実施の形態1
(電気掃除機の構成)
図1は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の概略構成を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機に吸込み具を装着した構成を示す斜視図、図3は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の側面図、図4は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の中心を前後方向で切断し側面から見た断面図、図5は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の操作部の部分拡大図、図6は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の本体から集塵ユニットを少し引き出した状態を示す斜視図である。
以下、図1から図7により本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の構成について説明する。
なお、それぞれの図において、同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略することがある。
図1に示すように、100は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機であり、先端部材16が取り付けられた高所清掃あるいは高所をエアブローするときに使用されるアタッチメント15と、延長管2と、操作部4及び手元ハンドル部3aを備える管体3と、接続部5aと可撓性軟質管5bから成るホース体5と、電機掃除機本体6に収容される集塵ユニット8で構成される。
図2は、アタッチメント15に変えて、吸込み具1が接続された通常の床面等の清掃を行うときの電気掃除機100の構成である。本発明は、吸込み具1を使用しない構成の電気掃除機についての発明であるので、吸込み具1については簡単に説明しておく。
吸込み具1は、外郭を射出成形で形成された硬質の樹脂ケースで構成し、後述する電動送風機23の駆動により発生する吸引風により、床面にある塵埃を空気と一緒に吸引するものである。図示しないが、吸込み具1内には床面から塵埃をかきあげるための電動機で駆動される回転ブラシが収容されており、床面側のケースには開口が設けられていて、その開口から回転ブラシの一部が突出して床面に接触するように構成されている。
本発明の実施の形態で使用されるアタッチメント15は後段で詳しく説明するが、射出成形で形成された硬質の樹脂で通気可能に構成した部品であり、電動送風機23の駆動により発生する吸引空気により、例えば照明器具等の高所に堆積した塵埃を空気と一緒に吸引、あるいは電動送風機23の駆動により発生する排出空気により、高所に堆積した塵埃を吹き飛ばすものである。
延長管2もアタッチメント15と同様、外郭を射出成形で形成された硬質の樹脂で構成した部品であり、図示しない伸縮構造を有し、一端がアタッチメント15と接続され、他端が管体3と接続されて吸引空気、あるいは排出空気の風路の一部を構成している。
管体3に備えられた手元ハンドル部3aも、管体3と射出成形で一体に形成された硬質の樹脂で構成されているが、使用者が握りやすくなるように、使用者が握る箇所の一部に軟質の樹脂部品を使用してもよい。
管体3には図5に示すように、電動送風機23を起動させたり、駆動を停止させたりする入り切りスイッチ4a、電動送風機23の駆動力を強くしたり弱くしたりする出力可変スイッチ4b、吸込み具1を接続しているときには、吸込み具1に収容された回転ブラシを駆動させるための回転ブラシ駆動スイッチ4cを備えた操作部4が設けられている。
管体3も吸引空気あるいは排出空気の風路の一部を構成しており、延長管2が接続されている側の他端がホース体5の可撓性軟質管5bと接続される。可撓性軟質管5bは、中空で蛇腹のような可撓性を有する軟質樹脂部品で構成されている。
電機掃除機本体6の外郭は射出成形で形成された樹脂部品で構成されている。電機掃除機本体6には、電機掃除機本体6を持ち運ぶときに使用されるハンドル9が設けられている。ハンドル9も射出成形で形成された樹脂部品で形成されている。
また、電機掃除機本体6の前側には、図1〜図3に示すように集塵ユニット8を収容する集塵ユニット収容部6aが設けられている。集塵ユニット収容部6aには吸引口(吸引側ホース体接続口)7が設けられ、一端が管体3と接続されているホース体5の他端に設けられた接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7に挿入することで、ホース体5が電機掃除機本体6に接続される。
図3に示すように、使用者が清掃するときに電機掃除機本体6を床面上で取り回しやすくするため、電機掃除機本体6の下面には進行方向を変えることができるキャスタータイプの前輪10を、電機掃除機本体6の両側面には口径の大きい後輪11を備えている。
また、図3に示すように、集塵ユニット8は被清掃面に対して傾斜して、集塵ユニット収容部6aに収容、取り付けられている。集塵ユニット8は、集塵ユニット8側に設けられた図示しない係止部が、電機掃除機本体6側に設けられた図示しない係合部に係止して固定される。係止部は図示しない付勢手段により係止するように付勢されている。
集塵ユニット8は、集塵ユニット8の上部に設けられた係止解除ボタン38を操作することで、集塵ユニット8側に設けられた図示しない係止部が、電機掃除機本体6側に設けられた図示しない係合部から外れ、取り外し可能な状態となる。
その状態から、集塵ユニット8に設けられた手掛け(指掛け)部8aに手(指)を掛けて、図3に示す矢印Bの方向へ引き出すと、図6に示すように集塵ユニット8は集塵ユニット収容部6aから取り外される。集塵ユニット8の下方には塵挨を収容しておく集塵室32が取り付けられている。
図4に示すように、電機掃除機本体6内の後方寄りに電動送風機23が設けられている。電動送風機23は、駆動させることにより、前述のようにアタッチメント15を用い、例えば照明器具等の高所に堆積した塵埃を空気と一緒に吸引する吸引空気を発生させる、あるいは高所に堆積した塵埃を吹き飛ばす排出空気を発生させるものである。
また、電機掃除機本体6内の後方寄りで、電動送風機23の側方には図示しない制御基板が設けられていて、実装された図示しないマイコンに包含される制御手段は、操作部4に設けられた入り切りスイッチ4aの操作により、電動送風機23を起動させたり、電動送風機23の駆動を停止させたりして、電動送風機23の動作を制御できる。
電動送風機23を挟み、制御基板の反対側に電源コードを巻き取り保持する図示しないコードリールが設けられている。電源コードは、図3に示す電源プラグ12を持って引き出すことにより本体外へ引き出される。本体外へ引き出された電源コードは、図3に示す電源コード巻き取りボタン13を操作することにより巻き取られ電機掃除機本体6内に保持される。
(ホース体と電機掃除機本体の接続)
次に、図7から図14によりホース体5の接続部5aと電気掃除機本体6の吸引口(吸引側ホース体接続口)7及び排気口(排気側ホース体接続口)81との接続について説明する。
図7(a)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のホース体の接続部を係止用フックの側から見た部分詳細図、図7(b)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のホース体の接続部を係止用フックが上側にあるときに側方から見た部分詳細図、図7(c)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のホース体の接続部を本体と連通する側から見た図、図8は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の吸引口(吸引側ホース体接続口)を、図3に示すA方向から見た図、図9は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の吸引口(吸引側ホース体接続口)にホース体の接続部を接続して係止用フックの箇所で切断し、係止用フック周辺を示す側面から見た拡大図、図10は第3の接続端子と第3の接続端子受けの結線(接続)状態の一例を示す模式断面図、図11(a)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体を後側から見た図、図11(b)は、図11(a)において排気口(排気側ホース体接続口)を覆うカバー部材(排気口カバー)を開いて排気口(排気側ホース体接続口)を露出させた状態の図、図12(a)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の排気口(排気側ホース体接続口)にホース体の接続部を接続する少し前の状態を示す斜視図、図12(b)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の排気口(排気側ホース体接続口)にホース体の接続部を接続した状態を示す斜視図、図13は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の排気口(排気側ホース体接続口)にホース体の接続部を接続して係止用フックの箇所で切断した、係止用フック周辺を示す拡大図、図14は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の排気口(排気側ホース体接続口)にホース体の接続部を接続して検知手段の箇所で切断した、検知手段周辺を示す拡大図、図15は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機本体の排気口(排気側ホース体接続口)に、先端部材を取り付けたアタッチメントが接続されたホース体を接続した状態を示す外観斜視図、図16は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の管体に先端部材を取り付けたアタッチメントを接続した状態の斜視図である。
図8に示すように、電気掃除機本体6前側の集塵ユニット収容部6aに吸引口(吸引側ホース体接続口)7が設けられている。吸引口(吸引側ホース体接続口)7の奥側には、集塵ユニット8の集塵ユニット吸込み口31と連通する連通口7aが設けられている。
図7(a)〜(c)に示すようにホース体5の接続部5aには、接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続したとき確実に接続するための、係止用フック61が設けられている。
係止用フック61は図9に示すように、接続部5aが吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続されたときに吸引口(吸引側ホース体接続口)7に設けられた係合部7eと係合している。
また、係止用フック61は係合部7eと係合する方向に、例えばバネのような付勢手段63により付勢されている。接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7から抜くときは、付勢手段63の付勢力に抗して係止解除ボタン62を押し込むと、係止用フック61と係合部7eとの係合が外れ、接続部5aが矢印Cの方向に引き抜けるようになる。
それから、図8に示すように、吸引口(吸引側ホース体接続口)7の連通口7aの下方となる位置には、第1の接続端子挿入孔7b、第2の接続端子挿入孔7c、第3の接続端子挿入孔7dが設けられている。
さらに、図7(a)〜(c)に示すように、ホース体5の接続部5aには、電気掃除機本体6と電気的に接続するための第1の接続端子51、第2の接続端子52、第3の接続端子53が設けられている。
接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続したとき、第1の接続端子51は第1の接続端子挿入孔7bに、第2の接続端子52は第2の接続端子挿入孔7cに、第3の接続端子53は第3の接続端子挿入孔7dに、それぞれ挿入される。
第3の接続端子53が第3の接続端子挿入孔7dに挿入された状態を、図10を用いて詳しく説明する。第3の接続端子53が第3の接続端子挿入孔7dに挿入されると、第3の接続端子挿入孔7dの奥に設けられた第3の接続端子受け7fと接続される。
第3の接続端子受け7fは、第3の接続端子53を圧入して保持する構造のもので、第3の接続端子53が抜き差し可能である。図示しないが、同様に第1の接続端子51が第1の接続端子挿入孔7bに挿入されると、第1の接続端子挿入孔7bの奥に設けられた第1の接続端子受けと接続され、第2の接続端子52が第2の接続端子挿入孔7cに挿入されると、第2の接続端子挿入孔7cの奥に設けられた第2の接続端子受けと接続される。
第1の接続端子受け及び第2の接続端子受けも、第3の接続端子受け7fと同様、それぞれ第1の接続端子51、第2の接続端子52を圧入して保持する構造のもので、抜き差し可能である。
第1の接続端子受けは、図示しない接続線で制御基板の信号配線と接続されている。信号配線は通常、マイコンを動作させる電圧と同じレベルであり、例えば5Vの通電配線となる。
第1の接続端子51は操作部4の入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cと接続されていて、第1の接続端子51が第1の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cが制御基板の信号配線と結線された状態となる。
第2の接続端子受けは、図示しない接続線で制御基板の基準電位配線と接続されている。基準電位とは通常0Vであり、基準電位配線は、信号配線線、電力配線との共通配線となっている。
第2の接続端子52は操作部4の入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cと接続されていて、第2の接続端子52が第2の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cが制御基板の基準電位配線と結線された状態となる。
第1の接続端子51が第1の接続端子受けと接続され、第2の接続端子52が第2の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4aにより電動送風機23の入り切りが行え、出力可変スイッチ4bにより電動送風機23の出力の可変が行えるようになる。
第3の接続端子受けは、図示しない接続線で制御基板の電力配線と接続されている。本発明の実施の形態の電気掃除機100では、商用電源100Vでの使用となるので電力配線は100V線である。
第3の接続端子53は、本発明のアタッチメント15が接続されている場合、電力配線に接続されず電力配線として使用されない。電力配線として使用されるのは吸込み具1が接続されている場合で、操作部4の回転ブラシ駆動スイッチ4cを経由して、吸込み具1に収容された回転ブラシを駆動する回転ブラシ用の電動機と接続され、第3の接続端子53が第3の接続端子受け7fと接続されると、回転ブラシ用の電動機が電力供給を受けられる制御基板の電力配線と電力供給配線が結線された状態となる。
第2の接続端子52が第2の接続端子受けと接続され、第3の接続端子53が第3の接続端子受け7fと接続されると、回転ブラシ駆動スイッチ4cにより回転ブラシ用の電動機を稼働させ、回転ブラシを駆動させることができる。
本発明のアタッチメント15が接続されている場合、アタッチメント15には回転ブラシ用の電動機がないので、回転ブラシ駆動スイッチ4cは電気的に接続されておらず、操作しても入力は受け付けない。
次に、図11(b)に示すように電気掃除機本体6の後側に排気口(排気側ホース体接続口)81が設けられている。排気口(排気側ホース体接続口)81は、吸引口(吸引側ホース体接続口)7と同様、ホース体5の接続部5aが接続可能である。
排気口(排気側ホース体接続口)81の奥側には、吸引された空気(吸引風)が排気空気として排出される本体排気口28が設けられている。本体排気口28は、ホース体5が吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続されているときは、カバー部材(排気口カバー)71で覆われている。
カバー部材(排気口カバー)71には通気孔71aが設けられており、カバー部材(排気口カバー)71で覆われた状態でも排気空気が電気掃除機本体6から排出できるようになっている。
カバー部材(排気口カバー)71は、図示しない係合部で電気掃除機本体6と係止されていて、カバー係止解除レバー72を上方向(床面を下とした場合)に引くと係合が外れて開くことができる。
カバー係止解除レバー72は、図示しない例えばバネのような付勢手段で、床面を下とした場合、下向きに付勢されている。カバー部材(排気口カバー)71は、カバー係止解除レバー72を上方向に引く流れで、図11(b)に示すように上方向に開くようになっている。
また、図11(b)に示すように、排気口(排気側ホース体接続口)81の本体排気口28の上方となる位置には、第4の接続端子挿入孔81a、第5の接続端子挿入孔81b、第6の接続端子挿入孔81cが設けられている。
ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続するときは、吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続する場合と180度向きが回転した状態となり、図12(a)に示すように係止用フック61、係止解除ボタン62が上に向いていて、そのまま挿入すると図12(b)に示すように接続される。
そして、図15に示す後述する先端部材16が取り付けられたアタッチメント15と、延長管2と、操作部4及び手元ハンドル部3aを備える管体3と接続された可撓性軟質管5bと、さらに可撓性軟質管5bと接続部5aを介して電気掃除機本体6の後側の排気口(排気側ホース体接続口)81に接続された状態となり、高所でエアブロー機能が使用できる状態となる。
なお、高所でのエアブローを想定し、図15に示すように延長管2にアタッチメント15を接続した状態で説明したが、図16に示すように延長管2を接続せず、操作部4及び手元ハンドル部3aを備える管体3に直にアタッチメント15を接続してもエアブローとして使用可能である。
図13に示すように、係止用フック61は接続部5aが排気口(排気側ホース体接続口)81に接続されたときに、排気口(排気側ホース体接続口)81に設けられた係合部81dと係合している。
係止用フック61は係合部81dと係合する方向に、付勢手段63により付勢されているので、接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81から抜くときは、付勢手段63の付勢力に抗して係止解除ボタン62を押し込むと、係止用フック61と係合部81dとの係合が外れるので、接続部5aを矢印Dの方向に引き抜けるようになる。
接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続したとき、第1の接続端子51は第4の接続端子挿入孔81aに、第2の接続端子52は第5の接続端子挿入孔81bに、第3の接続端子53は第6の接続端子挿入孔81cに、それぞれ挿入される。
図示しないが、第4の接続端子挿入孔81a及び第5の接続端子挿入孔81bの奥には、第1の接続端子挿入孔7bと第2の接続端子挿入孔7c及び第3の接続端子挿入孔7dと同様に、接続端子を圧入して保持する構造の接続端子受けが設けられている。
第4の接続端子挿入孔81aの奥には第4の接続端子受け、第5の接続端子挿入孔81bの奥には第5の接続端子受けがもうけられており、第1の接続端子51が第4の接続端子挿入孔81aに挿入されると、第4の接続端子挿入孔81aの奥に設けられた第4の接続端子受けと接続され、第2の接続端子52が第5の接続端子挿入孔81bに挿入されると、第5の接続端子挿入孔81bの奥に設けられた第5の接続端子受けと接続される。
第4の接続端子受け及び第5の接続端子受けも、吸引口(吸引側ホース体接続口)7の第1の接続端子受けと第2の接続端子受け及び第3の接続端子受け7fと同様、それぞれ第1の接続端子51、第2の接続端子52を圧入して保持する構造のもので抜き差し可能である。
第4の接続端子受けは、図示しない接続線で制御基板の信号(5V)配線と接続されている。前述のように第1の接続端子51は操作部4の入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cと接続されていて、第1の接続端子51が第4の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cが制御基板の信号配線と結線された状態となる。
第2の接続端子受けは、図示しない接続線で制御基板の基準電位(0V)配線と接続されている。第2の接続端子52は操作部4の入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cと接続されていて、第2の接続端子52が第5の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4a、出力可変スイッチ4b、回転ブラシ駆動スイッチ4cが制御基板の基準電位配線(第2の基準電位配線)と結線された状態となる。
第1の接続端子51が第4の接続端子受けと接続され、第2の接続端子52が第5の接続端子受けと接続されると、入り切りスイッチ4aにより電動送風機23の入り切りが行え、出力可変スイッチ4bにより電動送風機23の出力の可変が行えるようになる。
第6の接続端子挿入孔81cの奥には、他の接続端子挿入孔と異なり、接続端子受けが設けられていない。つまり、ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続したとき、第3の接続端子53は制御基板と電気的に接続されていない状態となる。
しかし、図15に示したように、ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続してエアブロー機能を使用する場合、吸込み具1は接続されないので、吸込み具1に収容されている回転ブラシを駆動する必要がない。
よって、ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続した場合は、第3の接続端子53を制御基板と電気的に接続する必要がなく、第6の接続端子挿入孔81cの奥には、制御基板と電気的に接続された接続端子受けが設けられていない。
なお、ここでは第3の接続端子53を制御基板と電気的に接続しないため、制御基板と電気的に接続された接続端子受けを設けない旨、説明したが、制御基板と電気的に接続されていない接続端子受け(第6の接続端子受け)を設けてもよい。
第3の接続端子53は、ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続した状態になったとき、制御基板と電気的接続をしない代わりに、制御基板と図示しない配線で接続された、図14に示す検知手段73に検知されるようになっている。
検知手段73は、ホース体5の接続部5aが排気口(排気側ホース体接続口)81に接続されたか否かを検知するもので、第6の接続端子挿入孔81cの奥に取り付けられている。
検知手段73は、例えばヒンジ付きのマイクロスイッチであり、ホース体5の接続部5aが排気口(排気側ホース体接続口)81に接続され、第3の接続端子53が第6の接続端子挿入孔81cに挿入された状態で、マイクロスイッチのヒンジを押すようになっている。
マイクロスイッチのヒンジが押されることで、マイクロスイッチがオンして、制御基板に内包された制御手段がホース体5の接続部5aが排気口(排気側ホース体接続口)81に接続されたことを検知している。
第3の接続端子53は、ホース体5の接続部5aが排気口(排気側ホース体接続口)81に接続されたとき、検知手段73が接続されたか否かを検知する重要な端子であるので、図7(a)に示すように、係止用フック61に最も近い位置に配置されている。これにより第3の接続端子53は確実に保持され、安定した検知が可能となる。
これは、接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続したときも同様で、第3の接続端子53は、ホース体5の接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)に接続したときは制御基板の電力(100V)配線と接続されるので、第3の接続端子53は100Vの電力配線との接続が確実に保持される。
このように、ホース体5の接続部5aを吸引口(吸引側ホース体接続口)7、排気口(排気側ホース体接続口)81のどちらに接続しても、操作部4の入り切りスイッチ4aで
電動送風機23を入り切りすることができ、出力可変スイッチ4bで電動送風機23の出力を可変することができる。
よって、ホース体5の接続部5aを排気口(排気側ホース体接続口)81に接続しエアブローとして使用するとき、吹き飛ばす対象に合わせて排出空気の強さを可変できるので、使用者の使い勝手が向上する。
(空気の流れ、本体動作)
次に、図4を使い空気の流れ、動作を説明する。なお、空気の流れ、動作はホース体5が電機掃除機本体6の前側、吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続された場合と、後述する電機掃除機本体6の後側、排気口(排気側ホース体接続口)81に接続された場合の、それぞれについて説明する。それから、あらかじめ断っておくが、便宜上、ホース体5は図4から省略している。
まず、ホース体5が吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続された場合、言い換えると清掃を行う場合であるが、管体3に設けられた操作部4の入り切りスイッチ4aを操作すると、電動送風機23が駆動する。
それにより、例えば高所にある塵埃を空気と一緒に、後述するアタッチメント15の第2の開口15cから吸引すると、塵埃を含んだ空気が延長管2、管体3、ホース体5を経由して連通口7aと連通した集塵ユニット吸込み口31から集塵ユニット8内に吸引される。
集塵ユニット8内に吸引された塵埃を含んだ空気は、旋回部33で塵埃を遠心分離しながら上方から下方へ旋回して下りていく。その過程で塵埃排出口a34から比較的大きい塵埃を集塵室32内に排出し、さらに旋回部33の逆円錐状となっている下端に向けて旋回して、小さめの細かい塵埃を塵埃排出口b35から集塵室32内に排出する。
塵埃が分離された空気は旋回部33内を上昇し、排気筒36に設けられた複数の小孔を通過し集塵ユニット排出口37から本体吸込み口25に吸引され、電機掃除機本体6側に吸引される。
電機掃除機本体6内に吸引された空気は、集塵ユニット8で分離しきれなかった微細な塵埃を含んでいる可能性があるので、微細な塵埃で電動送風機23が不具合を起こさないよう、電動送風機23に吸引される前に吸気側フィルター26を通過させ微細な塵埃を捕集する。吸気側フィルター26はHEPAフィルターという、塵埃捕集効率の高いフィルターで構成されている。
吸気側フィルター26を通過し電動送風機23に吸引された後、電動送風機23から排出された空気は、電機掃除機本体6外へ排出される前に、さらに排気側フィルター27を通過する。
排気側フィルター27はULPAフィルターという、HEPAフィルターよりも塵埃捕集効率が高いフィルターで構成されている。これは電機掃除機本体6外へ排出される空気をよりきれいにするためのものである。
排気側フィルター27を通過した空気は、電機掃除機本体6の底面付近等を通過して本体排気口28を通過、さらに本体排気口28を覆うように設けられたカバー部材(排気口カバー)71の通気孔71a(図11a参照)を通過して電機掃除機本体6外へ排出される。
次に、ホース体5が排気口(排気側ホース体接続口)81に接続された場合であるが、吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続された場合と同様、前述のように管体3に設けられた操作部4の入り切りスイッチ4aが電気的に接続されているので、入り切りスイッチ4aを操作すると電動送風機23が駆動する。
電動送風機23の駆動により、ホース体5が接続されていない吸引口(吸引側ホース体接続口)7から直接、空気が吸引される。吸引口(吸引側ホース体接続口)7は床面から離れた位置にあるので、空気中に浮遊する程度の微細な塵挨は吸引することもあるが、基本的にはきれいな空気が吸引される。
吸引口(吸引側ホース体接続口)7から吸引された空気は、塵挨を分離する必要はないが、清掃を行う場合と同様に吸引口(吸引側ホース体接続口)7と連通した連通口7a、連通口7aと連通した集塵ユニット吸込み口31から集塵ユニット8内に吸引される。
その後の空気の流れも、吸引口(吸引側ホース体接続口)7に接続された場合と同様であるので詳しい説明は省略するが、集塵ユニット8内を通過し、電機掃除機本体6を通過して本体排気口28に到達する。
本体排気口28に到達した空気は、排出空気として排気口(排気側ホース体接続口)81から接続されたホース体5に送られて、図15に示す管体3、延長管2を通過し後述するアタッチメント15の第2の開口15cから排出され、エアブローとして塵挨等を吹き飛ばすことができる。
(アタッチメントの構成)
次に、図17から図27により、本発明の実施の形態1の電気掃除機に使用されるアタッチメント15とアタッチメント15に取り付けられる先端部材16の構成について詳しく説明する。
図17は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントの斜視図、図18は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントを伸ばした状態を一方の側面から見た側面図、図19は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のアタッチメントを構成する内部風路部材の側面図、図20は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機のアタッチメントの内部風路部材を、図19に示すE方向から見た図、図21(a)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材単体を側面方向から見た斜視図、図21(b)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材単体を植毛が上になるようにして内面が見える方向から見た斜視図、図22は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材をアタッチメントから取り外した状態の要部側面図、図23(a)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントを伸ばした状態を上方から見た図、図23(b)は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントを伸ばした状態を他方の側面から見た側面図、図24は図23(b)に示す切断線FFで切断した断面図、図25は図23(b)の状態から先端部材を回動させた状態を他方の側面から見た側面図、図26(a)は図23(a)に示す切断線GGで切断した要部断面図、図26(b)は図26(a)の状態から先端部材を回動させた状態の要部断面図、図27は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントを、図23(b)に示すH方向から見た図、図28は延長管にアタッチメントを保持した状態の斜視図である。
図17に示すように、本発明の実施の形態1の電気掃除機に使用されるアタッチメント15は、一端に図示しない第1の開口が設けられ、他端に後述する第2の開口15c(図25(a)、図25(b)、図26参照)が設けられていて、第1の開口と第2の開口15cとを連通する風路(図24参照)を有しており、第2の開口15c側に先端部材16が取り付けられている。
アタッチメント15の第1の開口は、図1、図2に示すように延長管2、あるいは図16に示すように管体3と接続される開口である。アタッチメント15の第2の開口15cは、後述するが塵挨を含んだ空気の吸引、あるいは塵挨等を吹き飛ばすエアブローの排出空気を排出する開口である。
アタッチメント15は伸縮可能であり、図17に示す基本の状態から、図18に示すように伸ばすことができる。アタッチメント15は、基本の状態(図17に示す状態)で主に風路を構成する内部風路部材15aと、内部風路部材15aの外郭の外側に摺動可能に設けられた外部風路部材15bとで構成される。
前述のように基本の状態(図17に示す状態)では内部風路部材15aが主に風路となっているが、外部風路部材15bを摺動させてアタッチメント15を伸ばすと、外部風路部材15bが延長された風路を形成するようになっている。
前述の第1の開口は外部風路部材15bに形成されており、第2の開口15cは内部風路部材15aに形成されている。内部風路部材15aは基本の状態(図17に示す状態)では、その大部分が外部風路部材15bに収容された状態であるが、第2の開口15c寄りの一部は外部風路部材15bに収容されず外部に露出していて、その外郭が先端部材16の取り付け箇所となっている。
つまり、アタッチメント15は内部風路部材15aと外部風路部材15bで構成され、第1の開口は外部風路部材15bに形成されていて、外部風路部材15bの第1の開口は延長管2、あるいは管体3と接続される。
また、第2の開口15cは内部風路部材15aに形成されていて、外部風路部材15bに収容されず外部に露出した第2の開口15c寄りの外郭の一部に先端部材16が取り付けられている。
なお、本発明の実施の形態1の電気掃除機では、先端部材16をアタッチメント15の内部風路部材15aに取り付けた例で説明したが、この構成に限定されるものではない。第1の開口を内部風路部材15aに形成して延長管2、あるいは管体3と接続するようにし、第2の開口15cを外部風路部材15bに形成して、外部風路部材15bの第2の開口15cよりの外郭に先端部材16を取り付け、外部風路部材15bに形成した第2の開口15cから塵挨を含んだ空気の吸引、あるいは塵挨等を吹き飛ばすエアブローの排出空気を排出するように構成することも可能である。
内部風路部材15aを図19に示すE方向から見ると、図20に示すように第2の開口15cが端部に設けられている。内部風路部材15aの側面部分には、空気の通路と外部空間を連通させる開口や穴は設けられていない。内部風路部材15aの開口は、長手方向の一端に設けられた第2の開口15cと、外部風路部材15bに収容される側の他端に設けられた図示しない開口だけである。
内部風路部材15aの第2の開口15c寄りの位置の外郭には、回動軸17が設けられている。回動軸17は後述する先端部材16を回動可能に支持するためのものである。回動軸17は内部風路部材15aの長手方向に対し、図20に示すように直交する方向の外側両側にそれぞれ突出している。
また、内部風路部材15aの第2の開口15c寄りの位置の外郭には、図19に示すように回動軸17の軸の中心と同心である円弧状のリブ19が設けられている。円弧状リブ19の役割については後段で説明する。
さらに、内部風路部材15aの第2の開口15c寄りの位置の外郭には、回動軸17が突出する方向と同じ方向の外側両側にそれぞれに突出部18が設けられている。突出部18の役割についても後段で説明する。
アタッチメント15の内部風路部材15aに取り付けられる先端部材16は、図21(a)、(b)に示すように第1の側壁16aと第2の側壁16bと側壁結合部16cで形成される。先端部材16は、内面が対向するように配置された第1の側壁16aと第2の側壁16bが、側壁結合部16cを介して結合したU字状をしている。
先端部材16は、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)やPP(ポリプロピレン)等のように、ある程度柔軟性を有する樹脂で形成されており、第1の側壁16aと第2の側壁16bは側壁結合部16cを介してU字状に結合しているので、第1の側壁16aと第2の側壁16bを側壁結合部16cとの結合している箇所から撓ませることが可能である。
第1の側壁16aと第2の側壁16bには、内部風路部材15aの回動軸17にそれぞれ嵌め合わされる軸受け穴16dが設けられている。内部風路部材15aの回動軸17に軸受け穴16dを嵌め合わせるときは、まず、第1の側壁16aと第2の側壁16bと側壁結合部16cでU字状に形成された先端部材16の第1の側壁16aと第2の側壁16bに荷重をかけて、第1の側壁16aと第2の側壁16bの内壁が内部風路部材15aの回動軸17の最先端よりも拡がるように外側方向(図24に示すJ1とJ2方向)に撓ませる。
撓ませた状態から内部風路部材15aに向かって、図22に示す矢印方向に回動軸17に軸受け穴16dを嵌め合わさる位置まで先端部材16を被せるように移動させ、回動軸17と軸受け穴16dが重なった位置で荷重をかけることをやめると撓みが元に戻り、回動軸17に軸受け穴16dが嵌め合わさった状態で抜けない状態となり、内部風路部材15aに先端部材16が回動可能に支持されて取り付けられた状態となる。
前述のように回動軸17が設けられている内部風路部材15aの第2の開口15c寄りの位置の外郭(図22参照)には、空気の通路と外部空間を連通させる開口や穴は設けられていない。
よって、回動軸17が開口や穴等の影響により変形したり、撓んだりすることがないので、先端部材16を安定して回動させることができる。また、回動軸17が変形したり、撓んだりすることがないので、先端部材16を取り付けるときに先端部材16の第1の側壁16aと第2の側壁16bを撓ませて取り付けることになる。
先端部材16を取り外すときは、同様に第1の側壁16aと第2の側壁16bの内壁が内部風路部材15aの回動軸17の最先端よりも拡がるように外側方向に撓ませて外せばよい。
図21に示すように、先端部材16の第1の側壁16aと第2の側壁16bには、係合穴16e、16fがそれぞれ設けられている。係合穴16e、16fは内部風路部材15aの第2の開口15c寄りの位置の外郭に設けられた前述の突出部18と係合し、先端部材16の回動を規制するためのものである。
係合穴16e、16fの穴の中心は、先端部材16が内部風路部材15aに取り付けられた状態で、回動軸17の中心から一定の同じ距離となる同心円(図25に仮想円90として示す)上に設けられている。
図25に示す仮想円90は、図19に示す仮想円91と重なる円である。仮想円91は回動軸17の中心から一定の距離にある突出部18の中心を通っている。よって、当然ながら、係合穴16e、16fは先端部材16が内部風路部材15aに取り付けられた状態で、突出部18と同心円上に位置している。
突出部18と係合穴16eが係合した状態が図23(b)に示す状態であり、この状態に規制されている位置が先端部材16の基本の位置である。
先端部材16の側壁結合部16cには、凸状の指掛け部16k、16mが設けられている。図23(b)に示す状態から、図26(a)に示す指掛け部16kに指を掛けてK方向に力を入れると、図26(b)に示すように先端部材16が回動する。
先端部材16の指掛け部16kに指を掛けて力を入れると、図24に示す、突出部18に係合穴16eが係合した状態から第1の側壁16aがJ1方向に、第2の側壁16bがJ2方向にそれぞれ撓み、突出部18と係合穴16eの係合が外れ、先端部材16が回動軸17を中心に回動する。指掛け部16k、16mにより、指の力が掛かりやすく、また力を入れる位置が分かりやすくなるので、先端部材16を回動させ易い。
回動する先端部材16は、突出部18に係合穴16fが係合して回動が規制される。突出部18に係合穴16fが係合して回動が規制されている状態が、図25、図26(b)に示す状態である。
このように先端部材16を回動させることで、例えばエアブローとして使用するときにアタッチメント15を接続しているとき、図26(a)に示すようなアタッチメント15の長手方向に直進するように吹き出している排出空気の吹き出し方向を、図26(b)に示すように曲げて吹き出すようにすることができる。これにより、高所で塵挨等を吹き飛ばすときに排出空気の吹き出し方向を変えることができ、使用者の使い勝手が向上する。
なお、本発明の実施の形態では同心円(仮想円90)上に係合穴16eと16fの2つを設けたが、さらに係合穴を追加してもよい。たとえば係合穴16eと16fの同心円(仮想円90)上の間の辺りに設ければ、先端部材16が図26(a)に示す位置から図26(b)に示す位置まで回動する途中の位置で回動を規制することができ、それにより排出空気の吹き出し方向が複数選択できるようになるので、使用者の使い勝手がさらに向上する。
前述のように、先端部材16が取り付けられる内部風路部材15aには、空気の通路と外部空間を連通させる開口や穴は第2の開口15c以外設けられていないので、図26(a)に示すように流れる排出空気は全て第2の開口15cからアタッチメント15の長手方向に直進するように吹き出され、空気漏れがなく効率的に排出空気を利用できる。
図26(a)に示すように流れる排出空気は、実際には側壁結合部16cの内壁に当たって流れが乱れるが、突出部18に係合穴16fが係合して回動が規制された図26(b)に示す状態のとき、側壁結合部16cの内壁に設けられた図21(b)に示す規制リブ16gと図20に示す第2の開口上端15dが、図26(b)に示すように接し、アタッチメント15と先端部材16の間にできる空間40を塞ぐ。
これにより、アタッチメント15と先端部材16の間にできる空間40に排出空気が通気することを規制でき、空気漏れを抑制できるので、図26(a)に示すような方向に、空気漏れを抑制して排出空気を吹き出すことができる。
先端部材16は、図26(b)に示す指掛け部16mに指を掛けてL方向に力を入れると、図25に示す状態から図23(b)に示す状態に戻すことができる。
次に、図26(a)に示すように先端部材16が基本の位置の位置にあるとき、アタッチメント15の内部風路部材15aの外郭上方と側壁結合部16cの内壁との間にできる空間内に収まるように円弧状リブ19が設けられている。
円弧状リブ19は、図19に示すように回動軸17の中心から一定の距離にある仮想円92の一部となる円弧である。円弧状リブ19は、内部風路部材15aの外郭上方と側壁結合部16cの内壁との間にできる空間に指が入らないように規制している。
円弧状リブ19がない場合、内部風路部材15aの外郭上方と側壁結合部16cの内壁との間にできる空間に指を入れて、なおかつ先端部材16を回動させてしまうと、指を挟み怪我をする恐れがある。円弧状リブ19は、指を挟んで怪我をすることがないよう、内部風路部材15aの外郭上方と側壁結合部16cの内壁との間の空間に指を入れさせないように規制するためのものである。
また、円弧状リブ19は回動軸17の中心から一定の距離にある円の一部となる円弧であるので、先端部材16が回動軸17を中心に回動するとき、図26(a)、(b)に示すように規制リブ16gが円弧状リブ19に沿って回動するので、先端部材16が安定して回動できる。
次に、図26(a)に示すように、第2の開口15c側となる先端部材16の端部に植毛16jが設けられている。植毛16jは図21、図27に示すように、第2の開口15c側となる先端部材16の端部、詳しくは、前述のように第1の側壁16aと第2の側壁16bが、側壁結合部16cを介して結合したU字状の端部(第2の開口側)16hに複数設けられている。植毛16jは材質など特に限定されるものではなく、馬毛、その他動物性の毛、ナイロンが使用可能であり、長さや硬さも適宜選択可能である。
植毛16jは、高所等の清掃やエアブローを行うとき、吸引で吸えなかったりエアブローで吹き飛ばせなかったりする、こびりついた塵挨等をかきとるためのものである。この植毛16jによりこびりついた塵挨等をかきとることで、かきとった塵挨を吸引したり吹き飛ばしたりすることができるので、清掃性向上、エアブローの効果向上が図れる。
複数の植毛16jは図27に示すように、先端部材16のU字状の端部(第2の開口側)16hに、第2の開口15cを囲むように、第2の開口15cと重ならないように設けられている。よって、図23(b)に示す、先端部材16が基本の位置にある状態でエアブローとして排出空気を吹き出すときは、第2の開口15cからアタッチメント15の長手方向に直進するように吹き出される排出空気は、植毛16jに邪魔されることなく効率的に使用できる。
また、図23(b)に示す、先端部材16が基本の位置にある状態で通常の掃除機100としてとして使用するときは、第2の開口15cから吸引される吸引空気に含まれる塵挨は、植毛16jに絡まりにくくなる。
先端部材16が取り付けられたアタッチメント15は、使用されないときには図28に示すように延長管2に設けられた保持片2aに保持片係合部15eを係合させて保持されるので置き場所に困ることがなく、また、どこかに置き忘れることも防ぐことができる。
実施の形態2.
(先端部材の形状)
本発明の実施の形態2に係る電気掃除機は、実施の形態1に係る電気掃除機と先端部材の形状が異なり、それ以外は本発明の実施の形態1に係る電気掃除機と同様の構成である。
よって、ここでは実施の形態1に係る電気掃除機と異なる先端部材の形状について図29によって説明し、それ以外の説明は省略する。図29(a)は本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の先端部材を取り付けたアタッチメントを一方の側面から見た側面図、図29(b)は図29(a)の状態から先端部材を180度回動させた状態の側面図、図30は本発明の実施の形態2に係る電気掃除機の先端部材の斜視図である。
本発明の実施の形態2に係る電気掃除機のアタッチメント15に取り付けられる先端部材96は、図30に示すように第1の側壁96aと第2の側壁96bと側壁結合部96cで形成される。先端部材96は、内面が対向するように配置された第1の側壁96aと第2の側壁96bが、側壁結合部96cを介して結合したU字状をしている。
先端部材96の第1の側壁96aと第2の側壁96bは、図29に示すように側面方向から見て長方形をしていてアタッチメント15の長手方向と並行方向が長方形の長辺となっている。
先端部材96の第2の側壁96bには軸受け穴96dが設けられている。図示していないが、第2の側壁96bと対向する第1の側壁96aにも軸受け穴96dが設けられている。第1の側壁96aの軸受け穴96dは、第2の側壁96bを側面方向から見て投影面で重なる位置に設けられている。
本発明の実施の形態2に係る電気掃除機のアタッチメント15の形状は、実施の形態1に係る電気掃除機のアタッチメント15と突出部18が無いことのみ異なり、その他は同じで回動軸17が設けられている。
なお、本発明の実施の形態2では第1の側壁96aと第2の側壁96bが長方形である例で説明しているが、これに限定されるものではなく正方形であってもよい。
先端部材96のアタッチメント15への取り付けは、実施の形態1の先端部材16の取り付けと同様に、第1の側壁96aと第2の側壁96bと側壁結合部96cでU字状に形成された先端部材96の第1の側壁96aと第2の側壁96bに荷重をかけて、第1の側壁96aと第2の側壁96bの内壁がアタッチメント15の回動軸17の最先端よりも拡がるように外側方向に撓ませる。
撓ませた状態からアタッチメント15の回動軸17と軸受け穴96dが重なるように被せで荷重をかけることをやめると撓みが元に戻り、回動軸17に軸受け穴96dが嵌め合わさった状態で抜けない状態となり、アタッチメント15に先端部材96が回動可能に支持されて取り付けられた状態となる。
この状態を維持する規制手段等については特に説明しないが、図29(a)に示す状態が先端部材96の基本の位置であり、解除可能な規制手段によりこの位置に維持される。先端部材96は、この維持から規制を解除し図29(b)に示すように、基本の位置から180度回動させることができ、この位置で解除可能な規制手段により維持することが可能である。
図29(a)、(b)に示すように長方形の短辺側である端部96h1には複数の植毛96j1が設けられている。端部96h1と対向するもう1つの短辺側である端部96h2には複数の植毛96j2が設けられている。植毛96j1と植毛96j2は長さが異なっている。
先端部材96の基本の位置では、図29(a)に示すようにアタッチメント15の延長線上の端部は先端部材96の端部96h1となり、端部96h1に設けられた複数の短い植毛96j1が使用可能となっている。
先端部材96を180度回動させると、図29(b)に示すようにアタッチメント15の延長線上の端部は端部96h2となり、端部96h2に設けられた複数の長い植毛96j2が使用可能となる。
図示しないが先端部材96の基本の位置において、複数の短い植毛96j1は、先端部材96のU字状の端部96h1に、第2の開口15cを囲むように、第2の開口15cと重ならないように設けられている。よって、先端部材96が基本の位置にある状態でエアブローとして排出空気を吹き出すときは、第2の開口15cからアタッチメント15の長手方向に直進するように吹き出される排出空気は、複数の短い植毛96j1に邪魔されることなく効率的に使用できる。
同様に図示しないが先端部材96を180度回動した位置において、複数の長い植毛96j2は、先端部材96のU字状の端部96h2に、第2の開口15cを囲むように、第2の開口15cと重ならないように設けられている。よって、先端部材96が基本の位置から180度回動した位置にある状態でエアブローとして排出空気を吹き出すときは、第2の開口15cからアタッチメント15の長手方向に直進するように吹き出される排出空気は、植毛96j2に邪魔されることなく効率的に使用できる。
このように先端部材96を180度回動させることで、短い植毛96j1と長い植毛96j2を用途、状況により使い分けることができ、使用者に植毛の長さの種類を複数提供できるので、使い勝手の向上が図れる。
なお、植毛96j1及び植毛96j2は材質など特に限定されるものではなく、馬毛、その他動物性の毛、ナイロンが使用可能であり、長さや硬さも適宜選択可能である。例えば、植毛96j1と植毛96j2を同じ長さにして、植毛96j2を植毛96j1よりも柔らかい材質となるように異なる硬さとして、植毛96j1とそれよりも柔らかい植毛96j2を用途、状況により使い分けるようにすることができ、使用者に植毛の硬さの種類を複数提供できるので、使い勝手の向上が図れる。
当然ながら、植毛96j1と植毛96j2が異なる長さ、かつ異なる硬さとして用途、状況により使い分けるようにしても、使用者に植毛の硬さの種類を複数提供できるので、使い勝手の向上が図れる。