JP2017502731A - ソフトチップカテーテル - Google Patents

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Abstract

カテーテルが、主部とソフトチップを有する。主部は長い管から作られている。ソフトチップは、長い管よりソフトな曲げ特性を持つ。ソフトチップは、長い管の末端に取り付けられている。捩れに対する抵抗性、せん断ストレスに対する抵抗性、高められた柱強度、および高められたトルク能力をカテーテルに付与するために、補強材が長い管の胴体に不連続に埋設されている。曲げられるこのソフトチップにより、患者の体内で障害物に当たるとカテーテルは進路を変えられ、カテーテルが患者を傷付けてしまうのが防がれる。他の例としてのソフトチップ付きカテーテルは長い一体型カテーテルであり、その末部には刻み目が選択的に設けられている。一体型カテーテルの長さ方向に沿って、または主胴部に沿ってのみ、補強部材を埋設してもよい。末部における刻み目は、らせん状切り欠き、または複数の輪形状切り欠きでもよい。この場合、らせん状切り欠きや複数の輪形状切り欠きについては、深さ、幅、およびピッチ間隔が変わるようにしてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテル、例えば患者に局部麻酔を施す硬膜外カテーテルを含む局部麻酔用カテーテルに関し、特に患者の硬膜上腔に挿入される時に患者を傷付けてしまうのを防ぐソフトチップすなわちソフトな先端を有する硬膜外カテーテルに関する。
麻酔作動薬と麻酔剤のうちの少なくとも一方を患者の硬膜上腔に移送するために、局所麻酔用カテーテルが使用される。従来のカテーテルは、小内腔を持つ柔軟なプラスチック管を備えている。中空の金属製針を介して、このプラスチック管の先端が硬膜上腔へと案内される。事後に金属製針は、取り除かれる。
硬膜上腔への挿入時に、硬膜や硬膜上腔内の障害物に穴をあけることなしに、進路変更を可能にするのに十分な可撓性をカテーテルは持たなければならないし、捩れることなく操作され、案内されることを可能にするのに十分な剛性をカテーテルは持たなければならない。カテーテルの先端をソフト化する、既に開示されている従来の方法が存在する。そのような方法の一例が、ヨーロッパ特許公報EP0348136に開示されている。なお、このヨーロッパ特許公報における発明は、本出願の譲受人の関連会社に譲渡されている。ヨーロッパ特許公報EP0348136に開示されているように、ソフトチップすなわちソフトな先端を得るために、カテーテルの患者側端部の周りに複数の平行なスリットが設けられていて、カテーテルの患者側端部の可撓性が大きくなっている。したがって、カテーテルの挿入時に、その患者側端部が障害物に当たると、カテーテルはより容易に向きを変えるようになっている。これらのスリットは出口も形成していて、それにより薬剤を患者内に注入できるようになっている。患者側端部におけるカテーテルの可撓性を大きくするために複数のスリットを用いることは、米国特許第4801297号にも開示されている。また米国特許第8206373号には、カテーテルのシャフトに沿って設けられた長い管状の編物を使用することや、この編物の付属品としての別なポリマー製の先端が開示されている。
つぎのような改良された一般のカテーテルや、とりわけつぎのような局所麻酔用のカテーテルが求められている。これら求められているカテーテルとは、ソフトチップが備えられていて、上述の従来のカテーテルの場合と同様に、カテーテルの患者側端部が障害物に当たった際に患者側端部の急膨張を生じさせないようにカテーテル先端の可撓性が設定されたものである。
本発明は、低価格のカテーテルである。このカテーテルは、ソフトチップを有している。ソフトチップは可撓性を持っていて、カテーテルが患者の脈管や腔に挿入される時に、脈管や腔の周囲の組織に穴をあけてしまう危険を防ぐようになっている。カテーテルの本体は、補強された壁を有しており、頑丈で耐久性があるように設計されている。補強された壁により、捩れとせん断に対する抵抗性と、柱強度とが与えられている。カテーテルの材料は生体に適合するものであり、したがってカテーテルは拡張された人への使用に適する。またこのカテーテル材料は、すべての局所麻酔剤にも適合していて、カテーテルを通過する麻酔剤の効能に影響を及ぼすことはない。さらにカテーテルは超音波の下で見ることができるとともに、磁気共鳴画像(MRI)装置にも適合している。したがって、超音波の下でカテーテルを見ながら、患者へのカテーテルの挿入を案内することができる。またカテーテルは、MRI検査を受けている患者への使用に適合するようになっている。
本発明のカテーテルは、ソフトチップを備えた長い管で構成されている。このソフトチップは、カテーテルの主胴部よりソフトな曲げ特性を持つ。ソフトチップは、カテーテル主胴部とは別体として形成されている管であってもよい。後述する複数の方法のうちのいずれかにより、ソフトチップは主胴部の末端に接続されている。少なくとも主胴部において補強手段がカテーテルの壁内にカテーテルの長さ方向に沿って断続的に埋設されており、捩れとせん断に対する抵抗性と高柱強度とをカテーテルに付与する。その結果カテーテルは、そのソフトチップの可撓性を補完する剛性を持つ。補強手段は、部材であってもよい。この場合の部材は、非金属材料から作られていてもよい。この非金属材料は、局所麻酔剤に適合するとともに、超音波の下で見ることができる種類のものである。この非金属材料は、ナイロンをはじめ複数のポリマー材料のうちのいずれでもよい。補強部材は、連続的な帯またはコイルの形状であってもよい。この場合、連続的な帯またはコイルは、少なくともカテーテル主胴部内にその長さ方向に沿ってらせん状に設けられている。特定の実施例では、例えば前述の米国特許第8206373号に開示されている長い管状編部材やポリマー材の連続的な撚り縄を補強部材は含んでいてもよい。ここで、米国特許第8206373号の開示内容は、参照により本出願に組み込まれる。
ソフトチップの基端をカテーテル本体の末端の周りにオーバーモールドすることにより、またはソフトチップの基端をカテーテル主胴部の末端に溶着することにより、あるいはソフトチップをカテーテル本体に接合することにより、ソフトチップをカテーテル主胴部に張り付けたり、固定的に取り付けたりしてもよい。この場合、ソフトチップのカテーテル本体への接合を、複数の従来の接合手段や接合方法のうちの1つ以上を用いて行ってもよい。ソフトチップをカテーテルに張り付ける革新的な方法は、3−D(3次元)プリンタによりソフトチップを形成する材料をカテーテル主胴部の末端に付加あるいは印刷することである。またソフトチップは、カテーテル本体の延長部であってもよい。
本発明カテーテルの主胴部は所定デュロメータ(XX−XXデュロメータショアD)の硬度を持っていてもよく、またソフトチップのデュロメータは主胴部のそれより低くてもよい。すなわちこの場合、ソフトチップは主胴部よりソフトな曲げ特性を持つ。したがって、ソフトチップは主胴部に対して相対的に曲がり得る、あるいはカテーテルの縦軸に対して直交する方向に曲がり得るようになっている。主胴部に付加された補強部材は、主胴部の押し込み性を高めるとともに、カテーテルの捩れとせん断を防ぐ。
それゆえ、本発明は改良されたカテーテルに関する。このカテーテルは、長い管と、少なくとも1つの補強手段と、チップ部とを含む。長い管は周壁を有し、周壁は少なくとも1つの内腔を画成する。内腔は長い管の末端で終わり、末端は内腔に通じる開口を有する。補強手段は、不連続に周壁に埋設されていて、長い管に高柱強度を与えるように構成されている。チップ部は、長い管よりソフトな曲げ特性を持ち、長い管の末端に取り付けられている。カテーテルが挿入される患者の腔にある障害物または脈管の表面にチップ部が接触すると、チップ部は長い管に対して相対的に曲がる。
本発明は、別の改良されたカテーテルにも関する。このカテーテルは、長い管と、補強手段と、チップ部とを含む。長い管は周壁を有し、周壁は少なくとも1つの内腔を画成する。内腔は長い管の末端で終わり、末端は内腔に通じる開口を有する。補強手段は不連続に周壁に埋設されていて、長い管にさらなる剛性を与え、長い管の押し込み性や操作性を高める。チップ部は長い管よりソフトな曲げ特性を持ち、チップ部の基端が長い管の末端に取り付けられている。チップ部がその進路において障害物に接触すると、チップ部は長い管に対して相対的に曲がり、カテーテルの進行方向を変える。
本発明の改良されたカテーテルを、以下の方法工程にしたがって製造してもよい。方法工程は、周壁を有する長い管を形成する工程(a)と、補強手段を長い管の周壁に埋設し、長い管に剛性と柱強度を付与する工程(b)と、チップ部を形成する工程(c)と、チップ部を長い管の末端に取り付ける工程(d)である。ここで周壁は少なくとも1つの内腔を画成し、内腔は長い管の末端で終わり、末端は内腔に通じる開口を有する。チップ部は、長い管よりソフトな曲げ特性を持つ。カテーテルが挿入される患者の腔にある障害物または脈管の表面にチップ部が接触すると、チップ部は長い管に対して相対的に曲がり、カテーテルの進行方向を変える。
本発明は、さらに別の改良されたカテーテルにも関する。このカテーテルは、長い管と、少なくとも1つの補強部材とを含む。長い管は、縦軸に沿って主胴部と末胴部とを有する。長い管は、さらに周壁を有する。周壁はエラストマー材から形成され、少なくとも1つの内腔を画成する。内腔は長い管の末端で終わり、末端は内腔に通じる開口を有する。周壁は、外周面と内周面を有する。補強部材は、少なくとも主胴部の長さ方向に沿って周壁に埋設されている。主胴部よりソフトな曲げ特性を末胴部に持たせるために、選択的に弱体化された部分が末胴部における周壁に設けられている。
本発明は、さらに別の改良されたカテーテルにも関する。このカテーテルは、長い管と、少なくとも1つの補強部材とを含む。長い管は、縦軸に沿って主胴部と末胴部とを有する。長い管は、さらに周壁を有する。周壁はエラストマー材から形成され、少なくとも1つの内腔を画成する。内腔は長い管の末端で終わり、末端は内腔に通じる開口を有する。周壁は、外周面と内周面を有する。補強部材は、長い管の周壁に埋設されている。主胴部よりソフトな曲げ特性を末胴部に持たせるために、内周面を切り欠くことなく、長い管の縦軸に直交する方向に沿って選択的に弱体化された部分が末胴部における周壁に設けられている。
さらに本発明は、以下の工程を含む、改良されたカテーテルの製造にも関する。工程は、主胴部と、末胴部と、周壁とを有する長い管を形成する工程(a)と、少なくとも主胴部の長さ方向において周壁に少なくとも1つの補強部材を埋設する工程(b)と、末胴部における周壁の複数部分を選択的に弱体化して、主胴部よりソフトな曲げ特性を末胴部に持たせる工程(c)である。ここで周壁はエラストマー材から形成され、外周面と内周面を有する。内周面が少なくとも1つの内腔を画成し、内腔は長い管の末端で終わる。末端は、内腔に通じる開口を有する。カテーテルが患者の体内で操作されている際に、末胴部が障害物に接触すると、末胴部が主胴部に対して相対的に曲がり、カテーテルの進路を別な方向へと変える。
添付図面と連係した本発明の以下の説明により、本発明が明らかとなり、また本発明が最も良く理解される。添付図面は、次の通りである。
図1は、本発明の実施例におけるカテーテルの透視図である。 図2は、図1におけるカテーテルの患者側端部の断面図である。 図3は、本発明カテーテルの患者側端部の断面図であり、このカテーテルはソフトチップを備えており、そしてこのソフトチップは患者を傷付けないように設計された端部を有しており、この端部に複数のポートが設けられている。 図4は、本発明カテーテルの患者側端部の断面図であり、このカテーテルはソフトチップを備えており、そしてこのソフトチップは患者を傷付けないように設計された端部を有しており、またカテーテル主胴部の末端には複数の側方ポートが設けられている。 図5は、本発明カテーテルの患者側端部示しており、このカテーテルはソフトチップを備えており、そしてこのソフトチップはカテーテル主胴部の末端にオーバーモールドにより取り付けられている。 図6は、本発明の他の実施例におけるカテーテルを示している。 図7は、図6に示されたカテーテルにおける患者側端部の変形例の断面図である。 図8は、図6に示されたカテーテルにおける患者側端部の他の変形例の断面図である。 図9は、カテーテルの患者側端部の透視図であり、この患者側端部にはピッチが変化するように構成されたらせん状切り欠きが設けられている。 図10は、図9の患者側端部の断面図である。 図11は、カテーテルの患者側端部を示しており、このカテーテルには複数の側方ポートが設けられ、またこの患者側端部にはピッチが変化するように構成されたらせん状切り欠きが設けられている。 図12は、図11の患者側端部の断面図である。 図13は、本発明における患者側端部の変形例を示しており、この患者側端部には幅が異なるように構成された輪形状切り欠きが設けられている。 図14は、図13の患者側端部の断面図である。 図15は、カテーテルにおける患者側端部の別の変形例を示しており、このカテーテルには複数の側方ポートが設けられ、またこの患者側端部には幅が異なるように構成された輪形状切り欠きが設けられている。 図16は、図15の患者側端部の断面図である。 図17は、本発明における患者側端部のさらに別の変形例を示しており、この患者側端部には幅が異なり、深さも異なるように構成された輪形状切り欠きが設けられている。 図18は、図17の患者側端部の断面図である。 図19は、側方ポートを備えた本発明カテーテルにおける患者側端部のさらに別の変形例を示しており、この患者側端部には幅が異なり、深さも異なるように構成された輪形状切り欠きが設けられている。 図20は、図19の患者側端部の断面図である。
発明の詳細な説明
図1は、本発明実施例としてのカテーテル2を示す透視図である。図示の如く、カテーテル2は長い管4である。この管4は、周壁6を有する。周壁6により内腔8が画成されている。破線で表されているように、内腔8は、開口12を持つ末端10に至り、そこで終わる。また管4は、開口15を備えた基端14も有する。この開口15は、通路すなわち内腔8を経て末端10の開口12に通じている。周壁6は、外周面6aと内周面6bにより画成されている。内腔8は、内周面6bにより画成されている。この長い管4の長さを変えてもよく、したがって図1に示される長さに限定されない。よく知られているように、シリンジや他の流体源へのカテーテルの接続を可能にするために、あるいは/さらには針および/または案内ワイヤーをカテーテルに通すために、このカテーテルの両端のうちの1つがハブ(図示せず)に一体的に接続されていてもよい。
長い管4は、外径が約1.05mmで、内径が約0.55mmの20ゲージを含む多数の異なる寸法のうちの1つに設定してもよい。長い管4の寸法は、20ゲージに限定されない。図1に示される実施例としてのカテーテルは、外径が約0.85mmで、内径が約0.44mmの21ゲージの管であってもよい。またこのカテーテルの寸法は、外径が約0.55mmで、内径が約0.30mmの24ゲージであってもよい。実際の使用においては、長い管4は他のゲージであってもよい。
少なくとも1つの補強部材、すなわち図1に示されるカテーテルでは帯16が、管4の周壁6に埋設されている。帯16は、管4の長さ方向に沿って、らせん状に巻いている。したがって図2の断面図に示される通り、この補強部材は、カテーテルの長さ方向に沿って見た場合、カテーテルを断続的に、すなわち不連続的に補強する。このような断続的補強により、適切な剛性と操作性がカテーテルに付与されることが判明した。また補強部材はカテーテル本体内に埋設されているので、カテーテルの内周面と外周面はともに滑らかである。その結果、カテーテル本体に沿ってらせん状の補強部材または一定間隔の補強手段もしくは補強部材を埋設することにより、良好な剛性と操作性、並びに高柱強度を備えたカテーテルを、例えば管状編部材を設ける必要がある前述の米国特許第8206373号に記載のカテーテルに比べて、より容易にかつ低コストで製造することができる。説明のために、図1では補強部材16は外周面6aと内周面6bに接するものとして示されている。実際には、図2におけるカテーテルの断面図にもっと正確に示されているように、外周面6aと内周面6bから離れて帯16は周壁6の内部に埋設されている。帯として示されているが、補強部材16はコイルまたは編まれたワイヤー状の部材でもよい。後述するように、管壁4にらせん状に埋設する代わりに、複数の補強部材を管の長さ方向に沿って埋設してもよい。例えば、他の実施例として後に説明される図8のカテーテルを参照されたい。
本発明のカテーテルが患者の脈管や腔に挿入されるものである場合、特に本発明のカテーテルが患者の硬膜上腔に挿入される硬膜外カテーテルである場合、このカテーテルは人への使用に適合しなければならず、加えて操作性を向上させるとともに捩れを防ぐ特性を持たなければならない。カテーテル本体に埋設された補強部材は、カテーテルに柱強度とせん断抵抗を付与するとともに、カテーテルが患者の体内に挿入され、そこで操作される際に、カテーテルが捩れてしまうのを防ぐ。管4が薬剤や薬品、例えばすべての局所麻酔剤に適合でき、したがってカテーテルを通過しても薬剤の効能が変わらないことを保証するために、このカテーテル管を多数の薬剤適合材の中の少なくとも1つを使用して押し出し成形により製造してもよい。ここで、これら多数の薬剤適合材には、ナイロン、PET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドが含まれる。
また、前述の米国特許第8206373号に開示されている他のエラストマー材を使用してもよい。これらエラストマー材には、以下のポリマーが含まれる。ただし、これらエラストマー材は以下のポリマーに限定されない。ここでポリマーの例としては、ポリオキシメチレン(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエーテルブロックエステル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリスルホン、ナイロン、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PFA)、ポリエーテルエステルがある。またカテーテル管の材料として、金属やポリマー/金属の合成物を使用してもよい。さらに、カテーテル管の材料として、上記ポリマーや金属のうちの少なくとも二つを混合または組み合わせたものを使用してもよい。ポリエーテルブロックエステルの適切な一例として商品名ARNITEL.RTM.が付いたものを使用でき、またポリエーテルブロックアミド(PEBA)の適切な一例として商品名PEBAX.RTM.が付いたものを使用でき、これらは北米ペンシルベニア州のキングオブプルシアにあるアルケマ社から入手可能である。ポリオキシメチレン(POM)の適切な一例は、Delrin(商標)であり、ダウケミカル社から入手可能である。
図1における実施例のカテーテルは、チップ部すなわち先端部18を有するものとして示されている。長い管4に関して述べた上記材料と同じであり、ただし長い管4すなわちカテーテル主胴部よりもソフトな曲げ特性を持つ材料からチップ部18を作ってもよい。図示されているように、チップ部18も長い管であり、その断面寸法は管4のそれと実質的に同じである。したがってチップ部18は、周壁20を有する。周壁20は、外周面20aと内周面20bにより画成されている。チップ部18の末端21に位置する開口22により、内腔24が画成されている。管4の末端10がチップ部18の基端26に接続されると、管4の内腔8とチップ部18の内腔24が継ぎ合わされて、一本の通り抜けられる通路がカテーテルの長さ方向に沿って形成される。この通路は、カテーテルの入口において開口15を成し、カテーテルの出口において開口22を成す。管18の基端26と管4の末端10が互いに張り付けられているか、あるいは互いに固定的に取り付けられている。
オーバーモールドを含む多数の方法のうちのいずれかにより、管18の基端26を管4の末端10に張り付けてもよい。オーバーモールドでは、管18の基端26に位置する内周壁20bを管4の末端10の外周壁6aの周りに嵌め込み、外周壁6aに張り付ける。これは、図5の実施例に示されている。管18と管4を張り付ける他の方法は、従来の溶着技法を用いたものである。ここでの溶着技法には、管18の基端26を管4の末端10に溶着する超音波溶着処理や熱溶着処理が含まれる。冷たい超音波接合などのボンディングあるいは接着剤を用いた接合により、管18を管4に接続してもよい。管18をカテーテルの一部にするさらに別な方法は、3−D(3次元)プリンタを用いた3−D印刷により管18を形成する材料を管4の末端10に付加することである。管18と管4が互いに張り付けられると、1つの部材から成る一体型カテーテルが形成される。説明のために、管4が管18に接続される接合部を示す境界線28が、図2ないし図4におけるカテーテルの断面図に描かれている。
上述のように、長い管4をナイロンやポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのプラスチック材から作ってもよい。いくつかの実施例では、長い管4をナイロンとポリエーテルブロックアミド(PEBA)の混合物から作ってもよい。また長い管4は、約30ないし100デュロメータショアD、好ましくは50ないし80デュロメータショアDの硬度を有していてもよい。長い管4と同様に、ソフトチップ部である長い管18をナイロンや他の類似の材料などのプラスチック材から作ってもよい。また長い管18は、約0から60デュロメータショアDの範囲、好ましくは0から30デュロメータショアDの範囲(0から100デュロメータショアAの範囲)の硬度を有していてもよい。カテーテルにおける長い管4と管18をいかなる適切な技法、例えば従来から知られている押し出し成形、熱接着処理、あるいは型成形を用いて製造してもよい。上述の材料に加えて、長い管4とソフトチップ18をウレタンやPTFEなどの他のプラスチック材や、類似の医療用プラスチック材から作ってもよい。
図1の実施例におけるカテーテルでは、ナイロン製の場合、長い管4は約50ないし80デュロメータショアDの硬度を有していてもよい。カテーテルのチップ部を形成する管18もまたナイロン製でもよく、ただしその硬度は約25から55デュロメータショアDの範囲である。実施例としての長い管4の最適硬度は、65ないし75デュロメータショアDであってもよい。実施例としての管18の最適硬度は、35ないし45デュロメータショアDであってもよい。ここでのナイロン材は、Pebax、すなわちナイロンエラストマー材であってもよい。上記の張り付け技法のいずれかを用いて管4と管18を互いに固定的に取り付けると、それにより形成された一体型カテーテルがソフトチップ管18を持つことになる。このソフトチップ管18は、カテーテルの主胴部管4よりもソフトな曲げ特性を持つ。管4の補強された壁は、捩れとせん断に対する良好な抵抗性をもたらすとともに、患者の体内へとカテーテルを容易に操作すること、ならびに患者の体内でカテーテルを容易に操作することが可能になるトルク能力をもたらす。管4と管18の各々を従来の押し出し法により成形してもよく、この場合図1と図2に示されるように、少なくともカテーテルの主胴部、すなわち長い管4と一緒に補強部材が押し出し成形される。
図3は、別の本発明実施例におけるカテーテルの末端部の断面を示す。この実施例では、ソフトチップ管18が非外傷性の末端18aを有する。複数の通路あるいはポート30aと30bがこの管18を貫通し、ポート開口部30a’と30b’に達している。ポート30aとポート30bの各々が管4の内腔8に接続されているので、図3の管18は複数ポートのカテーテルソフトチップである。
図4は、他の本発明実施例におけるカテーテルを示す。この実施例では、ソフトチップ管18が非外傷性の閉じた末端18aを有する。閉じた末端18aは、そこから薬流体が出てしまうのを防ぐ。図4の実施例では、ソフトチップ管18に開口は無い。その代わりに複数の側方ポート32aと32bが末端近傍の管4に設けられていて、薬剤がそこから出て行けるようになっている。図4の実施例では、ソフトチップ管18が十分な可撓性と管4よりもソフトな曲げ特性を持ち、患者を傷付けてしまうのを防ぐようになっている限り、ソフトチップ管18は実際には無垢でもよい。代わりに、側方ポート32aと32bをソフトチップ管18に設けてもよい。
図5は、さらに別の本発明実施例におけるカテーテルを示す。この実施例では、ソフトチップ管18の基部が管4の末端にオーバーモールドされている。参照符号34で示されるこのオーバーモールド部は図5では誇張されて描かれており、実際の使用時においては他のカテーテル部分に対して実質的に滑らかな関係になっている。図5の実施例では、ソフトチップ部18の末端18aは、丸みがつけられていて、非外傷性になっている。さらに、管18の内腔24が管4の内腔8に流体的に直接連通していて、その結果カテーテルの長さ方向に貫通路が形成され、ソフトチップ部18の末端18aにある開口22から薬剤が出るようになっている。他の実施例として、図4に示されるように、カテーテルは非外傷性の閉じた末端と複数の側方ポートを有していてもよい。
それゆえ図1ないし図5に示される実施例としてのカテーテルの各々は、補強された壁から成る頑丈で耐久性のある主胴部を備えている。この補強された壁は、捩れとせん断に対する良好な抵抗性と、高柱強度とをもたらし、カテーテルについて良好な操作性を可能にする。これらカテーテルの各々におけるソフトチップ部は、カテーテルが患者の体内に挿入される際に、カテーテルが静脈や他の障害物に穴をあけてしまうのを防ぐ。さらに、上述のポリマー材でできているので、これらカテーテルは人への使用に適合するとともに、これらカテーテルを介して使われる薬剤の効能を変化させることがなく、しかも超音波で見ることができる。
図6は別の実施例におけるカテーテルを示す。このカテーテルでは、その主胴部にソフトチップを取り付ける必要がない。この実施例では、カテーテル40は長い管42からできている。カテーテル40は、主胴部または主部44と末胴部または末部46を有する。図6では、主胴部44の小部分のみが示されている。主胴部44は、種種の長さのうちのいずれかであってもよい。図示のカテーテル40は、周壁48を有する。周壁48は、外周面48aと内周面48bにより画成されている。内腔50が内周面48bにより画成され、この内腔50はカテーテル全体にわたり延びていて、カテーテル末端54にある開口52に達し、そこで終わる。外周面48aと内周面48bの間において、周壁48に補強部材56が埋設されている。図示されているように、補強部材56は、カテーテル40の長さ方向に沿って内腔50の周りをらせん状に巻いている帯である。前述の米国特許第8206373号に記載のスプリング状コイル、ワイヤー、編部材を含む他の種類の補強部材を使用してもよい。
カテーテル周壁48の中で内腔50の周りに巻く代わりに、この補強部材を図6におけるらせん形状を持たない複数の補強部材で置き換えてもよい。このような別の実施例は図8に示されており、そこではカテーテル主胴部の長さ方向に沿って複数の補強部材がカテーテル胴部に埋設されている。これら補強部材のうちの二つ(56aと56b)のみが図示されている。後に詳述するように補強部材がカテーテル末端部の可撓性に悪影響を及ぼさないことを条件に、複数の縦方向補強部材をカテーテルの長さ方向に沿って設けてもよい。
図6に示される本発明実施例のカテーテルでは、図1の実施例において示された通りのカテーテルに付加されるソフトチップの必要性を末胴部46が排除する。これは末胴部46に沿って形成される連続的な刻み目、溝、細長い刻み、あるいは切り欠き58により可能となるのであり、構成材がそこから取り除かれるので、末胴部46はカテーテルの他の部分よりも柔軟になっている。この刻み目、溝、細長い刻み、あるいは切り欠き58は外周面48aから始まり、所定の深さに達し、そして周壁48に埋設された補強部材56に出会わないように構成されている。こうして末胴部46に沿って構成材を選択的に取り除くことにより、カテーテルの患者側端部がカテーテル主胴部よりもソフトなたわみ特性を持つことになる。換言すると、末胴部46に沿って周壁の選択された複数部分から構成材を取り除くことにより、これらの部分を弱体化するのである。切り込むことにより末胴部の選択された複数部分から構成材を取り除く代わりに、押し出し成形される長い管の末胴部になる所において、より少ない材料の選択的押し出し成形によりこれら弱体化部分を生じさせてもよい。あるいは長い管が型成形される場合には、先端部分において、材料の選択的な減量により、これら弱体化部分を生じさせてもよい。説明を簡潔にするために、刻み目、溝、細長い刻み、および切り欠きを、以降は単に刻み目と称してもよい。
図6の実施例におけるカテーテルでは、刻み目58は連続的ならせん状切り欠きであり、カテーテル周壁にらせん状に埋設された補強帯56に対して空間的に平行な関係になっている。このようにらせん状溝または刻み目58を形成するために末胴部46から構成材が部分的に取り除かれているので、刻み目付きの末胴部は主胴部44よりもソフトな曲げ特性を持つ。
図1の実施例の場合と同様に、補強部材として働く帯56を前述の材料のいずれから作ってもよい。末胴部46が所望の可撓性を持つように、刻み目58の深さを選定してもよい。ここで末胴部46は、主胴部44に対するソフトチップとして機能する。カテーテル40の製造を押し出し成形により行ってもよく、この場合補強部材は長い管と一緒に押し出し成形される。末胴部46の長さは変えてもよく、末胴部46はカテーテルのソフトチップとして働けるような長さになっている。カテーテル40の末胴部46における刻み目58を、レーザーアブレーションまたはレーザーカットにより形成してもよい。末胴部46に切られる刻み目58の深さに応じて、末胴部46の可撓性を、主胴部44の硬度または剛性に対して相対的に調整することができ、これにより末胴部46の柔らかさを調節することができる。カテーテル末胴部へのレーザーアブレーションまたはレーザー切り込みを、レーザー加工機により行ってもよい。このレーザー加工機の例としては、米国カリフォルニア州サンタクララにあるコヒレント社が製造するエキシマレーザー加工機がある。
図7はカテーテルの断面図であり、このカテーテルは図6の実施例のものに類似している。図7のカテーテルでは、末胴部46に設けられた図示の刻み目はその深さが変化しており、したがって末胴部46の可撓性はその長さ方向において選択的に変化する。図示のように、刻み目58aは刻み目58bより浅く、次に刻み目58bは刻み目58cより浅い。以下、同様である。逆に言えば、カテーテル先端近傍のカテーテル胴部または周壁48に設けられた刻み目58eは、主胴部44の近傍の刻み目58aより深い。図示の刻み目58a’ないし58e’についても、深さが異なるのは同じである。図7のカテーテル断面に示されている種種の刻み目は、実際には図6に示されるものと同様に1つの連続するらせん状切り欠きとして形成されている点を理解すべきである。いずれにしても刻み目58eが刻み目58dより深く、次に刻み目58dが刻み目58cより深い場合、参照符号58eと58e’により示される末胴部46の部分は、刻み目58bと刻み目58b’により囲まれる末胴部46の部分よりも、主胴部44に対する相対的な可撓性が大きい。かくして図7の一体型カテーテルにより例示されるように、カテーテルのソフトチップ部の可撓性は、その長さ方向において、選択的に変化する。
図6と図7に示される連続的ならせん状溝または刻み目を、複数の周方向切り欠きまたは刻み目で置き換えてもよい点を理解すべきである。またこの場合、末胴部46の長さ方向において、これら複数の周方向切り欠きまたは刻み目が異なる深さを有していてもよい点も理解すべきである。換言すると、図7のカテーテル断面ではその各側部において5つの刻み目を形成する1つの連続的な切り欠きに代えて、末胴部46の長さ方向において種種の深さや幅を持つ複数の切り欠きまたは空間をアコーディオン状に設けてもよい。また、これら切り欠きの深さを一定に増加させる代わりに、カテーテルのチップ部に要求される可撓性の種類に応じて、末胴部46の長さ方向においてこれら切り欠きの深さを特別ではない順で変化させてもよい。
別な実施例として、末胴部46が主胴部44に出会う接合部から末端54にかけて、カテーテルの末胴部46の外周面をテーパーするように形成してもよい。すなわち前述の実施例と同じように、カテーテル40の縦軸に直交する方向に末胴部46が曲がることを可能にする目的で、主胴部44よりソフトな曲げ特性を持つテーパー付きの円錐形延長部として末胴部46を形成してもよい。末胴部46がテーパー付きの円錐形延長部である場合、末胴部46に形成されるらせん状溝の深さを変化させなくてもよいし、あるいはカテーテルの末胴部46まで補強部材を延ばさなくてもよい。なぜならば、テーパー付き円錐の末端は、末胴部46と主胴部44が出会う接合部から始まる円錐の基部に比べて、材料の量が少ないからである。
図8は、本発明における長い管からなる一体型カテーテルの他の変形例を示す。前に説明したように、実施例としての図8のカテーテルにおける補強部材は、複数の縦方向部材に分割されている。これら縦方向部材は、少なくとも主胴部44においてカテーテルの長さ方向に沿って埋設されている。これら縦方向補強部材のうち2つ56aと56bのみが図示されており、縦方向補強部材56aと56bは外周面48aと内周面48bの間の周壁48に埋設されている。これら縦方向補強部材を前述の複数の材料のいずれから作ってもよい。
図8の実施例では、1つの連続的ならせん状切り欠き、刻み目、または溝に代えて、参照符号60aないし60iで示される複数の円周方向切り欠き、刻み目、または溝がカテーテル末胴部46の長さ方向に沿って形成されている。図7の実施例と同じように、これら円周方向刻み目の深さを互いに異なるように設定してもよい。例えば、図示の刻み目60iは刻み目60aより深く、したがって刻み目60iが設けられた末胴部46の部分は主胴部44に対する相対的な観点においてよりソフトである。その結果、図8のカテーテルでは、ソフトチップ部の可撓性はその先端でより大きく、末胴部46が主胴部44に出会う接合部に近づくしたがい徐々に減少してゆく。
刻み目60aから刻み目60iに至る方向で見ると、刻み目が徐々に深くなってゆくのであるが、実際には末胴部46の長さ方向において末胴部46の可撓性を選択的に規制する目的で、これらの刻み目を種種の深さで設けてもよい。また図8は主胴部44から末胴部46に延びる複数の補強部材を示していないが、実際には複数の補強帯またはコイルを末胴部46に設けてもよい。図8の実施例では、これら補強部材は輪形状でもよく、あるいは1つのらせん状補強部材であってもよい。この場合、らせん状補強部材は内周面48bに近接してそれを囲むように配置されていて、刻み目において露出しないようになっている。上述したように、実際には補強部材を、帯ではなく、補強材を撚った縄、針金のない延長部、または編まれた部材から作ってもよい。ここで、これら撚った縄、針金のない延長部、および編まれた部材は、MRI検査を受けている患者への使用に適合し、かつカテーテルが患者の体内で操作され、適切な位置に配されている際に超音波の下でカテーテルを見えるようにする材料から作られている。
図9は、本発明カテーテルの変形例における末部を示している。この末部では、末胴部46に設けられた刻み目62がらせん状切り欠きであり、そのピッチすなわちピッチ間隔が変化するように構成されている。図示されているように、このらせん状切り欠き刻み目62は、カテーテル主胴部近傍の端62aからカテーテル端部54または開口52の近傍の端62bに至るまでの間で、徐々にそのピッチ間隔が狭くなってゆく。その結果、この変形例のカテーテルでは、末端54または末開口52に最も近い末部46が他の部分に比べてより柔軟である。このカテーテル末端部の断面が、図10に示されている。
本発明カテーテルにおける患者側端部の別な変形例が、図11に示されている。図11の患者側端部もらせん状切り欠き刻み目を有しており、この刻み目のピッチ間隔が末端部に沿って変化しているという点で、図11のカテーテルにおける患者側端部は図9に示されているものに類似している。ただし、図11の患者側端部では、カテーテル末端54が開いていない。その代わり、図11の患者側端部は側方ポート66aないし66cを有していて、これら側方ポートにより薬剤がカテーテルから出て行けるようになっている。図示されているように、刻み目64は、図9の患者側端部におけるものと実質的に同じように、らせん状の切り欠きで構成され、そのピッチ間隔が変化するようになっている。図12は、図9の患者側端部の断面図である。
図13は、本発明カテーテルにおける患者側端部のさらに別な変形例を示す透視図である。この患者側端部は、複数の輪形状切り欠きを有しており、これら輪形状切り欠きは幅が異なるように構成されている。図示されているように、カテーテル末部46に6つの切り欠きまたは刻み目68aないし68fが設けられている。輪形状切り欠き68aは輪形状切り欠き68bより幅が狭く、次に輪形状切り欠き68bは輪形状切り欠き68cより幅が狭い。以下、同様である。最後の輪形状切り欠き68fが、最大の幅になっている。その結果、この変形例におけるカテーテルでは、末端54または末開口52に最も近い位置にて末部46の可撓性がより大きい。図14は、図13の患者側端部における輪形状切り欠きの幅が種種多様である構成を示す断面図である。
図15は、本発明カテーテルにおける末部46の別な変形例を示している。図15の実施例においても、末部は複数の輪形状切り欠きの幅が異なる構成になっている。ただし、末端54に開口はない。その代わり、薬剤を出すための複数の側方ポート70aないし70cが設けられている。これら異なる幅を持つ輪形状切り欠きは、図14の実施例におけるものと同じであり、したがってそれらと同じ参照符号が付されている。図16は、本発明カテーテルにおける末部の図15の変形例の断面図である。
図17は、本発明カテーテルにおける患者側端部のさらに別な変形例を示している。図17の実施例では、末部46は複数の輪形状切り欠きの幅と深さがそれぞれ異なる構成になっている。図13ないし図16における前の実施例において示されたものと同じ数の輪形状切り欠きが設けられていて、これら複数の輪形状切り欠き72aないし72fは相異なる幅を有するとともに、相異なる深さを有している。図示されているように、輪形状切り欠き72aは輪形状切り欠き72bより浅く、次に輪形状切り欠き72bは輪形状切り欠き72cより浅い。以下、同様である。末端54に近接する最後の輪形状切り欠き72fが、最大の深さになっており、カテーテル胴部48に最も深く刻まれている。このように構成されているので、図17の実施例によるカテーテルの患者側端部のさらに別な変形例では、末端54に近づくにしたがって可撓性が大きくなる。図18は、図17の実施例の断面図である。
図19は、本発明カテーテルにおける末胴部46のさらに別な変形例を示している。図19の実施例でも、図17と図18に示されたものと同様に、複数の輪形状切り欠きの幅と深さがそれぞれ異なる構成になっている。ただし、末端54に開口を設ける代わりに、図19の本発明カテーテルにおける開いていない患者側端部では、複数の側方ポート74aないし74cが設けられている。図20は、本発明カテーテルにおける患者側端部の図19の変形例の断面図である。
本発明には、多くの変形例、部分的変更例、および細部にわたっての変更例が存在する。したがって、本明細書で述べられた全ての事項および添付図に示された全ての事項は、説明のためだけのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。













Claims (54)

  1. 長い管と、非金属製の補強手段と、チップ部とを含むカテーテルであり、前記長い管が周壁を有し、前記周壁が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、前記補強手段が前記長い管の長さ方向に沿って見た場合に不連続に前記周壁に埋設されて、前記長い管に高柱強度を与えるように構成され、前記チップ部が前記長い管よりソフトな曲げ特性を持ち、前記チップ部が前記長い管の前記末端に取り付けられ、カテーテルが挿入される患者の腔にある障害物または脈管の表面に前記チップ部が接触すると、前記チップ部が前記長い管に対して相対的に曲がるように構成されたカテーテル。
  2. 局部麻酔薬に適合するとともに、超音波の下で見ることができる材料から、前記補強手段が作られている請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記補強手段がポリマー製の帯またはコイルを含んでいる請求項1に記載のカテーテル。
  4. 前記ポリマー製の帯またはコイルが複数のポリマー材のいずれかを含み、前記複数のポリマー材がナイロン、PET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項3に記載のカテーテル。
  5. 前記チップ部が前記長い管の前記末端に溶着されている請求項1に記載のカテーテル。
  6. 前記チップ部が前記長い管の前記末端に接着されている請求項1に記載のカテーテル。
  7. 3−D(3次元)印刷により前記チップ部が前記長い管の前記末端に付加されている請求項1に記載のカテーテル。
  8. 約30から100デュロメータの範囲にあるナイロンを含むプラスチック材から前記長い管が形成されており、ただし前記プラスチック材は前記ナイロンに限定されず、また約0から60デュロメータの範囲にあるプラスチック材から前記チップ部が形成されている請求項1に記載のカテーテル。
  9. 前記チップ部が少なくとも1つのポートを備え、前記ポートが前記開口に連通し、したがって通り抜けられる通路が前記内腔と前記ポートの間に延びていて、カテーテルから流体を搬送できるように構成されている請求項1に記載のカテーテル。
  10. 前記長い管が前記末端に近接する少なくとも1つの側方開口を備え、前記チップ部が閉じた末端または開いた末端を備えている請求項1に記載のカテーテル。
  11. 長い管と、補強手段と、チップ部とを含むカテーテルであり、前記長い管が周壁を有し、前記周壁が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、前記補強手段が不連続に前記周壁に埋設されて、前記長い管に剛性を追加して高柱強度を与えるとともに、前記長い管の操作性を向上するように構成され、前記チップ部が前記長い管よりソフトな曲げ特性を持ち、前記チップ部の基端が前記長い管の前記末端に取り付けられ、前記チップ部がその進路において障害物に接触すると、前記チップ部が前記長い管に対して相対的に曲がり、カテーテルの進行方向が変わるように構成されたカテーテル。
  12. 前記補強手段が非金属製の帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが前記周壁の長さ方向に沿って前記周壁にらせん状に埋設されている請求項11に記載のカテーテル。
  13. 局部麻酔薬に適合するとともに、磁気共鳴画像装置の下で使用でき、かつ超音波の下で見ることができる非金属製材料から、前記補強手段が作られている請求項11に記載のカテーテル。
  14. 前記補強手段が複数のポリマー材のいずれかから作られ、前記複数のポリマー材がPET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項11に記載のカテーテル。
  15. カテーテルの製造方法であって、周壁を有する長い管を形成する工程(a)と、補強手段を前記周壁に埋設し、前記長い管に剛性と柱強度を付与する工程(b)と、チップ部を形成する工程(c)と、前記チップ部を前記長い管の末端に取り付ける工程(d)とを含み、前記周壁が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の前記末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、前記チップ部が前記長い管よりソフトな曲げ特性を持ち、カテーテルが挿入される患者の腔にある障害物または脈管の表面に前記チップ部が接触すると、前記チップ部が前記長い管に対して相対的に曲がり、カテーテルの進行方向が変わるようになっているカテーテルの製造方法。
  16. 前記工程(b)が、前記補強手段を局部麻酔薬に適合するとともに、超音波の下で見ることができる非金属製材料から作る工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  17. 前記補強手段を複数のポリマー材のいずれかから作る工程をさらに含み、前記複数のポリマー材がPET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  18. 前記工程(d)が、前記長い管の前記末端を前記チップ部の基端に溶着する工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  19. 前記工程(d)が、前記チップ部を前記長い管の前記末端に接着する工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  20. 3−D(3次元)印刷により前記チップ部が前記長い管の前記末端に固定的に付加されている請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  21. 約30から100デュロメータの範囲にあるナイロンから前記長い管を形成する工程と、約0から60デュロメータの範囲にあるナイロンから前記チップ部を形成する工程とをさらに含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  22. 前記工程(c)が、複数のポートと閉じた端を有するように前記チップ部を形成する工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  23. 前記工程(c)が、末端に開口を有するように前記チップ部を形成する工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  24. 前記工程(c)が、複数のポートと開いた端を有するように前記チップ部を形成する工程を含む請求項15に記載のカテーテルの製造方法。
  25. 長い管と、少なくとも1つの補強部材とを含むカテーテルであり、前記長い管が主胴部と末胴部とを有し、前記長い管がさらに周壁を有し、前記周壁がエラストマー材から形成され、前記周壁が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、前記周壁が外周面と内周面を有し、少なくとも前記主胴部の長さ方向に沿って前記補強部材が前記周壁に埋設され、前記末胴部における前記周壁が選択的に弱体化された部分を有し、前記末胴部が前記主胴部よりソフトな曲げ特性を持つように構成されたカテーテル。
  26. 前記補強部材が一体構造の連続的な帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが少なくとも前記主胴部の長さ方向に沿ってらせん状に埋設されている請求項25に記載のカテーテル。
  27. 前記末胴部に沿って前記外周面において連続的ならせん状の刻み目を前記周壁に設けることにより、前記弱体化された部分が形成されている請求項25に記載のカテーテル。
  28. 前記末胴部が前記主胴部に対する相対的な可撓性を有し、前記末胴部に沿う方向において前記弱体化された部分を形成するために取り除かれる材料の量に応じて前記可撓性が変わり、したがって前記主胴部に対する相対的な前記末胴部の前記可撓性が前記末胴部の長さ方向において選択的に変わり得るようになっている請求項25に記載のカテーテル。
  29. 前記末胴部が前記主胴部から一体的に延びる末端と基端を有し、前記弱体化された部分を形成するために取り除かれる材料の量が前記末胴部の長さ方向において前記基端と前記末端との間の領域で選択的に変わり、前記基端から前記末端に至る方向において増加する可撓性を前記末胴部に生じさせている請求項25に記載のカテーテル。
  30. 前記末胴部に複数の周方向刻み目が設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ幅が異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅が広くなっている請求項25に記載のカテーテル。
  31. 前記末胴部に複数の周方向刻み目が設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ深さが異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその深さが大きくなっている請求項25に記載のカテーテル。
  32. 前記末胴部に複数の周方向刻み目が設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ幅と深さが異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅が広くかつその深さが大きくなっている請求項25に記載のカテーテル。
  33. 前記補強部材が帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが、局部麻酔薬に適合するとともに、超音波の下で見ることができる非金属製材料から作られており、前記帯またはコイルが前記長い管に沿ってらせん状に前記周壁に埋設されている請求項25に記載のカテーテル。
  34. 前記補強部材がポリマー製の帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが前記周壁内で前記内周面を囲むようにらせん状に形成されている請求項25に記載のカテーテル。
  35. 前記補強部材がポリマー製の帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが複数のポリマー材のいずれかから作られ、前記複数のポリマー材がナイロン、PET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項25に記載のカテーテル。
  36. 長い管と、少なくとも1つの補強部材とを含むカテーテルであり、前記長い管が縦軸に沿って主胴部と末胴部とを有し、前記長い管がさらに周壁を有し、前記周壁がエラストマー材から形成され、前記周壁が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、前記周壁が外周面と内周面を有し、前記補強部材が前記周壁に埋設され、前記長い管の前記縦軸に直交しかつ選択的に弱体化された部分を前記末胴部における前記周壁が有し、これにより前記末胴部が前記主胴部よりソフトな曲げ特性を持つように構成されたカテーテル。
  37. 前記補強部材が一体構造の連続的な帯を含み、前記帯が実質的に前記長い管の長さ方向に沿ってらせん状に埋設されている請求項36に記載のカテーテル。
  38. 前記末胴部に沿って前記外周面において連続的ならせん状の刻み目を前記周壁に設けることにより、前記末胴部における前記弱体化された部分が形成されている請求項36に記載のカテーテル。
  39. 前記末胴部が前記主胴部に対する相対的な可撓性を有し、前記末胴部に沿う方向において前記弱体化された部分を形成するために取り除かれる材料の量に応じて前記可撓性が変わり、したがって前記主胴部に対する相対的な前記末胴部の前記可撓性が前記末胴部の長さ方向において選択的に変わり得るようになっている請求項36に記載のカテーテル。
  40. 前記末胴部が前記主胴部から一体的に延びる末端と基端を有し、前記弱体化された部分を形成するために取り除かれる材料の量が前記基端から前記末端に至る前記末胴部の長さ方向において増大してゆくように構成され、したがって前記末端における前記末胴部の可撓性が前記基端における前記末胴部の可撓性より大きくなっている請求項36に記載のカテーテル。
  41. 前記補強部材が帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが、局部麻酔薬に適合するとともに、超音波の下で見ることができる非金属製材料から作られている請求項36に記載のカテーテル。
  42. 前記補強部材がポリマー製の帯またはコイルを含み、前記帯またはコイルが前記周壁内で前記内周面を囲むようにらせん状に形成されている請求項36に記載のカテーテル。
  43. 前記補強部材が複数のポリマー材のいずれかから作られ、前記複数のポリマー材がナイロン、PET(ポリエステル)、PU(ポリウレタン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項36に記載のカテーテル。
  44. 前記補強部材が前記末胴部に埋設されておらず、複数の周方向刻み目が前記末胴部に設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ幅が異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅が広くなっている請求項36に記載のカテーテル。
  45. 前記補強部材が前記末胴部に埋設されておらず、複数の周方向刻み目が前記末胴部に設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ深さが異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその深さが大きくなっている請求項36に記載のカテーテル。
  46. 前記補強部材が前記末胴部に埋設されておらず、複数の周方向刻み目が前記末胴部に設けられ、前記複数の周方向刻み目はそれぞれ幅と深さが異なり、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅が広くかつその深さが大きくなっている請求項36に記載のカテーテル。
  47. カテーテルの製造方法であって、主胴部と、末胴部と、周壁とを有する長い管を形成する工程(a)と、少なくとも前記主胴部の長さ方向において前記周壁に少なくとも1つの補強部材を埋設する工程(b)と、前記末胴部における前記周壁の複数部分を選択的に弱体化して、前記主胴部よりソフトな曲げ特性を前記末胴部に持たせる工程(c)とを含み、前記周壁がエラストマー材から形成され、前記周壁が外周面と内周面を有し、前記内周面が少なくとも1つの内腔を画成し、前記内腔が前記長い管の末端で終わり、前記末端が前記内腔に通じる開口を有し、カテーテルが患者の体内で操作されている際に、前記末胴部が障害物に接触すると、前記末胴部が前記主胴部に対して相対的に曲がり、カテーテルの進路が別な方向へと変わるようになっているカテーテルの製造方法。
  48. 前記工程(c)が、前記外周面において連続的ならせん状の刻み目を前記末胴部の前記周壁に設けることにより、前記弱体化された部分を形成する工程を含む請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  49. 前記工程(c)が、前記末胴部に沿う方向において前記弱体化された部分を形成するために取り除かれる材料の量を変化させて、前記末胴部に沿っての前記主胴部に対する相対的な前記末胴部の可撓性を選択的に調整する工程を含む請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  50. 前記補強部材を帯またはコイルとして形成する工程をさらに含み、前記帯またはコイルが、局部麻酔薬に適合するとともに、超音波の下で見ることができる非金属製材料から作られている請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  51. 前記補強部材を複数のポリマー材のいずれかから作る工程をさらに含み、前記複数のポリマー材が発泡PTFE(発泡ポリテトラフルオロエチレン)、ナイロン、PU(ポリウレタン)、ポリウレタンPET、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEKK(ポリエーテルケトンケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、およびポリイミドである請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  52. 前記工程(c)が、前記末胴部に複数の周方向刻み目を設ける工程と、前記複数の周方向刻み目をそれぞれ幅が異なるようにする工程と、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅を広くする工程とを含む請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  53. 前記工程(c)が、前記末胴部に複数の周方向刻み目を設ける工程と、前記複数の周方向刻み目をそれぞれ深さが異なるようにする工程と、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその深さを大きくする工程とを含む請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
  54. 前記工程(c)が、前記末胴部に複数の周方向刻み目を設ける工程と、前記複数の周方向刻み目をそれぞれ幅と深さが異なるようにする工程と、前記複数の周方向刻み目のうち前記末端により近いものほどその幅を広くしかつその深さを大きくする工程とを含む請求項47に記載のカテーテルの製造方法。
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