JP2017508731A - 果実の成熟を誘発させる方法 - Google Patents

果実の成熟を誘発させる方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017508731A
JP2017508731A JP2016549068A JP2016549068A JP2017508731A JP 2017508731 A JP2017508731 A JP 2017508731A JP 2016549068 A JP2016549068 A JP 2016549068A JP 2016549068 A JP2016549068 A JP 2016549068A JP 2017508731 A JP2017508731 A JP 2017508731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
fruit
alkoxy
substituted
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016549068A
Other languages
English (en)
Inventor
トレイナー,シェーン・マーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer CropScience AG
Original Assignee
Bayer CropScience AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer CropScience AG filed Critical Bayer CropScience AG
Publication of JP2017508731A publication Critical patent/JP2017508731A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23BPRESERVING, e.g. BY CANNING, MEAT, FISH, EGGS, FRUIT, VEGETABLES, EDIBLE SEEDS; CHEMICAL RIPENING OF FRUIT OR VEGETABLES; THE PRESERVED, RIPENED, OR CANNED PRODUCTS
    • A23B7/00Preservation or chemical ripening of fruit or vegetables
    • A23B7/14Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10
    • A23B7/153Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of liquids or solids
    • A23B7/154Organic compounds; Microorganisms; Enzymes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/02Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation containing fruit or vegetable juices
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Abstract

本発明は、果実の成熟を誘発させるための、果実の官能的特性を増大させるための、及び/又は、果実の望ましい特性を改善するための、化合物及び方法を対象とする。

Description

概して、本発明は、果実の成熟を誘発させるための、果実の官能的特性を増大させるための、及び/又は、果実の望ましい特性を改善するための、化合物及び方法を対象とする。
嵐、霜及び雹などの有害な気象事象は、果実作物が収穫される状態になる前に、それら果実作物を重度に損傷又は破壊し得る。果実が植物、蔓又は樹木の上に存在している時間を短くすることによって気象に関連する損傷のリスクは低減されるが、果実は最適ではない時期に収穫されることになり得るので、その結果、果実はまだ充分に熟していない。
場合によっては、例えば、多くの種類のクリマクテリック型果実の場合、果実は、状況が収穫に望ましく且つ果実が収穫のためのピークにあれば、熟す前に意図的に収穫され得る。非クリマクテリック型果実は植物、蔓又は樹木において熟するので、ひとたび収穫された後は、食味、色及び質感などの果実の望ましい特性は、一般的には改善されない。非クリマクテリック型果実の例としては、ブドウ類、サクランボ類、イチゴ類、パイナップル類、ラズベリー類及び柑橘類などがある。非クリマクテリック型果実は、理想的には、収穫されたときには熟しているので、非クリマクテリック型果実は、クリマクテリック型果実と比較して、貯蔵するのが困難であり得るし、及び、容易に腐敗し得る。これは、悪い気象条件が極めて重要な役割を果たす場合である。嵐又は雹が予想され、そして、果実が完全には熟していない場合、その果実は最適ではない時期に早めに収穫される場合があり、その結果、品質の劣った果実製品となる。果実が植物、樹木又は蔓に付いて存在している時間を短くすることによって、作物を駄目にする悪天候関連イベントの変化が低減される。
しかしながら、充分には熟していない段階で早めに収穫された果実は、総可溶性固形物(total soluble solids)(TSS)のレベルが低下し、そして、滴定酸度(titratable activity)(TA)によって測定される酸の量(しばしば、「総酸度(total acidity)」とも称される)が増大する傾向にある。果実が熟するにつれて、糖(可溶性固形物)の量は一般的に増加し、そして、酸度は低下する。TSSのレベルが低く且つTAのレベルが高い果実は、酸味又は刺激性があると感じられ、そして、一般に、TSSのレベルが高く且つTAのレベルが低い果実と比較して、消費者には好まれない。本質的に、消費者は、色、食味(甘さ)及び質感のような官能的に魅力的な特性が向上している、熟している果実を好む。
かくして、消費者に重んじられる果実の品質に悪影響を与えることなく、果実の成熟を誘発させることが必要とされている。
本明細書中において、先行する刊行物(又は、その刊行物から誘導される情報)又は既知である事柄について言及されている場合、そのような言及は、その先行する刊行物(又は、その刊行物から誘導される情報)又は既知である事柄が本明細書が関連している目的の分野における一般的な知識の一部分を形成していることを認知している若しくは承認している又は何らかの形態で示唆していることとは、受け止められず、また、受け止められるべきではない。
本明細書中において、特許明細書、別の外部文書又は別の情報源について言及がなされている場合、これは、一般に、本発明の特徴について論じるための背景を提供することを目的としている。特に別途示されていない限り、そのような外部文書に対する言及は、どのような権限においても、そのような文書又はそのような情報源が、従来技術であること又は当技術分野における周知の一般的な知識の一部分を構成していることを承認していると解釈されるべきではない。
第1の態様において、本発明は、果実の成熟を誘発させる方法を提供し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質(substrate)を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい、式(I)
Figure 2017508731
〔式中、
Xは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
W、Y及びZは、互いに独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
Aは、水素、アルキル、アルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキル及びアルコキシアルキルは、ハロゲンで置換されていてもよく;
Bは、水素又はアルキルから選択され;
又は、
AとBは、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよい炭素環式環を形成するか、又は、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルアルキル、置換されていてもよいヘタリール、置換されていてもよいフェノキシアルキル又は置換されていてもよいヘタリールオキシアルキルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく、並びに、前記シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルはハロゲン−アルキル又はハロゲン−アルコキシで置換されていてもよく;
は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいベンジルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
は、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル又は置換されていてもよいフェニルから選択され;
及びRは、互いに独立して、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ、シクロアルキルチオ、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいベンジル、置換されていてもよいフェノキシ又は置換されていてもよいフェニルチオから選択され、ここで、前記アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ及びシクロアルキルチオはハロゲンで置換されていてもよく;及び、
及びRは、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、置換されていてもよいフェニル若しくは置換されていてもよいベンジルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和であることができる置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ及びアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよい〕
で表される化合物又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩に晒すことを含む。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Wは、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、塩素、臭素又はフッ素から選択され;
Xは、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、フッ素、塩素又は臭素から選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、C−C−アルキル、ハロゲン、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルキルから選択され;
Aは、水素又はC−C−アルキル若しくはC−C−シクロアルキル(ここで、これらは、それぞれ、ハロゲンで置換されていてもよい)から選択され;
Bは、水素、メチル又はエチルから選択され;又は、
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素又は硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含んでいる)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキルは、1又は2のC−C−アルキル又はC−C−アルコキシ基で置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもよく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル又はフェニルから選択され、ここで、前記C−C−アルキルはフッ素で置換されていてもよく、及び、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルチオ、フェニル、フェノキシ又はフェニルチオから選択され、ここで、前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ及びC−C−アルキルチオはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、並びに、前記フェニル、フェノキシ及びフェニルチオはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキル又はトリフルオロメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルコキシ又はC−C−チオアルキルから選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;又は、
とRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−C−ヘテロシクロアルキレン基(ここで、該ヘテロシクロアルキレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられた1個の炭素原子を有していてもよい)を形成し、ここで、前記C−C−ヘテロシクロアルキレン基はメチル又はエチルで置換されていてもよい;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル又はチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;及び、
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択される;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Wは、水素、メチル、エチル、塩素、臭素又はメトキシから選択され;
Xは、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ又はトリフルオロメチルから選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル又はメトキシから選択され;
Aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
Bは、水素、メチル又はエチルから選択され;
又は、
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、そのC−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有する:
Wは、水素又はメチルから選択され;
Xは、塩素、臭素又はメチルから選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、塩素、臭素又はメチルから選択され;
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルはメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで1置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、C−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
特定の一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
からなる群又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩から選択される。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物は、
Figure 2017508731
又はその塩である。
一実施形態では、該アジュバントは、主として、植物油に由来する脂肪酸のメチルエステル又はエチルエステル(又は、それらの混合物)を含んでいることができ、その際、該植物油は、場合により、ヒマワリ油、カノラ油、ナタネ油、ダイズ油又はトウモロコシ油などから選択され得る。本発明の一実施形態では、該アジュバントは、ポリアルコキシ化トリグリセリドであり得る。一実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリエトキシ化脂肪アルコールであり得る。本発明の別の実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリアルコキシ化脂肪アルコールであり得る。
例として、該果実は、柑橘類、仁果類若しくは核果類、液果類又はブドウであり得る。該柑橘類は、例えば、オレンジ、ライム、レモン、グレープフルーツ、マンダリン、タンジェリン及びタンジェロなどであり得る。該仁果類は、例えば、リンゴ又はナシであり得る。該核果類は、例えば、プラム、モモ、アンズ又はネクタリンであり得る。該液果類は、例えば、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴ又はブラックベリーであり得る。
特定の実施形態では、該果実は、ブドウである。該ブドウは、食用ブドウ又はワイン用ブドウであり得る。
特定の実施形態では、該果実及び/又は植物を、式(I)で表される化合物に晒す。該植物の葉を該化合物に晒してもよい。一実施形態では、該果実及び該植物を、散布によって、式(I)で表される化合物に晒す。一実施形態では、該植物の葉を、散布によって、式(I)で表される化合物に晒す。
一実施形態では、式(I)で表される化合物を、除草剤、殺有害生物剤、殺虫剤、殺菌剤又は植物若しくは果実の生長を促進する作用剤などの、農業上許容される1種類以上のさらなる化合物と一緒に施用する。
第2の態様において、本発明は、果実の成熟時間を短縮させる方法を提供し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含んでいる。
第3の態様において、本発明は、果実の嗜好性を増大させる方法を提供し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含んでいる。
第4の態様において、本発明は、果実における望ましい特性を改善する方法を提供し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含んでいる。
第5の態様において、本発明は、果実の官能的特性を改善する方法を提供し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含んでいる。
第6の態様において、本発明は、前記第1〜第5の態様のいずれか1つの態様の方法に従って式(I)で表される化合物に晒された果実から得られた果汁を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の成熟を誘発させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の成熟時間を短縮させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の嗜好性を増大させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実における望ましい特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の官能的特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の成熟を誘発させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の成熟時間を短縮させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の嗜好性を増大させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実における望ましい特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、果実の官能的特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物の使用を提供する。
本発明は、概して、上記で定義されているとおりであるが、当業者は、本発明がそれらに限定されないこと、及び、例を挙げている下記記載の実施形態も本発明に包含されることを、理解するであろう。
上記で記載されている本発明の実施形態は、単に例示的なものであることが意図されており、当業者は、特定されている物質、化合物及び方法の多くの等価な物質、化合物及び方法を、日常的な実験のみを用いて、理解するか、又は、確認することができるであろう。そのような全ての等価な物質、化合物及び方法は、添付されている「特許請求の範囲」において記載されている本発明の範囲の中にあると考えられる。
ここで、単なる例として以下の図面を参照して、本発明の実施形態について記載する。
MOVENTO(登録商標)で処理されたブドウ又は処理されていない対照として20℃で長期間に渡って残されたブドウに関する色相値及びL値における変化である。最後の測定は、29日後に0℃でなされた(ホローマーカー(hollow marker))。データは、記載されている写真法によって、液果類のトレイ1つ当たりの平均値を用いて得た。縦線は、各平均値(n=8)の標準誤差を示している。 MOVENTO(登録商標)で処理されたブドウ又は処理されていない対照として20℃で長期間に渡って残されたブドウに関するa値及びb値における変化である。最後の測定は、29日後に0℃でなされた(ホローマーカー(hollow marker))。データは、記載されている写真法によって、液果類のトレイ1つ当たりの平均値を用いて得た。縦線は、各平均値(n=8)の標準誤差を示している。 処理されたブドウと処理されていないブドウから抽出された果汁のサンプルの間の、スキャニング分光光度計で測定された吸光度の差である。 平均吸光度(対照果実)マイナス平均吸光度(処理された果実)の間の差である(n=8)。スペクトルは、測定された波長に対応する可視色を示している。 それぞれ、最長で50日間又は25日間、0℃又は20℃で、西オーストラリアで収穫された、処理されたブドウと処理されていないブドウから抽出された果汁の中の総可溶性固形物である。縦線は、各平均値(n=8)の標準誤差を示している。 西オーストラリアで収穫され、その後、それぞれ、最長で34日間又は25日間、0℃又は20℃で貯蔵された、処理されたブドウと処理されていないブドウから抽出された果汁における、NaOHに対するmmol当量で表される滴定酸度である。縦線は、各平均値(n=8)の標準誤差を示している。 アジュバント(BIOPEST(登録商標)、又は、AGRIDEX(登録商標))を用いてMOVENTO(登録商標)240SC(240g ai/L スピロテトラマト)で処理された作物又はTRANSFORM(登録商標)(40mL/100L)で処理された作物から得られたMenindee種なしブドウの液果の、mmで表される液果のサイズである。
本明細書中で使用される場合、冠詞「a」及び「an」は、当該冠詞の文法的目的語の1つ又は2つ以上(即ち、少なくとも1つ)を示している。例として、「an element」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味している。
本明細書中で使用される場合、用語「約(about)」は、同じ機能又は結果を達成することに関連して、当業者が記載されている値と同等であると認める数字の範囲を意味するものと理解される。
本明細書中で使用される場合、名詞の後の「(s)」は、当該名詞の複数形及び/又は単数形を意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「及び/又は」は、「及び」又は「又は」又はその両方を意味する。
本明細書及びそれに続く「特許請求の範囲」を通して使用される場合、その文脈によって別途要求されない限り、単語「comprise」及びその変形、例えば、「comprises」又は「comprising」は、記載されている整数若しくは段階又は整数の群若しくは段階の群を包含するが、別の整数若しくは段階又は整数の群若しくは段階の群を排除するものではないことを意味するものと理解される。
本明細書中で使用される場合、数字の範囲(例えば、1〜10)に対する言及は、その範囲内の全ての有理数(例えば、1、1.1、2、3、3.9、4、5、6、6.5、7、8、9、及び、10)に対する言及も包含すること、及び、その範囲内の有理数の任意の範囲(例えば、2〜8、1.5〜5.5、及び、3.1〜4.7)に対する言及も包含することが意図されており、従って、本明細書中において明確に開示されている全ての範囲の全ての部分範囲(sub−ranges)は、明確に開示されていることが意図されている。これらは、具体的に意図されているものの単なる例であり、列挙されている最低値と最高値の間の数値の可能な全ての組合せは、同様に、本出願において明確に記載されているものと見なされるべきである。
本明細書中で使用される場合、用語「担体(carrier)」には、例えば、より良好な(特に、植物又は植物の部分への施用に関する)適用性をもたらすために、活性化合物と混合又は結合させる天然又は合成の有機又は無機の固体又は液体の物質が包含される。そのような担体(これは、固体又は液体であり得る)は、一般に、不活性であり、そして、農業において使用するのに適しているべきである。
本明細書中で使用される場合、用語「アジュバント(adjuvant)」には、本発明において使用するための活性化合物の効果を改変する作用剤が包含される。適切なアジュバントには、無機又は有機の化学物質及び巨大分子又はそれらの任意の混合物が包含される。本発明の特定の実施形態では、該アジュバントは、主として、植物油に由来する脂肪酸のメチルエステル又はエチルエステル(又は、それらの混合物)で構成されることができ、その際、該植物油は、場合により、ヒマワリ油、カノラ油、ナタネ油、ダイズ油又はトウモロコシ油などから選択され得る。例として、本発明において使用するのに適しているアジュバントとしては、HASTEN(登録商標)、KWICKEN(登録商標)、UPTAKE(登録商標)、ROCKET(登録商標)、AUREO(登録商標)、STEFES MERO(登録商標)、DYNE−AMIC(登録商標)、BIOPEST(登録商標)、AGRIDEX(登録商標)及びZAP(登録商標)などを挙げることができる。本発明の別の実施形態では、該アジュバントは、CAS 70377−91−2又はCAS 165658−61−7によって記載され得るポリアルコキシ化トリグリセリドのクラスから選択されることができ、そして、それらは、場合により、Crodaから、Crovol A 70 UK(登録商標)、Crovol CR 70 G(登録商標)、Crovol M 70(登録商標)及びCrovol PK 70(登録商標)の商品名で、並びに、Oleonから、Radia 6107(登録商標)の商品名で、市販されている。一実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリエトキシ化脂肪アルコールのクラスから選択されることができる。例として、適切なアジュバントは、CAS 9043−30−5(GENAPOL X080)又は27213−90−7(GENAPOL C100)によって記載され得るポリエトキシ化アルコールのクラスから選択されることができ、そして、それらは、場合により、それぞれ、Genapol X(登録商標)及びGenapol C(登録商標)の商品名で、市販されている。本発明の別の実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリアルコキシ化脂肪アルコールのクラスから選択されることができる。例として、適切なアジュバントは、CAS 64366−70−7によって記載され得るポリプロポキシ化−エトキシ化アルコールのクラスから選択されることができ、そして、それは、場合により、Tanemul HOT 5902の商品名で、市販されている。
本明細書中で使用される場合、用語「晒す(exposing)」は、概して接触させることを意味する。晒すことは、直接的であり得るか、又は、間接的であり得る。果実及び/又は植物を式(I)で表される化合物(例えば、スピロテトラマト)に晒すことは、該化合物を該果実又は植物に投与すること、又は、例えば、散布、浸漬によって、該果実及び/又は植物若しくは植物の部分(例えば、葉又は根)を該化合物自体と接触させること、又は、該植物及び/又は果実がその中に存在している表面又は溶液を該化合物と接触させることを包含する。本開示においては、用語「晒す(exposing)」、「投与する(administering)」及び「接触させる(contacting)」及びそれらの変形態様は、一部の文脈においては、交換可能に使用され得る。さらに、本明細書中において、化合物に晒された果実について言及されている場合、その言及は、該植物、根、葉、種子又は土壌が該化合物に晒されていてもよいように、間接的に晒すことへの言及も包含するものと理解されるべきである。
当業者は、本発明の対象である該化合物を用いて作物及び果実において観察される有益な効果が処理されていない作物及び果実と比較して典型的であるということを、理解するであろう。そのような処理されていない作物及び果実は、本発明の対象である処理計画の代替え的な処理計画に、晒し得るか又は晒し得ない。
驚くべきことに、本明細書中において記載され及び例証されているように、果実がまだ植物、蔓又は樹木に付いている間に、その果実をスピロテトラマトに晒すことによって、成熟が誘発されるということが見いだされた。そのように熟した果実は、植物、樹木又は蔓についた状態で完全に熟した果実の官能的に魅力的な特性を有しているが、処理されていない果実と比較した場合、より短い時間枠で取り除くことができる。果実におけるこの予期されない驚くべき成熟効果は、該化合物が示す殺虫効果又は殺ダニ効果に付加されるものである。
MOVENTO(登録商標)は、活性成分としてスピロテトラマトを含んでいるテトラミン酸系殺虫剤であり、現在は、さまざまな野菜作物、仁果類、核果類、柑橘類、マンゴー類及びワタにおける吸汁性害虫(例えば、シルバーリーフコナジラミ、並びに、種々のアブラムシ類害虫、カイガラムシ類害虫及びアザミウマ類害虫)を防除するために使用される。MOVENTO(登録商標)は、両方向の浸透移行性(systemicity)を有しており、活性成分を、上方及び下方の両方向に植物体内を通して分配させる。この浸透移行性によって、MOVENTO(登録商標)は、多くの場合に典型的な茎葉散布殺虫剤が達しない新たな成長部位においても、吸汁性害虫をより良好に防除することが可能である。
さらなる化合物としては、スピロメシフェン及びスピロジクロフェンなどがあり、これらは、それぞれ、殺虫剤OBERON(登録商標)及び殺虫剤ENVIDOR(登録商標)の活性成分である。OBERON(登録商標)及びENVIDOR(登録商標)は、とりわけ、全ての生育段階にあるダニ類を防除するために使用される。スピロテトラマト、スピロメシフェン及びスピロジクロフェンの構造は、以下のとおりである:
Figure 2017508731
概して、本発明は、果実の成熟を誘発させる方法、果実の成熟時間を短縮させる方法、果実の嗜好性を増大させる方法、果実における望ましい特性を改善する方法、及び/又は、果実の官能的特性を改善する方法を対象とする。
さらに具体的には、本発明において使用される化合物は、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい、式(I)
Figure 2017508731
〔式中、
Xは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
W、Y及びZは、互いに独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
Aは、水素、アルキル、アルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキル及びアルコキシアルキルは、ハロゲンで置換されていてもよく;
Bは、水素又はアルキルから選択され;
又は、
AとBは、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよい炭素環式環を形成するか、又は、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルアルキル、置換されていてもよいヘタリール、置換されていてもよいフェノキシアルキル又は置換されていてもよいヘタリールオキシアルキルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく、並びに、前記シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルはハロゲン−アルキル又はハロゲン−アルコキシで置換されていてもよく;
は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいベンジルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
は、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル又は置換されていてもよいフェニルから選択され;
及びRは、互いに独立して、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ、シクロアルキルチオ、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいベンジル、置換されていてもよいフェノキシ又は置換されていてもよいフェニルチオから選択され、ここで、前記アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ及びシクロアルキルチオはハロゲンで置換されていてもよく;及び、
及びRは、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、置換されていてもよいフェニル若しくは置換されていてもよいベンジルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和であることができる置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ及びアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよい〕
で表される化合物又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Wは、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、塩素、臭素又はフッ素から選択され;
Xは、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、フッ素、塩素又は臭素から選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、C−C−アルキル、ハロゲン、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルキルから選択され;
Aは、水素又はC−C−アルキル若しくはC−C−シクロアルキル(ここで、これらは、それぞれ、ハロゲンで置換されていてもよい)から選択され;
Bは、水素、メチル又はエチルから選択され;又は、
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素又は硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含んでいる)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキルは、1又は2のC−C−アルキル又はC−C−アルコキシ基で置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもよく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル又はフェニルから選択され、ここで、前記C−C−アルキルはフッ素で置換されていてもよく、及び、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルチオ、フェニル、フェノキシ又はフェニルチオから選択され、ここで、前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ及びC−C−アルキルチオはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、並びに、前記フェニル、フェノキシ及びフェニルチオはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキル又はトリフルオロメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルコキシ又はC−C−チオアルキルから選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;又は、
とRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−C−ヘテロシクロアルキレン基(ここで、該ヘテロシクロアルキレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられた1個の炭素原子を有していてもよい)を形成し、ここで、前記C−C−ヘテロシクロアルキレン基はメチル又はエチルで置換されていてもよい;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Lは、酸素又は硫黄から選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル又はチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;及び、
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択される;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有し得る:
Wは、水素、メチル、エチル、塩素、臭素又はメトキシから選択され;
Xは、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ又はトリフルオロメチルから選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル又はメトキシから選択され;
Aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
Bは、水素、メチル又はエチルから選択され;
又は、
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、そのC−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
一実施形態では、式(I)で表される化合物において、該ラジカルは、下記意味を有する:
Wは、水素又はメチルから選択され;
Xは、塩素、臭素又はメチルから選択され;
Y及びZは、互いに独立して、水素、塩素、臭素又はメチルから選択され;
A、Bとそれらが結合している炭素原子は、C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルはメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
Dは、NH又は酸素から選択され;
Gは、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)若しくは(g)
Figure 2017508731
のうちの1つから選択され;
ここで、
Mは、酸素又は硫黄から選択され;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで1置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、C−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩。
特定の態様において、本発明は、果実の成熟を誘発させる方法、又は、果実の成熟時間を短縮させる方法に関し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい上記で定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含んでいる。
いくつかの代表的な実施形態では、成熟又は短縮された成熟時間は、処理されていない果実がいつでも収穫ができるように植物、樹木又は蔓に付いた状態で熟するのに要する平均時間よりも短い、本発明に従って処理された後で果実が熟するのに要する日数として定義することができる。特定の果実が植物、樹木又は蔓に付いた状態で熟するのに要する平均時間は、当業者には知られているであろう。当業者は、そのような平均時間が、生育条件及びその果実を産生する植物が栽培される環境などの多くの要因に依存し、並びに、さらに、その果実の特定の品種にも左右される、ということを理解するであろう。そのような情報は、当業者には知られているか、又は、過度の実験を行うことなく得ることができるであろう。代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実は、処理されていない果実が植物、樹木又は蔓に付いた状態で熟するのに要する平均時間よりも少なくとも約1日短く、熟することができ、場合により、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日短く、又は、約30日短く、熟することができる。
式(I)で表される化合物に晒された果実がいつでも収穫ができるように植物、樹木又は蔓に付いた状態で熟するのに要する平均時間よりも短い日数は、約1%短い時間、約2%短い時間、約3%短い時間又は約4%短い時間などのように、パーセントとして表すこともできる。代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実は、処理されていない果実が植物、樹木又は蔓に付いた状態で熟するのに要する平均時間よりも少なくとも約1%早く収穫することができ、場合により、少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%早く収穫することができ、又は、少なくとも約20%早く、収穫することができる。
成熟は、式(I)で表される化合物に晒された後の、植物、樹木又は蔓の開花と果実の収穫の間の短縮された時間として定義することもできる。特定の植物、樹木又は蔓が開花し、次いで実を結ぶのに要する平均時間は、当業者には知られている。当業者は、そのような平均時間が、生育条件及びその果実を産生する植物が栽培される環境などの多くの要因に依存し、並びに、さらに、その果実の特定の品種にも左右される、ということを理解するであろう。そのような情報は、当業者には知られているか、又は、過度の実験を行うことなく得ることができるであろう。一実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された後の開花と果実の収穫の間の平均時間は、少なくとも約1日短縮され、場合により、少なくとも約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約8日、約9日、約10日、約11日、約12日、約13日、約14日、約15日、約16日、約17日、約18日、約19日、約20日、約21日、約22日、約23日、約24日、約25日、約26日、約27日、約28日、約29日短縮され、又は、少なくとも約30日短縮される。成熟は、植物、樹木又は蔓の開花と果実の収穫の間の短縮された時間として定義することもでき、ここで、これは、約1%短い時間、約2%短い時間、約3%短い時間又は約4%短い時間などのように、パーセントとして表すこともできる。代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実の開花と収穫の間の時間は、処理されていない果実と比較した場合、開花と収穫の間に要する平均時間よりも少なくとも約1%早く収穫することができ、場合により、少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%早く収穫することができ、又は、少なくとも約20%早く、収穫することができる。
本発明は、さらに、果実の嗜好性を増大させる方法、果実の望ましい特性(例えば、限定するものではないが、色、品質、サイズ、サイズの均一性並びに/又は外見及び食味など)を改善する方法、及び、果実の官能的特性を改善する方法にも関し、ここで、該方法は、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい前記第1の態様において定義されている式(I)で表される化合物に晒すことを含む。
果実の嗜好性、官能的特性及び望ましい特性は、例えば、その果実の中に存在している糖の量によって、測定することが可能であり、ここで、その糖の量は、果実の中の総可溶性固形物(TSS)(%)として表される。例えば、式(I)で表される化合物に晒された果実は、処理されていない果実と比較した場合、TSSの増大を示し得る。果実のTSSは、ブリックス度(degrees Brix)で表すこともできる。ブリックス度(°Bx)は、水溶液の糖含有量である。1ブリックス度は、100gの溶液の中の1gの蔗糖であり、重量%(% w/w)としての溶液の強度を表す。ブリックスは、屈折計を用いて測定することができる。果実の特定のブッリクス度を測定することは日常的な手順であり、そのような測定に適した方法は、という業者には知られている。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実は、処理されていない果実のTSSよりも少なくとも約1%高いTSS含有量を有することができ、処理されていない果実のTSSよりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%高いTSS含有量を有することができ、又は、処理されていない果実のTSSよりも少なくとも約40%高いTSS含有量を有することができる。一実施形態では、該TSSは、処理されていない果実のTSSよりも、約4%〜約20%高いことが可能であり、場合により、約5%〜約15%高いことが可能である。
果実の嗜好性、官能的特性及び望ましい特性は、その果実の滴定酸度(TA)によって測定することも可能であり、ここで、その滴定酸度(TA)は、果実の中の酸を中和するのに必要とされる塩基(例えば、NaOH)の量として表される。典型的には、該TAは、塩基のmmolで表され、そして、標準的な滴定技術を用いて測定することができるか、又は、自動滴定機を用いて測定することができる。果実の特定のTAを測定することは日常的な手順であり、そのような測定に適した方法は、という業者には知られている。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実は、処理されていない果実のTAよりも少なくとも約1%高いTA含有量を有することができ、処理されていない果実のTAよりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%高いTA含有量を有することができ、又は、処理されていない果実のTAよりも少なくとも約40%高いTA含有量を有することができる。一実施形態では、該TAは、処理されていない果実のTAよりも、約4%〜約20%高いことが可能であり、場合により、約5%〜約15%高いことが可能である。
果実の官能的特性及び望ましい特性は、果実の色によって測定することも可能であり、典型的には、果実の色の濃さ(darkness)によって測定することも可能である。一般的に言えば、果実は、色が濃くなればなるほど、より熟している。果実が成熟するにつれて、色を生じさせる化合物(例えば、アントシアニン類)の量が果皮の中で増大し、それによって、より濃い色となる。ブドウ及びプラムなどの一部の果実では、より濃く着色している果皮は、消費者によって、より熟していてより望ましいものと認められる。
色は、多くの異なった系(例えば、RGB系及びLab系)を用いて定義することができる。
RGB
ヒトの目は、短波長(S、420−440nm)、中波長(M、530−540nm)及び長波長(L、560−580nm)に感受性ピークを有する一連の光受容体(錐体細胞)を用いて色を知覚する。これらは、おおよそ、青色、緑色及び赤色に対応するが、それぞれの感受性の間には重複部分がある。我々が見る全ての色は、さまざまな波長に対する上記3種類の錐体細胞の反応の組合せである。RGB値の測定は、ミノルタ色彩色差計(CR−400)などの色彩色差計を用いて実施することが可能であるが、色を測定する任意の方法を使用することが可能であり、例えば、デジタル写真法を使用することができる。
Lab
1948 Hunter Lab 色空間は、色をL値の点から定義しており、ここで、これは、明度又は輝度に対応し、+aから−aまでは赤色から緑色までに対応し、及び、+bから−bまでは黄色から青色までに対応している。該Labモデルは、ヒトの知覚と密に同調していると思われる色に関する非線形コード系(non−linear coding system)である。1976年に、該モデルは、ある程度、CIEスケール(これは、通常、L又はCIELABと称される)に取って代わられた。その2種類のスケールは極めて類似しているが、Lはデータの立方根変換を使用し、一方、Hunter系は、平方根を使用する。L値は、100の中の数であり、その結果、100は完全な白であり、0は艶無しの黒である。a及びbの値は定められていないが、変換方法に依存する − それらは、固定されているというよりも、むしろ、主に、互いに関連しているように思われる。a及びbの値は、色相角を計算することによって統合することができる。色相角は、CIE色環上のaとbの組合せの位置を示している。例えば、b=0且つa=10である場合、色相角は0であり、一方、b=0且つa=−10である場合、色相角は180である。
本発明に従えば、果実の色は、色彩色差計(例えば、ミノルタ色彩色差計(CR−400))を用いて測定することができるが、色を測定する任意の方法を使用することが可能であり、例えば、デジタル写真法を使用することが可能である。色を測定する種々の方法が当業者には知られており、そして、本発明の目的のために果実の色を測定するために使用することができる。色彩色差計又は写真から得られたデータを使用してL、a及びbの示度を得ることが可能であり、それらの示度から色相角及び及び彩度を計算することができる。当業者は、そのような計算を実施するのに充分慣れていて、それらを日常的に実施し得るか、又は、コンピューター及びソフトウェアを用いて実施することができる。果実の個々の試験片を選択するよりも、むしろ、植物、樹木又は蔓から得られる果実の個々の試験片の群の平均的な色を使用する方が好ましい。これによって、植物、樹木又は蔓から得られる果実の正確な色の読み取りが保証される。
、a及びbに関する値全てを使用して、果実が熟するのに伴うその色の変化(例えば、緑色から赤色への変化、又は、緑色から紫色への変化)を識別することができる。これらの値は、果実が熟するにつれて、比較的一貫して直線的に変化する。
一般的に言えば、低い色相値、低いL値、低いa値及び/又は低いb値は、色が濃い果実を代表する。より色が濃い果実は、消費者にとって、より望ましく、官能的に魅力的であり、そして、「より熟している」と受け取られる。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実の平均色相値は、処理されていない果実の色相値よりも少なくとも約1%低いことが可能であり、場合により、処理されていない果実の色相値よりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%低いことが可能であり、又は、処理されていない果実の色相値よりも少なくとも約40%低いことが可能である。一実施形態では、該平均色相値は、処理されていない果実の色相値よりも、約7%〜約25%低いことが可能であり、場合により、約10%〜約20%低いことが可能である。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実の平均L値は、処理されていない果実のL値よりも少なくとも約1%低いことが可能であり、場合により、処理されていない果実のL値よりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%低いことが可能であり、又は、処理されていない果実のL値よりも少なくとも約40%低いことが可能である。一実施形態では、該平均L値は、処理されていない果実のL値よりも、約5%〜約20%低いことが可能であり、場合により、約7%〜約15%低いことが可能である。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実の平均a値は、処理されていない果実のa値よりも少なくとも約1%低いことが可能であり、処理されていない果実のa値よりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%低いことが可能であり、又は、処理されていない果実のa値よりも少なくとも約40%低いことが可能である。一実施形態では、該平均a値は、処理されていない果実のa値よりも、約1%〜約20%低いことが可能であり、場合により、約1%〜約15%低いことが可能である。
代表的な実施形態では、式(I)で表される化合物に晒された果実の平均b値は、処理されていない果実のb値よりも少なくとも約1%低いことが可能であり、処理されていない果実のb値よりも少なくとも約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約35%低いことが可能であり、又は、処理されていない果実のb値よりも少なくとも約40%低いことが可能である。一実施形態では、該平均b値は、処理されていない果実のb値よりも、約5%〜約20%低いことが可能であり、場合により、約7%〜約15%低いことが可能である。
式(I)で表される化合物で処理された果実の果汁は、処理されていない果実の果汁と比較した場合、より濃い色であることもできる。適切に比較するために、果実をブレンドし、濾過することができる。次いで、濾過された果汁を遠心分離に付して全ての粒子状物質を除去することができ、そして、その上清の果汁を比較のために取り出すことができる。果皮及び粒子状物質を除去することで、果皮の中に存在している色を生じさせる化合物(例えば、アントシアニン類)が除去され、これが、果汁の色の分析に影響を及ぼし得る。一実施形態では、式(I)で表される化合物で処理された果実から得られた果汁は、式(I)で表される化合物に晒されていない果実から得られた果汁の平均色相値、平均L値、平均a値及び/又は平均b値よりも約1%〜約40%低い平均色相値、平均L値、平均a値及び/又は平均b値を有し得る。一実施形態では、該平均色相値は約7%〜約30%低く、及び、該平均L値は約7%〜約25%低い。
非限定的な例のみとして、本発明に従う処理に適用可能な果実として、柑橘類、仁果類又は核果類、液果類及びブドウ類を挙げることができる。該柑橘類は、例えば、オレンジ、ライム、レモン、グレープフルーツ、マンダリン、タンジェリン及びタンジェロなどであり得る。該仁果類は、例えば、リンゴ又はナシであり得る。該核果類は、例えば、プラム、モモ、アンズ又はネクタリンであり得る。該液果類は、例えば、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴ又はブラックベリーであり得る。特定の実施形態では、該果実は、ブドウ類である。該ブドウは、食用ブドウ又はワイン用ブドウであり得る。
本発明の実施形態は、式(I)で表される化合物を殺有害生物剤、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、肥料、ホルモン及び植物成長剤(growth agent)などの農業上許容される1種類以上のさらなる化合物と一緒に施用することを意図している。使用する該1種類以上の農業上許容されるさらなる化合物は、個々の場合に応じて、本発明の特定の施用に関して選択することができ、そして、当業者は、本発明の範囲が特定の1種類以上の農業上許容されるさらなる化合物の性質又は類似性によって制限されないことを理解するであろう。
本発明に従えば、式(I)で表される化合物と農業上許容される1種類以上のさらなる化合物の施用は、同時であり得るか又は異なった時点であり得る。即ち、施用は、同時であり得るか、又は、順次的であり得る。さらに、該化合物及び農業上許容される1種類以上のさらなる化合物は、共製剤し得るか、又は、別々の組成物に製剤し得る。該化合物を異なる組成物に製剤する場合は、それらは、同じ経路又は異なる経路で、同じ方法又は異なる方法で、施用又は送達することができる。例えば、植物及び/又は果実を本発明に従って式(I)で表される化合物及び農業上許容される1種類以上のさらなる化合物に晒す場合、それらの化合物は、同じ組成物に共製剤することができるか又は異なる組成物に製剤することができ、そして、同じ経路又は異なる経路で、例えば、顆粒施用、散布施用、霧化施用及び滴下施用などによって、同時に、又は、順次に、施用することができる。
式(I)で表される化合物は、当技術分野において既知の任意の方法を用いて、果実、種子、植物又は土壌に施用することができる。そのような投与方法としては、散布(手動による散布、機械的散布、空中散布、自動散布、又は、他の方法による散布)、滴下施用、化学溶液潅水又は当業者には既知の別の施用方法などがある。
本発明によれば、そこから該果実が成長する植物の種子、該植物、該植物の根、該植物の葉、該果実又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌を該活性化合物に晒すことは、慣習的な処理方法によって、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき、塗布、注入などによって、直接的に行うか、又は、該活性化合物をそれらの周囲、生息環境若しくは貯蔵領域に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、1層又は多層のコーティングを施すことによっても行う。
一実施形態では、本発明において使用する化合物は、そこから該果実が成長する植物の種子、該植物、該植物の根、該植物の葉、該果実又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌に直接施用し、場合によっては、該植物に直接施用し、場合によっては、該植物の葉に直接施用する。一実施形態では、本発明において使用する化合物は、場合により茎葉散布によって、該植物に散布する。
一実施形態では、本発明において使用する化合物は、少なくとも1回施用することができる。場合により、該化合物は、2回以上、例えば、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、15回又はそれ以上、施用することができる。
施用しようとする化合物が殺有害生物活性、例えば、殺虫活性を有している場合(例えば、スピロテトラマト、スピロメシフェン、及び、スピロジクロフェン)、施用しようとする該化合物の量は、果実及び/又は植物において有害生物を処理するのに必要とされる量よりも少なくてもよく、果実及び/又は植物において有害生物を処理するのに必要とされる量と等しくてもよく、又は、果実及び/又は植物において有害生物を処理するのに必要とされる量よりも多い量であってもよい。
代表的な実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、少なくとも約50g/Haであることができ、場合により、少なくとも約75g/Ha、約100g/Ha、約125g/Ha、約150g/Ha、約200g/Ha、約250g/Ha、約400g/Haであることができ、又は、少なくとも約500g/Haであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約50g/Ha〜約500g/Haであることができ、場合により、約75g/Ha〜約500g/Ha、約100g/Ha〜約500g/Ha、約125g/Ha〜約500g/Ha、約150g/Ha〜約500g/Ha、約200g/Ha〜約500g/Ha、約250g/Ha〜約500g/Haであることができ、又は、約400g/Ha〜約500g/Haであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約50g/Ha〜約500g/Haであることができ、場合により、約50g/Ha〜約400g/Ha、約50g/Ha〜約250g/Ha、約50g/Ha〜約200g/Ha、約50g/Ha〜約150g/Ha、約50g/Ha〜約125g/Ha、約50g/Ha〜約100g/Haであることができ、又は、約50g/Ha〜約75g/Haであることができる。
代表的な実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、少なくとも約70ppmであることができ、場合により、少なくとも約80ppm、約90ppm、約100ppm、約110ppm、約120ppm、約130ppm、約140ppm、約150ppmであることができ、又は、少なくとも約160ppmであることができ、場合により、少なくとも約70ppm、約90ppm、約110ppmであることができ、又は、少なくとも約130ppmであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約60ppm〜約160ppmであることができ、場合により、約70ppm〜約150ppm、約80ppm〜約140ppm、約90ppm〜約130ppm、約100ppm〜約120ppmであることができ、又は、約100ppm〜約110ppmであることができ、場合により、約70ppm〜約130ppm又は約90ppm〜約110ppmであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約70ppm〜約160ppmであることができ、場合により、約70ppm〜約150ppm、約70ppm〜約140ppm、約70ppm〜約130ppm、約70ppm〜約120ppm、約70ppm〜約110ppm、約70ppm〜約100ppm、約70ppm〜約90ppmであることができ、又は、約70ppm〜80ppmであることができ、場合により、約70ppm〜90ppm又は約80ppm〜110ppmであることができる。
代表的な実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、少なくとも約25mL/100Lであることができ、場合により、少なくとも約30mL/100L、約35mL/100L、約40mL/100L、約45mL/100L、約50mL/100L、約55mL/100L、約60mL/100L、約65mL/100Lであることができ、又は、少なくとも約70mL/100Lであることができ、場合により、少なくとも約30mL/100L、約40mL/100L、約50mL/100L又は約60mL/100Lであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約25mL/100L〜約70mL/100Lであることができ、場合により、約30mL/100L〜約65mL/100L、約35mL/100L〜約60mL/100L、約40mL/100L〜約55mL/100L又は約45mL/100L〜約50mL/100Lであることができ、場合により、約30mL/100L〜約60又は約40mL/100L〜約50mL/100Lであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約30mL/100L〜約70mL/100Lであることができ、場合により、約30mL/100L〜約65mL/100L、約30mL/100L〜約60mL/100L、約30mL/100L〜約55mL/100L、約30mL/100L〜約50mL/100L、約30mL/100L〜約45mL/100L、又は、30mL/100L〜約40mL/100Lであることができ、場合により、約30mL/100L〜約40mL/100L又は約30mL/100L〜約50mL/100Lであることができる。
代表的な実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、少なくとも約6.0g ai/100L(100リットル当たりの活性成分のグラム)であることができ、場合により、少なくとも約7.2g ai/100L、約8.4g ai/100L、約9.6g ai/100L、約10.8g ai/100L、約12.0g ai/100L、約13.2g ai/100L、約14.4g ai/100L、約15.6g ai/100L、又は、少なくとも約16.8g ai/100Lであることができ、場合により、少なくとも約7.2g ai/100L、約9.6g ai/100L、約12.0g ai/100L又は約14.4g ai/100Lであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約6.0g ai/100L〜約16.8g ai/100Lであることができ、場合により、約7.2g ai/100L〜約15.6g ai/100L、約8.4g ai/100L〜約14.4g ai/100L、約9.6g ai/100L〜約13.2g ai/100L、又は、約10.8g ai/100L〜約12.0g ai/100Lであることができ、場合により、約7.2g ai/100L〜約14.4g ai/100L又は約9.6g ai/100L〜約12.0g ai/100Lであることができる。一実施形態では、本発明において使用するための式(I)で表される化合物の量は、約7.2g ai/100L〜約16.8g ai/100Lであることができ、場合により、約7.2g ai/100L〜約15.6g ai/100L、約7.2g ai/100L〜約14.4g ai/100L、約7.2g ai/100L〜約13.2g ai/100L、約7.2g ai/100L〜約12.0g ai/100L、約7.2g ai/100L〜約10.8g ai/100L、又は、約7.2g ai/100L〜約9.6g ai/100Lであることができ、場合により、約7.2g ai/100L〜約9.6g ai/100L又は約7.2g ai/100L〜約12.0g ai/100Lであることができる。
式(I)で表される化合物を含んでいる、本発明において使用するための製剤は、施用に適した任意の慣習的な形態、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性成分を含浸させた天然物質、活性成分を含浸させた合成物質、肥料及びポリマー物質中にマイクロカプセル化したものなどであり得る。
これらの製剤は、既知方法で、例えば、場合により界面活性剤(即ち、乳化剤及び/又は分散剤及び/又は泡形成剤)を使用して、上記活性化合物を適切なアジュバント、増量剤(即ち、液体溶媒及び/又は固体担体)と混合させることにより製造する。そのような製剤は、適切なプラントで調製するか、又は、施用前若しくは施用中に調製する。
本発明において使用するための式(I)で表される化合物は、アジュバントと一緒に使用することが可能であり、ここで、該アジュバントは、該化合物が所望の植物及び/又は果実に吸収されるのを促進する。適切なアジュバントには、無機又は有機の化学物質及び巨大分子又はそれらの任意の混合物が包含される。本発明の特定の実施形態では、該アジュバントは、主として、植物油に由来する脂肪酸のメチルエステル又はエチルエステル(又は、それらの混合物)で構成されることができ、その際、該植物油は、場合により、ヒマワリ油、カノラ油、ナタネ油、ダイズ油又はトウモロコシ油などから選択され得る。例として、本発明において使用するのに適しているアジュバントとしては、HASTEN(登録商標)、KWICKEN(登録商標)、UPTAKE(登録商標)、ROCKET(登録商標)、AUREO(登録商標)、STEFES MERO(登録商標)、DYNE−AMIC(登録商標)、BIOPEST(登録商標)、AGRIDEX(登録商標)及びZAP(登録商標)などを挙げることができる。本発明の別の実施形態では、該アジュバントは、CAS 70377−91−2又はCAS 165658−61−7によって記載され得るポリアルコキシ化トリグリセリドのクラスから選択されることができ、そして、それらは、場合により、Crodaから、Crovol A 70 UK(登録商標)、Crovol CR 70 G(登録商標)、Crovol M 70(登録商標)及びCrovol PK 70(登録商標)の商品名で、並びに、Oleonから、Radia 6107(登録商標)の商品名で、市販されている。一実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリエトキシ化脂肪アルコールのクラスから選択されることができる。例として、適切なアジュバントは、CAS 9043−30−5(GENAPOL X080)又は27213−90−7(GENAPOL C100)によって記載され得るポリエトキシ化アルコールのクラスから選択されることができ、そして、それらは、場合により、それぞれ、Genapol X(登録商標)及びGenapol C(登録商標)の商品名で、市販されている。本発明の別の実施形態では、該アジュバントは、C−C10ポリアルコキシ化脂肪アルコールのクラスから選択されることができる。例として、適切なアジュバントは、CAS 64366−70−7によって記載され得るポリプロポキシ化−エトキシ化アルコールのクラスから選択されることができ、そして、それは、場合により、Tanemul HOTの商品名で、市販されている。
本発明において使用するのに適している補助剤には、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又は特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質が包含される。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下のクラスから選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。一実施形態では、該増量剤は、非イオン性−増量剤−粘着剤−展着剤であり得る。そのような増量剤は、施用時に、即ち、散布されたときに、流れ落ちるのを低減させ、そして、散布された化合物が浸透することを助け、及び、散布された化合物が葉の表面全体に一様に広がることを助ける。例として、適切な増量剤は、NU−FILM(登録商標)17であり、これは、活性成分として、ジ−1−p−メンテンを含んでいる。
使用する増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。本質的に、適する液体溶媒は、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物及び塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、石油留分、鉱油及び植物油、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
本発明において使用するのに適している固体担体としては、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉化シリカ、アルミナ及びシリケートなどがあり; 粒剤に適する固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール/POE及び/又はPOPエーテル類、酸及び/又はPOP/POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP/POEエーテル類、脂肪及び/又はPOP/POE付加体、POE及び/又はPOPポリオール誘導体、POE及び/又はPOP/ソルビタン若しくは糖付加体、アルキルスルフェート類若しくはアリールスルフェート類、アルキルスルホネート類若しくはアリールスルホネート類及びアルキルホスフェート類若しくはアリールホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体のクラスから選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
本発明は、概して、本出願の本明細書の中で個別的に又は集合的に言及されているか又は示されている部分、要素及び特徴並びに任意の2つ以上の該部分、要素及び特徴を任意に又は全て組合せたもので構成されているということも可能であり、ここで、本発明が関連する技術分野において既に知られている同等なものを有する具体的な整数が本明細書中において挙げられており、そのような既に知られている同等なものは、あたかも個別的に示されているように本明細書中に組み込まれているものと見なされる。
本発明の他の特徴は、例としてのみ与えられている以下の記載から明らかになるであろう。
実施例
データ管理:
本試験において生成されたデータは、試験データを計画、記録、評価及び検索するために使用されるデータ管理パッケージであるARM(Agriculture Research Manager)の中で管理し、統計的に解析した。解析されたデータは、全て、5%レベルでの測定された処理間の統計的有意差において、ダンカンの多重範囲検定法を用いて比較した。データの欠点の等質性(data failing homogeneity)は、適切な変換式を用いて変換した。
気象
各実施例に対して、毎日の気象情報を記録した。記録された測定値は、降雨量、日照時間及び風などを含んでいる。
季節的な条件:
規則的な潅漑によって、実施例において使用される植栽をそれらの最適な条件に維持した。
施用時の条件:
施用時において、悪条件は記録されなかった;全ての植物は、正常に生育し、且つ、水につからなかった。
作物の生育及び概評
実施例に使用した場所には、害虫及び病害を防除するための充分な手段を施した。試験区域の間及びブロックの残りの部分の間には、予期されない差はなかった。
実施例1 − 食用ブドウの処理
4.8、7.2、9.6、14.4及び19.2g ai/100Lの薬量におけるMOVENTO(登録商標) 240 SC(240g ai/L(1リットル当たりの活性成分のグラム)のスピロテトラマト)+50mL/100LのAGRIDEX(登録商標)(990g ai/Lのパラフィン油+乳化剤)、4.8及び19.2g ai/100Lの薬量におけるMOVENTO(登録商標) 100 SC(100g ai/Lのスピロテトラマト)を、「Red Globe」食用ブドウの市販用作物に施用した。アザミウマの1種(plague thrips)(Thrips imagines)を防除するために、花が認識される時点、80%落花(capfall)の時点及び果実が成熟した時点で、処理を施した。MOVENTO(登録商標)による処理を、市販されている標準的なDimethoate 400 EC(400g/Lのジメトエート)と比較した(表1〜表3を参照されたい)。
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
施用の20日後に、ブドウの木1本当たり20個の房を、アザミウマによる損傷について評価した。開花中、処理されていないRed Globe食用ブドウ作物と処理されたRed Globe食用ブドウ作物の両方において、アザミウマの1種(plague thrips)の軽度の個体群が観察された。研究の開始時点、又は、果実の着色及び成熟中は、アザミウマは観察されなかった。
果実の着色
施用の81日後(収穫)、果実の着色量に関して、各プロットに1〜9の尺度で評点(「色評点(Colour Score)」)を与えた。評点1は緑色であり、評点10は暗赤色であった。各エントリーに対して、ブドウの木の異なる区域から4つのサンプルを取った。表4に示されている、得られた色の評価は、これらの色評価の平均である。
Figure 2017508731
後ろに同じ文字が付けられている平均値は、有意には異なっていない(P=.05、フリードマンのノンパラメトリックANOVA)。平均値の比較は、AOV Treatment P(F)が平均値比較OSLにおいて有意である場合にのみ実施した。
結論
MOVENTO(登録商標) 240 SCによる全ての処理区は、処理されていないブドウよりも大きな色評点を記録した。
実施例2 − 核果
コナカイガラムシの1種(obscure mealybug)(Pseudococcus virburni)を防除するために、4.8、7.2、9.6及び12g ai/100Lの薬量におけるMOVENTO(登録商標) 240 SC(240g ai/Lのスピロテトラマト)+50mL/100LのHASTEN(登録商標)(704g ai/Lの植物油エステル)を「Tegan Blue」プラムの市販用作物に2回施用した。9.6g ai/100LのMOVENTO(登録商標)+50mL/100LのAGRIDEX(登録商標)(990g ai/Lのパラフィン油+乳化剤)による処理を、9.6g ai/100LのMOVENTO(登録商標)+50mL/100LのHASTEN(登録商標)と比較した。最初の施用は、果実が皮が落下する状態に達したときに実施し、次いで、14日後に果実が半分のサイズに達したときに、再度実施した。MOVENTO(登録商標)による処理を、60mL/100Lの薬量の市販されている標準的なAPPLAUD(登録商標) 440 SC(440g ai/Lのブプロフェジン)と比較した(表5〜表10を参照されたい)。
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
Figure 2017508731
処理されていないTegan Blueプラム作物及び処理されたTegan Blueプラム作物の両方において、コナカイガラムシの1種(obscure mealybugs)(Pseudococcus virburni)の中程度の個体群が観察された。それらの個体群は、該作物の着色及び/又は成熟に影響を与えるには不充分であった。
色の評価
94DABに、各処理に対して15個の果実を着色に関して評価した。黄色から赤色に変化した各果実の果皮の面積を、果実全体のパーセントとして評価した。10%=プラムの表面積のうちの少量が赤色であった、90%=プラムの表面積の大部分が赤色であった。
Figure 2017508731
Figure 2017508731
後ろに同じ文字が付けられている平均値は、有意には異なっていない(P=.05、ダンカンのNew MRT)。平均値の比較は、AOV Treatment P(F)が平均値比較OSLにおいて有意である場合にのみ実施した。独自の方法が供された。
9.6g ai/100LのMOVENTO(登録商標)+HASTEN(登録商標)及びそれを上回るものは、処理されていない果実よりも大きな果実着色面積(より多くの赤い表面積)を記録した。他の全ての処理は、処理されていない果実と同様の赤い表面積を記録した。
実施例3 − 「Red Globe」ブドウ
一般的な情報
Red globeブドウの木を、MOVENTO(登録商標)(スピロテトラマト)で処理して、及び、処理せずに、西オーストラリアで栽培した。8本の処理された(T)ブドウの木及び8本の処理されていない(C)ブドウの木を、単列に沿って無作為に配置した。処理されていないRed globeブドウ作物又は処理されたRed globeブドウ作物は、いずれも、アザミウマ又はコナカイガラムシの兆候を全く示さなかった。
ブドウを、通常の商業用の成熟度で、2012年3月14日に収穫した。総重量8〜10kgの全ての房を、商慣行に従って、裏打されたブドウ用段ボール箱に入れた(1箱/ブドウの木)。各箱の内部に、Blue Uvasys SO放出シートを含ませた。
各ブドウの木から得られた追加のサンプルは、家庭用ジューサーを用いて加工した。その果汁サンプルを袋に入れ、凍らせた後、加工されていない果実と一緒に輸送した。該段ボール箱のうちの4つの中に、温度データ自記計を装入した。その段ボール箱を冷蔵室の中に置いて充分に冷却した後、冷蔵トラックによって、アデレード経由でシドニーまで輸送した。集積所に到着した後、それらを集め、空調装置のある車両によって、西シドニー大学の研究室まで運んだ。
サンプリング方法
上記段ボール箱を20℃の収穫後研究室の中で荷ほどきし、SOシートを除去した。品質特性を解析するために、各箱から、20個の個々の液果を無作為に選択した。同じ房からは、3個のみの液果を取り、液果を個々の房の頂部、中央部及び端部から選択するように注意した。花柄に傷を付けないように且つ果実自体に損傷を与えることを避けるように、液果を切断した。次いで、1つ置きの花軸を主茎から切断することによって、各房を約半分に分割した。次いで、その「小さな房(bunchlets)」を、評価されるまで、裏打された元の段ボール箱の中で0℃で、又は、緩く密閉されたプラスチック性バッグの中で20℃で、貯蔵した。評価は、表11に示されているスケジュールに従って実施した。
Figure 2017508731
品質評価

色は、色彩色差計(Minolta CR−400、大阪、日本)を用いて測定した。各液果の花柱末端で1回の読み取りを行った(代表当たり、10の読み取り)。結果を、L色スケールに変換した。その色は、色相角(H°=tan−1(b/a))としても記録したが、ここで、bは、黄色:青色の色座標であり、aは、赤色:緑色の色座標である。
さらに、同じ群の果実の写真を撮った。花柱末端が概して最上部に来るように、黒い背景上の白色のトレイの中に液果を配置した。
滴定酸度及び総可溶性固形物(Brix)
10個の液果の各サンプルを、家庭用ミキサーを用いて均質化した。得られた果肉を粗篩を通して濾して、種子及び大きめの固体物質を除去した。次いで、その濾された果汁を約10分間遠心分離して、透明な果汁を残りの固体から分離させた。約20mLのその透明な上清を、測定のために抽出した。蒸留水に対して較正されたデジタル屈折計(Atago Pocket Pal−1)を用いて、可溶性固体(%)を求めた。約17gの残った透明な果汁を、自動滴定装置(「789 Robotic Sampler Processor XL」が備えられている「Metrohm 888 Titrando titrator」)を用いて、0.1M NaOHに対して滴定し、Tiamo 2.0ソフトウェアを用いて解析した。
果汁の色
上記方法において記載されているように、果汁を、TA及びTSSを測定するために、抽出した。果汁サンプルの色において、差異が観察された。しかしながら、色彩色差計を用いて果汁の色を測定するための容易な方法がなかった。
サンプルが実験室のベンチの上に試験用に並べられていたので、そのサンプルの写真を撮った。処理されたサンプルと処理されていないサンプルの比較ができるように、ブドウの木の番号によって、2つ一組でサンプルの写真を撮った。各写真の中の各サンプル一部分の平均的な色を計算することが可能であった。収穫時に取られたサンプル及び西オーストラリアから提供されたサンプル並びに濾過及び遠心分離に付して新たに調製したサンプルに関して、写真を解析した。最後の品質評価において、スキャニング分光光度計を用いて果汁サンプルを分析した。これは、可視スペクトルを含んでいるある範囲の波長において吸光度を測定し、従って、色を測定する別の方法として作用する。特定の波長における吸光度は、特定の化合物の存在も示し得る。例えば、レスベラトロール(ブドウ中で見いだされる強力な抗酸化剤)は、植物体内における形態(シス又はトランス)に応じて、290−400nmの波長において光を吸収する。
生物測定解析
CoStat 6.0統計ソフトウエアを用いて、データを解析した。貯蔵時間、反復試験及び処理の間における有意差を、ANOVAを用いて確認した。平均値を、95%信頼区間で、ダンカンの多重範囲検定法を用いて比較した。
結果
ブドウの色 − ミノルタ色彩色差計のデータ
経時的な変化及び処理間の差異は、20℃で貯蔵されたブドウと比較して、0℃で貯蔵されたブドウで大きかった。反復試験間の差異は、貯蔵温度に関係なく同様であった。
4本の最北のブドウの木から得られたブドウ(反復1及び2)は、貯蔵温度に関係なく、有意に濃く(L値、p<0.001)及び有意に黄色みが少なかった(b値、p<0.001)。ブドウの木6は、最も赤く且つ最も明るい果実を一貫して産生するので、卓越していた。一方、ブドウの木3及びブドウの木4から得られた果実は、一般に、着色が最少であった。
20℃での第0日及び第17日の間で、小さいが、統計的に有意な変化が認められた。経時的な変化は、0℃では、さらに大きく、より一貫していた。ブドウは、貯蔵中に、僅かに赤くなり(a値の増大)、そして、青みが増し(b値の低減)、より強い紫色を呈した。色強度の尺度である彩度は、両方の温度において、経時的に有意に増大した(p<0.001)。
20℃では、処理されたブドウと処理されていないブドウの間において、強く有意な色の差異はなかった。0℃では、差異は統計的に有意であったが、比較的小さかった。処理されたブドウは、対照の果実と比較して、より濃く(L値、p<0.001)、より赤く(a値、p<0.001)、及び、より青かった(b値、p<0.001)。処理されたブドウに関する色相角値は、20℃では増大したが(p=0.003)、0℃では減少した(p=0.015);両方のケースにおいて、数的な差異は極めて小さいが、各評価における多数の読み取り(ブドウの木1本当たり10又は20×8本のブドウの木)は、差異が統計的に有意であることを意味していた。
ブドウの色 − 写真法による測定
色、TA及びTSSを評価するために使用したブドウのサンプルは、試験中、4回の独立した機会に、標準的な条件の下で写真を撮った。果実をサンプルトレイの内部に2層に積み重ねた。液果で覆われたトレイの一部分の色を選択し、平均した。この方法を用いて、色相(p=.0013)、R(p<0.001)、G(p<0.001)、L(p<0.001)、b(p=0.0012)及びK(p<0.001)に関して、処理間で色における有意差が認められた(例えば、図1及び図2を参照されたい)。このことは、処理されたブドウが、対照の果実と比較して、より濃く、より赤く、黄色みが少なく、及び、総体的により強く着色しているということを示している。さらに、色(例えば、L値及び色相)における差異は、貯蔵中に増大しているように思われる(例えば、図1を参照されたい)。
果汁の色
収穫時に抽出されてブドウと一緒にリッチモンドまで輸送された果汁サンプルは、新たに抽出されたサンプルと比較して、総体的に有意に濃い色をしていた(L値、p=0.001)。これらのサンプルは、透明な果汁のみではなく、大量の果皮及び他の物質も含んでいた。アントシアニン類の大部分はブドウの果皮の中に存在しており、そして、これらは、水溶性であることで果汁の中に浸出するので、これらのサンプルがより強い色を有するであろうことは、驚くべきことではない。
ブドウを押しつぶした直後に濾過及び遠心分離に付して新たに調製されたサンプルは、アントシアニンのような有色化合物(colour compounds)を少量しか含んでいないことが予期された。従って、果汁の色は、対照果実と処理された果実の間で異なっていることはありそうもないと思われた。驚くべきことに、処理の間で観測可能な明瞭な差異が存在することが立証された(例えば,図3を参照されたい)。その差異は、試験を行った2回の日付で同様であったので、データを組み合わせて、統計的な解析を可能とした。表12に示されているように、処理されたサンプルと処理されていないサンプルの間で、明瞭な差異が存在していた。処理されたブドウから得られた果汁は、対照果実と比較して、有意により赤く、そして、有意により強く着色していた。
Figure 2017508731
反復試験の間においても、有意な差異が存在していた。黄色から青色への変化を示しているbの値は、列の下へと有意に低減した(p<0.001)。このことは、反復試験1が最も黄色く、反復試験4は最も黄色みが少なかったことを示唆している。
スキャニング分光光度計で得られた結果も、処理された果汁サンプルと処理された果汁サンプルの間の差異を示している。吸光度は、総体的に、対照果実に関して、より高かった。これは、例えば、380〜400nm(これは、紫外線から紫色までの範囲に対応する)の間の波長範囲に関して顕著であった。しかしながら、処理された果実では、320〜350nmの範囲において、増大した吸光度(少なくとも、対照果実と同程度に高い吸光度)を示した(例えば、図3及び図4を参照されたい)。これは、レスベラトロールに関する吸光度範囲と一致しており、従って、おそらく、処理された果汁サンプルの栄養特性が減少していないことを示し得るであろう。
光は、吸収されるよりは、むしろ、反射されるので、上記結果は、総体的により強い色を有している処理された果実から抽出された果汁と一致している。
滴定酸度及び総可溶性固形物
総可溶性固形物(TSS)
TSSは、おおよそ、果汁の糖含有量に等しい。TSSは、処理されていない果実と比較して、処理された果実において有意に高かった(p<0.001)。TSSは、0℃と20℃の両方の貯蔵温度において、収穫の8日後には有意に低下したが(p<0.001)、収穫時に観察された処理された果実と処理されていない果実の間の差異は、試験を通して維持された(例えば、図5を参照されたい)。このことは、処理されたブドウが処理されていないブドウよりも甘かったということを示している。
滴定酸度(TA)
処理されていない果実と比較して、処理されたブドウでは、TAにおいて、小さいが、統計的には高度に有意な増大(p<0.001)が存在した。TAは、貯蔵温度及び貯蔵時間のいずれによっても、有意には影響を受けないが、これらのブドウにおいては、比較的低い。これは、「red globe」品種に特有である。全ての貯蔵時間及び全ての貯蔵温度を組み合わせたものに関する対照果実の平均酸度は、0.1M NaOHに対して滴定した場合、0.040mmol当量であった。処理された果実では、両方の貯蔵温度において、平均して0.044mmol当量であった(例えば、図6を参照されたい)。この差異は数的には小さいが、それは、酸度が10%増大していることを表しているので、ブドウの風味に対して潜在的に影響を与え得るであろう。
結論
上記結果は、MOVENTO(登録商標)で処理することによって、red globeブドウにおける着色が増大するのみではなく、滴定酸度及び糖蓄積も高まるということを強く示唆している。このことは、強い着色が消費者の興味を引くことがありそうであるのと同時に、糖及び酸の両方がより高いブドウはより風味が豊かであるので、品質の有意な向上を示唆している。
果汁における色の増大は、特に興味深い。この効果がワイン用ブドウにおいても生じるのであれば、これは、色彩の豊かな赤ワインを製造することを目標としているブドウ栽培者(viticulturalist)に対して大きな有益性をもたらすであろう。
実施例4 − Menindee種なしブドウ
研究は、Menindee種なしブドウの液果のサイズに対するMOVENTO(登録商標)の効果を評価するために実施した。
Menindee種なしブドウの市販用作物に、MOVENTO(登録商標) 240SC(240g ai/Lのスピロテトラマト)を、アジュバント(BIOPEST(登録商標)、又は、AGRIDEX(登録商標))と一緒に、40mL/100Lの薬量で、2回の施用で施用した。MOVENTO(登録商標)による処理を、Menindee種なしブドウの市販用作物に2回の施用で施用されたTRANSFORM(登録商標)(40mL/100L)による処理と比較した(表13を参照されたい)。その2回の施用は、両方の散布計画に関して、17日間隔てて施用した。
Figure 2017508731
サンプリング
当該ブドウを、正常な成熟度で、ブロックD及びブロックCの隣接する4本の列から、2回目の施用の7週間後に収穫した。マッチドペア法(paired sampling)(1回の処理当たり2列)を使用した。1つおきの区画(panel)から1房当たり5個の液果をサンプリングし、及び、9つおきの区画から1つの房をサンプリングして、液果のサイズについて評価した。
収穫の結果
上記研究から得られた結果は、MOVENTO(登録商標)を使用することによって液果のサイズが有意に増大することを示している(図7を参照されたい)。TRANSFORM(登録商標)の使用(44.4%が20mm以下)と比較して、MOVENTO(登録商標)の使用(33.1%が20mm以下)によって、液果サイズの均一性も増大する。上記結果は、MOVENTO(登録商標)を使用することで20mm以下のサイズを有する液果が11%少ないことを示している。
結論
MOVENTO(登録商標)を使用することで、Menindee種なしブドウのサイズ及び均一性が増大する。

Claims (35)

  1. 場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい、式(I)
    Figure 2017508731
    〔式中、
    Xは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
    W、Y及びZは、互いに独立して、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ又はシアノから選択され;
    Aは、水素、アルキル、アルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル又は置換されていてもよいヘテロシクロアルキルから選択され、ここで、前記アルキル及びアルコキシアルキルは、ハロゲンで置換されていてもよく;
    Bは、水素又はアルキルから選択され;
    又は、
    AとBは、それらが結合している炭素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよい炭素環式環を形成するか、又は、飽和若しくは不飽和の置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し;
    Dは、NH又は酸素から選択され;
    Gは、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
    Figure 2017508731
    のうちの1つから選択され;
    ここで、
    Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
    Lは、酸素又は硫黄から選択され;
    Mは、酸素又は硫黄から選択され;
    は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル、ポリアルコキシアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニルアルキル、置換されていてもよいヘタリール、置換されていてもよいフェノキシアルキル又は置換されていてもよいヘタリールオキシアルキルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、アルキルチオアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく、並びに、前記シクロアルキル及びヘテロシクロアルキルはハロゲン−アルキル又はハロゲン−アルコキシで置換されていてもよく;
    は、アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル、ポリアルコキシアルキル、置換されていてもよいシクロアルキル、置換されていてもよいフェニル又は置換されていてもよいベンジルから選択され、ここで、前記アルキル、アルケニル、アルコキシアルキル及びポリアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
    は、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル又は置換されていてもよいフェニルから選択され;
    及びRは、互いに独立して、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ、シクロアルキルチオ、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいベンジル、置換されていてもよいフェノキシ又は置換されていてもよいフェニルチオから選択され、ここで、前記アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルケニルチオ及びシクロアルキルチオはハロゲンで置換されていてもよく;及び、
    及びRは、互いに独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、置換されていてもよいフェニル若しくは置換されていてもよいベンジルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、飽和若しくは不飽和であることができる置換されていてもよいヘテロ環式環を形成し、ここで、前記アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルコキシ及びアルコキシアルキルはハロゲンで置換されていてもよい〕
    で表される化合物又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩の、果実の成熟を誘発させるための使用であって、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を前記化合物に晒す、前記使用。
  2. 果実の成熟時間を短縮させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい請求項1で定義されている式(I)で表される化合物の使用であって、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を前記化合物に晒す、前記使用。
  3. 果実の嗜好性を増大させるための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい請求項1で定義されている式(I)で表される化合物の使用であって、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を前記化合物に晒す、前記使用。
  4. 果実における望ましい特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい請求項1で定義されている式(I)で表される化合物の使用であって、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を前記化合物に晒す、前記使用。
  5. 果実の官能的特性を改善するための、場合により担体、アジュバント、補助剤又は増量剤の1種類以上と組み合わされていてもよい請求項1で定義されている式(I)で表される化合物の使用であって、そこから該果実が成長する植物、該果実、該植物の根、該植物の葉、該植物の種子又は該植物がそこで成長しているか若しくは栽培されることになっている土壌若しくは基質を前記化合物に晒す、前記使用。
  6. Wが、水素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、塩素、臭素又はフッ素から選択され;
    Xが、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル、フッ素、塩素又は臭素から選択され;
    Y及びZが、互いに独立して、水素、C−C−アルキル、ハロゲン、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルキルから選択され;
    Aが、水素又はC−C−アルキル若しくはC−C−シクロアルキル(ここで、これらは、それぞれ、ハロゲンで置換されていてもよい)から選択され;
    Bが、水素、メチル又はエチルから選択され;又は、
    A、Bとそれらが結合している炭素原子が、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素又は硫黄から選択される1個のヘテロ原子を含んでいる)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキルは、1又は2のC−C−アルキル又はC−C−アルコキシ基で置換されていてもよく;
    Dが、NH又は酸素から選択され;
    Gが、水素(a)であるか、又は、(b)〜(g)
    Figure 2017508731
    のうちの1つから選択され;
    ここで、
    Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
    Lは、酸素又は硫黄から選択され;
    Mは、酸素又は硫黄から選択され;
    は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもよく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
    は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルキル又はフェニルから選択され、ここで、前記C−C−アルキルはフッ素で置換されていてもよく、及び、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ、C−C−アルキルチオ、フェニル、フェノキシ又はフェニルチオから選択され、ここで、前記C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルキルアミノ及びC−C−アルキルチオはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、並びに、前記フェニル、フェノキシ及びフェニルチオはフッ素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ、C−C−アルコキシ、トリフルオロメトキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキル又はトリフルオロメチルで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルコキシ又はC−C−チオアルキルから選択され;
    は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;又は、
    とRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−C−ヘテロシクロアルキレン基(ここで、該ヘテロシクロアルキレン基は、酸素又は硫黄で置き換えられた1個の炭素原子を有していてもよい)を形成し、ここで、前記C−C−ヘテロシクロアルキレン基はメチル又はエチルで置換されていてもよい;
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. Gが、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
    Figure 2017508731
    のうちの1つから選択され;
    ここで、
    Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
    Lは、酸素又は硫黄から選択され;
    Mは、酸素又は硫黄から選択され;
    は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−アルキルチオ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル及びC−C−アルキルチオ−C−C−アルキルはハロゲンで置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはフッ素、塩素、C−C−アルキル又はC−C−アルコキシで置換されていてもく、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル又はチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
    は、C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル、C−C−アルコキシ−C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル又はベンジルから選択され、ここで、前記C−C10−アルキル、C−C10−アルケニル及びC−C−アルコキシ−C−C−アルキルはフッ素又は塩素で置換されていてもよく、前記C−C−シクロアルキルはメチル又はメトキシで置換されていてもよく、並びに、前記フェニル及びベンジルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルコキシ、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択され;及び、
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル又はC−C−アルコキシ−C−C−アルキルから選択される;
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. Wが、水素、メチル、エチル、塩素、臭素又はメトキシから選択され;
    Xが、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ又はトリフルオロメチルから選択され;
    Y及びZが、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、トリフルオロメチル又はメトキシから選択され;
    Aが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシルから選択され;
    Bが、水素、メチル又はエチルから選択され;
    又は、
    A、Bとそれらが結合している炭素原子が、飽和のC−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
    Dが、NH又は酸素から選択され;
    Gが、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)、(f)若しくは(g)
    Figure 2017508731
    のうちの1つから選択され;
    ここで、
    Eは、金属イオン又はアンモニウムイオンから選択され;
    Mは、酸素又は硫黄から選択され;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシで1置換又は2置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
    及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、そのC−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  9. Wが、水素又はメチルから選択され;
    Xが、塩素、臭素又はメチルから選択され;
    Y及びZが、互いに独立して、水素、塩素、臭素又はメチルから選択され;
    A、Bとそれらが結合している炭素原子は、C−C−シクロアルキル又はC−C−ヘテロシクロアルキル(ここで、該ヘテロシクロアルキルは、酸素で置き換えられた1つの環員を有している)を形成し、ここで、前記C−C−シクロアルキル及びC−C−ヘテロシクロアルキルはメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はブトキシで1置換されていてもよく;
    Dが、NH又は酸素から選択され;
    Gが、水素(a)であるか、又は、基(b)、(c)若しくは(g)
    Figure 2017508731
    のうちの1つから選択され;
    ここで、
    Mは、酸素又は硫黄から選択され;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシメチル、エトキシメチル、エチルチオメチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル又はチエニルから選択され、ここで、前記フェニルはフッ素、塩素、臭素、メチル、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ又はニトロで1置換されていてもよく、並びに、前記ピリジル及びチエニルは塩素又はメチルで置換されていてもよく;
    は、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、メトキシエチル、エトキシエチル、フェニル又はベンジルから選択され;
    及びRは、互いに独立して、メチル、エチルから選択され、又は、RとRは、それらが結合している窒素と一緒に、C−ヘテロアルキレンラジカル(ここで、そのC−メチレン基は酸素で置き換えられている)を形成する;
    請求項1〜6又は8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    からなる群又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩から選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
  11. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  12. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。
  13. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である、請求項1〜10又は12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその異性体混合物、純粋な異性体若しくは塩である、請求項1〜10又は12のいずれか1項に記載の使用。
  15. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその塩である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
  16. 式(I)で表される化合物が、
    Figure 2017508731
    又はその塩である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
  17. 前記アジュバントが、主として、植物油に由来する脂肪酸のメチルエステル若しくはエチルエステル又はそれらの任意の混合物で構成されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
  18. 前記植物油が、ヒマワリ油、カノラ油、ナタネ油、ダイズ油及び/又はトウモロコシ油から選択される、請求項17に記載の使用。
  19. 前記アジュバントがポリアルコキシ化トリグリセリドである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
  20. 前記アジュバントがポリエトキシ化C−C10脂肪アルコールである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
  21. 前記アジュバントがポリアルコキシ化C−C10脂肪アルコールである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
  22. 前記果実が、柑橘類、仁果類若しくは核果類、液果類又はブドウを含む群から選択される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の使用。
  23. 前記仁果類が、リンゴ又はナシから選択される、請求項22に記載の使用。
  24. 前記核果類が、プラム、モモ、アンズ又はネクタリンを含む群から選択される、請求項22に記載の使用。
  25. 前記液果類が、ブルーベリー、ラズベリー、イチゴ又はブラックベリーを含む群から選択される、請求項22に記載の使用。
  26. 前記果実がブドウである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の使用。
  27. 前記ブドウが、食用ブドウ又はワイン用ブドウである、請求項26に記載の使用。
  28. 式(I)で表される前記化合物を前記果実及び/又は植物に施用する、請求項1〜27のいずれか1項に記載の使用。
  29. 式(I)で表される前記化合物を前記植物の葉に施用する、請求項1〜28のいずれか1項に記載の使用。
  30. 式(I)で表される前記化合物を散布によって施用する、請求項1〜29のいずれか1項に記載の使用。
  31. 式(I)で表される前記化合物を農業上許容される1種類以上のさらなる化合物と一緒に施用する、請求項1〜30のいずれか1項に記載の使用。
  32. 前記農業上許容される1種類以上のさらなる化合物が、除草剤、殺有害生物剤、殺虫剤、殺菌剤又は植物若しくは果実の生長を促進する作用剤を含む群から選択される、請求項31に記載の使用。
  33. 式(I)で表される化合物に晒された前記果実が、式(I)で表される化合物に晒されていない果実のTSS(総可溶性固形物)及び/又はTA(滴定酸度)よりも高いTSS含有量及び/又はTA値を有している、請求項1〜32のいずれか1項に記載の使用。
  34. 請求項1〜33のいずれか1項の使用に従って式(I)で表される化合物に晒された果実から得られた果汁。
  35. 式(I)で表される化合物に晒されていない果実から得られた果汁よりも色が濃い、請求項34に記載の果汁。
JP2016549068A 2014-01-31 2015-01-29 果実の成熟を誘発させる方法 Pending JP2017508731A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14153450.3 2014-01-31
EP14153450 2014-01-31
PCT/EP2015/051802 WO2015114047A1 (en) 2014-01-31 2015-01-29 A method of inducing ripeness in fruit

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017508731A true JP2017508731A (ja) 2017-03-30

Family

ID=50028912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016549068A Pending JP2017508731A (ja) 2014-01-31 2015-01-29 果実の成熟を誘発させる方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20170000143A1 (ja)
JP (1) JP2017508731A (ja)
CN (1) CN106132210A (ja)
AU (1) AU2015212872A1 (ja)
BR (1) BR112016017098A2 (ja)
WO (1) WO2015114047A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102615675B1 (ko) 2022-02-09 2023-12-19 씨제이제일제당 (주) 아미노산을 포함하는 열매 숙성 촉진용 조성물

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543820A (ja) * 2006-07-18 2009-12-10 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 殺虫及び殺ダニの特性を有する活性成分の組み合わせ
JP2010505754A (ja) * 2006-09-30 2010-02-25 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 浸透性増強剤としてのポリアルコキシトリグリセリドを含有する水中に分散され得る農芸化学製剤
US20110053773A1 (en) * 2009-09-03 2011-03-03 University Of Tennessee Research Foundation Methods of improving nutritional value of plants
JP2011515352A (ja) * 2008-03-19 2011-05-19 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 4’4’−ジオキサスピロ−スピロ置換テトラメート
JP2013507422A (ja) * 2009-10-15 2013-03-04 バイエル・クロップサイエンス・アーゲー 活性化合物の組み合わせ

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10016544A1 (de) * 2000-04-03 2001-10-11 Bayer Ag C2-phenylsubstituierte Ketoenole
DE102004032420A1 (de) * 2004-07-05 2006-01-26 Bayer Cropscience Ag Verwendung von 3-(2,4,6-Trimethylphenyl)-4-neopentylcarbonyloxy-5,5-tetramethylen-Δ3-dihydrofuran-2-on zur Bekämpfung von Psylliden

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009543820A (ja) * 2006-07-18 2009-12-10 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 殺虫及び殺ダニの特性を有する活性成分の組み合わせ
JP2010505754A (ja) * 2006-09-30 2010-02-25 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 浸透性増強剤としてのポリアルコキシトリグリセリドを含有する水中に分散され得る農芸化学製剤
JP2011515352A (ja) * 2008-03-19 2011-05-19 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 4’4’−ジオキサスピロ−スピロ置換テトラメート
US20110053773A1 (en) * 2009-09-03 2011-03-03 University Of Tennessee Research Foundation Methods of improving nutritional value of plants
JP2013507422A (ja) * 2009-10-15 2013-03-04 バイエル・クロップサイエンス・アーゲー 活性化合物の組み合わせ

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
BI J L: "EFFICACY OF SPIROMESIFEN AGAINST GREENHOUSE WHITEFLY (HOMOPTERA : ALEYRODIDAE) ON STRAWBERRY", HORTSCIENCE, vol. VOL:42, NR:2,, JPN5017000267, 1 April 2007 (2007-04-01), US, pages 285 - 288, ISSN: 0004008059 *

Also Published As

Publication number Publication date
BR112016017098A2 (pt) 2018-05-08
US20170000143A1 (en) 2017-01-05
AU2015212872A1 (en) 2016-07-07
CN106132210A (zh) 2016-11-16
WO2015114047A1 (en) 2015-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Palliotti et al. Morpho-anatomical and physiological characteristics of primary and lateral shoot leaves of Cabernet Franc and Trebbiano Toscano grapevines under two irradiance regimes
Ehret et al. Effects of drip irrigation configuration and rate on yield and fruit quality of young highbush blueberry plants
Halevy et al. Postharvest handling methods for bird-of-paradise flowers (Strelitzia reginae Ait.)
KR20140037864A (ko) 식물 생장의 촉진 방법
KR20140028053A (ko) 식물 생장의 촉진 방법
Keske et al. Peach brown rot incidence related to pathogen infection at different stages of fruit development in an organic peach production system
Allan et al. Attraction of thrips (Thysanoptera) to colored sticky traps in a Florida olive grove
Trueman et al. Effect of aminoethoxyvinylglycine and 1-methylcyclopropene on leaf abscission and root formation in Corymbia and Eucalyptus cuttings
Valiuškaitė et al. The effect of sustainable plant protection and apple tree management on fruit quality and yield.
Kjær et al. Metsulfuron spray drift reduces fruit yield of hawthorn (Crataegus monogyna L.)
Slatnar et al. Long-term experiment with orchard floor management systems: influence on apple yield and chemical composition
Laugale et al. Effect of planting density and plastic soil mulch on strawberry plant development, yield and fruit quality
Gonzalez et al. Brevis thinning efficacy at different fruit size and fluorescence on ‘Gala’and ‘Fuji’apples
Pace et al. Effect of particle film technology on temperature, yield and quality of processing tomato
Silfver et al. Use of an Insecticide in Field-Scale Plant—Herbivore Studies: No Side Effects of Synthetic Pyrethrin on Betula pendula Growth or Chemistry
JP2017508731A (ja) 果実の成熟を誘発させる方法
DE1667968B2 (de) Pflanzenwuchsmittel
Vuković et al. Effect of yellow and Stop Drosophila Normal anti-insect photoselective nets on vegetative, generative and bioactive traits of peach (cv. Suncrest)
Tahir et al. Groundcover materials improve quality and storability of'Aroma'apples
Blank et al. Invasion of greedy scale crawlers (Hemiberlesia rapax) onto kiwifruit from taraire trees
Thorp et al. Harvesting light in persimmon and kiwifruit orchards with reflective ground covers
Hossain et al. Preharvest fruit bagging time regulates postharvest quality and shelf life of dragon fruit (Hylocereus spp.).
BR112021015077A2 (pt) Método para controlar pragas fitopatogênicas, método para melhorar a fitossanidade, método para proteção de material de propagação de planta contra pragas, material de propagação de planta, mistura fungicida e composição pesticida
López C et al. Vegetative propagation of native fruit species of páramo Thibaudia floribunda and Cavendishia bracteata by cuttings
Khamraeva et al. Vegetative Reproduction through Green Cuttings of the Introduced Form Weigela florida f.“Bristol ruby”(Caprifoliaceae) in the Conditions of the Tashkent Botanical Garden (Uzbekistan)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180913

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190402