JP2017505501A - 燃料要素の変形のためのモデル化 - Google Patents

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Abstract

原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータシステムは、メモリに結合されたプロセッサと出力部とを含み、メモリは、燃料要素性能解析を実行するために上記プロセッサを構成し、出力部は、燃料要素性能解析に基づく、燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を記述するデータを連絡するように構成されている。該プロセッサは燃料の機械的挙動を、(a)開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素に対して分離変数を生成することと、(b)燃料の現状態を処理すると共に、開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素のそれぞれの現状態および力を更新するルーチンを、開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素の両方に対して実行することと、(c)加重に従って、現状態および力についての更新を結合することとによって、推定するとともに、被覆部のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されている。

Description

発明の詳細な説明
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2014年1月27日に出願された米国仮出願第61/932,245号の利益および優先権を主張する。本出願は、参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
〔背景〕
増殖・燃焼炉は、平衡に到達するために、高燃焼度燃料サイクルを利用する。高燃焼度サイクルの間、進行波炉の燃料要素は、高い照射線量に直面する。照射は、燃料要素の歪みや寸法変化をもたらし、照射クリープやスエリングを引き起こす可能性がある。設計限界を超える歪みは、結果的に、燃料のシャッフルを妨げるかもしれない。さらに、熱クリープは、燃料要素のために長期間の高温での稼働を制限する設計であるかもしれない。
〔概要〕
開示された実施形態は、原子炉燃料ピンおよび燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉燃料ピンおよび燃料設計をモデル化するための、コンピュータシステムおよびコンピュータ化された方法を含む。
一実施形態によれば、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータシステムは、メモリに結合されたプロセッサと、出力部と、を含み、上記メモリは、燃料要素性能解析を実行するために上記プロセッサを構成し、上記出力部は、上記燃料要素性能解析に基づく、上記燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を記述するデータを連絡するように構成されている。上記プロセッサは、開放多孔性の構成要素および閉鎖多孔性の構成要素を有する燃料の機械的挙動を、(a)上記燃料の上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素に対して分離変数を生成することと、(b)上記燃料の現状態を処理し、上記燃料の上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素のそれぞれの現状態および力を更新するルーチンを、上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素の両方に対して実行することと、(c)上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素の上記処理から得られた、上記燃料の上記現状態および力についての上記更新値を加重に従って結合することと、によって、推定するとともに、被覆部のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されている。推定されたパラメータは、上記燃料要素性能解析において利用される。
他の実施形態によれば、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータシステムは、メモリに結合されたプロセッサと、出力部と、を含み、上記メモリは、燃料要素性能解析を実行するために上記プロセッサを構成し、上記出力部は、上記燃料要素性能解析に基づく、上記燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を記述するデータを連絡するように構成されている。上記プロセッサは、開放多孔性の構成要素を有する燃料の機械的挙動を、(a)上記燃料の上記開放多孔性の構成要素対して変数を生成することと、(b)上記燃料の現状態を処理し、上記燃料の上記開放多孔性の構成要素の現状態および力を更新するルーチンを、上記開放多孔性の構成要素に対して実行することと、(c)上記開放多孔性の構成要素の上記処理から得られた、上記燃料の上記現状態および力についての上記更新値を加重に従って結合することと、によって、推定するとともに、被覆部のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されている。推定されたパラメータは、上記燃料要素性能解析において利用される。
他の実施形態によれば、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータシステムは、モリに結合されたプロセッサと、出力部と、を含み、上記メモリは、燃料要素性能解析を実行するために上記プロセッサを構成し、上記出力部は、上記燃料要素性能解析に基づく、上記燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を記述するデータを連絡するように構成されている。上記プロセッサは、開放多孔性の構成要素を有する燃料の機械的挙動を、(a)上記燃料の上記閉鎖多孔性の構成要素対して変数を生成することと、(b)上記燃料の現状態を処理し、上記燃料の上記閉鎖多孔性の構成要素の現状態および力を更新するルーチンを、上記閉鎖多孔性の構成要素に対して実行することと、(c)上記閉鎖多孔性の構成要素の上記処理から得られた、上記燃料の上記現状態および力についての上記更新値を加重に従って結合することと、によって、推定するとともに、被覆部のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されている。推定されたパラメータは、上記燃料要素性能解析において利用される。
他の実施形態によれば、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的特性を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータ化された方法は、(a)燃料の機械的挙動と(b)被覆部のクリープおよびスエリングの挙動とを推定することと、上記原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するために、燃料要素性能解析へ上記推定されたパラメータを渡すことと、上記燃料要素性能解析に基づいて上記燃料要素および燃料設計の上記熱機械的性能を記述するデータを伝達することを、含むことを含む。
上述した記載は概要であり、それゆえ、記載は単純化、一般化、包括、および/または詳細な記述の省略を含んでいる。従って、当業者であれば、この概要は例証を提供するだけのものであって、いかなる制限も意図しないことを十分に理解するであろう。上記の任意の例証となる態様、実施形態、および特徴に加えて、さらに別の態様、実施形態、および特徴が、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるであろう。装置および/または方法および/または本明細書中に記載した他の主題の他の態様、特徴、および利点は、本明細書中で説明した教示において明らかになるであろう。
〔図面の簡単な説明〕
図1は、一実施形態にかかる、核分裂炉の部分的に切断した斜視図である。
図2は、一実施形態にかかる、核分裂炉の炉心の上面断面図である。
図3A〜図3Bは、一実施形態にかかる、燃料要素および核燃料集合体の部分的に切断した斜視図である。
図4は、一実施形態にかかる、燃料要素の断面図である。
図5は、一実施形態にかかる、燃料要素の熱機械的性能を推定するために使用することができるプロセッサを含む燃料要素の解析システムの概略図である。
図6は、一実施形態にかかる、燃料要素内の燃料の挙動を示す燃料モデルの説明図である。
図7A〜図7Bは、一実施形態にかかる、燃料要素と、網目を付けられた燃料要素とを、部分的に切断した斜視図である。
図8A〜図8Iは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。
図9は、一実施形態にかかる、燃料要素の燃料の機械的挙動を推定する方法の概略図である。
〔詳細な説明〕
(序論)
以下の詳細な説明では、その一部をなす添付の図面を参照する。上記図面において、異なる図面での類似または同一の記号は、文脈と矛盾しない限り、類似または同一の構成要素を示す。
詳細な説明、図面、および請求項に記載した例証となる実施形態は、制限することを意図したものではない。本明細書中に提示された主題の精神または範囲から逸脱しない限り、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更が行われてもよい。
本明細書に記載した構成要素(例えば、稼働)、装置、対象物、およびこれらに付随する説明が、概念を明確にするための例として使用されること、並びに種々の構成変更が考えられることを当業者は認識するであろう。従って、本明細書では、記載された具体的な例および付随する説明は、より概括的なクラスを代表することを意図して使用される。一般に、いかなる具体例も、そのクラスを代表することを意図して用いられる。また、特定の構成要素(例えば、稼働)、装置、および対象物を含まないことは、制限として扱われるべきではない。
本出願は、提示内容を明確にするために、形式的な概略の見出しを使用する。しかし、上記概略の見出しは、提示の目的とするためのものであり、異なる種類の主題が本願全体を通して説明されてもよいことが理解されるべきである(例えば、装置/構造は、プロセス/稼働の見出しのもとで説明されてもよく、および/または、プロセス/稼働は、構造/プロセスの見出しのもとで説明されてもよい。および/または、一つのトピックの説明は、二つ以上のトピックの見出しにまたがっていてもよい)。それゆえ、形式的な概略の見出しの使用は、どのような制限も意図しない。
(概説)
概要として提供される、例示的な実施形態は、原子炉の燃料ピンおよび燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料ピンおよび燃料設計をモデル化するためのシステム、並びに、原子炉の燃料ピンおよび燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料ピンおよび燃料設計をモデル化するための方法を含む。
コンピュータシステムは、設計値および設計要件を設定したり解析に使用したりするための熱機械的性能を判断するための原子炉内の燃料要素の挙動の解を推定する。一実施形態では、燃料要素の燃料および被覆材の挙動を判断するために有限要素法が使用される。第1のサブルーチンが燃料の機械的挙動をモデル化し、第2のサブルーチンがクリープと上記被覆材のスエリングの挙動をモデル化する。
出願人らは、燃料要素の熱機械的性能を正確に判断する新しいシステムおよび方法を見出した。上記システムおよび方法は、(i)核分裂ガスの製造および温度からの内部加圧、(ii)燃料の開閉多孔率、(iii)燃料を取り囲む被覆材の機械的挙動、を説明する。モデルは、これらの燃料要素のモデル化プロセスのそれぞれを実施する際に使用するために作成されている。上記モデルは、燃料要素の性能のより正確な近似が判断されるように、解析のためにコンピュータシステムによって受信される。
(核分裂炉)
図1〜2を参照し、非限定的な概要を通して与えられた、核分裂炉10として示される例示的な原子炉は、限定としてではなく、例示として記載されるであろう。一実施形態では、核分裂炉10は、進行波炉(TWR)である。TWRは、燃料の継続的な供給を必要とせず、繁殖した後に燃焼する波が、燃料に比例して進行する、増殖および燃焼、および/または、増殖および燃焼平衡原子炉型の原子炉である。TWRは、限定することなく、定常波炉を含む。他の実施形態では、核分裂炉10は、他の種類の原子炉、または、燃料および被覆材を有する他の装置であり、上記被覆材は、応力を受けるとともに、限定することなく、軽水炉、重水炉、黒鉛減速炉、高速増殖路、液体金属高速増殖炉などを含む、燃料の開放および/または閉鎖多孔性の構成要素を有する。
図1に示すように、核分裂炉10は、原子炉容器14内に配置された核分裂炉心12を含む。一実施形態によれば、核分裂炉心12は、燃料領域16内に核燃料を含むように構成されたダクトをそれぞれ有する複数の核燃料集合体を含む。上記複数の核燃料集合体は、上記原子炉容器14内に配置されてもよい。図2に示すように、核分裂炉心12は、核燃料集合体20を含む。一実施形態では、核分裂炉心12の核燃料集合体20は、核分裂性核燃料集合体(すなわち、始動燃料集合体のセットなど)を含む。それに加えて、もしくは、代わりに、核燃料集合体20は、核分裂性同位体元素に転換可能な親核燃料集合体(すなわち、供給燃料集合体セットなど)を含む。核分裂性核燃料集合体は、核分裂反応を開始するためにU−235を含んでいてもよい。核分裂性同位体元素に転換可能な親核燃料集合体は、U−238を含んでいてもよい。一実施形態によれば、核分裂炉10は、容器内処理システムを含む。上記容器内処理システムは、核分裂性核燃料集合体のそれぞれと核分裂性同位体元素に転換可能な親核燃料集合体のそれぞれとをシャッフルするように構成されていてもよい。図1に示すように、核分裂炉10は、原子炉冷却システム30を含む。
依然として図1を参照すると、核分裂炉10の実例は、所望されるように、任意の用途に合わせた大きさに形成されてもよい。例えば、核分裂炉10の様々な実施形態は、所望されるように、低電力(50MWe未満、約300MWe〜約200MW)用途、中電力(約500MWe〜1000MWe)用途、中電力(約500MWe〜1000MWe)用途、および大電力(約1000MW以上)用途に用いられてもよい。
核分裂炉10の実施形態は、伝統的に軽水炉(LWRs)に関連した、水によって誘発された中性子インピーダンスなしに、液体金属冷却式、高速炉技術の構成要素(例えば、高燃焼度の金属ウラン燃料サイクルなどを利用したナトリウム冷却式高速炉設計)に基づいている。様々な実施形態において、原子炉冷却システム30は、原子炉容器14内に配置された液体ナトリウムのプールを含む。このような場合、核分裂炉心12は、原子炉容器14内のナトリウム冷却剤のプールに沈められている。原子炉容器14は、原子炉容器14からの漏れがありそうにない場合に、ナトリウム冷却剤の喪失を防ぐのに役立つ原子炉格納容器32で囲まれている。
様々な実施形態において、原子炉冷却システム30は、ポンプ34として示される原子炉冷却ポンプを含む。図1に示すように、原子炉冷却システム30は二つのポンプ34を含む。ポンプ34は、所望に応じて、任意の適切なポンプ(例えば、電気機械式ポンプ、電磁ポンプなど)とすることができる。原子炉冷却システム30はまた、複数の熱交換器36を含む。熱交換器36は、液体ナトリウムのプール内に配置される。一実施形態によれば、熱交換器36は、熱交換器36の反対側に、非放射性中間ナトリウム冷却剤を有している。そのため、熱交換器36は、中間熱交換器と考えることができる。一実施形態によれば、複数の蒸気発生器が、これら熱交換器36と熱を伝達している。任意の数のポンプ34、熱交換器36、および蒸気発生器が、所望されるように使用されてもよいことが理解されるであろう。
ポンプ34は、核分裂炉心12を介して一次ナトリウム冷却剤を循環させる。ポンプで汲み出された一次ナトリウム冷却剤は、核分裂炉心12の先端部で核分裂炉心12を出て、熱交換器36の一方の側を通過する。一実施形態によれば、加熱された中間ナトリウム冷却剤は、中間ナトリウムループ38を介して蒸気発生器に循環移動する。蒸気発生器は、タービンおよび発電機を駆動する蒸気を生成してもよい。他の実施形態によれば、加熱された中間ナトリウム冷却剤は、さらに他の使用のために、熱交換器に循環移動される。
原子炉の稼働および構成は、定常波核分裂炉および方法と題され、発明者として、チャールズ・E・アールフェルト、トーマス・M・バーク、タイラー・S・エリス、ジョン・ロジャーズ・ジリランド、ジョナタン・ヘイツラー、パベル・ヘイツラー、ロデリック・A・ハイド、デビッド・G・マカソース、ジョン・D・マックフィルター、アショク・オデドラ、ロバート・C・ペトロスキ、ニコラス・W・トゥーラン、ジョシュア・C・ウォルター、ケバン・D・ウィーバー、トーマス・アラン・ウィーバー、チャールズ・ホイットマー、ローウェル・L・ウッド・ジュニア、および、ジョージ・B・ジマーマンの名前が挙げられ、2010年12月30日に出願され、その内容が、本明細書にその全体が参考として援用される、米国特許出願番号12/930,176中の限定ではなく、実施例として記載されている。
(核燃料集合体)
図3Bは、一実施形態にかかる核燃料集合体20の部分的な説明図である。核燃料集合体20は、核分裂核燃料および/または核分裂性同位体元素に転換可能な親核燃料を含んでいてもよい。図3Bに示すように、核燃料集合体20は、燃料要素22として示されている燃料要素(例えば、燃料成分、燃料棒、燃料ピンなど)を含む。図4に示すように、燃料要素22は、被覆層26として示される被覆材を含む。それに加えて、もしくは、代わりに、燃料要素22は、別の種類の被覆材を含んでいてもよい。燃料要素22は、燃料スラグ28として示される燃料(例えば、燃料スラグ、燃料ペレットなど)をさらに含む。燃料スラグ28は、被覆層26によって画定された空洞内に封止されてもよい。一部の実施形態では、図4に示すように、複数の燃料スラグ28が軸方向に積層されているが、必ずしもそうである必要はない。他の実施形態では、燃料要素22は、燃料物質の連続体としての構造を有する燃料スラグ28を含む。
一部の実施形態では、図4に示すように、燃料要素22は、少なくとも一つの間隙27を含む。一実施形態では、1つ以上の間隙27は、燃料スラグ28と被覆層26との間に存在している。他の実施形態では、間隙27が存在しない。一実施形態では、間隙27は、少なくとも部分的に加圧雰囲気で満たされている。一例として、加圧雰囲気は、ヘリウム雰囲気を含んでいてもよい。他の実施形態では、間隙27は、少なくとも部分的に、液体ナトリウムのような冷却剤で満たされている。それに加えて、もしくは、代わりに、燃料要素22は、燃料スラグ28と被覆層26との間に配置されたライナーを含む。一部の実施形態では、上記ライナーは、複数の層を含む。
燃料スラグ28は、任意の核分裂性物質を含んでいてもよい。核分裂性物質は、金属および/または金属合金を含んでいてもよい。一実施形態では、燃料は、金属燃料である。金属燃料は、比較的高い重金属負荷量と、核分裂炉の増殖・燃焼プロセスにとって望ましい、優れた中性子経済とを、提供するかもしれない。用途に応じて、燃料スラグ28は、ウラン(U)、トリウム(Th)、アメリシウム(Am)、ネプツニウム(Np)、およびプルトニウム(Pu)を含む元素群から選ばれる少なくとも一つの元素を含んでいてもよい。一実施形態では、燃料スラグ28は、少なくとも約90重量%(wt%)のU(例えば、少なくとも89wt%、95wt%、98wt%、99wt%、99.5wt%、99.9wt%、99.99wt%、またはそれ以上のUなど)を含んでいてもよい。それに加えて、もしくは、代わりに、燃料のスラグ28は、耐熱材料を含んでいてもよい。耐熱材料は、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、レニウム(Re)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、ハフニウム(Hf)を含む元素群から選ばれる少なくとも一つの元素を含んでいてもよい。それに加えて、もしくは、代わりに、燃料スラグ28は、可燃性毒物を含む。可燃性毒物は、他の材料もあるが例えば、ホウ素、ガドリニウム、およびインジウムを含む。
一実施形態では、燃料スラグ28は、ジルコニウムと合金化した金属燃料を含む。一例として、金属燃料は、約10重量%〜約3重量%のジルコニウムを含んでいてもよい。ジルコニウムは、照射の間に、合金化した金属を寸法的に安定化させて、被覆層26の低温共晶や腐食による損傷を抑制するかもしれない。一実施形態では、ナトリウム熱結合剤が、合金化された燃料スラグ28と被覆層26の内壁との間に存在する間隙27に充填される。上記ナトリウム熱結合剤は、燃料のスエリングを可能にし、有利に燃料温度を低減することができる、効率的な熱伝達を提供することができる。一実施形態では、燃料要素22は、被覆層26の周囲に螺旋状に巻き付けられたワイヤ24として示される細いワイヤを含む。一例として、ワイヤ24は、約0.8mm〜1.6mmの直径を有していてもよい。ワイヤ24は、冷却空間および核燃料集合体20のハウジング内の燃料要素22間の機械的分離をもたらすかもしれない。一実施形態では、被覆層26および/またはワイヤ24は、その照射性能のために、フェライト−マルテンサイト鋼から製造される。
(燃料要素)
図3A〜図4で示されるように、発電原子炉の燃料集合体において使用される燃料要素22のような燃料要素は、一般的に、円筒状のロッドの形態をとることができる。それに加えて、もしくは、代わりに、燃料要素22は、他の形状の形態をとる。燃料要素22は、原子力発電所の一部である、図1に示される核分裂炉10などの発電原子炉の一部であってもよい。用途に応じて、燃料要素22は、その長さ、幅、直径などに対して任意の適切な寸法を有してもよい。
燃料スラグ28は、任意の幾何学的形状を有していてもよい。一実施形態では、燃料スラグ28は、環形状を有している。このような実施形態では、環状の燃料スラグ28は、環状の形状にすることで、ある水準の燃焼の後に、所望の水準の燃料密度が達成され得る。それに加えて、もしくは、代わりに、そのような環状の構造は、燃料スラグ28と被覆層26との間の圧縮力を維持して熱輸送を促進し得る。一実施形態では、燃料要素22の燃料スラグ28は、核燃料を含む。一部の実施形態では、核燃料は、環形状を有している。燃料スラグ28は、用途に応じて様々な特性(例えば、特性、密度、多孔率など)を有するように調整されてもよい。例えば、燃料スラグ28は、任意の水準の密度または多孔性を有していてもよい。一実施形態では、燃料のスラグ28は、(燃料スラグ28がウランを含む非限定的な例において)ウランの理論密度に実質的に近い濃度のような高密度を有する。他の実施形態では、燃料スラグ28は、比較的低い密度を有している。低濃度(すなわち、高多孔率など)の燃料は、核燃料を用いた稼働中に、被覆層26のような構造材料における燃料圧力を低下させ、照射中に、独立した、および/または、相互に結びついた(開放および/または閉鎖した)空隙を有しているか、および/または、形成を促進するかもしれない。燃料を用いた稼働は、核分裂生成物を形成する。そのため、本明細書中における燃料のどのような言及でも、核分裂生成物を含む。
被覆層26のための被覆材料は、用途に応じて、任意の適切な材料であってもよく、任意の適切な材料を含んでもよい。一実施形態では、被覆層26は、金属、合金、およびセラミックを含む群から選ばれる少なくとも一つの材料を含む。それに加えて、もしくは、代わりに、被覆層26は、耐熱材料を含む。耐熱材料は、Nb、Mo、Ta、W、Re、Zr、V、Ti、Cr、Ru、Rh、OS、Ir、Nd、およびHfを含む群から選択される少なくとも1つの耐熱金属を含んでいてもよい。他の実施形態では、被覆材料は、セラミック材料を含む。セラミック材料は、他の材料もあるが例えば、炭化ケイ素および酸化アルミニウム(アルミナ)を含む。
被覆層26中の合金は、一例となる実施形態において、鋼鉄であってもよい。上記鋼鉄は、オーステナイト鋼、フェライト−マルテンサイト鋼、酸化物分散鋼、T91鋼、T92鋼、HT9鋼、316鋼、および304鋼を含む群から選択されてもよい。上記鋼鉄は、任意のタイプの微細構造を有していてもよい。例えば、上記鋼鉄は、マルテンサイト相、フェライト相、および/またはオーステナイト相の部分を一つ以上含んでいてもよい。一実施形態では、上記鋼鉄の実質的に全てが、マルテンサイト相、フェライト相、およびオーステナイト相から選ばれる少なくとも1つの相を有している。用途に応じて、上記微細構造は、1つ以上の特定の相を有するように調整されてもよい。他の実施形態において、被覆層26は、鉄ベースの組成物を含んでいてもよい。
(燃料要素の挙動)
燃料要素22の燃料要素性能のモデル化は、種々の構成要素の複雑な挙動を考慮している。複雑な挙動とは、これに限られないが、照射下での燃料スラグ28のような材料の機械的反応、燃料要素22の内部に存在する大きな温度勾配、燃料スラグ28からの固体もしくは気体の核分裂生成物の蓄積または輸送、被覆層26への核分裂生成物の拡散、および被覆層26のクリープまたはスエリングなどを含んでいる。
例として、(例えば、発電サイクルの間、燃料寿命以上等における)約75%のスミア密度および低スエリングHT9被覆を有する燃料要素22の挙動は、以下のように要約される。(i)金属燃料スラグ28は、分裂ガス気泡の核生成と、燃料スラグ28の個々の粒子の異方成長に関係する亀裂機構とにより、多孔質になる、あるいはより多孔性が高くなることがある。(ii)1〜2原子%の燃焼時、多孔質の燃料スラグ28は被覆層26に接触することがある。(iii)8〜10原子%の燃焼までに、燃料要素22のスエリングは最小限にとどまることがあり、これは、燃料スラグ28の多孔性が、固体分裂生成物の蓄積によるものであることを必然的に意味している。(iv)10原子%の燃焼を過ぎてから、被覆層26が照射クリープのため変形する閾値まで、分裂ガス圧力が上昇するにつれて、燃料要素22はスエリングを始める。
燃料および燃料集合体の発展の最も重大な制約の一つは、核燃料集合体20の被覆層26とダクト材料との性能である。照射クリープおよびスエリングは、被覆層26の歪み、および/または寸法変化という結果になり得る。被覆層26に対する歪み、および/または寸法変化は冷却管を塞ぐ、もしくは制限し、結果として局所的に温度が上昇する。設計限界を超えた歪みは、燃料集合体20(例えば、積層燃料集合体等)の内部における燃料のシャッフルを妨げるかもしれない。さらに、局所的な温度上昇によって引き起こされる熱クリープは、燃料要素のために長期間の高温での操作を制限する設計であるかもしれない。
例示的な実施形態によれば、燃料要素22の熱機械的性能の判断(例えば、推定、予測、監視等)を行うために、限定要素システムが使用される。一実施形態において、限定要素システムは、燃料スラグ28の機械的挙動を判断する。加えて、あるいは代替として、限定要素システムは、被覆層26のクリープおよびスエリングの挙動を判断する。
一実施形態において、燃料スラグ28および/または被覆層26のサブルーチン(例えば、モデル等)は、有限要素システムの中に統合され、かつ/もしくは、有限要素システムに追加サポートを提供する。モデルは、有限要素システムの予測能力が燃料スラグ28の機械的挙動および/または被覆層26のクリープおよびスエリングの挙動を推定するのを補助できる。加えて、あるいは代替として、モデルは、燃料要素22の挙動の重要な傾向の特定を補助できる。有限要素システムからの結果(例えば、変形挙動、燃料要素の能力データなど)は、燃料要素22の能力の洞察を提供する、設計値および設計要求の設定または解析に用いることができる。
(燃料モデル化)
燃料能力モデルは燃料スラグ28の挙動を算出する。分裂ガス気泡が核形成されるにつれて、燃料スラグ28が多孔質状になり、続いて固体分裂生成物が、燃料スラグ28の構成を変更させるのと同様に、燃料スラグ28に固体容積を加え、結果的に多孔の断片が共に繋がり、空間に接続されるようになり、そして時間が経過し、燃料の構成要素が再分配されるようになるという、これらの現実によって、燃料スラグ28の機械的応答を記述するモデルは複雑になることがある。完全に基本的な観点からの、これらの現象の何れかの詳細な挙動を理解する事は、困難であるのみならず、燃料要素22の非常に基礎的な挙動を不明瞭にする程に複雑であるモデルが結果として生じることがある。加えて、基本的なモデルは、大きな未確定の指数を有することがよくある。
燃料スラグ28の変形のモデルは以下の要素を含むことがある。(i)分裂ガスの挙動と分裂生成物の堆積とについての式;(ii)分裂ガスの解放の観測およびモデル化;(iii)外部負荷の作用下での、内部加圧多孔固体のクリープの挙動を記述する式;(iv)閉鎖多孔を有する燃料スラグ28に対するモデル;(v)開放多孔を有する燃料スラグ28に対するモデル;(vi)閉鎖および開放多孔を有する燃料スラグ28の複合効果を推定するモデル;および(vii)燃料スラグ28から冷却剤(例えば、液体金属、水など)への熱エネルギの移動に対するモデル。
燃料要素22(少なくとも低スエリング被覆材料を使用する要素)の変形を促進する基本的な機構は、燃料スラグ28内部への分裂生成物の堆積である。一実施形態において、燃料要素22は、フェライト−マルテンサイト鋼(たとえばHT9など)の被覆層26を有するウラン合金の燃料スラグ28を含む。分裂生成物原子、沈殿物および位相は、(ウランを含む燃料スラグ28の非限定的な例において)ウラン原子が置き換える体積よりも多くの堆積を占めるように形成する。このことは、燃料スラグ28および分裂生成物が被覆層26に圧力を加える結果となり得る。ガス解放は、燃料のスメア密度および空間寸法の決定に使用され(例えば、すなわち、燃料要素22を発散させるかどうかの決定に使用され)、また、燃料要素22の寿命の予想に十分影響を与え得る。
燃料スラグ28の機械的挙動は、弾性および熱膨張と非弾性変形との速度の合計を含む、変形速度テンソルの合計の構成要素である、本質的なモデルによって表現され得る。
Figure 2017505501
応力の速度(例えば、コーシー応力もしくは真応力のヤウマン速度など)は、剛性テンソルを介した弾性変形速度テンソルと関連することがある。
Figure 2017505501
燃料スラグ28に対するモデルは、外部荷重(例えば、燃料要素22の被覆層26などから)、および内部荷重から(例えば、分裂ガスによる圧力から)、両方のモデル化を含み得る。下記の表現は、燃料スラグ28における分裂ガスの圧力とその非弾性効果を算出するために使用され得る。
Figure 2017505501
燃料の挙動のモデルは、気孔の体積分率、分裂密度(または同様に、燃焼密度)、および温度の関数として、分裂ガス圧力を推定できる。閉鎖多孔に対して、与えられた気孔内部の分裂ガスが、気孔を取り囲む燃料から直接発生する。このため、局所的な気孔の容積分率、分裂密度、および温度は、閉鎖多孔の領域の分裂ガス圧力を決定するために使用され得る。対して、開放多孔と空間の分裂ガス圧力は、本質的に非局所的である(すなわち、分裂ガス圧力は、燃料要素22などの全体を通した、分裂密度、変形、および温度発展がどのようであるかに依存する)。一実施形態として、ここでは連続要素と称される、限定要素の新たなクラスは、開放多孔の領域を通した分裂ガスの移動のシミュレート、結果として生じた分裂ガス圧力の推定、および燃料要素22全体にわたる分裂ガス圧力の適用に使用される。代替の実施形態において、開放多孔の容積は、燃料スラグ28の開放多孔を推定するための初期容積および平均燃焼を使用して概算される。
開放多孔および閉鎖多孔両方を有する燃料スラグ28の挙動は均質化され得る。開放多孔および閉鎖多孔の領域における応力の発展は、開放多孔および/または閉鎖多孔有する燃料における応力の加重平均として記載され得る。
Figure 2017505501
式(2)は、燃料スラグ28の開放多孔および閉鎖多孔の両方を説明するように変形されてもよい。開放多孔および閉鎖多孔のどちらか、もしくは両方を考慮する、これに制限されないが、ヤコビ行列などを含む、応力速度のどのような評価も、使用されてもよいことが認められる。
燃料モデルの完成は、燃料スラグ28の熱弾性挙動の特定を含む。燃料スラグ28の熱膨張に関係する歪み速度は以下の式によって規定される。
Figure 2017505501
(被覆モデル化)
燃料要素22の変形に対する発展モデルにおける別の難問は、被覆層26と核燃料集合体20との挙動を記述する一組の関係を明確にすることである。核燃料集合体20は、高照射に対する立証されたスエリング耐性(例えば、変位/原子(dpa)など)、ならびに、適切な熱クリープ強度に応じる。一例によれば、HT9鋼は、優れたスエリング歪み性能が立証されているので、HT9鋼が被覆層26のための被覆材料として用いられている。他の実施形態において、上述の被覆材料の何れが被覆層のために用いられてもよい。
HT9鋼は、12Cr−Mo−W−Vフェライトマルテンサイト鋼であって、化石燃料発電所用には、別のより高度な合金鋼によって取って変わられている。HT9鋼がナトリウム冷却高速炉に用いられているのは、HT9鋼の機械的特性についての大量の照射性能データベース、ならびに、HT9鋼の照射誘発スエリングに対する耐性が理由である。被覆層26に対するモデルの発展は、HT9鋼についての様々な変形機構における集合および対照データ、ならびに、そのデータに物理的に一貫性のある数学的モデルを嵌め込むことを要求する。構造モデルは、熱クリープ、照射クリープ、および粘塑性クリープ、ならびに、無応力(stress-free)スエリングおよび応力強化(stress-enhanced)スエリングのようなパラメータを含む。
被覆層26(例えば、HT9被覆材料など)の総歪みは、異なる変形機構に関する歪み速度であって、総歪みに寄与する歪み速度の合計である。被覆層26に対する完全な構造モデルは、次式のように表される。
Figure 2017505501
応力速度および弾性歪み速度は、次式のように粘性剛性行列を介する線形関係にある。
Figure 2017505501
下記のようにも表される。
Figure 2017505501
被覆層26の熱膨張に関する歪み速度は、次式によって規定されてもよい。
Figure 2017505501
熱クリープ、照射クリープ、粘塑性クリープに対する定常状態クリープ速度は、一般方程式における3実験的判断パラメータを最低限含んでいるモデルを用いて、記述されてもよい。パラメータは、外部データとの調整に応じて、他のバラメータまたは数(単位元を含む)の関数であってもよい。
Figure 2017505501
Figure 2017505501
熱クリープモデルは、熱クリープが部分的に照射損傷の水準に応じる場合を除いて、定常状態べき乗則クリープを見込む。照射クリープは、被覆層26における高エネルギ中性子衝突を発生させ、被覆粒子を転移させる。粘塑性条件は、歪み速度における材料の流動挙動のために用意される。歪み速度のオーダーは、引張速度に用いられる典型的なオーダー(例えば、10−3−1のオーダーなど)。流動挙動は、場合によっては、応力、温度、および照射損傷の関数である。
照射誘導された無応力スエリングは、(i)〜(iii)の3つの顕著な特徴を有する:(i)潜伏期量は、スエリングが開始する前に要求される;(ii)潜伏期後、スエリングは、量に略線形に増える(iii)潜伏期後スエリング速度は、温度感受性である。これらの特徴に基づき、無応力スエリング歪み速度は次式になる。
Figure 2017505501
たいていの他の構造モデルと異なり、本開示の被覆モデルは、スエリングが結果的に照射クリープを強化するという推定と反対に、スエリング速度に対する応力速度の効果を説明する条件を含む。引張応力の適用は、結果的に、潜伏期量を超えたスエリング速度を増加させる。静水応力が容積スエリングと仕事共役であることを考慮すれば、応力強化スエリングに関する歪み速度は、次式となる。
Figure 2017505501
(有限要素解析)
図5を参照し、一実施形態に係り、燃料要素解析システム100の概略図が示される。燃料要素解析システム100は、制御器102を含んで示される。一実施形態において、制御器102は出入力(I/O)装置160と通信可能に連結されている。加えて、もしくは、代わりに、燃料要素解析システム100は、原子炉監視システム108と原子炉制御器114とを含む。図5に示されるように、原子炉監視システム108および/または原子炉制御器114は、少なくとも1つの核分裂炉と通信可能に連結されている。核分裂炉10は、進行波炉のような、図1を参照する上述の原子炉と同一であってもよい。例示的な実施形態によれば、燃料要素解析システム100は、有限要素システムまたはその一部である。一実施形態において、燃料要素解析システム100は、燃料要素22のような、燃料要素の熱機械的性能を予測するために用いられている。加えて、または、代わりに、燃料要素解析システムは、核分裂炉10それぞれの燃料要素22の性能を監視するための少なくとも1つの核分裂炉10に関する原子炉監視システム108から、データ(例えば、燃料要素稼働データなど)を受信する。別の一実施形態において、燃料要素解析システムは、他の情報源からのデータ/入力を含んでも、受信してもよい。
制御器102は、通信インターフェース104を含んで示される。通信インターフェース104は、様々なシステム、装置、またはネットワークとのデータ通信を処理するために、有線または無線インターフェース(例えば、ジャック、アンテナ、送信機、受信機、送受信機、有線端末など)を含んでもよい。例えば、通信インターフェース104は、イーサネット(登録商標)基盤の通信ネットワークを介して送受信するためにイーサネットカードおよびポートを含んでもよく、および/または、無線通信ネットワークを介して通信するためにWiFi(登録商標)送受信機を含んでもよい。通信インターフェース104は、ローカルエリアネットワークまたは広域ネットワーク(例えば、インターネット、建物のWANなど)を介して通信するように構成されてもよく、および、様々な通信プロトコル(例えば、BACnet、IP、LONなど)を用いてもよい。
通信インターフェース104は、制御器102と様々な外部システムまたは装置(例えば、原子炉監視システム108、核分裂炉10、原子炉制御器114、I/O装置160など)との間の電子データ通信を容易化するように構成されたネットワークインターフェースであってもよい。一例として、制御器102は、核分裂炉10の1以上の稼働条件(例えば、温度、負荷など)および/または燃料要素22の1以上の稼働条件(例えば、温度、歪み、応力など)を示す原子炉監視システム108からのデータ(例えば、情報、燃料要素稼働データなど)を受信してもよい。
依然として図5を参照すると、制御器102は、処理回路106を含む。図5に示されるように、処理回路106はプロセッサ110を含む。プロセッサ110は、汎用プロセッサまたは特定用途プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、1以上のフィールドプログラマブル‐ゲートアレー(FPGAs)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、処理構成要素群、または他の適した処理構成要素であってよい。プロセッサ110は、メモリ112内に保存されたまたは他のコンピュータ読出し可能な媒体(例えば、CDROM、ネットワークストレージ、遠隔サーバなど)から受信されたコンピュータコードまたは指示を実行するように構成されてもよい。メモリ112は、本開示に記載された様々なプロセスを完遂および/または容易化するために、データおよび/またはコンピュータコードを保存するための1以上の装置(例えば、メモリユニット、メモリ装置、ストレージ装置など)を含んでもよい。メモリ112は、ソフトウェアオブジェクトおよび/またはコンピュータ指示のために、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブストレージ、一時ストレージ、非過渡的揮発性メモリまたは不揮発性目盛、フラッシュメモリ、光メモリ、またはその他の適したメモリを含んでもよい。メモリ112は、本開示に記載された様々な活動および情報構造をサポートするために、データベース構成要素、オブジェクトコード構成要素、スクリプト構成要素、またはその他のタイプの情報構造を含んでもよい。メモリ112は、処理回路106を介してプロセッサ110へ通信可能に接続されてもよく、および、本開示に記載された以上のプロセスを実行(例えば、プロセッサ110によってなど)するためのコンピュータコードを含んでもよい。
図5に示されるように、メモリ112は、本開示に記載された活動を完遂ために、様々なモジュールを含む。特に、メモリ112は、燃料要素22の熱機械的性能を判断するように構成されたモジュールを含む。なお、特定機能を有する様々なモジュールが図5に示されているが、制御器102およびメモリ112は、本開示に記載された関数を完遂するためにモジュールを幾つ含んでもよいと理解されるべきである。例えば、複数のモジュールの活動は、単一モジュールとして結合されてもよく、追加機能を有する追加モジュールとして含まれてもよく、その他であってもよい。さらに、制御器102は、本開示の範囲を超える他の活動をさらに制御してもよいと理解されるべきである。
本開示に記載された制御器102の操作の一部は、1以上のパラメータ/モデルを解釈および/または判断する操作を含む。本開示における解釈または判断は、本分野における既知の任意の方法による値の受信を含む。本分野における既知の任意の手段による値の受信は少なくとも、データリンクまたはネットワーク通信からの値の受信、値を指示する電子信号(例えば、電圧、周波数、電流、またはPWM信号など)の受信、コンピュータ生成された値を指示するパラメータの受信、非過渡的コンピュータ読出し可能なストレージメモリのメモリ域からの値の読出し、を含み、本分野における既知の任意の手段による、および/または解釈されたパラメータを算出することができる値の受信による、および/または解釈されてパラメータ値になる規定値を参照することによる、ランタイムパラメータとしての値の受信を含む。
図5に示されるように、制御器102は入力モジュール120を含む。入力モジュール120はI/O装置160と通信可能に結合されてもよく、燃料要素解析システム100のユーザから1以上の入力を受信するように構成されている。I/O装置160は、燃料要素解析システム100のユーザを、燃料要素解析システム100および制御器102と通信可能にする。一例として、I/O装置160は双方向ディスプレイ、タッチスクリーン装置、1以上のボタンおよびスイッチ、音声コマンドレシーバ、キーボードなどを備えてもよく、これに限らない。一実施形態において、I/O装置160はグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含む。I/O装置160を介して、ユーザは、燃料要素22に関する様々なパラメータおよび/またはデータを入力してもよい。例えば、パラメータおよび/またはデータは、被覆層26の材料特性、燃料スラグ28の材料特性、燃料要素22に関する境界条件、有限要素法の反復間隔の必要タイムステップ、燃料要素22のコンピュータ支援設計(CAD)ファイルなどを含んでもよい。
依然として図5を参照して、制御器102は、燃料要素性能解析モジュール130を含む。燃料要素性能解析モジュール130は、燃料要素22における性能解析を実行して、様々なパラメータに基づいて、燃料スラグ28の機械的挙動と被覆層26のクリープおよびスエリングの挙動とを、推定するように構成されている。パラメータは、燃料モデル、被覆モデル、および様々な入力(例えば、入力モジュール120からのなど)を含んでもよい。入力は、燃料要素22のCADファイル/モデル、燃料要素22に関する機械的および/または熱的境界条件、初期負荷条件、必要タイムステップ、収束許容誤差、網目要素様式、網目要素サイズ等を含んでもよいが、これに限らない。初期負荷条件と境界条件とは、自由度の一部を拘束してもよく、これにより、有限要素解析に用いられている微分方程式に一意的な解が可能にすることができ、閉形式解または有限要素解析以外の数値法の入力を提供できる。
図5に示されるように、燃料要素性能解析モジュール130は、網目モジュール132を含む。網目モジュール132は、燃料要素22のモデル(例えば、CADモデルなど)に網目を生成して複数の要素を規定するように構成されている。ここで図7A〜図7Bを参照して、網目モジュール132が燃料要素22に網目を生成する前後で、燃料要素22のモデル(例えば、CADモデルなど)は示されている。図7Bに示されるように、網目モジュール132は、網目を付けられた燃料要素40を生成する。網目をづけられた燃料要素40は、燃料要素22の被覆層26に被覆網目50と、燃料スラグ28に燃料網目60とを含む。被覆網目50は被覆層26を複数の接続要素52へ離散化し、接続要素52はそれぞれノード54から構成されている。同様に、燃料網目60は燃料スラグ28を複数の要素62に離散化し、要素62はそれぞれノード64から構成されている。図7Bに示されるように、燃料要素40を構成する要素52と要素62とは、四面体の形状である。別の実施形態において、網目を付けられた燃料要素40は、どのような幾何学的離散化(例えば、表面要素、別の三次元形状など)を含んでもよい。一例として、要素52および/または要素62は、線対称の幾何学的形状または正四角形の形状を有してもよい。一部の実施形態において、要素52は、要素62と幾何学的に異なっている。幾何学的に異なることは、燃料要素解析システム100による燃料要素22の燃料要素性能解析の間、被覆網目50の要素52を燃料網目60の要素62から区別することを助けてもよい。例示的な実施形態によれば、要素52および/または要素62は、燃料要素解析システム100のユーザにより設計され、および、網目モジュール132へ入力される。別の実施形態において、要素52および/または要素62は、燃料要素解析システム100内の所定要素から選択される。要素の様式は、燃料要素22のために、解かれる微分方程式(例えば、固体力学、熱伝達拡散など)の様式と自由度(例えば、変位、温度、など)とを記述するのに効果的であってもよい。
依然として図5を参照して、燃料要素性能解析モジュール130は、負荷モジュール134と境界条件モジュール136とを含む。負荷モジュール134は、燃料スラグ28および/または被覆層26に関する初期負荷条件を受信するように構成されている。負荷モジュール134は、燃料要素性能解析の各反復後の負荷条件についての更新も受信するように構成されている。境界条件モジュール136は、燃料スラグ28および/または被覆層26に関する境界条件を受信するように構成されている。一実施形態において、負荷条件と境界条件とは、燃料スラグ28のための熱的機械的モデル(熱変位モデルとしても参照されてよい)の熱的変数および機械的変数に関している。加えて、または代わりに、負荷条件と境界条件とは、被覆層26のための熱的機械的モデルの熱的変数および機械的変数を含んでもよい。負荷条件と境界条件とは、自由度の数を減らすことと、燃料モデルおよび/または被覆モデル内部の未知数の数を最小化することと、に役立ってもよい。
再び図5を参照して、燃料要素性能解析モジュール130は、有限要素解析の網目生成の間に規定された網目付き燃料要素40の全要素(例えば、要素52、要素62など)に、剛性パラメータ(例えば、ヤング率、ポアソン比など)を記述する全体的剛性行列(例えば、CまたはCのような弾性剛性テンソルなど)を構築する統括ルーチンを走らせる。燃料要素性能解析モジュール130は、全体的剛性行列、境界条件、負荷条件、被覆モデル、および燃料モデルの少なくとも1つに基づき、網目を付けられた燃料要素40の各要素に渡って解析を実行することによって、燃料スラグ28の機械的挙動と被覆層26のクリープおよびスエリングとを推定するように区政されている。
図5に示されるように、燃料要素性能解析モジュール130は、燃料モデルモジュール138と燃料モジュール140とを含む。燃料モデルモジュール138は、入力モジュール120と通信可能に結合されており、燃料スラグ28の特性(例えば、孔隙の体積分率、熱膨張係数、材料組成、核分裂ガス特性、など)が燃料要素解析システム100のユーザから受信されてもよいようになっている。一部の実施形態において、燃料スラグ28の特性は、予め定められて、メモリ112内部に保存されていてもよい。このような場合、ユーザは、燃料と該燃料に関する特性とを選択可能であってもよく、燃料モデルモジュール138またはメモリ112の別の部分から順次ロードされる。一例として、燃料モデルモジュール138は、燃料スラグ28の特性を規定するために用いられる様々な情報構造を含んでもよい。情報構造は、参照テーブル、関係型データベース、ニューラルネットワーク、決定行列、ノードツリー、数学的アルゴリズム、などを含んでもよく、これに限らない。加えてまたは代わりに、他の代替手段もあるが例えば、燃料モデルモジュール138は、コンパイル済みソフトウェア、特定指令において実行される関数のセット、および/または、再帰関数のセットを含んだり、として構成されたりする。燃料モデルモジュール138は、燃料スラグ28に関する燃料特性を受信して、燃料スラグ28の性能をモデル化するように構成されている。加えてまたは代わりに、方程式(1)〜(5)は、燃料モデルモジュール138の内部に保存されていてもよい。燃料モデルモジュール138は、燃料特性および方程式(1)〜(5)を用いて、燃料スラグ28の機械的挙動をモデル化し、および燃料スラグ28に対する歪み速度テンソルを規定してもよい。
ここで図6を参照して、燃料要素(例えば、燃料要素22)のための燃料モデル70の図解が示される。一実施形態において、燃料モデルモジュール138は、燃料スラグ28の機械的挙動をモデル化して、多孔性固体(例えば、多孔性燃料など)の構造的挙動を説明する。図6に示されるように、多孔性燃料スラグ28は、開放多孔性の構成要素および閉鎖多孔性の構成要素の少なくとも一方を含んでもよい。一部の実施形態において、燃料モデル70はさらに、核分裂ガス圧力の解放と、燃料スラグ28から冷却剤(例えば、液体ナトリウムなど)へおよび/または被覆層26への熱エネルギの移送と、を説明する。さらに別の実施形態において、燃料モデル70は、燃料スラグ28の照射および熱クリープを説明する。燃料モデル70は、本開示にさらに全面的に記載されているように、燃料スラグ28の機械的挙動を推定するために、燃料モジュール140により用いられてもよい。
燃料モデルモジュール138は、燃料スラグ28の開放多孔性および閉鎖多孔性の両方の構成要素に対する歪み速度テンソルを規定するように構成されている。燃料モデルモジュール138は、そうするために多孔率均質化モデルを用いてもよい。多孔均質モデルは、燃料スラグ28の開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素のための分離変数を生成する。開放多孔性部および閉鎖多孔性部を分離した後、燃料モデルモジュール138と燃料モジュール140とは、開放多孔性および閉鎖多孔性の両方の構成要素に対してルーチンを実行する。燃料モデルモジュール138は、燃料特性、初期負荷、応力、境界条件などに基づき、歪み速度テンソルおよび導関数を推定する。熱膨張と固体核分裂生成物スエリングとに起因する直接歪みが計算される。クリープ機構のために、歪みは、歪みテンソル構成要素ごとに計算される。
燃料モジュール140は、燃料モデルモジュール138から開放多孔性および閉鎖多孔性の両方の構成要素に対する歪み速度テンソルを受信するように構成されている。燃料モジュール140は、多孔率均質化モデルからの歪み速度テンソルに基づき、燃料スラグ28の機械的挙動を推定する。ルーチンの一部として、有限要素解析によって実行されるならば、燃料モジュール140は、燃料スラグ28のための所定増分/反復(例えば、ユーザ規定増分、事前設定反復など)の終わりに、局所的応力テンソルを推定する。燃料モジュール140は、解析の現反復の間の核分裂ガスの解放に基づいて、燃料スラグ28の現状態を処理し、現状態と核燃料スラグ28に対するまたは起因する応力または力とを更新する。例えば、核分裂ガスの圧力は、閉鎖多孔率または開放多孔率の何れに基づいて計算されてもよい。閉鎖多孔率について、核分裂ガスの圧力は、燃料スラグ28の密度と局所温度とに基づく。開放多孔率について、核分裂ガスの圧力は、総開放多孔容積における全ガス分子、充満している空間の温度、総開放多孔容積に基づく。開放多孔容積は、初期開放容積、核分裂ガス解放、および平均燃焼度によって判断されてもよい固体核分裂生成物に基づいて推定されてもよい。開放多孔の核分裂ガスの圧力を推定する代替法が用いられてもよい。
加えて、燃料モジュール140は、多孔率およびその導関数を規定する。陰解法(例えば、ニュートン・ラプソン法など)または陽解法(例えば、前進オイラー法など)が、所定増分と規定された歪み速度テンソルおよび多孔率との終わりに、燃料に起因する局所応力テンソルまたは力を推定するために用いられてもよい。例えば、反復法は、時間の所与増分の内の、2つの連続する反復間で、燃料パラメータの変化を判断してもよい。上述のようなプロセスは、2つの連続する反復の解近似値の間の差がある終了基準(例えば、解収束閾値など)よりも小さくなるまで、該プロセスが継続するようなループにおいて実行されてもよい。もしも、解収束基準が満たされたならば、解近似値は承認される。もしも、反復数が大幅に過大(例えば、反復限界よりも大、時間限界よりも大など)になったならば、その解は解けない(すなわち、解が発散するなど)または効率的には解けないものと推測され、初期パラメータが補充されてもよい。代わりに、パラメータの終了基準は、時間増分の終わりにおける値が反復なしに承認される処で、用いられてもうよい。
終了基準が満たされるとすぐに、有限要素解析に照らして、判断された変化(例えば、解近似値など)は、燃料モジュール140によって、ヤコビ行列を形成するために利用される。ヤコビ行列は、燃料スラグ28に対する応力と多孔率と構造行列に関する歪み速度の導関数に基づき形成され(例えば方程式(2)など)、核分裂ガスの解放によって加重される。燃料スラグ28に対するヤコビ行列、更新された応力、および更新された状態変数(例えば、多孔率、圧力、歪み速度など)は、加重結合に戻り、続いて燃料要素性能解析モジュール130へ移動する。開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素の処理からの燃料に対するヤコビ行列、現状態および応力は、加重に従って結合される。加重は核分裂ガスの解放パラメータ(例えば、ガス解放率Γなど)によって決定される。
図5に戻って参照して、燃料要素性能解析モジュール130は、被覆モデルモジュール142と被覆モジュール144とを含む。一実施形態において、被覆モデルモジュール142は、入力モジュールと通信可能に結合されており、被覆層26の特性(例えば、材料特性、熱膨張係数、材料組成など)が燃料要素解析システム100のユーザから受信してもよいようになっている。一部の実施形態において、被覆層26の特性は、予め定められて、メモリ112内部に保存されていてもよい。このような場合、ユーザは、被覆層26の材料と、被覆モデルモジュール142内からロードされる被覆材料に被覆材料に関する特性と、を選択可能であってもよい。一例として、被覆モデルモジュール142は、被覆層26の特性を規定するためおよびその性能をモデル化するために、用いられる様々な情報構造を含んでもよい。情報構造は、参照テーブル、関係型データベース、ニューラルネットワーク、決定行列、ノードツリー、数学的アルゴリズム、などを含んでもよく、これに限らない。加えてまたは代わりに、他の代替手段もあるが例えば、被覆モデルモジュール142は、コンパイル済みソフトウェア、特定指令において実行される関数のセット、および/または、再帰関数のセットを含んだり、として構成されたりする。加えて、方程式(6)〜(13)は被覆モデルモジュール142内に保存されていてもよい。被覆モデルモジュール142は、被覆特性および方程式(6)〜(13)を用いて、被覆層26のクリープおよびスエリングをモデル化し、ならびに被覆層26に対する歪み速度テンソルおよび導関数を規定してもよい。被覆モデルは、本開示にさらに全面的に記載されているように、被覆層26のクリープおよびスエリングを推定するために、被覆モジュール144により用いられてもよい。
被覆モデルモジュール142および被覆モジュール144は、被覆層26のクリープおよびスエリングを推定するルーチンを実行する。被覆モジュール144は、被覆層26に対する被覆モデル(例えば、方程式(6)〜(13)など)と負荷(例えば、圧力、応力、温度など)と歪みテンソルとを用いて、被覆層26のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されている。被覆層26のクリープおよびスエリングの挙動は、複数の変形パラメータに関する歪み速度であって、挙動に寄与する歪み速度を合計することによって、計算される。複数の変形パラメータは、粘塑性歪み、熱クリープ歪み、照射クリープ歪み、応力強化スエリング歪み、無応力スエリング歪み、および熱膨張歪みにより引き起こされるクリープおよびスエリングの挙動を含む。
被覆モジュール144は、歪みテンソル、または有効クリープ歪み増分および容量歪み増分、ならびに被覆層26が経験する複数の変形パラメータに対するその導関数を受信するように構成されている。被覆モジュール144は、被覆層26に対する所定増分/反復の終わりに局所的応力テンソルを推定する。被覆モジュール144は、被覆層26の現状態を処理し、現状態と被覆層26に対する応力または力とを更新する。所定増分の終わりおける局所的応力テンソルの推定と、規定された歪み速度テンソルまたは歪み増分とが陰解法または陽解法へ受け渡されて、所定増分を超えて被覆パラメータにおける変化を判断する。陰解法において、解収束基準が満たされるならば、解近似値は承諾される。反復数が大幅に過大になるならば、その解は解くことができないと推測され、パラメータが補充されてもよい。終了基準が満たされるとすぐに、判断された変化(例えば、解近似値など)は、ヤコビ行列を形成するために利用されてもよい。ヤコビ行列は、被覆層26に対する応力と構造行列とに関する歪み速度の導関数に基づき形成される(例えば方程式(8)など)。そして、被覆層26に対するヤコビ行列、更新された応力、および更新された状態変数(例えば、圧力、歪み速度など)、および/または被覆歪みは、実行に応じて燃料要素性能解析モジュール130へ受け渡される。
燃料要素性能解析モジュール130は、被覆層26と燃料スラグ28との両方に対するヤコビ行列、更新された応力、および/または更新された状態変数を受信する。これにより、有限要素解析または他の方法を走らせ完遂することが容易化される。燃料要素22の熱的機械的性能を記述する結果データ(例えば、燃料要素性能データなど)と、有限要素性能解析に基づく燃料設計とは、I/O装置160へ通信されてもよい。結果データによって燃料要素解析システムのユーザは、結果データに基づき、設計された燃料要素22の性能を定量化し、および、設計値および設計要件の確定または解析することが可能になってもよい。一部の実施形態において、燃料要素解析システム100は、設計制約が結果データにより満足されたか判断する。設計制約は、事前設定されても、I/O装置160を介してユーザ規定であってもよい。一例として、燃料要素性能データが、燃料要素22の負荷が大幅な変形および/または寸法変化を引き起すかもしれないことを伝送するならば、異なる燃料要素設計が探究されてもよい。例えば、被覆層26の厚さ、または被覆材料の材料特性が変更されてもよく、あるいは、核燃料集合体がその耐用年数の間に核分裂炉心12の周りでシャッフルされる時期が調整されてもよい。
代わりの一実施形態において、入力モジュール120は、上述のように、核分裂炉10と燃料要素22との実時間性能に関して、原子炉監視システム108から警報を受信するように構成されてもよい。原子炉監視システム108は、燃料要素22の稼働条件などの核分裂炉10内部の条件を監視するように構成されていてもよい。一例として、原子炉監視システム108は、核分裂炉10の至るところにおよび/または燃料要素22の周囲に配置された様々なセンサ(例えば、温度センサ、歪みゲージ、圧力センサなど)から入力を受信してもよい。入力は、燃料要素22の現状態と稼働条件とに関する燃料要素稼働データを含んでもよい。一実施形態において、I/O装置160は、核分裂炉10および/または燃料要素22に対する稼働パラメータの設定を容易化するように構成されえている。別の実施形態において、稼働パラメータは、原子炉監視システム108内部に事前設定されている。稼働パラメータは、他にもあるが例えば、温度閾値、圧力閾値、歪み閾値、および/または応力閾値を含んでもよい。原子炉監視システム108は、燃料要素22または核分裂炉10が稼働水準に達しているか判断してもよい。該稼働水準は、稼働パラメータに基づき燃料要素稼働データに対応して、故障または望ましくない稼働条件を示す。この場合、原子炉監視システム108は、I/O装置160を介してユーザに、警告メッセージまたは表示ランプなどの警報を通知してもよい。警報は、燃料要素22に燃料を追加したり、燃料要素22から燃料を除去したり、燃料要素22を追加/除去/交換したり、および/または核分裂炉心12の周囲で核燃料集合体20をシャッフルしたりするなどの情報を含んでもよい。
他の実施形態において、制御器102は、原子炉監視システム108から受信した燃料要素稼働データを用いて、燃料要素22および/または核分裂炉10の状況/状態を監視してもよい。燃料要素稼働データは、燃料要素22に関する熱的負荷、機械的負荷、変形/損傷などを表す。制御器102は、燃料要素22に印加された熱的および機械的負荷に基づき、燃料要素の期待耐用年数を推定するように構成されていてもよい。加えてまたは代わりに、制御器102は、燃料要素22が損傷を受けたかもしれないか否かを判断し、これにより、1つ以上の燃料要素22の国間が必要かもしれないか否かを判断することが容易化される。一実施形態において、制御器102は、燃料要素性能データ(例えば、燃料要素稼働データに基づくなど)を判断およびI/O装置160へ伝達して、現稼働条件と燃料要素22の耐用年数に渡る推定された性能とに関して、オペレータに通知/報告する。加えてまたは代わりに、制御器102は、燃料要素22から引き出してもよい追加エネルギの量の推定を伝達してもよい。例えば、適正稼働条件内に留まったまま、より高燃焼度のサイクルで核分裂炉10を運転することにより、追加エネルギは引き出されてもよい。
別の実施形態において、通信インターフェース104は、制御器102によって判断された燃料要素性能データを原子炉制御器114へ送信する。原子炉制御器114は、燃料要素性能データに基づき、核分裂炉10へ原子炉コマンドを供給するように構成されている。一実施形態において、原子炉制御器114は、燃料要素性能データに基づき原子炉へコマンドを供給する。コマンドは、燃料要素22に燃料を追加したり、燃料要素22から燃料を除去したり、燃料要素22を追加/除去したり、および/または核分裂炉心12の周囲で核燃料集合体20をシャッフルしたりするように駆動部に支持してもよい。駆動部は、容器内操作システムであっても、容器内操作システムを制御してもよい。加えてまたは代わりに、原子炉制御器114は、燃料要素22に関する燃料要素性能データと、I/O装置160のオペレータによって設定されたまたは原子炉監視システム108内部に事前設定された稼働パラメータとに基づき、核分裂炉に対するオン/オフコマンドを生成してもよい。一部の実施形態において、原子炉監視システム108および/または原子炉制御器114は、個別の核分裂炉10に局在している。一実施形態において、原子炉監視システム108および/または原子炉制御器114は、複数の原子炉10を監視する全体的システムの一部である。例示的な実施形態によれば、制御器102は、単一のコンピュータ(例えば、1つのサーバ、1つのハウジングなど)内部に統合されている。様々な他の実施形態において、制御器102は、複数のサーバまたはコンピュータに渡って分散されていてもよい。別の例示的な位置実施形態において、制御器102は、1つまたは複数の原子炉監視システム108および/または1つまたは複数の制御器114と結合されていてもよい。
(方法の例示)
図8A〜8Iおよび図9は、実行を表現する一連のフローチャートである。理解を容易にするために、フローチャートは、最初のフローチャートと続くフローチャートとに系統づけられている。最初のフローチャートは、例示的な実行を介して実行を提示する。その後、続くフローチャートは、サブ構成要素の稼働または追加構成要素の稼働が、それより前に提示された1つ以上のフローチャートを踏まえるように、他の実施および/または最初のフローチャートの展開を提示する。本開示において利用された提示様式(例えば、例示的な実行を提示するフローチャートの提示から開始して、その後に、続くフローチャートにおいて追加および/または更なる詳細を提供すること)が、様々なプロセスの実行の理解をおしなべて迅速かつ容易にできることは、当業者に理解されるであろう。加えて、本開示において用いられた提示様式が、モジュール式および/またはオブジェクト指向のプロクラム設計パラダイムに、提示様式そのものをよく適合させてもいることは、当業者に理解されるであろう。
図8A〜8Iは、方法800として示される、一実施形態に係る原子炉燃料要素のモデル化とその熱的機械的性能を判断する燃料設計のための方法についての例示的なフロー図を提供する。該方法は、例示的目的のために連続ステップとして提示されているが、この連続は、請求される方法の範囲を限定するものではなく、該連続に行われてもよい修正および変形に、当業者であれば気付くであろう。
図8Aを参照して、方法800は、ブロック802で開始する。ブロック804で、燃料要素解析システム100は燃料の機械的挙動を推定する。ブロック806で、燃料要素解析システム100は被覆層のクリープおよびスエリングの挙動を推定する。ブロック808で、推定されたパラメータは、燃料要素の熱的機械的挙動をモデル化するための燃料要素性能解析へ受け渡される。ブロック810で、燃料解析システム100は、燃料要素性能解析に基づく燃料要素の熱的機械的性能を記述するデータを伝達する。一実施形態において、方法800はブロック812で終了する。別の実施形態において、方法800は継続する。追加的な方法ステップは、非限定的例示として以下に示す。
図8Bを参照して一部の実施形態において、燃料の機械的挙動の推定は、ブロック814での開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素を有する多孔性固体の構造的挙動を説明するモデル利用する、燃料の機械的挙動の推定を含む。図8Cを参照して一部の実施形態において、燃料の機械的挙動の推定は、ブロック816での燃料要素性能解析の全要素に対して、剛性パラメータ(例えば、ヤング率、ポアソン比など)を記述する剛性行列
を構築することを含む。図8Dを参照して一部の実施形態において、燃料の機械的挙動を推定することは、ブロック818での燃料要素性能解析の各要素に対して、燃料の機械的挙動を推定することを含む。図8Eを参照して一部の実施形態において、開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素を有する多孔性固体の構造的挙動について説明するモデルを利用して燃料の機械的挙動を推定することは、(i)ブロック820での燃料の開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素に対して、分離変数を生成することと、(ii)ブロック822での、燃料の現状態を処理し燃料の開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素それぞれの現状態および力を更新するルーチンを、開放多孔性および閉鎖多孔性の両方の燃料構成要素に対して実行することと、(iii)ブロック824での、開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素を処理することから得られた、燃料の現状態および力の更新値を加重に従って結合することと、を含む。加重は、分裂ガス解放パラメータによって決定されてもよい。加えて、結合された燃料に対する状態および応力は、燃料要素性能解析へ戻される。図8Fを参照して一部の実施形態において、燃料の現状態を処理するためのルーチンを実行することは、ブロック826での、時間増分の終わりでの局所応力テンソルの推定を生成することと、歪み速度テンソルおよびその導関数を規定することと、および、多孔率およびその導関数を推定することを含む。図8Fを参照して一部の実施形態において、燃料の現状態を処理するためのルーチンを実行することは、燃料要素によって与えられる力の推定を生成することを含む。図8Gを参照して一部の実施形態において、時間増分の終わりでの局所応力テンソルと規定された歪み速度テンソルおよび多孔率とを推定することは、ブロック828での時間増分にわたる燃料パラメータの変化を判断する陰解法または陽解法の内部で推定される。図8Hを参照して、燃料パラメータにおける判断された変化は、ブロック830での燃料モデルのヤコビ行列の形成に利用され、ヤコビ行列と更新された応力と更新された状態変数との少なくとも1つは、加重結合と続いて燃料要素性能解析へ渡すこととのために戻される。図8Iを参照して一部の実施形態において、被覆層のクリープおよびスエリングの挙動を推定することは、ブロック832での複数の変形パラメータに関する応力速度であって、挙動に寄与する応力速度を合計することによって、クリープおよびスエリングの挙動を計算することを含む。
一部の実施形態において、燃料要素解析システム100は、燃料要素のモデル(例えば、燃料要素22のCADモデルなど)と燃料要素に関するパラメータとを受信する。上述のようにユーザは、I/O装置160を介して境界条件や材料特性や初期負荷条件などのような様々パラメータを入力してもよい。燃料要素のモデルとパラメータと共に、燃料要素解析システム100は、燃料(例えば、燃料スラグ28など)の機械的挙動、ならびに/あるいは、燃料要素の被覆層のクリープおよびスエリングをモデル化してもよい。加えて、燃料要素解析システム100は、燃料要素に対して網目を生成して、ノードからなる領域(例えば、要素など)に燃料要素を離散化する。
図9は、方法900として示される、一実施形態に係る燃料要素の燃料の機械的性能を推定するための方法についての例示的なフロー図を提供する。該方法は、例示的な目的のために連続ステップとして提示されているが、この連続は、請求される方法の範囲を限定するものではなく、該連続に行われてもよい修正および変形に、当業者であれば気付くであろう。
図9を参照して、方法900はブロック902で開始する。ブロック904で、燃料要素解析システム100は、分裂ガス解放を計算する。ブロック906で、燃料要素解析システム100は、燃料の開放多孔性と閉鎖多孔性との構成要素を分離する。ブロック908で、燃料要素解析システム100は、燃料の開放多孔性の構成要素に対する初期応力に基づき、歪み速度テンソルおよびその導関数を推定する。ブロック910で、燃料要素解析システム100は、燃料の開放多孔性の構成要素に対する推定された歪み速度テンソルおよびその導関数に基づき、応力と燃料の多孔率とを推定する。ブロック912で燃料要素解析システム100は、最初の反復の間の燃料の開放多孔性の構成要素に対する応力および多孔率における変化が終了基準閾値より下か判断する。燃料要素解析システム100は、終了閾値基準が満足される(例えば、反復の間の応力および多孔率における変化が終了基準閾値未満など)まで、ステップ908〜912を繰り返し、各反復で開放多孔性の構成要素における応力を更新する。終了基準閾値が満たされたとき、燃料要素解析システム100は、燃料の開放多孔性の構成要素に対するヤコビ行列を形成する(ブロック914)。
ブロック916で、燃料要素解析システム100は、燃料の閉鎖多孔性の構成要素に対する初期応力に基づき、歪み速度テンソルおよびその導関数を推定する。ブロック918で、燃料要素解析システム100は、燃料の閉鎖多孔性の構成要素に対する推定された歪み速度テンソルおよびその導関数に基づき、応力と燃料の多孔率とを推定する。ブロック920で燃料要素解析システム100は、最初の反復の間の燃料の閉鎖多孔性の構成要素に対する応力および多孔率における変化が終了基準閾値より下か判断する。燃料要素解析システム100は、終了閾値基準が満足される(例えば、反復の間の応力および多孔率における変化が終了基準閾値未満など)まで、ステップ916〜920を繰り返し、各反復で閉鎖多孔性の構成要素における応力を更新する。終了基準閾値が満たされたとき、燃料要素解析システム100は、燃料の閉鎖多孔性の構成要素に対するヤコビ行列を形成する(ブロック922)。ブロック924で、燃料要素解析システム100は、計算された分裂ガス解放に基づく分裂ガス解放パラメータにより加重されて、燃料の開放多孔性および閉鎖多孔性の構成要素のそれぞれの応力行列とヤコビ行列をと結合する。ブロック924の後、燃料要素解析システム100は、結合された行列を用いて、燃料要素の燃料の機械的挙動を推定してもよい。
本開示において実質的に任意の複数および/または単数である用語に関して、当業者は、文脈および用途に適合するように、複数から単数へおよび/または単数から複数へ変換することが可能である。様々な単数/複数の置換は、明確化のために本開示において特別には示さない。
本開示に記載されている主題は、異なる他の構成要素の内部に含まれる異なる構成要素、または、異なる他の構成要素と連結された異なる構成要素を説明していることがある。そのように描写された構造は単に例示的なものであり、実際、同じ機能性を実現可能な多くの他の構造が導入されてもよいことが理解されるべきである。概念的な意味では、同じ機能性を実現するための複数の構成要素の任意の配置が、所望の機能性が実現されるように効果的に「連携される」。従って、特定の機能性を実現するために本開示において組み合わせられる任意の2つの構成要素は、構造または中間部品とは無関係に、所望の機能性が実現されるように互いに「連携する」ように見える。同様に、そのように連携された任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために、互いに、「動作可能に接続されている」または「動作可能に結合されている」ように見え、そして、そのように連携されることが可能な任意の2つの構成要素は、所望の機能性を実現するために、互いに、「動作可能に結合可能である」ように見える。動作可能に結合可能な構成要素の具体例は、これらに限定されないが、物理的に対にすることが可能な構成要素および/または物理的に相互作用している構成要素、および/または無線で相互作用可能な構成要素、および/または無線で相互作用している構成要素、および/または論理的に相互作用している構成要素、および/または論理的に相互作用可能な構成要素を包含している。
いくつかの例では、1以上の構成要素は、「〜するように構成される」、「〜によって構成される」、「〜するように構成可能な」、「〜するように稼働可能な/稼働する」、「〜に適合する/適応可能な」、「〜可能な」、「〜するのに一致可能な/一致する」等と、本明細書において表現されてもよい。当業者であれば、そのような用語(例えば、「〜するように構成される」)は、文脈上そうでないことが明らかでない限り、通常は、動作状態の構成要素および/または非動作状態の構成要素および/または待機状態の構成要素を包含し得ることを認識するであろう。
本開示に記載された本主題の具体的な態様を図示および説明したが、本開示に記載された主題および当該主題のより範囲の広い態様から逸脱せずに、変更および改変がなされ、それゆえ、付属の請求項は、その範囲内に、さらに開示中に記載した主題の真の精神および範囲内に、全ての変更および改変を含むべきであることを、当業者は本開示中の示唆に基づいて自ずと理解できるはずである。当業者であれば、一般的に、本開示中で使用した用語、特に添付の特許請求の範囲(例えば、添付の特許請求の範囲の本文)において使用した用語が、通常は、「オープン」な用語であることを意図したものである(例えば、用語「〜を含んでいる」は、「〜を含んでいるが、これらに限定されるものではない」と解釈されるべきであり、用語「〜を有している」は、「少なくとも〜を有している」と解釈されるべきであり、用語「〜を備えた」は、「〜を備えているが、これらに限定されるものではない」と解釈されるべきである)ことが理解できるであろう。さらに、導入された請求項の記載中に具体的な個数が意図されているのであれば、そのような意図が請求項中で明示的に記載されるのであって、そのような明示的な記載が無い場合には、そのような意図は存在しないことを、当業者は理解できるであろう。理解の一助として例を挙げると、請求項の記載を導入するために、下記の添付の特許請求の範囲において、「少なくとも1つの」および「1つ以上の」といった導入句が使用されてもよい。しかし、たとえこのような語句を使用していたとしても、不定冠詞「a」または「an」によって請求項の記載を導入することが、当該導入された請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、当該請求項の記載を1つしか含まないものに限定していることを暗示しているのだと、解釈されるべきではない。同様に、たとえ同一請求項中に「1つ以上の」または「少なくとも1つの」という導入句と、例えば「a」または「an」等の不定冠詞とが含まれていても、このような解釈はされるべきではない(例えば、「a」および/または「an」は、通常、「少なくとも1つの」または「1つ以上の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するために使用された定冠詞の使用についても当てはまる。さらに、たとえ導入された請求項の記載について具体的な個数が明示的に記載されていたとしても、当業者であれば、このような記載は、通常、少なくとも記載された個数が含まれていることを意味していると解釈されるべきであることを理解できるであろう(例えば、他の修飾語を使用せずに、単に「2つの構成要素」と記載されている場合、通常、当該構成要素が少なくとも2つまたは2つ以上含まれていることを意味する)。さらに、「A、B、およびC等のうちの少なくとも1つ」に類似の表現形式が使用されている場合、一般に、このような文構造は、当業者がその表現形式を理解するであろうという意味が意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有するシステム」には、Aだけを有するシステム、Bだけを有するシステム、Cだけを有するシステム、AおよびBを共に有するシステム、AおよびCを共に有するシステム、BおよびCを共に有するシステム、および/またはA、BおよびCを共に有するシステム等が含まれるが、これらに限定されない)。「A、BまたはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似の表現形式が使用されている場合、一般に、このような文構造は、当業者がその表現形式を理解するであろうという意味が意図されている(例えば、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つを有するシステム」には、Aだけを有するシステム、Bだけを有するシステム、Cだけを有するシステム、AおよびBを共に有するシステム、AおよびCを共に有するシステム、BおよびCを共に有するシステム、および/またはA、BおよびCを共に有するシステム等が含まれるが、これに限定されるものではない)。さらに、当業者であれば、通常、2つ以上の代替用語を表す離接語および/または離接句は、それが明細書中、特許請求の範囲中、または図面中の何れであっても、文脈と矛盾しない限りにおいて、複数の用語のうちの一つを含んでいる可能性、複数の用語のうちの一方を含んでいる可能性、または複数の用語を共に含んでいる可能性を考慮しているものであると理解すべきことが理解できるであろう。例えば、語句「AまたはB」は、通常、「A」である可能性または「B」である可能性または「AおよびB」である可能性を含んだものであると理解されるであろう。
添付の特許請求の範囲に関して、当業者であれば、特許請求の範囲中に記載の操作は、一般に、任意の順序で実施されてもよいことを十分に理解できるであろう。また、種々の操作の流れが一連の流れとして提示されているが、この種々の操作が、説明された順序とは別の順序で実施されても、または同時に実施されてもよいことが理解されるべきである。このような別の順序付けの例には、文脈と矛盾しない限りにおいて、重複した、交互的な、割り込んだ、再度順序づけされた、逐次的な、前置きの、付加的な、同時に起こる、逆の順序の、または他の異なる順序付けを含んでいてもよい。また、「〜に応答して」、「〜に関連する」などの用語、または、他の過去分詞から派生した形容詞は、文脈上そうでないことが明らかでない限り、そのような変形例を排除することは通常意図されない。
当業者であれば、上述の具体的例示であるプロセスおよび/または装置および/または技術が、本開示と共におよび/または本出願以外で提出された特許請求の範囲のように、本開示以外で教示されたより一般的なプロセスおよび/または装置および/または技術を代表していることを理解するであろう。
本開示には様々な態様および実施形態が開示されているが、他の態様および実施形態は、当業者には明確であろう。本開示に開示された様々態様および実施形態は、例示を目的としたものであり、限定を意図したものではなく、付随する特許請求の範囲により示される真の範囲および精神を有する。
図1は、一実施形態にかかる、核分裂炉の部分的に切断した斜視図である。 図2は、一実施形態にかかる、核分裂炉の炉心の上面断面図である。 図3Aは、一実施形態にかかる、燃料要素の部分的に切断した斜視図である。 図3Bは、一実施形態にかかる、核燃料集合体の部分的に切断した斜視図である。 図4は、一実施形態にかかる、燃料要素の断面図である。 図5は、一実施形態にかかる、燃料要素の熱機械的性能を推定するために使用することができるプロセッサを含む燃料要素の解析システムの概略図である。 図6は、一実施形態にかかる、燃料要素内の燃料の挙動を示す燃料モデルの説明図である。 図7Aは、一実施形態にかかる、燃料要素を部分的に切断した斜視図である。 図7Bは、一実施形態にかかる、網目を付けられた燃料要素を部分的に切断した斜視図である。 図8Aは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Bは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Cは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Dは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Eは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Fは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Gは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Hは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図8Iは、一実施形態にかかる、原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化する方法の概略図である。 図9は、一実施形態にかかる、燃料要素の燃料の機械的挙動を推定する方法の概略図である。

Claims (20)

  1. 原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータシステムであって、
    メモリに結合されたプロセッサと、出力部と、を備え、
    上記メモリは、燃料要素性能解析を実行するために上記プロセッサを構成し、
    上記プロセッサは、
    開放多孔性の構成要素および閉鎖多孔性の構成要素を有する燃料の機械的挙動を、(a)上記燃料の上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素に対して分離変数を生成することと、(b)上記燃料の現状態を処理し、上記燃料の上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素のそれぞれの現状態および力を更新するルーチンを、上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素の両方に対して実行することと、(c)上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素の上記処理から得られた、上記燃料の上記現状態および力についての上記更新値を加重に従って結合することと、によって、推定するとともに、
    被覆部のクリープおよびスエリングの挙動を推定するように構成されており、
    推定されたパラメータは、上記燃料要素性能解析において利用され、
    上記出力部は、上記燃料要素性能解析に基づく、上記燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を記述するデータを連絡するように構成されていることを特徴とするコンピュータシステム。
  2. 上記燃料の機械的挙動は、上記開放多孔性の構成要素および上記閉鎖多孔性の構成要素を有する上記燃料の構造的挙動を説明するモデルを利用して、推定されることを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  3. 上記加重は、分裂ガス解放パラメータによって、決定されることを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  4. 当該コンピュータシステムの管理ルーチンは、上記燃料要素性能解析の全要素に対する剛性パラメータを記述する剛性行列を構築することを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  5. 上記プロセッサは、上記燃料要素性能解析の各要素に対して、上記燃料の上記機械的挙動の上記推定を実行するように構成されていることを特徴とする請求項4に係るコンピュータシステム。
  6. 上記燃料の現状態を処理するための上記ルーチンは、
    時間増分の終わりでの局所応力テンソルの推定を生成し、
    歪み速度テンソルおよび上記歪み速度テンソルの導関数を規定し、
    多孔率と上記多孔率の導関数とを推定することを特徴とする請求項5に係るコンピュータシステム。
  7. 上記時間増分の終わりでの上記局所応力テンソルの上記推定と、規定された上記歪み速度テンソルと多孔率パラメータとは、上記時間増分にわたる燃料パラメータにおける変化を判断するための陰解法または陽解法の内部で推定されることを特徴とする請求項6に係るコンピュータシステム。
  8. 判断された上記変化は、モデルのヤコビ行列の形成に利用され、
    上記ヤコビ行列と上記更新された応力と上記更新された状態変数との少なくとも1つは、上記加重された結合に戻ることを特徴とする請求項7に係るコンピュータシステム。
  9. 上記被覆部のクリープおよびスエリングの挙動は、複数の変形パラメータに関する歪み速度であって、該挙動に寄与する歪み速度の合計によって計算されることを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  10. 上記原子炉の燃料要素および燃料設計は、設計制約が満たされていないことを示す上記燃料要素性能解析からの燃料要素性能データに基づき、変更されることを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  11. 上記プロセッサは、
    上記燃料要素に関する燃料要素稼働データを受信するように構成されており、
    上記燃料要素が交換、除去、修復、または、シャッフルされる必要があるか、上記燃料要素稼働データに基づき判断することを特徴とする請求項1に係るコンピュータシステム。
  12. 上記プロセッサは、燃料要素性能データを、上記燃料要素稼働データに基づき判断するように構成されており、
    上記燃料要素性能データは、上記燃料要素の上記燃料から引き出されることが可能な追加エネルギの量を示すことを特徴とする請求項11に係るコンピュータシステム。
  13. 原子炉の燃料要素および燃料設計の熱機械的性能を判断するために、原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するためのコンピュータ化された方法であって、
    (a)燃料の機械的挙動と(b)被覆部のクリープおよびスエリングの挙動とを推定することと、
    上記原子炉の燃料要素および燃料設計をモデル化するために、燃料要素性能解析へ上記推定されたパラメータを渡すことと、を含み、
    上記燃料の上記機械的挙動の上記推定は、
    上記燃料の開放多孔性の構成要素および閉鎖多孔性の構成要素に対して分離変数を生成することと、
    上記燃料の現状態を処理して上記燃料の上記開放多孔性および上記閉鎖多孔性の構成要素のそれぞれの現状態および力を更新するルーチンを、上記開放多孔性および上記閉鎖多孔性の構成要素の両方に対して実行することと、
    上記開放多孔性および上記閉鎖多孔性の構成要素の処理から得られた、上記燃料の現状態および力についての更新値を、加重に従って結合することと、を含み、
    該方法はさらに、上記燃料要素性能解析に基づいて上記燃料要素および燃料設計の上記熱機械的性能を記述するデータを伝達することを、含むことを特徴とするコンピュータ化された方法。
  14. 上記燃料要素性能解析の全要素に対する剛性パラメータを記述する剛性行列を構築することをさらに含むことを特徴とする請求項13に係るコンピュータ化された方法。
  15. 上記燃料要素性能解析の各要素に対して、上記燃料の上記機械的挙動の上記推定を実行することをさらに含み、
    上記燃料要素性能解析は、有限要素解析であることを特徴とする請求項14に係るコンピュータ化された方法。
  16. 上記加重は、分裂ガス解放パラメータによって決定されることを特徴とする請求項13に係るコンピュータ化された方法。
  17. 上記燃料の現状態を処理するための上記ルーチンは、
    時間増分の終わりでの局所応力テンソルの推定を生成し、
    歪み速度テンソルおよび上記歪み速度テンソルの導関数を生成し、
    多孔率および上記多孔率の導関数を推定することを特徴とする請求項13に係るコンピュータ化された方法。
  18. 上記時間増分の終わりでの上記局所応力テンソルの上記推定と規定された上記歪み速度テンソルと多孔率パラメータとは、上記時間増分にわたる燃料パラメータにおける変化を判断するための陰解法または陽解法の内部で推定されることを特徴とする請求項17に係るコンピュータ化された方法。
  19. 判断された上記変化は、モデルのヤコビ行列の形成に利用され、
    上記ヤコビ行列と上記更新された応力と上記更新された状態変数との少なくとも1つは、上記加重された結合に戻り、続いて、上記燃料要素性能解析へ渡されることを特徴とする請求項18に係るコンピュータ化された方法。
  20. 上記被覆部のクリープおよびスエリングの挙動は、複数の変形パラメータに関する歪み速度であって、該挙動に寄与する歪み速度の合計によって計算されることを特徴とする請求項13に係るコンピュータ化された方法。
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