本発明は、治療手順を実行するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムに関する。
治療手順を実行するためのシステムは、例えば、高線量率(HDR)近接照射療法システムである。HDR近接照射療法システムは近接照射療法カテーテルを有し、この近接照射療法カテーテルは、患者の前立腺のような治療されることになる対象の中に挿入される。近接照射療法カテーテルの中で、放射性放射線源が異なる滞留位置(dwell positions)に動かされ、この滞留位置に放射性放射線源はそれぞれの滞留時間(dwell time)の間配置され、対象は、それぞれの滞留時間の間、異なる滞留位置で放射性放射線源によって放射される放射線放射によって治療される。
異なる滞留位置への放射性放射線源の移動の間、近接照射療法カテーテルの中のそれぞれの滞留位置が患者の中であるか又は患者の外側であるかを知ることが困難である場合がある。放射性放射線源が滞留時間の間置かれる滞留位置が患者の外側にある場合、患者の外皮及び周囲、特にHDR近接照射療法手順を実行している医療関係者が、放射性放射によって影響を受ける場合がある。
本発明の目的は、治療手順を実行するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムを提供することであり、治療手順によって不本意に影響を受ける人の可能性を減少させることができる。
本発明の第1の態様では、治療手順を実行するためのシステムが提示され、システムは:
− 体の中に導入されるための細長い導入要素、
− 導入要素に沿った温度を決定するための温度決定ユニット、
− 導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定された温度に基づいて決定するための内側部分決定ユニット、及び
− 導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて導入要素を使用することによって治療手順を実行するための治療手順実行ユニット、を有する。
導入要素に沿った温度が、決定されるとともに、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するために使用されるので、そして、導入要素を使用する治療手順が、導入要素のどの部分が体の中にあるかに応じて実行されるので、治療手順は、それが体の中でのみ実行されるように、実行されることができる。これは、例えば、患者の外皮及び周囲、特に医療関係者に、治療手順によって不本意に影響を及ぼす可能性の減少を可能にする。
細長い導入要素は、優先的にはカテーテル、特に近接照射療法カテーテルである。温度決定ユニットは、優先的には、導入要素のどの部分が体の中にあることの決定もリアルタイムで実行されることができるように、導入要素に沿った温度をリアルタイムで決定するように適合される。
実施形態では、導入要素はカテーテルであり、治療手順実行ユニットは、a)カテーテルの中の滞留位置で体を治療するために放射線源を滞留位置に動かすための移動ユニット、及びb)滞留位置が、体の中にあると決定されているカテーテルの一部の中にあるように移動ユニットを制御するための近接照射療法制御ユニット、を有する。優先的には放射性放射線源である、放射線源は、滞留位置において優先的には静止しているだけであり、この位置において放射線源によって放射される放射線は、治療効果を有するのに十分長い時間存在するので、治療手順は滞留位置でのみ実行されることが想定される。したがって、滞留位置がカテーテルの一部の中にあるように移動ユニットを制御することによって、治療手順が体の中でのみ実行されることが確実にされることができ、それによって、例えば、患者の外皮及び周囲、特に医療関係者が、放射線源によって放射される放射線によって影響を受ける可能性を減少させる。カテーテル及び治療手順実行ユニットは、優先的には、HDR近接照射療法を実行するように適合される。
導入要素は、優先的には、導入要素に沿った温度を示している光学信号を生成するための光ファイバを有し、温度決定ユニットは、優先的には、生成された光学信号に基づいて導入要素に沿った温度を決定するように適合される。光学信号に基づいて導入要素に沿った温度を決定することによって、温度は、非常に正確に決定されることができる。さらに、光ファイバ検知を使用することによって、温度は、非常に目立たない方法で決定されることができる、すなわち、ユーザは、温度を測定するためにさらなる装置を扱う必要が無い。
優先的には、光ファイバは、光学温度センサを備え、測定プロセスは、光を光ファイバの中に放射した後に光学温度センサから受ける反射光を処理することを含む。実施形態では、光学温度センサは、ファイバブラッググレーティングである、これは、温度依存ひずみに応じて入射スペクトルの特定の部分を反射する。反射光、すなわち、生成された光学信号は、その後、導入要素に沿った温度を決定するための温度決定ユニットによって使用されることができる。導入要素は、優先的には、幾つかの光ファイバ、特に3以上の光ファイバを有し、各光ファイバは、ファイバブラッググレーティングを備え得るとともに、全ての光ファイバの光学信号が導入要素に沿った温度を決定するために使用され得る。光ファイバ温度検知に関する詳細については、例えば、本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。
内側部分決定ユニットは、優先的には、導入要素に沿った温度の増加又は減少を決定することによって導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するように適合される。例えば、温度勾配が、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するために、導入要素の長さに沿って決定されることができるとともに閾値処理されることができる。体の中の温度はより大きく(例えば、約摂氏37度)且つ体の外はより小さい(例えば、約摂氏20度)ことが想定されるので、導入要素に沿った温度の増加又は減少を決定することによって、例えば、空間的勾配を決定することによって及び空間的勾配を閾値処理することによって、そこで導入要素が体に入る導入要素に沿った場所、並びに対応して、体の中の導入要素の部分及び体の外の導入要素の部分が、確実に決定されることができる。
実施形態では、内側部分決定ユニットは、体の及び/又は周囲の及び/又は導入要素の熱力学的性質をモデリングすることによって並びに導入要素に沿った決定された温度を使用することによって、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するように適合される。導入要素に沿って決定される温度を考慮するだけでなく、追加的に体及び/又は周囲及び/又は導入要素の熱力学的性質を考慮することによって、導入要素のどの部分が体のなかになるかを決定する精度はさらに向上し得る。
システムはさらに、導入要素の決定された内側部分に基づいて体の中の導入要素の深さを決定するための深さ決定ユニットをさらに有することができ、決定された深さはユーザに示され得る。さらに、深さ決定ユニットは、導入要素の決定された深さの予め定められた深さに対する偏差を決定するように及びその偏差を示すようにさらに適合され得る。予め定められた深さは、深さが時間で変わったかどうかを決定するために、前に決定されている依然の深さであることができる。予め定められた深さはまた、例えば、ユーザ定義であることができる。偏差がある、特に、偏差が予め定められた偏差閾値より大きい場合、アラームがユーザを行動させるために発生し得る。代替的に又は追加で、治療手順が停止され得る、すなわち、例えば、HDR近接照射療法の場合において、カテーテルが放射線照射の間に過大に動かされたことを偏差が示す場合、放射線源がカテーテルから引っ込められ得る。
システムはさらに、導入要素の目標深さを提供するための目標深さ提供ユニット及び導入要素の動きを示す誘導情報(guidance information)を生成するための誘導情報生成ユニットを有することができ、これらは、提供された目標深さ及び導入要素の決定された深さに基づいて、導入要素が目標深さに達することを可能にする。誘導情報は、例えば、導入要素がある距離だけ体の中にさらに動かされるべきであることを示すことができる。この誘導情報は、導入要素を体の中に導入する間にユーザが誘導情報によって案内されることができるように、リアルタイムで与えられ得る。
実施形態では、システムはさらに、a)体の中の導入要素の位置を決定するための位置決定ユニット、b)体の画像を提供するための体画像提供ユニットであって、提供される体の画像は導入要素の決定された位置と位置合わせされる、体画像提供ユニット、並びにc)体の中の導入要素の決定された位置及び体の画像に基づいて対象の画像内の導入要素の表現を示す導入要素画像を生成するための導入要素画像生成ユニット、を有する。したがって、体に対する導入要素の位置が、特にリアルタイムで、示されることができ、それによって、ユーザが導入プロセスを監視することを可能にする。実施形態では、導入要素画像生成ユニットは、導入要素の内側部分又は外側部分の表現のみが、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に基づいて示されるように、導入要素画像を生成するように適合される。しかし、他の実施形態では、導入要素全体が導入要素画像に示されてもよい。
導入要素は優先的には、体の中の導入要素の位置を示す光学形状検知信号を生成するための光学形状検知ファイバを有し、位置決定ユニットは、生成された光学形状検知信号に基づいて体の中の導入要素の位置を決定するように適合される。導入要素の位置は光学形状検知信号に基づいて決定されるので、位置は、非常に正確にユーザに非常に目立たない方法で、すなわちユーザが電磁位置検出手段のような追加の位置検出手段を使用する必要なしに、決定されることができる。光学形状検知ファイバは優先的には、ファイバブラッググレーティングが存在する場所のひずみを示す、光学信号、すなわち、光学形状検知信号を生成するために、ファイバブラッググレーティングを有し、光ファイバに沿ったひずみは、形状及び導入要素のポイント又はセグメントの既知の位置と共に導入要素全体の位置を決定するために、積分され(integrated)得る。導入要素は優先的には、幾つかの光ファイバ、特に3以上の光ファイバを有し、各光ファイバは、ファイバブラッググレーティングを備え得るとともに、全ての光ファイバの光学信号が導入要素の位置、すなわち、導入要素の各部分の位置を決定するために使用され得る。光ファイバ位置検知に関する詳細については、例えば、本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。さらに、同じ光学形状検知信号はまた、位置決定機能及び温度決定機能が単一のコンパクトな装置で提供されることができるように、導入要素の長さに沿った温度を決定するためにも使用され得る。
体画像提供ユニットは優先的には、提供される体の画像に対する、そこで導入要素が体の中に導入される導入場所の位置を提供するように、並びに導入場所の提供された位置及び導入要素の決定された内側部分の近位端部に基づいて体の画像を導入要素の位置と位置合わせするように、適合される。したがって、体の画像は、導入要素の決定された内側部分の近位端部を使用することによって比較的単純な方法で導入要素の位置と位置合わせされることができ、この近位端部は、導入要素が体に入る位置を定める。導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定は、したがって、治療プロセスを制御するために使用され得るだけでなく、導入要素の位置の提供された体の画像との位置合わせのためにも使用され得る。これもまた、非常にコンパクトなシステムをもたらし、これは、比較的単純な方法でユーザによって扱われることができる。提供された体の画像に対する導入場所の位置は、体の画像の中の導入場所を検出するために、画像処理アルゴリズム、特にセグメント化アルゴリズムを使用することにより体画像提供ユニットによって提供され得る。
本発明のさらなる態様では、治療手順を実行するための方法が提示され、方法は:
− 温度検出ユニットにより、体の中に導入されている導入要素に沿った温度を決定すること、
− 内側部分決定ユニットにより決定された温度に基づいて導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定すること、
− 治療手順実行ユニットにより、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて、導入要素を使用することにより治療手順を実行すること、を含む。
本発明のさらなる態様では、治療手順を実行するためのコンピュータプログラムが提示され、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがシステムを制御するコンピュータで実行されるとき、請求項1に定められたシステムに請求項14に定められた方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を有する。
請求項1の治療手順を実行するためのシステム、請求項14の治療手順を実行するための方法及び請求項15の治療手順を実行するためのコンピュータプログラムは、特に従属請求項に定められるような、同様の及び/又は同一の好適な実施形態を有することが理解されるものとする。
本発明の好適な実施形態はまた、従属請求項又は上記実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることが理解されるだろう。
本発明のこれらの及び他の態様は、後述する実施形態から明らかになるとともに同実施形態を参照して説明されるであろう。
治療手順を実行するためのシステムの実施形態を概略的且つ例示的に示す。
治療手順を実行するために体の中に導入されることになるシステムの導入要素を概略的且つ例示的に示す。
体の中に導入された後の導入要素の可能な配置を概略的且つ例示的に示す。
導入要素の断面を概略的且つ例示的に示す。
導入要素に沿って測定された温度分布を概略的且つ例示的に示す。
治療手順を実行するための方法の実施形態を例示的に示すフローチャートを示す。
図1は、治療手順を実行するためのシステムの実施形態を概略的且つ例示的に示す。この実施形態では、システム1は、台のような支持手段3に寝ている人の体2に近接照射療法を提供するための近接照射療法システムである。近接照射療法システム1は、放射線源によって放射される放射線を標的部位に向けるために体2の中の標的部位の近くに放射線源を配置するための配置ユニット5を有する。配置ユニット5は、図2により詳細に例示的且つ概略的に示される。
配置ユニット5は、体2の中に導入されるための先端部20を持つ、この実施形態ではカテーテルである、幾つかの細長い導入要素12を有する。配置ユニット5はさらに、そこに放射線源10が取り付けられる駆動ワイヤである幾つかの誘導要素13を有し、それぞれの駆動ワイヤ13は、それぞれの放射線源10を所望の滞留位置に配置するためにそれぞれのカテーテル12の中で動かされることができる。駆動ワイヤ13を持つカテーテル12は、放射線源10を所望の滞留位置に配置するために前方向及び後方向に駆動ワイヤ13を動かすための幾つかのモータを有するモータユニット14に取り付けられる。放射線源10は優先的には、Ir−192のような放射性放射線を放出する放射性放射線源である。
配置ユニットは、放射線源を体の中の所望の滞留位置に配置するのを支援するためのさらなる要素を有することができる。例えば、配置ユニットは、カテーテルを体の中により均一な配置で挿入するために使用されることができるテンプレートを有することができる。
この実施形態では、システム1は、前立腺の、優先的には腫瘍部位である、標的部位を治療するように適合される。放射線源を標的部位の近くに配置するために、それらは標的部位に隣接して又は標的部位の中に配置されることができる。図3は、前立腺11の中の配置ユニット5のカテーテル12の可能な配置を概略的且つ例示的に示す。
システム1はさらに、この実施形態では、超音波ユニットであるイメージングユニット4、8を有する。超音波ユニットは、超音波プローブ4及び超音波制御ユニット8を有する。超音波プローブ4は、図1に概略的且つ例示的に示されるように、体2の外側表面に配置され得る、又は超音波プローブは、体2の、特に標的部位11の、画像を生成するために、体2の中に配置され得る。例えば、超音波プローブは、経直腸超音波プローブであり得る。生成される画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザを案内するために、ディスプレイ41でユーザに示されることができる。他の実施形態では、イメージングユニットは、磁気共鳴イメージング装置のような他の種類のイメージング装置であることができる。イメージングユニット4、8は体の画像を提供するので、イメージングユニット4、8は、体画像提供ユニットであると見なされることができる。
各カテーテル12は、光学形状検知ファイバを有する。特に、図4に概略的且つ例示的に示されるように、各カテーテル12は、外壁16の中に3つの光学形状検知ファイバ17を有することができ、これらの3つの光学形状検知ファイバ17は、角度的に等距離に分散され得る、すなわち、それらは、120度の互いに対する角距離を有し得る。システム1はさらに、光学形状検知ファイバ17を使用することにより光学形状検知信号を生成するための光学形状検知制御ユニット9を有し、生成された光学形状検知信号は、生成された光学形状検知信号に基づいてそれぞれのカテーテル12の長さに沿った温度を決定するために温度決定ユニット13に提供される。
システムはさらに、決定された温度に基づいてそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるかを決定するための内側部分決定ユニット14を有する。内側部分決定ユニット14は、例えば、測定された温度を閾値処理することによって又はそれぞれのカテーテル12に沿った空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を計算するとともにそれぞれの温度勾配を閾値処理することによって、それぞれのカテーテル12のどの部分がカテーテル12の中にあるかを決定するように適合されることができる。閾値は、静的閾値、すなわち、一定の閾値であり得る、又はそれらは、動的閾値であり得る、すなわち、それらは経時的に変更され得る。それぞれのカテーテルに沿って決定される温度に基づいてそれぞれのカテーテルに沿った内側/外側位置を定める、ルールが、提供されることができる。ルールは、それぞれのカテーテル12に沿った内側/外側位置を決定するために、閾値及び/又は空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を閾値処理するための閾値並びにこれらの閾値処理演算の結果がどのように組み合わされることができるかを定めることができる。空間的温度勾配が予め定められた閾値より大きい位置が、内側/外側内を示すことが、定められることができる。さらに、時間的温度勾配が予め定められた閾値より大きい、したがって、温度の急な低下又は増加を示す位置が、特にそれぞれのカテーテル12が体2の中に挿入されている又は体2から引っ込められている間の、内側/外側位置を示すことが定められることができる。ルールは、特に、閾値は、較正測定によって決定されることができ、それぞれのカテーテルに沿った内側/外側位置は知られており、ルール、特に閾値は、それぞれのカテーテルに沿った既知の温度分布が与えられるとき、既知の内側/外側位置が結果として生じるように、決定される。
内側部分決定ユニット14はまた、他の技法を使用することによりそれぞれのカテーテル12の長さに沿って決定される温度に基づいて、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するように適合されることができる。特に、体2の、周囲の及び/又はカテーテル12の熱力学的性質を考慮するモデルが、カテーテル12に沿って決定される温度に加えて使用され得る。例えば、摂氏20度及び摂氏37度の温度での体の内側及び外側に関する区分(compartment)を含むモデルが使用されることができる。それぞれのカテーテル12自体は、ある半径及び壁厚を持つ円筒としてモデル化されることができ、これは、既知の熱容量を持つ金属で作られる。これは、それぞれのカテーテル12の体2の中への挿入に起因する温度の変化を拾い上げるためにそれぞれの光学形状検知センサに必要とされる熱伝達の計算を可能にする。このモデルは次に、内側部分決定ユニット14が体の内側と外側との間の移行部の位置を決定することを可能にするために、逆にされることができ、それぞれのカテーテル12に沿って決定される温度を与えられ得る。このようなモデルはまた、温度、空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を閾値処理するために使用され得る、上述の閾値を決定するためにも使用され得る。
システム1はさらに、生成された光学形状検知信号に基づいて体の中のカテーテル12の位置を決定するための位置決定ユニット35を有する。したがって、光学形状検知信号は、それぞれのカテーテル12の長さに沿って温度を決定するためだけでなく、体2の中のカテーテル12の位置を決定するためにも使用される。特に、位置決定ユニット35は、カテーテル12の形状を決定するように並びに、決定されたそれぞれの形状及び、それぞれのカテーテル12の少なくとも1つのポイントの既知の位置、すなわち、場所及び向き、に基づいてそれぞれのカテーテル12の各部分の位置を決定するように適合される。この既知の位置は、任意の既知の手段により体の外側を決定されることができる。実施形態では、既知の位置を持つそれぞれのカテーテル12のポイントは、切開ポイント、すなわち、それぞれのカテーテル12が体に入るポイントであり、このポイントの位置は、例えば、電磁トラッキング、ビデオトラッキング又は他のトラッキング技法によって、追跡され得る。
体2の中のカテーテル12の決定された位置は、導入要素画像生成ユニット34が、カテーテル12の決定された位置及びイメージングユニット4、8によって提供される体の画像に基づいて体の画像の中でカテーテル12の表現を示す導入要素画像を生成することを可能にするために、イメージングユニット4、8によって提供される体2の画像と位置合わせされることができる。生成される導入要素画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザに案内を提供するために、ディスプレイ41に示されることができる。
体2の現在の画像を生成する代わりに又は体2の現在の画像を生成することに加えて、イメージングユニットは、介入前の画像を提供するように適合されることができ、この場合にも、体2の中のカテーテル12の決定された位置は、導入要素画像生成ユニット34が、カテーテル12の決定された位置及びイメージングユニットによって提供される体の画像に基づいて体の画像の中でカテーテル12の表現を示す導入要素画像を生成することを可能にするために、イメージングユニットによって提供される体2の画像と位置合わせされることができる。この例では介入前画像に基づいている、生成される導入要素画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザに案内を提供するために、ディスプレイ41に示されることができる。
導入要素画像生成ユニット34は、カテーテル12全体を示す表現を生成するように適合されることができる。しかし、導入要素画像生成ユニット34はまた、それぞれのカテーテル12のどの部分が体の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体の外にあるかの決定に基づいてカテーテル12の内側部分のみ又は外側部分のみを示す表現を生成するように適合されることもできる。
体画像をカテーテル12の決定された位置と位置合わせするために、体画像提供ユニット、特に、超音波制御ユニット8は、提供される体の画像に対する、そこでそれぞれのカテーテル12が体2の中に導入されるそれぞれの導入場所の位置を提供するように適合されることができ、位置合わせは、導入場所のこれらの提供される位置が、体2の内側である、カテーテル12の部分の近位端部に対応するという事実に基づくことができる。体2の中のカテーテル12のこれらの部分の決定は、さらに以下に説明される。提供される体の画像に対する導入場所の位置は、体の画像の中の導入場所を検出するために、画像処理アルゴリズム、特に、セグメント化アルゴリズムを使用することにより体画像提供ユニットによって提供され得る。他の実施形態では、カテーテルのような導入要素の決定される位置を体の画像と位置合わせするための他の既知の技法も使用されることができる。
モータユニット14及び駆動ワイヤ13は、カテーテル12の中の滞留位置で、体2、特に標的部位11を治療するために放射線源を滞留位置に動かすための移動ユニットであると見なされることができる。この移動ユニット13、14は、各滞留位置が体2の中のそれぞれのカテーテル12の部分の中に確実にあるように、すなわち、カテーテル12の中の放射線源10の移動が体2の外側で停止しないように、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定に応じて近接照射療法制御ユニット15によって制御される。移動ユニット13、14と共に治療手順実行ユニットであると見なされることができる、近接照射療法制御ユニット15は、したがって、特に治療手順がカテーテル12の決定された内側部分においてのみ実行されるように、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるかの決定に応じて、治療手順を、すなわち、この実施形態では近接照射療法を実行するように適合される。
図5は、カテーテル12に沿った摂氏の度における測定された温度Tを概略的且つ例示的に示し、任意単位(arbitrary units)におけるカテーテル12に沿った異なる位置が任意単位でxによって示されている。領域50において、温度の増加が観察されることができ、これは、カテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために、内側部分決定ユニット14によって検出されることができる。近接照射療法制御ユニット15は、滞留位置が、記号51によって示されるように体の中にだけあり、記号52によって示されるように体の外側にないように、適合される。
システム1はさらに、それぞれのカテーテル12の決定された内側部分に基づいて体2の中のそれぞれのカテーテル12の深さを決定する深さ決定ユニット31を有することができる。特に、位置決定ユニット35は、それぞれのカテーテル12の各部分の位置を決定するように適合され、深さ決定ユニット31は、それぞれのカテーテル12の部分の決定された位置及び内側部分決定ユニット14によって提供されるこれらの部分のどれが体2の中にあるかの知識に基づいて、それぞれのカテーテル12の深さを決定するように適合される。カテーテル12の決定された深さは、ディスプレイ41でユーザに示され得る。深さ決定ユニット31はさらに、カテーテル12の決定された深さの予め定められた深さとの偏差を決定するように及び偏差を示すように適合されることができる。例えば、予め定められた深さは、深さが時間で変化したかを決定するために、前に決定されている以前の深さであることができる。予め定められた深さはまた、例えば、ユーザ定義であることができる。偏差がある、特に、偏差が予め定められた偏差閾値より大きい場合、アラームがユーザを行動させるために発生し得る。したがって、温度ベースのセグメント化、すなわち、それぞれのカテーテル12に沿って決定された温度に基づくそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定は、それぞれの挿入深さを導き出すために使用されることができ、特に近接照射療法の場合、これは、治療の品質保証として役立ち、カテーテル12が依然として同じ位置/深さにあることを確認する。そうでない場合、アラームが発生し得る。温度ベースのセグメント化を使用することによって決定される体の外側のそれぞれのカテーテルの残りの長さは、ディスプレイ41によりユーザに伝えられ得る。この外側の長さもまた品質保証に使用され得る。
システム1はさらに、それぞれのカテーテル12の目標深さを提供する目標深さ提供ユニット32、並びに、提供される目標深さ及びそれぞれのカテーテル12の決定された深さに基づいて、それぞれのカテーテル12が目標深さに達することを可能にする、それぞれのカテーテル12の動きを示す誘導情報を生成する誘導情報生成ユニット33、を有することができる。誘導情報は、例えば、それぞれのカテーテル12がある距離だけ体2の中にさらに動かされるべきであることを示すことができる。この誘導情報は、カテーテル12を体2の中に導入している間に、ユーザが誘導情報によって案内されることができるように、リアルタイムで与えられ得る。
システム1はさらに、ユーザが、例えば、システム1に、近接照射療法手順を開始するための開始指令、近接照射療法手順を停止するための停止指令等のような、指令を入力することを可能にするために、キーボード、コンピュータマウス、タッチパッド等のような入力ユニット40を有する。入力ユニット40はまた、滞留位置及び滞留時間のような近接照射療法手順を定めるパラメータを入力するためにも使用され得る。滞留位置及び滞留時間はまた、例えば、標的部位を示す画像及び標的部位に適用されることになる、ユーザによって入力され得る、所望の放射線量に基づいて、近接照射療法制御ユニット15によって自動的に決定され得る。既知の計画アルゴリズムが、滞留位置及び滞留時間を決定するために使用されることができ、近接照射療法制御ユニットは、滞留位置が確実に、体2の中にあると決定されているカテーテル12の部分の中になるように、提供された所望の滞留時間及び滞留位置にしたがって、移動ユニット13、14を制御するように適合されることができる。
以下では、治療手順を実行するための方法の実施形態が、図6のフローチャートを参照して例示的に記載される。
ステップ101では、体2の中に導入されている、それぞれのカテーテル12に沿った温度が、温度決定ユニット13によって決定される、すなわち、それぞれのカテーテル12に沿った異なる場所での温度が温度決定ユニット13によって決定される。特に、温度決定ユニット13は、光学形状検知信号に基づいてこれらの温度分布を決定するように適合され、この光学形状検知信号は、カテーテル12の光ファイバ17及び光学形状検知制御ユニット9を使用することによって生成されている。ステップ102では、内側部分決定ユニット14が、それぞれの決定された温度分布に基づいて、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定する。例えば、内側部分決定ユニット14は、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の内側にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために、それぞれのカテーテル12に沿った温度勾配を形成し得るとともに温度勾配を閾値処理し得る。ステップ103では、治療手順、すなわち、この実施形態では近接照射療法手順が、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定に応じて、実行される。特に、近接照射療法制御ユニット15は、滞留位置が確実に体2の中にあると決定されているカテーテル12の部分の中にだけあるように、すなわち、カテーテル12の中の放射線源10の動きが体2の外側で停止しないように、移動ユニット13、14を制御する。
ステップ101乃至103は、連続的に、カテーテル12に沿った温度が決定されるとともにそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために使用されるように、ループで実行され得る。これは、体2の中のそれぞれのカテーテル12の深さが治療手順の間に変化したとしても、滞留位置が確実に体2の内側にあると決定されているカテーテル12の部分の中にあるように、治療手順実行ユニット13、14、15が治療を実行することを可能にする。
光学形状検知ファイバ17は、高度に選択的な反射器として働く、ブラッググレーティングを有し、光学形状検知ファイバ17は、広帯域源及び光学形状検知制御ユニット9の検出器に接続される。各ブラッググレーティングに対するピーク反射波長は、ひずみ及び温度の変化に起因して、それぞれのカテーテルの形状及び温度を再構成するために使用されることができるように、シフトする。特に、それぞれの既知の固定場所に対するそれぞれのカテーテル全体の形状が、それぞれのカテーテルの各部分又はセクションの位置を決定するために、再構成されることができ、それぞれのカテーテルの長さに沿った異なる部分又はセクションにおける温度が決定されることができる。光学形状検知に基づくカテーテルの位置及びカテーテルの長さに沿った温度の決定に関する詳細については、例えば、上述の本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。
それぞれのカテーテルに沿った温度が与えられるとき、それぞれのカテーテルのどの部分が体の内側にあるかを検出することが可能である。光ファイバ検知技術は、リアルタイムで温度を測定することができる。体とその周囲との間の温度差がかなり大きいとき、測定される温度は、したがって、それぞれのカテーテルを挿入するとき、急速に増加する。
それぞれのカテーテルの温度ベースのセグメント化は、望まれない動作を防ぐために使用される。特に、優先的にはHDR近接照射療法である、近接照射療法は、放射線源の滞留位置が体の外側にないように、すなわち、滞留位置が、それぞれの追跡されているカテーテルの「冷たい」部分にないように、実行され、このそれぞれの追跡されているカテーテルは、HDR線量デリバリカテーテルであると見なされてもよい。カテーテル12は、それぞれのカテーテルに沿った温度が定常状態にあると仮定され得るように数日間体の中に存在し得る。
温度ベースのセグメント化は、例えば、上記の深さ決定ユニット、目標深さ提供ユニット及び誘導情報生成ユニットを使用することによって、挿入中に深さ案内を提供するために使用されることができる。どの深さにそれぞれのカテーテルが現在あるかを示すこと、並びにそれぞれのカテーテルに沿った温度から導き出される現在の深さ及び意図される目標深さに基づいてさらなる案内を提供することが可能である。フィードバックが、それぞれのカテーテルをさらに体の中に挿入するか否かに関して、提供され得る。
HDR近接照射療法では、高放射性放射線源が、カテーテルのセットを使用して目標病変部を通って動かされ得る。患者の安全及び治療効率を保証するために、放射線量は、患者の体の外側に照射されるべきではない。図1乃至5を参照して上述されたシステムは、したがって、放射性放射線源が患者の体の外側で滞留しない、すなわち放射線を照射するために停止しないように、デリバリカテーテルに沿った温度検知に基づいて治療の実施を能動的に制御する。温度検知は、放射線デリバリカテーテルに光ファイバ検知を組み込むことによって達成される。温度の比較的大きい差が与えられると、内側部分決定ユニットは、温度閾値のような比較的単純な静的基準を使用してそれぞれのカテーテルのどの部分が患者の体の内側/外側にあるかを識別することができる。例えば、温度閾値として、摂氏20度であるかもしれない周囲の温度の平均、及び摂氏37度であるかもしれない体温が、使用されることができ、この温度閾値より低い温度を有するそれぞれのカテーテルの部分は、患者の体の外側にあると見なされることができ、温度閾値より高い温度を有するそれぞれのカテーテルの部分は患者の体の中にあると見なされることができる。しかし、より先進の制限が、時間にわたる及びカテーテルに沿った温度勾配を考慮し得る。さらに、それぞれのカテーテルの材料の特性に関する知識もまた、さらなるロバスト性を達するために、使用され得る。
滞留位置が、患者の体の外側であると分類される場合、近接照射療法制御ユニット15は、それぞれの放射線源10がその位置に滞留することを防ぐためにモータユニット14により駆動ワイヤ13を制御する。滞留時間が、数秒の範囲、例えば、1秒から60秒の範囲内であり得る。しかし、滞留時間は、より大きい又はより小さくても良い。アフタローダ装置に組み込まれ得るこの自律制御は、有害事象を防ぐことができる。
上述の実施形態では、導入要素はカテーテルであるが、他の実施形態では、導入要素は、他の要素、特に、他の手術器具であることができる。さらに、上述の実施形態では、治療手順を実行するシステムは近接照射療法システム、特にHDR近接照射療法システムであるが、他の実施形態では、システムは治療手順を実行する他のシステムであることもできる。例えば、それは、アブレーションエネルギを組織に印加するための、アブレーション電極であり得る、幾つかのアブレーション要素を有するアブレーションカテーテルのような細長い手術器具を有するシステムであることができ、治療手順実行ユニットは、アブレーションエネルギを印加するような治療手順が体の中のみで実行され且つ体の外側で実行されないように、手術器具を制御することができる。システムは、特に、低侵襲手術(MIS)並びに画像誘導介入及び治療(IGIT)の分野で使用されるように適合されることができる。
上述の実施形態では、カテーテルの長さに沿った温度及びカテーテルの位置が光学形状検知によって決定されているが、他の実施形態では、温度及び位置は、他の技法を使用することによって決定されることができる。例えば、温度は、それぞれのカテーテルに沿って分散されたサーミスタによって又はそれぞれのカテーテルの位置を決定するように適合されていない光ファイバセンサを使用することによって決定され得る。それぞれのカテーテルの位置は、例えば、電磁トラッキング、x線トラッキング等によって決定され得る。
図1乃至3、特に図2を参照して上述された実施形態では、取り付けられた放射線源2を持つ幾つかの駆動ワイヤ13を有する、配置ユニット5が記載されているが、他の実施形態では、他の種類の配置ユニットが使用され得る。例えば、単一の放射線源を持つ単一の駆動ワイヤが使用されることができ、この単一の駆動ワイヤは、異なるカテーテル12の中に連続的に導入され得る。特に、放射線源は、異なるカテーテルと接続されるインデクサ(indexer)を通って駆動され得る。この種の患者の中に放射線源を配置することに関する詳細については、J. Venselaar及びJ. Perez-Calatayudによって編集された“Practical Guide to Quality Control of Brachytherapy Equipment”, European Society for Therapeutic Radiology and Oncology (2004)、が参照され、これは本明細書に参照により援用される。
開示された実施形態に対する他の変形が、請求項に記載された発明を実施する際に図面、開示及び添付の請求項の検討から、当業者によって理解されるとともにもたらされることができる。
請求項において、「有する(comprising)」の語は他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「ある(“a”、“an”)」は複数を除外するものではない。
単一のユニット又は装置は、請求項に列挙された幾つかの項目の機能を満たし得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。
特定の数のユニット又は装置によって実行されると記載されている、光学形状検知信号に基づく温度及び位置の決定、カテーテルの内側部分の決定、それぞれのカテーテルの深さの決定等のような決定並びに/又は治療手順を実行するシステムの制御は、任意の他の数のユニット又は装置によって実行されることができる。例えば、これらの決定及び/又は制御は、単一の処理ユニットによって実行されることができる。これらの決定及び/又は治療手順を実行するための方法に従う治療手順を実行するためのシステムの制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用ハードウェアとして実装されることができる。
コンピュータプログラムは、光記憶媒体又は他のハードウェアと一緒に若しくは該ハードウェアの一部として供給される固体媒体等の適切な媒体により記憶及び/又は分配されることができるが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介して等の他の形態で分配されることもできる。
請求項における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明は、HDR近接照射療法のような近接照射療法を実行するためのシステムに関する。細長い導入要素が体の中に導入され、温度が導入要素に沿って決定され、導入要素のどの部分が体の中にあるかが決定された温度に基づいて決定される。治療手順は、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて導入要素を使用することによって実行される。これは、治療手順が、体の中のみで実行されることを確実にすることができ、それによって、特に、HDR近接照射療法の間に使用され得る電離放射線により、例えば患者の外皮に、不本意に影響を及ぼすことの可能性を減少させる。
本発明は、治療手順を実行するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムに関する。
治療手順を実行するためのシステムは、例えば、高線量率(HDR)近接照射療法システムである。HDR近接照射療法システムは近接照射療法カテーテルを有し、この近接照射療法カテーテルは、患者の前立腺のような治療されることになる対象の中に挿入される。近接照射療法カテーテルの中で、放射性放射線源が異なる滞留位置(dwell positions)に動かされ、この滞留位置に放射性放射線源はそれぞれの滞留時間(dwell time)の間配置され、対象は、それぞれの滞留時間の間、異なる滞留位置で放射性放射線源によって放射される放射線放射によって治療される。
異なる滞留位置への放射性放射線源の移動の間、近接照射療法カテーテルの中のそれぞれの滞留位置が患者の中であるか又は患者の外側であるかを知ることが困難である場合がある。放射性放射線源が滞留時間の間置かれる滞留位置が患者の外側にある場合、患者の外皮及び周囲、特にHDR近接照射療法手順を実行している医療関係者が、放射性放射によって影響を受ける場合がある。
本発明の目的は、治療手順を実行するためのシステム、方法及びコンピュータプログラムを提供することであり、治療手順によって不本意に影響を受ける人の可能性を減少させることができる。
本発明の第1の態様では、治療手順を実行するためのシステムが提示され、システムは:
− 体の中に導入されるための細長い導入要素、
− 導入要素に沿った温度を決定するための温度決定ユニット、
− 導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定された温度に基づいて決定するための内側部分決定ユニット、及び
− 治療手順が導入要素の決定された内側部分のみで実行されるように導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて導入要素を使用することによって治療手順を実行するための治療手順実行ユニット、を有する。
導入要素に沿った温度が、決定されるとともに、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するために使用されるので、そして、導入要素を使用する治療手順が、導入要素のどの部分が体の中にあるかに応じて実行されるので、治療手順は、それが体の中でのみ実行されるように、実行されることができる。これは、例えば、患者の外皮及び周囲、特に医療関係者に、治療手順によって不本意に影響を及ぼす可能性の減少を可能にする。
細長い導入要素は、優先的にはカテーテル、特に近接照射療法カテーテルである。温度決定ユニットは、優先的には、導入要素のどの部分が体の中にあることの決定もリアルタイムで実行されることができるように、導入要素に沿った温度をリアルタイムで決定するように適合される。
実施形態では、導入要素はカテーテルであり、治療手順実行ユニットは、a)カテーテルの中の滞留位置で体を治療するために放射線源を滞留位置に動かすための移動ユニット、及びb)滞留位置が、体の中にあると決定されているカテーテルの一部の中にあるように移動ユニットを制御するための近接照射療法制御ユニット、を有する。優先的には放射性放射線源である、放射線源は、滞留位置において優先的には静止しているだけであり、この位置において放射線源によって放射される放射線は、治療効果を有するのに十分長い時間存在するので、治療手順は滞留位置でのみ実行されることが想定される。したがって、滞留位置がカテーテルの一部の中にあるように移動ユニットを制御することによって、治療手順が体の中でのみ実行されることが確実にされることができ、それによって、例えば、患者の外皮及び周囲、特に医療関係者が、放射線源によって放射される放射線によって影響を受ける可能性を減少させる。カテーテル及び治療手順実行ユニットは、優先的には、HDR近接照射療法を実行するように適合される。
導入要素は、優先的には、導入要素に沿った温度を示している光学信号を生成するための光ファイバを有し、温度決定ユニットは、優先的には、生成された光学信号に基づいて導入要素に沿った温度を決定するように適合される。光学信号に基づいて導入要素に沿った温度を決定することによって、温度は、非常に正確に決定されることができる。さらに、光ファイバ検知を使用することによって、温度は、非常に目立たない方法で決定されることができる、すなわち、ユーザは、温度を測定するためにさらなる装置を扱う必要が無い。
優先的には、光ファイバは、光学温度センサを備え、測定プロセスは、光を光ファイバの中に放射した後に光学温度センサから受ける反射光を処理することを含む。実施形態では、光学温度センサは、ファイバブラッググレーティングである、これは、温度依存ひずみに応じて入射スペクトルの特定の部分を反射する。反射光、すなわち、生成された光学信号は、その後、導入要素に沿った温度を決定するための温度決定ユニットによって使用されることができる。導入要素は、優先的には、幾つかの光ファイバ、特に3以上の光ファイバを有し、各光ファイバは、ファイバブラッググレーティングを備え得るとともに、全ての光ファイバの光学信号が導入要素に沿った温度を決定するために使用され得る。光ファイバ温度検知に関する詳細については、例えば、本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。
内側部分決定ユニットは、優先的には、導入要素に沿った温度の増加又は減少を決定することによって導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するように適合される。例えば、温度勾配が、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するために、導入要素の長さに沿って決定されることができるとともに閾値処理されることができる。体の中の温度はより大きく(例えば、約摂氏37度)且つ体の外はより小さい(例えば、約摂氏20度)ことが想定されるので、導入要素に沿った温度の増加又は減少を決定することによって、例えば、空間的勾配を決定することによって及び空間的勾配を閾値処理することによって、そこで導入要素が体に入る導入要素に沿った場所、並びに対応して、体の中の導入要素の部分及び体の外の導入要素の部分が、確実に決定されることができる。
実施形態では、内側部分決定ユニットは、体の及び/又は周囲の及び/又は導入要素の熱力学的性質をモデリングすることによって並びに導入要素に沿った決定された温度を使用することによって、導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定するように適合される。導入要素に沿って決定される温度を考慮するだけでなく、追加的に体及び/又は周囲及び/又は導入要素の熱力学的性質を考慮することによって、導入要素のどの部分が体のなかになるかを決定する精度はさらに向上し得る。
システムはさらに、導入要素の決定された内側部分に基づいて体の中の導入要素の深さを決定するための深さ決定ユニットをさらに有することができ、決定された深さはユーザに示され得る。さらに、深さ決定ユニットは、導入要素の決定された深さの予め定められた深さに対する偏差を決定するように及びその偏差を示すようにさらに適合され得る。予め定められた深さは、深さが時間で変わったかどうかを決定するために、前に決定されている依然の深さであることができる。予め定められた深さはまた、例えば、ユーザ定義であることができる。偏差がある、特に、偏差が予め定められた偏差閾値より大きい場合、アラームがユーザを行動させるために発生し得る。代替的に又は追加で、治療手順が停止され得る、すなわち、例えば、HDR近接照射療法の場合において、カテーテルが放射線照射の間に過大に動かされたことを偏差が示す場合、放射線源がカテーテルから引っ込められ得る。
システムはさらに、導入要素の目標深さを提供するための目標深さ提供ユニット及び導入要素の動きを示す誘導情報(guidance information)を生成するための誘導情報生成ユニットを有することができ、これらは、提供された目標深さ及び導入要素の決定された深さに基づいて、導入要素が目標深さに達することを可能にする。誘導情報は、例えば、導入要素がある距離だけ体の中にさらに動かされるべきであることを示すことができる。この誘導情報は、導入要素を体の中に導入する間にユーザが誘導情報によって案内されることができるように、リアルタイムで与えられ得る。
実施形態では、システムはさらに、a)体の中の導入要素の位置を決定するための位置決定ユニット、b)体の画像を提供するための体画像提供ユニットであって、提供される体の画像は導入要素の決定された位置と位置合わせされる、体画像提供ユニット、並びにc)体の中の導入要素の決定された位置及び体の画像に基づいて対象の画像内の導入要素の表現を示す導入要素画像を生成するための導入要素画像生成ユニット、を有する。したがって、体に対する導入要素の位置が、特にリアルタイムで、示されることができ、それによって、ユーザが導入プロセスを監視することを可能にする。実施形態では、導入要素画像生成ユニットは、導入要素の内側部分又は外側部分の表現のみが、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に基づいて示されるように、導入要素画像を生成するように適合される。しかし、他の実施形態では、導入要素全体が導入要素画像に示されてもよい。
導入要素は優先的には、体の中の導入要素の位置を示す光学形状検知信号を生成するための光学形状検知ファイバを有し、位置決定ユニットは、生成された光学形状検知信号に基づいて体の中の導入要素の位置を決定するように適合される。導入要素の位置は光学形状検知信号に基づいて決定されるので、位置は、非常に正確にユーザに非常に目立たない方法で、すなわちユーザが電磁位置検出手段のような追加の位置検出手段を使用する必要なしに、決定されることができる。光学形状検知ファイバは優先的には、ファイバブラッググレーティングが存在する場所のひずみを示す、光学信号、すなわち、光学形状検知信号を生成するために、ファイバブラッググレーティングを有し、光ファイバに沿ったひずみは、形状及び導入要素のポイント又はセグメントの既知の位置と共に導入要素全体の位置を決定するために、積分され(integrated)得る。導入要素は優先的には、幾つかの光ファイバ、特に3以上の光ファイバを有し、各光ファイバは、ファイバブラッググレーティングを備え得るとともに、全ての光ファイバの光学信号が導入要素の位置、すなわち、導入要素の各部分の位置を決定するために使用され得る。光ファイバ位置検知に関する詳細については、例えば、本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。さらに、同じ光学形状検知信号はまた、位置決定機能及び温度決定機能が単一のコンパクトな装置で提供されることができるように、導入要素の長さに沿った温度を決定するためにも使用され得る。
体画像提供ユニットは優先的には、提供される体の画像に対する、そこで導入要素が体の中に導入される導入場所の位置を提供するように、並びに導入場所の提供された位置及び導入要素の決定された内側部分の近位端部に基づいて体の画像を導入要素の位置と位置合わせするように、適合される。したがって、体の画像は、導入要素の決定された内側部分の近位端部を使用することによって比較的単純な方法で導入要素の位置と位置合わせされることができ、この近位端部は、導入要素が体に入る位置を定める。導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定は、したがって、治療プロセスを制御するために使用され得るだけでなく、導入要素の位置の提供された体の画像との位置合わせのためにも使用され得る。これもまた、非常にコンパクトなシステムをもたらし、これは、比較的単純な方法でユーザによって扱われることができる。提供された体の画像に対する導入場所の位置は、体の画像の中の導入場所を検出するために、画像処理アルゴリズム、特にセグメント化アルゴリズムを使用することにより体画像提供ユニットによって提供され得る。
さらなる態様では、治療手順を実行するための方法が提示され、方法は:
− 温度検出ユニットにより、体の中に導入されている導入要素に沿った温度を決定すること、
− 内側部分決定ユニットにより決定された温度に基づいて導入要素のどの部分が体の中にあるかを決定すること、
− 治療手順実行ユニットにより、治療手順が導入要素の決定された内側部分でのみ実行されるように、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて、導入要素を使用することにより治療手順を実行すること、を含む。
本発明のさらなる態様では、治療手順を実行するためのコンピュータプログラムが提示され、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムがシステムを制御するコンピュータで実行されるとき、請求項1に定められたシステムに上述の方法のステップを実行させるためのプログラムコード手段を有する。
請求項1の治療手順を実行するためのシステム、治療手順を実行するための方法及び請求項13の治療手順を実行するためのコンピュータプログラムは、特に従属請求項に定められるような、同様の及び/又は同一の好適な実施形態を有することが理解されるものとする。
本発明の好適な実施形態はまた、従属請求項又は上記実施形態とそれぞれの独立請求項との任意の組み合わせであり得ることが理解されるだろう。
本発明のこれらの及び他の態様は、後述する実施形態から明らかになるとともに同実施形態を参照して説明されるであろう。
治療手順を実行するためのシステムの実施形態を概略的且つ例示的に示す。
治療手順を実行するために体の中に導入されることになるシステムの導入要素を概略的且つ例示的に示す。
体の中に導入された後の導入要素の可能な配置を概略的且つ例示的に示す。
導入要素の断面を概略的且つ例示的に示す。
導入要素に沿って測定された温度分布を概略的且つ例示的に示す。
治療手順を実行するための方法の実施形態を例示的に示すフローチャートを示す。
図1は、治療手順を実行するためのシステムの実施形態を概略的且つ例示的に示す。この実施形態では、システム1は、台のような支持手段3に寝ている人の体2に近接照射療法を提供する近接照射療法システムである。近接照射療法システム1は、放射線源によって放射される放射線を標的部位に向けるために体2の中の標的部位の近くに放射線源を配置するための配置ユニット5を有する。配置ユニット5は、図2により詳細に例示的且つ概略的に示される。
配置ユニット5は、体2の中に導入されるための先端部20を持つ、この実施形態ではカテーテルである、幾つかの細長い導入要素12を有する。配置ユニット5はさらに、そこに放射線源10が取り付けられる駆動ワイヤである幾つかの誘導要素18を有し、それぞれの駆動ワイヤ18は、それぞれの放射線源10を所望の滞留位置に配置するためにそれぞれのカテーテル12の中で動かされることができる。駆動ワイヤ18を持つカテーテル12は、放射線源10を所望の滞留位置に配置するために前方向及び後方向に駆動ワイヤ18を動かすための幾つかのモータを有するモータユニット19に取り付けられる。放射線源10は優先的には、Ir−192のような放射性放射線を放出する放射性放射線源である。
配置ユニットは、放射線源を体の中の所望の滞留位置に配置するのを支援するためのさらなる要素を有することができる。例えば、配置ユニットは、カテーテルを体の中により均一な配置で挿入するために使用されることができるテンプレートを有することができる。
この実施形態では、システム1は、前立腺の、優先的には腫瘍部位である、標的部位を治療するように適合される。放射線源を標的部位の近くに配置するために、それらは標的部位に隣接して又は標的部位の中に配置されることができる。図3は、前立腺11の中の配置ユニット5のカテーテル12の可能な配置を概略的且つ例示的に示す。
システム1はさらに、この実施形態では、超音波ユニットであるイメージングユニット4、8を有する。超音波ユニットは、超音波プローブ4及び超音波制御ユニット8を有する。超音波プローブ4は、図1に概略的且つ例示的に示されるように、体2の外側表面に配置され得る、又は超音波プローブは、体2の、特に標的部位11の、画像を生成するために、体2の中に配置され得る。例えば、超音波プローブは、経直腸超音波プローブであり得る。生成される画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザを案内するために、ディスプレイ41でユーザに示されることができる。他の実施形態では、イメージングユニットは、磁気共鳴イメージング装置のような他の種類のイメージング装置であることができる。イメージングユニット4、8は体の画像を提供するので、イメージングユニット4、8は、体画像提供ユニットであると見なされることができる。
各カテーテル12は、光学形状検知ファイバを有する。特に、図4に概略的且つ例示的に示されるように、各カテーテル12は、外壁16の中に3つの光学形状検知ファイバ17を有することができ、これらの3つの光学形状検知ファイバ17は、角度的に等距離に分散され得る、すなわち、それらは、120度の互いに対する角距離を有し得る。システム1はさらに、光学形状検知ファイバ17を使用することにより光学形状検知信号を生成するための光学形状検知制御ユニット9を有し、生成された光学形状検知信号は、生成された光学形状検知信号に基づいてそれぞれのカテーテル12の長さに沿った温度を決定するために温度決定ユニット13に提供される。
システムはさらに、決定された温度に基づいてそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるかを決定するための内側部分決定ユニット14を有する。内側部分決定ユニット14は、例えば、測定された温度を閾値処理することによって又はそれぞれのカテーテル12に沿った空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を計算するとともにそれぞれの温度勾配を閾値処理することによって、それぞれのカテーテル12のどの部分がカテーテル12の中にあるかを決定するように適合されることができる。閾値は、静的閾値、すなわち、一定の閾値であり得る、又はそれらは、動的閾値であり得る、すなわち、それらは経時的に変更され得る。それぞれのカテーテルに沿って決定される温度に基づいてそれぞれのカテーテルに沿った内側/外側位置を定める、ルールが、提供されることができる。ルールは、それぞれのカテーテル12に沿った内側/外側位置を決定するために、閾値及び/又は空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を閾値処理するための閾値並びにこれらの閾値処理演算の結果がどのように組み合わされることができるかを定めることができる。空間的温度勾配が予め定められた閾値より大きい位置が、内側/外側内を示すことが、定められることができる。さらに、時間的温度勾配が予め定められた閾値より大きい、したがって、温度の急な低下又は増加を示す位置が、特にそれぞれのカテーテル12が体2の中に挿入されている又は体2から引っ込められている間の、内側/外側位置を示すことが定められることができる。ルールは、特に、閾値は、較正測定によって決定されることができ、それぞれのカテーテルに沿った内側/外側位置は知られており、ルール、特に閾値は、それぞれのカテーテルに沿った既知の温度分布が与えられるとき、既知の内側/外側位置が結果として生じるように、決定される。
内側部分決定ユニット14はまた、他の技法を使用することによりそれぞれのカテーテル12の長さに沿って決定される温度に基づいて、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するように適合されることができる。特に、体2の、周囲の及び/又はカテーテル12の熱力学的性質を考慮するモデルが、カテーテル12に沿って決定される温度に加えて使用され得る。例えば、摂氏20度及び摂氏37度の温度での体の内側及び外側に関する区分(compartment)を含むモデルが使用されることができる。それぞれのカテーテル12自体は、ある半径及び壁厚を持つ円筒としてモデル化されることができ、これは、既知の熱容量を持つ金属で作られる。これは、それぞれのカテーテル12の体2の中への挿入に起因する温度の変化を拾い上げるためにそれぞれの光学形状検知センサに必要とされる熱伝達の計算を可能にする。このモデルは次に、内側部分決定ユニット14が体の内側と外側との間の移行部の位置を決定することを可能にするために、逆にされることができ、それぞれのカテーテル12に沿って決定される温度を与えられ得る。このようなモデルはまた、温度、空間的温度勾配及び/又は時間的温度勾配を閾値処理するために使用され得る、上述の閾値を決定するためにも使用され得る。
システム1はさらに、生成された光学形状検知信号に基づいて体の中のカテーテル12の位置を決定するための位置決定ユニット35を有する。したがって、光学形状検知信号は、それぞれのカテーテル12の長さに沿って温度を決定するためだけでなく、体2の中のカテーテル12の位置を決定するためにも使用される。特に、位置決定ユニット35は、カテーテル12の形状を決定するように並びに、決定されたそれぞれの形状及び、それぞれのカテーテル12の少なくとも1つのポイントの既知の位置、すなわち、場所及び向き、に基づいてそれぞれのカテーテル12の各部分の位置を決定するように適合される。この既知の位置は、任意の既知の手段により体の外側を決定されることができる。実施形態では、既知の位置を持つそれぞれのカテーテル12のポイントは、切開ポイント、すなわち、それぞれのカテーテル12が体に入るポイントであり、このポイントの位置は、例えば、電磁トラッキング、ビデオトラッキング又は他のトラッキング技法によって、追跡され得る。
体2の中のカテーテル12の決定された位置は、導入要素画像生成ユニット34が、カテーテル12の決定された位置及びイメージングユニット4、8によって提供される体の画像に基づいて体の画像の中でカテーテル12の表現を示す導入要素画像を生成することを可能にするために、イメージングユニット4、8によって提供される体2の画像と位置合わせされることができる。生成される導入要素画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザに案内を提供するために、ディスプレイ41に示されることができる。
体2の現在の画像を生成する代わりに又は体2の現在の画像を生成することに加えて、イメージングユニットは、介入前の画像を提供するように適合されることができ、この場合にも、体2の中のカテーテル12の決定された位置は、導入要素画像生成ユニット34が、カテーテル12の決定された位置及びイメージングユニットによって提供される体の画像に基づいて体の画像の中でカテーテル12の表現を示す導入要素画像を生成することを可能にするために、イメージングユニットによって提供される体2の画像と位置合わせされることができる。この例では介入前画像に基づいている、生成される導入要素画像は、カテーテル12を体2の中に導入する間にユーザに案内を提供するために、ディスプレイ41に示されることができる。
導入要素画像生成ユニット34は、カテーテル12全体を示す表現を生成するように適合されることができる。しかし、導入要素画像生成ユニット34はまた、それぞれのカテーテル12のどの部分が体の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体の外にあるかの決定に基づいてカテーテル12の内側部分のみ又は外側部分のみを示す表現を生成するように適合されることもできる。
体画像をカテーテル12の決定された位置と位置合わせするために、体画像提供ユニット、特に、超音波制御ユニット8は、提供される体の画像に対する、そこでそれぞれのカテーテル12が体2の中に導入されるそれぞれの導入場所の位置を提供するように適合されることができ、位置合わせは、導入場所のこれらの提供される位置が、体2の内側である、カテーテル12の部分の近位端部に対応するという事実に基づくことができる。体2の中のカテーテル12のこれらの部分の決定は、さらに以下に説明される。提供される体の画像に対する導入場所の位置は、体の画像の中の導入場所を検出するために、画像処理アルゴリズム、特に、セグメント化アルゴリズムを使用することにより体画像提供ユニットによって提供され得る。他の実施形態では、カテーテルのような導入要素の決定される位置を体の画像と位置合わせするための他の既知の技法も使用されることができる。
モータユニット19及び駆動ワイヤ18は、カテーテル12の中の滞留位置で、体2、特に標的部位11を治療するために放射線源を滞留位置に動かすための移動ユニットであると見なされることができる。この移動ユニット18、19は、各滞留位置が体2の中のそれぞれのカテーテル12の部分の中に確実にあるように、すなわち、カテーテル12の中の放射線源10の移動が体2の外側で停止しないように、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定に応じて近接照射療法制御ユニット15によって制御される。移動ユニット18、19と共に治療手順実行ユニットであると見なされることができる、近接照射療法制御ユニット15は、したがって、特に治療手順がカテーテル12の決定された内側部分においてのみ実行されるように、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるかの決定に応じて、治療手順を、すなわち、この実施形態では近接照射療法を実行するように適合される。
図5は、カテーテル12に沿った摂氏の度における測定された温度Tを概略的且つ例示的に示し、任意単位(arbitrary units)におけるカテーテル12に沿った異なる位置が任意単位でxによって示されている。領域50において、温度の増加が観察されることができ、これは、カテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために、内側部分決定ユニット14によって検出されることができる。近接照射療法制御ユニット15は、滞留位置が、記号51によって示されるように体の中にだけあり、記号52によって示されるように体の外側にないように、適合される。
システム1はさらに、それぞれのカテーテル12の決定された内側部分に基づいて体2の中のそれぞれのカテーテル12の深さを決定する深さ決定ユニット31を有することができる。特に、位置決定ユニット35は、それぞれのカテーテル12の各部分の位置を決定するように適合され、深さ決定ユニット31は、それぞれのカテーテル12の部分の決定された位置及び内側部分決定ユニット14によって提供されるこれらの部分のどれが体2の中にあるかの知識に基づいて、それぞれのカテーテル12の深さを決定するように適合される。カテーテル12の決定された深さは、ディスプレイ41でユーザに示され得る。深さ決定ユニット31はさらに、カテーテル12の決定された深さの予め定められた深さとの偏差を決定するように及び偏差を示すように適合されることができる。例えば、予め定められた深さは、深さが時間で変化したかを決定するために、前に決定されている以前の深さであることができる。予め定められた深さはまた、例えば、ユーザ定義であることができる。偏差がある、特に、偏差が予め定められた偏差閾値より大きい場合、アラームがユーザを行動させるために発生し得る。したがって、温度ベースのセグメント化、すなわち、それぞれのカテーテル12に沿って決定された温度に基づくそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定は、それぞれの挿入深さを導き出すために使用されることができ、特に近接照射療法の場合、これは、治療の品質保証として役立ち、カテーテル12が依然として同じ位置/深さにあることを確認する。そうでない場合、アラームが発生し得る。温度ベースのセグメント化を使用することによって決定される体の外側のそれぞれのカテーテルの残りの長さは、ディスプレイ41によりユーザに伝えられ得る。この外側の長さもまた品質保証に使用され得る。
システム1はさらに、それぞれのカテーテル12の目標深さを提供する目標深さ提供ユニット32、並びに、提供される目標深さ及びそれぞれのカテーテル12の決定された深さに基づいて、それぞれのカテーテル12が目標深さに達することを可能にする、それぞれのカテーテル12の動きを示す誘導情報を生成する誘導情報生成ユニット33、を有することができる。誘導情報は、例えば、それぞれのカテーテル12がある距離だけ体2の中にさらに動かされるべきであることを示すことができる。この誘導情報は、カテーテル12を体2の中に導入している間に、ユーザが誘導情報によって案内されることができるように、リアルタイムで与えられ得る。
システム1はさらに、ユーザが、例えば、システム1に、近接照射療法手順を開始するための開始指令、近接照射療法手順を停止するための停止指令等のような、指令を入力することを可能にするために、キーボード、コンピュータマウス、タッチパッド等のような入力ユニット40を有する。入力ユニット40はまた、滞留位置及び滞留時間のような近接照射療法手順を定めるパラメータを入力するためにも使用され得る。滞留位置及び滞留時間はまた、例えば、標的部位を示す画像及び標的部位に適用されることになる、ユーザによって入力され得る、所望の放射線量に基づいて、近接照射療法制御ユニット15によって自動的に決定され得る。既知の計画アルゴリズムが、滞留位置及び滞留時間を決定するために使用されることができ、近接照射療法制御ユニットは、滞留位置が確実に、体2の中にあると決定されているカテーテル12の部分の中になるように、提供された所望の滞留時間及び滞留位置にしたがって、移動ユニット18、19を制御するように適合されることができる。
以下では、治療手順を実行するための方法の実施形態が、図6のフローチャートを参照して例示的に記載される。
ステップ101では、体2の中に導入されている、それぞれのカテーテル12に沿った温度が、温度決定ユニット13によって決定される、すなわち、それぞれのカテーテル12に沿った異なる場所での温度が温度決定ユニット13によって決定される。特に、温度決定ユニット13は、光学形状検知信号に基づいてこれらの温度分布を決定するように適合され、この光学形状検知信号は、カテーテル12の光ファイバ17及び光学形状検知制御ユニット9を使用することによって生成されている。ステップ102では、内側部分決定ユニット14が、それぞれの決定された温度分布に基づいて、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定する。例えば、内側部分決定ユニット14は、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の内側にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために、それぞれのカテーテル12に沿った温度勾配を形成し得るとともに温度勾配を閾値処理し得る。ステップ103では、治療手順、すなわち、この実施形態では近接照射療法手順が、それぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかの決定に応じて、実行される。特に、近接照射療法制御ユニット15は、滞留位置が確実に体2の中にあると決定されているカテーテル12の部分の中にだけあるように、すなわち、カテーテル12の中の放射線源10の動きが体2の外側で停止しないように、移動ユニット18、19を制御する。
ステップ101乃至103は、連続的に、カテーテル12に沿った温度が決定されるとともにそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の中にあるか及びそれぞれのカテーテル12のどの部分が体2の外側にあるかを決定するために使用されるように、ループで実行され得る。これは、体2の中のそれぞれのカテーテル12の深さが治療手順の間に変化したとしても、滞留位置が確実に体2の内側にあると決定されているカテーテル12の部分の中にあるように、治療手順実行ユニット18、19、15が治療を実行することを可能にする。
光学形状検知ファイバ17は、高度に選択的な反射器として働く、ブラッググレーティングを有し、光学形状検知ファイバ17は、広帯域源及び光学形状検知制御ユニット9の検出器に接続される。各ブラッググレーティングに対するピーク反射波長は、ひずみ及び温度の変化に起因して、それぞれのカテーテルの形状及び温度を再構成するために使用されることができるように、シフトする。特に、それぞれの既知の固定場所に対するそれぞれのカテーテル全体の形状が、それぞれのカテーテルの各部分又はセクションの位置を決定するために、再構成されることができ、それぞれのカテーテルの長さに沿った異なる部分又はセクションにおける温度が決定されることができる。光学形状検知に基づくカテーテルの位置及びカテーテルの長さに沿った温度の決定に関する詳細については、例えば、上述の本“Fiber Optic Sensors”、F.T.S. Yu及びS. Yin編集、Marcel Dekker, Inc. (2002)、特にこの本の第4章が参照され、この本は本明細書に参照により援用される。
それぞれのカテーテルに沿った温度が与えられるとき、それぞれのカテーテルのどの部分が体の内側にあるかを検出することが可能である。光ファイバ検知技術は、リアルタイムで温度を測定することができる。体とその周囲との間の温度差がかなり大きいとき、測定される温度は、したがって、それぞれのカテーテルを挿入するとき、急速に増加する。
それぞれのカテーテルの温度ベースのセグメント化は、望まれない動作を防ぐために使用される。特に、優先的にはHDR近接照射療法である、近接照射療法は、放射線源の滞留位置が体の外側にないように、すなわち、滞留位置が、それぞれの追跡されているカテーテルの「冷たい」部分にないように、実行され、このそれぞれの追跡されているカテーテルは、HDR線量デリバリカテーテルであると見なされてもよい。カテーテル12は、それぞれのカテーテルに沿った温度が定常状態にあると仮定され得るように数日間体の中に存在し得る。
温度ベースのセグメント化は、例えば、上記の深さ決定ユニット、目標深さ提供ユニット及び誘導情報生成ユニットを使用することによって、挿入中に深さ案内を提供するために使用されることができる。どの深さにそれぞれのカテーテルが現在あるかを示すこと、並びにそれぞれのカテーテルに沿った温度から導き出される現在の深さ及び意図される目標深さに基づいてさらなる案内を提供することが可能である。フィードバックが、それぞれのカテーテルをさらに体の中に挿入するか否かに関して、提供され得る。
HDR近接照射療法では、高放射性放射線源が、カテーテルのセットを使用して目標病変部を通って動かされ得る。患者の安全及び治療効率を保証するために、放射線量は、患者の体の外側に照射されるべきではない。図1乃至5を参照して上述されたシステムは、したがって、放射性放射線源が患者の体の外側で滞留しない、すなわち放射線を照射するために停止しないように、デリバリカテーテルに沿った温度検知に基づいて治療の実施を能動的に制御する。温度検知は、放射線デリバリカテーテルに光ファイバ検知を組み込むことによって達成される。温度の比較的大きい差が与えられると、内側部分決定ユニットは、温度閾値のような比較的単純な静的基準を使用してそれぞれのカテーテルのどの部分が患者の体の内側/外側にあるかを識別することができる。例えば、温度閾値として、摂氏20度であるかもしれない周囲の温度の平均、及び摂氏37度であるかもしれない体温が、使用されることができ、この温度閾値より低い温度を有するそれぞれのカテーテルの部分は、患者の体の外側にあると見なされることができ、温度閾値より高い温度を有するそれぞれのカテーテルの部分は患者の体の中にあると見なされることができる。しかし、より先進の制限が、時間にわたる及びカテーテルに沿った温度勾配を考慮し得る。さらに、それぞれのカテーテルの材料の特性に関する知識もまた、さらなるロバスト性を達するために、使用され得る。
滞留位置が、患者の体の外側であると分類される場合、近接照射療法制御ユニット15は、それぞれの放射線源10がその位置に滞留することを防ぐためにモータユニット19により駆動ワイヤ18を制御する。滞留時間が、数秒の範囲、例えば、1秒から60秒の範囲内であり得る。しかし、滞留時間は、より大きい又はより小さくても良い。アフタローダ装置に組み込まれ得るこの自律制御は、有害事象を防ぐことができる。
上述の実施形態では、導入要素はカテーテルであるが、他の実施形態では、導入要素は、他の要素、特に、他の手術器具であることができる。さらに、上述の実施形態では、治療手順を実行するシステムは近接照射療法システム、特にHDR近接照射療法システムであるが、他の実施形態では、システムは治療手順を実行する他のシステムであることもできる。例えば、それは、アブレーションエネルギを組織に印加するための、アブレーション電極であり得る、幾つかのアブレーション要素を有するアブレーションカテーテルのような細長い手術器具を有するシステムであることができ、治療手順実行ユニットは、アブレーションエネルギを印加するような治療手順が体の中のみで実行され且つ体の外側で実行されないように、手術器具を制御することができる。システムは、特に、低侵襲手術(MIS)並びに画像誘導介入及び治療(IGIT)の分野で使用されるように適合されることができる。
上述の実施形態では、カテーテルの長さに沿った温度及びカテーテルの位置が光学形状検知によって決定されているが、他の実施形態では、温度及び位置は、他の技法を使用することによって決定されることができる。例えば、温度は、それぞれのカテーテルに沿って分散されたサーミスタによって又はそれぞれのカテーテルの位置を決定するように適合されていない光ファイバセンサを使用することによって決定され得る。それぞれのカテーテルの位置は、例えば、電磁トラッキング、x線トラッキング等によって決定され得る。
図1乃至3、特に図2を参照して上述された実施形態では、取り付けられた放射線源2を持つ幾つかの駆動ワイヤ18を有する、配置ユニット5が記載されているが、他の実施形態では、他の種類の配置ユニットが使用され得る。例えば、単一の放射線源を持つ単一の駆動ワイヤが使用されることができ、この単一の駆動ワイヤは、異なるカテーテル12の中に連続的に導入され得る。特に、放射線源は、異なるカテーテルと接続されるインデクサ(indexer)を通って駆動され得る。この種の患者の中に放射線源を配置することに関する詳細については、J. Venselaar及びJ. Perez-Calatayudによって編集された“Practical Guide to Quality Control of Brachytherapy Equipment”, European Society for Therapeutic Radiology and Oncology (2004)、が参照され、これは本明細書に参照により援用される。
開示された実施形態に対する他の変形が、請求項に記載された発明を実施する際に図面、開示及び添付の請求項の検討から、当業者によって理解されるとともにもたらされることができる。
請求項において、「有する(comprising)」の語は他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「ある(“a”、“an”)」は複数を除外するものではない。
単一のユニット又は装置は、請求項に列挙された幾つかの項目の機能を満たし得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に使用されることができないことを示すものではない。
特定の数のユニット又は装置によって実行されると記載されている、光学形状検知信号に基づく温度及び位置の決定、カテーテルの内側部分の決定、それぞれのカテーテルの深さの決定等のような決定並びに/又は治療手順を実行するシステムの制御は、任意の他の数のユニット又は装置によって実行されることができる。例えば、これらの決定及び/又は制御は、単一の処理ユニットによって実行されることができる。これらの決定及び/又は治療手順を実行するための方法に従う治療手順を実行するためのシステムの制御は、コンピュータプログラムのプログラムコード手段として及び/又は専用ハードウェアとして実装されることができる。
コンピュータプログラムは、光記憶媒体又は他のハードウェアと一緒に若しくは該ハードウェアの一部として供給される固体媒体等の適切な媒体により記憶及び/又は分配されることができるが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介して等の他の形態で分配されることもできる。
請求項における如何なる参照符号も、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
本発明は、HDR近接照射療法のような近接照射療法を実行するためのシステムに関する。細長い導入要素が体の中に導入され、温度が導入要素に沿って決定され、導入要素のどの部分が体の中にあるかが決定された温度に基づいて決定される。治療手順は、導入要素のどの部分が体の中にあるかの決定に応じて導入要素を使用することによって実行される。これは、治療手順が、体の中のみで実行されることを確実にすることができ、それによって、特に、HDR近接照射療法の間に使用され得る電離放射線により、例えば患者の外皮に、不本意に影響を及ぼすことの可能性を減少させる。