JP2017514481A5 - - Google Patents

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第7の局面において、本発明は、標的細胞を可逆的に固定化しまたは単離するための、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用を提供する。リガンドはビオチンまたはビオチンの誘導体でありうる。適切なビオチン誘導体の例として、デスチオビオチン、イミノビオチン、2-(4'-ヒドロキシアゾベンゼン)安息香酸(HABA)またはストレプトアビジン結合ペプチドが挙げられるが、それらに限定されるわけではない。この第7の局面は、本発明の第1局面または第2局面に従って標的細胞を単離するための方法、または本発明の第3局面または第4局面に従って標的細胞を固定化するための方法における、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用を包含する。
[本発明1001]
以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を単離する方法:
- i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含む、受容体分子結合試薬、
ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、多量体化試薬、
および
iii)標的細胞を含む試料
を接触させ、
それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、および
- 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、少なくとも受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合を破壊すると可逆的である、工程。
[本発明1002]
受容体分子結合試薬と多量体化試薬とを互いに接触させることで、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬を含む複合体を形成させてから、この複合体を標的細胞と接触させる(インキュベートする)、本発明1001の方法。
[本発明1003]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が低アフィニティーである、本発明1001または1002の方法。
[本発明1004]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が約10 -2 〜約10 -10 Mの範囲にある、本発明1001〜1003のいずれかの方法。
[本発明1005]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が約10 -3 M〜約10 -10 M、または約10 -3 M〜約10 -9 M、または約10 -3 M〜約10 -8 M、または約10 -3 M〜約10 -7 Mの範囲にある、本発明1003の方法。
[本発明1006]
固相が、ビーズ、プラスチックプレート、またはクロマトグラフィーに適した固定相から選択される、本発明1001〜1004のいずれかの方法。
[本発明1007]
受容体分子結合試薬に含まれるパートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間に形成される可逆的結合が、競合条件下で解離可能(破壊可能)である、本発明1001〜1006のいずれかの方法。
[本発明1008]
固相を、結合パートナーCと結合部位Zとの間に形成される可逆的結合を破壊する能力を有する競合試薬と接触させ、それによって標的細胞/多価結合複合体を破壊し、固相から(溶出によって)標的細胞を放出させることを可能にする工程を含む、本発明1007の方法。
[本発明1009]
多量体化試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBと固定相上に含まれるリガンドLとの間に形成される結合が解離可能(破壊可能)である、本発明1001〜1008のいずれかの方法。
[本発明1010]
リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合が、競合条件下で解離可能(破壊可能)である、本発明1009の方法。
[本発明1011]
固相を、リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合を解離させる(破壊する)能力を有する競合試薬と接触させ、それによって固相から標的細胞を放出させる工程を含む、本発明1010の方法。
[本発明1012]
結合パートナーCと結合部位Zとの間に形成される可逆的結合を破壊するためと、リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合を破壊するためとに、同じ競合試薬が使用される、本発明1007〜1011のいずれかの方法。
[本発明1013]
固相から放出された標的細胞を収集する工程をさらに含む、本発明1005〜1011のいずれかの方法。
[本発明1014]
受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の可逆的結合が、約10 -5 〜約10 -13 MのK d を有する、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1015]
結合パートナーCと結合部位Zとが、
- ストレプトアビジンまたはストレプトアビジン類似体、および、ストレプトアビジンに結合するリガンド、
- 二価カチオンの存在下で結合する結合ペア、
- オリゴヒスチジンペプチド、および、各キレート基Kが遷移金属イオンに結合する能力を有し、それによって結合部分Aにオリゴヒスチジンペプチドに結合する能力を与える、少なくとも2つのキレート基Kを含む結合部分A、
- 抗原および該抗原に対する抗体であって、結合パートナーCが該抗原を含み、かつ多量体化試薬が該抗体を含む、抗原および該抗原に対する抗体、
の群から選択される結合ペアを形成する、本発明1001〜1014のいずれかの方法。
[本発明1016]
(a)結合パートナーCが、ビオチンを含み、かつ、多量体化試薬が、ビオチンに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体またはアビジン類似体を含むか、または
(b)結合パートナーCが、ストレプトアビジンまたはアビジンに可逆的に結合するビオチン類似体を含み、かつ、多量体化試薬が、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ビオチン類似体に可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含むか、または
(c)結合パートナーCが、ストレプトアビジン結合ペプチドまたはアビジン結合ペプチドを含み、かつ、多量体化試薬が、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ストレプトアビジン結合ペプチドもしくは該アビジン結合ペプチドに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含む、
本発明1015の方法。
[本発明1017]
多量体化試薬が、野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Val 44 -Thr 45 -Ala 46 -Arg 47 (SEQ ID NO:19)を含むストレプトアビジンムテイン、または野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Ile 44 -Gly 45 -Ala 46 -Arg 47 (SEQ ID NO:20)を含むストレプトアビジンムテインを含み、かつ、結合パートナーCが、以下の配列の1つを含むか、または以下の配列の1つからなるストレプトアビジン結合ペプチドを含む、本発明1016の方法:
a)-Trp-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:1)、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、または、YaaがGluであり、かつZaaがLysもしくはArgである、
b)-Trp-Arg-His-Pro-Gln-Phe-Gly-Gly-(SEQ ID NO:2)、
c)-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:3)、
d)少なくとも2つのストレプトアビジン結合ペプチドの連続的構成、ここで、各ペプチドはストレプトアビジンに結合し、2つのペプチド間の距離は少なくとも0であり、かつ50アミノ酸を上回らず、前記少なくとも2つのペプチドのそれぞれはアミノ酸配列-His-Pro-Baa-を含み、配列中のBaaはグルタミン、アスパラギン、およびメチオニンからなる群より選択される、
e)前記少なくとも2つのペプチドの1つが配列-His-Pro-Gln-を含む、d)で述べた連続的構成、
f)前記ペプチドの1つがアミノ酸配列-His-Pro-Gln-Phe-(SEQ ID NO:4)を含む、d)で述べた連続的構成、
g)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ配列-Oaa-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:5)を含み、配列中、OaaはTrp、Lys、またはArgであり、Xaaは任意のアミノ酸であり、かつ、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、または、YaaがGluであり、かつZaaがLysもしくはArgである、d)で述べた連続的構成、
h)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ酸配列-Trp-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:6)を含み、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、YaaがGluであり、かつZaaがLysまたはArgである、d)で述べた連続的構成、
i)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ酸配列-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:7)を含む、d)で述べた連続的構成、
j)アミノ酸配列-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(Xaa)n-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:8)、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、nは0〜12の整数である、
k)
Figure 2017514481
からなる群より選択されるアミノ酸配列。
[本発明1018]
二価カチオンの存在下で結合する結合ペアに関して、
結合パートナーCがカルモジュリン結合ペプチドを含み、かつ多量体化試薬がカルモジュリンを含むか、または
結合パートナーCがFLAGペプチドを含み、かつ多量体化試薬がFLAGペプチドに結合する抗体を含むか、または
結合パートナーCがオリゴヒスチジンタグを含み、かつ多量体化試薬がキレートされた遷移金属を含む、
本発明1015の方法。
[本発明1019]
二価カチオンがCa 2+ 、Ni 2+ 、またはCo 2+ からなる群より選択される、本発明1018の方法。
[本発明1020]
結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合が金属イオンキレーションによって破壊される、本発明1018の方法。
[本発明1021]
金属キレーションがEDTAまたはEGTAの添加によって実行される、本発明1020の方法。
[本発明1022]
結合パートナーCに含まれる抗原がエピトープタグである、本発明1015の方法。
[本発明1023]
エピトープタグが、Mycタグ
Figure 2017514481
、HAタグ
Figure 2017514481
、VSV-Gタグ
Figure 2017514481
、HSVタグ
Figure 2017514481
、およびV5タグ
Figure 2017514481
からなる群より選択される、本発明1022の方法。
[本発明1024]
結合パートナーCに含まれる抗原がタンパク質である、本発明1015の方法。
[本発明1025]
タンパク質が、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、およびチオレドキシンの群から選択される、本発明1023の方法。
[本発明1026]
リガンド結合パートナーLBへのリガンドLの結合の解離定数K d が、結合部位Zへの可逆的結合パートナーCの結合の解離定数K d より小さい、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1027]
リガンドLおよびリガンド結合パートナーLBが、
- リガンド結合パートナーLBとしてのストレプトアビジンまたはストレプトアビジン類似体、およびストレプトアビジンに結合するリガンドL(分子)、
- 二価カチオンの存在下で結合する結合ペア、
- リガンドLとしてのオリゴヒスチジンペプチド、および、各キレートK基が遷移金属イオンに結合する能力を有し、それによってオリゴヒスチジンペプチドに結合する能力を部分Aに与える、リガンド結合パートナーLBとしての少なくとも2つのキレート基Kを含む結合部分A、
- 抗原および該抗原に対する抗体であって、リガンドLが該抗原を含み、かつリガンド結合パートナーLBが該抗体を含む、抗原および該抗原に対する抗体、
- リガンド結合パートナーLBとしての、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合ドメイン、およびセルロース結合ドメインの群から選択されるタンパク質、ならびにリガンドLとしての、それぞれグルタチオン、マルトース、キチン、またはセルロース、
- リガンド結合パートナーLBとしての抗体Fcドメイン、およびリガンドLとしての免疫グロブリン結合タンパク質、例えばプロテインA、プロテインG、またはプロテインL、
の群から選択される結合ペアを形成する、本発明1009〜1026のいずれかの方法。
[本発明1028]
(a)リガンドLがビオチンを含み、かつリガンド結合パートナーLBが、ビオチンに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体またはアビジン類似体を含むか、または
(b)リガンドLが、ストレプトアビジンまたはアビジンに可逆的に結合するビオチン類似体を含み、かつリガンド結合パートナーLBが、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ビオチン類似体に可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含むか、または
(c)リガンドLがストレプトアビジン結合ペプチドまたはアビジン結合ペプチドを含み、かつリガンド結合パートナーLBが、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ストレプトアビジン結合ペプチドもしくは該アビジン結合ペプチドに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含む、
本発明1027の方法。
[本発明1029]
リガンド結合パートナーLBが、野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Val 44 -Thr 45 -Ala 46 -Arg 47 (SEQ ID NO:19)を含むストレプトアビジン類似体、または野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Ile 44 -Gly 45 -Ala 46 -Arg 47 (SEQ ID NO:20)を含むストレプトアビジン類似体を含む、本発明1028の方法。
[本発明1030]
二価カチオンの存在下で結合する結合ペアに関して、
リガンドLがカルモジュリン結合ペプチドを含み、かつリガンド結合パートナーLBがカルモジュリンを含むか、または
リガンドLがオリゴヒスチジンタグを含み、かつリガンド結合パートナーLBが、少なくとも2つのキレート基Kを含む結合部分Aを含み、各キレート基Kは遷移金属イオンに結合する能力を有し、それによって部分Aにオリゴヒスチジンペプチドに結合する能力を与える、
本発明1027の方法。
[本発明1031]
結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合が金属イオンキレーションによって解離される(破壊される)、本発明1030の方法。
[本発明1032]
金属キレーションがEDTAまたはEGTAの添加によって実行される、本発明1031の方法。
[本発明1033]
結合パートナーCに含まれる抗原がエピトープタグである、本発明1027の方法。
[本発明1034]
エピトープタグが、Mycタグ
Figure 2017514481
、HAタグ
Figure 2017514481
、VSV-Gタグ
Figure 2017514481
、HSVタグ
Figure 2017514481
、V5タグ
Figure 2017514481
、T7エピトープ
Figure 2017514481
、およびグルタチオン-S-トランスフェラーゼ
からなる群より選択される、本発明1033の方法。
[本発明1035]
- 競合試薬がビオチンまたはビオチン誘導体であり、
- 結合パートナーCがストレプトアビジンに結合するリガンドであり、かつ多量体化試薬がストレプトアビジンまたはストレプトアビジンであり、かつ
- リガンドLがビオチンまたはビオチン類似体であり、かつリガンド結合パートナーLBがストレプトアビジンまたはストレプトアビジン類似体である、
本発明1012〜1034のいずれかの方法。
[本発明1036]
多量体化試薬の結合部位Zとリガンド結合パートナーLBとが同一である、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1037]
受容体分子に特異的に結合する受容体分子結合試薬が、抗体、二価抗体フラグメント、一価抗体フラグメント、抗体様の結合特性を有するタンパク質性結合分子、およびMHC分子からなる群より選択される、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1038]
二価抗体フラグメントが(Fab) 2 'フラグメントまたは二価一本鎖Fvフラグメントである、本発明1037の方法。
[本発明1039]
一価抗体フラグメントが、Fabフラグメント、Fvフラグメント、および一本鎖Fvフラグメント(scFv)からなる群より選択される、本発明1038の方法。
[本発明1040]
抗体様の結合特性を有するタンパク質性結合分子が、アプタマー、リポカリンファミリーのポリペプチドに基づくムテイン、グルボディ、アンキリンスキャフォールドに基づくタンパク質、結晶性スキャフォールドに基づくタンパク質、アドネクチン、およびアビマーの群より選択される、本発明1037の方法。
[本発明1041]
試料が、標的細胞と、細胞表面上に前記受容体分子を欠くさらなる細胞との混合物を含み、かつ、方法が、該さらなる細胞から標的細胞を分離する工程を含む、前記本発明のいずれかの方法。
[本発明1042]
以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を単離する方法:
- i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、受容体分子結合試薬、および
ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含む多量体化試薬、
iii)標的細胞を含む試料
を接触させ、
それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
- 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、
a)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合、および/または
b)固相のリガンドLと受容体分子結合試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBとの間の結合
を破壊すると可逆的である、工程。
[本発明1043]
受容体分子結合試薬と多量体化試薬とを互いに接触させることで、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬を含む複合体を形成させてから、この複合体を標的細胞と接触させる(インキュベートする)、本発明1042の方法。
[本発明1044]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が低アフィニティーである、本発明1042または1043の方法。
[本発明1045]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が約10 -2 〜約10 -10 Mの範囲にある、本発明1042〜1044のいずれかの方法。
[本発明1046]
以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を固相上に固定化する方法:
- i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含む、受容体分子結合試薬、
ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、多量体化試薬、
および
ii)標的細胞を含む試料
を接触させ、
それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
- 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、少なくとも受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合を破壊すると可逆的である、工程。
[本発明1047]
受容体分子結合試薬と多量体化試薬とを互いに接触させることで、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬を含む複合体を形成させてから、この複合体を標的細胞と接触させる(インキュベートする)、本発明1046の方法。
[本発明1048]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が低アフィニティーである、本発明1046または1047の方法。
[本発明1049]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が約10 -2 〜約10 -10 Mの範囲にある、本発明1046〜1048のいずれかの方法。
[本発明1050]
以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を固相上に固定化する方法:
- i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、受容体分子結合試薬、および
ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含む多量体化試薬、
iii)標的細胞を含む試料
を接触させ、
それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
- 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、
a)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合、および/または
b)固相のリガンドLと受容体分子結合試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBとの間の結合
を破壊すると可逆的である、工程。
[本発明1051]
受容体分子結合試薬と多量体化試薬とを互いに接触させることで、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬を含む複合体を形成させてから、この複合体を標的細胞と接触させる(インキュベートする)、本発明1050の方法。
[本発明1052]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が低アフィニティーである、本発明1050または1051の方法。
[本発明1053]
受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(K d )が約10 -2 〜約10 -10 Mの範囲にある、本発明1050〜1052のいずれかの方法。
[本発明1054]
- リガンドLを含む固相であって、リガンドLは、標的細胞を単離するために使用される受容体分子結合試薬または多量体化試薬中に存在するリガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有し、リガンドLはそれによって、固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする、固相、
- a)細胞分離に適し、ゲル濾過マトリックスおよび/またはアフィニティークロマトグラフィーマトリックスである第1固定相であって、該マトリックスが、受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに特異的に結合する結合部位Zを有するアフィニティー試薬を含み、それによって、第1固定相上での受容体分子結合試薬の固定化と、標的細胞を含む溶出液からの受容体分子結合試薬の除去とを可能にする、第1固定相、
または
b)リガンドLを含む第2固定相であって、リガンドLは、標的細胞を単離するために使用される受容体分子結合試薬または多量体化試薬中に存在するリガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有し、リガンドLはそれによって、第2固定相上での受容体分子結合試薬または多量体化試薬の固定化と、標的細胞を含む溶出液からの受容体分子結合試薬または多量体化試薬の除去とを可能にする、第2固定相
のうちの少なくとも1つ
を含む、試料から標的細胞を単離するための構成。
[本発明1055]
固相と第1固定相または第2固定相の少なくとも一方とが流体接続されている、本発明1054の構成。
[本発明1056]
第1固定相および/または第2固定相がクロマトグラフィーカラムに含まれているか、または平面固定相である、本発明1054または1055の構成。
[本発明1057]
固相が標的細胞を単離するためのバッチ式リアクターに含まれているか、または固相が固定相である、本発明1054〜1056のいずれかの構成。
[本発明1058]
バッチ式リアクターが、固相上にリガンドLが固定化されている固相を含む容器であるか、またはバッチ式リアクターが、ビーズ上に固定化されたリガンドLを有するビーズを含む、本発明1057の構成。
[本発明1059]
バッチ式リアクター中にビーズを保持するための保持手段をさらに含む、本発明1058の構成。
[本発明1060]
ビーズが磁気ビーズであり、かつ保持手段が磁石である、本発明1059の構成。
[本発明1061]
固相が第1固定相に流体接続されており、かつ第1固定相が第2固定相に流体接続されている、本発明1054〜1060のいずれかの構成。
[本発明1062]
固相が第2固定相に流体接続されており、かつ第2固定相が第1固定相に流体接続されている、本発明1054〜1062のいずれかの構成。
[本発明1063]
固相および/または第2固定相に含まれるリガンドLがビオチンまたはビオチンの誘導体である、本発明1054〜1062のいずれかの構成。
[本発明1064]
ビオチンの誘導体が、デスチオビオチン、イミノビオチン、2-(4'-ヒドロキシアゾベンゼン)安息香酸(HABA)、またはストレプトアビジン結合ペプチドである、本発明1063の構成。
[本発明1065]
第1固定相に含まれるアフィニティー試薬が、ストレプトアビジン、ストレプトアビジンのムテイン、アビジン、またはアビジンのムテインである、本発明1054〜1063のいずれかの構成。
[本発明1066]
本発明1054〜1065のいずれかの標的細胞を単離するための構成を含む、試料から標的細胞を単離するための機器。
[本発明1067]
標的細胞を可逆的に固定化または単離するための、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用。
[本発明1068]
リガンドがビオチンまたはビオチンの誘導体である、本発明1066の使用。
[本発明1069]
ビオチンの誘導体が、デスチオビオチン、イミノビオチン、2-(4'-ヒドロキシアゾベンゼン)安息香酸(HABA)、またはストレプトアビジン結合ペプチドである、本発明1068の使用。
[本発明1070]
本発明1001〜1054のいずれかの標的細胞を単離する方法または標的細胞を固定化するための方法における、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用。

Claims (35)

  1. 以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を単離する方法:
    - i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含む、受容体分子結合試薬、
    ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、多量体化試薬、
    および
    iii)標的細胞を含む試料
    を接触させ、
    それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、および
    - 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
    それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、少なくとも受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合を破壊すると可逆的である、工程。
  2. 受容体分子結合試薬と多量体化試薬とを互いに接触させることで、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬を含む複合体を形成させてから、この複合体を標的細胞と接触させる(インキュベートする)、請求項1記載の方法。
  3. 受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(Kd)が低アフィニティーである、請求項1または2記載の方法。
  4. 受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(Kd)が約10-2〜約10-10Mの範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. 受容体分子結合試薬と受容体分子との間の結合に関する解離定数(Kd)が約10-3M〜約10-10M、または約10-3M〜約10-9M、または約10-3M〜約10-8M、または約10-3M〜約10-7Mの範囲にある、請求項3記載の方法。
  6. 固相が、ビーズ、プラスチックプレート、またはクロマトグラフィーに適した固定相から選択される、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  7. 受容体分子結合試薬に含まれるパートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間に形成される可逆的結合が、競合条件下で解離可能(破壊可能)である、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
  8. 固相を、結合パートナーCと結合部位Zとの間に形成される可逆的結合を破壊する能力を有する競合試薬と接触させ、それによって標的細胞/多価結合複合体を破壊し、固相から(溶出によって)標的細胞を放出させることを可能にする工程を含む、請求項7記載の方法。
  9. 多量体化試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBと固定相上に含まれるリガンドLとの間に形成される結合が解離可能(破壊可能)である、請求項1〜8のいずれか一項記載の方法。
  10. リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合が、競合条件下で解離可能(破壊可能)である、請求項9記載の方法。
  11. 固相を、リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合を解離させる(破壊する)能力を有する競合試薬と接触させ、それによって固相から標的細胞を放出させる工程を含む、請求項10記載の方法。
  12. 結合パートナーCと結合部位Zとの間に形成される可逆的結合を破壊するためと、リガンド結合パートナーLBとリガンドLとの間に形成される結合を破壊するためとに、同じ競合試薬が使用される、請求項7〜11のいずれか一項記載の方法。
  13. 固相から放出された標的細胞を収集する工程をさらに含む、請求項5〜11のいずれか一項記載の方法。
  14. 受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の可逆的結合が、約10-5〜約10-13MのKdを有する、求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. 結合パートナーCと結合部位Zとが、
    - ストレプトアビジンまたはストレプトアビジン類似体、および、ストレプトアビジンに結合するリガンド、
    - 二価カチオンの存在下で結合する結合ペア、
    - オリゴヒスチジンペプチド、および、各キレート基Kが遷移金属イオンに結合する能力を有し、それによって結合部分Aにオリゴヒスチジンペプチドに結合する能力を与える、少なくとも2つのキレート基Kを含む結合部分A、
    - 抗原および該抗原に対する抗体であって、結合パートナーCが該抗原を含み、かつ多量体化試薬が該抗体を含む、抗原および該抗原に対する抗体、
    の群から選択される結合ペアを形成する、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  16. (a)結合パートナーCが、ビオチンを含み、かつ、多量体化試薬が、ビオチンに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体またはアビジン類似体を含むか、または
    (b)結合パートナーCが、ストレプトアビジンまたはアビジンに可逆的に結合するビオチン類似体を含み、かつ、多量体化試薬が、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ビオチン類似体に可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含むか、または
    (c)結合パートナーCが、ストレプトアビジン結合ペプチドまたはアビジン結合ペプチドを含み、かつ、多量体化試薬が、ストレプトアビジンもしくはアビジン、または該ストレプトアビジン結合ペプチドもしくは該アビジン結合ペプチドに可逆的に結合するストレプトアビジン類似体もしくはアビジン類似体を含む、
    請求項15記載の方法。
  17. 多量体化試薬が、野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Val44-Thr45-Ala46-Arg47(SEQ ID NO:19)を含むストレプトアビジンムテイン、または野生型ストレプトアビジンの配列位置44〜47にアミノ酸配列Ile44-Gly45-Ala46-Arg47(SEQ ID NO:20)を含むストレプトアビジンムテインを含み、かつ、結合パートナーCが、以下の配列の1つを含むか、または以下の配列の1つからなるストレプトアビジン結合ペプチドを含む、請求項16記載の方法:
    a)-Trp-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:1)、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、または、YaaがGluであり、かつZaaがLysもしくはArgである、
    b)-Trp-Arg-His-Pro-Gln-Phe-Gly-Gly-(SEQ ID NO:2)、
    c)-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:3)、
    d)少なくとも2つのストレプトアビジン結合ペプチドの連続的構成、ここで、各ペプチドはストレプトアビジンに結合し、2つのペプチド間の距離は少なくとも0であり、かつ50アミノ酸を上回らず、前記少なくとも2つのペプチドのそれぞれはアミノ酸配列-His-Pro-Baa-を含み、配列中のBaaはグルタミン、アスパラギン、およびメチオニンからなる群より選択される、
    e)前記少なくとも2つのペプチドの1つが配列-His-Pro-Gln-を含む、d)で述べた連続的構成、
    f)前記ペプチドの1つがアミノ酸配列-His-Pro-Gln-Phe-(SEQ ID NO:4)を含む、d)で述べた連続的構成、
    g)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ配列-Oaa-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:5)を含み、配列中、OaaはTrp、Lys、またはArgであり、Xaaは任意のアミノ酸であり、かつ、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、または、YaaがGluであり、かつZaaがLysもしくはArgである、d)で述べた連続的構成、
    h)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ酸配列-Trp-Xaa-His-Pro-Gln-Phe-Yaa-Zaa-(SEQ ID NO:6)を含み、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、YaaおよびZaaはどちらもGlyであるか、YaaがGluであり、かつZaaがLysまたはArgである、d)で述べた連続的構成、
    i)少なくとも1つのペプチドが少なくともアミノ酸配列-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:7)を含む、d)で述べた連続的構成、
    j)アミノ酸配列-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(Xaa)n-Trp-Ser-His-Pro-Gln-Phe-Glu-Lys-(SEQ ID NO:8)、配列中、Xaaは任意のアミノ酸であり、nは0〜12の整数である、
    k)
    Figure 2017514481
    からなる群より選択されるアミノ酸配列。
  18. 二価カチオンの存在下で結合する結合ペアに関して、
    結合パートナーCがカルモジュリン結合ペプチドを含み、かつ多量体化試薬がカルモジュリンを含むか、または
    結合パートナーCがFLAGペプチドを含み、かつ多量体化試薬がFLAGペプチドに結合する抗体を含むか、または
    結合パートナーCがオリゴヒスチジンタグを含み、かつ多量体化試薬がキレートされた遷移金属を含む、
    請求項15記載の方法。
  19. 二価カチオンがCa2+、Ni2+、またはCo2+からなる群より選択される、請求項18記載の方法。
  20. 結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合が金属イオンキレーションによって破壊される、請求項18記載の方法。
  21. 金属キレーションがEDTAまたはEGTAの添加によって実行される、請求項20記載の方法。
  22. 結合パートナーCに含まれる抗原がエピトープタグである、請求項15記載の方法。
  23. エピトープタグが、Mycタグ
    Figure 2017514481
    、HAタグ
    Figure 2017514481
    、VSV-Gタグ
    Figure 2017514481
    、HSVタグ
    Figure 2017514481
    、およびV5タグ
    Figure 2017514481
    からなる群より選択される、請求項22記載の方法。
  24. 結合パートナーCに含まれる抗原がタンパク質である、請求項15記載の方法。
  25. タンパク質が、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合タンパク質(CBP)、およびチオレドキシンの群から選択される、請求項23記載の方法。
  26. リガンド結合パートナーLBへのリガンドLの結合の解離定数Kdが、結合部位Zへの可逆的結合パートナーCの結合の解離定数Kdより小さい、求項1〜25のいずれか一項記載の方法。
  27. リガンドLおよびリガンド結合パートナーLBが、
    - リガンド結合パートナーLBとしてのストレプトアビジンまたはストレプトアビジン類似体、およびストレプトアビジンに結合するリガンドL(分子)、
    - 二価カチオンの存在下で結合する結合ペア、
    - リガンドLとしてのオリゴヒスチジンペプチド、および、各キレートK基が遷移金属イオンに結合する能力を有し、それによってオリゴヒスチジンペプチドに結合する能力を部分Aに与える、リガンド結合パートナーLBとしての少なくとも2つのキレート基Kを含む結合部分A、
    - 抗原および該抗原に対する抗体であって、リガンドLが該抗原を含み、かつリガンド結合パートナーLBが該抗体を含む、抗原および該抗原に対する抗体、
    - リガンド結合パートナーLBとしての、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、マルトース結合タンパク質(MBP)、キチン結合ドメイン、およびセルロース結合ドメインの群から選択されるタンパク質、ならびにリガンドLとしての、それぞれグルタチオン、マルトース、キチン、またはセルロース、
    - リガンド結合パートナーLBとしての抗体Fcドメイン、およびリガンドLとしての免疫グロブリン結合タンパク質、例えばプロテインA、プロテインG、またはプロテインL、
    の群から選択される結合ペアを形成する、請求項9〜26のいずれか一項記載の方法。
  28. 受容体分子に特異的に結合する受容体分子結合試薬が、抗体、二価抗体フラグメント、一価抗体フラグメント、抗体様の結合特性を有するタンパク質性結合分子、およびMHC分子からなる群より選択される、求項1〜27のいずれか一項記載の方法。
  29. 以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を単離する方法:
    - i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、受容体分子結合試薬、および
    ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含む多量体化試薬、
    iii)標的細胞を含む試料
    を接触させ、
    それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
    - 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
    それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、
    a)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合、および/または
    b)固相のリガンドLと受容体分子結合試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBとの間の結合
    を破壊すると可逆的である、工程。
  30. 以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を固相上に固定化する方法:
    - i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含む、受容体分子結合試薬、
    ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、多量体化試薬、
    および
    iii)標的細胞を含む試料
    を接触させ、
    それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
    - 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
    それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、少なくとも受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合を破壊すると可逆的である、工程。
  31. 以下の工程を含む、標的細胞表面上に受容体分子を有する標的細胞を固相上に固定化する方法:
    - i)標的細胞表面上の受容体分子に特異的に結合する能力を有する結合部位Bと、多量体化試薬上の結合部位Zに可逆的に結合する能力を有する結合パートナーCとを含み、リガンドLに特異的に結合する能力を有するリガンド結合パートナーLBをさらに含む、受容体分子結合試薬、および
    ii)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに可逆的に結合する能力を有する2つ以上の結合部位Zを含む多量体化試薬、
    iii)標的細胞を含む試料
    を接触させ、
    それによって、受容体分子結合試薬、多量体化試薬、および標的細胞が、多量体化試薬に結合した2つ以上の受容体分子結合試薬に結合している標的細胞を含む多価結合複合体を形成することを可能にする工程、
    - 標的細胞、受容体分子結合試薬、および多量体化試薬の多価結合複合体を、リガンドLを含む固相と接触させ、
    それによって、リガンドLとリガンド結合パートナーLBとの間の結合による固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする工程であって、固相上での標的細胞の固定化が、
    a)受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCと多量体化試薬の結合部位Zとの間の結合、および/または
    b)固相のリガンドLと受容体分子結合試薬に含まれるリガンド結合パートナーLBとの間の結合
    を破壊すると可逆的である、工程。
  32. - リガンドLを含む固相であって、リガンドLは、標的細胞を単離するために使用される受容体分子結合試薬または多量体化試薬中に存在するリガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有し、リガンドLはそれによって、固相上での標的細胞の可逆的固定化を可能にする、固相、
    - a)細胞分離に適し、ゲル濾過マトリックスおよび/またはアフィニティークロマトグラフィーマトリックスである第1固定相であって、該マトリックスが、受容体分子結合試薬に含まれる結合パートナーCに特異的に結合する結合部位Zを有するアフィニティー試薬を含み、それによって、第1固定相上での受容体分子結合試薬の固定化と、標的細胞を含む溶出液からの受容体分子結合試薬の除去とを可能にする、第1固定相、
    または
    b)リガンドLを含む第2固定相であって、リガンドLは、標的細胞を単離するために使用される受容体分子結合試薬または多量体化試薬中に存在するリガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有し、リガンドLはそれによって、第2固定相上での受容体分子結合試薬または多量体化試薬の固定化と、標的細胞を含む溶出液からの受容体分子結合試薬または多量体化試薬の除去とを可能にする、第2固定相
    のうちの少なくとも1つ
    を含む、試料から標的細胞を単離するための構成。
  33. 請求項32記載の標的細胞を単離するための構成を含む、試料から標的細胞を単離するための機器。
  34. 標的細胞を可逆的に固定化または単離するための、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用であって、リガンドがビオチンまたはビオチンの誘導体である、使用
  35. 請求項1〜28のいずれか一項記載の標的細胞を単離する方法または標的細胞を固定化するための方法における、リガンド結合パートナーLBに特異的に結合する能力を有するリガンドLを含む固相の使用。
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