JP2017226825A - 水性バインダー - Google Patents
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Abstract
Description
また、上記特許文献2のバインダーは、少なくとも2個のカルボン酸基、酸無水物基またはこれらの塩を含有するポリ酸と、少なくとも2個のヒドロキシル基を含有するポリオールおよびC5以上のアルキル基を含有するエチレン性不飽和アクリルモノマーを共重合単位とするエマルションポリマーからなるバインダーであるが、バインダーのスプレー性が劣るため、鉱物繊維積層体の接着性が十分でないという問題があった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、耐熱性積層体材料のガラス繊維等の鉱物繊維の接着性に優れる鉱物繊維積層体を与える水性バインダーを提供することにある。
(1)鉱物繊維積層体の接着性(機械的強度)に優れる。
(2)鉱物繊維積層体に優れた柔軟性を付与する。
(3)鉱物繊維の接着性、とくに鉱物繊維同士の交点での接着性に優れる。
(4)鉱物繊維積層体に、優れた吸音性を付与する。
本発明における(共)重合体(A)は、不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(a1)を構成単量体[以下において構成単位と略記することがある]として含む。
該(a1)のうち、不飽和モノカルボン酸としては、脂肪族(C3〜24、例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸)、脂環含有(C6〜24、例えばシクロヘキセンカルボン酸);不飽和ポリ(2〜3またはそれ以上)カルボン酸(無水物)としては、不飽和ジカルボン酸(無水物)[脂肪族ジカルボン酸(無水物)(C4〜24、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、およびこれらの無水物)、脂環含有ジカルボン酸(無水物)(C8〜24、例えばシクロヘキセンジカルボン酸、シクロヘプテンジカルボン酸、ビシクロヘプテンジカルボン酸、メチルテトラヒドロフタル酸、およびこれらの無水物)等]等が挙げられる。(a1)は1種単独でも、2種以上併用してもいずれでもよい。
上記(a1)のうち、重合性および接着性の観点から好ましいのはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、さらに好ましいのはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸とメタアクリル酸との併用、とくに好ましいのはアクリル酸である。
上記(a2)のうち、(a1)との重合性、およびの接着性の観点から好ましいのは該アルキルがC2〜18のもの、さらに好ましくは該アルキルがC3〜12の直鎖または分岐のアルキルエステル、とくに好ましいのは該アルキルがC4〜10の直鎖または分岐のアルキルエステルである。
不飽和モノマー(x)としては、ヒドロキシアルキル(C1〜5)(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、スチレン、アリルアミン、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
上記(x)は、(a1)と(a2)との合計重量に基づいて、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下、とくに好ましくは1重量%以下である。
<GPC測定条件>
[1]装置 :ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
[型番「HLC−8120GPC」、東ソー(株)製]
[2]カラム :「TSKgelG6000PWxl」、「TSKgel
G3000PWxl」[いずれも東ソー(株)製]を直列に連結。
[3]溶離液 :メタノール/水=30/70(容量比)に
0.5重量%の酢酸ナトリウムを溶解させたもの。
[4]基準物質:ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)
[5]注入条件:サンプル濃度0.25重量%、カラム温度40℃
有機溶剤を使用する場合は、重合後脱溶剤して水に溶解させても、脱溶剤せずにそのまま用いてもいずれでもよい。単独で、または水と共に使用できる有機溶剤としては、水性溶剤(25℃での水への溶解度が10g以上/100g水)、例えばケトン(アセトン、メチルエチルケトン(以下MEKと略記)、ジエチルケトン等)、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)等が挙げられ、生産性の観点から好ましいのはアセトン、MEK、イソプロパノールである。有機溶剤は1種または2種以上で使用することができる。
該(A)は、通常溶液(工業上の観点から好ましいのは水溶液)として得られ、溶液中の(A)の含有量(重量%)は、生産性および後工程の水性バインダー製造時のハンドリング性の観点から好ましくは5〜80%、さらに好ましくは10〜70%、とくに好ましくは20〜60%である。
重合時間は、製品中の残存モノマー含量の低減および生産性の観点から好ましくは1〜10時間、さらに好ましくは2〜8時間である。
重合反応の終点は残存モノマー量で確認できる。残存モノマー量は、接着性の観点から、(A)の重量に基づいて好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。残存モノマー量はガスクロマトグラフィーにより測定できる。
本発明における架橋剤(B)は、糖(B0)を含有してなる。該糖(B0)としては、例えば、単糖(B01)、二糖(B02)および多糖(B03)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
前記二糖(B02)としては、ラクトース、スクロース等が挙げられる。
前記多糖(B03)としては、ラフィノース、アカルボース、ペクチン等が挙げられる。
上記(B0)のうち、接着性、柔軟性および吸音性の観点から、好ましいのは単糖(B01)、さらに好ましいのは六単糖、とくに好ましいのは、グルコースである。
架橋剤(B)の重量に基づく、(B0)の重量は接着性および柔軟性のバランスの観点から、好ましくは30〜90重量%、さらに好ましくは45〜85重量%、とくに好ましくは60〜80重量%である。
C2〜15、例えば、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、i−プロパノールアミン、6−アミノ−1−ヘキサノール等が挙げられる。
C4以上かつMn1,000以下、例えば、エチレンジアミンのプロピレンオキサイド1モル付加物、1,4−フェニレンジアミンのエチレンオキサイド1モル付加物、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール等が挙げられる。
(B23)前記(B21)、(B22)以外のもの
C3〜20、例えば、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ペンチルヘキサノールアミンが挙げられる。
C4〜10、例えば、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等が挙げられる。
C6〜15、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
C6以上かつMn1,000以下、例えば、ジエチレントリアミンの2〜20モルAO付加物、テトラメチレンペンタミンの2〜20モルAO付加物等が挙げられる。
例えば脂肪族ポリオール[C2〜12のもの、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2,2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2−ヒドロキシメチル−2−メチル‐1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール];脂環式ポリオール[C5〜12のもの、例えば1,3−シクロペンタンジオール、1,4‐シクロヘキサンジオール];並びに、これらポリオールのAO(C2〜4)付加物等が挙げられる。
本発明の水性バインダー(X)は、前記(共)重合体(A)、架橋剤(B)、および水を含有してなる水性バインダーである。この水性バインダー(X)は、とりわけ鉱物繊維用水性バインダーとして好適である。
また、必要により、メタノール、イソプロパノール等の親水性溶媒を含有していてもよい。その場合、親水性溶媒の量は、(X)の重量に基づいて、好ましくは5重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下である。
なお、以下において、各アミン価、水酸基価および酸価の単位はいずれもmgKOH/gで表される。
なお、(A)が、ジカルボン酸無水物を構成単位とする場合、酸無水物基由来の酸価はカルボキシル基2個分として測定される。
当量比=[(B)の水酸基価+(B)の1、2級アミン価]
×[(B)の重量]/〔[(A)の酸価]×[(A)の重量]〕
(B)の[1]全アミン価(全A)、[2]3級アミン価(3A)を後述の方法で測定し、下記の計算式より、1、2級アミン価(12A)を求める。
(12A)=(全A)−(3A)
但し、(12A):1、2級アミン価を表す。
(全A) :全アミン価を表す。
(3A) :3級アミン価を表す。
全アミン価とは、試料1g中に含まれる1級、2級および3級アミンを中和するのに要する塩酸と等当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTMD2074に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。(試料量:S1g)
(2) 中性エタノール[ブロムクレゾールグリーン(BCG)中性]30mLを加え溶解
する。
(3)0.2モル/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f1)で滴定し、緑色から黄色に変わった点を終点とする。(滴定量:A1mL)
(4)次式から全アミン価(全A)を算出する。
全アミン価(全A)=A1×f1×0.2×56.108/S1
3級アミン価(3A)とは、試料1g中に含まれる3級アミンを中和するのに要する過塩素酸と等当量の水酸化カリウムのmg数をいう。ASTMD2073に準じ下記方法で測定する。
(1)試料を精秤する。(試料量:S3g)
(2)無水酢酸/酢酸混合溶液(9/1)20mLを加えて溶解し、室温で3時間静置する。
(3)酢酸30mLを加えて、電位差滴定装置にて0.1モル/L過塩素酸/酢酸溶液(力価:f3)で滴定する。(滴定量:A3mL)
(4)上記と同様にして空試験を行う。(滴定量:B1mL)
(5)次式から3級アミン価(3A)を算出する。
3級アミン価(3A)=(A3−B1)×f3×0.1×56.108/S3
これらのうち硬化速度の観点から好ましいのはリン酸化合物およびその塩、チタンラクテート、ジルコニルアセート、さらに好ましいのはリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、アルキルホスフィン酸、およびそれらの塩と、チタンラクテート、ジルコニルアセート、とくに好ましいのは次亜リン酸の塩である。
(C1)の含有量は、硬化性および接着性の観点から(A)と(B)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜20%、さらに好ましくは0.3〜15%、とくに好ましくは0.5〜10%である。
重質オイルとしては、C15〜120のパラフィンあるいはナフテンで構成されているものが挙げられる。
シリコーンオイルとしては、反応性または非反応性のシリコーンオイルが挙げられる。
(C3)の含有量は、接着性の観点から(A)と(B)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜2%、さらに好ましくは0.2〜2%である。
(C4)の含有量は、鉱物繊維積層体の耐加水分解性および鉱物繊維の接着性の観点から(A)と(B)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1〜5%、さらに好ましくは1〜3%である。
鉱物繊維としては、ガラス繊維、スラグ繊維、岩綿、石綿、金属繊維等が挙げられる。
本発明の鉱物繊維積層体は、前記水性バインダー(X)の硬化物が付着した鉱物繊維積層体である。
例えば、鉱物繊維に前記水性バインダー(X)を付着させ、これを積層して積層物とした後、これを加熱および/または成形するか、あるいは、該鉱物繊維またはそのストランド(繊維束)を積層して積層物とし、これに前記水性バインダー(X)を散布し付着させて、これを加熱および/または成形することにより得られる。
水性バインダー(X)の該鉱物繊維またはその積層物への付着方法としては、例えばエアスプレー法またはエアレススプレー法、パッディング法、含浸法、ロール塗布法、カーテンコーティング法、ビーターデポジション法、凝固法等の公知の方法が挙げられる。
加熱温度は、該積層体の、接着性、耐水性および該積層体の着色抑制、工業上の観点から好ましくは100〜400℃、さらに好ましくは200〜350℃である。
加熱時間は、反応率および該積層体の着色抑制の観点から好ましくは2〜90分、さらに好ましくは5〜40分である。
水性バインダー(X)の用途としては、公知の種々の用途が挙げられるが、断熱材、保温材、吸音材用用途に好適に使用できる。とりわけ、自動車吸音材用途に好適である。
<製造例1>
オートクレーブに、溶媒として水300部、次亜リン酸ナトリウム43.3部を仕込み、撹拌下窒素を通気してオートクレーブ内の窒素置換を行った(気相酸素濃度500ppm以下)。窒素を吹き込みながら、100℃に昇温した後、過酸化水素水(30重量%水溶液)11.3部を水52部に溶解した水溶液と、アクリル酸(a1−1)270部を別々に同時に3.5時間かけて滴下し、さらに100℃で1.5時間撹拌して重合させ、不揮発成分が40%になるように水を加え、(共)重合体(A−1)の水溶液を得た。(A−1)はMw8,500、酸価805であった。
オートクレーブに、溶媒として、イソプロパノール300部を仕込み、撹拌下窒素を通気してオートクレーブ内の窒素置換を行った(気相酸素濃度400ppm以下)。窒素を吹き込みながら82℃に昇温した後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)1.2部をイソプロパノール50部に溶解させた溶液と、アクリル酸(a1−1)160部とアクリル酸2−エチルヘキシル(a2−2)45部を同時に3時間かけて滴下し、さらに82℃で2時間撹拌して重合反応を行った。その後、100℃で2時間、減圧で脱溶剤して、次に不揮発分が40%になるように水を加え、(共)重合体(A−2)の水溶液を得た。(A−2)はMw13,000、酸価610であった。
オートクレーブに、溶媒としてイソプロパノール300部を仕込み、撹拌下窒素を通気してオートクレーブ内の窒素置換を行った(気相酸素濃度400ppm以下)。窒素を吹き込みながら82℃に昇温した後、3−メルカプトプロピオン酸4.5部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.8部をイソプロパノール50部に溶解させた溶液と、アクリル酸(a1−1)165部とラウリルメタクリレート(a2−3)35部を同時に3時間かけて滴下し、さらに82℃で2時間撹拌して重合反応を行った。その後、100℃で2時間、減圧で脱溶剤して、次に不揮発分が40%になるように水を加え、(共)重合体(A−3)の水溶液を得た。(A−3)はMw10,000、酸価650であった。
オートクレーブに、溶媒として水200部、イソプロパノール200部を仕込み、撹拌下窒素を通気してオートクレーブ内の窒素置換を行った(気相酸素濃度400ppm以下)。窒素を吹き込みながら82℃に昇温した後、3−メルカプトプロピオン酸2.8部、過硫酸ナトリウム6.3部、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.93部をイソプロパノール50部に溶解させた溶液と、メタクリル酸(a1−2)180部とアクリル酸ブチル(a2−1)100部を同時に3時間かけて滴下し、さらに82℃で2時間撹拌して重合反応を行った。その後、100℃で2時間、減圧で脱溶剤して、次に不揮発分が40%になるように水を加え、(共)重合体(A−4)の水溶液を得た。(A−4)はMw18,000、酸価415であった。
表2に示した配合組成(部)に従って各水性バインダーを調製した。該バインダーを用いて下記要領で鉱物繊維積層体の試験片およびガラス繊維試験片を作成し、それぞれ後述の方法で評価した。結果を表2に示す。
タテ×ヨコ×厚みが40cm×40cm×1.5cm、密度が0.035g/cm3のガラス繊維積層物を、離型処理したタテ×ヨコ×深さが40cm×40cm×1.5cmの平板金型内に載置した。次に、付着固形分量が該積層物の重量に対して13%相当量となる水性バインダーをエアスプレーを使用して該積層物に均一噴霧した。その後、210℃の循風乾燥機で25分間熱処理(乾燥、硬化)を行い、厚み約1cm、密度0.040g/cm3の積層体(S−1)を得た。同様にして積層体(S−1)を合計5個作成した。
各積層体(S−1)から、長さ×幅×厚みが10cm×3cm×1.5cmの試験片を5個切り出した。これらをオートグラフ[型番「AGS−500D」、(株)島津製作所製]を用いてJISR3420「ガラス繊維一般試験方法」の「7.4引張強さ」に準拠して引張強さを測定し、試験片5個の平均値を下記の基準で接着性を評価した。
<評価基準>
☆:500N/m2以上
◎:450N/m2以上500N/m2未満
○:400N/m2以上450N/m2未満
△:300N/m2以上400N/m2未満
×:300N/m2未満
各積層体(S−1)から長さ×幅×厚みが10cm×3cm×1.5cmの試験片を5個切り出した。該試験片の厚みをノギスを用いて0.1mmの単位で測定した(L0)。
これらの試験片に、ステンレス製板(長さ、幅は試験片と同じ)を載置して、1.5g/cm2の荷重をかけて15秒後の試験片を厚みを測定した(L1)。
次に、ステンレス製板を取り除き、取り除いてから60秒後の試験片の厚みを測定した(L2)。
下記式(1)により柔軟度合(%)、式(2)により維持度合(%)を算出し、試験片5個の平均値を下記の基準で柔軟性を評価した。
柔軟度合(%)=[(L0)−(L1)]×100/(L0) (1)
維持度合(%)=100−[(L0)−(L2)]×100/(L0) (2)
<評価基準>
☆:柔軟度合30%以上、かつ維持度合95%以上
◎:柔軟度合25%以上、かつ維持度合95%以上
○:柔軟度合20%以上25%未満、かつ維持度合95%以上
△:柔軟度合15%以上20%未満、かつ維持度合95%以上
×:柔軟度合15%未満、または維持度合95%未満
ガラス繊維(長さ3cm、直径100μm)2本を繊維の中点で直交、接合し、ガラス繊維の端部を4つそれぞれ固定した。ガラス繊維が直交した交点に、マイクロシリンジを用いて、水性バインダー0.2gを、付着させた。15秒静置した後、ガラス繊維を200℃×60分加熱した。
ガラス繊維交点の硬化物について、上方から形状係数SF1を求めた。各水性バインダーについて合計10回行い、その形状係数SF1の平均値を算出した。
なお、形状係数SF1は、粒子の形状の丸さを示すものであり、下記式(1)で表される、硬化物を2次元平面に投影してできる図形の最長径の二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。SF1の値が100の場合、硬化物の形状は真球であり、SF1の値が大きくなるほど、硬化物は不定形になる。
SF1={(最長径)2/(AREA)}×(100π/4) (1)
上記、SF1の平均値について以下の基準で硬化物の形状係数SF1を評価した。
<評価基準>
☆:形状係数SF1が115未満
◎:形状係数SF1が115以上、125未満
○:形状係数SF1が125以上、135未満
△:形状係数SF1が135以上、145未満
×:形状係数SF1が145以上
上記(1)で得られた各積層体(S−1)から直径3cm×厚み1.5cmの試験片を切り出した。JIS A1405−2に準じて、音響管を使用して、高音域(2000Hz)の吸音率を測定した。該吸音率を以下の評価基準で評価した。
<評価基準>
☆:吸音率が0.8以上
◎:吸音率が0.75以上、0.80未満
○:吸音率が0.70以上、0.75未満
△:吸音率が0.65以上、0.70未満
×:吸音率が0.65未満
Claims (13)
- 不飽和(ポリ)カルボン酸(無水物)(a1)を構成単量体として含む(共)重合体(A)、糖(B0)を含有する架橋剤(B)、および水を含有してなる水性バインダー(X)。
- 前記(B)の重量に基づく、(B0)の重量が30〜90重量%である請求項1記載の水性バインダー。
- 前記(B)が、前記(B0)以外に、さらに水酸基を有しないアミン化合物(B1)、水酸基を1個有するアミン化合物(B2)および水酸基を2個または3個以上有する化合物(B3)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1または2記載の水性バインダー。
- 前記(A)中のカルボキシル基(α)に対する(B)中の、1級アミノ基、2級アミノ基、および水酸基の合計(β)のモル比[(β)/(α)]が0.2〜1.5である請求項1〜3のいずれか記載の水性バインダー。
- 前記(a1)が、(メタ)アクリル酸およびマレイン酸(無水物)からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか記載の水性バインダー。
- 前記(A)が(a1)と、(メタ)アクリル酸のアルキル(アルキルの炭素数1〜24)エステル(a2)とを構成単量体として含む共重合体(A)である請求項1〜5のいずれか記載の水性バインダー。
- 前記(a1)と(a2)との重量比[(a1)/(a2)]が、40/60〜99.9/0.1である請求項6記載の水性バインダー。
- 水性バインダーの重量に基づいて、(A)と(B)の合計含有量が、2〜80重量%である請求項1〜7のいずれか記載の水性バインダー。
- さらに、硬化促進剤、撥水剤、シランカップリング剤、および中和剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤(C)を含有してなる請求項1〜8のいずれか記載の水性バインダー。
- 請求項1〜9のいずれか記載の水性バインダー(X)の硬化物が付着した鉱物繊維積層体。
- 水性バインダーの硬化物の付着量が、鉱物繊維積層物の重量に基づいて0.5〜30重量%である請求項10記載の積層体。
- 断熱材、保温材または吸音材用である請求項11または12記載の積層体。
- 請求項1〜9のいずれか記載の水性バインダー(X)が付着した鉱物繊維積層物を加熱および/または成形する鉱物繊維積層体の製造方法。
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