本明細書で説明するシステム、方法、装置は、革新的な態様を有し、これらの態様の望ましい属性について、これらの態様のうちの1つだけが不可欠というわけではなく、あるいは単独で重要というわけではない。請求項の範囲を限定することなく、有利な特徴のうちのいくつかをここで要約する。
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、第1の端部および第2の端部を有するカテーテル本体と、カテーテル本体の長さにわたって延びる内腔と、内腔と連通する遠位ポートと、カテーテル本体の遠位端に位置付けられている先端チップと、を有するカテーテル(例えば、限定するものではないが、リエントリーカテーテル)に関する。本明細書に開示されるカテーテルの任意の実施形態は、リエントリー処置に使用することができる。任意の実施形態では、先端チップは、先端チップの長さに沿ってテーパ状にするか、またはそれ以外の場合には、先端チップの遠位部が先端チップの近位部(すなわち、カテーテル本体により近い先端チップの部分)よりも可撓性が高い(すなわち、より少ない力が加えられて曲がる、屈曲する、または偏向することができる)ように構成することができる。さらに、任意の実施形態では、先端チップが幅方向におけるよりも高さ方向においてより可撓性となるように、高さ方向または縦方向での厚さまたは剛性よりも、幅方向においてより厚い厚さまたはより大きな剛性(すなわち、加えられた荷重または力の下での曲げに対する抵抗)を有することができる。遠位ポートは、必須ではないが、カテーテル本体の軸線方向中心線に対して鋭角で形成することができる。カテーテル本体は、遠位ポートに隣接する放射線不透過性マーカをさらに有することができる。
本明細書に開示される実施形態のいずれかは、以下の構成のいずれかの構成要素、特徴、もしくは詳細のいずれかの任意、またはそれらのいずれかの任意の組み合わせを有することができる。
構成1:カテーテル本体の長さにわたって軸線方向に延びる内腔を有するカテーテル本体と、内腔と連通する遠位ポートと、カテーテル本体の遠位端に位置付けられた可撓性先端チップと、を有するリエントリーカテーテル。先端チップは、先端チップにテーパ部を形成するように角度が付けられた第1の平面および第2の平面を有することができる。第1の方向におけるテーパ部の厚さは、チップのテーパ部が第2の方向よりも第1の方向に曲げられたときにより可撓性であるように、テーパ部の長さに沿って減少し、テーパ部の長さに沿うすべての点でテーパ部の第2の方向の幅よりも薄くすることができ、第2の方向は、第1の方向に対して垂直である。
構成1を含むがこれに限定されない任意の構成または実施形態では、先端チップの第1の平面および第2の平面は、先端チップのテーパ部が先端チップの遠位端まで延びることで、テーパ部の長さに沿って概ね先端チップの遠位端まで延びる。さらに、内腔と連通し、内腔を通ってポートの外に前進するガイドワイヤを横方向に向けるために、カテーテル本体内にポートを形成することができ、横方向は、テーパ部の第1の方向と一致し、かつカテーテル本体の軸線方向中心線と交差する平面内にある。ポートは、カテーテル本体の軸線方向中心線に対して鋭角であることができる。
構成2:テーパ部は、テーパ部の長さに沿うすべての点で、第2の方向と比較して第1の方向において可撓性が少なくとも約2倍であり得る、構成1に記載のリエントリーカテーテル。
構成3:テーパ部は、テーパ部の長さに沿うすべての点で第2の方向と比較して、第1の方向において可撓性が約3倍〜約5倍であり得る、構成1または2に記載のリエントリーカテーテル。
構成4:先端チップは、先端チップが第3の方向におけるよりも第1の方向においてより可撓性であり得るように、非対称形状を有することができ、第3の方向は、第1の方向とは反対向きである、構成1〜3のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成5:先端チップの遠位端部は、カテーテル本体の直径の約10%〜約50%とすることができる距離だけ、先端チップの中心線からオフセットすることができる、構成1〜4のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成6:先端チップのテーパ部に沿う任意の点で、第2の方向における先端チップの断面二次モーメントは、第1の方向における先端チップの断面二次モーメントよりも大きくすることができる、構成1〜5のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成7:第2の方向における先端チップの断面二次モーメントは、テーパ部の長さに沿うすべての点で第1の方向における先端チップの断面二次モーメントより大きくすることができ、第2の方向における先端チップの断面二次モーメントと第1の方向における先端チップの断面二次モーメントとの間の差異は、テーパ部の長さに沿って増加する、構成1〜6のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成8:第2の方向における先端チップの断面二次モーメントは、テーパ部の遠位端での第1の方向における先端チップの断面二次モーメントよりも少なくとも約20倍大きい、構成1〜7のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成9:遠位ポートに隣接する放射線不透過性マーカをさらに備える、構成1〜8のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成10:第1の方向におけるよりも第2の方向において先端チップの曲げ剛性をより増加させるように構成された、テーパ部に位置付けられたコア部材をさらに備える、構成1〜9のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成11:ポートは、内腔を通ってポートの外へ前進するガイドワイヤを、カテーテル本体の軸線方向中心線に対して約35度〜約90度の角度に向けるように構成することができる、構成1〜10のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成12:先端チップの遠位縁は、丸みを帯びた遠位縁を有することができる、構成1〜11のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成13:先端チップのテーパ部は、テーパ部の長さに沿って概ね平坦である第1の側面および第2の側面を有することができる、構成1〜12のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成14:先端チップのテーパ部の幅は、テーパ部の長さに沿って直線的に減少することができる、構成1〜13のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成15:先端チップのテーパ部は、テーパ部の幅が非線形的に減少することができるように、テーパ部の長さに沿って概ね湾曲している第1の側面および第2の側面を有することができる、構成1〜14のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成16:先端チップのテーパ部は、第1の側面および第2の側面がテーパ部の断面において湾曲形状を有するように、第1の方向において概ね湾曲している第1の側面および第2の側面を有することができる、構成1〜15のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成17:第1の平面および第2の平面は、約0.020インチ(0.5mm)〜約0.79インチ(20mm)の長さを有することができ、先端チップの遠位端の厚さは、約0.002インチ(0.05mm)以上であり、カテーテル本体の直径未満である、構成1〜16のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成18:カテーテル本体は、単一のワイヤ編組、複数のワイヤ編組、コイル、および任意の他の好適な金属支持構造体のうちの1つ以上を有することができる、構成1〜17のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成19:カテーテル本体は、単一のワイヤ編組、複数のワイヤ編組、コイル、およびステンレス鋼、タングステン、Co−Cr、またはNi−Tiから製造された任意の他の好適な金属支持構造体のうちの1つ以上を有することができる、構成1〜18のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成20:カテーテル本体の直径は、約2Fr〜約6Frであり得る、構成1〜19のいずれかに記載のリエントリーカテーテル。
構成21:第1の端部および第2の端部を有するカテーテル本体と、カテーテル本体の長さにわたって軸線方向に延びる内腔と、内腔と連通する遠位ポートであって、遠位ポートは、カテーテル本体の軸線方向中心線から離れるように、概ね第1の方向に延びる、遠位ポートと、カテーテル本体の遠位端に位置付けられた可撓性先端チップと、有する先端チップの遠位端部と、を有する、リエントリーカテーテル。先端チップは、先端チップの遠位端部が第1の方向に曲げられたときの第1の剛性と、先端チップの遠位端部が第1の方向に対して垂直な第2の方向に曲げられたときの第2の剛性と、を有することができる。本明細書に開示される任意の実施形態では、先端チップが第2の方向に曲げられたときの先端チップの第2の剛性は、先端チップの長さに沿うすべての点で、先端チップが第1の方向に曲げられたときの先端チップの第1の剛性よりも大きい(第2の剛性は、実質的により大きくなり得る)。さらに、先端チップの遠位端部が第1の方向に曲げられたときの先端チップの第1の剛性は、第1の剛性が先端チップの遠位端で最も小さくなるように、先端チップの長さに沿って減少することができる。
構成22:先端チップの遠位端部が第2の方向に曲げられたときの先端チップの遠位端部の第2の剛性は、先端チップの遠位端部が第1の方向に曲げられたときの先端チップの遠位端部の第1の剛性の少なくとも約2倍高い、構成21に記載のリエントリーカテーテル。
構成23:先端チップの遠位端部が第2の方向に曲げられたときの先端チップの遠位端部の第2の剛性は、先端チップの遠位端部が第1の方向に曲げられたときの先端チップの遠位端部の第1の剛性の少なくとも約3倍高い、構成21または22に記載のリエントリーカテーテル。
構成24:先端チップの幅は、カテーテル本体の幅とほぼ同じかまたはそれ未満である、構成21〜23のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成25:先端チップは、先端チップが第3の方向におけるよりも第1の方向においてより可撓性であるように、非対称形状を有し、第3の方向は、第1の方向とは反対向きである、構成21〜24のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成26:先端チップの遠位端部は、カテーテル本体の直径の約10%〜約50%である距離だけ先端チップの中心線からオフセットされている、構成21〜25のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成27:ポートは、ポートを通って前進するガイドワイヤを、カテーテル本体の軸線方向中心線に対して約35度〜約90度の角度に向けるように構成されている、構成21〜26のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成28:遠位ポートに隣接する放射線不透過性マーカをさらに有する、構成21〜27のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成29:第1の方向におけるよりも第2の方向において先端チップの曲げ剛性をより増加させるように構成された、先端チップに位置付けられたコア部材をさらに有する、構成21〜28のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成30:カテーテル本体は、単一のワイヤ編組、複数のワイヤ編組、コイル、および任意の他の好適な金属支持構造体のうちの1つ以上を備える、構成21〜29のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成31:カテーテル本体は、単一のワイヤ編組、複数のワイヤ編組、コイル、およびステンレス鋼、タングステン、Co−Cr、またはNi−Tiで製造された任意の他の好適な金属支持構造体うちの1つ以上を備える、構成21〜30のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成32:カテーテル本体の直径は、約2Fr〜約6Frである。構成21〜31のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成33:X線透視法において先端チップの配向を識別するための手段をさらに備える、構成21〜32のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル。
構成34:第1の方向における先端チップの第1の剛性を低減するための手段をさらに備える、構成21〜33のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル、請求項13に記載のリエントリーカテーテル。
構成35:遠位ポートを通ってガイドワイヤを偏向させるための手段をさらに備える、構成21〜34のいずれか1つに記載のリエントリーカテーテル、請求項13に記載のリエントリーカテーテル。
構成36:血管内の閉塞を治療する方法であって、
カテーテル本体を有するカテーテルを患者の血管構造内に前進させることであって、カテーテルは、第2の方向におけるよりも第1の方向においてより可撓性であるように構成されている先端チップを有し、第2の方向は、第1の方向に対してほぼ直交し、内腔は、カテーテル本体を通って延びる、ことと、
患者の血管構造内の湾曲部に向かって先端チップを前進させることと、
先端チップが湾曲部内の血管の壁に向かって前進する際、先端チップが第1の方向に曲がることにより、血管の壁の湾曲部により良好に適合するように、カテーテル本体を回転させて先端チップを回転させることと、
閉塞に隣接する内膜下層を通ってカテーテルの先端チップを前進させることにより、閉塞を通過してカテーテル本体を前進させることと、を含む、血管内の閉塞を治療する方法。
構成37:ガイドワイヤの端部が閉塞に対して遠位にあるように、ガイドワイヤを内腔を通って、内腔と連通している遠位ポートの外へ前進させることをさらに含む、構成36に記載の方法。
本開示の前述の特徴および他の特徴は、添付の図面と併せて、以下の説明および添付の請求項からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態のみを示し、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解して、本開示は、添付の図面の使用を通じて追加の特異性および詳細と共に説明される。次に、本開示の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例として以下で説明する。
次に、添付の図面を参照して、システム、構成要素、ならびに組立および製造の方法の実施形態を説明するが、全体を通して、同様の番号は、同様または類似の要素を指す。複数の実施形態(本明細書では構成とも称するため、構成および実施形態という用語は、同義であると解釈されることを意図している)、実施例、および図が本明細書で開示されているが、本明細書に記載された発明は、本明細書に開示される具体的に開示される実施形態、実施例、および図を超えて拡大し、本発明ならびに本発明の明白な改変および同等物の他の使用、および、実施形態のいずれかまたは本明細書に開示される実施形態のいずれかの構成要素、特徴、および/または詳細の組み合わせを含むことができることが、当業者には理解されるであろう。さらに、本明細書に開示されるすべての実施形態の説明は、本明細書に開示される他の実施形態のいずれかの特徴、構成要素、および他の詳細を、本明細書で明示的に記載される機能、構成要素、および他の詳細のいずれかと組み合わせてまたはそれらの代替として含むと解釈すべきであることに留意されたい。したがって、本明細書に開示されるリエントリーカテーテルまたはその構成要素の任意の実施形態は、本明細書に開示される特徴のいずれかの組み合わせを有する追加の実施形態を形成するために請求項に列挙されたカテーテルの実施形態および構成要素を含む、本明細書に開示される他のリエントリーカテーテルの実施形態またはその構成要素のいずれかの特徴、構成要素、および/または他の詳細のいずれかを有することができる。
本明細書に開示される装置の実施形態は、閉塞をバイパスするために使用することができるリエントリーカテーテルと本明細書で称するカテーテルを有することができる。ガイドワイヤを使用して慢性完全閉塞(CTO)をバイパスすると、非常に多くの困難および患者のリスクが生じるため、本明細書に開示される装置および方法の実施形態は、外科医がガイドワイヤを使用せずにCTOを横断または通過して前進できるようにするために開発された。本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態は、図1A〜図1Cに示すように、血管壁の内膜下部分に隣接するか、または内膜下部分内部の閉塞をたどるか、または通過して前進するように構成することができる。特に、図1Aは、石灰化病変または硬性プラークCaを有する閉塞Oの領域において内膜下層Sを有する血管Vを通って前進するリエントリーカテーテルCの実施形態を示す。図1Bは、石灰化病変または硬性プラークCaの周りを通り抜ける図1AのリエントリーカテーテルCの実施形態を示し、リエントリーカテーテルCは、内膜下層Sに隣接するが、貫通せずに前進した。図1Bはまた、リエントリーカテーテルCが石灰化病変または硬性プラークCaを通過して前進した後、リエントリーカテーテルCの遠位部から延びるガイドワイヤGも示す。図1Cは、リエントリーカテーテルCの遠位部が石灰化病変または硬性プラークCaを通過して前進した後のリエントリーカテーテルCの実施形態の遠位部から延びるガイドワイヤGを示す。
本明細書に提示される実施形態は、血管壁破裂のリスクの増加、閉塞の領域における従来のガイドワイヤおよびカテーテル装置の操作が困難であること、時間がかかる特性を有することなどを含む、現在利用可能なリエントリーガイドワイヤおよびカテーテルの重大な欠点および問題に対処する。本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態は、現在利用可能なカテーテルよりも優れたさまざまな性能および有用性の利点をもたらす。
図2A〜図2Cは、本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態のいずれかの処置および/または機能のいくつかの非限定的な実施例を示す。例えば、図2Aは、患者の血管系に存在する可能性のある石灰化病変Caの周りで操作されている、本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態を示す。図2Bは、石灰化病変Caを貫通するための、本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態のいずれかの改善された回転可能性および/またはトルク伝達性を示す。図2Cは、本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態のいずれかの開口部を通って延び、内膜下空間SIから内膜空間I内へ前進するガイドワイヤを示す。
任意の実施形態(これは、限定することなく、本明細書に開示され、かつ/または参照により組み込まれる任意の実施形態、ならびに当業者に容易に明らかとなるかまたは明示的となるであろうかかる任意の変形形態を含むことを意味する)では、リエントリーカテーテルは、細長い本体またはシャフト、カテーテルシャフトの長さを実質的にまたは完全に通る内腔、およびカテーテルシャフトの遠位端に位置付けられた可撓性先端チップを有することができる。さらに、任意の実施形態は、カテーテル本体の近位端にまたは隣接して位置付けられたコネクタまたはハブアセンブリを有することができる。ハブアセンブリは、雌ねじ山および/または任意の他の医療用構成要素との接続に適した任意の構成を有することができる。
任意の実施形態では、先端チップは、先端チップの全長に沿う断面で中実であり得る。いくつかの実施形態では、先端チップは、先端チップの全体または一部を通る内腔を有することができる。内腔は、カテーテル本体の全体または一部を通って延びるカテーテル本体の内腔と連通することができる。側孔またはポートは、内腔の遠位端で先端チップに形成されることができ、側孔は、カテーテル本体の軸線方向中心線に対して所望の角度でガイドワイヤを内腔の外へ向けるために、内腔に対してある角度で形成される。本明細書に開示される任意の実施形態では、カテーテルは、カテーテル本体の中心線の長手方向軸線に対して約35度、または約25度〜約50度の角度、またはその範囲内の任意の角度で側孔の外へガイドワイヤを向けて前進するように構成することができる。
さらに、内腔がカテーテルの先端チップ内に延びていない実施形態では、カテーテル本体は、カテーテル本体の側壁を通って延びる側孔を有することができる。側孔は、内腔に対して角度を付けることができ、カテーテル本体の長手方向軸線に対してある角度でガイドワイヤを内腔の外へ向けるように構成することができる。その穴は、カテーテル本体の全体または一部を通って延びる内腔と連通するように位置し、かつ連通するように形成することができる。これらの特徴または構成要素のそれぞれについての詳細は、本明細書で説明される。
任意の実施形態では、カテーテルは、ウレタン、ポリアミド(PEBAX)、および/または任意の他の好適なポリマーまたは前述のものの組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の好適な材料を含むことができる。任意の実施形態では、カテーテルシャフトは、編組または非編組にすることができる。さらに、カテーテルの任意の実施形態は、1つ以上のコイル、ケーブルチューブ、および/または任意の他の好適な金属支持構造体またはカテーテル本体の長さの任意の部分に沿う所望される前述のものの組み合わせを有することができる。任意の実施形態における1つ以上の編組またはコイルは、ステンレス鋼、タングステン、Co−Cr、またはNi−Tiを含む、これらに限定されない、任意の好適な材料から製造することができる。編組またはコイルは、単一のワイヤ、複数のワイヤなどから製造することができる。
本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの任意の実施形態は、カテーテル本体の遠位端部を含む、カテーテル本体の任意の位置または部分にコイルおよび/または編組補強部を有することができる。コイルまたは編組は、任意の好適な金属またはプラスチックから製造することができる。ワイヤは、円形、平坦/リボン、マルチファイラ、または任意の他の好適な形体であり得る。チューブおよび使用可能な壁のサイズに応じて、編組またはコイルの形状の約0.001インチ〜0.0015インチのステンレス鋼の丸いまたは太いワイヤを補強用に使用することができる。ワイヤコイルを使用すると、可撓性を向上させ、CTOの処置を実行するために必要な直径を低減させることができる。同様にまたは代替として、レーデル、ダクロン、およびケブラーなどのポリマー繊維はまた、本明細書に開示される実施形態のいずれかにおける他の補強材料のいずれかと組み合わせて、またはその代わりに、補強用に使用することができる。
いくつかの実施形態では、必須ではないが、カテーテルは、内層を有することができる。内層は、任意の好適なフッ素系樹脂材料、例えば、PTFEなどから形成することができる。いくつかの実施形態では、カテーテルは、外層を有することができる。カテーテル本体の外層は、ナイロン、PEBAX、ポリエステル、ポリウレタン、または任意の他の好適な材料から製造することができる。さらに、カテーテル本体および/または先端チップは、外面および/または内面にコーティングを有することができる。コーティング材料は、親水性または疎水性であり得、潤滑性を促進することができる。
本明細書に開示される任意のカテーテル本体の実施形態の直径は、約3Fr、または約2Fr〜約6Fr、またはこの範囲内の任意の値の間であり得る。カテーテル本体は、直径が約0.035インチ、または約0.010インチ〜約0.038インチ、またはこの範囲内の任意の値のガイドワイヤと適合するように構成することができる。他の実施形態は、直径がより大きいまたはより小さいガイドワイヤを受容するように構成することができる。カテーテル本体の任意の実施形態は、穿刺または穿孔を引き起こすことなく、末梢血管などの蛇行性血管をたどることができるように、曲げられるように構成することができる。さらに、本明細書に開示されるカテーテルの実施形態のいずれも、良好なトルク伝達性のために最適化することができる。
本明細書に開示されるリエントリーカテーテルの実施形態は、可撓性先端チップ、または概ね軟質材料で製造された先端チップを有することができる。剛性先端チップは、貫通血管壁を穿刺するリスクを増加させる可能性がある。図3は、本明細書に開示されるカテーテルの実施形態のいずれかと共に使用することができる先端チップ102を有するカテーテル100の実施形態の遠位端部の図である。図3に示すように、先端チップ102は、(傾斜部とも称する)角度を付けたまたはテーパ状の上面104および丸みを帯びた遠位縁106を有することができる。いずれの実施形態も、傾斜下面をまた有することができる。任意の実施形態では、遠位縁は、平坦、傾斜、三角形であるか、または任意の所望の形状を有することができる。先端チップは、ポリウレタンのような生体適合性ポリマーなどの、任意の好適な、一般に可撓性かつ生体適合性の材料から製造することができる。
任意の実施形態では、先端チップ102の(角度を付ける、面取りするなどで、形成または構成することができる)上面104は、構成、所望のチップの可撓性(より長い傾斜部104は、より可撓性の先端チップをもたらすことができる)、用途、および他の要因に応じて、約0.020インチ(0.5mm)〜約0.79インチ(20mm)の長さを有することができる。任意の実施形態では、テーパ状の平坦なブレード先端部の遠位端の厚さは、約0.002インチ(0.05mm)以上であり、シャフトの直径以下であり得る。
図4は、実行された実験室での試験の図であり、模擬内膜層物質を通って前進している剛性先端チップ(DT)を示す。図4は、血管壁の湾曲部を通って前進する従来のカテーテルの性能を示す実験室での試験の設定を示す。試験の設定は、内層Iおよび血管壁Vを模倣する。内層Iと血管壁Vを模倣するために使用される物質を支持するためにプラスチックチューブTが使用される。実験室での設定では、内膜層I物質は、典型的な軟質ゲルよりも硬度が高い、例えば、典型的な軟質ゲルよりも2.5倍硬いゲルを使用することにより模倣された。図示した試験の設定で内膜層Iに使用されたゲルは、1〜2重量パーセントのアガロースの組成物であった。血管壁Vを模倣するために使用されたゲルは、4〜6重量パーセントのアガロースの組成物から製造された。
図4に示すように、従来の剛性を有する先端チップは模擬血管壁を貫通し、そのような貫通の関連リスクがあるため、CTOの処置では使用不可能である。図5は、模擬血管を通って前進した可撓性先端チップの結果を示す。図示するように、図5に示した可撓性先端チップは、血管壁Vを全く貫通することなく、模擬湾曲血管Vを通って正常に前進した。
図6A、図6B、および図6Cは、それぞれ、可撓性先端チップ112を有するリエントリーカテーテル110の実施形態の側面図、上面図、および端面図である。先端チップ112は、傾斜上面114、傾斜下面115、および遠位縁または前縁116を有することができる。任意の実施形態では、上部傾斜面および下部傾斜面は、上面および下面がほぼ同じであるが背中合わせであるように、カテーテル先端部の軸線方向中心を通過する中心面に関して対称であってもよい。しかしながら、任意の実施形態では、上部傾斜面および下部傾斜面は、先端チップがカテーテル先端部の軸線方向中心を通る中心平面に対して非対称であるように異なってもよい。さらに、図6A〜図6Cに示すように、リエントリーカテーテルの任意の実施形態は、カテーテル本体もしくは先端チップのいずれかを通って、または部分的にカテーテル壁および先端チップの両方を通って形成される遠位ポートまたは穴118を有することができる。遠位ポート118は、カテーテル本体を通って延びる内腔と連通することができる。
本明細書に開示される任意の先端チップの実施形態は、一方向(例えば、図6Aにおける上方向および/または下方向などの第1の方向)において、第1の方向に対して概ね直交する第2の方向(図6Bを参照すると、第2の方向は、例えば、図6Bの上面図において上方向および下方向にある横方向である)におけるよりも可撓性であり得る。例えば、限定するものではないが、本明細書で開示される実施形態のいずれかは、先端チップの遠位端では、可撓性が第2の方向または横方向におけるよりも第1の方向(すなわち、上方向および/または下方向)において約100%高くなるように(すなわち、先端チップは、横方向におけるよりも上方向または下方向において可撓性が約2倍であるように)、または可撓性が第1の方向において第2の方向におけるよりも約50%(あるいは50%未満)〜約300%(あるいは300%超)高い、または可撓性が第1の方向において第2の方向におけるよりも約100%〜約200%高いように、構成することができる。
本明細書に開示される任意の実施形態では、必須ではないが、先端チップの傾斜上面および/または傾斜下面の長さは、約0.039インチ(1mm)〜約0.47インチ(12mm)であり得る。例えば、限定するものではないが、2Frカテーテルは、約0.039インチ(1mm)〜約0.16インチ(4mm)の長さを有する傾斜上面および/または傾斜下面を有する先端チップを有することができ、3Frカテーテルは、約0.079インチ(2mm)〜約0.24インチ(6mm)の長さを有する傾斜上面および/または傾斜下面を有する先端チップを有することができ、4Frカテーテルは、約0.12インチ(3mm)〜約0.31インチ(8mm)の長さを有する傾斜上面および/または傾斜下面を有する先端チップを有することができ、5Frカテーテルは、約0.12インチ(3mm)〜約0.39インチ(10mm)の長さを有する傾斜上面および/または傾斜下面を有する先端チップを有することができ、6Frカテーテルは、約0.12インチ(3mm)〜約0.47インチ(12mm)の長さを有する傾斜上面および/または傾斜下面を有する先端チップを有することができる。
さらに、本明細書で開示される任意の実施形態では、カテーテルの先端チップは、先端チップの長さに沿う任意の点で、断面二次モーメントが縦(または第1の)方向および幅方向または横方向(本明細書では第2の方向とも称する)の両方について計算され、縦方向および横方向におけるカテーテル先端部の長さに沿ったカテーテル先端部の相対的な剛性を決定することができるように、構成することができる。本明細書で開示される任意の実施形態では、先端チップは、先端チップの遠位部での縦方向における断面二次モーメントよりも少なくとも約60倍大きく、遠位端からの先端チップの長さの4分の1では約5倍〜約8倍大きく、遠位端の中央部では約2倍〜約3倍大きく、遠位端から先端チップの長さの約4分の3の点では約1倍〜約2倍大きい、横方向における断面二次モーメントを有することができる。
図7A〜図7Cは、(可撓性であり得、対称形状かつ傾斜遠位端部を有することができる)先端チップ112を有するリエントリーカテーテル110の別の実施形態を示し、カテーテル110および先端チップ112が血管壁Vの内膜境界に沿って前進する際のカテーテル110を示す。
図8Aおよび図8Bを参照すると、本明細書に開示される任意の実施形態では、先端チップ112は、(図8Aに示した)上方向および下方向において(図8Bに示した)横方向におけるよりも中心軸線CLに関してより可撓性であるようにサイズ決めかつ構成することができる。この構成では、先端チップ112が適切に方向付けられる(すなわち、先端チップの傾斜面が半径方向外側に向くようにする)とき、上方向および下方向における先端チップのより大きな可撓性により、図9A〜図9Bに示すように、湾曲した生体構造内であっても、血管の内膜下領域でその位置を維持する先端チップの能力を向上させることができる。最適には、いくつかの処置について、遠位ポート118は、ガイドワイヤが遠位ポートを通って前進する際、カテーテル本体を通って前進するガイドワイヤが半径方向内向きに前進するように、半径方向内向きに位置付けられることとなる。図10A〜図10Bは、遠位ポート118が半径方向外向きに向くように配向されたカテーテル110の実施形態を示す。外科医または医療従事者は、ガイドワイヤを血管の内膜空間に前進させたい場合、遠位ポート118が180度回転して内向きになるように、カテーテル本体をひねるだけでよい。
上記のように、本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態では、先端チップは、概ねテーパ状の先導部を有することができ、テーパ部の主な特徴は、(例えば、図8Aに示したカテーテルの実施形態110のように)縦方向にある。例えば、限定するものではないが、図11は、カテーテル本体131、先端チップ132、およびハブまたはコネクタ要素140を有するカテーテル130の別の実施形態の側面図を示す。ハブ要素は、カテーテル130の近位端130aに位置することができ、先端チップ132は、カテーテル130の遠位端130bに位置することができる。カテーテル130の実施形態は、本明細書に開示される他の実施形態のいずれかの他の特徴、構成要素、もしくは他の詳細を、カテーテル130に関連して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他の実施形態のいずれも、カテーテル130に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細を、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。
ガイドワイヤ142は、カテーテル130の近位端130aからカテーテル本体内に形成された内腔を通って前進し、遠位ポート138を通って出ることができる。いくつかの実施形態では、先端チップは一体に形成することができ、またはカテーテル本体と同じ材料で形成することができる。いくつかの実施形態では、先端チップは、カテーテル本体とは別個に形成され、ほぼ接合部150でカテーテル本体と一緒に接合することができる。
先端チップ132は、前縁136、傾斜上面137、および傾斜下面139を有することができる。限定はされないが、先端チップ132、上面(または第1の表面)および下面(または第2の表面)を含む、本明細書に開示される任意の先端チップの実施形態では、図11〜図13に示すように、テーパ状になる角度であるが、平面または平坦であってもよい。任意の実施形態では、上部傾斜面137および下部傾斜面139は、上面および下面がほぼ同じであるが背中合わせであるように、カテーテル先端部の軸線方向中心を通る中心面に関して対称であってもよい。しかしながら、任意の実施形態では、上部傾斜面および下部傾斜面は、先端チップがカテーテル先端部の軸線方向中心を通過する中心平面に関して非対称であるように異なってもよい。さらに、図11に示すように、カテーテル130の任意の実施形態は、カテーテル本体または先端チップのいずれかを通って、または部分的にカテーテル壁および先端チップの両方を通って形成される遠位ポートまたは穴138を有することができる。カテーテル130の遠位ポート138は、カテーテル本体131を通って形成されている。任意の実施形態では、遠位ポート138は、カテーテル本体131を通って延びる内腔と連通することができる。
図12は、図11に示した線12−12を通って取られた、カテーテル本体131の横断面図である。図13は、図11に示した線13−13を通って取られた、カテーテル本体131の実施形態の先端チップ132の横断面図である。図12を参照すると、カテーテル本体131は、概ね丸い外面152と、カテーテル本体131を通って延びる概ね丸い形状の内腔154と、を有することができる。記載されたように、ガイドワイヤ142は、内腔154を通って前進することができる。
図13を参照すると、先端チップの上部傾斜面137は、水平方向に概ね線形または平坦であり得る。先端チップの下部傾斜面139もまた、水平方向に概ね線形または平坦であり得る。先端チップ132は、第1の側面158および第2の側面168を有することができる。任意の実施形態では、第1の側面158および第2の側面168は、平坦、湾曲などであり得る。図示の実施形態では、第1の側面158および第2の側面168は、湾曲しており、カテーテル本体131の外面152の同じプロファイルまたは直径に一致するように寸法決めし、かつ構成することができる。
外面152は、図12においてWBによって表される、横方向における幅を有することができる。先端チップ132は、図12においてWTによって表される、横方向における幅を有することができる。任意の実施形態では、先端チップ132の横方向における幅WTは、先端チップ132の全長に沿ってほぼ同じであり得る。あるいは、任意の実施形態では、先端チップ132はまた、先端チップ132の長さに沿う横方向においてテーパ状にすることができる。例えば、限定するものではないが、いくつかの実施形態では、先端チップ132の幅WTは、先端チップの近位端150に隣接して最大であり、先端チップ132の遠位端136でより小さいか、または最小であり得る。さらに、先端チップ132は、図12においてTで表される、縦方向における厚さを有することができる。任意の実施形態では、遠位端における幅WTは、約0.004インチ(0.1mm)以上であり得る。
図14は、同じく図11の線13−13に沿った先端チップ132の横断面を示す。図14は、断面13−13における先端チップの可撓性の程度または大きさを示し、チップが第1の横方向174または第2の横方向176におけるよりも、チップが上方向170および下方向172においてそれぞれより可撓性であることを示す。この構成では、先端チップ132は、縦方向および水平方向の両方で対称であるため、断面13−13における先端チップ132の可撓性の程度または量は、上方向170において、下方向172における程度または量と同じである。同様に、いくつかの実施形態では、可撓性の程度または量は、第1の横方向174において、第2の横方向176における程度または量と同じであり得る。任意の実施形態では、チップは、上方向170および下方向172において、先端チップ132が第1の横方向174および第2の横方向176におけるよりも少なくとも約2倍の可撓性であり得るか、または上方向170および下方向172において、チップが第1の横方向174および第2の横方向176におけるよりも約3倍〜約5倍より可撓性であり得る。
図15は、先端チップ192を有するカテーテル本体190の別の実施形態の遠位部の側面図である。図15に示すように、先端チップ192は、(凹状であり得る)湾曲上面197および(凸状であり得る)湾曲下面199を有することができる。上面および下面は、一定の半径で形成することができるか、放物線状にすることができるか、または半径が先端チップ192の長さに沿って漸進的に変化するような任意の所望の湾曲プロファイルなどを有することができる。本明細書で開示される任意の先端チップの実施形態では、(先端チップ192などの)先端チップの縦方向における厚さTは、先端チップの長さに沿って、(先端チップ192などの)先端チップの(端部196などの)遠位端部から先端チップの(近位端部200などの)近位端部まで増加させることができる。図示の実施形態では、先端チップ192の縦方向における厚さTの変化または増加は、遠位端部196の近くでより緩やかである。先端チップ192の縦方向における厚さTの変化または増加は、先端チップ192の長さに沿って、遠位端部196から近位端部200まで漸進的に増加し、厚さの変化は、近位端部200付近で最大である。
図16は、先端チップ212を有するカテーテル本体210の別の実施形態の側面図である。図15に示すように、先端チップ212は、(凸状であり得る)湾曲上面217および(凹状であり得る)湾曲下面219を有することができる。上面および下面は、一定の半径で形成することができるか、放物線状にすることができるか、または半径が先端チップ212の長さに沿って漸進的に変化するような任意の所望の湾曲プロファイルなどを有することができる。本明細書で開示される任意の実施形態では、先端チップ212の縦方向における厚さTは、先端チップの長さに沿って、先端チップ212の遠位端部216から先端チップ212の近位端部220まで増加させることができる。図示の実施形態では、先端チップ212の縦方向における厚さTの変化または増加は、近位端部220の近くでより緩やかである。先端チップ212の縦方向における厚さTの変化または増加は、先端チップ212の長さに沿って、遠位端部216から近位端部220まで次第に減少し、厚さの変化は、遠位部216付近で最大である。
図17は、カテーテル230の別の実施形態の遠位端部の上面図である。上述のように、任意の実施形態では、幅WTが先端チップの長さの全部または一部に沿って変化することができるように、先端チップは、幅方向においてテーパ状にすることができる。例えば、図17を参照すると、カテーテル230の実施形態は、先端チップ232の全長に沿って、遠位部または遠位端234から先端チップ232の近位部または近位端236までテーパ状の幅を有する先端チップ232を有することができる。示すように、第1の側面238および第2の側面240は、先端チップ232の全長に沿って線形または直線状のテーパ部を有することができる。この構成では、先端チップ232の幅WTは、先端チップ部234から先端チップ232の全長に沿って近位チップ部236まで線形に増加することができる。この構成では、先端チップ232のテーパ状側壁238、240は、先端チップ232の近位部と比較して、先端チップ232の遠位部において先端チップ232がさらに可撓性であることに寄与する。
図18は、カテーテル250の別の実施形態の遠位端部の上面図である。図18に示すように、先端チップは、先端チップ252の一部に沿って、またはその全長に沿って湾曲している湾曲側壁258、260を有することができる。側壁258、260の湾曲部は、一定の半径を有することができるか、放物線状であり得るか、または先端チップ252の長さに沿って変化する漸進的な半径を有することができる。いくつかの実施形態では、図示された実施形態のように、湾曲側壁258、260を有する先端チップ252の幅WTにおける変化は、側壁の幅WTにおける最大の変化が先端チップ252の近位端256の最も近くで生じるように、遠位端252の長さに沿って、遠位端部254から先端チップ252の近位端部256まで増加することができる。
図19は、カテーテル270の別の実施形態の遠位端部の上面図である。図19に示すように、先端チップは、先端チップ272の一部または全長に沿って湾曲している湾曲側壁278、280を有することができる。側壁278、280の湾曲部は、一定の半径を有することができるか、放物線状であり得るか、または先端チップの長さに沿って変化する漸進的な半径を有することができる。いくつかの実施形態では、図示の実施形態のように、湾曲側壁278、280を有する先端チップ272の幅WTにおける変化は、側壁の幅WTにおける最大の変化が先端チップ272の遠位端274に最も近くで生じるように先端チップ272の長さに沿って、(幅WTが増加しながら)遠位端部274から先端チップ272の近位端部276まで減少させることができる。
図20は、テーパ状先端チップ292を有するカテーテル290の別の実施形態の遠位端部の上面図である。図21は、図20に示したカテーテル290の実施形態の遠位端部の側面図である。カテーテル290を含むがこれに限定されない、本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態は、先端チップ292の残りと比較して異なる縦方向および/または幅方向の輪郭を有する先端チップ部293を有することができる。例えば、限定するものではないが、先端チップ部293は、側壁298、300とは異なる輪郭を有する平行な非テーパ状側壁308、310を有することができ、テーパ状側壁298、300は、直線状にテーパ状であり得るか、あるいは湾曲テーパ状の輪郭、または本明細書に開示されるかもしくは所望の任意の他の輪郭を有することができる。任意の実施形態では、側壁308、310は、先端チップ部293の長さに沿って幅WTに変化がないように直線状であり得るか、またはテーパ状であり得、テーパ状側壁298、300と同じテーパ部を有することができるか、またはテーパ状側壁298、300と比較して異なるテーパ部を有することができる。任意の実施形態では、先端チップ部293は、カテーテル290の先端チップ292により大きな可撓性をもたらすことができ、本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態に追加することができる。
さらに、先端チップ部293は、上面322および下面324とは異なるプロファイルを有する平行な、非テーパ状上面312および非テーパ状下面314を有することができ、テーパ状上面322およびテーパ状下面324は、直線のテーパ状であり得るか、あるいは湾曲したテーパ状の輪郭、または本明細書に開示されるか、もしくは所望の任意の他の輪郭を有することができる。任意の実施形態では、先端チップ292の遠位端部293の上面312および下面314は、先端チップ部293の長さに沿って厚さTに変化がないように直線状であり得るか、またはテーパ状であってもよく、テーパ状上面322およびテーパ状下面324と同じテーパ部を有することができるか、またはテーパ状上面322およびテーパ状下面324と比較して異なるテーパ部を有することができる。
前述のように、本明細書に開示される実施形態のいずれかの特徴、形状、プロファイル、もしくは他の詳細のいずれかは、本明細書に開示される他の実施形態のいずれかの他の特徴、形状、プロファイル、もしくは他の詳細のいずれかと置換して、または組み合わせて使用して、新規実施形態を形成することができる。図22A〜図22Hは、本明細書に開示されるカテーテル先端部の実施形態のいずれかに適用することができる様々な代替横断面を示す。横断面は、例えば、図17〜図20のいずれか1つにおける線C−Cに沿って、本明細書に開示される先端チップの実施形態の一部に沿ったものである。その横断面に示すように、先端チップの実施形態のいずれかは、長方形横断面形状、卵形横断面形状、菱形横断面形状、湾曲部を有する菱形横断面形状、三角形形状、または半円形状、または先端チップの長さの任意の部分に沿った形状の任意の組み合わせを有することができる。さらに、実施形態のいずれかは、(断面の両側で)対称的に、または(片側のみ、または片側が反対側よりも大きい)非対称的に、先端チップのすべてまたは一部に沿って延びるチャネルまたは隆起を有することができる。
本明細書に開示される非対称形状の先端チップの実施形態のいずれかにより、先端チップが一方向において、他の方向と比較して、より大きな可撓性または屈曲性を有することが可能になる。非対称に構成または成形された任意の先端チップを使用すると、先端チップは、一方向において、反対方向と比較してより可撓性になる。本明細書に開示される任意の実施形態では、カテーテル本体を回転させると、先端チップのより大きな可撓性の方向が変化し、先端チップの非対称方向が湾曲部の方向を向くように、カテーテルを血管の変化する方向に適応させることができる。これは、血管壁の穿孔のリスクを低減することとなる。
楕円形状および菱形形状の断面は、血管系を通って前進するときに、正方形横断面よりも摩擦を少なくすることができる。楕円形状の方がより安全であり得、菱形形状横断面に比べて血管壁の外傷をより少なくすることができる。
図23は、カテーテル本体321と、先端チップ322と、カテーテル本体321内に形成され、カテーテル本体321を通って延びる内腔と連通するポート323と、を有する、リエントリーカテーテル320の別の実施形態の上面図である。先端チップ322は、概ね直線状または直角端部325を有する遠位端324を有することができる。示すように、端部325は、丸みを帯びた角部325を有して、組織への外傷を低減することができる。遠位端324は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の遠位端の代わりに使用することができる。
図24は、カテーテル本体331と、先端チップ332と、カテーテル本体331内に形成され、カテーテル本体331を通って延びる内腔と連通するポート333を有する、リエントリーカテーテル330の別の実施形態の上面図である。先端チップ332は、面取り形状を有する遠位端334を有することができる。示すように、遠位端334は、第1傾斜面335および第2傾斜面336を有することができる。第1傾斜面335および第2傾斜面336は、カテーテル330の先端チップ332を通る中心軸線に関して互いに対称であってもよい。先端チップ332の端部は、丸みを帯びた角部337を有して、組織への外傷を低減することができる。遠位端334は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の遠位端の代わりに使用することができる。
図25は、カテーテル本体341と、先端チップ342と、カテーテル本体341内に形成され、カテーテル本体341を通って延びる内腔と連通するポート343と、を有する、リエントリーカテーテル340の別の実施形態の上面図である。先端チップ342は、丸みを帯びた形状または弓形形状を有する遠位端344を有することができる。示すように、遠位端344は、カテーテル本体341の直径とほぼ同じ直径を有する、円形である遠位端344を有することができる。遠位端344は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の遠位端の代わりに使用することができる。
図26は、カテーテル本体351および先端チップ352を有するリエントリーカテーテル350の別の実施形態の側面図である。図26に示すように、先端チップ352は、中心軸線CLに関して縦方向に非対称の輪郭を有することができる。この構成では、先端チップ352が弛緩状態にあるとき(すなわち、重力による周囲力を除いて、先端チップに作用する外力がない場合)、先端チップ352の遠位端354は、図示の実施形態におけるカテーテルの中心軸線CLからオフセットすることができ、先端チップ354および/または先端チップ352の他の部分は、中心線軸CLの下方にオフセットすることができる。この実施形態では、先端チップ352の第1の(または上)面358は、先端チップ352の第2の(または下)面360よりも大幅にテーパ状にするかまたは角度を付けることができる。さらに、任意の実施形態では、先端チップ352の下面360は、直線状であり得、下面360内にテーパ部を有し得ない。この構成では、先端チップ354の可撓性は、一縦方向において、第2の反対向き縦方向と比較して異なり得る。例えば、図示の実施形態では、先端チップ352は、(第1の面358に向かう)第1の縦方向362において、第2の反対向き縦方向364よりも可撓性が低くなり得る。
任意の実施形態では、先端チップ352の遠位端354は、カテーテル本体351の直径の約10%、またはカテーテル本体の直径の約10%〜約100%以上、またはカテーテル本体の直径の約20%〜約50%だけ、カテーテル本体の中心線CLから偏位することができる。10%の偏位とは、カテーテル本体351の中心線CLから先端チップ352の遠位端354の中心までの距離が、カテーテル本体351の直径の約10%であることを意味する。例えば、約0.066インチの直径を有し、50%の偏位を有する5Frカテーテルでは、カテーテル本体351の中心線CLから先端チップ352の遠位端354の中心までの距離は、約0.033インチとなる。
さらに、この構成ではまた、開口部またはポート138が先端チップ352の第2の面360とほぼ同じ半径方向を向くように、遠位ポート138を先端チップ352の第2の表面360に最も近く位置付けることもできる。あるいは、1つ以上の遠位ポート138は、開口部またはポート138が先端チップ352の第1の面358と概ね同じ半径方向を向くように、先端チップ352の第1の面358に最も近く位置付けることができる。
図27は、先端チップ372を有するリエントリーカテーテル370の別の実施形態の側面図である。図27に示すように、先端チップ372は、上述の(リエントリー処置に使用することができる)カテーテル350の実施形態と同様に、中心軸線CLに関して縦方向に非対称プロファイルを有することができる。本明細書に開示されるカテーテル370またはその構成要素の任意の実施形態は、上述のカテーテル350の実施形態を含むがこれに限定されない、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態またはその構成要素のいずれかの特徴、構成要素、および/または他の詳細のいずれかを有することができる。いくつかの実施形態では、カテーテル370は、あまり顕著ではないか、または非対称性が低い先端チップ372を有することができ、偏差は、上述のカテーテル350の実施形態の偏差よりも小さい。
図28Aは、カテーテル本体391および先端チップ392を有するリエントリーカテーテル390の別の実施形態の端面図であり、図28Bは、側面図である。カテーテル390は、カテーテル本体391内に形成され、カテーテル本体391を通って延びる内腔と連通するポートを有することができる。先端チップ392は、遠位端部392が弛緩状態にあるとき、カテーテルの軸線方向中心を通って延びる中心線に対して縦方向において(例えば、側面から見たとき、中心線に対して下方向において)、非対称に位置付けることができる平坦端部を有する遠位端394を有することができる。任意の実施形態では、遠位端394は、カテーテル本体391の直径の約15%に等しくなり得る距離X(図示せず)、またはカテーテル本体391の直径の約10%〜約25%、または約10%〜約50%以上、またはこれらの範囲内の任意の値との間だけ、カテーテルの軸線方向中心を通って延びる中心線からオフセットすることができる。非対称の量または距離Xは、カテーテル370について説明された値を含むがこれらに限定されない、本明細書で開示される他の実施形態について説明されたものと同じであり得る。
この構成では、先端チップ392は、上方向および下方向において(すなわち、図26のように、カテーテルの側面から見たときの上方向および下方向において)非対称の可撓性を示すことができる。例えば、限定するものではないが、先端チップ392は、下方向における可撓性よりも小さい上方向における可撓性を有することができる。任意の実施形態では、カテーテルは、上方向における可撓性が下方向における可撓性の約50%、または下方向における可撓性の約20%以下〜約70%以上であるように構成することができる。遠位端394は、丸みを帯びた縁部395を有して、あらゆる組織への外傷を低減することができる。先端チップ392および遠位端394は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の遠位端の代わりに使用することができる。
図29Aは、カテーテル本体411、先端チップ412を有するリエントリーカテーテル410の別の実施形態の端面図であり、図29Bは、側面図である。カテーテル410は、カテーテル本体411内に形成され、カテーテル本体411を通って延びる内腔と連通するポートを有することができる。先端チップ412は、カテーテルの軸線方向中心を通って延びる中心線に対して(例えば、側面から見たとき、中心線に対して下方向に)非対称的に位置付けることができる概ね円錐形の端部を有する遠位端414を有することができる。任意の実施形態では、遠位端414は、カテーテルの軸線方向中心を通って延びる中心線から、カテーテル本体411の直径の約15%、またはカテーテル本体411の直径の約10%〜約25%以上だけオフセットすることができる。非対称性の量または距離は、カテーテル370について説明された値を含むがこれらに限定されない、本明細書で開示される任意の他の実施形態について説明される非対称性の量または距離と同じまたは同様であり得る。遠位端414は、丸みを帯びた縁部415を有して、あらゆる組織への外傷を低減することができる。先端チップ412および遠位端414は、本明細書に開示される任意の他の実施形態の遠位端の代わりに使用することができる。
図30は、カテーテル本体501を有するリエントリーカテーテル500の別の実施形態の側面図であり、先端チップ502は、遠位端504と、カテーテル本体501を通って形成されたポート510と、を有する。本明細書に開示されるカテーテルの実施形態のいずれかのように、代替的に、ポート510は、先端チップ502に形成することができる。ポート510は、カテーテル本体501の長さに沿って延びる内部内腔と連通することができる。カテーテル500の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの他の特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル500に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル500に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。
図30に示すように、先端チップ502は、図30のように側面から見たとき、下方向に湾曲する輪郭を有することができる。特に、カテーテル500は、弛緩状態では、遠位端504が中心線CLからの距離Xだけ軸線方向中心線CLの下方に位置付けることができるように、カテーテル500の軸線方向中心線CLに対して下方向に曲がるかまたは湾曲している先端チップを有することができる。この下向きの湾曲部はまた、中心軸線CLに関して縦方向に非対称な輪郭を有する先端チップ502をもたらす。
任意の実施形態では、先端チップ502が弛緩状態にあるとき(すなわち、重力による周囲力を除いて、先端チップに作用する外力がない場合)、遠位端504および/または先端チップ502の一部は、距離Xだけ中心軸線CLの下方にオフセットすることができる。この構成では、先端チップ504の可撓性は、一縦方向において、第2の反対向き縦方向と比較して異なり得る。例えば、図示の実施形態では、先端チップ502は、(図30では上方向である)第1の縦方向516において、第2の反対向き下方向518よりも可撓性が低くなり得る。1つ以上の放射線不透過性マーカを、カテーテル本体または先端チップに追加して、外科医が先端チップの方向を決定するのを容易にすることができるため、外科医は、最適な方向に先端チップを回転させて、蛇行性脈管構造などを通り抜けることができる。
任意の実施形態では、先端チップ502の遠位端504は、カテーテル本体501の直径の約10%、またはカテーテル本体の直径の約10%〜約100%以上、またはカテーテル本体の直径の約20%〜約50%だけ、カテーテル本体の中心線CLから偏位させることができる。偏位が10%とは、カテーテル本体501の中心線CLから先端チップ502の遠位端504の中心までの(図30においてXで表される)距離が、カテーテル本体501の直径の約10%であることを意味する。例えば、約0.066インチの直径を有し、50%の偏位を有する5Frカテーテルの場合、カテーテル本体501の中心線CLから先端チップ502の遠位端504の中心までの距離は、約0.033インチとなる。
さらに、この構成では、遠位ポート510は、先端チップ502が偏位する方向と同じ半径方向(例えば、図30に示すような下方向)を向くように、半径方向に位置付けることができるため、開口部またはポート510は、先端チップ502の遠位端504とほぼ同じ半径方向を向く。あるいは、カテーテル500は、任意の所望の方向を向いている1つ以上のポートを有することができる。
この構成では、先端チップ502が弛緩状態にあるとき(すなわち、重力による周囲力を除いて、先端チップに作用する外力がない場合)、先端チップ502の遠位端504は、カテーテルの中心軸線から距離Xだけオフセットすることができる。図示の実施形態では、遠位端504は、中心線CLの下方に距離Xだけオフセットすることができる。例えば、限定するものではないが、先端チップ502は、上方向において、下方向における可撓性518よりも小さい可撓性516を有することができる。任意の実施形態では、カテーテルは、上方向における可撓性516が下方向における可撓性518の約50%、または下方向における可撓性518の約20%以下〜約70%以上であるように構成することができる。
さらに、非対称の先端チップを有する本明細書に開示される実施形態のいずれかと同様に、先端チップ502は、(図30においてAで表される)任意の所望の角度で中心線CLから離れるように湾曲させることができる。例えば、限定するものではないが、先端チップ502は、任意の所望の角度で中心線CLから離れるように湾曲させることができる。例えば、任意の実施形態では、先端チップ502は、約35度の角度、または約20度〜約50度、または約10度〜約70度で中心線CLから離れるように湾曲させることができる。
図31Aは、直線状の(ただしテーパ状の)カテーテル先端を有するカテーテルを示し、図31Bは、血管内腔を通って前進している湾曲先端部を有するカテーテルを示す。図31Bに示すように、先端部が湾曲したカテーテルは、血管壁の湾曲部において血管壁に追随することができ、血管壁を穿孔するおそれおよび/または血管壁に外傷をもたらすおそれが少なくなる。
図32、図33、および図34は、それぞれ、先端チップ552および遠位端554を有するカテーテル550の別の実施形態の上面図、側面図、および端面図である。カテーテル550の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル550に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル550に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。図32〜図34を参照すると、カテーテル550の先端チップ552は、先端チップ552の曲げ剛性を増加させるように構成されたコア部材556を内部に有することができる。コア部材556は、ニッケルチタン(ニチノール)、ステンレス鋼、ポリマー材料、または任意の他の形状記憶材料もしくは好適な材料が挙げられるがこれらに限定されない、任意の所望の材料または材料の混合物を含むことができる。任意の実施形態では、コア部材556は、先端チップの耐久性を増加させることができる。
図示の実施形態では、遠位端554は、概ね平坦な形状を有するが、先端チップ552は、側壁が概ねテーパ状になっている。コア部材556は、中心軸線を中心に全方向において対称的に形成することができるか、または縦方向(例えば、図33に示す側面図における上下)においてより可撓性であるように、非対称にすることができる。さらに、任意の実施形態では、コア部材556は、一方向において、反対方向に比べてより可撓性であるように構成することができる。図示の実施形態では、コア部材は、概ね対称の断面形状および丸みを帯びた遠位端部を有する。コア部材556は、約0.002インチ(0.05mm)からカテーテルシャフトの直径の約半分の直径までを有することができる。任意の実施形態では、コア部材556は、縦方向および横方向のうちの一方または両方をテーパ状にすることができる。
図35、図36、および図37は、それぞれ、先端チップ572および遠位端574を有するカテーテル570の別の実施形態の上面図、側面図、および端面図である。カテーテル570の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル570に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル570に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。図35〜図37を参照すると、カテーテル570の先端チップ572は、先端チップ572の曲げ剛性を増加させるように構成されたコア部材576を内部に有することができる。コア部材576は、ニッケルチタン(ニチノール)、ステンレス鋼、ポリマー材料、または任意の他の形状記憶材料もしくは好適な材料が挙げられるがこれらに限定されない、任意の所望の材料または材料の混合物を含むことができる。
図示の実施形態では、遠位端574は、丸みを帯びた平坦な形状を有し、先端チップ574は、概ね円錐形でテーパ状になっている。コア部材576は、横方向よりも縦方向(例えば、図36に示す側面図における上下)においてより可撓性であるように、(例えば、図36に示すように、高さよりも、例えば、図35に示すように、より大きい幅を有して)非対称であってもよい。さらに、任意の実施形態では、コア部材576は、一方向において、反対方向に比べてより可撓性であるように構成することができる。図示の実施形態では、コア部材576は、概ね対称の断面形状および丸みを帯びた遠位端部を有する。
図38および図39は、それぞれ、先端チップ602および遠位端604を有するカテーテル600の別の実施形態の、線39−39を通って取られた側面図および断面図である。カテーテル600の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル600に関して本明細書に開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル600に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。カテーテル600の先端チップ602は、先端チップ602の曲げ剛性を増加させるように構成されたコア部材606を内部に有することができる。コア部材606は、ニッケルチタン(ニチノール)、ステンレス鋼、ポリマー材料、または任意の他の形状記憶材料もしくは好適な材料が挙げられるがこれらに限定されない、任意の所望の材料または材料の混合物を含むことができる。
コア部材606は、横方向におけるよりも縦方向においてより可撓性であるように、例えば、高さよりも(図39に示すように)大きい幅を有する、非対称であってもよい。任意の実施形態では、コア部材606は、高さよりも大きい幅を有する、概ね矩形の断面形状を有することができる。任意の実施形態では、幅は、高さより約3倍大きく、または高さの約2倍〜約4倍以上大きくすることができる。さらに、任意の実施形態では、コア部材606は、一方向において、反対方向に比べてより可撓性であるように構成することができる。図示の実施形態では、コア部材606は、概ね対称の横断面形状を有する。
図40、図41、および図42は、それぞれ、先端チップ612および遠位端614を有するカテーテル610の別の実施形態の、線41−41に沿った側面図、第1の断面図、および第2の断面図である。カテーテル610の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル610に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル610に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。カテーテル610の先端チップ612は、先端チップ612の曲げ剛性を増加させるように構成されたコア部材616を内部に有することができる。コア部材616は、ニッケルチタン(ニチノール)、ステンレス鋼、ポリマー材料、または任意の他の形状記憶材料もしくは好適な材料が挙げられるがこれらに限定されない、任意の所望の材料または材料の混合物を含むことができる。
コア部材616は、横方向におけるよりも縦方向においてより可撓性であるように、例えば、高さよりも(図41に示すように)大きい幅を有して、非対称であってもよい。あるいは、図42に示すように、コア部材616は、丸みを帯びた横断面形状を有することができる。任意の実施形態では、幅は、高さの約2倍大きく、または高さの約2倍〜約4倍以上大きくすることができる。さらに、任意の実施形態では、コア部材616は、一方向において、反対方向に比べてより可撓性であるように構成することができる。図示の実施形態では、コア部材616は、概ね対称の横断面形状を有する。
図43は、カテーテル本体631と、先端チップ632と、カテーテル本体631の少なくとも一部を通って延びる内腔634と、内腔634の遠位端にポート635と、を有する、カテーテル630の別の実施形態の側面図である。カテーテル630の実施形態は、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかの特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、カテーテル630に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有して、新規実施形態を形成することができる。同様に、本明細書に開示される他のカテーテルの実施形態のいずれかは、カテーテル630に関して本明細書に記載される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかを、他のカテーテルの実施形態に関して開示される特徴、構成要素、もしくは他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはそれらの代わりに有することができる。
図43を参照すると、ポート635は、先端チップ632の近位端636の前にカテーテル本体631に位置付けることができる。ポート635は、カテーテル本体631の中心線CLに対して任意の所望の角度で形成することができる。例えば、ポート635は、中心線CLに対して角度Aでカテーテル本体631の中心線CLから離れるように延びることができる。任意の実施形態では、角度Aは、中心線CLに対して約45度、または約30度〜約90度以上であり得る。約60度未満の角度Aを提供することにより、内腔634を通って前進しているガイドワイヤが、ポート635に近い鋭角により束縛または妨害されることなく、ポート635を通ってより容易に前進することを可能にすることができる。図44は、カテーテル650の別の実施形態の側面図であり、ポート655は、カテーテル650の先端チップ652を通って形成されるか、または先端チップ652を通って出る。カテーテル650の実施形態は、他のすべての点で実施形態630と同様であり得る。
図45A〜図45Eは、追加のカテーテルの実施形態の遠位端部の断面図である。図45A〜図45Eに示した実施形態のそれぞれは、カテーテル本体および先端チップの一部を通って延在する内腔657と、少なくとも必要な限りまたは内腔657よりもさらに遠くまで延びることができる補強編組またはコイル構成658(ただし必須ではない)と、様々な異なる位置のいずれかに位置付けることができる少なくとも1つの遠位ポート659と、を有する。実施形態のいずれかはまた、内腔657を通って前進するガイドワイヤを遠位ポート659に向かってカテーテル本体の長手方向中心線に対して概ね横方向でカテーテル本体の外へ向けるかまたは付勢するように構成することができる、内腔の遠位端に位置付けられた傾斜部または傾斜端部662を有することができる。
図46Aは、カテーテル本体671と、先端チップ672と、第1ポート675と、第2ポート677と、を有する、カテーテル670の別の実施形態の側面図である。第1ポート675および第2ポート677は、カテーテル本体671および/または先端チップ672上の任意の所望の位置に形成することができる。第1ポート675および第2ポート677は、概ね互いに反対方向に形成することができるため、第1ポート675から出るガイドワイヤは、概ね第2ポート677から出るガイドワイヤとは反対側の半径方向である第1の方向に内腔から離れるように前進する(ただし、ポートは、内腔に対して90度で形成されていないため、ポートは、180度の反対方向にはならないことに留意されたい)。図46Bは、カテーテル670の実施形態の断面図であり、第1ポート675および第2ポート677が、カテーテル本体671を通って延びる内腔679と連通して形成することができる方法のうちの1つの構成を示す。
図47は、カテーテル本体691と、先端チップ692と、ポート695と、放射線不透過性マーカ697と、を有する、カテーテル690の別の実施形態の側面図である。放射線不透過性マーカ697は、放射線不透過性材料からなるバンドであり得、ポート695に隣接して(図示のように)、近位に、遠位に、またはポート695と概ね整列させてのいずれかで、位置付けることができる。本明細書に開示される任意の実施形態は、カテーテル上の任意の所望の位置に位置付けられた2つ以上の放射線不透過性マーカまたはバンドを有することができる。いずれかの放射線不透過性マーカは、バリウム、白金、タングステン、もしくは任意の他の所望の放射線不透過性材料またはそれらの組み合わせを含むことができる。さらに、任意の実施形態では、外科医がX線透視法下で見たときに、カテーテル本体、カテーテル先端、および/またはポートの半径方向および/または位置を決定できるように、放射線不透過性バンド(複数可)および/またはマーカ(複数可)を位置させることができる。例えば、第1の放射線不透過性マーカは、カテーテル本体の一方側に沿ってポートに隣接して、またはポートの周囲に位置させることができるため、外科医は、ポートの位置および患者の血管系に対するカテーテルの半径方向を決定することができる。
さらに、任意の実施形態では、カテーテルが特定の方向に向いているときに((カテーテルが90度の角度で回転されることになる場合には、カテーテルの中心線と整列されるのとは対照的に)2つのマーカを用いてさらなるマーカが別々に横方向に離間されて)外科医が決定できるように、第2の放射線不透過性マーカは、第1の放射線不透過性マーカに対して、カテーテル本体の半径方向反対側であり、近位方向または遠位方向(いずれか望ましい方)の距離に位置することができる。さらなる放射線不透過性マーカは、血管壁に最も近く位置付けられるべきカテーテルの側面を示すために使用することができる。例えば、カテーテルは、最遠位のマーカから離れる方向に、より可撓性である非対称の先端を有する場合がある。他の構成も可能である。
図48を参照すると、血管はVで表され、外膜層はADで表され、閉塞はOで表され、中間層はIで表され、内膜層はINで表されている。一般に、本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態は、(任意の所望の順序で)以下の工程に使用されるように構成することができる。カテーテルCは、血管Vの内膜下または中間空間Iを介して閉塞Oをバイパスするように使用することができ、ポートPが閉塞Oの遠位に位置するように前進させることができる。カテーテルCは、ポートPが内腔の内側の方向を向いているように、配向することができる。放射線不透過性マーカを使用して、ポートおよびカテーテル本体の方向を確認することができる。外科医または医療従事者は、カテーテル本体の内腔を通って、かつポートを通って、ガイドワイヤを前進させることができる。ガイドワイヤGは、血管壁の内膜層INを内側に貫通し、血管の真の内腔に前進することができる。したがって、ガイドワイヤGは、閉塞Oをバイパスすることができ、ガイドワイヤの遠位端は内腔内に位置付けられる。ガイドワイヤのおおよその位置を維持しながら、ガイドワイヤを所定の位置に残したまま、カテーテルを引き抜くことができる。次いで、ガイドワイヤを使用して、患部を治療するために他の治療装置を移動させることができる。
図49Aは、放射線不透過性材料でコーティングされているか、または放射線不透過性材料を含む先端チップと、先端チップ領域に隣接する放射線不透過性部758を有するカテーテル本体756と、を有する、別のカテーテルの実施形態750の遠位部の側面図である。放射線不透過性領域754または放射線不透過性部758のうちの一方または両方を使用して、外科医またはユーザに対するカテーテルの遠位端部の位置を特定し、かつ/または外科医またはユーザがカテーテル本体の方向を特定するのを支援して、遠位ポートが向いている方向を決定することができる。図49Aに示したカテーテル750の実施形態などの任意の実施形態では、先端チップ752に隣接する放射線不透過性部758は、外科医がカテーテル本体の方向、したがって、遠位ポートの位置を特定するのを支援することができる角度を付けたまたはテーパ状の形状を有することができる。本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態は、約0.04インチ(1mm)〜約0.47インチ(12mm)、または約0.12インチ(3mm)〜約0.35インチ(9mm)の長さを有する放射線不透過性部758を有することができる。
図49Bは、放射線不透過性材料でコーティングされているか、または放射線不透過性材料を含む先端チップと、先端チップ領域に隣接する放射線不透過性部768を有するカテーテル本体766と、を有する、別のカテーテルの実施形態760の遠位部の側面図である。放射線不透過性領域764または放射線不透過性部768のうちの一方または両方を使用して、外科医またはユーザに対するカテーテルの遠位端部の位置を特定し、かつ/または外科医またはユーザがカテーテル本体の方向を特定するのを支援して、遠位ポートが向いている方向を決定することができる。図49Bに示したカテーテル760の実施形態などの任意の実施形態では、先端チップ762に隣接する放射線不透過性部768は、外科医がカテーテル本体の方向、したがって、遠位ポートの位置を特定するのを支援することができるカテーテル本体の周辺の半分のみを覆うことができる。本明細書に開示される任意のカテーテルの実施形態は、約0.04インチ(1mm)〜約0.47インチ(12mm)、または約0.12インチ(3mm)〜約0.35インチ(9mm)の長さを有する放射線不透過性部768を有することができる。さらに、任意の実施形態では、放射線不透過性部768の高さは、カテーテル本体の高さまたは直径の約50%であり得る。
本明細書に開示される任意の実施形態の任意の構成要素は、任意の好適な材料から製造することができる。このような材料には、ナイロン、ポリウレタン、Pebax、HDPE、PE、ポリオレフィンなどを含み、これらに限定されない熱可塑性ポリマー、および/またはステンレス鋼、ニチノールなどの金属合金を挙げることができる。ステンレス鋼金属ワイヤは、補強用に使用することができる。ワイヤは、ポリマー層内に埋め込まれた編組メッシュまたはコイルに加工して、剛性、可撓性、およびねじれ抵抗特性を提供することができる。編組は、150〜30のカウントのPICCを使用してメッシュに形成された約0.001インチ、約0.0015インチ、または約0.002インチのワイヤを使用することができる。あるいは、そのようなワイヤは、カテーテル本体の遠位部を含む、カテーテル本体の長さの任意の部分に沿ってコイルに形成することができる。次いで、ワイヤコイルは、カテーテル本体の遠位端部の近位に1〜0.079インチ(2mm)の重なりがあるかまたは重なりがない、ワイヤ編組に移行することができる。
任意の実施形態は、先端チップを有することができ、先端チップは、タングステン充填樹脂を含むかまたは含まない、ポリウレタンまたはナイロンから製造することができる。チップ用のタングステン充填樹脂を使用して、チップの位置のX線下でユーザに視覚的なフィードバックを提供することができる。近位シャフトは、Grilamid L25を使用して、押すための剛性端部を提供することができる。カテーテル本体の中央部は、Pebax72D、Pebax70D、Pebax63D、Pebax55Dに移行でき、遠位端の約10〜15cmを占めることができる遠位端軟質区分用にPebax40Dおよび35Dを有することができる。カテーテルが下肢の血管系などの他の領域に使用される場合、40Dまたは35DのPebaxの代わりにより剛性のポリマーを使用して、より剛性のある遠位端を実現することができる。
本発明の特定の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示されており、本開示の範囲を限定することを意図していない。実際、本明細書に記載される新規の方法およびシステムは、様々な他の形態で実施してもよい。さらに、本明細書に記載のシステムおよび方法における様々な省略、置換、および変更は、本開示の趣旨から逸脱することなく行われてもよい。添付の請求項およびそれらの等価物は、本開示の範囲および趣旨に含まれるであろう形態または変形例を網羅することを意図している。したがって、本発明の範囲は、添付の請求項を参照することによってのみ定義される。
特定の態様、実施形態、または実施例に関連して説明された特徴、材料、特性、またはグループは、それらと両立しない場合を除いて、このセクションまたは本明細書の他の場所に記載されている任意の他の態様、実施形態、または実施例に適用可能であると理解されるべきである。(添付の請求項、要約および図面を含む)本明細書に開示される特徴のすべて、および/またはそのように開示される任意の方法またはプロセスの工程のすべては、かかる特徴のうちの少なくとも一部および/または工程が互いに矛盾する組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせてもよい。保護は、任意の前述の実施形態の詳細に限定されない。保護は、(添付の請求項、要約および図面を含む)本明細書に開示される特徴のうちの新規な特徴、もくしは新規な組み合わせ、またはそのように開示される方法もしくはプロセスの工程のうちの新規な工程、または新規な組み合わせにまで及ぶ。
さらに、別個の実施の文脈において本開示に記載される特定の機能はまた、単一の実施において組み合わせて実施することもできる。逆に、単一の実施の文脈において記載される様々な機能はまた、複数の実施において別個に、または好適なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述されているが、特許請求された組み合わせに由来する1つ以上の特徴は、場合によっては、その組み合わせから削除することができ、その組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変形例として特許請求されてもよい。
さらに、操作は、図面に図示されてもよいか、または特定の順序で本明細書に記載されてもよいが、そのような操作は、所望の結果を達成するために、示される特定の順序もしくは連続した順序で実行される必要はなく、またはすべての操作が実行される必要はない。図示または記載されていない他の操作は、例示的な方法およびプロセスに組み込むことができる。例えば、1つ以上の追加の操作は、記載された操作のいずれかの前、後、操作のいずれかと同時に、または操作の間に実行することができる。さらに、他の実施では、操作を再構成してもよく、または再配列してもよい。当業者は、いくつかの実施形態では、図示される、かつ/または開示されるプロセスで行われる実際の工程が、図面に示される工程と異なってもよいことを理解するであろう。実施形態に応じて、上述の工程のうちのある工程は、削除されてもよく、他の工程が追加されてもよい。さらに、上記に開示された特定の実施形態の特徴および属性は、様々な手法で組み合わされて、追加の実施形態を形成してもよく、それらのすべてが本開示の範囲内に含まれる。また、上述した実施における様々なシステムの構成要素の分離は、すべての実施においてそのような分離が必要であると理解されるべきではなく、記載の構成要素およびシステムは、概ね単一の製品に統合されるか、複数の製品にパッケージ化できることを理解されたい。
この開示の目的のために、特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載されている。必ずしもすべてのかかる利点が任意の特定の実施形態に従って達成されない場合もある。したがって、例えば、当業者は、本開示が本明細書で教示または示唆される場合がある他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示される1つの利点または一群の利点を達成する方法で具体化または実行されてもよいことを認識するであろう。
「できる(can)」、「可能性がある(could)」、「かもしれない(might)」、「してもよい(may)」などの条件付き文言は、特に明記されていない限り、またはそうでない場合には、使用されるように文脈内で理解されている限り、一般に、他の実施形態が含まない一方で、特定の実施形態が特定の機能、要素、および/または工程を含むことを伝達することが意図されている。したがって、このような条件付き文言は、一般に、機能、要素、および/または工程が1つ以上の実施形態に必要な任意の方法であるか、あるいは、これらの特徴、要素、および/または工程が含まれるか、もしくは特定の実施形態で実行されるべきかどうかのユーザ入力またはプロンプトの有無にかかわらず、判定するための論理を1つ以上の実施形態が必然的に含むことを示唆するように意図されていない。
「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ(at least one of X, Y, and Z)」などの接続的文言は、特に明記されていない限り、またはそうでない場合には、項目、用語などがX、Y、またはZのいずれかであることを伝達するために一般的に使用されるように文脈により理解される。したがって、そのような接続的文言は、一般に、特定の実施形態が少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、および少なくとも1つのZの存在を必要とすることを示唆することを意図するものではない。
本明細書で使用されるとき、用語「およそ(approximately)」、「約(about)」、「概ね(generally)」、および「実質的に(substantially)」などの本明細書で使用される程度の文言は、依然として所望の機能を実行するかまたは所望の結果を達成する、記載された値、量、または特性に近い値、量、または特性を表す。例えば、「およそ」、「約」、「概ね」、および「実質的に」という用語は、記載の量の10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、および0.01%未満以内の量を指してもよい。別の例として、特定の実施形態では、「概ね平行(generally parallel)」および「実質的に平行(substantially parallel)」という用語は、正確な平行から15度以下、10度以下、5度以下、3度以下、1度以下、または0.1度以下だけ離れた値、量、または特性を指す。
本開示の範囲は、このセクションまたは本明細書の他の箇所における好ましい実施形態の特定の開示によって限定されることを意図せず、このセクションもしくは本明細書の他の箇所に提示されるような、または以下に提示されるような請求項によって定義されてもよい。請求項の文言は、請求項で使用される文言に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書に記載されるかまたは出願の審査中の実施例に限定されず、その実施例は、非限定的であると解釈されるべきである。