JP2017500718A - 電気的に接地された電気スプレーための大気インターフェース - Google Patents

電気的に接地された電気スプレーための大気インターフェース Download PDF

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Abstract

質量分析計システムのためのインターフェースが提供される。インターフェースは、第1のセラミック材料から作製される内側セラミック管と、内側セラミック管を包囲する第2のセラミック材料から作製される外側管とを含むことができる。内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有することができ、中間セラミック管は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率、および、第1のセラミック材料の熱伝導率よりも少なくとも1桁高い熱伝導率を有することができる。

Description

本出願は、2013年12月24日に出願された米国仮特許出願第61/920,626号に対する優先権およびその利益を主張し、同出願の内容および教示は、引用によりその全体が本明細書に明確に組み込まれている。
本発明の実施形態は、概して、質量分析計内にイオンを導入するためのインターフェースに関し、特に、電気スプレー噴霧器とその関連付けられている質量分析計の両方が、電気的な接地にあるかまたはほぼ接地にあることを可能にするインターフェースに関する。
質量分析計は、イオンの質量電荷比を測定する機器である。たとえば、飛行時間型質量分析計、四重極質量分析計、磁場偏向型質量分析計、セクタ四重極質量分析計、イオントラップ質量分析計、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析計、Orbitrap質量分析計として市販されているキングドントラップ式質量分析計、およびタンデム質量分析計を含む、多くの異なるタイプの質量分析計が存在する。「質量分析計」という用語は、本明細書においては、これらの質量分析計のいずれか、および、イオンの質量電荷比を測定する他の質量分析計を示すために使用される。
質量分析計は、材料を分析するために、高性能液体クロマトグラフを含む液体クロマトグラフに結合されることが多い。たとえば、材料の試料は最初に、液体クロマトグラフによってその成分に分離され得る。結果もたらされる液体排出物がその後、電気スプレーインターフェースを介して質量分析計に結合され得る。電気スプレーインターフェースは、試料内の分子がそれらの質量電荷比に従って分離され得るように、荷電イオンの形態で質量分析計内に試料を導入するために使用される。液体クロマトグラフに加えて、質量分析計はまた、電気スプレー噴霧器を使用して、キャピラリー電気泳動、超臨界流体クロマトグラフィおよびイオンクロマトグラフィソースのような他のソースにも結合され得る。
電気スプレーイオン源から質量分析計の入口へのインターフェースを開示しているFennらに対する米国特許第4,542,293号、分析のために電気スプレーを脱溶媒流に変換するためのハウジングを開示しているTomanyらに対する米国特許第5,304,798号、電位差に逆らって毛細管を通じてイオンを輸送するためのデバイスを開示しているFranzenに対する米国特許第5,736,740号、液相分離装置からの出力を質量分析計に結合するための装置を開示しているJarrellらに対する米国特許第6,396,057号を含むいくつかの交付済み米国特許は、質量分析計に対するイオン源のインターフェースの問題に対処している。米国特許第4,013,887号は、中程度から高い抵抗の均質材料を使用してACおよびDC電界を分離するための方法を開示している。これらの特許の各々は、引用によりその全体が本明細書に組み込まれている。
米国特許第4,542,293号明細書 米国特許第5,304,798号明細書 米国特許第5,736,740号明細書 米国特許第6,396,057号明細書 米国特許第4,013,887号明細書 米国特許第5,581,080号明細書
本明細書において開示されている大気インターフェースの実施形態は、電気スプレーインターフェース自体の部分を除き、電気スプレーと質量分析計の外部の両方が、接地にあるかまたはほぼ接地にあることを可能にし、したがって、高電圧構成要素との不慮の接触に起因する破損の可能性を最小限に抑える。
一実施形態において、質量分析計システムのためのインターフェースは、前部片および端部片と、前部片から端部片へと延在している内孔を有する内側セラミック管と、内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触している中間セラミック管と、第1の極性において前部片に電気的に接続されており、第2の極性において端部片に電気的に接続されている高電圧DC電源とを含む。内側セラミック管の内孔は、入口オリフィスおよび出口オリフィスを含む。内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製され、中間セラミック管は、室温において、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率、および、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の、通常好ましくはそれよりも高い熱伝導率を有するセラミック材料から作製される。
別の実施形態において、質量分析計システムのためのインターフェースは、前部片にある入口オリフィスと、前部片から端部片へと延在している第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管と、入口オリフィスから端部片内の出口オリフィスへと延在している第1のセラミック管内の内孔とを有する。インターフェースは、第1のセラミック管をその中心において包囲および保持している第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管と、第2のセラミック管と熱的に接触しているヒータとを有する。第1のセラミック材料は、第1の電気抵抗率および第1の熱伝導率によって特徴付けられる。第2のセラミック材料は、第2の電気抵抗率および第2の熱伝導率によって特徴付けられる。室温において、第2の電気抵抗率は、第1の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高く、および、熱伝導率は、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の、通常好ましくはそれよりも高い。
さらなる実施形態において、質量分析計のためのインターフェースは、第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管内に、第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管を含む。入口オリフィスから出口オリフィスへと延在している第1のセラミック管内の内孔、および、第2のセラミック管を加熱するための任意選択のヒータが存在する。第2のセラミック材料の電気抵抗率は、室温から225℃までにおいて、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高い。また、第2のセラミック材料の熱伝導率は、室温から225℃までにおいて、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の高さで、通常好ましくはそれよりも高い。
別の実施形態は、第1の段に取り付けられているイオンガイドを有する第2の段、および、第2の段に取り付けられている質量分析器を有する第3の段を有する質量分析計の第1の段に、入口において取り付けられているインターフェースを備える質量分析計システムである。インターフェースは、入口オリフィスを有する前部片と、出口オリフィスを有する端部片とを有する。インターフェースは、前部片から端部片へと延在している第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管と、入口オリフィスから端部片内の出口オリフィスへと延在している第1のセラミック管の内側にある内孔とを有する。インターフェースはまた、第1のセラミック管を取り囲む第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管をも有する。室温において、第2のセラミック材料の電気抵抗率は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高く、第2のセラミック材料の熱伝導率は、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の、通常好ましくはそれよりも高い。
別の実施形態は、質量分析計のためのインターフェースである。インターフェースは、入口オリフィスを有する前部コーンと、出口オリフィスを有する端部片とを有する。インターフェースは、入口オリフィスから出口オリフィスへと延在している内孔を形成する、入口オリフィスから出口オリフィスへと延在している、交互になったセラミックワッシャおよび金属ワッシャから成る管を有する。インターフェースはまた、約2−5kVの絶対値を有する、前部コーンの電位と端部片の電位との間の電位差を維持する高電圧電源をも有する。高電圧電源は、抵抗器のネットワークを介して、前部コーンにおける2−5kVまたはほぼ−5kVから、端部片における接地またはほぼ接地にまで及ぶカスケード電位電圧を、金属ワッシャの各々に分配する。インターフェースはまた、金属ワッシャの各々にRF信号を与えるRF電源をも有する。各金属ワッシャに印加されるRF信号は、その近接するワッシャに印加されるRF信号と、180°位相がずれている。セラミックワッシャは、約10Ω−cmを上回る電気抵抗率および約1W/m−Kを上回る熱伝導率を有するセラミック材料から作成される。
別の実施形態は、入口オリフィスを有する前部片と、出口オリフィスを有する端部片とを有する、質量分析計のためのインターフェースである。インターフェースはまた、内孔を有する内側セラミック管をも有する。内孔は、前部コーンにある入口オリフィスから端部片にある出口オリフィスへと延在している。内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される。リング電極が、その長さにそって内側セラミック管を取り巻いている。高電圧DC電源が、リング電極の各々にカスケードDC電圧を印加する。インターフェースはまた、内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される中間セラミック管をも有する。中間セラミック管は、埋め込みヒータを有する。第2のセラミック材料の室温抵抗率は、第1のセラミック材料の室温電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い。また、第2のセラミック材料の室温熱伝導率は、一般的に少なくとも第1のセラミックの熱伝導率と同程度の高さで、通常好ましくはそれよりも高い。
別の実施形態は、入口オリフィスを有する前部コーンと、出口オリフィスを有する端部片とを有する、質量分析計のためのインターフェースである。インターフェースはまた、内孔を有する内側セラミック管をも有する。内側セラミック管は、前部コーンにある入口オリフィスから端部片にある出口オリフィスへと延在している。内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される。リング電極が、その長さにそって内側セラミック管を取り巻いている。高電圧DC電源が、リング電極の各々にカスケードDC電圧を印加する。第2のセラミック材料から作成される第1の中間セラミック管は、内側セラミック管の第1の部分を包囲しており、内側セラミック管の第1の部分と熱的に接触している。第2のセラミック材料から作成される第2の中間セラミック管は、内側セラミック管の第2の部分を包囲しており、内側セラミック管の第2の部分と熱的に接触している。第1の中間セラミック管は、第1の埋め込みヒータを組み込んでおり、第2の中間セラミック管は、第2の埋め込みヒータを組み込んでいる。第1の埋め込みヒータおよび第2の埋め込みヒータは、互いに独立して制御される。室温において、第2のセラミック材料は、第2の電気抵抗率は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率、および、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の、通常好ましくはそれよりも高い熱伝導率を有する。
別の実施形態は、前部コーンおよび端部片を有するインターフェースである。インターフェースは、前部コーンから端部片へと延在している内孔を有する内側セラミック管を有する。内孔は、入口オリフィスおよび出口オリフィスを有する。内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される。インターフェースは、第1の極性において前部コーン、ならびに、前部コーンと電気的および熱的に接触している前部電極に電気的に接続されており、第1の極性と反対の第2の極性において、端部片に電気的に接続されている高電圧DC電源を有する。インターフェースはまた、内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される中間セラミック管をも有する。室温において、第2のセラミック材料は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率、および、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の、通常好ましくはそれよりも高い熱伝導率を有する。
実施形態の他のシステム、方法、特徴および利点は、以下の図面および詳細な説明を考察することによって、当業者に明らかであるか、または明らかとなろう。すべてのこのような追加のシステム、方法、特徴および利点が本説明および本要約内に含まれ、本実施形態内に含まれるとともに、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。
実施形態は以下の図面および説明を参照すると、よりよく理解されることができる。図面内の構成要素は、必ずしも縮尺しておらず、むしろ本実施形態の原理を説明していることが強調されるものである。その上、図面において、同様の参照符号は、異なる複数の図全体を通じて対応する部分を指定している。
電気スプレー噴霧器を介して質量分析計に結合されている液体クロマトグラフを示すブロック図である。 質量分析計システム上に取り付けられている電気スプレーインターフェースの一実施形態の平面拡大図を示す概略図である。 電気スプレーインターフェースの一実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の断面図である。 図3Aに示されている電気スプレーインターフェースの実施形態の構成要素を示す概略図である。 図3Bに示されている電気スプレーインターフェースの実施形態の構成要素を示す概略図である。 図3Cに示されている電気スプレーインターフェースの実施形態の構成要素を示す概略図である。 図3Dに示されている電気スプレーインターフェースの実施形態の構成要素を示す概略図である。 電気スプレーインターフェースの代替的な実施形態の図である。 ヒータコイルを有する、図5Aに示されている電気スプレーインターフェースと同様の電気スプレーインターフェースの図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 外部シールドおよび中間セラミック管を通じて金属電極に電源を電気的に接続するために使用される電気コネクタを示す分解図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。 電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。
電気的に接地されている電気スプレーのためのインターフェースの実施形態の本明細書における開示は、本明細書に記載されている特定の実施形態に限定されるべきではない。むしろ、本開示は、質量分析計に対する任意のインターフェース、または、本明細書に記載されており、特許請求の範囲において列挙されている特徴のいくつかを含む他の機器に適用されてもよい。
図1は、電気的に接地されている電気スプレーを利用する質量分析計システムの概略図である。図1は、電気スプレー噴霧器101を流れ出て、噴霧器101からの出力と電気的に接地されている電気スプレーインターフェース200の一実施形態との間の大気領域へと入る帯電液滴、クラスタおよびイオン130を示す。電気スプレーインターフェース200は、質量分析計システム100への入口に取り付けられている。噴霧器101の先端は接地またはほぼ接地にある。図1において、噴霧器101は、電気スプレーインターフェース200の中心軸に対して軸方向に向けられているが、他のシステムにおいて、噴霧器101は、電気スプレーインターフェースの軸に対して別の角度に向けられてもよい。電気スプレー内で正電荷を帯びた液滴およびイオンを生成するために、電気スプレーインターフェース200の前部コーン201は、たとえば、−2kVから−5kVの範囲内の高い負電位に保持され得る。噴霧器101の出力と前部コーン201との間の電位差によって生成される電界によって課されるストレスが、噴霧器101を流れ出る液体を、強く正電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンの電気スプレーに分解する。
システムはまた、正電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンを生成する代わりに、負電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンを生成するためにも使用されてもよい。負電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンを生成するために、前部コーン201は、たとえば、+2kVから+5kVの範囲内で、接地に対して高い正電位に保持され得る。その事例において、電界によって課されるストレスは、噴霧器101を流れ出る液体を、強く負電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンの電気スプレーに分解する。利便性および一貫性のために、質量分析計システムは本明細書においては正電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンを生成および操作するように記載されているが、この記載は、噴霧器と電気スプレーインターフェースの前部コーンとの間に印加される電圧の極性を逆転させることによって、負電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオンを生成および操作するためのシステムに適用されてもよい。一般的に、質量分析計100の要素に印加される様々な他の電圧の極性は、同時に逆転される必要がある。
質量分析計の第1の段106内のチャンバは低圧、たとえば、50トルを下回る圧力、好ましくは1から10トルの範囲内に維持されるため、噴霧器101の出力における大気圧領域と、質量分析計の第1の段内のチャンバ内の低圧との間の圧力差が、大気圧領域内のガスが、インターフェース200内の内部通路または孔211(下記に説明される)を通じてインターフェース200の前部コーン201内へ、および、質量分析計システム100の第1のチャンバ106内へと流れこむようにする。このガスの流れは、液滴、クラスタおよびイオン130の少なくともいくらかが前部コーン201内のオリフィスを通過して、質量分析計システム100の第1の低圧チャンバ106へと導く電気スプレーインターフェース201の内孔211へと入るように、電気スプレーされた液滴、クラスタおよびイオンを運ぶ。
イオンがチャンバ106に入った後、それらのイオンは、スキマ107およびイオンガイド104を通過して、分析のために質量分析器115に入るように、質量分析計システム内の電界およびガス流によって方向付けられる。ポンプ108、109および110が、チャンバ106、112および113内で所望される圧力を維持するように使用される。電気絶縁リング111が、チャンバ106および112の壁からスキマ107を絶縁し、チャンバ112からチャンバ106を絶縁するように使用される。
液滴脱溶媒和を補助し、イオン採取オリフィスを清浄に保持するのを助けるために、大気イオンインターフェース内で逆流ガス流が使用されることが多い。たとえば、引用により本明細書に組み込まれている米国特許第5,581,080号の図1は、そのようなそのような乾燥ガスの使用を示している。
図2は、質量分析計システム上に取り付けられている電気スプレーインターフェースの平面拡大図を示す概略図である。噴霧器101は接地(図示されているように)またはほぼ接地に保持される。この例において、噴霧器101は、電気スプレーインターフェースの中心軸に対して一定の角度に向けられている。上記で説明されたように、前部コーン201が噴霧器に対して−2kVから−5kVのような高い負電位に保持されるとき、液滴、クラスタおよびイオン130は、一般的に正電荷を帯びる。前部コーン201が、前部コーン201に対して+2kVから+5kVのような高い正電位に保持されるとき、負電荷を帯びた液滴、クラスタおよびイオン130が生成される。質量分析計システム100のチャンバ106、104、および113は接地またはほぼ接地に保持されるため、電気スプレーインターフェース200の前部コーン201と端部片205との間には約2kVから約5kVの電位差がある。下記に説明されるように、この電位差が、帯電液滴、クラスタおよびイオンの質量分析計システム100のチャンバ106内への流れに対抗する、それらの帯電液滴、クラスタおよびイオンに対する力を生成する電界を発生する。したがって、中性ガス分子の流れは、この対抗力を克服し、液滴、クラスタおよびイオンがチャンバ106に入ることを可能にするのに十分でなければならない。したがって、チャンバ106内の圧力は、中性ガス分子の流れが、電気スプレーインターフェース200にわたる電界を克服し、孔211を通じてチャンバ106内へと帯電液滴、クラスタおよびイオンを取り込むことを可能にするのに十分に低くなければならない。
基本的にイオンおよび中性粒子のみが電気スプレーインターフェースの対向端から現れ、チャンバ106内へと入るように、孔211に入る液滴およびクラスタを脱溶媒和するように、ヒータコイル204およびヒータ電源220が、電気スプレーインターフェース200内の孔211を加熱する。上記引用により組み込まれている、Tomanyらに対する米国特許第5,304,798号において、液滴およびクラスタの脱溶媒和が記載されている。ポンプ108が、中性粒子のほぼすべてを排出する。
図3Aは、質量分析計に対する電気スプレーインターフェースの一実施形態の断面図である。図3Aに示されている実施形態において、電気スプレーインターフェース200は、電気スプレー噴霧器101から流れる帯電粒子を受け入れるように配置されている入口オリフィス210を有する前部コーン201を有する。第1のセラミック管203は、オリフィス210から端部片205へ、また、端部片205を通じて端部片205内の出口オリフィス212へと延在している内孔211を有する。前部コーン201および端部片205は、ステンレス鋼、または、同様に導電性かつ熱伝導性で耐食性の他の材料から作製されてもよい。
図3Aに示されているように、第1のセラミック管203は、前部コーン201と端部片205との間に延在している。第1のセラミック管203は、第1のセラミック材料から作製される。第1のセラミック管は、同じく図3Aに示されているように、第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管202の中心に保持される。いくつかの実施形態において、ヒータコイル204が、第2のセラミック管202の周囲に巻装されている。ヒータコイル204は、質量分析計による分析のために出口オリフィス212を通じて端部片205を出る個々のイオンが生成されるように、前部コーン201に入る液滴およびクラスタを脱溶媒和するのに十分な温度に、内孔211を維持するために使用され得る。内孔は、65℃から225℃の範囲内、たとえば、100℃から180℃の範囲内の温度に保持され得る。
図3Aに示されている例において、第2のセラミック管202は、その端部に直径の大きいディスクを有し、それによって、第2のセラミック管202とその端部にあるディスク213および214はともに、その周囲にヒータコイル204が巻装され得るボビンを形成する。しかしながら、図3Bに示されているように、ヒータコイル204は、ディスク213および214なしで第2のセラミック管202の周囲に巻装されてもよい。代替的に、ヒータコイル204は、図3Cに示されているように、セラミック管202内の溝の周囲に巻装されてもよい。
第2のセラミック管202はまた、第2のセラミック管202の周囲に巻装された別個のヒータコイルを有する代わりに、埋め込みヒータ要素240で作製されてもよい。この実施形態の例が、図3Dに概略的に示されている。たとえば、Watlow Electric Manufacturing Companyは、第2のセラミック管と加熱要素との組み合わせとして使用され得る、熱的に整合された埋め込み加熱要素を有するAlNセラミックヒータを製造している。
任意選択的に、上記で説明された実施形態にいずれかにおいて、ヒータコイル204または加熱要素240は、図3A−図3Dおよび図4A−図4Dに示されているような、電気的かつ熱的に絶縁性を有する円筒保護カバー250によって纏着されてもよい。たとえば、円筒カバー250は、ヒータコイル204または加熱要素240を取り囲むような寸法にされている磁器外殻であってもよい。他の実施形態において、電気的かつ熱的に絶縁性を有する円筒保護カバー250は、たとえば、図3Eおよび図3Fに示されているように、省かれてもよい。図3Fに示されているように、第2のセラミック管202は、その長さに沿って前部コーン201と実質的に同じ外周を有することができる。
ヒータコイル204および/または加熱要素240は、本明細書において記載されている実施形態のいずれかにおいて任意選択である。図3E、図3Fおよび図3Gに示されているように、たとえば、インターフェース200は、ヒータコイルまたは加熱要素を備えず、前部コーン201と、第1のセラミック管203と、第2のセラミック管202と、端部片205と、任意選択的に円筒カバー250(図3Gに示されている)とを含むことができる。そのような実施形態において、カバー250はまた、たとえば、図3Eおよび図3Fに示されているように、任意選択である。これらの実施形態、および、加熱コイルまたは加熱管を含まない他の実施形態において、熱は、端部片から直に、かつ/または、第2のセラミック管を通じて第1のセラミック管に伝達され得る。
インターフェースは、たとえば、質量分析計の第1のチャンバ106に端部片205をボルト締めまたは他の様態で取り付けることによって、質量分析計のソースブロック上に取り付けられ得る。端部片205および質量分析計は、接地またはほぼ接地に維持される。上記で述べられたように、インターフェース200の前部コーン201は高電圧に保持される。
前部コーン201と端部片205との間の電位差が、第1のセラミック管203の内孔211を通る帯電粒子の動きを阻止する電界を生成する。その理由から、内孔211の内径および長さは、内孔211を通るガスの流れが帯電粒子に対して、それらの帯電粒子が阻止する電界を克服しなければならないにもかかわらず内孔211を通過して質量分析計の第1の段内の低圧チャンバ106内に入るように、十分な力を発揮するように選択されるべきである。一般的に、内孔211の長さは、1cmから4cmの範囲内、たとえば、約2cmであり、内孔211の内径は約0.2mmと約1mmとの間であり、これらの数値を含む。
第2のセラミック管202の長さは、第1のセラミック管203の長さに実質的に一致する。第1のセラミック管203の長さは、内孔211の長さに一致する。第1のセラミック管203の外径は一般的に、1.0mmから3mmに及び得る。第2のセラミック管202の外径は、たとえば、3mmから15mmに及び得る。
前部コーン201と管203との間、および、管203と端部片205との間の電気的接触および非漏出性を保証するには多くの方法がある。これらの方法は、限定されないが、導電性エポキシ、圧入、および、管203の端部の金属化の利用を含む。
図4Aは、組み立てられる前の、図3Aに示されている電気スプレーインターフェース200の主要構成要素のいくつかを示す概略図である:ヒータコイル204、第2のセラミック管202(この例においては、端部ディスク213および214とともにボビンを形成している)、端部片205、第1のセラミック管203および前部コーン201。
第1のセラミック管203に沿った前部コーン201から端部片205までの電位勾配は、不均一な電位勾配からもたらされることになる、局所的に急峻な勾配が生成されてしまうことを回避するように、可能な限り一定であるべきである。第2のセラミック管の高い抵抗率は、第1のセラミック管から金属ヒータを絶縁し、したがって、金属ヒータコイル自体がこの電位勾配の均一性を乱すことを防止する。
第2のセラミック管の電気抵抗率は、第1のセラミック管の電気抵抗率よりも2桁または3桁高いため、第1のセラミック管から第2のセラミック管へと流れることができる電流は、第1のセラミック管に沿って流れる電流よりもはるかに小さい。一般的に、第1のセラミック管に沿って流れる電流は非常に小さく、たとえば、0.01ミリアンペア程度であり、概して0.1ミリアンペアを下回る。
また、第1のセラミック管の抵抗率は温度に大きく依存するため、第1のセラミック管の温度は、第1のセラミック管がその長さに沿って相対的に均一な抵抗率を有するように、第1のセラミック管の長さに沿って可能な限り均一に維持されるべきである。そのように第1のセラミック管の抵抗率がその長さに沿って相対的に均一であることは、前部コーン201から端部片205への電位勾配が可能な限り均一であることを保証する役割を果たす。第1のセラミック管に沿った温度の均一性は、第1のセラミック管および第2のセラミック管に使用される材料の熱伝導率を制御することによって維持される。
第1のセラミック管を作製するために使用される第1のセラミック材料および第2のセラミック管を作製するために使用される第2のセラミック材料は、室温において両方共良好な電気絶縁体であるべきである。一方で、第2のセラミック材料の室温における電気抵抗率は、第1のセラミック材料の室温における電気抵抗率よりも少なくとも2桁高くあるべきであり、3桁またはそれよりも高くてもよい。これによって、ヒータコイルが、第1のセラミック管および前部コーンから十分に電気的に絶縁されることが保証される。たとえば、第1のセラミック材料の室温における電気抵抗率は、10から1012Ω−cmの範囲内であってもよく、室温における第2のセラミック材料の電気抵抗率は、1012から1015Ω−cmの範囲内であってもよい。室温における第2のセラミック材料の電気抵抗率は、第1のセラミック材料の室温における電気抵抗率よりも少なくとも1桁、さらには2桁高くあるべきであり、この差は、インターフェースの意図される動作温度範囲全体にわたって継続すべきである。
セラミック材料の電気抵抗率は一般的に温度の増大に応じて低減するため、下記に説明される材料のような、相対的に高い熱伝導率を有するセラミック材料を使用することによって、第1のセラミック管の抵抗率が内孔の長さに沿ってほぼ一定であることが保証される。第1のセラミック管に沿って抵抗率をほぼ一定にすることによって、管に沿った電位勾配が、第1のセラミック管の前端(2−5kV)から第1のセラミック管の後端(接地またはほぼ接地)までほぼ一定であることが保証される。これによって、結果として、第1のセラミック管の内孔に沿ったイオンの流れを減速、停止または逆転させることができるような十分に強く阻止する局所電界を生じさせる、不均一な勾配を持つことが回避される。
第1のセラミック材料の熱伝導率は、相対的に高くあるべきであり、たとえば、1W/m−Kを上回るべきである。たとえば、第1のセラミック材料の熱伝導率は、約2−2.5W/m−K以上であり得る。第2のセラミック材料の熱伝導率は、一般的に少なくとも第1のセラミック材料の熱伝導率と同程度の高さで、通常好ましくはそれよりも高くあるべきであり、1桁高くてもよく、たとえば、20W/m−Kを上回ってもよい。第2のセラミック材料の熱伝導率は、たとえば、70−100W/m−K以上であり得る。第1のセラミック材料および第2のセラミック材料の熱伝導率が高いことによって、内孔211を通じて流れる液滴、クラスタおよびイオンが、入口オリフィス210から内孔211を通じて出口オリフィス212へと流れるときに受ける温度が相対的に均一になることが保証される。また、ヒータコイル204が第2のセラミック管202の周囲に巻装されるため、第1のセラミック材料の熱伝導率と比較して第2のセラミック材料の熱伝導率がより高くなることによって、第1のセラミック管の温度がほぼ均一になることが保証される。この結果として、第1のセラミック管の長さに沿った抵抗率がほぼ均一になり、翻って、第1のセラミック管に沿った前部コーンから端部片までの電位勾配が相対的に均一であることが保証される。
第1のセラミック材料として使用され得る材料の好例は、ジルコニアである。純粋なジルコニアは、1012Ω−cmほどの高さに及び得る電気抵抗率を有する。10から1012Ω−cmの範囲内の電気抵抗率を有し得るイットリア混合ジルコニアもまた、第1のセラミック材料に使用されてもよい。他のジルコニア混合物も使用されてもよい。ジルコニアの様々な混合物の報告されている熱伝導率は、2から2.5W/m−Kに及ぶ。特定のニッケル亜鉛フェライトも、適切な候補であり得る。例は、ニューヨーク州ワールキル所在のFair−Rite Products Corporationによって製造されている、それらのタイプ68.67.61、52、51、44、46、および43のような、フェライト材である。特定の特殊ガラスも適切な電気的特性を保持するが、それらは所望される機械的特性および熱的特性を欠く場合がある。例は、カリフォルニア州サンタパウラ所在のAbrisa Technologiesによって製造されているもののような、ソーダ石灰ガラスおよびアルミノケイ酸ガラスである。日本国東京所在のAriake Materials Companyによって販売されているもののようなフッ素金雲母ベースのセラミックも使用可能である。炭化ケイ素も、ジルコニアほど抵抗率は高くない(10から10Ω−cm)が、より高い熱伝導率(60から200W/m−K)を有し、使用され得る。コロラド州ゴールデン所在のCoorstekによって販売されている、アルミナベースのものを含む、ESD−safeセラミックの系統もあり、それらのほとんどは適切な特性を有する。
窒化アルミニウムは、第2のセラミック材料として使用され得る材料の好例である。窒化アルミニウムは、1012から1015Ω−cmに及び得る電気抵抗率および70W/m−Kを上回って及び得る熱伝導率を有する。別の例として、Shapal Hi−M softが、第2のセラミック材料として使用されてもよい。Shapal Hi−M softは、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素から成る複合焼結体であり、1015Ω−cmの電気抵抗率を有することが報告されており、92W/m−Kの熱伝導率を有することが報告されている。Shapal Hi−M softは、Goodfellow USA(ペンシルバニア州コラポリス)またはPrecision Ceramics US(フロリダ州タンパ)から入手可能である。約25−35W/m−Kの熱伝導率および1015Ω−cmを上回る電気抵抗率を有し得るサファイアが、第2のセラミック材料として使用されてもよい別の材料である。約30W/m−Kの熱伝導率および1014Ω−cmを上回る電気抵抗率を有し得る窒化ケイ素が、第2のセラミック材料として使用されてもよい別の材料である。
日本国のNGK Insulators, Ltdによって開発された中抵抗率窒化アルミニウムとして知られている組成のような、窒化アルミニウムの特定の組成も、第1の材料として使用され得る。
図5Aは、電気スプレーインターフェースの代替的な実施形態の概略図である。電気スプレーインターフェース500のこの実施形態は、セラミック管を使用する代わりに、内孔511を形成するために、交互になった金属ワッシャ502およびセラミックワッシャ503から構成されている管504を使用する。この電気スプレーインターフェースは、電気スプレーインターフェースの入口オリフィス510を有する前部コーン501と、端部片505とを含む。前部コーン510および端部片505は、ステンレス鋼、または、同様に導電性かつ熱伝導性で耐食性の別の材料から作製されてもよい。
図1−図4の実施形態におけるように、この実施形態の前部コーン501は、2kVから5kVの範囲内の高い電圧に保持される。この電位電圧は、正電荷を帯びたイオンを生成するためには負であり、負電荷を帯びたイオンを生成するためには正である。端部片505は質量分析計110の第1のチャンバに取り付けられ、それゆえ、接地またはほぼ接地にある。図5Aに示されているように、抵抗器523がそれらのそれぞれの金属ワッシャに接続されており、したがって、前端における2−5kVから後端における接地またはほぼ接地まで及ぶカスケード電位電圧を、金属ワッシャ502の各々に分配する。したがって、前部コーンに隣接している金属ワッシャは2−5kVの電位にあり、端部片505に隣接している金属ワッシャは接地またはほぼ接地にあり、中間のワッシャは中間電位にある。この抵抗器のネットワークは、各金属ワッシャに印加される電位電圧を制御する。たとえば、抵抗器523の各々が同じ値を有する場合、電位電圧は、前端にある電源520によって与えられる2−5kVから対向端における接地またはほぼ接地まで概ね一定の勾配で降下することになる。第1の実施形態におけるように、図5Aに示されている電気スプレーインターフェースの実施形態は、管504の孔511を通るイオンの流れを遅延または逆転させ得る電位のいかなる急峻な勾配も有しない。
図5Aに示されているように、RF源521が、キャパシタ522および電気接続524を介して隣接する金属ワッシャに反対の極性の電位電圧を印加する。RF源521は、100−500ボルトの範囲内の振幅で、0.1MHzから3MHzの範囲内、たとえば、1MHz−2MHzの周波数を有し得る。たとえば、電気接続524を介して4番目の金属ワッシャ(左から数えて)に印加されるRF信号は、電気接続525を介して5番目の金属ワッシャに印加されるRF信号に対して、180°位相がずれている。このRF信号は、内側管の壁に衝突するイオンまたは他の粒子の数を低減する役割を果たす。イオンの、内側管の壁との衝突は、衝突が、それらのイオンが質量分析計システム内の質量分析器に達するのを阻害し、したがって、質量分析計システムの感度を低減するため、望ましくない。インターフェース500はまた、RF電位を印加することなく(および関連付けられるキャパシタなしで)動作することもできる。しかしながら、その事例においては、壁衝突に起因してより多くのイオンが失われる場合がある。
ワッシャ502は、ステンレス鋼のような導電性かつ熱伝導性の材料から作成される金属電極である。ワッシャ503は、ジルコニア、サファイア、炭化ケイ素、窒化ケイ素、Shapal Hi−M softもしくは窒化アルミニウム、または、電気絶縁体(もしくは少なくとも抵抗が高い)であるとともに、熱伝導性でもある他の材料のようなセラミック材料から作成されるセラミック絶縁体である。セラミックワッシャは熱伝導性であるため、内孔511を通じて進行するイオンは、それらが内孔511を通過するときに、相対的に均一な温度を受ける。セラミック材料の電気抵抗率は、少なくとも約10Ω−cmであるべきであり、このセラミック材料の熱伝導率は少なくとも1W/m−K、好ましくは2−2.5W/m−Kまたはそれ以上であるべきである。
ワッシャ502および503の中心にある穴は、電気スプレーインターフェース500を貫通する孔511があるように、互いと、および、前部コーン501内のオリフィス510と整列する。ワッシャは、それらの中心に内径0.2から1mmの穴を有し、3−10mmの範囲内の外径を有してもよい。金属ワッシャ502の厚さは一般的に0.2−0.3mmの範囲内、たとえば、0.25mmである。セラミックワッシャ503の厚さは一般的に0.5−1.0mmの範囲内、たとえば、0.75mmである。図5Aは、金属ワッシャの0.25mmおよびセラミックワッシャの0.75mmに基づいて、約12.25mmの合計長さについて、金属−セラミック−金属ワッシャの合計12個の「サンドイッチ」を示している。しかしながら、そのような「サンドイッチ」の総数は、8から20またはそれ以上に及んでもよく、インターフェース500の全長は、約8mmから約30mmまたはそれ以上に及び得る。図5Aに示されているように、組み立てられた一連の金属ワッシャおよびセラミックワッシャは、それを通じて液滴、クラスタおよびイオンが流れることができる内孔511を有する管504を形成する。
前部コーン501、金属ワッシャ502、セラミックワッシャ503および端部片505は、整列および機械的耐久性を保証するための適切な手段によってともに接合され得る。また、孔211および511は図面においては円筒形であるとして図示されているが、それらは他の形状を有してもよい。たとえば、孔211および511は概ね矩形のスリットとして作製されてもよい。それらはまた、複数の孔に置き換えられてもよい。さらに、管203および504は図面においては円筒形であるとして図示されているが、それらの外面は異なる形状を有してもよい。
図5Aに示されている実施形態と同様の実施形態は、液滴およびクラスタが内側管504を通じて流れるときに、それらの脱溶媒和を補助するためのヒータを組み込むことができる。ヒータは、図5Bに示されているように、内側管504の周囲に巻装された電気的に絶縁されたヒータコイル565であってもよい。円筒外部シールド550が、ヒータコイル565を保護するために使用されてもよい。金属ワッシャ502への電気接続に対応する適切な手段を用いて、Shapal Hi M softのような高熱伝導性セラミックから作成される管または外殻551が、コイル565からの熱のさらなる分配を促進するために、ヒータコイル565と管504との間に置かれてもよい。熱伝導性セラミックワッシャ504を、熱伝導性金属電極ととともに使用することによって、内孔511に沿った温度が相対的に均一であることも保証される。
図6は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。この実施形態において、電気スプレーインターフェース600は、マイナス2−5kV電源からの電圧を、セラミック内側管650を取り巻くリング電極604に分配する抵抗器623のネットワークを有する。セラミック内側管650は、上記で説明された第1のセラミック材料から作製されてもよい。たとえば、セラミック内側管650は、ジルコニア、イットリア/ジルコニア混合物、別のジルコニア混合セラミック、または、高い電気抵抗率と高い熱伝導率の両方を有する別のセラミック材料から作製されてもよい。内側管650は、前部コーン601にあるオリフィス610付近から、端部片605にある出口オリフィス611付近まで延在している。電気スプレーインターフェース600に入るイオンおよび帯電粒子は、内孔612を通るガス流によって取り込まれ、入口オリフィス610から進行して、イオンとして出口オリフィス611から出る。リング電極604の数および間隔、および個々の抵抗器623の値は、電気スプレーインターフェースの前部コーン端から電気スプレーインターフェースの端部片端までの内側管650にわたる電圧降下に適合するように選択され得る。
中間セラミック管652は、上記で説明された第2のセラミック材料から作成されてもよい。たとえば、中間セラミック管は、AlNまたはShapal Hi−M softから作製されてもよい。中間セラミック管は、埋め込みヒータ要素630を含んでもよい。ガラスまたは磁器のような良好な熱的かつ電気的絶縁体から作成される外側セラミック管651は、電気スプレーアセンブリにわたる保護シールドを提供する。
リング電極604には、金属フィルム、セラミック管に対して圧入される2つの半円から作成される別個の金属リング、周縁金属リング、または、セラミック管の周縁に高電位を印加するための任意の他の適切な手段を置かれ得る。
図7は、概して図6に示されている実施形態と同様であるが、図6の実施形態にあるような周縁電極の代わりに埋め込みリング電極704を使用する電気スプレーインターフェースの一実施形態を示す。入口オリフィス710に入るイオンおよび他の帯電粒子は、内孔712を通るガス流によって取り込まれ、セラミック管750を通って進行して、オリフィス711を出る。マイナス2−5kV電源720からの電圧が、抵抗器ネットワーク723を介して、内側セラミック管750内に埋め込まれているリング電極704に分配される。内側セラミック管750は、ジルコニア、ジルコニア/イットリア混合物のような第1のセラミック材料、または、高い電気抵抗率と高い熱伝導率の両方を有する別のセラミック材料から作成される。内側セラミック管は、高い電気抵抗率と高い熱伝導率の両方を有する、AlNおよびShapal Hi−M softのような第2のセラミック材料から作成される中間セラミック管と良好に熱的に接触している。中間セラミック管752は、上記で説明された第2のセラミック材料から作成されてもよい。中間セラミック管752は、埋め込みヒータ要素730を含んでもよい。たとえば、中間セラミック管は、AlNまたはShapal Hi−M softから作製されてもよく、図3Dを参照して上記で説明されたヒータ要素のような埋め込みヒータ要素を含んでもよい。ガラスまたは磁器のような良好な熱的かつ電気的絶縁体から作成される任意選択の外側セラミック管751は、電気スプレーアセンブリにわたる保護シールドを提供することができる。
図8は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。この実施形態において、電気スプレーインターフェース800は、内側セラミック管850を取り巻くリング電極804を有する。内側セラミック管850は、上記で説明された電気的および熱的特性を有する、ジルコニアまたはイットリア混合ジルコニアまたは別のジルコニア混合物のような材料から作製される。外側セラミック管851は、AlNまたはShapal Hi−M softから作成されてもよく、内孔812の内部の温度を65℃から225℃までの範囲内、たとえば、約100℃から180℃までに維持する埋め込みヒータ(図6および図7に概略的に示されている埋め込みヒータなど)を組み込んでいる。帯電粒子が前部コーン801内の入口オリフィス810に入り、内孔812を通じて進行して、端部片805内の出口オリフィス811を介して出る。帯電粒子が内孔812を通じて進行するとき、内孔812に入る任意のクラスタおよび液滴は、内孔812を出る帯電粒子のほぼすべてがイオンとして出るように、内孔812を通じて進行するときに脱溶媒和され得る。
前部コーン801におけるほぼマイナス2−5kV電位から端部片805におけるほぼ接地に及ぶDC電位を分配するために、電源820が抵抗回路網823および抵抗器826に適用される。RF源821が、キャパシタ822ならびに電気接続824および825を介して、内側セラミック管850を取り巻く電極804にRF信号を印加する。この実施形態において、印加されるRF電界の周波数および第1のセラミック材料の抵抗率は、RF電界の相当部分が内側セラミック管に透過するように選択される。
米国特許第4,013,887号の式4によれば、材料は、量4πσ/ωε<1であるとき、材料を通じたRF電界の伝送に関して誘電体のように振る舞い、式中、σは問題の材料の導電率であり、ωはRF電界の角振動数であり、εは材料の誘電率である。混合セラミックについて、異なる供給元からのεおよびσは変化するが、イットリア安定化ジルコニアに関する一般的な値は、ε=29およびσ=10Ω−cmである。cgs単位において、この抵抗率は、約10−4sec−1の導電性と等価である。したがって、10HzのRF周波数について、量4πσ/ωεは、実質的に1未満である約6×10−4である。したがって、この周波数について、RF電界は、そのような材料を通じて実質的に伝送されることになる。10Ω−cmの抵抗率について、量4πσ/ωεは、なお実質的に1未満である約6×10−2である。したがって、10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。
図9に示されている電気スプレーインターフェース900は、概して、図8に示されている電気スプレーインターフェース800と同様であるが、前部コーン901と端部片905との間にのみ、マイナス2−5kV電位を印加する。したがって、内側セラミック管950の電気抵抗は、前部コーン901においてほぼマイナス2−5kVの電位を有し、端部片905においてはほぼ接地であり、電位の絶対値は、前部コーン901から端部片905へと単調に低減する。
この実施形態において、帯電粒子が前部コーン901内の入口オリフィス910に入り、内側セラミック管950の内孔912を通じて進行して、端部片905内の出口オリフィス911を介して出る。帯電粒子は、出口オリフィス911を通じて出る帯電粒子のほぼすべてがイオンであるように、埋め込みヒータ(図6および図7に示されている埋め込みヒータなど)を有する外側セラミック管951によって加熱される。内側セラミック管950に使用される材料は、図8の実施形態において内側セラミック管850に使用される材料と同様であってもよく、外側セラミック管951に使用される材料は、図8の実施形態において外側セラミック管に使用される材料と同様であってもよい。
RF源921が、キャパシタ922ならびに電気接続924および925を介して、内側セラミック管950を取り巻く電極904にRF信号を印加する。この実施形態において、印加されるRF電界の周波数および第1のセラミック材料の抵抗率は、RF電界の相当部分が内側セラミック管に伝送するように選択される。10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。
図10は、概して図8の実施形態と同様であるが、内側セラミック管を質量分析計の真空システムの第1のチャンバ(図1に示されているチャンバ106など)内へと延在させるための円錐セラミック端部片1006を使用する電気スプレーインターフェースの別の実施形態を示す。
この実施形態において、電気スプレーインターフェース1000は、内側セラミック管1060を取り巻くリング電極1004を有する。内側セラミック管1060は、上記で説明された電気的および熱的特性を有する、ジルコニアまたはイットリア混合ジルコニアまたは別のジルコニア混合物のような材料から作製される。外側セラミック管1061は、AlNまたはShapal Hi−M softから作成されてもよく、内孔1012の内部の温度を65℃から225℃までの範囲内、たとえば、約100℃から180℃までに維持する埋め込みヒータ(図6および図7に示されている埋め込みヒータなど)を組み込んでいる。帯電粒子は前部コーン1001内の入口オリフィス1010に入り、内孔1012および端部片1005を通じて進行し、それらが内孔1012を通過する間に脱溶媒和されて、セラミック端部コーン1006内の出口オリフィス1011を介してイオンとして出る。セラミック端部コーン1006は、外側セラミック管1061と同じ材料から作成され、内側セラミック管1060の端部分と直に熱的に接触しており、また、端部片1005を介して外側セラミック管1060とも熱的に接触している。したがって、セラミック端部コーン1006は、内側セラミック管1060および端部片1005を通じた熱伝導によって、外側セラミック管1061内の埋め込みヒータによって加熱される。帯電粒子が内孔1012を通じて進行するとき、内孔1012に入る任意のクラスタおよび液滴は、内孔1012を出る帯電粒子のほぼすべてがイオンとして出るように、内孔1012を通じて進行するときに脱溶媒和され得る。
前部コーン1001におけるマイナス2−5kV電位から端部片1005におけるほぼ接地に及ぶDC電位を分配するために、電源1020が抵抗回路網1023に適用される。RF源1021が、キャパシタ1022ならびに電気接続1024および1025を介して、内側セラミック管1060を取り巻く電極1004にRF信号を印加する。この実施形態において、印加されるRF電界の周波数および第1のセラミック材料の抵抗率は、RF電界の相当部分が内側セラミック管に透過するように選択される。10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。10Hz以上の周波数は、その抵抗率が10Ω−cm以上に及ぶ材料を通じて首尾よく伝送され得る。
端部コーン1006は、内孔1012を質量分析計の第1の段内へと延在させ、したがって、質量分析計システムの後続のイオンの案内および収束デバイス内への脱溶媒和イオンの効率的な送達を容易にする。また、図10の実施形態において、内孔1012からの出口1011内側セラミック管の端部に発生し得る任意の周縁電界からさらに引き離される。したがって、イオンの収束を乱す傾向にあり得る周縁電界からの任意の影響は、内孔1012の十分内部で発生し、ここで、平行になったガスの流れが任意の収束を乱す効果を打ち消すことができる。
図11は、マイナス2−5kV電位を内側セラミック管1160にわたって分配するための抵抗器のネットワークを有しないことを除いて、図10の実施形態と同様の実施形態を示す。この実施形態において、リング電極1104が、内側セラミック管1160を取り巻く。内側セラミック管1160は、上記で説明された電気的および熱的特性を有する、ジルコニアまたはイットリア混合ジルコニアまたは別のジルコニア混合物のような材料から作製される。外側セラミック管1161は、AlNまたはShapal Hi−M softから作成されてもよく、内孔1112の内部の温度を65℃から225℃までの範囲内、たとえば、約100℃から180℃までに維持する埋め込みヒータを組み込んでいる。帯電粒子は前部コーン1101内の入口オリフィス1110に入り、内孔1112および端部片1105を通じて進行し、それらが内孔1112を通過する間に脱溶媒和されて、セラミック端部コーン1106内の出口オリフィス1111を介してイオンとして出る。セラミック端部コーン1106は、外側セラミック管1161と同じ材料から作成され、内側セラミック管1160の端部分と直に熱的に接触しており、また、端部片1105を介して外側セラミック管1160とも熱的に接触している。したがって、セラミック端部コーン1106は、内側セラミック管1160および端部片1105を通じた熱伝導によって、外側セラミック管1161内の埋め込みヒータ(図6および図7に概略的に示されている埋め込みヒータなど)によって加熱される。帯電粒子が内孔1112を通じて進行するとき、内孔1112に入る任意のクラスタおよび液滴は、内孔1112を出る帯電粒子のすべてまたはほぼすべてがイオンとして出るように、内孔1112を通じて進行するときに脱溶媒和され得る。
電源1120が、前部コーン1101におけるマイナス2−5kV電位から端部片1105におけるほぼ接地に及ぶDC電位を印加する。RF源1121が、キャパシタ1122ならびに電気接続1124および1125を介して、内側セラミック管1160を取り巻く電極1104にRF信号を印加する。この実施形態において、印加されるRF電界の周波数および第1のセラミック材料の抵抗率は、RF電界の相当部分が内側セラミック管に透過するように選択される。
端部コーン1106は内孔1112を延在させ、したがって、図1に示されている質量分析計システム100のような質量分析計システム内の後続のイオンの案内および収束デバイス内への脱溶媒和イオンの効率的な送達を容易にする。また、図10の実施形態におけるように、内孔1112からの出口1111は、内側セラミック管の端部に発生し得る任意の周縁電界からさらに引き離される。したがって、イオンの収束を乱す傾向にあり得る周縁電界からの任意の影響は、内孔1112の十分内部で発生し、ここで、平行になったガスの流れが任意の収束を乱す効果を打ち消すことができる。
図12は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。この実施形態において、内側セラミック管1250の抵抗率は、前部中間セラミック管1252の温度と、端部中間セラミック管1253の温度とを独立して制御することによって、部分的に制御される。前部中間セラミック管1252は、埋め込みヒータ1230を組み込んでおり、端部中間セラミック管1253は、埋め込みヒータ1231を組み込んでいる。ヒータ1230およびヒータ1231は、内側セラミック管1250の前部分の温度と、内側セラミック管1250の端部分の温度との間に温度差が確立され得るように、互いから独立して制御される。
内側セラミック管1250は、第1のセラミック材料と同様の材料から製造され、第1のセラミック材料の特性と同様の電気的および熱的特性を有する。たとえば、内側セラミック管1250は、ジルコニア、ジルコニア/イットリア混合物または別のジルコニア混合物から製造されてもよい。上記で説明されたように、そのような材料の抵抗率は温度に強く依存する。前部中間セラミック管1252および端部中間セラミック管1253は、AlNまたはShapal Hi−M softのような、第2のセラミック材料の特性と同様の電気的および熱的特性を有する材料から製造されてもよい。外部シリンダ1251は、磁器またはガラスのような、良好な電気絶縁体であるとともに良好な断熱材でもある材料から作成されてもよい。
動作時、たとえば、前部中間セラミック管1252は、端部中間管1253の温度よりも高い温度に維持されてもよい。その場合、内側セラミック管1250の前部分にわたってマイナス2−5kVDC電源1220によって印加される電位降下は、内側セラミック管1250の端部分にわたる電位降下よりも小さくなる。逆に、前部中間セラミック管1252が、端部中間管1253の温度よりも低い温度に維持される場合、内側セラミック管1250の前部分にわたる電位降下は、内側セラミック管1250の端部分にわたる電位降下よりも大きくなる。
したがって、図12の実施形態は、オペレータが、内側セラミック管の複数の異なる部分の温度を制御することによって、前部コーン120内の入口オリフィス1210から内孔1212を通って端部片1205内の出口オリフィス1211を介して出る帯電粒子の流れを制御することを可能にする。この実施形態は、図12においては2つの中間セラミック管を有するものとして示されているが、これはまた、3つ、4つまたはそれ以上の中間セラミック管を用いて作成されてもよく、これによってユーザに、実験の設計におけるさらにより高い自由度が与えられる。
図13は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。この実施形態において、電気スプレーインターフェース1300は、前部コーン1301を越えて大気中へと突出する内側セラミック管1350を有する。この実施形態は、内側セラミック管1350の前端が、電気スプレー内で直に、液滴、クラスタおよびイオンを採取することを可能にする。内側セラミック管1350は、上記で説明されたように、ジルコニア、イットリア混合ジルコニア、または、高い電気抵抗率および良好な熱伝導性を有する他のジルコニア混合物のような、第1のセラミック材料と同様の材料から作製されてもよい。内孔1312は、内側セラミック管1350にある入口オリフィス1310から、端部片1305にある出口オリフィス1311へと延在している。前部コーン1301および端部片1305は、ステンレス鋼のような導電性材料から作成されてもよい。ステンレス鋼から作成されてもよい前部リング電極1302が、前部コーン1301と電気的および熱的に接触している。電源1320からの高電圧電位が前部コーン1301に、したがって電極1302に印加される。端部片1305は、接地またはほぼ接地に保持される。
図13に示されている実施形態はまた、図3D、図6および図7に概略的に示されており、図3Dに関連して説明されている例と同様の埋め込みヒータを組み込んでいる中間セラミック管1351をも有する。任意選択の外側管1352が、磁器またはガラスのような、電気的かつ熱的に絶縁性を有する材料から作成され、図13に示されているアセンブリに対する保護シールドを提供する。抵抗回路網1323が、マイナス2−5kV電源1320からの電位を、内側セラミック管1350に埋め込まれている(図13に示されているように)か、または、内側セラミック管を取り巻く電極1304に分配する。RF源1321は、キャパシタ1322および電気接続1324を介して電極1304にRF信号を印加する。
図14Aおよび図14Bは、電気スプレーインターフェースの他の実施形態の概略図である。これらの実施形態は概して、図13の実施形態と同様である。たとえば、電気スプレーインターフェース1400は、前部コーン1401を越えて大気中へと突出する内側セラミック管1450を有する。この実施形態は、内側セラミック管1450の前端が、電気スプレー内で直に、液滴、クラスタおよびイオンを採取することを可能にする。しかしながら、これらの実施形態は、マイナス2−5kV電源1420からの高電圧を内側セラミック管に印加するための抵抗器のネットワークを含まず、図13に示されている内側セラミック管内に埋め込まれているかまたは内側セラミック管を取り巻く複数の電極を有しない。代わりに、マイナス2−5kV電圧がステンレス鋼前部コーン1401に印加され、および、図14Aに示されている実施形態においては、前部電極1402に印加され、一方で端部片1405は接地またはほぼ接地に保持される。
図14Aおよび図14Bの実施形態において、帯電粒子は入口オリフィス1410に入り、内孔1412を通じて進行して、出口オリフィス1411を介して出る。内側セラミック管1450は、ジルコニア、ジルコニア/イットリア混合物、または、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する別のジルコニア混合物のような、上記で説明された第1のセラミック材料と同様の材料から作成される。内側管1450は、AlNまたはShapal Hi−M softのような、上記で説明された第2のセラミック材料と同様の材料から作成される、中間セラミック管1453内に保持される。外側管1452は、磁器またはガラスのような材料から作成されてもよく、たとえば、図14Aに示されているように、アセンブリに対する保護カバー1452を含むことができる。他の実施形態において、保護カバー1452は、たとえば、図14Bに示されているように、省かれてもよい。
図15は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。この実施形態は、(1)単一の中間セラミック管1551と、(2)入口オリフィス1510と出口オリフィス1511との間の点において内側セラミック管1550を取り巻く単一のリング電極1504と、(3)一方の側においては有線または無線接続1532を介してコンピュータ1530と通信しており、他方の側においてはライン1533を介して電極1504と通信しているコンピュータ制御スイッチ1531とを有することを除いて、図12の実施形態と概して同様である。
図12の実施形態におけるように、電気スプレーインターフェース1500は、ガラスまたは磁器のような、電気的かつ熱的に絶縁性を有する材料から作成されてもよい外側管1552を有する。内側セラミック管1550は、ジルコニア、ジルコニア/イットリア混合物、もしくは別のジルコニア混合物、または、上記で説明された第1のセラミック材料と同様であり、その電気的および熱的特性を有するセラミック材料から作成されてもよい。中間セラミック管1551は、AlN、Shapal Hi−M soft、または、上記で説明された第2のセラミック材料と同様であり、その電気的および熱的特性を有する別の材料から作成されてもよい。
動作時、コンピュータ制御スイッチ1531が開いているとき、マイナス2−5kV電源1520からの電圧が、前部コーン1501から端部片1505までの内側セラミック管1550にわたって印加される。したがって、スイッチが開いているとき、帯電粒子は、図1および図2を参照して上記で説明されたように、ガスの流れによって、大気から質量分析計の第1の段内へと、内孔1512を通じて取り込まれる。
スイッチ1531が閉じられているとき、電極1504と端部片1505との間の電位勾配が非常に急峻であるように、マイナス2−5kV電位が電極1504に直に印加される。この場合、電極1504と端部片1505との間の強い電界に起因する反対の力は、任意の帯電粒子が内孔1512を通じて進み続けることを阻害するのに十分に強くなり得る。したがって、帯電粒子は、スイッチ1531が開かれるまで内孔1512の中に貯蔵されたままである。スイッチ1531が開かれると、一般的に1−20ミリ秒後に、貯蔵されていたイオンが内孔1512を通じて進み続けて、出口オリフィス1511を介して質量分析計システムの第1の段内へと出ることができる。
この実施形態は、質量分析計内のイオンの下流処理にいくらか時間がかかるときに使用され得る。これによって、第1のバッチのイオンが、第2のバッチが収集されている間に、質量分析計システムによって処理されることが可能になる。その後、第2のバッチが、スイッチ1531を開くことによって質量分析計システム内へと放出され得る。後続のバッチのイオンも、連続して捕捉され、その後放出され得る。
図16は、電気スプレーインターフェースの別の実施形態の概略図である。電気スプレーインターフェース1600は、内側セラミック管内にイオンを一時的に貯蔵するために、コンピュータ制御スイッチ1631を使用する。この実施形態は、概して図15の実施形態と同様であるが、内側セラミック管1650を取り巻くリング電極1604と、キャパシタ1622ならびに電気接続1624および1625を介してリング電極1604にRF信号を与えるRF源1621とを含む。
コンピュータ制御スイッチ1631は、内側セラミック管1650を取り巻くリング電極1604の1つである、リング電極1606に接続される。コンピュータ制御スイッチが開いているとき、マイナス2−5kVが、内側セラミック管1650に対して、前部コーン1601にあるその前端から、端部片1605における接地またはほぼ接地までにわたって印加される。コンピュータ制御スイッチが開くことによって、イオンは内孔1612を通じて進行し、出口オリフィス1611を介して質量分析計の第1の段内へと出る。コンピュータ制御スイッチ1631が閉じられると、マイナス2−5kV電位がリング電極1606に直に印加される。その場合、リング電極1606と端部片1605との間の電位勾配は非常に急峻であり、それによって、内孔1612の端部を通じたイオンの動きを阻止する強い電界が存在する。このように、イオンが出口オリフィス1611を通じて進行することを可能にするためにコンピュータ制御スイッチ1631が開かれるまで、イオンは内孔1612内に捕捉されることになる。
前部コーン1601、リング電極1604および端部片1605は、ステンレス鋼のような導電性の耐食性材料から作製されてもよい。内側セラミック管1650は、ジルコニア、イットリア/ジルコニア混合物、または、他のジルコニア混合物のような、上記で説明された第1のセラミック材料と同様の材料から作製されてもよい。外側セラミック管1651は、AlNまたはShapal Hi−M softのような、上記で説明された第2のセラミック材料と同様の材料から作製されてもよい。内孔1612の内部で生成されるRF電界は、イオンおよび他の帯電粒子の、内孔1612の壁との衝突を低減し、したがって、出口オリフィス1611を介して内孔1612から現れるイオンの数を増大させることによって、内孔1612を通じたこれらのイオンおよび粒子の案内を助ける。
図17は、外部シールド1752および中間セラミック管1751を通じてセラミック内側管1750内に埋め込まれているかまたはセラミック内側管を取り巻く電極に対して、図5Bの電気接続525、図6の625、図7の725、図8の825、図9の925、図10の1025、図11の1125、図13の1325、図15の1533および図16の1625のような電気接続がどのように行われるかを示す概略図である。電気接続1770は、保護シールド1752内の穴1772を通過し、その後、中間セラミック管1751内の穴1771を通過する。中間セラミック管1751内で、電気接続1770は、図5Bのワッシャ502、図6のリング電極604、図7の埋め込み電極704、図8のリング電極804、図9のリング電極904、図10のリング電極1004、図11のリング電極1104、図13の埋め込み電極1304、図15の埋め込み電極1504および図16のリング電極1604のような導電性構成要素に接続される。
図18Aおよび図18Bは、電気スプレーインターフェースの他の実施形態を示す概略図である。これらの実施形態は概して、図13、図14Aおよび図14Bの実施形態と同様である。たとえば、電気スプレーインターフェース1800は、前部片1801を越えて大気中へと突出する内側セラミック管1850を有する。この実施形態は、内側セラミック管1850の前端が、電気スプレー内で直に、液滴、クラスタおよびイオンを採取することを可能にする。図18Aおよび図18Bの実施形態において、電源からの電圧が前部片1801に印加され、一方で、端部片1805は接地またはほぼ接地に保持される。前部片1801は、円錐台形とすることができ、それによって、内側セラミック管1850の端面付近に平坦な端面がもたらされる。
図18Bに示されている例において、第2のセラミック管1853は、その端部に直径の大きいディスク1813および1814を有し、それによって、第2のセラミック管1853とディスク1813および1814はともに、その周囲にヒータコイルが巻装され得るボビンを形成する。しかしながら、ヒータコイルは、ディスク1813および1814なしで第2のセラミック管1853の周囲に巻装されてもよい。
これらの実施形態において、帯電粒子は入口オリフィス1810に入り、内孔1812を通じて進行して、出口オリフィス1811を介して出る。内側セラミック管1850は、ジルコニア、ジルコニア/イットリア混合物、または、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する別のジルコニア混合物のような、上記で説明された第1のセラミック材料と同様の材料から作成される。内側管1850は、AlNまたはShapalHi−M softのような、上記で説明された第2のセラミック材料と同様の材料から作成される、中間セラミック管1853内に保持される。たとえば、図14Aに示されているように、任意選択の保護外側管が、図18Aおよび図18Bの実施形態に追加されてもよい。
図19A、図19B、および図19Cは、質量分析計に対する電気スプレーインターフェースの他の実施形態の断面図である。図19A、図19Bおよび図19Cに示されている実施形態において、電気スプレーインターフェース1900は、電気スプレー噴霧器から流れる帯電粒子を受け入れるように配置されている入口オリフィス1910を有する前部片1901を含む第1のセラミック管1903を有する。第1のセラミック管1903は、オリフィス1910から端部片1905へ、また、端部片1905を通じて端部片1905内の出口オリフィス1912へと延在している内孔1911を有する。端部片1905は、ステンレス鋼、または、同様に導電性かつ熱伝導性で耐食性の他の材料から作製されてもよい。前部コーン1901は、第1のセラミック管1903と同じ材料から形成される。たとえば、前部コーン1901は、第1のセラミック管1903の一部分として形成されてもよく、または、第1のセラミック管1903に接合されてもよい。
図19Aに示されているように、第1のセラミック管1903は、前部コーン1901と端部片1905との間に延在している。第1のセラミック管1903および前部コーン1901は、第1のセラミック材料から作製される。第1のセラミック管1903は、同じく図19Aに示されているように、第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管1902の中心に保持される。いくつかの実施形態において、ヒータコイル1904が、たとえば、図19Cに示されているように、第2のセラミック管1902の周囲に巻装される。ヒータコイル1904は、質量分析計による分析のために出口オリフィス1912を通じて端部片1905を出る個々のイオンが生成されるように、前部コーン1901に入る液滴およびクラスタを脱溶媒和するのに十分な温度に、内孔1911を維持するために使用され得る。内孔は、65℃から225℃の範囲内、たとえば、100℃から180℃の範囲内の温度に保持され得る。
いくつかの実施形態において、第2のセラミック管1902は、その周囲にヒータコイル1904が巻装され得るボビンを形成するために、その端部に直径の大きいディスクを有することができる。しかしながら、図19Bに示されているように、ヒータコイル1904は、そのようなディスクなしで第2のセラミック管1902の周囲に巻装されてもよい。代替的に、ヒータコイルは、たとえば、図3Cに示されているように、セラミック管内の溝の周囲に巻装されてもよい。第2のセラミック管1902はまた、第2のセラミック管の周囲に巻装された別個のヒータコイルを有する代わりに、埋め込みヒータ要素で作製されてもよい。そのような実施形態の例が、図3Dに概略的に示されている。任意選択的に、上記で説明された実施形態にいずれかにおいて、ヒータコイル1904または加熱要素1940は、図19Dに示されているような、電気的かつ熱的に絶縁性を有する円筒保護カバー1950によって纏着されてもよい。たとえば、円筒カバー1950は、ヒータコイル1904または加熱要素1940を覆うような寸法にされている磁器外殻であってもよい。加熱コイルまたは加熱管を含まない実施形態において、熱は、端部片205から直に、かつ/または、第2のセラミック管202を通じて第1のセラミック管203に伝導され得る。
図19A、図19Bおよび図19Cに示されている実施形態は、リング電極1912を含む。いくつかの実施形態において、リング電極1912は、第1のセラミック管1903と第2のセラミック管1902との間に配置され得る。たとえば、リング電極1912は、第1のセラミック管1903の前部コーン1901の後面において、間に配置されてもよい。リング電極は、第2のセラミック管1902の外径よりも大きい外径、および、前部コーン1901の後ろにおける第1のセラミック管1903の外径と実質的に同じ内径を有する平ワッシャの形態とすることができる。リング電極1912は、導電性材料、たとえば、ステンレス鋼から作成することができる。電源からの高電圧電位が、電極1912に印加される。端部片1905は、接地またはほぼ接地に保持される。
たとえば、図14A、図14B、図18A、図18B、図18C、図19A、図19B、および図19Cに示されているように、インターフェースに対する電気接続が、内側セラミック管の入口から下流で行われる実施形態には、多数の利点がある。たとえば、そのような構成は、帯電液滴、クラスタおよび/またはイオンが電極または前部片によって生成される電界を受ける前に、内孔への入口の上流にある、内側管の内孔の領域内でポアズイユ流れが確立されることを可能にする。他の利点は、前部コーンと他の構成要素との間の電気アークに起因して電気スプレー先端が破壊される確率が低減することを含む。たとえば、これは、イオン信号を最適化するために、電気スプレーインターフェースと噴霧器との間の距離を調整するのに有用であり得る。電気スプレーインターフェースの端部が噴霧器に近くなりすぎた場合、噴霧器またはインターフェースを損傷または破壊する可能性があるアークが、それらの間に発生する可能性がある。内側管の内孔の入口端の下流で行われる電気接続は、内側管の端部に至る追加の電流制限抵抗を与え、したがって、アークを通じて流れ得る、可能性のある最大の放電電流、および、したがって、アークの破壊的な電位を低減する。さらなる利点は、インターフェースが誤って触れられた場合にユーザが経験し得る電気ショックの度合いが低減することを含む。
上記で説明されたような適切な電気抵抗率および非常に高い熱伝導率の第1のセラミック材料について、図19Aおよび図19Bに示されている実施形態における第2のセラミック管1902は、省かれてもよく、または、一体構造として、第1のセラミック管1902および前部コーン1901の一部分として、第1のセラミック材料から形成されてもよい。第1のセラミック材料の非常に高い熱伝導率は、それが端部片1905からの熱の伝達によって十分に加熱され得、第1のセラミック管1903の長さに沿った任意の熱勾配をも低減することを保証するだろう。
図5A、図5B、図6、図7、図8、図10および図13の実施形態の抵抗回路網内の抵抗器は、高電圧電位を内側セラミック管の長さにわたって均一に分配するために、すべて同じ値を有してもよい。しかしながら、異なる値を有する可変抵抗器または固定抵抗器が、内側管の長さにわたって電位に適合するために使用されてもよい。
図8、図9、図10および/または図11の実施形態はまた、図6および図7に示されているもののような、磁器またはガラスから成る外側保護および絶縁カバーをも含んでもよい。
概略図および本記載は一般的に、電気スプレーインターフェースの前端を円錐として説明している。しかしながら、インターフェースの前端は、他の凸または凹形状を有してもよい。最適な形状は、たとえば、流速、および、使用される特定の電気スプレー噴霧器に応じて決まり得る。たとえば、流速のより高い気流支援電気スプレー噴霧器には円錐形状がよく適している場合があり、一方で、流速の低い(1ul/mi以下)ナノ電気スプレー噴霧器には凸形状がより適している場合がある。
本明細書における概略図は、電気スプレーインターフェースの前端に高い負電圧を与える2−5kV電源を示している。この構成は、正電荷を帯びたイオンを電気スプレーインターフェース内へと引きつけ、したがって、質量分析器に対する正電荷を帯びたイオンの流れを供給するために使用される。電気スプレーインターフェースの前端に高い正電圧を与えることによって、負電荷を帯びたイオンを電気スプレーインターフェース内へと引きつけ、質量分析器に対する負電荷を帯びたイオンの流れを供給するために、同じ装置が使用されてもよい。
上記で示されているすべての構成について、電気スプレーの脱溶媒和を補助し、内孔の壁に対する溶媒蒸気の凝結を防止するために、第1のセラミック材料と第2のセラミック材料が、ヒータからの十分な熱を内孔に伝達するように、第1のセラミック材料と第2のセラミック材料の両方の熱伝導率が、所与の構成について十分に高いことが重要である。上記の様々な実施形態は、電気スプレー噴霧器が大気圧にある場合で説明されている。電気スプレー噴霧器を、大気圧を上回るまたは下回る圧力において作動させることが有用であることがある。
様々な実施形態が記載されてきたが、本明細書は限定ではなく例示であるように意図されており、本発明の範囲内にあるさらに多くの実施形態および実施態様が可能であることは、当業者には明らかであろう。したがって、実施形態は添付の特許請求の範囲およびその均等物を考慮する以外では限定されるべきではない。また、添付の特許請求項の範囲内で、さらなる修正および変更が行われてもよい。

Claims (74)

  1. 前部片および端部片と、
    前部片から端部片へと延在する内孔を有する内側セラミック管であって、前記内孔は入口オリフィスおよび出口オリフィスを備え、内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される、内側セラミック管と、
    第1の極性において前部片に、第2の極性において端部片に電気的に接続されている高電圧DC電源と、
    第2のセラミック材料から作製される中間セラミック管であって、内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触しており、室温において、第2のセラミック材料は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率を有する、中間セラミック管と、
    を備える、質量分析計システムのためのインターフェース。
  2. 内側セラミック管が、前部片を越えて大気中へと突出している、請求項1に記載のインターフェース。
  3. 前部片が前部コーンである、請求項1に記載のインターフェース。
  4. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い、請求項1に記載のインターフェース。
  5. 第2のセラミック材料の熱伝導率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の熱伝導率よりも少なくとも1桁高い、請求項1に記載のインターフェース。
  6. 第2のセラミック管と熱的に接触しているヒータをさらに備える、請求項1に記載のインターフェース。
  7. ヒータが、ヒータコイルおよび埋め込みヒータ要素のうちの1つである、請求項6に記載のインターフェース。
  8. 第1のセラミック材料が、純粋なジルコニア、混合ジルコニア材料、およびイットリア混合ジルコニア材料のうちの1つである、請求項1に記載のインターフェース。
  9. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、および、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体のうちの1つである、請求項8に記載のインターフェース。
  10. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、および、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体のうちの1つである、請求項1に記載のインターフェース。
  11. 室温において、第2のセラミック材料が、約1012Ω−cmを上回る電気抵抗率および約70W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項1に記載のインターフェース。
  12. 室温において、第1のセラミック材料が、約10Ω−cmを上回る電気抵抗率および約2W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項1に記載のインターフェース。
  13. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃までで、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高い、請求項1に記載のインターフェース。
  14. 第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管内に配置される、第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管と、
    入口オリフィスから出口オリフィスへと延在する第1のセラミック管内の内孔と、
    を備える、質量分析計システムのためのインターフェースであって、
    第2のセラミック材料の電気抵抗率は、室温において、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い、質量分析計システムのためのインターフェース。
  15. 第1のセラミック管が、入口オリフィスを有する前部コーンを含み、内孔が、前部コーンの入口から出口オリフィスを有する端部片へと延在する、請求項14に記載のインターフェース。
  16. 入口オリフィスと出口オリフィスとの間の点において第1のセラミック管を少なくとも部分的に取り巻く電極をさらに備える、請求項14に記載のインターフェース。
  17. 前部コーンから端部片までの電圧の差が少なくとも約2kVである、請求項15に記載のインターフェース。
  18. 第1のセラミック材料が、純粋なジルコニアおよびイットリア/ジルコニア混合物のうちの1つである、請求項14に記載のインターフェース。
  19. 第1のセラミック材料が、ジルコニア混合物である、請求項14に記載のインターフェース。
  20. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、および、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体のうちの1つである、請求項14に記載のインターフェース。
  21. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い、請求項14に記載のインターフェース。
  22. 第2のセラミック材料の熱伝導率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の熱伝導率よりも少なくとも1桁高い、請求項14に記載のインターフェース。
  23. 室温において、第2のセラミック材料が、約1012Ω−cmを上回る電気抵抗率および約70W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項14に記載のインターフェース。
  24. 室温において、第1のセラミック材料が、約10Ω−cmを上回る電気抵抗率および約2W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項14に記載のインターフェース。
  25. 入口オリフィスを有する前部片と、
    前部片から端部片へと延在する、第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管と、
    入口オリフィスから端部片内の出口オリフィスへと延在する第1のセラミック管内の内孔と、
    第1のセラミック管をその中心において包囲および保持している第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管と、
    を備える、質量分析計システムのためのインターフェースであって、
    第1のセラミック材料は、第1の電気抵抗率および第1の熱伝導率によって特徴付けられ、第2のセラミック材料は、第2の電気抵抗率および第2の熱伝導率によって特徴付けられ、
    室温において、第2の電気抵抗率は、第1の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高い、質量分析計システムのためのインターフェース。
  26. 第2のセラミック管と熱的に接触しているヒータをさらに備える、請求項25に記載のインターフェース。
  27. ヒータが、ヒータコイルおよび埋め込みヒータ要素のうちの1つである、請求項26に記載のインターフェース。
  28. 前部片が前部コーンである、請求項25に記載のインターフェース。
  29. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い、請求項25に記載のインターフェース。
  30. 第2のセラミック材料の熱伝導率が、室温から225℃に及ぶ温度において、第1のセラミック材料の熱伝導率よりも少なくとも1桁高い、請求項25に記載のインターフェース。
  31. 第1のセラミック材料が、純粋なジルコニア、混合ジルコニア材料、およびイットリア混合ジルコニア材料のうちの1つである、請求項25に記載のインターフェース。
  32. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、および、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体のうちの1つである、請求項31に記載のインターフェース。
  33. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、および、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体のうちの1つである、請求項25に記載のインターフェース。
  34. 室温において、第2のセラミック材料が、約1012Ω−cmを上回る電気抵抗率および約70W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項25に記載のインターフェース。
  35. 室温において、第1のセラミック材料が、約10Ω−cmを上回る電気抵抗率および約2W/m−Kを上回る熱伝導率を有する、請求項25に記載のインターフェース。
  36. 第2のセラミック材料が、サファイアである、請求項25に記載のインターフェース。
  37. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃までで、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高い、請求項25に記載のインターフェース。
  38. 第1の段、第1の段に取り付けられている第2の段、および第3の段を備える質量分析計の第1の段に、入口において取り付けられているインターフェースを備える質量分析計システムであって、第2の段はイオンガイドを備え、第3の段は質量分析器を備え、
    インターフェースは、
    入口オリフィスを有する前部片と、
    前部片から端部片へと延在する、第1のセラミック材料から作製される第1のセラミック管と、
    入口オリフィスから端部片内の出口オリフィスへと延在する第1のセラミック管内の内孔と、
    第1のセラミック管を取り囲む第2のセラミック材料から作製される第2のセラミック管と、
    を備え、
    室温において、第2のセラミック材料の電気抵抗率は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも2桁高い、質量分析計システム。
  39. 第2のセラミック管と熱的に接触しているヒータをさらに備える、請求項38に記載の質量分析計システム。
  40. 前部片が、端部片に対して少なくとも約2kVの絶対的な大きさを有する電圧に維持される、請求項38に記載の質量分析計システム。
  41. 第1のセラミック管に沿った電位の絶対値が、前部片から端部片へと単調に低減する、請求項40に記載の質量分析計システム。
  42. 第1のセラミック材料が、ジルコニアおよびジルコニア混合物のうちの1つである、請求項38に記載の質量分析計システム。
  43. 第2のセラミック材料が、窒化アルミニウム、窒化アルミニウムと窒化ホウ素との複合焼結体、およびサファイアのうちの1つである、請求項36に記載の質量分析計システム。
  44. 入口オリフィスを有する前部コーンおよび出口オリフィスを有する端部片と、
    入口オリフィスから出口オリフィスへと延在している、交互になったセラミックワッシャおよび金属ワッシャから構成されている管であって、交互になったセラミックワッシャおよび金属ワッシャは、入口オリフィスから出口オリフィスへと延在している内孔を形成する、管と、
    絶対値が約2−5kVであり、前部コーンにおける電圧と端部片における電圧との間の電圧差を維持する高電圧電源であって、抵抗器のネットワークを介して、前部コーンにおける2−5kVまたはほぼ2−5kVから端部片における接地またはほぼ接地まで及ぶカスケード電圧を、金属ワッシャの各々に分配する、前記高電圧電源と、
    金属ワッシャの各々にRF信号を与えるRF電源であって、各金属ワッシャは、その隣接する金属ワッシャと180°位相がずれている、RF電源と
    を備える、質量分析計のためのインターフェースであって、
    セラミックワッシャは、約10Ω−cmを上回る電気抵抗率および約1W/m−Kを上回る熱伝導率を有するセラミック材料から作成される、質量分析計のためのインターフェース。
  45. セラミックワッシャおよび金属ワッシャから成る管に、管の長さに沿って近密に熱的に接触しているヒータをさらに備える、請求項44に記載のインターフェース。
  46. ヒータを包囲する円筒外部シールドをさらに備える、請求項45に記載のインターフェース。
  47. 抵抗器のネットワーク内の抵抗器の各々が、ほぼ同じ値を有する、請求項44に記載のインターフェース。
  48. 入口オリフィスを有する前部片および出口オリフィスを有する端部片と、
    内孔を有する内側セラミック管であって、内孔は、前部片にある入口オリフィスから端部片にある出口オリフィスへと延在しており、
    内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される、内側セラミック管と、
    内側セラミック管を取り巻く複数のリング電極と、
    リング電極にカスケードDC電圧を印加する高電圧DC電源と、
    内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される中間セラミック管と、
    を備える、質量分析計のためのインターフェースであって、
    中間セラミック管は、埋め込みヒータを組み込んでおり、
    室温において、第2のセラミック材料は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率を有する、質量分析計のためのインターフェース。
  49. 第1のセラミック材料が、ジルコニアおよびジルコニア混合物のうちの1つである、請求項48に記載のインターフェース。
  50. 第1のセラミック材料が、イットリア/ジルコニア混合物である、請求項48に記載のインターフェース。
  51. 第2のセラミック材料が、AlN、AlNを含有する複合材料、およびサファイアのうちの1つである、請求項48に記載のインターフェース。
  52. リング電極が、第1のセラミック管内に埋め込まれている、請求項48に記載のインターフェース。
  53. リング電極に結合されているRF源をさらに備える、請求項48に記載のインターフェース。
  54. 高電圧DC電源の1つの極性が、コンピュータ制御スイッチを介して複数のリング電極の1つに電気的に接続されている、請求項48に記載のインターフェース。
  55. 前部片が前部コーンであり、高電圧DC電源の第1の極性が、前部コーンに電気的に接続されており、高電圧DC電源の第2の極性が、端部片に電気的に接続されている、請求項48に記載のインターフェース。
  56. キャパシタのネットワークを介してリング電極に結合されているRF源をさらに備える、請求項55に記載のインターフェース。
  57. 内側セラミック管および端部片と熱的に接触しているセラミック円錐形端部片をさらに備える、請求項48に記載のインターフェース。
  58. セラミック円錐形端部片が、円筒内孔を備え、内側セラミック管の端部分が、セラミック円錐形端部片の円筒内孔内に配置されている、請求項57に記載のインターフェース。
  59. セラミック円錐形端部片が、AlN、AlNを含有する複合材料、およびサファイアのうちの1つから作製される、請求項58に記載のインターフェース。
  60. キャパシタのネットワークを介してリング電極に結合されているRF源をさらに備える、請求項58に記載のインターフェース。
  61. 高電圧DC電源の第1の極性が、前部片に電気的に接続されており、高電圧DC電源の第2の極性が、端部片に電気的に接続されている、請求項58に記載のインターフェース。
  62. 内側セラミック管が、前部コーンを越えて大気中へと突出している、請求項48に記載のインターフェース。
  63. 内側セラミック管が、高電圧DC電源に電気的に接続されている前部電極をさらに備える、請求項62に記載のインターフェース。
  64. 入口オリフィスを有する前部コーンおよび出口オリフィスを有する端部片と、
    内孔を有する内側セラミック管であって、内孔は前部コーンにある入口オリフィスから端部片にある出口オリフィスへと延在しており、内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される、内側セラミック管と、
    内側セラミック管を取り巻くリング電極と、
    リング電極にカスケードDC電圧を印加する高電圧DC電源と、
    内側セラミック管の第1の部分を包囲しており、内側セラミック管の第1の部分と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される第1の中間セラミック管と、
    内側セラミック管の第2の部分を包囲しており、内側セラミック管の第2の部分と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される第2の中間セラミック管と、
    を備える、質量分析計のためのインターフェースであって、
    第1の中間セラミック管は、第1の埋め込みヒータを組み込んでおり、第2の中間セラミック管は、第2の埋め込みヒータを組み込んでおり、
    第1の埋め込みヒータおよび第2の埋め込みヒータは、互いから独立して制御され、
    室温において、第2のセラミック材料は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率を有する、質量分析計のためのインターフェース。
  65. 内側セラミック管の第3の部分を包囲しており、内側セラミック管の第3の部分と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される第3の中間セラミック管をさらに備える、請求項64に記載のインターフェース。
  66. 室温において、第2のセラミック材料が、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率を有する、請求項64に記載のインターフェース。
  67. 室温において、第2のセラミック材料が、第1のセラミック材料の熱伝導率よりも少なくとも1桁高い熱伝導率を有する、請求項64に記載のインターフェース。
  68. 第2のセラミック材料の電気抵抗率が、室温から225℃までで、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い、請求項64に記載のインターフェース。
  69. 前部コーンおよび端部片と、
    前部コーンから端部片へと延在する内孔を有する内側セラミック管であって、前記内孔は入口オリフィスおよび出口オリフィスを備え、内側セラミック管は、高い電気抵抗率および高い熱伝導率を有する第1のセラミック材料から作製される、内側セラミック管と、
    第1の極性において前部コーン、ならびに、前部コーンと電気的および熱的に接触している前部電極に電気的に接続されており、第2の極性において、端部片に電気的に接続されている、高電圧DC電源と、
    内側セラミック管を包囲しており、内側セラミック管と熱的に接触している、第2のセラミック材料から作成される中間セラミック管であって、室温において、第2のセラミック材料は、第1のセラミック材料の電気抵抗率よりも少なくとも1桁高い電気抵抗率を有する、中間セラミック管と、
    を備える、インターフェース。
  70. 内側セラミック管が、前部コーンを越えて大気中へと突出している、請求項98に記載のインターフェース。
  71. 第1のセラミック材料が、ジルコニアおよびジルコニア混合物のうちの1つである、請求項69に記載のインターフェース。
  72. 第1のセラミック材料が、イットリア/ジルコニア混合物である、請求項69に記載のインターフェース。
  73. 第2のセラミック材料が、AlN、および、AlNを含有する複合材料のうちの1つである、請求項69に記載のインターフェース。
  74. 前部コーンと端部片との間に配置されている中間電極をさらに備え、中間電極が、コンピュータ制御スイッチを介してDC電圧の第1の極性に接続されている、請求項69に記載のインターフェース。
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