JP2017511505A - 軽量反射光学素子 - Google Patents

軽量反射光学素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2017511505A
JP2017511505A JP2016560476A JP2016560476A JP2017511505A JP 2017511505 A JP2017511505 A JP 2017511505A JP 2016560476 A JP2016560476 A JP 2016560476A JP 2016560476 A JP2016560476 A JP 2016560476A JP 2017511505 A JP2017511505 A JP 2017511505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium
substrate
substrate material
diamond tool
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016560476A
Other languages
English (en)
Inventor
エルジン ザ セカンド コムストック,ロヴェル
エルジン ザ セカンド コムストック,ロヴェル
チャールズ クリファシ,ジョセフ
チャールズ クリファシ,ジョセフ
ポルクツワーテック,スティーヴン
ジェラード ウォンボルト,レオナード
ジェラード ウォンボルト,レオナード
スミス ウッダード,ケネス
スミス ウッダード,ケネス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Corning Inc
Original Assignee
Corning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Corning Inc filed Critical Corning Inc
Publication of JP2017511505A publication Critical patent/JP2017511505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/12Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements by surface treatment, e.g. by irradiation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B5/00Turning-machines or devices specially adapted for particular work; Accessories specially adapted therefor
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • G02B5/0808Mirrors having a single reflecting layer
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2220/00Details of turning, boring or drilling processes
    • B23B2220/24Finishing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2222/00Materials of tools or workpieces composed of metals, alloys or metal matrices
    • B23B2222/52Magnesium
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
    • B23B2226/00Materials of tools or workpieces not comprising a metal
    • B23B2226/31Diamond
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T82/00Turning
    • Y10T82/10Process of turning

Abstract

反射光学素子用低密度基板材料。基板材料は、二乗平均平方根粗さが小さい光学的に平滑な表面を形成するためにダイアモンド工具で切削加工することで仕上げることができる、マグネシウムの合金または複合材料である。ダイアモンド工具で切削加工した表面の仕上げ品質は、さらに処理すること無く、反射光学素子用基板としてのマグネシウム材料の使用を可能にするに十分に良好である。マグネシウム基板材料は少なくとも80重量%のMgを含有し、Al、Si及び/またはその他の元素を含有することもできる。マグネシウム基板材料の密度は現行のAl合金基板材料の密度よりかなり低い。

Description

関連出願の説明
本出願は2014年4月2日に出願された米国仮特許出願第61/973913号の米国特許法第119条の下の優先権の恩典を主張する。本明細書は上記仮特許出願の明細書の内容に依存し、上記仮特許出願の明細書の内容はその全体が本明細書に参照として含められる。
本開示は反射光学素子のための基板材料及びその基板材料を含む反射光学素子に関する。さらに詳しくは、本開示は低密度基板材料を含む反射光学素子に関する。さらに詳しくは、本開示は軽量で低密度のマグネシウム材料またはマグネシウム合金材料上にまたはこれらの材料から形成されたミラーに関する。
携帯型精密光学装置における最近の関心が軽量材料から光学コンポーネントを開発したいという欲求の動機になっている。ミラー及びその他の反射光学素子は多くの光学装置において普通の光学コンポーネントであり、装置重量のかなりを占め得る。反射光学素子の重量を低減するための努力は、平滑で高反射性の表面の必要性、機械的一体性、コスト及び製造性のバランスをとらなければならない。これらの要件は反射光学素子用基板材料の選択に制限を課す。
費用効果が高く、高性能のミラーを製造するための技術の現状は、既製品の鍛造アルミニウム合金(一般に6061-T6)からのミラーブランクのダイアモンド工具切削加工仕上げ及び(必要であれば)後研磨である。重量低減は、形状、機械的一体性及び製造性を犠牲にせずに、可能な限り多くのアルミニウム合金材料を機械加工により取り除く(減肉する)ことで達成される。可能な重量低減の度合はミラーの形状寸法及びスペースの要件に強く依存するが、一般に、ミラーからの材料除去に対する上限は80%である。上限をこえる材料除去は機械的一体性を危うくし、損傷を受け易く、寸法及び形状の変形を受け易く、製造が困難な、脆弱なパーツをもたらす。上限の80%の材料除去であっても、アルミニウム合金基板から形成されたミラーは多くの用途に望まれるより重い。軽量反射光学素子のための新しい基板材料が必要とされている。
本開示は反射光学素子用基板材料に向けられる。基板材料は、低密度、高剛性、擦傷の無い優れた表面仕上げ及びダイアモンド工具で切削加工する製造プロセスとの適合性を特徴とする。
基板材料は主成分としてマグネシウム(Mg)を含有する材料である。マグネシウム基板材料はマグネシウム合金材料またはマグネシウム複合材料とすることができる。マグネシウム基板材料は普及しているアルミニウム合金基板材料より低い密度を有し、普及しているアルミニウム合金材料で可能であるよりも剛性が高い、及び/また軽量である、反射光学素子を提供する。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMgを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMg及び1〜15重量%のAlを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMg、1〜15重量%のAl、及び0.005〜0.05重量%のSiを含有する。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMgを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMg及び3〜12重量%のAlを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMg、3〜12重量%のAl、及び0.005〜0.04重量%のSiを含有する。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMgを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMg及び5〜10重量%のAlを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMg、5〜10重量%のAl、及び0.005〜0.03重量%のSiを含有する。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は、ダイアモンド工具で切削加工して、150Åより小さい二乗平均平方根(rms)粗さを有する仕上げ面を形成することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は、ダイアモンド工具で切削加工して、125Åより小さい二乗平均平方根(rms)粗さを有する仕上げ面を形成ことができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は、ダイアモンド工具で切削加工して、100Åより小さい二乗平均平方根(rms)粗さを有する仕上げ面を形成することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は、ダイアモンド工具で切削加工して、80Åより小さい二乗平均平方根(rms)粗さを有する仕上げ面を形成することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は、ダイアモンド工具で切削加工して、60Åより小さい二乗平均平方根(rms)粗さを有する仕上げ面を形成することができる。
本開示は、
基板を選択する工程、基板は80〜97重量%のMgを含有する、及び
基板をダイアモンド工具で切削加工する工程、ダイアモンド工具で切削する工程は仕上げ面を形成し、仕上げ面は150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、
を含む、反射光学素子を作製するための方法に及ぶ。
本開示は、
基板を含む反射光学素子、基板は少なくとも80重量%のマグネシウムを含有し、基板はダイアモンド工具で切削加工された表面を有し、ダイアモンド工具で切削加工された表面は150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、
に及ぶ。
さらなる特徴及び利点は以下の詳細な説明に述べられ、ある程度は、当業者にはその説明から容易に明らかであろうし、あるいは本明細書の記述及び特許請求の範囲に、また添付図面にも、説明されるように実施形態を実施することによって認められるであろう。
上述の全般的説明及び以下の詳細な説明がいずれも例示に過ぎず、特許請求の範囲の本質及び特質を理解するための概観または枠組みの提供が目的とされていることは当然である。
添付図面はさらに深い理解を提供するために含められ、本明細書に組み入れられて本明細書の一部をなす。図面は本開示の選ばれた態様を説明し、記述とともに、本開示によって包含される方法の原理及び動作、製品並びに組成物の説明に役立つ。
本明細書は、本発明の主題を特に指摘し、明確に特許請求する、特許請求の範囲で終結するが、本発明は、添付図面とともに読まれたときに、以下の説明から一層よく理解されるであろうと考えられる。
図1はマグネシウム基板材料上に形成された反射性薄膜層スタックを示す。 図2はダイアモンド工具で切削加工された3つのマグネシウム合金の表面の画像である。 図3はAZ31B合金における擦傷のSEM−EDS解析を示す。 図4はZK60A合金における擦傷のSEM−EDS解析を示す。 図5はダイアモンド工具で切削加工されたマグネシウム合金AZ80Aの表面の画像である。画像は、ダイアモンド工具による切削加工後、無研磨で得られた。 図6はマグネシウム合金AZ80Aの、ダイアモンド工具で切削加工された表面の、研磨後の画像である。 図7はアルミニウム合金6061-T6基板上に形成されたミラーをマグネシウム合金AZ80A基板上に形成されたミラーと比較する。 図8は作製中に炭素またはジルコニウムにさらされていなかったマグネシウム合金のダイアモンド工具で切削加工された表面の画像である。画像はダイアモンド工具による切削加工後、無研磨で得られた。 図9は図8のマグネシウム合金の杢を示す。
本開示は反射光学素子用の低密度で軽量の基板材料を提供し、携帯型精密光学装置のための技術を進歩させる。反射光学素子は基板材料だけを含むことができ(例えば、研磨されたかまたは別の手段で仕上げられた基板材料の表面が反射光学素子の反射面としてはたらくことができる)、あるいは基板材料は、反射を与えるために個々にまたは共同して動作することができる、1つ以上の薄膜層を支持することができる。
軽量反射光学素子用基板材料は、剛性、表面の仕上げ品質、相対熱膨張及びコストの要件を満たすことが必要である。軽量反射光学素子の設計を左右する主要な材料パラメータは密度及び弾性率である。低密度基板材料は与えられた寸法の反射光学素子に対する重量を低減し、高弾性率は剛性及び形状安定性を保証する。基板材料は、密度に対する弾性率の比である、比剛性で特徴を表すこともできる。高弾性率及び低密度は高比剛性を与え、形状安定性が高い反射光学素子をもたらす。重量への強い影響に加えて、密度は基板材料の曲げに対する抵抗力の向上にも重要である。曲げ剛性は厚さの3乗にしたがって強くなるから、与えられた重量の反射光学素子は、低密度基板材料が用いられると、厚くなり、曲げに対する抵抗力が強くなり得る。
フィニッシャビリチは反射光学素子用基板材料の別の肝要な特性である。高品質反射光学素子には光学的に平滑な表面が必要であり、基板材料は研磨及びその他の表面改質手法を受けることができなければならない。光学的に平滑な表面はダイアモンド工具による切削加工プロセスによって基板材料に形成され得ることが好ましい。相対熱膨張は光学装置内の反射光学素子と周囲のコンポーネントの熱膨張係数の差を指す。精密光学装置は広い温度範囲にわたってはたらくことが望ましく、反射光学素子と(マウント及びハウジングを含む)他の光学コンポーネントの熱膨張の差は像ひずみまたは光学コンポーネントのミスアライメントを生じさせ得る。反射光学素子用基板として現在用いられているアルミニウム合金は適する熱膨張特性を有し、熱膨張特性が同様の、代わりの基板材料を認定することが望ましいであろう。
軽量反射光学素子用の有力な基板材料は焼入れアルミニウム合金である。例えば、アルミニウム合金6061-T6がミラーに広く用いられている。この合金は2.7g/cmの密度を有し、95.8〜98.6重量%のAl、0.8〜1.2重量%のMg、0.4〜0.8重量%のSi及び、少量の、1つ以上の他の金属(例えば、Mn、Cr、Ti、Zn、Cu、Fe)を含有する。アルミニウム合金に対する以前の低密度代替材料には、(高価であり、有毒である)ベリリウム、(一般に、ダイアモンド工具による直接切削加工ができず、支持金属構造体との熱膨張の不一致が大きい)セラミック及び(一般に、高価であり、鏡面のためのメッキが必要であり、低比剛性及び/または熱膨張の不一致を有し得る)複合または金属マトリクス材料があった。
本開示の基板材料はマグネシウムベース材料である。マグネシウムは、その低密度(純Mgは純Alについての密度2.70g/cmに比べて1.74g/cmの密度を有する)のため、基板材料に望ましい構成成分である。マグネシウムベース材料は主成分としてMgを有し、マグネシウム合金材料またはマグネシウム複合材料とすることができる。本明細書に用いられるように、マグネシウム複合材料は、相分離されているかまたは別の形で分離されている領域を有することができるマグネシウムベース材料である。Mgに加えて、マグネシウムベース材料は、少量のSi及び/または1つ以上の金属(例えば、Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Zr)を含有することができる。本開示の基板材料は本明細書において、基板材料の主成分がマグネシウムであることを表すための便宜上の目的のため、マグネシウム基板またはマグネシウム基板材料と称されることがあり得る。本開示の基板材料へのマグネシウム基板材料としての言及が基板材料の組成においてマグネシウム以外の元素の存在を排除するものではないことは理解されるべきである。本開示にしたがうマグネシウム基板材料の組成のさらなる詳細は以下に与えられる。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のマグネシウムを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のマグネシウムを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のマグネシウムを含有する。上記の実施形態のいずれもが、必要に応じて、Si及び/または1つ以上の金属(例えば、Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Zr)を含有する。
マグネシウム基板材料はMg及びAlを含有することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMg及び1〜15重量%のAlを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMg及び3〜12重量%のAlを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMg及び5〜10重量%のAlを含有する。上記の実施形態のいずれもが、必要に応じて、Si及び/または1つ以上の金属(例えば、Zn、Cu、Fe、Ni、Zr)を含有することができる。
マグネシウム基板材料はMg、Al及びSiを含有することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMg、1〜15重量%のAl及び0.005〜0.05重量%のSiを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMg、3〜12重量%のAl及び0.005〜0.04重量%のSiを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMg、5〜10重量%のAl、及び0.005〜0.03重量%のSiを含有する。上記の実施形態のいずれもが、必要に応じて、1つ以上の金属(例えば、Zn、Cu、Fe、Ni、Zr)を含有することができる。
マグネシウム基板材料はMg、Al及びZnを含有することができる。一実施形態において、マグネシウム基板材料は80〜97重量%のMg、1〜15重量%のAl及び0.05〜5.0重量%のZnを含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は85〜95重量%のMg、3〜12重量%のAl及び0.10〜2.5重量%のZnを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は87〜93重量%のMg、5〜10重量%のAl、及び0.25〜1.5重量%のZnを含有する。上記の実施形態のいずれもが、必要に応じて、1つ以上の金属(例えば、Cu、Fe、Ni、Zr)を含有することができる。
以下にさらに十分に説明されるように、ある種の元素の存在はマグネシウム基板材料のダイアモンド工具で切削加工された表面の品質に有害であり得る。元素形態にあるかまたは化合物の成分としての、元素は、マグネシウム基板材料の表面に初めから存在するかまたはダイアモンド工具による切削加工中に発生する粒状物質を形成するかまたは粒状物質で存在することができる。粒状物質は擦傷形成粒子からなることがあり得る。擦傷形成粒子はダイアモンド工具による切削加工で形成された表面の擦傷形成または品質劣化を助長し得る。擦傷形成粒子を形成する傾向があるか、または擦傷形成粒子に組み入れられ易い元素には、炭素、ジルコニウム及びマンガンがある。本開示のマグネシウム基板材料内の炭素及びジルコニウムの存在を制限し、マグネシウム基板材料を炭素、ジルコニウムまたはマンガンにさらすような、マグネシウム基板材料の作製環境または処理環境を回避することが好ましい。
一実施形態において、基板が元素形態にある炭素を含む処理環境にさらされることは無かった。別の実施形態において、基板が炭素含有化合物を含む処理環境にさらされることは無かった。また別の実施形態において、基板が元素形態にあるジルコニウムを含む処理環境にさらされることは無かった。さらにまた別の実施形態において、基板がジルコニウム含有化合物を含む処理環境にさらされることは無かった。さらに別の実施形態において、基板が元素形態にあるマンガンを含む処理環境にさらされることは無かった。別の実施形態において、基板がマンガン含有化合物を含む処理環境にさらされることは無かった。
一実施形態において、マグネシウム基板材料は本明細書に開示される組成のいずれかを有し、さらに、1重量%より少ない炭素、または0.5重量%より少ない炭素、または0.2重量%より少ない炭素、または0.1重量%より少ない炭素、または0.05重量%より少ない炭素を含有する。別の実施形態において、マグネシウム基板材料は本明細書に開示される組成のいずれかを有し、さらに、1重量%より少ないジルコニウム、または0.5重量%より少ないジルコニウム、または0.2重量%より少ないジルコニウム、または0.1重量%より少ないジルコニウム、または0.05重量%より少ないジルコニウムを含有する。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料は本明細書に開示される組成のいずれかを有し、さらに、総量で1重量%より少ない炭素及びジルコニウム、または総量で0.5重量%より少ない炭素及びジルコニウム、または総量で0.2重量%より少ない炭素及びジルコニウム、または総量で0.1重量%より少ない炭素及びジルコニウム、または総量で0.05重量%より少ない炭素及びジルコニウムを含有する。一実施形態において、マグネシウム基板材料は本明細書に開示される組成のいずれかを有し、さらに、1重量%より少ないマンガン、または0.5重量%より少ないマンガン、または0.2重量%より少ないマンガン、または0.1重量%より少ないマンガン、または0.05重量%より少ないマンガンを含有する。
好ましい実施形態において、マグネシウム基板材料はダイアモンド工具による切削加工作製プロセスに適合し、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で光学的に平滑に仕上げることができる。光学的に平滑な表面は高反射率を促進し、望ましくない回折効果を回避する。
一実施形態において、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で仕上げて表面の二乗平均平方根粗さを150Åより小さくすることができる。別の実施形態において、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で仕上げて表面の二乗平均平方根粗さを125Åより小さくすることができる。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で仕上げて表面の二乗平均平方根粗さを100Åより小さくすることができる。さらになお別の実施形態において、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で仕上げて表面の二乗平均平方根粗さを80Åより小さくすることができる。さらにまた別の実施形態において、マグネシウム基板材料の表面はダイアモンド工具による切削加工で仕上げて表面の二乗平均平方根粗さを60Åより小さくすることができる。ダイアモンド工具で切削加工した表面は擦傷が無いことが好ましい。
一実施形態において、マグネシウム基板材料のダイアモンド工具で切削加工した表面は反射光学素子の反射面として直接用いることができる。別の実施形態において、マグネシウム基板材料のダイアモンド工具で切削加工した表面はダイアモンド工具による切削加工後に研磨し、研磨面は反射光学素子の反射面として用いることができる。また別の実施形態において、マグネシウム基板材料のダイアモンド工具で切削加工された(研磨されているかまたは無研磨の)表面上に1つ以上の層の反射性スタックが被着される。反射性スタックの層は薄膜層とすることができ、1つ以上の反射層を含むことができる。反射性スタックは1つ以上の補助層をさらに含むことができる。補助層には、密着層、バリア層、インターフェース層、調整層及び保護層を含めることができる。
代表的な反射性薄膜スタックが図1に示される。図1は反射性薄膜層スタックを支持する、本開示にしたがうダイアモンド工具で切削加工された表面25を有するマグネシウム基板20を含む反射光学素子10を示す。薄膜層スタックは、密着層30、バリア層40、インターフェース層50、反射層60、インターフェース層70、1つ以上の調整層80及び保護層90を含む。密着層30はマグネシウム基板20とバリア層40の間の強固な接合界面の提供に役立つ。インターフェース層50及び70は反射層60とバリア層40及び調整層80のそれぞれの間の密着の提供に役立つ。
薄膜スタックの様々な層に対する材料の選択は反射光学素子の意図される用途に依存する。湿度が高いかまたは塩分を含む動作環境に配される場合は、反射性スタック内の層の耐腐蝕性が重要な課題である。電気化学的作用の目的のためには、反射性スタック内に用いられる材料は標準電位で特徴を表すことができる。技術上知られているように、スタック内の連続層間の腐蝕は、層間の標準電位差がある閾値をこえると問題になる。この閾値は動作環境の特定の条件に依存するが、一般には0.10V〜0.30Vの範囲内にある。標準電位の差が閾値以下の材料はガルバニック適合性を有するといわれる。ガルバニック適合性がある層をスタックに含めることで、腐蝕の効果が最小限に抑えられるかまたは排除される。
最大の耐腐食力を保証するため、反射性スタック内の全ての連続する層がガルバニック適合性を有することが好ましい。図1に示される反射光学素子10においては、例えば、密着層30はマグネシウム基板20及びバリア層40とガルバニック適合性を有することが好ましく、バリア層40は密着層30及びインターフェース層50とガルバニック適合性を有することが好ましく、インターフェース層50はバリア層40及び反射層60とガルバニック適合性を有することが好ましく、反射層60はインターフェース層50及びインターフェース層70とガルバニック適合性を有することが好ましく、インターフェース層70は反射層60及び調整層80とガルバニック適合性を有することが好ましく、調整層80のそれぞれの層は相互にガルバニックに適合し、調整層80の(図1に示される配位において)最上層はさらに保護層90とガルバニック適合性を有し、調整層80の(図1に示される配位において)最下層はさらにインターフェース層70とガルバニック適合性を有することが好ましい。
マグネシウム基板20は〜1.75Vの標準電位を有し、反射層60に好ましい材料とのガルバニック適合性が無い。反射層60は一般に金属(例えば、Ag、Al、Au、Cu、Rh、Pt、Ni)であり、可視域全体をカバーし、赤外域に延び込む、波長において高反射率を有することが好ましい。銀(Ag)は好ましい反射層であり、0.4μm〜15μmの波長範囲にわたって98%をこえる平均反射率を有する。しかし、Agの標準電位は〜0.15Vであり、これによりAgはマグネシウム基板20とガルバニック不適合になる。バリア層40はスタック内のガルバニック適合性を保証するように選ばれる。バリア層40のための代表的な材料には、S1、SiO、SiO、AlN、AlO、Al、DLC(ダイアモンドライクカーボン)、MgF、YbF及びYFがある。
密着層30のための代表的な材料にはMgF、YbF及びYFがある。インターフェース層50及び70のための代表的な材料にはAl、TiO、Bi、ZnS、Ni、Bi、モネル(Ni-Cu合金)、Ti、Pt、Ta及びNbがある。調整層80は定められた波長領域において反射を最適化するように設計される。調整層80は一般に、交互する、屈折率が大きい材料と小さい材料の、または屈折率が大きい材料と中間の材料と小さい材料の、組合せを含む。調整層80のための代表的材料にはYbF、GdF、YF、YbO、Nb、Bi及びZnSがある。保護層90は擦傷及び機械的損傷への耐性を提供する。保護層90のための代表的材料には、YbF、YF、YbO及びS1がある。最大反射率を保証するため、保護層90、調整層80及びインターフェース層70には高い透明度が必要である。
保護層90の厚さは60nm〜200nmの範囲にあることができる。調整層80の総厚は75nm〜300nmの範囲にあることができる。インターフェース層70の厚さは5nm〜20nmの範囲にあることができる。反射層60の厚さは75nm〜350nmの範囲にあることができる。インターフェース層50の厚さは、0.2nm〜25nmの範囲にあることができ、この範囲の下限は第1のインターフェース層50が(反射層60を通過する光の寄生吸収を防止するために)金属である場合に適し、範囲の上限は第1のインターフェース層50が誘電体である場合に適する。バリア層40の厚さは100nm〜20μmの範囲にあり得る。密着層30の厚さは10nm〜100nmの範囲にあり得る。
反射光学素子用基板材料としての使用に対する適性を試験するため、下表のマグネシウム合金材料の評価を完了した。それぞれの元素について挙げた組成は重量パーセント(重量%)を単位として与えてある。合金AZ80Aについての組成は製造業者から受け入れた試料からの測定値であり、合金AZ31B及びZK60Aについて挙げた組成は製造業者から提供された仕様である。直接に挙げてはいないが、合金AZ80A及びAZ31Bの組成の残分はMgである。合金AZ80AのMg含有量は約91.3重量%であり、合金AZ31BのMg含有量は約95.0〜96.6重量%である。
Figure 2017511505
それぞれのマグネシウム合金を標準のAl合金に対して通常用いられる条件の下でダイアモンド工具による切削加工プロセスにかけた。マグネシウム合金に対しては、Al合金材料に対して用いられるプロセスに対し、ダイアモンド工具による切削加工プロセスのいくつかの修正が必要であった。マグネシウム合金に対しては、火災害を防ぐため、水ベース冷却剤を避ける必要があり、ダイアモンド工具による切削加工中に屑として形成されるマグネシウム微粒子を制御する必要があった。微粒子は日常の工場実務で管理することができる。
ダイアモンド工具による切削加工後、それぞれの合金のダイアモンド工具仕上げ面の品質を評価した。図2は3つのMg合金の表面のノマルスキー(微分干渉顕微鏡)像(×400)を示す。合金AZ31B及びZK60Aについては、ダイアモンド工具による切削加工後、かなりの表面擦傷が見られた。追加のダイアモンド工具による切削加工、熱処理、ダイアモンド工具による切削加工のプロセス条件(例えば、工具半径、切削深さ、送り速度、冷却剤及び工具すくい角)の変更及び切削加工後研磨による擦傷の除去を試みたが成功しなかった。擦傷の間の仕上げ品質は良好であったが、かきキズにより、Mg合金AZ31B及びZK60Aは反射光学素子用基板材料に不適格となる。
擦傷の原因をよく知るため、AZ31B合金についてSEM−EDS(エネルギー分散X線分光能力を備えた走査型電子顕微鏡)を行った。結果を図3に示す。SEM像は擦傷の起点における粒状物質の存在を示した。理論にはこだわらず、ダイアモンド工具による切削加工時に生じる擦傷はこの粒子が原因であると考えられる。ダイアモンド工具がこの粒子を破砕し、破砕粒を切削加工プロセス中に表面にかけて引きずって擦傷をつくっていると考えられる。EDS解析は、粒状物質が主として炭素及びジルコニウムからなっていることを示した。粒状物質の周りの領域は主として、合金組成の主成分である、Mg及びAlからなっていた。ZK60A合金における擦傷のSEM−EDS解析(図4)から、同様の結論に達した。
市販のMg合金には、押出中の結晶粒微細化のため、低レベルの炭素及びジルコニウムが加えられることが多いことが知られている。図3及び4に示される結果は、炭素及びジルコニウムを含有する物質がダイアモンド工具による切削加工プロセスに有害であり、表面の擦傷を助長することを示す。
ダイアモンド工具で切削加工した合金AZ80Aの表面の仕上げ品質は全体にわたって優れていて、擦傷は見られなかった。図5はダイアモンド工具による機械加工後の、研磨またはその他の表面処理を施していない、AZ80A合金の表面の画像を示す。画像は、ダイアモンド工具で切削加工したままの合金AZ80Aの表面が平滑であり、擦傷が無いことを示す。横軸及び左縦軸は図の平面において表面に沿う距離をμm単位で示し、右側の強度スケールは図の平面に垂直な方向における位置をnm単位で示す。ダイアモンド工具で切削加工したままの合金AZ80Aの表面のrms(二乗平均平方根)粗さは50〜60Åであった。図6はダイアモンド工具で切削加工した合金AZ80Aの別の試料の、研磨後の、表面を示す。研磨前の、ダイアモンド工具で切削加工したままの表面の二乗平均平方根粗さは56Åであった。研磨することで二乗平均平方根粗さは32Åまで低減した。
図7はアルミニウム合金6061-T6基板上に形成したミラーをマグネシウム合金AZ80A基板上に形成したミラーと比較している。2つのミラーの形状寸法は同じであった。基板がアルミニウムのミラーは左側に示され、重量は82gであり、基板がマグネシウムのミラーは右側に示され、重量は53gであった。マグネシウム材料を基板として用いた場合、性能を犠牲にしないで、かなりの重量低減が見られた。
結果は、ダイアモンド工具による切削加工で達成される表面仕上げの品質にマグネシウム合金の選択がクリティカルであることを示す。マグネシウム基板材料を実用可能にするには擦傷が克服を必要とする決定的な問題である。マグネシウム合金AZ80Aは優れた基板材料であるが、マグネシウム合金ZA31B及びZK60Aは不十分である。理論にはこだわらずに、発明者等は、不十分なZA31B合金及びZK60A合金には擦傷を形成する粒子または領域が存在し得ると仮定している。擦傷を形成する粒子または領域は相分離されるかまたは合金の結晶粒界に沿って配列され得る。擦傷形成粒子は押出またはその他の製造工程中の処理からの残渣として存在し得る。擦傷を形成する粒子または領域はダイアモンド工具による切削加工プロセスにより発生または形成され得る。ダイアモンド工具による切削加工プロセス中に擦傷形成粒状物質を形成する傾向を有する元素のMg合金への含入を避けること、及びMg合金内に擦傷を形成する粒状物質あるいは擦傷を形成する不純物相または領域を形成する傾向を有する、炭素、ジルコニウムまたはその他の元素または化合物にMg合金をさらすことを避ける態様でMg合金が製造及び処理されることを保証することが望ましい。
図8は、作製中に元素炭素、炭素含有化合物、元素ジルコニウムまたはジルコニウム含有化合物にさらされなかったマグネシウム合金のダイアモンド工具で切削加工した表面の画像を示す。プロセスを最適化するため及び構成刃先の効果を考慮するため、ダイアモンド工具による切削加工条件(ダイアモンド工具の形状寸法、速度/送り及び冷却剤)を調節した。図8に示される画像は合金のダイアモンド工具で切削加工されたままの表面に対応する。ダイアモンド工具で切削加工されたままの表面のrms粗さは50Åと決定した。ダイアモンド工具で切削加工されたままの表面を研磨したときに、表面品質は維持され、表面粗さは40Åより小さかった。
図9は、図8で説明した、ダイアモンド工具で切削加工したマグネシウム合金の杢を示す。データは合金が633nmにおいて0.037波長の杢を有していたことを示す。
本開示はさらに反射光学素子を作製するための方法を含む。この方法は、マグネシウム基板材料を選択する工程及びマグネシウム基板材料の表面をダイアモンド工具で切削加工する工程を含み、ダイアモンド工具で切削加工した表面は、150Åより小さい、または125Åより小さい、または100Åより小さい、または80Åより小さい、または60Åより小さい、二乗平均平方根粗さを有する。方法はダイアモンド工具で切削加工した表面を研磨する工程も含むことができる。研磨プロセスは、コロイド状シリカまたはアルミナの、油、アルコール、グリコール及び界面活性剤を含むことができる、スラリーを利用することができる。研磨工具には、ワックス、研磨ピッチ、共形パッド及び軟質研磨パッドを含めることができる。研磨する工程はエッチングまたはpH制御による自然表面酸化物の除去を含むことができる。
別途に明白に言明されない限り、本明細書に述べられるいずれの方法もその工程が特定の順序で実施されることが必要であると解されることは全く意図されていない。したがって、その工程がしたがうべき順序を方法請求項が実際に挙げていないか、そうではなくとも工程が特定の順序に限定されるべきであることが請求項または説明に明確に言明されていない場合、いずれかの特定の順序が推定されることは全く意図されていない。
当業者には、説明した実施形態の精神または範囲を逸脱することなく様々な改変及び変形がなされ得ることが明らかであろう。当業者には、説明の精神及び実質が組み込まれている、開示された実施形態の改変、組合せ、サブ組合せ及び変形が思い浮かび得るから、本発明は添付される請求項及びそれらの等価形態の範囲内に全てが含まれると解されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
反射光学素子を作製するための方法において、
80〜97重量%のMgを含有する基板を選択する工程、及び
前記基板をダイアモンド工具で切削加工して、150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する仕上げ面を形成する工程、
を含む方法。
実施形態2
前記基板がさらに1〜15重量%のAlを含有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記基板がさらに0.005〜0.05重量%のSiを含有する、実施形態2に記載の方法。
実施形態4
前記基板が1重量%より少ないCを含有する、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
実施形態5
前記基板が1重量%より少ないZrを含有する、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
実施形態6
前記基板が総量で1重量%より少ないC及びZrを含有する、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
実施形態7
前記基板が元素炭素または炭素含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態1から6のいずれかに記載の方法。
実施形態8
前記基板が元素ジルコニウムまたはジルコニウム含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態1から6のいずれかに記載の方法。
実施形態9
前記基板が85〜95重量%のMgを含有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態10
前記基板がさらに3〜12重量%のAlを含有する、実施形態9に記載の方法。
実施形態11
前記基板がさらに0.005〜0.04重量%のSiを含有する、実施形態9または10に記載の方法。
実施形態12
前記基板が1重量%より少ないCを含有する、実施形態9から11のいずれかに記載の方法。
実施形態13
前記基板が1重量%より少ないZrを含有する、実施形態9から11のいずれかに記載の方法。
実施形態14
前記基板が総量で1重量%より少ないC及びZrを含有する、実施形態9から11のいずれかに記載の方法。
実施形態15
前記基板が元素炭素または炭素含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態9から14のいずれかに記載の方法。
実施形態16
前記基板が元素ジルコニウムまたはジルコニウム含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態9から14のいずれかに記載の方法。
実施形態17
前記基板が87〜93重量%のMgを含有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態18
前記基板がさらに5〜10重量%のAlを含有する、実施形態17に記載の方法。
実施形態19
前記基板がさらに0.005〜0.03重量%のSiを含有する、実施形態17または18に記載の方法。
実施形態20
前記基板が1重量%より少ないCを含有する、実施形態17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態21
前記基板が1重量%より少ないZrを含有する、実施形態17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態22
前記基板が総量で1重量%より少ないC及びZrを含有する、実施形態17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態23
前記基板が元素炭素または炭素含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態17から22のいずれかに記載の方法。
実施形態24
前記基板が元素ジルコニウムまたはジルコニウム含有化合物を含む処理環境にさらされていない、実施形態17から22のいずれかに記載の方法。
実施形態25
前記基板がAZ80A合金を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態26
前記仕上げ面が100Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、実施形態1から3、9から11または17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態27
前記仕上げ面が80Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、実施形態1から3、9から11または17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態28
前記仕上げ面が60Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、実施形態1から3、9から11または17から19のいずれかに記載の方法。
実施形態29
前記仕上げ面を研磨する工程をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態30
前記仕上げ面上に反射性薄膜層スタックを形成する工程をさらに含み、前記反射性薄膜層スタックが反射層及びバリア層を含み、前記バリア層が前記反射層と前記仕上げ面の間に配されている、実施形態1に記載の方法。
実施形態31
前記反射層がAgを含み、前記バリア層が、S1、SiO、SiO、AlN、AlO、Al、DLC(ダイアモンドライクカーボン)、MgF、YbF及びYFからなる群から選ばれる材料を含む、実施形態30に記載の方法。
実施形態32
前記仕上げ面上に密着層を形成する工程をさらに含み、前記密着層が前記仕上げ面と前記バリア層の間に配されていて、前記密着層が前記仕上げ面及び前記バリア層に直接に接している、実施形態31に記載の方法。
実施形態33
反射光学素子において、
基板を有し、前記基板が少なくとも80重量%のマグネシウムを含有し、前記基板がダイアモンド工具で切削加工された表面を有し、前記ダイアモンド工具で切削加工された表面が150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、
反射光学素子。
10 反射光学素子
20 マグネシウム基板
25 ダイアモンド工具で切削加工された表面
30 密着層
40 バリア層
50,70 インターフェース層
60 反射層
80 調整層
90 保護層

Claims (10)

  1. 反射光学素子を作製するための方法において、
    80〜97重量%のMgを含有する基板を選択する工程、及び
    前記基板をダイアモンド工具で切削加工して、150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する仕上げ面を形成する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記基板がさらに1〜15重量%のAlを含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記基板がさらに0.005〜0.05重量%のSiを含有することを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記基板が85〜95重量%のMg及び3〜12重量%のAlを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記基板がさらに0.005〜0.04重量%のSiを含有することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記基板が87〜93重量%のMg及び5〜10重量%のAlを含有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記基板がさらに0.005〜0.03重量%のSiを含有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記基板が1重量%より少ないCを含有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記仕上げ面が80Åより小さい二乗平均平方根粗さを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  10. 反射光学素子において、
    基板を有し、前記基板が少なくとも80重量%のマグネシウムを含有し、前記基板がダイアモンド工具で切削加工された表面を有し、前記ダイアモンド工具で切削加工された表面が150Åより小さい二乗平均平方根粗さを有する、
    ことを特徴とする反射光学素子。
JP2016560476A 2014-04-02 2015-04-01 軽量反射光学素子 Pending JP2017511505A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201461973913P 2014-04-02 2014-04-02
US61/973,913 2014-04-02
PCT/US2015/023770 WO2015153704A1 (en) 2014-04-02 2015-04-01 Lightweight reflecting optics

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017511505A true JP2017511505A (ja) 2017-04-20

Family

ID=52829472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016560476A Pending JP2017511505A (ja) 2014-04-02 2015-04-01 軽量反射光学素子

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20150285958A1 (ja)
EP (1) EP3126882A1 (ja)
JP (1) JP2017511505A (ja)
WO (1) WO2015153704A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9488760B2 (en) 2013-02-28 2016-11-08 Corning Incorporated Enhanced, durable silver coating stacks for highly reflective mirrors
CN106908879B (zh) * 2016-02-25 2019-10-25 宁波长阳科技股份有限公司 一种高挺度反射膜及其制备方法
US11143800B2 (en) * 2017-06-16 2021-10-12 Corning Incorporated Extending the reflection bandwith of silver coating stacks for highly reflective mirrors
US20220019001A1 (en) * 2020-07-15 2022-01-20 Raytheon Company Visible quality mirror finishing

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005529769A (ja) * 2002-06-14 2005-10-06 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド 金属基材に直接接合した熱可塑性エラストマー
US9575223B2 (en) * 2011-05-13 2017-02-21 Raytheon Company Magnesium mirrors and methods of manufacture thereof

Also Published As

Publication number Publication date
US20150285958A1 (en) 2015-10-08
WO2015153704A1 (en) 2015-10-08
EP3126882A1 (en) 2017-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2017511505A (ja) 軽量反射光学素子
US20060120816A1 (en) Transfer optical surface machining method, optical device producing mold and optical device
EP3132067B1 (en) Enhanced performance metallic based optical mirror substrates
JP6684139B2 (ja) 磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート
JPWO2007046437A1 (ja) 成形金型用耐食耐熱合金および光学素子成型用金型
JP2007181882A (ja) 転写光学面の加工方法、光学素子用成形金型及び光学素子
JP2004223700A (ja) 転写光学面の加工方法、加工機、光学素子成形用型及びダイアモンド工具
JP2000204467A (ja) スパッタリングタ―ゲットおよびその製造方法
JP6684198B2 (ja) 磁気ディスク用アルミニウム合金ブランクおよび磁気ディスク用アルミニウム合金サブストレート
JP2006225190A (ja) 光学ガラス素子成形用金型及びその製造方法
KR102288420B1 (ko) 고 강성 기판을 갖는 반사 광학 소자
JP5785837B2 (ja) マスクブランク用基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、転写用マスクの製造方法、反射型マスクブランクの製造方法および反射型マスクの製造方法
US20230280508A1 (en) Visible quality additive manufactured aluminum mirror finishing
JP6896229B2 (ja) 耐溶着チッピング性にすぐれた切削工具
EP3430446A2 (en) Graphite substrates for reflective optics
JP2019513241A5 (ja)
JPS6232260B2 (ja)
CN112384838A (zh) 用于光学反射镜的由复合材料制造的镜背载体及其制造方法
JP5312911B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
CN113182938B (zh) 金刚石复相材料表面的加工方法
JP2016188394A (ja) Mo合金ターゲット
US20170068090A1 (en) Mirror including polycrystalline diamond body for use with a motor, scanning systems including the same, and related methods
CN104641415B (zh) 磁盘用玻璃基板的制造方法以及磁盘的制造方法
JP4006393B2 (ja) 金属製光学素子の製造方法
JP2005297523A (ja) カッターピン