JP2017225282A - 電力管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】建物における電力使用量を抑制しながらも、一部の世帯の居住者に不公平感を感じさせることの無い電力管理システムを提供する。【解決手段】電力管理システム100は、建物に設置された複数の電気機器の動作を個別に制御する制御部110を備える。制御部110は、建物の総電力使用量が所定の第1上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御する全体制御モードと、各世帯におけるそれぞれの電力使用量が、いずれも世帯ごとに設定された第2上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御する個別制御モードと、を実行し得るように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、建物における電力の使用を管理する電力管理システムに関する。
建物における電力の使用を管理する電力管理システムの普及が始まっている。電力管理システムは、例えば空調装置や給湯装置のような、建物に設置された各種の電気機器の動作を制御することにより、建物における系統電力の使用を抑制したり平準化したりすることのできるシステムである。
このような電力管理システムは、単一の世帯が入居する戸建て住宅に設置されるだけでなく、複数の世帯が入居する集合住宅や二世帯住宅等に設置される場合もある。下記特許文献1に記載の電力管理システムは、建物全体の総電力使用量が閾値以下に収まるように、各世帯に設置された電気機器の動作を制御することが可能となっている。具体的には、電力使用量が基準使用量を超えている世帯を特定し、この特定された世帯において人が存在しないと判断された部屋にて使用されている電気製品を、優先順位テーブル等に基づいて順次制御する(電力をカットする)構成となっている。
このような構成の電力管理システムによれば、電力使用量が大きな世帯に設置された電気製品への供給電力が優先的にOFFとされる。このため、建物全体の総電力使用量を効率的に抑制することが可能となっている。
特開2008−253103号公報
しかしながら、電力使用量が大きな世帯に設置された電気製品への供給電力を優先的にOFFとする制御が、必ずしも最適な制御であるとは限らない。例えば、電力使用量が大きな世帯には人が存在しており、且つ電力使用量が小さな世帯が留守の状態となっているようなときには、後者の世帯に設置された電気製品への供給電力を優先的にOFFとした方が好ましい場合がある。
一方で、一部の世帯の電力使用量が大きくなったことに起因して、他の世帯に設置された電気製品への供給電力をOFFとした場合には、当該電気製品が設置された世帯の居住者に不公平感を感じさせてしまう可能性もある。一部の世帯の居住者が不公平感を感じるか否かは、建物における世帯間の親密度によって異なるものと考えられる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、建物における電力使用量を抑制しながらも、一部の世帯の居住者に不公平感を感じさせることの無い電力管理システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電力管理システムは、複数世帯(210,220)の居住に対応する建物、における電力の使用を管理する電力管理システム(100)であって、建物に設置された複数の電気機器の動作を個別に制御する制御部(110)を備える。制御部は、建物の総電力使用量が所定の第1上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御する全体制御モードと、各世帯におけるそれぞれの電力使用量が、いずれも世帯ごとに設定された第2上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御する個別制御モードと、を実行し得るように構成されている。
このような電力管理システムでは、制御部が、全体制御モードと個別制御モードとを実行し得る構成となっている。全体制御モードは、建物の総電力使用量が所定の第1上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御するモードである。つまり、建物全体の総電力使用量を一括して管理する制御を行うモードである。このような全体制御モードにおいては、ある世帯に設置された電気機器の動作が、他の世帯における電力使用量が大きくなったことに起因して抑制される場合が生じ得る。
個別制御モードは、各世帯におけるそれぞれの電力使用量が、いずれも世帯ごとに設定された第2上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御するモードである。つまり、各世帯のそれぞれにおける電力使用量を個別に管理する制御を行うモードである。このような個別制御モードにおいては、ある世帯に設置された電気機器の制御に対し、他の世帯における電力使用量の大小が影響することは無い。
以上のような2つのモードを、例えば状況に応じて切り換えて実行することとすれば、一部の世帯の居住者に不公平感を感じさせることの無い適切な制御を行うことが可能となる。例えば、建物に居住する複数の世帯が親戚同士である場合、すなわち、世帯間の親密度が高いような場合には、全体制御モードに切り換えて制御を行えばよい。また、建物に居住する複数の世帯が他人同士である場合、すなわち、世帯間の親密度が低いような場合には、個別制御モードに切り換えて制御を行えばよい。
本発明によれば、建物における電力使用量を抑制しながらも、一部の世帯の居住者に不公平感を感じさせることの無い電力管理システムが提供される。
本発明の実施形態に係る電力管理システムの構成を模式的に示す図である。 電力管理システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 電力管理システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 電力管理システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 親密度の設定を使用者が行う際に表示される画面を示す図である。 親密度と、設定される制御モードとの対応を示す図である。 親密度と、表示される電力情報の内容との対応を示す図である。 制御モード等の設定変更を使用者が行う際に表示される画面を示す図である。 電力情報が表示されている画面を示す図である。 電力情報が表示されている画面を示す図である。 電力管理システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。 使用者が新たな電気機器を接続する際に表示される画面を示す図である。 電力管理システムによって実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本実施形態に係る電力管理システム100について説明する。電力管理システム100は、例えば集合住宅や二世帯住宅のような、複数世帯の居住に対応する建物における電力の使用を管理するシステムとして構成されている。図1においては、電力管理システム100が設置された建物(全体は不図示)に居住する2つの世帯が、それぞれ世帯210、220として模式的に示されている。以下の説明においては、建物に居住する世帯の数が2の場合について説明するのであるが、世帯の数は3以上であってもよい。
尚、ここでいう「世帯」とは、同じ建物に居住する複数の居住者を、電気機器を共用する単位ごとに複数のグループに分けた際の、各グループを示すものである。このように定義される「世帯」は、1つの家族として役所への届け出が行われた人々、という意味における「世帯」と一致することもあるが、一致しない場合もある。例えば、1つの家族に属する複数の居住者が、同じ建物の複数の部屋に分かれて生活しており、それぞれの部屋の電力使用量が個別に管理され得る構成となっている場合には、それぞれの部屋で生活する居住者のそれぞれが個別の「世帯」に属することとなる。
建物のうち世帯210が居住する部屋には、分電盤211と、エアコン212と、蓄電池213と、リモコン141と、が設置されている。分電盤211は、世帯210に設置された各電気機器(エアコン212等)に電力を配分する装置である。分電盤211には、例えば漏電遮断器等の安全装置が設けられている。世帯210で使用される電力は、全てこの分電盤211を介して電気機器に供給される。
また、分電盤211は、世帯210において使用される系統電力の大きさ、すなわち電力使用量を測定する機能も有している。分電盤211は、世帯210に設置された電気機器(エアコン212等)のそれぞれによって使用される電力の大きさを個別に測定し、それぞれの測定値を電力管理システム100に送信する。
エアコン212は、世帯210に設置された電気機器の一つである。エアコン212は、分電盤211から供給される電力によって動作し、部屋の空調を行う。エアコン212は、基本的には使用者が行う操作に基づいて動作するのであるが、電力管理システム100によってその動作が制御される場合もある。
蓄電池213は、上記のエアコン212と同様に、世帯210に設置された電気機器の一つである。蓄電池213は、電力系統から供給された電力を充電しておき、当該電力を放電して他の電気機器(エアコン212等)に供給することができる装置である。蓄電池213の充電や放電の動作は、電力管理システム100によって制御される。
尚、世帯210には、エアコン212及び蓄電池213以外にも電気機器が設置されているのであるが、図1においては、その図示が省略されている。これらの電気機器も、電力管理システム100によってその動作が制御される。
リモコン141は、電力管理システム100の一部を構成する装置である。リモコン141はタッチパネル画面を有しており、例えば世帯210が居住する部屋の壁に設置されている。リモコン141は、使用者(建物の居住者)が電力管理システム100の設定等のための操作を行う際において、当該操作を受け付ける部分である。つまり、リモコン141は使用者が操作を行う部分であり、本実施形態における「操作部」に該当する。
また、電力管理システム100は、リモコン141のタッチパネル画面に各種の電力情報を表示し、これを使用者に確認させることが可能となっている。電力情報とは、建物における電力使用量についての情報である。このような電力情報としては、例えば後述の総電力使用量や、世帯210の各部屋における電力使用量の内訳、及び他の世帯における電力使用量等が挙げられる。このように、リモコン141は、電力情報を世帯210において確認し得るように表示する「表示部」にも該当する。操作部及び表示部に該当するリモコン(141、142)は、建物の各世帯に設置されている。
建物のうち世帯220が居住する部屋には、分電盤221と、エアコン222と、蓄電池223と、リモコン142と、が設置されている。これらは、既に説明した分電盤211、エアコン212、蓄電池213、及びリモコン141とそれぞれ同じものであるから、その詳細な説明を省略する。尚、世帯210に設置された電気機器(エアコン212等)の種類及び数と、世帯220に設置された電気機器(エアコン222等)の種類及び数とは、互いに異なっていてもよい。例えば、一部の世帯には蓄電池が設置されていないような態様であってもよい。また、一部又は全ての世帯には、例えば太陽光パネル等、当該世帯に電力を供給する発電装置が設けられていてもよい。
電力管理システム100は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータシステムとして構成されている。電力管理システム100は、機能的な制御ブロックとして、制御部110と、決定部120と、記憶部130と、を有している。
制御部110は、建物に設置された複数の電気機器の動作を個別に制御する部分である。図1に示される構成では、制御部110は、世帯210に設置されたエアコン212、蓄電池213、及び、世帯220に設置されたエアコン222、蓄電池223のそれぞれの動作を個別に制御する。
決定部120は、制御部110が行う制御の態様(制御モード)を決定する部分である。制御部110が実行し得る制御モードの種類や、制御モードを決定するために行われる処理の内容については、後に説明する。
記憶部130は、電力管理システム100が備える不揮発性の記憶装置である。記憶部130には、世帯210、220のそれぞれにどのような電気機器が設置されているかを示す情報が、データベースとして記憶されている。記憶部130に記憶されている情報は、いずれかの世帯に新たな電気機器が設置される際や、いずれかの世帯から既存の電気機器が取り外される際に、使用者が行う操作によって更新される。
制御部110は、少なくとも「全体制御モード」と「個別制御モード」とを択一的に実行することが可能となっている。先ず、全体制御モードについて説明する。全体制御モードは、建物の総電力使用量が所定の第1上限値以下に収まるように、建物に設置されたそれぞれの電気機器の動作を制御するモードである。図2を参照しながら、全体制御モードにおいて制御部110により実行される処理の流れを説明する。図2に示される一連の処理は、制御部110により、所定の周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
最初のステップS01では、現時点における総電力使用量が第1上限値を超えたか否かが判定される。総電力使用量とは、建物の全体(つまり世帯210及び世帯220の両方)で使用されている系統電力の合計値のことであり、単位は「W」である。総電力使用量は、分電盤211において計測され電力管理システム100に送信される電力、及び、分電盤221において計測され電力管理システム100に送信される電力のそれぞれに基づいて算出される。尚、分電盤211等において実際に測定される物理量は、電力ではなく電流の大きさであってもよい。
第1上限値は、総電力使用量の上限値として予め設定された値である。第1上限値としては、例えば、電力会社に支払われる基本料金の上昇を防止し得るような総電力使用量の上限値、として設定される。
総電力使用量が第1上限値を超えていない場合には、翌月以降の基本料金が上昇する可能性が無い。このため、制御部110は、建物に設置された電気機器の動作を変更することなく、図2に示される一連の処理を終了する。
総電力使用量が第1上限値を超えている場合には、ステップS02に移行する。ステップS02に移行した場合には、建物に設置された電気機器の動作を変更し、これにより総電力使用量を抑制しないと、翌月以降の基本料金が上昇する可能性がある。そこで、ステップS02では、動作変更の対象となる電気機器(以下では「制御対象機器」とも称する)が決定される。
制御対象機器を決定する方法としては、例えば、建物に設置された全ての電気機器の中で最も電力使用量が大きくなっているものを、制御対象機器として決定することが挙げられる。また、予め決められた優先度に基づいて、特定の電気機器が制御対象機器として決定されるような態様であってもよい。全体制御モードにおいては、総電力使用量を抑制することを目的として、世帯210に設置された電気機器(エアコン212等)が制御対象機器として決定される場合もあり、世帯220に設置された電気機器(エアコン222等)が制御対象機器として決定される場合もある。また、複数の電気機器が制御対象機器として決定される場合もある。
ステップS02に続くステップS03では、制御対象機器として決定された電気機器の動作が変更される。例えばエアコン212が制御対象機器として決定された場合には、制御部110はエアコン212の動作を停止させ、これにより建物の総電力使用量を抑制する。また、例えば蓄電池213が制御対象機器として決定された場合には、制御部110は蓄電池213に充電される電力を減少させるか、蓄電池213からの放電される電力を増加させ、これにより建物の総電力使用量を抑制する。
続いて、個別制御モードについて説明する。個別制御モードは、各世帯におけるそれぞれの電力使用量が、いずれも世帯ごとに設定された第2上限値以下に収まるように、それぞれの電気機器の動作を制御するモードである。図3を参照しながら、個別制御モードにおいて制御部110により実行される処理の流れを説明する。図3に示される一連の処理は、制御部110により、所定の周期が経過する毎に繰り返し実行されるものである。
最初のステップS11では、変数nの値として1が設定される。変数nは、建物に入居する各世帯を表す番号が設定される変数である。ステップS11に続くステップS12では、n番目の世帯の電力使用量が、第2上限値を超えたか否かが判定される。n番目の世帯の電力使用量とは、変数nの値が1のときには、(1番目の)世帯210における電力使用量のことであり、変数nの値が2のときには、(2番目の)世帯220における電力使用量のことである。
第2上限値とは、世帯ごとに設定された電力使用量についての上限値のことである。このような第2上限値としては、例えば、既に述べた第1上限値を、建物に入居する世帯の数で除した値が設定される。この場合には、全ての世帯についてそれぞれ同じ第2上限値が設定される。このような態様に替えて、世帯210に設定される第2上限値と、世帯220に設定される第2上限値とが、互いに異なる値であってもよい。いずれの場合であっても、それぞれの世帯における電力使用量が、当該世帯に設定された第2上限値を超えなければ、建物の総使用電力は第1設定値以下に抑えられることとなる。
ステップS12の処理が最初に実行されるときには、変数nの値は1である。従って、世帯210における電力使用量が第2上限値を超えたか否かが判定される。世帯210における電力使用量が第2上限値を超えていれば、ステップS13に移行する。ステップS13では、制御対象機器が決定される。
制御対象機器を決定する方法としては、例えば、世帯210に設置された全ての電気機器の中で最も電力使用量が大きくなっているものを、制御対象機器として決定することが挙げられる。また、予め決められた優先度に基づいて、世帯210に設置された特定の電気機器が制御対象機器として決定されるような態様であってもよい。個別制御モードにおいては、世帯210における電力使用量を抑制する必要がある場合、世帯210に設置された電気機器(エアコン212等)のみが制御対象機器として決定される。
ステップS13に続くステップS14では、制御対象機器として決定された電気機器の動作が変更される。例えばエアコン212が制御対象機器として決定された場合には、制御部110はエアコン212の動作を停止させ、これにより世帯210の電力使用量を抑制する。また、例えば蓄電池213が制御対象機器として決定された場合には、制御部110は蓄電池213に充電される電力を減少させるか、蓄電池213からの放電される電力を増加させ、これにより世帯210の電力使用量を抑制する。
ステップS12において、世帯210における電力使用量が第2上限値を超えていなければ、世帯210に設置された電気機器の動作を変更する必要はない。このため、ステップS13やステップS14の処理を経ることなく、ステップS15に移行する。
ステップS14又はステップS12に続くステップS15では、変数nの値がインクリメントされ。ここでは、変数nの値が1から2に変更される。ステップS15に続くステップS16では、変数nの値が建物の世帯数(本実施形態では2)を超えたか否かが判定される。世帯数を超えていなければ、ステップS12以降の処理が繰り返し実行される。
つまり、1番目の世帯である世帯210についての制御対象機器の設定等が行われた後に、2番目の世帯である世帯220についての制御対象機器の設定等が行われる。その具体的な処理方法は、これまでに説明した方法と同様である。その結果、世帯220に設置された電気機器の一部又は全部が制御対象機器として設定され、制御対象機器の動作が変更されることにより、世帯220における電力使用量が(世帯220に設定された)第2上限値以下に抑えられる。
ステップS16において、変数nの値が建物の世帯数を超えている場合には、建物における全ての世帯についての電力使用量の確認及び調整が完了したということである。このため、図3に示される一連の処理を終了する。
以上に説明した2つの制御モードのうち、図2に示される全体制御モードにおいては、例えば世帯210における電力使用量が増加したことに起因して、世帯220に設置された電気機器の一部の動作がOFFとされる場合がある。このような制御は、建物の全体で電力使用量を管理するものであるから、電気機器を使用する者にとっての利便性と、総電力使用量の抑制とを両立させることができる。
一方で、一部の世帯の電力使用量が大きくなったことに起因して、上記のように他の世帯に設置された電気製品への供給電力をOFFとした場合には、当該電気製品が設置された世帯(上記の例では世帯220)の居住者に不公平感を感じさせてしまう可能性もある。一部の世帯の居住者が不公平感を感じるか否かは、建物における世帯間の親密度によって異なるものと考えられる。例えば、世帯210の居住者と世帯220の居住者とが親子であり、両者の親密度が高い場合には、一方の居住者が上記のような不公平感を感じる可能性は小さいと考えられる。このため、全体制御モードは、世帯間の親密度が高い場合において適切な制御であるといえる。
図3に示される個別制御モードにおいては、一部の世帯の電力使用量が大きくなったことに起因して、他の世帯に設置された電気製品への供給電力がOFFとされることはない。このため、世帯間の親密度が低い場合であっても、一部の居住者に不公平感を感じさせてしまうことがない。ただし、個別制御モードは建物の全体で電力使用量を管理するものではないので、電気機器を使用する者にとっての利便性が損なわれてしまうことがある。例えば、電力使用量が大きな世帯には人が存在しており、且つ電力使用量が小さな世帯が留守の状態となっているようなときには、留守である後者の世帯に設置された電気機器の動作をOFFとした方が(利便性の観点からは)望ましい。しかしながら、個別制御モードにおいては常に前者の世帯に設置された電気機器の動作がOFFとされてしまうので、前者の世帯に居住する者の利便性が損なわれてしまう可能性がある。
このように、全体制御モードと個別制御モードにはそれぞれ一長一短があり、どちらの制御を実行した方が望ましいかは、世帯間の親密度によって異なる。そこで、電力管理システム100では、実行される制御モードが親密度に基づいて決定される。また、本実施形態に係る電力管理システム100では、リモコン141等に表示される電力情報の種類も、世帯間の親密度に基づいて決定される構成となっている。
実行される制御モード、及び表示される電力情報を決定するために行われる処理について、図4を参照しながら説明する。図4に示される一連の処理は、電力管理システム100の決定部120により実行される。また、当該処理は、例えば、リモコン141等のタッチパネル画面に表示される「設定変更ボタン」(不図示)を、使用者がタッチした際に実行される。
最初のステップS21では、リモコン141等のタッチパネル画面に親密度設定画面を表示させる。親密度設定画面は、世帯間の親密度を利用者が入力するための画面である。図5には、親密度設定画面の一例が示されている。図5の例では、親密度が最も低いことを示す「低」と、親密度が中程度であることを示す「中」と、親密度が最も高いことを示す「高」と、の3段階で親密度を入力することができる。「低」「中」「高」のそれぞれに対応し、タッチパネル画面には3つのドット301、302、303が表示されている。使用者はこれらのいずれかをタッチすることにより、親密度を入力する。図5では、「高」に対応するドット303を使用者がタッチした場合の例が示されている。タッチされたドット303には、これを囲むように円311が表示されている。
図4に戻って説明を続ける。ステップS21に続くステップS22では、使用者による親密度の入力が行われたか否かが判定される。使用者がリモコン141等のタッチパネル画面にタッチし、親密度の入力が行われた場合には、ステップS23に移行する。使用者がリモコン141等を未だタッチしていない場合には、ステップS22の処理が繰り返し実行される。
ステップS23では、使用者が行った操作(タッチ)に基づいて親密度が決定され、当該親密度に基づいて、これから実行される制御モードが決定される。本実施形態では、使用者から入力された親密度が、そのまま世帯間の親密度として設定される。このような態様に替えて、世帯間の関係を例えば「親子」「親戚」「他人」等の項目の中から使用者に選択させ、当該選択に基づいて親密度が決定されるような態様であってもよい。
本実施形態では、親密度と実行される制御モードとの対応関係、が予め設定されており、当該対応関係に基づいて、実行される制御モードが決定される。図6に、上記対応関係の例が示されている。本実施形態では、親密度が「低」の場合及び「中」の場合には、実行される制御モードとして個別制御モードが決定される。また、親密度が「高」の場合には、実行される制御モードとして全体制御モードが決定される。
つまり、決定部120は、親密度が高いとき(「高」のとき)には全体制御モードを実行するように決定し、親密度が高くないとき(「低」又は「中」のとき)には個別制御モードを実行するにように決定する。
ステップS23に続くステップS24では、リモコン141等のタッチパネル画面に表示される電力情報の内容が、ステップS22で入力された親密度に基づいて決定される。本実施形態では、親密度と表示される電力情報の内容との対応関係、が、が予め設定されており、当該対応関係に基づいて、表示される電力情報の内容が決定される。図7に、上記対応関係の例が示されている。本実施形態では、図7に示される5種類の情報(符号L1乃至L5)が、タッチパネル画面にされ得る電力情報として予め設定されている。
符号L1が付された「総電力使用量」は、既に述べたように、建物の全体(つまり世帯210及び世帯220の両方)で使用されている系統電力の合計値である。
符号L2が付された「自世帯の電力使用量」は、リモコン141等のそれぞれが設置された世帯で使用されている系統電力の値である。例えばリモコン141のタッチパネル画面には、「自世帯の電力使用量」として、世帯210で使用されている系統電力の値が表示される。また、リモコン142のタッチパネル画面には、「自世帯の電力使用量」として、世帯220で使用されている系統電力の値が表示される。
符号L3が付された「自世帯の電力使用量の内訳」は、リモコン141等のそれぞれが設置された世帯で使用されている系統電力の値を、当該世帯の部屋ごとに分けて示すものである。例えばリモコン141のタッチパネル画面には、「自世帯の電力使用量の内訳」として、世帯210で使用されている系統電力の値が、世帯210の部屋ごとに分けて表示される。また、リモコン142のタッチパネル画面には、「自世帯の電力使用量の内訳」として、世帯220で使用されている系統電力の値が、世帯220の部屋ごとに分けて表示される。
符号L4が付された「他世帯の電力使用量」は、他の世帯で使用されている系統電力の値である。例えばリモコン141のタッチパネル画面には、「他世帯の電力使用量」として、世帯220で使用されている系統電力の値が表示される。また、リモコン142のタッチパネル画面には、「他世帯の電力使用量」として、世帯210で使用されている系統電力の値が表示される。尚、建物に3世帯以上が居住しており、「他の世帯」が2つ以上存在する場合には、それぞれの「他の世帯」で使用されている系統電力の値が個別に表示される。
符号L5が付された「他世帯の電力使用量の内訳」は、他の世帯で使用されている系統電力の値を、当該世帯の部屋ごとに分けて示すものである。例えばリモコン141のタッチパネル画面には、「他世帯の電力使用量の内訳」として、世帯220で使用されている系統電力の値が、世帯220の部屋ごとに分けて表示される。また、リモコン142のタッチパネル画面には、「他世帯の電力使用量の内訳」として、世帯210で使用されている系統電力の値が、世帯210の部屋ごとに分けて表示される。尚、建物に3世帯以上が居住しており、「他の世帯」が2つ以上存在する場合には、それぞれの「他の世帯」で使用されている系統電力の値が、当該「他の世帯」の部屋ごとに分けて個別に表示される。
図7に示されるように、本実施形態では、親密度が「低」の場合には、電力情報としてL1乃至L3の情報のみが表示される。つまり、「総電力使用量」、「自世帯の電力使用量」、及び「自世帯の電力使用量の内訳」がリモコン141等のタッチパネル画面に表示される一方で、「他世帯の電力使用量」及び「他世帯の電力使用量の内訳」については表示されない。
また、親密度が「中」の場合には、電力情報としてL1乃至L4の情報のみが表示される。つまり、「総電力使用量」、「自世帯の電力使用量」、「自世帯の電力使用量の内訳」、及び「他世帯の電力使用量」がリモコン141等のタッチパネル画面に表示される一方で、「他世帯の電力使用量の内訳」については表示されない。親密度が「高」の場合には、電力情報としてL1乃至L5の全ての情報が表示される。
このように、本実施形態では、世帯間の親密度が低いときには、他世帯の電力使用に関する情報の表示が制限される一方で、世帯間の親密度が高いときには、他世帯の電力使用に関する情報がすべて表示される。親密度に応じて表示される内容が変更されるので、各世帯のプライバシーを適切に保護することができる。また、例えば二世帯住宅に親密度の高い2つの世帯が入居した場合には、一方の世帯の電力使用状況を他方の世帯が確認することにより、所謂「孤独死」の発生を未然に防止することも期待される。
図4に戻って説明を続ける。ステップS24において、表示される電力情報の内容が決定されると、ステップS25に移行する。ステップS25では、設定変更画面がリモコン141等のタッチパネル画面に表示される。設定変更画面とは、これまでのステップにおいて決定された事項、すなわち、全体制御モード及び個別制御モードのうち実際に実行される制御モードと、表示される電力情報の内容とを、使用者の操作に基づいて変更するために表示される画面である。図8には、設定変更画面の一例が示されている。
図8の例では、実行される制御モードを変更するためのものとして、2つのラジオボタン321、322が表示されている。ラジオボタン321は全体制御モードに対応するものであり、ラジオボタン322は個別制御モードに対応するものである。図4のステップS22において、親密度として「高」が入力されていた場合には、ラジオボタン321が予め選択された状態で設定変更画面が表示される。また、親密度として「中」又は「低」が入力されていた場合には、ラジオボタン322が予め選択された状態で設定変更画面が表示される。使用者は、ラジオボタン321及び322のいずれかを必要に応じてタッチすることにより、実行される制御モードを変更することができる。
図8の例では、表示される電力情報の内容を変更するためのものとして、3つのラジオボタン333、334、335が表示されている。ラジオボタン333は、図7の符号L1から符号L5までの全ての情報を表示すること、に対応するものである。ラジオボタン334は、図7の符号L1から符号L4までの情報のみを表示すること、に対応するものである。ラジオボタン335は、図7の符号L1から符号L3までの情報のみを表示すること、に対応するものである。図4のステップS22において、親密度として「高」が入力されていた場合には、ラジオボタン333が予め選択された状態で設定変更画面が表示される。親密度として「中」が入力されていた場合には、ラジオボタン334が予め選択された状態で設定変更画面が表示される。親密度として「低」が入力されていた場合には、ラジオボタン335が予め選択された状態で設定変更画面が表示される。使用者は、ラジオボタン333乃至335のいずれかを必要に応じてタッチすることにより、表示される電力情報の内容を変更することができる。
ラジオボタン331乃至335のタッチを必要に応じて行った後、使用者は、不図示の「OKボタン」をタッチして、設定変更画面に対する入力操作を完了する。
図4に戻って説明を続ける。ステップS25に続くステップS26では、設定変更画面への入力が完了したか否かが判定される。入力が完了していなければ、ステップS26の処理が繰り返し実行される。入力が完了していれば、ステップS26に移行する。ステップS26では、図8の設定変更画面で選択されていたラジオボタン331等の状態に基づいて、実行される制御モードと、表示される電力情報の内容とが変更される。
このように、本実施形態では、親密度設定画面(図5)で入力された親密度に基づいてデフォルトの設定を予め行った後に、使用者に設定変更画面(図8)への操作による設定変更を行わせる。これにより、使用者の好みに応じた制御や情報の表示を行うことが可能となっている。
以上のような処理を行う決定部120は、建物における世帯間の親密度に基づいて、全体制御モード及び個別制御モードのいずれを実行するかを決定する部分であり、本実施形態における「モード決定部」に該当する。また、決定部120は、上記親密度に基づいて、リモコン141等(表示部)に表示される電力情報の内容を決定する部分でもあるので、本実施形態における「表示決定部」にも該当する。
図4に示される一連の処理が完了した後は、使用者の選択に合わせて、全体制御モード又は個別制御モードのいずれかが実行される。このときリモコン141等に表示される画面の例が、図9に示されている。
当該画面の左側部分には、蓄電量421と、消費電力422と、発電量423とが表示されている。これらは、いずれも自世帯に関する電力情報の一部となっている。蓄電量421は、蓄電池213等に供給(充電)されている電力の値を示すものである。消費電力422は、自世帯に設定された電気機器(エアコン212等)で使用されている電力の値を示すものである。発電量423は、自世帯に設置された太陽光発電装置で発電されている電力の値を示すものである。
図9の例では、蓄電量421、消費電力422、及び発電量423が、図7の符号L2で示される「自世帯の電力使用量」に該当するものである。尚、自世帯に蓄電池や太陽光発電装置が設置されていない場合には、蓄電量421や発電量423が表示されなくてもよい。
図9の画面の右側部分には、全体情報431と他世帯情報432とが表示されている。全体情報431は、建物の全体(つまり世帯210及び世帯220の両方)で使用されている系統電力の合計値である。すなわち、図7の符号L1で示される「総電力使用量」に該当するものである。
他世帯情報432は、自世帯以外の世帯における電力使用量である。つまり、図7の符号L4で示される「他世帯の電力使用量」に該当するものである。尚、世帯間の親密度が「低」に設定された場合や、図8のラジオボタン335が選択された場合には、他世帯情報432は表示されない。
図9の画面の上部にはナビゲーションバー410が表示されており、ナビゲーションバー410の右側部分には内訳ボタン411が表示されている。使用者が内訳ボタン411をタッチすると、リモコン141等には図10の内訳画面が表示される。内訳画面には、自世帯の各部屋で使用されている電力の値が、部屋ごとに表示される。図10の例では、自世帯のリビングで使用されている電力の大きさを示す棒グラフ511と、自世帯の台所で使用されている電力の大きさを示す棒グラフ512と、自世帯の寝室で使用されている電力の大きさを示す棒グラフ513と、が表示されている。尚、当該表示は一例であって、自世帯に他の部屋が存在する場合には、当該部屋で使用されている電力の大きさを示す棒グラフが追加表示される。棒グラフ511、棒グラフ512、及び棒グラフ513は、図7の符号L3で示される「自世帯の電力使用量の内訳」に該当するものである。
内訳画面の右側部分には、プルダウンメニュー521が表示されている。プルダウンメニュー521の各項目には、建物に居住するそれぞれの世帯が設定されている。本実施形態では、建物には「自世帯」と「他世帯」の2つしか存在していないので、これら2つの項目のみがプルダウンメニュー521に設定されている。
図10の状態では、プルダウンメニュー521の項目のうち「自世帯」が選択された状態となっている。使用者がプルダウンメニュー521を操作し、「他世帯」を選択すると、棒グラフ511、棒グラフ512、及び棒グラフ513によって他世帯についての情報が表示されるようになる。
具体的には、他世帯のリビングで使用されている電力の大きさが棒グラフ511として示されるようになり、他世帯の台所で使用されている電力の大きさが棒グラフ512として示されるようになり、他世帯の寝室で使用されている電力の大きさが棒グラフ513として示されるようになる。これらの情報は、図7の符号L5で示される「他世帯の電力使用量の内訳」に該当するものである。尚、世帯間の親密度が「低」又は「中」に設定された場合や、図8のラジオボタン334又は335が選択された場合には、プルダウンメニュー521は表示されない。この場合、内訳画面には常に自世帯の情報が表示されることとなる。
新たな電気機器を購入した使用者(居住者)が、当該電気機器を建物に設置する際に行う作業について、図11を参照しながら説明する。先ず、使用者は、新たな電気機器を部屋に設置して、当該電気機器を電力管理システム100に接続する作業を行う(ステップS31)。
その後、使用者はリモコン141等のタッチパネル画面を操作して、機器接続画面を表示させる(ステップS32)。使用者は、例えばリモコン141等のタッチパネル画面に表示される「機器接続ボタン」(不図示)をタッチすることで、機器接続画面を表示させる。
図12には、機器接続画面の一例が示されている。機器接続画面には、入力部611と、ログインボタン612とが表示されている。使用者は、該使用者が属する世帯に割り振られた固有の識別情報(ログインID)を入力部611に入力し、ログインボタン612をタッチする(ステップS33)。すると、機器接続画面にはプルダウンメニュー621と設定ボタン631とが表示される。
プルダウンメニュー621は、例えばエアコンや給湯装置等、電気機器の種類ごとに表示される。図12の例では、簡単のためにエアコンについてのプルダウンメニュー621のみが描かれている。以下では、新たな電気機器としてエアコンが設置される場合の例について説明する。
使用者がプルダウンメニュー621をタッチすると、項目622が表示される。項目622には、電力管理システム100に接続された電気機器であって未登録のもの、の一覧が表示される。ここでは、それぞれの機器のMACアドレスが、項目622にリスト表示される。使用者は、自らが接続した電気機器に対応するMACアドレスを、項目622から選択する(ステップS34)。その後、設定ボタン631をタッチする。
以上のような作業を使用者が行う際に、電力管理システム100で実行される処理の流れについて、図13を参照しながら説明する。図13に示される一連の処理は、使用者の操作に基づいて図12の機器接続画面が表示された後、決定部120によって実行される。
最初のステップS41では、使用者によるログインが行われたか否かが判定される。つまり、識別情報が入力部611に入力され、ログインボタン612がタッチされたか否かが判定される。ログインボタン612が未だタッチされていない場合には、ステップS42の処理が繰り返し実行される。ログインボタン612がタッチされた場合には、ステップS42に移行する。
ステップS42では、機器接続画面にプルダウンメニュー621と設定ボタン631とを表示するための処理が行われ、リモコン141等の画面表示が更新される。
ステップS42に続くステップS43では、プルダウンメニュー621の項目622が選択され、設定ボタン631がタッチされたか否かが判定される。設定ボタン631が未だタッチされていなければ、ステップS43の処理が繰り返し実行される。設定ボタン631がタッチされた場合には、ステップS44に移行する。
ステップS44では、ステップS43で選択された項目622に対応する電気機器、すなわち新たに設置された電気機器が、入力部611に入力された識別情報に対応する世帯で使用される電気機器として、記憶部130に記憶(登録)される。
例えば、入力部611に入力された識別情報が世帯210に対応するものであった場合には、新たな電気機器は、世帯210に設置された機器として登録されることとなる。その後、制御部110は、個別制御モードにおいて世帯210の電力使用量を低減させる際に、必要に応じて上記新たな電気機器の動作を変更するようになる。
本実施形態では、新たな電気機器をどの世帯の機器として登録するか、の判断が、入力部611に入力された識別情報に基づいて自動的に行われる。使用者が世帯を選択する操作を行う必要が無く、登録のための操作が簡略化されている。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100:電力管理システム
110:制御部
120:決定部
130:記憶部
141,142:リモコン
210,220:世帯

Claims (10)

  1. 複数世帯(210,220)の居住に対応する建物、における電力の使用を管理する電力管理システム(100)であって、
    前記建物に設置された複数の電気機器の動作を個別に制御する制御部(110)を備え、
    前記制御部は、
    前記建物の総電力使用量が所定の第1上限値以下に収まるように、それぞれの前記電気機器の動作を制御する全体制御モードと、
    各世帯におけるそれぞれの電力使用量が、いずれも世帯ごとに設定された第2上限値以下に収まるように、それぞれの前記電気機器の動作を制御する個別制御モードと、を実行し得るように構成されている電力管理システム。
  2. 前記建物における世帯間の親密度に基づいて、前記全体制御モード及び前記個別制御モードのいずれを実行するかを決定するモード決定部(120)、を更に備えた、請求項1に記載の電力管理システム。
  3. 前記モード決定部は、
    前記親密度が高いときには前記全体制御モードを実行するように決定し、前記親密度が高くないときには前記個別制御モードを実行するにように決定する、請求項2に記載の電力管理システム。
  4. 使用者が操作を行う部分である操作部(141,142)を更に備え、
    前記モード決定部は、使用者が前記操作部に行った操作に基づいて前記親密度を決定する、請求項2に記載の電力管理システム。
  5. 前記全体制御モード及び前記個別制御モードのうち実際に実行されるモードを、使用者が前記操作部を操作して変更することができるように構成されている、請求項4に記載の電力管理システム。
  6. 前記建物における電力使用量についての情報、である電力情報を、各世帯において確認し得るように表示する表示部(141,142)を更に備える、請求項1に記載の電力管理システム。
  7. 前記建物における世帯間の親密度に基づいて、前記表示部に表示される前記電力情報の内容を決定する表示決定部(120)、を更に備えた、請求項6に記載の電力管理システム。
  8. 使用者が操作を行う部分である操作部を更に備え、
    前記表示決定部は、使用者が前記操作部に行った操作に基づいて前記親密度を決定する、請求項7に記載の電力管理システム。
  9. 前記表示部において表示される前記電力情報の内容を、使用者が前記操作部を操作して変更することができるように構成されている、請求項8に記載の電力管理システム。
  10. 前記建物に新たな電気機器を設置する使用者から、当該使用者が属する世帯に割り振られた固有の識別情報が入力される入力部(611)と、
    前記建物に新たに設置された電気機器を、前記入力部に入力された前記識別情報に対応する世帯で使用される電気機器として記憶する記憶部(130)と、を更に備える、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電力管理システム。
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