JP2017225231A - 回転電機 - Google Patents

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守屋 一成
Kazunari Moriya
一成 守屋
平本 健二
Kenji Hiramoto
健二 平本
中井 英雄
Hideo Nakai
英雄 中井
伊藤 嘉昭
Yoshiaki Ito
嘉昭 伊藤
三浦 徹也
Tetsuya Miura
徹也 三浦
山田 堅滋
Katashige Yamada
堅滋 山田
清隆 松原
Kiyotaka Matsubara
清隆 松原
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Abstract

【課題】ロータ間位相角を正確に制御する。
【解決手段】ロータ28は、相対移動可能であって、回転軸方向に対向配置された第1ロータ要素40および第2ロータ要素42を含む。リミッタは、第1ロータ要素40および第2ロータ要素42間の相対回転の範囲を機械的に制限することで、ロータ間位相角の可動範囲を制限する。リミッタの一方側から他方側へロータ間位相角を変更する場合には、変更前または変更後、または変更前後の両方で、第1ロータ要素および第2ロータ要素間に一定時間リミッタに押し付ける方向の相対回転を生起する押付制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸方向に対向配置された第1ロータ要素および第2ロータ要素を含み、第1および第2ロータ要素が相対回転可能なロータと、ロータに対する磁界を発生するステータと、を備える回転電機、特に第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角の制御に関する。
1つのシャフトに、永久磁石を備えるロータを2つ相対回転可能に設ける回転電機が知られている。この回転電機によれば、2つのロータの相対位置を調整することによって、ロータによる界磁を変更することができる。
例えば、特許文献1では、ロータに対するステータの電気角を進角させることによって、2つのロータの相対位置(位相差:ロータ間位相角)を変更することが示されている。
特開2009-38860号公報
ここで、ロータ間位相角によりロータ全体としての界磁磁束を変更できるので、運転状態により、ロータ間位相角を所望の一定値に切り替えたいという要求がある。
本発明は、回転軸方向に対向配置された第1ロータ要素および第2ロータ要素を含み、前記第1ロータ要素および第2ロータ要素が相対回転可能なロータと、前記ロータに対する磁界を発生するステータと、を備える回転電機であって、第1ロータ要素および第2ロータ要素間の相対回転の終点位置を目標ロータ間位相角に機械的に制限することで、ロータ間位相角の終点位置を制限するリミッタと、ステータによる磁界を制御することにより、第1ロータ要素および第2ロータ要素間に相対回転トルクを発生させてロータ間位相角を目標ロータ間位相角に変更する制御部と、を有することを特徴とする。
さらに、第1ロータ要素と第2ロータ要素間の相対回転をロックするロック機構を有し、制御部は、目標ロータ間位相角に達した場合に、前記ロック機構を動作させ、第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させることが好適である。
また、制御部は、リミッタの一方側から他方側へロータ間位相角を変更する場合には、変更前または変更後、または変更前後の両方で、前記ステータによる磁界を制御することにより、第1ロータ要素および第2ロータ要素間にリミッタに押し付ける方向の相対回転を生起する押付制御を行ってから、ロック機構を動作させて第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させることが好適である。
さらに、第1ロータ要素または第2ロータ要素の角加速度または角速度を検出するセンサを有し、制御部は、押付制御を行っている際に、前記センサによって検出した角加速度または角速度に変化が生じた際にロック機構を動作させて、第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させることが好適である。
また、制御部は、センサによって第1および第2ロータ要素のうちの慣性の小さな方のロータ要素の角加速度または角速度を検出する場合は、検出した角加速度または角速度の変化が生じ、かつその角加速度または角速度が所定の値以下になった場合にロック機構を動作させることが好適である。
また、押付制御を行っているときに、所定時間経過しても角加速度または角速度に変化が生じない場合に、ロック機構を動作させることが好適である。
また、押付制御を行っているときに、所定時間経過しても角加速度または角速度に変化が生じない場合であって、角加速度または角速度が所定値以下である場合に、ロック機構を動作させることが好適である。
また、制御部は、ロック機構を解除または作動の動作させる際に、その動作完了に必要な時間、第1および第2ロータ要素間にリミッタに押し付ける方向の相対回転を生起させるようにステータによる磁界を制御することが好適である。
また、制御部は、一方側からリミッタによって制限される他方側へのロータ間位相角の変更においては、リミットにより制限される終点の直前までロータ間位相角を変更するロータ間位相角制御を行い、その後押付制御を行うことが好適である。
また、リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角0°〜180°間を可動範囲にすることが好適である。
また、リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角−180°〜0°間を可動範囲にすることが好適である。
また、リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角0°〜180°〜360°(=0°)間を可動範囲にすることが好適である。
本発明によれば、リミッタを用いて、第1ロータ要素と第2ロータ要素のロータ間位相角を所定の値に切り替えることが容易になる。また、両ロータ要素間のロックを確実に行える。
回転電機の基本構成図である。 主ロータと副ロータの位相関係説明図である。 フィードバック制御の構成図である。 逆極(180°)から同極(0°)に遷移する場合の電流パターン図である。 同極から逆極に遷移する場合の電流パターン図である。 リミッタの構成を説明する図である。 リミッタの作用を説明する図である。 リミッタの構成例を示す図である。 ロータ間位相角に応じた電流・トルクテーブルを示す図である。 ロータ間位相角切替処理の一例を示すフローチャートである。 ロータ間位相角切替処理の他の例を示すフローチャートである。 ロータ間位相角を変更した場合の各部の波形を示す図である。 位相角切替処理、押付処理の動作を説明する図である。 ロータ角加速度を用いた押付処理のフローチャートである。 ロータ角速度を用いた押付処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
「基本構成」
まず、本発明に係るシステムの基本構成について説明する。なお、本出願人は、本件に関連して特願2015-008939号(先願)を出願しており、基本的な構成は同様である。
図1は、回転電機の回転軸方向と直交する方向から見た断面図である。回転電機は、径方向においてステータ24と所定のギャップを空けて対向し、ステータ24に対して相対回転可能なロータ28を備える。ステータ24は、ステータコア36と、ステータコア36にその周方向に沿って配設されたU相、V相、W相の3相のステータコイル38u,38v,38wを含み、ステータコイル38u,38v,38wに3相の交流電流が流れることで、ステータ24周方向に回転する回転磁界が生じる。
ロータ28は、回転軸方向に隣接した状態で、主ロータ(第1ロータ要素)40と副ロータ(第2ロータ要素)42を含む。主ロータ40と副ロータ42とは、回転軸方向にギャップを空けて対向配置され、相対移動可能である。
主ロータ40は、複数の電磁鋼板が回転軸方向に積層された主ロータコア46と、主ロータコア46にその周方向に沿って互いに等間隔で配設された複数の主永久磁石48n,48sを含む。主永久磁石48nは外周側がN極であり、主永久磁石48sは外周側がS極である。主永久磁石48n,48sが周方向に交互に配置されることで、主永久磁石48n,48sの極性が周方向に交互に異なる。
副ロータ42は、複数の電磁鋼板が回転軸方向に積層された副ロータコア54と、副ロータコア54にその周方向に沿って互いに等間隔で配設された複数の副永久磁石56n,56sを含む。副永久磁石56nは外周側がN極であり、副永久磁石56sは外周側がS極である。副永久磁石56n,56sが周方向に交互に配置されることで、副永久磁石56n,56sの極性が周方向に交互に異なる。副永久磁石56n,56sの周方向間隔は、主永久磁石48n,48sの周方向間隔に等しい。
主ロータシャフト26には、拘束板61,62が溶接等により固定される。拘束板61,62は、回転軸方向に互いに間隔をおいて配置され、拘束板62が拘束板61より回転軸方向一方側に配置され、主ロータ40が回転軸方向に拘束板61,62の間に挟持される。主ロータ40は、主ロータシャフト26とキー溝やスプライン等により係合し、主ロータシャフト26および拘束板61,62と一体回転する。
副ロータシャフト52には、拘束板63,64が溶接等により固定される。拘束板63,64は、回転軸方向に互いに間隔をおいて配置され、拘束板63が拘束板64より回転軸方向一方側に配置され、副ロータ42が回転軸方向において拘束板63,64の間に挟持される。副ロータ42は、副ロータシャフト52とキー溝やスプライン等により係合し、副ロータシャフト52および拘束板63,64と一体回転する。副ロータシャフト52は、ベアリング50により主ロータシャフト26に対して相対回転可能に支持され、副ロータ42が主ロータ40に対して相対回転可能である。
また、副ロータ42と主ロータ40のロータ間位相角γ(位相差)のとり得る範囲に応じてロータ間位相角γを制限するリミッタが設けられている。このリミッタは、例えば拘束板61の表面から突出する突起部と、拘束板63に設けられ突起部を収容して相対回転の範囲を制限する、周方向に所定距離だけ伸びる円弧状の溝と、から構成することができる。図1においては、突起部80aを模式的に示してある。具体的な構成は、図6等に示し後述する。このリミッタによって、主ロータ40と副ロータ42のロータ間位相角γの変更幅を、電気角で0°〜180°、-180°〜0°、0°〜180°〜360°(=0°)などに限定することができる。
さらに、副ロータシャフト52と、主ロータシャフト26の相対回転を禁止するロック機構72が設けられている。ロック機構72には、クラッチ、ブレーキなど各種の機構が採用可能である。この例では、副ロータシャフト52と、主ロータシャフト26間を半径方向に移動するブレーキで固定するものを模式的に示した。ロック機構72は、拘束板61,63間の相対移動を禁止してもよい。さらに、リミッタにおける端部において固定するだけでもよく、キー溝とキーの組み合わせなどでもよい。なお、ブレーキ、クラッチなどのロック機構72の駆動はモータ(図示省略)で行うことが好適である。
主ロータ40と副ロータ42の位相関係が変化することで、ステータ24に作用するロータ28の界磁磁束が変化する。主ロータ40と副ロータ42で同一極性の主永久磁石48nと副永久磁石56n(あるいは主永久磁石48sと副永久磁石56s)が周方向の同位相に配置される同極対向状態の場合、界磁磁束は最大となる。他方、副ロータ42が主ロータ40に対して相対回転し、主永久磁石48nと副永久磁石56n(あるいは主永久磁石48sと副永久磁石56s)が電気角で180°ずれる逆極対向状態の場合、界磁磁束は最小あるいはゼロとなる。
図2は、主ロータ40および副ロータ42のみを取り出した斜視図である。図2(a)は、主ロータ40と副ロータ42が同極対向状態であり、ロータ間位相角をγとすると、γ=0°(deg)の状態である。このとき、ステータ24に作用するロータ28の界磁磁束は最大となる。図2(b)は、主ロータ40と副ロータ42が逆極対向状態であり、γ=180°(deg)の状態である。このとき、ステータ24に作用するロータ28の界磁磁束は最小となる。
このように、本実施形態の回転電機は、主ロータ40と副ロータ42の位相関係を変化させる、つまり主ロータ40と副ロータ42を相対回転させてロータ間位相角γを変化させることでステータ24に作用するロータ28の界磁磁束を変化させる可変界磁型の回転電機として機能する。
可変界磁型の回転電機は、例えばハイブリッド自動車等の電動車両のモータジェネレータ(MG)として用いられる。そして、車載の電子制御装置(ECU)70によってMGを動作させる場合に主ロータ40と副ロータ42のロータ間位相角γが0°となるように制御してステータ24の鎖交磁束を最大化し、MGを動作させない場合に主ロータ40と副ロータ42のロータ間位相角γが180°となるように制御してステータ24の鎖交磁束を最小化する。
本実施形態では、ECU70により主ロータ40と副ロータ42のロータ間位相角γを所望の値に制御する際に、ロータ間位相角γは0°あるいは180°のいずれかに制御されるが、0°と180°の間の任意の角度に制御する場合にも適用し得る。
「主ロータ40と副ロータ42のロータ間位相角γの制御」
次に、ECU70におけるロータ間位相角γの制御について説明する。ここで、この例では、副ロータ42の回転のみを考慮してステータ電流の電流指令Iを生成する。
<ロータ間位相角γのフィードバック制御>
図3は、主ロータ40に対して副ロータ42を相対的に回転させてロータ間位相角γを所望の値に制御するためのECU70が備えるフィードバック制御構成図である。フィードバック制御器は、差分器100,104,118、微分器106、増幅器102,108、トルク・電流変換マップ記憶部110、電流制御器112を備える。
ロータ間位相角γの指令値γと現在のロータ間位相角γの差分は差分器100で算出され、増幅器102で係数Krが乗じられる。他方、現在のロータ間位相角γの変化速度が微分器106で算出され、増幅器108で係数Kfが乗じられる。両者の差分が差分器104で算出され、この差分が副ロータ42のトルク指令τとなる。
トルク・電流変換マップ記憶部110は、副ロータ42のトルク指令τと電流指令Iとの対応関係を規定するテーブルであり、予め実験あるいはシミュレーションで定めてECU70のメモリに格納される。トルク・電流変換マップ記憶部110は、例えば電流当たりのトルクが最大となるように規定される。ECU70は、トルク・電流変換マップ記憶部110を用いて副ロータ42のトルク指令τ、すなわちロータ間位相角γの指令値γと現在のロータ間位相角γとの差分に基づきこの差分を解消するためのトルク指令τに対応する電流指令Iを生成し、さらに電流制御器112で電流指令Iを電圧指令Vに変換してステータコイル38u,38v,38wにステータ電流を供給して回転電機(モータ)114を駆動する。主ロータ40の回転角(位相角)θmと副ロータ42の回転角(位相角)θsのロータ間位相角γ=θs−θmがロータ間位相角検出器としての差分器118で検出され、指令値γにフィードバックされる。また、モータ電流の検出値は、電流制御器112にフィードバックされ、電流制御器112がモータ電流をフィードバック制御する。
図4は、図3に示すフィードバック制御器で制御した場合の、副ロータ42から見たときの電流パターンである。逆極(180°)から同極(0°)に遷移させる場合の電流パターンであり、d軸電流idおよびq軸電流iqの時間変化を示す。
また、図5は、図3に示すフィードバック制御器で制御した場合の、副ロータ42から見たときの電流パターンである。図4の場合と逆に、同極(0°)から逆極(180°)に遷移させる場合の電流パターンである。
ここで、増幅器102、108での係数、すなわちゲインを調整することで、電流実効値が所定値を超えないように制御することができる。
ここで、上述したフィードバック制御では、主ロータ40および副ロータ42の位相角を検出するセンサが必要となる。
そこで、図4および図5に示す電流パターンを予め検出、あるいはシミュレーションで求めてマップ化する。これにより、逆極から同極に遷移する場合の副ロータ42のid電流およびiq電流の時間変化を示すマップと、同極から逆極に遷移する場合の副ロータ42のid電流およびiq電流の時間変化を示すマップが得られる。そして、得られた電流マップをメモリに記憶し、これらのマップを参照してフィードフォワード制御により副ロータ42を相対的に回転させてロータ間位相角γを所望の値に制御する。フィードフォワード制御とすることで、現在のロータ間位相角γをフィードバックする必要がなくなり、検出器数が削減される。
なお、主ロータ40と、副ロータ42の慣性を異ならせることで、所定の方向の相対的な回転力を付与することができ、ロータ間位相角γが0°、180°においても相対的な駆動が可能となっている。
「リミッタの動作」
図6には、リミッタの構成が示してある。この例では、主ロータ40(拘束板61)の軸方向の表面から、円筒状の軸部82aと、この円筒状の軸部82aから半径方向に伸びる扇状の突起部80aが軸方向に突出形成されている。突起部80aは、円周方向に135度の幅を有している。副ロータ42(拘束板62)には、軸部82aを収容する軸受け部82bと軸受け部82bから半径方向に広がる扇状の溝80bが形成されている。溝80bは円周方向に180度の幅を有している。そして、突起部80aが溝80bに収まり、軸部82aが軸受け部82b内に収まるように、主ロータ40と副ロータ42が重ねられる。従って、主ロータ40に対し、副ロータ42が物理的に45度の範囲内で、相対回転できる。なお、ここでは突起部80aの円周方向の角度を135度として説明したが、これ以外の角度を設定することも可能であり、溝80bの角度=突起部80aの角度+相対移動角度となる様に設定すればよい。
図7(a)には、主ロータ40と、副ロータ42の永久磁石の周方向位置が同位置になる界磁最大(同極)の状態が示されており、図7(b)には、主ロータ40と、副ロータ42の永久磁石の周方向位置が反対の位置になる界磁最小(逆極)の状態が示されている。突起部80aは溝80bにおいて物理的に45度の範囲で移動可能であるが、これは、電気角で0°〜180°の範囲に対応しており、副ロータ42が主ロータ40に対し相対回転することで、同極〜逆極間で相対移動する。
このように、副ロータ42を主ロータ40に対し、相対回転することで、電気角0°〜180°の範囲でロータ間位相角を変更することができる。特に、リミッタにより、移動範囲が電気角0°〜180°の範囲に限定されているため、0°、180°では、突起部80aの円周方向の端部を溝80bの端部に押し付けることで、0°、180°に固定することができる。すなわち、リミッタの両端部において、突起部80aを溝80bの端に押し付けるトルクが発生するように、ステータ24に電流を流し、ロータ28に対する界磁を制御する。
さらに、ロータ間位相角γの0°→180°、180°→0°の変更の際には、図4,5に示したようなパターンに代えて、終点を180°、0°にわずかに不足するように設定し、その後突起部80aを溝80bの端部に押し付けるトルクを付与するとよい。これによって、ロータ間位相角γの変更制御と、終点近くでの制御を別の制御とすることができ、ロータ間位相角制御における終点がそれほど正確でなくてもよく、全体としての制御を容易に行える。直前は、例えば1°〜数度の範囲で適切な値に設定すればよい。
図8には、リミッタについての複数の例が示してある。図8(a)は、図7(a)、(b)と同じ例であり、ロータ間位相角γについて、0°→180°、180°→0°の変更を行う。図8(b)では、ロータ間位相角γについて、−180°→0°、0°→−180°、の変更を行う。この図8(b)の例では、ロータ間位相角γを0°に維持する際のリミッタの押付(突起部80aの溝80bの端部への押付)方向が反対になる。なお、ロータ間位相角γ180°と−180°とは、モータとしてみれば同様であり、リミッタへの押付方向が図8(a)の場合とは反対になる。
図8(c)には、リミッタの溝80bが、電気角で360°の範囲でロータ間位相角が移動可能に設けられている。そこで、0°→180°、180°→0°、180°→360°(=0°)、360°(=0°)→180°というロータ間位相角γの変更が可能となっている。そして、0°、360°においてリミッタの突起部80aが溝80bの端部に押し付けられる。この例では、180°においてリミッタが作用しない。すなわち、180°においては、リミッタの溝80bに端部が存在しない。このため、180°に固定する場合には、界磁制御によって、ロータ間位相角を180°に設定し、その後ロック機構72によりロックしてもよい。一方、リミッタの両端部では、ロータ間位相角γを0°に維持でき、その際のリミッタの溝80bの端部への突起部80aの押付方向が反対方向となる。このため、0度での押付トルク方向によってどちらの0°を使うか選択することができる。従って、ロータの回転状態(速度、加速度等)等の条件に応じてより適切な押付方向を選択することができる。この構成においてγ=180°でロックしない場合は、ロック機構72を省略可能である。
図9には、副ロータ42の電流・トルクマップを明度で示してある。明度が同じ領域が、トルクが近い領域である。図における中央から離れるに従ってトルクが大きく、基本的にq軸電流が大きくなるに従ってトルクが大きくなる。そして、図9には、0rpm,γ=0°のときの所定のトルクを得るために決定されたq軸、d軸電流として、白丸の連続で示してある(mapと表示)。
従って、このトルクマップを記憶しておき、必要なトルク指令に対するd軸電流、q軸電流をフィードフォワード制御することができる。なお、回転数が大きくなると、誘起電圧が大きくなるため、所望のトルクを得るための相電圧が高くなる。そこで、高回転数の場合に、図において「電圧制限」と記載した電流(黒丸の連続で示すライン)を選択することも好適である。
「制御のフローチャート」
図10には、ロータ間位相角γを切り替える際の制御のフローチャートの一例が示してある。
まず、モータの回転数、トルク指令などに応じて、ロータ間位相角γ(位相角)の切替要求があった場合(S11)には、リミッタにおける突起部80aを溝80bの端部に押し付ける押付トルクを出力する(S12)。これによって、例えば0°や180°に固定できる。
この状態において、ロック機構72を解除する(S13)。解除が完了したかを判定し(S14)、完了した場合には、押付トルクを0にして、押付制御を終了する(S15)。なお、解除が完了したかは、解除完了までに必要な時間が経過したかを判定するとよい。
押付制御を終了した場合には、ロータ間位相角γ切替制御を行う(S16)。すなわち、図4,5に示すようなステータ電流制御によってロータ間位相角γを0°→180°、180°→0°に変更する。なお、この場合に上述したように、目標となる位相角に至る直前にこの位相角切替制御を終了することが好適である。
位相角切替制御の次には、押付トルクを出力し、リミッタにおける突起部80aを溝80bの端部に押し付ける(S17)。これによって、ロータ間位相角γを180°、0°に固定する。
この状態において、ロック機構72を固定する(S18)。次に、固定が完了したかを判定し(S19)、完了した場合には、押付トルクを0にして、押付制御を終了する(S20)。なお、固定が完了したかは、固定完了までに必要な時間が経過したかを判定するとよい。
このようにして、移動先においてロックが完了することで、ロータ間位相角γの切替制御の処理が終了する(S21)。
図10の例では、ロック解除およびロック固定の際に、押付トルクを出力するので、リミッタを用いて確実なロータ間位相角γの設定が可能である。
図11には、ロック機構72がなく、押付制御を行う場合の処理フローチャートを示してある。
まず、ロータ間位相角γ(位相角)の切替要求があった場合(S31)には、リミッタにおける押付トルクを出力する(S32)。これによって、変更前の時点でのロータ間位相角γを確実に、リミッタにより規定するロータ間位相角γに固定できる。
次に、位相角切替制御を行い(S33)、ロータ間位相角γを変更する。この制御が終了した場合には、リミッタにおける押付トルクを出力する(S34)。これによって、変更後のロータ間位相角γをリミッタにより規定される角度に固定できる。
このように、位相角切り替えが完了して場合には、位相角切替の処理を終了する(S35)。
なお、図8(c)のような構成では、180°において、リミッタを利用した固定ができないので、0°においてのみ押付トルク出力による押付固定を行う。
「各部の波形」
図12には、上述したような制御により、ロータ間位相角γを0°から180°に変更した場合の各部の波形が示してある。
このように、時間に応じて、トルク指令τが決定される。トルク指令τに基づき、d軸、q軸電流の指令値が決定され、これに応じてモータ電流制御が行われた、ロータ間位相角γが目標通り0°から180°に変更されている。
そして、ロータ間位相角γを0°→180°に変更する際に、前半のトルク指令τが正、後半のトルク指令τが負であることがわかる。
このような制御によって、d軸電流、q軸電流とも、指令値通りのものとなり、ロータ間位相角γについて所望の制御が達成できる。すなわち、回転数が大きくなり誘起電圧が大きくなった場合や、引き摺りトルクが大きくなった場合にも適切な制御が行える。
そして、ロータ間位相角γの変更開始前、変更終了後において、トルク指令として、押付トルクを発生する、位相角切替の際のトルクと反対方向のトルク指令を出力する。これによって、リミッタを利用した位相角の確実な設定が行える。
「押付制御の終了制御」
本実施形態において、主ロータ(第1ロータ要素)40は、副ロータ(第2ロータ要素)42に比べ、慣性が大きい。すなわち、主ロータ40は、回転電機(モータ)の回転軸(出力軸)に直結しており、この出力軸に負荷となる慣性が接続する。副ロータ(第2ロータ要素)42は、単独で存在し、負荷となる慣性は接続されない。従って、主ロータ40単体と副ロータ42単体の慣性モーメントは同一であるものの、主ロータ40には負荷慣性もついているため、副ロータ42の慣性モーメントより大きくなる。すなわち、主ロータ40側の慣性モーメントをJ1、副ロータ42の慣性モーメントをJ2と表すと、J1>J2である。
本実施形態では、ロータ間位相角の移動許容範囲を制限するリミッタを設けている。そして、2つのロータ要素のロータ間位相角を変更するように位相角切替制御を行った際に、リミッタで跳ね返ったり、リミッタまで到達しなかったりした場合でも、目標ロータ間位相角で維持するようリミッタに押し付けるトルクを印加する押付制御を行う。
以降、説明の簡略化のため、押付トルクとしてTpsの一定値を入力するものとする。なお、押付トルクは、一定値に限定するものではなく、正弦波など平均値が一定値のものや、所定範囲内で変動するものでもよい。
次に、押付トルクを印加し、主ロータ40と副ロータ42に押付トルクが等分配されとした場合、主ロータ40、副ロータ42が一体となる前のロータ角加速度α1,α2は次式で与えられる。
主ロータ角加速度:α1=Tps/(2・J1) ・・・(1)
副ロータ角加速度:α2=Tps/(2・J2) ・・・(2)
押付トルクを印加してリミッタに押し当て、2つのロータが一体となった後のロータのロータ角加速度α3は次式で与えられる。
両ロータ角加速度:α3=Tps/(Jl+J2) ・・・(3)
ここで、Jl>J2の関係より、Jl+J2<2・J1であり、(1)式、(3)式と、上式より、α3>α1となる。
また、上述のように、J1>J2の関係より、J1+J2>2・J2であり、(2)式、(3)式と、上式より、α3<α2となる。
このように、主ロータ40と、副ロータ42が一体となった場合のロータ角加速度α3は、その前のロータ角加速度α1,α2の中間の値になる。従って、角加速度を検出し、検出値が変化したことで、2つのロータが一体となったことを検出することができる。
角加速度を積分することで、角加速度が得られる。従って、角加速度と各速度は一定の関係があり、角加速度によっても2つのロータが行ったとなったことを検出することができる。
<全体動作>
図13にロータ間位相角制御の終了付近から押し付け制御の終了までの、(a)2つのロータについてのロータ角度、(b)2つのロータについてのロータ回転数、(c)2つのロータについてのロータ角速度、(d)トルク指令、(e)ロック機構の状態、を示す。
まず、ロータ間位相角を目標値(目標ロータ間位相角=終点位置)に移動する(例えば、180°→0°)ため、トルク指令(後半)は、図13(d)に示すように、位相角制御において一旦正に立ち上がった後、負になり、0に戻る。そして、押付制御のために、若干正の状態を維持する。そして、押付制御の終了時に図13(e)に示すようにロック機構が作動して両ロータがロックされる。
このようなトルク制御によって、図13(a)に示すように、主ロータ40に対する副ロータ42の角度が変化し、押付制御の終了時にロータ間位相角が0°になる。ロータ回転数は、トルク制御に応じて副ロータ42の回転数が変化し、この例では、副ロータ42の回転数が主ロータ40の回転数より大きい状態から一旦小さくなり、押付制御の際にまた副ロータ42の回転数の方が大きくなる。そして、押付制御の終了時に両者の回転数が同一になり、ロックされる。
また、ロータ角加速度は、主ロータ40は一定であり、副ロータ42の角加速度がトルク指令に応じて大きく変化し、押付制御において、主ロータ40、副ロータ42が一体になったことで、両者の中間の値に変化する。そして、この角加速度の変化は比較的大きい。そこで、ロータの角加速度の変化から2つのロータが一体となったことを検出することができる。また、ロータ回転数(=角速度)の変化の検出でも、一体となったことを検出できる。
<主ロータ40の角加速度を用いる場合>
主ロータ40および副ロータ42の両方の角加速度を検出してもよいが、一方のみでもよく、最初に主ロータ40のみの角加速度をセンサで検出する場合を考える。この場合、次のような手法で、2つのロータの一体化を検出することができる。
1)主ロータ40の角加速度をセンサ信号から導出し、角加速度の変化(角加速度が増加)を検出したら、ロック機構を動作させて2つのロータ(主ロータ40と副ロータ42)をロックする。ロック完了後、押付トルクを0として押付制御を終了する。
2)主ロータの角速度をセンサ信号から導出し、角速度の不連続な変化を検出したら、ロック機構を作動して主ロータ40と副ロータ42をロックする。ロックの完了後、押付トルクを0として押付制御を終了する。
<副ロータ42の角加速度を用いる場合>
次に、副ロータ42の角加速度を検出する場合について説明する。
1)副ロータの角加速度をセンサ信号から導出し、角加速度の変化(角加速度が減少)を検出したら、ロック機構を作動して2つのロータをロックする。ロック完了後、押付トルクを0として押付制御を終了する。
2)副ロータの角加速度をセンサ信号から導出し、角加速度の変化を検出し,かつ角加速度の絶対値がα3より小さくなったら、ロック機構を作動して2つのロータをロックする。ロック完了後、押付トルクを0として押付制御を終了する。ここで、2つのロータが一体となった後の理想的な加速度は(3)式のα3であるが、実際には摩擦などの影響があり、α3より小さな加速度となる。このため、判断基準をα3以下とする。なお、α3より所定のオフセット値Δだけ低い値(α3−Δ)を閾値としてもよい。
3)副ロータの角加速度の代わりに角速度を用い、角速度の不連続な変化を検出したらロック機構を作動し、押付制御を終了してもよい。
<押付制御開始時に目標ロータ間位相角が維持されている場合>
押付制御開始時に、目標ロータ間位相角が維持されている場合には、押付制御開始時から、2つのロータが一体となって動作するため、その後の角加速度、角速度に変化は発生しない。そこで、以下の手法のどれかでロック機構を動作させる。
1)所定の時間、回転数または角加速度が変化しなかった場合に、すでにリミッタに押し当てている(目標ロータ間位相角になっている)と判断し、ロック機構を作動し2つのロータ間をロックする。その後、押付トルクを0にする。
2)所定の時間、回転数または角加速度が変化しなかった場合、押付トルクを増加して再判断する。
3)副ロータの角加速度を利用する場合は、押付トルク印加後、角速度または角加速度の変化がなくても、角加速度の絶対値が|α3|以下の場合は、リミッタに押し当てていると判断し、ロック機構を作動し2つのロータ間をロックする。その後、押付トルクを0にする。
「押付制御、ロック」
<角加速度で判定>
図14には、主ロータ40または副ロータ42に角加速度センサを取付、角加速度を検出して、押付制御およびロック機構の作動を制御する場合のフローチャートを示してある。
まず、位相角制御の終了に伴い押付トルクを出力し(S41)、押付制御を開始する。そして、主ロータ40または副ロータ42の角加速度を検出する(S42)。
副ロータ42の角加速度検出かを判定し(S43)、副ロータ42の角加速度検出であれば(S43でYes)、角加速度の絶対値が|α3|より小さいかを判定する(S44)。ここで、α3は、上述したように押付トルクTps印加時において2つのロータが一体化したときの加速度であり、押付トルク、主ロータ40および副ロータ42の慣性モーメントJ1,J2とから決定される値である。
副ロータ42の角加速度がα3以上であれば(S44でNo)、押付トルクを印加し始めてから所定時間経過したかを判定する(S45)。所定時間経過していなかった(S45でNo)場合には、角加速度の変化が変化しているかを判定する(S46)。上述のように2つのロータが一体化した場合に、角加速度に比較的大きな変化が生じるので、S46にてロータが一体化したか検出する。なお、S46においては、変化が、ロータが一体化の際に生じる所定の変化量(閾値)以上であるかを判定するとよい。
また、S43でNoであれば、主ロータ40の角加速度を検出しており、角加速度の変化は比較的小さいため、S44の判定は行わず、S45の所定時間経過したかの判定に移る。
角加速度に変化がない(S46でNo)場合には、S42に戻り、上述の処理を繰り返す。
S43でYesであり(副ロータの検出であり)、角加速度が|α3|以下(S44でYes)であれば、すでに一体化していると考えられる。そこで、S47に移り、ロック機構によりロックして両ロータ間を固定する。
また、S45において、主ロータ40、副ロータ42のいずれでも、所定時間を経過した場合には(S45でYes)、すでに2つのロータが一体化していると判断して、S47のロック機構による固定を行う。
さらに、角加速度に変化がある(S46でYes)場合、2つのロータが一体化したと考えられ、S47に移り、ロック機構を作動し、2つのロータ間を固定する。
このようにして、S47により、ロック機構によるロックが行われた場合には、ロックか完了したかを判定し(S48)、Noの場合は判定を繰り返し、ロックが完了した(S48でYes)場合に、押付トルクを0にして(S49)、処理を終了する。ロックの完了は所定時間を経過したことで判定すればよい。
<回転数(角速度)で判定>
図15には、主ロータ40または副ロータ42に回転数(角速度)センサを取付、角速度を検出して、押付制御およびロック機構の作動を制御する場合のフローチャートを示してある。
まず、押付トルクを出力し(S51)、押付制御を開始する。そして、主ロータ40または副ロータ42の角速度を検出する(S52)。
次に、押付トルクを印加し始めてから所定時間経過したかを判定する(S53)。所定時間経過していなかった(S53でNo)場合には、角速度の変化が変化しているかを判定する(S54)。2つのロータが一体化した場合に、角速度に比較的大きな変化が生じるので、S54にてロータが一体化したか検出する。なお、変化が、ロータが一体化の際に生じる所定の変化量(閾値)以上であるかで、一体化を判定するとよい。角速度に変化がない(S54でNo)場合には、S52に戻り、上述の処理を繰り返す。
また、S53において所定時間が経過している(S53でYes)場合、2つのロータが一体化していると考えられ、ロック機構を作動し、2つのロータ間を固定する(S55)。
S55により、ロック機構によるロックが行われた場合には、ロックか完了したかを判定し(S56)、Noの場合は判定を繰り返し、ロックが完了した(S56でYes)場合に、押付トルクを0にして(S57)、処理を終了する。
「実施形態の効果」
このように、本実施形態によれば、押付制御を行った際に、その終了を検出し、ロック機構を作動するとともに、押付制御を終了することができる。従って、目標ロータ間位相角の制御を効果的に行うことができる。
24 ステータ、26 主ロータシャフト、28 ロータ、36 ステータコア、38u,38v,38w ステータコイル、40 主ロータ、42 副ロータ、46 主ロータコア、48n,48s 主永久磁石、50 ベアリング、52 副ロータシャフト、54 副ロータコア、56n,56s 副永久磁石、61,62,63,64 拘束板、72 ロック機構、100,104,118 差分器、102,108 増幅器、106 微分器、110 トルク・電流変換マップ記憶部、112 電流制御器、114 モータ。

Claims (12)

  1. 回転軸方向に対向配置された第1ロータ要素および第2ロータ要素を含み、前記第1ロータ要素および第2ロータ要素が相対回転可能なロータと、
    前記ロータに対する磁界を発生するステータと、
    を備える回転電機であって、
    第1ロータ要素および第2ロータ要素間の相対回転の終点位置を目標ロータ間位相角に機械的に制限することで、ロータ間位相角の終点位置を制限するリミッタと、
    ステータによる磁界を制御することにより、第1ロータ要素および第2ロータ要素間に相対回転トルクを発生させてロータ間位相角を目標ロータ間位相角に変更する制御部と、
    を有する、
    回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、
    さらに、
    第1ロータ要素と第2ロータ要素間の相対回転をロックするロック機構を有し、
    制御部は、
    目標ロータ間位相角に達した場合に、前記ロック機構を動作させ、第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させる、回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機であって、
    制御部は、
    リミッタの一方側から他方側へロータ間位相角を変更する場合には、変更前または変更後、または変更前後の両方で、前記ステータによる磁界を制御することにより、第1ロータ要素および第2ロータ要素間にリミッタに押し付ける方向の相対回転を生起する押付制御を行ってから、ロック機構を動作させて第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させる、
    回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電機であって、
    さらに、第1ロータ要素または第2ロータ要素の角加速度または角速度を検出するセンサを有し、
    制御部は、
    押付制御を行っている際に、前記センサによって検出した角加速度または角速度に変化が生じた際にロック機構を動作させて、第1ロータ要素および第2ロータ要素のロータ間位相角を固定させる、
    回転電機。
  5. 請求項4に記載の回転電機であって、
    制御部は、
    センサによって第1および第2ロータ要素のうちの慣性の小さな方のロータ要素の角加速度または角速度を検出する場合は、検出した角加速度または角速度の変化が生じ、かつその角加速度または角速度が所定の値以下になった場合にロック機構を動作させる、
    回転電機。
  6. 請求項4に記載の回転電機であって、
    押付制御を行っているときに、所定時間経過しても角加速度または角速度に変化が生じない場合に、ロック機構を動作させる、
    回転電機。
  7. 請求項4に記載の回転電機であって、
    押付制御を行っているときに、所定時間経過しても角加速度または角速度に変化が生じない場合であって、角加速度または角速度が所定値以下である場合に、ロック機構を動作させる、
    回転電機。
  8. 請求項2〜7のいずれか1つに記載の回転電機であって、
    制御部は、
    ロック機構を解除または作動の動作させる際に、その動作完了に必要な時間、第1および第2ロータ要素間にリミッタに押し付ける方向の相対回転を生起させるようにステータによる磁界を制御する、
    回転電機。
  9. 請求項2〜8のいずれか1つに記載の回転電機であって、
    制御部は、
    一方側からリミッタによって制限される他方側へのロータ間位相角の変更においては、リミットにより制限される終点の直前までロータ間位相角を変更するロータ間位相角制御を行い、その後押付制御を行う、
    回転電機。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機であって、
    リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角0°〜180°間を可動範囲にする、
    回転電機。
  11. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機であって、
    リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角−180°〜0°間を可動範囲にする、
    回転電機。
  12. 請求項1〜9のいずれか1つに記載の回転電機であって、
    リミッタは、第1ロータ要素および第2ロータ要素間のロータ間位相角を電気角0°〜180°〜360°(=0°)間を可動範囲にする、
    回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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