施形態119または120に記載の方法。
実施形態122:各ヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、実施形態119に記載の方法。
実施形態123:少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、実施形態119または120に記載の方法。
実施形態124:各ヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合であり、各ヌクレオシド間結合が同じ修飾を含む、実施形態119に記載の方法。
実施形態125:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態122に記載の方法。
実施形態126:アンチセンス化合物が、少なくとも1つの共役基を含む、実施形態60〜125のいずれかに記載の方法。
実施形態127:共役基が、Gal−NAcを含む、実施形態126に記載の方法。
実施形態128:アンチセンス化合物が、修飾オリゴヌクレオチドからなる、実施形態60〜126のいずれかに記載の方法。
実施形態129:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも10%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態130:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも20%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態131:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも30%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態132:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも50%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態133:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも100%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態134:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも120%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態135:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも150%増加する、実施形態13〜128のいずれかに記載の方法。
実施形態136:細胞がインビトロに存在する、実施形態1〜135のいずれかに記載の方法。
実施形態137:細胞が対象内に存在する、実施形態1〜135のいずれかに記載の方法。
実施形態138:対象が疾患または病態を有し、該疾患または病態の少なくとも1つの症状が緩和される、実施形態137に記載の方法。
実施形態139:細胞が動物内に存在する、実施形態137または138に記載の方法。
実施形態140:動物がヒトである、実施形態139に記載の方法。
実施形態141:標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的な核酸塩基配列を有する10〜30個の結合ヌクレオシドからなる修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物であって、修飾オリゴヌクレオチドが、4個を超えて連続した非修飾2’−デオキシヌクレオシドを有しない、アンチセンス化合物。
実施形態142:uORF開始部位領域が、5’非翻訳領域である、実施形態141に記載のアンチセンス化合物。
実施形態143:標的部位が、uORF開始部位を含む、実施形態141〜142のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態144:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある50個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態145:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある40個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態146:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある30個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態147:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある20個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態148:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある10個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態149:標的部位が、uORF開始部位の上流または下流にある5個のヌクレオシド内にある、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態150:標的部位が、野生型uORF領域を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態151:標的部位が、突然変異から生じるuORF領域を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態152:標的転写物が、1つ超のuORF領域を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態153:標的転写物が、2つのuORF領域を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態154:uORF開始部位領域が、弱いコザック配列を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態155:uORF開始部位領域が、強いコザック配列を含む、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態156:uORF開始部位が、非標準開始コドンを有する、実施形態141〜143のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態157:非標準開始コドンが、AUUである、実施形態156に記載のアンチセンス化合物。
実施形態158:標的転写物が、RNase H1をコードする、実施形態141〜157のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態159:標的転写物が、表1及び表2の遺伝子から選択される遺伝子から翻訳されるタンパク質をコードする、実施形態141〜157のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態160:修飾オリゴヌクレオチドが、核酸塩基CATを含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載の方法。
実施形態161:修飾オリゴヌクレオチドが、5’末端核酸塩基の最初の3個がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態162:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から2番目、3番目、及び4番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態163:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から3番目、4番目、及び5番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態164:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から4番目、5番目、及び6番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態165:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から5番目、6番目、及び7番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態166:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から6番目、7番目、及び8番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態167:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から7番目、8番目、及び9番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態141〜159のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態168:修飾オリゴヌクレオチドが、コザック配列に相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態141〜167のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態169:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号1または2のuORF領域に相補的な少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態170:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態171:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態172:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態173:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態174:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、または18のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態141〜168のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態175:修飾オリゴヌクレオチドが、10〜40個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態141〜174のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態176:修飾オリゴヌクレオチドが、12〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態141〜174のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態177:修飾オリゴヌクレオチドが、15〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態141〜174のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態178:修飾オリゴヌクレオチドが、18〜20個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態141〜174のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態179:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む、実施形態141〜174のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態180:少なくとも1つの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態175〜179のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態181:少なくとも1つの修飾糖部分が、2’−置換糖部分である、実施形態180に記載のアンチセンス化合物。
実施形態182:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−OMe、2’−F、及び2’−MOEの中から選択される、実施形態181に記載のアンチセンス化合物。
実施形態183:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−MOEである、実施形態179〜182のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態184:少なくとも1つの修飾糖部分が、二環式糖部分である、実施形態179〜180のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態185:少なくとも1つの二環式糖部分が、LNAまたはcEtである、実施形態184に記載のアンチセンス化合物。
実施形態186:少なくとも1つの糖部分が、糖代理物である、実施形態179〜185のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態187:少なくとも1つの糖代理物が、モルホリノである、実施形態186に記載のアンチセンス化合物。
実施形態188:少なくとも1つの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態186に記載のアンチセンス化合物。
実施形態189:少なくとも1つの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態186に記載のアンチセンス化合物。
実施形態190:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態191:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態192:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態193:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態194:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態195:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態179〜189に記載のアンチセンス化合物。
実施形態196:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドまたは非修飾ヌクレオシドである、実施形態179〜195のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態197:非修飾ヌクレオシドが、2’−デオキシヌクレオシドである、実施形態196に記載のアンチセンス化合物。
実施形態198:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態199:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態200:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態201:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態202:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態203:修飾オリゴヌクレオチドが、4個以下の連続した2’−デオキシヌクレオシドを含有する、実施形態198〜1202のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態204:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態196〜197のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態205:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドであり、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態204に記載のアンチセンス化合物。
実施形態206:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに同じである修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態141〜205のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態207:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに異なる修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態141〜205のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態208:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態141〜204のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態209:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態208に記載のアンチセンス化合物。
実施形態210:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態208に記載のアンチセンス化合物。
実施形態211:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも18個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態208に記載のアンチセンス化合物。
実施形態212:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも20個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態208に記載のアンチセンス化合物。
実施形態213:修飾領域の各修飾ヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、2’−MOE、cEt、LNA、モルホリノ、修飾モルホリノ、及びペプチド核酸の中から独立して選択される、修飾糖部分を有する、実施形態209〜212のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態214:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、互いに同じ修飾を含む、実施形態209〜213のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態215:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態214に記載のアンチセンス化合物。
実施形態216:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態214に記載のアンチセンス化合物。
実施形態217:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態215に記載のアンチセンス化合物。
実施形態218:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態214に記載のアンチセンス化合物。
実施形態219:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態218に記載のアンチセンス化合物。
実施形態220:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態214に記載のアンチセンス化合物。
実施形態221:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態220に記載のアンチセンス化合物。
実施形態222:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態220に記載のアンチセンス化合物。
実施形態223:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態220に記載のアンチセンス化合物。
実施形態224:修飾ヌクレオチドが、4個以下の連続した天然ヌクレオシドを含む、実施形態141〜204または206〜223のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態225:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドである、実施形態141〜196のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態226:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態225に記載のアンチセンス化合物。
実施形態227:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、互いに同じ修飾を含む、実施形態226に記載のアンチセンス化合物。
実施形態228:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態227に記載のアンチセンス化合物。
実施形態229:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態228に記載のアンチセンス化合物。
実施形態230:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態229に記載のアンチセンス化合物。
実施形態231:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−OMeである、実施形態229に記載のアンチセンス化合物。
実施形態232:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態227に記載のアンチセンス化合物。
実施形態233:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態232に記載のアンチセンス化合物。
実施形態234:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態227に記載のアンチセンス化合物。
実施形態235:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態234に記載のアンチセンス化合物。
実施形態236:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態234に記載のアンチセンス化合物。
実施形態237:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態234に記載のアンチセンス化合物。
実施形態238:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1個の修飾ヌクレオシド間結合を含む、実施形態141〜237のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態239:各ヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、実施形態238に記載のアンチセンス化合物。
実施形態240:少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、実施形態238または239に記載のアンチセンス化合物。
実施形態241:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエート結合またはホスホジエステルヌクレオシド間結合である、実施形態238または239に記載のアンチセンス化合物。
実施形態242:各ヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合であり、各ヌクレオシド間結合が同じ修飾を含む、実施形態238に記載のアンチセンス化合物。
実施形態243:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態242に記載のアンチセンス化合物。
実施形態244:少なくとも1つの共役基を含む、実施形態141〜243のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態245:共役基が、Gal−NAcを含む、実施形態244に記載のアンチセンス化合物。
実施形態246:修飾オリゴヌクレオチドからなる、実施形態141〜243のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態247:アンチセンス化合物が、標的タンパク質の翻訳を増加させる、実施形態141〜246のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態248:アンチセンス化合物が、転写物の抑制を軽減しない、実施形態141〜247のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態249:アンチセンス化合物が、標的転写物のスプライシングを調節しない、実施形態141〜248のいずれかに記載のアンチセンス化合物。
実施形態250:実施形態141〜249のいずれかに記載のアンチセンス化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される担体または希釈剤と、を含む、薬学的組成物。
実施形態251:細胞を、実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物と接触させることを含む、細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法。
実施形態252:細胞を、実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物と接触させることを含む、細胞における標的タンパク質の発現の増加方法。
実施形態253:細胞を、実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物と接触させることを含む、細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法。
実施形態254:細胞を、実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物と接触させることを含む、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法。
実施形態255:細胞を、実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物と接触させることを含む、細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳の減少方法。
実施形態256:細胞がインビトロに存在する、実施形態251〜255のいずれかに記載の方法。
実施形態257:細胞が動物内に存在する、実施形態251〜255のいずれかに記載の方法。
実施形態258:動物がヒトである、実施形態257に記載の方法。
実施形態259:実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物のそれを必要とする対象への投与方法。
実施形態260:実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、疾患または病態の治療方法。
実施形態261:請求項141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物を、それを必要とする対象に投与することが、疾患または病態の1つ以上の症状を緩和する、実施形態260に記載の方法。
実施形態262:対象がヒトである、実施形態259〜261のいずれかに記載の方法。
実施形態263:疾患または病態の治療のための実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物の使用。
実施形態264:疾患または病態の治療用の薬物の調製のための実施形態141〜250のいずれかに記載のアンチセンス化合物または組成物の使用。
実施形態265:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態266:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態267:細胞における標的タンパク質の量または活性の減少方法であって、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態268:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態269:翻訳抑制要素阻害剤が小分子である、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態270:翻訳抑制要素阻害剤が抗体である、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態271:翻訳抑制要素阻害剤がペプチドである、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態272:翻訳抑制要素阻害剤が核酸である、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態273:翻訳抑制要素阻害剤がsiRNAである、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態274:翻訳抑制要素阻害剤がアンチセンス化合物である、実施形態265〜268のいずれかに記載の方法。
実施形態275:アンチセンス化合物が修飾オリゴヌクレオチドである、実施形態274に記載の方法。
実施形態276:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態277:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態278:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態279:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態280:翻訳抑制要素領域領域が、5’非翻訳領域である、実施形態276〜279のいずれかに記載の方法。
実施形態281:標的転写物がRNase H1をコードする、実施形態276〜280のいずれかに記載の方法。
実施形態282:標的転写物がRNase H1をコードしない、実施形態276〜280のいずれかに記載の方法。
実施形態283:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態276〜281のいずれかに記載の方法。
実施形態284:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態276〜281のいずれかに記載の方法。
実施形態285:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態276〜281のいずれかに記載の方法。
実施形態286:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態276〜281のいずれかに記載の方法。
実施形態287:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態276〜281のいずれかに記載の方法。
実施形態288:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも35%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態289:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも40%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態290:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも45%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態291:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも50%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態292:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも55%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態293:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも60%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態294:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも65%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態295:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも70%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態296:修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列の少なくとも一部分が、G−カルテットに相補的である、実施形態276〜282のいずれかに記載の方法。
実施形態297:修飾オリゴヌクレオチドが、G−カルテットに相補的ではない核酸塩基配列を有する、実施形態276〜295のいずれかに記載の方法。
実施形態298:修飾オリゴヌクレオチドが、10〜40個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態276〜297のいずれかに記載の方法。
実施形態299:修飾オリゴヌクレオチドが、12〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態276〜297のいずれかに記載の方法。
実施形態300:修飾オリゴヌクレオチドが、15〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態276〜297のいずれかに記載の方法。
実施形態301:修飾オリゴヌクレオチドが、18〜20個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態276〜297のいずれかに記載の方法。
実施形態302:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む、実施形態276〜297のいずれかに記載の方法。
実施形態303:少なくとも1つの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態302に記載の方法。
実施形態304:少なくとも1つの修飾糖部分が、2’−置換糖部分である、実施形態303に記載の方法。
実施形態305:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−OMe、2’−F、及び2’−MOEの中から選択される、実施形態304に記載の方法。
実施形態306:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−MOEである、実施形態302〜305のいずれかに記載の方法。
実施形態307:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’OMeではない、実施形態302〜305のいずれかに記載の方法。
実施形態308:少なくとも1つの修飾糖部分が、二環式糖部分である、実施形態302〜303のいずれかに記載の方法。
実施形態309:少なくとも1つの二環式糖部分が、LNAまたはcEtである、実施形態308に記載の方法。
実施形態310:少なくとも1つの糖部分が、糖代理物である、実施形態301〜308のいずれかに記載の方法。
実施形態311:少なくとも1つの糖代理物が、モルホリノである、実施形態303に記載の方法。
実施形態312:少なくとも1つの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態310に記載の方法。
実施形態313:少なくとも1つの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態310に記載の方法。
実施形態314:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313のいずれかに記載の方法。
実施形態315:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313のいずれかに記載の方法。
実施形態316:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313のいずれかに記載の方法。
実施形態317:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313のいずれかに記載の方法。
実施形態318:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313のいずれかに記載の方法。
実施形態319:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態302〜313に記載の方法。
実施形態320:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドまたは非修飾ヌクレオシドである、実施形態302〜319のいずれかに記載の方法。
実施形態321:各非修飾ヌクレオシドが、2’−デオキシヌクレオシドである、実施形態320に記載の方法。
実施形態322:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態320〜321のいずれかに記載の方法。
実施形態323:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態320〜321のいずれかに記載の方法。
実施形態324:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態320〜321のいずれかに記載の方法。
実施形態325:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態320〜321のいずれかに記載の方法。
実施形態326:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態320〜321のいずれかに記載の方法。
実施形態327:修飾オリゴヌクレオチドが、4個以下の連続した2’−デオキシヌクレオシドを含有する、実施形態322〜326のいずれかに記載の方法。
実施形態328:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態322〜326のいずれかに記載の方法。
実施形態329:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドであり、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態320に記載の方法。
実施形態330:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに同じである修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態303〜329のいずれかに記載の方法。
実施形態331:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに異なる修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態303〜329のいずれかに記載の方法。
実施形態332:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態303〜329のいずれかに記載の方法。
実施形態333:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態332に記載の方法。
実施形態334:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態332に記載の方法。
実施形態335:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも18個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態332に記載の方法。
実施形態336:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも20個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態332に記載の方法。
実施形態337:修飾領域の各修飾ヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、2’−MOE、cEt、LNA、モルホリノ、修飾モルホリノ、及びペプチド核酸の中から独立して選択される、修飾糖部分を有する、実施形態332〜336のいずれかに記載の方法。
実施形態338:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、互いに同じ修飾を含む、実施形態332〜337のいずれかに記載の方法。
実施形態339:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態338に記載の方法。
実施形態340:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態338に記載の方法。
実施形態341:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態339に記載の方法。
実施形態342:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態338に記載の方法。
実施形態343:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態342に記載の方法。
実施形態344:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態338に記載の方法。
実施形態345:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態344に記載の方法。
実施形態346:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態344に記載の方法。
実施形態347:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態344に記載の方法。
実施形態348:修飾ヌクレオチドが、4個以下の連続した天然ヌクレオシドを含む、実施形態338〜347のいずれかに記載の方法。
実施形態349:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドである、実施形態338〜347のいずれかに記載の方法。
実施形態350:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態349に記載の方法。
実施形態351:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、互いに同じ修飾を含む、実施形態350に記載の方法。
実施形態352:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態351に記載の方法。
実施形態353:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態352に記載の方法。
実施形態354:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態353に記載の方法。
実施形態355:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−OMeである、実施形態353に記載の方法。
実施形態356:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態351に記載の方法。
実施形態357:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態356に記載の方法。
実施形態358:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態349〜350に記載の方法。
実施形態359:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態358に記載の方法。
実施形態360:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態358に記載の方法。
実施形態361:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態358に記載の方法。
実施形態362:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、実施形態276〜361のいずれかに記載の方法。
実施形態363:修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態361に記載の方法。
実施形態364:各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合またはホスホロチオエートヌクレオシド間結合のいずれかである、実施形態362または363に記載の方法。
実施形態365:各ヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、実施形態362に記載の方法。
実施形態366:少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、実施形態362または363に記載の方法。
実施形態367:各ヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合であり、各ヌクレオシド間結合が同じ修飾を含む、実施形態362に記載の方法。
実施形態368:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態363に記載の方法。
実施形態369:アンチセンス化合物が、少なくとも1つの共役基を含む、実施形態276〜368のいずれかに記載の方法。
実施形態370:共役基が、Gal−NAcを含む、実施形態369に記載の方法。
実施形態371:アンチセンス化合物が、修飾オリゴヌクレオチドからなる、実施形態276〜368のいずれかに記載の方法。
実施形態372:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも10%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態373:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも20%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態374:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも30%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態375:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも50%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態376:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも100%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態377:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも120%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態378:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも150%増加する、実施形態276〜371のいずれかに記載の方法。
実施形態379:細胞がインビトロに存在する、実施形態265〜378のいずれかに記載の方法。
実施形態380:細胞が対象内に存在する、実施形態265〜378のいずれかに記載の方法。
実施形態381:対象が疾患または病態を有し、該疾患または病態の少なくとも1つの症状が緩和される、実施形態380に記載の方法。
実施形態382:細胞が動物内に存在する、実施形態380または381に記載の方法。
実施形態383:動物がヒトである、実施形態382に記載の方法。
実施形態384:標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的な核酸塩基配列を有する10〜30個の結合ヌクレオシドからなる修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物であって、修飾オリゴヌクレオチドが、4個を超えて連続した非修飾2’−デオキシヌクレオシドを有しない、アンチセンス化合物。
実施形態385:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域である、実施形態384に記載のアンチセンス化合物。
実施形態386:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態387:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態388:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態389:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態390:細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳の減少方法であって、細胞をuORF阻害剤と接触させることを含み、それにより、細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳を減少させる、方法。
実施形態391:uORF阻害剤が小分子である、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態392:uORF阻害剤が抗体である、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態393:uORF阻害剤がペプチドである、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態394:uORF阻害剤が核酸である、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態395:uORF阻害剤がsiRNAである、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態396:uORF阻害剤がアンチセンス化合物である、実施形態386〜390のいずれかに記載の方法。
実施形態397:アンチセンス化合物が修飾オリゴヌクレオチドである、実施形態396に記載の方法。
実施形態398:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態399:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態400:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態401:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つのuORF開始部位を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物のuORF開始部位領域内の標的部位に相補的であり、それにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態402:細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳の減少方法であって、細胞を、標的転写物のuORF領域内の標的部位に相補的である修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、それにより、細胞におけるuORFポリペプチドの翻訳を減少させる、方法。
実施形態403:uORF開始部位領域が5’非翻訳領域である、実施形態386〜402のいずれかに記載の方法。
実施形態404:標的部位がuORF開始部位を含む、実施形態398〜403のいずれかに記載の方法。
実施形態405:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある100個のヌクレオシド及び下流にある100個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態406:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある75個のヌクレオシド及び下流にある75個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態407:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある50個のヌクレオシド及び下流にある50個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態408:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある30個のヌクレオシド及び下流にある30個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態409:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある20個のヌクレオシド及び下流にある20個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態410:標的部位領域が、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流にある15個のヌクレオシド及び下流にある15個のヌクレオシドとからなる、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態411:標的部位領域が、uORF開始部位の下流にある、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態412:標的部位領域が、uORF開始部位の下流にある6〜65個の核酸塩基である、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態413:標的部位領域が、uORF開始部位の下流にある6〜23個の核酸塩基である、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態414:標的部位領域が、uORF開始部位の下流にある47〜64個の核酸塩基である、実施形態398〜404のいずれかに記載の方法。
実施形態415:uORF開始部位が野生型uORF開始部位である、実施形態398〜414のいずれかに記載の方法。
実施形態416:uORF開始部位が変異uORF開始部位である、実施形態398〜414のいずれかに記載の方法。
実施形態417:標的転写物が、2つ以上のuORF領域を含む、実施形態398〜416のいずれかに記載の方法。
実施形態418:標的転写物が、2つのuORF領域を含む、実施形態398〜417のいずれかに記載の方法。
実施形態419:uORF開始部位が、弱いコザック配列を含む、実施形態398〜418のいずれかに記載の方法。
実施形態420:uORF開始部位が、強いコザック配列を含む、実施形態398〜418のいずれかに記載の方法。
実施形態421:uORF開始部位が、非標準開始コドンを有する、実施形態398〜420のいずれかに記載の方法。
実施形態422:非標準開始コドンがAUUである、実施形態421に記載の方法。
実施形態423:標的転写物がRNase H1をコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態424:標的転写物がLRPPRCをコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態425:標的転写物がSFXN3をコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態426:標的転写物がMRPL11をコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態427:標的転写物がTHPOをコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態428:標的転写物がCFTRをコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態429:標的転写物が、La/SSB、NPM1、TCP1−アルファ、TCP1−イプシロン、TCP1−ベータ、HSP90−AA1、hsp90−AB、HSPA1L、RAN、IMP9、Annexin A2、FTCD/58K、PC4/SUB1、VARS、及びDHX36からなる群から選択されるタンパク質をコードする、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態430:標的転写物が、表1または表2の遺伝子から選択される遺伝子によってコードされる、実施形態398〜422のいずれかに記載の方法。
実施形態431:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に80%相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態432:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に85%相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態433:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に90%相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態434:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に95%相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態435:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に100%相補的な核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態436:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に対して少なくとも1つのミスマッチを有する核酸塩基を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態437:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に対して少なくとも2つのミスマッチを有する核酸塩基を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態438:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に対して少なくとも3つのミスマッチを有する核酸塩基を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態439:修飾オリゴヌクレオチドが、核酸塩基CATを含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態440:修飾オリゴヌクレオチドが、5’末端核酸塩基の最初の3個がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態441:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から2番目、3番目、及び4番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態442:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から3番目、4番目、及び5番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態443:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から4番目、5番目、及び6番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態444:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から5番目、6番目、及び7番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態445:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から6番目、7番目、及び8番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態446:修飾オリゴヌクレオチドが、5’−最末端核酸塩基から7番目、8番目、及び9番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態447:修飾オリゴヌクレオチドが、3’末端核酸塩基の最初の3個がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態448:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から2番目、3番目、及び4番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態449:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から3番目、4番目、及び5番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態450:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から4番目、5番目、及び6番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態451:修飾オリゴヌクレオチドが、3’−最末端核酸塩基から5番目、6番目、及び7番目の核酸塩基がCATである核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態452:修飾オリゴヌクレオチドが、コザック配列に相補的な核酸塩基配列を含む、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態453:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号1または2のuORF領域に相補的な少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態454:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、45、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、82、または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態455:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、45、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、82、または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態456:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、45、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、82、または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態457:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、45、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、82、または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態458:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、23、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、44、45、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、82、または83のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態397〜430のいずれかに記載の方法。
実施形態459:修飾オリゴヌクレオチドが、10〜40個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態397〜458のいずれかに記載の方法。
実施形態460:修飾オリゴヌクレオチドが、12〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態397〜458のいずれかに記載の方法。
実施形態461:修飾オリゴヌクレオチドが、15〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態397〜458のいずれかに記載の方法。
実施形態462:修飾オリゴヌクレオチドが、18〜20個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態397〜458のいずれかに記載の方法。
実施形態463:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む、実施形態397〜462のいずれかに記載の方法。
実施形態464:少なくとも1つの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態463に記載の方法。
実施形態465:少なくとも1つの修飾糖部分が、2’−置換糖部分である、実施形態464に記載の方法。
実施形態466:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−OMe、2’−F、及び2’−MOEの中から選択される、実施形態465に記載のアンチセンス化合物。
実施形態467:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−MOEである、実施形態463〜466のいずれかに記載の方法。
実施形態468:少なくとも1つの修飾糖部分が、二環式糖部分である、実施形態463〜464のいずれかに記載の方法。
実施形態469:少なくとも1つの二環式糖部分が、LNAまたはcEtである、実施形態468に記載の方法。
実施形態470:少なくとも1つの糖部分が、糖代理物である、実施形態464〜469のいずれかに記載の方法。
実施形態471:少なくとも1つの糖代理物が、モルホリノである、実施形態470に記載の方法。
実施形態472:少なくとも1つの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態470に記載の方法。
実施形態473:少なくとも1つの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態470に記載の方法。
実施形態474:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473のいずれかに記載の方法。
実施形態475:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473のいずれかに記載の方法。
実施形態476:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473のいずれかに記載の方法。
実施形態477:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473のいずれかに記載の方法。
実施形態478:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473のいずれかに記載の方法。
実施形態479:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態463〜473に記載の方法。
実施形態480:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドまたは非修飾ヌクレオシドである、実施形態463〜479のいずれかに記載の方法。
実施形態481:各非修飾ヌクレオシドが、2’−デオキシヌクレオシドである、実施形態480に記載の方法。
実施形態482:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態483:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態484:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態485:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態486:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態487:修飾オリゴヌクレオチドが、4個以下の連続した2’−デオキシヌクレオシドを含有する、実施形態482〜486のいずれかに記載の方法。
実施形態488:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態480〜481のいずれかに記載の方法。
実施形態489:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドであり、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態488に記載の方法。
実施形態490:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに同じである修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態463〜489のいずれかに記載の方法。
実施形態491:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに異なる修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態463〜489のいずれかに記載の方法。
実施形態492:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態463〜489のいずれかに記載の方法。
実施形態493:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態492に記載の方法。
実施形態494:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態492に記載の方法。
実施形態495:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも18個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態492に記載の方法。
実施形態496:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも20個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態488に記載の方法。
実施形態497:修飾領域の各修飾ヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、2’−MOE、cEt、LNA、モルホリノ、修飾モルホリノ、及びペプチド核酸の中から独立して選択される、修飾糖部分を有する、実施形態493〜496のいずれかに記載の方法。
実施形態498:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、互いに同じ修飾を含む、実施形態493〜497のいずれかに記載の方法。
実施形態499:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態498に記載の方法。
実施形態500:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態498に記載の方法。
実施形態501:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態500に記載の方法。
実施形態502:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態499に記載の方法。
実施形態503:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態502に記載の方法。
実施形態504:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態498に記載の方法。
実施形態505:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態504に記載の方法。
実施形態506:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態504に記載の方法。
実施形態507:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態504に記載の方法。
実施形態508:修飾ヌクレオチドが、4個以下の連続した天然ヌクレオシドを含む、実施形態463〜507のいずれかに記載の方法。
実施形態509:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドである、実施形態463〜507のいずれかに記載の方法。
実施形態510:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態509に記載の方法。
実施形態511:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1及び第2のヌクレオシドが、二環式糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態512:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、及び第3のヌクレオシドが、二環式糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態513:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、及び第4のヌクレオシドが、二環式糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態514:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、第4、及び第5のヌクレオシドが、二環式糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態515:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、第4、第5、及び第6のヌクレオシドが、二環式糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態516:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態511〜515に記載の方法。
実施形態517:修飾オリゴヌクレオチドにおける各残りのヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される修飾糖部分を含む、実施形態515に記載の方法。
実施形態518:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1及び第2のヌクレオシドが、2’−F修飾糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態519:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、及び第3のヌクレオシドが、2’−F修飾糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態520:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、及び第4のヌクレオシドが、2’−F修飾糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態521:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、第4、及び第5のヌクレオシドが、2’−F修飾糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態522:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含み、3’−最末端ヌクレオシドから第1、第2、第3、第4、第5、及び第6のヌクレオシドが、2’−F修飾糖部分である、実施形態510に記載の方法。
実施形態523:修飾オリゴヌクレオチドにおける各残りのヌクレオシドが、2’−OMe及び2’−MOEから選択される修飾糖部分を含む、実施形態511〜522に記載の方法。
実施形態524:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、互いに同じ修飾を含む、実施形態509に記載の方法。
実施形態525:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態524に記載の方法。
実施形態526:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態525に記載の方法。
実施形態527:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態526に記載の方法。
実施形態528:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−OMeである、実施形態526に記載の方法。
実施形態529:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態524に記載の方法。
実施形態530:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態529に記載の方法。
実施形態531:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態524に記載の方法。
実施形態532:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態531に記載の方法。
実施形態533:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態531に記載の方法。
実施形態534:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態531に記載の方法。
実施形態535:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、実施形態397〜534のいずれかに記載の方法。
実施形態536:修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態535に記載の方法。
実施形態537:各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合またはホスホロチオエートヌクレオシド間結合のいずれかである、実施形態535または536に記載の方法。
実施形態538:各ヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、実施形態537に記載の方法。
実施形態539:少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、実施形態535または536に記載の方法。
実施形態540:各ヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合であり、各ヌクレオシド間結合が同じ修飾を含む、実施形態535に記載の方法。
実施形態541:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態540に記載の方法。
実施形態542:アンチセンス化合物が、少なくとも1つの共役基を含む、実施形態397〜541のいずれかに記載の方法。
実施形態543:共役基が、Gal−NAcを含む、実施形態542に記載の方法。
実施形態544:アンチセンス化合物が、修飾オリゴヌクレオチドからなる、実施形態397〜543のいずれかに記載の方法。
実施形態545:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも10%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態546:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも20%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態547:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも30%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態548:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも50%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態549:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも100%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態550:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも120%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態551:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも150%増加する、実施形態397〜544のいずれかに記載の方法。
実施形態552:細胞がインビトロに存在する、実施形態386〜551のいずれかに記載の方法。
実施形態553:細胞が対象内に存在する、実施形態386〜551のいずれかに記載の方法。
実施形態554:対象が疾患または病態を有し、該疾患または病態の少なくとも1つの症状が緩和される、実施形態553に記載の方法。
実施形態555:細胞が動物内に存在する、実施形態553または554に記載の方法。
実施形態556:動物がヒトである、実施形態555に記載の方法。
実施形態557:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であることにより、細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態558:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であることにより、細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態559:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であることにより、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態560:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それにより細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態561:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域である、実施形態557〜560のいずれかに記載の方法。
実施形態562:翻訳抑制要素領域が、1つ以上のuORFを含有する、実施形態557〜561のいずれかに記載の方法。
実施形態563:翻訳抑制要素領域が、1つ以上のuORFを含有するが、該1つ以上のuORFが、標的転写物の翻訳を抑制しない、実施形態557〜561のいずれかに記載の方法。
実施形態564:翻訳抑制要素領域が、uORFを含有しない、請求項557〜561のいずれかに記載の方法。
実施形態565:標的転写物がRNase H1をコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態566:標的転写物がACP1をコードする、実施形態557〜561または564のいずれかに記載の方法。
実施形態567:標的転写物がLRPPRCをコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態568:標的転写物がSFXN3をコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態569:標的転写物がMRPL11をコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態570:標的転写物がTHPOをコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態571:標的転写物がCFTRをコードする、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態572:標的転写物が、La/SSB、NPM1、TCP1−アルファ、TCP1−イプシロン、TCP1−ベータ、HSP90−AA1、hsp90−AB、HSPA1L、RAN、IMP9、Annexin A2、FTCD/58K、PC4/SUB1、VARS、及びDHX36からなる群から選択されるタンパク質をコードする、実施形態557〜564のいずれかに記載の方法。
実施形態573:標的転写物がRNase H1をコードしない、実施形態557〜564のいずれかに記載の方法。
実施形態574:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態575:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態576:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態577:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態578:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号8、9、11、または12のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態557〜563のいずれかに記載の方法。
実施形態579:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号79または80の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜561または564または566のいずれかに記載の方法。
実施形態580:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号79または80の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜561または564または566のいずれかに記載の方法。
実施形態581:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号79または80の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜561または564または566のいずれかに記載の方法。
実施形態582:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号79または80の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態557〜561または564または566のいずれかに記載の方法。
実施形態583:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号79または80のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態557〜561または564または566のいずれかに記載の方法。
実施形態584:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも35%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態585:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも40%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態586:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも45%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態587:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも50%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態588:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも55%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態589:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも60%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態590:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも65%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態591:修飾オリゴヌクレオチドが、すべての核酸塩基の少なくとも70%がGまたはC核酸塩基である核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態592:修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列の少なくとも一部分が、G−カルテットに相補的である、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態593:修飾オリゴヌクレオチドが、G−カルテットに相補的ではない核酸塩基配列を有する、実施形態557〜573のいずれかに記載の方法。
実施形態594:修飾オリゴヌクレオチドが、10〜40個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態557〜593のいずれかに記載の方法。
実施形態595:修飾オリゴヌクレオチドが、12〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態557〜593のいずれかに記載の方法。
実施形態596:修飾オリゴヌクレオチドが、15〜22個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態557〜593のいずれかに記載の方法。
実施形態597:修飾オリゴヌクレオチドが、18〜20個の結合ヌクレオシドからなる、実施形態557〜593のいずれかに記載の方法。
実施形態598:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む、実施形態557〜593のいずれかに記載の方法。
実施形態599:少なくとも1つの修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態598に記載の方法。
実施形態600:少なくとも1つの修飾糖部分が、2’−置換糖部分である、実施形態599に記載の方法。
実施形態601:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−OMe、2’−F、及び2’−MOEの中から選択される、実施形態600に記載のアンチセンス化合物。
実施形態602:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’−MOEである、実施形態600〜601のいずれかに記載の方法。
実施形態603:少なくとも1つの2’−置換糖部分の2’−置換基が、2’OMeではない、実施形態600〜602のいずれかに記載の方法。
実施形態604:少なくとも1つの修飾糖部分が、二環式糖部分である、実施形態598〜603のいずれかに記載の方法。
実施形態605:少なくとも1つの二環式糖部分が、LNAまたはcEtである、実施形態604に記載の方法。
実施形態606:少なくとも1つの糖部分が、糖代理物である、実施形態598〜605のいずれかに記載の方法。
実施形態607:少なくとも1つの糖代理物が、モルホリノである、実施形態606に記載の方法。
実施形態608:少なくとも1つの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態606に記載の方法。
実施形態609:少なくとも1つの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態606に記載の方法。
実施形態610:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態611:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態612:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態613:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態614:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態615:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜609に記載の方法。
実施形態616:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドまたは非修飾ヌクレオシドである、実施形態598〜609のいずれかに記載の方法。
実施形態617:各非修飾ヌクレオシドが、2’−デオキシヌクレオシドである、実施形態616に記載の方法。
実施形態618:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも6個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態616〜617のいずれかに記載の方法。
実施形態619:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも7個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態616〜617のいずれかに記載の方法。
実施形態620:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも8個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態616〜617のいずれかに記載の方法。
実施形態621:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも9個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態616〜617のいずれかに記載の方法。
実施形態622:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の2’−デオキシヌクレオシドを含む、実施形態616〜617のいずれかに記載の方法。
実施形態623:修飾オリゴヌクレオチドが、4個以下の連続した2’−デオキシヌクレオシドを含有する、実施形態616〜622のいずれかに記載の方法。
実施形態624:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の修飾ヌクレオシドを含み、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態598〜623のいずれかに記載の方法。
実施形態625:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドであり、各々独立して、修飾糖部分を含む、実施形態624に記載の方法。
実施形態626:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに同じである修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態598〜625のいずれかに記載の方法。
実施形態627:修飾オリゴヌクレオチドが、互いに異なる修飾糖部分を含む少なくとも2個の修飾ヌクレオシドを含む、実施形態598〜626のいずれかに記載の方法。
実施形態628:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも5個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態598〜627のいずれかに記載の方法。
実施形態629:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも10個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態628に記載の方法。
実施形態630:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも15個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態628に記載の方法。
実施形態631:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも18個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態628に記載の方法。
実施形態632:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも20個の連続した修飾ヌクレオシドの修飾領域を含む、実施形態628に記載の方法。
実施形態633:修飾領域の各修飾ヌクレオシドが、2’−F、2’−OMe、2’−MOE、cEt、LNA、モルホリノ、修飾モルホリノ、及びペプチド核酸の中から独立して選択される、修飾糖部分を有する、実施形態626〜632のいずれかに記載の方法。
実施形態634:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、互いに同じ修飾を含む、実施形態628〜633のいずれかに記載の方法。
実施形態635:修飾領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態634に記載の方法。
実施形態636:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態635に記載の方法。
実施形態637:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態635に記載の方法。
実施形態638:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態634に記載の方法。
実施形態639:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態638に記載の方法。
実施形態640:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態634に記載の方法。
実施形態641:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態640に記載の方法。
実施形態642:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態640に記載の方法。
実施形態643:修飾ヌクレオシドの領域の修飾ヌクレオシドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態640に記載の方法。
実施形態644:修飾ヌクレオチドが、4個以下の連続した天然ヌクレオシドを含む、実施形態623〜643のいずれかに記載の方法。
実施形態645:修飾オリゴヌクレオチドの各ヌクレオシドが、修飾ヌクレオシドである、実施形態626〜644のいずれかに記載の方法。
実施形態646:各修飾ヌクレオシドが、修飾糖部分を含む、実施形態645に記載の方法。
実施形態647:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、互いに同じ修飾を含む、実施形態646に記載の方法。
実施形態648:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ2’−置換糖部分を含む、実施形態647に記載の方法。
実施形態649:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−F、2’−OMe、及び2’−MOEから選択される、実施形態648に記載の方法。
実施形態650:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−MOEである、実施形態649に記載の方法。
実施形態651:修飾オリゴヌクレオチドの2’−置換糖部分が、2’−OMeである、実施形態649に記載の方法。
実施形態652:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、同じ二環式糖部分を含む、実施形態647に記載の方法。
実施形態653:修飾オリゴヌクレオチドの二環式糖部分が、LNA及びcEtから選択される、実施形態652に記載の方法。
実施形態654:修飾オリゴヌクレオチドの修飾ヌクレオシドが、各々、糖代理物を含む、実施形態646〜647に記載の方法。
実施形態655:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、モルホリノである、実施形態654に記載の方法。
実施形態656:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、修飾モルホリノである、実施形態654に記載の方法。
実施形態657:修飾オリゴヌクレオチドの糖代理物が、ペプチド核酸である、実施形態654に記載の方法。
実施形態658:修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの修飾ヌクレオシド間結合を含む、実施形態557〜657のいずれかに記載の方法。
実施形態659:修飾ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態658に記載の方法。
実施形態660:各ヌクレオシド間結合が、ホスホジエステルヌクレオシド間結合またはホスホロチオエートヌクレオシド間結合のいずれかである、実施形態658または659に記載の方法。
実施形態661:各ヌクレオシド間結合が、修飾ヌクレオシド間結合である、実施形態658に記載の方法。
実施形態662:少なくとも1つのホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含む、実施形態557〜657のいずれかに記載の方法。
実施形態663:各ヌクレオシド間結合が修飾ヌクレオシド間結合であり、各ヌクレオシド間結合が同じ修飾を含む、実施形態658に記載の方法。
実施形態664:各ヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、実施形態663に記載の方法。
実施形態665:アンチセンス化合物が、少なくとも1つの共役基を含む、実施形態557〜664のいずれかに記載の方法。
実施形態666:共役基が、Gal−NAcを含む、実施形態665に記載の方法。
実施形態667:アンチセンス化合物が、修飾オリゴヌクレオチドからなる、実施形態557〜666のいずれかに記載の方法。
実施形態668:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも10%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態669:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも20%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態670:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも30%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態671:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも50%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態672:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも100%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態673:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも120%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態674:標的タンパク質の発現、翻訳、または量若しくは活性が、少なくとも150%増加する、実施形態557〜667のいずれかに記載の方法。
実施形態675:細胞がインビトロに存在する、実施形態557〜674のいずれかに記載の方法。
実施形態676:細胞が対象内に存在する、実施形態557〜674のいずれかに記載の方法。
実施形態677:対象が疾患または病態を有し、該疾患または病態の少なくとも1つの症状が緩和される、実施形態676に記載の方法。
実施形態678:細胞が動物内に存在する、実施形態676または677に記載の方法。
実施形態679:動物がヒトである、実施形態678に記載の方法。
実施形態680:修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物に結合されるとRNase Hを活性化しない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態681:修飾オリゴヌクレオチドがギャップマーではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態682:細胞における標的タンパク質の翻訳の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それによって細胞における標的タンパク質の翻訳を増加させる、方法。
実施形態683:細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制の減少方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それにより細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制を減少させる、方法。
実施形態684:細胞における標的タンパク質の量または活性の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それにより細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる、方法。
実施形態685:細胞における標的タンパク質の発現の増加方法であって、細胞を、修飾オリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物と接触させることを含み、標的タンパク質が、少なくとも1つの翻訳抑制要素を含む標的転写物によってコードされ、修飾オリゴヌクレオチドが、標的転写物の翻訳抑制要素領域内の標的部位に相補的であり、それにより細胞における標的タンパク質の発現を増加させる、方法。
実施形態686:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域である、実施形態682〜685のいずれかに記載の方法。
実施形態687:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域におけるステムループ構造である、実施形態682〜685のいずれかに記載の方法。
実施形態688:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域におけるステムループ構造におけるステムである、実施形態682〜685のいずれかに記載の方法。
実施形態689:翻訳抑制要素領域が、5’非翻訳領域におけるステムループ構造におけるループである、実施形態682〜685のいずれかに記載の方法。
実施形態690:翻訳抑制要素領域が、1つ以上のuORFを含有する、実施形態682〜689のいずれかに記載の方法。
実施形態691:翻訳抑制要素領域が、1つ以上のuORFを含有するが、該1つ以上のuORFが、標的転写物の翻訳を抑制しない、実施形態682〜689のいずれかに記載の方法。
実施形態692:翻訳抑制要素領域が、uORFを含有しない、請求項682〜689のいずれかに記載の方法。
実施形態693:標的転写物がRNase H1をコードする、実施形態682〜691のいずれかに記載の方法。
実施形態694:標的転写物がLDLrをコードする、実施形態682〜692のいずれかに記載の方法。
実施形態695:標的転写物がARF1をコードする、実施形態682〜689のいずれかに記載の方法。
実施形態696:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも8個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態697:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも10個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態698:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも12個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態699:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態700:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態701:修飾オリゴヌクレオチドが、配列番号80、84、85、86、87、88、89、90、92、93、95、97、99、または100のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する、実施形態682〜692または694〜695のいずれかに記載の方法。
実施形態702:修飾オリゴヌクレオチドがギャップマーではない、実施形態1〜701のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態703:標的転写物が、CFTR、FXN(フラタキシン)、HOTAIR、LAMA1、UTRN、EZH2、Suv3H1、NEST、DINO、Apoa1、SSPN、MERTK、MECP2、MBNL1、FMR1、CD247、PTEN、KLF4、ATP2A2、NFE2L2、FoxP3、ANRIL、SMN、HBF、ACTB、またはEPOではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態704:標的転写物がエピジェネティック調節遺伝子ではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態705:標的タンパク質がフラタキシンではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態706:標的転写物がフラタキシンではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態707:標的転写物がlncRNAではない、先行実施形態のいずれかに記載の化合物または方法。
実施形態708:先行実施形態のいずれかに記載のプロドラッグを含む薬学的組成物。
前述の一般的な説明及び以下の発明を実施するための形態のいずれも例示的かつ説明的であるにすぎず、特許請求される本発明を限定するものではないことを理解されたい。本明細書において、単数形の使用は、別途明確に記述されない限り、複数形を含む。本明細書で使用されるとき、「または(or)」の使用は、別途記述されない限り、「及び/または(and/or)」を意味する。さらに、「含む(including)」という用語、ならびに「含む(include)」及び「含まれる(included)」等の他の形態の使用は、限定的ではない。また、「要素」または「成分」等の用語は、別途明確に記述されない限り、1つのユニットを含む要素及び成分と2つ以上のサブユニットを含む要素及び成分の両方を包含する。
本明細書で使用される節の見出しは、単に構成目的のものであり、記載される主題を限定するものと解釈されるべきではない。特許、特許出願、記事、書籍、及び論文を含むが、これらに限定されない本出願において引用されるすべての文書または文書の一部は、参照によりそれらの全体があらゆる目的のために本明細書に明確に組み込まれる。
定義
別途示されない限り、以下の用語は、以下の意味を有する。
本明細書で使用されるとき、「標的転写」とは、標的タンパク質をコードする転写物を意味する。ある特定の実施形態において、標的転写物は、一次タンパク質をコードする一次オープンリーディングフレームと、標的タンパク質ではないポリペプチドの翻訳が開始され得る1つ以上の開始部位と、を含有する。ある特定のそのような実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレーム及びuORFを含有する。ある特定のそのような実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレーム及び2つ以上のuORFを含有する。ある特定の実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレームを含有し、uORFを含有しない。ある特定の実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレーム及び翻訳抑制要素を含有する。
本明細書で使用されるとき、「翻訳抑制要素」とは、標的転写物の翻訳を低減、阻害、かつ/または抑制する標的転写物の5’−UTRにおける任意の配列及び/または二次構造を意味する。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はuORFを含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はuORFを含まない。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素は1つ以上のステムループを含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素は、60%超、70%超、または80%超のGC含有量を含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はuORFである。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はステムループである。
本明細書で使用されるとき、「翻訳抑制要素阻害剤」とは、任意の薬剤が翻訳抑制要素の活性を特異的に阻害することができる任意の手段を意味する。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素阻害剤の活性は、同じ転写物上のpORFポリペプチドまたはタンパク質の翻訳の抑制である。例えば、翻訳抑制要素阻害剤としては、核酸(アンチセンス化合物及びsiRNAを含む)、ペプチド、抗体、小分子、及び翻訳抑制要素の量または活性を阻害することができる他の薬剤が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「翻訳抑制要素領域」とは、1つ以上の翻訳抑制要素を含む標的転写物の一部分を意味する。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素領域はuORFを含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素領域は2つ以上のuORFを含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素領域は、uORFと、uORFではない少なくとも1つの翻訳抑制要素とを含む。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素領域は、uORFではない翻訳抑制要素を含み、uORFを含有しない。
本明細書で使用されるとき、「GC含有量」とは、G若しくはCのいずれかであるか、またはG若しくはCと塩基対合する、核酸またはオリゴヌクレオチドの特定の部分における総ヌクレオシドの割合を意味する。
本明細書で使用されるとき、「連続したGCヌクレオシド」または「連続したGCヌクレオチド」とは、すべてG若しくはCのいずれかであるか、またはG若しくはCと塩基対合する、核酸またはオリゴヌクレオチドにおける隣接するヌクレオシドの一部分を意味する。
本明細書で使用されるとき、「標的タンパク質」とは、量、濃度、または活性を増加させることを所望するタンパク質を意味する。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、標的転写物の一次オープンリーディングフレームによってコードされる。
本明細書で使用されるとき、「標的転写」とは、標的タンパク質をコードする転写物を意味する。ある特定の実施形態において、標的転写物は、一次タンパク質をコードする一次オープンリーディングフレームと、標的タンパク質ではないポリペプチドの翻訳が開始され得る1つ以上の開始部位と、を含有する。ある特定のそのような実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレーム及びuORFを含有する。ある特定のそのような実施形態において、標的転写物は、一次オープンリーディングフレーム及び2つ以上のuORFを含有する。
本明細書で使用されるとき、「一次オープンリーディングフレーム」または「pORF」とは、標的転写物の一部分を意味し、これは、この転写物に関連する一次タンパク質をコードする。ある特定の実施形態において、pORFは、標的タンパク質をコードする。
本明細書で使用されるとき、「一次タンパク質」とは、一次オープンリーディングフレームによってコードされるタンパク質を意味する。
本明細書で使用されるとき、「標的部位」とは、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列の一部分に相補的である核酸塩基配列を有する標的転写物の一部分を意味する。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの全長にわたる標的部位に相補的である。
本明細書で使用されるとき、「開始部位」とは、リボソームサブユニットがリクルートされる転写物上の核酸塩基群を意味する。ある特定の実施形態において、開始部位は、翻訳の開始をもたらし得る。ある特定の実施形態において、開始部位は、AUGコドンである。ある特定の実施形態において、開始部位は、非標準開始コドンである。
本明細書で使用されるとき、「上流オープンリーディングフレーム開始部位」または「uORF開始部位」とは、pORF開始コドンの上流にある開始部位を意味する。ある特定の実施形態において、uORF開始部位は、標的タンパク質ではないポリペプチドの翻訳を開始する。
本明細書で使用されるとき、「uORF開始部位領域」とは、uORF開始部位を含む標的転写物の一部分を意味する。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流及び下流にある100個のヌクレオシドとを含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流及び下流にある75個のヌクレオシドとを含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流及び下流にある50個のヌクレオシドとを含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流及び下流にある30個のヌクレオシドとを含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、uORF開始部位と、uORF開始部位の上流及び下流にある20個のヌクレオシドとを含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、5’非翻訳領域を含む。ある特定の実施形態において、uORF開始部位領域は、5’−UTRからなる。
本明細書で使用されるとき、「uORF」または「上流オープンリーディングフレーム」とは、pORFの上流(すなわち、5’)にある開始部位と、インフレーム終止コドンとを含む標的転写物の一部分を意味する。ある特定の実施形態において、uORFは、翻訳がuORF開始部位にて開始されるときに翻訳される標的転写物の一部分である。ある特定の実施形態において、uORFは、pORFと重複しない。ある特定の実施形態において、uORFは、pORFと重複する。ある特定の実施形態において、uORFは、別のuORFと重複する。ある特定の実施形態において、uORFは、pORFのフレーム外である。
本明細書で使用されるとき、「野生型uORF開始部位」とは、突然変異から生じないuORF開始部位を意味する。
本明細書で使用されるとき、「野生型uORF開始部位領域」とは、野生型uORF開始部位のuORF開始部位領域を意味する。
本明細書で使用されるとき、「突然変異から生じるuORF開始部位」とは、野生型対立遺伝子上の標的転写物の同じ部分がuORF開始部位を含有しない、uORF開始部位を意味する。
本明細書で使用されるとき、「uORFポリペプチド」とは、uORFによってコードされるポリペプチドを意味する。ある特定の実施形態において、uORFポリペプチドは、タンパク質である。
本明細書で使用されるとき、「uORF阻害剤」とは、uORFの活性を特異的に阻害することができる任意の薬剤を意味する。ある特定の実施形態において、uORFの活性は、同じ転写物上のpORFポリペプチドまたはタンパク質の翻訳の抑制である。ある特定の実施形態において、uORFの活性は、異なる転写物上のpORFポリペプチドまたはタンパク質の翻訳の抑制である。例えば、uORF特異的阻害剤としては、核酸(アンチセンス化合物及びsiRNAを含む)、ペプチド、抗体、小分子、及びuORFの量または活性を阻害することができる他の薬剤が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「細胞における標的タンパク質の翻訳の抑制」とは、標的タンパク質の翻訳が、1つ以上のTSEの非存在下での標的タンパク質の翻訳を下回ることを意味する。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド」とは、核酸塩基部分及び糖部分を含む化合物を意味する。ヌクレオシドには、天然ヌクレオシド(DNA及びRNAに見られるもの)ならびに修飾ヌクレオシドが含まれるが、これらに限定されない。ヌクレオシドは、ホスフェート部分に連結され得る。
本明細書で使用されるとき、「化学修飾」とは、天然の対応物と比較した場合の化合物の化学的相違を意味する。オリゴヌクレオチド化学修飾は、ヌクレオシド修飾(糖部分修飾及び核酸塩基修飾を含む)ならびにヌクレオシド間結合修飾を含む。オリゴヌクレオチドに関して、化学修飾は、核酸塩基配列のみの相違を含まない。
本明細書で使用されるとき、「フラノシル」とは、4個の炭素原子と1個の酸素原子と、を含む5員環を含む構造を意味する。
本明細書で使用されるとき、「天然の糖部分」とは、天然RNAに見られるリボフラノシルまたは天然DNAに見られるデオキシリボフラノシルを意味する。
本明細書で使用されるとき、「糖部分」とは、ヌクレオシドの天然の糖部分または修飾糖部分を意味する。
本明細書で使用されるとき、「修飾糖部分」とは、置換糖部分または糖代理物を意味する。
本明細書で使用されるとき、「置換糖部分」とは、天然の糖部分ではないフラノシルを意味する。置換糖部分には、2’位、3’位、5’位、及び/または4’位に置換基を含むフラノシルが含まれるが、これらに限定されない。ある特定の置換糖部分は、二環式糖部分である。
本明細書で使用されるとき、「2’−置換糖部分」とは、HまたはOH以外の2’位に置換基を含むフラノシルを意味する。別途示されない限り、2’−置換糖部分は、二環式糖部分ではない(すなわち、2’−置換糖部分の2’−置換基は、フラノシル環の別の原子への架橋を形成しない)。
本明細書で使用されるとき、「MOE」とは、−OCH2CH2OCH3を意味する。
本明細書で使用されるとき、「2’−Fヌクレオシド」は、2’位にフルオロイン(fluoroine)を含む糖を含むヌクレオシドを指す。別途示されない限り、2’−Fヌクレオシドにおけるフッ素は、(天然リボースのOHを置換する)リボ位に存在する。
本明細書で使用されるとき、「2’−(アラ)−F」は、フルオロ基がアラビノ位置にある2’−F置換ヌクレオシドを指す。
本明細書で使用されるとき、「糖代理物」という用語は、結果として生じるヌクレオシドサブユニットが一緒に結合し、かつ/または他のヌクレオシドに結合して、相補的なオリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることができるオリゴヌクレオチドを形成することができるように、フラノシルを含まず、かつヌクレオシドの天然の糖部分を置換することができる構造を意味する。そのような構造は、フラノシル(例えば、4、6、若しくは7員環)とは異なる数の原子、フラノシルの酸素の非酸素原子(例えば、炭素、硫黄、若しくは窒素)との置換、または原子の数の変化及び酸素の置換の両方を含む環を含む。そのような構造はまた、置換糖部分(例えば、さらなる置換基を任意選択的に含む6員炭素環式二環式糖代理物)について記載された置換に対応する置換も含み得る。糖代理物はまた、より複雑な糖置換物(例えば、ペプチド核酸の非環系)も含む。糖代理物には、モルホリノ、シクロヘキセニル、及びシクロヘキシトールが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「二環式糖部分」とは、4〜7員環の2個の原子をつないで第2の環を形成して、二環式構造をもたらす架橋を含む4〜7員環(フラノシルを含むが、これに限定されない)を含む修飾糖部分を意味する。ある特定の実施形態において、4〜7員環は、糖環である。ある特定の実施形態において、4〜7員環は、フラノシルである。ある特定のそのような実施形態において、架橋は、フラノシルの2’−炭素と4’−炭素をつなぐ。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオチド」とは、ホスフェート結合基をさらに含むヌクレオシドを意味する。本明細書で使用されるとき、「結合ヌクレオシド」は、ホスフェート結合によって連結されてもされなくても良く、それ故に、「結合ヌクレオチド」を含むが、これに限定されない。本明細書で使用されるとき、「結合ヌクレオシド」は、連続した配列において連結されるヌクレオシドである(すなわち、さらなるヌクレオシドは、連結される配列間に存在しない)。
本明細書で使用されるとき、「核酸塩基」とは、糖部分に連結されてオリゴヌクレオチドに組み込むことができるヌクレオシドを創出することができる原子群を意味し、この原子群は、別のオリゴヌクレオチドまたは核酸の相補的な天然核酸塩基と結合することができる。核酸塩基は、天然に存在しても良く、または修飾されても良い。
本明細書で使用されるとき、「非修飾核酸塩基」または「天然核酸塩基」は、RNAまたはDNAの天然の複素環式核酸塩基:プリン塩基であるアデニン(A)及びグアニン(G)、ならびにピリミジン塩基であるチミン(T)、シトシン(C)(5−メチルCを含む)、及びウラシル(U)を意味する。
本明細書で使用されるとき、「修飾核酸塩基」とは、天然核酸塩基ではない任意の核酸塩基を意味する。
本明細書で使用されるとき、「修飾ヌクレオシド」とは、天然RNAまたはDNAヌクレオシドと比較して、少なくとも1つの化学修飾を含むヌクレオシドを意味する。修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分及び/または修飾核酸塩基を含む。
本明細書で使用されるとき、「二環式ヌクレオシド」または「BNA」とは、二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
本明細書で使用されるとき、「拘束エチルヌクレオシド」または「cEt」とは、4’−CH(CH3)−O−2’架橋を含む二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
本明細書で使用されるとき、「ロックド核酸ヌクレオシド」または「LNA」とは、4’−CH2−O−2’橋を含む二環式糖部分を含むヌクレオシドを意味する。
本明細書で使用されるとき、「2’−置換ヌクレオシド」とは、HまたはOH以外の2’位に置換基を含むヌクレオシドを意味する。別途示されない限り、2’−置換ヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドではない。
本明細書で使用されるとき、「2’−デオキシヌクレオシド」とは、天然デオキシリボヌクレオシド(DNA)に見られる2’−Hフラノシル糖部分を含むヌクレオシドを意味する。ある特定の実施形態において、2’−デオキシヌクレオシドは、修飾核酸塩基を含んでも良く、またはRNA核酸塩基(例えば、ウラシル)を含んでも良い。
本明細書で使用されるとき、「オリゴヌクレオチド」とは、複数の結合ヌクレオシドを含む化合物を意味する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、1個以上の非修飾リボヌクレオシド(RNA)、及び/または非修飾デオキシリボヌクレオシド(DNA)、及び/または1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。
本明細書で使用されるとき、「オリゴヌクレオシド」とは、ヌクレオシド間結合のうちのいずれもリン原子を含有しないオリゴヌクレオチドを意味する。本明細書で使用されるとき、オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオシドを含む。
本明細書で使用されるとき、「修飾オリゴヌクレオチド」とは、少なくとも1個の修飾ヌクレオシド、及び/または少なくとも1個の修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを意味する。修飾オリゴヌクレオチドの例としては、一本鎖及び二本鎖化合物、例えば、アンチセンス化合物、siRNAs、shRNAs、ssRNAs、及び占有に基づく(occupancy−based)化合物が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシド間結合」とは、オリゴヌクレオチド中の隣接したヌクレオシド間の共有結合を意味する。
本明細書で使用されるとき、「天然ヌクレオシド間結合」とは、3’から5’のホスホジエステル結合を意味する。
本明細書で使用されるとき、「修飾ヌクレオシド間結合」とは、天然ヌクレオシド間結合以外の任意のヌクレオシド間結合を意味する。
本明細書で使用されるとき、「オリゴマー化合物」とは、2つ以上の下部構造を含む重合体構造を意味する。ある特定の実施形態において、下部構造は、ヌクレオチドまたはヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、オリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、オリゴヌクレオチドからなる。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物は、アンチセンス化合物からなる。
本明細書で使用されるとき、「末端基」とは、オリゴヌクレオチドの3’末端若しくは5’末端のいずれか、またはこれら両方に結合される1個以上の原子を意味する。ある特定の実施形態において、末端基は、共役基である。ある特定の実施形態において、末端基は、1個以上の末端基ヌクレオシドを含む。
本明細書で使用されるとき、「共役基」とは、オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に結合される原子または原子群を意味する。概して、共役基は、薬力学的特性、薬物動態学的特性、結合特性、吸収特性、細胞分布特性、細胞取り込み特性、電荷特性、及び/またはクリアランス特性を含むが、これらに限定されない、それらが結合するオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物の1つ以上の特性を修飾する。
本明細書で使用されるとき、「共役基結合基」とは、共役体をオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に結合させるために使用される任意の原子または原子群を意味する。
本明細書で使用されるとき、「アンチセンス化合物」とは、オリゴヌクレオチドを含むか、またはそれからなる化合物を意味し、その少なくとも一部分は、それがハイブリダイズすることができる標的核酸に相補的であり、それによって少なくとも1つのアンチセンス活性をもたらす。
本明細書で使用されるとき、「アンチセンス活性」とは、アンチセンス化合物のその標的核酸へのハイブリダイゼーションに起因する任意の検出可能かつ/または測定可能な変化を意味する。
本明細書で使用されるとき、「検出」または「測定」とは、検出または測定のための試験またはアッセイが実行されることを意味する。そのような検出及び/または測定は、ゼロの値をもたらし得る。したがって、検出または測定のための試験により活性が見出されない(ゼロの活性)場合でもなお、活性を検出または測定するステップが実行されている。
本明細書で使用されるとき、「検出可能かつ/または測定可能な活性」とは、ゼロではない測定可能な活性を意味する。
本明細書で使用されるとき、「本質的に不変」とは、特にはるかに大きく変化する別のパラメータと比較して、特定のパラメータに変化がほとんどまたは全くないことを意味する。ある特定の実施形態において、あるパラメータは、その変化が5%未満のとき、本質的に不変である。ある特定の実施形態において、あるパラメータは、その変化が2倍未満である場合、本質的に不変であるが、別のパラメータは、少なくとも10倍変化する。例えば、ある特定の実施形態において、アンチセンス活性は、標的核酸の量の変化である。ある特定のそのような実施形態において、非標的核酸の量の変化は、標的核酸の用量の変化よりもはるかに小さい場合、本質的に不変であるが、その変化はゼロである必要はない。
本明細書で使用されるとき、「発現」とは、遺伝子が最終的にタンパク質をもたらす工程を意味する。発現には、転写、転写後修飾(例えば、スプライシング、ポリアデニル化、5’−キャップの付加)、翻訳、及び翻訳後修飾が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で使用されるとき、「翻訳」とは、ポリペプチド(例えば、タンパク質)がmRNAから翻訳される工程を意味する。ある特定の実施形態において、翻訳の増加とは、ポリペプチド(例えば、タンパク質)分子の数の増加を意味し、これらの分子は、該ポリペプチドをコードするmRNAのコピー1つごとに作製される。
本明細書で使用されるとき、「標的核酸」とは、アンチセンス化合物がハイブリダイズするように意図される核酸分子を意味する。
本明細書で使用されるとき、「mRNA」とは、タンパク質をコードするRNA分子を意味する。
本明細書で使用されるとき、「プレmRNA」とは、mRNAへと完全に処理されていないRNA転写を意味する。プレRNAは、1つ以上のイントロンを含む。
本明細書で使用されるとき、「標的とする」または「を標的とする」とは、アンチセンス化合物が特定の標的核酸分子または標的核酸分子の特定の領域に会合することを意味する。アンチセンス化合物は、生理学的条件下でハイブリダイゼーションを可能にするのに標的核酸に十分相補的である場合、標的核酸を標的とする。
本明細書で使用されるとき、核酸塩基に関して「核酸塩基相補性」または「相補性」とは、核酸塩基が別の核酸塩基と塩基対合することができることを意味する。例えば、DNAにおいて、アデニン(A)は、チミン(T)に相補的である。例えば、RNAにおいて、アデニン(A)は、ウラシル(U)に相補的である。ある特定の実施形態において、相補的核酸塩基とは、その標的核酸の核酸塩基と塩基対合することができるアンチセンス化合物の核酸塩基を意味する。例えば、アンチセンス化合物のある特定の位置の核酸塩基が、標的核酸のある特定の位置の核酸塩基と水素結合することができる場合、オリゴヌクレオチドと標的核酸との間の水素結合の位置は、その核酸塩基対において相補的であると見なされる。ある特定の修飾を含む核酸塩基は、対応する核酸塩基と対合する能力を維持し得、それ故に、依然として核酸塩基相補性を有することができる。
本明細書で使用されるとき、核酸塩基に関して「非相補的な」とは、核酸塩基の対が互いに水素結合を形成しないことを意味する。
本明細書で使用されるとき、オリゴマー化合物(例えば、結合ヌクレオシド、オリゴヌクレオチド、または核酸)に関して「相補的な」とは、そのようなオリゴマー化合物またはそれらの領域がストリンジェントな条件下で核酸塩基相補性により別のオリゴマー化合物またはそれらの領域にハイブリダイズする能力を意味する。相補的なオリゴマー化合物は、各ヌクレオシドで核酸塩基相補性を有する必要はない。むしろ、いくつかのミスマッチが許容される。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、核酸塩基の70%で相補的である(70%相補的である)。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、80%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、90%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、95%相補的である。ある特定の実施形態において、相補的なオリゴマー化合物または領域は、100%相補的である。
本明細書で使用されるとき、「ミスマッチ」とは、第1のオリゴマー化合物の核酸塩基が、第1及び第2のオリゴマー化合物が整列するときに、第2のオリゴマー化合物の対応する位置で核酸塩基と対合することができないことを意味する。第1及び第2のオリゴマー化合物のいずれかまたは両方がオリゴヌクレオチドであり得る。
本明細書で使用されるとき、「ハイブリダイゼーション」とは、相補的なオリゴマー化合物(例えば、アンチセンス化合物及びその標的核酸)の対合を意味する。特定の機構に限定されないが、最も一般的な対合機構には水素結合が含まれ、これは、相補的核酸塩基間のワトソン・クリック水素結合、フーグスティーン水素結合、または逆フーグスティーン水素結合であり得る。
本明細書で使用されるとき、「特異的にハイブリダイズする」とは、オリゴマー化合物が、ある核酸部位に、別の核酸部位にハイブリダイズするよりも高い親和性でハイブリダイズする能力を意味する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、2つ以上の標的部位に特異的にハイブリダイズする。
本明細書で使用されるとき、オリゴヌクレオチドまたはその部分に関して「完全に相補的な」とは、オリゴヌクレオチドまたはその部分の各核酸塩基が、相補的な核酸またはその連続した部分の核酸塩基と対合することができることを意味する。したがって、完全に相補的な領域は、いずれの鎖でもミスマッチまたは非ハイブリダイズ核酸塩基を含まない。
本明細書で使用されるとき、「パーセント相補性」とは、標的核酸の等長部分に相補的なオリゴマー化合物の核酸塩基の割合を意味する。パーセント相補性は、標的核酸の対応する位置の核酸塩基に相補的なオリゴマー化合物の核酸塩基の数を、オリゴマー化合物の全長で割ることによって計算される。
本明細書で使用されるとき、「パーセント同一性」とは、第1の核酸の核酸塩基の総数で割った、第2の核酸の対応する位置の核酸塩基と同一の(化学修飾から独立した)種類の第1の核酸の核酸塩基の数を意味する。
本明細書で使用されるとき、「調節」とは、調節前の分子、機能、または活性の量または質と比較した場合の分子、機能、または活性の量または質の変化を意味する。例えば、調節は、遺伝子発現における増加(刺激若しくは誘導)または減少(阻害若しくは低減)のいずれかの変化を含む。さらなる例として、発現の調節は、調節の不在下における量と比較した、特定のスプライス変異体の絶対量または相対量の変化をもたらすプレmRNA処理のスプライス部位選択の変化を含み得る。
本明細書で使用されるとき、「修飾モチーフ」とは、オリゴマー化合物またはその領域における化学修飾のパターンを意味する。モチーフは、オリゴマー化合物のある特定のヌクレオシド及び/またはある特定の結合基での修飾によって定義され得る。
本明細書で使用されるとき、「ヌクレオシドモチーフ」とは、オリゴマー化合物またはその領域におけるヌクレオシド修飾のパターンを意味する。そのようなオリゴマー化合物の結合は、修飾または非修飾であり得る。別途示されない限り、本明細書においてヌクレオシドのみを記載するモチーフは、ヌクレオシドモチーフであるよう意図される。したがって、そのような事例において、結合は限定されない。
本明細書で使用されるとき、「糖モチーフ」とは、オリゴマー化合物またはその領域における糖修飾のパターンを意味する。
本明細書で使用されるとき、「結合モチーフ」とは、オリゴマー化合物またはその領域における結合修飾のパターンを意味する。そのようなオリゴマー化合物のヌクレオシドは、修飾または非修飾であり得る。別途示されない限り、本明細書において結合のみを記載するモチーフは、結合モチーフであるよう意図される。したがって、そのような事例において、ヌクレオシドは限定されない。
本明細書で使用されるとき、「核酸塩基修飾モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドに沿った核酸塩基への修飾のパターンを意味する。別途示されない限り、核酸塩基修飾モチーフは、核酸塩基配列から独立している。
本明細書で使用されるとき、「配列モチーフ」とは、オリゴヌクレオチドまたはその部分に沿って整列した核酸塩基のパターンを意味する。別途示されない限り、配列モチーフは、化学修飾から独立しており、それ故に、化学修飾なしを含む化学修飾の任意の組み合わせを有し得る。
本明細書で使用されるとき、ヌクレオシドまたはある「種類」のヌクレオシドに関する「修飾の種類」とは、ヌクレオシドの化学修飾を意味し、修飾及び非修飾ヌクレオシドを含む。したがって、別途示されない限り、「第1の種類の修飾を有するヌクレオシド」は、非修飾ヌクレオシドであり得る。
本明細書で使用されるとき、「別々に修飾された」とは、修飾の不在も含む、互いに異なる化学修飾または化学置換基を意味する。したがって、例えば、MOEヌクレオシド及び非修飾DNAヌクレオシドは、DNAヌクレオシドが修飾されていなくても「別々に修飾される」。同様に、DNA及びRNAは、これら両方ともに天然の非修飾ヌクレオシドであっても「別々に修飾される」。同一であるが、異なる核酸塩基を含むヌクレオシドは、別々に修飾されない。例えば、2’−OMe修飾糖及び非修飾アデニン核酸塩基を含むヌクレオシドと2’−OMe修飾糖及び非修飾チミン核酸塩基とを含むヌクレオシドは、別々に修飾されない。
本明細書で使用されるとき、「同一の種類の修飾」とは、修飾の不在を含む、互いに同一の修飾を指す。したがって、例えば、2個の非修飾DNAヌクレオシドは、DNAヌクレオシドが修飾されていなくても「同一の種類の修飾」を有する。同一の種類の修飾を有するそのようなヌクレオシドは、異なる核酸塩基を含み得る。
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される担体または希釈剤」とは、動物への投与における使用に好適な任意の物質を意味する。ある特定の実施形態において、薬学的に許容される担体または希釈剤は、滅菌生理食塩水である。ある特定の実施形態において、そのような滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの生理食塩水である。
本明細書で使用されるとき、「置換基(substituent)」及び「置換基(substituent group)」とは、指名された親化合物の原子または基を置換する原子または基を意味する。例えば、修飾ヌクレオシドの置換基は、天然ヌクレオシドに見られる原子または基とは異なる任意の原子または基である(例えば、修飾された2’−置換基は、HまたはOH以外のヌクレオシドの2’位の任意の原子または基である)。置換基は、保護されても保護されなくても良い。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、親化合物の1つの位置または2つ以上の位置に置換基を有する。置換基は、他の置換基でさらに置換され得、親化合物に直接結合され得るか、またはアルキル基若しくはヒドロカルビル基等の結合基を介して結合され得る。
同様に、本明細書で使用されるとき、化学官能基に関する「置換基」とは、指名された官能基に通常存在する原子または原子群とは異なる原子または原子群を意味する。ある特定の実施形態において、置換基は、官能基の水素原子を置換する(例えば、ある特定の実施形態において、置換メチル基の置換基は、非置換メチル基の水素原子のうちの1個を置換する水素以外の原子または基である)。別途示されない限り、置換基としての使用に適した基としては、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル(−C(O)Raa)、カルボキシル(−C(O)O−Raa)、脂肪族基、脂環式基、アルコキシ、置換オキシ(−O−Raa)、アリール、アラルキル、複素環式ラジカル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アミノ(−N(Rbb)(Rcc))、イミノ(=NRbb)、アミド(−C(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(O)Raa)、アジド(−N3)、ニトロ(−NO2)、シアノ(−CN)、カルバミド(−OC(O)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(O)ORaa)、ウレイド(−N(Rbb)C(O)N(Rbb)(Rcc))、チオウレイド(−N(Rbb)C(S)N(Rbb)(Rcc))、グアニジニジル(−N(Rbb)C(=NRbb)N(Rbb)(Rcc))、アミジニル(−C(=NRbb)N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)C(=NRbb)(Raa))、チオール(−SRbb)、スルフィニル(−S(O)Rbb)、スルホニル(−S(O)2Rbb)、及びスルホンアミジル(−S(O)2N(Rbb)(Rcc)または−N(Rbb)S(O)2Rbb)が挙げられるが、これらに限定されない。式中、各Raa、Rbb、及びRccは、独立して、H、任意選択的に連結された化学官能基、またはさらなる置換基であり、好ましいものとしては、アルキル、アルケニル、アルキニル、脂肪族、アルコキシ、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、脂環式、複素環式、及びヘテロアリールアルキルが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載される化合物内の選択された置換基は、再帰的程度まで存在する。
本明細書で使用されるとき、本明細書で使用される「アルキル」とは、最大24個の炭素原子を含有する飽和直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、典型的には、1〜約24個の炭素原子、より典型的には、1〜約12個の炭素原子(C1−C12アルキル)を含むが、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。
本明細書で使用されるとき、「アルケニル」とは、最大24個の炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素鎖ラジカルを意味する。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、ブテニル、1−メチル−2−ブテン−1−イル、1,3−ブタジエン等のジエン等が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、典型的には、2〜約24個の炭素原子、より典型的には、2〜約12個の炭素原子を含むが、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。本明細書で使用されるアルケニル基は、1個以上のさらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「アルキニル」とは、最大24個の炭素原子を含有し、かつ少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味する。アルキニル基の例としては、エチニル、1−プロピニル、1−ブチニル等が挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、典型的には、2〜約24個の炭素原子、より典型的には、2〜約12個の炭素原子を含むが、2〜約6個の炭素原子がより好ましい。本明細書で使用されるアルキニル基は、1個以上のさらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「アシル」とは、有機酸からのヒドロキシル基の除去によって形成されたラジカルを意味し、一般式−C(O)−Xを有し、式中、Xは、典型的には、脂肪族、脂環式、または芳香族である。例として、脂肪族カルボニル、芳香族カルボニル、脂肪族スルホニル、芳香族スルフィニル、脂肪族スルフィニル、芳香族ホスフェート、脂肪族ホスフェート等が挙げられる。本明細書で使用されるアシル基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「脂環式」とは、環式環系を意味し、この環は、脂肪族である。環系は、1個以上の環を含み得、少なくとも1個の環は、脂肪族である。好ましい脂環式基は、環内に約5〜約9個の炭素原子を有する環を含む。本明細書で使用される脂環式基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「脂肪族」とは、最大24個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖炭化水素ラジカルを意味し、任意の2個の炭素原子の間の飽和は、一重、二重、または三重結合である。脂肪族基は、好ましくは、1〜約24個の炭素原子、より典型的には、1〜約12個の炭素原子を含有するが、1〜約6個の炭素原子がより好ましい。脂肪族基の直鎖または分岐鎖は、窒素、酸素、硫黄、及びリンを含む1個以上のヘテロ原子で中断され得る。ヘテロ原子によって中断されるそのような脂肪族基としては、ポリアルコキシ、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアミン、及びポリイミンが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用される脂肪族基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「アルコキシ」とは、アルキル基と酸素原子との間に形成されたラジカルを意味し、この酸素原子を用いて、アルコキシ基を親分子に結合させる。アルコキシ基の例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、ネオペントキシ、n−ヘキソキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるアルコキシ基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「アミノアルキル」とは、アミノ置換されたC1−C12アルキルラジカルを意味する。ラジカルのアルキル部分は、親分子と共有結合を形成する。アミノ基は、任意の位置に位置し得、アミノアルキル基は、アルキル及び/またはアミノ部分のさらなる置換基で置換され得る。
本明細書で使用されるとき、「アラルキル」及び「アリールアルキル」とは、C1−C12アルキルラジカルに共有結合で連結されている芳香族基を意味する。結果として生じるアラルキル(またはアリールアルキル)基のアルキルラジカル部分は、親分子と共有結合を形成する。例として、ベンジル、フェネチル等が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で使用されるアラルキル基は、ラジカル基を形成するアルキル、アリール、またはこれら両方の基に結合されるさらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「アリール」及び「芳香族」とは、1個以上の芳香環を有する単環式または多環式炭素環式環系ラジカルを意味する。アリール基の例として、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、イデニル等が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいアリール環系は、1個以上の環内に約5〜約20個の炭素原子を有する。本明細書で使用されるアリール基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「ハロ」及び「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選択される原子を意味する。
本明細書で使用されるとき、「ヘテロアリール」及び「ヘテロ芳香族」とは、単環式若しくは多環式芳香環、環系、または縮合環系を含むラジカルを意味し、これらの環のうちの少なくとも1つは、芳香族であり、1個以上のヘテロ原子を含む。ヘテロアリールは、縮合環のうちの1個以上がヘテロ原子を含有しない系を含む縮合環系もまた含むよう意図される。ヘテロアリール基は、典型的には、硫黄、窒素、または酸素から選択される1個の環原子を含む。ヘテロアリール基の例として、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、チオフェニル、フラニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリニル等が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリールラジカルは、親分子に直接結合され得るか、または脂肪族基若しくはヘテロ原子等の結合部分を介して結合され得る。本明細書で使用されるヘテロアリール基は、さらなる置換基を任意選択的に含み得る。
本明細書で使用されるとき、「脳室内」または「ICV」とは、脳の脳室系への投与を意味する。
本明細書で使用されるとき、「翻訳抑制要素領域は1つのみのuORFを含む」とは、まさに1つのuORFが翻訳抑制要素領域に存在することを意味する。ある特定の実施形態においては、まさに1つのuORFが5’−UTRに存在する。
本明細書に記載される化合物は、1個以上の原子が指示される元素の非放射性同位体または放射性同位体で置換される、変化形を含む。例えば、水素原子を含む本明細書に記載の化合物は、1H水素原子の各々についてすべての想定される重水素置換を包含する。本明細書の化合物によって包含される同位体置換としては、1Hの代わりに2Hまたは3H、12Cの代わりに13Cまたは14C、14Nの代わりに15N、16Oの代わりに17Oまたは18O、及び32Sの代わりに33S、34S、35S、または36S、が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、非放射性同位体置換は、治療用または研究用ツールとしての使用に有益な新たな特性をオリゴマー化合物に与え得る。ある特定の実施形態において、放射性同位体置換により、化合物を撮像等の研究目的に対して好適なものにし得る。
ある特定の修飾オリゴヌクレオチド
ある特定の実施形態において、本発明は、アンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、修飾オリゴヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態において、そのようなアンチセンス化合物は、修飾オリゴヌクレオチド、ならびに任意選択的に1個以上の共役基及び/または末端基を含む。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、修飾オリゴヌクレオチドからなる。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、1個以上の化学修飾を含む。そのような化学修飾は、1個以上のヌクレオシドの修飾(糖部分及び/若しくは核酸塩基への修飾を含む)ならびに/または1個以上のヌクレオシド間結合への修飾を含む。
a.ある特定の修飾ヌクレオシド
ある特定の実施形態において、少なくとも1個の修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドを含むか、またはそれからなるアンチセンス化合物が本明細書で提供される。そのような修飾ヌクレオシドは、修飾糖部分、修飾核酸塩基、または修飾糖部分及び修飾核酸塩基の両方を含む。
i.ある特定の糖部分
ある特定の実施形態において、本発明のアンチセンス化合物は、修飾糖部分を含む1個以上の修飾ヌクレオシドを含む。1個以上の糖修飾ヌクレオシドを含むそのようなアンチセンス化合物は、天然の糖部分を含むヌクレオシドのみを含むアンチセンス化合物と比較して、強化されたヌクレアーゼ安定性または増大した標的核酸との結合親和性等の望ましい特性を有し得る。ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、置換糖部分である。ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、二環式または三環式糖部分である。ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、糖代理物である。そのような糖代理物は、置換糖部分のものに対応する1つ以上の置換を含み得る。
ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、2’位及び/または5’位の置換基を含むがこれらに限定されない、1個以上の置換基を含む置換糖部分である。2’−位に好適な糖置換基の例として、2’−F、2’−OCH3(「OMe」または「O−メチル」)、及び2’−O(CH2)2OCH3(「MOE」)が挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、2’位の糖置換は、アリル、アミノ、アジド、チオ、O−アリル、O−C1−C10アルキル、O−C1−C10置換アルキル;O−C1−C10アルコキシ;O−C1−C10置換アルコキシ、OCF3、O(CH2)2SCH3、O(CH2)2−O−N(Rm)(Rn)、及びO−CH2−C(=O)−N(Rm)(Rn)から選択され、式中、各Rm及びRnは、独立して、Hまたは置換若しくは非置換C1−C10アルキルである。5’−位の糖置換基の例として、5’−メチル(RまたはS)、5’−ビニル、及び5’−メトキシが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の実施形態において、修飾糖は、2つ以上の非架橋糖置換基、例えば、2’−F−5’−メチル糖部分を含む(さらなる2’,5’−ビス置換糖部分及びヌクレオシドについては、例えば、PCT国際出願第WO2008/101157号を参照されたい)。
2’−置換糖部分を含むヌクレオシドは、2’−置換ヌクレオシドと称される。ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、ハロ、アリル、アミノ、アジド、O−C1−C10アルコキシ;O−C1−C10置換アルコキシ、SH、CN、OCN、CF3、OCF3、O−アルキル、S−アルキル、N(Rm)−アルキル;O−アルケニル、S−アルケニル、またはN(Rm)−アルケニル;O−アルキニル、S−アルキニル、N(Rm)−アルキニル;O−アルキレニル−O−アルキル、アルキニル、アルカリル、アラルキル、O−アルカリル、O−アラルキル、O(CH2)2SCH3、O−(CH2)2−O−N(Rm)(Rn)、またはO−CH2−C(=O)−N(Rm)(Rn)から選択される、2’−置換基を含み、式中、各Rm及びRnは、独立して、H、アミノ保護基、または置換若しくは非置換C1−C10アルキルである。これらの2’−置換基は、ヒドロキシル、アミノ、アルコキシ、カルボキシ、ベンジル、フェニル、ニトロ(NO2)、チオール、チオアルコキシ(S−アルキル)、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、及びアルキニルから独立して選択される1個以上の置換基でさらに置換され得る。
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、NH2、N3、OCF3、O−CH3、O(CH2)3NH2、CH2−CH=CH2、O−CH2−CH=CH2、OCH2CH2OCH3、O(CH2)2SCH3、O−(CH2)2−O−N(Rm)(Rn)、O(CH2)2O(CH2)2N(CH3)2、及びN−置換アセトアミド(O−CH2−C(=O)−N(Rm)(Rn)から選択される2’−置換基を含み、式中、Rm及びRnは、独立して、H、アミノ保護基、または置換若しくは非置換C1−C10アルキルである。
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、OCF3、O−CH3、OCH2CH2OCH3、O(CH2)2SCH3、O−(CH2)2−O−N(CH3)2、−O(CH2)2O(CH2)2N(CH3)2、及びO−CH2−C(=O)−N(H)CH3から選択される、2’−置換基を含む糖部分を含む。
ある特定の実施形態において、2’−置換ヌクレオシドは、F、O−CH3、及びOCH2CH2OCH3から選択される2’−置換基を含む糖部分を含む。
ある特定の修飾糖部分は、第2の環を形成して二環式糖部分をもたらす架橋糖置換基を含む。そのようなある特定の実施形態において、二環式糖部分は、4’フラノース環原子と2’フラノース環原子との間に架橋を含む。そのような4’から2’への糖置換基の例として、−[C(Ra)(Rb)]n−、−[C(Ra)(Rb)]n−O−、−C(RaRb)−N(R)−O−、または−C(RaRb)−O−N(R)−;4’−CH2−2’、4’−(CH2)2−2’,4’−(CH2)3−2’、4’−(CH2)−O−2’(LNA);4’−(CH2)−S−2’;4’−(CH2)2−O−2’(ENA);4’−CH(CH3)−O−2’(cEt)、及び4’−CH(CH2OCH3)−O−2’、及びその類似体(例えば、2008年7月15日に発行された米国特許第7,399,845号を参照);4’−C(CH3)(CH3)−O−2’、及びその類似体(例えば、2009年1月8日に公開されたWO2009/006478を参照);4’−CH2−N(OCH3)−2’、及びその類似体(例えば、2008年12月11日に公開されたWO2008/150729を参照);4’−CH2−O−N(CH3)−2’(例えば、2004年9月2日に公開されたUS2004/0171570を参照);4’−CH2−O−N(R)−2’及び4’−CH2−N(R)−O−2’−(式中、各Rは、独立して、H、保護基、またはC1−C12アルキルである);4’−CH2−N(R)−O−2’(式中、Rは、H、C1−C12アルキル、または保護基である)(2008年9月23日に発行された米国特許第7,427,672号を参照);4’−CH2−C(H)(CH3)−2’(例えば、Chattopadhyaya et al.,J.Org.Chem.,2009,74,118−134);ならびに4’−CH2−C(=CH2)−2’及びその類似体(2008年12月8日に公開されたPCT国際公開出願第WO2008/154401号を参照)が挙げられるが、これらに限定されない。
ある特定の実施形態において、そのような4’から2’への架橋は、独立して、−[C(Ra)(Rb)]n−、−C(Ra)=C(Rb)−、−C(Ra)=N−、−C(=NRa)−、−C(=O)−、−C(=S)−、−O−、−Si(Ra)2−、−S(=O)x−、及び−N(Ra)−から独立して選択される1〜4個の連結した基を含み、
式中、
Xは、0、1、または2であり、
Nは、1、2、3、または4であり、
各Ra及びRbは、独立して、H、保護基、ヒドロキシル、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、C5−C7脂環式ラジカル、置換C5−C7脂環式ラジカル、ハロゲン、OJ1、NJ1J2、SJ1、N3、COOJ1、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、CN、スルホニル(S(=O)2−J1)、またはスルホキシル(S(=O)−J1)であり、
各J1及びJ2は、独立して、H、C1−C12アルキル、置換C1−C12アルキル、C2−C12アルケニル、置換C2−C12アルケニル、C2−C12アルキニル、置換C2−C12アルキニル、C5−C20アリール、置換C5−C20アリール、アシル(C(=O)−H)、置換アシル、複素環ラジカル、置換複素環ラジカル、C1−C12アミノアルキル、置換C1−C12アミノアルキル、または保護基である。
二環式糖部分を含むヌクレオシドは、二環式ヌクレオシドまたはBNAと称される。二環式ヌクレオシドとしては、以下に示される、(A)α−L−メチレンオキシ(4’−CH
2−O−2’)BNA、(B)β−D−メチレンオキシ(4’−CH
2−O−2’)BNA(ロックド核酸またはLNAとも称される)、(C)エチレンオキシ(4’−(CH
2)
2−O−2’)BNA、(D)アミノオキシ(4’−CH
2−O−N(R)−2’)BNA、(E)オキシアミノ(4’−CH
2−N(R)−O−2’)BNA、(F)メチル(メチレンオキシ)(4’−CH(CH
3)−O−2’)BNA(拘束エチルまたはcEtとも称される)、(G)メチレン−チオ(4’−CH
2−S−2’)BNA、(H)メチレン−アミノ(4’−CH2−N(R)−2’)BNA、(I)メチル炭素環式(4’−CH
2−CH(CH
3)−2’)BNA、(J)プロピレン炭素環式(4’−(CH
2)
3−2’)BNA、及び(M)4’−CH
2−O−CH
2−2’が挙げられるが、これらに限定されず、
式中、Bxは、核酸塩基部分であり、Rは、独立して、H、保護基、またはC
1−C
12アルキルである。
さらなる二環式糖部分が当該技術分野で既知であり、例えば、Singh et al.,Chem.Commun.,1998,4,455−456、Koshkin et al.,Tetrahedron,1998,54,3607−3630、Wahlestedt et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.2000,97,5633−5638、Kumar et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.1998,8,2219−2222,Singh et al.,J.Org.Chem.,1998,63,10035−10039、Srivastava et al.,J.Am.Chem.Soc.,129(26)8362−8379(Jul.4,2007)、Elayadi et al.,Curr.Opinion Invens.Drugs,2001,2,558−561、Braasch et al.,Chem.Biol.,2001,8,1−7、Orum et al.,Curr.Opinion Mol.Ther.2001,3,239−243、米国特許第7,053,207号、同第6,268,490号、同第6,770,748号、同第6,794,499号、同第7,034,133号、同第6,525,191号、同第6,670,461号、及び同第7,399,845号;WO2004/106356、WO1994/14226、WO2005/021570、及びWO2007/134181;米国特許公開第2004/0171570号、同第2007/0287831号、及び同第2008/0039618号、米国特許出願第12/129,154号、同第60/989,574号、同第61/026,995号、同第61/026,998号、同第61/056,564号、同第61/086,231号、同第61/097,787号、及び同第61/099,844号、ならびにPCT国際出願第PCT/US2008/064591号、同第PCT/US2008/066154号、及び同第PCT/US2008/068922が知られている。
ある特定の実施形態において、二環式糖部分及びそのような二環式糖部分を組み込むヌクレオシドは、異性体構成によってさらに定義される。例えば、4’−2’メチレン−オキシ架橋を含むヌクレオシドは、α−L構成またはβ−D構成であり得る。これまでに、α−L−メチレンオキシ(4’−CH2−O−2’)二環式ヌクレオシドが、アンチセンス活性を示すアンチセンスオリゴヌクレオチドに組み込まれている(Frieden et al.,Nucleic Acids Research,2003,21,6365−6372)。
ある特定の実施形態において、置換糖部分は、1つ以上の非架橋糖置換基及び1つ以上の架橋糖置換基(例えば、5’−置換及び4’−2’架橋糖)を含む。(2007年11月22日に公開されたPCT国際出願第WO2007/134181号(LNAが例えば5’−メチルまたは5’−ビニル基で置換されている)を参照されたい)。
ある特定の実施形態において、修飾糖部分は、糖代理物である。ある特定のそのような実施形態において、天然の糖の酸素原子は、例えば、硫黄、炭素、または窒素原子で置換される。ある特定のそのような実施形態において、そのような修飾糖部分は、上述の架橋及び/または非架橋置換基も含む。例えば、ある特定の糖代理物は、4’−硫黄原子及び置換を2’位(例えば、2005年6月16日に公開された米国特許出願第US2005/0130923号)及び/または5’位に含む。さらなる例として、4’−2’架橋を有する炭素環式二環式ヌクレオシドが記載されている(例えば、Freier et al.,Nucleic Acids Research,1997,25(22),4429−4443、及びAlbaek et al.,J.Org.Chem.,2006,71,7731−7740を参照されたい)。
ある特定の実施形態において、糖代理物は、5個の原子以外を有する環を含む。例えば、ある特定の実施形態において、糖代理物は、6員テトラヒドロピランを含む。そのようなテトラヒドロピランは、さらに修飾または置換されても良い。そのような修飾テトラヒドロピランを含むヌクレオシドとしては、ヘキシトール核酸(HNA)、アニトール核酸(ANA)、マニトール核酸(MNA)(Leumann,CJ.Bioorg.&Med.Chem.(2002)10:841−854を参照)、フルオロHNA(F−HNA)、及び以下の式VIIを有する化合物が含まれるが、これらに限定されず、
式中、該少なくとも1つの式VIIのテトラヒドロピランヌクレオシド類似体の各々について、独立して、
Bxは、核酸塩基部分であり、
T
3及びT
4は、各々独立して、テトラヒドロピランヌクレオシド類似体をアンチセンス化合物に連結するヌクレオシド間連結基であるか、またはT
3及びT
4のうちの一方が、テトラヒドロピランヌクレオシド類似体をアンチセンス化合物に連結するヌクレオシド間連結基であり、かつT
3及びT
4のうちの他方が、H、ヒドロキシル保護基、連結された共役基、または5’末端基若しくは3’末端基であり、
q
1、q
2、q
3、q
4、q
5、q
6、及びq
7は、各々独立して、H、C
1−C
6アルキル、置換C
1−C
6アルキル、C
2−C
6アルケニル、置換C
2−C
6アルケニル、C
2−C
6アルキニル、または置換C
2−C
6アルキニルであり、かつ
R
1及びR
2の各々は、水素、ハロゲン、置換若しくは非置換アルコキシ、NJ
1J
2、SJ
1、N
3、OC(=X)J
1、OC(=X)NJ
1J
2、NJ
3C(=X)NJ
1J
2、及びCNの中から独立して選択され、式中、Xは、O、S、またはNJ
1であり、各J
1、J
2、及びJ
3は、独立して、HまたはC
1−C
6アルキルである。
ある特定の実施形態において、式VIIの修飾THPヌクレオシドが提供され、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7は、各々、Hである。ある特定の実施形態において、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7のうちの少なくとも1つは、H以外のものである。ある特定の実施形態において、q1、q2、q3、q4、q5、q6、及びq7のうちの少なくとも1つは、メチルである。ある特定の実施形態において、R1及びR2の一方がFである式VIIのTHPヌクレオシドが提供される。ある特定の実施形態において、R1はフルオロであり、R2はHであり、R1はメトキシであり、R2はHであり、R1はメトキシエトキシであり、R2はHである。
ヌクレオシドの修飾に使用することができる多くの他の二環式及び三環式糖ならびに糖代理物環系が、当該技術分野で既知である(例えば、総説論文:Leumann,J.C,Bioorganic&Medicinal Chemistry,2002,10,841−854を参照されたい)。
ある特定の実施形態において、糖代理物は、5つ超の原子及び1つ超のヘテロ原子を有する環を含む。例えば、モルホリノ糖部分を含むヌクレオシド、及びオリゴマー化合物におけるそれらの使用が報告されている(例えば、Braasch et al.,Biochemistry,2002,41,4503−4510、及びU.S.特許第5,698,685号、同第5,166,315号、同第5,185,444号、同第5,034,506号を参照)。本明細書で使用されるとき、「モルホリノ」という用語は、以下の構造を有する糖代理物を意味する。
ある特定の実施形態において、モルホリノは、例えば、上記のモルホリノ構造に様々な置換基を付加するか、または上記のモルホリノ構造の様々な置換基を改変することによって修飾され得る。そのような糖代理物は、本明細書において「修飾」モルホリノと称される。
2’−F−5’−メチル置換ヌクレオシド(他の開示されている5’、2’−ビス置換ヌクレオシドについては、2008年8月21日に公開されたPCT国際出願第WO2008/101157号を参照)、ならびにリボシル環酸素原子のSとの置換及び2’−位でのさらなる置換(2005年6月16日に公開された米国特許出願第US2005−0130923号を参照)、または代替として二環式核酸の5’−置換(4’−CH2−O−2’二環式ヌクレオシドが5’位で5’−メチルまたは5’−ビニル基でさらに置換される、2007年11月22日に公開されたPCT国際出願第WO2007/134181号を参照)等であるが、これらに限定されない修飾の組み合わせも提供される。炭素環式二環式ヌクレオシドのオリゴマー化及び生化学的研究に加えて、それらの合成及び調製も記載されている(例えば、Srivastava et al.,J.Am.Chem.Soc.2007,129(26),8362−8379を参照)。
ii.ある特定の修飾核酸塩基
ある特定の実施形態において、本発明のヌクレオシドは、1個以上の非修飾核酸塩基を含む。ある特定の実施形態において、本発明のヌクレオシドは、1個以上の修飾核酸塩基を含む。
ある特定の実施形態において、修飾核酸塩基は、本明細書で定義される普遍的塩基、疎水性塩基、非特異的(promiscuous)塩基、サイズ拡大塩基、及びフッ素化塩基から選択される。5−置換ピリミジン、6−アザピリミジン、ならびにN−2、N−6、及びO−6置換プリンには、本明細書で定義される、2−アミノプロピルアデニン、5−プロピニルウラシル;5−プロピニルシトシン;5−ヒドロキシメチルシトシン、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、6−メチルならびにアデニン及びグアニンの他のアルキル誘導体、2−プロピルならびにアデニン及びグアニンの他のアルキル誘導体、2−チオウラシル、2−チオチミン及び2−チオシトシン、5−ハロウラシル及びシトシン、5−プロピニル(−C≡C−CH3)ウラシルならびにシトシン及びピリミジン塩基の他のアルキニル誘導体、6−アゾウラシル、シトシン及びチミン、5−ウラシル(シュードウラシル)、4−チオウラシル、8−ハロ、8−アミノ、8−チオール、8−チオアルキル、8−ヒドロキシルならびに他の8−置換アデニン及びグアニン、5−ハロ、特に、5−ブロモ、5−トリフルオロメチルならびに他の5−置換ウラシル及びシトシン、7−メチルグアニン及び7−メチルアデニン、2−F−アデニン、2−アミノ−アデニン、8−アザグアニン及び8−アザアデニン、7−デアザグアニン及び7−デアザアデニン、3−デアザグアニン及び3−デアザアデニン、普遍的塩基、疎水性塩基、非特異的(promiscuous)塩基、サイズ拡大塩基、ならびにフッ素化塩基が含まれる。さらに、修飾核酸塩基としては、三環式ピリミジン、例えば、フェノキサジンシチジン([5,4−b][1,4]ベンゾオキサジン−2(3H)−オン)、フェノチアジンシチジン(1H−ピリミド[5,4−b][1,4]ベンゾチアジン−2(3H)−オン)、G−クランプ、例えば、置換フェノキサジンシチジン(例えば、9−(2−アミノエトキシ)−H−ピリミド[5,4−b][1,4]ベンゾオキサジン−2(3H)−オン)、カルバゾールシチジン(2H−ピリミド[4,5−b]インドール−2−オン)、ピリドインドールシチジン(H−ピリド[3’,2’:4,5]ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−オン)が挙げられる。修飾核酸塩基としてはまた、プリンまたはピリミジン塩基が、他の複素環、例えば、7−デアザ−アデニン、7−デアザグアノシン、2−アミノピリジン、及び2−ピリドンに置換されるものが挙げられる。さらなる核酸塩基としては、米国特許第3,687,808号に開示されているもの、The Concise Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering,Kroschwitz,J.I.,Ed.John Wiley & Sons,1990,858−859に開示されているもの、Englisch et al.,Angewandte Chemie,International Edition,1991,30,613によって開示されているもの、及びSanghvi,Y.S.,Chapter 15,Antisense Research and Applications,Crooke,S.T.and Lebleu,B.,Eds.CRC Press,1993,273−288によって開示されているものが挙げられる。
上で述べた修飾核酸塩基及び他の修飾核酸塩基のいくつかの調製を教示する代表的な米国特許としては、U.S.3,687,808、4,845,205、5,130,302、5,134,066、5,175,273、5,367,066、5,432,272、5,457,187、5,459,255、5,484,908、5,502,177、5,525,711、5,552,540、5,587,469、5,594,121、5,596,091、5,614,617、5,645,985、5,681,941、5,750,692、5,763,588、5,830,653、及び6,005,096が挙げられるがこれらに限定されず、これらのいくつかは、本出願と共同所有されており、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
b.ある特定のヌクレオシド間結合
ある特定の実施形態において、ヌクレオシドは、任意のヌクレオシド間結合を使用して一緒に連結されて、オリゴヌクレオチドを形成し得る。ヌクレオシド間結合基の2つの主なクラスは、リン原子の存在または不在によって定義される。代表的なリン含有ヌクレオシド間結合としては、ホスホジエステル(P=O)、ホスホトリエステル、メチルホスホネート、ホスホラミデート、及びホスホロチオエート(P=S)が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な非リン含有ヌクレオシド間結合基としては、メチレンメチルイミノ(−CH2−N(CH3)−O−CH2−)、チオジエステル(−O−C(O)−S−)、チオノカルバメート(−O−C(O)(NH)−S−)、シロキサン(−O−Si(H)2−O−)、及びN,N’−ジメチルヒドラジン(−CH2−N(CH3)−N(CH3)−)を含むが、これらに限定されない。修飾結合は、天然ホスホジエステル結合と比較して、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を変化させる、典型的には増加させるために使用することができる。ある特定の実施形態において、キラル原子を有するヌクレオシド間結合は、ラセミ混合物として、または別個のエナンチオマーとして調製され得る。代表的なキラル結合は、アルキルホスホネート及びホスホロチオエートを含むが、これらに限定されない。リン含有及び非リン含有ヌクレオシド間結合の調製方法は、当業者に周知である。
本明細書に記載されるオリゴヌクレオチドは、1つ以上の不斉中心を含有し、したがって、絶対立体化学の観点から、(R)若しくは(S)、糖アノマーの場合等にはα若しくはβ、またはアミノ酸の場合等には(D)若しくは(L)と定義され得る、エナンチオマー、ジアステレオマー、及び他の立体異性体構成を生じる。すべてのそのような可能な異性体、ならびにそれらのラセミ体及び光学的に純粋な形態が、本明細書において提供されるアンチセンス化合物に含まれる。
中性ヌクレオシド間結合は、限定されることなく、ホスホトリエステル、メチルホスホン酸、MMI(3’−CH2−N(CH3)−O−5’)、アミド−3(3’−CH2−C(=O)−N(H)−5’)、アミド−4(3’−CH2−N(H)−C(=O)−5’)、ホルムアセタール(3’−O−CH2−O−5’)、及びチオホルムアセタール(3’−S−CH2−O−5’)を含む。さらなる中性ヌクレオシド間結合は、シロキサン(ジアルキルシロキサン)、カルボキシレートエステル、カルボキサミド、スルフィド、スルホン酸エステル、及びアミドを含む非イオン性結合を含む(例えば、Carbohydrate Modifications in Antisense Research;Y.S.Sanghvi and P.D.Cook,Eds.,ACS Symposium Series 580;Chapters 3 and 4,40−65を参照)。さらなる中性ヌクレオシド間結合は、混合されたN、O、S、及びCH2構成成分を含む非イオン性結合を含む。
c.ある特定のモチーフ
ある特定の実施形態において、本発明は、修飾オリゴククレオチド(oligocucleotides)を提供する。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾糖を含む。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾核酸塩基を含む。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、1個以上の修飾ヌクレオシド間結合を含む。ある特定の実施形態において、修飾(糖修飾、核酸塩基修飾、及び/または結合修飾)は、パターンまたはモチーフを定義する。ある特定の実施形態において、糖部分、ヌクレオシド間結合、及び核酸塩基の化学修飾のパターンは、互いに独立している。したがって、修飾オリゴヌクレオチドは、その糖修飾モチーフ、ヌクレオシド間結合モチーフ、及び/または核酸塩基修飾モチーフ(本明細書で使用されるとき、核酸塩基修飾モチーフは、核酸塩基の配列から独立している核酸塩基への化学修飾を説明する)によって説明され得る。
ある特定の実施形態においては、本発明の修飾オリゴヌクレオチドのいずれの糖部分も修飾される。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、1つ以上の非修飾糖部分を含む。
d.ある特定の全長
ある特定の実施形態において、本発明は、様々な範囲の長さのうちのいずれかの修飾オリゴヌクレオチドを提供する。ある特定の実施形態において、本発明は、X〜Y個の結合ヌクレオシドからなるオリゴマー化合物またはオリゴヌクレオチドを提供し、ここで、Xは、その範囲の最小数のヌクレオシドを表し、Yは、その範囲の最大数のヌクレオシドを表す。ある特定のそのような実施形態において、X及びYは、各々独立して、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、及び50から選択されるが、但し、XがY以下であることを条件とする。例えば、ある特定の実施形態において、本発明は、8〜9、8〜10、8〜11、8〜12、8〜13、8〜14、8〜15、8〜16、8〜17、8〜18、8〜19、8〜20、8〜21、8〜22、8〜23、8〜24、8〜25、8〜26、8〜27、8〜28、8〜29、8〜30、9〜10、9〜11、9〜12、9〜13、9〜14、9〜15、9〜16、9〜17、9〜18、9〜19、9〜20、9〜21、9〜22、9〜23、9〜24、9〜25、9〜26、9〜27、9〜28、9〜29、9〜30、10〜11、10〜12、10〜13、10〜14、10〜15、10〜16、10〜17、10〜18、10〜19、10〜20、10〜21、10〜22、10〜23、10〜24、10〜25、10〜26、10〜27、10〜28、10〜29、10〜30、11〜12、11〜13、11〜14、11〜15、11〜16、11〜17、11〜18、11〜19、11〜20、11〜21、11〜22、11〜23、11〜24、11〜25、11〜26、11〜27、11〜28、11〜29、11〜30、12〜13、12〜14、12〜15、12〜16、12〜17、12〜18、12〜19、12〜20、12〜21、12〜22、12〜23、12〜24、12〜25、12〜26、12〜27、12〜28、12〜29、12〜30、13〜14、13〜15、13〜16、13〜17、13〜18、13〜19、13〜20、13〜21、13〜22、13〜23、13〜24、13〜25、13〜26、13〜27、13〜28、13〜29、13〜30、14〜15、14〜16、14〜17、14〜18、14〜19、14〜20、14〜21、14〜22、14〜23、14〜24、14〜25、14〜26、14〜27、14〜28、14〜29、14〜30、15〜16、15〜17、15〜18、15〜19、15〜20、15〜21、15〜22、15〜23、15〜24、15〜25、15〜26、15〜27、15〜28、15〜29、15〜30、16〜17、16〜18、16〜19、16〜20、16〜21、16〜22、16〜23、16〜24、16〜25、16〜26、16〜27、16〜28、16〜29、16〜30、17〜18、17〜19、17〜20、17〜21、17〜22、17〜23、17〜24、17〜25、17〜26、17〜27、17〜28、17〜29、17〜30、18〜19、18〜20、18〜21、18〜22、18〜23、18〜24、18〜25、18〜26、18〜27、18〜28、18〜29、18〜30、19〜20、19〜21、19〜22、19〜23、19〜24、19〜25、19〜26、19〜29、19〜28、19〜29、19〜30、20〜21、20〜22、20〜23、20〜24、20〜25、20〜26、20〜27、20〜28、20〜29、20〜30、21〜22、21〜23、21〜24、21〜25、21〜26、21〜27、21〜28、21〜29、21〜30、22〜23、22〜24、22〜25、22〜26、22〜27、22〜28、22〜29、22〜30、23〜24、23〜25、23〜26、23〜27、23〜28、23〜29、23〜30、24〜25、24〜26、24〜27、24〜28、24〜29、24〜30、25〜26、25〜27、25〜28、25〜29、25〜30、26〜27、26〜28、26〜29、26〜30、27〜28、27〜29、27〜30、28〜29、28〜30、または29〜30個の結合ヌクレオシドからなるオリゴヌクレオチドを含む、修飾オリゴヌクレオチドを提供する。ある範囲またはある特定の数にかかわらず、オリゴマー化合物またはオリゴヌクレオチドのヌクレオシドの数が限定される実施形態において、オリゴマー化合物またはオリゴヌクレオチドは、それでもやはり、さらなる他の置換基をさらに含み得る。例えば、8〜30個のヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、31個のヌクレオシドを有するオリゴヌクレオチドを除外するが、別途示されない限り、そのようなオリゴヌクレオチドは、例えば、1個以上の共役体、末端基、または他の置換基をさらに含んでも良い。ある特定の実施形態において、修飾オリゴヌクレオチドは、上記の長さのいずれかを有する。
さらに、オリゴヌクレオチドが全長範囲及び特定の長さを有する領域によって説明され、かつそれらの領域の特定の長さの合計が全長範囲の上限未満である場合、オリゴヌクレオチドは、特定の領域の長さを超えてさらなるヌクレオシドを有し得るが、但し、ヌクレオシドの総数が全長範囲の上限を超えないことを条件とする。
e.ある特定のオリゴヌクレオチド
ある特定の実施形態において、本発明のオリゴヌクレオチドは、その修飾モチーフ及び全長によって特徴付けられる。ある特定の実施形態において、そのようなパラメータは各々、互いに独立している。
I.ある特定のオリゴマー化合物
ある特定の実施形態において、本発明は、オリゴヌクレオチド(修飾または非修飾)、ならびに任意選択的に1個以上の共役基及び/または末端基からなるオリゴマー化合物を提供する。共役基は、1個以上の共役部分、及び共役部分をオリゴヌクレオチドに結合させる共役リンカーからなる。共役基は、オリゴヌクレオチドのいずれか若しくは両方の末端及び/または任意の内部位置に結合しても良い。ある特定の実施形態において、共役基は、修飾オリゴヌクレオチドのヌクレオシドの2’位に結合する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドのいずれかまたは両方の末端に結合する共役基は、末端基である。そのようなある特定の実施形態において、共役基または末端基は、オリゴヌクレオチドの3’及び/または5’末端に結合する。そのようなある特定の実施形態において、共役基(または末端基)は、オリゴヌクレオチドの3’末端に結合する。ある特定の実施形態において、共役基は、オリゴヌクレオチドの3’末端付近に結合する。ある特定の実施形態において、共役基(または末端基)は、オリゴヌクレオチドの5’末端に結合する。ある特定の実施形態において、共役基は、オリゴヌクレオチドの5’末端付近に結合する。
末端基の例は、限定されないが、共役基、キャッピング基、リン酸部分、保護基、脱塩基ヌクレオシド、修飾または非修飾ヌクレオシド、及び独立して修飾されているかまたは非修飾の2つ以上のヌクレオシドを含む。
ある特定の実施形態において、5’−末端基が5’−末端安定化ホスフェートを含むアンチセンス化合物が提供される。「5’−末端安定化ホスフェート」は、5’−ホスフェートと比較してヌクレアーゼ安定性を増加させる1つ以上の修飾を有する5’−末端ホスフェート基である。
ある特定の実施形態において、5’−末端基が式IIe:
を有するアンチセンス化合物が提供され、式中、
Bxは、ウラシル、チミン、シトシン、5−メチルシトシン、アデニン、またはグアニンであり、
T2は、式IIeの化合物をオリゴマー化合物に結合させるホスホロチオエートヌクレオシド間結合基であり、
Gは、ハロゲン、OCH3、OCF3、OCH2CH3、OCH2CF3、OCH2−CH=CH2、O(CH2)2−OCH3、O(CH2)2−O(CH2)2−N(CH3)2、OCH2C(=O)−N(H)CH3、OCH2C(=O)−N(H)−(CH2)2−N(CH3)2、またはOCH2−N(H)−C(=NH)NH2である。
ある特定の実施形態において、該5’−末端化合物が式IIeを有するアンチセンス化合物が提供され、式中、Gは、F、OCH3、またはO(CH2)2−OCH3である。
ある特定の実施形態において、5’−末端基は、上の式IIeによって表されるビニルホスホネートを含む5’−末端安定化ホスフェートである。
f.ある特定の共役基
ある特定の実施形態において、本明細書に提供されるオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物は、1つ以上の共役基の共有結合によって修飾される。概して、共役基は、限定されないが、薬物動力学、薬物動態、安定性、結合、吸収、細胞分布、細胞取り込み、電荷、及びクリアランスを含む、結合したオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物の1つ以上の特性を改変する。本明細書で使用されるとき、「共役基」とは、オリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に結合される原子群を含むラジカル基を意味する。概して、共役基は、薬力学的特性、薬物動態学的特性、結合特性、吸収特性、細胞分布特性、細胞取り込み特性、電荷特性、及び/またはクリアランス特性を含むが、これらに限定されない、それらが結合する化合物の1つ以上の特性を修飾する。共役基は、化学分野で常用され、共役基をオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に共有結合させる共役リンカーを含むことができる。ある特定の実施形態において、共役基は、共役基をオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に共有結合させる切断可能な部分を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、共役基をオリゴヌクレオチドまたはオリゴマー化合物に共有結合させる共役リンカー及び切断可能な部分を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、一般式:
を有し、式中、nは、1〜約3であり、nが1である場合mは0であり、またはnが2または3である場合mは1であり、jは1または0であり、kは1または0であり、jとkとの合計は少なくとも1である。
ある特定の実施形態において、nは1であり、jは1であり、kは0である。ある特定の実施形態において、nは1であり、jは0であり、kは1である。ある特定の実施形態において、nは1であり、jは1であり、kは1である。ある特定の実施形態において、nは2であり、jは1であり、kは0である。ある特定の実施形態において、nは2であり、jは0であり、kは1である。ある特定の実施形態において、nは2であり、jは1であり、kは1である。ある特定の実施形態において、nは3であり、jは1であり、kは0である。ある特定の実施形態において、nは3であり、jは0であり、kは1である。ある特定の実施形態において、nは3であり、jは1であり、kは1である。
共役基は、本明細書においてラジカルとして示され、オリゴヌクレオチドなどのオリゴマー化合物への共有結合を形成するための結合を提供する。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物上の結合点は、3’−末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドにある。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物の結合点は、3’末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドの3’−ヒドロキシル基の3’−酸素原子である。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物上の結合点は、5’−末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドにある。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物の結合点は、5’末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基の5’−酸素原子である。ある特定の実施形態において、オリゴマー化合物の結合点は、ヌクレオシド、修飾ヌクレオシド、またはヌクレオシド間結合上のいずれかの反応部位にある。
本明細書で使用されるとき、「切断可能な部分」及び「切断可能な結合」とは、ある特定の生理学的条件下で分割または切断され得る切断可能な原子結合または原子群を意味する。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能な結合である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、原子群である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、リソソーム等の細胞または細胞内コンパートメント内で選択的に切断される。ある特定の実施形態において、開裂可能な部分は、ヌクレアーゼ等の内在性酵素によって選択的に切断される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、1つ、2つ、3つ、4つ、または4つ以上の切断可能な結合を有する原子群を含む。
ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含む。ある特定のそのような実施形態において、切断可能な部分は、オリゴマー化合物を共役リンカーに共有結合させる。ある特定のそのような実施形態において、切断可能な部分は、オリゴマー化合物を細胞標的部分に共有結合させる。
ある特定の実施形態において、切断可能な結合は、アミド、ポリアミド、エステル、エーテル、ホスホジエステルの一方若しくは両方のエステル、リン酸エステル、カルバメート、ジスルフィド、またはペプチドの中から選択される。ある特定の実施形態において、切断可能な結合は、ホスホジエステルのエステルの1つである。ある特定の実施形態において、切断可能な結合は、ホスホジエステルのエステルの1つまたは両方である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、オリゴマー化合物と共役基の残りとの間のホスホジエステル結合である。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、オリゴマー化合物と共役基の残りとの間に位置するホスホジエステル結合を含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスフェートまたはホスホジエステルを含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合またはホスホロチオエート結合のいずれかによって共役リンカーに結合される。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によって共役リンカーに結合される。ある特定の実施形態において、共役基は、切断可能な部分を含まない。
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、切断可能なヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドは、プリン、置換プリン、ピリミジン、または置換ピリミジンから選択される任意選択的に保護された複素環塩基を含む。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ウラシル、チミン、シトシン、4−N−ベンゾイルシトシン、5−メチルシトシン、4−N−ベンゾイル−5−メチルシトシン、アデニン、6−N−ベンゾイルアデニン、グアニン及び2−N−イソブチリルグアニンから選択されるヌクレオシドである。
ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってオリゴマー化合物の3’または5’−末端ヌクレオシドに結合され、かつホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合によって共役基の残りに共有結合される、2’−デオキシヌクレオシドである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によってオリゴマー化合物の3’または5’−末端ヌクレオシドに結合され、かつホスホジエステルまたはホスホロチオエート結合によって共役基の残りに共有結合される、2’−デオキシアデノシンである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によって3’−末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドの3’−ヒドロキシル基の3’−酸素原子に結合される2’−デオキシアデノシンである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、ホスホジエステル結合によって5’−末端ヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドの5’−ヒドロキシル基の5’−酸素原子に結合される2’−デオキシアデノシンである。ある特定の実施形態において、切断可能な部分は、オリゴマー化合物のヌクレオシドまたは修飾ヌクレオシドの2’位に結合される。
本明細書で使用されるとき、共役基の文脈において「共役リンカー」とは、細胞標的部分を、直接的にまたは切断可能な部分を介してオリゴマー化合物に共有結合させる任意の原子または原子群を含む共役基の一部分を意味する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アルキル、アミノ、オキソ、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテル(−S−)、及びヒドロキシルアミノ(−O−N(H)−)から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アルキル、アミノ、オキソ、アミド、及びエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アルキル基及びアミド基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、アルキル基及びエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、少なくとも1つのリン結合基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、少なくとも1つのホスホジエステル基を含む。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、少なくとも1つの中性結合基を含む。
ある特定の実施形態において、共役リンカーは、オリゴマー化合物に共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、オリゴマー化合物及び分岐基に共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、オリゴマー化合物及びテザーリガンドに共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、切断可能な部分に共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、切断可能な部分及び分岐基に共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、切断可能な部分及びテザーリガンドに共有結合する。ある特定の実施形態において、共役リンカーは、1つ以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、共役リンカーを含まない。
本明細書で使用されるとき、「分岐基」とは、2つ以上のテザーリガンド及び共役基の残りとの共有結合を形成することができる少なくとも3つの位置を有する原子群を意味する。概して、分岐基は、共役リンカー及び/または切断可能な部分を介してテザーリガンドをオリゴマー化合物に接続するための複数の反応部位を提供する。ある特定の実施形態において、分岐基は、アルキル、アミノ、オキソ、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテル、及びヒドロキシルアミノ基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、アルキル、アミノ、オキソ、アミド、ジスルフィド、ポリエチレングリコール、エーテル、チオエーテル、及びヒドロキシルアミノ基から選択される基を含む分岐脂肪族基を含む。そのようなある特定の実施形態において、分岐脂肪族基は、アルキル、アミノ、オキソ、アミド、及びエーテル基から選択される基を含む。そのようなある特定の実施形態において、分岐脂肪族基は、アルキル、アミノ、及びエーテル基から選択される基を含む。そのようなある特定の実施形態において、分岐脂肪族基は、アルキル及びエーテル基から選択される基を含む。ある特定の実施形態において、分岐基は、単環式または多環式環系を含む。
ある特定の実施形態において、分岐基は、共役リンカーに共有結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、切断可能な部分に共有結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、共役リンカー、及びテザーリガンドの各々に共有結合する。ある特定の実施形態において、分岐基は、1個以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、共役基は、分岐基を含まない。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される共役基は、少なくとも1つのテザーリガンドを有する細胞標的部分を含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、分岐基に共有結合した2つのテザーリガンドを含む。ある特定の実施形態において、細胞標的部分は、分岐基に共有結合した3つのテザーリガンドを含む。
本明細書で使用されるとき、「テザー」とは、リガンドを共役基の残りに接続する原子群を意味する。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル、置換アルキル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、アミノ、オキソ、アミド、ホスホジエステル、及びポリエチレングリコール基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル、エーテル、チオエーテル、ジスルフィド、アミノ、オキソ、アミド、及びポリエチレングリコール基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル、置換アルキル、ホスホジエステル、エーテル、及びアミノ、オキソ、アミド基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル、エーテル、及びアミノ、オキソ、アミド基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル、アミノ、及びオキソ基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル及びオキソ基から選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、アルキル及びホスホジエステルから選択される1つ以上の基を任意の組み合わせで含む直鎖状脂肪族基である。ある特定の実施形態において、各テザーは、少なくとも1つのリン結合基または中性結合基を含む。
ある特定の実施形態において、テザーは、1つ以上の切断可能な結合を含む。ある特定の実施形態において、各テザーリガンドは、分岐基に結合する。ある特定の実施形態において、各テザーリガンドは、アミド基を介して分岐基に結合する。ある特定の実施形態において、各テザーリガンドは、エーテル基を介して分岐基に結合する。ある特定の実施形態において、各テザーリガンドは、リン結合基または中性結合基を介して分岐基に結合する。ある特定の実施形態において、各テザーリガンドは、ホスホジエステル基を介して分岐基に結合する。ある特定の実施形態において、各テザーは、アミド基またはエーテル基のいずれかを介してリガンドに結合する。ある特定の実施形態において、各テザーは、エーテル基を介してリガンドに結合する。
ある特定の実施形態において、各テザーは、リガンドと分岐基との間に約8〜約20原子長の鎖を含む。ある特定の実施形態において、各テザーは、リガンドと分岐基との間に約10〜約18原子長の鎖を含む。ある特定の実施形態において、各テザーは、約13原子長の鎖を含む。
ある特定の実施形態において、本開示は、各リガンドがテザーを介して共役基の残りに共有結合されるリガンドを提供する。ある特定の実施形態において、各リガンドは、標的細胞において少なくとも1種類の受容体に対する親和性を有するように選択される。ある特定の実施形態において、哺乳動物肝臓細胞の表面において少なくとも1種類の受容体に対する親和性を有するリガンドが選択される。ある特定の実施形態において、肝臓のアシアロ糖タンパク質受容体(ASGP−R)に対する親和性を有するリガンドが選択される。ある特定の実施形態において、各リガンドは、炭水化物である。ある特定の実施形態において、各リガンドは、ガラクトース、N−アセチルガラクトースアミン、マンノース、グルコース、グルコサミン、及びフコースから独立して選択される。ある特定の実施形態において、各リガンドは、N−アセチルガラクトースアミン(GalNAc)である。ある特定の実施形態において、標的部分は、1〜3個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、3個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、2個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、1個のリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、3個のN−アセチルガラクトースアミンリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、2個のN−アセチルガラクトースアミンリガンドを含む。ある特定の実施形態において、標的部分は、1個のN−アセチルガラクトースアミンリガンドを含む。
ある特定の実施形態において、各リガンドは、炭水化物、炭水化物誘導体、修飾炭水化物、多価炭水化物クラスター、多糖、修飾多糖、または多糖誘導体である。ある特定の実施形態において、各リガンドは、アミノ糖またはチオ糖である。例えば、アミノ糖は、当該技術分野で既知の任意の数の化合物、例えば、グルコサミン、シアル酸、α−D−ガラクトサミン、N−アセチルガラクトサミン、2−アセトアミド−2−デオキシ−D−ガラクトピラノース(GalNAc)、2−アミノ−3−O−[(R)−1−カルボキシエチル]−2−デオキシ−β−D−グルコピラノース(β−ムラミン酸)、2−デオキシ−2−メチルアミノ−L−グルコピラノース、4,6−ジデオキシ−4−ホルムアミド−2,3−ジ−O−メチル−D−マンノピラノース、2−デオキシ−2−スルホアミノ−D−グルコピラノース、及びN−スルホ−D−グルコサミン、及びN−グリコロイル−α−ノイラミン酸から選択され得る。例えば、チオ糖は、5−チオ−β−D−グルコピラノース、メチル2,3,4−トリ−O−アセチル−1−チオ−6−O−トリチル−α−D−グルコピラノシド、4−チオ−β−D−ガラクトピラノース、及びエチル3,4,6,7−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−1,5−ジチオ−α−D−グルコ−ヘプトピラノシドからなる群から選択され得る。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される共役基は、炭水化物クラスターを含む。本明細書で使用されるとき、「炭水化物クラスター」とは、2つ以上の炭水化物残基がテザー基を介して分岐基に結合する共役基の一部分を意味する。(例えば、炭水化物共役クラスターの例については、全体が参照により本明細書に組み込まれる、Maier et al.,“Synthesis of Antisense Oligonucleotides Conjugated to a Multivalent Carbohydrate Cluster for Cellular Targeting,” Bioconjugate Chemistry,2003,(14):18−29、またはRensen et al.,“Design and Synthesis of Novel N−Acetylgalactosamine−Terminated Glycolipids for Targeting of Lipoproteins to the Hepatic Asiaglycoprotein Receptor,”J.Med.Chem.2004,(47):5798−5808を参照されたい)。
本明細書で使用されるとき、「修飾炭水化物」とは、天然炭水化物と比較して、1つ以上の化学修飾を有する任意の炭水化物を意味する。
本明細書で使用されるとき、「炭水化物誘導体」とは、炭水化物を出発物質または中間体として使用して合成され得る任意の化合物を意味する。
本明細書で使用されるとき、「炭水化物」とは、天然炭水化物、修飾炭水化物、または炭水化物誘導体を意味する。
ある特定の実施形態において、細胞標的部分が以下の式を有する共役基が提供される。
ある特定の実施形態において、細胞標的部分が以下の式を有する共役基が提供される。
ある特定の実施形態において、細胞標的部分が以下の式を有する共役基が提供される。
ある特定の実施形態において、共役基は、式:
を有する。
上述の共役基、共役基を含むアンチセンス化合物等の共役オリゴマー化合物、テザー、共役リンカー、分岐基、リガンド、切断可能な部分、ならびに他の修飾のいくつかの調製を教示する代表的な米国特許、米国特許出願公開、及び国際特許出願公開としては、US5,994,517、US6,300,319、US6,660,720、US6,906,182、US7,262,177、US7,491,805、US8,106,022、US7,723,509、US2006/0148740、US2011/0123520、WO2013/033230、及びWO2012/037254が挙げられるが、これらに限定されず、これらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
上述の共役基、共役基を含むアンチセンス化合物等の共役オリゴマー化合物、テザー、共役リンカー、分岐基、リガンド、切断可能な部分、ならびに他の修飾のいくつかの調製を教示する代表的な出版物としては、BIESSEN et al.,“The Cholesterol Derivative of a Triantennary Galactoside with High Affinity for the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor:a Potent Cholesterol Lowering Agent”J.Med.Chem.(1995)38:1846−1852、BIESSEN et al.,“Synthesis of Cluster Galactosides with High Affinity for the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(1995)38:1538−1546、LEE et al.,“New and more efficient multivalent glyco−ligands for asialoglycoprotein receptor of mammalian hepatocytes”Bioorganic & Medicinal Chemistry(2011)19:2494−2500、RENSEN et al.,“Determination of the Upper Size Limit for Uptake and Processing of Ligands by the Asialoglycoprotein Receptor on Hepatocytes in Vitro and in Vivo”J.Biol.Chem.(2001)276(40):37577−37584、RENSEN et al.,“Design and Synthesis of Novel N−Acetylgalactosamine−Terminated Glycolipids for Targeting of Lipoproteins to the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(2004)47:5798−5808、SLIEDREGT et al.,“Design and Synthesis of Novel Amphiphilic Dendritic Galactosides for Selective Targeting of Liposomes to the Hepatic Asialoglycoprotein Receptor”J.Med.Chem.(1999)42:609−618、及びValentijn et al.,“Solid−phase synthesis of lysine−based cluster galactosides with high affinity for the Asialoglycoprotein Receptor”Tetrahedron,1997,53(2),759−770が挙げられるが、これらに限定されず、これらの各々は、参照によりその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ある特定の実施形態において、共役基は、限定されることなく、インターカレーター、レポーター分子、ポリアミン、ポリアミド、ポリエチレングリコール、チオエーテル、ポリエーテル、コレステロール、チオコレステロール、コール酸部分、葉酸、脂質、リン脂質、ビオチン、フェナジン、フェナントリジン、アントラキノン、アダマンタン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、及び色素を含む。ある特定の共役基が以前に、例えば、コレステロール部分(Letsinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1989,86,6553−6556)、コール酸(Manoharan et al.,Bioorg.Med.Chem.Let.,1994,4,1053−1060)、チオエーテル、例えば、ヘキシル−S−トリチルチオール(Manoharan et al.,Ann.N.Y.Acad.Sci.1992,660,306−309、Manoharan et al.,Bioorg.Med.Chem.Let.,1993,3,2765−2770)、チオコレステロール(Oberhauser et al.,Nucl.Acids Res.1992, 20,533−538)、脂肪族鎖、例えば、ドデカンジオール若しくはウンデシル残基(Saison−Behmoaras et al.,EMBO J.,1991,10,1111−1118、Kabanov et al.,FEBS Lett,1990,259,327−330、Svinarchuk et al.,Biochimie,1993,75,49−54)、リン脂質、例えば、ジ−ヘキサデシル−rac−グリセロール若しくはトリエチル−アンモニウム1,2−ジ−O−ヘキサデシル−rac−グリセロ−3−H−ホスホネート(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36,3651−3654、Shea et al.,Nucl.Acids Res.1990,18,3777−3783)、ポリアミン若しくはポリエチレングリコール鎖(Manoharan et al.,Nucleosides&Nucleotides,1995,14,969−973)、またはアダマンタン酢酸(Manoharan et al.,Tetrahedron Lett.,1995,36,3651−3654)、パルミチル部分(Mishra et al.,Biochim.Biophys.Acta,1995,1264,229−237)、またはオクタデシルアミン若しくはヘキシルアミノ−カルボニル−オキシコレステロール部分(Crooke et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.1996,277,923−937)で説明されている。
ある特定の実施形態において、共役基は、活性薬剤物質、例えば、アスピリン、ワルファリン、フェニルブタゾン、イブプロフェン、スプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、(S)−(+)−プラノプロフェン、カルプロフェン、ダンシルサルコシン、2,3,5−トリヨード安息香酸、フィンゴリモド、フルフェナム酸、フォリン酸、ベンゾチアジアジド、クロロチアジド、ジアゼピン、インドメタシン、バルビツレート、セファロスポリン、サルファ剤、抗糖尿病薬、抗菌剤、または抗生物質を含む。
共役リンカーのいくつかの非限定的な例は、限定されないが、ピロリジン、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(ADO)、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、及び6−アミノヘキサン酸(AHEXまたはAHA)を含む。他の共役リンカーは、限定されないが、置換C1−C10アルキル、置換若しくは非置換C2−C10アルケニル、または置換若しくは非置換C2−C10アルキニルを含み、好ましい置換基の非限定的なリストは、ヒドロキシル、アミノ、アルコキシ、カルボキシ、ベンジル、フェニル、ニトロ、チオール、チオアルコキシ、ハロゲン、アルキル、アリール、アルケニル、及びアルキニルを含む。
共役基は、オリゴヌクレオチドのいずれか若しくは両方の末端(末端共役基)及び/または任意の内部位置に結合しても良い。
ある特定の実施形態において、共役基は、オリゴマー化合物のオリゴヌクレオチドの3’−末端にある。ある特定の実施形態において、共役基は、3’−末端付近にある。ある特定の実施形態において、共役体は、オリゴマー化合物の3’末端であるが、1個以上の末端基ヌクレオシドの前で結合される。ある特定の実施形態において、共役基は、末端基内に配置される。
B.アンチセンス化合物
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される修飾オリゴヌクレオチドは、アンチセンス化合物である。そのようなアンチセンス化合物は、標的核酸にハイブリダイズすることができ、少なくとも1つのアンチセンス活性をもたらす。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、1つ以上の標的核酸に特異的にハイブリダイズする。ある特定の実施形態において、特異的にハイブリダイズするアンチセンス化合物は、標的核酸に対して、ハイブリダイゼーションを可能にし、かつアンチセンス活性をもたらすのに十分な相補性と、任意の非標的に対して、特異的ハイブリダイゼーションが所望される条件下(例えば、インビボまたは治療的使用のために生理学的条件下、かつインビトロアッセイの場合、アッセイが実行される条件下)で任意の非標的核酸配列への非特異的ハイブリダイゼーションを回避するように不十分な相補性と、を有する領域を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本発明は、オリゴヌクレオチドの全長にわたって標的核酸に完全に相補的なオリゴヌクレオチドを含むアンチセンス化合物を提供する。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、標的核酸に99%相補的である。ある特定の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、標的核酸に95%相補的である。ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に90%相補的である。
ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に85%相補的である。ある特定の実施形態において、そのようなオリゴヌクレオチドは、標的核酸に80%相補的である。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、標的核酸に完全に相補的であり、かつオリゴヌクレオチドの全長にわたって標的核酸に少なくとも80%相補的な領域を含む。ある特定のそのような実施形態において、完全な相補性の領域は、6〜14核酸塩基長である。
a.ある特定のアンチセンス化合物
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、または77の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号17、18、19、41、または32の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号21の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号25または44の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号23の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号79、80、84、85、86、87、88、89、90、92、または93の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号82または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号95の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号97の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号99、101、102、103、または104の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、または77のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号17、18、19、41、または32のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号21の核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号25または44のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号23の核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号79、80、84、85、86、87、88、89、90、92、または93のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号82または83のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号95の核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号97の核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドは、配列番号99、101、102、103、または104のいずれかの核酸塩基配列からなる核酸塩基配列を有する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、または77の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、RNAse H1の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号17、18、19、41、または32の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、LRPPRCの発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号21の核酸塩基配列の少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、SFXN3の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号25または44の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、THPOの発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号23の核酸塩基配列の少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、MRPL11の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号79、80、84、85、86、87、88、89、90、92、または93の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、ACP1の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号82または83の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、CFTRの発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号95の核酸塩基配列の少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、ARF1の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号97の核酸塩基配列の少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、USP16の発現の増加方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞を、配列番号99、101、102、103、または104の核酸塩基配列のいずれかの少なくとも14個の連続した核酸塩基を含む核酸塩基配列を有する本明細書に記載される修飾オリゴヌクレオチドと接触させることによる、LDLrの発現の増加方法を提供する。
b.ある特定のアンチセンス活性及び機序
5’−UTRは、多くの転写物の翻訳の調節において重要な役割を担うことが明らかになっている。ある特定の実施形態において、5’−UTRは、標的タンパク質の翻訳を抑制するように働く翻訳抑制要素(TSE)を含有する。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はuORFである。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はG−カルテットである。ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素はステムループである。TSEの妨害は、所与の転写物の翻訳のTSEによる抑制を減少させるため、標的タンパク質の翻訳の増加をもたらすことになる。ある特定の実施形態においては、アンチセンス化合物を使用して、TSEを妨害し、標的タンパク質の翻訳を増加させる。
上流オープンリーディングフレームは、翻訳を調節する重要な機序であることが明らかになっている。ヒト転写物の約50%がuORFを有し、ほとんどが機能性であると考えられる。uORFは、機能性である場合、典型的には、下流pORFからのポリペプチドまたはタンパク質の翻訳を減少させる。コザック配列の強度及び/または5’キャップからの距離等のuORFの特徴は、各uORFが下流タンパク質の翻訳を減少させる効率に影響する。uORFの2次構造または転写物1つあたりのuORFの数等の他の因子も、各uORFが下流タンパク質の翻訳を減少させる効率に影響する。本開示のある特定の実施形態は、uORFからの翻訳の開始を遮断するように機能するuORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)を提供する。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤はRNase Hを活性化しない。ある特定のそのような実施形態において、下流ORF(例えば、pORF)によってコードされるタンパク質の翻訳が強化される。本発明のある特定の実施形態は、uORF阻害剤によってuORFからの翻訳の開始を遮断する。ある特定のそのような実施形態において、下流ORF(例えば、pORF)によってコードされるタンパク質の翻訳が強化される。本開示のある特定の実施形態は、相補的標的転写物に結合するときにRNase Hを活性化しないTSE阻害剤及び/またはuORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)を提供する。本開示のある特定の実施形態は、アンチセンス化合物が、ギャップマーではない修飾オリゴヌクレオチドである、TSE阻害剤及び/またはuORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)を提供する。
上流オープンリーディングフレームは、様々な機序により、pORFによってコードされるポリペプチドまたはタンパク質の翻訳を調節することができる。uORFによってコードされるポリペプチドまたはタンパク質が翻訳され得、結果として生じるuORFポリペプチドは、同じmRNA分子(シス調節)または別個のmRNA分子(トランス調節)上でpORFによってコードされるポリペプチドまたはタンパク質の翻訳を遮断し得る。シス調節の別の例においては、リボソームサブユニットがuORFポリペプチドの翻訳の後にmRNAから解離し、それによってpORFポリペプチドまたはタンパク質の認識及び翻訳が行われない。代替的に、uORF終了コドンは、早期終了コドンとして認識され、ナンセンス変異による崩壊を開始し得る。uORFがpORFポリペプチドまたはタンパク質の翻訳を抑制する程度は、翻訳機構によって認識される頻度に依存し、これは、同様に、関連するコザック配列の強度、5’−UTRにおけるuORFの数、終了コドンの位置、及びuORFの二次構造を含む多くの因子によって影響される。uORF阻害剤は、これらの機序のいずれかを妨害、改変、または利用するために用いられ得る。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤はアンチセンス化合物であり、アンチセンス化合物は、これらの機序のいずれかを妨害、改変、または利用するために用いられ得る。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤はアンチセンス化合物であり、アンチセンス化合物は、これらの機序のいずれかを妨害、改変、または利用して、細胞における標的タンパク質の発現を増加させるために用いられ得る。
ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、リボソームサブユニットによるuORF開始部位の認識に寄与する因子のうちの1つ以上を妨害する。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、上で考察したpORFポリペプチドまたはタンパク質翻訳のuORF媒介性翻訳サプレッサーのうちの1つ以上を防止または減少させ得る。例えば、ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、コザック配列の1つ以上の要素を妨害することで、リボソームサブユニットによるuORF開始部位の認識を阻害することになる。例えば、ある特定の実施形態において、uORF開始部位の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止しても良い。ある特定の実施形態において、uORF開始部位の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止しても良く、それにより、リボソームにuORF開始部位を通過させ、下流開始部位(例えば、pORF開始部位)での翻訳を開始し得る。uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、こうして、pORFによってコードされる標的タンパク質の量または活性を増加させ得る。
ある特定の実施形態において、uORF開始部位の上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位の上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがuORF開始部位を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から10核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から20核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から30核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から40核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から50核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から60核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位から少なくとも60核酸塩基上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。したがって、ある特定の実施形態において、uORF開始部位の上流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、pORFによってコードされる標的タンパク質の量または活性を増加させ得る。
ある特定の実施形態において、uORF開始部位の下流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがコザック共通配列を認識することを防止し得る。ある特定の実施形態において、uORF開始部位の下流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、1つ以上のリボソームサブユニットがuORF開始部位を認識することを防止し得る。したがって、ある特定の実施形態において、uORF開始部位の下流にある標的転写物の一部分に相補的なアンチセンス化合物は、pORFによってコードされる標的タンパク質の量または活性を増加させ得る。
ある特定の実施形態において、リボソームサブユニットによるuORF開始部位の認識に寄与する因子のうちの1つ以上のuORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)による妨害は、下流pORFの発現を増加させる。例えば、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、uORFポリペプチド翻訳後のリボソームサブミットの解離を防止することで、下流pORFの発現を増加させても良い。例えば、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、早期のuORF終止コドンの認識を防止し、pORFを含む転写物のナンセンス変異による崩壊を防止しても良い。
ある特定の実施形態において、リボソームサブユニットはuORF開始部位を認識し、uORFポリペプチドのすべてまたは一部の翻訳の後、リボソームサブユニットは、pORF開始部位の認識の前に転写物から解離する。ある特定の実施形態において、リボソームサブユニットは、60Sリボソームサブユニット及び/または40Sリボソームサブユニットである。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、uORFポリペプチド翻訳後にpORFでの翻訳再開の量を増加させ得る。例えば、ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、uORFポリペプチドのすべてまたは一部の翻訳後に転写物から解離する60Sリボソームサブユニット及び/または40Sリボソームサブユニットの量を抑制し、それによりpORFポリペプチドまたはタンパク質の翻訳を増加させる。
ある特定の実施形態において、uORF阻害剤は小分子である。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤は抗体である。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤はポリペプチドである。ある特定の実施形態では、uORF阻害剤(例えば、小分子、抗体、ポリペプチド、及び/またはsiRNA)は、本明細書に記載される機序のいずれかによって、pORFによってコードされる標的タンパク質の量または活性を増加させる。
上流オープンリーディングフレームは、翻訳抑制要素の一種である。uORFに加えて、翻訳は、5’−UTRにおける他の種類の翻訳抑制要素(TSE)によって調節されても良い。翻訳は、ステムループ及びヘアピン等の5’−UTRにおける構造要素によって抑制され得る。ある特定の実施形態において、構造要素が翻訳を抑制する程度は、その構造要素の配列及び/または安定性と相関し得る。例えば、構造要素が翻訳を抑制する程度は、標的転写物の5’−キャップと構造要素との間の距離が減少するにつれて増加し得る。別の例としては、ある特定の実施形態において、構造要素におけるGC含有量及び/または連続したGCヌクレオシドの数は、構造要素の安定性の増加に起因して、翻訳が抑制される程度と正に相関し得る。したがって、ある特定の実施形態において、少なくとも3個の連続したGCヌクレオシドの複数のストレッチを含有する5’−UTRを持つ転写物は、少なくとも1つのTSEを含み得る。ある特定の実施形態において、少なくとも7個のGCヌクレオシドの少なくとも1つのストレッチを含有する5’−UTRを持つ転写物は、少なくとも1つのTSEを含み得る。
構造要素であるTSEは、1つ以上のリボソームサブユニットがコード領域にアクセスするのを立体的に阻止し得る。機序に束縛されることを意図するものではないが、TSE阻害剤は、そのような立体的遮断を軽減することによって標的タンパク質の翻訳を増加させ得る。ある特定の実施形態において、TSE構造要素の少なくとも一部分に相補的なアンチセンス化合物は、構造要素の構造を変化させることで、標的タンパク質の翻訳の増加をもたらす。ある特定の実施形態において、そのようなアンチセンス化合物は、構造要素をアンフォールドする。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、少なくとも60%のGC含有量を有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、少なくとも70%のGC含有量を有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、少なくとも80%のGC含有量を有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、少なくとも90%のGC含有量を有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、100%のGC含有量を有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または少なくとも20個の連続したGCヌクレオシドを有する。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、標的転写物の5’−UTRにおけるステムループのステム部分に相補的である。ある特定の実施形態において、TSE阻害剤であるアンチセンス化合物は、標的転写物の5’−UTRにおけるヘアピンに相補的である。
TSEの第3の種類はGカルテットである。ある特定の実施形態において、Gカルテットが翻訳を抑制する程度は、標的転写物の5’−キャップとGカルテットとの間の距離が減少するにつれて増加し得る。
TSEの第4の種類はステムループ構造である。ある特定の実施形態において、5’−UTR内にステムループ構造を有する転写物は、標的タンパク質の翻訳を抑制する。ある特定の実施形態において、ステムループが翻訳を抑制する程度は、標的転写物の5’−キャップとステムループとの間の距離が減少するにつれて増加し得る。
c.アンチセンス活性を増加させるためのある特定の組成物及び方法
ある特定の実施形態において、本開示は、細胞におけるアンチセンス化合物の活性の増加方法を提供し、本方法は、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させることにより、アンチセンス化合物の活性を増加させることを含む。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載の翻訳抑制要素阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる。ある特定の実施形態において、本明細書に記載されるuORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、細胞における標的タンパク質の量または活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、アンチセンス活性における役割を担う。したがって、ある特定の実施形態において、標的タンパク質の量または活性を増加させることは、アンチセンス化合物の量または活性も増加させ得る。例えば、ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、アンチセンス化合物の細胞内局在化の役割を担っても良いる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、RNA結合における役割を担っても良い。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、核輸送における役割を担っても良い。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、膜結合における役割を担っても良い。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、DNA結合における役割を担っても良い。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、核内移行における役割を担っても良い。ある特定の実施形態において、標的タンパク質は、熱ショックタンパク質である。
ある特定の実施形態において、翻訳抑制要素阻害剤は、アンチセンス活性における役割を担う標的タンパク質の量または活性を増加させ、それによりアンチセンス化合物の量または活性を増加させるために使用される。このように、翻訳抑制要素阻害剤は、細胞を翻訳抑制要素阻害剤と接触させた後、細胞をアンチセンス化合物と接触させることによってアンチセンス化合物の活性を増加させるために使用されても良い。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤は、アンチセンス活性における役割を担う標的タンパク質の量または活性を増加させ、それによりアンチセンス化合物の量または活性を増加させるために使用される。このように、uORF阻害剤は、細胞をuORF阻害剤と接触させた後、細胞をアンチセンス化合物と接触させることによってアンチセンス化合物の活性を増加させるために使用されても良い。
例えば、ある特定の実施形態において、標的タンパク質はRNase Hである。ある特定の実施形態において、RNase Hの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるRNase Hタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はLa/SSBである。ある特定の実施形態において、La/SSBの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるLa/SSBタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はNPM1である。ある特定の実施形態において、NPM1の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるNPM1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−アルファである。ある特定の実施形態において、TCP1−アルファの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるTCP1−アルファタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−イプシロンである。ある特定の実施形態において、TCP1−イプシロンの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるTCP1−イプシロンタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−ベータである。ある特定の実施形態において、TCP1−ベータの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるTCP1−ベータタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSP90−AA1である。ある特定の実施形態において、HSP90−AA1の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるHSP90−AA1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSP90−ABである。ある特定の実施形態において、HSP90−ABの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるHSP90−ABタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSPA1Lである。ある特定の実施形態において、HSPA1Lの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるHSPA1Lタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はRANである。ある特定の実施形態において、RANの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるRANタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はIMP9である。ある特定の実施形態において、IMP9の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるIMP9タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はAnnexin A2である。ある特定の実施形態において、Annexin A2の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるAnnexin A2タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はFTCD/58kである。ある特定の実施形態において、FTCD/58kの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるFTCD/58kタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はPC4/SUB1である。ある特定の実施形態において、PC4/SUB1の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるPC4/SUB1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はVARSである。ある特定の実施形態において、VARSの5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるVARSタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はDHX36である。ある特定の実施形態において、DHX36の5’−UTRを標的とする翻訳抑制要素阻害剤は、細胞におけるDHX36タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
例えば、ある特定の実施形態において、標的タンパク質はRNase Hである。ある特定の実施形態において、RNase Hの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるRNase Hタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はLa/SSBである。ある特定の実施形態において、La/SSBの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるLa/SSBタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はNPM1である。ある特定の実施形態において、NPM1の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるNPM1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−アルファである。ある特定の実施形態において、TCP1−アルファの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるTCP1−アルファタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−イプシロンである。ある特定の実施形態において、TCP1−イプシロンの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるTCP1−イプシロンタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はTCP1−ベータである。ある特定の実施形態において、TCP1−ベータの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるTCP1−ベータタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSP90−AA1である。ある特定の実施形態において、HSP90−AA1の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるHSP90−AA1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSP90−ABである。ある特定の実施形態において、HSP90−ABの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるHSP90−ABタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はHSPA1Lである。ある特定の実施形態において、HSPA1Lの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるHSPA1Lタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はRANである。ある特定の実施形態において、RANの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるRANタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はIMP9である。ある特定の実施形態において、IMP9の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるIMP9タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はAnnexin A2である。ある特定の実施形態において、Annexin A2の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるAnnexin A2タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はFTCD/58kである。ある特定の実施形態において、FTCD/58kの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるFTCD/58kタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はPC4/SUB1である。ある特定の実施形態において、PC4/SUB1の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるPC4/SUB1タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はVARSである。ある特定の実施形態において、VARSの5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるVARSタンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。ある特定の実施形態において、標的タンパク質はDHX36である。ある特定の実施形態において、DHX36の5’−UTRを標的とするuORF阻害剤は、細胞におけるDHX36タンパク質の量または活性を増加させることで、細胞におけるアンチセンス活性を増加させる。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はLDLrである。LDLrタンパク質の発現を増加させることで、コレステロール値が減少する。
ある特定の実施形態において、標的タンパク質はCFTRである。CFTR遺伝子における突然変異は嚢胞性線維症をもたらす。ある特定の実施形態において、CFTRタンパク質の発現を増加させることで、嚢胞性線維症の1つ以上の症状が緩和され得る。
d.アンチセンス活性を減少させるためのある特定の組成物及び方法
ある特定の実施形態において、本明細書に記載されるアンチセンス化合物は、uORF領域または翻訳抑制要素に相補的であるマイクロRNAまたは他の天然の非コード転写物を標的とし得る。ある特定のそのようなアンチセンス化合物は、したがって、翻訳抑制要素またはuORFの効果を増加させることによって標的転写物の発現を阻害する。例えば、ある特定の実施形態において、マイクロRNA等の非コード転写物は、uORFまたはuORF領域に相補的であり、標的タンパク質の発現を増加させるように機能し得る。マイクロRNAに相補的なアンチセンス化合物がマイクロRNAを隔離し、その後uORFが標的タンパク質の翻訳を抑制する。そのようにして、アンチセンス化合物は標的タンパク質の発現を阻害する。
C.ある特定の標的遺伝子
本開示は、少なくとも1つのuORFが標的タンパク質をコードする転写物上に存在することを条件に、任意の標的タンパク質の発現を増加させるために使用され得る化合物及び方法を提供する。本開示はまた、少なくとも1つのTSEが標的タンパク質をコードする転写物上に存在することを条件に、任意の標的タンパク質の発現を増加させるために使用され得る化合物及び方法を提供する。ある特定の実施形態において、少なくとも1つのTSEは、uORFを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも2つのTSEが標的タンパク質をコードする転写物上に存在する。ある特定の実施形態において、少なくとも2つのTSEのいずれもuORFを含まない。ある特定の実施形態において、少なくとも2つのTSEの一方がuORFを含む。ある特定の実施形態において、少なくとも2つのTSEの両方がuORFを含む。ある特定の実施形態において、標的タンパク質の欠乏が疾患と関連するため、タンパク質の量または活性を増加させることが、疾患の1つ以上の症状を緩和するか、または疾患の1つ以上の症状の発症を遅延させると考えられる。以下の表1及び表2は、ある特定の遺伝子及び関連する疾患を列挙する。ある特定の実施形態において、標的転写物は、表1または表2に列挙される遺伝子によってコードされる。ある特定の実施形態において、表1または表2中の関連する疾患または障害は、そのような転写物を標的とする本発明のアンチセンス化合物の使用によって治療される。表1中の各遺伝子と関連する疾患には、対応するuORF含有遺伝子の不足に起因して生じるかまたはそれと相関する疾患、及び対応するuORF含有遺伝子の上方調節によって緩和され得る疾患が含まれる。表2中の各遺伝子と関連する疾患には、対応する遺伝子においてuORFを導入する突然変異またはSNPと相関する疾患が含まれる。
ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、表1または表2中の遺伝子の5’UTRにおける1つ以上のTSEを標的とする。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、表1または表2中の遺伝子の5’UTRにおける1つ以上のTSEを標的としない。
ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、CDKN2A転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりCDKN2Aの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、CFTR転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりCFTRの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、FXII転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりFXIIの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、GCH1転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりGCH1の発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、HAMP転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりHAMPの発現を増加させる。
ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、HBB転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりHBBの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、IRF6転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりIRF6の発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、KCNJ11転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりKCNJ11の発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、LDLR転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりLDLRの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、PEX7転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりPEX7の発現を増加させる。
ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、POMC転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりPOMCの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、PRKAR1A転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりPRKAR1Aの発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、SPINK1転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりSPINK1の発現を増加させる。ある特定の実施形態において、uORF阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)は、SRY転写物におけるuORF開始部位のリボソーム認識またはuORF活性を阻害し、それによりSRYの発現を増加させる。
ある特定の実施形態においては、TSE阻害剤(例えば、アンチセンス化合物)を使用して、ATM、リポタンパク質リパーゼ(LPL)、DMD、スフィンゴミエリナーゼ、第VIII因子、インスリン、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、またはヘプシジンの発現を上方調節しても良い。
D.ある特定の薬学的組成物
ある特定の実施形態において、本発明は、1個以上のアンチセンス化合物を含む薬学的組成物を提供する。ある特定の実施形態において、そのような薬学的組成物は、好適な薬学的に許容される希釈剤または担体を含む。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、滅菌生理食塩水溶液及び1つ以上のアンチセンス化合物を含む。ある特定の実施形態において、そのような薬学的組成物は、滅菌生理食塩水溶液及び1つ以上のアンチセンス化合物からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの生理食塩水である。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、1つ以上のアンチセンス化合物及び滅菌水を含む。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、1つ以上のアンチセンス化合物及び滅菌水からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードの水である。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、1つ以上のアンチセンス化合物及びリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、1個以上のアンチセンス化合物及び滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)からなる。ある特定の実施形態において、滅菌生理食塩水は、医薬品グレードのPBSである。
ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、薬学的組成物または製剤を調製するために薬学的に許容される活性及び/または不活性物質と混合され得る。組成物及び薬学的組成物を製剤化するための方法は、投与経路、疾患の程度、または投与される用量を含むがこれらに限定されない、ある数の基準に依存する。
アンチセンス化合物を含む薬学的組成物は、任意の薬学的に許容される塩、エステル、またはそのようなエステルの塩を包含する。ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物を含む薬学的組成物は、ヒトを含む動物への投与時に、生物学的に活性な代謝物またはその残渣を(直接的または間接的に)提供することができる1個以上のオリゴヌクレオチドを含む。したがって、例えば、本開示は、アンチセンス化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、そのようなプロドラッグの薬学的に許容される塩、及び他の生物学的等価物を対象とする。好適な薬学的に許容される塩には、ナトリウム塩及びカリウム塩が含まれるが、これらに限定されない。
プロドラッグは、体内で内因性ヌクレアーゼによって切断されて活性化合物を形成するオリゴマー化合物の一方または両方の末端におけるさらなるヌクレオシドの組み込みを含み得る。
脂質部分は、様々な方法で核酸療法において使用されている。ある特定のそのような方法において、核酸は、カチオン性脂質と中性脂質との混合物で作製される事前形成されたリポソームまたはリポプレックスに導入される。ある特定の方法において、モノまたはポリカチオン性脂質とのDNA複合体は、中性脂質の存在なしで形成される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、特定の細胞または組織への医薬品の分布を増加させるように選択される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、脂肪組織への医薬品の分布を増加させるように選択される。ある特定の実施形態において、脂質部分は、筋肉組織への医薬品の分布を増加させるように選択される。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される薬学的組成物は、1個以上の修飾オリゴヌクレオチド及び1個以上の賦形剤を含む。ある特定のそのような実施形態において、賦形剤は、水、食塩水、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミラーゼ、ステアリン酸マグネシウム、滑石、ケイ酸、粘性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンから選択される。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される薬学的組成物は、送達系を含む。送達系の例としては、リポソーム及びエマルジョンが挙げられるが、これらに限定されない。ある特定の送達系は、疎水性化合物を含む薬学的組成物を含むある特定の薬学的組成物の調製に有用である。ある特定の実施形態において、ジメチルスルホキシド等のある特定の有機溶媒が使用される。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される薬学的組成物は、特定の組織または細胞型に本発明の1個以上の医薬品を送達するように設計された1個以上の組織特異的送達分子を含む。例えば、ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、組織特異的抗体でコーティングされたリポソームを含む。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される薬学的組成物は、共溶媒系を含む。ある特定のそのような共溶媒系は、例えば、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、及び水相を含む。ある特定の実施形態において、そのような共溶媒系は、疎水性化合物に使用される。そのような共溶媒系の非限定的な例にはVPD共溶媒系があり、これは、3w/v%のベンジルアルコール、8w/v%の非極性界面活性剤ポリソルベート80(商標)、及び65w/v%のポリエチレングリコール300を含む無水エタノールの溶液である。そのような共溶媒系の割合は、それらの溶解度及び毒性特性を著しく変化させることなく大幅に変化し得る。さらに、共溶媒成分の同一性が変化しても良く、例えば、他の界面活性剤をポリソルベート80(商標)の代わりに使用しても良く、ポリエチレングリコールの画分サイズが変化されても良く、他の生体適合性ポリマーが、ポリエチレングリコール、例えば、ポリビニルピロリドンを代置しても良く、他の糖または多糖が、デキストロースと置き換わっても良い。
ある特定の実施形態において、本明細書に提供される薬学的組成物は、経口投与のために調製される。ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、口腔投与のために調製される。
ある特定の実施形態において、薬学的組成物は、注入による投与(例えば、静脈内、皮下、筋肉内等)のために調製される。そのような実施形態のいくつかにおいて、薬学的組成物は、担体を含み、水または生理学的に相溶性の緩衝液、例えば、ハンクス溶液、リンガー溶液、または生理学的生理食塩水緩衝液等の水溶液中で製剤化される。ある特定の実施形態において、他の成分(例えば、溶解に役立つか、または防腐剤として働く成分)が含まれる。ある特定の実施形態において、注入可能な懸濁液は、適切な液体担体、懸濁化剤等を使用して調製される。注入用のある特定の薬学的組成物は、単位剤形で、例えば、アンプル単位で提供されるか、または多回投与容器内に提供される。注入用のある特定の薬学的組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、またはエマルジョンであり、懸濁化剤、安定化剤、及び/または分散剤等の製剤化剤を含有し得る。注入用の薬学的組成物における使用に好適なある特定の溶媒には、親油性溶媒及び脂肪油、例えば、ゴマ油、合成脂肪酸エステル、例えば、オレイン酸エチルまたはトリグリセリド、及びリポソームが含まれるが、これらに限定されない。水性注入懸濁液が含まれても良い。
E.投与
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物及び組成物は、非経口投与される。
ある特定の実施形態において、非経口投与は、注入によるものである。注入は、長期投与、または連続投与、または短期投与、または間欠投与であっても良い。ある特定の実施形態において、注入される医薬品は、ポンプによって送達される。ある特定の実施形態において、非経口投与は、注射によるものである。
ある特定の実施形態において、化合物及び組成物は、CNSに送達される。ある特定の実施形態において、化合物及び組成物は、脳脊髄液に送達される。ある特定の実施形態において、化合物及び組成物は、脳実質に投与される。ある特定の実施形態において、化合物及び組成物は、髄腔内投与または脳室内投与によって動物に送達される。中枢神経系内の本明細書に記載される化合物及び組成物の広域な分布は、実質内投与、髄腔内投与、または脳室内投与を用いて達成され得る。
ある特定の実施形態において、非経口投与は、注射によるものである。注射は、シリンジまたはポンプによって送達されても良い。ある特定の実施形態において、注射は、ボーラス注射である。ある特定の実施形態において、注射は、線条体、尾状核、皮質、海馬、及び小脳等の組織に直接投与される。
したがって、ある特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物または組成物の送達は、該化合物または組成物の薬物動態プロファイルに影響し得る。ある特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物または組成物の標的組織への注射は、該化合物または組成物の注入と比較して、該化合物または組成物の薬物動態プロファイルを改善する。ある特定の実施形態において、化合物または組成物の注射は、広域な拡散と比較して効力を改善し、同様の薬理を達成するためにより少ない化合物または組成物しか必要としない。ある特定の実施形態において、同様の薬理は、標的のmRNA及び/または標的タンパク質が下方調節される時間(例えば、作用期間)を指す。ある特定の実施形態において、ボーラス注射等による医薬品の特異的な局在化方法は、半有効濃度(EC50)を約50分の1に減少させる(例えば、同じまたは同様の薬力学効果を達成するために、組織中で50分の1の濃度しか必要としない)。ある特定の実施形態において、ボーラス注射等による医薬品の特異的な局在化方法は、半有効濃度(EC50)を20、25、30、35、40、45、または50分の1に減少させる。ある特定の実施形態において、本明細書にさらに記載されるアンチセンス化合物における医薬品。ある特定の実施形態において、標的組織は脳組織である。ある特定の実施形態において、標的組織は線条体組織である。ある特定の実施形態において、EC50を減少させることは、それが、薬理学的結果を、それを必要とする患者において達成するために必要とされる用量を低減するため望ましい。
ある特定の実施形態において、アンチセンス化合物は、1か月に1回、2か月に1回、90日に1回、3か月に1回、6か月に1回、1年に2回、または1年に1回の注射または注入によって送達される。
F.ある特定の併用療法
ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物は、1つ以上の他の医薬品と共投与される。ある特定の実施形態において、そのような1つ以上の他の医薬品は、1つ以上の本明細書に記載される薬学的組成物と同じ疾患、障害、または病態を治療するように設計される。ある特定の実施形態において、そのような1つ以上の他の医薬品は、1つ以上の本明細書に記載される薬学的組成物とは異なる疾患、障害、または病態を治療するように設計される。ある特定の実施形態において、そのような1つ以上の他の医薬品は、1つ以上の本明細書に記載される薬学的組成物の望ましくない副作用を治療するように設計される。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物は、別の医薬品と共投与されて、その他の医薬品の望ましくない影響を治療する。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物は、別の医薬品と共投与されて、併用効果をもたらす。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物は、別の医薬品と共投与されて、相乗効果をもたらす。
ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物及び1つ以上の他の医薬品は、同時に投与される。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物及び1つ以上の他の医薬品は、異なる時間に投与される。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物及び1つ以上の他の医薬品は、単一製剤で共に調製される。ある特定の実施形態において、1つ以上の薬学的組成物及び1つ以上の他の医薬品は、別個に調製される。
ある特定の実施形態において、薬学的組成物と共投与され得る医薬品としては、抗精神病薬、例えば、ハロペリドール、クロルプロマジン、クロザピン、クエタピン(quetapine)、及びオランザピン等;抗鬱剤、例えば、フルオキセチン、塩酸セルトラリン、ベンラファキシン、及びノルトリプチリン等;鎮静剤、例えば、ベンゾジアゼピン、クロナゼパム、パロキセチン、ベンラファキシン、及びベータ遮断薬等;精神安定剤、例えば、リチウム、バルプロエート、ラモトリジン、及びカルバマゼピン等;麻痺薬、例えば、ボツリヌス毒素等;ならびに/または他の実験的薬剤が挙げられ、これらの実験的薬剤としては、限定されないが、テトラベナジン(Xenazine)、クレアチン、コネザイム(conezyme)Q10、トレハロース、ドコサヘキサン酸(docosahexanoic acid)、ACR16、エチル−EPA、アトモキセチン、シタロプラム、ジメボン(dimebon)、メマンチン、フェニル酪酸ナトリウム、ラメルテオン、ウルソジオール、ジプレキサ、キセナシン(xenasine)、チアプリド、リルゾール、アマンタジン、[123I]MNI−420、アトモキセチン、テトラベナジン、ジゴキシン、デトロメトルファン(detromethorphan)、ワルファリン、アルプロザム(alprozam)、ケトコナゾール、オメプラゾール、及びミノサイクリンが挙げられる。
ある特定の実施形態において、本発明は、タンパク質の発現を増加させるために使用されても良く、これは細胞の他の治療への感受性を高める。例えば、ある特定の実施形態において、本発明は、RNase Hの発現を増加させるために使用されても良い。RNase Hが増加した細胞は、RNase H依存性アンチセンス化合物による後続の治療により感受性であり得る。
非限定的な開示及び参照による組み込み
本明細書に記載されるある特定の化合物、組成物、及び方法がある特定の実施形態に従って具体的に説明されているが、以下の実施例は、本明細書に記載される化合物を例証することのみに役立ち、それを限定するようには意図されていない。本出願に列挙される参考文献、GenBank受入番号等は各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願に添付される配列表が必要に応じて各配列を「RNA」または「DNA」のいずれかと特定するが、実際には、それらの配列は、化学修飾の任意の組み合わせで修飾され得る。当業者であれば、修飾オリゴヌクレオチドを説明するための「RNA」または「DNA」のそのような指定が、ある特定の事例において、任意であることを容易に認識する。例えば、2’−OH糖部分及びチミン塩基を含むヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドは、修飾糖を有するDNA(DNAの天然2’−Hの場合、2’−OH)または修飾塩基を有するRNA(RNAの天然ウラシルの場合、チミン(メチル化ウラシル))と記載され得る。
したがって、配列表中のものを含むが、これらに限定されない本明細書に提供される核酸配列は、修飾核酸塩基を有する核酸を含むが、これらに限定されない天然または修飾RNA及び/またはDNAの任意の組み合わせを含有する核酸を包含するよう意図されている。さらなる例として、かつ限定されることなく、核酸塩基配列「ATCGATCG」を有するオリゴマー化合物は、修飾であろうと非修飾であろうと、そのような核酸塩基配列を有する任意のオリゴマー化合物を包含し、それには、限定されないが、配列「AUCGAUCG」を有するもの、ならびに「AUCGATCG」等のいくつかのDNA塩基及びRNA塩基を有するもの等のRNA塩基を含むそのような化合物、ならびに「ATmCGAUCG」(この場合、mCは、5位にメチル基を含むシトシン塩基を示す)等の他の修飾塩基または天然塩基を有するオリゴマー化合物が含まれる。
実施例
以下の実施例は、本発明のある特定の実施形態を示しており、限定的なものではない。さらに、特定の実施形態が提供される場合、本発明者らは、それらのある特定の実施形態の一般的適用を企図した。例えば、ある特定のモチーフを有するオリゴヌクレオチドの開示は、同じモチーフまたは同様のモチーフを有するさらなるオリゴヌクレオチドへの合理的な支持を提供する。同様に、例えば、ある特定の高親和性修飾がある特定の位置に出現する場合、同一の位置での他の高親和性修飾は、別途示されない限り、好適なものと見なされる。
実施例1:RNase H1のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1タンパク質発現に与える影響
ヒトRNase H1 mRNA(本明細書では配列番号1と表される、GENBANK受入番号NM_001286834.1)は、上流オープンリーディングフレーム(uORF)を含む。ヒトRNase H1のuORFの開始コドンを標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのRNase H1発現に与える影響について試験した。表3に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表3に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号1上の位置を示す。標的のuORFは86位で始まる。HeLa細胞を、25nMの最終濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドのうちの1つでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションから30時間後、細胞を溶解し、RNase H1の発現をウエスタンブロット及びRT−PCRによって分析した。ウエスタンブロットに使用した一次抗体は、Wu et al.Determination of the Role of the Human RNase H1 in the Pharmacology of DNA−like Antisense Drugs.J.Biol.Chem.279,17181(2004)に記載されている通りに作製し、二次抗体は、Biorad(カタログ番号170−6515)から購入した。ウエスタンブロットを、Image Jを使用して定量化し、結果を、Annexin A2ローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するタンパク質レベルのパーセントとして表3に示す。RT−PCR結果を、Ribogreenに対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するmRNAレベルのパーセントとして表3に示す。結果は、uORF開始コドンを含むRNase H1 uORFの一部分を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1発現を増加させたことを示す。さらに、ある特定のアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNase H1 mRNAレベルに著しく影響せず、これは、これらのオリゴヌクレオチドが呈したRNase H1発現の増加が、主に翻訳の増加によって生じたことを示す。
実施例2:インビトロのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる処理後のRNase H1タンパク質発現の経時変化
HeLa細胞を25nMのIsis番号761909(表3参照)でトランスフェクトした。トランスフェクション後の様々な時点で、細胞を採取し、RNase H1発現を実施例1に記載のようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、Annexin A2ローディング対照に対して正規化した後のアンチセンスオリゴヌクレオチド処理を受けなかった細胞(0時間の時点で採取)に対するRNase H1タンパク質発現のパーセントとして表4に示す。結果は、RNase H1発現の導入がトランスフェクション後4時間以内に観察され、最大の発現はトランスフェクション後約12時間で観察されたことを示す。
実施例3:RNase H1のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがインビトロのRNase H1タンパク質発現に与える用量応答効果
Isis番号761909(表3参照)を、インビトロのRNase H1発現に与えるその影響について5つの異なる用量で試験した。HeLa細胞を、表5に列挙する濃度の761909でトランスフェクトするか、または対照として処理しなかった。トランスフェクションの15時間後、RNase H1発現を実施例1に記載のように分析した。結果を、Annexin A2ローディング対照に対して正規化した後の未処理対照に対するタンパク質レベルのパーセント、及びRibogreenに対して正規化した後の未処理対照細胞に対するmRNAレベルとして、表5に示す。結果は、RNase H1のuORFの一部分を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが、用量依存的にRNase H1タンパク質レベルを増加させ、かつmRNAレベルは増加しなかったことを示し、これは、アンチセンスオリゴヌクレオチドが翻訳の増加によってRNase H1発現を増加させたことを示す。
実施例4:RNase H1のuORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1タンパク質発現に与える影響
ヒトRNase H1のuORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのRNase H1発現に与える影響について試験した。表6に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表6に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号1上の位置を示す。Isis761909を参照のため含めた。HeLa細胞を、20nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの15時間後、RNase H1発現を実施例1に記載のように分析した。結果を、γ−チューブリンローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクトした細胞に対するタンパク質発現のパーセント、及びRibogreenに対して正規化した後の模擬トランスフェクトした細胞に対するmRNAレベルのパーセントとして以下の表6に示す。結果は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが、標的の翻訳の増加を誘導するために必ずしもuORFの開始コドンを標的とする必要がないことを示す。uORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチド、及びuORF自体の少なくとも一部分を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドは、標的の翻訳を誘導することができる。さらに、uORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドはmRNAレベルを増加させず、このことは、それらが翻訳の増加によってRNase H1発現を増加させたことを示す。
実施例5:様々な長さのアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1タンパク質発現に与える影響
ヒトRNase H1のuORFの少なくとも一部分を標的とするように設計される様々な長さのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのRNase H1発現に与える影響について試験した。表7に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表7に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号1上の位置を示す。HeLa細胞を、20nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの15時間後、RNase H1発現を実施例1に記載のように分析した。結果を、γ−チューブリンローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクトした細胞に対するタンパク質発現のパーセント、及びRibogreenに対して正規化した後の模擬トランスフェクトした細胞に対するmRNAレベルのパーセントとして以下の表7に示す。結果は、様々な長さのアンチセンスオリゴヌクレオチドが、主に標的の翻訳の増加によってRNase H1発現を増加させたことを示す。
実施例6:マウスLRPPRCのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがLRPPRCタンパク質発現に与える影響
マウスのロイシンリッチPPRモチーフ含有(LRPPRC)mRNA(本明細書では配列番号2と表される、GENBANK受入番号NM_028233.2)は、上流オープンリーディングフレームを含む。マウスLRPPRCのuORFの開始コドンを標的とするように設計される様々な長さ及びヌクレオシド間結合を持つアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのLRPPRCタンパク質発現に与える影響について試験した。表8に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表8に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号2上の位置を示す。標的のuORFは70位で始まる。MHT細胞を、表8に列挙する濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として未処理とした。トランスフェクションの15時間後、細胞を溶解し、ウエスタンブロットを、Abcam(カタログ番号ab97505)から購入したLRPPRC抗体を用いて行い、LRPPRCの発現を分析した。ウエスタンブロットを、Image Jを使用して定量化し、結果を、ローディング対照(761932及び761933についてはAnnexin A2、759704及び761930についてはhnRNP K)に対して正規化した後の未処理対照細胞に対する発現のパーセントとして以下の表8に示す。結果は、ホスホジエステルヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチド及びホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドを含む、マウスLRPPRCのuORFの開始コドンを標的とする様々な長さのアンチセンスオリゴヌクレオチドが、LRPPRC発現を増加させたことを示す。したがって、表8中の結果は、上記の実施例における結果とともに、uORFの少なくとも一部分を標的とする様々なアンチセンスオリゴヌクレオチドが、複数の種における複数の標的の発現を増加させ得ることを示す。
実施例7:ヒトSFXN3のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがSFXN3タンパク質発現に与える影響
ヒトSideroflexin 3(SFXN3)mRNA(本明細書では配列番号20と表される、GENBANK受入番号NM_030971.3)は、上流オープンリーディングフレームを含む。ヒトSFXN3のuORFの開始コドンを標的とするように設計されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのSFXN3タンパク質発現に与える影響について試験した。表9に記載するアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表9に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号20上の位置を示す。標的のuORFは388位で始まる。HeLa細胞を、表9に列挙する濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として未処理とした。トランスフェクションから10時間後、細胞を溶解し、SFXN3 mRNA及びタンパク質発現を、それぞれRT−PCR及びウエスタンブロットによって分析した。ウエスタンブロットは、Abcamから購入したSFXN3抗体(カタログ番号ab181163)を用いて行い、Image Jを使用して定量化した。結果を、ローディング対照(Ku70、Abcam抗体で検出、カタログ番号ab3114)に対して正規化した後の未処理対照細胞(「UTC」)に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表9に示す。Ribogreenに対して正規化したSFXN3 mRNAレベルも示す。結果は、ヒトSFXN3のuORFの開始コドンを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが、SFXN3タンパク質発現を増加させたことを示す。SFXN3 mRNAレベルは増加せず、これは、アンチセンスオリゴヌクレオチドが翻訳の増加によってSFXN3発現を増加させたことを示す。
実施例8:マウスMRPL11のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがMRPL11タンパク質発現に与える影響
マウスミトコンドリアリボソームタンパク質L11(MRPL11)mRNA(本明細書では配列番号22と表される、GENBANK受入番号NM_025553.4)は、上流オープンリーディングフレームを含む。マウスMRPL11のuORFの開始コドンを標的とするように設計されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのMRPL11タンパク質発現に与える影響について試験した。表10に記載するアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表10に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号22上の位置を示す。標的のuORFは24位で始まる。bEND細胞を、表10に列挙する濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として未処理とした。トランスフェクションから10時間後、細胞を溶解し、MRPL11 mRNA及びタンパク質発現を、それぞれRT−PCR及びウエスタンブロットによって分析した。ウエスタンブロットは、Abcamから購入したMRPL11抗体(カタログ番号ab2066s)を用いて行い、Image Jを使用して定量化した。結果を、ローディング対照(GAPDH、Santa Cruz Biotechnology抗体で検出、カタログ番号sc−32233)に対して正規化した後の未処理対照細胞(「UTC」)に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表10に示す。Ribogreenに対して正規化したMRPL11 mRNAレベルも示す。結果は、マウスMRPL11のuORFの開始コドンを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが、MRPL11タンパク質発現を増加させたことを示す。MRPL11 mRNAレベルは増加せず、これは、アンチセンスオリゴヌクレオチドが翻訳の増加によってMRPL11発現を増加させたことを示す。
実施例9:ヒトTHPOのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがTHPOタンパク質発現に与える影響
ヒトトロンボポエチン(THPO)mRNA(本明細書では配列番号24と表される、GENBANK受入番号NM_000460.3)は、7個の上流オープンリーディングフレームを含む。ヒトTHPOの最後のuORFの開始コドンを標的とするように設計されたアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのTHPOタンパク質発現に与える影響について試験した。表11に記載するアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表11に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号24上の位置を示す。標的のuORFは210位で始まる。Hep3B細胞を、表11に列挙する濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または細胞を対照として未処理とした。トランスフェクションの10時間後、培地を無血清培地に変え、細胞をさらに12時間インキュベートした。培地からのタンパク質を、トリクロロ酢酸を使用して沈殿させ、THPOタンパク質発現を、Abcam(カタログ番号ab196026)から購入したTHPO抗体を使用するウエスタンブロットによって分析し、Image Jを使用して定量化した。結果を、ローディング対照(トランスフェリン)に対して正規化した後の未処理対照細胞(「UTC」)に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表11に示す。結果は、ヒトTHPOのuORFの開始コドンを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが、THPOタンパク質発現を増加させたことを示す。
実施例10:RNase H1のuORFを標的とするミスマッチのアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1タンパク質発現に与える影響
アンチセンスオリゴヌクレオチドと標的配列との間に2つのミスマッチを持つヒトRNase H1のuORFの開始コドンを標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのRNase H1発現に与える影響について試験した。表12に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。表12に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号1上の位置を示し、ミスマッチのヌクレオチドは太字にする。標的のuORFは86位で始まる。HeLa細胞を、25nMの最終濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後、細胞を溶解し、RNase H1の発現を実施例1に記載のようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、Ku70ローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するタンパク質レベルのパーセントとして表12に示す。結果は、uORF開始コドンに対するまたはuORF開始コドンに対して近くのミスマッチを持つアンチセンスオリゴヌクレオチドが、RNase H1タンパク質発現にほとんどまたは全く影響しなかった一方で、uORF開始コドンからさらに離れたミスマッチを持つアンチセンスオリゴヌクレオチドは、RNase H1タンパク質発現を増加させたことを示す。
実施例11:様々な修飾を含むアンチセンスヌクレオチドの影響
ヒトRNase H1(配列番号1)またはマウスLRPPRC(配列番号2)におけるuORFの開始コドンを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドを、様々な長さならびにヌクレオシド間結合及び糖への様々な修飾を持つように設計した。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロの標的タンパク質発現に与える影響について試験した。HEK293細胞(RNase H1標的化オリゴヌクレオチド)またはMHT細胞(LRPPRC標的化オリゴヌクレオチド)を、以下の表に列挙する濃度のLipofectamine RNAiMAX(Life Technologies)及びアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。トランスフェクションの10時間後、細胞を溶解し、標的タンパク質発現を、実施例1(RNase H1について)または実施例6(LRPPRCについて)で記載したようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、ローディング対照(Ku70、γ−チューブリン、Annexin A2、または一次抗体によって検出された非特異的帯)に対して正規化した後の未処理対照細胞(「UTC」)に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、様々な長さであり、修飾ヌクレオシド間結合ならびに様々な2’−修飾及び二環式ヌクレオシドを持つアンチセンスオリゴヌクレオチドが、標的タンパク質発現を増加させたことを示す。
実施例12:インビボのマウスLRPPRCのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
Isis番号761933(実施例6参照)を、それがインビボのLRPPRCタンパク質発現に与える影響について試験した。生後7週の3匹または4匹の雄のBALB/cマウスの群に、以下の表に列挙する用量のIsis番号761933、または生理食塩水を、皮下注射により全身投与した。48時間後、動物を屠殺するか(表23)、または動物に第2の投薬を行った(表24)。第2の投薬を受けた動物を、第2の投薬の48時間後に屠殺した。肝臓ホモジネートを調製し、LRPPRCタンパク質発現を実施例6に記載のようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、ローディング対照(GAPDHまたはhnRNP K)に対して正規化した後の生理食塩水処理動物に対する発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、LRPPRCタンパク質発現が、LRPPRCのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した後、インビボで増加したことを示す。
実施例13:インビボのマウスTHPOのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
マウストロンボポエチン(THPO)mRNA(本明細書では配列番号43と表される、GENBANK受入番号NM_009379.2)は、上流オープンリーディングフレームを含む。Isis番号809793(以下の表参照)を、マウスTHPOのuORFの開始コドンを標的とするように設計し、それがインビボのTHPOタンパク質発現に与える影響について試験した。表25に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号43上の位置を示す。3匹のマウスの群に、以下の表に列挙する用量のIsis番号809793、または生理食塩水を、皮下注射により全身投与した。48時間後に動物を屠殺し、血清及び骨髄を採取した。血清のTHPOタンパク質発現を実施例9に記載のようにウエスタンブロットによって分析し、骨髄のTHPO mRNA発現をRT−PCRによって分析した。骨髄のTHPO mRNAレベルは、アンチセンスオリゴヌクレオチド処理による影響を受けなかった(データは示さず)。以下の表に示す結果は、2つの独立した実験の平均であり、ローディング対照(トランスフェリン)に対して正規化した後の生理食塩水処理動物に対する発現のパーセントとして示す。結果は、THPOタンパク質発現が、THPOのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した後、インビボで増加したことを示す。
実施例14:相補的オリゴヌクレオチドによるuORF標的化オリゴヌクレオチドの阻害
uORFを標的とするオリゴヌクレオチドによって媒介される翻訳の増加が可逆的であるかどうかを試験するために、uORF標的化オリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチドの影響を、インビトロで試験した。HeLa細胞を、実施例1に記載のように20nMのIsis番号761909でトランスフェクトした。5時間後、細胞を、以下の表に列挙する濃度のIsis番号761909に相補的なIsis番号761929でトランスフェクトした。第2のトランスフェクションの5時間後、細胞を溶解し、RNase H1タンパク質発現を、γ−チューブリンをローディング対照として使用して実施例1に記載のように分析した。結果を、γ−チューブリンローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対する発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、uORF標的化オリゴヌクレオチドを標的とするオリゴヌクレオチドが、uORF標的化オリゴヌクレオチドの用量依存的に翻訳を増加させる能力を遮断したことを示す。
実施例15:翻訳を全体的に遮断することによるuORF標的化オリゴヌクレオチドの阻害
uORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによって媒介されるタンパク質発現の増加が、タンパク質安定性の増加に起因するかどうかを試験するために、翻訳をオリゴヌクレオチドのトランスフェクション後に遮断した。HeLa細胞を、Isis番号761909(実施例1参照)でトランスフェクトするか、または模擬トランスフェクトした。12時間後、細胞を、37℃にて、DMSOまたは15μg/mlのシクロヘキシミドで処理した。その後、細胞を様々な時点で収集し、細胞溶解物を調製し、実施例1に記載のように、ウェスタン分析を行った。複製SDS−PAGEゲルを銀染色し、ローディング対照とした。RNase H1タンパク質レベルを、ローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対して計算した。結果(データは示さず)は、シクロヘキシミド処理後のRNase H1タンパク質レベルの低減率が、模擬トランクフェクト細胞及びIsis番号761909トランスフェクト細胞と同様であったことを示した。したがって、これらの結果は、いくつかの上記の実施例で示したmRNAの増加の欠如とともに、uORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによって媒介されるタンパク質発現の増加が、タンパク質翻訳の増加に起因することを示す。
実施例16:uORF標的化アンチセンスオリゴヌクレオチドが新生タンパク質翻訳に与える影響
uORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが新たなタンパク質の翻訳の増加を媒介することをさらに確認するために、LRPPRCのパルスチェイス標識及び免疫沈降を行った。MHT細胞をIsis番号761930で7時間トランスフェクトし、メチオニンを欠く予熱した培地(Invitrogen、RPMI 1640)で37℃で30分間インキュベートした。その後、細胞を、20分間RPMI1640培地において35μCi/ml S35−メチオニンでパルス標識し、1mMのメチオニンで40分間追跡した。細胞を、10μg/mlのシクロヘキシミドを含有する冷PBSで洗浄し、細胞溶解物を、IP緩衝液(Life Technologies)を使用して調製した。免疫沈降を、抗LRPPRC抗体(Proteintech)を使用して4℃で3時間実施した。4回洗浄した後、沈降したタンパク質を4〜12%のSDS−PAGEゲルで分析し、膜に移し、オートラジオグラフィーによって可視化した。模擬トランスフェクト細胞からの免疫沈降物中のLRPPRC帯は、Isis番号761930処理細胞からの免疫沈降物(データ割愛)中のものよりも著しく軽く、uORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが、標的タンパク質翻訳の増加によってタンパク質発現を増加させることがさらに裏付られた。さらに、模擬トランスフェクト細胞とIsis番号761930トランスフェクト細胞との両方への溶解物の流入もオートラジオグラフィーによって分析すると、非常に類似しており、翻訳増加が標的特異的であったことを示した。
実施例17:RNase H1のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがRNase H1活性に与える影響
RNase H1のuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによって媒介されるRNase H1タンパク質レベルの増加がRNase H1活性の増加をもたらすかどうかを試験するために、細胞を、まずIsis番号761909(実施例1参照)、またはRNase H1を標的としない対照オリゴヌクレオチドIsis番号759704でトランスフェクトし、次に、U16 snoRNAまたはNCL1 mRNAを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトした。第1のトランスフェクションの10時間後、細胞を約50%の密集度で再度播種した。14時間後、細胞に対してIsis番号462026(U16)またはIsis番号110074(NCL1)でさらに4時間、2度目のトランスフェクトを行った。次に細胞を収集し、溶解し、U16 snoRNAまたはNCL1 mRNAレベルを、TaqManプライマープローブセットを使用してRT−qPCRによって分析した。使用したプライマープローブセット配列は、U16について、順方向:5´−CTTGCAATGATGTCGTAATTTGC−3´(配列番号46)、逆方向:5´−TCGTCAACCTTCTGTACCAGCTT−3´(配列番号47)、及びプローブ:5´−TTACTCTGTTCTCAGCGACAGTTGCCTGC−3´(配列番号48);NCL1について、順方向:5’−GCTTGGCTTCTTCTGGACTCA−3’(配列番号49)、逆方向:5’−TCGCGAGCTTCACCATGA−3’(配列番号50)、及びプローブ:5’−CGCCACTTGTCCGCTTCACACTCC−3’(配列番号51)であった。結果を、Ribogreenを使用して測定した総RNAに対して正規化した、いずれのオリゴヌクレオチドでもトランスフェクトしなかった未処理対照細胞に対するRNAレベルのパーセントとして以下の表に示す。結果は、RNase H1のuORFを標的とするIsis番号761909が、U16及びNCl1アンチセンスオリゴヌクレオチドのアンチセンス活性を増加させたことを示す。
実施例18:RNase H1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
ヒトRNase H1のuORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのRNase H1発現に与える影響について試験した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号1上の位置を示す。HEK 293細胞を、20nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの10時間後、RNase H1タンパク質発現を実施例1に記載のように分析した。結果を、GAPDHローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、RNase H1のuORFの上流にある5’−非翻訳領域を標的とする多くのアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例19:ACP1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
uORFを含まない細胞質ホスホチロシンタンパク質ホスファターゼ(ACP1)の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのACP1タンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトACP1 mRNA(本明細書では配列番号78と表されるGENBANK受入番号NM_004300.3)を標的とし、5’−非翻訳領域における少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号78上の位置を示す。HEK 293細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、ACP1タンパク質発現を、ACP1に対するAbcam抗体(カタログ番号ab166896)を使用してウエスタンブロットによって分析した。結果を、p32ローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、ヒトACP1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例20:CFTRのuORF開始コドンの下流にある5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがCFTRタンパク質発現に与える影響
ヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)のuORF開始コドンの下流にある5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのCFTRタンパク質発現に与える影響について試験した。以下の表に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CFTR mRNA(本明細書では配列番号81と表されるGENBANK受入番号NM_000492.3)を標的とするように設計し、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号81上の位置を示す。1つのuORFは配列番号81の13位で始まる。Isis番号786455は、uORF開始コドンのすぐ下流にあるuORFの部分を標的とする。Isis番号786456は、さらに下流のステムループ構造を標的とする。
HT−29細胞を、以下の表に列挙する濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの12時間または22時間後、CFTR発現を、EMD Milliporeから購入した抗CFTR(カタログ番号05−583、クローンM3A7)を使用してウエスタンブロットによって分析した。結果を、HSP90ローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、アンチセンスオリゴヌクレオチドがCFTRタンパク質発現を増加させたことを示す。
実施例21:uORFを含まない翻訳抑制要素の特定
RNase H1 5’−UTR配列の一部がRNase H1発現に与える影響を試験するために、野生型及び変異型5’−UTR配列をプラスミドにクローニングし、蛍ルシフェラーゼに縮合した。レニラルシフェラーゼを正規化のための同じプラスミドにクローニングした。プラスミドをHeLa細胞にトランスフェクトし、蛍ルシフェラーゼ及びレニラルシフェラーゼ活性を、標準的な方法を使用して検出した。レニラルシフェラーゼ活性に対して正規化した野生型5’−UTRレポーターと比較した変異体及びそれらの蛍ルシフェラーゼ活性を以下の表に示す。以下の表で報告するヌクレオチド位置は、突然変異または欠失した配列番号1の5’−UTRの位置を指す。結果は、複数の実験の平均であり、uORFを含まない部分を含むRNase H1の5’−UTR配列の一部分の突然変異及び/または欠失が、レポーター系における発現の増加をもたらしたことを示し、このことは、突然変異した部分が翻訳抑制要素の一部であることを示す。
実施例22:インビボのマウスLRPPRCのuORFを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
Isis番号806740(実施例11参照)を、それがインビボのLRPPRCタンパク質発現に与える影響について試験した。生後7週の3匹の雄のBALB/cマウスの群に、以下の表に列挙する用量のIsis番号806740、または生理食塩水を、皮下注射により全身投与した。48時間後、マウスに以下の表に列挙する第2の投薬を行った。第2の投薬の48時間後に動物を屠殺した。肝臓ホモジネートを調製し、LRPPRCタンパク質発現を実施例6に記載のようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、ローディング対照(PSF)に対して正規化した後の生理食塩水処理動物に対する発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、LRPPRCタンパク質発現が、LRPPRCのuORFを標的とし、かつ二環式核酸を含むアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した後、インビボで増加したことを示す。
実施例23:ACP1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
uORFを含まないACP1の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響を上に示す(実施例19参照)。ACP1の5’−非翻訳領域を標的とするように設計した追加のアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのACP1タンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトACP1 mRNA(本明細書では配列番号78と表されるGENBANK受入番号NM_004300.3)を標的とする。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号78上の位置を示す。HeLa細胞を、以下の表に示す25nMのアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、ACP1タンパク質発現を、ACP1に対するAbcam抗体(カタログ番号ab166896)を使用してウエスタンブロットによって分析した。結果を、Annexin A2ローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。
実施例24:様々な修飾を含むACP1を標的とするアンチセンスヌクレオチドの影響
ACP1の5’−非翻訳領域のIsis番号812658(実施例19及び23参照)と同じまたは同様の部位を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、様々な修飾を考慮して設計し、それらがインビトロのACP1タンパク質発現に与える影響について試験した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号78上の位置を示す。HeLa細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、ACP1タンパク質発現を、ACP1に対するAbcam抗体(カタログ番号ab166896)を使用してウエスタンブロットによって分析した。結果を、Annexin A2またはTMED9ローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。
実施例25:マウスACP1の5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
マウスACP1の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのACP1タンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、マウスACP1 mRNA(本明細書では配列番号91と表されるGENBANK受入番号NM_021330.4)を標的とし、5’−UTRにおける少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号91上の位置を示す。MHT細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、ACP1タンパク質発現をウエスタンブロットによって分析した。結果を、TCP−1βローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、マウスACP1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例26:インビボの5’−UTRマウスACP1を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
Isis番号827815(以下の表を参照)を、それがインビボのマウスACP1タンパク質発現に与える影響について試験した。生後7週の3匹の雄のBALB/cマウスの群に、以下の表に列挙する用量のIsis番号827815、または生理食塩水を、皮下注射により全身投与した。72時間後に動物を屠殺した。肝臓ホモジネートを調製し、ACP1タンパク質発現をウエスタンブロットによって分析した。結果を、TMED9ローディング対照に対して正規化した後の生理食塩水処理動物に対する発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、ACP1タンパク質発現が、ACP1 5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理した後、インビボで増加したことを示す。
実施例27:マウスARF1の5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
マウスADP−リボシル化因子1(ARF1)の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのARF1タンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、uORFを含まないマウスARF1 mRNA(本明細書では配列番号94と表されるGENBANK受入番号NM_007476.3)を標的とし、5’−UTRにおける少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号94上の位置を示す。MHT細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、ARF1タンパク質発現をウエスタンブロットによって分析した。結果を、TCP−1βローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、マウスARF1の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例28:マウスUSP16の5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
マウスユビキチン処理プロテアーゼ(USP16)の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それがインビトロのUSP16タンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、マウスUSP16 mRNA(本明細書では配列番号96と表されるGENBANK受入番号NM_024258.2)を標的とし、5’−UTRにおける少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号96上の位置を示す。MHT細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの10時間後、USP16タンパク質発現をウエスタンブロットによって分析した。結果を、β−アクチン(ACTB)ローディング対照に対して正規化した後の未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、マウスUSP16の5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例29:ヒトLDLrの5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
ヒトの低濃度リポタンパク質受容体(LDLr)の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのLDLrタンパク質発現及びLDL取り込みに与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトLDLr mRNA(本明細書では配列番号98と表されるGENBANK受入番号NM_000527.4)を標的とし、5’−UTRにおける少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号98上の位置を示す。HEK293細胞またはHeLa細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションから10時間後、LDLrタンパク質発現をELISA(R&D Systems、カタログ番号DLDLR0)によって分析した。結果を、未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、ヒトLDLrの5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
以下の表中のアンチセンスオリゴヌクレオチドがLDL取り込みに与える影響を試験するために、HEK 293またはHeLa細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションの約14時間後、培地を無脂質培地に変え、37℃で1時間インキュベートした後、5〜10μg/mLのボディパイで標識したLDLを、4℃で30〜60分間、トランスフェクトしていない対照細胞を含むすべての細胞に添加した。その後、細胞を、冷PBSで洗浄し、採取し、RIPA緩衝液で溶解した。ボディパイ蛍光を測定した。以下の表中の結果は、トランスフェクトしていない対照細胞に対するボディパイ蛍光のパーセントを示す。
実施例30:CFTRのuORF開始コドンの下流にある5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドがCFTRタンパク質発現に与える影響
ヒトCFTRのuORF開始コドンを標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのCFTRタンパク質発現に与える影響について試験した。以下の表に記載するこれらのアンチセンスオリゴヌクレオチドを、CFTR mRNA(本明細書では配列番号81と表されるGENBANK受入番号NM_000492.3)を標的とするように設計し、標的RNAの切断を含まないように均一に修飾した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号81上の位置を示す。
HT−29細胞を、以下の表に列挙する濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照として模擬トランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後、CFTR発現を実施例20に記載のようにウエスタンブロットによって分析した。結果を、ローディング対照に対して正規化した後の模擬トランスフェクト細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、アンチセンスオリゴヌクレオチドがCFTRタンパク質発現を増加させたことを示す。
実施例31:ヒトLDLrの5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドの影響
ヒトの低濃度リポタンパク質受容体(LDLr)の5’−非翻訳領域を標的とするように設計したアンチセンスオリゴヌクレオチドを、それらがインビトロのLDLrタンパク質発現に与える影響について試験した。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトLDLr mRNA(配列番号98)を標的とし、5’−UTRにおける少なくとも1つのステムループ構造を標的とするように設計した。以下の表に列挙する開始部位及び終了部位は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標的とする配列番号98上の位置を示す。HEK293細胞を、以下の表に示す濃度のアンチセンスオリゴヌクレオチドでトランスフェクトするか、または対照としてトランスフェクトしなかった。トランスフェクションから16時間後、LDLrタンパク質発現をELISA(R&D Systems、カタログ番号DLDLR0)によって分析した。結果を、未処理対照細胞に対するタンパク質発現のパーセントとして以下の表に示す。結果は、ヒトLDLrの5’−非翻訳領域を標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドが標的の翻訳を誘導したことを示す。
実施例32:5’−UTRを標的とするアンチセンスオリゴヌクレオチドによる処理後のLDLrタンパク質発現の経時変化
Hep3B細胞を、30nMのIsis番号842196(表45参照)及びLipofectamine 2000(Life Technologies)でトランスフェクトした。トランスフェクション後の様々な時点で、細胞を採取し、LDLrタンパク質発現を、実施例30及び31に記載のようにELISAによって分析した。結果を、アンチセンスオリゴヌクレオチド処理を受けなかった細胞(0時間の時点で採取)に対するLDLrタンパク質発現のパーセントとして表49に示す。結果は、LDLr発現が、48時間の時点で、Isis番号842196による基準発現と比較して4倍超増加したことを示す。