JP2017223760A - 撮像装置及び焦点調節方法 - Google Patents

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圭介 工藤
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Abstract

【課題】デフォーカスが大きい状態においても、撮影者が焦点調節を行いたい被写体を選択することができる撮像装置とその制御方法を提供する。【解決手段】撮影光学系の異なる瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光する複数の焦点検出用画素を含む撮像素子と、予め設定された複数の焦点検出領域内の焦点検出用画素から得られる一対の信号の位相差及び位相差の信頼性に基づいて、各焦点検出領域におけるデフォーカス量を検出する検出手段と、各焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性と、各焦点検出領域に隣接する焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性に基づいて重み付け信頼性を算出し、重み付け信頼性に基づいて1つの焦点検出領域を選択する領域選択手段と、領域選択手段によって選択された焦点検出領域において検出したデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズを駆動して、検出手段による検出を繰り返すように制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、撮像装置及び撮像装置で用いられる焦点調節方法に関する。
撮影レンズの焦点状態を検出する方式の一つとして、センサの各画素にマイクロレンズが形成された2次元のセンサを用いて瞳分割方式の焦点検出を行う装置が特許文献1に開示されている。この装置では、センサを構成する各画素の光電変換部が複数に分割されており、分割された光電変換部がマイクロレンズを介して、撮影レンズの瞳の異なる領域を透過した光を受光するように構成している。この撮影レンズの瞳の異なる領域を受光した光電変換部の1対の出力波形に対して相関演算を行い、その位相差からデフォーカス量を算出することができる。
ところで、このようなマイクロレンズを介して、撮影レンズの瞳の異なる領域を受光する焦点検出方法では、マイクロレンズの光学性能により、撮影レンズによるケラレの影響を受けやすい。撮影レンズによるケラレが発生すると、相関演算を行う1対の出力波形の形状に差が発生し、算出されるデフォーカス量に含まれる誤差が大きくなってしまう。また、ケラレによる焦点検出への影響は、デフォーカス量が大きくなるにつれ、大きくなる。これは、デフォーカス量が大きくなるにつれ、出力波形の形状が崩れ、コントラストが低下し、ケラレの影響による出力波形の形状変化が大きくなるためである。
特許文献1には、このようなケラレの影響に対して、光束のケラレ状態に応じて出力波形の修復を行い、合焦精度の向上を図ることが可能な焦点調節装置が開示されている。特許文献1においては、まず、撮影レンズの射出瞳の異なる第1、第2の領域を通過した対の光学像から、第1、第2の像信号を得る。そして、得られた第1の像信号に対して、射出瞳の第2の領域に対応した第2の線像分布関数を畳み込み積分し、第2の像信号に対して、射出瞳の第1の領域に対応した第1の線像分布関数を畳み込み積分を行う。その結果得られた対の像信号を用いて焦点検出を行うことが開示されている。
特開2010−117679号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、像信号の補正処理を行うことで、ケラレの影響を低減することを狙っているが、補正誤差が残ることがあるため、高い合焦精度を保てない場合がある。一般に、撮影レンズのケラレは、製造誤差、装置のガタ、経時変化などにより状況が変わるため、製造時にケラレに関する調整を行うだけでは、像信号の補正は難しい。このことに加えて、上述の通りデフォーカス量が大きい状況ではより合焦精度が低下するため、焦点調節装置として、高い合焦精度が保てるデフォーカス範囲が制限されてしまう。
複数の焦点検出領域から自動的に領域を選択する自動選択モードにおいては、デフォーカス量をもとに焦点調節を行う領域を決めるため、大きなデフォーカス状態では誤った選択を行ってしまい、撮影者が焦点調節を行いたい被写体を選択できない場合がある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、自動選択モードにおいて、デフォーカスが大きい状態においても、誤った枠選択を軽減し、撮影者が焦点調節を行いたい被写体を選択することができるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る撮像装置は、
受光量に応じた信号を出力する複数の画素からなり、少なくともその一部が、撮影光学系の異なる瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光する複数の焦点検出用画素を含む撮像素子と、
予め設定された複数の焦点検出領域内の前記焦点検出用画素から得られる一対の信号の位相差及び該位相差の信頼性に基づいて、各焦点検出領域におけるデフォーカス量を検出する検出手段と、
各焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性と、少なくとも1つ以上の各焦点検出領域に隣接する焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性に基づいて重み付け信頼性を算出し、重み付け信頼性に基づいて1つの焦点検出領域を選択する領域選択手段と、
領域選択手段によって選択された焦点検出領域において検出したデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズを駆動して、前記検出手段による検出を繰り返すように制御する手段と、
を備えたことを特徴とする。
本発明に係る撮像装置によれば、自動選択モードにおいて、デフォーカスが大きい状態においても、誤った枠選択を軽減し、撮影者が焦点調節を行いたい被写体を選択することができる。
本発明の実施の形態におけるデジタルカメラの概略構成を示すブロック図 受光画素をレンズユニット100側から見た平面図 撮影用画素の構造を説明する平面図と断面図 撮影レンズの水平方向に瞳分割を行う焦点検出用画素の構造を説明する平面図と断面図 位相差検出方式で用いる対の焦点検出用信号の一例を示す図 本発明の実施の形態におけるAF処理を示すフローチャート 本発明の実施の形態における枠選択処理を示すフローチャート 撮影範囲内の焦点検出領域の状況の例を示す図
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。
本実施の形態においては、焦点調節装置をレンズ交換可能な一眼レフタイプのデジタルカメラに適用した例について説明する。
図1は本実施の形態のデジタルカメラの概略構成を示すブロック図である。
本実施の形態のデジタルカメラは交換レンズ式一眼レフカメラ(カメラシステム)であり、レンズユニット100(レンズ装置)とカメラ本体120(撮像装置)とを有する。
レンズユニット100は図中央の点線で示されるマウントMを介して、カメラ本体120と接続される。レンズユニット100は、第1レンズ群101、絞り兼用シャッタ102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ群(以下、単に「フォーカスレンズ」と記す。)104、及び、駆動/制御系を有する。このようにレンズユニット100は、フォーカスレンズ104を含むと共に被写体の像を形成する撮影レンズとを有する。
第1レンズ群101は、レンズユニット100の先端に配置され、光軸方向OAに進退可能に保持される。絞り兼用シャッタ102は、その開口径を調節することで撮影時の光量調節を行う他、静止画撮影時には露光秒時調節用シャッタとして機能する。絞り兼用シャッタ102及び第2レンズ群103は一体として光軸方向OAに進退し、第1レンズ群101の進退動作との連動によりズーム機能を実現する。フォーカスレンズ104は、光軸方向OAの進退により焦点調節を行う。
駆動/制御系としては、ズームアクチュエータ111、絞りシャッタアクチュエータ112、フォーカスアクチュエータ113、ズーム駆動回路114、絞りシャッタ駆動回路115、フォーカス駆動回路116、レンズMPU117、レンズメモリ118を有する。
ズームアクチュエータ111は、第1レンズ群101や第2レンズ群103を光軸方向OAに進退駆動し、ズーム操作を行う。絞りシャッタアクチュエータ112は、絞り兼用シャッタ102の開口径を制御して撮影光量を調節すると共に、静止画撮影時の露光時間制御を行う。フォーカスアクチュエータ113は、フォーカスレンズ104を光軸方向OAに進退駆動して焦点調節を行うと共に、フォーカスレンズ104の現在位置を検出する位置検出部としての機能が備わっている。
ズーム駆動回路114は、撮影者のズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。絞りシャッタ駆動回路115は、絞りシャッタアクチュエータ112を駆動制御して絞り兼用シャッタ102の開口を制御する。フォーカス駆動回路116は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ113を駆動制御し、フォーカスレンズ104を光軸方向OAに進退駆動して焦点調節を行う。
レンズMPU117は、レンズユニット100に係る全ての演算、制御を行い、ズーム駆動回路114、絞りシャッタ駆動回路115、フォーカス駆動回路116、レンズメモリ118を制御する。また、レンズMPU117は、現在のレンズ位置を検出し、カメラMPU125からの要求に対してレンズ位置情報を通知する。レンズメモリ118には自動焦点調節に必要な光学情報を記憶する。
カメラ本体120は、光学的ローパスフィルタ121、撮像素子122、駆動/制御系を有する。光学的ローパスフィルタ121と撮像素子122はレンズユニット100からの光束によって被写体像を形成する撮像系として機能する。
本実施の形態において、第1レンズ群101、絞り兼用シャッタ102、第2レンズ群103、フォーカスレンズ104、光学的ローパスフィルタ121は、撮影光学系を構成している。また、焦点調節のために撮影光学系の一部を駆動する必要があるが、本実施の形態ではフォーカスアクチュエータ113がフォーカスレンズ104を駆動している。ただし、撮像素子122を駆動して、焦点調節を行ってもよい。
光学的ローパスフィルタ121は、撮影画像の偽色やモアレを軽減する。
撮像素子122は、横方向m画素、縦方向n画素からなるCMOSセンサ等の光電変換素子とその周辺回路で構成され、全画素独立出力が可能なように構成されている。また、本実施の形態の撮像素子122は、被写体の像を形成するための複数の撮影用画素と、複数の焦点検出用画素を含み、焦点検出用画素により、撮像面で位相差検出方式の焦点検出(撮像面位相差AF)が可能となっている。なお、撮像素子122の構成については、詳細に後述する。
駆動/制御系としては、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、カメラMPU125、表示器126、操作スイッチ群(操作SW)127、メモリ128、撮像面位相差焦点検出部129を有する。
撮像素子駆動回路123は、撮像素子122の動作を制御するとともに、取得した画像信号をA/D変換してカメラMPU125に送信する。画像処理回路124は、撮像素子122が取得した画像のγ変換、カラー補間、JPEG圧縮などを行う。
カメラMPU125は、カメラ本体120に係る全ての演算、制御を行い、撮像素子駆動回路123、画像処理回路124、表示器126、操作SW127、メモリ128、撮像面位相差焦点検出部129を制御する。カメラMPU125はマウントMの信号線を介してレンズMPU117と接続され、レンズMPU117に対してレンズ位置の取得や所定の駆動量でのレンズ駆動要求を発行したり、レンズユニット100に固有の光学情報を取得したりする。カメラMPU125には、カメラ動作を制御するプログラムを格納したROM125a、変数を記憶するRAM125b、諸パラメータを記憶するEEPROM125cが内蔵されている。
更に、カメラMPU125は、ROM125aに格納したプログラムにより、後述する焦点検出を含むAF処理を制御する。また、撮像面位相差AFにおいて、焦点検出位置の像高が大きい時にケラレの影響が大きくなり焦点検出の信頼度が低下してしまうため、カメラMPU125によりケラレの影響を抑える補正を行ってもよい。
表示器126はLCDなどから構成され、カメラの撮影モードに関する情報、撮影前のプレビュー画像と撮影後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態表示画像などを表示する。操作スイッチ群127は、電源スイッチ、レリーズ(撮影トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮影モード選択スイッチ等で構成される。メモリ128は、着脱可能なフラッシュメモリで、撮影済み画像を記録する。
なお、メモリ128の種類はフラッシュメモリに限られるものではなく、着脱可能な汎用のメモリを用いるように構成してもよい。
撮像面位相差焦点検出部129は、撮像素子122に埋め込まれた焦点検出用画素の像信号により位相差検出方式での焦点検出処理を行う。より具体的には、撮像面位相差焦点検出部129は、撮像光学系の一対の異なる瞳領域を通過する光束により焦点検出用画素で形成される一対の像のずれ量に基づいて撮像面位相差AFを行う。
次に、撮像面位相差AFについて詳細を説明する。
図2は図1のデジタルカメラの撮像素子122が有する、被写体像が形成される受光画素をレンズユニット100側からみた平面図である。
400は、撮像素子122上に横方向m画素、縦方向n画素で形成される画素全体からなる撮影範囲で、401は、各画素部を示す。各画素部401上にはオンチップでベイヤー配列の原色カラーフィルタがそれぞれ形成され、2行×2列の4画素周期で並んでいる。図2においては煩雑さをなくすため、画素部としては左上側の10画素×10画素のみを表示し、その他の画素部は省略している。
また、上述したように、撮像素子122は、複数の撮影用画素と複数の焦点検出用画素とを含み、各撮影用画素は、被写体の像を形成する撮影光学系の射出瞳の全域を通る光を各々が受光し、受光量に応じた被写体の像を生成するための画素信号を出力する。また、各焦点検出用画素は、各々が撮影光学系の射出瞳の一部の領域を通る光を受光し、受光量に応じた位相差検出方式用の焦点検出信号を出力する。上述したようにベイヤー配列のカラーフィルタにより覆われている場合、撮像素子122は、2行×2列の画素のうち、対角に配置される一対のG画素は撮影用画素として残し、R画素とB画素を一対の焦点検出用画素に置き換える。
このように、撮像素子122は、撮影光学系の射出瞳の異なる領域を通過した光束により形成される少なくとも一対の光学像を光電変換して、少なくとも一対の焦点検出信号を出力することができる。
図3と図4は図2における画素部401のうち、撮影用画素と焦点検出用画素の構造をそれぞれ説明する図である。
本実施の形態では、2行×2列の4画素のうち、対角2画素にG(緑色)の分光感度を有する画素を配置し、他の2画素にR(赤色)とB(青色)の分光感度を有する画素を各1個配置したベイヤー配列が採用されている。そして、このベイヤー配列の間に、後述する構造の焦点検出用画素が配置される。
図3(a)及び図4(a)は、2行×2列の画素を示す図である。図3(b)及び図4(b)は図7におけるレンズユニット100と撮像素子122を図1中で上側からみた光学断面図である。ここでは、レンズユニット100は、仮想的な1枚のレンズとして図示している。なお、説明に不要な部材については省略してある。
図3に、撮影用画素の配置と構造を示す。図3(a)は2行×2列の撮影用画素の平面図であり、このベイヤー配列による2行×2列の構造が繰り返し配置される。
図3(a)のA−A断面図である図3(b)において、MLは各画素の最前面に配置されたオンチップマイクロレンズ、CFRはR(赤色)のカラーフィルタ、CFGはG(緑色)のカラーフィルタである。PD(Photo Diode)は、撮像素子122の光電変換素子を模式的に示したものである。CL(Contact Layer)は、撮像素子122内の各種信号を伝達する信号線を形成するための配線層である。311はレンズユニット100を模式的に示したもの、411はレンズユニット100の射出瞳、Lはレンズユニット311の光軸である。
なお、図3は撮像素子122の内、中心付近の画素、すなわちレンズユニット311の光軸L上付近の画素構造を示す図である。
ここで、撮影用画素のオンチップマイクロレンズMLと光電変換素子PDは、レンズユニット311を通過した光束を可能な限り有効に取り込むように構成されている。換言すると、レンズユニット100の射出瞳411と光電変換素子PDは、マイクロレンズMLにより共役関係にあり、かつ光電変換素子の有効面積は大面積に設計される。図3(b)における光束410はその様子を示し、射出瞳411の全領域が光電変換素子PDに取り込まれている。
なお、図3(b)ではR画素の入射光束について説明したが、G画素及びB(青色)画素も同様の構造となっている。また、マイクロレンズMLまわりの部材(CFR、CFG、PD、CL)は、説明を理解し易くするために拡大して表示してあるが、実際はミクロンオーダーの形状である。
図4はレンズユニット311の水平方向(横方向)に瞳分割を行うための焦点検出用画素の平面図と断面図を示す。ここで水平方向とは、図2で示す撮像素子122の長手方向を示す。図4(a)は焦点検出用画素を含む2行×2列の画素の平面図である。
記録又は観賞のための画像信号を得る場合、G画素で輝度情報の主成分を取得する。これは、人間の画像認識特性は輝度情報に敏感であるためで、G画素が欠損すると画質劣化が認知されやすい。一方で、R画素またはB画素は、色情報(色差情報)を取得する画素であるが、人間の視覚特性は色情報には鈍感であるため、色情報を取得する画素は多少の欠損が生じても画質劣化は認識され難い。
そこで、本実施の形態においては、2行×2列の画素のうち、G画素は撮影用画素として残し、R画素とB画素を焦点検出用画素に置き換える。この焦点検出用画素を図4(a)においてSHA及びSHBと示す。
図4(a)におけるA−A断面図を図4(b)に示す。
マイクロレンズMLと、光電変換素子PDは図3(b)に示した撮影用画素と同一構造である。なお図4も、撮像素子122のうち中心付近の画素、すなわちレンズユニット311の光軸L上付近の画素の構造を示す図である。本実施の形態では、焦点検出用画素の信号は画像生成には用いないため、色分離用カラーフィルタの代わりに透明膜CFW(白色)が配置される。また、撮像素子122で射出瞳411を分割するため、配線層CLの開口部はマイクロレンズMLの中心線に対して一方向に偏心している。
具体的には、画素SHAの開口部OPHAはマイクロレンズMLの中心線に対して右側に421HAだけ偏心しているため、レンズユニット311の光軸Lを挟んで左側の射出瞳領域422HAを通過した光束420HAを受光する。同様に、画素SHBの開口部OPHBはマイクロレンズMLの中心線に対して左側に421HBだけ偏心しているため、レンズユニット311の光軸Lを挟んで右側の射出瞳領域422HBを通過した光束420HBを受光する。そして、図から明らかな様に、偏心量421HAは偏心量421HBに等しい。
このように、マイクロレンズMLと開口部OPの偏心により撮影レンズであるレンズユニット311の異なる瞳領域を通過する光束420HA、420HBを取り出すことが可能となっている。
以上のような構成を有する画素SHAを水平方向に複数配列し、これらの画素群から取得した被写体像をA像とする。また、画素SHBも水平方向に配列し、これらの画素群から取得した被写体像をB像とする。そして、取得したA像とB像の相対位置を検出することで、水平方向に輝度分布を有する被写体像の焦点ずれ量(デフォーカス量)を検出できる。
なお、図4は撮像素子122の中央付近の焦点検出用画素についての説明だが、中央付近以外では、マイクロレンズMLと配線層CLの開口部OPHA、OPHBを図4(b)とは異なる状態で偏心させることにより射出瞳411を分割することができる。具体的には、開口部OPHAの方を例にとって説明すると、開口部OPHAの中心と射出瞳領域中心を結ぶ線上に略球状のマイクロレンズMLの球芯を合わせるよう偏心させる。これにより、撮像素子122の周辺部においても、図4で示した中央付近の焦点検出用画素とほぼ同等の瞳分割を行うことができる。なお、取得した像信号に対して、特許文献1に記載の補正処理を行ってもよい。
ところで、上記画素SHA、SHBでは、撮影画面の水平方向に輝度分布を有した被写体、例えば縦線に対しては焦点検出可能であるが、垂直方向に輝度分布を有する、例えば横線などの被写体は焦点検出不能である。撮影画面の垂直方向に輝度分布を有した被写体の焦点検出を行うためには、撮影光学系の垂直方向にも瞳分割を行う画素を備えるよう構成すればよい。
本実施の形態では、後述するように縦横両方向に焦点検出用の画素構造を備える構成としている。
また、焦点検出用画素は本来の色情報を有さないため、撮影画像形成にあたっては周辺部の画素信号から補間演算することによって信号を作成する。従って、撮像素子122に焦点検出用画素を連続的に並べるのではなく離散的に並べる。これにより、撮影画像の画質の低減を抑制することができる。
なお、上記例では、撮像素子122上に撮影用画素とは別に焦点検出用画素の対を複数配置し、射出瞳の一部の領域を通過する光束を受光する焦点検出用画素の出力信号を用いて、焦点検出を実現していた。しかしながら、撮像素子から焦点検出用の出力信号を用いる方法は、これに限らない。例えば、撮像素子122の1画素が、複数の光電変換部を持つように構成してもよい。このような構成の撮像素子を持つ撮像装置は、特開2007−4471号公報などにも開示されている。
図5は撮像素子122で光電変換され、焦点検出用画素SHAと焦点検出用画素SHBで夫々形成され、画像処理回路124で各種補正を行った後、撮像面位相差焦点検出部129へ送られる、対の焦点検出用信号430a、430bを示す。
図5において、横軸は連結された信号の画素並び方向を示し、縦軸は信号の強度を示す。ここでは、レンズユニット100が撮像素子122に対してデフォーカスした状態であるため、焦点検出用信号430aは左側に、焦点検出用信号430bは右側にずれた状態となっている。この焦点検出用信号430a、430bのずれ量を撮像面位相差焦点検出部129において周知の相関演算などによって算出することにより、レンズユニット100がどれだけデフォーカスしているかを知ることができる。
カメラMPU125は、レンズMPU117から送信されたフォーカスレンズ位置情報と撮像面位相差焦点検出部129から得られるデフォーカス量から、フォーカスレンズ駆動量を算出する。その後、カメラMPU125は、フォーカスレンズ位置情報を鑑みて、レンズMPU117に、フォーカスレンズ104を駆動するべき位置情報を送信する。それにより、フォーカスアクチュエータ113等による焦点調節を行うことが可能となる。
以下、AF処理について、詳細に説明する。
図6は撮像装置のAF動作手順を示すフローチャートである。この動作に関する制御プログラムは、カメラMPU125によって実行される。
カメラMPU125は、AF動作を開始すると、S1においてまず被写体に対する焦点調節を行うための焦点検出領域を設定する。このS1の処理では、図8(a)に示したように縦横7×7の合計49個の焦点検出枠が設定される。
S2では、各焦点検出枠で、焦点検出に必要な信号を取得する。具体的には、撮像素子122で露光を行った後、撮像面位相差AF用の焦点検出枠500の領域内の焦点検出用画素の像信号を取得する。上述したように、ここで取得した像信号に対して、特許文献1に記載の補正処理を行ってもよい。
次に、S3において、撮像面位相差AF用の各焦点検出枠について、得られた一対の像信号のずれ量を算出し、予め記憶されているデフォーカス量への換算係数を用いて、デフォーカス量を算出する。ここでは、算出されるデフォーカス量の信頼性も判定し、所定の信頼性を有すると判定された焦点検出領域のデフォーカス量のみを、以後のAF処理で用いる。上述の通り、撮影レンズによるケラレの影響により、デフォーカス量が大きくなるにつれて、検出される対の像信号のずれ量は、より多くの誤差を含むようになる。そのため、算出されるデフォーカス量が大きい場合や、対の像信号の形状の一致度が低い場合、対の像信号のコントラストが低い場合には、高精度な焦点検出は不可能と判断、言い換えると、算出されたデフォーカス量の信頼性が低いと判断する。以下、算出されたデフォーカス量が所定の信頼性を有する場合に「デフォーカス量が算出された」と表現し、デフォーカス量が何らかの理由で算出できない、または、算出されたデフォーカス量の信頼性が低い場合に「デフォーカス量が算出できない」と表現する。
次に、S4では、S1で設定した複数の焦点検出枠500の中から最も撮影者がピントを合わせたい被写体を選択する枠選択処理を行う。基本的には、最も至近側の被写体を示すデフォーカス量の焦点検出枠を選択するが、一般に、撮影者がピントを合わせたい被写体は、至近側に存在することが多いためである。この枠選択処理についての詳細は後述する。
次に、S5では、枠選択された焦点検出枠500で算出されたデフォーカス量に基づきフォーカスレンズ104の駆動を行う(合焦制御)。
次に、S6に進み、レンズ駆動に用いたデフォーカス量が算出された焦点検出枠に関して、表示器126に合焦表示を行い、AF処理を終了する。合焦表示処理においては、選択した枠のみを表示してもよいし、選択した焦点検出枠とデフォーカス量の差分が所定内である焦点検出枠を全てもしくは一部を表示するようにしてもよい。
以下、S4で行う枠選択処理の詳細について図7を用いて説明する。
S11においてまず、各焦点検出枠500ごとに重み付け信頼性を算出する。ここで、重み付け信頼性についての詳細を説明する。
前述したように、算出されたデフォーカス量が所定の信頼性を有する場合に「デフォーカス量が算出された」と表現するが、デフォーカス量や、対の像信号の形状の一致度、対の像信号のコントラストによってさらに信頼性を「高」、「中」、「低」と分けることができる。
図8(b)において、焦点検出枠502とその周囲の枠を重み付け信頼性算出範囲503とした場合、重み付け信頼性算出範囲503に含まれる焦点検出枠の信頼性に応じて、重み付け信頼性を算出する。例えば、信頼性が「高」の場合は「3」、「中」の場合は「2」、「低」の場合は「1」、「デフォーカス量が算出できない」の場合は「0」の重み付けを加えていく。
このようにすることで、信頼性の高い枠が隣接した周囲にも存在するほど、重み付け信頼性が高くなるため、被写体の大きさや誤差の少なさを考慮した信頼性で枠選択を行うことができる。また、さらには、焦点検出枠502のデフォーカス量から所定内のデフォーカス量の検出枠のみを重み付けの対象とすることによって、同一被写体の可能性が高い検出枠のみでの重み付け信頼性を算出することができる。
次にS12では、図8(a)に示した優先領域501に重み付け信頼性が所定の閾値Aを超える枠が存在するかを判定する。存在する場合は、候補枠(優先領域)504としての閾値Aを超える枠の中で最も至近側のデフォーカス量を示している枠を設定する(S13)。優先領域501とは、画面の中央付近に被写体が存在することが多いため、その範囲を選択しやすくするようにするための領域となっている。S12で閾値Aを超える枠が存在しなかった場合には、枠選択として選択するべき検出結果が得られなかったとして、候補枠(優先領域)504には「なし」と設定する(S14)。
次にS15では、図8(a)に示した優先領域506に重み付け信頼性が所定の閾値Bを超える枠が存在するかを判定する。存在する場合は、候補枠(全体領域)505としての閾値Bを超える枠の中で最も至近側のデフォーカス量を示している枠を設定する(S16)。このとき閾値Bは閾値Aよりも高めに設定することで、優先領域よりも周辺領域の方が選択しにくくなる。S15で閾値Aを超える枠が存在しなかった場合には、枠選択として選択するべき検出結果が得られなかったとして、候補枠(全体領域)505には「なし」と設定する(S17)。
次にS18、S19では、候補枠(優先領域)504、候補枠(全体領域)505が存在するかの判定を行い、両方が存在する場合はS20でどちらを選択するかの判定を行う。
S20では、候補枠(全体領域)505のデフォーカス量が候補枠(優先領域)504のデフォーカス量よりも所定以上至近側である場合は、S21において候補枠(全体領域)505を選択枠とする(S21)。この判定では、候補枠(全体領域)505のデフォーカス量の方が至近側であっても、その差が所定よりも小さい場合は、候補枠(優先領域)504を選択することになり(S22)、優先領域を優先して選択しつつ、デフォーカス量によっては最至近を選択することになる。
S19において、候補枠(優先領域)504は存在するが、候補枠(全体領域)505は存在しないと判定された場合は、候補枠(優先領域)504を選択枠とする(S22)。
また、S23において、候補枠(優先領域)504は存在しないが、候補枠(全体領域)505は存在すると判定された場合は、候補枠(全体領域)505を選択枠とする(S24)。候補枠(優先領域)504、候補枠(全体領域)505が両方とも存在しないと判定された場合は選択枠はなしとする(S25)。選択枠が「なし」となった場合においては、図6のS5においては、フォーカスレンズ104の駆動を行うことはせずに非合焦と判断し、表示器126に非合焦表示する処理を行ってもよい。また、信頼性の高い枠が選択されるまでフォーカスレンズ104を所定の方向へ駆動させ続けるサーチ駆動を行ってもよい。
以上のように、重み付け信頼性を用いた枠選択処理を行うことによって、より正確に撮影者の意図する被写体を検出し、その被写体に対して焦点調節を行うことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
100 撮影光学系、122 撮像素子、124 画像処理回路、
125 カメラMPU、126 表示器、126 操作SW、
129 撮像面位相差焦点検出部

Claims (7)

  1. 受光量に応じた信号を出力する複数の画素からなり、少なくともその一部が、撮影光学系の異なる瞳領域を通過した光束をそれぞれ受光する複数の焦点検出用画素を含む撮像素子と、(122)
    予め設定された複数の焦点検出領域内の前記焦点検出用画素から得られる一対の信号の位相差及び該位相差の信頼性に基づいて、各焦点検出領域におけるデフォーカス量を検出する検出手段と、(129)
    各焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性と、少なくとも1つ以上の各焦点検出領域に隣接する焦点検出領域におけるデフォーカス量および信頼性に基づいて重み付け信頼性を算出し、重み付け信頼性に基づいて1つの焦点検出領域を選択する領域選択手段と、(125)
    領域選択手段によって選択された焦点検出領域において検出したデフォーカス量に基づいて、フォーカスレンズを駆動して、前記検出手段による検出を繰り返すように制御する(125)
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記重み付け信頼性は、検出手段で算出する信頼性を複数の段階に分けられた信頼性に基づいて算出し、信頼性が良いほど重み付けを高くする(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記重み付け信頼性は、各焦点検出領域のデフォーカス量との差分が所定以内である隣接した焦点検出領域のみにおいて重み付けを行う(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記領域選択手段は、重み付け信頼性が予め決められた所定の閾値以上の領域から領域選択を行い、閾値以上の領域が1つも存在しない場合はデフォーカスが検出できていないとして、非合焦表示を行う(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記領域選択手段は、重み付け信頼性が予め決められた所定の閾値以上の領域から領域選択を行い、閾値以上の領域が1つも存在しない場合はデフォーカスが検出できていないとして、フォーカスレンズを予め決められた駆動量もしくは速度で駆動して、前記検出手段による検出を繰り返すように制御する(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記領域選択手段は、焦点検出領域の一部を優先領域を設定して、優先領域から選択された領域のデフォーカスと全焦点検出領域から選択された領域のデフォーカス量を比較し、全焦点検出領域から選択された領域の方が所定以上至近側のデフォーカス量を検出している場合は、全焦点検出領域から選択された領域を選択する(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 焦点検出領域の一部を優先領域を設定された領域においては予め決められた第1の閾値以上の領域から場合に領域選択を行い、それ以外の領域においては予め決められた第2の閾値以上の領域から場合に領域選択を行う領域選択手段において、第1の閾値より第2の閾値の方が高くする(125)ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019102716A1 (ja) 2017-11-21 2019-05-31 三菱マテリアル株式会社 鋳造用モールド材、及び、銅合金素材
CN111936927A (zh) * 2018-10-31 2020-11-13 深圳市大疆创新科技有限公司 控制装置、摄像装置、系统、控制方法以及程序
WO2023020375A1 (zh) * 2021-08-18 2023-02-23 影石创新科技股份有限公司 自动对焦方法、装置、拍摄终端及计算机可读存储介质

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