JP2017512867A - ポリエステルファブリックを染色するための生体適合性かつ生分解性の天然分散染料 - Google Patents

ポリエステルファブリックを染色するための生体適合性かつ生分解性の天然分散染料 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリエステルファブリックを染色するための、生体適合性かつ生分解性の天然分散染料に関するものであり、水中に分散しており、緑色植物に由来するものである。該分散染料は、活性染料化合物として酸クロロフィリン誘導体、例えば酸形態のMg−クロロフィリンまたは酸形態のCu−クロロフィリンを含有する。本発明の分散染料は、伝統的な方法によるポリエステルファブリックの染色のために、繊維の重量基準で(OWF)0.01%〜20%の濃度で用いることができ、そうして90%より大きい染料消耗の条件下で、優れた色の濃さ、ならびに光、洗浄、および摩擦に対する優れた堅牢度を有する染色されたファブリックを提供することができる。【選択図】図7

Description

[1] 本発明は、概して天然分散染料に関する。より詳細には、緑色植物またはその一部に由来する分散染料、特にポリエステルファブリックを染色するのに適した天然分散染料に関する。
[2] テキスタイル材料の質は、用いられる繊維の特性およびそれらに適用される仕上げにより決定される。仕上げとは、色、手触り、耐久性等によって生ずる新しい価値を粗製の製品に付与する操作全体を表す。ファブリックへの特定の色の付与は、染色の操作において行われる。これは、テキスタイルの仕上げの特に重要な技術的段階であり、得られる結果は、繊維構成要素の化学的−形態学的構造、選択される染色剤の物理的および化学的特性、ならびに採用される染色技術に依存する。
[3] 染色とは、主に合成有機染料を用いて、いくつかの工程ではしばしば高い温度および圧力にて、テキスタイル支持体へ色を水性適用することである。既存の繊維の全てを染色する染料は存在せず、全ての既知の染料により染色され得る繊維もないことを指摘することは重要である。この工程の間に、染料および化学的補助剤(aids)、例えば界面活性剤、酸、アルカリ/塩基、電解質、キャリヤー、均染剤、促進剤、キレート剤、乳化剤、柔軟剤等をテキスタイルに適用して、ファブリックの最終用途に適した色堅牢度特性を有する均一な色の濃さを得る。このプロセスには、染料の水性媒体中での分散、染料の液相中での拡散、続いて繊維の外側表面上への吸着、そして最後に繊維の内部の大部分への拡散および吸着が含まれる。ファブリックの期待される最終用途に応じて、異なる堅牢度特性が要求され得る。異なるタイプの染料および化学的添加剤が、これらの特性を得るために用いられ、それは仕上げ工程の間に実施される。着色は、顔料を結合剤(顔料を繊維に固定するポリマー)と一緒に適用することによって達成することもできる。「顔料」および「染料」という用語は、しばしば互換的に用いられるが、厳密に言えば、顔料は所与の媒体中で不溶性であり、一方で染料は可溶性である。天然染料の大部分は、水中で可溶性である。代表的な天然顔料は、クロロフィル類およびカロテノイド類である。
[4] 様々なタイプの繊維の染色を担っているテキスタイル染色産業は、特に重大な環境汚染源として突出している。選択される染料の特徴に無関係に、全ての染色プロセスの最終操作には、前の工程で繊維に固定されなかった過剰な元のまたは加水分解された染料を除去するための槽中での洗浄が含まれる。これらの槽では、前に言及されたように、染色プロセスにおいて用いられた染料のおおよそ10〜50%が失われ、廃水に行き着き、約100万トンのこれらの化合物によって環境が汚染されていると推定されている。不適切に処理されたテキスタイル廃水の環境中への放出は、ヒトおよび環境の健康に関する問題の重要な源になり得る。染料喪失の主な源は、テキスタイル繊維の染色工程の間の染料の不完全な固定によるものである。
[5] 染色プロセスの間の染料の喪失により引き起こされる問題に加えて、環境汚染の状況において、テキスタイル産業は大量の水も使用しており、それは結果として大量の廃水をもたらしている。
[6] 合成繊維は、テキスタイル産業に関する主な原材料である。合成繊維の世界的生産の75%より多くが、ポリエステル繊維である。それらの使用は、それらの化学的特性、物理化学的な質により、特にそれらが有する機械的特性により正当化されている。それらは、他のカテゴリーの合成繊維よりも優秀であるが、それらは水溶性染料により染色されることができない。むしろ、ポリエステル繊維の染色は、分散染料により行われている。
[7] 分散染料は、一般に強い可溶化基を欠いており、従って水中で不溶性であるか、または可溶性が乏しい。それらは、しばしば中性〜弱酸性pHで疎水性合成繊維上に適用され、本質的に疎水性マトリックス中で溶解する。これらの染料は、通常は一部の溶解した染料を含有する微細な水性分散物から適用される。当該技術で既知のポリエステルの染色のための分散染料の全ては、合成によるものであり、すなわち、それらは、天然存在物質からの抽出によってではなく化学合成のプロセスにより得られる。ここで、先行技術において既知であるような分散染色の機序を図説している図1を参照する。
[8] 天然クロロフィル類は、天然に最も豊富な顔料であり、その主な機能は、地球上の生命に関する根本的なプロセスである光合成である。天然クロロフィル類は、多数のタイプの植物および植物の部分から経済的に抽出されることができる。しかし、実際には、天然クロロフィル類は、いくつかの理由で着色剤としてはめったに用いられない。第1に、クロロフィルが植物物質から抽出される際、カロテノイド類、リン脂質および他の油溶性物質(「含油樹脂」と呼ばれる)が、必ずクロロフィルと一緒に抽出され、結果として十分に定められた組成を欠いており様々なレベルの顔料を含む製品をもたらし、それはその後の精製工程を必須にする。第2に、内在性の植物酵素および用いられる抽出条件が、クロロフィル類の化学修飾を容易に促進する可能性があり、それはフェオフィチン類およびフェオホルビド類のような魅力的でない茶色がかった緑色の分解産物をもたらす。結果的に、言及された困難を考慮した生産コストは非常に高く、従って天然クロロフィル類の着色剤としてのより普及した適用は限られている。
[9] スキーム1は、植物および光合成生物における天然存在クロロフィル類の例を図説している。高等植物は、クロロフィルaおよびbならびにそれらのそれぞれの分解代謝産物、例えばフェオフィチン類、クロロフィリド類およびフェオホルビド類のみを含有する。クロロフィルaおよびbに加えて、クロロフィルc、dおよびeが藻類において見付かっており、バクテリオクロロフィル類が光合成細菌において見付かっている。
[10] 用いられる抽出法にかかわらず、含油樹脂は水中で不溶性である。従って、クロロフィルを抽出するために用いられた溶媒の除去後、結果として得られた生成物は、油性の特徴を有する。これは、クロロフィルの未精製の抽出物を、染料として処理しにくくする。それでもなお、葉および茎の抽出物の綿ファブリックの一時的な染色のための使用の例が、当該技術で知られている。
[11] 非特許文献1は、セスバニア・アクレアータ(Sesbania aculeate)の幹および葉のアルコール抽出物の綿ファブリックの染色(媒染剤の使用を伴う)のための使用を報告している。セスバニア・アクレアータのエタノール抽出物は、ある範囲の迷彩の陰影(camouflage shades)をもたらす。染色された試料の堅牢性特性は、極めて良好であった。
[12] 現実的な使用の可能性を有する有望な代替物は、水溶性の金属キレートクロロフィル誘導体である。これらの顔料は、独特の物理化学的および光化学的特徴に基づいて、食品着色剤として、そして広い範囲の他の産業的適用のために用いられることが提案されてきた。スキーム2は、クロロフィルの最も重要な誘導体を得るために用いられている反応を図説している。
[13] 中心のMg原子は、特に酸性条件下で容易に取り外され、それを水素で置換し、そうしてフェオフィチン類を形成する。グリニャール試薬を用いる場合を除いて、Mg原子の置換において困難に直面する。しかし、他の金属(銅、亜鉛、鉄等)が導入されることができる。フェオフィチンのフィチル基の酸またはアルカリによる加水分解が、フェオホルビド類を形成するために用いられる。Mg原子の除去を伴わないフィチル基の開裂は、クロロフィリド類を生成する。穏やかな加熱により誘導される同素環上に位置するC−10中心におけるエピマー化は、a’およびb’と呼ばれる同位体を形成する。延長された加熱は、C−10位における脱カルボメトキシル化を引き起こして「ピロ」誘導体をもたらす。
[14] 着色剤としての使用に適した水溶性クロロフィル誘導体の合成が、当該技術で既知である。例えば、Cu−クロロフィリンは、水中で容易に溶けるナトリウムまたはカリウム塩として販売されている。Cu−クロロフィルは、それがより鮮やかな緑色であり、はるかにもっと安定である、すなわち銅が容易に置き換えられないことを除いて、クロロフィルに非常によく類似して挙動する。しかし、低いpHでは、Cu−クロロフィリンは、不溶性のプロトン化された化合物として沈殿する。
[15] Cu−クロロフィリンの染料または着色剤としての使用の数多くの例が、当該技術で知られている。例えば、銅クロロフィリンナトリウムは、羊毛(非特許文献2)および絹(非特許文献3)ファブリックのための染料として知られている。
[16] 特許文献1は、綿ファブリックを向上した色堅牢度を有する銅クロロフィリンナトリウムで染色するための方法を開示している。その方法は、ソフォラ・ジャポニカ(sophora japonica)を前処理のために用いて、続いて銅クロロフィル塩染色を行うことを含む。
[17] 特許文献2は、銅クロロフィリンナトリウムにより絹ファブリックを緑色に染色するための方法を開示している。その染色法は、媒染剤を用いない直接染色法である。
[18] 非特許文献4は、いくつかの水溶性クロロフィル誘導体(そのCu塩を含む)の、綿、羊毛、およびアセテート繊維の染色のための使用を開示した。
[19] クロロフィルベースの分散染料は、まだ当該技術で知られていない。上記で説明されたように、ポリエステル類のようなファブリックに関して、水溶性染料は使用されることができず、ポリエステル類を染色するための当該技術で既知の合成分散染料は、極端に環境に優しくない傾向がある。従って、クロロフィルベースの分散染料は、長年の未だ対処されていない必要性のままである。
中国特許出願第CN201110164165号 中国特許出願第CN201010529463号
Swami, C.; Saini, S.; Gupta, V. B. Univ. J. Environ. Res. Tech. 2012, 2, 38-47 Xiuliang, H.; Kuan, Z.; Guoying, Z.; Zhaonan, L.; Xiaofeng, H. J. Text. Res. 2010, 31, 95 - 99 Ping-Xiong, J. I.; Wei, Y. U. J. Food. Sci. 2012, 33, 119-122 Zvezdina, S. V.; Berezin, M. B.; Berezin, B. D. Russ. J. Coord. Chem. 2010, 36, 711-714
[20] 本発明は、この対処されていない必要性を満たすために提供される。クロロフィルベースの分散染料のファミリーおよびそれらの製造の方法が開示される。従って、本発明の1つの目的は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価の金属陽イオンを表す分散染料を開示することである。本発明のある態様では、Mは、Mg2+、Cu2+、Fe2+、Zn2+、およびCd2+から成る群より選択される。本発明のある好ましい態様では、Mは、Mg2+およびCu2+から成る群より選択される。
[21] 本発明のさらなる目的は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価の金属陽イオンを表し、染料が活性染色化合物の粒子の水性分散物を含む、分散染料を開示することである。本発明のある態様では、水性分散物のpHは3〜7である。本発明のある好ましい態様では、水性分散物のpHは3.5〜6.5である。本発明のある特に好ましい態様では、水性分散物のpHは4〜6である。本発明のある態様では、水性分散物は2〜20重量%の固体を含む。本発明のある他の態様では、水性分散物は3〜30重量%の固体を含む。本発明のさらに他の態様では、水性分散物は4〜40重量%の固体を含む。
[22] 本発明のさらなる目的は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価金属陽イオンを表し、染料が活性染色化合物の粒子の水性分散物を含み、水性分散物が平均サイズ10μm以下の粒子を含む、分散染料を開示することである。本発明のある好ましい態様では、水性分散物は、平均サイズ5μm以下の粒子を含む。本発明のあるより好ましい態様では、水性分散物は、平均サイズ2μm以下の粒子を含む。本発明のある特に好ましい態様では、水性分散物は、平均サイズ1μm以下の粒子を含む。
[23] 本発明のさらなる目的は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価金属陽イオンを表し、染料が活性染色化合物の粒子の水性分散物を含み、水性分散物の粘度が0.5〜5Pa・sである、分散染料を開示することである。本発明のある好ましい態様では、水性分散物の粘度は、0.75〜3Pa・sである。本発明のある特に好ましい態様では、水性分散物の粘度は、1〜2Pa・sである。
[24] 本発明のさらなる目的は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価金属陽イオンを表し、染料が活性染色化合物の粒子の水性分散物を含み、水性分散物は、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が60秒より長いことを特徴とする、分散染料を開示することである。本発明のある好ましい態様では、水性分散物は、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が80秒より長いことを特徴とする。本発明のある特に好ましい態様では、水性分散物は、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が100秒より長いことを特徴とする。
[25] 本発明のさらなる目的は、クロロフィルベースの分散染料を調製する方法を開示することであり、該方法は、クロロフィルを鹸化し、それにより水溶性クロロフィリン塩を生成し;前記水溶性クロロフィリン塩を酸性化し、それにより水不溶性プロトン化M−クロロフィリン活性染色化合物の分散物を生成し、ここでMは二価の金属イオンであり;そして前記水不溶性プロトン化M−クロロフィリン活性染色化合物を分散させる、ことを含む。
[26] 本発明のさらなる目的は、鹸化工程が、LiOH、NaOH、およびKOHから成る群より選択される塩基の水溶液を用いて鹸化することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、鹸化工程は、LiOH、NaOH、およびKOHから成る群より選択される塩基の10%(w/v)水溶液を用いて鹸化することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、鹸化工程は、KOHの10%(w/v)水溶液を用いて鹸化することを含む。
[27] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、鹸化工程が、30〜70℃の温度にて、300〜400mbarの真空下で、60rpmで混合しながら行われる方法を開示することである。本発明のある態様では、鹸化工程は35〜65℃の温度で行われる。本発明のある好ましい態様では、鹸化工程は40〜60℃の温度で行われる。
[28] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、酸性化工程が、pH3〜7まで酸性化することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、酸性化工程は、pH3.5〜6.5まで酸性化することを含む。本発明のある他の好ましい態様では、酸性化工程は、pH4〜6まで酸性化することを含む。
[29] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、酸性化工程が、HClおよび酢酸から成る群より選択される酸を用いて酸性化することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、酸性化工程は、酢酸の10%(w/v)溶液を用いて酸性化することを含む。
[30] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、分散物の粒子を破砕して平均サイズ10μm以下にすることを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、粒子を破砕する工程は、分散物の粒子を破砕して平均サイズ5μm以下にすることを含む。本発明のあるより好ましい態様では、粒子を破砕する工程は、分散物の粒子を破砕して平均サイズ2μm以下にすることを含む。本発明のある特に好ましい態様では、粒子を破砕する工程は、分散物の粒子を破砕して平均サイズ1μm以下にすることを含む。本発明のある態様では、破砕工程は、ボールミルおよび高速ホモジナイザーから成る群より選択される装置を用いて破砕することを含む。
[31] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、酸性化工程が、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ10μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、酸性化工程は、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ5μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む。本発明のあるより好ましい態様では、酸性化工程は、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ2μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、酸性化工程は、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ1μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む。
[32] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、分散工程が、分散物を真空濾過により濾過し、それにより湿潤固体を生成し、そして前記湿潤固体に水を添加し、それにより水性分散物を生成することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、水を添加する工程は、湿潤固体:水の重量比が1:4になるまで水を添加することを含む。本発明のあるより好ましい態様では、水を添加する工程は、湿潤固体:水の重量比が1:3になるまで水を添加することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、水を添加する工程は、湿潤固体:水の重量比が1:2になるまで水を添加することを含む。本発明のある態様では、水を添加する工程は、2〜40重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む。本発明のある好ましい態様では、水を添加する工程は、3〜30重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、水を添加する工程は、4〜20重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む。
[33] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、Mg2+を、異なる二価の金属陽イオンに置換する工程を含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、Mg2+を、異なる二価の金属陽イオンに置換する工程は、Mg2+を、Fe2+、Cu2+、Zn2+、およびCd2+から成る群より選択される二価の金属陽イオンに置換することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、Mg2+を、異なる二価の金属陽イオンに置換する工程は、Mg2+をCu2+に置換することを含む。本発明のある好ましい態様では、Mg2+をCu2+に置換する工程は、鹸化工程に続いて行われ、Cu(II)塩の水溶液で処理することを含む。本発明のあるより好ましい態様では、Cu(II)塩の水溶液で処理する工程は、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、および塩化銅(II)から成る群より選択されるCu(II)塩の水溶液で処理することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、Cu(II)塩の水溶液で処理する工程は、CuSO・5HOの水溶液で処理することを含む。
[34] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、クロロフィルを鹸化する工程に先行して、緑色植物のバイオマスを得;そして前記緑色植物のバイオマスの可溶性構成要素を有機溶媒で抽出し、それにより抽出物を生成し、それにより前記鹸化工程が鹸化された抽出物を生成する方法を開示することである。本発明のある態様では、抽出工程は、真空下での抽出を含む。本発明のある態様では、抽出工程は、30〜50℃の温度で抽出することを含む。本発明のさらに他の態様では、抽出工程は、40〜60℃の温度で抽出することを含む。本発明のさらに他の態様では、抽出工程は、50〜70℃の温度で抽出することを含む。
[35] 本発明のさらなる目的は、抽出工程が、緑色植物のバイオマスを乾燥させる工程によって先行される方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを暗所で乾燥させることを含む。本発明のある好ましい態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを50℃以下の温度で乾燥させることを含む。本発明のあるより好ましい態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを45℃以下の温度で乾燥させることを含む。本発明のある特に好ましい態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを40℃以下の温度で乾燥させることを含む。本発明のある態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを、含水率が10〜15重量%になるまで乾燥させることを含む。本発明のある他の態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを、含水率が5〜10重量%になるまで乾燥させることを含む。本発明のさらに他の態様では、乾燥工程は、緑色植物のバイオマスを、含水率が2〜4重量%になるまで乾燥させることを含む。
[36] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、緑色植物のバイオマスを、抽出工程の前に、30℃以下の温度で粉砕することを含む方法を開示することである。本発明のある態様では、粉砕工程は、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径200μm以下の粒子にすることを含む。本発明のある好ましい態様では、粉砕工程は、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径150μm以下の粒子にすることを含む。本発明のあるより好ましい態様では、粉砕工程は、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径100μm以下の粒子にすることを含む。
[37] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、水と混和性である有機溶媒で抽出することを含む方法を開示することである。本発明のある態様では、抽出工程は、アルコール類および非プロトン性極性溶媒から成る群より選択される溶媒で抽出することを含む。本発明のある好ましい態様では、抽出工程は、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ジメチルホルムアミド(DMF)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)から成る群より選択される溶媒で抽出することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、抽出工程は、エタノールを用いて抽出することを含む。
[38] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、バイオマス:溶媒比1:20以上にて有機溶媒で抽出することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、抽出工程は、バイオマス:溶媒比1:25以上にて有機溶媒で抽出することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、抽出工程は、バイオマス:溶媒比1:30以上にて有機溶媒で抽出することを含む。
[39] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、抽出物の濃度が0.2〜2重量%になるまで抽出することを含む方法を開示することである。
[40] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により2〜4%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む方法を開示することである。本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により3〜5%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む方法を開示することである。本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により4〜6%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む方法を開示することである。
[41] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理することによりMg2+をCu2+で置換して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2〜4重量%のCuを提供することをさらに含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、鹸化された抽出物を処理する工程は、鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2.5〜3.5重量%のCuを提供することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、鹸化された抽出物を処理する工程は、鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2〜3重量%のCuを提供することを含む。
[42] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、抽出物中に含有される有機溶媒の半分を40℃以下の温度にて真空蒸留により除去し、それにより濃縮された抽出物を生成することを含む方法を開示することである。
[43] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、鹸化工程が、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して50〜90重量%の無機塩基で鹸化することを含む方法を開示することである。本発明のある好ましい態様では、鹸化工程は、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して55〜85重量%の無機塩基で鹸化することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、鹸化工程は、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して60〜80重量%の無機塩基で鹸化することを含む。
[44] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、鹸化工程後に残っている有機溶媒を除去する工程を含む方法を開示することである。本発明のある態様では、有機溶媒を除去する工程は、その後に生成される分散物中に2%以下の残留溶媒含有量を残すために十分な量の有機溶媒を除去することを含む。
[45] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、鹸化工程の後に水を添加することをさらに含む方法を開示することである。本発明のある態様では、水を添加する工程は、鹸化された抽出物が12〜16%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む。本発明の他の態様では、水を添加する工程は、鹸化された抽出物が13〜17%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む。本発明のさらに他の態様では、水を添加する工程は、鹸化された抽出物が14〜18%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む。本発明のある態様では、水を添加する工程は、20〜90分間の期間にわたって水を添加することを含む。本発明のある好ましい態様では、水を添加する工程は、30〜75分間の期間にわたって水を添加することを含む。本発明のある特に好ましい態様では、水を添加する工程は、40〜60分間の期間にわたって水を添加することを含む。
[46] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義されたクロロフィルベースの分散染料を調製するための方法であって、緑色植物のバイオマスがウキクサ科の植物から得られたバイオマスを含む方法を開示することである。
[47] 本発明のさらなる目的は、上記のいずれかで定義された方法により生産された上記のいずれかで定義された分散染料を開示することである。
[48] 本発明を、図面を参照して記載する。
[49] 図1は、先行技術で公知である分散染色の機序を図説する。 [50] 図2は、粗製のアオウキクサの抽出物の紫外−可視吸収スペクトルを示す。 [51] 図3は、加熱を施された本発明の分散染料の紫外−可視吸収スペクトルを示す。 [52] 図4は、プロトン化Mg−クロロフィリン分散染料の697nmおよび660nmにおける吸光度の比率の温度依存性を示すグラフである。 [53] 図5は、活性染色物質としてそれぞれプロトン化Mg−クロロフィリンおよびプロトン化Cu−クロロフィリンを含有する天然分散染料の紫外−可視吸収スペクトルを示す。 [54] 図6は、異なる温度におけるプロトン化Cu−クロロフィリン分散染料の紫外−可視スペクトルを示す。 [55] 図7は、本発明に開示の染料を用いてポリエステルファブリックを染色するための熱サイクルを示す。
[56] 以下の記載において、本発明の様々な側面が記載されるであろう。説明目的のため、本発明の完全な理解を提供するために特定の詳細が述べられている。当業者には、その本質的な性質に影響を及ぼさないが詳細において異なる本発明の他の態様が存在することは、明らかであろう。従って、本発明は、図に説明されおよび明細書に記載されていることにより限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲において示されているようにのみ限定され、正確な範囲は、特許請求の範囲の最も広い解釈によってのみ決定される。
[57] 本明細書において、用語「多構成要素材料」は、高分子量および低分子量物質の混合物を含む材料を指す。この定義により、多構成要素材料は、1以上の純粋分子物質と混合された1以上の十分に定められた高分子物質を含むことができるだけではなく、それは植物の一部またはさらには全草のような物質を含むことができることを特筆する。
[58] 別途具体的に記載されない限り、溶液および懸濁液の濃度は、w/v%として表す。
[59] 本発明の分散染料は、活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含有し、ここでMは二価の金属イオンを表す。本発明の好ましい態様において、M=Mg2+またはCu2+であるが、あらゆる適切な二価の金属(例えばFe2+、Zn2+、Cd2+等)を用いることができる。当該技術で既知のクロロフィリンベースの染料とは異なり、本発明の染料は、疎水性繊維、例えばポリエステルの染色に適している。
[60] 本発明の好ましい態様では、染料は、水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む多構成要素材料で作製された水不溶性粒子の形態である。本発明のある好ましい態様では、染料は、活性染色化合物の粒子の水性分散物を含む。好ましい態様では、平均粒径は10μm以下である。より好ましい態様では、平均粒径は5μm以下である。さらにより好ましい態様では、平均粒径は2μm以下である。最も好ましい態様では、平均粒径は1μm以下である。本発明の好ましい態様では、分散物は、2〜40重量%の固体を含む。本発明の好ましい態様では、分散物の粘度は0.5〜5Pa・sであり、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間は60秒より長い。これらの物理特性を有する染料の調製の方法が、下記で詳細に与えられている。
[61] プロトン化M−クロロフィリン分散染料の調製方法を開示することも、本発明の範囲内である。本発明のある典型的な態様では、分散染料は、クロロフィルの鹸化により生成され、それはクロリン環系に結合したエステル部分を加水分解し、フィトールおよびメタノールを放出し、水溶性Mg−クロロフィリン塩をもたらす。次いで、その水溶性クロロフィリン塩が酸性化され、水不溶性プロトン化Mg−クロロフィリンをもたらし、それは水性媒体から凝集傾向が低い固体物質の形態で沈殿する。
[62] 上記の反応シーケンスの非限定的な図説が、染料がクロロフィルaに基づく態様に関して、スキーム3において示されている。
[63] 本発明のある態様では、Mg原子は、異なる金属の原子で置換されている。非限定的な例は、Cu、Zn、Fe、およびCdを含む。本発明の好ましい態様では、Mg原子は、Cu原子により置換されている。Mg原子による方法の非限定的な例(ここでも染料がクロロフィルaに基づく態様に関する)が、スキーム4において示されている。
[64] 緑色植物のバイオマスは、本発明の分散染料を生成するために修飾されているクロロフィルの源の役目を果たす。従って、緑色植物のバイオマスから分散染料を生成するための方法を開示することは、本発明の範囲内である。
[65] 総乾燥物に対して1%より大きいクロロフィル含有率を有する緑色植物のバイオマスのあらゆる源を用いることができる。バイオマスは、新鮮でも乾燥していてもよい。植物バイオマスの好ましい源は、ウキクサ科(ウキクサ亜科(Lemnoideae))からの水生植物である。植物バイオマスのより好ましい源は、ウォルフィア属(genus Wolffia)に属する植物であり、これは、それらの高いクロロフィル含有率(乾燥量基準で4〜7重量%)のためである。
[66] 新鮮な植物バイオマスを用いることができるが、好ましい態様では、植物バイオマスは、顔料の抽出の前に乾燥させられる。好ましい態様では、バイオマスは、暗所で乾燥させられ;当該技術で公知のあらゆるプロセスまたは設備を用いることができる。温度は、乾燥プロセスの間50℃を超えるべきではない。好ましい態様では、乾燥は45℃以下の温度で行われる。最も好ましい態様では、乾燥は40℃以下の温度で行われる。抽出されるべき植物顔料の熱分解を防ぐかまたは制限するには、低温での乾燥が好ましい。ある態様では、乾燥は、バイオマスの含水率が10〜15重量%になるまで実施される。他の態様では、乾燥は、バイオマスの含水率が5〜10重量%になるまで実施される。さらに他の態様では、乾燥は、バイオマスの含水率が2〜4重量%になるまで実施される。
[67] 本発明の好ましい態様では、乾燥した植物物質は、植物細胞を機械的に破壊して、顔料の抽出効率を増大させるために粉砕される。粉砕は、当該技術で公知のあらゆる方法または装置を用いて実施することができる。好ましい態様では、ボールミル、好ましくは粉砕の間の温度が30℃を超えないように冷却システムを備えたボールミルが用いられる。本発明の好ましい態様では、植物物質は、粒子の最大サイズが200μm以下まで粉砕される。より好ましい態様では、植物物質は、粒子の最大サイズが150μm以下まで粉砕される。最も好ましい態様では、植物物質は、粒子の最大サイズが100μm以下まで粉砕される。
[68] 顔料の植物物質からの抽出は、当該技術で公知のあらゆるプロセスにより実施することができる。好ましい態様では、水と混和性である有機溶媒が用いられる。そのような態様の非限定的な例は、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、および他の極性非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)またはジメチルスルホキシド(DMSO)を含む。最も好ましい態様では、顔料は、エタノールを用いて抽出される。本発明のある態様では、バイオマス:溶媒の比率は1:20(w/v)である。本発明の好ましい態様では、バイオマス:溶媒の比率は1:25(w/v)である。本発明のより好ましい態様では、バイオマス:溶媒の比率は1:30(w/v)である。
[69] 本発明の好ましい態様では、バッチ抽出手順が用いられる。本発明のより好ましい態様では、真空下でのソックスレー抽出が実施される。本発明のある態様では、抽出は50〜70℃で実施される。本発明の他の態様では、抽出は40〜60℃で実施される。本発明のさらに他の態様では、抽出は30〜50℃で実施される。
[70] 一般に、抽出は、抽出器を出る溶媒中の顔料の濃度が予め決められた値に達するまで実施される。本発明の好ましい態様では、抽出器内の還流の流れは、定期的に微量試料採取され、顔料濃度に関して分析される。抽出は、顔料の濃度がESS法150.1により分光測定的に決定された際に0.02g/L未満である場合に停止される。好ましい態様では、抽出物の濃度は、植物バイオマスの重量により0.2〜2%である。本発明の典型的な態様では、総クロロフィル(a+b)として表される抽出物中の顔料の濃度は、抽出された植物物質の総乾燥重量に対して1〜3%である(すなわち、抽出物は0.002〜0.06%の顔料(w/v)を含有する)。本発明の他の態様では、総クロロフィル(a+b)として表される抽出物中の顔料の濃度は、抽出された植物物質の総乾燥重量に対して1.5〜3.5%である(すなわち、抽出物は0.003〜0.07%の顔料(w/v)を含有する)。本発明のさらに他の態様では、総クロロフィル(a+b)として表される抽出物中の顔料の濃度は、抽出された植物物質の総乾燥重量に対して2〜4%である(すなわち、抽出物は0.004〜0.08%の顔料(w/v)を含有する)。
[71] 本発明の好ましい態様では、抽出物は、真空蒸留により、より好ましくは40℃以下の温度で、溶媒の約半分が除去されるまで濃縮される。
[72] 抽出物(好ましい態様では濃縮された抽出物)は、次いで鹸化される。当該技術において公知のあらゆる方法を用いることができる。本発明の好ましい態様では、LiOH、NaOH、またはKOHの水溶液が、鹸化を実施するために用いられる。本発明のより好ましい態様では、塩基の10%溶液(w/v)が用いられる。本発明のより好ましい態様では、用いられる塩基はKOHである。本発明の典型的な態様では、鹸化を実施するために抽出物に添加される塩基の量は、抽出物中の植物物質の量(乾燥量基準)に対して50〜90%w/wである。好ましい態様では、添加される塩基の量は、抽出物中の植物物質の量(乾燥量基準)に対して55〜85%w/wである。さらにもっと好ましい態様では、添加される塩基の量は、抽出物中の植物物質の量(乾燥量基準)に対して60〜80%w/wである。
[73] 鹸化は、典型的には30〜70℃の温度で実施される。好ましい態様では、それは35〜65℃の温度で実施される。より好ましい態様では、それは40〜60℃の温度で実施される。典型的な態様では、鹸化は20〜90分間進められる。好ましい態様では、それは30〜75分間進められる。より好ましい態様では、それは40〜60分間進められる。好ましい態様では、鹸化は、混合下で(典型的には約60rpmにおいて)、かつ真空(典型的には30〜40kPa)下で実施される。鹸化後、残っている溶媒は、真空下で除去され、鹸化された物質を残す。次いで、溶媒が除去された後に残っている物質に水が添加される。本発明のある態様では、鹸化された物質の濃度が12〜16w/wであるように十分な水が添加される。本発明の他の態様では、鹸化された物質の濃度が13〜17%w/wであるように十分な水が添加される。本発明のさらに他の態様では、鹸化された物質の濃度が14〜18%w/wであるように十分な水が添加される。結果として得られた溶液中の残留する溶媒の量は、一般に2%未満である。
[74] 次いで、鹸化された物質は酸性化される。本発明の典型的な態様では、pH3〜7になるまで酸が添加される。本発明の好ましい態様では、pH3.5〜6.5になるまで酸が添加される。本発明のより好ましい態様では、pH4〜6になるまで酸が添加される。本発明のある好ましい態様では、酸性化は、HClまたは酢酸の添加により実施される。本発明のより好ましい態様では、酸性化は、10%(w/v)酢酸の添加により実施される。
[75] 上記のスキーム3において示されるように、鹸化生成物の酸性化は水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを生成する。酸性化は、通常は分散物の形態のプロトン化M−クロロフィリンを生成する。この分散物は、真空下で濾過により処理される。本発明のある態様では、濾液は0.05〜0.8重量%の固形分を有する。本発明のある好ましい態様では、濾液は0.05〜0.5重量%の固形分を有する。本発明のあるより好ましい態様では、濾液は0.05〜0.2重量%の固形分を有する。
[76] 本発明のある態様では、乾燥して粉末になる。本発明の他の態様では、湿潤濾過物は予め決められた量の水と混合される。湿潤濾過物が水と混合される本発明のある態様では、湿潤固体:添加される水の重量比は1:4である。本発明の好ましい態様では、湿潤固体:添加される水の重量比は1:3である。本発明のより好ましい態様では、湿潤固体:添加される水の重量比は1:2である。従って、ある態様では、結果として得られる分散物は2〜40%の活性染料物質を含むであろう。他の態様では、結果として得られる分散物は、3〜30%の活性染料物質を含むであろう。さらに他の態様では、結果として得られる分散物は、4〜20%の活性染料物質を含むであろう。
[77] 好ましい態様では、分散物は、平均粒径を低減するために処理される。粉体化は、当該技術において公知のあらゆる手段により実施することができる。好ましい方法には、ボールミルまたは高速ホモジナイザー中での破砕または粉砕が含まれる。本発明の典型的な態様では、粉体化は、平均粒径10μm以下をもたらす。本発明の好ましい態様では、粉体化は、平均粒径5μm以下まで実施される。本発明のより好ましい態様では、粉体化は、平均粒径2μm以下まで実施される。本発明の最も好ましい態様では、粉体化は、平均粒径1μm以下まで実施される。
[78] 結果として得られる天然分散染料の粘度は、典型的には0.5〜5Pa・sである。好ましい態様では、粘度は0.75〜3Pa・sである。より好ましい態様では、粘度は1〜2Pa・sである。分散染料の分散性は、濾過時間によって測定された場合に、典型的には60秒より長い。好ましい態様では、それは80秒より長い。より好ましい態様では、それは100秒より長い。実際には、染料の特定のバッチが、粘度および分散性に関して上記の限界内ではない場合、そのバッチは除外される。
[79] 上記のスキーム4において示されているように、本発明の一部の態様では、天然存在クロロフィリン中に存在するMg2+は、異なる二価の金属陽イオンにより置換される。適切な二価の金属イオンの非限定的な例は、Fe2+、Cu2+、Zn2+、およびCd2+を含む。本発明の好ましい態様では、上記の染料物質は、Cu2+を含有し、それは鮮やかな緑色を提供する。本発明の好ましい態様では、Mg2+の別の二価の金属陽イオンによる置換は、鹸化後であるが鹸化された物質の酸性化の前に実施される。一般に、置換は、鹸化された物質のMg2+を置換する陽イオンの塩の水溶液との反応による処理により実施される。
[80] どのように置換が実施されるかの非限定的な例として、Mg2+をCu2+で置換するための方法の一態様をここに提供する。鹸化された植物抽出物の水溶液は、銅(II)塩の水溶液で処理される。本発明の好ましい態様では、銅(II)塩は、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、および塩化銅(II)から成る群より選択される。本発明の最も好ましい態様では、CuSO・5HOが用いられる。
[81] 本発明の典型的な態様では、2〜3重量%の銅(II)塩(抽出物に対する塩の乾燥量基準)を提供するために十分な銅(II)塩の溶液が、鹸化生成物を含有する溶液に添加される。本発明の他の態様では、2.5〜3.5重量%の銅(II)塩(抽出物に対する塩の乾燥量基準)が提供される。本発明のさらに他の態様では、3〜4重量%の銅(II)塩(抽出物に対する塩の乾燥量基準)が提供される。
[82] 本発明のある態様では、銅(II)塩および鹸化生成物の間の反応は、35〜45℃の温度で行われる。本発明の他の態様では、反応は40〜55℃の温度で行われる。本発明のさらに他の態様では、反応は45〜65℃の温度で行われる。反応は、典型的には20〜120分間進められる。本発明の好ましい態様では、反応は30〜100分間進められる。本発明のより好ましい態様では、反応は40〜80分間進められる。反応が進められた後、酸性化およびその後の処理の工程が、上記のように実施される。
[83] 典型的には、反応が完了しているかどうかを決定するために、溶液中に残っているCu(II)の量がモニターされる。反応が平衡に達している場合(典型的には約30分後)、その終了点に達しているとみなされる。
[84] 上記で論じられたように、Mg2+のCu2+以外の二価の陽イオンによる置換は、本発明の範囲内であることが、本発明者らにより意図されている。当業者は、Mg2+をCu2+以外の陽イオンで置換するために、異なる方法の塩を用いた類似の方法が実施されることを、理解するであろう。
[85] 以下の非限定的な実施例は、当業者にどのように本明細書で開示された本発明を作製および使用するのかを説明するために提供されている。
実施例1
[86] 活性染色化合物がプロトン化Mg−クロロフィリンである天然分散染料を得るためのプロセスの非限定的な例をここに示す。
[87] 表1に示す化学組成を有するウォルフィア・アリザ(Wolffia arrhiza)の新鮮な緑色植物のバイオマスを得た。
[88] 2kgの新鮮な収穫されたアオウキクサを、EZIDRI ULTRA FD 1000(Food Dehydrators,イスラエル)乾燥機中で、40℃にて24時間乾燥させ、それを暗所で保管した。3.67%の含水率を有する109.2gの乾燥したバイオマスが得られた。
[89] 乾燥したバイオマスを、ディスクミル(WEGAコーヒー粉砕機,イタリア)を用いて切り刻み、最大粒径150μの粉末が得られた。
[90] 次いで、90gの乾燥バイオマス粉末を、エタノールを用いて、真空下で暗所にて、それぞれが100mlの容量を有する一組の6個のソックスレー抽出器において抽出した。それぞれの円筒濾紙に、15gの粉末を装填し、250mlのエタノール(99%)を500mlの抽出フラスコ中に導入した。抽出を、50℃の温度で3時間進めた。1.05%w/v濃度の1500mlの抽出物(総固体15.75g)を得た。
[91] 粗製の抽出物のクロロフィル(a+b)含有量を、Lichtenthalerの方法(Lichtenthaler, H. K. Method Enzymol. 1987, 148, 350-382; Ritchie, R. J. Photosynth. Res. 2006, 89, 27-41)により、Cary 60紫外−可視分光光度計を用いて特徴付け、抽出物の乾燥質量により2.92%緑色顔料の値が得られた。抽出物の紫外−可視スペクトルを、図2に示す。414nmおよび665nmにおける吸光度の存在は、他の物質カテゴリーの組み合わせ(other substances categories of combinations)(他の顔料、タンパク質、多糖類等)との混合物中のクロロフィルの存在を示している。
[92] 750mlのエタノールを、Buchi R−134ロータリーエバポレーターを用いた50℃の温度における真空蒸留により抽出物から除去した。次いで、11.81gのKOHの173mlの蒸留水中における溶液を添加した。エタノールの除去を、50℃および330mbarの圧力においてさらに60分間継続した。16.01%の濃度を有する濃い緑色の均一な溶液が得られた。
[93] 次いで、鹸化された抽出物を、12mlの10%(w/v)酢酸溶液の添加により、pH5.5に達するまで酸性化した。結果として得られた凝集を一切示さない分散物を、真空下で濾過した。167.3gの液体および45.26gの湿潤濾過物が得られた。その湿潤濾過物を54.74mlの蒸留水で希釈し、結果として100gの濃縮された分散物が得られた。この分散物に対して、Ultra Turaxホモジナイザーを20,000rpmで15秒間用いて追加の分散を行った。
[94] 最終的に、プロトン化Mg−クロロフィリンを活性染色成分として含む96gの天然分散染料が得られた(その染料の一部は、ホモジナイザーへの移動およびそれからの取り出しの際に失われた)。その染料は、pH5.73、(MYR VR−3000粘度計を用いることにより測定された)粘度1.852Pa・s、およびAATCC試験法146−2001により決定された分散性が89秒であった。
実施例2
[95] プロトン化Mg−クロロフィリンを活性染色物質として含有する分散染料の熱安定性を、ポリエステルファブリックの染色に関して用いられている熱的条件に近い熱的条件下で決定した。
[96] 10gの水性Mg−クロロフィリン分散物を、栓、ばねを有する密閉システム、および磁気撹拌棒を取り付けた50mlのガラスのエルレンマイヤーフラスコに入れた。フラスコを、磁気撹拌棒を備えた加熱プレート上に置かれた予熱された水浴中に60分間浸した。分散物を室温まで冷却し、分散相を分散媒から真空下での濾過により分離した。次いで、湿潤濾過物をエタノール中で再溶解させ、結果として得られた溶液を、紫外−可視分光法により分析した。実験は、4回、それぞれ70℃、80℃、90℃、および100℃において実施した。実験結果を図3および4に示す。
[97] ここで、図3を参照して、加熱処理を受けた試料が未加熱の試料のスペクトルとは異なる紫外−可視吸光度スペクトルを有することを実証しているスペクトルを示す。特に、697nmにおける新しい吸光度が、加熱された試料のスペクトルにおいて現われており、これは顔料がある程度分解したことを示している。
[98] ここで、図4を参照して、697nmおよび660nmにおける吸光度の比率(R=A697/A660)の温度依存性を示すグラフを示す。Rは、温度に線形に依存しており、これは分解が100℃より高い温度においてより著しいであろうことを示唆している。紫外−可視スペクトルに基づいて、色は染料が加熱された際に緑色から黄褐色へと移行するであろうことが予想される。
[99] 活性染色化合物がプロトン化Cu−クロロフィリンである天然分散染料を得るための非限定的な方法を示す。
[100] 鹸化された植物抽出物の水溶液を、上記の実施例1において示したものと同じ植物バイオマスの源および同じ処理法を用いて得た。
[101] 4mlのCuSO・5HOの20%(w/v)溶液を、鹸化された抽出物の溶液を含有するロータリーエバポレーターのフラスコ中に直接添加した。溶液を、56℃にて850mbarの圧力下で、60rpmで60分間混合した。ここで、図5を参照して、結果として得られた染料の紫外−可視スペクトルを示す。図から理解できるように、Mg2+のCu2+による置換の際に、653nmにおける吸収ピークが630nmに移動しており、これは黄緑色から青緑色への色の変化に対応している。
[102] 結果として得られた溶液を、10mlの脂肪酸エトキシレート分散剤(SETAVIN PE)を添加したことを除いて、上記の実施例1に記載したように処理した。
[103] 活性染色物質としてプロトン化Cu−クロロフィリンを含有する97.8gの天然分散染料が得られた。その染料は、pH5.68、粘度3.144Pa・s、およびAATCC試験法146−2001により決定された分散性が106秒であった。
[104] 上記の実施例2において記載された熱安定性試験と同一の熱安定性試験を、Cu−クロロフィリンベースの染料に対して実施した。ここで、図6を参照して、熱処理を受けた染料の紫外−可視スペクトルを示す。その図に示すスペクトルは、プロトン化Cu−クロロフィリンがMg−クロロフィリンよりもはるかに優れた熱安定性を有することを実証している。図6に示すスペクトルは、加熱において主な吸収バンドのピークの631nmから627nmへの青方移動と同時に665〜675nmに新しい吸収バンドが現われることを明らかにしている。温度が上昇した際に、627nmにおける吸光度の強度はわずかに低下しており、これは、染料が高温においてわずかに分解することを示唆している。
実施例4
[105] プロトン化Cu−クロロフィリンを活性染色化合物として有する天然分散染料のポリエステルへの使用の非限定的な例を示す。染料は上記の実施例2に記載されたように調製された。
[106] AHIBA DATACOLOR IR(商標)ビーカー染色機の500ml容器に、10gのポリエステルファブリックならびに1、0.5、0.25、および0.125g/lの分散染料(それぞれファブリックの重量基準で(OWF)4%、2%、0.5%および0.25%の染料に相当する)を含有する400mlの天然分散染料の分散物(1:40の液比)を装填した。染料の容器を130℃に加熱した。次いで、ファブリックを130℃で1時間染色し、30分間にわたって60℃まで冷却し、染料容器から取り出し、60℃の水で15分間すすぎ、105℃で乾燥させた。ここで、図7を参照して、ポリエステルファブリックを染色するために用いられた熱プログラムを示す。
[107] 染色されたファブリックを、家庭の洗濯物に関するAATCC標準手順を用いて60℃で洗濯した。ほぼ完全な消耗が得られた(適用された顔料濃度対未結合の顔料濃度の重量測定により測定された90%より大きい消耗)。染色された布は、0.25%および0.5%OWFに関する薄い色合いから、2%および4%OWFに関する中程度の色合い(CIE LCHパラメーター=それぞれ(L:97.1、C:12.2、H:105.8);(L:90.3、C:45.8、H:101.3);(L:83.7、C:74.3、H:97.6);(L:69.3、C:68.7、H:96.7))までの染浴濃度に従う色の濃さの明確なグラデーションを伴うカーキ色/緑色の色合いを有していた。ファブリックは有意な色の変化なく洗濯に耐久性があった(dE<1)。

Claims (100)

  1. 活性染色化合物として水不溶性プロトン化M−クロロフィリンを含む分散染料であって、Mが二価の金属陽イオンを表す、前記分散染料。
  2. MがMg2+、Cu2+、Fe2+、Zn2+、およびCd2+から成る群より選択される、請求項1に記載の分散染料。
  3. MがMg2+およびCu2+から成る群より選択される、請求項1に記載の分散染料。
  4. 染料が活性染色化合物の粒子の水性分散物を含む、請求項1に記載の分散染料。
  5. 水性分散物のpHが3〜7である、請求項4に記載の分散染料。
  6. 水性分散物のpHが3.5〜6.5である、請求項5に記載の分散染料。
  7. 水性分散物のpHが4〜6である、請求項6に記載の分散染料。
  8. 水性分散物が、平均サイズ10μm以下の粒子を含む、請求項4に記載の分散染料。
  9. 水性分散物が、平均サイズ5μm以下の粒子を含む、請求項8に記載の分散染料。
  10. 水性分散物が、平均サイズ2μm以下の粒子を含む、請求項9に記載の分散染料。
  11. 水性分散物が、平均サイズ1μm以下の粒子を含む、請求項10に記載の分散染料。
  12. 水性分散物が、2〜20重量%の固体を含む、請求項4に記載の分散染料。
  13. 水性分散物が、3〜30重量%の固体を含む、請求項12に記載の分散染料。
  14. 水性分散物が、4〜40重量%の固体を含む、請求項13に記載の分散染料。
  15. 水性分散物の粘度が0.5〜5Pa・sである、請求項4に記載の分散染料。
  16. 水性分散物の粘度が0.75〜3Pa・sである、請求項15に記載の分散染料。
  17. 水性分散物の粘度が1〜2Pa・sである、請求項16に記載の分散染料。
  18. 水性分散物が、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が60秒より長いことを特徴とする、請求項4に記載の分散染料。
  19. 水性分散物が、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が80秒より長いことを特徴とする、請求項18に記載の分散染料。
  20. 水性分散物が、AATCC試験法146−2001により決定される濾過時間が100秒より長いことを特徴とする、請求項19に記載の分散染料。
  21. クロロフィルベースの分散染料を調製する方法であって:
    クロロフィルを鹸化し、それにより水溶性クロロフィリン塩を生成し;
    前記水溶性クロロフィリン塩を酸性化し、それにより水不溶性プロトン化M−クロロフィリン活性染色化合物の分散物を生成し、ここでMは二価の金属イオンであり;そして
    前記水不溶性プロトン化M−クロロフィリン活性染色化合物を分散させる、
    ことを含む、前記方法。
  22. 鹸化工程が、LiOH、NaOH、およびKOHから成る群より選択される塩基の水溶液を用いて鹸化することを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 鹸化工程が、LiOH、NaOH、およびKOHから成る群より選択される塩基の10%(w/v)水溶液を用いて鹸化することを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 鹸化工程が、KOHの10%(w/v)水溶液を用いて鹸化することを含む、請求項22に記載の方法。
  25. 鹸化工程が、30〜70℃の温度において、300〜400mbarの真空下で、60rpmで混合しながら行われる、請求項21に記載の方法。
  26. 鹸化工程が、35〜65℃の温度で行われる、請求項25に記載の方法。
  27. 鹸化工程が、40〜60℃の温度で行われる、請求項26に記載の方法。
  28. 酸性化工程が、pH3〜7まで酸性化することを含む、請求項21に記載の方法。
  29. 酸性化工程が、pH3.5〜6.5まで酸性化することを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 酸性化工程が、pH4〜6まで酸性化することを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 酸性化工程が、HClおよび酢酸から成る群より選択される酸を用いて酸性化することを含む、請求項21に記載の方法。
  32. 酸性化工程が、酢酸の10%(w/v)溶液を用いて酸性化することを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 分散物の粒子を破砕して平均サイズ10μm以下にすることを含む、請求項21に記載の方法。
  34. 粒子を破砕する工程が、分散物の粒子を破砕して平均サイズ5μm以下にすることを含む、請求項33に記載の方法。
  35. 粒子を破砕する工程が、分散物の粒子を破砕して2平均サイズμm以下にすることを含む、請求項34に記載の方法。
  36. 粒子を破砕する工程が、分散物の粒子を破砕して平均サイズ1μm以下にすることを含む、請求項35に記載の方法。
  37. 破砕工程が、ボールミルおよび高速ホモジナイザーから成る群より選択される装置を用いて破砕することを含む、請求項33に記載の方法。
  38. 酸性化工程が、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ10μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む、請求項21に記載の方法。
  39. 酸性化工程が、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ5μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む、請求項38に記載の方法。
  40. 酸性化工程が、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ2μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む、請求項39に記載の方法。
  41. 酸性化工程が、0.1〜5%の分散剤の存在下、分散物が平均サイズ1μm以下の粒子を含むまで、ホモジナイザー中で、(a)1000RPM以上での混合および(b)酸性化から成る群より選択される条件下で酸性化することを含む、請求項40に記載の方法。
  42. 分散工程が:
    分散物を真空濾過により濾過し、それにより湿潤固体を生成し;そして
    前記湿潤固体に水を添加し、それにより水性分散物を生成する、
    ことを含む、請求項21に記載の方法。
  43. 水を添加する工程が、湿潤固体:水の重量比が1:4になるまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  44. 水を添加する工程が、湿潤固体:水の重量比が1:3になるまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  45. 水を添加する工程が、湿潤固体:水の重量比が1:2になるまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  46. 水を添加する工程が、2〜20重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  47. 水を添加する工程が、3〜30重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  48. 水を添加する工程が、4〜40重量%の固体を含む水性分散物を生成するまで水を添加することを含む、請求項42に記載の方法。
  49. Mg2+を、異なる二価の金属陽イオンに置換する工程を含む、請求項21に記載の方法。
  50. Mg2+を、異なる二価金の属陽イオンにより置換する工程が、Mg2+を、Fe2+、Cu2+、Zn2+、およびCd2+から成る群より選択される二価の金属陽イオンに置換することを含む、請求項49に記載の方法。
  51. Mg2+を異なる二価金属陽イオンにより置換する工程が、Mg2+をCu2+に置換することを含む、請求項50に記載の方法。
  52. Mg2+をCu2+に置換する工程が、鹸化工程に続いて行われ、Cu(II)塩の水溶液で処理することを含む、請求項51に記載の方法。
  53. Cu(II)塩の水溶液で処理する工程が、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、硝酸銅(II)、および塩化銅(II)から成る群より選択されるCu(II)塩の水溶液で処理することを含む、請求項52に記載の方法。
  54. Cu(II)塩の水溶液で処理する工程が、CuSO・5HOの水溶液で処理することを含む、請求項53に記載の方法。
  55. クロロフィルを鹸化する工程に先行して:
    緑色植物のバイオマスを得;そして
    前記緑色植物のバイオマスの可溶性構成要素を有機溶媒で抽出し、それにより抽出物を生成し、
    それにより前記鹸化工程が鹸化された抽出物を生成する、請求項21に記載の方法。
  56. 抽出工程が、緑色植物のバイオマスを乾燥させる工程によって先行される、請求項55に記載の方法。
  57. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを暗所で乾燥させることを含む、請求項56に記載の方法。
  58. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを50℃以下の温度で乾燥させることを含む、請求項56に記載の方法。
  59. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを45℃以下の温度で乾燥させることを含む、請求項58に記載の方法。
  60. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを40℃以下の温度で乾燥させることを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを含水率が10〜15重量%になるまで乾燥させることを含む、請求項56に記載の方法。
  62. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを含水率が5〜10重量%になるまで乾燥させることを含む、請求項56に記載の方法。
  63. 乾燥工程が、緑色植物のバイオマスを含水率が2〜4重量%になるまで乾燥させることを含む、請求項56に記載の方法。
  64. 緑色植物のバイオマスを、抽出工程の前に、30℃以下の温度で粉砕することを含む、請求項55に記載の方法。
  65. 粉砕工程が、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径200μm以下の粒子にすることを含む、請求項64に記載の方法。
  66. 粉砕工程が、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径150μm以下の粒子にすることを含む、請求項65に記載の方法。
  67. 粉砕工程が、緑色植物のバイオマスを粉砕して直径100μm以下の粒子にすることを含む、請求項66に記載の方法。
  68. 抽出工程が、水と混和性である有機溶媒で抽出することを含む、請求項54に記載の方法。
  69. 抽出工程が、アルコール類および非プロトン性極性溶媒から成る群より選択される溶媒で抽出することを含む、請求項68に記載の方法。
  70. 抽出工程が、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ジメチルホルムアミド(DMF)、およびジメチルスルホキシド(DMSO)から成る群より選択される溶媒で抽出することを含む、請求項69に記載の方法。
  71. 抽出工程が、エタノールで抽出することを含む、請求項68に記載の方法。
  72. 抽出工程が、バイオマス:溶媒比1:20以上にて有機溶媒で抽出することを含む、請求項68に記載の方法。
  73. 抽出工程が、バイオマス:溶媒比1:25以上にて有機溶媒で抽出することを含む、請求項72に記載の方法。
  74. 抽出工程が、バイオマス:溶媒比1:30以上にて有機溶媒で抽出することを含む、請求項73に記載の方法。
  75. 抽出工程が、真空下で抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  76. 抽出工程が、30〜50℃の温度にて抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  77. 抽出工程が、40〜60℃の温度にて抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  78. 抽出工程が、50〜70℃の温度にて抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  79. 抽出工程が、抽出物の濃度が0.2〜2重量%になるまで抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  80. 抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により2〜4%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む、請求項55に記載の方法。
  81. 抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により3〜5%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む、請求項80に記載の方法。
  82. 抽出工程が、抽出物が乾燥量基準で抽出物の重量により4〜6%のクロロフィル(a+b)を含むまで抽出することを含む、請求項80に記載の方法。
  83. 鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理することによりMg2+をCu2+に置換して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2〜4重量%のCuを提供することをさらに含む、請求項55に記載の方法。
  84. 鹸化された抽出物を処理する工程が、鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2.5〜3.5重量%のCuを提供することを含む、請求項83に記載の方法。
  85. 鹸化された抽出物を処理する工程が、鹸化された抽出物をCu(II)塩の水溶液で処理して、鹸化された抽出物に対して乾燥量基準で2〜3重量%のCuを提供することを含む、請求項84に記載の方法。
  86. 抽出物中に含有される有機溶媒の半分を40℃以下の温度にて真空蒸留により除去し、それにより濃縮された抽出物を生成することを含む、請求項55に記載の方法。
  87. 鹸化工程が、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して50〜90重量%の無機塩基で鹸化することを含む、請求項86に記載の方法。
  88. 鹸化工程が、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して55〜85重量%の無機塩基で鹸化することを含む、請求項87に記載の方法。
  89. 鹸化工程が、濃縮された抽出物中の乾燥物に対して60〜80重量%の無機塩基で鹸化することを含む、請求項88に記載の方法。
  90. 鹸化工程後に残っている有機溶媒を除去する工程を含む、請求項86に記載の方法。
  91. 鹸化工程後に水を添加することをさらに含む、請求項86に記載の方法。
  92. 有機溶媒を除去する工程が、水を添加する工程後に2%以下の残留溶媒含有量を残すために十分な量の有機溶媒を除去することを含む、請求項91に記載の方法。
  93. 水を添加する工程が、鹸化された抽出物が12〜16%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む、請求項91に記載の方法。
  94. 水を添加する工程が、鹸化された抽出物が13〜17%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む、請求項91に記載の方法。
  95. 水を添加する工程が、鹸化された抽出物が14〜18%w/wの濃度で存在するように十分な水を添加することを含む、請求項91に記載の方法。
  96. 水を添加する工程が、20〜90分間にわたって水を添加することを含む、請求項91に記載の方法。
  97. 水を添加する工程が、30〜75分間にわたって水を添加することを含む、請求項96に記載の方法。
  98. 水を添加する工程が、40〜60分間にわたって水を添加することを含む、請求項97に記載の方法。
  99. 緑色植物のバイオマスが、ウキクサ科の植物から得られたバイオマスを含む、請求項55に記載の方法。
  100. 請求項21に記載の方法により生産される、請求項1に記載の分散染料。
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