JP2017526759A - 凝集破壊性、非汚染性ホットメルト粘着剤 - Google Patents

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Abstract

郵送用容器用途で使用するための非感圧性ホットメルト粘着剤が、組成物における一次ポリマーとして、水素化された中間ブロックを有するスチレン系ブロックコポリマー(SBC)を使用している。その粘着剤には、約10重量%〜約50重量%のSBC、約2重量%〜約30重量%の組成物における二次ポリマーとしてのポリオレフィンポリマー、約10重量%〜約70重量%の適切な可塑剤、約0重量%〜約30重量%のワックス、約0重量%〜約50重量%の1種または複数の増粘樹脂、約0.1重量%〜約4重量%の安定剤、および約0重量%〜約3重量%の補助的添加剤を含み、それによって、その組成物の粘度が、163℃で約10,000cP以下となっている。その配合が、その粘着剤が凝集破壊して、紙を引き裂くことがないようにするのに必要な、凝集強度と粘着剤強度とのバランスをとっている。さらに、二次ポリマーを存在させることによって、ポリマーの中へのさらなるオイル吸収が可能となり、その結果、粘度を顕著に増大させることなく、オイルが基材または表面を汚染することが防止される。

Description

ホットメルト粘着剤は、長年にわたって、各種の郵送用容器(mailer)用途で、表面を一時的に粘着させるために使用されてきた。たとえば、それは、厚紙または紙のシートに対してプラスチック製のクレジットカードを一時的に粘着させるために一般的に使用されている。それらはさらに、郵送する際に、紙を折りたたんだものの縁を一時的に粘着させるためにも使用することができる。消費者がその物品を受け取ったときに、基材を破ることなしに、折りたたんだものを開いたり、クレジットカードを剥がしたりできる、ということが期待されている。その基材が多孔質あるいはセルロース系の紙である場合には、その紙が汚染されることは受容されない。
歴史的には、基材の一つから粘着的に剥がれる除去可能な仮止め粘着剤の多くは、水素化された中間ブロックを含むスチレン系ブロックコポリマー、たとえばスチレン/エチレン−ブチレン/スチレン(SEBS)、またはスチレン/エチレン−プロピレン/スチレン(SEPS)ブロックコポリマーを用いて配合されている。これらのタイプの配合物は、容易に剥がせるように高いオイル使用量を有していて、柔らかく、可撓性があり、エラストマー的な性質を有している。これらの粘着剤は、郵送用容器物品(mailer items)や広告を所定位置に保持するために使用され、プラスチックカード、フィルム、フォイルなどのような、非多孔質な表面用途には極めて適している。しかしながら、これらのタイプのホットメルト配合物は、オイル汚染(oil staining)が原因で、紙製の郵送用容器素材(mailer stock)のような多孔質の基材には適していない。その原因は主として、粘着剤の組成物の高いオイル含量、および/または使用される紙素材の組成またはタイプである。さらに、これらのタイプの粘着剤は、より高い弾性率を有し、基材の一つから粘着的に剥がれるように設計されている。しかしながら、紙製の郵送用容器素材用途では、粘着剤が適切に塗布されていないと、粘着剤の高い弾性率が原因で、その郵送用容器を開くときに紙の引き裂きを起こす可能性がある。
米国特許第5,912,295号明細書および米国特許第6,433,069号明細書(いずれもH.B.Fullerに帰属する)には、このタイプの用途において使用される、除去可能なグレードのホットメルト感圧粘着剤が記載されている。いずれも、基材の一つから粘着剤的に剥がれる粘着剤を目的としている。凝集破壊されるような製品の製造については何の言及もなく、その代わりに、「一つの基材を他の基材に適用した後いつでも、基材の破損や粘着剤の移行を起こすことなく、基材を分離することが可能となるように、除去可能なホットメルト感圧粘着剤が設計されている」(’295特許のカラム1、32行)と書かれている。凝集破壊を起こさせるために使用することが可能な二次ポリオレフィンポリマーの使用に関しては、何の示唆もない。
米国特許第5,741,840号明細書および米国特許6,172,156号明細書(いずれもH.B.Fullerに帰属する)には、食品包装用途で使用するための、凝集破壊するホットメルト粘着剤が記載されている。しかしながら、この場合においては、使用される基材が、生鮮食料品を包装するために使用される厚手の(heavy gauge)プラスチックフィルムである。粘着剤が基材に強力に粘着し、開けるときには凝集破壊する。その粘着剤が感圧性であるために、そのパッケージは繰り返して開け閉めすることができる。使用されるそれらのフィルムが汚染を起こすようなオイルを吸収しないので、それらの特許ではいずれも、汚染についての言及はない。本発明のホットメルトもまた凝集破壊を起こすが、多孔質の基材を汚染することはなく、そして感圧粘着剤ではない。そのためには、完全に別な配合におけるアプローチが必要となる。
汚染を起こすことなく多孔質の基材を互いに粘着させ、開けるときには凝集破壊を起こして、それにより基材が引き裂かれることが回避されるような、非感圧性ホットメルト粘着剤が必要とされている。
本発明は、組成物における一次ポリマーとしての、水素化された中間ブロックを有するスチレン系ブロックコポリマー(SBC)を含む、郵送用容器用途で使用するための非感圧性ホットメルト粘着剤に関する。その粘着剤は、約10重量%〜約50重量%のSBC、約2重量%〜約30重量%の組成物における二次ポリマーとしてのポリオレフィンポリマー、約10重量%〜約70重量%の適切な可塑剤、約0重量%〜約30重量%のワックス、約0重量%〜約50重量%の1種または複数の増粘樹脂、約0.1重量%〜約4重量%の安定剤、および約0重量%〜約3重量%の補助的添加剤を含み、それによって、その組成物の粘度が、163℃で約10,000センチポワズ(cP)以下となっている。その配合が、その粘着剤が凝集破壊して、紙を引き裂くことがないようにするのに必要な、凝集強度と粘着剤強度とのバランスをとっている。さらに、二次ポリオレフィンポリマーを存在させることによって、ポリマー中へのオイルの吸収をさらに可能とし、それによって、25℃(77゜F)から最高71℃(160゜F)までの範囲で、粘度を顕著に増大させることなく、オイルが基材または表面を汚染することを防止している。
広く各種のスチレン系ブロックコポリマー(SBC)が、本発明における一次ポリマーとして有用であり、それらは組成物の中に、約10重量%〜約50重量%、好ましくは約15重量%〜約40%、最も好ましくは約20重量%〜約30重量%の量で存在する。これらSBCポリマーには、A−B−Aのトリブロック構造、A−Bのジブロック構造、(A−B)のラジアルブロックコポリマー構造、さらにはそれらの分岐またはグラフトタイプが含まれるが、ここでAの末端ブロックは、非エラストマー性ポリマーブロック、典型的にはポリスチレンであり、そしてBブロックは、不飽和共役ジエンか、またはそれらの水素化されたタイプである。一般的には、Bブロックは、典型的には、イソプレン、ブタジエン、エチレン/ブチレン(水素化ブタジエン)、エチレン/プロピレン(水素化イソプレン)、エチレン−エチレン/プロピレン(水素化イソプレン/ブタジエン)およびそれらの混合物である。
今日では、多くの各種のタイプのスチレン系ブロックコポリマーを市場で入手することが可能である。それらは、異なった多くの化学的タイプおよび構造タイプで入手可能である。本発明の組成物において使用できるスチレン系ブロックコポリマー(SBC)の例としては、以下のものが挙げられる:スチレン−ブタジエン(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−イソプレン(SI)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン(SIBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)、およびスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPSまたは水素化SIBS)。
本発明の目的のためには、そのコポリマーのスチレン末端ブロックが約10重量%〜約40重量%のコポリマーを含み、そのスチレン系ブロックコポリマーの中間ブロックが水素化されており、そしてそのコポリマーが、約30グラム/10分未満のメルトインデックスを有しているのが好ましい。したがって、好ましいSBCポリマーは、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)、およびスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPSまたは水素化SIBS)である。特に好ましいポリマーは、SEBSおよびSEEPSグレードである。
本発明の組成物において有用な市販されているスチレン系ブロックコポリマーとしては以下のものが挙げられる:Kraton Gシリーズのブロックコポリマー(Shell Chemical Company(Houston,Tex.)から入手可能)、およびSepton 2000、4000、8000グレードのブロックコポリマー((株)クラレから入手可能)。一連のSEBSポリマーの中では、約30%のスチレンを含むものが、本発明の組成物において良好な相溶性を有するということが見出された。特に好ましいのがKraton G1652Mであり、このものはKraton Performance Polymersによって製造されている。このポリマーは、スチレン含量が29%、メルトインデックス(ASTM D1238、5kg、230℃)が5グラム/10分、そしてジブロック含量が0パーセントである。好適なその他のグレードは、Kraton G1650、Kraton G1643、およびKraton G1657である。
本発明の粘着剤組成物には、一次ポリマーとして、水素化された中間ブロック、たとえばエチレン/ブチレン、エチレン/プロピレン、エチレン−エチレン/プロピレン、およびそれらの混合物を好ましくは有する、スチレン系ブロックコポリマー(SBC)が含まれる。それらのブロックコポリマーは、一般的に、極めて高い高分子量を有しており、それによって、配合の中で高いオイル担持が可能となる。このことによって、柔らかく、可撓性があり、エラストマー的性質が可能となるが、この性質は、紙製の郵送用容器用途では、繊維引き裂き(fiber tearing)を防止するのに必要とされるものである。ブロックコポリマーの分子量は、溶媒中、通常はトルエン中、所定の重量パーセント(通常、25%、20%または10重量%)のニートポリマー濃度で、25℃(77゜F)で測定したその溶液粘度に関係する。溶液粘度は、ブロックコポリマーの分子量に依存する。本発明において有用なスチレン系ブロックコポリマーの溶液粘度(25%、トルエン中)は、25℃(77゜F)で、約100cP〜約50,000cPの範囲である。より好ましくは、25℃(25%、トルエン中)での溶液粘度が約200cP〜約10,000cPである。
本発明の粘着剤組成物にはさらに、二次ポリマーとして、少なくとも1種のポリオレフィンポリマーが、約2重量%〜約30重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは約5重量%〜約15重量%の量で含まれる。所望される配合に応じて、単一の二次ポリオレフィンポリマーを使用してもよいし、あるいは、2種以上の二次ポリオレフィンポリマーの混合物を、粘着剤組成物の中に組み入れてもよい。二次ポリマーは、本発明の粘着剤組成物の他の成分とは異なる、すなわち、SBCポリマー、可塑剤、ワックス、増粘樹脂、安定剤、およびその粘着剤組成物の中で使用可能な任意の各種の補助的添加剤とは異なるポリオレフィンポリマーである。典型的には、本発明の組成物の二次ポリマーとして有用なポリオレフィンポリマーは、190℃で1000センチポワズ(cP)を超える粘度を有するであろうが、このことによって、他の低分子量ポリオレフィンたとえば、典型的には190℃で500cP未満の粘度を有するポリオレフィンワックスと区別される。これらの二次ポリマーは、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、またはホモポリマー、コポリマー、もしくはターポリマーのブレンド物からなっていてよい。本発明における二次ポリマーとして特に好適である各種のタイプのポリオレフィンポリマーが存在するが、そのようなものとしては、たとえば以下のものが挙げられる:非晶質ポリ−アルファオレフィン(APAO)、エチレンおよびオクテンのコポリマーであるオレフィンブロックコポリマー(OBC)、および均質な直鎖状のエチレン/アルファ−オレフィンまたはプロピレン/アルファ−オレフィンのインターポリマーを含むメタロセン触媒によるポリオレフィン。インターポリマーには、エチレンまたはプロピレンと、少なくとも1種のC〜C20アルファ−オレフィンとが含まれる。本明細書においては、「インターポリマー」という用語は、米国特許第6,582,829号明細書に記載されているようなコポリマー、またはターポリマー、またはより高次のポリマーを指して使用されている(その特許の開示を参照により本明細書に具体的に組み入れる)。
本発明において有用な二次ポリオレフィンポリマーの密度は、約0.850g/cm〜約0.965g/cmの範囲である。粘着剤組成物の弾性率または可撓性と相溶性とのバランスをとるためには、好ましい密度は、約0.850g/cm〜約0.920gm/cm、より好ましくは約0.855g/cm〜約0.910g/cm、最も好ましくは約0.860g/cm〜約0.890g/cmである。二次ポリオレフィンポリマーのメルトインデックスは、ASTM D−1238を使用し190℃/2.16kgで、好ましくは約10グラム/10分より大である。より好ましくは、二次ポリオレフィンポリマーのメルトインデックスが約30g/10分より大であり、最も好ましくは、約100g/10分である。
先に述べたように、本発明の粘着剤組成物には、二次ポリオレフィンポリマーとして、エチレンおよびC〜C20アルファ−オレフィンのコモノマー、またはプロピレンおよびC〜C20−アルファ−オレフィンのコモノマーをベースとし、メタロセン触媒による重合で得られたコポリマーである、ポリオレフィンポリマー、またはポリオレフィンポリマーのブレンド物が含まれていてよい。メタロセン触媒によるポリオレフィンポリマーは、配合物に凝集力を与える役割を果たす。このことによって、0℃〜80℃の使用温度範囲全体で実質的に線形の貯蔵モジュラス(G’)が得られる。本発明において有用なメタロセン触媒技術によるポリオレフィンポリマーは、オレフィンの大きな群の中のエラストマー性ポリマーである。オレフィンは不飽和炭化水素であり、ポリオレフィンで使用される最も典型的なモノマーは、エチレンおよび最高20個までの炭素原子を含むアルファ−オレフィンである。主要なオレフィンコモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−1,4−メチルペンテン、ヘキセン、オクテン、およびそれらの組合せが挙げられる。しかしながら、本発明の目的では、そのアルファ−オレフィンコモノマーが、好ましくは3〜12個の炭素原子を含み、より好ましくは4〜10個の炭素原子を含み、そして最も好ましくは4〜8個の炭素原子を含む。より具体的には、そのアルファ−オレフィンコモノマーは、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ドデセン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、および1−デセンから選択してもよい。特に好ましいのは、エチレンと共重合させる1−ブテンまたは1−オクテンである。
ポリオレフィンとしては、エチレンポリマー、たとえばポリエチレン、またはプロピレンポリマー、たとえば高密度および低密度のポリプロピレン、ならびに、他のC〜C20アルファ−オレフィンコモノマーとの組合せを含むそれらの組合せが挙げられる。エラストマー性のポリオレフィンには、典型的には、エチレンおよびプロピレンと共に、C〜C10オレフィンコモノマー単位が含まれる。いくつかの特に好ましいポリオレフィンポリマーは、エチレンと少なくとも1種の他のオレフィンモノマーとのコポリマー(それらは、重量で主となるモノマーがエチレンであるので、「エチレンベースの」と呼ばれる)であり、たとえば、エチレン−プロピレンコポリマーおよびエチレン−オクテンコポリマーであるか、プロピレンと少なくとも1種の他のオレフィンモノマーとのコポリマー(それらは、重量で主となるモノマーがプロピレンであるので、「プロピレンベースの」と呼ばれる)であり、たとえばプロピレン−エチレンコポリマーである。先に述べたように、1種または複数のエチレンベースのコポリマーのブレンド物、または1種または複数のプロピレンベースのコポリマーのブレンド物、または1種または複数のエチレンベースのコポリマーと1種または複数のプロピレンベースのコポリマーとのブレンド物を、本発明の組成物で使用してよい。エチレンベースのコポリマーの中のアルファ−オレフィンコモノマーの含量は、少なくとも20重量%、そして20重量%〜50重量%、好ましくは25重量%〜50重量%、より好ましくは30重量%〜50重量%の範囲内である。プロピレンベースのコポリマーの中のアルファ−オレフィンコモノマーの含量は、少なくとも5重量%、好ましくは5重量%〜30重量%、最も好ましくは5重量%〜20重量%である。好ましいコポリマーは、プロピレン−エチレンコポリマーである。本明細書で先に述べた性質の範囲に入るポリマーならいかなるものであっても使用することができるが、本発明において有用な好ましいポリオレフィンポリマーは、数ある中でも、Dow Chemical Co.から商品名Affinity(メタロセン触媒によるエチレン−オクテンコポリマー)、またはVersify(メタロセン触媒によるプロピレンベースのコポリマー)として、またはExxonMobil Chemical Co.から商品名Vistamaxx(メタロセン触媒によるプロピレン−エチレンコポリマー)として、またはTotal Petrochemicalから商品名EOD、たとえばEOD−02−15(これは、メタロセン触媒によるポリプロピレンコポリマーである)として、またはWestlake Chemical Companyから商品名Epolene C−10(これは、高度に分岐したポリエチレンポリマーである)として、入手可能である。前述のように、本発明の粘着剤組成物の中には、約2重量%〜約30重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは約5重量%〜約15重量%のメタロセン触媒によるポリオレフィンポリマーを組み入れることができる。
官能化させたメタロセン触媒によるポリオレフィンエラストマーもまた、二次オレフィンポリマーとして採用することができる。「官能化させた(functionalized)」という用語は、ポリマー骨格の上にエポキシ、シラン、スルホネート、アミド、特には無水物のような官能基を含むように化学的に修飾されたポリマーを指している。特に好ましいのは、無水マレイン酸(MAH)官能基をグラフトさせたメタロセン触媒によるポリオレフィンエラストマーである。それらのMAHをグラフトさせたメタロセンポリマーの例としては,Affinity(登録商標)GA1000R(Dow Chemical Company製)が挙げられる。このポリマーは、0.878グラム/ccの密度、68℃のDSC融点、およびDSCで測定して−58℃のガラス転移温度を有している。177℃でのBrookfield粘度は、13,000センチポワズ(cP)であり、そしてメルトインデックス(ASTM 1238、190℃、2.16kg荷重)は、約660グラム/10分である。
本発明における二次オレフィンポリマーとして有用なAPAO成分には、いくつかの異なったカテゴリーの、アタクチック、低分子量、低溶融粘度、そして実質的に非晶質の、プロピレンまたはエチレンのホモポリマー、またはプロピレンもしくはエチレンとアルファ−オレフィンコモノマーとのコポリマーが含まれる。1種または複数のAPAOポリマーのブレンド物もまた、本発明の組成物において使用することができる。「実質的に非晶質(substantially amorphous)」という用語は、本明細書においては、示差走査熱量測定(DSC)で測定して、高度に結晶質のポリプロピレン標準に対して30%未満の結晶化度を有していると定義される。これらの好ましいAPAOポリマーは、プロピレンのホモポリマーか、またはプロピレンと1種または複数のアルファ−オレフィンコモノマー、たとえばエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、およびオクテン−1とのコポリマーのいずれかであってよい。本発明の範囲におけるAPAOポリマーの重量平均分子量は、約4,000〜約150,000g/mol、好ましくは約10,000〜約100,000g/molの範囲である。そのAPAOポリマーはが、有利にも約80〜170℃の間の軟化点と、約−5〜−40℃のガラス転移温度を有している。本明細書で先に述べた物理的性質の範囲に入るいかなるAPAOポリマーも使用可能であるが、最も好ましいAPAOは、以下のものからなる群から選択される:プロピレンホモポリマー、プロピレン−エチレンコポリマー、プロピレン−ブテン−1コポリマー、およびプロピレン−エチレン−ブテン−1ターポリマー。本明細書で先に述べたタイプのAPAOポリマーは、Eastman Chemical Company(Kingsport,TN)から商品名Eastoflexとして、またはHuntsman Corporation(Houston,TX)から商品名Rextacとして、またはDegussa Corporation(Passipanny,NJ)から商品名Vestoplastとして、市場で入手することができる。先に述べたように、約2重量%〜約30重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは約5重量%〜約15重量%のAPAOを粘着剤組成物の中にブレンドすることができる。
先に述べたように、本発明による本発明のホットメルト粘着剤配合の中で使用される二次オレフィンポリマー成分は、オレフィンブロックコポリマー(OBC)であってもよい。「オレフィンブロックコポリマー」すなわちOBCは、ポリオレフィンの領域では、かなり最近になって開発されたものである。これは、チェーンシャトリング反応触媒(chain shuttling catalysis)技術を使用して製造されるまったく新しいタイプのポリオレフィンポリマーであって、これによって、Ziegler−Natta法または従来からのメタロセン技術で製造されるランダムポリマーとは異なって、モノマーの直鎖状のブロック構造が製造される。現在のところ、それらは、Dow ChemicalによってInfuse(登録商標)の商品名で製造されている。OBCは、極めて低いコモノマー含量と高い融点を有する結晶性のエチレン−オクテンブロック(ハード)と、それと交互の高コモノマー含量で低ガラス転移温度を有する非晶質のエチレン−オクテンブロック(ソフト)とからなっている。このことによって、このポリマーでは、同様の密度を有する典型的なメタロセン法のランダムポリマーに比較して、より良好な耐熱性と弾性が得られている。これらのポリマーは、Dow Chemical Co.に帰属する国際公開第2006/101966号パンフレットおよびその他のものに記載されている。
オレフィンブロックコポリマーは、非晶質ポリ−アルファ−オレフィンとみなすべきではないが、その理由は、そのポリマー構造が完全に異なっており(すなわち、ブロック対ランダム)、そして結晶領域を持つように明確に限定して製造されているからである。それに加えて、OBCは、その他の従来から使用されているオレフィン、たとえばAPAOよりも、顕著に狭い多分散性を有しており、そのことが、DSC(示差走査熱量測定)によって測定されるそれらの溶融挙動に反映されている。その全体的な高温耐久性に悪影響を及ぼすことなく、改良されたホットタック性、粘着性、および低温可撓性を有するホットメルト粘着剤が得られるのは、OBCのこの構造的な違いと狭い多分散性があるからである。
OBCコポリマーは組成物の中に、約5重量%〜約30重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、最も好ましくは約5重量%〜約15重量%の量で組み入れてもよい。オレフィンブロックコポリマー(OBC)は、ハード(高硬質)セグメントとソフト(高エラストマー性)セグメントの交互のブロックを有するポリオレフィンである。OBCのブロック構造により、ランダムポリオレフィンコポリマーに比較して、可撓性とスプレー性の間の有利な性能バランスが得られている。OBCコポリマーは、Dow Chemical Companyから商品名「Infuse(登録商標)」として各種のグレードを市場で入手することができるが、それらは次表のように、主としてそれらの密度と重量%結晶化度に基づいて区別される。
Figure 2017526759
OBCは、当業者には周知である。それらの合成および物理的性質の詳細については、たとえば、国際公開第2006/101966号パンフレット、国際公開第2006/102016号パンフレット、国際公開第2006/102150号パンフレット、国際公開第2009/029476号パンフレットおよび米国特許第7,524,911号明細書に見ることができる(それらの特許の開示を、参照により本明細書に明示的に組み入れる)。当業者には公知のように、OBCの密度は、結晶性に直接関係する、すなわち、密度が高いほど、結晶パーセントも高い。本発明のホットメルト粘着剤組成物において有用なOBCは、0.860g/cm〜0.900g/cmの範囲の密度と、ASTM D1238に従い、190℃、荷重2.16kgで測定して、約10g/10分〜約1000g/10分、好ましくは約30g/10分〜約1000g/10分、最も好ましくは約100g/10分〜約1000g/10分のメルトインデックスを有している。
2種以上のOBCポリマーのブレンド物を使用してもよい。たとえば、第一のOBCポリマーと、その第一のOBCポリマーとは異なる第二のOBCポリマーとのブレンド物を採用してもよい。
典型的には液状であるが、周囲温度で固体であってもよい可塑剤が、本発明では必要であり、組成物の中に、約10重量%〜約70重量%、好ましくは約30重量%〜約70重量%、より好ましくは約50重量%〜約70重量%、最も好ましくは約60重量%〜約70重量%の量で存在させる。可塑剤は、粘着剤に流動性を与え、そして、粘度、剥離値、ガラス転移温度、および凝集力を低下させる。本明細書で有用な可塑剤としては、鉱物系および石油ベースの炭化水素オイルが挙げられる。使用されるオイルは、主として、芳香族含量が低く、パラフィン系またはナフテン系の性質を有する炭化水素オイルである。本発明では、植物油およびそれらの誘導体、ならびに同様の可塑化液体を使用することも考慮されている。
適切な可塑剤は、たとえば鉱油のような通常の可塑化用オイルだけではなく、オレフィンオリゴマー、および低分子量ポリマー、さらには植物油および動物油およびそのような油の誘導体もまた含めた群から選択すればよい。採用することが可能な石油系オイルは、芳香族炭化水素をわずかな比率でしか含まない比較的高沸点の物質である。この点に関して、芳香族炭化水素は、芳香族炭素原子の比率で測定してそのオイルの、好ましくは30%未満、より好ましくは15%未満であるべきである。より好ましくは、そのオイルは、実質的に非芳香族であってよい。そのオリゴマーは、約350〜約10,000の間の平均分子量を有する、ポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエンなどであってよい。適切な植物油および動物油としては、通常の脂肪酸のグリセロールエステルおよびそれらの重合反応生成物が挙げられる。その他の有用な可塑剤は、慣用されるジベンゾエート、ホスフェート、フタレートエステル、さらにはモノ−もしくはポリグリコールのエステルの群の中に見出すことができる。そのような可塑剤の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定される訳ではない:ジプロピレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールテトラベンゾエート、リン酸2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、ポリエチレングリコール400−ジ−2−エチルヘキソエート;ブチルベンジルフタレート、ジブチルフタレート、およびジオクチルフタレート。本発明において有用性が見出される、好ましい可塑剤は、鉱油および5,000未満の平均分子量を有する液状ポリブテンである。
液状の可塑剤は、ホットメルト組成物の溶融粘度を下げて塗布を容易にし、凝集力を低下させ、さらには、粘着剤組成物の粘着性および可撓性を向上させ得るブロックコポリマーを可塑化させるのに役立つ。有用な可塑剤の例としては、Calumet Lubricants Co.から入手可能な、ナフテン系石油ベースのオイルである、Calsol 5550、およびSonneborn,Inc.から入手可能なパラフィン系鉱油である、Kaydol White Mineral Oilが挙げられる。
SBCベースのホットメルト粘着剤を製造するために使用される樹脂は、末端ブロック変性剤と中間ブロック変性剤の、二つのカテゴリーに分けられる。末端ブロック変性用樹脂は、一般的に、十分な芳香族性を有するもので、スチレン系の末端ブロックドメインにのみ会合する。その樹脂がスチレンよりも高い軟化点を有している場合には、それがスチレン末端ブロックを補強する傾向を有し、より高い塗布温度および粘度を犠牲にして、ホットメルト粘着剤により高い耐熱性を与える。それらの樹脂は、粘着剤の末端ブロック相とのみ会合し、そのため、一般的には、その系のタックおよび粘着性には寄与しない。中間ブロック変性用樹脂は、ゴム状ブロックまたは中間ブロックとのみ会合する粘着付与剤であり、その系のタックおよび粘着性には寄与する。末端ブロックと中間ブロックとの両方に相溶性を有する粘着付与剤を使用して配合することもまた可能である。それらの物質は、その系の性質をバランスさせるのに有用である。
ブロックコポリマーのための粘着付与剤の選択は、一般的に、中間ブロックの組成に依存する。スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーは、最も容易に増粘され、脂肪族樹脂たとえば、直鎖のC、水素化されたC、および水素化されたCの粘着付与剤を含め広く各種の樹脂との相溶性が極めて高い。それらはさらに、部分水素化されたCおよびC樹脂、混合C/C樹脂などとも相溶性がある。スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)ブロックコポリマーは、完全に飽和された中間ブロックを有しており、それらは極めて良好な熱的安定性および着色安定性を与えるものの、それらは、増粘させることが一段と困難であるが、その理由は、そのポリマー自体が、そもそも高い弾性率を有しているからである。SEBSブロックコポリマーは、先に列挙したのと同じ樹脂の多くのものと相溶性がある。
本発明のホットメルト粘着剤で使用される増粘樹脂または粘着付与剤は、粘着性を向上させ、特有の粘着性を改良するようなものである。本明細書で使用するとき、「増粘樹脂」という用語には、以下のものが含まれる:
(a)ASTM法E28−58Tで測定して10℃〜160℃の環球式軟化点を有する脂肪族および脂環族石油系炭化水素樹脂であって、後者の樹脂は、主として脂肪族および/または脂環族のオレフィンおよびジオレフィンからなるモノマーを重合させた結果得られるものである。さらに含まれるのは、水素化された脂肪族および脂環族石油系炭化水素樹脂である。このタイプのCオレフィン留分をベースとする、市場で入手することができるそのような樹脂の例は、Eastman Chemical Companyから販売されているPiccotac 95増粘樹脂、およびExxonMobil Chemical Companyから販売されているEscorez 1310LCである;
(b)芳香族の石油系炭化水素樹脂およびそれらの水素化誘導体;
(c)脂肪族/芳香族の石油から誘導された炭化水素樹脂、およびそれらの水素化されるか、または酸で官能化された誘導体;
(d)芳香族修飾脂環族樹脂およびそれらの水素化誘導体;
(e)約10℃〜約140℃の軟化点を有するポリテルペン樹脂、後者のポリテルペン樹脂は、一般的には、テルペン炭化水素、たとえばピネンとして知られるモノテルペンを、Friedel−Crafts触媒の存在下、比較的低温で重合させることによって得られたものである;水素化されたポリテルペン樹脂も同様に含まれる;
(f)天然テルペンのコポリマーおよびターポリマー、たとえば、スチレン/テルペン、アルファ−メチルスチレン/テルペン、およびビニルトルエン/テルペン;
(g)天然および変性ロジンたとえば、たとえば、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、二量化ロジン、およびポリマー化ロジン;
(h)天然および変性ロジンのグリセロールエステルおよびペンタエリスリトールエステル、たとえば、ペールウッドロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、ポリマー化ロジンのグリセロールエステル、ペールウッドロジンのペンタエリスリトールエステル、水素化ロジンのペンタエリスリトールエステル、トール油ロジンのペンタエリスリトールエステル、およびロジンのフェノール変性ペンタエリスリトールエステル;ならびに
(i)フェノール変性テルペン樹脂、たとえば、テルペンおよびフェノールの酸性媒体中での縮合によって得られる樹脂生成物。
いくつかの配合物においては、上述の粘着性付与樹脂の2種以上の混合物が必要となることもあり得る。本発明において有用である増粘樹脂には、極性の増粘樹脂を含むことがおそらくは可能であるが、しかしながら、極性の樹脂の多くが、メタロセン触媒によるポリプロピレンコポリマーおよびAPAOポリマーとは部分的にのみ相溶性であるように見えるので、入手可能な極性の増粘樹脂の選択には限度がある。
本発明のための好ましい粘着付与剤は、少なくとも約95℃、好ましくは約140℃未満、より好ましくは約115℃未満、最も好ましくは約110℃未満の軟化点を有する、C樹脂、混合C/C樹脂、および部分もしくは完全水素化のC、C、およびC/C樹脂である。これらの樹脂は、組成物の約0重量%〜約50重量%、より好ましくは約0重量%〜約40重量%、最も好ましくは組成物の約0重量%〜約30重量%で使用される。
先に述べたように、本発明の範囲内で有用である増粘樹脂は、市場で入手することが可能な任意のタイプの非極性のタイプから選択することができる。最も好ましい樹脂は、脂肪族の石油系炭化水素樹脂であって、その例は、Cオレフィンをベースとする、たとえばEastman Chemical Company(Kingsport,TN)から入手可能な、Piccotac 9095(旧名、Hercotac 1148)である。最も好ましいのは、水素化されたDCPDベースのものか、または70℃より高い軟化点を有するそれらの芳香族修飾誘導体である非極性の製品である。そのような樹脂の例は、ExxonMobil Chemical Companyから販売されているEscorez 5400およびEscorez 5600である。
ホットメルト粘着剤組成物の溶融粘度を下げるために、ワックスを使用することができる。本発明の組成物においては、約0重量%〜30重量%と量を変更して使用することができるが、好ましい量は、約5重量%〜約20重量%の間である。これらのワックスは、粘着剤の硬化時間および軟化点にも影響する可能性がある。有用なワックスとして以下のものが挙げられる:
1.低分子量、すなわち、数平均分子量(Mn)が500〜3000に等しく、ASTM法D−1321で測定して約0.1〜120の硬度値と、約100℃以下のASTM E−28法軟化点とを有するポリエチレンワックス;
2.石油ワックスたとえば、約50℃〜80℃の融点を有するパラフィンワックス、および約55℃〜100℃の融点を有する微結晶ワックス(後者の融点は、ASTM法D127−60により測定したもの);
3.一酸化炭素と水素を重合させることによって製造される合成ワックス、たとえばFischer−Tropschワックス;ならびに
4.ポリオレフィンワックス。本明細書で使用するとき、「ポリオレフィンワックス」という用語は、オレフィン性モノマー単位から構成される、ポリマー性または長鎖の低分子量エンティティのものを指している。このタイプの物質は、Honeywell Performance Additivesから市販されている。一例が、AC−6で、このものは、106℃のMettler Drop Point(ASTM D−3954)、0.92g/ccの密度、および140℃で375cPのBrookfield粘度を有する、ポリエチレンホモポリマーワックスである。本発明の組成物で使用するのに好ましい物質は、約100℃〜約170℃の環球式軟化点(ASTM E28)を有している。理解されていると思うが、これらのワックス希釈剤のそれぞれは、周囲温度では固体である。
水素化された動物性、魚系、および植物性の油脂、たとえば水素化された獣脂、豚脂、ダイズ油、綿実油、ヒマシ油、メンハディン油(menhadin oil)、鱈肝油などを含み、そしてそれらが水素化されているために室温で固体状であるその他の物質も、ワックス希釈剤等価物としての機能に関しては、有用であることがさらに見出された。これらの水素化された物質は、粘着剤業界においては、「動物性または植物性ワックス」と呼ばれることも多い。
本発明には、約0.1重量%〜約4重量%の量の安定剤を含んでいてもよい。組成物の中に約0.1%〜3%の安定剤が組み込まれているのが好ましい。本発明のホットメルト粘着剤組成物において有用な安定剤を組み入れて、上述のポリマー、したがってその粘着剤系全体を熱分解および酸化分解の影響から保護するのに役立たせるが、そのような分解は、通常、その粘着剤の製造および適用の際、さらにはその最終製品を周囲環境に通常に曝露させる際に起きる。適用可能な安定剤の中でも、高分子量のヒンダードフェノールおよび多機能フェノールたとえば、硫黄およびリン含有フェノールが好ましい。ヒンダードフェノールは、当業者には周知であって、そのフェノール性ヒドロキシル基のすぐそばに立体的にバルキーな基を含んでいる、フェノール系化合物であることを特徴としている。特に、一般的には、三級ブチル基が、ベンゼン環の上のフェノール性ヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも一つにおいて置換されている。ヒドロキシル基のすぐそばにこれらの立体的にバルキーな置換基が存在していることによって、伸縮振動数、それに伴ってその反応性を抑制するのに役立っている。そのため、この立体障害が、フェノール系化合物に、安定化性能を付与している。代表的なヒンダードフェノールとしては、以下のものが挙げられる:
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;
ペンタエリスリトールテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;
n−オクタデシル−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート;
4,4’−メチレンビス(4−メチル−6−tertブチルフェノール);
2,6−ジ−tert−ブチルフェノール;
6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン;
2,3,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル−フェノキシ)−1,3,5−トリアジン;
ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート;
2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート;および
ソルビトールヘキサ−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート。
安定剤として特に好ましいのは、ペンタエリスリトールテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネートである。
これらの安定剤の性能は、それと組み合わせて以下のものを使用することによって、さらに向上させることができる;(1)相乗剤たとえば、チオジプロピオネートエステルおよびホスファイト;ならびに(2)キレート化剤および金属不活性化剤たとえば、エチレンジアミンテトラ酢酸、その塩、およびジサリチラルプロピレンジイミン。
特定の物理的性質を変性させる目的で、0%〜3%のその他の任意補助的添加剤を本発明の粘着剤組成物の中に組み入れてもよいということは理解されたい。そのようなものとしては、たとえば、不活性な着色剤としての物質たとえば二酸化チタン、充填剤、蛍光剤、界面活性剤、他のタイプのポリマーなどのようなものが挙げられる。典型的な充填剤としては、以下のものが挙げられる:タルク、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、水和アルミナ、ガラスミクロスフェア、セラミックミクロスフェア、熱可塑性プラスチックミクロスフェア、バライト、および木粉。
粘度が低いほど、粘着剤を低い温度で塗布することが可能となり、そのことが、基材への熱ダメージを防止するのに役立つ。粘着剤組成物の粘度は、好ましくは約163℃(325゜F)で約10,000cP未満、より好ましくは約163℃で約7,500cP未満、最も好ましくは約163℃で約5,000cP未満である。
防汚性は、一般的には、比較的高いポリマー濃度を有する粘着剤組成物を使用するか、または、極めて高い分子量ポリマー、および/または低濃度の液状可塑剤を使用することにより達成される。しかしながら、そのようにして得られる粘度、粘着剤の凝集力、および伸びは、典型的には、予想したよりも高くなる。これらの性質は、オイル汚染を防止するには役立つが、多孔質紙製の郵送用容器素材で必要とされる、繊維引き裂きが無いという特性に対しては有害となりうる。本発明は、二次ポリオレフィンポリマーおよび/または添加剤を使用して、粘着剤の粘度および内部強度を顕著に増大させることなく、その組成物そのものの中にオイル分を吸収/保持するのに役立たせることによる、オイル汚染抵抗性について明らかにする。
凝集破壊とは、内部分離力に対抗する粘着剤の能力である。郵送用容器用途においては、一般的には、引き離したときに、両側の基材に付着している粘着剤の量がほぼ等しくなることが望ましい。他方、粘着層破壊は、粘着剤が両側の基材に付着できないということである。すなわち、物品を開いたときに、粘着剤が一方の基材の上に残り、他方から剥がれるということである。本発明では、繊維引き裂きの無い特性は、粘着剤の内部強度または凝集力と、粘着剤の凝集破壊を起こす破断時伸びとをバランスさせることによって達成させることが可能であるということを明らかにしている。あるレベルの凝集力を有するように粘着剤を配合することによって、関わっている基材とは無関係に、実質的に同一の開放強度を得ることができる。基材に対して粘着剤が十分に粘着していると仮定すると、開けるのに必要な力は、粘着剤の量と、その粘着剤が塗布されている面積とによって決まってくる。粘着剤の被覆面積が同じだとすると、その郵送用容器を開けるのに必要な力は、使用された基材とは関係なく、同じとなるであろう。米国特許第5,912,295号明細書および米国特許第6,433,069号明細書にあるようなホットメルト感圧粘着剤を使用する場合、粘着力、したがって開けるのに必要な力は、使用した基材ごとに異なってくるであろう。特定の基材に対する粘着剤の剥離強度が、開けるのに必要な力を決定するであろう。塗布温度もまた、粘着強度、したがって開けるのに必要な力に大きな影響を与えるであろう。このような変動が、郵送用容器を開くときの繊維引き裂きを容易にもたらす可能性がある。あまりにも低い温度で粘着剤を塗布すると、郵送用容器に粘着したまま留まるのに十分の程には付着できず、その結果、その郵送用容器が早々と開いてしまうということになりかねない。粘着剤が剥がれ落ちて、その郵送用容器を加工するのに使用される装置や、郵便局で使用される仕分け装置で問題を起こす原因となりうる。
ホットメルト粘着剤組成物は、たとえば、押出し法(たとえば、ビーズアプリケーター)、ロールコーティング法、およびスロットノズルコーティング法など、各種のホットメルト塗布技術を使用して基材に塗布することができる。一つの塗布方法においては、ホットメルト粘着剤組成物をノズルを通して基材の上に押出し、次いで第二の基材と接触させる。組成物が冷たくなると、そのホットメルト粘着剤組成物を介して、第一の基材から第二の基材への付着が形成される。また別の塗布方法では、ホットメルト粘着剤組成物をローラーに塗布し、そのローラーから第一の基材に転写し、次いで第二の基材と接触させる。組成物が冷たくなると、そのホットメルト粘着剤組成物を介して、第一の基材から第二の基材への付着が形成される。ホットメルト粘着剤組成物は、たとえば、滴状、連続/不連続(たとえば、間歇的(たとえば、一点鎖線式(dots and dashes)))パターン、ランダムなパターン、およびそれらの組合せなど、各種の形態で塗布することができる。それらのタイプの塗布に使用されるホットメルト装置はよく知られており、多くのメーカー、たとえば、Nordson Corporation、ITW DynatecおよびGrace,Inc.などから入手することができる。
試験の手順
汚染および繊維引き裂き試験方法の説明:宛名および/または郵便番号欄が外側表面になるようにして、それぞれの郵送用容器素材を半分に折りたたんだ。粘着剤を、それらの推奨される塗布温度に基づいて、塗布した。その郵送用容器の縁から、粘着剤を、それぞれ直径約1/8インチのドット三つを均等に約1/2インチの間をあけて、塗布した。オープンタイムを可能な限り短くし(1秒)、次いで、8秒間、手で押さえた。一夜かけて試料を固化させてから、25℃(77゜F)および71℃(160゜F)に設定した環境チャンバーの中に24時間入れておいた。試験チャンバーから取り出したらすぐに、それらの試料を、繊維引き裂きパーセントおよび汚染についての試験にかけた。標準紙製の郵送用容器素材、普通プリンター用紙、マニラ紙、インキジェット写真用紙、およびポリアミドフィルムについて、繊維引き裂きパーセントおよび汚染の評価を行った。それらの紙素材およびフィルム基材については、表8に記載している。
引張試験(ASTM D412)の説明:ASTM D412の引張試験方法と同様であるが、以後に記載するように修正した引張試験方法を使用して、最大試験力(最大荷重での応力)、最大試験力での伸び(最大荷重での歪みパーセント)、および破断時伸びパーセント(破断時の歪みパーセント)を評価することによって、粘着剤の特性を測定または予測した。究極または最大試験力および破断時伸びパーセントは、多孔質紙製の郵送用容器素材における凝集破壊、粘着層破壊、および繊維引き裂きパーセントのような破壊モードを決定または予測するのに役立つ。
引張試験方法:シリコーンの型を使用して、引張強度および伸びを測定するための試料を調製する。溶融させたホットメルト組成物を、シリコーンの型の中に直接注ぎ込み、室温になるまで放冷する。しかしながら、ホットメルトがまだ溶融している間に、スパチュラで型の上を引いて、過剰の物質を除去する。その試験組成物が室温にまで冷却したら、試験片をシリコーンの型から取り出す。次いでその試験片を、72゜F、湿度50%で、最低24時間コンディショニングさせてから、試験を実施する。試験そのものは、同一の条件下で実施する。
試験試料は一般的に、ASTM D412に記載されているようなダンベル形状であるが、その試験試料の両端すなわちタブは、球状ではなく、サイズが1インチ×1インチの正方形である。試料の中央部が実際の試験領域であり、幅が0.5インチ、長さが0.5インチである。試験の前に、マイクロメーターを使用して試料の正確な厚みを測定するが、その理由は、ホットメルト組成物を型に注入する際の粘度および温度によって、厚みが変化する可能性があるからである。一般的には、試験試料の厚みは、およそ約0.25インチになるであろう。
引張試験機の、0.5インチの間隔になるように設定された掴み具(jaw)の間に試験片を取り付ける。引張試験機のグリップが、反対側のタブ末端を完全に覆っているので、長さ0.5インチの中央部分だけが外に出ている。
引張試験では、2インチ/分のクロスヘッド速度を使用する。この試験は、試料が断裂するまで続ける。引張強度は、引張試験機に表示される強度(単位:ポンド)に2をかけて試験領域の幅に相当させ、試料の厚みで割り算をすることで、引張強度(単位:ポンド/平方インチ)として計算する。試料の破断時の伸びおよび最大荷重も同様に記録する。それぞれの試料について、3回の試験を繰り返して、結果の平均をとる。
いくつかの実験混合物を調製し、試験した。それらを、表1において比較例1〜4として示している。それらの粘着剤は、エチレン/ブチレン中間ブロックを有するスチレン系ブロックコポリマー(SBC)をベースとしたものである。それらの組成は、約20%から約28重要%までのSBCポリマー、約25重量%〜約75重量%の可塑剤、0重量%〜約41重量%の樹脂、および0重量%〜約12重量%のワックスの範囲である(表1参照)。
Figure 2017526759
表1で使用した原料物質
パラフィンワックスは、ExxonMobil Oil Co.も含めて、多くの供給業者から入手可能な市販品である。このものは、約150゜Fの環球式軟化点を有している。
Kaydolは、Sonneborn,Inc.から入手可能なUSPグレードのホワイト鉱油である。
Piccotac 9095は、Eastman Chemical Co.から入手可能な、94℃の環球式軟化点を有する、芳香族修飾C樹脂である。
Escorez 5415は、115℃の環球式軟化点を有する、完全水素化ジシクロペンタジエン樹脂である。このものは、ExxonMobil Chemical Co.から入手可能である。
Kraton 1652Mは、Kraton Polymersから入手可能なスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロックコポリマーである。このものには29%のスチレンが含まれ、ASTM D−1238(230℃/5kg)を使用して5グラム/10分のメルトインデックスを有している。このもののジブロック含量はゼロである。
Irganox 1010は、BASF Chemicalsから入手可能な、ヒンダードフェノール系抗酸化剤である。
表1の混合物のいずれもが、多孔質紙製の郵送用容器素材用途で必要とされる、繊維引き裂き無しで非汚染性という特性を満たしてはいない。表2には、紙素材の上で観察される汚染および/または表面にじみの程度に、パーセントの数字をあてはめて、オイル汚染を評価する方法を記載している。表3に見られるように、試験結果は、比較例2が、約10%〜30%で最小の繊維引き裂きではあったが、25℃(77゜F)および71℃(160゜F)両方の試験温度で、紙製の郵送用容器素材の上に顕著な汚染すなわちオイルの移行が観察された。比較例4が、25%で二番目に低い繊維引き裂きを有し、25℃(77゜F)ではオイル汚染が観察されなかったが、71℃(160゜F)では、その製品は顕著な汚染と100%の繊維引き裂きを示した(表2および3参照)。
Figure 2017526759
繊維引き裂き(すなわち、基材の破損)は、郵送用容器を開いたときの、繊維で被覆されている粘着剤付着領域のパーセントである。
Figure 2017526759
表4に見られるように、比較例2は、他の試料に比べて、最低の最大試験力(13.1psi)および低い破断時伸び(287%)を有している。最大試験力が低いという結果は、表3における繊維引き裂きの結果と直接関わり、そこでは比較例2が、最低の繊維引き裂きを有している。
比較例4は、比較例2よりも少しだけ最大試験力が高いが、破断時伸びが比較例2に比べて約71%高い。破断時伸びが高いということは、それら二つの製品の間での破壊モードに幾分かの影響があり、これは表3における繊維引き裂きの結果に直接関連して、そこでは、比較例4が、比較例2に比べてより高い繊維引き裂きを示した。
比較例1および3は、比較例2および4(<20psi)に比べて、顕著に高い最大試験力(>65psi)を有している。しかしながら、比較例3の破断時伸び%は、これら4種の製品の中では最低である。さらに、比較例1および3は、25℃(77゜F)で100%の繊維引き裂きを有しているが、71℃(160゜F)では比較例3が、比較例1よりも低い繊維引き裂きを示した。いずれの製品(比較例1および3)も、比較例2および4よりは顕著に高い繊維引き裂きを有している。
表4における引張試験の結果は、高い最大試験力が、表3における繊維引き裂き試験の結果に直接関連していることを示した。さらに、粘着剤の最大試験力が、破壊モードには、破断時伸び%よりも大きな影響を有している。本発明は、凝集破壊して、基材の引き裂きを起こさない粘着剤を得るためには、最大試験力と破断時伸び%との間のバランスを見出すことが重要であることを明らかにしている。
Figure 2017526759
表5に示した粘着剤組成物には、23.4重量%〜28重量%の間のSEBSポリマー、0重量%〜16.5重量%のオレフィンポリマー、35重量%〜60重量%の可塑剤、0%〜26.9%の増粘樹脂、10%〜29.9%のワックス、および2.0%未満の添加剤が含まれている。実施例7には、多孔質の郵送用容器素材用途に適した凝集破壊性の非汚染性ホットメルトを得るためには、重要な役割を果たす二次ポリマーが含まれている。
Figure 2017526759
表5で使用した原料物質
パラフィンワックスは、ExxonMobil Oil Co.も含めて、多くの供給業者から入手可能な市販品である。このものは、約150゜Fの環球式軟化点を有している。
水素化獣脂グリセリドは、Acme−Hardesty Co.から入手可能である。このものは、約60℃のR&B軟化点を有する、オフホワイト色のフレーク状物質である。
Epolene C−10は、約2250のメルトインデックス(ASTM D−1238条件B)および25℃で約0.906グラム/ccの密度(ASTM D−5)を有する、高度に分岐状のポリエチレンポリマーである。このものは、Westlake Chemical Corporationから入手可能である。
Kaydolは、Sonneborn,Inc.から入手可能なUSPグレードのホワイト鉱油である。
Piccotac 9095は、95℃の軟化点を有する芳香族変性炭化水素樹脂である。このものは、Eastman Chemical Co.から得ることができる。
Kraton G1652Mは、Kraton Polymersから入手可能なスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロックコポリマーである。
このものには29%のスチレンが含まれ、ASTM D−1238(230℃/5kg)を使用して5グラム/10分のメルトインデックスを有している。このものは、ジブロック含量0%である。
Affinity GA1900は、メタロセン触媒によるエチレン/オクテンランダムコポリマーであり、Dow Chemical Companyから入手可能である。このものは、190℃/2.16kgを用いて約1000g/10分のメルトインデックスおよび0.870g/ccの密度を有している。
Irganox 1010は、BASF Chemicalsから入手可能な、ヒンダードフェノール系抗酸化剤である。
表5の中の7種の実験混合物の中で、表6に見られるように、実施例7だけが、25℃(77゜F)および71℃(160゜F)でオイル汚染も繊維引き裂きも示さなかった。表5に見られるように、実施例7は、二次ポリマーとしてオレフィンを含む唯一の配合である。このことは、二次ポリマーとしてのオレフィンが、多孔質紙製の郵送用容器素材用途に使用したときに、凝集破壊する粘着剤を与える、凝集力と伸びとの間のバランスを与えていることを明らかにしている。
表6に見られるように、7種の実験混合物のすべてが、25℃(77゜F)および71℃(160゜F)の両方の温度で、汚染を示さなかった。一般的に、各種の紙製の郵送用容器上のオイル汚染は、紙の組成、多孔度、厚み、白色度(brightness)、不透明度(opacity)およびその紙の上に使用されたコーティングに依存する。しかしながら、非オイル汚染性ホットメルト粘着剤(HMA)は、配合およびSBCブロックコポリマーとの相溶性が最も高い可塑剤の選択によるか、または、オイルの保持率を高めることが可能な高分子量ポリマーを使用するか、および/または粘着剤組成物の中における可塑剤対ポリマーの比率をバランスさせるか、によって達成することができる。典型的には、これらの手段は一般的に、粘度または凝集力を高めるが、このことは、繊維引き裂きの無い性質に悪影響を与え、紙製の郵送用容器素材用途には向かない。
実施例7は、凝集破壊性の粘着性を得るために必要な、最大試験力と破断時伸びとをバランスさせるための、二次ポリマーとしてのオレフィンポリマーの役割を明らかにしている。オレフィンポリマーはさらに、追加のオイル保持能力を与え、オイルが紙製の郵送用容器基材の中に移行または汚染することを防ぐのに役立っている。
Figure 2017526759
Figure 2017526759
表6に見られるように、実施例4および実施例6は、70%の繊維引き裂きを有しているが、それに対して実施例7は25℃(77゜F)では繊維引き裂きを有していない。表7に見られるように、これら3種の混合物について引張試験を実施して、それらの最大試験力および破断時伸び%を評価し、引張試験結果と繊維引き裂き%結果との相関を調べた。
実施例4および実施例6は、引張試験での性質における樹脂および他の変性剤の影響を明らかにしている。これら2種の混合物は、同一量のSBCポリマーを使用しているが、粘着剤組成物における樹脂、可塑剤、およびその他の変性剤の量が違っている。表7に見られるように、実施例6は、実施例4に比べて、顕著に高い最大試験力と低い破断時伸び%を示している。これは主として、実施例6の粘着剤組成物の中の完全水素化獣脂が、硬度を上げた効果のためである。
表6に見られるように、実施例4が約87psiの最大試験力を示しているが、これは、実施例6に比べて43psi低い。表6に見られるように、いずれの実験混合物も、同程度の繊維引き裂きパーセントを示した。これらの引張試験の性質は、約87psiという最大試験力が、凝集破壊という特性で必要とされるよりは、顕著に高いということを示している。
興味深いことには、実施例7で示した本発明の粘着剤組成物が、実施例4および実施例6に比べて、顕著に低い最大試験力と高い破断時伸び%を示した。表6に見られるように、これらの引張試験のデータは、繊維引き裂き%の結果と相関性がある。
表9には、凝集破壊する製品を得るために必要な、引張試験の性能の規準を決めるために評価した追加の実験混合物を示している。オイルおよび粘着付与剤のレベルを変化させながら、いくつかの異なったポリオレフィンを比較する。表10〜13に見られるように、表9の配合物を、数種類の異なったタイプの紙の上での汚染および繊維引き裂きについて評価した。それらの配合物の引張試験での性質は、表14に示している。
紙製の郵送用容器素材は、タイプごとに大きく変動している。それらの変動のいくつかとしては、それらのベース組成、多孔度のレベル、強度、坪量、耐水性などが挙げられる。コート紙は、紙にある種の品質を付与するための化合物によってコーティングされた紙であり、その様な品質としては、重量、表面光沢、白色度、不透明度、平滑度、インキ吸収性、耐擦り傷性、その他多くの性質が挙げられる。それらの変性の多くは、ホットメルト粘着剤の粘着性およびオイル汚染特性を変化させる可能性がある。
カオリナイト、炭酸カルシウム、ベントナイト、タルクおよびその他多くの充填剤が、包装産業および雑誌で使用される高品質の印刷のためのコート紙に使用されている。チョークまたはクレーは、合成増粘剤たとえばスチレン−ブタジエンラテックス、および天然の有機バインダーたとえばデンプンを用いて紙に結合される。コーティング配合物にはさらに、紙に耐水性および湿潤強度を与えるため、または紫外線から保護するために、化学的添加剤たとえば、分散剤または樹脂が含まれていてもよい。
オフセット印刷のためには、主として標準コート上質紙(fine paper)または化学パルプコート紙(WFC=woodfree coated paper)が製造されている。標準コート上質紙は、広告用材料、書籍、年次報告書および高品質カタログのために使用される高級紙である。坪量は、90〜170g/m、ISO白色度は80〜96%の間である。その繊維は、90%を超える化学パルプからなっている。顔料の合計含量は30〜45%の範囲であるが、炭酸カルシウムおよびクレーが最も一般的である。
低コート重量紙(low coat weight paper)は、標準WFCよりもコート重量が低く(3〜14g/m/面)、その坪量および顔料含量もまた一般的に低く、それぞれ55〜135g/mおよび20〜35%である。
標準プリンター用紙または標準コートオフィス用紙は、伝統的に、タイプライターおよびコピー機で使用するように設計されていて、それらの紙は通常、湿気ることはない。これらのタイプの紙を用いると、湿分が、接触点から繊維の中を毛細管現象で通過して広がり、円を形成する傾向がある。インキジェット紙の場合には、この拡散が、繊維の中でインキの広がりをもたらし、顔料強度に欠ける大きな「ぼやけ(smudge)」を形成する。低品質の印刷のためならば、非コートコピー用紙で十分であるが、より高い品質グレードでは、コーティングが必要である。
マニラ紙は、比較的に安価なタイプの紙であり、一般的には、他のタイプの紙よりは雑なプロセスで製造される。それは、典型的には、半ざらし木部繊維(semi−bleached wood fibres)から製造される。それは、クラフト紙ほど強くはないが、印刷品質はより良好である。それは、極めて多孔質であって、一般的に極めて高い坪量または厚みで使用される。
インキジェット用紙は、インキジェットプリンターのために設計された特別な上質紙であって、典型的には、その重量、白色度、および平滑度、そして時にはその不透明度によって分類される。インキジェット用紙は、高品質の脱インキパルプまたは化学パルプから製造され、良好な寸法安定性、非カール性または非皺性、良好な表面強度、および表面平滑度が必要とされる。濃淡がはっきりして、切れのよい線を伴う(with dark,crisp lines)高品質のインキジェット印刷では、インキを受け入れるが、それが脇の方向広がらないようにする、極めて正しい程度の吸収度(exactly right degree of absorbency)を有する紙が必要とされる。インキジェット用紙では、伝統的なコーティングは広くは使用されていない。艶消しのインキジェット用紙では、ポリビニルアルコール(PVOH)と共に、顔料としてのシリカを使用するのが一般的である。インキジェット光沢用紙は、マルチコーティング法、樹脂コーティング法、または積層紙の上へのキャストコーティング法で製造することができる。
写真用紙は、写真を複写するために特別に設計したインキジェット用紙のカテゴリーに入るが、漂白または二酸化チタンのような物質のために極端に輝度が高く、そして接触点からのインキの拡散を抑制する高度の吸収性の物質を用いてコーティングされている。インキの広がりを防止するためには、高度に精製されたクレーが一般的なコーティングである。
Figure 2017526759
Figure 2017526759
表9で使用した原料物質
Escorez 5600は、100℃の環球式軟化点を有する水素化芳香族変性ジシクロペンタジエン樹脂である。このものは、ExxonMobil Chemical Co.から入手可能である。
Epolene C−10は、約2250のメルトインデックス(ASTM D−1238条件B)および25℃で約0.906グラム/ccの密度(ASTM D−5)を有する、高度に分岐状のポリエチレンポリマーである。このものは、Westlake Chemical Corporationから入手可能である。
パラフィンワックスは、ExxonMobil Oil Co.も含めて、多くの供給業者から入手可能な市販品である。このものは、約150゜Fの環球式軟化点を有している。
Kaydolは、Sonneborn,Inc.から入手可能なUSPグレードのホワイト鉱油である。
Eastoflex E1060は、Eastman Chemical Co.から入手可能な非晶質のポリアルファオレフィンである。このものは、135℃の環球式軟化点(ASTM E28)および6,000cPの190℃での粘度(ASTM D3236)を有する、プロピレンとエチレンとのコポリマーである。
Affinity GA1900は、メタロセン触媒によるエチレン/オクテンランダムコポリマーであり、Dow Chemical Companyから入手可能である。このものは、190℃/2.16kgを用いて約1000g/10分のメルトインデックスおよび0.870g/ccの密度を有している。
Kraton G1652Mは、Kraton Polymersから入手可能なスチレン/エチレン−ブチレン/スチレンブロックコポリマーである。このものには29%のスチレンが含まれ、ASTM D−1238(230℃/5kg)を使用して5グラム/10分のメルトインデックスを有している。このものには、ジブロックは含まれない。
Irganox 1010は、BASF Chemicalsから入手可能な、ヒンダードフェノール系抗酸化剤である。
表9に示されているように、実施例7および実施例12は、本発明において有用な別なタイプのポリオレフィンを表している。実施例7および実施例12は、使用される二次ポリオレフィンポリマーの全パーセントは同じであるが、オレフィンの組成が異なる。実施例7では、9重量%の、メタロセン触媒によるエチレン−オクテンコポリマーであるAffinity GA1900(Dow製)、および7.5重量%の、ポリエチレンポリマーであるEpolene C−10を使用しているが、実施例12では、9重量%の、非晶質ポリアルファオレフィン(プロピレンとエチレンとのコポリマー)であるEastoflex E1060(Eastman Chemicals製)、および7.5重量%のEpolene C−10を使用している。実施例7〜9では、オイル濃度も60重量%から69重量%まで変化させている。驚くべきことには、本発明の組成物は、最高で約70重量%までの可塑剤を組み入れることができる。ホットメルト組成物では通常、それほど多量の可塑剤は含んでいない。しかしながら、本発明の用途のためには、そのように大量の可塑剤を使用することに明らかなメリットがあるが、その理由は、大量の可塑剤が粘度を低下させ、塗布温度を下げるのに役立ち、そして原料コストが顕著に下がるからである。
表10に示されているように、実施例7〜12はすべて、標準コート上質紙の一つのタイプである標準紙製の郵送用容器素材を使用したときに、両方の温度で非汚染性の特性を有している。さらに表11に示されているように、実施例8および実施例9は、25℃(77゜F)および71℃(160゜F)で、標準プリンター用紙の上に、最も強い汚染を示す。
表12に示されているように、すべての実験室混合物が、インキジェット写真用紙素材の上に、顕著なオイル汚染を残している。これらのタイプの紙は、接触点からのインキの拡散を抑制する、高度に精製されたクレーまたはその他のコーティング物質を用いてコーティングされている。したがって、オイルの移行または汚染は、標準プリンター用紙の上よりもインキジェット写真用紙の上では、より濃縮され、より目立つのである。
表13においては、マニラ紙を使用して、25℃(77゜F)の温度ではそれらの混合物は汚染を示さないが、71℃(160゜F)では、より高い量のオイル濃度を有する混合物の実施例8および実施例9は、75%のオイル汚染を示した。これらの結果は、多孔質の郵送用容器素材/基材の上でのオイルの移行または汚染がないようにする、最も好ましいオイルまたは可塑剤の濃度は、約70重量%以下であるということを示唆している。
したがって、オイル汚染は、粘着剤組成物に加えて、使用した紙のタイプにも大きく依存する。インキ−ジェット写真用紙のように紙の白色度または不透明度を上げるために、たとえばクレー、シリカまたは二酸化チタンの様な高レベルまたは無機物質を使用しているそれらの紙は、それらのタイプのコーティングを低レベルでしか使用していない他のグレードの紙に比較して、オイルの移行または汚染が、より目立ちやすい。
実験混合物の実施例7および実施例12は、本発明で有用な別のタイプのポリオレフィンを説明している。実施例7では、メタロセン触媒によるエチレン−オクテンコポリマーであるAffinity GA 1900(Dow製)を使用し、実施例12では、APAOであるEastoflex E1060(Eastman Chemicals製)を使用している。表14に見られるように、いずれの混合物も同等の最大試験力および破断時伸び%を有している。それらの引張試験の値に凝集破壊特性が示されている。それらの結果は、本発明で好ましいポリオレフィンには、APAO(プロピレンとエチレンとのコポリマー)、およびメタロセン触媒によるポリオレフィンが含まれるということを示唆している。
実施例7、9および11は、粘着剤組成物において使用されたワックスの効果およびワックスの型を示している。実施例11では、パラフィンワックスを使用しているが、それが、最大試験力を30psi以上高め、そして実施例9に比べて低い破断時伸びを与えている。実施例7に見られるように、Epolene C−10のような高度に分岐したポリエチレンポリマーを使用すると、最大試験力を約15psi高めるが、破断時伸びパーセントは実施例9に比べて、同程度に留まっている。両方の混合物ともに、表10、11、12、および13に見られるように、4種すべての紙素材で繊維引き裂きは示さなかった。
Figure 2017526759
Figure 2017526759
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Figure 2017526759
Figure 2017526759
非多孔質フィルムについても、破壊モードを評価するための試験を実施した。表15のデータは、ポリアミドフィルム上で試験すると、実施例7〜12のすべてで繊維引き裂きが無く、汚染も無いということを示している。これらの結果は、非多孔質の基材たとえばポリアミドフィルムに本発明を容易に適用することができるということを示している。
Figure 2017526759
25℃(77゜F)よりも低い温度で繊維引き裂き%および非汚染特性を求めるためのさらなる検討を実施した。実施例7は、−18℃(0゜F)の温度まで下げてもオイル汚染がまったく観察されず、10℃(50゜F)を超える温度でも繊維引き裂きがまったく観察されないということを示した。
Figure 2017526759
本発明の方法において有用な粘着剤組成物は、当業者公知の技術のいずれを使用しても製造することができる。その手順の代表例には、ジャケット付きの混合ケトルの中、好ましくはローターを備えたBaker−Perkins or Dayタイプのジャケット付きのヘビーデューティミキサーの中に、すべての液状物質を入れ、次いで、その混合物の温度を120℃〜177℃に上げる工程が含まれる。次いで、固体状の増粘樹脂およびその他の添加剤を添加し、溶融させて均質な混合物を形成させる。最後に、ポリマーを添加し、混合して、完全に混ぜ込ませる。この工程で使用される正確な温度は、特定の成分の融点と、最終的な粘着剤の粘度に依存するであろうことは理解されたい。そのようにして得られた粘着剤組成物を撹拌して、ポリマーを完全に溶解させる。次いで真空を適用して、取り込まれた空気をすべて除去する。次いで、仕上がった粘着剤を包装して適切な形態とする。
表7および14で示されたデータから、基材の引き裂きを防止するためには、組成物の引張強度を、80psi未満、好ましくは70psi未満、より好ましくは60psi未満、最も好ましくは50psi未満とするべきであるということが明らかである。望まれる引張強度は、その上にホットメルト組成物を塗布した基材にかなり依存する。

Claims (20)

  1. ホットメルト粘着剤組成物であって、以下の成分のブレンド物:
    a)約10重量%〜約50重量%の、水素化された中間ブロックを有するスチレン系ブロックコポリマーを含む一次ポリマー;
    b)約2重量%〜約30重量%の二次ポリオレフィンポリマーであって、約0.850g/cm〜約0.965g/cmの密度、および190℃で10グラム/10分以上のメルトインデックスを有する、二次ポリオレフィンポリマー;
    c)約10重量%〜約70重量%の固体状または液状の可塑剤;
    d)約0重量%〜約30重量%のワックス;
    e)約0重量%〜約50%の、少なくとも約95℃の軟化点を有する増粘樹脂;
    f)約0.1重量%〜約4重量%の安定剤;
    g)約0重量%〜約3重量%の補助的添加剤;
    を含み、
    前記成分を合計して前記組成物の100重量%であり、かつ前記組成物の粘度が163℃で約10,000cP以下である、ホットメルト粘着剤組成物。
  2. 前記スチレン系ブロックコポリマーが、前記組成物の約15重量%〜約40重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記スチレン系ブロックコポリマーが、前記組成物の約20重量%〜約30重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記スチレン系ブロックコポリマーが、約10重量%〜約40重量%のスチレン末端ブロック、および30グラム/10分未満のメルトインデックスを有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記スチレン系ブロックコポリマーが、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン(SEP)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)、およびスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPS)からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記二次オレフィンポリマーが、前記組成物の約5重量%〜約20重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記二次オレフィンポリマーが、前記組成物の約5重量%〜約15重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記二次オレフィンポリマーが、約0.855g/cm〜約0.910g/cmの密度および190℃で約100g/10分を超えるメルトインデックスを有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記二次オレフィンポリマーが、エチレンとC〜C20アルファ−オレフィンとのコポリマーを含むメタロセン触媒によるポリオレフィンポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記二次オレフィンポリマーが、プロピレンとC〜C20アルファ−オレフィンとのコポリマーを含むメタロセン触媒によるポリオレフィンポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記二次ポリオレフィンポリマーが、非晶質のポリ−アルファ−オレフィン(APAO)である、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記非晶質のポリ−アルファ−オレフィンが、プロピレンのホモポリマーであるか、またはプロピレンと1種または複数のアルファ−オレフィンコモノマーとのコポリマーである、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記二次ポリオレフィンポリマーが、オレフィンブロックコポリマー(OBC)である、請求項1に記載の組成物。
  14. 前記可塑剤が、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、および鉱油からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  15. 前記可塑剤が、前記組成物の約50重量%〜約70重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記可塑剤が、前記組成物の約60重量%〜約70重量%を占める、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記ワックスが、パラフィンワックス、微結晶ワックス、合成ワックス、およびポリオレフィンワックスからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記組成物が、163℃で5,000cP未満の粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
  19. 郵送用容器素材および請求項1に記載の前記粘着剤組成物を含む、物品。
  20. 前記郵送用容器素材が、標準紙製の郵送用容器素材、普通プリンター用紙、マニラ紙、インキ−ジェット写真用紙、またはポリアミドフィルムからなる、請求項19に記載の物品。
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