JP2017512170A - 活性炭を形成するための方法 - Google Patents

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Abstract

活性炭を形成するため、炭素粒子が活性化気体に曝露される。活性化に先立って、炭素粒子のモルフォロジーが制御される。炭素粒子の伸びを最小限に抑え、真円度を最大化することにより、効率的な活性化が達成され得る。

Description

関連出願の説明
本出願は2014年2月11日に出願された米国特許出願第14/177685号の米国特許法第120条の下の優先権の恩典を主張する。本明細書は上記特許出願の明細書の内容に依存し、上記特許出願の明細書の内容はその全体が参照として本明細書に含められる。
本開示は全般には活性炭を形成するための方法に関し、さらに詳しくは、高エネルギー密度を有する活性炭を形成するための物理的活性化方法に関する。そのような活性炭を含む炭素ベース電極を有する高電圧EDLCも開示される。
ウルトラキャパシタのようなエネルギー蓄積デバイスは、独立電力パルス源が必要とされるような、様々な用途で用いることができる。用途例は携帯電話からハイブリッド車にわたる。電気二重層キャパシタ(EDLC)としても知られる、ウルトラキャパシタは、大きい電力、長い保管可能期間及び/または長いサイクル寿命を必要とする用途における電池の代替または補完として出現した。ウルトラキャパシタは一般に、一対の炭素ベース電極の間に挟まれた、多孔質セパレータ及び有機電解質を有する。エネルギー蓄積は電荷を分離して、電極と電解質の間の界面につくられる、電気二重層に蓄積することによって達成される。これらのデバイスの重要な特性はデバイスが供給できるエネルギー密度及び電力密度であり、これらの特性はいずれも、主として、電極に組み込まれる炭素の特性によって決定される。
エネルギー蓄積デバイスへの組込みに適する炭素ベース電極は既知である。活性炭が、その大きな表面積、電子的伝導率、イオン性キャパシタンス、化学安定性及び/または低コストにより、ウルトラキャパシタにおける多孔質材料として広く用いられている。活性炭は、フェノール樹脂のような合成前駆体または石炭及びバイオマスのような天然前駆体材料からつくることができる。合成及び天然の前駆体のいずれによっても、活性炭は初めに前駆体を炭化し、次いで中間生成物を活性化することによって形成することができる。活性化には、炭素の多孔度、したがって表面積を高めるための、高温における物理的(例えばスチーム)活性化または化学的(例えばKOH)活性化を含めることができる。
物理的及び化学的な活性化プロセスのいずれにも、炭化材料を加熱して活性化剤と反応させるため、一般に大きな熱収支が関わる。化学的活性化の場合は、炭化材料が加熱されてKOHのような活性化剤と反応する際に腐食性副生成物が形成され得る。さらに、炭化材料及び化学的活性化剤の加熱及び反応の間におこり得る相変化の結果、処理中の混合物の望ましくない凝集が生じ得る。これらの欠点はプロセス全体に、特に長時間にわたり高温で実施される反応に対して、複雑さ及びコストを高め得る。
したがって、より経済的な活性化過程を用いて活性炭材料を形成し、同時に腐蝕及び/または凝集の技術的問題も最小限に抑えるための、活性炭材料及びプロセスを提供することが有益であろう。得られる活性炭材料は、大きな表面積対体積比及び、特に高電圧における有機電解質との、最小の反応率を有することができ、効率が高く、寿命が長く、エネルギー密度が高いデバイスを可能にする、炭素ベース電極を形成するために用いることができる。
本開示の実施形態にしたがえば、活性炭を作製する方法は、規定されたモルフォロジーを有する炭素粒子を、スチームまたは二酸化炭素のような、気体活性化剤に曝露する工程を含む。活性化気体に曝露される炭素粒子の物理的特徴を制御することで、効率的活性化及び、付随する、得られる活性炭のキャパシタ性能の向上に影響を与えることができる。
様々な実施形態において、活性炭を形成するため、炭素粒子を活性化気体に曝露しながら炭素粒子を活性化温度に加熱する。活性化温度は、300℃から1000℃の範囲、例えば、300、400、500、600、700、800、900または1000℃とすることができ、上記の値のいずれか2つの間の範囲を含むことができる。活性化気体には、水蒸気、二酸化炭素、酸素、空気またはこれらの混合気を含めることができる。
様々な実施形態において、粒子のモルフォロジーは、概ね球形で、引き伸ばされていない粒子が活性化されるように制御される。一例の方法において、活性化気体に曝露される炭素粒子の個数加重伸びの最頻値は0.15以下である。別の例の方法において、活性化気体に曝露される炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値は0.8以上である。関連の実施形態において、活性化気体に曝露される炭素粒子の少なくとも70%(例えば、少なくとも、70、80または90%)の個数加重高感度真円度は0.8以上である。また別の例の方法において、炭素粒子は最頻値が0.15以下の個数加重伸び及び中央値が0.8以上の個数加重高感度真円度のいずれをも有することができる。
本開示の主題のさらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明に述べられ、ある程度は、当業者にはその説明から容易に明らかであろうし、あるいは、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を、また添付図面も、含む本明細書に説明されるように、本開示の主題を実施することによって認められるであろう。
上述の全般的説明及び以下の詳細な説明がおずれも本開示の主題の実施形態を提示し、特許請求されるような本開示の主題の本質及び特質を理解するための概要または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。添付図面は本開示の主題のさらに深い理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて本明細書の一部をなす。図面は本開示の主題の様々な実施形態を示し、記述とともに、本開示の主題の原理及び動作の説明に役立つ。さらに、図面及び説明には例証の意味しかなく、いかなる態様でも特許請求の範囲を限定することは意図されていない。
本開示の特定の実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照数字で示されている、以下の図面とともに読まれたときに最善に理解され得る。
図1は一例のウルトラキャパシタの略図である。 図2は、実施形態にしたがう、炭素材料ついての伸び分布を示すグラフである。 図3は、一実施形態にしたがう、炭素材料についての高感度真円度分布を示すグラフである。 図4は、一実施形態にしたがう、炭素材料についての高感度真円度分布を示すグラフである。 図5は、一実施形態にしたがう、炭素材料についての高感度真円度分布を示すグラフである。 図6は、一実施形態にしたがう、炭素材料についての高感度真円度分布を示すグラフである。
ここで本開示の主題の様々な実施形態をより一層詳細に参照し、その内のいくつかの実施形態は添付図面に示されている。図面を通して同じ参照数字が同じかまたは同様の要素を指して用いられる。
様々な実施形態にしたがえば、活性炭を形成する方法は、原料の炭素粒子を活性化気体に曝露しながら炭素粒子を活性化温度に加熱する工程を含む。炭素粒子の加熱及び活性化気体への曝露は、例えば、ロータリーキルン内で実施することができる。ロータリーキルンの代わりに、交互反応チャンバは炭素粒子懸濁液の形成を含むことができる。
得られる活性炭の特性を強化することができ、同時に、スループットを高め、コストを最小限に抑えることもできる、効率的な活性化を促進するための、炭素粒子モルフォロジーが選ばれる。実施形態において、炭素粒子の個数加重伸びの最頻値は0.15以下である。例えば、炭素粒子の個数加重伸びは、0.15、0.14、0.12、0.10、0.08、0.06、0.04または0.02以下の、これらの値のいずれかの間の範囲を含む、最頻値を有することができる。炭素粒子の個数加重伸びは0の最頻値を有することができる。あるいは、炭素粒子の個数加重伸びは0より大きい、すなわち0<E≦1.5の、最頻値を有することができる。
本明細書に定められるように、粒子伸び,Eは1−(W/L)に等しく、ここで、Wは粒子幅、Lは粒子長であって、0≦E<1が正のE値を表すように、W≦Lである。したがって円形及び正方形(W=L)の粒子の伸びはいずれも0に等しい。伸びは粒子の非真円度とともに大きくなる。幅の3倍の長さを有する長方形粒子の伸びは0.67に等しく、幅の10倍の長さを有する長方形粒子の伸びは0.9に等しい。
炭素粒子の伸びの制御に加えて、またはこれの代わりに、別の実施形態において、活性化気体に曝露される炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値は0.8以上である。例えば、活性化気体に曝露される炭素粒子の高感度真円度の中央値は、0.8、0.85、0.9または0.95以上であり、上記の値のいずれかの間の範囲を含み得る。関連の実施形態において、活性化気体に曝露される炭素粒子の少なくとも70%(例えば、少なくとも、70、80または90%)の個数加重高感度真円度は0.8以上である。炭素粒子の個数加重高感度真円度は1より小さい、例えば、0.8≦Ψ<1の、中央値を有することができる。それゆえ、実施形態において、炭素粒子の大多数は実質的に球形であり得るが、球形ではない。別の実施形態において、粒子は実質的に球形であるが、球形粒子は排除される。
本明細書に定められるように、高感度真円度,Ψは真円度,Cの二乗(すなわち、Ψ=C)であり、粒子のコンパクト性の尺度である、真円度,Cは粒子の実周(周長)に対する面積が等価な円の周の比に等しく、C=Peq/Pであり、よって、0<C≦1は可能なCの値を表す。
円は1に等しい真円度を有し、正方形は約0.89に等しい真円度を有する。その幅の3倍の長さを有する長方形粒子の真円度は約0.77に等しく、その幅の10倍の長さを有する長方形粒子の真円度は約0.51に等しい。
様々な粒子形状の伸び、真円度及び高感度真円度を表1にまとめてある。
Figure 2017512170
炭素粒子の数値化形状、すなわち、伸び、真円度及び高感度真円度が、3次元粒子の2次元投影から導かれることは理解されるであろう。
Morphologi G3SE粒径/粒形画像アナライザを用いて活性化前後のカーボン粒子のモルフォロジーの特徴を評価した。揮発性有機溶剤及び低濃度のレシチン(ほぼ0.01%)による蒸発法を用いて試料を作成した。試料を低パワー超音波処理バッチ内で10分間超音波処理してから、標準の顕微鏡スライド上に試料を分散させた。50X対物レンズを用いた。測定手順の詳細は表2にまとめてある。
画像解析の一態様は、個々の粒子画像のそれぞれが格納して、個数ベースの解析を(体積ベースの解析も)可能にすることである。さらに、個々の粒子画像の格納により、解析からの不要な粒子のフィルタリング除去が可能になる。一般に100より少ないピクセルを含む粒子画像はソフトウエアフィルタを用いて除去される。個数ベース計数法において、全ての粒子は分布において等しい加重を有する。三次変換法により、粒径分布を体積で見ることが可能になる。体積加重分布において、1個の100μm粒子は1000個の10μm粒子と同じ寄与を分布に有する。それゆえ、小さな粒子の寄与は個数ベースで見たときに一層顕著であり、体積加重分布は大径粒子を強調する。
Morphologi G3SEソフトウエアで得られた散布図から離散グラフが生成される。散布図は密度グラフであり、よって与えられた領域において色が濃くなるほどより多くの粒子を表す。この変換に対して用いられる離散化設定は、下限が0に設定され、上限が75に設定された、「強度」であった。
Figure 2017512170
炭素粒子は様々な材料から構成することができる。実施形態にしたがえば、炭素粒子原料には、石炭または炭素前駆体から得られた炭化材料のような、炭化材料を含めることができる。炭素前駆体の例には、堅果の殻、木材、バイオマス、等のような、天然材料及び、ポリ(ビニルアルコール)及び(ポリ)アクルロニトリル、等を含む、フェノール樹脂のような、合成材料がある。例えば、炭素粒子原料は、コムギ粉、クルミ粉、トウモロコシ粉、コーンスターチ、コーンミール、米粉及びジャガイモ粉のような、食用穀物から得ることができる。他の炭素前駆体には、ヤシガラ、ビート、キビ、ダイズ、オオムギ及び綿がある。炭素前駆体は、遺伝子組換を受けていてもいなくても差し支えない、作物または植物から得ることができる。
炭素前駆体材料及び付随する炭素原料材料の形成方法の別の例は、共通に所有される、米国特許出願第12/335044号、第12/335078号、第12/788478号及び第12/970073号の明細書に開示されている。これらの明細書のそれぞれの内容の全体は本明細書に参照として含められる。
炭素前駆体材料は、不活性または還元性の雰囲気内で加熱することにより、炭化して炭素粒子原料にすることができる。不活性または還元性の気体または混合気には、水素、窒素、アンモニア、ヘリウム及びアルゴンの内の1つ以上がある。一例のプロセスにおいて、炭素前駆体は、約500℃から900℃(例えば、500、550、600、650、700、750、800、850または900℃)の温度であらかじめ定められた時間(例えば、0.5、1、2、4、8時間またはそれ以上の時間)加熱することができ、次いで必要に応じて冷却することができる。炭化中に、炭素前駆体は分解して炭素粒子原料になる。実施形態において、炭化は従来の炉を用いて、あるいはマイクロ波エネルギーを用いる加熱によって、実施することができる。
炭化に続いて、炭素原料の粒子は粉砕または摩砕によって処理することができる。例えば、炭素原料は100μmより小さい、例えば、100、50,20または10μmより小さい、平均(D50)粒径まで粉砕することができる。実施形態において、炭素原料は、約2、5、10、20、50または100μmの平均粒径を有することができる。別の実施形態において、炭素原料の粒径は、5〜10μm、5〜20μm、10〜20μm、5〜50μm、10〜50μmまたは20〜50μmの範囲にあり得る。全体の平均粒径に加えて、伸び及び真円度を含む、炭素粒子のモルフォロジーも粉砕及び/または摩砕によって影響を受け得る。
炭化によって形成された炭素材料は活性化気体への曝露によって活性化させることができる。本明細書に用いられるように、活性化は炭化または熱分解された材料を、活性炭材料を作製するため、活性化気体含有雰囲気への曝露中に活性化温度に加熱するプロセスを指す。活性化プロセスは一般に、処理されている材料から与えられた量の表面材料を除去し、その結果、表面積を大きくする。様々な実施形態において、活性化温度は約700℃から1100℃の範囲とすることができる。
一実施形態において、活性化プロセスはロータリーキルンを用い、制御された雰囲気の下で行うことができる。ロータリーキルンは、水平に対して若干傾けられ、稼働中はその軸を中心にして回転される、円筒形の槽を備える。活性化されるべき炭素粒子原料は円筒の上端に送り込まれる。キルンが回転するにつれて、炭素粒子は下端に向けて下方に移動して、撹拌及び/または混合を受け得る。活性化気体はキルン内を、炭素粒子の移動と同じ方向に流れる(並行流)こともあるが、通常は反対方向に流れる(対向流)。キルン内の炭素粒子原料の連続移動によって効率的な気体−固体相互作用が可能になる。活性化気体は、例えば外部炉において、加熱することができ、あるいはキルン内の火炎によって加熱することができる。そのような火炎は、大型ブンゼンバーナーのように作用する、バーナーパイプ(または「焼成パイプ」)から投射される。
ロータリーキルンの代わりとして、炭素粒子は、共通に所有される、同時係属の米国特許出願第13/590682号の明細書に開示されるような、流動床において活性化することができる。上記の明細書の内容はその全体が参照として本明細書に含められる。
活性炭は、例えば酸性溶液で、洗浄することができる。洗浄は灰分を減じ、不要な不純物を除去することができる。活性炭を洗浄するための一プロセスは、活性炭を水及び酸で順次にすすぐ工程を含む。別の洗浄プロセスは活性炭を水性酸混合液(すなわち酸と水の混合液)ですすぐ工程を含む。洗浄中に用いられる酸には塩酸及び硫酸を含めることができる。洗浄は90℃から100℃の温度で実施することができる。
別の実施形態において、洗浄に加えて、またはその代わりに、不活性または還元性の雰囲気内で活性炭を加熱処理することができる。必要に応じる熱処理は、活性炭内の酸素を除去するかまたは酸素濃度を下げることができる。例えば、そのような熱処理は活性炭表面から酸素含有官能基を除去することができる。酸素含有量を減じるための一方法は、(窒素、ヘリウム、アルゴン、等のような)不活性環境において、または水素、フォーミングガス、一酸化炭素、等のような還元性環境において、活性炭を精製(加熱)することである。
活性炭精製はレトルト炉(CM Furnaces,Model1212FL)内で実施することができる。炉温は所望の精製熱処理温度(例えば500〜900℃)まで、200℃/時間の率で高め、適する時間(例えば2時間)一定に保持し、次いで、大気にさらす前に、冷却して室温まで下げることができる。
実施形態において、活性炭は洗浄工程及び熱処理の両者によって処理することができ、いずれのプロセスも実施される場合、洗浄工程は熱処理の前または後のいずれでも実施することができる。
洗浄及び/または熱処理による活性炭内の不純物及び吸着表面基の最小化はセル動作中の、特に高電圧における、そのような化学種と電解質イオンの間の不要な反応の発生を減じることができる。いくつかの実施形態において、活性炭は10重量%より少ない量の総含有酸素を含む。別の実施形態において、総含有酸素の量は、9、8、7、6、5、4、3、2、1または0.5重量%より少ない。
活性炭は、微細孔、中径細孔及び/または大径細孔を有することができる。本明細書に定められるように、微細孔は2nm以下の細孔径を有し、超微細孔は1nm以下の細孔径を有する。中径細孔は2〜50nmの範囲にある細孔径を有する。大径細孔は50nmより大きい細孔径を有する。一実施形態において、活性炭が有する細孔の大多数は微細孔である。本明細書に用いられるように、術語「微細孔炭素」及びこの異形は、有する細孔の大多数(すなわち、少なくとも50%)が微細孔である、活性炭を意味する。微細孔活性炭材料は50%より多くの微細孔(例えば、50、55、60、65、70、75、80、85、90または95%より多くの微細孔を有することができる。
実施形態にしたがえば、EDLC用の炭素ベース電極は約0.2cm/gより大きい(例えば、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85または0.9cm/gより大きい)総多孔度を有する活性炭を含む。関連の実施形態において、活性炭は1cm/gより小さい(例えば、1、0.9、0.85、0.8、0.75、0.7、0.65、0.6または0.55cm/gより小さい)総多孔度を有することができる。また別の実施形態において、活性炭の総多孔度は上記の値のいずれかの間にあることができる。
活性炭の細孔径分布は、超微細孔、微細孔、中径細孔及び大径細孔を含むことができ、単峰形、双峰形または多峰形の細孔径分布を有すると評価され得る。超微細孔は総細孔体積の内の0.2cm/g以上(例えば、0.2、0.25、0.3、0.35または0.4cm/g以上)を占めることができ、関連の実施形態においては、上記の値のいずれかの間、例えば、0.2〜0.35cm/gまたは0.25〜0.3cm/gを占めることができる。細孔径(d)が1<d≦2nmの範囲にある細孔は総細孔体積の内の0.05cm/g以上(例えば、少なくとも、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5cm/g)を占めることができる。細孔径(d)が1<d≦2nmの範囲にある細孔は総細孔体積の内の0.55cm/g以下(例えば、0.55、0.5、0.45、0.4または0.35cm/g未満)を占めることができる。補完実施形態において、活性炭は細孔径(d)が1<d≦2nmの範囲にある細孔を、上記の値のいずれかの間、例えば、0.05〜0.25cm/gまたは0.1〜0.2cm/gで含むことができる。存在すれば、一実施形態において、中径細孔及び/または大径細孔を含み得る、細孔径が2nmより大きいいかなる細孔も総細孔体積の内の0.25cm/g以下(例えば、0.25、0.2、0.15、0.1または0.05cm/g未満)を占めることができる。補完実施形態において、活性炭は細孔径がd>2nmの細孔を、上記の値のいずれかの間、例えば、0.2〜0.25cm/gまたは0.1〜0.2cm/gで含むことができる。また別の実施形態において、活性炭は、細孔径が2nmより大きいいかなる細孔も含まないでいるか、または細孔径が5nmより大きいいかなる細孔も含まないでいることができる。
開示される方法を用いて作製された活性炭は約300m/gより大きい、すなわち、350、400、500または1000m/gより大きい、比表面積を有することができる。実施径形態において、活性炭の平均粒径は、EDLC用の炭素ベース電極に活性炭を組み入れる前に粉砕して、20μm未満(例えば、2〜10μmまたは約5μm)にすることができる。
一般的な電気二重層キャパシタ(EDLC)において、一対の炭素ベース電極は多孔質セパレータによって隔てられ、電極/セパレータ/電極スタックには有機または無機の液体電解質が浸潤している。電解質溶液により、電極間をイオン電流が流れることが可能になり、一方でセルの放電による電子電流は妨げられる。電極は、他の添加物(例えば結合剤)と混合され、薄いシートに圧密されて、導電性金属コレクタの裏板に積層された、活性炭を含む。例えば、活性炭は、カーボンブラック及び/または、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはポリフッ化ビニリデン(PVDF)のようなポリマー結合剤あるいはその他の適する結合剤と混合し、圧密して、炭素ベース電極にすることができる。
例として、60〜90重量%の活性炭粒子、5〜20重量%のカーボンブラック及び5〜20重量%のPTFEを含む混合物を圧延することで、厚さが約100〜300μmの範囲にある炭素紙を作製することができる。カーボンブラックは導電性添加物としてはたらき、PTFEは結合剤としてはたらく。
それぞれの多孔質電極は一般に電流コレクタと電気的に接触している。導電性材料(例えば、アルミニウム)のシートまたは板を含むことができる電流コレクタは抵抗損失を低めることができ、同時に多孔質電極(活性炭)材料のための物理的支持を与えることができる。炭素ベース電極はセルロース系セパレータを用いてロールケーキ形構造に巻き上げ、次いでアルミニウム製封入容器に入れることができる。
したがって、本開示は本明細書に説明される活性炭材料を含む少なくとも1つの炭素ベース電極を有する、電気二重層キャパシタのような、電気デバイスにも関する。
例として、重量で、85%の活性炭、5%のカーボンブラック及び10%のPTFE結合剤(デュポン601A)を混合することで炭素電極層を作製した。初めにHenschel高速ミキサを用いて混合物を組み合せ、次いでPTFEをボールミル、ジェットミルまたは二軸スクリュー押出機を用いてフィブリル化した。活性炭、カーボンブラック及びPTFEのフィブリル化混合物を圧延して炭素紙にした。代表的なシート厚は約100μmであった。活性炭含有シート(ほぼ1.5cm×2cm)を25μm厚アルミニウムホイル電流コレクタ上に積層することで炭素ベース電極を作製した。炭素ベース電極を真空中において120℃で一晩乾燥した後、乾燥アルゴンガスで満たしたグローブボックス内で試験セルを組み立てた。二枚の炭素ベース電極の間に一枚のセルロースセパレータを挟むことで試験セルを作製した。炭素ベース電極を、セルロースセパレータとともに、ロールケーキ形構造に巻いた。ロールケーキ形構造をアルミニウム封入容器に挿入して、真空乾燥(<0.05Torr(6.67Pa)において130℃、48時間)した。液体電解質(アセトニトリル内1.2MのTEMA−TFB)を封入容器に加えた。
実施形態にしたがえば、電気化学セルは、本明細書に開示されるような活性炭材料を含む少なくとも第1の電極、多孔質セパレータ及び一対の導電性基板を有し、多孔質セパレータは第1の電極と第2の電極の間に配され、第1の電極及び第2の電極はそれぞれ、それぞれの導電性基板と電気的に接している。別の実施形態にしたがえば、電気化学セルは、それぞれが本明細書に開示されるような活性炭材料を含む、第1の電極及び第2の電極を有する。
図1は一例のウルトラキャパシタの略図である。ウルトラキャパシタ10は、封入容器12,一対の電流コレクタ22、24、それぞれが電流コレクタのそれぞれ一方に重ねて形成された、正電極14及び負電極16、並びに多孔質セパレータ18を有する。外部デバイスへの電気コンタクトを与えるため、それぞれの電流コレクタ22、24に電極リード26、28を接続することができる。電極14、16は電流コレクタを覆って形成された多孔質活性炭層を含む。液体電解質20が封入容器内に入れられ、多孔質セパレータ層及びそれぞれの多孔質電極のいずれの細孔にも完全に取り込まれる。実施形態において、個々のウルトラキャパシタセルは、全体動作電圧を高めるため、(例えば、直列に)積み重ねることができる。
封入容器12はウルトラキャパシタで普通に用いられる既知の封入手段のいずれかとすることができる。電流コレクタ22、24は一般に金属のような導電材料を含み、普通は、その導電度及び相対コストにより、アルミニウムでつくられる。例えば、電流コレクタ22、24はアルミニウムホイルの薄いシートとすることができる。
多孔質セパレータ18は炭素ベース電極14、16を相互に電気絶縁するが、イオン拡散は可能にする。多孔質セパレータは、セルロース系材料、ガラス、及び無機ポリマーまたは、ポリプロピレン、ポリエステルまたはポリオレフィンのような有機ポリマー、のような誘電材料で作製することができる。実施形態において、セパレータ層の厚さは約10〜250μmの範囲とすることができる。
電解質20は、イオン伝導の促進剤として及びイオン源としてはたらき、炭素のための結合剤としてはたらくことができる。電解質は、一般に、適切な溶媒中に溶解した塩を含む。適する電解質塩には、共通に所有される米国特許出願第13/682211号の明細書に開示されている塩のような、第4級アンモニウム塩がある。上記明細書の開示は本明細書に参照として含められる。第4級アンモニウム塩の例にはテトラエチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸((Et)NBF)またはトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸(Me(Et)NBF)がある。
電解質のための溶剤の例には、アセトニトリル、アクリロニトリル及びプロピオニトリルのようなニトリル類、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、エチルメチルスルホキシド及びベンジルメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、ジメチルホルムアミドのようなアミド類及びN-メチルピロリドンのようなピロリドン類があるが、これらには限定されない。実施形態において、電解質は、環状エステル、鎖状カーボネート、環状カーボネート、鎖状エーテル及び/または環状エーテル溶剤のような、有機極性非プロトン性溶剤を含む。環状エステル及び鎖状カーボネートの例は炭素原子を3〜8個含み、環状エステルの場合、β-ブチロラクトン、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン及びδ-バレロラクトンを含む。鎖状カーボネートの例には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート及びエチルプロピルカーボネートがある。環状カーボネートは炭素原子を5〜8個を含むことができ、その例には、1,2ブチレンカーボネート、2,3ブチレンカーボネート、1,2ペンテンカーボネート、2,3ペンテンカーボネート及びプロピレンカーボネートがある。鎖状エーテルは炭素原子を4〜8個を含むことができる。鎖状エーテルの例には、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン、ジブトキシエタン、ジメトキシプロパン、ジエトキシプロパン及びメトキシエトキシプロパンがある。環状エーテルは炭素原子を3〜8個を含むことができる。環状エーテルの例には、テトラヒドロフラン、2-メチル-テトラヒドロフラン、1,3-ジオキソラン、1,2-ジオキソラン、2-メチルジオキソラン及び4-メチルジオキソランがある。2種以上の溶媒の組合せを用いることもできる。
例として、組み立てられたEDLCは、アセトニトリルのような非プロトン性溶剤に溶かした、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸(TEA−TFB)またはトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロホウ酸(TEMA−TFB)のような有機液体電解質を有することができる。
ウルトラキャパシタは、ロールケーキ形構造、プリズム形構造、ハニカム構造またはその他の適する形状を有することができる。本開示にしたがって作製された炭素ベース電極を炭素−炭素ウルトラキャパシタにまたはハイブリッドウルトラキャパシタに組み込むことができる。炭素−炭素ウルトラキャパシタでは、いずれの電極も炭素ベース電極である。ハイブリッドウルトラキャパシタでは、電極の一方が炭素ベースであり、他方の電極は、酸化鉛、酸化ルテニウム、水酸化ニッケル、あるいは導電性ポリマー(例えば、パラフルオロフェニルチオフェン)のような別の材料、のような擬容量性材料とすることができる。
炭素−炭素ウルトラキャパシタにおいて、それぞれの電極内の活性炭は、同じであるか、同様であるかまたは全く異なる特性を有することができる。例えば、正電極に組み入れられた活性炭の細孔径分布または粒子モルフォロジーは負電極に組み入れられた活性炭の細孔径分布または粒子モルフォロジーと異なり得る。
個々のウルトラキャパシタセルの内部では、印加電位の作用の下で、電解質内の陰イオンの正電極への、また陽イオンの負電極への、引き付けによりイオン電流が流れる。イオン電荷はそれぞれの電極表面に蓄積して、固液界面に電荷層を形成することができる。蓄積電荷は固体電極内の逆極性電荷によってそれぞれの界面に保持されて電極電位を生じさせる。
セルの放電中は、正電極表面から陰イオンが放出され、負電極表面から陽イオンが放出されるから、電極の間にかかる電圧がイオン電流を流れさせる。同時に、電流コレクタの間に配された外部回路を通って電子電流が流れることができる。外部回路は電気装置に電力を与えるために用いることができる。
層に蓄積される電荷の量はキャパシタの達成され得るエネルギー密度及び電力密度に強く影響する。ウルトラキャパシタの性能(エネルギー密度及び電力密度)は電極を形成している活性炭の特性に大きく依存する。ひるがえって、活性炭の特性は、例えば、活性炭の多孔度及び細孔径分布を、また、窒素または酸素のような、活性炭内の含有不純物も、評価することによって、測ることができる。該当する電気特性には、電位窓、面積比抵抗及び体積容量がある。
ウルトラキャパシタに組み込まれると、本開示にしたがう活性炭は、いくつかの実施形態において、3.2Vまで(例えば、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1または3.2V)の動作電圧及び50F/cmより大きく(例えば、50、60、70または80F/cmより大きく)、上記の値のいずれの間の容量値も含む、体積容量を示す。理論にはこだわらずに、高い電位窓は、材料内の酸素含有官能基の濃度が低いことに起因し得る、活性炭の低い反応性の結果であると考えられる。
様々な実施形態は以下の実施例によってさらに明確になるであろう。
実施例1:ヤシガラ炭、D 50 =5μm及び0.84<Ψ<1
ヤシガラ炭(粒径:2〜3mm)を振動粉砕し、約5μmのD50粒径にした。粉砕後、個数加重円等価粒子直径を評価し、D[n,0.1]=0.5μm、D[n,0.5]=1.1μm及びD[n,0.9]=2.5μmを得た。対応する体積加重円等価直径を評価し、D[v,0.1]=2.0μm、D[v,0.5]=6.8μm及びD[v,0.9]=14.9μmを得た。
図2に示されるように、粉砕炭粒子は、最頻値が約0.13の個数加重伸びを有し、粒子の少なくとも70%が0.84〜1の範囲内にあるHS真円度を有する。HS真円度対粒径の散布図が図3に示される。
実施例2:ヤシガラ炭、D 50 =5μm、E=0.17及び0.74<Ψ<1
流動ジェットミルを用いてヤシガラ炭(粒径:2〜3mm)を粉砕し、約5μmのD50粒径にした。粉砕後、個数加重円等価粒子直径を評価し、D[n,0.1]=0.9μm、D[n,0.5]=2.3μm及びD[n,0.9]=5.0μmを得た。対応する体積加重円等価直径を評価し、D[v,0.1]=3.1μm、D[v,0.5]=7.1μm及びD[v,0.9]=12.0μmを得た。
粉砕炭素粒子は、最頻値が約0.17の個数加重伸び(図2)を有し、粒子の少なくとも70%が0.74〜1の範囲内にあるHS真円度を有する。HS真円度対粒径の散布図が図4に示される。
比較実施例である、実施例2のジェット粉砕炭素粒子は、実施例1の振動粉砕粒子と対比することができる。明らかに、実施例1の粒子はより球形である(伸び値がより小さく、真円度がより1に近い)。真円度の度合はそれぞれの散布図における粒子の濃度から明らかである。理論にはこだわらずに、より球形の粒子は、活性化プロセスに悪影響を与え得る、応力集中領域(鋭いコーナー、エッジ、等)がより少ないと考えられる。
実施例1及び2からの粉砕炭素粒子(20g試料)を、CO(1リットル/分)ベースプロセスを用いて、ロータリーキルン(1.5rpm)内、850℃で4.25時間活性化した。活性炭をボタン型セルに組み込むことで容量性能を評価した。
実施例3:CO 活性化した実施例1からのヤシガラ炭
活性化に続いて、炭素粒子について個数加重円等価直径を評価し、D[n,0.1]=0.5μm、D[n,0.5]=1.2μm及びD[n,0.9]=3.1μmを得た。対応する体積加重円等価(CE)直径を評価し、D[v,0.1]=3.3μm、D[v,0.5]=9.4μm及びD[v,0.9]=17.0μmを得た。活性化粒子は、最頻値が約0.11の個数加重伸び(図2)を有し、粒子の少なくとも70%が0.88〜1の範囲内にあるHS真円度を有する。HS真円度対粒径の散布図が図5に示される。
炭素粒子のモルフォロジーへの活性化の影響は粒子アナライザデータから明白である。応力集中領域は活性化プロセス中に大部分が焼きとられ、より円形(球形)の粒子が生じている。データを参照してわかるように、ロータリーキルン活性化プロセスは粒子の伸びを減じ、真円度を高める。
この活性炭は、アセトニトリルに溶かした1.5M TEA−TFB電解質とともにボタン型セルに組み込まれると、80F/cmの体積容量を示した。
実施例4:実施例2からの対照CO 活性化ヤシガラ炭
活性化粒子の個数加重円等価直径を評価し、D[n,0.1]=1.1μm、D[n,0.5]=2.4μm及びD[n,0.9]=5.1μmを得た。対応する体積加重円等価(CE)直径を評価し、D[v,0.1]=3.1μm、D[v,0.5]=7.1μm及びD[v,0.9]=12.4μmを得た。活性化粒子は、最頻値が約0.15(図2)の個数加重伸びを有し、粒子の少なくとも70%が0.78〜1の範囲内にあるHS真円度を有する。HS真円度対粒径の散布図が図6に示される。
この活性炭は、アセトニトリルに溶かした1.5M TEA−TFB電解質とともにボタン型セルに組み込まれると、69.5F/cmの体積容量を示した。
実施例3及び4の性能データを参照すれば、活性化への粒子モルフォロジーの効果が分かる。体積容量における16%の向上は原料粒子モルフォロジーにおける活性化前の差に関連付けることができる。
Figure 2017512170
Figure 2017512170
実施例を参照してわかるように、伸びが小さく(0≦E≦0.15)、真円度が高い(0.8≦Ψ≦1)粉砕炭素粒子(例えば、実施例1)はより一様な活性化及び、付随する、EDLCデバイスにおけるより高い容量をもたらす。これは、全般により球形な粒子においては応力集中域が比較的に存在しないためと考えられる。さらに、活性化プロセス自体に炭素粒子の伸びを減じさせ、真円度を高める傾向があることが分かる。これは活性化プロセス中の鋭いエッジの焼き取りによると考えられる。
本明細書に用いられるように、単数形、「a」、「an」及び「the」は、別途に文脈が明確に規定しない限り、複数の支持対象を含む。したがって、例えば、「活性炭」への言及は、文脈が別途に明確に規定していない限り、2つ以上のそのような「活性炭」を有する例を含む。
範囲は本明細書において、「約」1つの特定の値から、及び/または「約」別の特定の値まで、として表され得る。そのような範囲が表明された場合、例は1つの特定の値から及び/または別の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」を用いることで、値が近似として表わされる場合、特定の値が別の態様をなすことは理解されるであろう。さらに、範囲のそれぞれの端点が、他方の端点に関しても、他方の端点とは独立にも、有意であることが理解されるであろう。
別途に明白に言明されない限り、本明細書に述べられるいずれの方法もその工程が特定の順序で実施される必要があると解されるつもりは全くない。したがって、方法請求項が、その工程がしたがうべき順序を実際に挙げていないか、または工程が特定の順序に限定されるべきことが請求項または説明において別途に特に言明されていない場合、いずれか特定の順序が推測されるつもりは全くない。いずれかの1つの請求項において挙げられるいずれかの1つまたは複数の特徴または態様は、いずれかの他の1つまたは複数の請求項に挙げられるいずれかの他の特徴または態様と組合せるかまたは置換することができる。
本明細書における叙述は、特定の態様で機能するために「構成されている」または「適合されている」コンポーネントに言及していることにも注意されたい。この点に関し、そのようなコンポーネントは、特定の特性を具現化するためまたは特定の態様で機能するために「構成され」または「適合され」、そのような叙述は目的用途の叙述に対するものとしての構造の叙述である。さらに詳しくは、コンポーネントが「構成される」または「適合される」態様への本明細書における言及はコンポーネントの既存の物理的状態を表し、したがって、コンポーネントの構造的特徴の限定的叙述としてとられるべきである。
特定の実施形態の様々な特徴、要素または工程が移行句「含む(comprising)」を用いて開示され得るが、移行句「なる(consisting)」または「から実質的になる(consisting essentially of)」を用いて説明され得る実施形態を含む、別の実施形態が暗に示されることは当然である。したがって、例えば、活性炭、カーボンブラック及び結合剤を含む炭素ベース電極への暗示される別の実施形態は、炭素ベース電極が、活性炭、カーボンブラック及び結合剤からなる実施形態及び炭素ベース電極が、活性炭、カーボンブラック及び結合剤から基本的になる実施形態を含む。
本発明の精神及び範囲を逸脱することなく本発明に様々な改変及び変形がなされ得ることが当業者には明らかであろう。本発明の精神及び実質を組み込んでいる開示された実施形態の改変、組合せ、サブ組合せ及び変形が当業者には思い浮かび得るから本発明は添付される請求項及びそれらの等価形態の範囲内に全てを含むと解されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
活性炭を形成する方法において、
炭素粒子を活性化気体に曝露しながら前記炭素粒子を活性化温度に加熱して、活性炭を形成する工程、
を含み、
前記炭素粒子の個数加重伸びの最頻値が0.15以下である、
方法。
実施形態2
前記伸び最頻値が0.10以下である、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記伸び最頻値が0より大きい、実施形態1に記載の方法。
実施形態4
前記炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値が0.8以上である、実施形態1に記載の方法。
実施形態5
前記炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値が0.9以上である、実施形態1に記載の方法。
実施形態6
前記炭素粒子の少なくとも70%の個数加重高感度真円度が0.8以上である、実施形態1に記載の方法。
実施形態7
前記炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値が1より小さい、実施形態1に記載の方法。
実施形態8
前記炭素粒子のD50粒径が100μmより小さい、実施形態1に記載の方法。
実施形態9
前記炭素粒子のD50粒径が10μmより小さい、実施形態1に記載の方法。
実施形態10
前記曝露がロータリーキルン内で実施される、実施形態1に記載の方法。
実施形態11
前記活性化温度が300〜1000℃である、実施形態1に記載の方法。
実施形態12
前記活性化温度が600〜1000℃である、実施形態1に記載の方法。
実施形態13
前記活性化気体が、二酸化炭素、水蒸気、酸素、空気及びこれらの混合気からなる群から選ばれる、実施形態1に記載の方法。
実施形態14
前記活性化気体が二酸化炭素である、実施形態1に記載の方法。
実施形態15
実施形態1に記載の方法にしたがって作製された前記活性炭。
実施形態16
活性炭を形成する方法において、
炭素粒子を活性化気体に曝露しながら前記炭素粒子を活性化温度に加熱して、活性炭を形成する工程、
を含み、
前記炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値が0.8以上である、
方法。
実施形態17
前記炭素粒子の少なくとも70%の個数加重高感度真円度が0.8以上である、実施形態16に記載の方法。
実施形態18
前記高感度真円度中央値が1より小さい、実施形態16に記載の方法。
実施形態19
前記炭素粒子のD50粒径が10μmより小さい、実施形態16に記載の方法。
実施形態20
前記曝露がロータリーキルン内で実施される、実施形態16に記載の方法。
実施形態21
前記活性化気体が二酸化炭素である、実施形態16に記載の方法。
実施形態22
炭素ベース電極において、活性炭の粒子、カーボンブラック及び結合剤を含み、前記炭素粒子の個数加重伸びの最頻値が0.15以下である、炭素ベース電極。
10 ウルトラキャパシタ
12 封入容器
14 正電極
16 負電極
18 多孔質セパレータ層
20 液体電解質
22,24 電流コレクタ
26,28 電極リード

Claims (5)

  1. 活性炭を形成する方法において、
    炭素粒子を活性化気体に曝露しながら前記炭素粒子を活性化温度に加熱して、活性炭を形成する工程、
    を含み、
    前記炭素粒子の個数加重伸びの最頻値が0.15以下である、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記炭素粒子の個数加重高感度真円度の中央値が0.8以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記炭素粒子のD50粒径が100μmより小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記活性化温度が300〜1000℃であり、前記活性化気体が、二酸化炭素、水蒸気、酸素、空気及びこれらの混合気からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 炭素ベース電極において、活性炭の粒子、カーボンブラック及び結合剤を含み、前記炭素粒子の個数加重伸びの最頻値が0.15以下であることを特徴とする炭素ベース電極。
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