JP2017512142A - ショット材及びショットピーニング法 - Google Patents

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Abstract

金属合金粒子を加工物に投射する工程を含む、加工物をショットピーニングする方法であって、前記金属合金粒子が、B、C、Cr、及びNbと組み合わせてFeを含み、Feが、50.0原子パーセントよりも大きいレベルで存在する方法。金属合金粒子は、少なくとも1150のビッカーズ硬さ(HV)及び200GPaよりも大きい弾性率を有する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年2月14日に出願した米国仮出願第61/940,140号の利益を主張するものである。
本発明は、ショットピーニング用のショット材と、ショットピーニング法と、その方法によって得られた処理物品とに関する。
ショットピーニングは、繰返し荷重、摩耗、及び腐食と、その他の寿命を短縮する作用の下に供される、ほとんど金属の構成要素又は加工物の、耐性を高める目的を持つ機械的表面処理である。ショットピーニングプロセス中、ショット媒体とも呼ばれる研磨媒体を、加工物の表面へと推進させる。媒体の衝撃が、加工物の表面に窪みを作る。加工物の窪みの下の復元力は、圧縮で比較的高い応力がかかった材料の半球をもたらし、ピーニングプロセス中に窪みが重なるにつれて、ピーニングされた表面全体に圧縮残留応力場が発生する。そのような発生した圧縮応力は、広く様々な利益を加工物に提供することができる。例えば、加工物の有用な寿命は、応力亀裂による腐食、摩擦、キャビテーション、かじり、浸食、及び摩耗、並びにこれらの種類の応力の組合せによって引き起こされた、繰り返される荷重又は応力の下で延びる可能性がある。一般にこれらの利益は、加工物の表面での圧縮応力の存在によって引き起こされると想定されるが、それはそのような応力が、表面亀裂形成又は亀裂伝搬の傾向を低減させるからと考えられる。
報告されたショットピーニング媒体は、(1)炭化物、炭化物複合体、又はサーメット(セラミック(cer)及び金属(met)材料から構成された複合材料);(2)例えば、Saint Gobain社製のMicroblast(登録商標)B−120又はZirblast(登録商標)B−30若しくはB−400など、セラミックビーズ又はセラミックショットとして市販されているジルコニアなどのセラミックを含む。
金属をベースにしたピーニング媒体は、米国特許第6,658,907号明細書に報告されている。鉄をベースにした非晶質球状粒子が、好ましくは45から55重量%の鉄含量を有すると言われ且つビッカーズ硬さ(HV)が900〜1100の範囲でありヤング率が200,000MPa以下である、ピーニング材として用いられる。
米国特許出願公開第2011/0265535号明細書は、Bを5から8質量%、Cを0.005〜1質量%、Crを0から25質量%、残分としてFe及び不可避の不純物を含み、但しB及びCが8.5%以下の総量で含有される、鉄をベースにしたショットピーニング材を開示する。5%未満のB含量は、不十分な硬さをもたらすと記載された。
国際公開第2009/133920号明細書は、B(5〜8質量%)、Al(10質量%以下、好ましくは0.5〜10質量%)、Cr(0〜25質量%、好ましくは1〜25質量%)、残分としてFe及び不可避の不純物で作製された、鉄をベースにしたショット材を開示する。HVは、報告によれば1150〜1300に及んだ。
国際公開第2012/128357号明細書は、Bを2〜8質量%と、式: 0≦(Ti%/10)+(Cr%/25)+(Mo%/10)+(W%/6)+(Ni%/10)+(Al%/10)+(C%/1)≦1.00を満たす量のTi、Cr、Mo、W、Ni、Al、及びCaから選択される少なくとも1種の元素と、Fe及び不可避の不純物で構成された残分とを含有し、且つ粒径が75μm以下である、ショットピーニング材を開示する。
米国特許第6,658,907号明細書 米国特許出願公開第2011/0265535号明細書 国際公開第2009/133920号明細書 国際公開第2012/128357号明細書
金属合金粒子を加工物に投射する工程を含む、加工物をショットピーニングする方法であって、前記金属合金粒子が、B、C、Cr、及びNbと組み合わせてFeを含み、Feが、50.0原子パーセントよりも大きいレベルで存在し、前記金属合金が少なくとも1150のビッカーズ硬さ(HV)及び200GPaよりも大きい弾性率を有する方法。本発明は、上記参照される方法によって処理された加工物も含む。
本発明は、B、C、Cr、及びNbと組み合わせてFeを含有する金属合金粒子を含み、Feが50.0原子パーセントよりも大きいレベルで存在し、前記金属合金が少なくとも1150のビッカーズ硬さ(HV)及び200GPaよりも大きい弾性率を有する、ショットピーニング材そのものにも関する。
以下の詳細な記述は、例示の目的で提供され且つ本発明をいかなる態様にも限定するものではない添付図を参照することによって、より良好に理解することができる。
ショットピーニング用のエアブラストキャビネットの概略図である。 比較ピーニング強度飽和曲線をプロットした図である。 特定された加工物に関する比較残留応力場をプロットした図である。 比較加工物硬さ値をプロットした図である。 特定された加工物に関する残留応力場をプロットした図である。 比較加工物硬さ値をプロットした図である。 ピーニング強度飽和曲線の比較プロットである。 特定された加工物に関する残留応力場をプロットした図である。 比較加工物硬さ値の比較プロットである。 ピーニング強度飽和曲線の比較プロットである。 ピーニング強度飽和曲線の比較プロットである。 比較ピーニング強度飽和曲線をプロットした図である。 ピーニング強度飽和付近の比較加工物硬さ値をプロットした図である。 指示された粒子に関する比較質量損失をプロットした図である。 Saint Gobain B120粒子に対し、1.0時間及び6.0時間で本発明の粒子に関する比較質量損失をプロットした図である。 質量損失の比較プロットである。 ピーニング強度飽和曲線の比較プロットである。 ピーニング強度飽和曲線の比較プロットである。 ピーニング強度飽和付近の比較加工物硬さ値をプロットした図である。
上述のように、本発明は、比較的高い硬さ及び耐久性を提供するショットピーニング媒体に関する。合金は、一般にFeをベースにすると理解され、B、C、Cr、及びNbを含む。任意選択の元素には、Mn、Si、及びVが含まれる。Feベースと言った場合には、合金組成物の大部分が鉄を含むこと(例えば、>50.0原子パーセントのFe)を特徴とすると理解することができる。更に合金は、α−Fe(フェライト)及び/又はγ−Fe(オーステナイト)を好ましくは含むものである。合金は、好ましくは、下記:(1)複合ホウ化物(例えば、MB、MB、及びMBであり、但しMは遷移金属である。);(2)複合炭化物(例えば、MC、MC、MC、及びM23であり、但しMは遷移金属である。);(3)ホウ炭化物(ホウ化物及び炭化物原子の両方を含有する材料)の、1種又は複数も含む。
好ましくは、合金組成物は、下記の表1に特定される濃度から構成される:
Figure 2017512142
上記に加え、本明細書の合金は、好ましくは、原子パーセントを単位として下記の組成: Fe(58.0〜65.0); B(14.0〜19.0); C(4.0〜5.5); Cr(7.0〜13.5); Mn(0〜1.5); Nb(1.4〜3.5); Si(0〜1.5)、及びV(0〜6.0)を有していてもよい。
本明細書の合金は、好ましくは噴霧化法によって粒子として調製される。例示的な噴霧化手順は、気体噴霧化、遠心力噴霧化、又は水噴霧化を含む。次いで粒子を、スクリーニング、分類、及び空気分級などの様々な技法を使用して、サイズ決めしてもよい。好ましくは粒子は、その粒子の95%が40μmから250μmの範囲内にあるサイズ範囲(粒子内を通る最大直線寸法)を有するようなものである。したがって、粒子の約5%は、この範囲外に含まれる可能性があり、0.1〜39.9μmの範囲の粒径分布を示す。より好ましくは、ミクロンを単位とするD10値(この数よりも下にサイズ決めされた粒子を有する集団のパーセント)は、50.0μmである。好ましいD50値(メジアン)は80μmであり、好ましいD90値(この数よりも下の分布の90パーセント)は150μmである。
更に、ミクロンを単位とするD10値は50〜100の範囲に包含されてもよく、D50値は100〜150の範囲に包含されてもよく、D90値は150〜200の範囲に包含されてもよい。
上述の粒子に関連して、好ましくは、粒子は球形の幾何形状を有する。これは、3次元空間内の所与の点から全て同じ距離rにある、ひと組の点を有する形状と理解することができる。rの値は半径である。やはり考えられる、比較的それほど球状ではない構成は、比較的、より角度の付いたグリットと呼ばれる形状を含む。
合金は、粒子が少なくとも約1150のHV値を示すようなものである。好ましくは、HV値は1150〜1400の範囲にあってもよい。より好ましくは、HV値は1250+/−75である。したがってHV値は、好ましくは1175から1400の範囲内にあってもよい。更に粒子は、それらが200GPaよりも大きい、より好ましくは200GPaから350GPaまでの範囲にある弾性率を有するようなものである。
本明細書の粒子の別の特徴は、それらに関連した耐久性である。その文脈において、本明細書の耐久性は、下記の条件範囲:投射圧力0.13MPaから0.82MPa、ピーニング速度80m/sから350m/s、及びアルメンA強度2〜12milの下、粒子を加工物に向かって投射することにより特徴付けられた。加工物までの距離は、76〜153mmの範囲にある。次いで加工物及び媒体を、試験前の15分間にわたり予備調整する。加工物は、硬さが697ビッカーズである、約13%のマンガンを含有する厚さ6.35mmの鋼合金である。18時間にわたる加工物へのそのような投射後の金属粒子は、粒子の100グラム部に関し、存在する75μm未満の粒子の重量分率が7.0%以下であるようなものである。
本明細書の粒子は、空気ノズル型システム又は遠心式ホイールベースシステムなど、運動エネルギーを粒子に与えるのに使用される異なる2種の装置用デバイスにおいて用い得る。本明細書に列挙される実施例は、空気ノズルシステム(図1)によって実行した。より詳細には、Kelcoエアブラストキャビネットを、下記のパラメータ:ノズル型:出口径が7.9375mmのベンチュリ;加工物までの距離101.6mm;質量流量2.63kg/分と共に用いた。しかし、開示された利益の全ては、ホイールベースシステムで観察され得ると考えられる。更に、本明細書の粒子は、実施例では指示される特性を有する加工物に適用されるが、衝突する粒子による処理の利点が有益なものとされ得る任意の加工物に適用可能と考えられる。
本発明の実施例は、様々なショットピーニング媒体と比較したものを、以下に提示する。しかしここでは、本明細書の比較的高い硬さ及び耐久性のショットピーニング媒体が、任意の加工物の砂除去、スケール除去、及びコーティング前エッチングを含むがこれらに限定することなのないショットピーニング以外のプロセスに、並びに水噴射又はその他の切断及び鋸引き適用例に、適用可能になると理解することができる。
(実施例)
(実施例1及び1A)
本発明(実施例1)の金属研磨媒体を、ピーニング媒体として採用し、そのようなものとして試験をした。球状の鉄をベースにした粒子は、クロム12.7原子%、ホウ素18.8原子%、ニオブ1.5原子%、炭素4.6原子%、マンガン0.3原子%、ケイ素0.8原子%、及び残分(61.3原子%)としての鉄から構成され、比重は7.36g/cm、硬さは1284ビッカーズである。粒子は、D10が52マイクロメートルに等しく、D50が83マイクロメートルに等しく、D90が142マイクロメートルに等しい粒径分布を有していた。
本発明のその他の金属研磨媒体も調製した。詳細には、実施例1Aは、クロム7.77原子%、ホウ素14.73原子%、Nb 2.68原子%、C 5.45原子%、Si 1.17原子%、V 4.68原子%、及び鉄62.45原子%から構成される。実施例1Bは、実施例1と同じ合金組成を有する。
比較のため、2種の商用のピーニング媒体を最初に用いた:(1)Sinto Microshot SBM−100C、比重7.6g/cm、硬さ729ビッカーズであり、粒径分布は、D10が100マイクロメートルに等しく、D50が132マイクロメートルであり、D90が183マイクロメートルに等しく;(2)Sinto AMO Beads AM−100、比重7.4g/cm、ビッカーズ硬さ788であり、粒径分布は、D10が64マイクロメートルに等しく、D50が92マイクロメートルであり、D90が134マイクロメートルに等しい。
上記言及されたショット媒体粒子硬さ試験は、ビッカーズダイヤモンド圧子を備えたTukon 2500 Knoop/Vickers自動化硬さ試験機(2000×光学系)を使用して行った。粒子試験体は、それらをエポキシ樹脂と添加混合し、硬化し、次いで混合物を研磨して、粒子断面を露出させることによって調製した。試験荷重100gを使用し、下記の表2に示されるように、12の圧痕の平均値を報告した。
Figure 2017512142
粒径分布を、Microtrac S3500レーザ回折分析機を使用して決定した。分布を、下記の表3に示す。
Figure 2017512142
実施例1の粒子の弾性率を、ナノ計装化圧痕試験機(nano instrumented indentation tester: IIT)を使用して次に決定する。粒子試験体は、粒子とエポキシ樹脂とを混合し、硬化し、次いで混合物を研磨して、粒子の断面を露出させることによって調製した。各サンプルごとに4個の粒子を、試験用に選択した。サンプル内の圧痕の位置は、粒子の縁部に近付き過ぎないように決めたが、それ以外については、他の基準を用いて特に選択しなかった。各試験は、ダイヤモンドBerkovich(三角錐)圧子を使用して、20の荷重増分を用いて最大20mNまで行い、次いで20の荷重除去減分を用いて行った。圧痕データを、従来の「Oliver及びPharr」技法を使用して分析した。データは、圧子の初期貫入、荷重枠のコンプライアンス、及び使用した圧子の面積関数に対して補正した。この計器は、荷重及び変位の国家規格に由来する、こうした量の計測により較正した。実施例1は、弾性率(ポアソン比0.3と仮定)246GPa±44.58を有することを決定した。
一般に、本明細書で用いてもよい加工物は、好ましくは、HV値が500〜1000の金属型加工物を含む。そのような加工物は、金属シート、コイル、ばね、金属鍛造、又は管を含むがこれらに限定されない様々な幾何学的形態にあってもよい。したがって本明細書において、本明細書で特定された粒子を利用するショットピーニング法は、全体的な摩耗特性の増強を含めた任意の目的でショットピーニングが利用される、任意の加工物に適用してもよいと考えられる。
評価の目的で、SAE 1070鋼アルメンA(76mm×19mm×1.295±0.025mm厚さ)細片及びアルメンN(76mm×18mm×0.785±0.025mm厚さ)細片であって、硬さが472ビッカーズであり表面粗さ平均(Ra)が0.106マイクロメートルであるものを、加工物として選択した。アルメン細片は、当技術分野では、ショットピーニングプロセスの強度を定量するのに使用する。ピーニング操作によって誘発された圧縮応力は、細片をアーチ状に変形させ、その最大曲率点を、この測定用に特に設計されたゲージを使用して測定する。設定されたピーニングパラメータの下で生成された連続アルメン細片からのアーチの高さを、時間の関数としてプロットして、ピーニング強度飽和を決定する。ピーニング強度飽和は、第1の点、即ちピーニング時間が2倍になったときに、その点を超えてアーク高さが10パーセント以下増加する第1の点と定義される。
したがってピーニング強度飽和は、5、10、20、及び40秒のピーニング増分の後に、アルメン細片のアーク高さを測定することによって決定した。測定値は、較正済みElectronics Inc. Advanced Almen Gageを使用して得た。ピーニング強度飽和は、Saturation Curve Solverソフトウェア、Release 9を使用して計算した。ピーニング後の最大表面下残留圧縮応力は、12.7、25.4、50.8、101.6、及び127.0マイクロメートルでプロファイリングすることにより、X線回折(XRD)によって決定した。XRDピーク幅を、各プロファイルごとに硬さに変換した。
表面粗さ測定値は、Mitutoyo SJ−210計器を使用して得た。
加工物のピーニング後残留応力場は、12.7、25.4、50.8、101.6、及び127.0マイクロメートルでプロファイリングすることにより、SAE HS−784/2003に従ってX線回折(XRD)により決定した。X線回折(XRD)を使用して残留応力を測定する際、結晶格子内の歪みを測定し、それに関連した残留応力を、適切な結晶格子面の線形弾性歪みを想定して弾性定数から決定する。XRDは、クロム照射によるTEC1630を使用して、155°2θのピークで、且つ4mm直径の丸形コリメータで行った。回折ピークに対する放物線の当て嵌めを使用し、SARATecソフトウェアを使用してピークのKα2成分を差し引いた。層除去及びビームの指数関数的浸透(応力勾配効果)を明らかにする補正も適用した。硬さは、12.7及び127マイクロメートルの深さで、微小硬さ測定によって較正されたピーク幅によって決定した。
ショットピーニングは、下記のパラメータ:投射圧力0.55MPa;出口径7.9375mmのベンチュリノズル;加工物までの距離101.6mm;及び質量流量2.63kg/分を使用する、Kelcoエアブラスト装置を使用して実施した。再び図1を参照されたい。
ピーニング試験の結果を下記の表4にまとめ、比較ピーニング強度飽和曲線を図2に示し、比較残留応力場を図3に示し、加工物の、対応する比較硬さ値を図4に示す。
Figure 2017512142
表4から、Sinto SBM−100Cの表面粗さは実施例1の場合よりも低いが、最大残留圧縮応力も、ほぼ等しい表面硬さで低くなることがわかる。これは、ピーニング飽和時間に対する、飽和時のピーニング強度(アルメン強度(アーチ高さ))の比較にも反映される。更に、Sinto SBM−100Cに関する9.02秒のより長い飽和時間対実施例1の飽和時間(5.82秒)と、ピーニング強度飽和時間付近での商用のSinto SBM−100Cのより低い最大残留圧縮応力(10秒で635MPa)対実施例1の最大残留圧縮応力(5秒で726MPa)は、より低い投射圧力を、Sinto SBM−100Cの場合に等しい最大残留応力に関して本明細書に開示された合金で使用することができ、それによってコストが削減されると推論する。同じ結論は、ピーニング飽和時間付近での商用Sinto AM−100の最大圧縮応力(5秒で655MPa)対本発明の実施例1の最大圧縮応力(5秒で726MPa)を比較したときに引き出すことができる。これも、ピーニング強度飽和付近での、XRD厚さ方向残留応力場プロファイルをプロットした、図3に反映される。図4は、ピーニング強度付近での厚さ方向硬さプロファイルのプロットであり、実施例1の加工物が、Sinto SBM−100C及びSinto AM−100と同じ手法で表面を硬化させるという証拠を提供する。
表4から、市販のSinto製品と比較した場合、その比較はアルメン飽和に到達したその時点でもっとも関連あるものと見なされることを、同様に留意すべきである。したがって、20秒のピーニング時間での実施例1Aの表面粗さは、10秒のピーニング時間でのSinto SBM−100Cの場合よりも低く、より高い最大残留圧縮応力は、Sinto SBM−100Cの場合に対して実施例1Aで実現されることがわかる。更に、ピーニング強度はSinto SBM−100Cの場合よりも実施例1Aで高いので、表4に示されるように、より深い残留圧縮応力が示唆される。これは、実施例1A及びSinto SBM−100Cの両方に関する飽和付近でのXRDプロファイル残留応力場、図4、及び硬さプロット、図4Bを検討することによって確認される。更に、実施例1A及びSinton SBM−100Cに関するピーニング強度飽和曲線を、図4Cに提示する。
表4から、10秒のピーニング時間後(アルメン飽和を再び達成した後)のSinto SBM−100の表面粗さは、20秒後(アルメン飽和を達成した後)の実施例1Bの場合よりも低いことが更にわかる。しかし、ほぼ等しい最大残留圧縮応力は、Sinto SBM−100Cの場合に対して実施例1Bで実現される。更にピーニング強度は、表4に示されるように、ほぼ等しい最大残留圧縮応力でSinto SBM−100Cの場合よりも実施例1Bに関して高いので、より深い残留圧縮応力が示唆される。これは、実施例1B及びSinto SBM−100Cの両方に関する飽和付近でのXRDプロファイル残留応力場、図4D、及び硬さプロット、図4Eを検討することによって確認される。更に、実施例1B及びSinton SBM−100Cに関するピーニング強度飽和曲線を、図4Fに提示する。
(実施例2)
実施例2では、実施例1及び実施例1Bの粒子を、比重3.8g/cm、硬さ692ビッカーズであり且つD10が79マイクロメートルに等しくD50が105マイクロメートルに等しくD90が148マイクロメートルに等しい粒径分布を有する、商用ジルコニアセラミックピーニング媒体、Saint Gobain Microblast(登録商標)B120との比較のために試験した。硬さが472ビッカーズであり表面粗さ平均(Ra)が0.106マイクロメートルであるSAE 1070鋼アルメンN(76mm×18mm×0.785±0.025mm厚さ)細片を、加工物として選択した。ショットピーニングは、下記のパラメータ:投射圧力0.28MPa;出口径が7.9375mmのベンチュリノズル;加工物までの距離101.6mm;及び質量流量2.63kg/分を使用する、Kelcoエアブラスト装置を使用して実施した。ピーニング強度飽和は、5、10、20、及び40秒のピーニング増分後の、アルメン細片のアーチ高さを測定することによって決定した。測定値は、較正済みElectronics Inc. Advanced Almen Gageを使用して得た。ピーニング強度飽和は、Saturation Curve Solverソフトウェア、Release 9を使用して計算した。ピーニング後の最大表面下残留圧縮応力は、12.7、25.4、50.8、101.6、及び127.0マイクロメートルでのプロファイリングによるX線回折(XRD)によって決定した。XRDピーク幅を、各プロファイルごとに硬さに変換した。ピーニング試験の結果を表5にまとめる。実施例1の場合、比較ピーニング強度飽和曲線を図5に示し、比較残留応力場を図6に示し、対応する比較硬さを図7に示す。実施例1Bの場合、比較ピーニング飽和曲線を図11に示し、比較残留応力場を図12に示し、対応する比較硬さを図13に示す。
Figure 2017512142
表5から、Saint Gobain B120の表面粗さは実施例1の場合よりも低いが、ほぼ等しい表面硬さ及び最大残留圧縮応力は、Saint Gobain B120の場合に対して実施例1で実現されることがわかる。更に、ピーニング強度はTable 5(表5)に示されるように、ほぼ等しい最大残留圧縮応力でSaint Gobain B120の場合よりも実施例1で高いので、より深い残留圧縮応力が示唆される。これは、実施例1及びSaint Gobain(登録商標)B120の両方に関する飽和時のXRDプロファイルの残留応力場、図6、及び硬さプロット、図7を検討することによって確認される。
表5から、Saint Gobain B120の表面粗さは実施例1Bの場合よりも低いが、ほぼ等しい最大残留圧縮応力は、Saint Gobain B120の場合に対して実施例1Bで実現されることもわかる。更にピーニング強度は、表5に示されるように、ほぼ等しい最大残留圧縮応力でSaint Gobain B120の場合よりも実施例1Bで高いので、より深い残留圧縮応力が示唆される。これは、実施例1B及びSaint Gobain B120の両方に関して飽和時のXRDプロファイルの残留応力場、図12、及び硬さプロット、図13を検討することによって確認される。
(実施例3)
実施例3では、75マイクロメートル未満の微細物質を除去するよう篩にかけられた実施例1及び1Bの耐久性を、Sinto Microshot SBM−100、Sinto AMO Bead AM−100、及びSaint Gobain Microblast(登録商標)B120の耐久性と比較して、試験をした。ショットピーニングは、下記のパラメータ:投射圧力:0.55MPa;出口径が7.9375mmのベンチュリノズル;加工物までの距離101.6mm;及び質量流量2.63kg/分を使用する、Kelcoエアブラスト装置を使用して実施した。ピーニング媒体の耐久性を試験するには、好ましくは、予備調整された媒体を使用してある期間にわたってピーニングされた6.35mmの厚さのHadfield Manganese加工物を用いる。Hadfield Manganese加工物は、0.8〜1.25重量%の炭素を11〜15重量%のマンガンと共に含有する鋼を合金にすることによって作製される。加工物は、120,000psi〜140,000psiの最終引張り強さ、65,000psi〜85,000psiの降伏強さを有する。加工物は、好ましくは、180〜245の初期HB硬さ値から、加工硬化状態で>500のHB硬さ値までも有することになる。予備調整は、媒体を試験する前に15分間、各媒体で加工物をピーニングすることによって行う。耐久性は、6、12、18、及び24時間のピーニング増分時、75マイクロメートルよりも下の媒体を秤量することによって評価した。これは、設計された時間間隔でショットの100gのサンプルを除去し、100g質量を篩にかけ、直径75マイクロメートル未満の粒子の画分を秤量して、破砕された材料の重量パーセントを特定することによって行った。この試験の結果を表6に示す。
Figure 2017512142
表6から、実施例1及び1Bは、商用サンプルの全てと比較して、特にSaint Gobain Microblast(登録商標)B120と比較して、優れた耐久性を有することが観察される。Sinto AM−100及びSinto SBM−100Cと比較した実施例1及び1Bに関する質量損失を、図8のグラフに示す。実施例1及び1Bに関する質量損失(Saint Gobain Microblast(登録商標)B120と比較して)を、図9のグラフに示す。
したがって上記データは、本明細書のショットピーニング金属合金粒子をより広く理解することができること、及びその粒子を、予備調整された鋼加工物(即ち、耐久性試験前にピーニングされた加工物)に対して0.55MPaの圧力で投射したときに18時間の期間後に20.0%以下又は≦19.0%又は≦18.0%又は≦17.0%又は≦16.0%又は≦15.0%又は≦14.0%又は≦13.0%又は≦12.0%又は≦11.0%又は≦10.0%又は≦9.0%又は≦8.0%又は≦7.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示す粒子と定義することができることを、明らかにすると理解することができる。更に粒子は、上記特定された試験条件下、最長12時間の期間後に≦5.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示すようなものである。更に粒子は、上記特定された試験条件下、最長6時間の期間後に≦4.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示すようなものである。最後に、粒子は、上記特定された試験条件下、≦1.0%以下の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示すようなものである。
上記からわかるように、本発明は、例えばショットピーニングプロセスにおけるように金属研磨材として使用するときに、鉄をベースにし且つ比較的高い硬さ及び耐久性を組み合わせた使用金属粒子に改善をもたらす。その利益には、衝突された加工物で実現され得る性質の改善、並びに本明細書に記載される粒子の強度及び耐久性に起因した、用いられる金属粒子の寿命の長期化が含まれるが、それらに限定するものではない。
(実施例4)
実施例4では、75マイクロメートル未満の微細物質を除去するよう篩にかけた実施例1の耐久性を、実施例3の場合よりも低い投射圧力で、Saint Gobain Microblast(登録商標)B120の耐久性と比較して試験をした。ショットピーニングは、下記のパラメータ:投射圧力:0.28MPa;出口径が7.9375mmであるベンチュリノズル;加工物までの距離101.6mm;及び質量流量2.63kg/分を使用する、Kelcoエアブラスト装置を使用して実施した。ピーニング媒体の耐久性を試験するには、6.35mmの厚さのHadfield Manganese加工物(上記)を、予備調整された媒体を使用して、ある期間にわたりピーニングした。予備調整は、媒体を試験する前に15分間各媒体で加工物をピーニングすることによって行った。耐久性は、1、3、及び6時間のピーニング増分で、75マイクロメートルより下の媒体を秤量することによって評価した。これは、設計された時間間隔でショットの100gのサンプルを除去し、100g質量を篩にかけ、直径が75マイクロメートル未満の粒子の画分を秤量して、破砕された材料の質量パーセントを特定することによって行った。したがって、今となっては、本明細書のショットピーニング媒体の1つの特徴は、0.28MPaの圧力でHadfeld Manganese加工物に投射されたときの、その金属合金粒子の特徴であると理解することができる。
Figure 2017512142
表7から、実施例1は、Saint Gobain Microblast(登録商標)B120と比較して、優れた耐久性を有することが観察される。上記による実施例1に関する質量損失を、Saint Gobain Microblast(登録商標)B120と比較して図10のグラフに示す。
したがって上記データは、本明細書のショットピーニング金属合金粒子をより広く理解することができること、及びその粒子を、予備調整された鋼加工物(即ち、耐久性試験前にピーニングされた加工物)に対して0.28MPaの圧力で投射したときに6時間の期間後に15.0%未満若しくはそれに等しく、又はそれよりも低く、例えば≦14.0%又は≦13.0%又は≦12.0%又は≦11.0%又は≦10.0%又は≦9.0%又は≦8.0%又は≦7.0%又は≦6.0%又は≦5.0%又は≦4.0%又は≦3.0%又は≦2.0%又は≦1.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示す粒子と定義することができることを、明らかにすると理解することができる。更に粒子は、上記特定された試験条件下、最長3時間の期間後に≦5.0%又は≦4.0%又は≦3.0%又は≦2.0%又は≦1.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示すようなものである。更に粒子は、上記特定された試験条件下、最長1時間の期間後に≦3.0%又は≦2.0%又は≦1.0%の質量損失(75μm未満の粒子の画分)を示すようなものである。
本明細書のショットピーニング粒子に関する適用例には、歯車部品、カム及びカム軸、クラッチばね、コイルばね、連接棒、クランク軸、ギアホイール、重ね板ばね及び懸架ばね、スレッド、削岩機、及びタービン翼が含まれるが、これらに限定するものではない。1つの特に有用な適用例は、エンジンバルブばねであって、カムがそのような弁を開いて圧力を開放するまで、それらの弁座に対してエンジンバルブばねを閉じた状態で維持するように動作するエンジンバルブばねを含むと決定された。そのようなエンジンバルブばねは、特に、HRC 48〜55の硬さ(ASTM A877)を有する、クロム−ケイ素型バルブばね合金などの比較的高い硬さを有するエンジンバルブばねを含む。

Claims (21)

  1. 金属合金粒子を加工物に投射する工程を含む、加工物をショットピーニングする方法であって、前記金属合金粒子が、B、C、Cr、及びNbと組み合わせてFeを含み、前記Feが、50.0原子パーセントよりも大きいレベルで存在し、前記金属合金が、少なくとも1150のビッカーズ硬さ(HV)及び200GPaよりも大きい弾性率を有する方法。
  2. 前記金属合金が、1150〜1400のHVを有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属合金が、200GPaよりも大きく350GPaまでの範囲の弾性率を有する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記金属合金が、
    Fe: 59.0〜64.0原子%
    B: 17.5〜18.8原子%
    C: 4.4〜5.1原子%
    Cr: 12.7〜13.1原子%
    Nb: 1.4〜1.7原子%
    を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記粒子の95%が、40μmから250μmの範囲のサイズを有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記粒子が、下記の粒径分布、
    D10: 50μm
    D50: 80μm
    D90: 150μm
    を有する、請求項1に記載の方法。
  7. 75ミクロン未満の粒子の重量分率が、前記粒子を前記加工物に投射した後に7.0%以下である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ショットが、500から1000の範囲のHVを有する金属物質に投射される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記合金が、α−Fe及び/又はγ−Feと、下記
    (1)複合ホウ化物、
    (2)複合炭化物、又は
    (3)ホウ炭化物
    の1種又は複数とを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記合金が、
    Fe: 58.0〜65.0原子%
    B: 14.0〜19.0原子%
    C: 4.4〜5.5原子%
    Cr: 7.0〜13.5原子%
    Nb: 1.4〜3.5原子%
    を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記粒子が、下記の粒径分布
    D10: 50〜100μm
    D50: 100〜150μm
    D90: 150〜200μm
    を有する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記粒子が、予備調整された鋼加工物に0.55MPaの圧力で投射されたとき、18.0時間の期間後に、75.0μm未満の粒子の画分に関連した20.0%以下の質量損失を示す、請求項1に記載の方法。
  13. 前記粒子が、予備調整された鋼加工物に0.28MPaの圧力で投射されたとき、6時間の期間後に、75.0μm未満の粒子の画分に関連した15.0%以下の質量損失を示す、請求項1に記載の方法。
  14. 前記加工物が、歯車部品、カム、カム軸、クラッチばね、コイルばね、連接棒、クランク軸、ギアホイール、重ね板ばね、懸架ばね、スレッド、削岩機、タービン翼、又はエンジンバルブばねの1種を構成する、請求項1に記載の方法。
  15. B、C、Cr、及びNbと組み合わせてFeを含有する金属合金粒子を含む、ショットピーニング材であって、前記Feは、50.0原子パーセントよりも大きいレベルで存在し、前記金属合金は、少なくとも1150のビッカーズ硬さ(HV)及び200GPaよりも大きい弾性率を有するショットピーニング材。
  16. 前記金属合金が、1150〜1400のHVを有する、請求項15に記載のショットピーニング材。
  17. 前記金属合金が、200GPaよりも大きく350GPaまでの範囲の弾性率を有する、請求項15に記載のショットピーニング材。
  18. 前記金属合金が、
    Fe: 59.0〜64.0原子%
    B: 17.5〜18.8原子%
    C: 4.4〜5.1原子%
    Cr: 12.7〜13.1原子%
    Nb: 1.4〜1.7原子%
    を含む、請求項15に記載のショットピーニング材。
  19. 前記粒子の95%が、40μmから250μmの範囲のサイズを有する、請求項15に記載のショットピーニング材。
  20. 前記合金が、
    Fe: 58.0〜65.0原子%
    B: 14.0〜19.0原子%
    C: 4.4〜5.5原子%
    Cr: 7.0〜13.5原子%
    Nb: 1.4〜3.5原子%
    を含む、請求項15に記載のショットピーニング材。
  21. 前記粒子が、下記の粒径分布
    D10: 50〜100μm
    D50: 100〜150μm
    D90: 150〜200μm
    を有する、請求項15に記載のショットピーニング材。
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