JP2017507995A - カボザンチニブ製剤の投与 - Google Patents

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Abstract

本発明は、所望の薬物動態学的効果及び薬力学的効果を得るために、c−Met阻害剤のN−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(カボザンチニブ)及びその代謝物の各種医薬製剤を投与することに関する。カボザンチニブのヒト代謝物には、本明細書に記載されているプロトコールを含め、投与及びモニタリングに関する臨床プロトコールに従って、カボザンチニブを摂取または使用した後に、ヒト対象の体内で形成されたカボザンチニブ代謝物が含まれる。

Description

優先権の主張
本願は、2014年3月17日に提出した米国特許出願第61/954,352号に基づく優先権を主張するものである。上記特許出願の内容の全体は、参照により本明細書に援用される。
本発明は、所望の薬物動態学的効果及び薬力学的効果を得るために、c−Met阻害剤のN−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(カボザンチニブ)及びその代謝物の各種医薬製剤を投与することに関する。
従来、がん治療の劇的な進歩には、新たな機序によって作用する治療剤の同定が関わっている。がん治療で利用できる機序の1つは、タンパク質キナーゼ活性の調節である。タンパク質キナーゼの活性化を介したシグナル伝達が、腫瘍細胞の特徴の多くに関与しているからである。タンパク質キナーゼを介したシグナル伝達は、例えば、甲状腺がん、胃がん、頭頸部がん、肺がん、乳がん、前立腺がん及び結腸直腸がん、ならびに脳腫瘍細胞の成長及び増殖と特に関連性が高い。
タンパク質キナーゼは、受容体型または非受容体型に分類することができる。受容体型チロシンキナーゼは、多様な生物学的活性を持つ多数の膜貫通型受容体から構成されている。受容体型チロシンキナーゼの詳細な考察については、Plowman et al.,DN&P 7(6):334−339,1994を参照されたい。タンパク質キナーゼ及びそのリガンドは、各種の細胞活性において重要な役割を果たしているので、タンパク質キナーゼの酵素活性の調節異常は、がんに関連する無制御の細胞成長のような、細胞特性の変化を招くことがある。キナーゼシグナル伝達の変化は、がんの徴候に加えて、例えば免疫障害、心血管疾患、炎症性疾患及び変性疾患を含む数多くの他の病理学的疾患に関与する。したがって、タンパク質キナーゼは、低分子薬物の発見のために魅力的な標的である。血管新生阻害活性及び増殖抑制活性に関連する、低分子の調節に、特に魅力的な標的としては、受容体型チロシンキナーゼRet、c−Met及びVEGFR2が挙げられる。
c−Metキナーゼは、Met、Ron及びSeaを含むヘテロダイマー受容体型チロシンキナーゼ(RTK)サブファミリーのプロトタイプメンバーである。c−Metの内因性リガンドは、強力な血管新生誘導因子の肝細胞成長因子(HGF)である。HGFがc−Metに結合すると、自己リン酸化によって、その受容体の活性化が誘導され、その結果、受容体依存性シグナル伝達が増加し、細胞の成長と浸潤が促進される。抗HGF抗体またはHGFアンタゴニストが、インビボで腫瘍の転移を抑制することが示されている(Maulik et al,Cytokine&Growth Factor Reviews,2002,13,41−59を参照されたい)。乳房腫瘍、結腸腫瘍、腎腫瘍、肺腫瘍、扁平上皮細胞腫瘍、骨髄性白血病、血管腫、黒色腫、ならびに星状細胞系腫瘍(膠芽腫、巨細胞膠芽腫、神経膠肉腫及び乏突起膠腫成分を伴う膠芽腫を含む)を含む広範な腫瘍種で、c−Met、VEGFR2及び/またはRetの過剰発現が示されている。Retタンパク質は、チロシンキナーゼ活性を有する膜貫通型受容体である。Retは、大半の家族性の甲状腺髄様がんにおいて変異している。これらの変異は、Retのキナーゼ機能を活性化させて、Retを発がん性形態に変換する。
したがって、特に上記のRet、c−Met及びVEGFR2を含むキナーゼのシグナル伝達を特異的に阻害、調整及び/または調節する低分子化合物は、異常な細胞増殖及び血管新生に伴う病状を治療または予防する手段として特に望ましい。このような低分子の1つは、N−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド、カボザンチニブ及びCOMETRIQ(商標)(カボザンチニブのS−リンゴ酸塩)としてさまざまに知られているXL184である。カボザンチニブは、下記の化学構造を有する。
2012年11月に、カボザンチニブは、米国において、進行転移性甲状腺髄様がんの治療用として薬事認可を得た。カボザンチニブのその他の臨床試験は、進行中である。
WO2005/030140(参照により本明細書に援用される)には、カボザンチニブの合成(実施例48)が説明されているとともに、キナーゼのシグナル伝達を阻害、調整及び/または調節する、この分子の治療活性(アッセイ、表4、エントリー289)も開示されている。実施例48は、WO2005/030140の段落番号[0353]に記載されている。
がん治療用のカボザンチニブの医薬製剤と投与スケジュールを同定するニーズが依然として存在する。
国際公開第2005/030140号
Plowman et al.,DN&P 7(6):334−339,1994 Maulik et al,Cytokine&Growth Factor Reviews,2002,13,41−59
所望の薬物動態学的効果及び薬力学的効果を得るためのc−Met阻害剤であるN−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(カボザンチニブ)と、その代謝物の各種医薬製剤に対するものである本発明によって、上記のニーズ及びその他のニーズは満たされる。
一態様においては、本発明は、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記医薬製剤を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.25となり、
前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記医薬製剤に関する。
別の態様では、本発明は、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記医薬製剤を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.35となり、
前記AUCが、22日目に測定したものである前記医薬製剤に関する。
更なる態様では、本発明は、ヒト患者のがんを治療する方法であって、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.25となる
ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記方法に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト患者のがんを治療する方法であって、
100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.35となるような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、22日目に測定したものである前記方法に関する。
これらの態様では、「代謝物」は、下記の式Ia
の化合物であって、
a)RまたはRの一方が、H、SOHまたはグルクロン酸部分であり、もう一方がMeである、
b)Rが、OHまたはOSOHである、
c)RがOであり、RがOである場合には、NがNである、
d)Rが、OHまたはOSOHである、
e)Rが、OHまたはOSOHである
という属性の1つ以上を有する化合物を指す。
「代謝物」は、下記の式Ib
の化合物であって、
式中、
a)R若しくはRがMeであるか、またはR若しくはRの1つがH、SOH、若しくはグルクロン酸部分であり、その他がMeであり、
b)Rが、H、OH、またはOSOHであり、
c)Rが存在しないかまたはOであり、RがOの場合には、NがNであり、
d)Rが、HまたはMeである
化合物も指す。
「代謝物」は、下記の式Ic
の化合物であって、
式中、
a)Rが、OHまたはOSOHであり、
b)Rが、OHまたはOSOHであり、
c)Rが、H、SOHまたはグルクロン酸部分である
化合物も指す。
具体的には、代謝物には
が含まれ、
式中、GAは、例えば
におけるように、グルクロン酸部分である。
本明細書に記載されている代謝物は、以下「ヒト代謝物」ということがある。カボザンチニブのヒト代謝物には、本明細書に記載されているプロトコールを含め、投与及びモニタリングに関する臨床プロトコールに従って、カボザンチニブを摂取または使用した後に、ヒト対象の体内で形成されたカボザンチニブ代謝物が含まれる。各種実施形態においては、この用語には、特定の試験でその分子種が検出または分析されるか否かに関わらず、インビボで形成される分子種が含まれる。異なる遺伝的構成と、代謝に関与するシトクロムP450及びUGT酵素を含む各種酵素の存在及び活性とを反映して、特定の個体に特有の代謝物もあることも考えられる。したがって、ヒト代謝物は、人体で形成されるこのような代謝物の全てを網羅する。
いくつかのヒト代謝物がスキーム1に示されている。これらのヒト代謝物は、カボザンチニブ(スキーム1では、化合物Iとして示されている)の臨床試験中に、代謝プロファイリングによって、特にヒトの血漿、尿及び便から同定されたものである。
本明細書に記載されているカボザンチニブ代謝物は、スキーム1に示されているものを含め、生体組織及び体液から単離し、ならびに/または当業者が利用可能な方法に従って、合成により調製する。組織及び体液サンプルで様々な分離プロセスを行って、核磁気共鳴法、ガスクロマトグラフィー(GC)、液体クロマトグラフィー(LC)及び質量分析法などの更なる分析用にサンプルを用意することができる。このようなサンプルでは、代謝物は、他の代謝物のいずれかの存在下では本質的にみられない組成物に含まれている。代謝物の存在は、放射性同位元素の原子核崩壊の測定、屈折率の測定、炎イオン化、磁場におけるイオン化及び偏向、紫外線(UV吸収)などのような物理的方法によって定量化できる。
ヒト代謝物は、純度がかなり高い結晶形態または溶液形態でもたらすことができる。それらの化合物を比較的純粋な形態で、例えば純度80パーセント以上、90パーセント以上、95パーセント以上または99パーセント以上で調製するには、有機合成経路が利用可能である。再結晶化及びその他の精製法を行って、本質的に純度100パーセントの化合物をもたらすことができる。このような合成方法及び精製技法は、当該技術分野において既知である。
代謝物は、実質的に純粋な形態でもたらすことができる。「実質的に純粋な」とは、代謝物が、FDAの承認を得るのに十分に純粋であるとともに、汚染物質またはその他の物質を本質的に含まないことを意味する。あるいは、「実質的に純粋な」とは、安全性、有効性、安定性及びその他の所望の特性に関する、化合物の特性に悪影響または許容不能な影響を及ぼさない不純物レベルを意味する。
スキーム1に示されている単離代謝物には、
が含まれ、
式中、GAはグルクロン酸である。
更に具体的には、上記の代謝物には、
が含まれる。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
具体的には、上記の単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩である。
本発明において考えられる医薬製剤は、以下のうちの1つから選択できる。
本発明は、CMetを阻害するか、または他の有益な属性を有する1つ以上のカボザンチニブ単離代謝物を含む医薬製剤にも関する。その単離代謝物は、
またはその薬剤的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬剤的に許容可能な担体から選択する。
上記のように投与した場合、本発明の医薬製剤を用いて、がんを治療することができる。典型的な実施形態では、投与は、1日1回の経口投与であるが、状況によって必要とされるのに応じて調節することができる。異なる量のカボザンチニブを含む錠剤またはカプセル剤を組み合わせて、所望の投与量を実現させることができる。例えば、140mgのカボザンチニブの投与には、カボザンチニブを80mg含む錠剤またはカプセル剤を1錠と、カボザンチニブを20mg含む錠剤またはカプセル剤を3錠投与することが必要となる。140mgのカボザンチニブの投与には、カボザンチニブを80mg含む錠剤またはカプセル剤を1錠と、カボザンチニブを20mg含む錠剤またはカプセル剤を1錠投与することが必要となる。
したがって、更なる態様では、本発明は、ヒト患者のがんを治療する方法であって、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.25となる
ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記方法に関する。
別の態様では、本発明は、ヒト患者のがんを治療する方法であって、
100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.35となる
ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、22日目に測定したものである前記方法に関する。
「がん」としては、乳房腫瘍、結腸腫瘍、腎腫瘍、肺腫瘍、扁平上皮細胞腫瘍、骨髄性白血病、血管腫、黒色腫、星状細胞腫及び膠芽腫を含む腫瘍種と、その他の細胞増殖性病状が挙げられ、そのような病状としては、[心臓]、すなわち肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫及び奇形腫と、[肺]、すなわち肺癌(扁平上皮細胞癌、未分化小細胞癌、未分化大細胞癌、腺癌)、細気管支肺胞上皮(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫と、[胃腸]、すなわち食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポージ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)と、[尿生殖器管]、すなわち腎臓(腺癌、ウィルムス腫[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病、腎細胞癌)、膀胱及び尿道(扁平上皮細胞癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(前立腺の腺癌、肉腫、小細胞癌)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎生期癌、奇形癌、絨毛癌、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫)と、[肝臓]、すなわちヘパトーマ(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫と、[骨]、すなわち骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨腫(骨軟骨外骨腫症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫及び巨細胞腫瘍と、[神経系]、すなわち頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽細胞腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、希突起神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)と、[婦人科]、すなわち子宮(子宮内膜癌)、子宮頸(子宮頸癌、前腫瘍状態の子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、未分類癌]、顆粒膜−卵胞膜細胞腫、セルトリ−ライディヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、腟(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫]、卵管(癌)と、[血液系]、すなわち血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫]と、[皮膚]、すなわち悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポージ肉腫、ほくろ、形成異常母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬と、[副腎]、すなわち神経芽細胞腫と、甲状腺髄様がんを含む甲状腺がんが挙げられるが、これらに限らない。すなわち、本明細書に示されている「がん細胞」という用語には、上で定められている状態のうちのいずれか1つに罹患した細胞が含まれる。
一実施形態では、がんは、卵巣がん、前立腺がん、肺がん、甲状腺髄様がん、肝臓がん、消化器がん、膵臓がん、骨がん、血液がん、皮膚がん、腎臓がん、乳がん、結腸がん及び卵管がんから選択する。
別の実施形態では、疾患または障害は、卵巣がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、前立腺がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、肺がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、甲状腺髄様がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、肝臓がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、消化器がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、膵臓がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、骨がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、血液がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、皮膚がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、腎臓がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、乳がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、結腸がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、卵管がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、肝臓がんであり、この肝臓がんは、肝細胞癌、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫または血管腫である。
別の実施形態では、疾患または障害は、消化器がんであり、この消化器がんは、食道がん(扁平上皮細胞癌、腺癌若しくは平滑筋肉腫)、胃がん(癌若しくはリンパ腫)、膵臓がん(管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍若しくはビポーマ)、小腸がん(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポージ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫)、または大腸がん(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫若しくは平滑筋腫)である。
別の実施形態では、疾患または障害は、膵臓がんであり、この膵臓がんは、管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍またはビポーマである。
別の実施形態では、疾患または障害は、骨がんであり、この骨がんは、骨肉腫、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性細網肉腫、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、骨軟骨外骨腫症、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫または類骨骨腫である。
別の実施形態では、疾患または障害は、血液がんであり、この血液がんは、骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫または骨髄異形成症候群である。
別の実施形態では、疾患または障害は、皮膚がんであり、この皮膚がんは、悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌またはカポージ肉腫である。
別の実施形態では、疾患または障害は、腎腫瘍または腎細胞癌である。
別の実施形態では、疾患または障害は、乳がんである。
別の実施形態では、疾患または障害は、結腸がん腫瘍である。
別の実施形態では、疾患または障害は、卵管癌である。
単離代謝物の調製
本明細書に開示されている単離代謝物は、熟練施術者に利用可能な方法に従って作製することができる。例えば、下記のスキーム2に示されているように、ペプチド化学を用いて、対応するアミン及びカルボン酸から、フェノールC−1及びC−2を作製できる。このような変換を実現させるには、様々なプロセスと試薬が利用可能であり、例えば、Tetrahedron61(2005)10827−10852に記載されている。代表的な例がスキーム2に示されており、スキーム2では、活性化剤は、塩化チオニル、塩化オキサリルなどである。対応する酸塩化物が、それぞれ化合物AまたはBと反応して、フェノールC−1またはC−2をもたらす。続いて、トリエチルアミン、アルカリ金属水酸化物などのような塩基の存在下で、フェノールC−1またはC−2を、クロロスルホン酸または三酸化硫黄−トリメチルアミン複合体のような硫酸化剤と反応させると、それぞれ、対応する水素サルフェート2bまたは2aを得ることができる。
スキーム3に従って、化合物Aを調製した。ハロゲン化ベンジルなど(BnX、式中、XはCl、Br若しくはI、メタンスルホネート(OMs)、トリフルオロメタンスルホネート(OTf)またはトルエンスルホネート(OTs)である)を用いて、A−1をベンジル化すると、ベンジル保護物A−2が得られる。硝酸と硫酸との混合物を用いてA−2をニトロ化すると、A−3が得られる。A−3のニトロ基を還元してアミンA−4を得ることは、鉄及びアンモニウムアセテートのような標準的なニトロ還元条件を用いて行ってよい。エチルフォーメートと、ナトリウムメトキシドのようなアルコキシドとを用いてA−4を環化すると、A−5が得られる。オキシ塩化リンを用いて、A−5を対応する塩化物に変換すると、A−6が得られる。A−6を4−アミノフェノールと反応させると、A−7が得られ、メタンスルホン酸を用いてA−7を脱保護すると、化合物Aが得られる。
同様に、スキーム4に従って、化合物Bを調製した。B−1を脱メチル化すると、B−2が得られる。ハロゲン化ベンジルなど(BnX、式中Xは、Cl、Br若しくはI、メタンスルホネート(OMs)、トリフルオロメタンスルホネート(OTf)またはトルエンスルホネート(OTs)である)を用いて、B−2のベンジル化すること。硝酸と硫酸との混合物を用いてB−3をニトロ化すると、B−4が得られる。B−4のニトロ基を還元してアミンB−5を得ることは、鉄及びアンモニウムアセテートのような標準的なニトロ還元条件を用いて行うことができる。エチルフォーメートと、ナトリウムメトキシドのようなアルコキシドとを用いてB−5を環化すると、B−6が得られる。オキシ塩化リンを用いて、B−6を、対応する塩化物に変換すると、B−7が得られる。B−7を4−アミノフェノールと反応させると、B−8が得られ、メタンスルホン酸を用いてB−8を脱保護して、化合物Bを得た。
同様に、化合物7からフェノール13及び16を調製でき、化合物7の合成については、WO2005/030140に実施例73として開示されている。すなわち、スキーム5では、7を2−アミノ−5−フルオロフェノール(CAS登録番号53981−24−1)とカップリングさせることによって
が得られる。7を5−アミノ−2−フルオロフェノール(CAS登録番号100367−48−4)とカップリングさせると、
が得られる。
フェノール13及び16は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのような強い水酸化物の存在下で、例えば三酸化硫黄トリメチルアミン複合体のような硫酸化剤を用いるか、またはトリエチルアミンのようなアミン塩基の存在下で、クロロスルホン酸を用いて、スキーム1に示されている対応するサルフェート9及び12に容易に変換できる。
フェノール15a及び15bは、WO2005/030140に、実施例43の調製に関して開示されている方法と同様の方法を用いることによって調製できる。すなわち、スキーム6では、フェノールC(WO2005/030140の実施例38)をトリフレートD(WO2005/030140の実施例33)または塩化物A−6(WO2005/030140の実施例32)とカップリングさせることによってEが得られ、続いて、Pd触媒による水素化分解条件下でEを脱保護すると、化合物15が得られる。同様に、フェノールCをトリフレートFまたは塩化物B−7を反応させるとGが得られ、Gに対して、O−ベンジルの脱保護を行うと、化合物15bが得られる。
N−オキシド19は、カボザンチニブを、例えばペルオキシド、過酸などのような酸化剤と反応させることによって調製できる。一実施形態では、この酸化剤は、過ホウ酸ナトリウム四水和物である。
下記の非限定例は、本発明を例示することを意図したものである。
実施形態
実施形態1:生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記組成物を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.25となり、
前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記医薬製剤。
実施形態2:生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記医薬製剤を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.35となり、
前記AUCが、22日目に測定したものである前記医薬製剤。
実施形態3:前記測定された代謝物が、
からなる群から選択したものであり、
式中、GAがグルクロン酸部分である、実施形態1〜2に記載の医薬製剤。
実施形態4:前記測定された代謝物が、
のうちの1つ以上を含む、請求項1〜2に記載の医薬製剤。
実施形態5:ヒト患者のがんを治療する方法であって、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.25となる
ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記方法。
実施形態6:ヒト患者のがんを治療する方法であって、
100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
が、少なくとも0.35となる
ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
前記AUCが、22日目に測定したものである前記方法。
実施形態7:前記測定された代謝物が、
からなる群から選択したものであり、
式中、GAがグルクロン酸部分である、実施形態5〜6に記載の方法。
実施形態8:前記測定された代謝物が、
のうちの1つ以上を含む、実施形態5〜7に記載の方法。
実施形態9:前記がんを、卵巣がん、肺がん、甲状腺髄様がん、肝臓がん、消化器がん、膵臓がん、骨がん、血液がん、皮膚がん、腎臓がん、乳がん、結腸がん及び卵管がんから選択する、実施形態5〜8に記載の方法。
実施形態10:前記投与が1日1回である、実施形態1〜4または請求項5〜9の実施形態に記載の医薬製剤。
カボザンチニブ代謝物の同定
この試験の目的は、ヒト血漿、尿及び便中のカボザンチニブ代謝物のプロファイリング及び同定であった。血漿、尿及び便サンプルは、カボザンチニブのマスバランス試験から、健常な男性対象に、[14C]−カボザンチニブ(100μCi)を含むカボザンチニブ(L−リンゴ酸塩)175mgを1回経口投与後に採取した。
試験設計、ならびに血漿、尿及び便のサンプリング
この試験に参加したのは、8人の男性対象であり、各対象に、[14C]−カボザンチニブ(100μCi)を含むカボザンチニブ(L−リンゴ酸塩)175mgを1回経口投与した。代謝物のプロファイリングのために、8人の対象から、血漿、尿及び便サンプルを採取した。
血漿サンプルは、投与前、投与後0.5時間、投与後1時間、投与後2時間、投与後3時間、投与後4時間、投与後5時間、投与後8時間、投与後14時間、投与後24時間、投与後72時間、投与後168時間、投与後336時間、投与後504時間及び投与後648時間に採取し、尿サンプルは、投与前、投与後0〜8時間、投与後8〜24時間、それ以降から480時間までは24時間間隔、504〜1152時間では48時間超の間隔で採取し、便サンプルは、投与前、投与後480時間までは24時間間隔、投与後504〜1152時間では48時間超の間隔で採取した。全てのサンプルをQPS LLC(デラウェア州ニューアーク)に送り、−70℃で保存した。十分なレベルの放射能を有するサンプルの代謝物をプロファイリング及び同定するために、ラジオフロースルー検出器(RFD)と組み合わせたHPLC/タンデムMSを用いた。
HPLCによる画分の分取後、十分なレベルの放射能を有する血漿サンプルの放射能を測定するために、TopCount NXT(商標)による計測を用いた。この試験では、3つのHPLC法を用いて、カボザンチニブとその代謝物を分離した。HPLC法1は、それぞれ異なる時点に採取したプール尿サンプル、プール便サンプル及び個々の血漿サンプルの分析に用いた。HPLC法2は、カボザンチニブサルフェートと共溶出できる考えられ代謝物を調べるために、薬物間相互作用試験から得た血漿サンプルを分析に用いた。HPLC法3は、プール血漿サンプルに対して用いた。
6人の対象から得た血漿、尿及び便の特定のサンプルのカボザンチニブ及び代謝物について分析して報告した。
調査試験には、2人の対象から得たサンプルを用いた。
試験物
この試験の試験物は、[14C]カボザンチニブとカボザンチニブの混合物であった。アスタリスクは、[14C]標識の位置を示している。[14C]標識カボザンチニブは、非標識4−アミノフェノールの代わりに[14C]標識4−アミノフェノールを用いた以外は、WO2005/030140に示されているように調製した。[14C]標識4−アミノフェノールは、塩酸塩として、例えばHartmann Analytic、American Radiolabeled ChemicalsまたはFisher Scientificから市販されている。
一般的な化学物質及び参照標準物質
ギ酸とアンモニウムアセテートは、Sigma−Aldrich Chemical Co.(ミズーリ州セントルイス)から入手した。アセトニトリル(B&Jブランド、カルボニル不含、微量のアルデヒド及びケトンに敏感な用途用)、水(B&Jブランド、GC、HPLC及び分光光測用)及びメタノール(HPLCグレード)は、Fisher Scientific(ペンシルベニア州ピッツバーグ)から購入した。タイプIの水は、Elgastat UHQ PSという水精製システムを用いて作製した。非放射性標識標準代謝物(フルオロアニリン切断生成物、カボザンチニブサルフェート及びカボザンチニブN−オキシド)は、Exelixis,Inc.から得た。
生体サンプルの採取
血漿、尿及び便サンプルは、カボザンチニブのマスバランス試験から、健常な男性対象に、[14C]−カボザンチニブ(100μCi)を含むカボザンチニブ(L−リンゴ酸塩)175mgを1回経口投与後に採取した。サンプルは、ドライアイス上で、Celerion(ネブラスカ州リンカーン)からQPS LLC(デラウェア州ニューアーク)に送り、分析まで−70°Cで保存した。6人の対象から得たサンプルを代謝物のプロファイリング、同定及び放射能測定に用いた。共溶出代謝物の調査の一部としてのブリッジング試験では、2人の対象から得た血漿サンプルのみを用いた。
ヒト血漿のサンプル調製と放射能の回収
代謝物のプロファイリング、同定、及び放射能の測定のために、6人の対象において、投与後0.5時間、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、8時間、14時間、24時間、72時間、168時間及び336時間に採取した個々の放射性標識血漿サンプルを処理及び分析した。共溶出代謝物の調査のために、6人の対象の非放射性標識血漿サンプルをプールし、処理して、投与前、投与後1〜7時間、投与後8〜96時間及び投与後120〜336時間に関して分析した。非放射性標識サンプルから得た代謝物データを、ヒトマスバランス試験から得た放射性標識血漿サンプルにブリッジングするために、6人のそれぞれの対象の投与後0〜168時間の[14C]血漿サンプルも、ハミルトンプール法を用いてプールし、処理し、放射能測定によって分析した。2人の対象の投与後1〜168時間の[14C]血漿サンプルをプールし(同体積)、処理し、分析した。
初期の血漿抽出及び回収方法
初期の抽出及び回収率を定めるために、1人の対象から得た2つの血漿サンプル(投与後4時間及び投与後72時間)を用いた。マスバランス試験における各血漿サンプルの総放射能をExelixis,Inc.から得て、100%として定義した。サンプルをドラフト内で解凍した後、各血漿サンプルの2つの0.5mLアリコートを3倍量(1.5mL)のMeOH:ACN(20:80、v/v)に加え、ボルテックスした(5分)。この混合物を2000rpmで10分間遠心分離し、その上清を清浄なチューブに移した。追加の、3倍量のMeOH:CAN(20:80、v/v)2回分によって、ペレットを抽出した。その混合物を遠心分離し、上清を合わせた。アリコートを液体シンチレーションカウンター(LSC)2900TR(Packard Instruments、コネチカット州メリデン)によって分析した。以下のようにして抽出回収率を計算した。
抽出回収率(%)=(上清中におけるDPM/血漿サンプルにおけるDPM)×100
抽出物から得た上清を窒素気流下で、周囲水浴内で蒸発乾固した。続いて、残渣を0.35〜0.5mLのMeOH:ACN:水(10:20:70、v/v/v)に再溶解させた。その再溶解させたサンプルを15,000rpmで10分間遠心分離し、アリコートの再溶解回収率をLSCによって分析した。
再溶解回収率(%)=(再溶解液におけるDPM/上清におけるDPM)×100
血漿サンプルの調製
放射性標識血漿サンプルと非放射性標識血漿サンプルは、同じ方法によって、利用可能な体積とサンプルの放射能レベルに応じて1.0〜2mLの血漿サンプルを用いて抽出した。上清を窒素気流下で、周囲水浴内で蒸発乾固し、残渣を0.35〜0.5mLのMeOH:ACN:水(10:20:70、v/v/v)に再溶解させた。その再溶解させたサンプルを15,000rpmで10分間遠心分離した。分析のために、上清のアリコートをHPLCシステムに注入した。
ヒト尿のサンプル調製と放射能の回収
対象から得たプール尿サンプル(投与後0〜72時間、投与後168〜192時間及び投与後312〜336時間)を3組(各4mL)、凍結乾燥し、残渣を1mLの水:ACN:FA(80:20:0.1、v/v/v)に再溶解させた。LSCを用いて、プール尿と再溶解液における放射能を計測し、再溶解回収率を計算した。代謝物のプロファイリング、同定及び放射能測定について、6人のそれぞれの対象から得た投与前サンプルと3つのプール尿サンプル(投与後0〜72時間、投与後168〜192時間及び投与後312〜336時間)を分析した。各プール尿サンプルを凍結乾燥し、残渣を水:ACN:FA(80:20:0.1、v/v/v)に再溶解させ、その再溶解させたサンプルを15,000rpmで10分間遠心分離してから分析した。
ヒト尿のサンプル調製と放射能の回収
便サンプルの抽出回収率を評価するために、対象から得た2つの便ホモジネートサンプルをドラフト内で解凍した。抽出用に、約5.5〜6gの便ホモジネートを正確に秤量した。15mLのACN:MeOH(80:20)を便ホモジネートに加えた。その混合物を3分間ボルテックスし、3000rpmで10分間遠心分離した。上清を清浄なチューブに移した。この抽出手順を2回以上繰り返した。3つの全ての抽出物の上清を合わせた。合わせた上清における放射能をLSCによって測定した。下記の式を用いて、抽出回収率を計算した。
抽出回収率(%)=(上清におけるDPM/便ホモジネートにおけるDPM)×100
上清を窒素流下で、周囲温度にて濃縮し、残渣をMeOH:ACN:水(10:20:70)に再溶解させた。再溶解液のアリコートの再溶解回収率をLSCで計測した。
再溶解回収(%)=(再溶解液におけるDPM/上清におけるDPM)×100
総回収率(%)=抽出回収率(%)×再溶解回収(%)/100
代謝物のプロファイリング、同定及び放射能の測定のために、抽出回収のための同じ手順を用いて、6人のそれぞれの対象から得た投与前サンプルと3つのプール便サンプル(投与後0〜72時間、投与後168〜192時間及び投与後312〜336時間)を抽出した。上清を窒素流下で乾燥し、残渣を水:ACN:FA(80:20:0.1、v/v/v)に再溶解させた。その再溶解させたサンプルを15,000rpmで10分間遠心分離してから分析した。
HPLCカラムによる回収
HPLC法1を用いて、カラムから全ての放射能成分が効果的に溶離されたことを示すために、HPLCカラムによる回収を行った。尿サンプルのアリコート(対象1042、投与後24〜48時間)を、カラムありまたはカラムなしで、HPLCシステムに注入し、0〜30分の溶離液を清浄な50mL遠心チューブに回収した。回収後、各注入物から得た溶離液の重量を測定し、LSCを用いて2組のアリコート(1mL)を計測した。計測値の平均値を用いて、カラムが設置されていたかまたは設置されていなかった場合の回収溶離液に含まれる総放射能を計算した。
カラム回収率(%)=(カラムありの溶離液におけるDPM/カラムなしの溶離液におけるDPM)×100
HPLC法3は、プール血漿に対してのみ使用し、利用可能なサンプル体積が限られていたため、カラムによる回収は行わなかった。
HPLC/MS/RFD及びHPLC放射能分析システム
代謝物のプロファイリング及び同定のためのシステム(HPLC/MS/RFD)は、オートサンプラーHTC PAL、SurveyorのHPLCポンプ、LTQのリニアイオントラップ質量分析計及びβ−RAM Model3RFDから構成させた。質量分析法によって得られたデータをXcaliburというソフトウェアで、RFDによって得られたデータをLaura Lite3というソフトウェアで処理した。HPLC溶離液をRFDと質量分析計に3:1の比で分けた。下記の表は、HPLC、質量分析計及びRFDの条件をまとめたものである。
高分解能MS用のHPLC−MSシステムは、Michrom Bioresources Paradigm MS4B HPLC及び質量分析計Thermo LTQ Orbitrap Discoveryから構成させた。クロマトグラフィー条件とイオン源パラメーターは、LTQシステムのHPLC法1と同じにした。セントロイドモードにおいて、分解能30000でデータを得た。
血漿サンプルの放射能測定には、HPLC/TopCount NXT(商標)システムを用いた。このシステムは、HTC PALオートサンプラー、2つのShimadzu製HPLCポンプ及びFoxy Jr.Fraction Collector(Isco、ネブラスカ州リンカーン)で構成させた。EZ−2plus Personal Evaporator(Genevac、ニューヨーク州バレーコテージ)を用いて、96ウェルプレートLumaPlate(商標)に分取したHPLC画分を乾燥し、TopCount NXT(商標)Microplate Scintillation&Luminescence Counter(PerkinElmer(登録商標))によって、その乾燥したサンプルを計測した。ProFSA(PerkinElmer(登録商標))というソフトウェアを用いて、そのデータを処理した。HPLC法は、上記と同じであった。
代謝物の同定
以下のプロセスに従って、マトリックスにおいて総放射能の5%超または総AUCの5%超に相当する代謝物を同定した。Exelixis,Inc.から供給されているカボザンチニブ及びその標準代謝物の質量スペクトル(MS、MS/MS及びMS/MS/MS)をイオントラップ質量分析計で得た。主要なフラグメントパターンを提示した。これらの代謝物の同定は、質量スペクトル(MS及びMS/MS)と保持時間を、信頼できる参照標準物質と照合することによって確認した。他の未知の代謝物については、LC−ラジオクロマトグラムで見られた保持時間と同じ保持時間で、フルスキャンポジティブ及びネガティブイオン化モードで作動させたLC/MSクロマトグラムで、分子イオンを探した。続いて、対応する分子イオンに関して、プロダクトイオン質量スペクトルと高分解能質量スペクトルを得た。それらの質量フラグメントパターンの分析に基づき、推定される代謝物構造を提示した。
カボザンチニブ及びその代謝物の定量
それぞれ異なる時点または時間間隔における各マトリックスから、プールサンプルまたは個々のサンプルにおけるカボザンチニブ及びその代謝物を定量することは、ラジオクロマトグラムに見られる対応ピークの積分をベースとした。血漿サンプルに関しては、各時点における各ピークについて、サンプルにおける総放射能の割合(%)を計算し、ng/mLに変換した。
血漿におけるカボザンチニブ及びその代謝物の定量は、以下のとおりである。
ng/mL=(総放射能の割合(%))×(その時点における総ng当量/mL)/100
総ng当量/mLの値は、ヒトマスバランス試験の結果から得た。
プール尿サンプルに関しては、プールサンプルにおける各ピークの総放射能の割合(%)は、プールサンプルにおける全ての非親ピークに対する割合(%)として計算した。
プールサンプルにおける全ての非親ピークに対する割合(%)=(そのピークの総放射能/非親ピークの総放射能)×100
プール便サンプルに関しては、プールサンプルにおける各ピークの総放射能の割合(%)は、プールサンプルにおける全ての非親ピークと親ピークに対する割合(%)として計算した。
プールサンプルにおける全ての非親ピークと親ピークに対する割合(%)=(そのピークの総放射能/親ピーク及び非親ピークの総放射能)×100
プールサンプルにおける各ピークの総放射能の割合(%)は、プールサンプルにおける親ピークに対する割合(%)に変換した。
プールサンプルにおける親ピークに対する割合(%)=(そのピークの総放射能/親ピークの総放射能)×100
放射能検出器の定量限界は、ラジオクロマトグラムにおけるシグナルとノイズとの比(3:1)として定義した。定量の下限はそれぞれ、TopCountでは10dpm、β−RAMラジオフロースルー検出器では500dpmであった。
結果と考察
放射能の回収
投与後4時間及び72時間に対象から採取した血漿サンプルを用いて、3倍量のMeOH:ACN(20:80)によって3回抽出し、初期抽出回収率を割り出した。4時間後のサンプルの平均抽出回収率は98.43%、72時間後のサンプルの放射能の平均抽出回収率は94.99%であった。乾燥して、MeOH:ACN液に再溶解させた後の再溶解回収率は、それぞれ92.73%と85.90%であった。総回収率は、それぞれ91.27%と81.60%であった。
対象から採取した投与後0〜8時間、投与後24〜48時間、投与後72〜96時間及び投与後120〜144時間のサンプルを用いて割り出した、尿の遠心回収率は、102%〜104%の範囲であった。対象から採取したプールサンプルを用いた場合の凍結乾燥後の尿の再溶解回収率は、94.7%であった。
投与後0〜48時間に採取したプール便サンプルでは、抽出回収率は98.48%、再溶解回収率は88.80%、総回収率は87.37%であった。投与後120〜168時間のプール便サンプルでは、抽出回収率は85.85%、再溶解回収率は87.69%、総回収率は75.24%であった。
尿サンプルにおけるHPLCカラムからの放射能回収率は97.05%であった。
回収率を考慮するために、血漿、尿及び便の放射能測定には、補正係数を適用しなかった。
代謝物のプロファイリング
対象では、カボザンチニブ、化合物9(カボザンチニブサルフェート)及び化合物19(カボザンチニブN−オキシド)がラジオクロマトグラムにおける主要ピークであった。投与後72時間の血漿サンプルにおいては、化合物2(脱ジメチル化及び硫酸化フルオロアニリン切断生成物)が、主要代謝物であった。代謝化合物7(フルオロアニリン切断生成物)が、マイナーピークの1つに対応するものであった。HPLC法1を用いたところ、代謝化合物7、3(デメチルカボザンチニブグルクロニドB)、9、及び10(フルオロアニリン切断生成物のメチルエステル)が共溶出した。
投与後0〜72時間、投与後144〜192時間及び投与後288〜336時間のヒト尿サンプルの代表的なヒト尿代謝物プロファイルのラジオクロマトグラム(HPLC法1を使用)を対象から得た。投与後0〜72時間、投与後144〜192時間及び投与後288〜336時間のプール尿サンプルにおいては、代謝化合物6が主要代謝物であった。投与後0〜72時間のプールサンプルでは、化合物6に加えて、代謝化合物1、4、5、7及び19が観察された。投与後144〜192時間のプールサンプルでは、代謝化合物1、4、5及び7が観察された。投与後288〜336時間のプールサンプルでは、代謝化合物1及び5が検出された。尿サンプルでは、親化合物のカボザンチニブは、観察されなかった。
投与後0〜72時間、投与後144〜192時間及び投与後288〜336時間のヒト便サンプルの代表的なヒト便代謝物プロファイルのラジオクロマトグラム(HPLC法1を使用)を対象から得た。投与後0〜72時間のプールサンプルでは、親化合物のカボザンチニブ、ならびに代謝化合物4、7、11及び15(化合物16を含む)が観察された。投与後144〜192時間のプールサンプルでは、代謝化合物4、7、11、15、16及び18が観察された。投与後288〜336時間のプールサンプルでは、代謝化合物4及び11が観察された。
HPLC/MS分析を用いた代謝物の同定
HPLC法1を用いて、信頼できる標準物質のHPLC/MS分析を行ったところ、カボザンチニブの保持時間は20.3分であり、フルオロアニリン切断生成物(化合物7)の保持時間は14.4分であり、サルフェート(化合物9)の保持時間は16.5であり、N−オキシド(化合物19)の保持時間は23.1分であったことが示された。
次に、血漿、尿及び便サンプルをHOPLC/MSによって分析し、プロトン化分子イオンとフラグメンテーションパターンに基づき、化合物を同定した。
ヒト血漿におけるカボザンチニブ及びその代謝物の代謝物同定
XICの約19.1分におけるピークの質量スペクトルでは、m/z502にプロトン化分子イオンが見られた。そのプロダクトイオンスペクトルでは、m/z391、323及び297に主要フラグメントが見られ、これは、標準物質のカボザンチニブのフラグメントと一致している。MSデータは、表1及び2にまとめてある。
カボザンチニブ及び代謝物のPKパラメーター
カボザンチニブを140mg/日で投与した8人のヒト対象において、カボザンチニブと各種代謝物のPKパラメーターを測定した。観察された代謝物には、
が含まれていた。
測定したパラメーターとしては、ng/mLとして測定した最高観察濃度(Cmax)、時間0〜24時間(AUC0−24)、時間0〜72時間(AUC0−72)、時間0〜最後の測定可能濃度の時間(AUC0−t)においてh.ng/mLとして測定した濃度−時間曲線下面積(AUC)が挙げられる。AUC比も、カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比を含め、計算した。結果は、下記の表3にまとめてある。
カボザンチニブ代謝物のキナーゼ活性
キナーゼ希釈液
Kinase Profiler Service Assay Protocols Protocol Guide Volume57に従って、EMD Milliporeが、キナーゼ活性の測定とプロファイリングを行った。その結果が表4にまとめられている。阻害度はIC50として、A=IC50が50nM未満、B=IC50が50nM超、500nM未満、C=IC50が500nM超、5000nM未満、及びD=IC50が5,000nM超という符号によって示されている。本発明の例示的化合物は、そのキナゾリンまたはキノリンに関する機能性に応じて、c−Met、KDR、c−Kit、flt−3及びflt−4のいずれか1つに対する選択性を示す。表3に列挙されている酵素の略称は、以下のように定義する。c−Metは、肝細胞成長因子受容体キナーゼを指し、RETは、RETがん原遺伝子キナーゼを指し、KDRは、キナーゼ挿入ドメイン受容体チロシンキナーゼを指し、flt−1α、flt−3及びflt−4は、フムス様チロシンキナーゼ(代表的なFLKファミリーの受容体チロシンキナーゼ)であり、オーロラB MPは、オーロラBキナーゼを指す。IC50値の代わりに、パーセント値が列挙されている場合には、1μMにおける阻害率を示している。表中の空白セルは、データ不足であることのみを示している。
代謝物の合成及び構造データ
6−デスメチル酸
容器内で、カボザンチニブ(15.0g、53.3ミリモル)と炭酸カリウム(29.5g、213.3ミリモル、4当量)をTHF(210mL、14vol)と水(90mL、6vol)に20℃で懸濁させた。別の容器内で、ナトリウム1−(メトキシカルボニル)シクロプロパンカルボキシレート(17.71g、106.6ミリモル、2当量)をTHF(90mL、6vol)に懸濁させた。DMF(120μL、3モル%)を加え、15℃未満まで冷却した。90分かけて塩化オキサリル(9.34mL、106.6ミリモル、2当量)を加え、反応を2時間、10〜15℃で熟成させた。2時間をかけて、この酸塩化物スラリーをカボザンチニブ懸濁液に20〜25℃で加え、少なくとも3時間熟成させたところ、HPLC分析によって、99%超が、モノ及びビスカルボニル化物質の混合物に変換されたことが示された。この反応混合物をCelite(登録商標)でろ過し、THF(30mL、2vol)で洗浄し、層を分離した。1M NaOH(150mL、10vol)を上層のTHF層に加え、その混合物を40℃で1時間加熱したところ、HPLC分析によって、99%超のけん化物が示された。その混合物を25℃まで冷却し、上層のTHF層を除去した。水層を1M HClによってpH3〜4まで酸性化して生成物を沈殿させ、1時間熟成させた。その沈殿物をろ過し、水(90mL、6vol)で洗浄し、真空下(20psig超)で窒素流により50℃で乾燥させて、灰色〜茶色の粉末を得た。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.8−11.0(br s,1H),10.7(s,1H),8.65(d,J=6.9Hz,1H),7.81(d,J=9.3Hz,2H),7.67(s,1H),7.58(s,1H),7.32(d,J=9.3Hz,2H),6.69(d,J=6.9Hz,1H),4.01(s,3H),2.48−2.53(m,4H).MS(ESI−)m/z393[M−H]
6−水素サルフェート6−デスメチル酸
6−デスメチル酸(120mg、0.30ミリモル)、水酸化カリウム(118mg、2.1ミリモル、7当量)及び三酸化硫黄トリメチルアミン複合体(292mg、2.1ミリモル、7当量)を水(3mL、25vol)に溶解させ、70℃まで2時間加熱したところ、HPLCによる分析によって、99%超の変換が示された。続いて、この反応混合物を氷浴で冷却し、1N HSO水溶液を滴下することによって約pH1まで酸性化した。このスラリーを25℃で1時間熟成させ、ろ過し、水(3mL、25vol)で洗浄し、脱液した。続いて、そのウェットケーキをアセトン(3mL、25vol)で洗浄し、35℃で真空下(20psig超)にて、窒素流により24時間乾燥して、ベージュ色の粉末を得た。
上記の代わりに、6−デスメチル酸(120mg、0.30ミリモル)をMeCN(50vol、6mL)に懸濁させ、トリエチルアミン(1.27mL、9.12ミリモル、30当量)を加えてから、氷浴で冷却した。クロロスルホン酸(101μL、1.52ミリモル、5当量)を滴下し、続いて、その反応物を70℃まで1時間加熱したところ、HPLCによる分析によって、98パーセント超の変換が示された。続いて、その反応混合物を氷浴で2時間冷却したところ、沈殿物が形成された。この沈殿物をろ過によって除去し、冷MeCN(50vol)でリンスした。続いて、このMeCN溶液を約20vol(約2mL)まで濃縮し、100volの1N HClでクエンチし、氷浴で冷却して、微細な沈殿物を得、これをろ過し、50volの水と50volのアセトンで洗浄し、35℃で真空下(20psig超)にて、窒素流により24時間乾燥して、ベージュ色の粉末を得た。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.8(s,1H),8.83(d,J=5.9Hz,1H),8.5(s,1H),7.85(d,J=8.5Hz,2H),7.52(s,1H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),6.84(d,J=5.9Hz,1H),4.04(s,3H),3.20−3.70(br s,1H),1.39−1.48(br s,4H).MS(ESI−)m/z473[M−H],236.
オルト−ヒドロキシ−カボザンチニブ
フラスコにカルボン酸(0.84g、2.1ミリモル)、THF(1.2mL)及びDMF(5μL)を入れ、15℃まで冷却した。このスラリーに、塩化オキサリル(0.17mL、2.1ミリモル)を約20分かけて滴下した。2時間後、アニリン(0.2g、1.6ミリモル)と炭酸カリウム(0.63g、4.6ミリモル)をTHF(2.8mL)及び水(1mL)に攪拌懸濁させた液の入った別の容器に、この酸塩化物スラリーを約15分かけて加えた。3時間後、HPLC分析によって、生成物に完全に変換されたことが示された。攪拌を停止し、下層の水層を除去し、水(30mL)を加えて、生成物を沈殿させた。続いて、生成物をろ過によって回収し、1:1THF−水溶液(2×10mL)で洗浄し、薄い灰色の固体を得た。続いて、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって、メタノール/ジクロロメタンを移動相として用いて、更に精製した。
上記の代わりに、カルボン酸(4.08g、10ミリモル)、アニリン(1.52g、12ミリモル)及びトリエチルアミン(2.7mL、20ミリモル)をアセトニトリル(100mL)に懸濁させた液をEDAC(2.30g、12ミリモル)とHOBt(0.5g、3ミリモル)で処理した。このスラリーを一晩室温で攪拌し、反応の進行をHPLCによってモニタリングした。反応の終了時に、150mLの水を加え、沈殿生成物をろ過によって回収し、水で洗浄してから、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.46(br s,1H),10.29(brs,1H),10.0(br s,1H),8.47(d,1H),7.92(dd,1H),7.73(dd,2H),7.51(s,1H),7.40(s,1H),7.28(dd,2H),6.68(dd,1H),6.62(dt,1H),6.45(d,1H),3.95(s,3H),3.94(s,3H),1.60−1.55(m,4H).13C NMR(DMSO−d,100MHz)δ169.82,167.67,159.91,157.51,152.58,149.97,149.35,149.09,148.98,148.86,146.49,135.72,123.00,122.97,122.91,122.43,121.30,115.17,107.86,105.10,104.87,103.16,102.43,102.19,99.08,55.74,55.71,55.66,30.02,16.51.
MS(APCI+)m/z518.3[M+H],500.3.
カボザンチニブ−ヒドロキシサルフェート
ヒドロキシ−カボザンチニブ(0.95g、1.9ミリモル)をTHF(20mL)に懸濁させた液をトリエチルアミン(5mL、36ミリモル)に加え、5℃未満まで冷却した。温度を10℃未満に保つようにして、クロロスルホン酸(1mL、15ミリモル)を約15分かけて滴下した。一晩室温で攪拌後、HPLC分析によって、約5パーセントの出発物質が残っていることが示された。反応混合物を1N HCl水溶液(25mL)で処理した。その沈殿生成物をろ過によって回収し、水(4×25mL)で洗浄し、真空乾燥して、灰白色の固体を得た(937mg、粗収率82パーセント)。AN−HPLCによる分析によって、その生成物の純度が90.8%であり、主な不純物が出発物質であることが示された。C18カラムによる分取HPLCによって、アンモニウムアセテート水溶液/アセトニトリル移動相システムを用いて、生成物を99パーセント超(AN−HPLC)まで精製した。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.39(s,1H),9.69(s,1H),8.81(d,1H),7.95(dd,1H),7.85(d,2H),7.77(s,1H),7.51(s,1H),7.11(s,1H),7.08(dd,1H),6.93(dd,1H),6.45(d,1H),4.05(s,3H),4.04(s,3H),1.53(s,4H).MS(ESI−)m/z596.0[M−H]
メタ−ヒドロキシ−カボザンチニブ
フラスコにカルボン酸(0.84g、2.1ミリモル)、THF(1.2mL)及びDMF(5μL)を入れ、15℃まで冷却した。このスラリーに、塩化オキサリル(0.17mL、2.1ミリモル)を約20分かけて滴下した。2時間後、アニリン(0.2g、1.6ミリモル)と炭酸カリウム(0.63g、4.6ミリモル)をTHF(2.8mL)及び水(1mL)に攪拌懸濁させた液の入った別の容器に、この酸塩化物スラリーを約15分かけて加えた。90分後、HPLC分析によって、生成物に完全に変換されたことが示された。攪拌を停止し、下層の水層を除去し、エチルアセテート(15mL)で抽出した。有機層を合わせ、無水MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮して、茶色の固体を得た。続いて、この固体をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって、エチルアセテート/ヘプタンを移動相として用いて、更に精製した。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.15(br s,1H) 9.96(br s,1H),9.89(br s,1H),8.46(d,1H),7.76(d,1H),7.50(s,1H),7.41(d,2H),7.39(s,1H),7.22(d,2H),7.07−6.98(m,2H),6.42(d,1H),3.94(s,3H),3.93(s,3H),1.46(brs,4H).13C NMR(DMSO−d,100MHz)δ168.27,167.95,160.02,152.56,149.48,149.33,148.86,148.56,146.46,146.21,144.52,144.39,136.45,135.33,135.31,122.23,121.22,115.63,115.44,115.15,111.29,111.23,110.26,107.85,103.04,99.08,55.73,55.71,31.66,15.40.MS(APCI+)m/z 518.3[M+H],502.3.
カボザンチニブN−オキシド
フラスコにN−(4−{[6,7−ビス(メチルオキシ)キノリン−4−イル]オキシ}フェニル)−N’−(4−フルオロフェニル)シクロプロパン−1,1−ジカルボキサミド(3.21g、6.4ミリモル)、酢酸(32.1mL)及び過ホウ酸ナトリウム四水和物(1.98g、12.8ミリモル)を入れ、65℃まで加熱し、一晩攪拌した。24時間後、HPLC分析によって、出発物質:生成物が約38:62であることが示された。更なる酸化剤(1.98g、12.8ミリモル)を加え、加熱を一晩続けた。溶媒を真空下で除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって、ジクロロメタン−メタノールグラジエント(ジクロロメタンから10%メタノール−ジクロロメタンへのグラジエント)を用いて精製して、0.95gの生成物を白色の固体として得た。H−NMR(DMSO−d,400MHz)δ10.20(br s,1H),10.08(br s,1H),8.28(d,1H),7.90(s,1H),7.74(d,2H),7.64(dd,2H),7.48(s,1H),7.23(d,2H),7.15(t,2H),6.45(d,1H),3.97(s,3H),3.94(s,3H),1.47(br s,4H).13C NMR(DMSO−d,100 MHz)δ172.11,168.18,168.13,159.49,157.09,153.34,150.72,150.57,149.98,137.41,136.32,135.24,135.21,134.06,122.44,122.36,122.19,120.65,117.23,11.17,114.95,104.37,100.34,99.12,56.09,56.03,31.59,15.42.MS(APCI+)m/z 518.3[M+H]
1−[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルカルバモイル]−シクロプロパンカルボン酸
THF(3.5mL)中のシクロプロピルジカルボン酸(449mg、3.45ミリモル)に、TEA(485μL、3.45ミリモル)を加えた。得られた溶液を室温で窒素雰囲気下にて40分攪拌してから、塩化チオニル(250μL、3.44ミリモル)を加えた。モノ酸塩化物の形成について、反応をLCMSによってモニタリングした(サンプルをMeOHでクエンチして、対応するモノメチルエステルを調べた)。3時間、室温で攪拌後、4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルアミン(1.02g、3.44ミリモル)を固体として加えてから、更にTHF(1.5mL)を加えた。反応を継続させて、室温で16時間攪拌した。得られた濃厚なスラリーをEtOAc(10mL)で希釈し、1N NaOHで抽出した。その二相スラリーをろ過し、水相を濃塩酸によって、pH約6まで酸性化し、ろ過した。両方の固体を合わせ、EtOAcで洗浄してから、真空乾燥した。所望の生成物である1−[4−(6,7−ジメトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−フェニルカルバモイル]−シクロプロパンカルボン酸を白色の固体として得た(962mg、収率68.7パーセント、純度97パーセント)。H NMR(DO/NaOH):7.97(d,1H),7.18(d,2H),6.76(m,4H),6.08(d,1H),3.73(s,3H),3.56(s,3H),1.15(d,4H).
明確に理解を得る目的で、上記の開示内容について、例示及び実施例によって、かなり詳細に説明してきた。本発明について、各種の具体的及び好ましい実施形態及び技法を参照しながら説明してきた。しかしながら、本発明の趣旨及び範囲内から逸脱しなければ、多くの変更と修正を行えることを理解すべきである。添付の特許請求の範囲内で、変形形態と修正形態を実施できることは、当業者には明らかであろう。したがって、上記の説明は、実例のためのものとして意図されており、限定するものではないことを理解されたい。すなわち、本発明の範囲は、上記の説明を参照して判断すべきではなく、特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに、下記の添付の特許請求の範囲を参照して判断すべきである。別段の定めのない限り、本明細書で引用されている全ての参照特許は、参照により援用される。

Claims (9)

  1. 生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記医薬製剤を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
    140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
    140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
    カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
    AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
    が、少なくとも0.25となり、
    前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記医薬製剤。
  2. 生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤であって、前記医薬製剤を特定のヒト対象群に経口投与すると、前記特定のヒト対象群において、
    100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
    100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
    100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
    カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
    AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
    が、少なくとも0.35となり、
    前記AUCが、22日目に測定したものである前記医薬製剤。
  3. 前記測定された代謝物が、
    からなる群から選択したものであり、
    式中、GAがグルクロン酸部分である、請求項1〜2に記載の医薬製剤。
  4. 前記測定された代謝物が、
    のうちの1つ以上を含む、請求項1〜2に記載の医薬製剤。
  5. ヒト患者のがんを治療する方法であって、
    140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均血漿中カボザンチニブ曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも60,000ng・h/mLとなり、
    140mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1000ng/mLとなり、
    カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
    AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
    が、少なくとも0.25となる
    ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
    前記AUCが、時間0から、最後の測定可能濃度の時間まで測定したものである前記方法。
  6. ヒト患者のがんを治療する方法であって、
    100mgのカボザンチニブを含む製剤を1日1回送達した場合、カボザンチニブの定常状態曲線下面積(平均AUC)が、少なくとも35,000ng・h/mLとなり、
    100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最高血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも2400ng/mLとなり、
    100mgの用量のカボザンチニブを送達するごとに、平均最低血液血漿中カボザンチニブ濃度(平均Cmax)が、少なくとも1100ng/mLとなり、
    カボザンチニブと、測定されたカボザンチニブ代謝物とを合わせたもののAUCに対するAUC(カボザンチニブ)の比率、すなわち
    AUC(カボザンチニブ)/AUC(カボザンチニブ+測定された代謝物)
    が、少なくとも0.35となる
    ような速度で、生理的有効量のカボザンチニブを含む医薬製剤を前記患者に経口投与することを含み、
    前記AUCが、22日目に測定したものである前記方法。
  7. 前記測定された代謝物が、
    からなる群から選択したものであり、
    式中、GAがグルクロン酸部分である、請求項5〜6に記載の方法。
  8. 前記測定された代謝物が、
    のうちの1つ以上を含む前記方法。
  9. 前記がんを、卵巣がん、肺がん、甲状腺髄様がん、肝臓がん、消化器がん、膵臓がん、骨がん、血液がん、皮膚がん、腎臓がん、乳がん、結腸がん及び卵管がんから選択する、請求項5〜8に記載の方法。
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