JP2017224397A - 発熱シートおよびそれを用いた農業用ハウス - Google Patents

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Abstract

【課題】農業用ハウスの積雪対策に使用可能な発熱シート、およびそれを用いた農業用ハウスを提供する。【解決手段】発熱シート10は、基材シート11と表面保護シート12に挟まれた配線部13を有し、配線部13への通電により発熱する。基材シート11および表面保護シート12は透明シートであり、配線部13はパターニングされた配線で形成されている。発熱シート10は、開口率が75%以上であり、単位面積当たりの入力端子間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、発熱シートと、該発熱シートを用いた農業用ハウスに関する。
農業用途に用いられる農業用ハウス(ビニールハウス)は、積雪の被害を受けやすく甚大な被害が出ている。積もった雪の重さにより農業用ハウスが倒壊するというような雪害は、いわゆる積雪地域だけに限らず、関東地方のような比較的雪が少ないと考えられている地域でも、局所的大雪により発生している。農業用ハウスは一般に屋根の高さが2m以上あり、構造上屋根にのぼることが不可能なため、人手による雪下ろしが困難であり、これらの被害を避けるハウスの構造や設備が望まれているが、現在までに普及したものはない。
また、農業用ハウスが倒壊するとまではならない積雪であっても、雪が積もると内部の作物に届く日射量が減るため、作物の成長の妨げになるという問題がある。
冬場に農業を行う場合は、暖房器具で屋内を加温し、積雪による農業用ハウスの倒壊や遮光を防いでいる。ただし、農業用ハウスは二重構造の屋根等の断熱構造が基本であり、中央部から最外部の屋根を加温するのは非効率的である。降雪時期は、一般的に種まき育苗の時期のため室内の加温は最低限しか必要ない。そのため、通常の農業栽培の副産物として融雪が行えるわけではなく燃料費などがかかる。
特許文献1には、天井部に断熱構造の空間を設け、その空間に温風を供給することで屋根面の温度を上げる構造の農業用ハウスが開示されている。特許文献1の農業用ハウスでは、屋根に積もった雪を溶かして滑落させるために農業用ハウス内全体の温度を上げる必要はなく、天井部の断熱構造空間のみの温度を上げればよい。このため、積雪対策のための燃料費を節約できると考えられる。
特許文献2には、農業用ハウス内で特定の栽培エリア内での温度を上げるためのカーボン繊維発熱シートが開示されている。
実用新案登録第3155683号公報 特開2014−155472号公報
特許文献1の農業用ハウスでは、屋根に積もった雪を溶かして滑落させるためにハウス内全体の温度を上げる必要はなく、天井部の断熱構造空間のみの温度を上げればよい。このため、積雪対策のための燃料費を節約できると考えられる。しかしながら一方で、以下のような課題もある。
・屋根全面を加熱するための十分な発熱量を出すためには、地上設置サイズの暖房器具が必要である。
・地上で発熱したものを屋根面に効率よく運ぶためには、ハウス自体の構造を大きく変える必要がある(後設置が困難)。
・温風を伝えるためにより優れた断熱構造をとるため、夏場は過度な温度上昇が発生し、冷房のための扇風機など別の設備が必要となる(経済的に栽培との両立が困難)。
特許文献2のカーボン繊維発熱シートでは、採光性を確保しようとすると、カーボン繊維に沿った部分の発熱に留まり、面として均一な発熱が得られないという問題があった。また、カーボン繊維は高価な材料であるため低コスト化が困難であるという問題もあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、採光性が高く、低費用で農業用ハウスの積雪対策を行うことのできる発熱シート、およびそれを用いた農業用ハウスを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、少なくとも2層の樹脂シートに挟まれた配線部を有し、該配線部への通電により発熱する発熱シートであって、前記樹脂シートは透明シートであり、前記配線部はパターニングされた配線で形成されており、開口率が75%以上であり、単位面積当たりの入力端子間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下であることを特徴としている。
また、本発明の農業用ハウスは、上記記載の発熱シートが屋根材であることを特徴としている。
本発明の発熱シートは、目視上ほぼ透明の発熱シートを得ることができる。そして、この発熱シートを用いた農業用ハウスでは、ハウス内の採光を阻害することなく、発熱シートを農業用ハウスの積雪対策に用いたり、農業用ハウス内の暖房に用いたりすることができるといった効果を奏する。
実施の形態1に係る発熱シートの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b),(c)は(a)のA−A断面図である。 発熱シートにおける配線設計の好適例を示す平面図である。 実施の形態2に係る発熱シートの概略構成を示す平面図であり、発熱シートに回路を付加した構成を示す図である。 実施の形態3に係る発熱シートの概略構成を示す平面図であり、発熱シートに電源部としての太陽電池を付加した構成を示す図である。 実施の形態5に係る発熱シートの概略構成を示す断面図であり、発熱シートに波長変換層を付加した構成を示す図である。 実施の形態5に係る発熱シートの概略構成を示す断面図であり、発熱シートに断熱層を付加した構成を示す図である。 実施の形態6に係る農業用ハウスの概略構成を示す断面図であり、発熱シートを屋根材に用いた構成を示す図である。 実施の形態7に係る農業用ハウスの概略構成を示す断面図であり、発熱シートを屋根上に配置した構成を示す図である。 農業用ハウスへの設置に適した発熱シートの概略構成を示す平面図である。 農業用ハウスへの設置に適した発熱シートの概略構成を示す平面図である。 発熱シートの配線部において、棟に直交する方向に伸縮を持たせた構造を示す図である。 実施の形態8に係る農業用ハウスの概略構成を示す断面図であり、発熱シートを屋根下に吊り下げる構成を示す図である。 実施の形態9に係る発熱シートの端子構成を説明する図であり、(a)は発熱シートの平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図13に示す発熱シートにおいて、発熱シートと端子ボックスとの接続構造を示す断面図である。 実施の形態9に係る発熱シートの端子構成を説明する図であり、(a)は発熱シートの平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図15に示す発熱シートにおいて、発熱シートと端子ボックスとの接続構造を示す断面図である。
〔実施の形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態1では、農業用ハウスの屋根に配置して積雪対策とすることのできる発熱シートについて説明する。
図1は、本実施の形態1に係る発熱シート10の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b),(c)は(a)のA−A断面図である。発熱シート10は、基材シート11と、表面保護シート12と、金属箔にて形成される配線部13とのラミネート構造を有している。基材シート11および表面保護シート12は何れも透明のシートであり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)を材料とすることができる。基材シート11および表面保護シート12の厚みは同じであってもよく、異なる厚みであってもよい。
配線部13は、基材シート11上に金属箔を接着し、パターニングすることにより形成した。本実施形態においては、配線部13は銅を用いて形成した。材料は銅に限定されるもではなく、例えばアルミニウムや鉄といった金属を用いることもできる。または、基材フィルムに導電性高分子を配線パターン状にプリントを施したものを配線として用いることもできる。さらに、基材シート11に対して配線部13の形成面上に粘着剤層14を介して表面保護シート12を接着することで発熱シート10が構成される(図1(b)参照)。配線部13に外部から電力を供給するための端子13a・13aは、メッシュ状の配線ではなく、金属箔にパターンを施していない余白部分に形成されている。
本実施の形態1に係る発熱シート10では、基材シート11、表面保護シート12および配線部13にリサイクル可能な材料(例えば、PETや銅)を用いて製造することができ、低環境負荷の製品として提供することができる。
また、基材シート11および表面保護シート12をポリオレフィンなどの低融点ビニール材として、基材シート11および表面保護シート12自体に接着性を持たせれば、粘着剤層14を省略して、基材シート11、表面保護シート12および配線部13のみからなる構成とすることもできる(図1(c)参照)。この場合は、間に配線部13を配置した基材シート11および表面保護シート12同士をラミネートする。
配線部13は、金属箔の微細加工技術によって、極細の線幅(10μm程度)を有する配線をメッシュ状に形成したものとされている。より具体的な構成例としては、メッシュ状の帯部131を複数列平行に配置し、これらの帯部131が蛇行するように接続された構成とすることが考えられる(図1(a)参照)。このような極細の配線からなる配線部13を透明の基材シート11および表面保護シート12との積層構造とすることで、発熱シート10は目視上ほぼ透明のシートとすることができる。具体的には、本実施の形態1に係る発熱シート10は、配線部13における光の遮蔽率を5%程度にすることができる。これにより、本発明の発熱シート10における開口率(光透過率)は配線部13において75%以上、より好ましくは90%以上とすることができる。
発熱シート10の配線部13は、シート単位面積当たりの端子13a・13a間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下であり、端子13a・13a間の通電による抵抗熱によって持続的発熱が可能である。より詳しくは、配線部13は、幅約10μm、厚さ約12μmの銅配線により構成される。配線間のピッチは約35μmである。このような構造とすることにより、約450mm角、抵抗値180Ωの発熱シート10に電圧100Vを印加した場合、発熱シートの温度は約20℃上昇することになる。
配線部の幅が狭く、配線間の距離も幅に対して十分に大きいため、本実施の形態の発熱シートは、配線部にそった部分の発熱のみではなく面での発熱も可能となった。
発熱シート10において、基材シート11および表面保護シート12はフレキシブルな樹脂シートであり、配線部13も金属箔をパターニングした配線であるためフレキシブルである。このため、発熱シート10自体もフレキシブルなシートとすることができる。尚、発熱シート10における開口率やシート単位面積当たりの電気抵抗は、配線部13の配線設計(配線幅や配線間ピッチ等)によって調整可能である。
続いては、発熱シート10における配線設計の好適例について説明する。図1(a)に示す配線部13において、全ての配線の線幅は同じであっても良いが、場所によって線幅を異ならせても良い。例えば、図2に示すように、配線部13におけるメッシュ配線を相対的に細い配線(図中の細線部)と相対的に太い配線(図中の太線部)とを組み合わせた設計としても良い。例えば、相対的に細い配線の幅を約10μmとし、相対的に太い部分の幅を約20μmとした。配線部13において全ての配線が同じ線幅である場合には、発熱シート10に引っ張りが生じた場合などに、全ての配線が同じ幅であるため一斉に断線が生じる恐れがある。これに対し、配線幅を異ならせておくことにより、相対的に細い配線が切断されたとしても、太い配線は断線しにくいため切断されずに残り、電流の経路は確保されることになる。よって、配線部の一斉断線を回避することができ、発熱シート使用時の長期安全性をより確実にすることができる。
基材シート11および表面保護シート12は同一の材質かつ同一の厚みのシートとし、発熱シート10において表裏の区別のないものとしても良い。この場合は、発熱シート10を農業用ハウスの屋根に配置して使用する場合などに、作業者が発熱シート10の表裏を区別することなく配置作業を行うことができる。
一方で、基材シート11および表面保護シート12は互いに異なる材質あるいは異なる厚みのシートとしてもよい。これにより、発熱シート10において一方の面の放熱性を他方の面の放熱性よりも高めることができる。このような構造とすることにより、発熱シート10を農業用ハウスの屋根に配置して融雪の目的で使用する場合などに、放熱性の高い面を雪との接触面とすることで融雪効果を高めることができる。
また、図示は省略するが、発熱シート10に硬質の面状部材を1層もしくは複数層取り入れることによって、発熱シート10の力学的強度を増したり、積雪への耐荷重性を持たせたりすることも可能である。あるいは、面状部材の代わりに補強ワイヤー等の骨構造を取り入れることによって強度や耐荷重性を持たせてもよい。このような骨構造は、発熱シート10の外周や表面に取り付ければよい。
〔実施の形態2〕
上記実施の形態1では、発熱シート10の基本要素(保護シート及び配線部)についての説明を行ったが、本実施の形態2では発熱シート10において、シート内に封止される他の付加要素を加えた構成について説明を行う。
図3は、発熱シート10に回路15を付加した構成を示す図である。回路15は、配線部と同様に、基材シートと表面保護シートとの間に封止されている。ここでは、回路15としてダイオードを用いている。回路15と配線部13とは並列に配線されており、断線や影の影響等により、配線部13に電流が流れなくなると、回路15に電流が流れる。すなわち、回路15は、何らかの理由で配線部13に電流が流れなくなった場合に電流を迂回させるものである。このような構造とすることにより、より高い安全性が確保できる。
〔実施の形態3〕
図4は、発熱シート10に電源部としての太陽電池16を付加した構成を示す平面図である。
太陽電池16は、複数のバックコンタクト構造の太陽電池セル16aが直列に接続された構造を有している。バックコンタクト構造の太陽電池セルとは、裏面側(受光面と反対側)にP電極およびN電極が形成されている太陽電池セルである。バックコンタクト構造の太陽電池セル16aを用いた場合、基板上にパターニングされた配線上に太陽電池セル16aを位置合わせして配置し、太陽電池セル裏面側の電極とパターン配線とを接続することで、太陽電池セル間の接続と電力の取り出しを行う。この場合、太陽電池セル16aの接続にはインターコネクタ等の接続部材を用いず、パターン配線によって接続している。発熱シート10を構成する配線部13と、太陽電池セル間を接続する配線パターンとは、同じ材料を用いて同時に形成することが可能である。よって、バックコンタクト型の太陽電池セル16aを用いて太陽電池16を構成することにより、より低コストでの製造が可能となる。また、太陽電池16は、配線部13と同様、基材シート11と表面保護シート12とによって封止されている。
電源部としての太陽電池16を付加した発熱シート10では、太陽電池16の発電電力によって配線部13での発熱を行わせることができる。
尚、発熱シート10に太陽電池16を封入した構成の場合、太陽電池16を完全遮光体(開口率が0%)と仮定すれば、太陽電池16によって発熱シート10全体における光の遮蔽率は増加する。しかしながら、この場合でも配線部13における光の遮蔽率を5%程度にすることで、発熱シート10全体では、植物の育成に必要な日射量を得ることができるだけの開口率を確保することができる。
太陽電池16と外部電力供給用の端子13a・13a(図1(a)参照)との両方を備え、目的に応じて使用電源を切り替える構成としても良い。この場合、電源切替機能を持たせた回路を発熱シート10に備えてもよい。
〔実施の形態4〕
基材シート11と表面保護シート12との間に水分の浸透による劣化を検知するための水分検知シールを封止してもよい。
発熱シート10は、長期間の使用によって水蒸気や空気等が基材シート11および表面保護シート12の間に侵入して配線等が劣化する可能性がある。農業用途など屋外での使用が想定される発熱シート10では、通常、数年(例えば5年)程度の耐用年数が設定されるが、発熱シートに過度の傷をつけるなどの不適切な使用があった場合には、耐用年数に到達する前に劣化が進んでしまうこともある。水分検知シールは、水が浸み込むと色が変化するため、劣化の進行具合を目視で確認することが可能となる。よって、長期間にわたる発熱シートの信頼性を確保することができる。
〔実施の形態5〕
本実施の形態3では発熱シート10に他の積層要素を加えた構成について説明を行う。
図5は、本実施の形態3に係る発熱シート10の概略構成を示す断面図であり、発熱シート10に波長変換層17を付加した構成を示す。図5に示す発熱シート10は、基材シート11及び表面保護シート12の内側にさらに波長変換層17を積層した構成とされている。
波長変換層17は、EVA樹脂等の基材に波長を変換する蛍光体を混入させて形成されるシート状の部材であり、太陽光が波長変換層17を透過する際に植物の育成に不要な波長の光(例えば紫外線)を植物の育成に有効な波長(例えば400nm以上)の光に変換する。すなわち、太陽光が発熱シート10を透過することで、透過後の光において植物の育成に有効な波長の光を増幅させることができる。尚、図5では波長変換層17を2層設けた構成としているが、波長変換層17は何れか1層であっても良い。
また、基材シート11及び、または表面保護シート12に蛍光体を混入させて、波長変換層とすることも可能である。
図6は、本実施の形態3に係る他の発熱シート10の概略構成を示す断面図であり、発熱シート10に断熱層18を付加した構成を示す。図6に示す発熱シート10は、基材シート11のさらに外側に断熱層18を積層した構成とされている。断熱層18は、他の層と同様に透光性(透明性)が必要とされるため、資材梱包等に使用される気泡緩衝材等が使用できる。
図6の構成では、断熱層18の機能によって基材シート11側の放熱を抑制し、表面保護シート12側の放熱性を高めることができる。この場合は、発熱シート10を農業用ハウスの屋根に配置して融雪の目的で使用する場合に、表面保護シート12を雪との接触面とすることで融雪効果を高めることができる。
また、図示は省略するが、発熱シート10において光拡散層を設けてもよい。この光拡散層は、基材シート11または表面保護シート12がその機能を兼ねるものであってもよい。このような光拡散層を設けた発熱シート10を農業用ハウスの天井面に設置した場合、太陽電池、換気扇や照明等を天井面に設置した場合に生じる影を、発熱シート10によって緩和することができる。
〔実施の形態6〕
本実施の形態6では上記実施の形態1〜5で説明した発熱シート10を備える農業用ハウスの構成例について説明を行う。本実施の形態6では、発熱シート10を農業用ハウスの屋根として用いる構成について説明する。
図7は、本実施の形態6に係る農業用ハウス(以下、単にハウスと称する)50の基本構成を示す図である。ハウス50は、大略的に、金属パイプ等の骨組み材51と、骨組み材51に沿って張り渡されるビニールフィルム52とによって構成される。また、ビニールフィルム52は、1年中張り渡されたままである屋根ビニール52Aと、夏場に捲り上げのできる側ビニール52Bとに区分される。以下の説明において、ハウス50の屋根とは、屋根ビニール52Aを指すものとする。
本実施の形態6では、発熱シート10を屋根ビニール52Aとして張り渡す構成となる。但し、本発明においては、屋根ビニール52Aの全てに発熱シート10を用いる必要はなく、屋根ビニール52Aの少なくとも一部に発熱シート10が用いられていればよい。例えば、ハウス50の屋根がドーム型に張られる場合には、該ドームの頂上付近にのみ発熱シート10を用いる構成であってもよい。
〔実施の形態7〕
本実施の形態7では上記実施の形態1〜5で説明した発熱シート10を備える農業用ハウスの他の構成例について説明を行う。本実施の形態7では、発熱シート10を農業用ハウスの屋根上に配置する構成について説明する。
図8は、本実施の形態7に係るハウス50の基本構成を示す図である。本実施の形態7では、ハウス50の基本構成は実施の形態6とほぼ同じであるが、屋根ビニール52Aに発熱シート10は用いず、屋根ビニール52Aは通常のビニールフィルムとする。そして、発熱シート10は、屋根ビニール52Aのさらに上に配置される構成となる。
発熱シート10の固定は、発熱シート10を、ロープを用いて骨組み材51に結びつける方法を用いた。ただし、ロープに限るものではなく、結束バンド等を用いても良い。発熱シート10には、図9に示すようにシート設置のための領域101を外周縁部の少なくとも対向する2辺に設けることが望ましい。また、ロープや結束バンドを用いた固定を行うためには、領域101にハトメ金具等で補強された通し孔102を4隅に形成しておいても良い。
また、発熱シート10をビニールフィルム52に両面テープを用いて貼り付けることにより固定しても良い。この場合、シート設置のための領域101に両面テープを貼るなどして発熱シート10をハウス50に固定することができる。
また、発熱シート10をハウス50の棟を跨いで配置する場合には、図10に示すように発熱シート10の中央付近に配線部13を設けない領域103を設けてもよい。この場合、配線部13は領域103を挟んだ両側の2か所に分かれて形成される。図10に示す発熱シート10は、領域103をハウス50の棟に載置するように配置される。
発熱シート10のより具体的な好適例として、発熱シート10の伸縮性をも考慮した構造とすることができる。図11は、発熱シート10の配線部13において、棟に直交する方向に伸縮を持たせた構造を示す図である。
発熱シート10は、ハウス50の屋根上に設置する際に引張り力が生じることが想定される。この引張り力によって発熱シート10が伸びても、配線部13が変形して断線を防止できるようにする。その引張り方向は、特に棟に略直交する方向で生じやすいと考えられる。図11の構造では、配線部13は、帯部131の長手方向が屋根の棟方向と平行になるように設置され、複数の帯部131が棟に直交する方向に蛇行して接続されている。このため、配線部13は棟に直交する方向に伸縮方向(伸縮しやすい方向)を有する。
上記のように配線部13を配置すれば、既存の農業用ハウスにおいても発熱シート10を容易に使用することができ、農業用ハウスの構造を変更することなく融雪対策をとることができる。
〔実施の形態8〕
図12は、本実施の形態7に係るハウス50の基本構成を示す図である。本実施の形態8では、ハウス50の基本構成は実施の形態6とほぼ同じであるが、屋根ビニール52Aに発熱シート10は用いず、屋根ビニール52Aは通常のビニールフィルムとする。そして、発熱シート10は、屋根ビニール52Aの下に吊り下げるようにして配置される構成となる。この時、発熱シート10は、ハウス50の天井面から0.5m以内の範囲で配置されることが好ましい。発熱シート10をハウス50の天井面から0.5m以内の範囲に配置することにより、屋根ビニール52Aと発熱シート10との間に空間ができ、発熱シート10で暖められた空気によってこの空間が保温空間となるため、ハウス50の屋根に積もった雪を溶かすことができる。
ハウス50では、ビニールフィルム52がパッカーと呼ばれるクリップ部材によって骨組み材51に固定される。発熱シート10は、ロープや結束バンド等を用いてこのパッカーから吊り下げるようにして配置する方法がある。パッカーを用いず、骨組み材51に直接、発熱シートを吊り下げるようにしても良いことは言うまでもない。
〔実施の形態9〕
本実施の形態9では、発熱シート10の製造方法や電極取出し部の好適例についての説明を行う。
発熱シート10は、基材シート11および表面保護シート12に予め所定サイズに裁断されたものを用いてもよい。この場合、配線部13も基材シート11および表面保護シート12のサイズに合わせてパターニングしたものが用いられることになり、端子13a・13aの少なくとも一部が露出している構造とすることも可能である。端子13a・13aを露出させるためには、図13(a),(b)に示すように、表面保護シート12の端子13aと重畳する領域に開口部12aを設け、開口部12aを通じて端子13aを露出させる構成が考えられる。開口部12aの領域では、粘着剤層14も存在しないようにされている。
露出した端子13a・13aには、電源供給用の端子ボックス等を取り付けることも容易である。例えば、図14に示すように、開口部12aを介して露出した端子13aとコンタクトするように端子ボックス20を接続することができる。また、図13(b)では発熱シート10の片面のみ(表面保護シート12のみ)に開口部を設けているが、発熱シート10の両面(基材シート11および表面保護シート12)に開口部を設けて、クリップ形状の端子ボックスで両面が露出した端子13aを挟み込みようにして導通を得るようにしてもよい。
端子ボックス20と発熱シート10との隙間には、エポキシ樹脂などが充填され、端子ボックス20と発熱シート10とが接着される。これにより、端子13aの露出面が封止され、防水される。また、端子13aと端子ボックス20の端子20a(図14参照)との接合面は、はんだ付けされてもよいが、接触面積次第では必ずしもはんだ付けは必要でない。
一方、発熱シート10は、図15(a),(b)に示すように、基材シート11および表面保護シート12に長尺状のシートを用いて、発熱シート10自体を長尺状に形成してもよい。例えば、最大サイズで発熱シート10を製造し、実際の使用時にはハウス50の屋根サイズに合わせて発熱シート10を裁断して用いてもよい。
発熱シート10の配線部13における各帯部131は、発熱シート10の短手方向と平行になるように配置され、長手方向に蛇行して延びるように形成される。また、隣接する帯部131同士をつなぐように形成された端子13aが所定の間隔で形成されている。この例でも、端子13aは、メッシュ状の配線ではなく、金属箔をベタ状にパターニングして形成されている。長尺状の発熱シート10を裁断して用いる場合は、その裁断線(図15(a)参照)が発熱シート10の短手方向と平行となり、かつ、何れかの端子13aの上を通るように裁断される。
このように、発熱シート10自体を長尺状に形成して所望のサイズに切断して用いる場合には、図13に示す例のように表面保護シート12に開口部12aを設けて端子13aを露出させることは適切でない。このため、電源供給用の端子ボックスの取り付けには、例えば図16に示すような方法を用いることができる。この方法では、クリップ形状の端子ボックス21に導体ピン22を設け、この導体ピン22を発熱シート10における端子13aの形成箇所に突き刺すようにして導体ピン22と端子13aとの導通を得ることができる。尚、長尺状の発熱シート10を裁断すると、その裁断面において端子13aとなる金属箔が露出する。このため、端子ボックス21は、裁断面において端子13aの露出した端面を完全に覆うような構造とされる。
端子ボックス21と発熱シート10との隙間には、エポキシ樹脂などが充填され、端子ボックス21と発熱シート10とが接着される。これにより、端子13aが封止され、防水される。また、端子13aと端子ボックス21の端子21aとの接合には、はんだ付けが用いられても、用いられなくてもよい。
このように、端子ボックス20または21を用いて発熱シート10の配線部13に外部から電力を供給したり、発熱シート10同士の電気的接続を行ったりすることができる。また、端子ボックス20または21の接続から水分が発熱シート10内に侵入しないよう、端子ボックス20または21は密閉構造(例えば、コーキング樹脂による封止)とされる。
以上のように、本発明の発熱シートは、少なくとも2層の樹脂シートに挟まれた配線部を有し、該配線部への通電により発熱する発熱シートであって、前記樹脂シートは透明シートであり、前記配線部はパターニングされた配線で形成されており、開口率が75%以上であり、単位面積当たりの入力端子間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下であることを特徴としている。
上記の構成によれば、金属箔の微細加工技術によって形成される配線部を透明の樹脂シートで挟んだ構造とすることで、目視上ほぼ透明の発熱シートを得ることができる。そして、この発熱シートにおいて、開口率が75%以上、単位面積当たりの入力端子間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下とすることで、例えば、発熱シートを農業用ハウスの屋根に配置して積雪対策に用いることができる。すなわち、開口率を75%以上とすることでハウス内の採光を阻害することがなく、電気抵抗を0.8Ω/cm2以下とすることで屋根に積もった雪を融かすための十分な発熱量も得ることができる。
また、上記発熱シートは、前記樹脂シート間に回路が配置されている構成とすることができる。
上記の構成によれば、例えば、回路を電流迂回回路(例えば、バイパスダイオード)とし、これを配線部と並行に接続して配置することにより、より高い安全性が確保できる。
また、上記発熱シートは、前記樹脂シート間に太陽電池が配置されている構成とすることができる。
上記の構成によれば、太陽電池の発電電力によって配線部での発熱を行わせることができる。
また、上記発熱シートは、該発熱シートを透過する光の波長を変換する波長変換層を有している構成とすることができる。
上記の構成によれば、例えば、太陽光が波長変換層を通過する際に、植物の育成に大きな効果を有しない紫外線領域の波長の光を、植物の育成に有効な可視光領域の波長の光に変換することができる。
また、本発明の農業用ハウスは、上記記載の発熱シートが屋根材であることを特徴としている。
上記の構成によれば、積雪の際に発熱シートに直接雪が接触することになる。このような構造とすることで、発熱した熱を融雪により効率よく用いることが可能となる。また、屋根材と発熱シートを兼用することにより、融雪機能のついた農業用ハウスの設置コストを下げることが可能となる。
また、本発明の農業用ハウスは、上記記載の発熱シートが屋根上に配置されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、既に設置されている農業用ハウスに発熱シートを配置することが可能となる。すなわち、既存の農業用ハウスに融雪という新たな機能を付けることが可能となる。また、発熱シートを雪が降る冬場のみ配置するという使い方も可能となる。発熱シートを屋外に設置する期間を減らすことにより、発熱シートの寿命を延ばすことができる。
また、本発明の農業用ハウスは、上記記載の発熱シートが屋根下に吊り下げられて配置されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、農業用ハウスの内部についても、あわせて加温することが可能となる。
以上、実施形態1から実施形態9について具体的に説明を行ったが、本発明はそれらに限定されるものではない。上述した9つの実施形態それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
今回開示した実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 発熱シート
11 基材シート
12 表面保護シート
13 配線部
13a 端子
131 帯部
15 回路
16 太陽電池
17 波長変換層
18 断熱層
20,21 端子ボックス
22 導体ピン
50 農業用ハウス
51 骨組み材
52 ビニールフィルム
52A 屋根ビニール
52B 側ビニール

Claims (6)

  1. 少なくとも2層の樹脂シートに挟まれた配線部を有し、該配線部への通電により発熱する発熱シートであって、
    前記樹脂シートは透明シートであり、
    前記配線部はパターニングされた配線で形成されており、
    開口率が75%以上であり、単位面積当たりの入力端子間の電気抵抗が0.8Ω/cm2以下であることを特徴とする発熱シート。
  2. 請求項1に記載の発熱シートであって、
    前記樹脂シート間に回路が配置されていることを特徴とする発熱シート。
  3. 請求項1または2に記載の発熱シートであって、
    前記樹脂シート間に太陽電池が配置されていることを特徴とする発熱シート。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の発熱シートが、屋根材であることを特徴とする農業用ハウス。
  5. 請求項1から3の何れかに1項に記載の発熱シートが、屋根上に配置されていることを特徴とする農業用ハウス。
  6. 請求項1から3の何れかに1項に記載の発熱シートが、屋根下に吊り下げられて配置されていることを特徴とする農業用ハウス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020048366A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 大日本印刷株式会社 融雪機能付きの太陽電池モジュール
CN110959438A (zh) * 2019-11-15 2020-04-07 西安和光明宸科技有限公司 一种植物除雪系统及除雪方法

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