JP2017228636A - 太陽電池セル及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池セル及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】裏面電極を含む半導体基板の裏面側に金属箔が設けられた太陽電池セルにおいて、金属箔の大きさを最適な大きさに設定することで、発電効率のさらなる向上を図る。
【解決手段】半導体基板11に形成された光電変換層12と、光電変換層12の表面に形成された受光面電極14と、半導体基板11の裏面に形成された裏面電極17と、裏面電極17を含む半導体基板11の裏面側に設けられた金属箔20とを備えた太陽電池セル10であって、半導体基板11の端から金属箔20の端までの距離が3mm以上13mm以下に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体基板に形成された光電変換層と、半導体基板の表面に形成された受光面電極と、半導体基板の裏面に形成された裏面電極と、裏面電極を含む半導体基板の裏面側に設けられた金属箔とを備えた太陽電池セル及び太陽電池モジュールに関する。
近年、半導体基板の裏面電極に金属箔が電気的に接続された太陽電池セル及び太陽電池モジュールが提供されている(例えば、特許文献1,2等参照)。
特許文献1には、光電変換層と、光電変換層の表面に形成された受光面電極と、光電変換層の裏面に形成された裏面電極と、裏面電極に接合されたインターコネクタと、裏面電極をインターコネクタの上から覆う導電性シートとを備えた太陽電池セルが開示されている。
また、特許文献2には、第1導電型のシリコン基板と、前記シリコン基板の裏面に形成されたコンタクトホールを有する裏面パッシベーション膜と、前記シリコン基板の前記コンタクトホールに対応する位置に形成され、前記シリコン基板と電気的に接続する裏面コンタクト電極と、前記裏面コンタクト電極及び前記裏面パッシベーション膜の略全面に形成され、前記裏面コンタクト電極と電気的に接続する銅電極を有する光電変換装置が開示されている。
特許文献1に記載の太陽電池セルは、裏面電極をインターコネクタの上から覆う導電性シートを備えることで、モジュール化された際の直列抵抗を低減する構成となっている。
また、特許文献2に記載の光電変換装置は、銅電極でシリコン基板を透過した光を反射して、その反射光を発電に利用することにより発電効率を高める構成となっている。
特開2005−167158号公報 特開2014−75505号公報
ところで、上記特許文献2に記載の光電変換装置によれば、太陽電池セルの裏面側に銅箔(銅電極)を設けることで、シリコン基板を透過した光を銅箔で反射し、その反射光を発電に利用している。
しかし、上記特許文献2では、入射した光の反射を銅箔部分で行っているが、銅箔等の金属箔の場合、入射光はほぼ直線反射となる。例えば、垂直方向から入射した光は、ほぼ垂直方向に反射することになり、反射光を発電に利用する際の利用効率(すなわち、発電効率)としては限られたものになってしまう。
また、太陽電池セルの裏面側に例えば白色等の裏面シートが配置されている場合、太陽電池セルを透過した光が裏面シートで拡散反射されて、太陽電池セルに再度入射されることになるが、このとき、太陽電池セルの裏面全体に金属箔が配置されていると、裏面シートから拡散反射される反射光を発電に利用することができない。この場合、金属箔での反射光より裏面シートからの拡散反射光を拾うようにした方が、発電効率は向上する。
ここで、発電効率(光電変換効率)に着目すると、金属箔の面積を半導体基板よりも小さくした状態から、裏面全体を覆う面積まで変化させた場合、金属箔の面積を大きくした方が、最大出力(Pmax)を開放電圧(Voc)と短絡電流(Isc)との積である論理出力と比較して算出した曲線因子(FF)については向上することがわかっている。すなわち、金属箔の面積(すなわち、大きさ)が大きくなればなるほど、曲線因子(FF)は改善されていく(FFの値が1に近づいていく)ことがわかっている。
一方、短絡電流(Isc)については、金属箔の面積を、零から半導体基板の裏面全体を覆う面積まで変化させてその変動値を検出していくと、その変動値に極大点があり、その極大点を超えて金属箔の面積をさらに大きくしていくと、変動値が再び低下することを実験等によって検証している。この点については後程詳述するが、この検証結果から、短絡電流(Isc)については、金属箔が大きければ大きい程改善されるというものではなく、半導体基板に対して最適な大きさが存在することが推察される。
本発明はかかる点に着目して創案されたものであり、その目的は、裏面電極を含む半導体基板の裏面側に金属箔が設けられた太陽電池セルにおいて、金属箔の大きさを最適な大きさに設定することで、発電効率(光電変換効率)のさらなる向上を図った太陽電池セル及び太陽電池モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の太陽電池セルは、半導体基板に形成された光電変換層と、前記光電変換層の表面に形成された受光面電極と、前記半導体基板の裏面に形成された裏面電極と、前記裏面電極を含む前記半導体基板の裏面側に設けられた金属箔とを備えた太陽電池セルであって、前記半導体基板の端から前記金属箔の端までの距離が3mm以上13mm以下であることを特徴としている。
本発明によれば、半導体基板の端から金属箔の端までの距離を3mm以上13mm以下とすることで、曲線因子と短絡電流の両方を改善し、発電効率(光電変換効率)のさらなる向上を図ることができる。
本発明の実施形態1に係る太陽電池セルを受光面側から見た平面(表面)図である。 本発明の実施形態1に係る太陽電池セルを受光面と反対側の面から見た底面(裏面)図である。 図1に示す太陽電池セルのA−A線断面を示す模式図である。 実施形態1に係る太陽電池セルを用いて作製した太陽電池モジュールの概略平面図である。 実施形態1に係る太陽電池セルを用いて作製した太陽電池モジュールの概略断面図である。 短絡電流と曲線因子と最大出力の3つの要素が金属箔の大きさによってどのように変動するのかをイメージ的に示した図表である。 実験に用いた太陽電池セルの実験試料1を示す平面図である。 実験に用いた太陽電池セルの実験試料2を示す平面図である。 実験に用いた太陽電池セルの実験試料3を示す平面図である。 実験に用いた太陽電池セルの実験試料4を示す平面図である。 実験に用いた太陽電池セルの実験試料5を示す平面図である。 実験試料1〜9を用いて太陽電池セルの受光面側から一定光量の光を透過したときの短絡電流の変動結果を示すグラフである。 実験試料1〜9を用いて太陽電池セルの受光面側から一定光量の光を透過したときの短絡電流の変動結果を示すグラフである。 図8A及び図8Bの実験結果を一覧形式でまとめた表である。 短絡電流の変動に関する3つの要素の関連がイメージ的に把握し易いように一覧にしてまとめた図表である。 実施形態2に係る太陽電池セルを裏面側から見た平面(裏面)図である。 実施形態2に係る太陽電池セルを裏面側から見た平面(裏面)図である。 実施形態3に係る太陽電池セルの裏面電極と金属箔との接続構造を示す概略断面図である。 実施形態4に係る太陽電池セルの裏面電極と金属箔との接続構造を示す概略断面図である。 実施形態5に係る太陽電池セルの裏面電極と金属箔との接続構造を示す概略断面図である。 実施形態6に係る太陽電池セルの裏面電極と金属箔との接続構造を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
(太陽電池セルの説明)
図1は、本発明の実施形態1に係る太陽電池セルを受光面側から見た平面(表面)図、図2は、本発明の実施形態1に係る太陽電池セルを受光面と反対側の面から見た底面(裏面)図、図3は、図1に示す太陽電池セルのA−A線断面を示す模式図である。
実施形態1に係る太陽電池セル10は、n型またはp型のシリコン基板からなる半導体基板11の表面(受光面)に光電変換層12が形成され、この光電変換層12の表面に反射防止膜13と受光面電極14とが形成されている。
一方、半導体基板11の裏面(受光面と反対側の面)には、シリコン窒化膜で形成された裏面パッシベーション膜19が形成されている。裏面パッシベーション膜19は、半導体基板11まで達するコンタクトホールである複数の貫通孔22を有しており、半導体基板11の各貫通孔22に対応する位置に裏面電界層18が形成されている。
また、貫通孔22に充填する形で裏面電極(アルミニウム電極)17が形成されており、裏面パッシベーション膜19上及び裏面電極17上に、裏面電極17と電気的に接続された導電性シートである金属箔20が配置されている。この金属箔20は、太陽電池セル10を通り抜けてきた光(特に、長波長の光)を反射して、再度、太陽電池セル10に入射させるBSR(Back Surface Reflector)効果を有している。すなわち、金属箔20のBSR効果により反射光を発電に寄与させることにより、太陽電池セル10の発電効率(光電変換効率)を高めることができる。
この金属箔20は、本実施形態1では、半導体基板11の裏面の周縁部を残して一定の範囲(面積)を覆うように形成されている。より具体的に説明すると、金属箔20の大きさは、半導体基板11の大きさより小さく、かつ、金属箔20の大きさを順次変更して得られた短絡電流(Isc)の変動値の極大点を含む大きさに形成されている。金属箔20の大きさについては後程詳述する。
金属箔20は、例えば銅箔等を用いることができ、半導体基板11の裏面に接着、圧着若しくは蒸着等によって形成することができる。
(太陽電池モジュールの説明)
図4は、実施形態1に係る太陽電池セルを用いて作製した太陽電池モジュールの概略平面図、図5は、実施形態1に係る太陽電池セルを用いて作製した太陽電池モジュールの概略断面図である。図5に示す太陽電池モジュール50は、太陽電池セル10を48枚(=8×6)直列接続した場合を例示している。図4及び図5では、隣接する太陽電池セル同士をインターコネクタを用いて接続している。
すなわち、太陽電池モジュール50は、図5に示すように、太陽光の入射方向に向けられる受光面ガラス板(透光性基板)52、封止樹脂54a、互いに隣接するように(6列8行に)並べて配置された複数の太陽電池セル10、隣接する太陽電池セル10同士を電気的に接続する配線部材であるインターコネクタ55、封止樹脂(封止部材)54b、及び耐候性の裏面部材である裏面シート(裏面保護フィルム)56を順次重ね合わせ、封止した構造となっている。
隣接する太陽電池セル10の間には、約3〜5mm程度の隙間が設けられている。また、裏面シート56は、受光面ガラス板52側から入射した光を拡散反射させる部材であり、例えば白色の樹脂フィルムを用いることができる。
このように、本実施形態1に係る太陽電池セル10及び太陽電池モジュール50は、裏面パッシベーション膜19上及び裏面電極17上に、裏面電極17と電気的に接続された導電性シートである金属箔20が形成されている。
これにより、上記従来技術でも説明したように、太陽電池セル10の裏面側に金属箔20を設けることで、半導体基板11を透過した光を金属箔20で反射し、その反射光を発電に利用することで、発電効率(光電変換効率)を向上させることができる。
また、本実施形態1に係る太陽電池セル10及び太陽電池モジュール50では、金属箔20の大きさは、半導体基板11の大きさより小さく、かつ、金属箔20の大きさを順次変更して得られた短絡電流(Isc)の変動値の極大点を含む大きさに形成されている。このように、金属箔20の大きさを、短絡電流(Isc)の変動値の極大点を含む一定の大きさにすることで、短絡電流(Isc)を半導体基板11の受光面積で割った短絡電流密度(Jsc)も改善されるため、この点からも発電効率(光電変換効率)を向上させることができる。
すなわち、本実施形態1に係る太陽電池セル10及び太陽電池モジュール50によれば、金属箔20の大きさを、短絡電流(Isc)の変動値の極大点を含む一定の大きさにすることで、曲線因子(FF)と短絡電流(Isc)の両方が改善されるため、発電効率(光電変換効率)がさらに向上するものである。
さらに、実施形態1に係る太陽電池セル10を用いて太陽電池モジュール50を作製する場合には、図4に示すように、従来必要であった上下のバスバー電極を廃止することができる。すなわち、図4に示す太陽電池モジュール50は、縦方向に列状に並べられた6つの第1乃至第6太陽電池ストリング51A〜51Fと、最上段において横方向に1列に並べられた2つの第7及び第8太陽電池ストリング51G,51Hとで構成されている。そして、これら第1乃至第8太陽電池ストリング51A〜51Hが順次直列接続されており、電力の取り出し口は、第7太陽電池ストリング51Gの中央寄りの太陽電池セル10g1と、第8太陽電池ストリング51Hの中央寄りの太陽電池セル10h2とである。
そして、第7太陽電池ストリング51Gの左寄りの太陽電池セル10g2と第1太陽電池ストリング51Aの最上部の太陽電池セル10a1とは、90度回転させた状態で直列接続されている。
また、第2太陽電池ストリング51Bの最下部の太陽電池セル10b1は、第1太陽電池ストリング51Aの最下部の太陽電池セル10a2及び第2太陽電池ストリング51Bの下から2つ目の太陽電池セル10b2に対して90度回転させた状態で直列接続されている。
また、第3太陽電池ストリング51Cの最上部の太陽電池セル10c1は、第2太陽電池ストリング51Bの最上部の太陽電池セル10b3及び第3太陽電池ストリング51Cの上から2つ目の太陽電池セル10c2に対して90度回転させた状態で直列接続されている。
以下同様にして、第3太陽電池ストリング51Cと第4太陽電池ストリング51Dとが最下部で直列接続され、第4太陽電池ストリング51Dと第5太陽電池ストリング51Eとが最上部で直列接続され、第5太陽電池ストリング51Eと第6太陽電池ストリング51Fとが最下部で直列接続されている。そして、第6太陽電池ストリング51Fの最上部の太陽電池セル10f1と第7太陽電池ストリング51Hの右寄りの太陽電池セル10h1とが、90度回転させた状態で直列接続されている。
このように、実施形態1に係る太陽電池セル10を用いて太陽電池モジュール50を作製する場合には、隣接する太陽電池セル10同士を直接接続していくことができるため、従来のバスバー電極が不要となり、その分、モジュールの小型化を実現することができる。さらに、モジュールの低コスト化も実現することができる。
(金属箔20の大きさについての説明)
次に、半導体基板11の大きさに対する金属箔20の大きさについて具体的に説明する。
金属箔20の大きさに関しては、上記したように、短絡電流密度(Jsc)と曲線因子(FF)との関係から最大出力(Pmax)の最大値が導き出せる。図6に示す図表は、このことをイメージ的に示した説明図である。
図6は、金属箔20の大きさを、小さいもの(図中左側)から大きいもの(図中右側)に順次変更した場合に、短絡電流(Isc)、曲線因子(FF)、最大出力(Pmax)の3つの要素がどのように変動するのかを示したものである。
図6に示すように、曲線因子(FF)の変動に関しては従来周知であり、金属箔の面積(すなわち、大きさ)が大きくなればなるほど、曲線因子(FF)の変動も大きくなり、改善されていく(FFの値が1に近づいていく)ことを示している。
一方、短絡電流(Isc)の変動に関しては、金属箔20の面積を、小さいもの(零の場合を含む)から半導体基板11の裏面全体を覆う面積を超える大きいものまで変化させてその変動値を検出していくと、その変動値に極大点があり、その極大点を超えて金属箔20の面積をさらに大きくしていくと、変動値が再び低下すると考えられる。図6は、このことを示している。従って、このような曲線因子(FF)の変動と短絡電流(Isc)の変動とを考慮すれば、最大出力(Pmax=Voc×Isc×FF)についても、金属箔20を小さいものから半導体基板11の裏面全体を覆う面積を超える大きいものまで変化させていくと、その間に極大点が存在することになる。図6は、このような短絡電流(Isc)、曲線因子(FF)、最大出力(Pmax)の変動の関係をイメージ的に示したものである。
そこで、本発明者らは、半導体基板11の大きさに対する金属箔20の最適な大きさを決定するために、短絡電流(Isc)についての実験を行った。
図7A〜図7Eは、実験に用いた太陽電池セルの実験試料の一部を示している。
実験試料の作製に当たり、太陽電池セル10の大きさを156mm角とし、この太陽電池セル10を前後左右に隣接配置して太陽電池モジュールを作製したときの隣接する太陽電池セル10間の隙間を3mmとしている。従って、太陽電池セルの実験試料としては、この寸法に適合するように作製した。
すなわち、156mm角の太陽電池セル10の周囲に3mm幅の隙間部(透光部)81を設け、この隙間部81を囲むようにして遮光性部材82を配置した。さらに、太陽電池セル10の裏面側に種々の大きさの金属箔(この実験では銅箔)20を配置した後、少なくとも太陽電池セル10と隙間部81とに対向するように、金属箔20の下側に拡散反射可能な例えば白色の裏面シート56を配置して実験試料を作製した。
図7Aに示す実験試料1は、金属箔20を太陽電池セル10からはみ出して隙間部81を塞ぐ大きさ(すなわち、162mm角)としたものであり、図7Bに示す実験試料2は、金属箔20を太陽電池セル10と同じ大きさ(すなわち、156mm角)としたものである。図7Cに示す実験試料3は、金属箔20を太陽電池セル10より一回りほど小さい大きさ(この例では、140mm角)としたものであり、図7Dに示す実験試料4は、金属箔20を太陽電池セル10よりさらに小さくしたもの(この例では、130mm角)である。図7Eに示す実験試料5は、金属箔20を太陽電池セル10よりさらに小さくしたもの(この例では、120mm角)である。実際には、この他にも、金属箔20が104mm角の実験試料6、金属箔20が52mm角の実験試料7も作製した。さらに、金属箔20を設けずに、裏面シート56を拡散反射可能な白色シートとした実験試料8、及び、金属箔20を設けずに、裏面シート56をほとんど拡散反射しないシート、例えば黒色シートとした実験試料9をさらに作製した。
図8A及び図8Bは、これらの実験試料1〜9を用いて太陽電池セル10の受光面側から一定光量の光を透過したときの短絡電流(Isc)の変動結果を示すグラフである。なお、図8Aは、金属箔の面積に対する短絡電流(Isc)の変動グラフ、図8Bは、金属箔の幅に対する短絡電流(Isc)の変動グラフであり、両グラフは実質的に同じグラフである。また、図9は、図8A及び図8Bの実験結果を一覧形式でまとめた表である。
図8A及び図8Bに示すように、実験試料9(金属箔無しで黒色シート)の短絡電流(Isc)を基準(0.0%)とすると、実験試料8(金属箔無しで白色シート)の短絡電流(Isc)の変動値(変化率)ΔIscは、+1.5%となっている。そして、金属箔20の面積を、面積の最も小さい実験試料8から最も大きい実験試料1まで順次変更してそのときの短絡電流(Isc)の変動値(変化率)ΔIscを検出すると、図8A及び図8Bに示すように、金属箔が130mm角の実験試料4のところに変動値(変化率)の極大点(+1.9%)があり、その極大点の前後では、変動値(変化率)が共に低下していることがわかる。すなわち、この実験結果では、金属箔20の大きさが130mm角の場合が、短絡電流(Isc)の変動値(変化率)ΔIscの極大点である。
次に、金属箔20の大きさによって短絡電流(Isc)の変動値(変化率)に極大点が存在する理由について検討する。
短絡電流(Isc)の変動を考える場合、次の3つの要素が考えられる。
図10は、3つの要素の関連がイメージ的に把握し易いように一覧にしてまとめた図表である。
図10に示すように、第1の要素は、太陽電池セル10を透過した光(長波長)が、再度、裏面側から取り込まれる場合である。また、第2の要素は、セル間反射光(全波長)の表面からの取り込みの場合であり、第3の要素は、セル間反射光(全波長)の裏面からの取り込みの場合である。
第1の要素の場合、太陽電池セル10を透過する光は長波長だけなので、裏面側から取り込まれる光も長波長となる。そして、今回、金属箔20を用いることで、白色の裏面シート56に比べると、金属箔20の方がより多くの長波長の光の反射を得ることができる。
一方、第2の要素の場合、金属箔20が太陽電池セル10より大きくなって隙間部81にはみ出した場合には、裏面シート56が金属箔20で遮られる結果、全波長の光の反射が減少し、結果として取り込まれる反射光の量が減少することになる。これは、金属箔20が小さい場合にはほとんど問題とならない(セル間での光の反射量はほぼ一定となる)が、金属箔20の大きさが太陽電池セル10の大きさに近づくに従って減少していくことになる。
また、第3の要素の場合も第2の要素の場合と同様、金属箔20が太陽電池セル10より大きくなって隙間部81にはみ出した場合には、裏面シート56が金属箔20で遮られる結果、全波長の光の反射が減少し、結果として取り込まれる反射光の量が減少することになる。
そして、これら3つの要素を組み合わせて短絡電流(Isc)の変動値(変化率)を推察すると、金属箔20を小さいものから大きいものまで変化させていくと、その間に短絡電流(Isc)の変動値(変化率)の極大点が存在することが推察される。そして、上記実験結果は、この推察が正しいことを証明している。
従って、本実施形態1に係る太陽電池セル10では、上記実験結果を踏まえ、金属箔20の大きさは、半導体基板11の大きさより小さく、かつ、短絡電流(Isc)の変動値(変化率)の極大点を含む大きさ、具体的には、130mm角以上に形成すればよい。この場合、金属箔20の大きさを半導体基板(セル基板)11の大きさである156mmまで大きくすると、短絡電流(Isc)の変動値(変化率)ΔIscが+1.7%と0.2%減少することから、金属箔20の大きさは、半導体基板(セル基板)11の大きさより一回り小さい大きさ、例えば上記実験結果から推察すると150mm角程度に抑えておくのが、曲線因子(FF)との兼ね合いも考慮すると好ましい大きさである。すなわち、金属箔20の大きさは、130mm角以上、150mm角以下の範囲内で任意に決定することが望ましい。言い換えると、半導体基板の端から金属箔の端までの距離を3mm以上13mm以下とすることが望ましい。
これにより、曲線因子(FF)と短絡電流(Isc)の両方が相乗的に改善され、太陽電池セル及び太陽電池モジュールとしての発電効率(光電変換効率)が向上することになる。
また、上記実施形態1では、半導体基板11については、n型またはp型のいずれでもよいが、特にn型のシリコン基板を用いた太陽電池セルでは、p型のシリコン基板を用いた太陽電池セルに比べて、セルで収拾しきれなかった光が裏面側まで透過する量が多い。従って、本発明は、n型のシリコン基板を用いた太陽電池セルに適用することで、より高い発電効率(光電変換効率)の向上を期待することができる。
[実施形態2]
上記実施形態1では、金属箔20を四角形状としているが、実施形態2は、このような金属箔20の変形例を示している。
図11A及び図11Bは、実施形態2に係る太陽電池セル10を裏面側から見た平面(裏面)図である。
実施形態2の太陽電池セル10では、金属箔20の形状を上記実施形態1の形状(四角形状)とすることに加え、図11Aでは、四角形状の金属箔20の一辺から太陽電池セル10の同一辺まで延長するようにして、また、図11Bでは、四角形状の金属箔20の一辺から太陽電池セル10の同一辺を越えて若干突出するまで延長するようにして、複数本の端子部20aを形成したものである。
この端子部20aは、隣接配置される別の太陽電池セル10の受光面側電極と電気的に接続するときの接続端子として用いるものであり、隣接する太陽電池セル10同士をインターコネクタによって接続する場合には、そのインターコネクタの本数に応じた数の端子部20aが形成される。
この端子部20aは、本実施形態2では3本としているが、4本、5本等、さらに多本数の場合もある。
なお、このように四角形状の金属箔20の一辺から太陽電池セル10の同一辺まで、または、四角形状の金属箔20の一辺から太陽電池セル10の同一辺を越えて若干突出するまで延長して、複数本の端子部20aを形成したとしても、その程度では上記実験結果を阻害する要因とはならず、実施形態1と同様の効果を期待することができる。
上記実施形態1,2では、太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造については特に規定していない。以下の実施形態では、太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造の実施形態について説明する。
[実施形態3]
図12は、実施形態3に係る太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造を示す概略断面図である。
実施形態3では、半導体基板11の裏面電極17上に導電性ペースト61を塗布し、その上に金属箔20を配置して、裏面電極17と金属箔20とを電気的に接続した構造としている。導電性ペースト61を用いることで、裏面電極17と金属箔20とを安定して接続することができる。なお、最終的にはラミネート工程での圧着によって、裏面電極17と金属箔20とを確実に接続することができる。
[実施形態4]
図13は、実施形態4に係る太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造を示す概略断面図である。
実施形態4では、半導体基板11の裏面電極17上にインターコネクタ62を接続し、そのインターコネクタ62の上に金属箔20を配置し、インターコネクタ62に付着している半田を利用して裏面電極17とインターコネクタ62と金属箔20とを電気的に接続した構造としている。なお、最終的にはラミネート工程での圧着によって、裏面電極17とインターコネクタ62と金属箔20とを確実に接続することができる。
実施形態4では、導電性ペーストを用いないので、面積ロスを低減することができる。また、インターコネクタ62を用いることで、半導体基板11の反りも低減することが可能である。
[実施形態5]
図14は、実施形態5に係る太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造を示す概略断面図である。
実施形態5では、半導体基板11の裏面電極17に導電性の半田樹脂等を用いて金属箔20を直接接続し、この金属箔20上にインターコネクタ62を接続して、裏面電極17と金属箔20とインターコネクタ62とを電気的に接続した構造としている。なお、最終的にはラミネート工程での圧着によって、裏面電極17と金属箔20とインターコネクタ62とを確実に接続することができる。
実施形態5では、実施形態4と同様、導電性ペースト61を用いないので、面積ロスを低減することができる。また、金属箔20にインターコネクタ62を直接接続しているので、裏面側のインターコネクタ62を短くすることが可能である。すなわち、この場合には、金属箔20として図11Aに示す形状のものを用いることができる。
[実施形態6]
図15は、実施形態6に係る太陽電池セル10の裏面電極17と金属箔20との接続構造を示す概略断面図である。
実施形態6では、半導体基板11の裏面電極17に導電性の半田樹脂等を用いて金属箔20を直接接続して、裏面電極17と金属箔20とを電気的に接続した構造としている。この場合、裏面電極17と金属箔20との接続は、ラミネート工程での圧着によって確実に接続することができる。
この場合、実施形態6では、金属箔20の形状を図11Bに示す形状とすることができる。すなわち、隣接配置された他の太陽電池セル10との接続は、他の太陽電池セル10のインターコネクタ62を金属箔20の突出した端子部20aに接続することで行うことができる。
以上、実施形態1から実施形態6について具体的に説明を行ったが、本発明はそれらに限定されるものではない。上述した6つの実施形態それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 太陽電池セル
11 半導体基板
12 光電変換層
13 反射防止膜
14 受光面電極
17 裏面電極
19 裏面パッシベーション膜
20 金属箔(銅箔)
20a 端子部
22 貫通孔
50 太陽電池モジュール
52 受光面ガラス板(透光性基板)
54a,54b 封止樹脂
55 インターコネクタ
56 裏面シート(裏面部材)
61 導電性ペースト
62 インターコネクタ
81 隙間部
82 遮光性部材

Claims (5)

  1. 半導体基板に形成された光電変換層と、前記光電変換層の表面に形成された受光面電極と、前記半導体基板の裏面に形成された裏面電極と、前記裏面電極を含む前記半導体基板の裏面側に設けられた金属箔とを備えた太陽電池セルであって、
    前記半導体基板の端から前記金属箔の端までの距離が3mm以上13mm以下であることを特徴とする太陽電池セル。
  2. 請求項1に記載の太陽電池セルであって、
    前記金属箔は、前記裏面電極に導電性接着材を介して接続されていることを特徴とする太陽電池セル。
  3. 請求項1に記載の太陽電池セルであって、
    前記金属箔は、前記裏面電極上に配置されたインターコネクタに接続されていることを特徴とする太陽電池セル。
  4. 請求項1に記載の太陽電池セルであって、
    前記金属箔は、前記裏面電極に直接接続されていることを特徴とする太陽電池セル。
  5. 透光性基板上に、封止部材及び平面状に並べられて互いに電気的に接続された請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の太陽電池セルが順次配置され、前記太陽電池セル上に封止部材及び裏面部材が順次配置された太陽電池モジュールであって、
    前記裏面部材は、前記透光性基板側から入射した光を拡散反射させる部材であることを特徴とする太陽電池モジュール。
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