JP2017522263A - 生体分子の回収、安定化及び溶出のための基材及び方法 - Google Patents

生体分子の回収、安定化及び溶出のための基材及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017522263A
JP2017522263A JP2016563056A JP2016563056A JP2017522263A JP 2017522263 A JP2017522263 A JP 2017522263A JP 2016563056 A JP2016563056 A JP 2016563056A JP 2016563056 A JP2016563056 A JP 2016563056A JP 2017522263 A JP2017522263 A JP 2017522263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
membrane
acid
protein
combinations
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016563056A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6771750B2 (ja
Inventor
コバックス,アーネスト
クヴァム,エリック
リ,ビン
モンデーロ,フランク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US14/261,900 external-priority patent/US9480966B2/en
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JP2017522263A publication Critical patent/JP2017522263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6771750B2 publication Critical patent/JP6771750B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/04Preparation or injection of sample to be analysed
    • G01N30/06Preparation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/107General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides
    • C07K1/113General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides without change of the primary structure
    • C07K1/1136General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides without change of the primary structure by reversible modification of the secondary, tertiary or quarternary structure, e.g. using denaturating or stabilising agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K17/00Carrier-bound or immobilised peptides; Preparation thereof
    • C07K17/02Peptides being immobilised on, or in, an organic carrier
    • C07K17/10Peptides being immobilised on, or in, an organic carrier the carrier being a carbohydrate
    • C07K17/12Cellulose or derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/06Linear peptides containing only normal peptide links having 5 to 11 amino acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/96Stabilising an enzyme by forming an adduct or a composition; Forming enzyme conjugates
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/34Purifying; Cleaning

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

タンパク質の抽出、安定化及び貯蔵のための固体基材を提供する。この基材は、実質的乾燥状態下でメレジトースなどの多糖類を含む。基材は、試料からタンパク質を抽出し、抽出されたタンパク質を乾燥フォーマットで周囲条件下において長期保存の間安定化するように構成される。乾燥固体基材中で貯蔵されたタンパク質を回収及び回復させる方法についても記載する。【選択図】図1

Description

本発明は、生体試料から生体分子を回収、安定化及び溶出するための乾燥固体基材に関する。本発明はさらに、乾燥固体基材から生体試料由来の生体分子を回収、安定化及び溶出する方法にも関する。
生体試料からの単離又は精製の間に生体分子の構造的及び機能的完全性を保存することは、分析物の検出、センシング、法定的、診断的又は治療的用途などを含む、様々な下流用途にとって必須である。生体試料由来のタンパク質、ペプチド又はアミノ酸の抽出及び安定化は、溶液pH、温度及び様々なプロテアーゼの偏在的存在を始めとする多数の環境要因に敏感である。結果として、溶液状態のタンパク質又はペプチドは通常冷蔵貯蔵され(例えば、−4℃、−20℃又は−80℃)、加水分解及び酵素的分解が防止され、タンパク質の構造又は機能の完全性が保存される。
乾燥フォーマットでタンパク質又はペプチドの回収及び保存の成功を獲得する乾燥状態技術は、通常、タンパク質が貯蔵前に試料から「予備精製」又は「濃縮」されていることが必要である。乾燥フォーマットのタンパク質保存のための他の乾燥状態技術は、さらなる乾燥施設(例えば、強制気流、凍結乾燥)を必要とする。したがってこれらの方法は、さらなる重要な処理ステップをせずに、試料(例えば、生体試料)からタンパク質又はペプチドを直接回収及び安定化する助けとはならない。
タンパク質又はペプチドは変性しやすく、その結果として貯蔵の間に生物活性又はエピトープ認識を失う傾向がある。バイオマーカー又は生物学的治療薬などの様々な分析試験の標的であるタンパク質は、未精製状態では低量で存在すると思われる。したがって、目的のタンパク質分析物の回収率を最大にする方法が、非常に望ましい。タンパク質又はペプチドの分解は、例えば、プロテアーゼ活性を阻害する化学的添加剤を使用して遅延又は防止され得る。しかし、化学的添加剤の存在は、質量分析法及び免疫アッセイを含む下流の分析技術に影響を与え得る。
未処理のセルロース紙基材、例えば、903もしくは31ETF紙(Whatman(商標)、GE Healthcare)又はGrade226紙(Ahlstrom、PerkinElmer)は、新生児試験などの分析目的の乾燥血液スポット中の酵素、抗体、タンパク質、ペプチド及びアミノ酸の保存に広範囲に使用される。しかし、未処理セルロース基材からの分析物の回収率及び分析物、特に分解しやすいタンパク質のその後の生物活性は多くの場合十分ではない。乾燥標本、例えば、新生児試験に使用される乾燥血液スポットは、一般に冷蔵下で貯蔵され、分析物の安定性が維持される。乾燥血液スポットから非効率的に溶出され得る分析物は、その機能回復の乏しさにより不安定な標的であると当分野において解釈されることがある。タンパク質の安定化のために様々な化学的フィラーの添加が当分野において報告されてきているが、フィラーは敏感なタンパク質の回収及び安定化の能力が限られている。
したがって、生体試料から、タンパク質、ペプチド又はアミノ酸を含む生体分子の予備精製をしない回収及び抽出並びに乾燥状態下及び周囲条件下における、その後の生体分子の安定化並びに後段でのさらなる分析のために生体分子を実質的にインタクトな形態で溶出することのできる組成物及び方法が非常に望ましい。
国際公開第2012/113911号
生体分子の抽出、安定化及び溶出のための固体基材の一実施形態は、実質的乾燥状態下のメレジトースを含む。
別の実施形態では、生体分子の回収、安定化及び溶出のための固体基材は、実質的乾燥状態下の三糖類を含む。
固体基材上に配置された生体試料から生体分子を抽出、安定化及び溶出する方法の一例は、生体試料と基材とを接触させるステップと、生体試料を実質的乾燥状態に乾燥させるステップと、基材を溶出緩衝液中で再水和させることによって、基材上で乾燥生体試料から生体分子を溶出するステップとを含み、固体基材は実質的乾燥状態下でメレジトース、及び場合により実質的乾燥状態下で基材に含浸された1種以上の溶解剤、核酸変性剤又はこれらの組合せを含む。
15%メレジトースを含む基材から回収された場合、未修飾31−ETFセルロースと比較して、活性な非変性β−galの溶出効率が増大することを示すグラフである。
生体分子、例えば、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、酵素及び抗体の抽出、安定化及び溶出に適切なマトリックス及び方法の実施形態を提供する。変性しやすい生体分子は、したがってインタクトな形態で保存することが困難である。本発明の1以上の実施形態は、実質的乾燥状態下でメレジトースなどの三糖類を含む、生体分子の抽出、安定化及び溶出のための固体基材に関する。この固体基材は、単一処理ステップで、生体試料を回収し、その後試料からタンパク質、ペプチド又はアミノ酸を抽出及び安定化し、その後溶出するように構成される。溶出されたタンパク質又はペプチドは、様々な下流用途に使用される。基材は、タンパク質又はペプチドを実質的乾燥状態で周囲温度で安定化し、タンパク質の完全な構造及び/又は機能を実質的に保持するように構成される。
特許請求する発明の主題をより明確かつ簡潔に記載するために、下記の説明及び添付の特許請求の範囲に使用される特定の用語に対して、下記の定義が提供される。本明細書を通して、特定の用語の例示は、限定されない例とみなすべきである。
単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「(the)」は、文脈が特に他のことを明確に示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書及び特許請求の範囲を通してここで使用される、近似的表現は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動できる任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「約」などの用語により修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。いくつかの場合において、近似的表現は、値を測定する機器の精度に対応する。必要に応じて、範囲が供給され、それらの範囲はその間のすべての部分範囲を包括する。
本明細書において称される「生体試料」という用語は、特に限定されないが、ヒトを始めとする生物から得られた血液、血清、組織及び唾液を含む。生体試料は、自己診断テスト(例えば血糖のモニタリング)を受ける個体によって、又は例えば針を使用する血液吸引もしくは患者の皮膚の病巣などの特定領域の削り取りもしくは綿棒による拭き取りを含む、様々な技術により熟練した医療専門家によって得られる。様々な生体試料の回収方法は当分野において周知である。「試料」という用語は上で定義された生体試料を含むが、例えば組織培養された細胞及び精製されたタンパク質も含む。
本明細書において称される「還元剤」という用語は、電子を別の化学種に提供する任意の化学種を含む。様々な還元剤が当分野において公知である。例示的な還元剤としては、ジチオスレイトール(DTT)、2−メルカプトエタノール(2−ME)及びトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)が挙げられる。さらに、上記その他の還元剤の任意の組合せも使用し得る。特定の実施形態では、還元剤はTCEPである。
本明細書で用いる「緩衝液」という用語は、例えば、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(Tris)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、クエン酸緩衝液、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)及びリン酸緩衝液を含む。緩衝液候補のこのリストは単なる例示目的のためである。本明細書に開示の組成物及び方法に使用するために選択される緩衝液のpHは、通常3〜10である。ある実施形態では、本明細書で用いる緩衝液のpHは、6〜9であり、他の実施形態では、緩衝液のpHは7〜8である。
生体分子の回収、安定化及び溶出のための固体基材の一実施形態は、実質的乾燥状態下で三糖類を含む。この三糖類は、メレジトース、ラフィノース、マルトトリウロース、イソマルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリオース、ケトース又はこれらの組合せから選択され得る。
固体基材の1以上の実施形態は、実質的乾燥状態下でメレジトースを含む。メレジトースは非還元三糖であり、分子量50444g/molを有する。1以上の実施形態では、固体基材はメレジトースを含み、メレジトースの濃度は約10〜30%である。一実施形態では、メレジトースの濃度は15%である。メレジトースは、基材に含浸されていてよい。ある実施形態では、基材中に含浸されたメレジトースの濃度は、10〜30%の間である。いくつかの他の実施形態では、15%のメレジトースが基材に含浸される。基材は、メレジトースにより受動的にコーティング又は共有結合により修飾され得る。いくつかの他の実施形態では、基材は、メレジトースの15%溶液でコーティングされる。メレジトースを含む基材は、実施例2に記載するように、タンパク質の高い安定性を示し、高い収率をもたらす。
1以上の実施形態では、基材は、溶解剤、緩衝剤又は還元剤などの1種以上の試薬がさらに含浸される。ある実施形態では、含浸された試薬は、実質的乾燥状態下で基材に含浸された細胞溶解剤、タンパク質安定化試薬などの生体分子安定化試薬、タンパク質貯蔵用化学物質及びこれらの組合せを含む。
基材はまた、生体試料からタンパク質又はペプチドを抽出し、実質的乾燥状態で周囲温度で保存するように構成される。本明細書において使用する場合、「実質的乾燥状態」という用語は、抽出された生体分子がおよそ2%未満の含水量を有するように乾燥することを指す。同様に、試薬は実質的乾燥状態で基材に含浸される。
組成物の基材内への「組み込み」は、限定されるものではないが、下記の「浸漬」手順を含む。ある実施形態では、このような方法は、組成物の乾燥固体基材内への組み込みを達成する。乾燥固体基材内への組成物の組み込み後、固体基材は任意の適切な方法を使用して乾燥される。
1以上の実施形態では、基材は溶解剤を含む。これらの溶解剤は、洗浄剤、カオトロープ、変性剤又はこれらの組合せを含んでいてもよい。特定の変性剤に限定することを意図するものではないが、変性剤は、それらの生物物理学的特性及び生物学的酵素活性(例えば、プロテアーゼ)を完全に阻害する能力に依存して、弱い溶解剤又は強い溶解剤のいずれかに分類することができる。ある実施形態では、弱いタンパク質変性剤(例えば、洗浄剤)は、細胞を溶解して、タンパク質を変性することなくタンパク質−タンパク質相互作用を崩壊するために使用し得る。数多くの溶解剤が当分野において公知であり、本明細書に記載の組成物及び方法に使用するために選択することができる。特定の溶解剤に限定することを意図するものではないが、例示的な溶解剤としては、チオシアン酸グアニジニウム、塩酸グアジニジニウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、アルギニン、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、尿素又はこれらの組合せが挙げられる。
上述の通り、溶解剤は洗浄剤を含んでいてもよく、例示的な洗浄剤は、イオン性洗浄剤、非イオン性洗浄剤又は双性イオン性洗浄剤に分類され得る。イオン性洗浄剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などの陰イオン洗浄剤又はエチルトリメチルアンモニウムブロミドなどの陽イオン洗浄剤を含んでいてもよい。細胞溶解のための非イオン性洗浄剤の限定されない例としては、TritonX−100、NP−40、Brij35、Tween20、オクチルグルコシド、オクチルチオグルコシド又はジギトニンが挙げられる。いくつかの双性イオン性洗浄剤は、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート(CHAPS)及び3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホナート(CHAPSO)を含んでいてもよい。
1以上の実施形態では、溶解剤はチオシアン酸塩を含む。基材の1以上の実施形態は、乾燥状態で含浸されたチオシアン酸塩を含む。例示的なチオシアン酸塩としては、チオシアン酸グアニジニウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム又はこれらの組合せが挙げられる。いくつかの他の実施形態では、溶解剤は、チオシアン酸グアニジニウム、チオシアン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)又はこれらの組合せから選択される。
1以上の実施形態では、基材は、タンパク質の安定性及び完全性を、生体試料から抽出後所望のレベルで維持する。一実施形態では、基材は1種以上のタンパク質安定化剤により含浸される。これらの安定化剤としては、プロテアーゼ阻害剤、緩衝材又はキレート剤(例えばEDTA)が挙げられる。
プロテアーゼの存在下で回収されたタンパク質の消化は、1種以上のプロテアーゼ阻害剤を基材に添加することによって回避することができ、プロテアーゼ阻害剤は外部から添加してもよいし、基材に含浸してもよい。一実施形態では、含浸されたプロテアーゼ阻害剤は、乾燥基材の湿潤により活性化され得る。ある実施形態では、基材はプロテアーゼ阻害剤をさらに含み、プロテアーゼ阻害剤は合成もしくは天然に存在(例えば天然に存在するペプチド又はタンパク質)ものであり、アプロチニン、ベスタチン、キモスタチン、ロイペプチン、アルファ−2−マクログロブリン、ペプスタチン、フッ化フェニルメタンスルホニル、N−エチルマレイミド、エチレンジアミン四酢酸、アンチトロンビン又はこれらの組合せを含む。一実施例において、このようなプロテアーゼ阻害剤の添加は、プロテアーゼ又はペプチダーゼを阻害することによって、「液体状態及び乾燥フォーマットの両方においてタンパク質の安定性を増大する。
基材の特定の実施形態は、乾燥状態で緩衝剤を含み、緩衝剤は抽出の間に再水和され得る。これらの緩衝剤の例としては、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(Tris)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、クエン酸緩衝剤、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、リン酸緩衝剤又はこれらの組合せが挙げられる。上述の通り、基材は水和によりpHが6〜8となり、これにより、生体試料からの生体分子の抽出及び抽出された生体分子の安定化が可能になる。水和は、試料、水又は任意の他の溶液(例えば、緩衝液)を添加することによって達成され得る。基材の1以上の実施形態は、水和により2〜7のpHを与える。ある実施形態では、基材は、水和により7〜10のpHを与える。一実施形態では、基材は水和により6〜8のpHを与える。
ある実施形態では、基材は1種以上の還元剤をさらに含み、還元剤は、ジチオスレイトール(DTT)、2−メルカプトエタノール(2−ME)、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)及びこれらの組合せからなる群から選択される。
ある実施形態では、基材は1種以上のキレート剤を含む。これらのキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)又はこれらの組合せから選択され得る。
ある実施形態では、基材は多糖類をさらに含む。これらの多糖類は、デキストラン、Ficoll(登録商標)、キトサン、アミロペクチン、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース又はこれらの組合せから選択され得る。一実施形態では、多糖類はFicoll(登録商標)である。一実施形態では、基材は、Illustra(商標)Ready−To−Go(RTG)成分、GE Healthcare製の15%溶液をさらに含む。
基材は、基材材料を可溶化することなくタンパク質又はペプチドの回収、抽出及び貯蔵を可能にする。固体基材は、ニトロセルロース膜、セルロース膜、酢酸セルロース膜、再生セルロース膜、ニトロセルロース混合エステル膜、ポリエーテルスルホン膜、ナイロン膜、ポリオレフィン膜、ポリエステル膜、ポリカーボネート膜、ポリプロピレン膜、ポリフッ化ビニリデン膜、ポリエチレン膜、ポリスチレン膜、ポリウレタン膜、ポリフェニレンオキシド膜、ポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン膜)、ガラス繊維及び上記の膜の2以上の任意の組合せからなる群から選択され得る。
固体基材は多孔質であってよい。一実施形態では、固体基材は多孔質セルロース紙、例えばWhatman(商標)のセルロース基材である。一実施例において、Whatman(商標)のセルロース基材としては、903−セルロース、FTA(商標)又はFTA(商標)Eluteが挙げられる。
上述の通り、固体基材は乾燥状態で組成物を含み、さらに抽出されたタンパク質を乾燥条件下で保存する。乾燥基材は、基材に適用する試料の最小容積希釈を確保するので、抽出及び貯蔵のための乾燥固体基材の使用は、液体ベースの抽出より有利である。液体ベースの抽出は、過剰容積の安定化剤で試料の濃度を希釈し得る。対照的に、生体分子の抽出及び安定化のための乾燥固体基材は、試料及び抽出された生体分子の濃度を維持し、不十分な容積の液体防腐剤中での不適切な希釈に関連する、試料の分解などの課題を取り除く。加えて、固体基材は、乾燥試薬の固定された組成物を含み、これにより、タンパク質、ペプチド又はアミノ酸などの生体分子の水和による効率的な抽出、その後の抽出された生体分子の周囲温度における安定化が可能になる。
「周囲条件」又は「周囲温度」という用語は、これ以降ほとんど同じ意味で使用される。本明細書において使用する場合、「周囲温度」という用語は、0℃〜60℃の温度を指す。1以上の実施形態では、周囲温度は室温である。ある実施形態では、基材は、周囲温度下において乾燥状態でタンパク質を貯蔵又は保存するように構成される。
上述の通り、固体基材は、乾燥状態下で長期間タンパク質を貯蔵又は保存するように構成される。「〜するように構成される」又は「〜するために構成される」という用語は、基材を、周囲温度でタンパク質を抽出及び長期間貯蔵可能にする、基材の構造又は組成を指す。「貯蔵」又は「保存」という用語は、抽出されたタンパク質をさらなる分析に適切なフォーマットで維持することに関して、本明細書においてほとんど同じ意味で使用することができる。より詳細には、タンパク質は固体基材中に貯蔵又は保存することができ、基材は、分子の完全性の維持を確保する。
ある実施形態では、基材は固相抽出基材である。固相抽出法が使用される場合、本明細書において基材は固相抽出基材と称される。固相抽出(SPE)技術は、シークエンシング又は他の用途のための高純度タンパク質の抽出時間を短縮するために活用されてきた。固相抽出は、固相及び液相を使用して、同じタイプ又は異なるタイプの1種以上の分子を材料から単離する抽出方法である。例えば、基材は、クロマトグラフィー分離又は他の分析方法の上流の試料を精製するために使用される。
いくつかの実施例において、基材は乾燥フォーマット(例えば、固体基材上で)で周囲温度で、分解しやすいタンパク質の貯蔵を可能にする。1以上の実施形態では、基材は、周囲温度で生体分子の安定性及び溶出率を向上させるように構成される。ある実施形態では、基材は、20〜22℃の周囲温度で、少なくとも1乃至3ヶ月の貯蔵の際の生体分子の安定性を向上させるように構成される。
基材は、乾燥フォーマットで、周囲温度でタンパク質を実質的にインタクトな形態で貯蔵するように構成される。タンパク質の「形態」という用語は、タンパク質の完全な構造又は機能を指す。
ある実施形態では、基材中に含浸された乾燥試薬は、緩衝液、水又は試料を添加することによって水和される。一実施形態では、含浸された乾燥試薬は、タンパク質の抽出又は貯蔵のための基材上に配置された試料、より詳細には生体試料により水和される。いくつかの他の実施形態では、試料に加えて水又は緩衝液が添加され、基材を水和及び基材に包埋された試薬を再構成又は活性化する。ある実施形態では、基材の水和により、基材上でタンパク質の抽出のための適切なpHを生じる。ある実施形態では、水和は、試薬、例えば、基材の乾燥形態中に存在する細胞溶解剤、タンパク質安定化剤、還元剤、緩衝剤の再構成をさらにもたらす。
固体基材上に配置された生体試料から生体分子を抽出、安定化及び溶出する方法を、本明細書において提供する。方法の一例は、生体試料と基材とを接触させ、基材が、実質的乾燥状態下でメレジトース及び実質的乾燥状態下で基材に含浸された1種以上の溶解剤、核酸変性剤又はこれらの組合せを含むステップを含む。「生体試料と接触させるステップ」という用語の限定されない例としては、ピペット、カテーテル、注射器又は導管を使用して、基材上に試料を適用又は試料を配置するステップが挙げられる。ある実施形態では、試料は基材上に注がれてもよい。この方法は、生体試料を実質的乾燥状態に乾燥させるステップをさらに含む。溶出に関しては、基材を溶出緩衝液で再水和することによって、基材上で乾燥生体試料から生体分子が溶出される。
「抽出」という用語は、試料、より詳細には生体試料からタンパク質を分離又は単離するための任意の方法を指す。「抽出」及び「回収」という用語は、本明細書においてほとんど同じ意味で使用される。タンパク質及びペプチドなどの生体分子は、細胞溶解によって細胞から放出され得る。一実施形態では、タンパク質は、蒸発性細胞溶解の間に放出され得る。別の実施形態では、細胞は、細胞溶解剤を含む基材と接触することにより溶解される。例えばFTA(商標)又はFTA(商標)Eluteセルロース紙を使用することによって、細胞を含む生体試料を基材と接触させることで、タンパク質を放出する細胞溶解がもたらされる。
上述の通り、本方法は、生体試料を実質的乾燥状態に乾燥するステップをさらに含み、乾燥された試料は、基材上で長期間貯蔵することができる。固体基材は、風乾又は真空乾燥などの任意の適切な方法を使用して乾燥される。基材で乾燥された試料は、数週間又は数ヶ月間貯蔵することができ、必要に応じて、タンパク質又はペプチドが基材上の乾燥試料から溶出され得る。
一実施形態では、この方法は、抽出されたタンパク質を固体基材上で、実質的乾燥状態で周囲温度で貯蔵するステップをさらに含む。ある実施形態では、タンパク質は1ヶ月超の期間貯蔵することができる。ある実施形態では、タンパク質は6ヶ月超の期間貯蔵することができる。タンパク質又はペプチドのいくつかは分解されやすいので、基材を使用する抽出及び保存は有用であり、回収されたタンパク質又はペプチドは、様々な下流用途にさらに使用し得る。
上述の通り、本方法は、基材を溶出緩衝液で再水和することによって、基材上で乾燥生体試料から生体分子を溶出するステップをさらに含む。「溶出」という用語は、タンパク質又はペプチドなどの生体分子を、様々な手段によって基材から回収することを指す。本方法の1以上の実施形態は、固相抽出技術により基材から生体分子を回収するステップを含む。1以上の実施形態では、基材を水溶液、緩衝液又は有機溶液で再水和することによってタンパク質が固体基材から溶出され、タンパク質はさらなる分析に供される。試料(例えば、未精製生体試料)から生体分子の溶出を可能にする任意の方法を採用することができる。タンパク質は、固体基材(例えば、セルロース紙)を水溶液、上で定義された緩衝液又は有機溶液で再水和することによって溶出され得る。ある実施形態では、タンパク質は、電気泳動溶出、電気泳動又は溶出緩衝液による洗浄によって固体基材から回収される。
上記の方法は場合により、さらなる分析のために固体基材からタンパク質を溶出するステップの前に、基材を洗浄するステップを含んでもよい。例えば、基材は、タンパク質の溶出前に、適切な緩衝液又は水で1回以上洗浄してもよい。
ある実施形態では、基材は、基材からの生体分子の溶出において70〜90%の回収率をもたらすように構成される。溶出は、生体分子がインタクトな形態で溶出されるように実行される。本方法の実施形態では、生体分子の溶出は、有効な安定化及び保存のために、タンパク質又はペプチドの予備精製を必要としない。タンパク質又はペプチドは、単一ステップで抽出後安定化及び溶出され得る。
上述の通り、長期保存において分解されやすいタンパク質又はペプチドは、生物学的活性状態のタンパク質の回収率に関して定義することができる。分解されやすいタンパク質は、いずれの試薬も含まない基材において1週間、室温で基材中で貯蔵後、約60%未満の回収率を有する、又は生物学的活性状態で約40%未満の回収率を有するタンパク質として定義される。
ある実施形態では、基材を使用する全方法、例えば、生体試料の適用ステップと、基材上での試料の乾燥ステップと、タンパク質又はペプチドの保存、基材からの抽出及び溶出ステップは、無菌条件下で実行され得る。
この方法に利用される試料としては、限定するものではないが、ヒトを含む任意の生物から得られた、血液、血清、組織及び唾液などの生体試料が挙げられる。
抽出された生体分子は、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、酵素、抗体又はこれらの組合せを含んでいてもよい。生体分子は、天然に存在するタンパク質、合成タンパク質、突然変異タンパク質、融合タンパク質又はキメラタンパク質を含んでいてもよい。タンパク質又はペプチドは化学的に合成され得る。ある実施形態では、タンパク質又はペプチドは細胞中で天然に合成され得る。ある実施形態では、生体分子は、細胞又は組織切片から単離することができる組換えタンパク質又はペプチドである。生体分子は、翻訳後修飾されたタンパク質又はペプチドを含んでもよい。タンパク質は、酵素又は触媒を含んでもよい。タンパク質、ペプチド又はアミノ酸は、細菌供給源、動物供給源又はヒト供給源などの様々な供給源から単離されてよい。
実施例1:紙基材の調製
試薬:31−ETFはGE Healthcareから入手した。セルロース紙(Whatman 31ETF)を、適切な配合物の暖めた溶液に浸漬し、その後ラインオーブンコンベヤを使用してこの基材を乾燥させることによって、紙基材にメレジトース及び他の試薬を含浸させた。乾燥基材をその後、防湿剤と共に後の試験までMylarバッグ中に密閉した。4種の浸漬用配合物を調製した:(1)15%(重量/体積基準)メレジトース溶液、(2)15%メレジトースも含有する標準FTA溶液。標準FTA成分は、下記(重量/体積基準):0.24%EDTA、1.63%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、1.61%Tris緩衝液塩及び0.56%尿酸、(3)5%(重量/体積基準)Ficoll PM400及び(4)下記のパーセントの小成分を含有した溶液:6.5%メレジトース、4.2%Ficoll PM70及び4.2%Ficoll PM400を含み、これ以降メレジトース−Ficoll配合物と称される。
実施例2:タンパク質安定性アッセイ
3種のタンパク質を、セルロース系基材上の初期安定性評価のために選択した:サイトカインIL−8、コレステロールタンパク質アポリポタンパク質B(ApoB)及び酵素β−ガラクトシダーゼ(β−gal)。IL−8は、呼吸器感染症の代表的バイオマーカーであるため選択した。ApoBは、易動性タンパク質モデル(すなわち、乾燥血液スポットにおいて半減期が短いことが公知である)として選択した。β−galは、酵素活性の直接定量を提供するその能力のため、第3のモデルタンパク質として選択した。
各基材配合物の評価のために、基材の3mmのパンチに3μLの緩衝液又は目的のタンパク質をスパイクされたクエン酸−リン酸−ブドウ糖(CPD)−安定化ヒト血液を個別にスポットした。使用したスパイク濃度は、ApoBが0.1mg/mL、IL−8が3.3ng/mL及びβ−galが10μg/mLであった。スポットされた試料をその後乾燥させ、低湿度の環境で貯蔵した。ApoB及びIL−8に関して、溶出緩衝液を添加して、基材を連続振とう下でインキュベートすることによってタンパク質を溶出した。溶出されたタンパク質をその後、市販のELISAキットを使用して検出した。β−galに関しては、タンパク質の安定性を、2つの異なる方法を使用して決定した。第1の方法において、タンパク質を各基材から溶出緩衝液内に溶出し、溶出されたタンパク質の活性を測定した。第2の方法において、各基材のパンチを直接分析緩衝液中に置き、酵素活性の「理論値」を分析した。緩衝化された試料を用いて、β−gal活性を、無色の基質o−ニトロフェニルガラクトシドが黄色の生成物o−ニトロフェノールへ転換することによって評価した。血液試料を用いて、β−gal活性を、クロロフェノールレッドガラクトピラノシド(CPRG)からクロロフェノールレッドへの基質の転換により評価した。後続の研究において、IL−1β、IL−6及びTNF−αを含む他のタンパク質を処理し、上記のIL−8と同様の様式で分析した。
乾燥血液スポット中のタンパク質の安定性を、FTA(商標)溶液又はFTA(商標)+15%メレジトースの溶液で浸漬コーティングされた31−ETFセルロースを使用して、室温における長期保存後に決定し、両方の基材からの相対的安定性データを表1に示す。データは、未修飾31−ETF(商標)セルロース上又はこれから溶出された各タンパク質分析物のシグナルに対して正規化した。表1は、いずれの浸漬配合物へのメレジトースの含有が、31−ETF(商標)セルロース又はFTA(商標)基材のいずれかにと比べて、分析物シグナルの改善を予期せずにもたらしたことを明確に示している。シグナル改善の大きさはいくぶんタンパク質依存性であるが、最も高いシグナルは、この実施例中の各分析物に関して、FTA(商標)+15%メレジトースを含む基材に関して達成された。メレジトース含有基材は、約20〜22℃の周囲温度で試料を少なくとも1ヶ月貯蔵後、未修飾31−ETF(商標)から溶出されたタンパク質と比較した場合、溶出されたタンパク質に対するシグナルが最低限20〜60%の改善を示した(表1)。貯蔵日数は丸括弧内に表し、改善%は(試験紙に関するシグナル−31ETFに関するシグナル)/(31ETFに関するシグナル)×100として計算した。
FTA(商標)基材はSDSなどの変性剤を含有し、これらの変性剤は、図1に示すようにいくつかの分析物に対して31−ETF(商標)と比べてタンパク質シグナルの変化%に負値をもたらす。予想外に、メレジトースなどの三糖類を基材に含浸することにより、室温の試料貯蔵の間にSDSの存在下でシグナル検出の改善(正味の正値)がもたらされ、それによって、メレジトースを含まないFTA(商標)と比べてタンパク質の安定性の増大が示された。
実施例3:30℃でのタンパク質の安定性
配合物のリストは、長期(90日)試料貯蔵後のタンパク質の安定性を決定するために選択した。本実施例では、目的の分析物を含有するヒト血液試料を各基材に適用し、低湿度条件下で30℃において90日間貯蔵し、その後実施例2に記載のようにタンパク質の安定性を決定した。全基材を実施例1に上記のように調製した。基材配合物のパンチに、血液中のIL−1β(6pg/μL)、IL−8(7.5ng/mL)、TNF−α(8pg/μL)又はβ−gal(10μg/mL)を個別に添加し、上記のように室温で乾燥させた。選択された基材由来の乾燥血液スポットを、30℃における長期貯蔵(丸括弧内は貯蔵日数)後、未修飾31−ETFセルロースと比較した。
ELISA又は酵素活性データに基づき、メレジトース含有基材の安定化効果は、被験タンパク質分析物のタイプにより変動するが、すべての分析物が、31−ETFセルロースと比べてメレジトースを含有する基材においてシグナルの改善を示した(表2)。例えば、貯蔵90日後、溶出されたIL−1βシグナルは、未修飾31−ETFからの対応するシグナルより、15%メレジトースを含有する基材に関して24%大きく、メレジトース−Ficoll配合物を含有する基材に関して52%大きい。30℃における長期保存後、31−ETFセルロースと比べたメレジトース含有基材に関するシグナルの正味の改善を表2に示す。5%Ficoll PM400単独は、本明細書において調査したIL−1β、IL−8、TNF−α及びβ−galなどのいくつかのタンパク質に対する安定化効果を提供したが、メレジトースをFicoll(又はFicollと同様の組成物)と組合せて含むメレジトース−Ficoll配合物を含む基材は、表2に示すようにより優れた安定化効果を示した。表2において、すべての乾燥血液スポット試料の貯蔵日数を丸括弧内に示し、改善%は(試験紙−31ETF)/(31ETF)×100として計算した。
実施例4:乾燥試料からのβ−galの溶出効率
サイトカイン標的(IL−1β、IL−8及びTNF−α)及びApoBに関するELISAシグナルは、様々なセルロース基材の相対的安定化効果の有用な測定を提供した。分析物のシグナルが抑制される場合、実質的なタンパク質の変性と相まった完全な溶出からもたらされるのか、又は実質的に活性な非変性タンパク質の不完全な溶出からもたらされるのかどうかを決定することは困難である。β−galシグナルは必然的に活性タンパク質に依存するので、この特定の分析物は、シグナルの「理論値」とシグナルの溶出による実測値とを比較することによって、活性な非変性タンパク質の実際の溶出効率を測定する機会を提供した。
β−galをスパイクされた血液試料を上記のように調製し、タンパク質の安定性を、実施例3と同じ様式で長期保存に関して決定した。したがって、試料を3mmの基材のパンチ上にスポットし、乾燥させ、低湿度条件下で30℃において貯蔵した。試料を14〜90日間貯蔵し、およそ50%の溶出改善が、図1に示すようにこの貯蔵間隔の間中一貫して観察された。図1の各データポイントは、比色酵素活性アッセイにより決定された活性タンパク質のシグナルの溶出による実測値対合計(「理論値」)の比を表す。溶出条件は、3mmの乾燥血液スポット試料を100mLの緩衝液(PBS/0.05%Tween−20)を含む微小遠心管に入れ、完全に混合し(800rpm、1h)、その後溶出効率を決定することによって得た。図1は、この様式で測定して、15%メレジトースを含む基材から回収した場合、未修飾31−ETFセルロースと比べて、活性な非変性β−galの溶出効率が増大することを示す。
本発明のわずかな特定の特色を、本明細書に例示及び記載してきたが、多くの改良及び変形が当業者には思い浮かぶことと思われる。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の範囲内にあるすべてのこのような改良及び変形を含むことが意図されることを理解すべきである。

Claims (20)

  1. 生体分子の抽出、安定化及び溶出のための固体基材であって、実質的乾燥状態下でメレジトースを含む基材。
  2. メレジトースの濃度が10〜30%である、請求項1に記載の基材。
  3. メレジトースの濃度が15%である、請求項1又は2に記載の基材。
  4. 実質的乾燥状態下で基材に含浸された、1種以上の溶解剤、生体分子安定化試薬又はこれらの組合せをさらに含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基材。
  5. 溶解剤が洗浄剤、カオトロープ、変性剤又はこれらの組合せを含み、チオシアン酸塩、陰イオン性洗浄剤、非イオン性洗浄剤、陽イオン性洗浄剤、尿素又はこれらの組合せ、好ましくは、チオシアン酸グアニジニウム、チオシアン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)又はこれらの組合せから選択される、請求項4に記載の基材。
  6. 還元剤、緩衝剤、抗酸化剤、キレート剤又はこれらの組合せをさらに含み、還元剤がジチオスレイトール(DTT)、2−メルカプトエタノール(2−ME)、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)又はこれらの組合せから選択され、緩衝剤が2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(Tris)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、クエン酸緩衝剤、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、リン酸緩衝剤又はこれらの組合せから選択され、キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)又はこれらの組合せから選択される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の基材。
  7. デキストラン、フィコール、キトサン、アミロペクチン、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース又はこれらの組合せから選択される多糖類をさらに含む請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の基材。
  8. ニトロセルロース膜、セルロース膜、酢酸セルロース膜、再生セルロース膜、ニトロセルロース混合エステル膜、ポリエーテルスルホン膜、ナイロン膜、ポリオレフィン膜、ポリエステル膜、ポリカーボネート膜、ポリプロピレン膜、ポリフッ化ビニリデン膜、ポリエチレン膜、ポリスチレン膜、ポリウレタン膜、ポリフェニレンオキシド膜、ポリ(テトラフルオロエチレン−co−ヘキサフルオロプロピレン膜、ガラス繊維又はこれらの組合せから選択される、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の基材。
  9. 周囲温度で生体分子の安定性及び溶出率を向上さるように構成される、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の基材。
  10. 20〜22℃の周囲温度で、少なくとも1乃至3ヶ月の貯蔵期間における生体分子の安定性を向上させるように構成される、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載の基材。
  11. 生体分子が、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、酵素、触媒又はこれらの組合せを含む、請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の基材。
  12. 実質的乾燥状態下で、メレジトース、ラフィノース、マルトトリウロース、イソマルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリオース、ケトース又はこれらの組合せから選択される三糖類を含む、生体分子の回収、安定化及び溶出のための固体基材。
  13. 生体試料と、実質的乾燥状態下で基材に含浸されたメレジトースを含む基材とを接触させるステップと、生体試料を実質的乾燥状態に乾燥させるステップと、基材を溶出緩衝液中で再水和させることによって、基材上で乾燥生体試料から生体分子を溶出するステップとを含む、固体基材上に配置された生体試料から生体分子を抽出、安定化及び溶出する方法。
  14. 基材が、基材からの生体分子の回収率が70〜90%となるように構成される、請求項13に記載の方法。
  15. 基材が生体分子をインタクトな形態で溶出するように構成される、請求項13又は請求項14に記載の方法。
  16. 基材がセルロースを含む、請求項13乃至請求項15のいずれか1項に記載の方法。
  17. メレジトースが、10〜30%の濃度、好ましくは15%の濃度で存在する、請求項13乃至請求項16のいずれか1項記載の方法。
  18. 基材が1種以上の溶解剤、核酸変性剤及びこれらの組合せをさらに含み、溶解剤がチオシアン酸塩、洗浄剤、尿素又はこれらの組合せから選択され、好ましくは溶解剤がチオシアン酸グアニジニウム、チオシアン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、アルギニン、尿素又はこれらの組合せから選択される、請求項13乃至請求項17のいずれか1項記載の方法。
  19. 基材が、デキストラン、フィコール、キトサン、アミロペクチン、アルギン酸、カルボキシメチルセルロース又はこれらの、好ましくは1〜10%のフィコールから選択される多糖類をさらに含む、請求項13乃至請求項18のいずれか1項記載の方法。
  20. 基材が、基材に含浸された還元剤、緩衝剤、抗酸化剤、キレート剤又はこれらの組合せをさらに含み、還元剤がジチオスレイトール(DTT)、2−メルカプトエタノール(2−ME)、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)又はこれらの組合せから選択され、緩衝剤が2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール(Tris)、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)、クエン酸緩衝剤、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、リン酸緩衝剤又はこれらの組合せから選択され、キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、エチレングリコール四酢酸(EGTA)又はこれらの組合せから選択される、請求項13乃至請求項19のいずれか1項記載の方法。
JP2016563056A 2014-04-25 2015-04-20 生体分子の回収、安定化及び溶出のための基材及び方法 Active JP6771750B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/261,900 2014-04-25
US14/261,900 US9480966B2 (en) 2012-04-30 2014-04-25 Substrates and methods for collection, stabilization and elution of biomolecules
PCT/EP2015/058518 WO2015162093A1 (en) 2014-04-25 2015-04-20 Substrates and methods for collection, stabilization and elution of biomolecules

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017522263A true JP2017522263A (ja) 2017-08-10
JP6771750B2 JP6771750B2 (ja) 2020-10-21

Family

ID=52991733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016563056A Active JP6771750B2 (ja) 2014-04-25 2015-04-20 生体分子の回収、安定化及び溶出のための基材及び方法

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP3134441B1 (ja)
JP (1) JP6771750B2 (ja)
KR (1) KR102495546B1 (ja)
CN (2) CN106233137A (ja)
AU (2) AU2015250915B2 (ja)
CA (1) CA2944876A1 (ja)
HK (1) HK1232291A1 (ja)
IL (1) IL248052B (ja)
MX (1) MX2016013980A (ja)
SG (1) SG11201608021TA (ja)
WO (1) WO2015162093A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021520823A (ja) * 2018-04-24 2021-08-26 キアゲン サイエンシーズ, エルエルシー 複雑な試料からの核酸の単離および阻害物質の除去
JP7496316B2 (ja) 2018-04-24 2024-06-06 キアゲン サイエンシーズ, エルエルシー 複雑な試料からの核酸の単離および阻害物質の除去

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9480966B2 (en) 2012-04-30 2016-11-01 General Electric Company Substrates and methods for collection, stabilization and elution of biomolecules
ES2963004T3 (es) * 2015-09-09 2024-03-22 Drawbridge Health Inc Dispositivos para la recopilación, estabilización y conservación de muestras
JP1754772S (ja) 2017-01-10 2023-10-06 サンプル採取器具
CN108579671B (zh) * 2018-01-23 2020-08-25 辽宁大学 一种用于重金属离子吸附的碳量子点及其制备方法和应用
CN110878115B (zh) * 2019-12-11 2021-08-03 湖南师范大学 蛋白质提取液、等电聚焦裂解液及其在蛋白质提取、等电聚焦及非变性凝胶电泳中的应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05508315A (ja) * 1990-05-14 1993-11-25 クアドラント ホールディングス ケンブリッジ リミテッド 生物学的巨大分子物質及び他の有機化合物の安定化
WO2003020924A2 (en) * 2001-09-05 2003-03-13 Whatman Plc Stable storage of proteins
WO2003086443A1 (en) * 2002-04-11 2003-10-23 Medimmune Vaccines, Inc. Spray freeze dry of compositions for intranasal administration
JP2012529887A (ja) * 2009-06-12 2012-11-29 マイクロニクス, インコーポレイテッド マイクロ流体デバイス内のtaqポリメラーゼを乾燥保存するための再水和可能なマトリックス
JP2013527843A (ja) * 2010-04-20 2013-07-04 オクタファルマ・アーゲー 医薬タンパク質の新規な安定化剤
JP2014508933A (ja) * 2011-02-25 2014-04-10 ジーイー・ヘルスケア・ユーケイ・リミテッド 固体支持体、及びそこから生物学的材料を回収する方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2728757B2 (ja) * 1988-02-11 1998-03-18 キューノ,インコーポレーテッド 変性多糖支持体の親和性マトリックス
KR20050011741A (ko) * 2002-04-11 2005-01-29 메드이뮨 백신즈 인코포레이티드 분무 건조에 의한 생물학적 활성 물질의 보존
DE10225501A1 (de) * 2002-06-10 2003-12-24 Eppendorf Ag Verfahren zur Immobilisierung von in einer flüssigen Probe enthaltenen Proteinen mit anschließender Trocknung der immobilisierten Proteine, sowie in dem Verfahren einsetzbare Festphasensubstrate
US20080176209A1 (en) * 2004-04-08 2008-07-24 Biomatrica, Inc. Integration of sample storage and sample management for life science
WO2010132508A2 (en) * 2009-05-11 2010-11-18 Biomatrica, Inc. Compositions and methods for biological sample storage
WO2011127217A1 (en) * 2010-04-06 2011-10-13 Genvault Corporation Stabilized chemical dehydration of biological material
AU2013249007B2 (en) * 2012-04-20 2016-04-21 California Institute Of Technology Fluidic devices and systems for sample preparation or autonomous analysis
CN102728407B (zh) * 2012-07-17 2014-06-11 岳阳亚王精细化工有限公司 一种(S,S)-salen Co(Ⅱ)催化剂的合成方法及其在拆分末端环氧化合物的应用
US20140038172A1 (en) * 2012-08-06 2014-02-06 Vivebio, Llc Matrix and System for Preserving Biological Specimens for Qualitative and Quantitative Analysis

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05508315A (ja) * 1990-05-14 1993-11-25 クアドラント ホールディングス ケンブリッジ リミテッド 生物学的巨大分子物質及び他の有機化合物の安定化
WO2003020924A2 (en) * 2001-09-05 2003-03-13 Whatman Plc Stable storage of proteins
WO2003086443A1 (en) * 2002-04-11 2003-10-23 Medimmune Vaccines, Inc. Spray freeze dry of compositions for intranasal administration
JP2012529887A (ja) * 2009-06-12 2012-11-29 マイクロニクス, インコーポレイテッド マイクロ流体デバイス内のtaqポリメラーゼを乾燥保存するための再水和可能なマトリックス
JP2013527843A (ja) * 2010-04-20 2013-07-04 オクタファルマ・アーゲー 医薬タンパク質の新規な安定化剤
JP2014508933A (ja) * 2011-02-25 2014-04-10 ジーイー・ヘルスケア・ユーケイ・リミテッド 固体支持体、及びそこから生物学的材料を回収する方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
DRUG DEVELOPMENT AND INDUSTRIAL PHARMACY, 2006, VOL.32, PP.765-778, JPN6019007726, ISSN: 0004218320 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021520823A (ja) * 2018-04-24 2021-08-26 キアゲン サイエンシーズ, エルエルシー 複雑な試料からの核酸の単離および阻害物質の除去
JP7496316B2 (ja) 2018-04-24 2024-06-06 キアゲン サイエンシーズ, エルエルシー 複雑な試料からの核酸の単離および阻害物質の除去

Also Published As

Publication number Publication date
AU2018203078A1 (en) 2018-05-24
WO2015162093A1 (en) 2015-10-29
JP6771750B2 (ja) 2020-10-21
CN106233137A (zh) 2016-12-14
HK1232291A1 (zh) 2018-01-05
AU2015250915B2 (en) 2018-02-08
KR102495546B1 (ko) 2023-02-06
AU2015250915A1 (en) 2016-10-20
SG11201608021TA (en) 2016-11-29
EP3134441A1 (en) 2017-03-01
EP3134441B1 (en) 2019-12-18
KR20160145035A (ko) 2016-12-19
IL248052A0 (en) 2016-11-30
IL248052B (en) 2021-12-01
MX2016013980A (es) 2017-01-11
CA2944876A1 (en) 2015-10-29
CN115144512A (zh) 2022-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10625242B2 (en) Substrates and methods for collection, stabilization and elution of biomolecules
AU2018203078A1 (en) Substrates and methods for collection, stabilization and elution of biomolecules
US20140227686A1 (en) Stabilized chemical dehydration of biological material
US8431384B2 (en) Stable protein storage and stable nucleic acid storage in recoverable form
JP6704621B2 (ja) 核酸の抽出及び保存のための方法及び組成物
US9040679B2 (en) Methods and compositions for extraction and storage of nucleic acids
JP2010536377A (ja) 固体支持体上の核酸の安定化
US9534214B2 (en) Substrates and associated methods for elution of nucleic acids
US9719082B2 (en) Substrates and associated methods for elution of nucleic acids
CN105777858A (zh) 多种抗体的复合稳定剂及其使用方法
RU2619898C1 (ru) Способ консервации биологических материалов
JP2004191367A (ja) トロンビン試薬及び検査試薬キット
JP2018518171A5 (ja)
CN117230060A (zh) 用于基因组dna提取的预裂解液、试剂盒及方法
WO2007133495A1 (en) Mixture for decreasing protein interference
CN112176033A (zh) 一种用于rna提取的裂解缓冲液
WO2014028173A1 (en) Methods for protein purification and analysis

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190315

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20190515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190905

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200617

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20200617

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200624

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20200629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200831

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6771750

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250