JP2023535922A - ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、スチレントリブロックコポリマー成分を含むホットメルト接着剤組成物、及びホットメルト接着剤組成物でコーティングされた少なくとも1つの内面又は外面を含む関連物品に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、スチレントリブロックコポリマー成分を含むホットメルト接着剤組成物、及びホットメルト接着剤組成物でコーティングされた少なくとも1つの内面又は外面を含む関連物品に関する。
ホットメルト接着剤(HM接着剤)は、室温で固体であり、しばしば水も溶媒も含まない物質である。それらは、一般に100℃~250℃、最も多くの場合130℃~180℃の温度に加熱した後に溶融状態で塗布され、冷却中に固化し、したがって、組み立てられるべき2つの基材の付着を確実にするシール(又は接着接合部)を形成する。ホットメルト接着剤は、一般に、熱可塑性ポリマーと、場合により粘着付与樹脂と、可塑剤とを含む組成物の形態で提供される。
ホットメルト接着剤は、良好な安定性を有し、溶媒の使用を必要としないため、包装、製本及び木工などの様々な用途に広く使用されている。このような接着剤は、不織用途にも使用することができる。例えば、使い捨て不織布吸収性物品は、乳幼児、失禁症の成人、及び女性のケア用途に広く使用されている。
典型的な使い捨て不織吸収性物品は、使い捨ておむつ、トレーニングパンツ、大人用失禁パッド及びブリーフ、女性用生理用ナプキン又はパッド、手術用マスクを含む。これらの物品は、体液の受け取り及び収容を目的とし、通常、皮膚に対して又は皮膚に近接して着用される。
使い捨て不織布吸収性物品を製造するために、ホットメルト接着剤組成物は、一般に、水又は溶媒の乾燥工程を必要とする水系又は溶媒系接着剤組成物などの他の接着剤と比較して迅速な結合を提供するので、前記物品の様々な基材を互いに結合するために使用される。
この目的に適したホットメルト接着剤組成物は、関与する基材を接着するための適切な結合強度を有するべきである。より具体的には、このようなホットメルト接着剤は、様々な条件で良好な接着性を示すべきである。
文献国際公開第2012/006132号は、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との重合体を含む熱可逆性ブロック共重合体と、α-メチルスチレン樹脂とを含む吸収性物品用ホットメルト接着剤に関する。
文献国際公開第2019/069610号は、ベースポリマーとして熱可塑性ポリマーを含み、α-メチルスチレン系樹脂を含まない接着剤組成物に関する。
文献特開第2008/297441号は、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体である水素化熱可塑性ブロック共重合体と、粘着付与樹脂と、可塑剤とを含むホットメルト接着剤であって、水素添加熱可塑性ブロック共重合体の30℃における10重量%トルエン粘度が100~2,600mPa.sであるホットメルト接着剤に関する。
文献特開第2016/065121号は、ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエン化合物との共重合体であって、スチレン含有量が35~45%であり、ジブロック含有量が50~90%である熱可塑性ブロック共重合体と、25重量%トルエン溶液の25℃における粘度が250mPa・s以下であるラジアル型スチレンブロック共重合体とを含むホットメルト接着剤に関する。
したがって、体液を受容及び収容するために、特に不織材料系製品において良好な接着性を提供するホットメルト接着剤組成物が必要とされている。より具体的には、様々な温度及び様々な異なるコーティング重量で良好な接着性を提供するホットメルト接着剤組成物が必要とされている。したがって、特に不織材料系製品において、温度及びアドオン変動に依存する安定した剥離強度を示すホットメルト接着剤組成物が必要とされている。
本発明の第1の目的は、ホットメルト接着剤組成物であって、
・少なくとも1つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる第1のポリマー成分と、
・10~90%、好ましくは20~80%のジブロック含有量を有する少なくとも1つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる第2のポリマー成分と、
・少なくとも1つの粘着付与樹脂と、
・少なくとも1つの可塑剤と、を含み、
前記組成物が、1:1以上、好ましくは3:2~10:1、より好ましくは2:1~8:1である前記第1のポリマー成分と前記第2のポリマー成分の重量比を含み、かつ
前記組成物が、2.6:1以上の前記可塑剤と前記全ポリマー成分の重量比を含む、ホットメルト接着剤組成物を提供することである。
いくつかの実施形態において、前記第1のポリマー成分の前記水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーが、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、より好ましくは、前記コポリマーがSEBSである。
いくつかの実施形態において、前記第2のポリマー成分の前記水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーが、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、より好ましくは、前記コポリマーがSEBSである。
いくつかの実施形態では、ポリマー成分は、30℃で100mPa・s以下の10重量%トルエン溶液の粘度を有する。
いくつかの実施形態において、第1のポリマー成分は、10~50%、好ましくは20~40%のスチレン含有量を有する。
いくつかの実施形態において、第2のポリマー成分は、5~50%、好ましくは10~40%のスチレン含有量を有する。
いくつかの実施形態では、それは、SB、SI、SBS、SIS、SIBSからなる群から選択される追加のスチレンブロックコポリマーを含む少なくとも1つの追加のポリマー成分を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、0.4未満である温度に依存する剥離強度の変動係数を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、0.4未満である、アドオンに依存する剥離強度の変動係数を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は、第1のポリマー成分、第2のポリマー成分、粘着付与樹脂及び可塑剤を混合することによって得られる。
本発明の第2の目的は、2つの基材を互いに結合するための接着剤として、又は基材の表面上のコーティングとして、上記の組成物の使用を提供することである。
本発明の第3の目的は、上述のホットメルト接着剤組成物でコーティングされた少なくとも1つの内面又は外面を含む物品を提供することである。
いくつかの実施形態では、内面又は外面は不織布である。
いくつかの実施形態では、物品は、使い捨ておむつ、使い捨てトレーニングパンツ、女性用生理用ナプキン、吸着パッド、手術用マスク、及び手術用コートから選択される。
本発明は、上述の必要性に対処することを可能にする。特に、本発明は、様々な温度及び様々な異なるコーティング重量で、特に体液を受容及び含有するための不織材料系製品において良好な接着性を提供するホットメルト接着剤組成物を提供する。これは、本発明のホットメルト接着剤組成物によって可能となる。特に、驚くべきことに、本発明によるホットメルト接着剤組成物は、特に不織材料系製品において、温度及び/又はアドオン変動に依存する安定した剥離強度を示す物品を提供することを可能にすることが見出された。
以下の説明では、本発明を限定することなくより詳細に説明する。
定義
「ホットメルト」とは、接着剤組成物を基材上に塗布するために、少なくとも120℃、好ましくは少なくとも140℃で加熱する必要があることを意味する。したがって、ホットメルト接着剤組成物は23℃で固体である。
「実質的に含まない」とは、化合物又はホットメルト接着剤組成物の重量で1%未満、好ましくは0.1%未満、より好ましくは0.01%未満、さらにより好ましくは約0%を意味する。
「スチレントリブロックコポリマー」とは、2つの末端スチレンブロックと、スチレンモノマー以外の少なくとも1種類のモノマーから形成された中鎖ブロックとを含むコポリマーを意味する。
「スチレンジブロックコポリマー」とは、1つの末端スチレンブロックと、スチレンモノマー以外の少なくとも1種類のモノマーから形成された1つのブロックとを含むコポリマーを意味する。
「ジブロック含有量」とは、ポリマー成分中のジブロックコポリマーの重量割合を意味する。
「スチレン含有量」とは、ブロックコポリマー中のスチレン単位の重量割合を意味する。
「SBBS」とは、スチレン-ブタジエン-ブチレン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SBS」とは、スチレン-ブタジエン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SEBS」とは、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SEPS」とは、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SEEPS」とは、スチレン-エチレン-エチレン-プロピレン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SIBS」とは、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SIS」とは、スチレン-イソプレン-スチレントリブロックコポリマーを意味する。
「SBC」とは、スチレントリブロックコポリマー及びスチレンジブロックコポリマーを含む、少なくとも1つのスチレンブロックを含むコポリマーを意味する。
「SB」とは、スチレン-ブタジエンジブロックコポリマーを意味する。
「SI」とは、スチレン-イソプレンジブロックコポリマーを意味する。
「SEB」とは、スチレン-エチレン-ブチレンジブロックコポリマーを意味する。
「SEP」とは、スチレン-エチレン-プロピレンジブロックコポリマーを意味する。
「30℃での10重量%トルエン溶液の粘度」とは、30℃でトルエンを溶媒として使用して10重量%の濃度を有する溶液の粘度を意味する。粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される。
ホットメルト接着剤組成物
第1の態様において、本発明は、第1のポリマー成分と、第2のポリマー成分と、粘着付与樹脂と、可塑剤とを含むホットメルト接着剤組成物に関する。それはまた、他の追加の成分を含んでもよい。
第1のポリマー成分
ホットメルト接着剤組成物は、第1のポリマー成分を含む。
第1のポリマー成分は、水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる。第1のポリマー成分は、ジブロック含有量を実質的に含まない。
第1のポリマー成分の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーは、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択されてよく、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択されてよく、より好ましくは、コポリマーはSEBSである。
好ましい実施形態では、第1のポリマー成分は、1種類の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーのみからなる。別の実施形態において、第1のポリマー成分は、少なくとも2つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーのブレンドである。
第1のポリマー成分は、第1のポリマー成分の総重量に対して10~50%、好ましくは20~40%のスチレン重量含有率を有し得る。
第1のポリマー成分は、30℃で10重量%トルエン溶液の粘度(10重量%TSV@30C)が100mPa.s以下、好ましくは20~90mPa.sであってもよい。粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される。
例えば、第1のポリマー成分は、Kraton(登録商標)によって供給されるKraton(登録商標)G-1650及びKraton(登録商標)G-1652の商品名で、又はTSRC Corporation/Dexco Polymersによって供給されるTaipol(登録商標)SEBS 6153の商品名で入手可能である。
ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して5~20%、好ましくは6~17%、より好ましくは7~14%の重量で第1のポリマー成分を含み得る。
第2のポリマー成分
ホットメルト接着剤組成物は、第2のポリマー成分を含む。
第2のポリマー成分は、10~90%、好ましくは20~80%のジブロック含有量を有する水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる。一実施形態において、第2のポリマー成分の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーは、10~49%、好ましくは20~40%のジブロック含有量を有する。別の実施形態では、第2のポリマー成分の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーは、50~90%、好ましくは60~80%のジブロック含有量を有する。
第2のポリマー成分の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーは、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択されてよく、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択されてよく、より好ましくは、コポリマーはSEBSである。
好ましい実施形態では、第2のポリマー成分は、1種類の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーのみからなる。別の実施形態において、第2のポリマー成分は、少なくとも2つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーのブレンドである。
第2のポリマー成分は、第2のポリマー成分の総重量に対して、5~50%、好ましくは10~40%のスチレン重量含有率を有し得る。
第2のポリマー成分は、30℃で10重量%トルエン溶液(10重量%TSV@30C)の粘度が100mPa.s以下、好ましくは5~100mPa.sであってもよい。粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いて測定される。
例えば、第2のポリマー成分は、Kraton(登録商標)によって供給される商品名Kraton(登録商標)G-1657、Kraton(登録商標)G-1726及びKraton(登録商標)G-1924、又はLCYによって供給されるGlobalprene(登録商標)9557及びGlobalprene(登録商標)9526で入手可能であり得る。
ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して1~10%、好ましくは1~8%、より好ましくは2~5%の重量で第2のポリマー成分を含み得る。
第1のポリマー成分と第2のポリマー含有量の重量比
ホットメルト接着剤組成物は、第1のポリマー成分と第2のポリマー成分の重量比が1:1以上、好ましくは3:2~10:1、より好ましくは2:1~8:1であってもよい。
追加のポリマー成分
ホットメルト接着剤組成物は、追加のポリマー成分を含んでもよい。別の実施形態では、ホットメルト接着剤組成物は、追加のポリマー成分を実質的に含まなくてもよい。
追加のポリマー成分は、第1及び第2のポリマー成分の上述の水素化直鎖スチレントリブロックコポリマー以外の追加のスチレンブロックコポリマー(SBC)を含んでもよい。このような追加のポリマー成分は、いくつかの異なる化学的及び構造的タイプで利用可能である。適切な追加のスチレンブロックコポリマーの例は、SB、SI、SBS、SIS、SIBSからなる群から選択され、好ましくはSISである。
存在する場合、ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して0.1~10%、好ましくは1~5%の重量で追加のポリマー成分を含んでもよい。
全ポリマー成分
ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して6%~30%、より好ましくは7%~25%、より好ましくは9%~19%の重量で全ポリマー成分を構成し得る。
粘着付与樹脂
ホットメルト接着剤組成物は、粘着付与樹脂(粘着付与剤)を含む。ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して35~75%、好ましくは45~70%、より好ましくは50~60%の重量で粘着付与樹脂を含むことができる。
適切な粘着付与樹脂は、ポリマー成分と適合性であり、接着特性を延長し、特異的接着性を改善するものである。本明細書で使用される場合、「粘着付与樹脂」という用語は、
・ASTM法E28-58Tによって決定される90℃~160℃の環及びボール軟化点を有する脂肪族及び脂環式石油炭化水素樹脂であって、後者の樹脂は、主に脂肪族及び/又は脂環式オレフィン及びジオレフィンからなるモノマーの重合から生じる、脂肪族及び脂環式石油炭化水素樹脂、水素化脂肪族及び脂環式石油炭化水素樹脂も含まれ、この種のC5オレフィン画分に基づくそのような市販の樹脂の例は、Eastman chemicalによって販売されているPiccotac 95粘着付与樹脂及びExxonMobil Chemical Companyによって販売されているEscorez 1310LCであり、
・芳香族石油炭化水素樹脂及びその水素化誘導体、
・脂肪族/芳香族石油由来炭化水素樹脂及びその水素化誘導体、
・芳香族変性脂環式樹脂及びその水素添加誘導体、95℃~140℃の軟化点を有するポリテルペン樹脂であって、後者のポリテルペン樹脂は、一般に、中程度に低温でのフリーデルクラフツ触媒の存在下での、ピネンとして知られるモノテルペンなどのテルペン炭化水素の重合から生じ、水素添加ポリテルペン樹脂も含まれ、
・天然テルペン、例えばスチレン/テルペン、α-メチルスチレン/テルペン及びビニルトルエン/テルペンのコポリマー及びターポリマー、
・天然及び変性ロジン、例えば、ガンロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、二量化ロジン及び重合ロジン、
・天然ロジン及び変性ロジンのグリセロール及びペンタエリスリトールエステル、例えば、白木ロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、白木ロジンのペンタエリスリトールエステル、水素化ロジンのペンタエリスリトールエステル、トール油ロジンのペンタエリスリトールエステル、及びロジンのフェノール変性ペンタエリスリトールエステル、及び、
・フェノール変性テルペン樹脂、例えば、テルペン及びフェノールの酸性媒体中での縮合から生じる樹脂生成物
を含む。
好ましい実施形態では、樹脂は、不飽和ポリカルボン酸、無水物又はエステルによって変性されない(言い換えれば、組成物は、不飽和ポリカルボン酸、無水物又はエステルによって変性された樹脂を含まない)。
上述の粘着付与樹脂の2つ以上の混合物も使用することができる。
本発明に有用な粘着付与樹脂は、極性粘着付与樹脂を含むことができる。しかしながら、利用可能な極性粘着付与樹脂の選択は、極性樹脂の多くがポリオレフィンポリマーと部分的にのみ適合性であるように見えるという事実を考慮して制限される。
あるいは、粘着付与樹脂は、市販されている無極性タイプのいずれかから選択することができる。好ましい樹脂の1つのクラスは脂肪族石油炭化水素樹脂であり、その例はC5オレフィンに基づく。最も好ましいのは、95℃を超える軟化点を有する水素化ジシクロペンタジエン(DCPD)系又はその芳香族変性誘導体である非極性生成物である。そのような樹脂の例は、ExxonMobil Chemical社によって販売されているEscorez 5340、Escorez 5400及びEscorez 5600、Kolonによって販売されているSukorez SU-120及びJinhaiから販売されているJH6130である。
好ましくは、粘着付与樹脂は、少なくとも90℃、好ましくは90℃~140℃の環球軟化点(ASTM E28によって測定)を有するべきである。一般に、粘着付与樹脂は、樹脂とポリマー成分との間の相溶性を保証するために実質的に脂肪族でなければならない。
可塑剤
本発明のホットメルト接着剤組成物は、可塑剤を含む。可塑剤は、固体可塑剤又は液体可塑剤であってもよい。
ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して5~45%、好ましくは10~40%、より好ましくは25~35%の重量で可塑剤を含み得る。
可塑剤の目的は、所望の粘度制御を提供し、柔軟性を付与することである。適切な可塑剤は、鉱油などの通常の可塑化油だけでなく、オレフィンオリゴマー及び低分子量ポリマー、並びに植物油及び動物油並びにそのような油の誘導体も含む群から選択され得る。使用され得る石油由来油は、少量の芳香族炭化水素のみを含有する比較的高沸点の物質である。オリゴマーは、350~10,000の間の平均分子量を有するポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエンなどであってもよい。適切な植物油及び動物油には、通常の脂肪酸のグリセロールエステル及びその重合生成物が含まれる。本発明で有用な可塑剤は、任意の数の異なる可塑剤であり得るが、5,000未満の平均分子量を有する鉱油及び液体ポリブテンが特に有利である。
典型的には、可塑剤は、接着剤組成物の接着強度及び/又は使用温度を実質的に低下させることなくホットメルト接着剤組成物全体の粘度を低下させ、並びにオープンタイムを延長し、組成物の可撓性を改善するために使用される。
可塑剤と全ポリマー成分の重量比
本発明の組成物は、可塑剤と全ポリマー成分の重量比が2.6:1以上である。これは、様々な条件(温度及びアドオンなど)で安定した剥離強度を有する物品を提供することを可能にするので、有利な比である。
一実施形態では、本発明の組成物は、可塑剤と全ポリマー成分の重量比が2.6:1~10:1、好ましくは2.6:1~5:1である。
その他の添加剤
また、本発明のホットメルト接着剤組成物は、少なくとも1種の安定剤(酸化防止剤)を含むことが好ましい。
ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して0.1~5%、好ましくは0.5~3%の重量で安定剤を含み得る。
適切な安定剤は、上記のポリマーを保護するのを助けるために組み込まれ、それにより、接着剤の製造及び塗布中、並びに最終製品の周囲環境への通常の曝露中に通常生じる熱及び酸化分解の影響から全接着剤系を保護する。
適用可能な安定剤の中には、高分子量ヒンダードフェノール及び多官能フェノール、例えば硫黄及びリン含有フェノールがある。ヒンダードフェノールは当業者に周知であり、そのフェノール性ヒドロキシル基に近接して立体的にかさ高いラジカルも含有するフェノール化合物として特徴付けることができる。特に、第三級ブチル基は、一般に、フェノール性ヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも1つでベンゼン環上に置換される。ヒドロキシル基の近傍にこれらの立体的にかさ高い置換基が存在することは、その延伸頻度及びそれに対応してその反応性を遅延させるのに役立つ。この立体障害により、フェノール化合物にその安定化特性がもたらされる。代表的なヒンダードフェノールとしては、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3-5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ペンタエリスリトールテトラキス-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、n-オクタデシル-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4.4’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、6-(4-ヒドロキシフェノキシ)-2,4-ビス(n-オクチルチオ)-1,3,5トリアジン、2,3,6トリス(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチル-フェノキシ)-1,3,5トリアジン、ジ-n-オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホネート、2-(n-オクチル-チオ)エチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾエート及びソルビトールヘキサ-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートが挙げられる。
安定剤として特に好ましいのは、ペンタエリスリトールテトラキス-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノール)プロピオネートである。
これらの安定剤の性能は、(1)相乗剤、例えば、チオジプロピオン酸エステル及び亜リン酸エステルなど、例えば、ジアルリルチオジプロピオネート(DLTDP)、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト(TNPP)等、(2)キレート剤及び金属不活性化剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸、その塩及びジサリチラールプロピレンジイミンが挙げられる。
本発明のホットメルト接着剤組成物は、少なくとも1つのワックスをさらに含んでいてもよい。ホットメルト接着剤組成物は、組成物の総重量に対して0~30%、好ましくは0.5~3%の重量でワックスを含み得る。
ワックスの存在は、ホットメルト接着剤の接着結合特性を著しく低下させることなく、ホットメルト接着剤の溶融粘度を低下させることを可能にする。これらのワックスはまた、温度性能に影響を与えることなく組成物のオープンタイム又はセットアップ時間を短縮するために使用される。
有用なワックス材料の中には、
・低分子量、すなわち、100~6000g/molの数平均分子量(Mn)、ASTM法D-1321によって決定される硬度値が0.1~120のポリエチレンワックス、及び65℃~140℃のASTM軟化点を有するポリエチレンワックス、
・50℃~80℃の融点を有するパラフィンワックス及び55℃~100℃の融点を有するマイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックスであって、後者の融点がASTM法D127-60によって決定される、石油ワックス、
・「Licocene」という名称でClariantによって市販されているもののようなメタロセン触媒プロピレン系ワックス、
・メタロセン触媒ワックス又はシングルサイト触媒ワックス、例えば米国特許第4,914,253号、米国特許第6,319,979号、国際公開第97/33921号、又は国際公開第98/03603号に記載されているものなど、
・フィッシャートロプシュワックス等の一酸化炭素と水素とを重合してなる合成ワックス、及び
・ポリオレフィンワックス
がある。本明細書で使用される場合、「ポリオレフィンワックス」という用語は、オレフィン性モノマー単位で構成されるポリマー又は長鎖実体を指す。これらの材料は、Westlake Chemical Co.から商品名「Epolene」で市販されている。
好ましくは、使用されるワックス材料は、93℃~177℃の環球軟化点を有する。理解されるように、これらのワックスの各々は室温で固体である。他の有用な物質には、水素化獣脂、ラード、大豆油、綿実油、ヒマシ油、メンハジン油、タラ肝油などの水素化された動物、魚及び植物の油脂が含まれ、それらは水素化されているために周囲温度で固体であり、ワックス材料同等物として機能することに関して有用であることも分かっている。これらの水素化材料は、接着剤産業において「動物性又は植物性ワックス」と呼ばれることが多い。いくつかの実施形態によれば、本発明の組成物は、酸修飾成分を含み得る。このような化合物は、例えば、ワックス、樹脂(例えば、石油又は粘着付与剤樹脂)、軟化剤、油、可塑剤又はゴム、好ましくは樹脂を含んでもよい。換言すれば、本発明の組成物は、不飽和ポリカルボン酸、無水物又はエステル(したがって、1つ以上の酸性基を含む)によって修飾された成分(好ましくは樹脂)を含み得る。ポリカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ポリカルボン酸などが挙げられる。このような化合物としては、例えば、日本ゼオン社が販売する酸変性樹脂クイントンD295が挙げられる。いくつかの実施形態によれば、組成物の1つ以上の物理的特性を変更するために、他の任意選択の補助添加剤をホットメルト接着剤組成物に組み込むことができる。ホットメルト接着剤組成物は、組成物の重量に対して0.01~3重量%の補助添加剤を含んでもよい。
そのような添加剤としては、例えば、二酸化チタンなどの不活性着色剤並びに充填剤、界面活性剤、他の種類のポリマー、架橋剤、核形成剤、反応性化合物、難燃性鉱物又は有機剤、紫外線(UV)又は赤外線(IR)光吸収剤、及びUV又はIR蛍光剤が挙げられ得る。典型的な充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、粘土、シリカ、マイカ、ウォラストナイト、長石、ケイ酸アルミニウム、アルミナ、水和アルミナ、ガラスマイクロスフェア、セラミックマイクロスフェア、熱可塑性マイクロスフェア、バライト及び木粉が挙げられる。これらの任意の補助添加剤は、当技術分野で周知である。
好ましい実施形態では、本発明の組成物はブチルゴムを含まない。
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、
・組成物の総重量に対して5~20%、好ましくは6~17%、より好ましくは7~14%の重量で第1のポリマー成分と、
・上記で定義した第2のポリマーと、
・組成物の総重量に対して35~75%、好ましくは45~70%、より好ましくは50~60%の重量で粘着付与樹脂と、
・組成物の総重量に対して5~45%、好ましくは10~40%、より好ましくは25~35%の重量で可塑剤と、を含み、
組成物が、3:2~10:1、より好ましくは2:1~8:1である第1のポリマー成分と第2のポリマー成分の重量比を含み、かつ
組成物が、2.6:1以上、好ましくは2.6:1~10:1、さらにより好ましくは2.6:1~5:1である可塑剤と全ポリマー成分の重量比を含む。
粘度
本発明のホットメルト接着剤組成物は、120℃の温度で1,000~40,000mPa.s、好ましくは5,000~35000mPa.sの粘度を有し得る。粘度は、ASTM D3236規格に従って、ブルックフィールドRVT粘度計(スピンドル#27)で測定することができる。
軟化点
本発明のホットメルト接着剤組成物は、70~120℃、好ましくは85~110℃の軟化点を有し得る。軟化点は、ASTM E-28規格に従って測定することができる。
剥離強度
本発明のホットメルト接着剤組成物は、様々な条件で安定した剥離を得ることができる。より詳細には、ホットメルト接着剤組成物は、上昇する温度及び増大するアドオンにわたって比較的安定したままである剥離強度を有する物品を得ることを可能にする。「アドオン」とは、ホットメルト接着剤組成物によって形成されるコーティングの重量を意味する。「比較的安定している」とは、温度に依存する剥離強度の変動係数が0.4未満であり、アドオンに依存する剥離強度の変動係数も0.4未満であることを意味する。
そのため、温度による剥離強度の変動係数は、0.4未満でもよい。例えば、剥離強度の温度による変動係数が0.1以上0.15以下又は0.15~0.2、又は0.2~0.25、又は0.25~0.3、又は0.3~0.35、又は0.35~0.4未満であってもよい。
また、アドオンに依存する剥離強度の変動係数も0.4未満であってもよい。例えば、アドオンに依存する剥離強度の変動係数が0.1以上0.15以下又は0.15~0.2、又は0.2~0.25、又は0.25~0.3、又は0.3~0.35、又は0.35~0.4未満であってもよい。
温度依存性及びアドオン依存性変動係数は、以下に示すように測定される。
ホットメルト接着剤組成物は、最初に140~150℃の温度で加熱され、次いで、ニップロールにおいて0.3秒のオープンタイム及び0.01MPaの圧縮を伴うスロットコーティング塗布によって、20、30、40及び50g/mのコーティング重量で剥離紙である一次基材に塗布される。ホットメルト接着剤組成物のパターンは、幅2mmのストライプ(線)を13本有する。ストライプの間隔は2mmである。次いで、二次基材(非通気性ポリエチレン(PE)フィルム)を、組成物を含む一次基材と積層する。非通気性PEフィルム側に組成物を転写してサンプルを作製する。次いで、積層体を、相対湿度50%の雰囲気下、23℃で24時間保管し、ホットメルト接着剤を冷却固化させる。次いで、幅50mm、長さ100mmの試験片を横方向に得るために、積層体を切断する。
40℃での剥離強度を測定するために、試験片及び綿を40℃の環境下で3時間保管する。試験片から剥離紙を除去した後、試験片を綿に塗布し、2kgのローラーで前後に加圧する。その後、テンシロン試験機を用いて、40℃、300mm/分の速度でT剥離試験を行い、初期剥離強度を測定する。
0、23及び30℃での剥離強度を測定するために、0、23及び30℃でそれぞれ同じ手順に従うことができる。
温度依存性変動係数を測定するために、コーティング重量毎に平均剥離強度を算出する(20、30、40及び50g/m)。
各コーティング重量の標準偏差も計算した(20、30、40及び50g/m)。
変動係数は、各コーティング重量の標準偏差を各及び各コーティング重量の平均剥離強度で割ることによって計算される。
アドオン依存性変動係数を測定するために、平均剥離強度が各温度(0、23、30及び40℃)について計算される。各温度(0、23、30及び40℃)の標準偏差も計算した。
変動係数は、各温度の標準偏差を各温度の平均剥離強度で割ることにより算出される。
ホットメルト接着剤組成物(プロセスによる製品)
ホットメルト接着剤組成物は、前述のように、第1のポリマー成分、第2のポリマー成分、粘着付与樹脂、可塑剤及び任意の追加の成分を混合することによって得ることができる。
使用
第2の態様では、本発明は、基材をコーティングするための、又は2つの基材を互いに結合するための、上記のホットメルト接着剤組成物の使用に関する。
コーティング又は結合される各基材は、フィルム、不織布材料又は織布材料を含んでもよい。これは、吸収性綿毛、高吸収性ポリマー(SAP)、複合材料、エラストマー又は非エラストマーであり得るプラスチック、例えばスチレンブロックコポリマー(SBC)、ポリウレタン及びポリオレフィン、並びにそれらの任意の混合物を含み得る。好ましくは、基材は不織布である。
この場合、組立製品(又は積層体)を製造するプロセスは、
・本発明によるホットメルト接着剤組成物を、例えば、120℃~180℃の範囲の温度で、ホットメルト接着剤組成物を基材上に塗布するのに十分な液体にするのに十分長い時間(例えば、少なくとも2時間)加熱する工程(i)と、次いで
・前記組成物を第1の基材上にコーティングする工程(ii)と、次いで
・第1の基材のコーティングされた表面を第2の基材の表面と接触させて、2つの基材を結合する接着接合部を形成する工程(iii)と、を含む。
基材は、様々な形態(層又はフィルム、ストランド、毛羽)で異なっていてもよく、又は同じ性質であってもよい。
物品
第3の態様では、本発明は、上述のホットメルト接着剤組成物でコーティングされた少なくとも1つの内面又は外面を含む物品に関する。特定の実施形態において、本発明は、本発明による少なくとも1つのホットメルト接着剤組成物によって結合された少なくとも2つの基材を含む組立製品に関する。
コーティングされた表面及び結合された基材は、上述の通りであってもよい。
本発明によるホットメルト接着剤組成物は、例えばトイレティッシュ、ペーパータオル、ワイプ及び他の消費者製品、特に使い捨て衛生製品などの吸収性物品、より具体的には使い捨ておむつを製造するために、複数の基材層を結合するための積層用接着剤として使用され得る。
いくつかの実施形態では、本発明による組立製品は、本発明による少なくとも1つのホットメルト接着剤組成物によって結合された少なくとも2層の基材を含む多層製品であってもよい。
本発明による組立製品では、基材の少なくとも2つの層は、基材の2つの層の間に挟まれた本発明によるホットメルト接着剤組成物の層によって接着的に接合されてもよい。
代替的又は累積的に、基材の少なくとも2つの層は、本発明によるホットメルト接着剤組成物のスポットによって接着接合されてもよい。
好ましくは、物品/組立製品は、使い捨ての不織布吸収性物品である。使い捨ておむつ、使い捨てトレーニングパンツ、使い捨て成人用失禁パッド又はブリーフ及び使い捨て女性用生理用ナプキン又はパッド、手術用マスク及び手術用コートが挙げられる。
以下の実施例は、本発明を限定することなく説明する。
温度依存性及びアドオン依存性変動係数を調べるために、8つの組成物を調製した。組成物A~Dは本発明によるものであり、組成物E~Hは比較組成物である。
組成物A~Hは、以下の化合物のいくつかを含む。
・SEBS1:TSRC Corporation/Dexco Polymersによって供給されるTaipol(登録商標)SEBS 6153であって、スチレン含有量29%、ジブロック含有量0%、30℃での10重量%トルエン溶液の粘度55mPa.sである(第1のポリマー成分に対応する)。
・SEBS2:Kratonから入手可能なKraton(登録商標)G-1726、スチレン含有量30%、ジブロック含有量70%、及び30℃での10重量%トルエン溶液の粘度10mPa.sである(第2のポリマー成分に対応する)。
・SEBS3:Kratonから入手可能なKraton(登録商標)G-1657、スチレン含有量13%、ジブロック含有量29%、30℃での10重量%トルエン溶液の粘度65mPa.sである(第2のポリマー成分に対応する)。
・R1:完全水素化DCPD樹脂を含むKolonから入手可能なSukorez(登録商標)SU-120。
・R2:水素化DCPD樹脂を含むJinhaiから入手可能なJH6130。
・R3:酸変性非水素化石油樹脂を含む、Zeonから入手可能なQuintone(登録商標)D295。この樹脂はマレイン酸で変性されており、軟化点は94℃、酸価は8.0mgKOH/gである。
・P1:パラフィン油可塑剤を含む、Aparから入手可能なApar Poweroil(登録商標)H350。
・A1:BASFから入手可能なヒンダードフェノール系酸化防止剤である酸化防止剤Irganox(登録商標)1010。
Figure 2023535922000001
上記の表に列挙した成分を、ヒーター及び撹拌機を備えたジャケット付き混合ケトルに入れ、次いで真空下で170℃で120分間加熱しながら混合して閉じ込められた空気を除去することによって、組成物A~Hを調製した。
組成物A~Hの粘度は、ASTM D3236規格に従って、ブルックフィールドRVT粘度計で測定した。
組成物A~Hの軟化点は、ASTM E-28規格に従って測定した。
結果を以下の表に開示する。
Figure 2023535922000002
上記の説明で詳述したように、温度依存性及びアドオン依存性変動係数(CV)を測定した。
Figure 2023535922000003
上記の表から分かるように、比較組成物(E~H)とは対照的に、本発明による組成物(A~D)は、すべてのコーティング重量での良好な温度依存性(CV0.4未満)及びすべての温度での良好なアドオン依存性CV(CV0.4未満)を同時に達成することを可能にする。

Claims (18)

  1. ホットメルト接着剤組成物であって、
    ・少なくとも1つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる第1のポリマー成分と、
    ・10から90%、好ましくは20から80%のジブロック含有量を有する少なくとも1つの水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーからなる第2のポリマー成分と、
    ・少なくとも1つの粘着付与樹脂と、
    ・少なくとも1つの可塑剤と、を含み、
    前記組成物が、1:1以上、好ましくは3:2から10:1、より好ましくは2:1から8:1である前記第1のポリマー成分と前記第2のポリマー成分の重量比を含み、かつ
    前記組成物が、2.6:1以上の前記可塑剤と全ポリマー成分の重量比を含む、ホットメルト接着剤組成物。
  2. 前記第1のポリマー成分の前記水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーが、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、より好ましくは、前記コポリマーがSEBSである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記第2のポリマー成分の前記水素化直鎖スチレントリブロックコポリマーが、SEBS、SEPS、SEEPS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、好ましくはSEBS、SBBS及びそれらのブレンドからなる群から選択され、より好ましくは、前記コポリマーがSEBSである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記ポリマー成分が、30℃での10重量%トルエン溶液の粘度が100mPa.s以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記第1のポリマー成分が、10から50%、好ましくは20から40%のスチレン含有量を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記第2のポリマー成分が、5から50%、好ましくは10から40%のスチレン含有量を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. SB、SI、SBS、SIS、SIBSからなる群から選択される追加のスチレンブロックコポリマーを含む少なくとも1つの追加のポリマー成分を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 0.4未満である温度に依存する剥離強度の変動係数を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 0.4未満であるアドオンに依存する前記剥離強度の変動係数を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記第1のポリマー成分、前記第2のポリマー成分、前記粘着付与樹脂及び前記可塑剤を混合することによって得られる、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ブチルゴムを含まない、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記組成物の総重量に対して5から20%、好ましくは6から17%、より好ましくは7から14%の重量で前記第1のポリマー成分を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 組成物の総重量に対して35から75%、好ましくは45から70%、より好ましくは50から60%の重量で粘着付与樹脂を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記可塑剤と前記全ポリマー成分の重量比が、2.6:1から10:1、好ましくは2.6:1から5:1である、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 2つの基材を互いに結合するための接着剤として、又は基材の表面上のコーティングとしての、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  16. 請求項1から14のいずれか一項に記載のホットメルト接着剤組成物でコーティングされた少なくとも1つの内面又は外面を含む物品。
  17. 前記内面又は外面が不織布である、請求項16に記載の物品。
  18. 使い捨ておむつ、使い捨てトレーニングパンツ、女性用生理用ナプキン、吸着パッド、手術用マスク、及び手術用コートから選択される、請求項16又は17に記載の物品。
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