JP2017223807A - 画像形成装置 - Google Patents

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Tomoko Takahashi
朋子 高橋
隆介 間瀬
Ryusuke Mase
隆介 間瀬
太一 浦山
Taichi Urayama
太一 浦山
秀彰 金谷
Hideaki Kanaya
秀彰 金谷
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Abstract

【課題】画像に発生している異常の度合いを低減することが可能な対策をより確実に特定することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像を形成するプリンタ部と、プリンタ部によって形成された画像に発生した異常の種類の情報である異常種類情報が入力される操作表示部130と、その異常種類情報に基づいて異常の度合いを低減する対策を決定するメイン制御部80とを備える画像形成装置において、異常種類情報に加えて、画像の異常が発生している位置の情報である異常位置情報の入力も受け付けるように操作表示部130を構成し、異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策を決定するように、メイン制御部80を構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成手段によって形成された画像に発生した異常の種類の情報である異常種類情報が入力される情報入力手段と、これに入力された異常種類情報に基づいて異常の度合いを低減する対策を決定する対策決定手段とを備える画像形成装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の画像形成装置は、情報入力手段として、画像の異常が発生した場合に、「かぶり」、「ロール跡」、「像乱れ」などといった複数種類の異常の名称を画面に表示させる。そして、それら異常のうち、ユーザーの入力操作によって選択された異常に基づいて、現像バイアスを変更するなどといった、その異常を低減するための対策を決定する。かかる構成によれば、画像形成装置による検知が困難な種類の異常が発生した場合に、その異常を解決する可能性を高めることができるとされている。
しかしながら、画像に発生した異常の種類を把握するだけでは、その異常の度合いを低減するための対策を特定することが困難な場合がある。例えば、特許文献1に記載の「像乱れ」は、画像の全体又は一部の形状が本来の形状から変わってしまっている現象を意味していると考えられるが、その「像乱れ」を発生させる可能性のある要因は一つではなく、複数存在することが一般的である。このような場合には、発生している異常の種類についてユーザーの入力情報に基づいて「像乱れ」であると把握することができても、複数存在する要因のうち、どの要因であるのかを特定することができないことから、対策を特定することが困難である。
上述した課題を解決するために、画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって形成された画像に発生した異常の種類の情報である異常種類情報が入力される情報入力手段と、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報に基づいて異常の度合いを低減する対策を決定する対策決定手段とを備える画像形成装置において、前記異常種類情報に加えて、画像の異常が発生している位置の情報である異常位置情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。
本発明によれば、画像に発生している異常の度合いを低減することが可能な対策をより確実に特定することができるという優れた効果がある。
実施形態に係る複写機を示す斜視図。 同複写機の画像読取部及び操作表示部を示す斜視図。 同複写機の概略構成を示す概略構成図。 同複写機のプリンタ部における四つの作像ユニットのうち、Y用の作像ユニットの概略構成を示す概略構成図 同プリンタ部に配設されたメイン制御部と、これに電気接続された各種機器とを示すブロック図。 同メイン制御部によって実施される異常低減対策実行処理の処理フローを示すフローチャート。 画像読取処理で読み取った画像を表示しているタッチパネルの表示の一例を示す模式図。 異常種類入力処理でタッチパネルに表示された複数のボタンの中から「黒点」のボタンがタッチされた状態の操作表示部を示す模式図。 黒点のサンプル画像をタッチパネルに表示した状態の操作表示部を示す模式図。 異常の種類として黒点が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャート。 異常種類入力処理で「黒スジ」がタッチされた状態の操作表示部を示す模式図。 異常の種類として黒スジを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャート。 図12のS1の工程で実施されるスジタイプ特定処理における処理フローの詳細を示すフローチャート。 図13に示されるスジタイプ特定処理のS1jやS1kの工程で実施される発生色選定処理の処理フローの詳細を示すフローチャート。 地肌ポテンシャルの変化の様子を示すグラフ。 異常の種類として白スジを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャート。 異常種類入力処理でタッチパネルに表示された複数のボタンの中から「かぶり(地肌汚れ)」のボタンがタッチされた状態の操作表示部を示す模式図。 かぶりのサンプル画像をタッチパネルに表示した状態の操作表示部を示す模式図。 異常の種類としてかぶり(地肌汚れ)を示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャート。 ポテンシャル変動地肌パターンを示す模式図。 かぶりの改善の有無を問い合わせるためのメッセージをタッチパネルに表示した状態の操作表示部を示す模式図。 異常種類入力処理でタッチパネルに表示された複数のボタンの中から「画像写り」がタッチされた状態の操作表示部を示す模式図。 画像写りのサンプル画像をタッチパネルに表示した状態の操作表示部を示す模式図。 異常の種類として画像写りを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャート。 格子番号の入力によって異常位置を入力する態様におけるタッチパネル表示の一例を示す模式図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の実施形態の一例として、電子写真方式のプリンタについて説明する。
まず、実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。
図1は、実施形態に係る複写機を示す斜視図である。この複写機は、画像形成手段たるプリンタ部と、画像読取部150と、操作表示部とを備えている。画像読取部150は、図2に示されるように、画像読取手段たるスキャナー100と自動原稿搬送装置(以下、ADFと記す)125とを有している。スキャナー100の前側面には、タッチパネル131や複数のボタンなどから構成される操作表示部130が固定されている。
スキャナー100は、周知の技術により、第一コンタクトガラス101上に置かれた原稿や、ADF125によって第二コンタクトガラス102上で搬送される原稿の画像を光学的に読み取って画像情報を構築するものである。構築された画像情報は、後述するプリンタ部90のメイン制御部に送られる。
ADF125は、原稿載置台126の上にセットされたシート状の原稿を周知の技術によって図中矢印A方向に搬送する過程で、原稿の原稿面をスキャナー100の第二コンタクトガラス102上に通す。この際、原稿の画像がスキャナー100に読み取られる。このADF125は、図示のように、蝶番103によって図中矢印B方向に揺動するようにスキャナー100に保持されている。図示の状態では、ADF125がスキャナー100の第一コンタクトガラス101を大きく露出させる位置で係止されている。
ユーザーは、本のような両脇のうちの片方が綴じられた片綴じ原稿の画像をスキャナー100に読み取らせる場合には、ADF125を図示のように移動させて、スキャナー100の第一コンタクトガラス101を露出させる。そして、第一コンタクトガラス101上に、所望の頁を見開いた片綴じ原稿を載置した後、ADF125を移動させて片綴じ原稿をADF125で押さえる。この状態で、操作表示部131のコピースタートボタンを押すことで、スキャナー100に対して片綴じ原稿の画像を読み取らせる。
また、ユーザーは、複数のシート状の原稿の画像を一枚ずつ自動でスキャナーに読み取らせる場合には、原稿シート束を原稿載置台126上にセットした後、コピースタートボタンを押す。スキャナー100及びADF125の組み合わせは、原稿台載置台126に載置された原稿をセンサーによって検知している状態でコピースタートボタンが押されると、自動読取モードを開始する。そして、ADF125によってシート状の原稿を搬送しながら、その原稿をスキャナー100の第二コンタクトガラス102上に通すときに、その原稿の画像をスキャナー100によって読み取る。この一連の処理を、原稿載置台126上の原稿がなくなるまで繰り返す。
図3は、実施形態に係る複写機の概略構成を示す概略構成図である。複写機のプリンタ部90は、イエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),黒(K)のトナー像を作像するための四つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。符号の末尾に添えられたY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒のトナー像を作像するための手段であることを示している。なお、Y,C,M,Kの色順は、図3に示される順に限られるものでなく、他の並び順であってもよい。
図4は、四つの作像ユニットのうち、Y用の作像ユニット1Yの概略構成を示す概略構成図である。同図において、作像ユニット1Yは、潜像担持体たるドラム状の感光体2Yと、その周囲に配設された、帯電手段たる帯電ローラ3Y、現像手段たる現像装置4Y、クリーニング装置5Yなどとを有している。ゴムローラからなる帯電ローラ3Yは、感光体2Yの表面に接触しながら回転するようになっている。かかる帯電ローラ3Yに対して、帯電バイアスとして、AC成分を含まないDCバイアス、又はACとDCとの重畳により重畳バイアスを印加することで、図中時計回り方向に回転する感光体2Yと帯電ローラ3Yとの間で放電を発生させる。これにより、帯電ローラ3Yとの接触部に進入した感光体2Y表面をトナーの正規帯電極性と同極性に一様に帯電させる。なお、帯電ローラ3Yには、非接触帯電ローラ方式などの他の方式を採用することもできる。
現像装置4Y内には、Yトナーと磁性キャリアとを含有する現像剤が収容されている。この現像剤は、現像装置4Yは、感光体2に対向した現像剤担持体たる現像ローラ4aY、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー、トナー濃度センサー等から構成される。現像ローラ4aYは、中空で回転自在なスリーブや、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラなどから構成されている。
作像ユニット1Yは、感光体2Y、その周囲に配設された帯電ローラ3Y、現像装置4Y、クリーニング装置5Yなどを1つのユニットとして共通の保持体に保持させたスカートリッジ形式のものとして構成されている。プリンタ部90本体に対して着脱可能になっており、その寿命到達持に一度に消耗部品を交換できるようになっている。他色用の作像ユニット1C,1M,1Kは、使用するトナーの色が異なる点の他が、Y用の作像ユニット1Yと同様の構成になっている。
図3において、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの下方には、潜像書込手段たる光書込ユニット6が配設されている。光書込ユニット6は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて、各色の感光体2Y,2C,2M,2Kの一様帯電した表面に対してレーザー光Lの光走査を行う。この光走査により、感光体2Y,2C,2M,2K上に、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の静電潜像が形成される。
図4において、感光体2Yの表面に形成されたY用の静電潜像は、感光体2Yの回転に伴って現像装置4Yとの対向位置を通過する。このとき、現像バイアスが印加される現像ローラ4aYの現像スリーブと、感光体2Y上の静電潜像との間には、トナーを現像スリーブ側から静電潜像側に移動させる現像ポテンシャルを発揮する現像電界が形成される。これに対し、現像スリーブと感光体2Yの地肌部(一様帯電部)との間には、トナーを現像スリーブ表面に向けて押し付ける地肌ポテンシャルを発揮する非現像電界が形成される。感光体2Y上の静電潜像は、現像装置4Yとの対向位置を通過する際に、現像ポテンシャルの作用によってYトナーが付着せしめられる。これにより、Yトナー像になる。
図3において、感光体2M,2C,2Kの表面に形成されたM,C,K用の静電潜像も、Y用の作像ユニット1Yと同様のプロセスによって現像されてMトナー像,Cトナー像,Kトナー像になる。なお、感光体2Y,2M,2C,2Kの地肌部の電位、静電潜像の電位、現像バイアスは何れもトナーの正規帯電極性と同じマイナス極性である。地肌部の電位の絶対値は、静電潜像の電位の絶対値よりも大きく、現像バイアスの絶対値は前述した二つの絶対値の間の値である。
作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの上方には、トナー像を感光体2Y,2C,2M,2Kから中間転写ベルト7を介して記録シートSに転写する中間転写ユニット8が配置されている。中間転写ベルト7は、複数のローラに張架されながら、少なくとも何れか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめられる。中間転写ユニット8は、中間転写ベルト7の他、一次転写ローラ9Y,9C,9M,9K、ブラシローラ、クリーニングブレードを具備するベルトクリーニング装置10、二次転写バックアップローラ11、光学センサーユニット20などを備えている。
一次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kは、中間転写ベルト7を感光体2Y,2C,2M,2Kとの間に挟み込んでいる。これにより、感光体2Y,2M,2C,2Kと、中間転写ベルト7のおもて面とが当接するY,C,M,K用の一次転写ニップが形成されている。中間転写ユニット8は、黒用の作像ユニット1Kよりもベルト移動方向下流側で、二次転写バックアップローラ11の近傍にてベルトループ外側に位置する二次転写ローラ12を備えている。二次転写ローラ12は、二次転写バックアップローラ11との間に中間転写ベルト7挟み込んで二次転写ニップを形成している。
二次転写ローラ12の上方には、定着ユニット13が配設されている。定着ユニット13は、互いに回転しながら当接して定着ニップを形成する定着ローラと加圧ローラとを備えている。定着ローラは、ハロゲンヒータを内蔵し、定着ローラ表面が所定の温度となるように、電源からのヒータへ電力が供給され、加圧ローラとの間に定着ニップを形成している。
プリンタ本体の下部には、出力画像が記録される記録媒体たる記録シートSを複数枚重ねて収容する給紙カセット14a、14b、給紙ローラ、レジストローラ対15などが配設されている。また、プリンタ部90本体の側面には、側面から手差しで給紙を行うための手差しトレイ14cが備えられている。また、中間転写ユニット8や定着ユニット13の図中右側には、両面印刷時に記録シートSを再び二次転写ニップへ搬送するための両面ユニット16が設けられている。
プリンタ部90本体の上部には、作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの現像装置にトナーを補給するトナー補給容器17Y、17C、17M、17Kが配設されている。また、プリンタ部90本体には、廃トナーボトル、電源ユニット、後述するメイン制御部なども設けられている。
次に、プリンタ部90の動作について説明する。まず、帯電電源ユニットから出力される帯電バイアスが印加される帯電ローラ3Yと感光体2Yとの接触領域で感光体2Yの表面を一様に帯電させる。所定の電位に帯電した感光体2Yの表面には、光書込ユニット6によって画像データに基づくレーザー光Lの走査がなされ、これによって感光体2Yに静電潜像が書き込まれる。静電潜像を担持した感光体2Yの表面が感光体2Yの回転に伴って現像装置4Yに到達すると、感光体2Yと対向配置される現像ローラ4aYにより、感光体2Yの表面の静電潜像にYトナーが供給される。これにより、感光体2Yの表面にYトナー像が形成される。現像装置3Y内には、トナー補給制御によってトナー補給容器17Yから適量のYトナーが補給される。このトナー補給制御は、後述するメイン制御部によって実施されるものである。メイン制御部は、トナー濃度センサーの出力値と、その出力についての目標値(トナー濃度目標値)との差分に応じた駆動量だけY用のトナー補給装置を駆動して、トナー補給容器17YのYトナーを現像装置3Y内に補給する。
同様の動作が作像ユニット1C,M,Kにおいても所定のタイミングで行われる。これにより、感光体2Y,2C,2M,2Kの表面に、Y,C,M,Kトナー像が形成される。これらY,C,M,Kトナー像は、Y,C,M,K用の一次転写ニップで中間転写ベルト7のおもて面に順に重ね合わせて一次転写されていく。この一次転写は、一次転写ローラ9Y,9C,9M,9Kに、転写電源によってトナーの正規帯電極性とは逆のプラス極性の一次転写バイアスが印加されることで行われる。
図4において、Y用の一次転写ニップを通過した後の感光体2Y表面には、中間転写ベルト7に一次転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、クリーニング装置5Yのクリーニングブレードによって感光体2Y表面から掻き落とされる。
図3において、記録シートSは、給紙カセット14a、14b、もしくは手差しトレイ14cのいずれかから搬送され、レジストローラ対15に到達したところで一旦停止する。そして、所定のタイミングに合せてレジストローラ対15が回転して記録シートSを二次転写ニップへ向けて送り出す。
中間転写ベルト7上に重ね合わされたY,C,M,Kトナー像は、二次転写ローラ12と中間転写ベルト7とが当接する二次転写ニップで記録シートSに二次転写される。この二次転写は、二次転写ローラ12との間に中間転写ベルト7を挟み込んでいる二次転写バックアップローラ11に対し、二次転写電源から出力されるトナーの正規帯電極性と同じマイナス極性の二次転写バイアスが印加されることで行われる。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト7の表面には、記録シートSに二次転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、ベルトクリーニング装置10によって中間転写ベルト7表面から掻き落とされる。
記録シートSは、二次転写ニップを出た後に定着ユニット13に向けて搬送されて定着ニップに挟み込まれる。記録シートS上のトナー像は、定着ニップにて定着ローラからの熱により加熱定着される。トナー像が定着せしめられた記録シートSは、片面印刷の場合には、各搬送ローラによって機外に排出される。また、両面印刷の場合、記録シートSは、各搬送ローラによって両面ユニット16へ搬送されて反転され、先に画像が形成された面とは反対側の面に、上述したように画像が形成された後に機外に排出される。
図5は、プリンタ部90に配設されたメイン制御部80と、これに電気接続された各種機器とを示すブロック図である。CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリーなどを具備するメイン制御部80には、I/Oインターフェース81を介して、読取搬送制御部82や操作表示部130などが接続されている。読取搬送制御部82は、自動原稿搬送装置125の各機器や、スキャナー100の各機器を制御するものであり、スキャナー100本体の内部に配設されている。
プリンタ部90内の各機器や各センサーも接続されているメイン制御部80は、プリンタ部90内の各機器の駆動を制御したり、各センサーによる検知結果に基づいて所定の処理を実施したりするものである。
プリンタ部90によってプリントされた画像に異常を感じたユーザーは、操作表示部130に対して所定の入力操作を行うことで、メイン制御部80に対して異常低減対策実行処理を実施させることができる。この異常低減対策実行処理は、ユーザーによって入力された異常の種類の情報に基づいて、その種の異常を低減するための対策を実行する処理である。
特許文献1に記載の画像形成装置においても、ユーザーの入力操作に基づいて異常低減対策処理を実行するようになっている。ところが、この画像形成装置のように、ユーザーの入力操作に基づいて異常の種類を把握するだけでは、その異常の度合いを低減するための対策を特定することが困難な場合がある。
次に、実施形態に係る複写機の特徴的な構成について説明する。
図6は、メイン制御部80によって実施される異常低減対策実行処理の処理フローを示すフローチャートである。この異常低減対策実行処理は、操作表示部130の異常画像発生ボタンが押されたことによって開始される。以下、処理フローにおける各工程の番号に付されるステップという呼称をSと記す。
異常低減対策実行処理は、決定前処理と、対策決定処理とに大別される。そして、決定前処理は、画像読取処理と、発生位置入力処理と、異常種類入力処理とから構成される。メイン制御部80は、異常低減対策実行処理を開始すると、画像読取処理(S1)、発生位置入力処理(S2)、異常種類入力処理(S3)、対策決定処理(S4)という順で所定フローを実行する。
画像読取処理(S1)は、異常画像が印刷されているプリント紙の画像をスキャナー100に読み取らせるための作業をユーザーにやってもらうための処理である。まず、「異常画像が発生しているプリント紙をスキャナーによって読み取らせて下さい。プリント紙については、・・・・・」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。このメッセージには、プリント紙のセット姿勢をユーザーに指定する文章も含まれている。具体的には、ADF125を使用してシート状の原稿の画像を読み取らせる場合には、ADF125の原稿載置台126に対し、シート状の原稿を次のようにセットするように、ユーザーに指定する。即ち、プリントジョブ中のプリンタ部90内で搬送されていた記録シートSの姿勢と、ADF125内で搬送される原稿の姿勢とを同じにするように、原稿をセットするのである。また、スキャナー100の第一コンタクトガラス101上にセットした原稿の画像を読み取らせる場合には、原稿を次のように位置合わせするようにユーザーに指定する。即ち、プリントジョブ中のプリンタ部90内で搬送されていた記録シートSの先端に対応する原稿端を第一コンタクトガラス101の所定位置に合わせるように、ユーザーに指定する。それらの指定により、スキャナー100によって読み取られる画像について、プリントジョブ時にプリンタ100内でどのような姿勢をとっていたのかを把握できるようにする。
メッセージに従ったユーザーが原稿をセットしてコピースタートボタンを押すと、メイン制御部80は読取搬送制御部82に信号を送って、読取搬送制御部82に対して原稿を読み取るための処理を実施させる。そして、原稿の読み取りが完了した旨の信号が送られてくると、メイン制御部80は画像読取処理を終えて、発生位置入力処理(S2)を開始する。
発生位置入力処理は、画像読取処理で読み取った画像において、異常が発生している位置をユーザーに指定してもらうための処理である。この発生位置入力処理(S2)を開始したメイン制御部80は、次のようなメッセージをタッチパネル131に表示させる。
「読み取った画像をタッチパネルに表示させますので、画像中において異常が発生している位置をタッチパネルのタッチ操作によって指定して下さい。指定が終わったら完了ボタンを押して下さい。<OK>」
このメッセージにおける<OK>の箇所をユーザーがタップすると、メイン制御部80は、画像読取処理で読み取った画像をタッチパネルに表示させる。
図7は、画像読取処理で読み取った画像を表示しているタッチパネル131の表示の一例を示す模式図である。図中点線で示される枠は、ユーザーのタッチ操作によって指定された異常の位置を示している。メイン制御部80は、このように、ユーザーによって指定された異常の位置を点線によって画像に重ねて表示させる。同図では、異常としての黒点の位置がユーザーによって指定された例を示している。本来であれば、点線で囲まれた枠内は、全て白でなければならないが、図示のように点状の汚れが発生しているのである。なお、黒点という名称は便宜的なものであり、黒トナーによる点状の汚れを限定して指すものではない。例えば、Yトナーによる点状の汚れの色は黄色であるが、この点状の汚れも黒点の一種である。同様に、Cトナー、Mトナーによる点状の汚れのそれぞれも黒点の一種である。
異常の位置の指定を終えたユーザーが先のメッセージに従って操作表示部130の完了ボタンを押すと、メイン制御部80は、「異常の発生箇所が他にもありますか?<はい><いいえ>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。そして、この表示における<はい>という箇所がユーザーによってタッチされると、次のようなメッセージをタッチパネル131に表示させる。即ち、「画像をもう一度表示しますので、まだ指定していない異常の位置をタッチ操作によって指定して下さい。指定が終わったら完了ボタンを押して下さい。<OK>」そして、このメッセージに従ったユーザーによって「OK」ボタンが押されると、再び図7に示される画像をタッチパネル131に表示させて、他の異常の位置をユーザーに指定してもらう。このとき、画像には、既にユーザーによって指定されている位置を図示のように点線の枠で示す。
発生位置入力処理では、「異常の発生箇所が他にもありますか?<はい><いいえ>」というタッチパネル131に表示されているメッセージにおける<いいえ>という箇所がユーザーによってタッチされるまで、位置の指定を受けるための処理が繰り返される。このように、発生位置入力処理では、頁内において同じ種類の異常が複数発生している場合には、それぞれの発生位置を個別に入力することができる。
なお、同図に示される矢印Cは、スキャナー100によって読み取られた画像について、そのプリントジョブ時にプリンタ部90内で搬送されていた方向を示している。メイン制御部100は、画像読取処理(S1)において、プリント紙のセット姿勢を既に述べたようにしてユーザーに指定していたことで、図示のように、プリントジョブ時における画像の姿勢と搬送方向(矢印C方向)との関係を把握することができる。以下、同搬送方向をプリントジョブ時の画像搬送方向という。
上述した<いいえ>の箇所がユーザーによってタッチされると、メイン制御部80は、発生位置入力処理を終えて、異常種類入力処理(S3)を開始する。
異常種類入力処理(S3)は、発生している異常の種類の情報をユーザーに入力してもらうための処理である。この異常種類入力処理を開始したメイン制御部80は、まず、図8に示されるようなメッセージ及び画像をタッチパネル131に表示させる。図示のように、「発生している異常をタッチして下さい。」というメッセージが画面の下部に表示されている。また、そのメッセージの上には、異常の種類として、「黒スジ」、「白スジ」、「黒点」、「白点」、「トナー汚れ」、「画像写り」、「画像薄い」、及び「かぶり(地肌汚れ)」の8種類のそれぞれに個別に対応するボタンが表示されている。同図では、メッセージに従ったユーザーによって「黒点」のボタンが押された例を示している。この場合、ユーザーによって、黒点という異常の種類情報が入力されたことになる。
ユーザーにより、8種類の異常の何れかに対応するボタンがタッチされると、メイン制御部80は、次に、図9に示されるように、その種の異常のサンプル画像をタッチパネル131に表示させて、ユーザーの意図している異常で間違いないかを確認してもらう。同図では、黒点を引き起こしているサンプル画像をタッチパネル131に表示させている例を示している。ユーザーは、タッチパネル131に表示されたサンプル画像の異常が自分の意図していた異常とは異なる場合、タッチパネル131に表示されている「戻る」ボタンを押す。すると、メイン制御部80は、異常種類入力処理を初めからやり直す。一方、ユーザーにより、タッチパネル131に表示されている「決定」ボタンが押されると、メイン制御部80は、異常種類入力処理を終えて対策決定処理(S4)を実施する。
対策決定処理(S4)は、次に掲げる情報に基づいて、発生している異常を低減するための対策を決定する処理である。即ち、発生位置入力処理(S2)においてユーザーによって入力された発生位置の情報、及び発生位置の数の情報、並びに異常種類入力処理(S3)においてユーザーによって入力された異常の種類の情報である。このような対策決定処理では、発生している異常の種類だけでなく、その異常の発生位置や発生数を加味することで、その種の異常を発生する複数の要因のうち、今回の発生要因がどれであるのかを絞り込むことが可能になる。よって、発生している異常の種類だけに基づいてその異常の度合いを低減するための対策を決定していた特許文献1に記載の画像形成装置に比べて、異常の度合いを低減することが可能な対策をより確実に特定することができる。
図10は、異常の種類として黒点が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャートである。メイン制御部80は、この対策決定処理において、まず、直前の決定前処理(発生位置入力処理)で入力された発生位置について、複数あったか否かを判定する(S1)。そして、入力された位置が一つだけであった場合(S1でN)には、画像読取処理で読み取られた画像の発生位置の中に存在している各画素の画素値に基づいて、異常を引き起こしている色をY,C,M,Kのうちの何れであるのかを特定する(S2)。次いで、「この異常を引き起こしたプリント紙は一枚だけですか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させて(S3)、一枚だけであったか(Yesがタッチされる)、複数枚であったかを(Noがタッチされる)把握する。そして、一枚だけである場合(S4でN)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Aに決定する。
一方、S4の工程における判定が、複数枚であった場合(S4でY)には、「他のプリント紙で発生している黒点は、用紙搬送路の幅方向の同じ位置で発生していますか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。なお、用紙搬送路の幅方向は、主走査方向である。前述のメッセージに従ったユーザーによって入力された情報が同じ位置を示すものである場合(Yseがタッチされた場合)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Eに決定する(S6)。これに対し、同じ位置を示すものでない場合(Noがタッチされた場合)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Aに決定する(S7)。
直前の決定前処理(発生位置入力処理)で入力された発生位置が複数あった場合(S1でY)、メイン制御部80は、「黒点を引き起こしている色は一色だけですか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる(S8)。このメッセージに従ったユーザーによって入力された情報が複数色を示すものである場合(Noがタッチされた場合=S9でY)には、発生位置入力処理で入力された複数の位置のうち、いくつかは互いに異なる色の黒点の発生位置を示していることになる。この状態では、適切な対策を特定することが困難なので、「同じ色の黒点についてだけ、位置の指定をやり直して下さい。<OK>」というメッセージをタッチパネル131に表示される。このメッセージに従ったユーザーによって「OK」がタッチされると、対策決定処理を終了した後、異常低減対策実行処理を始めからやり直す。
上記S8の工程でタッチパネル131に表示させたメッセージに従ったユーザーにより、一色を示す情報が入力された場合(Yesがタッチされた場合=S9でN)、メイン制御部80は、黒点の色を特定する(S11)。具体的には、画像読取処理で読み取られた画像の発生位置の中に存在している各画素の画素値に基づいて、異常を引き起こしている色をY,C,M,Kのうちの何れであるのかを特定する。その後、複数の発生位置にについて、プリントジョブ時の搬送方向における発生周期を算出した後(S12)、算出結果に対応する原因部材(原因部品)を特定する(S13)。例えば、算出結果が帯電ローラ3の周長に同期する周波数であれば、原因部材を帯電ローラであると特定する。なお、原因部材として特定され得るものとしては、帯電ローラ3、現像ローラ4a、感光体2、中間転写ベルト7、現像装置4などが挙げられる。
メイン制御部80は、黒点の原因部材が帯電ローラ3であった場合(S14でY)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Bに決定する(S15)。また、現像ローラ4aであった場合(S16でY)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Cに決定する(S17)。また、黒点の原因部材が感光体2であった場合(S18でY)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Dに決定する(S19)。また、黒点の原因部材が帯電ローラ3、現像ローラ4a、感光体2の何れでもない場合(S18でN)には、黒点の度合いを低減する対策を、後述する対策Aに決定する(S20)。
以上のようにして対策を決定したメイン制御部80は、決定した対策を実行した後に(S21)、対策決定処理を終了する。
異常画像が黒点であった場合における対策の種類と、黒点の原因と、対策の内容との関係を次の表1に示す。
表1に示されるように、対策Aは、黒点の原因が現像装置4(原因部材)からのトナー落ちである可能性が高い場合に実施される対策である。現像装置4のケーシングに蓄積したトナーがケーシングから落下してプリント中の記録シートSに付着することによって黒点が発生したものと考えられるのである。
メイン制御部80は、対策Aとして、Y,C,M,Kの四色のうち、黒点を発生させている色(発生色)について、トナー強制消費処理を実行する。トナー強制消費処理は、感光体2上でベタ画像を現像しながら、一次転写ローラ9に逆転写バイアス(一次転写バイアスとは逆極性)を印加して、そのベタ画像を中間転写ベルト7に一次転写せずに、クリーニング装置5によってクリーニングする処理である。現像装置4のケーシングにトナーが蓄積するのは、現像装置4内において、劣化によって帯電能力を低下させたトナーが磁性キャリアから離脱して飛散し易くなっている可能性が高い。このため、トナー強制消費処理により、現像装置4内のトナーを強制的に消費して、現像装置4内のトナーの多くを、劣化していない新たなトナーに入れ替えるのである。
対策Bは、黒点の原因が帯電ローラ3(原因部材)のトナー汚れである可能性が高い場合に実施される対策である。帯電ローラ3の表面における周方向の一部にトナーが汚れとして固着していることから、帯電ローラ3の周長とほぼ同じピッチで、頁内に複数の黒点が発生しているものと考えられるのである。
メイン制御部80は、対策Bを開始すると、Y,C,M,Kの四色のうち、黒点を発生させている色(発生色)について、次のような処理を実施する。まず、所定時間の空運転(空回し)を実施して、帯電ローラ3の清掃によるトナー汚れ除去を促す。帯電ローラ3には、汚れを除去するためのクリーニングブレードを当接させていることから、空回しにより、帯電ローラ3のトナー汚れ除去を促すことができるのである。所定時間の空運転を終えると、次に、頁全域に格子状のパターン画像部を配したテストパターン画像を記録シートSにプリントする。次いで、「プリントされたテストパターン画像において、黒点が改善されていますか?<Yse><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。そして、このメッセージに従ったユーザーにより、改善されている旨の情報が入力された場合(Yesがタッチされた場合)には、対策決定処理を終了する。これに対し、改善されていない旨の情報が入力された場合(Noがタッチされた場合)には、四つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、対応色に対応するものの交換依頼のメッセージを、電話回線を通じて保守点検業者に通知する。このとき、画像読取処理で読み取った画像のデータも一緒に送信する。この画像のデータに基づいて、保守点検業者により、作像ユニット1の交換で黒点の改善がなされるか否かを検討してもらうことができる。
なお、ユーザーが保守点検業者と契約していない場合には、メイン制御部80に依頼通知用の電話番号のデータが入力されていない。この場合、メイン制御部80は、交換依頼のメッセージを送信することに代えて、作像ユニット1の交換が必要である旨のメッセージをタッチパネル131に表示させる。
対策Cは、黒点の原因が現像ローラ4a(原因部材)のトナー汚れである可能性が高い場合に実施される対策である。現像ローラ4aの表面における周方向の一部に現像剤が汚れとして固着していることから、現像ローラ4aの周長とほぼ同じピッチで、頁内に複数の黒点が発生しているものと考えられるのである。
メイン制御部80は、対策Cを開始すると、Y,C,M,Kの四色のうち、黒点を発生させている色(発生色)について、次のような処理を実施する。まず、感光体2の表面に全面ベタ画像を形成しながら、一次転写ローラ9に逆転写バイアスを印加して、その全面ベタ画像を中間転写ベルト7に一次転写することなく、クリーニング装置5によってクリーニングする。このように、全面ベタ画像を現像することで、現像ローラ4a表面からの剤汚れの除去を促す。次に、頁全域に格子状のパターン画像部を配したテストパターン画像を記録シートSにプリントする。その後、「プリントされたテストパターン画像において、黒点が改善されていますか?<Yse><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。そして、このメッセージに従ったユーザーにより、改善されている旨の情報が入力された場合(Yesがタッチされた場合)には、対策決定処理を終了する。これに対し、改善されていない旨の情報が入力された場合(Noがタッチされた場合)には、四つの現像装置4Y,4C,4M,4Kのうち、対応色に対応するものの交換依頼のメッセージを、電話回線を通じて保守点検業者に通知する。このとき、画像読取処理で読み取った画像のデータも一緒に送信する。この画像のデータに基づいて、保守点検業者により、現像装置4の交換で黒点の改善がなされるか否かを検討してもらうことができる。
対策Dは、黒点の原因が感光体2(原因部材)の傷である可能性が高い場合に実施される対策である。感光体2の表面における周方向の一部に傷があってそこにトナーが入り込むことから、感光体2の周長とほぼ同じピッチで、頁内に複数の黒点が発生しているものと考えられるのである。
メイン制御部80は、対策Dを開始すると、Y,C,M,Kの四色のうち、黒点を発生させている色(発生色)について、次のような処理を実施する。まず、現像ローラ4aに対して現像バイアスを印加した状態で、所定時間だけ空運転(空現像)を実施する。これは、感光体2の傷内に入り込んでいるトナーに対して地肌ポテンシャルを作用させることで、一時的に傷内から中間転写ベルト7へのトナーの転移を起こし難くするためである。空運転が終了すると、メイン制御部80は、頁全域に格子状のパターン画像部を配したテストパターン画像を記録シートSにプリントする。その後、「プリントされたテストパターン画像において、黒点が改善されていますか?<Yse><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。そして、このメッセージに従ったユーザーにより、改善されている旨の情報が入力された場合(Yesがタッチされた場合)には、対策決定処理を終了する。これに対し、改善されていない旨の情報が入力された場合(Noがタッチされた場合)には、四つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、対応色に対応するものの交換依頼のメッセージを、電話回線を通じて保守点検業者に通知する。このとき、画像読取処理で読み取った画像のデータも一緒に送信する。この画像のデータに基づいて、保守点検業者により、作像ユニット1の交換で黒点の改善がなされるか否かを検討してもらうことができる。
対策Dは、黒点の原因が感光体2(原因部材)の傷である可能性が高い場合に実施される対策である。感光体2の表面における周方向の一部に傷があってそこにトナーが入り込むことから、感光体2の周長とほぼ同じピッチで、頁内に複数の黒点が発生しているものと考えられるのである。
メイン制御部80は、対策Dを開始すると、Y,C,M,Kの四色のうち、黒点を発生させている色(発生色)について、次のような処理を実施する。まず、現像ローラ4aに対して現像バイアスを印加した状態で、所定時間だけ空運転(空現像)を実施する。これは、感光体2の傷内に入り込んでいるトナーに対して地肌ポテンシャルを作用させることで、一時的に傷内から中間転写ベルト7へのトナーの転移を起こし難くするためである。空運転が終了すると、メイン制御部80は、頁全域に格子状のパターン画像部を配したテストパターン画像を記録シートSにプリントする。その後、「プリントされたテストパターン画像において、黒点が改善されていますか?<Yse><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。そして、このメッセージに従ったユーザーにより、改善されている旨の情報が入力された場合(Yesがタッチされた場合)には、対策決定処理を終了する。これに対し、改善されていない旨の情報が入力された場合(Noがタッチされた場合)には、四つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、対応色に対応するものの交換依頼のメッセージを、電話回線を通じて保守点検業者に通知する。このとき、画像読取処理で読み取った画像のデータも一緒に送信する。この画像のデータに基づいて、保守点検業者により、作像ユニット1の交換で黒点の改善がなされるか否かを検討してもらうことができる。
対策Eは、黒点の原因が中間転写ベルト7(原因部材)の傷である可能性が高い場合に実施される対策である。中間転写ベルト7の表面における周方向の一部に傷があってそこにトナーが入り込むことから、中間転写ベルト7の周長とほぼ同じピッチで黒点が発生しているものと考えられるのである。中間転写ベルト7の周長は比較的大きいことから、通常は、同じ頁内の複数の黒点は発生しない代わりに、複数のプリント紙に黒点が発生する。
図1において、中間転写ベルト7の上方には、基準目印検知センサー20が配設されている。一方、中間転写ベルト7の幅方向における一端部の非画像領域には、ベルト周方向の特定位置に基準目印が付されている。この基準目印は、光反射性の良好な材料から構成されている。中間転写ベルト7が無端移動方向において所定の姿勢をとると、中間転写ベルト7の基準目印が基準目印検知センサー20の直下に進入して、反射型光学センサーからなる基準目印検知センサー20によって検知される。これにより、中間転写ベルト7が一周する毎に、基準目印が基準目印検知センサー20によって検知される。以下、基準目印が基準目印検知センサー20によって検知されるタイミングを基準タイミングという。
表1に示されるように、メイン制御部80は、対策Eを開始すると、まず、タイミング決定処理を実施する。このタイミング決定処理では、まず、基準タイミングと同じタイミングでテストパターン画像の形成を開始して、記録シートSの出力する。次に、基準タイミングから所定時間の一倍だけ遅れたタイミングでテストパターン画像の形成を開始して、記録シートSに出力する。その後、基準タイミングから所定時間の二倍だけ遅れたタイミングでテストパターン画像の形成を開始して、記録シートSに出力する。以降、同様にして、基準タイミングから所定時間の三倍、四倍、五倍だけ遅れたタイミングでテストパターン画像の形成を開始して、それぞれを記録シートSに出力する。このようにして、5枚のプリント紙を出力したら、「黒点が発生していないプリント紙は何枚目ですか?<1枚目><2枚目><3枚目><4枚目><5枚目>」というメッセージをタッチパネル131に表示される。
前述のメッセージに従ったユーザーによって入力される数値に対応するプリント紙と同じタイミングでトナー像の形成を開始すれば、黒点は発生しないことになる。但し、中間転写ベルト7を一周させる間に、一枚のプリントしか実行できないため生産性は低下する。中間転写ベルト7が新たなものに交換される間での間は、このように生産性を低下させるものの、前述のタイミングでトナー像を形成するようにする。つまり、メイン制御部80は、以降のプリントジョブにおいて、前述のタイミングでトナー像の形成を開始するのである。
このようにしてタイミング決定処理を実行したメイン制御部80は、次に、中間転写ベルト7の交換要請を、電話回線を介して保守点検業者に通知する。このとき、画像読取処理で読み取った画像のデータも一緒に送信する。この画像のデータに基づいて、保守点検業者により、中間転写ベルト7の交換で黒点の改善がなされるか否かを検討してもらうことができる。
その後、メイン制御部80は、次のようなメッセージをタッチパネル131に表示させる。「中間転写ベルトの交換が必要になったので、交換依頼を業者に発注しました。ベルトが交換されるまで、黒点の発生を抑えるための特別モードで運転を行います。この特別モードでは、プリント生産性が低下します。<OK>」このメッセージを確認したユーザーによって「OK」がタッチされると、メイン制御部80は対策決定処理を終了する。
図11は、異常種類入力処理で「黒スジ」がタッチされた状態の操作表示部130を示す模式図である。異常種類入力処理で「黒スジ」がタッチされると、メイン制御部80は、黒スジ用の対策決定処理を実施する。なお、黒スジは、主走査方向に延在する色スジが非画像部に発生する現象である。また、後述する白スジは、主走査方向に延在する白色のスジが画像部内に発生する現象である。
図12は、異常の種類として黒スジを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャートである。この対策決定処理を開始したメイン制御部80は、まず、スジタイプ特定処理(S1)を実施して、黒スジのスジタイプ及び発生色を特定する。次いで、スジタイプ及び発生色に基づいて対策を決定した後(S2)、決定した対策を実行して(S3)対策実行処理を終了する。
図13は、図12のS1の工程で実施されるスジタイプ特定処理における処理フローの詳細を示すフローチャートである。このスジタイプ特定処理において、メイン制御部80は、まず、先の発生位置入力処理で入力された位置について複数であるか否かを判定する(S1a)。そして、複数でない場合(S1aでN)には、「黒スジは一本しか発生していませんでしたか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。このメッセージに従ったユーザーにより、一本である旨の情報が入力されると(Yesがタッチされる=S1cでY)、スジタイプについてタイプBであると診断する(S1e)。次いで、画像読取処理で読み取られた画像の発生位置の中に存在している各画素の画素値に基づいて、異常を引き起こしている色をY,C,M,Kのうちの何れであるのかを特定した後(S1f)、スジタイプ特定処理を終了する。
一方、前述のメッセージに従ったユーザーにより、一本でない旨の情報が入力された場合(Noがタッチされる=S1cでN)、複数のスジが発生しているにもかかわらず、それぞれのスジの発生位置が正しく入力されなかったことになる。よって、この場合には、メイン制御部80は、「個々の黒スジの位置を指定し直して下さい。<OK>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。このメッセージに従ったユーザーによって「OK」がタッチされると、発生位置入力処理に戻って、位置の入力をユーザーにやり直してもらう。
また、黒スジの発生位置が複数あった場合(S1aでY)、メイン制御部80は、入力された個々の位置の情報に基づいて、複数の発生位置がプリントジョブ時の搬送方向に並んでいるか否かを判定する(S1g)。そして、搬送方向に並んでいない場合(S1gでN)には、複数の発生位置について、主走査方向の特定位置に集中しているか否かを判定する(S1h)。次いで、特定位置に集中している場合(S1hでY)には、スジタイプについてタイプBであると診断する(S1e)。次いで、画像読取処理で読み取られた画像の発生位置の中に存在している各画素の画素値に基づいて、異常を引き起こしている色をY,C,M,Kのうちの何れであるのかを特定した後(S1f)、スジタイプ特定処理を終了する。
一方、特定位置に集中していない場合(S1hでN)には、スジタイプについてタイプAであると診断する(S1i)。その後、発生色選定処理(S1j)によって発生色の選定を行った後、スジタイプ特定処理を終了する。
また、複数の発生位置がプリントジョブ時の搬送方向に並んでいる場合(S1gでY)には、発生色選定処理によって発生色の選定を行った後(S1k)、原因部材を特定する(S1l)。具体的には、複数の発生位置にについて、プリントジョブ時の搬送方向における発生周期を算出した後、算出結果に対応する原因部材(原因部品)を特定する。その後、スジタイプについてタイプCであると診断した後、スジタイプ特定処理を終了する。
図14は、図13に示されるスジタイプ特定処理のS1jやS1kの工程で実施される発生色選定処理の処理フローの詳細を示すフローチャートである。メイン制御部80は、この発生色選定処理において、先の画像読取処理で読み取られた画像について、モノクロ画像であるか否かを判定する(Sa)。そして、モノクロ画像である場合(SaでY)には、発生色を黒一色であると特定した後(Sb)、発生色選定処理を終了する。
一方、モノクロ画像でない場合(SaでN)には、発生位置入力処理で入力された複数の位置に存在する複数の画素のそれぞれについて、画素値に基づいてY成分、C成分、M成分の濃度を算出する。そして、それら複数の画素のうち、Y成分の濃度が所定の閾値を超える画素があった場合(ScでY)には、発生色の一つとしてYを加える(Sd)。また、C成分の濃度が所定の閾値を超える画素があった場合(SeでY)には、発生色の一つとしてCを加える(Sf)。また、M成分の濃度が所定の閾値を超える画素があった場合(SgでY)には、発生色の一つとしてMを加える。
黒スジが発生した場合におけるスジタイプと、黒スジの原因と、対策内容との関係を次の表2に示す。
表2に示されるように、スジタイプがタイプAで且つ発生色が複数ある場合には、黒スジの度合いを低減する対策として対策Fが決定される。また、スジタイプがAで且つ発生色が一色である場合や、スジタイプがBで且つ発生色が一色である場合には、黒スジの度合いを低減する対策として対策Gが決定される。また、スジタイプがBで且つ発生色が複数色である場合には、黒スジの度合いを低減する対策として対策Hが決定される。また、スジタイプがCで且つ発生色が複数色である場合には、黒スジの度合いを低減する対策として対策Iが決定される。また、スジタイプがCで且つ発生色が一色である場合には、黒スジの度合いを低減する対策として対策Jが決定される。
対策Fは、中間転写ベルト7の汚れ、プリンタ部90内のシート搬送経路内に存在する異物に記録シートSが擦られること、及び中間転写ベルト7の速度変動のうち、少なくとも何れか一つが黒スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Fを決定したメイン制御部80は、中間転写ベルト7の汚れに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、ベルト表面リフレッシュ処理を実施する。また、搬送中の記録シートSが異物に擦られることに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、異物確認願い処理を実施する。また、中間転写ベルト7の速度変動に起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、ベルト撓み確認願い処理を実施する。なお、対策F〜対策Jや、後述する対策L〜対策Qにおいては、発生色として選定された全ての色のそれぞれについて、対策(表2や後述する表3における対策内容)が実行される。
ベルト表面リフレッシュ処理では、Y,C,M,Kのベタ画像を中間転写ベルト7に一次転写しながら、二次転写バックアップローラ11に対し、二次転写バイアスの代わりに、プラス極性の逆バイアスを印加する。これにより、中間転写ベルト7上に一次転写したY,C,M,Kのベタ画像をベルト表面上に拘束した状態で二次転写ニップを通過させ、ベルトクリーニング装置10のクリーニングブレードによるクリーニング位置に供給する。このようにして、中間転写ベルト7とクリーニングブレードとの当接部に、大量のトナーを供給することで、中間転写ベルト7の表面に固着して黒スジの原因となっていた汚れのクリーニングブレードによる除去を促す。
ベルト撓み確認願い処理は、プリンタ部90における中間転写ユニット8を着脱するための点検扉を開いて、中間転写ベルト7を指で押した際の撓み具合をユーザーに確認してもらうためのメッセージをタッチパネル131に表示させる処理である。同時に、確認作業の手順も表示させる。また、撓み量が所定量を超える場合には中間転写ベルト7の交換が必要である旨のメッセージも表示させる。
対策Gは、感光体2のスジ汚れ、及び帯電ローラ3の汚れ(経時)のうち、少なくとも何れか一つが黒スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Gを決定したメイン制御部80は、感光体2のスジ汚れに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、所定時間の空運転を実施する。空運転により、感光体のクリーニングを促すのである。また、帯電ローラ3の汚れ(経時)に起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、帯電ローラ3の清掃願い処理と、帯電バイアス変更処理とを実施する。
帯電ローラ3の清掃願い処理は、その帯電ローラ3を搭載した作像ユニット1をプリンタ部90から取り外して、帯電ローラ3の清掃作業をユーザーに行ってもらうためのメッセージをタッチパネル131に表示する処理である。清掃作業の手順も同時に表示させる。
帯電バイアス変更処理は、必要に応じて帯電バイアスを変更する処理である。帯電ローラ3が汚れてくると、帯電ローラ3の帯電性能が低下してくることから、感光体2の地肌部電位(帯電ローラ3によって帯電させられた部位の電位)が狙いよりも低下してくる。すると、現像バイアスが印加された現像ローラ4aと、感光体2の地肌部との電位差である地肌ポテンシャルが狙いよりも低くなる。そして、感光体2における汚れの箇所では、地肌ポテンシャルが更に低くなることから、その箇所にトナーが地肌汚れとして付着して黒スジになることがある。そこで、帯電バイアス変更処理では、その時に設定されている帯電バイアス値を所定値だけ嵩上げした値に更新する。これにより、図15に示されるように、地肌ポテンシャルをより大きくして、黒スジの発生を抑える。
なお、更新後の帯電バイアスが所定の上限値以上になった場合には、帯電ローラ3や感光体2の劣化により、感光体2を帯電させる能力が著しく低下している状態であることから、作像ユニット1の交換を促すメッセージを出す。
また、帯電ローラ3の汚れは、帯電ローラ3の累積使用時間(累積プリント枚数)がある程度大きくなった場合(経時)にだけ発生するものである。よって、メイン制御部80は、帯電ローラ3の累積使用時間が所定の値に達していない場合には、帯電ローラ3の清掃願い処理や帯電バイアス変更処理を省略する。
対策Hは、中間転写ベルト7の汚れ、及びプリンタ部90内のシート搬送経路内に存在する異物に記録シートSが擦られることのうち、何れか一つが黒スジの原因になっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Hを決定したメイン制御部80は、中間転写ベルト7の汚れに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、ベルト表面リフレッシュ処理を実施する。また、搬送中の記録シートSが異物に擦られることに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、異物確認願い処理を実施する。
対策Iは、原因部材の汚れ、及びプリンタ部90内のシート搬送経路内に存在する異物に記録シートSが擦られることのうち、何れか一つが黒スジの原因になっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Iを決定したメイン制御部80は、原因部材の汚れに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、原因部材の清掃願い処理を実施する。また、搬送中の記録シートSが異物に擦られることに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、異物確認願い処理を実施する。
原因部材の清掃願い処理は、図13のS1lの工程で特定した原因部材の清掃作業をユーザーに行ってもらうためのメッセージをタッチパネル131に表示する処理である。清掃作業の手順も同時に表示させる。
対策Jは、原因部材の汚れが黒スジの原因になっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Jを決定したメイン制御部80は、原因部材の汚れに起因する黒スジの度合いを低減する狙いで、原因部材の清掃願い処理を実施する。
図16は、異常の種類として白スジを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャートである。この対策決定処理を開始したメイン制御部80は、まず、スジタイプ特定処理を実施して(S1)、白スジのスジタイプ及び発生色を特定する。次いで、スジタイプ及び発生色に基づいて対策を決定した後(S2)、決定した対策を実行して(S3)対策実行処理を終了する。
スジタイプ特定処理としては、黒スジの場合におけるスジタイプ特定処理とほぼ同様の内容のものが実施される。具体的には、黒スジの場合には、スジタイプ特定処理の中で実施する発生色選定処理でスジそのものの色を選定するのに対し、白スジの場合には、スジタイプ特定処理の中で実施する発生色選定処理でスジの両脇に存在する画像部の色を選定する。この相違点の他は、同じ内容である。
図16のS2の工程で採用されるスジタイプと、白スジの原因と、対策内容との関係を次の表3に示す。
表3に示されるように、スジタイプがタイプAで且つ発生色が複数ある場合には、白スジの度合いを低減する対策として対策Kが決定される。また、スジタイプがAで且つ発生色が一色である場合には、白スジの度合いを低減する対策として対策Lが決定される。また、スジタイプがBで且つ発生色が一色である場合には、白スジの度合いを低減する対策として対策Mが決定される。また、スジタイプがCで且つ発生色が複数色である場合には、白スジの度合いを低減する対策として対策Nが決定される。また、スジタイプがCで且つ発生色が一色である場合には、白スジの度合いを低減する対策として対策Oが決定される。
対策Kは、プリンタ部90内のシート搬送経路内に存在する異物に記録シートSが擦られることが白スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Kを決定したメイン制御部80は、搬送中の記録シートSが異物に擦られることに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、異物確認願い処理を実施する。
対策Lは、現像ローラ4aの現像スリーブのスジ汚れ、感光体2のスジ汚れ、及び光書込ユニット6における光路内光学部品の汚れのうち、少なくとも何れか一つが白スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Lを決定したメイン制御部80は、現像スリーブのステップ地肌汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、スリーブ振動処理を実施する。また、感光体2のスジ汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、所定時間の空運転を実施する。また、光路内光学部品の汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、光路内光学部品の清掃願い処理を実施する。
スリーブ振動処理では、現像スリーブを正方向に約5[°]だけ回転させた後、逆方向に約5[°]だけ回転させる動作を複数回に渡って繰り返す。このような現像スリーブの振動により、現像スリーブの現像剤に付着したスジ汚れを現像剤から振り落とす。
光路内光学部品の清掃願い処理は、プリンタ部90の点検扉を開いた後、光書込ユニット6の点検蓋を外して、内部の光学部品の清掃をユーザーに行ってもらうためのメッセージをタッチパネル131に表示させる処理である。清掃作業の手順もタッチパネル131に表示する。
対策Mは、感光体2のスジ汚れ、及び光書込ユニット6における光路内光学部品の汚れのうち、少なくとも一つが白スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Mを決定したメイン制御部80は、感光体2のスジ汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、所定時間の空運転を実施する。また、光路内光学部品の汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、光路内光学部品の清掃願い処理を実施する。
対策Nは、二次転写ローラ12への異物の付着が白スジの原因となっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Nを決定したメイン制御部80は、二次転写ローラ12への異物の付着に起因する白スジの度合いを低減する狙いで、二次転写ローラ12の清掃願い処理を実施する。二次転写ローラ12の清掃願い処理は、プリンタ部90の点検扉を開いて二次転写ローラ12の清掃をユーザーに行ってもらうためのメッセージをタッチパネル131に表示させる処理である。清掃作業の手順もタッチパネル131に表示させる。
対策Oは、原因部材の汚れが白スジの原因になっている可能性が高い場合に選択されるものである。対策Oを決定したメイン制御部80は、原因部材の汚れに起因する白スジの度合いを低減する狙いで、原因部材の清掃願い処理を実施する。
図17は、異常種類入力処理でタッチパネル131に表示された複数のボタンの中から「かぶり(地肌汚れ)」のボタンがタッチされた状態の操作表示部130を示す模式図である。かぶり(地肌汚れ)は、非画像部にトナーが非常に薄く付着してしまう現象である。現像剤のトナーの帯電量が不足したり、地肌ポテンシャルが不足したりすることで発生する。「かぶり(地肌汚れ)」のボタンがタッチされると、メイン制御部80は、図18に示されるようなかぶりのサンプル画像をタッチパネル131に表示させる。これにより、かぶりについて、ユーザーの意図している異常で間違いないかを確認してもらう。
図19は、異常の種類としてかぶり(地肌汚れ)を示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャートである。この対策決定処理を開始したメイン制御部80は、まず、図14に示される発生色選定処理によって発生色を選定する(S1)。以降の処理フローについては、発生色が複数ある場合には、それぞれの色毎に実施する。
発生色を選定したメイン制御部80は、次に、発生色のトナー濃度目標値を読み込んだ後(S2)。その値について所定の閾値を超えているか否かを判定する(S3)。そして、閾値を超えている場合(S3でY)には、トナー濃度の過多に起因するトナー帯電量(Q/M)不足によってかぶりを引き起こしている可能性があるので、トナー濃度目標値を閾値と同じ値まで下げる(S4)。次いで、トナー強制消費処理を実施する(S4)。このトナー強制消費処理では、感光体2上にベタ画像を形成し、これを中間転写ベルト7に一次転写することなく、クリーニング装置5によって感光体2上から除去する。現像剤のトナー濃度が補正後のトナー濃度目標値と同じ値に低下するまで、ベタ画像の形成を継続する。
上記S3の工程において、トナー濃度目標値が閾値を上回っていない場合(S3でN)、メイン制御部80は、図20に示されるポテンシャル変動地肌パターンを記録シートSに出力する(S6)。同図において、太線で描かれている太枠や、番号は、静電潜像を現像したものであるが、それ以外は非画像部である。4つの太枠内の非画像部は、互いに異なる地肌ポテンシャルの条件で現像工程を経ている。つまり、このポテンシャル変動地肌パターンは、地肌ポテンシャルを四段階に変化させながら形成されたものである。同図では、理解し易くするために、地汚れの状態をかなり濃く示しているが、実際の地汚れは図示の状態よりも薄く発生する。
ポテンシャル変動地肌パターンを出力したメイン制御部80は、次に、図21に示されるようなメッセージをタッチパネル131に表示して、パターン内において地肌が改善されている非画像部の有無をユーザーに問い合わせる(S7)。このメッセージに従ったユーザーにより、改善が認められた非画像部として、番号1〜4の何れかがタッチされた場合(S8でY)には、タッチされた番号の非画像部を得たときと同じ値に、地肌ポテンシャルを補正した後に(S9)、対策決定処理を終了する。
一方、前述のメッセージに従ったユーザーにより、改善が認められなかった旨を意味する番号5がタッチされた場合、フラグのセットの有無を確認する(S10)。フラグがセットされていない場合(S10でN)には、まだトナーリフレッシュ処理を試していないことを意味することから、フラグをセットしてから(S12)、トナーリフレッシュ処理を実施した後に(S13)、S6からのフローを再び実施する。トナーリフレッシュ処理は、感光体2に全面ベタ画像を形成し、それを中間転写ベルト7に一次転写することなく、クリーニング装置5によって感光体2から除去する処理である。現像装置4内における現像剤のトナーの殆どを新しいものに入れ替える程度の面積で、全面ベタ画像を形成する。トナーの劣化がかぶりの原因になっていた場合には、このトナーリフレッシュ処理でかぶりが改善される。
上記S10の工程でフラグがセット中である場合(S10でY)には、トナーリフレッシュ処理を実施してもかぶりが改善されなかったことを意味する。この場合、帯電ローラ3や感光体2の寿命到達によって感光体2の帯電が良好に行われていない可能性が高い。そこで、メイン制御部80は、作像ユニット1の交換要請を、電話回線を介して保守点検業者に通知したり、その旨のメッセージを表示したりする通知処理(S11)を行った後、対策決定処理を終える。
図22は、異常種類入力処理でタッチパネル131に表示された複数のボタンの中から「画像写り」がタッチされた状態の操作表示部130を示す模式図である。画像写りの原因としては、潜像の履歴や、ホットオフセットなどが挙げられる。潜像の履歴は、感光体2の静電潜像の履歴が帯電後の感光体2表面に残ってしまうことにより、画像部に対してその画像部の直前に現像した画像が薄く写ってしまう現象である。また、ホットオフセットは、定着装置13の定着ローラにトナーが転移してしまう現象である。「画像写り」のボタンがタッチされると、メイン制御部80は、図23に示されるような画像写りのサンプル画像をタッチパネル131に表示させる。これにより、画像写りについて、ユーザーの意図している異常で間違いないかを確認してもらう。
図24は、異常の種類として画像写りを示す情報が入力された場合に実施される対策決定処理の処理フローを示すフローチャートである。この対策決定処理開始したメイン制御部80は、まず、「異常が認められる箇所に、トナーが剥がれたような跡がありますか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる。このメッセージに従ったユーザーにより、跡があった旨の情報が入力されると(Yesをタッチ=S2でY)、画像写りの原因がホットオフセットである可能性が高いので、対策Pを決定した後に、その対策Pを実行してから(S7)、対策決定処理を終了する。
前述のメッセージに従ったユーザーにより、跡がない旨の情報が入力されると(Noをタッチ=S2でN)、メイン制御部80は、「紙面の非画像部にも画像写りがありますか?<Yes><No>」というメッセージをタッチパネル131に表示させる(S3)。このメッセージに従ったユーザーにより、非画像部にも写りがある旨の情報が入力されると(Yesをタッチ=S4でY)、画像写りの原因がホットオフセットである可能性が高い。そこで、メイン制御部80は、対策Pを決定した後に、その対策Pを実行してから(S7)、対策決定処理を終了する。
前述のメッセージに従ったユーザーにより、非画像部に写りがない旨の情報が入力されると(Noをタッチ=S4でN)、画像写りの原因が潜像の履歴である可能性が高い。そこで、メイン制御部80は、対策Qを決定した後に、その対策Qを実行してから(S7)、対策決定処理を終了する。
対策Pでは、まず、タッチパネル131にメッセージを表示して、給紙カセット14に厚紙をセットしてもらう。次いで、定着ローラの加熱温度である定着温度を、現状の設定値よりも5[℃]高くした条件でテスト画像をプリントした後、ユーザーに対し、テスト画像における画像写りの改善の有無をメッセージ表示で問い合わせる。画像写りが改善した場合には、給紙カセット14にセットした厚紙を他の紙に交換してもよい旨のメッセージを表示した後、対策決定処理を終了する。
画像写りが改善しなかった場合には、定着温度を更に5[℃]高くした条件で、再びテスト画像をプリントした後、ユーザーに対し、テスト画像における画像写りの改善の有無をメッセージ表示で問い合わせる。画像写りが改善した場合には、給紙カセット14にセットした厚紙を他の紙に交換してもよい旨のメッセージを表示した後、対策決定処理を終了する。画像写りが改善しなかった場合には、再び、定着温度の引き上げと、テスト画像のプリントとを繰り返す。
対策Pを開始してから、累積で定着温度を20[℃]高くしたにもかかわらず、画像写りが改善しなかった場合には、対策Pの開始時の値よりも5[℃]低くした値に定着温度を設定した後、テスト画像のプリントと、改善の有無の問い合わせとを行う。改善した場合には、給紙カセット14にセットした厚紙を他の紙に交換してもよい旨のメッセージを表示した後、対策決定処理を終了する。改善しなかった場合には、定着温度の引き下げと、テスト画像のプリントと、改善の有無の問い合わせとを繰り返す。
累積で定着温度を20[℃]低くしたにもかかわらず、画像写りが改善しなかった場合には、定着ローラの交換依頼を保守点検業者に通知してから、通知した旨のメッセージを表示した後に、対策決定処理を終了する。
対策Qでは、まず、一次転写バイアスの定電流制御の出力電流目標値を現像よりも2[μA]低くしてテスト画像をプリントした後、画像写りの改善の有無を問い合わせるメッセージを表示する。画像写りが改善した場合には、以降のプリントジョブにおける出力電流目標値を現状の値に設定した後に、対策決定処理を終了する。改善しなかった場合には、出力電流目標値の引き下げと、テスト画像のプリントと、改善の有無の問い合わせとを繰り返す。
出力電流目標値を累積で10[μA]低くしたにもかかわらず、画像写りが改善しない場合には、点検依頼を保守点検業者に通知してから、通知した旨のメッセージを表示した後に、対策決定処理を終了する。
これまで、タッチパネルのタッチ操作によって異常の位置を入力する態様について説明したが、図25に示されるように、画像に格子を重ねて表示し、格子の番号を位置として入力してもらうようにしてもよい。図示の例では、D1〜D5、E1〜E5を入力してもらえばよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
[態様A]
態様Aは、画像を形成する画像形成手段(例えばプリンタ部90)と、前記画像形成手段によって形成された画像に発生した異常の種類の情報である異常種類情報が入力される情報入力手段(例えば操作表示部130)と、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報に基づいて異常の度合いを低減する対策を決定する対策決定手段(例えばメイン制御部80)とを備える画像形成装置(例えば複写機)において、前記異常種類情報に加えて、画像の異常が発生している位置の情報である異常位置情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記情報入力手段に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。
態様Aにおいては、画像に発生している異常の種類だけでなく、その異常の発生位置を参考にすることで、その種の異常を発生する複数の要因のうち、今回の発生要因がどれであるのかを絞り込むことが可能になる。よって、発生している異常の種類だけに基づいてその異常の度合いを低減するための対策を決定していた従来構成に比べて、異常の度合いを低減することが可能な対策をより確実に特定することができる。
[態様B]
態様Bは、態様Aにおいて、原稿に形成された画像を読み取る画像読取手段(例えばスキャナー100)と、前記画像読取手段によって読み取られた画像を表示する画像表示手段(例えばタッチパネル131)とを設け、且つ、前記画像表示手段によって表示されている画像における異常の位置を前記異常位置情報として受け付けるように前記情報入力手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、異常が発生している画像を画像表示手段に表示することで、ユーザーによる異常位置情報の入力作業を容易化することができる。
[態様C]
態様Cは、態様Bにおいて、前記情報入力手段及び前記画像表示手段として、両者の機能を兼ね備えたタッチパネルを用いたことを特徴とするものである。かかる構成では、タッチパネルに表示された画像の異常箇所をタッチするだけで、異常位置情報を容易に入力することができる。
[態様D]
態様Dは、態様A〜Cの何れかにおいて、前記情報入力手段に入力された前記異常位置情報の数に応じて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、異常の種類と、発生位置とに加えて、異常発生箇所の数も参考にすることで、その種の異常を発生する複数の要因のうち、今回の発生要因がどれであるのかをより確実に絞り込むことができる。
[態様E]
態様Eは、態様A〜Dの何れかにおいて、前記異常位置情報が複数入力され、且つそれら異常位置情報によって示される位置に副走査方向(例えばプリントジョブ時のシート搬送方向)の周期性がある場合に、その周期性の周期に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、周期に基づいて、異常の原因部材を特定することができる。
[態様F]
態様Fは、態様A〜Eの何れかにおいて、前記画像形成手段として、互いに異なる色の画像を作像する複数の作像部(例えば作像ユニット1Y,1M,1C,1K)を有するものを用い、前記異常位置情報によって示される位置における画像の色に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、複数の作像部のうち、どれが異常の原因になっているのかを、異常箇所の色に基づいて特定することができる。
[態様G]
態様Gは、態様A〜Fの何れかにおいて、前記異常種類情報及び前記異常位置情報に加えて、前記異常種類情報によって示される種類の異常について改善されたか否かの情報である改善有無情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策決定手段によって決定された前記対策に従う条件で前記画像形成手段にテスト画像を形成させた後、そのテスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、先に決定した対策とは異なる対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成によれば、異常の種類、及び発生位置だけでは、異常を発生させている要因を一つに絞り込めない場合に、考えられる複数の要因について対策をして改善の有無を確かめることで、最終的にその異常に適した対策をとることができる。
[態様H]
態様Hは、態様A〜Gの何れかであって、保守点検業者に対して保守点検作業の依頼を通知する通知手段(例えば電話回線を利用するためのモデム)を備え、前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策決定手段によって決定された前記対策に従う条件で前記画像形成手段によってテスト画像を形成した後、そのテスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、前記通知手段によって保守点検作業の依頼の通知を行うことを特徴とするものである。かかる構成では、異常を解消するためには保守点検業者による作業が必要である場合に、業者に対して作業を迅速に依頼することができる。
[態様I]
態様Iは、態様Hにおいて、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて異常の原因になっている部品を特定するように前記対策決定手段を構成し、且つ、前記テスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、前記依頼を通知することに加えて、前記部品を通知するように、前記通知手段を構成したことを特徴とするものである。かかる構成では、異常を解消するためには部品の交換が必要である場合に、その部品を迅速に発注することができる。
[態様J]
態様Jは、態様A〜Iの何れかにおいて、前記画像形成手段として、像担持体上にトナー像を作像する作像手段(例えば作像ユニット1Y,1M,1C,1K)と、前記像担持体上のトナー像を無端状の中間転写ベルトに転写する転写手段(例えば中間転写ユニット8)と、前記中間転写ベルトの周方向における所定位置に付された目印を検知する目印検知手段(例えば反射型光学センサー)とを有するものを用い、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて異常の原因になっている部品を特定するように前記対策決定手段を構成し、前記異常種類情報及び前記異常位置情報に加えて、前記異常種類情報によって示される種類の異常について改善されたか否かの情報である改善有無情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、且つ、前記対策決定手段によって特定された部品が前記中間転写ベルトである場合に、前記目印検知手段によって前記目印が検知されるタイミングを基準にした互いに異なるタイミングで前記作像手段によってテストトナー像を作像し、それぞれのテストトナー像を互いに異なる記録シートに転写した後、それぞれのテストトナー像について前記情報入力手段に入力された改善有無情報に基づいて、以降のプリントジョブにおける作像開始タイミングを決定するタイミング決定手段を設けたことを特徴とするものである。かかる構成では、異常の原因となっている中間転写ベルトが交換されるまでの期間において、異常を発生させないタイミングで作像を開始することで、異常の発生を抑えることができる。
1Y,1M,1C,1K:作像ユニット(作像部、作像手段)
2:感光体(潜像担持体)
7:中間転写ベルト
80:メイン制御部(対策決定手段)
90:プリンタ部(画像形成手段)
100:スキャナー(画像読取手段)
130:操作表示部(情報入力手段)
131:タッチパネル(画像表示手段)
特開2012−49691号公報

Claims (10)

  1. 画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって形成された画像に発生した異常の種類の情報である異常種類情報が入力される情報入力手段と、前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報に基づいて異常の度合いを低減する対策を決定する対策決定手段とを備える画像形成装置において、
    前記異常種類情報に加えて、画像の異常が発生している位置の情報である異常位置情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、
    前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    原稿に形成された画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段によって読み取られた画像を表示する画像表示手段とを設け、
    且つ、前記画像表示手段によって表示されている画像における異常の位置を前記異常位置情報として受け付けるように前記情報入力手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記情報入力手段及び前記画像表示手段として、両者の機能を兼ね備えたタッチパネルを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかの画像形成装置において、
    前記情報入力手段に入力された前記異常位置情報の数に応じて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかの画像形成装置において、
    前記異常位置情報が複数入力され、且つそれら異常位置情報によって示される位置に副走査方向の周期性がある場合に、その周期性の周期に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかの画像形成装置において、
    前記画像形成手段として、互いに異なる色の画像を作像する複数の作像部を有するものを用い、
    前記異常位置情報によって示される位置における画像の色に基づいて前記対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかの画像形成装置において、
    前記異常種類情報及び前記異常位置情報に加えて、前記異常種類情報によって示される種類の異常について改善されたか否かの情報である改善有無情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、
    前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策決定手段によって決定された前記対策に従う条件で前記画像形成手段にテスト画像を形成させた後、そのテスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、先に決定した対策とは異なる対策を決定するように、前記対策決定手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかの画像形成装置であって、
    保守点検業者に対して保守点検作業の依頼を通知する通知手段を備え、
    前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて前記対策決定手段によって決定された前記対策に従う条件で前記画像形成手段によってテスト画像を形成した後、そのテスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、前記通知手段によって保守点検作業の依頼の通知を行うことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて異常の原因になっている部品を特定するように前記対策決定手段を構成し、
    且つ、前記テスト画像を確認したユーザーによって前記情報入力手段に入力された前記改善有無情報が改善なしを示すものであった場合に、前記依頼を通知することに加えて、前記部品を通知するように、前記通知手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかの画像形成装置において、
    前記画像形成手段として、像担持体上にトナー像を作像する作像手段と、前記像担持体上のトナー像を無端状の中間転写ベルトに転写する転写手段と、前記中間転写ベルトの周方向における所定位置に付された目印を検知する目印検知手段とを有するものを用い、
    前記情報入力手段に入力された前記異常種類情報及び前記異常位置情報に基づいて異常の原因になっている部品を特定するように前記対策決定手段を構成し、
    前記異常種類情報及び前記異常位置情報に加えて、前記異常種類情報によって示される種類の異常について改善されたか否かの情報である改善有無情報の入力も受け付けるように前記情報入力手段を構成し、
    且つ、前記対策決定手段によって特定された部品が前記中間転写ベルトである場合に、前記目印検知手段によって前記目印が検知されるタイミングを基準にした互いに異なるタイミングで前記作像手段によってテストトナー像を作像し、それぞれのテストトナー像を互いに異なる記録シートに転写した後、それぞれのテストトナー像について前記情報入力手段に入力された改善有無情報に基づいて、以降のプリントジョブにおける作像開始タイミングを決定するタイミング決定手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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