本出願は、米国特許法第119条(e)に従って、2015年2月24日に出願された「Recipe Controlled Device for Making Packaging Materials」というタイトルの米国仮特許出願第61/944,026号に関する優先権の利益を主張するものであり、その出願は、参照によりその全体が本願明細書に組み込まれるものとする。
本開示は、膨張されていない材料を、梱包および配送グッズのための緩衝材または保護物として用いることができるエアークッションに変えるシステムおよび方法に関する。いくつかの実施形態において、そのシステムは、膨張される所望の材料、ならびにエアークッションの形状寸法、膨張の速度および他の材料パラメータに基づいて、一つ以上のパラメータの設定を決定するための制御システムを含むことができる。その制御システムは、梱包機械のパラメータを選択的に変更するように、例えば、これに限定するものではないが、一つ以上のモータ(例えば、送風機またはドラムモータ)の速度を調整するように、加熱またはシーリング要素に印加される温度を変化させるように、充填レートまたは速度を変化させるように、およびローラブレーキに印加される制動力を制御するように構成することもできる。このことは、梱包材料および他の材料特性に基づいて、制御システムが梱包機械を選択的に変更することを可能にする。換言すれば、制御システムは、材料構成(すなわち、フィルムの具体的な材料特性)に適応するように機械を調整することができる。材料特性のいくつかの実例は、エアークッションの特定の材料、形状、クッション幅、クッション長さ、クッション面積、所望のクッション容積、所望の充填レベルおよび/または他の特性を含む。
制御システムは、所望の供給梱包材料特性に基づいて選択された複数の機械パラメータの設定を記憶している一つ以上のレシピを指すことができる。例えば、特定の種類の材料を、第1の形状寸法を有するエアークッションに用いると、制御システムは、ドラムローラの速度、加熱要素の温度、送風機モータの速度等を指定するレシピにアクセスすることができる。その場合、いくつかの実施形態において、制御システムは、機械上でパラメータを自動的に調整することができ、および/またはそれらのパラメータを手動で調整するようにユーザに指示を与えることができる。一旦、パラメータが調整されると、梱包システムは、所望の梱包を形成するように動作させることができる。
いくつかの実施形態において、制御システムは、データを分析して、材料の種類、および他の材料特性(例えば、エアークッションの形状寸法)を決定することができる。例えば、材料のロールは、例えば、無線周波識別(RFID)等の、材料の種類、規格または厚さ、長さ、幅、ミシン目パターン、および/または予めシールされたパターンまたは他の材料の形状構成を表す識別子を含んでもよい。制御システムは、RFIDスキャナ等の一つ以上の入力センサを用いて、そのロールを分析して、そのRFIDを受け取る。一旦、RFIDが受け取られると、制御システムは、そのRFIDに記憶されているデータに基づいて、機械パラメータを調整する。いくつかの実施形態において、レシピは、機械アイテムまたは(例えば、ネットワークまたはWiFiを介して)その機械と通信する計算装置に格納してもよい。代替的に、または追加的に、ロール上のRFIDまたは他のデータは、各パラメータの設定を含んでもよい。換言すれば、ロールは、動作前に制御システムに送ることができるレシピまたは機械パラメータのさまざまな設定を含んでもよい。
また、制御システムは、アセンブリの他のパラメータの変更または変形に基づいて、インフレーションおよびシーリングアセンブリのパラメータを変えるように構成することもできる。場合により、いくつかの機械パラメータを、互いに関連付けてもよく、または、一つ以上の機能によって関連付けてもよい。一実施例として、ドラムモータの速度は、送風機の速度に直接関連付けてもよく、ドラムモータがシーリングドラムを高速回転させればさせるほど、そのドラムの速度の増加に伴ってエアークッションを適切に充填するために、送風機モータはより速くなる可能性がある。別の実施例として、ドラムの速度は、加熱要素の温度設定に関連付けてもよい。この実施例では、材料が加熱要素を通過するとより遅く移動する可能性があるため、ドラムが減速するにつれて温度を低下させる必要がある可能性がある。他のパラメータは、ロールが繰り出される際に、そのロールに適用される制動機構の動作のパラメータ、例えば、ロールの前方の繰り出し方向に対して印加される制動摩擦または制動トルクの量と駆動機構の動作のパラメータ、例えば、インフレーションおよびシーリングアセンブリのさまざまなモータの増加および減少プロファイル等を含む。
制御システムは、機械パラメータのさまざまな相互依存性を用いて、他のパラメータの変更に基づいてユーザがパラメータを調整することを可能にする出力を自動的に調整することができ、またはその出力を生成することができる。例えば、ユーザが、ドラムモータの速度を増加させる場合、制御システムは、制動機構の適用を自動的に調整してスピンドル上のロールの繰り出しを遅くすることができ、または、制動機構によって印加される摩擦を調整するようにユーザに警告する出力を生成してもよい。このようにして、制御システムは、各パラメータが不適切に調整されることになる可能性のあるインフレーションおよびシーリングアセンブリに関するエラーまたは問題を回避するのを支援することができる。さらに、制御システムは、スピンドルに装填された材料の種類を判断し、その材料の種類に基づいてアセンブリを調整し、その後、ユーザが、インフレーションおよびシーリングアセンブリとやりとりすることなく、アセンブリを作動させることができるため、インフレーションおよびシーリングアセンブリに対してさらなる自動化を可能にすることができる。また、制御システムは、機械のさまざまな構成要素のための一つ以上のセンサを含んでもよい。このことは、制御システムが、パラメータの実際の出力に基づいて、パラメータを動的に調整すること、および調整されたパラメータに依存する他のパラメータを動的に調整することを可能にする。このことは、選択されたパラメータが調整される場合であっても、インフレーションおよびシーリングアセンブリが望み通りに確実に動作することを支援する。
さまざまな実施形態によれば、本願明細書で議論したさまざまなシステムは、膨張されていない材料を、梱包および配送グッズのための緩衝材または保護物として用いることができる膨張したフレキシブル構造に変えるさまざまな機構またはシステムのいずれかとともに作動することができる。具体的には、シーリングおよびインフレーションの前の機構、およびシーリングおよびインフレーションの後の機構は、クッションを形成するプロセスの全体の効率および速度を向上させることができる。そのシステムは、シーリングおよびインフレーションの前に、材料を良好に格納し、制御し、その材料をシーリングおよびインフレーション機構へ送る材料支持要素を含むことができる。材料のシーリングおよびインフレーションの後、材料制御要素は、シールを損傷させることなく、または、ヒータ材料を接触面から解放し損なうことなく、材料をシステムの外部に良好に案内することができる。
次に、開示した装置に関する全体的な理解を与えるために、例示的な実施形態および実施例について説明する。当業者は、開示した装置を、他の用途のために、その装置の代替的な実施形態を提供するために適応および変更できること、および開示した装置に対して、本開示の範囲から逸脱することなく、他の追加および変更を実行できることを理解するであろう。例えば、例示的な実施形態の機能は、他の実施形態を生成するために、組合せる、分離する、置換えるおよび/または再構成することができる。このような変更および変形は、本開示の範囲に含まれることが意図されている。
本願明細書で議論した要旨の実施形態、実施例、態様、説明および図の各々は、例えば、米国特許出願第13/844,741号明細書に開示されている実施形態、実施例、態様、説明および図を包含してもよい。同様に、本願明細書で議論した要旨は、包含される参照文献で開示されているさまざまなシステムに組み込んでもよい。本願明細書で議論したまたは、本願明細書において参照されるさまざまな実施形態は、独立して動作することを意図されておらず、他の参照出願からの他の実施形態または本願明細書で開示されているさまざまな他の実施形態と組合せてもよい。例えば、組込まれた参照文献は、インフレーション機構(例えば、さまざまに構成されたノズル、切断装置および送風機)およびシーリング機構(例えば、さまざまに開示されたシーリングドラム)についてさまざまに記載しており、それらの各々は、本願明細書において、ウェブ(web)を処理して、結果として生じるクッションを形成するのに利用されるインフレーションおよびシーリング装置として用いることができる。
図1A〜図1Dは、フレキシブル構造のさまざまな実施形態の概略図を示す。当業者は、本願明細書で議論したシステムへの他のフィルム構造の適用性を正しく認識するであろうという理解の下で、フレキシブル構造、例えば、エアークッション用の、フィルムから成る多層ウェブ100が、本願明細書で議論したさまざまなシステムとともに使用可能なフィルム構造の実施例として記載されている。さまざまな実施例において、そのウェブは、第1の長手方向縁部102および第2の長手方向縁部104を有する第1のフィルム層105と、第1の長手方向縁部106および第2の長手方向縁部108を有する第2のフィルム層107とを含む。第2のウェブ層107は、(図1A〜図1Dに図示されているように)第1のウェブ層105に重なるように位置合わせされ、および第1のウェブ層105と概して同じ長さにすることができ、すなわち、少なくとも各第1の長手方向縁部102,106は互いに位置合わせされ、および/または第2の長手方向縁部104,108は、互いに位置合わせされている。いくつかの実施形態において、これらの層は、重なり部分の領域における膨張可能領域と部分的に重ね合わせることができる。これらの層は、フィルム100の第1の長手方向縁部110および第2の長手方向縁部112を画成するように接合することができる。第1および第2のウェブ層105,107は、ウェブ材料から成る単一のシート、一つのエッジスリットを有するウェブ材料から成る平坦なチューブ、または、ウェブ材料から成る2つのシートから形成することができる。例えば、第1および第2のウェブ層105,107は、接合された第2の縁部104,108を画成するように折り重ねられているウェブ材料から成る単一のシート(例えば、「c−フォールドフィルム」)を含むことができる。別法として、例えば、第1および第2のウェブ層105,107は、位置合わせされた第1の長手方向縁部102,106に沿って切れ目が入っているウェブ材料から成るチューブ(例えば、平らなチューブ)を含むことができる。また、例えば、第1および第2のウェブ層105,107は、接合された、シールされた、または、位置合わせされた第2の縁部104,108に沿って別の方法で付着されたウェブ材料から成る2つの独立したシートを含むことができる。
ウェブ100は、当業者に知られているさまざまなウェブ材料のいずれかから形成することができる。このようなウェブ材料は、限定するものではないが、エチレン酢酸ビニール(EVA)、メタロセン、低密度ポリエチレン(LDPE)等のポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)およびこれらの混合物を含む。他の材料および構成を用いることができる。開示したウェブ100は、中空チューブや固い芯に巻くことができ、または、ファンフォールドボックス状に、または、保管および配送のための所望の別の形態で折り畳むことができる。
図1A〜図1Dに図示されているように、ウェブ100は、ウェブ100の長手方向の範囲に沿って配置された一連の横方向シール118を含むことができる。各横方向シール118は、長手方向縁部112からインフレーションチャネル114に向かって、および図示の実施形態においては、第1の長手方向縁部110に向かって延びている。各横方向シール118は第2の長手方向縁部112に近接する第1の端部122と、フィルム110の第1の長手方向縁部110から横方向の寸法dだけ離間された第2の端部124とを有している。チャンバ120は、長手方向シール112と、隣接する横方向シール118のペアとによって形成された境界内に画成されている。
図1A〜図1Dで具体化されている各横方向シール118は、実質的に直線状であり、および第2の長手方向縁部112に対して実質的に垂直に延びている。しかし、横方向シール118の他の構成も可能であることは正しく認識されたい。例えば、いくつかの実施形態において、横方向シール118は、波状またはジグザグのパターンを有している。
横方向シール118ならびにシールされた長手方向縁部110,112は、当業者に周知のさまざまな方法のいずれかによって形成することができる。このような方法は、限定するものではないが、接着、摩擦、溶接、溶融、ヒートシール、レーザシーリングおよび超音波溶接を含む。長手方向インフレーションチャネル114とすることができる閉じた通路等のインフレーション領域を設けることができる。長手方向インフレーションチャネル114は、図1に示すように、横方向シール118の第2の端部124と、フィルムの第1の長手方向縁部110との間に配置されている。好ましくは、長手方向インフレーションチャネル114は、長手方向側部110に沿って長手方向に延びており、また、インフレーション開口部116が、長手方向インフレーションチャネル114の少なくとも一方の端部に配置されている。長手方向インフレーションチャネル114は、横方向幅Dを有している。好適な実施形態において、横方向幅Dは、長手方向縁部110と第2の端部124との間の横方向寸法と実質的に同じ距離である。しかし、他の構成では、他の適当なサイズの横方向幅Dを用いることができることは正しく認識されたい。
第2の長手方向縁部112と、横方向シール118は、膨張可能チャンバ120の境界部を協働して画成している。一つの好適な実施形態において、膨張可能チャンバ120は、中間シール128をさらに含んでもよい。中間シール128は、チャンバ120の中間領域において、符号105,107を互いにシールしてもよい。図1に示すように、対向する中間シール128は、チャンバ120にわたって横方向に整列されている。中間シール128は、容易に曲げるか折り畳むことができるよりフレキシブルなウェブ100を可能にする曲げられるラインを形成している。このような柔軟性は、フィルム100が、規則的および不規則な形状の物体を包み込むことを可能にする。
脆弱部から成る一連のライン126は、フィルムの長手方向の範囲に沿って設けられ、およびフィルム100の第1および第2のウェブ層の全域で横方向に延びている。各脆弱部から成る横方向ライン126は、第2の長手方向縁部112から第1の長手方向縁部110に向かって延びている。ウェブ100内の各脆弱部から成る横方向ライン126は、隣接するチャンバ120の間に設けられている。好ましくは、各脆弱部から成る横方向ライン126は、図1に示すように、2つの隣接する横方向シール118の間、および2つの隣接するチャンバ120の間に設けられている。脆弱部から成る横方向ライン126は、隣接するエアークッション120の分離を容易にする。
脆弱部から成る横方向ライン126は、当業者には周知のさまざまな脆弱部から成るラインを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態において、脆弱部から成る横方向ライン126は、ミシン目から成る列を含み、そのミシン目から成る列は、列の横方向の範囲に沿って離間されたランドと切れ目を交互に含む。ランドと切れ目は、その列の横方向の範囲に沿って、一定のまたは不規則な間隔で存在することができる。別法として、例えば、いくつかの実施形態においては、脆弱部から成る横方向ライン126は、刻みラインまたはウェブ材料内に形成された同種のものを含む。
脆弱部から成る横方向ライン126は、当業者には周知のさまざまな技術によって形成することができる。このような技術は、限定するものではないが、カッティング(例えば、バー、ブレード、ブロック、ローラ、ホイール等の切断または歯付き要素を利用する技術)および/またはスコアリング(例えば、第1および第2のウェブ層における材料の強度または厚さを低減する、電磁(例えば、レーザ)スコアリングおよび機械的スコアリング)を含む。
次に、図2を参照すると、膨張されていない材料から成るウェブ100等のフレキシブル構造を一連の膨張したピローまたはクッション120に変えるインフレーションおよびシーリング装置101が、本願明細書で議論したさまざまな他のシステムとともに使用可能であるインフレーションおよびシーリング装置の実施例として記載されている。図2に示すように、膨張されていないウェブ100は、大量の供給物、すなわち、膨張されていない材料とすることができる。例えば、大量の膨張されていない材料は、図2および図3に示すような材料のロール134とすることができる。ウェブ100は、内側支持チューブ133に巻くことができる。
インフレーションおよびシーリング装置101は、バルク材料支持体136を含むことができる。大量の膨張されていない材料は、バルク材料支持体136によって支持することができる。例えば、バルク材料支持体は、膨張されていない材料を保持するように作動可能なトレーであってもよく、そのトレーは、例えば、固定面または複数のローラによって設けることができる。材料のロールを保持するために、トレーはロールの周りで凹状であってもよく、またロールをトレー上に掛けられる凸状であってもよい。バルク材料支持体は、ウェブを掛ける複数のローラを含んでもよい。バルク材料支持体は、ウェブ材料のロール134の中心に適合する単一のローラを含んでもよい。図2〜図4に図示されているように、材料のロール134は、バルク材料支持体136、例えば、材料のロール134のコア133を通過するスピンドルに掛けることができる。典型的には、ロールコアは、厚紙または他の適当な材料で形成される。材料支持体136は、軸Yの周りを回転することができる。
ウェブ100は、膨張されていない材料の供給物(例えば、ロール134)から引き出された後に、ガイド138に掛けてもよい。そのガイドは、大量の膨張されていない材料から、以下でより詳細に議論するシーリングおよびインフレーション機構103への移行時に、ウェブ100に対して支持を行うことができる。ガイドは、支持部材141から延びる固定ロッドとすることができる。図2〜図4に示すように、ガイド138は、支持部材141から延びるローラであってもよい。ガイド138は、ガイド138がその周りで回転する軸Xを有することができる。ガイド138または軸Xは、支持部材141から概して直角方向に延びることができる。ガイド138は、ウェブ100を、大量の膨張されていない材料(例えば、ロール134)から離して、およびその材料がそれに沿って長手方向「A」において処理される材料経路「B」に確実に沿って案内する。ウェブ100が大量の膨張されていない材料から連続的に引っ張られるため、大量の膨張されていない材料は、位置または寸法を変化させる可能性があるので(例えば、ロール134は、材料が引き出されるにつれて、直径が小さくなる可能性がある)、そのガイドは、それらの変化にかかわらず、シーリングおよびインフレーション機構との、および好ましくは、インフレーション先端部142の上流とのアラインメントを維持することができる。ガイド138は、インフレーションノズル140とロール134との間で、材料134が弛むのを制限するように構成することができ、および材料のウェブ100における任意の所望の張力を維持するのを支援することができる。
種々の実施形態によれば、インフレーションおよびシーリング装置101は、支持部材141を含んでもよい。支持部材141は、ベース部材183および垂直部材186を含んでもよい。垂直部材186は、インフレーションおよびシーリングアセンブリ103、ガイド138および材料支持体136を互いに対して位置決めすることができる。垂直部材は、平らな壁部であってもよい。種々の実施形態において、その垂直部材は、さまざまな方向に延びていてもよいさまざまな形状を有することができる。垂直部材186は、符号103,138および136がすべて取り付けられる単一の構成要素とすることができる。このようにして、さまざまな構成要素、すなわち、インフレーションおよびシーリングアセンブリ103、ガイド138および材料支持体136は、単一の構成要素の構成における公差に基づく、互いに対する公差を有することができる。このことは、構成要素を互いに対して非常に精密に配置することができる。さらに、垂直部材186およびベース部材183は、単一の構成要素であってもよい。例えば、鋼から成る一つの湾曲片が、垂直部材186およびベース部材183を形成してもよい。
種々の実施形態によれば、材料支持体136は、ガイド138が支持部材141から延びている角度とは異なる角度で、支持部材141から延びていてもよい。上述したように、ガイド138は支持部材141から概して直角に延びている可能性があり、それに対して、材料支持体136は支持部材141から直角に延びていなくてもよい。他の実施形態では、ガイド138も材料支持体136も、支持部材141から直角に延びていなくてもよい。
図4は、軸Yに沿ったインフレーションおよびシーリング装置101の図を示す。ここに図示されているように、材料支持体136は、その端部が図示されているが、ガイド138の長さは、これら2つの角度の違いを示す等角図で示されている。特にここでは、軸Yは、軸Xと比較して上方に延びている。図5は、材料支持体136の底部等角図を除いて、ガイド138の端部を示す正面図を示す。ここでもまた、軸Yは、軸Xと比較して、上方に延びている。種々の実施形態によれば、軸Yおよび軸Xはスキュー軸であってもよい(すなわち、それらの軸は、平行でもなくてもよく、交差していなくてもよい)。それらの軸の相対位置は、材料支持体136とガイド138の相対位置を示す。本願明細書で議論した実施形態によれば、材料支持体136およびガイド138は、それぞれ軸Yおよび軸Yの周りを回転することができる。軸Xは、軸Yが支持部材141に対して直角になっていない状態で、支持部材141に対して直角になっていてもよい。
図6に図示されているように、軸Yまたは材料支持体136は、支持部材141の前方壁部139に対して角度λで配置することができる。角度λは、90°以上であってもよい。例えば、λは、70°〜140°とすることができる。一実施例において、λは、約100°とすることができる。しかし、材料支持体136およびガイド138は、異なる面に、または、異なる角度で取り付けてもよく、例えば、両方とも前方壁部139に対して上に向けてもよく、あるいは、両方とも前方壁部に対して下に向けてもよい。軸Xと軸Yの間の角度は、側面から見た場合(例えば、図6)、θとすることができる。θは、約5°〜約70°の軸間の角度とすることができる。θは、約10°〜約45°の軸間の角度とすることができる。種々の実施形態によれば、ウェブ100は、経路Eに沿って、インフレーションおよびシーリング装置101を通って移動することができる。図3および図4に図示されているように、フィルム経路Eは、ノズル140に沿って延びている。軸Zは、フィルム経路Eがノズル140に追従する箇所に位置している。種々の実施形態によれば、ノズル140が向いている方向は、軸Yが向いている方向と同じである。例えば、ノズル140が(ベース183から離れる)上方に向いている場合、軸Yは上方に向いている。ノズル140が(例えば、ベース183に向かって)下方に向いている場合には、軸Yは、下方に向いている。
種々の実施形態において、ウェブ100は、ガイド138の上を通過することができる。このような実施形態において、材料支持体136および軸Yは、ウェブ100がガイド138の上を通過するのと同じ方向に向くように、ガイド138に対して角度を付けてもよい。ウェブ100がガイド138の上を通過する場合、材料支持体136は、ガイド138に対して上方に向いていてもよい。ウェブ100がガイド138の下を通過する場合には、材料支持体136は、ガイド138に対して下方に向いていてもよい。
種々の実施形態によれば、ウェブ100は、インフレーションおよびシーリングアセンブリ103を通過して、ウェブ100がインフレーションおよびシーリング装置101から出ていく長手方向Aに対して直角である横方向において、インフレーションおよびシーリング装置101から離れて延びていく。軸Wは、ピンチ領域176で位置合わせすることができ、およびインフレーションおよびシーリング装置101から離れる横方向に延びることができる。軸Wと軸Yの間の角度ωは、約5°〜約70°の角度とすることができる。軸Wと軸Yの間の角度ωは、約10°〜約45°の角度とすることができる。その角度は、例えば、図6に示すように、インフレーションおよびシーリング装置101の前方から長手方向に見ることができる。
いくつかの実施形態において、軸Yおよび軸Xは平行であってもよく、例えば、両方とも支持部材141を直角方向に通って延びていてもよく、両方とも下方に延びていてもよく、あるいは両方とも上方に延びていてもよい。上述したように、YおよびXは、両方とも下方に延びているか、または、両方とも上方に延びている状態で平行になっていなくてもよい。
ウェブ100が材料支持体136から移動されて、ガイド138と異なる角度で位置している場合、ウェブ100は、大量の膨張されていない材料(例えば、ロール134)から移動されるにつれて、わずかな捩りを含み、そして、ガイド138上で再び位置合わせされて、そのガイドに接触する。ウェブ100は、材料支持体136から接線方向に巻き出し、それによって、材料支持体136の軸と平行な平面(または、ロール134の表面に対して接線方向の平面に近い表面)を形成することができる。また、ウェブ100は、ガイド138に接線方向で係合して、(ガイド138に対して接線方向の異なる平面に近い)異なる平面を形成してもよい。ウェブは、実際にはウェブ100の一方の横方向端部に対して張力が存在し、およびウェブ100の他方の横方向端部に弛みがある場合でも、材料支持体136またはガイド138との接線方向の接触を維持するかのように、接線方向の平面を単に反映してもよい。両方の接線方向の接触に適応するために、ウェブ100は、材料支持体136とガイド138との間で、再調整するか、または、わずかに捩ることができる。ウェブ100のこの再調整は、ウェブ100がガイド138に接触する方法に影響を及ぼす可能性のあるこのわずかな捩れを引き起こす可能性がある。角度λが90度以上である実施形態においては、そのわずかな捩れは、ウェブ100が、ガイド138と支持部材141との接続部の近傍で、ガイド138に対して大きな圧力を有することを生じさせる。ウェブ100は、ガイド138と支持部材141との接続部に対して遠位にあるガイド138の端部に、より小さな圧力およびより少ない張力を有する可能性がある。ウェブ100とガイド138の接触に関するこの構造は、シーリング機構に対するウェブのアラインメントを維持し、およびウェブ100が支持部材141の遠位にあるガイド138の端部から外れる傾向を制限するのを補助する。関連する留意事項として、材料支持体136の端部は、重量不足で、例えば、それに取り付けられている材料のロール134の重量よりも小さくて垂れ下がる傾向を有する可能性がある。したがって、支持部材141から直角方向に延びて構成されている材料支持体136に対応して、材料支持体136および/または軸Yは、材料のロール134がその上に取り付けられる場合に、下方向に撓む傾向がある。この位置において、上述したものとは逆の影響が生じる。ウェブ100は、支持部材141に対して遠位にあるガイド138の端部へのより大きな圧力でガイド138に接触することができる。逆に、支持部材141に対して近位にあるガイド138の側は、ガイド138の遠位の端部と比較して、ガイド138とウェブ100との間により小さな圧力を有する可能性がある。このようにして、ウェブ100は、ガイド138から外れ、シーリングおよびインフレーション機構と位置が合わなくなり、または、材料のロール134と、シーリングおよびインフレーション機構との間に弛みをもたらす傾向がある。したがって、支持部材141から上方に測定した場合にガイド138よりも大きな角度で(例えば、図6を参照)材料支持体136を構成することにより、材料支持体136の垂れ下がり、およびガイド138との張力問題を克服することができ、それによって、ウェブ100のシーリングおよびインフレーション機構への取り込みを改善することができる。
種々の実施形態によれば、ノズル140は、横方向縁部でウェブ100を膨張させることができるだけではなく、長手方向縁部間の任意の横方向距離に設けられたインフレーションチャネルに係合することができ、すなわち、インフレーションおよびシーリング装置101は、インフレーションチャネルの両横方向側部にチャンバを有する中央チャネルを膨らませる。ウェブ100は、このような中央のインフレーションチャネルをノズル140に位置合わせするように、材料支持体136からガイド138上に巻き出すことができる。
上述したように、種々の実施形態において、材料支持体136は、スピンドル200を含んでもよい。スピンドル200は、軸Yに沿ってモータ220と軸方向で位置合わせすることができる。モータ220とスピンドル200は、バルクヘッドコネクタ222を介して取り付けることができる。バルクヘッドコネクタ222は、取付面223を有することができる。その取付面は、図6に図示されているように、モータ220を一方の側に配置することができ、およびスピンドル200を他方の側に配置することができるように、支持部材141の裏面に取り付けることができる。取付面223は、軸Yがそれに対して直角にならないように、軸Yに対してある角度を形成することができる。例えば、図6は、垂直プレート184と平行になっている取付面223を示す。したがって、λは、取付面223とYとの間の角度を表している。代わりに、取付面223は、支持部材141の裏面に取り付けた場合に、スピンドル200およびモータ220を支持部材141に対して傾斜させるように、角度を付けることができる。この構造の実施例が図6に示されており、角度λは、取付面223と軸Yとの間の角度も表すことができる。スピンドル200は、ベアリング214および224によって、バルクヘッドコネクタ222内で支持することができる。ベアリング214,224は、バルクヘッドコネクタ222が取り付けられるスピンドル200、および最終的には支持部材141を、バルクヘッドコネクタ222とは無関係に回転できるようにする。種々の実施形態において、スピンドルは、軸、平面ベアリング上に支持することができ、またはモータによって直接支持してもよい。スピンドル200は、クリップ226を用いて、バルクヘッド222の定位置に固定することができる。カバー228とバルクヘッドコネクタ222は、モータ220の周りのエンクロージャを形成することができる。
スピンドル200は、2つの部分、すなわち、本体部202と、先端部204とを含むことができる。本体部202と先端部204は、異なる材料で形成してもよい。スピンドル200は、好ましくは、径方向に凹んだ領域208を間に設けるために、軸Yの周りで互いに周方向に離間されているコア支持部206を有している。コア支持部206は、径方向に凹んでいる領域208におけるスピンドル200の表面よりも高く、軸Yから径方向に突出している。コア支持部は、供給ロール134内の内部の中空面に密接に一致することになる仮想円筒面を一緒に画成し、およびその仮想円筒面に沿って配置することができる。他の形状のコアを用いる場合、コア支持部は、他の形状で構成することができる。コア支持部206は、この仮想円筒面に沿って周方向に湾曲させることができ、または、平坦にすることができ、または、他の形状を有することができる。凹んだ領域208は、仮想円筒形の径方向内側に配置され、その結果、それらの領域は、全体的に、または、大部分が、スピンドル200に取り付けられた供給ロールの内部に接触しない。凹んだ領域208は、図示されている実施形態においては、実質的に平坦な面を有しているが、他の構造を用いることもできる。
図7の実施形態において、凹んだ領域208は、仮想円筒形207の下に位置し、コア支持部206は、概して仮想円筒形207に追従しているが、他の形状を用いることもできる。このようにして、スピンドル200は、3つのコア支持部206を有する概して三角形の形状にすることができるが、代替的に、4つ、5つまたはそれ以上の支持面を有することができ、また、コア支持部は、スピンドルの周りの周方向に一様にまたは不均一に分散させることができる。コア支持部206は、ウェブロールコア133をスピンドル上でまたはスピンドルから離して滑動させるのを補助するために、好ましくは、スピンドルに対して実質的に軸方向に(図2の実施形態における材料経路または機械方向に対して横方向に)延びている。
凹んだ領域をコア支持部206間に設けることにより、不連続な支持面を備えたスピンドルが設けられ、それが有する供給ウェブロール134のコア133との接触面積を、従来の連続面円筒形スピンドルと比較して低減することができる。このことは、スピンドル200とコア133との間の摩擦を少なくして、コア133をより容易にスピンドル200に挿入すること、およびスピンドル200から外すことを可能にする。さらに、図4に見られるように、および図4を見て分かるように、コア133は、例えば、供給材料ロール134の配送中に損傷することによって変形する可能性がある。損傷した完全な円ではないコアは、完全に円筒形状のスピンドルに挿入することが非常に困難であるか、または不可能である可能性がある。不連続なスピンドル面の凹んだ領域208は、コア支持部206間の内側に延びているコア133の変形に適応することができ、凹んだまたは平らになったコアを依然として使用可能にしている。このようにして、コア支持面206a,206b,206c、または、コア支持面206a,206b,206cから延びている複数の把持要素210は、外側コア面周辺のごく一部のみに接触し、またはそれを占有することができる。複数の接点は、材料のウェブが巻かれる中空チューブの内側面内の有限の箇所に接触することができる。種々の実施例において、複数の把持要素210は、ライン207によって示されている概して円筒形の形状を越えて延びることができる。複数の接点は、内側支持チューブ133の内径のサイズよりも大きな直径をスピンドルの周りに形成することができる。この構造は、複数の接点が、コア133と締まりばめで係合することを可能にするとともに、最小限の外側円筒形面セグメント206a,206b,206cが、コア133内の他の接点を最小限にする。好ましくは、把持要素210は、外側へ付勢され、およびスピンドル200の内部に対して弾性的に移動可能である。このような付勢は、ばねによってスピンドル内に設けることができる。把持要素210の外側面は、スピンドルからロールへのトルクを、および好ましくは以下で説明するブレーキ137からのトルクを伝達するのを補助するために、球面、円錐形とすることができ、または、スピンドルへの装填中およびスピンドルからの取外し中のコア133の滑動を好適に容易にする他の形状、または、使用中にコア133の内側面を把持する他の形状を有することができる。先端部204の面取り部204は、スピンドル200を内側支持チューブ133に挿入するという労力をさらに少なくすることができる。
図2〜図6に戻って説明すると、支持要素136は、ブレーキ137と接続することができる。ブレーキ137は、ウェブ材料100が膨れることを防止または抑制し、およびそのウェブ材料100がロール134から繰り出される際、およびインフレーションおよびシーリング機構上および/またはインフレーションおよびシーリング機構内に送給される際に、ウェブ材料100に所望の張力を維持することができる。ブレーキ137は、大量の膨張されていない材料が支持体136から放出されるのを防ぐまたは抑制することができる。例えば、ブレーキ137は、ロール134の自由な繰り出しを抑制することができる。また、ブレーキは、ロール134が、安定して制御された速度で繰り出されることを確実にすることもできる。ブレーキ137は、制御を実行できる何らかの機構によって設けることができる。例えば、一つの実施形態によれば、ばね式レザーストラップまたは他の摩擦機構を、バルク材料支持体136に対するドラグブレーキとして用いることができる。別の実施形態においては、ブレーキ134は、電動モータ、または、ロール134が繰り出される際に、バルク材料支持体136の回転に抵抗を与えるのに用いられる他のアクチュエータであってもよい。図7、図8に示すように、支持体要素136は、抵抗機構として作動することができるブレーキに軸方向に接続されているスピンドル200である。その抵抗機構は、支持体要素136(例えば、スピンドル200)の回転に抵抗する。抵抗機構はスピンドル200の回転を制御するモータ220とすることができ、それにより、スピンドル200の回転を確実に駆動することによって、または、スピンドル200の回転を遅らせることによって、ウェブ100の前進を制御することができる。スピンドル200の回転を遅らせることにより、ブレーキは、支持部材141の近位にある捩れたウェブに対する張力を増加させて、膨張/シーリング機構との適正なアラインメントを維持することもできる。
好ましくは、インフレーションおよびシーリング装置101は、ウェブ100がロール134からほどける際のウェブ100の連続的な膨張のために構成されている。ロール134は、好ましくは、連続して配列されている複数の一連のチャンバ120を含む。ウェブ材料100から膨張したピローの製造を始めるために、ウェブ100のインフレーション開口部116が、インフレーションノズル140等のインフレーションアセンブリの周りに挿入される。図2に示す実施形態において、好ましくは、ウェブ100は、チャンバ120が、インフレーションノズル140およびアウトレット146に対して横方向に延びている状態で、インフレーションノズル140を越えて進められる。ノズル140の径方向側部および/または上流先端に設けることができるアウトレット146は、例えば、流体をノズル本体144からチャンバ120内へ案内して、ウェブ100が材料経路「E」に沿って長手方向「A」に前進する際に、チャンバ120を膨張させる。そして、膨張したウェブ100は、シーリング領域174のシーリングドラム166によって密封されて、一連の膨張されたピローまたはクッションを形成する。
図3の実施形態における側部インフレーション領域168は、側部アウトレット146に隣接する経路「E」に沿ったインフレーションおよびシーリング装置101の一部として図示されており、この場合、側部アウトレット146からの空気がチャンバ120を膨張させることができる。いくつかの実施形態において、インフレーション領域168は、インフレーション先端部142と、以下で説明する進入ピンチ領域176との間に設けられた領域である。ウェブ100は、インフレーションノズル140の最前方端部に配置することができるインフレーション先端部142において、インフレーションノズル140の周りに挿入される。インフレーションノズル140は、加圧空気等の流体を流体経路Bに沿ってノズルアウトレットを介して膨張されていないウェブ材料に挿入し、その材料を膨張させて、膨張されたピローまたはクッションにする。インフレーションノズル140は、流体源をノズルアウトレットに流体的に接続するノズルインフレーションチャネルを含むことができる。他の構成では、流体は、他の適当な加圧ガス、発泡体または液体とすることができることを正しく認識されたい。図3、図9、図10および図11は、インフレーションおよびシーリング装置101のさまざまな図を示す。種々の実施形態において議論されているように、流体源は、水平プレート183および垂直プレート184、または、ノズルおよびシーリングアセンブリのための他の構造支持体を有する支持部材141の後に、および好ましくはインフレーションノズル140の後に配置することができる。流体源は、流体インフレーションノズル導管143に接続されて、流体を送給する。ウェブ100は、インフレーションノズル140を越えて送給され、それによって、ウェブをインフレーションおよびシーリングアセンブリ103に案内する。ウェブ100は、駆動機構により、例えば、ドライバまたはシーリングドラム166または駆動ローラ160により、材料経路「E」に沿った下流方向に、インフレーションおよびシーリング装置101を通って進められ、または送られる。
種々の実施形態によれば、ノズル、送風シーリングアセンブリおよび駆動機構、およびそれらのさまざまな構成要素または関連するシステムは、例えば、米国特許出願第13/844,741号明細書等の本願明細書に組込まれた参考文献に記載されている種々の実施形態のうちのいずれかに開示されているように構成、配置、および作動させることができる。それらの実施形態の各々は、本願明細書で議論されているインフレーションおよびシーリング装置101に組み込んでもよい。
ウェブ送給領域164を通って送給された後、第1および第2のウェブ層105,107は、シーリングアセンブリによって一緒にシールされて、シーリングドラム166から出ていく。シーリングドラム166は、2つのウェブ層105,107を一緒に溶融し、融着し、接合し、接着し、または結合する熱電対等の加熱要素、または、他の種類の溶接またはシーリング要素を含む。ウェブ100はシーリングアセンブリを通って材料経路「E」に沿って連続的に進められて、シーリング領域174においてシーリングドラム166を通過し、第1および第2のウェブ層105,107を一緒にシーリングすることによってそのウェブに沿って連続長手方向シール170を形成して、出口ピンチ領域178においてシーリング領域から出ていく。出口ピンチ領域178は、図4に示すように、ベルト162とシーリングドラム166との間の進入ピンチ領域164の下流に設けられている領域である。シーリング領域174は、進入ピンチ領域164と出口ピンチ領域178との間の領域であり、ウェブ100は、その領域でシーリングドラム166によってシールされる。長手方向シール170は、図1に仮想線として図示されている。好ましくは、長手方向シール170は、第1の長手方向縁部102,106からある横方向距離に設けられ、最も好ましくは、長手方向シール170は、チャンバ120の各々の口部125に沿って設けられる。
好ましくは、図4に示すように、シーリングドラム166は、ベルト162の上に配置されている。駆動ローラ160は、好ましくは、フィードローラ158およびテンションローラ156の下流に配置され、シーリングドラム166がそれらの間に備えられている。シーリングドラム166は、シーリングドラム166の一部が、フィードローラ158、テンションローラ156および駆動ローラ160に垂直方向で重なり、そのためベルト162が、概してU字構造を有するようにシーリング領域174で変形されるように配置されている。このような構造は、シーリング領域174におけるベルト162の張力を増加させ、シーリング領域174におけるシーリングドラム166とベルト162との間でのウェブ100の挟み込みを容易にする。記載されているインフレーションおよびシーリングアセンブリ103の構成は、シーリング中のウェブ100の接触の量を低減し、それによって、膨張されたウェブの曲げを低減している。図7に示すように、その接触領域は、進入ピンチ領域164と出口ピンチ領域174との間のシーリング領域174である。
図示の実施形態において、ウェブ100は、進入ピンチ領域176において、水平に対して下方に傾斜した角度でシーリングアセンブリに入る。さらに、ウェブ100は、ユーザに向かって上方に直面して出るように、水平に対して上方に傾斜した角度でシーリング領域174を出る。本願明細書で説明したように傾斜した取入口および取出口を有することにより、インフレーションおよびシーリング装置101は、ウェブの容易な装填および取出し、ならびにウェブへの容易なアクセスを可能にしている。したがって、インフレーションおよびシーリング装置101は、高いスタンドを要することなく、目線より下に、例えば、卓上に配置することができる。シーリングアセンブリからのウェブ100の下方に傾斜した取入口および上方に傾斜した取出口は、進入ピンチ領域176と出口ピンチ領域174との間で、角度αで曲げられる材料経路「E」をもたらす(進入ピンチ領域176および出口ピンチ領域174については、以下でさらに説明する)。進入ピンチ領域176と出口ピンチ領域174との間の角度αは、例えば、少なくとも40度から最大で約180度である。角度αは、約90度でもよい。代替的な実施形態では、公知の他の進入および出口角度を用いることができる。
種々の実施形態によれば、シーリングアセンブリは、取外し可能なカバーによって保護することができる。同様に、ベルト機構、例えば、ベルト162、テンションローラ156およびフィードローラ158は、取外し可能なカバー173も含むことができる。このことは、ユーザがウェブを容易に取り除くこと、または、機械内の詰まりを解消または修正することを可能にする。
種々の実施形態において、インフレーションおよびシーリング装置101の一つ以上の要素は、システムを介してウェブ100を送ることができる。例えば、シーリングドラム166は、それを「F」の方向に回転させるモータに接続することができる。種々の実施形態において説明されているように(例えば、出願第13/844,741号明細書を参照)、他の要素がシステム、例えばローラ160を駆動してもよい。組込まれた参考文献で議論されている他の実施形態においては、ローラ160は駆動ローラとして示されているが、ローラ160は遊びローラまたはアクティブ駆動ローラのいずれかであってもよいことに留意すべきである。例えば、ローラ160は、シーラードラム166を回転させるそのドラムに関連する同じモータまたは同じ駆動機構に接続することができる。他の構成では、シーリングドラム166は、モータによって、受動的(例えば、アイドラー)または能動的に駆動してもよい。一実施例において、シーリングドラム166は、能動的であってもよく、および単に前進するウェブ100またはベルト162に応答して回転させてもよい。
種々の実施形態において、インフレーションおよびシーリング装置は、一つ以上のベルトを有することができる。例えば、一つのベルトがさまざまなローラを駆動してもよく、また、第2のベルトがウェブをシーリングドラムに押し付けて挟み込んでもよい。種々の実施形態において、インフレーションおよびシーリング装置は、ベルトを有していなくてもよい。例えば、シーリングドラムは、固定プラットフォームに押し付けて挟み込んでもよく、および同時にインフレーションおよびシーリング装置を介してウェブを送ってもよい。このような構造のさらなる記載および実施形態は、それぞれ参照によって本願明細書に組込まれる米国特許第8,061,110号明細書および同第8,128,770号明細書および米国特許出願公開第2011/0172072号明細書に開示されている。
いくつかの実施形態は、ポストシール制御要素を有していないが、図2に示すインフレーションおよびシーリングアセンブリ103は、複数のポストシール制御要素を含んでいる。種々の実施形態において、ポストシール制御要素は、可動または固定面、ローラ、または、ベルト162またはウェブ100に接触することができる何らかの装置とすることができる。例えば、ポストシール制御要素は、上述したようなローラ160を含むことができる。ローラ160は、インフレーションおよびシーリングアセンブリ103から出てくるウェブ100を支持し、およびベルトを案内するように作動することができる。図9〜図11に図示されているように、ローラ172も、ポストシール制御要素とすることができる。種々の実施形態においては、組込まれた参考文献(例えば、米国特許出願第13/844,741号明細書を参照)に開示されている実施形態に示されているようなローラ160等の単一のポストシール制御要素があってもよい。他の実施形態では、図9〜図11に図示されているような複数のポストシール制御要素があってもよい。例えば、第1のポストシール制御要素(例えば、ローラ172)を、第2のポストシール制御要素(例えば、ローラ160)の上に直接配置することができる。
2つのポストシール制御要素(例えば、ローラ160,172)は、ベルト162がそれらの要素の表面の一方または両方に当接するように、ウェブ100を挟み込むか、押圧する。ローラ160,173は、加熱ドラム(または、他の実施形態では、他の加熱機構)のすぐ下流に配置されているため、それらは、2つのローラ160,172の間に配置された冷却領域179を形成している。この実施形態におけるローラ160は、シールされおよび冷却するフィルムが、このローラ160の周りに引き出されるため、本質的冷却ローラとして作用する。ピンチローラ172は、シールおよび周りの領域を機械的に支持するために、シールが冷える際に、2つのフィルム層の間の圧力を維持するのに役に立つように、ウェブと本質的冷却ローラ160の接触を維持する。ベルト162がローラ160の周りに延びている、図示されているようなものの実施形態において、このローラの外側面は、ウェブ100に対して実質的に静止したままであり、シールが十分に冷却される前に、不安定な状態のシールを支持するのにさらに役に立つ。ローラ160は、ベルト162からの圧力および熱に耐えるように、典型的には、鋼またはアルミニウム等の硬くて強靭な材料で形成されるが、いくつかの実施形態では、プラスチックまたは他の材料を用いることができる。
種々の実施形態において、ローラ172等のポストシール制御要素は、ベルトに対向する、ピンチローラ172の隣接する部分における領域よりもより大きな直径の領域171を有してもよい。この環状リッジ171は、ウェブ100に対する接触を可能にするとともに、ローラ172の隣接する、より小径の部分の熱いウェブへの付着を防ぐのに役に立つように、ウェブとの接触がない状態を維持することができる。ローラ172は、ばね式テンショナー169によって、ベルト162、ウェブ100およびローラ160を付勢する。テンショナー169によって与えられる張力はポストシール制御要素によって閉じられたシールをさらに保持することができ、および必要に応じてピンチローラ172をウェブから持ち上げることを可能にしている。ピンチローラ172への熱いウェブ100の付着を防ぐまたは少なくするために、ピンチローラは、好ましくは、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)または他の適切な材料等の付着防止または低付着性材料で形成され、または、それらの材料から成る表面を有している。種々の実施形態によれば、ローラ160等のポストシール制御要素は、凹状の環状面163を含んでもよい。凹状の環状面163は、ベルト162を受け入れることができる。
ウェブが、ローラ160,172間のピンチ領域178を出る際には、熱いフィルムが、その装置からうまく出ていく代わりに、それらのローラのうちの一つに付着する可能性がある。種々の実施形態において、ある要素を、フィルムがポストシール制御要素から離れるのに役に立つように設けることができる。例えば、ローラ172は、ベルト162またはローラ160の外側面167の周りに延びている、ベルト162をウェブ100に押し付けて支持する、またはウェブ100に接触する環状リッジ161を有することができる。このリッジ161は、環状にすることができ、または、別の適切な形状を有することができ、およびローラの周りで動いて、ウェブ100に、好ましくは、例えば、長手方向シール112に隣接する膨張したチャンバ120の横方向端部に接触して、膨張したウェブ100上の長手方向シールに横方向に隣接して接触することができる。環状リッジ161は、ピンチ領域178において、典型的には、膨張したチャンバ120の横方向側部に接触してウェブ100に接触し、その場合、膨張した形状により、チャンバ120は、膨張されていないフィルムと比較して、ある程度の剛性を有している。隆起したリッジは、ウェブ100をローラ160から強制的に反らすバンプオフ要素を形成している。この反らしは、ウェブ100をベルトおよび/またはローラ160から外し、および多くの場合離れさせることができる。したがって、環状リッジ161は、ポストシール制御要素からウェブ100を自動的に剥離するのを補助する。ローラに関して説明したが、代替的な実施形態は、ウェブをシリンダから離して案内するように、ローラ160に隣接して設けられた固定リッジを有することができる。
加熱されたウェブ100は、ポストシール制御要素に付着する傾向を有する可能性があるため、付着防止材料が、この問題を軽減することができる。例えば、一方または両方のポストシール制御要素は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、陽極酸化アルミ、セラミック、シリコーンまたは付着防止/低付着性材料でコーティングして形成することができる。
図示の実施形態において、インフレーションおよびシーリング装置101は、長手方向インフレーションノズル140を受け入れ、およびそのノズルの周りの近傍にあるインフレーションチャネルを用いる場合に、インフレーションノズルから離れてウェブを切断するカッティングアセンブリ186をさらに含む。本願明細書で議論した他のシステム構成要素の場合と同様に、カッティングアセンブリも、上述した組込まれた参考文献によって説明されている種々の実施形態に従って構成する、設ける、または含めることができる。
インフレーションおよびシーリングアセンブリのための制御システムおよびレシピ
上述したように、さまざまなインフレーションおよびシーリングアセンブリ(例えば、上述したもの、または、上述したのと同様のもの)は、機械に装填された膨張されていない材料に基づいて梱包材料を形成するための機械のパラメータを自動的に設定するレシピを保存し、またはレシピにアクセスできる制御システムを含むことができる。次に、図12を参照して、インフレーションおよびシーリングアセンブリの制御システム1000についてより詳細に説明する。制御システム1000は、一つ以上の処理要素1002と、ディスプレイ1004と、一つ以上のメモリコンポーネント1006と、入力/出力インタフェース1012と、一つ以上のセンサ1016と、電源1014とを含むことができる。制御システム1000の各構成要素は、一つ以上のシステムバスまたは他の通信手段を介して、他の構成要素と通信することができる。さらに、制御システム1000は、送風機モータ1013と、制動機構137と、加熱素子177と、制御システム1000によって監視および/または変更することができるインフレーションおよびシーリングアセンブリの他の構成要素とを含むことができ、および/またはそれらと通信することができる。
プロセッサ1002または処理要素1002は、制御システム1000および/またはインフレーションおよびシーリングアセンブリの一つ以上の機能および/または動作を制御することができる。処理要素1002は、制御システム1000の構成要素の実質的にすべてと直接または間接的に通信することができる。処理要素1002は、命令の処理、受け取りおよび/または伝達が可能な任意の種類の電子装置とすることができる。例えば、処理要素1002は、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータとすることができる。「プロセッサ」および「プロセッサ要素」という用語は、本願明細書に記載されている場合、単一のプロセッサまたは処理ユニット、複数のプロセッサ、または、複数の処理ユニット、あるいは他の適切に構成された計算要素を包含することが意図されている。
メモリコンポーネント1006は、制御システム1000および/またはインフレーションおよびシーリングアセンブリによって利用される可能性のある電子データを格納する一つ以上のストレージコンポーネントまたはメモリコンポーネントを含むことができる。例えば、メモリ1006は、電子データまたはコンテンツ、例えば、材料選択、ドキュメントファイル、オーディオファイル等のためのインフレーションおよびシーリングアセンブリのレシピまたは設定を格納することができる。メモリ1006は、例えば、光磁気記憶媒体、読出し専用媒体、ランダムアクセスメモリ、消去可能なプログラマブルメモリ、またはフラッシュメモリであってもよい。
入力/出力インタフェース1012は、データを送受信し、および一つ以上の構成要素への接続を実行できる。例えば、入力/出力インタフェース1012は、一つ以上の入力装置(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーン等)を介してユーザ入力を受け取ることができ、また、制御システム1000と、他の電子装置(例えば、コンピュータ、他の制御システム等)との間でデータを送信することができる。さらに、入力/出力インタフェース1012は、ディスプレイ1004、スピーカ、ヘッドフォン等の一つ以上の出力装置への出力を容易にすることができる。入力/出力インタフェース1012は、一つ以上のネットワーク(例えば、WiFi、イーサネット(登録商標)、ブルートゥース(登録商標))、セルラーネットワーク等を介してさまざまな方法でデータを送受信することができる。通信ネットワークの種類は、さまざまな異なる要件、設計パラメータ等に依存する可能性があり、したがって、入力/出力インタフェース1012は、要望通りに変更してもよい。
電源1014は、実質的には、インフレーションおよびシーリングアセンブリのさまざまな構成要素ならびに制御システム1000にエネルギを供給することが可能な何らかの装置とすることができる。例えば、電源1014は、壁コンセント等の別の電源にそのアセンブリを接続するように構成された接続ケーブルであってもよく、および/または電源1014は、バッテリ、または、他のポータブルエネルギ蓄積コンポーネントであってもよい。
ディスプレイ1004は、制御システム1000の視覚出力を生成する。多くの実施形態において、ディスプレイ1004は、データ、画像、ビデオ等を表示することにより、ユーザに出力を提供するのに用いることができる。さらに、ディスプレイ1004は、入力/出力インタフェース1012と協働して、データ入力を受け取ることができる。例えば、ディスプレイ1004は、ユーザからの入力を受け取る一つ以上のタッチセンサ(例えば、容量性または抵抗性のタッチスクリーン)を含むことができる。ディスプレイ1004は、実質的には、限定するものではないが、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の任意の種類の視覚出力装置とすることができる。ディスプレイ1004の種類およびサイズは、インフレーションおよびシーリングアセンブリならびに制御システム1000の種類に依存する可能性がある。
一つ以上のセンサ1016は、一つ以上の特性またはパラメータの変化を検出できる検出要素である。例えば、センサ1016は、温度センサ、イメージセンサ(例えば、カメラ)、速度または運動センサ、回転センサ、加速度計、ジャイロスコープ等を含んでもよい。センサ1016は、インフレーションおよびシーリングアセンブリの一つ以上の構成要素に対応する情報、インフレーションおよびシーリングアセンブリのスピンドル136に装填された材料に関する情報(例えば、一つ以上の材料特性)、および/または他のアセンブリまたは制御システム1000に関するデータを検出するように構成される。したがって、センサ1016は、インフレーションおよびシーリングのさまざまな位置に配置することができ、センサ1016が、監視されている構成要素に十分にアクセスまたは該構成要素と通信して、その設定および/または動作パラメータを検出できるようになっている。一実施例として、加熱素子177は、それに作動可能に接続された温度センサを含んでもよく、その温度センサは、加熱素子の現在の温度を検出することができる。
インフレーションおよびシーリングアセンブリに用いられる材料に関する情報を検出するセンサ1016を含む実施形態において、センサ1016は、材料自体、材料上の一つ以上の識別子等を分析するのに用いることができる。例えば、センサ1016は、材料または材料の梱包材料に刷り込まれたバーコードを読み取ることができるバーコードスキャナを含むことができる。別の実施例として、センサ1016は、RFIDタグまたは他の識別子に対応するデータを受信するRFID受信器/送信器を含んでもよい。さらに別の実施例として、センサ1016は、インフレーションおよびシーリングアセンブリとともに用いられる材料の種類、幅、厚さまたは他の特徴を測定することができる材料センサを含んでもよい。センサ1016の種類ならびにそれらの配置は、要望通りに、およびアセンブリ、制御システム1000および/または材料の種類に基づいて変更することができる。
センサ1016は、材料に対応するデータおよび/または機械パラメータを材料から直接読み取るように構成することができる。図14は、識別子1010を含む材料のロール1009を示す図である。図14を参照すると、センサ1016は、材料のロール1009と(例えば、光学的および/または電気的に)通信するように配置されている。このことは、制御システム1000が、センサ1016を用いて識別子1010を検出することにより、材料の種類、ロールに残っている材料の量、材料に関連する一つ以上のレシピ、または、その材料の場合の一つ以上の機械パラメータを判断することを可能にしている。第1の実施例として、センサ1016はRFIDリーダーとすることができ、また、識別子1010はRFIDタグとすることができる。第2の実施例として、センサ1016はバーコードリーダーまたはクイックレスポンス(QR)コードリーダーであってもよく、また、識別子1010はバーコードまたはQRコード(登録商標)とすることができる。第3の実施例として、識別子1010は、機械パラメータの一覧表(例えば、シーリング温度、インフレーション特性等)を含む印刷された、またはテキストのレシピとすることができ、また、センサ1016は、レシピを撮影し、テキスト認識機能を用いて、そのレシピを制御システム1000に入力するカメラであってもよい。
次に、ディスプレイ1004を用いて制御システム1000への入力を受け取る一実施例について説明する。図13は、制御システムのための例示的なディスプレイの正面図である。図13を参照すると、ディスプレイ1004は、一つ以上のアイコン1020,1022,1024から成る出力部を含む。アイコン1020,1022,1024の各々は、材料、例えば、材料の任意の名称(例えば、商品名)、材料の種類または特徴(例えば、10mm、ポリエチレン)、レシピ名(これは、商品名または材料の名称と同様に設定することができる)または他の材料識別子に対応させることができる。制御システム1000はインフレーションおよびシーリングアセンブリに装填される材料の種類、または、インフレーションおよびシーリングアセンブリとともに用いられる材料を示すユーザ入力を受け取ることができる。一つの実施例として、ユーザは、彼または彼女の指を用いることにより、または、入力装置(例えば、スタイラス、容量性タッチスクリーン、マウス、キーボード等)を利用することにより使用される材料に対応するアイコン1020,1022,1024のうちの一つを選択することができる。別の実施例として、ユーザは、レシピ名称を制御システムに直接入力してもよい。いくつかの実施形態において、制御システム1000は、レシピを選択できる前に、または、任意のパラメータを手動または自動的に調整できる前に、パスワード、ユーザIDまたは他のセキュリティ機能を要求してもよい。いくつかの実施形態において、それらのアイコンおよび/またはレシピ名称は、材料または材料特性に対応させてもよく、例えば、レシピ名称は、材料の商品名と同じであってもよく、または、レシピ
本実施例では、プロセッサ1002は、利用可能な材料のそれぞれに対応するメモリコンポーネント1006に格納されたレシピにアクセスすることができる。換言すれば、メモリコンポーネント1006は、選択された材料が、インフレーションおよびシーリングアセンブリを用いて膨張されてシールされる場合に用いられる、そのアセンブリの各構成要素のパラメータ設定値を格納することができる。このようにして、制御システム1000は、材料に基づいて、インフレーションおよびシーリングアセンブリを自動的に調整することができる。図1A〜図1Dは、異なる膨張構成を含む材料の実施例の平面図を示す。材料1040,1042,1044,1046の各々は可変シール位置を含み、その位置で各材料に対して、フィルムの2つの層が一緒に接続されている。材料1040,1042,1044,1046がインフレーションおよびシーリングアセンブリによって膨張される場合、シールされる位置の位置、サイズ、形状寸法等がピローパターンを決める。図1A〜図1Dに示すパターンは、例示的なものにすぎず、他の多くのパターンを用いてもよい。
制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリの構成要素を自動的に調整するように、およびどの構成要素を調整すべきかを示す出力をユーザに提供するように構成されている。いくつかの実施形態において、制御システム1000は、従来のインフレーションおよびシーリング機械では典型的には調整可能ではないいくつかの構成要素の設定値を調整することができる。例えば、制御システム1000は、スピンドル136の制動機構137に対応する一つ以上のパラメータを調整することができ、そのことは、材料のロールに印加される摩擦を調整できるようにしている。さらに、制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリの複数のモータの増加および減少プロファイルを調整することができ、そのことは、モータおよびさまざまな構成要素を、処理される材料のレシピに対して、およびインフレーションおよびシーリング機構の動作条件に対してカスタマイズできるようにしている。
次に、インフレーションおよびシーリングアセンブリを動作させる方法についてより詳細に説明する。図15は、インフレーションおよびシーリングアセンブリを動作させる方法を示すフローチャートである。図15を参照すると、方法2000は、動作2002で始めることができ、制御システム1000は、スピンドル136に装填された材料の種類を判断することができる。いくつかの実施形態において、制御システム1000のセンサ1016のうちの一つは、材料からのデータを検出または受信して、材料の種類を判断することができる。第1の実施例において、センサ1016は、材料のロールに埋め込まれる、付着される、または別の方法で接続されるバーコードをスキャンすることができ、また、プロセッサ1002は、そのバーコードを分析して材料の種類を判断し、および任意でインフレーションおよびシーリングアセンブリの一つ以上の構成要素の設定値を判断することができる。第2の実施例では、センサ1016はRFID受信器を含むことができ、そして、材料のロールまたは梱包材料に付着されているRFID識別子を受信することができ、プロセッサ1002はそのRFID識別子を用いて、その材料に関する情報を判断することができる。第3の実施例では、センサ1016はカメラとすることができ、および材料および/または材料のラベル(例えば、梱包材料)の画像を撮ることができ、プロセッサ1002がその画像を分析して材料を判断することになる。第4の実施例では、制御システム1000は、ユーザからの入力を受け取ることができる。この実施例では、ユーザは、入力/出力インタフェース1012を介して、例えば、キーボード、アイコンを選択するマウス等を介して、材料データを制御システム1002に直接入力することができる。第5の実施例では、制御システム1000は、ネットワーク、サーバー等を介するなどして、別の計算装置から材料データを受け取ることができる。実施例の上記の一覧は、網羅的なものではなく、例示にすぎない。他の多くの実施形態が想定される。
一旦、材料が判断されると、方法2000は、動作2004に進むことができる。動作2004においては、エアークッションまたはピローに関する一つ以上のパラメータを決定することができる。例えば、材料は、所定のインフレーションデザインを有することができ、材料の選択された領域は、一緒にシールされるか、空気が充填されると膨張する膨張可能なポケットを画成するように開口されている。いくつかの実施例において、ピローパラメータは、材料の種類に基づいて事前に決めることができ、すなわち、ピローパラメータは、スピンドル136に装填された材料に関する説明に包含されている可能性がある。動作2002に関して包含してもよいピローパラメータが決定された後、方法2000は動作2006に進むことができる。
動作2006において、制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリを用いるレシピを判断して、スピンドル136上の原料を用いて梱包材料を形成する。制御システム1000は、それぞれ動作2002,2004からの材料情報および/またはピローパラメータを用いて、インフレーションおよびシーリングアセンブリ上の一つ以上の構成要素を調整または修正する。例えば、プロセッサ1002は、一旦、材料または他の識別子が判断されると、メモリコンポーネント1006から、スピンドル136上の選択材料の場合のレシピを取り出すことができる。いくつかの実施形態において、入力/出力インタフェースを介してや、ディスプレイ1004を介するなどして(例えば、ユーザは、材料に対応するアイコンを選択する)、制御システム1000にそのレシピを直接入力することができ、またはレシピはタグ付けしてもよく、または別の方法で材料1009自体に接続して(例えば、コード、テキスト等として埋め込んで)もよい。
レシピは、一つ以上のモータ(例えば、送風機モータ、ドラムモータ、制動機構モータ)の速度、加熱素子177の温度、送風機1013の空気速度または他の設定値、インフレーション速度、モータの増加速度、ヒータ増加温度とプロファイル、制動機構137の初期張力設定値、制動機構137の「停止」位置における張力設定値、ピローの充填高さ、送風機1013の始動時の送風機始動温度、シーリングドラム166/加熱素子177の初期温度、モータ停止遅延時間、一つ以上の構成要素(例えば、シーリングドラム166、送風機1013、制動機構137等)の場合の増加/減少プロファイル、材料のための間隔チャンバ、充填容量、材料の幅および/または長さ、材料上に存在するコーティング(例えば、ブロッキング防止コーティング)等のデータを含む。換言すれば、レシピは、インフレーションおよびシーリングアセンブリの複数の構成要素のための設定値または動作プロファイルを含んでいる。さらに、レシピデータは、始動、通常動作および停止の場合のパラメータを含むことができる。例えば、各構成要素のパラメータは、構成要素の暖気運転時間、動作パラメータおよび減速時間に基づいて変える必要がある可能性がある。調整する構成要素の数は、材料、インフレーションおよびシーリングアセンブリの種類、動作速度、動作温度等に基づいて変わる可能性がある。したがって、本願明細書で挙げた調整される構成要素は、例示的なものにすぎない。
別の実施形態において、プロセッサ1002は、材料およびピローパラメータを分析してレシピを決定することができる。換言すれば、プロセッサ1002は、材料およびピローパラメータに関するデータを用いて、リアルタイムで、または実質的にリアルタイムで、レシピを作り出すことができる。例えば、プロセッサ1002は、材料情報に基づいて、特定の特性または設定値を決定することができ、すなわち、材料は、Xインチの厚さを有し、そのため、その厚さを介して加熱する加熱およびシーリング要素の温度を設定する。さらに別の実施形態において、プロセッサ1002は、メモリコンポーネント1006、ネットワーク、サーバー、材料製造会社のウェブサイト、または、実質的には他の任意の計算装置からレシピを取り出してもよい。すなわち、レシピは、制御システム1000に格納することができ、および/または制御システム1000がアクセスすることができる。
本開示の理解を助けるため、以下の実施例は、制御システム1000が用いることができる実施例のレシピを説明するために含まれている。本願明細書に記載されている実施例は、当然のことながら、本開示を具体的に制限するものとして解釈すべきではなく、また、当業者の範囲内にあるであろう、現時点で公知の、または後に開発される本開示のこのような変形例は、本願明細書に記載され、本願明細書において後でクレームされている本開示の範囲内にあると見なされる。
以下のレシピでは、用いる名称は、次のパラメータを指す。DESCは、材料IDである(例えば、商品名または説明)。SPEEDは、1〜100のシーリングドラム166の速度設定値である(例えば、75という速度は、最高速度の75%である)。BLWERは、最大エアフローの割合としての送風機またはエアー設定値である。TEMPは、加熱素子のカ氏(Fahrenheit)の温度またはレシピにおける他のシール設定値である。BRAKE_STARTは、制動機構の定常状態張力設定値であり、全制動力またはトルクの割合である。上述したように、場合によっては、制動機構137は、ドラムモータから反対方向に回転するモータであってもよい。これらの実施例において、制動力は、制動機構137に印加されるモータ動力の割合(例えば、1〜100%)とすることができる。制動機構が摩擦要素である実施例では、制動力は、材料のロールまでの(最も遠くから最も近い位置までの)位置として、または、別の特性によって決定することができる。BRAKE_ENDは、「停止」中の制動機構の制動張力であり、BRAKE_STARTと同様に、モータ速度の割合、または、使用する制動機構の種類に依存する別の制動特性とすることができる。BSTRTは、カ氏の送風機始動温度である。MSTARTは、カ氏のモータ始動温度である。MSTOPは、モータ停止遅延(ミリ秒)である。
MUPは、モータ増加プロファイルであり、MDOWNは、モータ減少プロファイルであり、BUPは、送風機増加プロファイルであり、BDOWNは、送風機減少プロファイルであり、BKENDは、停止時の制動機構増加プロファイルである。増加プロファイルおよび減少プロファイルは、インフレーションおよびシーリングアセンブリがターンオンする際およびターンオフする際の該アセンブリの種々の構成要素のプロファイルである。例えば、モータが最初に作動される場合、そのモータは、機械またはその機械に配置されているか接続されている他の構成要素が損傷するのを回避するために、その速度を最高速度または最高速度近くまで加速できる前に、選択期間に、より遅い速度でその駆動軸を回転させる必要がある。これは、いくつかのモータは、選択期間に動作している場合と比較して出力が上げられているため、異なる回転パラメータを有している可能性があるためである。増加時間を利用することにより、制御システムは、モータへの出力を全速まで徐々に増加させることができる。同様に、モータは、全速で(または、全速近くで)回転していた後に回転を急に停止した場合、損傷する可能性がある。したがって、いくつかのレシピは、モータを安全かつ完全に停止できるまで、モータに与えられる出力をゆっくり減少させて、速度を徐々に低下させる減少プロファイルを含むことができる。増加および減少時間および速度は、機械的構成要素だけではなく、材料およびレシピ特性にも基づいて決定することができる。例えば、特定の材料の場合に所望される最高速度が典型的な動作速度よりも遅い場合、そのモータの場合の増加時間を増やしてもよい。別の実施例として、材料ロールの重量が増加および/または減少プロファイルに影響を及ぼす可能性があり、例えば、重い材料は、より軽い材料と比較して、より長くかつより遅い増加プロセスを必要とする可能性がある。
以下のレシピにおいては、増加および減少プロファイルが、時間とモータ速度割合の関数として挙げられている。例えば、第1の実施例のレシピとMUPを参照すると、時刻0でのモータ速度は最大値の0%であり、1300msでのモータ速度は最大値の50%であり、2000msでのモータ速度は最大値の80%であり、2800msでのモータ速度は最大値の95%であり、3200msでのモータ速度は100%である。この実施例では、モータ増加プロファイルは、そのモータが全速に達するまでに約3200msかかる。このレシピにおけるMDOWNまたはモータ減少プロファイルを参照すると、そのプロファイルは、減少するのに301msしかかからず、すなわち、モータ減少プロファイルはモータ増加プロファイルよりもかなり速い。膨張されてシールされる材料に基づいて、インフレーションおよびシーリングアセンブリの構成要素の増加プロファイルおよび減少プロファイルを変えることにより、そのアセンブリはより安全に作動することができ、また、最高速度および停止位置に達する前に、モータ等の構成要素を適切に増加/減少させることができるため、それらの構成要素が損傷する可能性を減らすことができる。
上記のユニットおよびパラメータは例示的なものにすぎず、および機械、材料等の種類に基づいて変更することができることに留意すべきである。例えば、下記に記載されているレシピの実施例においては、複数の設定値が、選択構成要素の最高レベルの割合として選択されている。しかし、他の実施例では、それらの設定値は、絶対値として選択してもよい(そのレシピの実施例における温度設定値はそれらの値として設定される)。別法として、または追加的に、レシピは、例えば、最高速度の50〜60%の設定値の範囲を含んでもよく、制御システム1000は、現時点の動作状態に基づいて、適切な設定値を選択することができる。
図1Dに示す材料1046を膨張させてシールするのに用いることができるレシピの第1の実施例を以下に記載する。
DESC=Material1
SPEED=85
BLWER=55
TEMP=320
BRAKE_START=5
BRAKE_END=100
BSTRT=295
MSTRT=290
MSTOP=400
MUP=0,0,1300,50,2000,80,2800,95,3200,100,
MDOWN=0,100,100,50,200,25,300,0,301,0,
BUP=0,0,500,50,1850,70,3500,100,3600,100,
BDOWN=0,100,5,50,25,0,26,0,27,0,
BKEND=0,0,250,60,300,75,360,100,600,0,
第2のレシピの実施例を以下に記載する。このレシピは、図1Bに示す材料1042を膨張させてシールするのに用いることができる。
DESC=Material3
SPEED=65
BLWER=100
TEMP=330
BRAKE_START=15
BRAKE_END=90
BSTRT=300
MSTRT=320
MSTOP=400
MUP=0,0,2000,70,2500,95,2700,100,2800,100,
MDOWN=0,100,150,90,250,75,300,40,500,0,
BUP=0,0,1500,80,2000,95,2200,100,2300,100,
BDOWN=0,100,5,50,25,0,26,0,27,0,
BKEND=0,0,300,50,375,80,425,100,600,0,
制御システム1000は、記憶されているレシピを用いて、または、別な方法でレシピにアクセスして、インフレーションおよびシーリングアセンブリの一つ以上の構成要素の設定値を決定することができる。再び図15を参照すると、動作2006において、制御システム1000は、材料パラメータおよびピローパラメータの典型的なレシピを決定することができるだけではなく、インフレーションおよびシーリングアセンブリのパラメータに基づいてそのレシピを調整することもできる。例えば、そのレシピが加熱素子177の第1の温度を指定しているが、シーリングドラム166が通常よりも遅く動作している場合、制御システム1000は、温度を調整して、その遅い速度を補正することができる。別の実施例として、制動機構137によって印加される制動摩擦は第1のレベルに設定することができるが、材料のロールが通常よりも大きなまたは小さな直径を有する場合、または、レシピを作るのに用いられる直径よりも大きい場合、制御システム1000は、制動摩擦を動的に調整して、この変化を補正することができる。相互に関連のある機能性に基づく一つ以上のパラメータに関する変更に基づくインフレーションおよびシーリングアセンブリのパラメータに関する他の変更について、図15を参照して、以下により詳細に説明する。
いくつかの実施形態では、インフレーションおよびシーリングアセンブリは、どのような材料パラメータまたはピロー特性も識別しなくてもよいことに留意すべきである。それらの実施形態では、制御システム1000は材料1009自体の上の識別子1010を用いることによりそのレシピを決定することができ、または、任意の材料名(例えば、商品名)等に基づいてルックアップテーブルまたは他のリソースを利用することによってレシピにアクセスすることができる。これらの実施形態では、制御システム1000は、レシピがメモリに格納されている場合、材料自体のいずれかのパラメータを判断することなく、ネットワーク等を通じてそのレシピにアクセスすることができる。
続けて図15を参照すると、一旦レシピが決定されるか、レシピにアクセスされると、方法2000は動作2008に進むことができる。動作2008では、インフレーションおよびシーリングアセンブリのさまざまな構成要素が、そのレシピに基づいて調整される。換言すれば、それらの構成要素は、レシピのデータに基づいて、所望の設定値に設定されている。一実施形態において、それらの構成要素の各々は、制御システム1000によって自動的に調整することができる。しかし、他の実施形態では、選択構成要素は、ユーザが調整する必要がある可能性がある。それらの実施形態では、ディスプレイ1004または他の出力要素は、手動で変更する必要のあるパラメータを示す他の計算装置に関する出力をユーザに与える。例えば、ディスプレイ1004は、調整する必要のある設定値の指示によって、構成要素の画像またはアイコンを表示することができる。
インフレーションおよびシーリングアセンブリの構成要素を制御システム1000によって調整できる実施形態では、制御システム1000は設定値に関連するさまざまな構成要素のための命令を与えることになり、その場合、それらの構成要素が所望のレベルに設定されていることを確認することができる。
動作2008の後、方法2000は、動作2010に進むことができる。動作2010では、インフレーションおよびシーリングアセンブリが起動されて動作する。具体的には、そのアセンブリが動作し始めて、材料が、スピンドルからそのアセンブリを通って供給されて、梱包材料を作成する。インフレーションおよびシーリングアセンブリが作動している間、方法2000は、任意の動作2012に進むことができる。動作2012において、制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリおよび/またはインフレーションおよびシーリングアセンブリのさまざまな構成要素の機能性に関するフィードバックを受け取ることができる。例えば、一つ以上のセンサは、加熱/シーリング要素の温度、モータの速度、印加される制動摩擦等の機械または構成要素のリアルタイム機能を検出することができる。この動作2012は、制御システム1000が、そのアセンブリに関するリアルタイムのまたは実質的にリアルタイムのフィードバックを受け取ることを可能にしている。
動作2012の後、方法2000は、動作2014に進むことができる。動作2014において、制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリのどの構成要素またはパラメータを調整すべきかを判断する。例えば、制御システム1000は、動作2012からのフィードバック(例えば、機械が作動している間のセンサ測定値)を用いて、一つ以上の構成要素が調整される必要があることを判断することができる。この機能は、制御システム1000が、動作中のインフレーションおよびシーリングアセンブリを動的に調整することを可能にしている。
動作2014において、一つ以上の構成要素を調整しなければならない場合、方法2000は、動作2016に進むことができる。動作2016において、制御システム1000は、パラメータまたは構成要素を変更する。動作2016は、動作2008と実質的に似ていてもよいが、レシピおよび材料だけではなく、シーリングおよびインフレーション機械自体のリアルタイム動作にも基づいて調整してもよい。例えば、選択構成要素がプログラムされているように作動していない場合、または、機械の他の構成要素に基づいて変更しなければならない場合、その構成要素は、それに応じて変更することができる。具体的な実施例として、モータが、例えば誤作動またはエラーにより、プログラムされた速度で作動せず、加熱要素を、より遅い速度の主要因であるように弱めることができる。
動作2014において構成要素を調整する必要がなかった場合、または、動作2016の後に構成要素が調整されている場合、方法2000は、動作2018に進むことができる。動作2018において、制御システム1000は、別の材料のロールをインフレーションおよびシーリングアセンブリに装填すべきか否かを判断する。別のロールを装填すべき場合、方法2000は動作2002に戻る。しかし、別のロールを装填すべきではない場合には、方法2000は終了状態に進む。
方法2000および制御システム1000を用いて、インフレーションおよびシーリングアセンブリは、膨張させてシールすべき材料だけではなく、そのアセンブリ自体の動作状態も動作不能にしないように、アセンブリのパラメータを調整することができる。このことは、インフレーションおよびシーリングアセンブリが、梱包材料をより迅速に形成することを可能にし、および機械の誤作動、または、インフレーションおよびシーリングアセンブリのさまざまな構成要素の期待したパフォーマンスからの逸脱により生じる可能性のあるエラーまたは他の問題を回避するのに役に立つことができる。
いくつかの実施形態において、制御システム1000は、2つ以上のパラメータ間の相互依存性または相関関係に基づいて、一つ以上のパラメータを設定および/または調整することができる。例えば、場合によっては、第1のパラメータを変更することが、第2のパラメータに影響を及ぼす可能性があり、また、インフレーションおよびシーリングアセンブリは、第2のパラメータも調整されない場合、要望通りに機能しない可能性がある。パラメータは、1:1の関係(例えば、一方が増加する場合、他方は同じ量だけ増加させなければならない)、割合関係(例えば、一方のパラメータが20%増加する場合、第2のパラメータは5%だけ増加させなければならない)、逆の関係(例えば、一方のパラメータが増加する場合、他方は減少する)等によって関連付けてもよい。関連するパラメータおよびそれらの関係は、インフレーションおよびシーリングアセンブリの形状寸法および構成、材料の種類、動作速度、動作環境およびその他の特性に基づいて変えてもよい。したがって、本願明細書で挙げたパラメータおよび関係は、例示的なものにすぎず、変更してもよい。
次に、一つ以上の他のパラメータへの変更に基づいて一つ以上のパラメータを変える方法についてより詳細に説明する。図16は、インフレーションおよびシーリングアセンブリのパラメータを調整する方法を説明するフローチャートである。図16を参照すると、方法3000は、動作3002で開始することができる。動作3002において、第1のパラメータが、インフレーションおよびシーリングアセンブリに関して変更される。パラメータは、アセンブリに装填されている材料に基づくレシピの入力により変更することができ、ユーザが変更してもよく、または、他の方法で変更してもよい。パラメータは、自動的にまたは手動で変更することができる。一旦パラメータを変更すると、方法3000は動作3004に進むことができる。動作3004において、制御システム1000は、相互に依存するパラメータが存在するか否かを判断する。換言すれば、制御システム1000は、変更されたパラメータに機能的に関連する別のパラメータが存在するか否かを分析する。このようにして、制御システム1000は、インフレーションおよびシーリングアセンブリの変更されたパラメータと他のパラメータとの間に何らかの関係があるか否かを判断する。
動作3004において、関連するパラメータが存在する場合、方法3000は、動作3010に進むことができる。動作3010において、制御システム1000は、関連するパラメータを評価して、それも調整をすべきか否かを判断する。例えば、制御システム1000は、第1のパラメータに関する変更の量を分析して、その範囲が第2のパラメータに関する変更を保証するのに十分であるか否かを判断する。この実施例では、第1のパラメータに対するいくつかの調整は十分に小さいため、第2のパラメータを調整する必要がない可能性があるが、第1のパラメータに機能的に関連している。
動作3010において、第2のパラメータを調整すべき場合、方法3000は、動作3014に進むことができる。動作3014では、関連するパラメータが調整される。いくつかの実施形態において、制御システム1000は、関連するパラメータを自動的に変更することができる。一実施例として、制御システム1000は、モータの速度または加熱素子の温度等のパラメータを変更するであろう構成要素に供給される信号を変化させることができる。他の実施形態では、制御システム1000は、パラメータを調整する必要があることをユーザに示すための出力を生成することができる。実施例として、制御システム1000は、警告をディスプレイ1004に表示させてもよい。その警告は、変更すべきパラメータおよび変更量または新たな設定値を示すことができる。これらの実施形態において、パラメータは、ユーザが手動で調整してもよい。
関連するパラメータが変更された後、方法3000は、動作3016に進むことができる。動作3016において、制御システム1000は、他の関連するパラメータが存在するか否かを判断する。例えば、場合によっては一つのパラメータが2つ以上のパラメータに機能的に関連している可能性があり、それに伴って一つのパラメータが変更される場合、他の複数のパラメータも変更される必要がある可能性がある。別の実施例として、第1のパラメータは第2のパラメータに関連していてもよく、また、第2のパラメータは第3のパラメータに関連していてもよい。この実施例では、第2のパラメータは、第1のパラメータに対する変更に基づいて調整されるため、第3のパラメータも調整される必要がある可能性がある。他の関連するパラメータがある場合、方法3000は動作3010に戻ることができる。しかし、他の関連するパラメータがない場合には、方法3000は終了状態3018に進むことができる。
続けて図16を参照すると、動作3004において関連するパラメータがない場合、または、動作3010において関連するパラメータを調整すべきではない場合、方法3000は、動作3006に進むことができる。動作3006において、制御システム1000は、評価すべきシステムに関する他の変更があるか否かを判断することができる。例えば、一つ以上のパラメータまたは構成要素が要望通りに動作していない場合、材料が変わる場合、および/または動作環境が変わる場合には、制御システム1000は、他のパラメータを変更すべきか否かを再評価しなければならない。
システムに対する他の変更が既に行われている場合、方法3000は動作3008に進むことができる。動作3008において、制御システム1000は、それらの変更に基づいてどのパラメータを変更すべきかを判断する。そうであれば、方法3000は動作3002に戻る。しかし、システムに対する変更にもかかわらずパラメータを変更する必要がない場合、または、動作3006において、システムに対する他の変更がない場合、方法300は終了状態3018に進む。
インフレーションおよびシーリングアセンブリは、方法3000を用いて、動作中の状態に対して動的に調整することができ、および他のパラメータにおける調整を補正するためにパラメータを調整することができる。例えば、いくつかの実施形態において、インフレーションおよびシーリングアセンブリは、メモリコンポーネント1006、他の計算装置のいずれかに格納されているレシピまたは(例えば、識別子1010を介して)材料自体によって識別されたレシピを実施することができ、それらのレシピは、いくつかの構成要素のための設定値を含んでもよいが、他の構成要素の設定値は含まなくてもよい。制御システム1000は、方法3000を用いて、それらのパラメータが直接的にはそのレシピの一部ではない場合であっても、すべてのパラメータに対する変更を判断することができる。
本出願の明細書において具体的に特定されたいずれかおよびすべての参考文献は、それらに対する参照によって、それらの全体が本願明細書に明確に組込まれる。「約」という用語は、本願明細書で用いられる場合、ほとんどの場合、対応する数および数の範囲の両方を指すと理解すべきである。さらに、本願明細書におけるすべての数値の範囲は、その範囲内の各すべての整数を含むように理解すべきである。米国特許出願第13/844,741号明細書の内容は、参照によって、その全体が本願明細書に組み込まれる。
本発明の例示的な実施形態が本願明細書に開示されているが、当業者によって、多くの変更例および他の実施形態が考案される可能性があることは正しく認識されるであろう。例えば、種々の実施形態の機能は、他の実施形態に用いることができる。そのため、添付クレームは、本発明の趣旨および範囲内にあるこのようなすべての変更例および実施形態に及ぶことが意図されていることは理解されるであろう。